JP2010520219A - バクテリオファージを用いた動物の外層の衛生化方法 - Google Patents

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Abstract

外層にファージを適用することを含む、動物からの外層を消毒する方法。ファージは、動物の体のその他の部分から外層を取る前に適用してもよいし、このような取り外し工程の間に適用してもよいし、または、外層を動物の体のその他の部分から取った後に適用してもよい。

Description

本発明は、一般的に、動物の外層の衛生化方法に関し、より具体的には、動物の外層上で細菌などの微生物の個体群を制御するための、バクテリオファージのようなウイルスの使用に関する。
世界の多くの地域において、動物源(例えば食品など)からヒトへの病原体の蔓延は、病気および死亡の重大な原因である。動物関連の疾患の健康状態に関する懸念および経済的な事情のために、ヒトおよび動物の両方において抗生物質およびその類似薬が広範に使用されてきた。近世におけるかなり長い間、抗生物質は、初めは細菌によって引き起こされる疾患の治療にとって非常に有効であり、それらの有効性が保たれていたが、それらの過剰使用によって抗生物質耐性微生物が出現する結果となった。
現在行われている研究努力は、動物からヒトへの病原体の伝播を抑制する代替メカニズムを開発することを目的としている。例えば動物の死体の微生物汚染は、実験的にバクテリオファージのようなウイルスを用いて制御されている。しかしながら、ヒト、さらには動物による消費を目的とする肉へのバクテリオファージまたはその他のウイルスの直接的な適用は、ある程度有害であると多くの人々に考えられている。
その上、このような処置はこれまで、ファージの内部投与、および、食用予定の動物性製品の固体表面(例えば死体の表面)へのファージの適用に限定されてきた。その他の目的(例えば、衣類、家具などの製造)で用いられる動物性製品の処理は、ほとんど無視されてきた。このような工程としては、動物から外層を取る、それらを得る、および、それらを保存するための工程が挙げられる。動物からの皮、皮膚、被毛、毛皮およびその他の外層の取り外しおよび保存は、極めて不衛生な工程であることが多い。まずこのような動物の外層が得られたら、それらの保存に用いられるであろう工程に関係なく、それらは、便、尿、血液、動物性脂肪、動物の肉、および、微生物(特に細菌)が増殖するためのその他のリザーバー(reservoir)で汚染されている可能性がある。古い技術が実施されるような例においては、細菌およびその他の微生物が増殖および蔓延するさらなる機会が数多く存在する。古い技術が用いられる場合、人が保存工程中ずっと動物の外層を繰り返して触ったり、または、それ以外の方法で動物の外層と接触したりする可能性があり、この保存工程そのものに(例えば、除毛、酵解および浸酸工程中に)、微生物が増殖および蔓延するさらなる多数の機会が含まれる。それでもなお、特に個人や世界の低開発地域において、皮をなめしたり、または、別の方法で皮膚や被毛などの動物の外層を保存したりする古い技術が広く実施されている。たとえ動物の外層を取ったり、または、保存したりするための現代的な工程が用いられる場合でも、人が、極めて不衛生な条件に晒される可能性がある。
微生物(例えば細菌)は、取り外しまたは保存工程に関与する人に脅威を与えることに加えて、保存しようとする外層にダメージを与える可能性もある。このようなダメージが生じる可能性を認識した上で、動物からの外層上における微生物の増殖を防ぐために、熱および/または殺生剤、例えばペンタクロロフェノールおよびその他の化学物質が用いられる。しかしながら、外層から微生物を除去するための熱および/または化学物質の使用は、外層(例えば、革質部および/または毛を取り除いた側の層)にダメージを与える可能性がある。
様々な実施態様において、本発明は、動物の外面または外層にバクテリオファージのようなウイルスまたはウイルスの混合物を適用する方法を含む。便宜上、本明細書で用いられる用語「ファージ」は、バクテリオファージ、および、他の微生物に特異的に感染するその他のあらゆるタイプのウイルスを意味する。動物の外面に適用されるファージは、望ましくない微生物、例えば有害な微生物、または、別の方式で好ましくない微生物(例えば、腐敗、分解、不快な悪臭または味などを引き起こす微生物)をターゲットとすることが可能である。本明細書で用いられる成句「外層」は、あらゆる皮、毛皮、皮膚または外皮を含み、これらは、羊毛、被毛、毛髪、羽および鱗のようなそれらを覆うものと共に存在していてもよいし、それらから分離されていてもよい。
このような実施態様において、ファージは、動物が生きている間(例えば、屠殺される直前など)に動物に適用してもよい。その他の実施態様において、ファージは、動物が(例えば屠殺によって、または、別の方法で)死亡した後に動物の外部に適用してもよく、例えば、動物の皮または「外層」を動物の体(例えばその死骸)のそれ以外の部位から取る前に適用してもよい。
本発明はまた、外層を動物の体のそれ以外の部位から取る際に、動物の外層にファージを適用する方法の実施態様も含む。
その他の実施態様において、本発明は、外層を動物の死骸から取った後に、外層にファージを適用する方法を含む。より具体的な実施態様において、動物の皮を保存する工程の前に、および/または、その間に、ファージを動物の皮に適用してもよい。
本発明のその他の形態、加えて特徴および利点は、後述の説明および添付の請求項を考察すれば当業者に明らかであろう。
屠殺された動物の皮上に病原体などの望ましくない微生物が存在することと、同じ動物の死骸がこのような望ましくない微生物で汚染されることとの間に、ある程度の相関があると考えられている。屠殺された動物の皮上で生存する術を見出す望ましくない微生物の多くは、その動物自身の腸管に由来するものであると考えられる。また、動物が晒される環境(例えば、動物が生きていた環境、例えばフィードロット、鶏舎、放牧区域など、または、それ以外の動物が晒されていた環境、例えば運搬用の乗り物、屠殺場の中など)に由来する望ましくない微生物も動物の皮を汚染する可能性があり、さらに動物を屠殺した後に、最終的にその死骸を汚染する可能性もある。
本発明は、動物の外部上に存在する望ましくない微生物の移動が、ヒトへ、さらにその他の動物へ蔓延することを防ぐ方法を含む。本発明の実施態様に係るファージを適用すれば、1種またはそれ以上の標的微生物の十分な数の個体群が十分に減少するか(例えば、約1ログ(log)、または、約90%またはそれよりより多くの減少(例えば、最大で約4ログ(log)または99.99%の減少))、または、1種またはそれ以上の標的微生物の予想される増殖が十分に予防されることにより(例えば、予想される増殖の少なくとも約90%の予防、または、さらに約99.99%もの予防)、それらの望ましくない作用を予防することができるか、または、他の抗微生物処理、例えば化学療法の抗生物質(例えば、広域抗生物質、狭域抗生物質、例えばバクテリオシンであるナイシンなど)への微生物の感度をより高くすることができる。
微生物の個体群を減少させる、および/または、微生物の増殖を最大限予防するのに使用可能な組成物の一実施態様としては、1種またはそれ以上のタイプの溶菌性ファージが挙げられ、この溶菌性ファージは、1種またはそれ以上の望ましくない標的微生物(例えば細菌など)に感染してそれらを殺すと予想される。本発明の教示に従って使用可能な組成物のその他の実施態様としては、溶原性ファージも挙げられ、この溶原性ファージは、それらのゲノムをその宿主のゲノムに組み込んで、遺伝子発現またはタンパク質生産を行い、あるいは、化合物(例えば溶解素)を生産する宿主のメカニズムを用いて、1種またはそれ以上の望ましくない標的微生物を殺すか、または、それらの増殖を阻害するだろう。また、溶菌性および溶原性ファージの両方を含む組成物の実施態様も、本発明の教示に従って使用可能である。
本発明の教示に従って用いられるファージは、標的微生物の野生型だけでなく、例えば米国特許出願公開公報US−2006−0153811−A1(この開示は、この参照により本明細書に包含される)で説明されているようないわゆる「h−突然変異体」溶菌性ファージのような1種またはそれ以上のファージ耐性を有する標的微生物の突然変異体も含む宿主域を有するものでもよい。
また本発明の教示に従って用いられるファージは、それらの生存を保持しながら、標的微生物が生存可能な条件下で有用性を持ち続けられるように、既知の技術を用いて、所定のpH条件(例えば、高い酸性条件、高い塩基性条件など)、塩条件、温度の変動または同種の条件下で生存することができるように選択することもできる。
本組成物のファージによって標的化される可能性がある微生物の例としては、これらに限定されないが、大腸菌(Escherichia coli)(例えばE.コリO157:H7、例えばこれらに限定されないが、「パターン15」など)、および、サルモネラ属(例えば、サルモネラ・エンテリカなど)、スタフィロコッカス属(例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)など)、シュードモナス属(例えば、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)など)、シゲラ属、カンピロバクター属(Campylobacter)、バチルス属(例えば、バチルス・アントミクス(Bacillus anthmcis)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)など)、ヘモフィルス属、ボルデテラ属、フランキセラ属、ブルセラ属(例えば、ブルセラ・アボルタス(Brucella abortus)、ブルセラ・スイス(Brucella suis)、ブルセラ・メリテンシス(Brucella melitensis)など)、リステリア属、エルシニア属、連鎖球菌属、および、バンコマイシン耐性エンテロコッカス属(VRE)(例えば、E.フェシウム(E.faecium)、E.フェカーリス(E.faecalis)、E.ガリナラム(E.gallinarium)など)の様々な細菌種の1またはそれ以上の株が挙げられる。
このような実施態様において、ファージは、実質的に無細胞の組成物中に含まれていてもよい。その他の実施態様において、ファージは、キャリアー宿主内(例えば、非病原性の宿主細胞内)に提供されていてもよい。
ファージを含む組成物としては、乾燥状、または、液状のものが挙げられる。乾燥状、微粒子状または粉末状の組成物の実施態様は、既知の方法で製造することができ、例えば米国特許出願第60/976,727号(本明細書において、この開示は、この参照によりその全体が本明細書に含まれる)で開示された方法で製造してもよい。ファージに加えて、乾燥組成物は充填剤を含んでいてもよい。ファージを含む乾燥状の組成物は、動物に散布してもよいし、または、乾燥状のまま噴霧してもよい。
その他の本発明の実施態様によれば、液状の組成物は溶液中にファージを含み、この溶液中にはさらに、貯蔵および輸送中にファージを安定化させる成分が含まれていてもよい。ファージを含む液状組成物は、動物に撒いてもよいし、または、噴霧してもよく(例えば、ミストまたは霧として、高圧ストリームとして等)、または、濃縮した形態、または、希釈した形態のいずれかの組成物の槽中に動物を導入してもよい。
いずれのファージを適用する技術においても、組成物が適用される動物のアウターコート(例えば、羊毛、被毛、毛髪、羽、鱗など)に、ファージを浸透させてもよい(例えば、乾燥組成物が用いられる場合はそれらをコーティングしてもよく、液体組成物が用いられる場合はそれらに浸漬してもよい)。ファージは、動物の外側の全領域に適用してもよいし、または、単に、動物の外側の不要な標的微生物を保持している可能性が最も高い部分(例えば臀部、足、脚など)だけに適用してもよい。
ファージは、一回適用してもよいし、または、多数回(すなわち定期的に)適用してもよい。
加えて、このような実施態様において、外層へファージを適用するときと一緒に、またはその後のいずれかに、バクテリオシンであるナイシンのような化学療法用の抗菌剤を外層に適用してもよい。
一形態において、このような工程は、1種またはそれ以上の望ましくない標的微生物の動物の死骸への伝播を減少させたり、または、なくしたりすることができ、最終的には、動物の死骸から誘導された食品への伝播を減少させたり、または、なくしたりすることができる。
動物の死骸からその外層を取る前に動物の外部にファージが適用される実施態様において、ファージを適用する技術(例えば、高圧下での適用、浸漬など)はまた、シゲラ属および志賀毒素産生性のE.コリのような微生物のためのリザーバー(例えば、便、尿、土壌など)が動物の外部から除去されるように設計してもよい。これに関して、適用工程は、洗浄または衛生化工程(例えば、界面活性剤、湿潤剤、石鹸またはその他の化学的な殺菌剤などを用いた工程)の一部として行ってもよい。その代りの実施態様において、動物の外部の少なくとも一部分にファージを適用する前に、従来の洗浄工程によって動物の外部の場所から微生物にとってリザーバーとなり得るものを除去してもよい。
ファージの適用およびあらゆる洗浄は、動物がまだ生きている状態で行ってもよいし、または、動物を屠殺した後に行ってもよい。いずれの事象においても、動物の外部からのファージの除去を最小化するために、および、任意に、動物の外部がさらに多くの不要な微生物へ晒されることを最小化するために、ファージの適用の後に測定を行ってもよい。
動物を屠殺したら、動物の体(例えばその死骸など)のその他の部分からファージが適用された外層または外層の部分を取ることが可能である。1種またはそれ以上の不要な微生物の個体群が最小化されたら、または、少なくともそれらを溶解させると予想されるファージに晒したら、外層を取り外して、表面に存在するあらゆる不要な標的微生物が動物の死骸または動物の体のいずれかのその他の部位に移動するリスクや、それらを汚染して増殖するリスクを低減することができる。加えて、外層を取って、その後動物性製品を加工するような環境において、不要な標的微生物が表面上で移動したり、増殖したりする機会も、減少するか、または、最小化されると予想される。
その他の実施態様において、動物の体の他の部位から(例えばその死骸から)動物の外層を取る間に外層にファージを適用することによって、動物の外層からその死骸へ微生物が伝播することを防ぐことが可能である。
このような適用は、噴霧、散布、浸漬によって実行してもよいし、または、その他のあらゆる適切な方式で実行してもよいが、当然ながら、外層に適用されるファージを含む組成物の形態(例えば、乾燥、液体など)に少なくとも部分的に応じて選択される。例えば動物からの外層の取り外しの前にファージが適用されるような実施態様の場合、洗浄または衛生化工程の一部として、または、その後にファージを適用してもよい。
このような実施態様において、ファージは、外層と、外層が取られる動物の部分とに同時に適用される可能性がある。このような方式でファージを適用することによって、外層から動物の他の部位へ移動する可能性があるあらゆる標的微生物が、他の部位上で増殖することを防ぐ。また、外層と外層が取られる動物の部分とへ同時にファージを適用することによって、複数回の工程を一回のファージ適用工程で済ますことが可能なため、ファージ適用工程に関連する効率および経済性を高めることができる。
本発明のその他の形態は、動物の体の他の部位から外層を取った後に、動物の外層へファージを適用することを含む。このような実施態様において、ファージは、外層の外表面、および、外層の以前は内部であった表面の両方に適用してもよい。
このような適用は、噴霧、散布、浸漬によって実行してもよいし、または、その他のあらゆる適切な方式で実行してもよいが、当然ながら、外層に適用されるファージを含む組成物の形態(例えば、乾燥、液体など)に少なくとも部分的に応じて選択される。例えば動物からの外層の取り外しの前に、または、その間にファージが適用されるような実施態様において、洗浄または衛生化工程の一部として、または、その後にファージを適用してもよい。
外層を触ったり、または加工したりしようとする場合、および、このようにして触ったりまたは加工する間に、1種またはそれ以上の不要な微生物が伝播するリスクがある場合、動物の体の他の部位から外層の取り外し中に、または、その後に、外層にファージを適用する実施態様が特に有用である。このような加工の例としては、これらに限定されないが、動物の外層を加工する工程、例えば羊毛やその他の動物から毛を刈る工程、または、上記層を保存する工程、例えばなめし工程における保存工程、および、被毛を保存する工程が挙げられる。
本発明に従って外層を保存する方法の実施態様において、なめし工程中にわたり1またはそれ以上の時点で、ファージを含む組成物に外層を晒してもよい。例えば、外層を動物の体の残りの部分から取った直後に、外層を保存処理する前に、ファージを外層に適用してもよい。保存処理前にファージを適用することによって、外層を動物の体の残りの部分から取る時間と、実際に保存工程が始まる時間との間に微生物によって引き起され得るあらゆるダメージを防ぐことができる。その他の例として、保存処理工程の後に、および、その間に(および、革製造工程において、外層から毛を除去した後)、ただし外層がなめし剤に晒される前に、外層が微生物感染を受けるであろう工程中のその他の時点に、外層をファージを含む溶液中に浸漬してもよい。また、保存工程中に、または、その完了後に、ファージを外層に適用してもよい。
その他の形態において、本発明は、外層の保存中に微生物の増殖を防ぐ動物用の組成物を含む。このような組成物は、少なくとも1種の標的微生物に対するファージを含む組成物であり、さらに、実質的にこのようなファージからなる組成物でもよい。このようなファージは、それらが用いられる可能性がある工程(例えば、外層の処理、外層の保存など)の条件(例えば、pH、高い塩濃度、極端な温度など)に対して耐性を有するように選択することができる。当然ながら、このような実施態様において、保存用の組成物はまた、緩衝液、および、全体の保存工程のうちいくつかの部分において有用であり得るその他の成分を含んでいてもよい。
前述の説明は特定の項目を多く含むが、これらは、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではなく、単にいくつかの実施態様の説明を示したものとして解釈されるべきである。同様に、本発明の範囲を逸脱しないその他の本発明の実施態様を考案することができる。異なる実施態様からの特徴を組み合わせて用いてもよい。従って、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の請求項およびそれらの法的に同等なものによってのみ指定され、限定される。本明細書において開示された本発明への請求項の意味および範囲内に含まれるあらゆる追加、削除および改変も、本発明に包含されることとする。

Claims (18)

  1. 動物の体の外層に、少なくとも1種の微生物を標的とするファージを適用することを含む、動物性製品の衛生化方法。
  2. 前記適用が、前記ファージを含む乾燥組成物を該外層に適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記適用が、前記ファージを含む液体組成物を該外層に適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記適用が、実質的に、該外層にコーティングを浸透させることを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記適用が、加圧下で前記ファージを該外層に適用することを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記適用が、該外層を動物の体の残りの部分から取る前に、前記ファージを動物の該外層に適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記適用が、該外層を動物の体の残りの部分から取る間に、前記ファージを動物の該外層に適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記適用が、該外層の外表面および内表面に前記ファージを適用することを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記適用が、動物の体の残りの部分に前記ファージを適用することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記適用が、該外層を動物の体の残りの部分から取った後に、該外層に前記ファージを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 該外層の洗浄または衛生化を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記洗浄または衛生化と、前記適用とが、同時に実行される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記洗浄または衛生化が、前記適用の前に実行される、請求項11に記載の方法。
  14. 前記洗浄または衛生化が、少なくとも1種の微生物が増殖するための少なくとも1つのリザーバーを該外層から除去することを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記適用が、該外層を保存する工程の一部として実行される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記適用が、該外層を保存する工程の少なくとも1つの条件に対して耐性を有するように選択されたファージを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記適用が、溶菌性ファージを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記適用が、溶原性ファージを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
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