JP2010519128A - 優れた衝撃吸収性を有するホイール、およびそれを使用した輸送デバイス - Google Patents
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Abstract
ハブと、リムと、ハブおよびリムを連結する少なくとも2個の環状スポークと、リムの外周に配置されたタイヤとを有するホイールであって、各環状スポークが弾性材料から形成されていて、内周でハブと連結し、外周でリムと連結しており、応力を受けない時の寸法を超えて伸長された状態で取り付けられているホイール。
Description
関連出願の相互参照
本願は、全体的に参照することにより本明細書に組み込まれる2007年2月20日出願の米国仮特許出願第60/902,231号明細書の利点を請求する。
本願は、全体的に参照することにより本明細書に組み込まれる2007年2月20日出願の米国仮特許出願第60/902,231号明細書の利点を請求する。
本発明は、優れた衝撃吸収性を有するホイールに関する。特に、本発明は、優れた衝撃吸収性を有するスポークを含有するホイールに関する。加えて、本発明は、スーツケース、キャリーカート、プッシュカート、ショッピングカートまたは車椅子などの輸送デバイスに関する。
スーツケース、キャリーカート、プッシュカート、ショッピングカートまたは車椅子などの輸送デバイスは、通常、2個〜4個のホイールを利用している。従来の輸送デバイスで利用されているほぼ全てのホイールでは衝撃吸収性が不足している。したがって、ホイールと道路または床面との接触または衝突によって生じる力が、輸送デバイスの本体に直接的に伝わり、それによって精密機械または損傷を受けやすい他の輸送物品への損傷の危険がもたらされる。加えて、床面でホイールを走らせることによって騒音が生じ得る。
このような点を考慮すると、上記輸送デバイスが、優れた衝撃吸収性、ならびに優れた走行中の静音性を有することが望ましい。輸送デバイスに衝撃吸収性を与える目的で、衝撃吸収装置を通常、輸送デバイスの本体とホイールとの間に配置する。衝撃吸収装置としては、コイルバネ、クッション性ゴムまたは他の弾性体が挙げられる。しかしながら、衝撃吸収装置を備えることによって、輸送デバイスの重量および製造コストが増加し得る。いくつかの輸送デバイス、特に直径の小さいホイールを使用する輸送デバイスでは、衝撃吸収装置を備えるために十分な空間がない可能性もある。
特開2006−103394号公報には、ホイールの衝撃吸収性および走行中の静音性を改善する手段として、伸縮部と、伸縮部の伸縮を制御する複数の伸縮制御部とを有するホイールが記載された。
一態様において、本発明は、ハブと、リムと、ハブおよびリムを連結する少なくとも2個の環状スポークと、リムの外周に配置されたタイヤとを有するホイールであって、各環状スポークが弾性材料から形成されていて、内周でハブと連結し、外周でリムと連結しており、取り付け時に前記スポークが通常の寸法を超えて伸長されている、ホイールである。
本発明の目的は、ホイールの重量および製造コストを増加させることなく、単純な構造で優れた衝撃吸収性を有するホイールを提供することである。加えて、衝撃吸収装置のための空間がない直径の小さいホイールを有する輸送デバイスに適用可能な、優れた衝撃吸収性を有するホイールを提供することが本発明の目的である。さらに、走行中の静音性が改善されたホイールを提供することが本発明の目的である。
もう1つの態様において、本発明は、本明細書に記載のホイールを具備する輸送デバイスである。本発明の輸送デバイスは、例えば、スーツケース、キャリーカート、プッシュカート、ショッピングカートまたは車椅子であってよい。本発明の意図された範囲、すなわち、個別の衝撃吸収性装置を使用することなく、衝撃吸収性および静かな走行をもたらす輸送デバイスを提供するということから逸脱することなく、当業者は他の用途について認識するであろう。
図1に本発明の第1の実施形態のホイールを示す。図1Aは、本発明のホイールの断面図であり、一方、図1Bは、ホイールのラジアル面の中心を切断し、矢印(1b)(図1a中)の方向から見た時の本発明のホイールのもう1つの断面図である。本発明のホイールは、ハブ(10)と、リム(30)と、ハブ(10)およびリム(30)を連結する少なくとも2個の環状(ドーナツ形)スポーク(20)と、リム(30)の外周に配置されたタイヤ(40)とを有する。ここでは、各環状スポーク(20)は弾性材料から形成されていて、内周でハブ(10)と連結し、外周でリム(30)と連結しており、応力を受けない時の寸法を超えて伸長された状態で取り付けられている。
ハブ(10)は、ホイールの中心に配置されたほぼ円筒形の部品であって、環状スポーク(20)の一端を固定する手段を有し、その中心を通って、軸(50)を挿入する穴を有する。軸(50)を挿入する穴は、貫通穴であっても、または不貫通穴であってもよい。図1には、軸(50)を挿入する穴が貫通穴の形状であり、環状スポーク(20)を固定するためのスポーク固定ユニットがハブの両側(円筒の底部)に設けられている例が示されている。ハブ(10)は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアセタールまたはポリアミド(Nylonなど)などの樹脂、あるいは既知の従来のいずれかのエンジニアリング材料を使用して製造可能である。ハブ(10)を形成するために使用される材料は、ハブ(10)の機械的強度を改善するために、ガラス繊維または有機繊維などの強化材を含有してもよい。使用可能な有機繊維の例としては、炭素繊維、アラミド繊維(DuPontから市販品として入手可能なKevlar(登録商標)など)およびポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(DuPontから市販品として入手可能なZylon(登録商標)など)が挙げられる。上記樹脂は優れたクリープ抵抗を有するため、これらの樹脂から形成されたハブ(10)は、伸長状態で保持されたスポークからの連続的な荷重に対して、長期間、強度を維持することができる。
ハブ(10)が軸(50)と直接的に接触していても、あるいはハブ(10)の中心に存在する軸(50)を保持するための貫通穴内に配置された軸受(図示せず)を介して軸(50)と接触していてもよい。軸受は当該技術分野で既知のいずれのタイプの軸受であってもよく、ボール軸受またはロール軸受などのローリング軸受、およびスリーブ軸受などの滑り軸受が挙げられる。軸受は、好ましくは樹脂製である。軸受が樹脂製である結果として、さびの発生、潤滑油の漏れを防止することができると同時に、ホイール重量の減少も実現することができる。軸受は、好ましくは、ポリイミド樹脂などを使用して製造可能である。ポリイミド樹脂は、大きな荷重を受けた時に優れた滑り特性を有するため、軸(50)の直径を減少することができ、回転の間の摩擦抵抗を減少することができる。
リム(30)は、環状スポーク(20)の一端を固定するためにホイールの外周に位置する部材である。図1に、タイヤ(40)をその外周表面上で支持し、環状スポーク(20)を固定するためのスポーク固定部をその両側に有するリム(30)の例を示す。リム(30)は、伸長状態で環状スポーク(20)を維持するために適切な強度を有する。ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアセタールまたはポリアミド(Nylonなど)などの樹脂を使用して、リム(30)を製造することができる。リム(30)を形成するための樹脂は、リム(30)の機械的強度を改善するために、ガラス繊維または有機繊維などの強化材を含有してもよい。使用可能な有機繊維の例としては、炭素繊維、アラミド繊維(Kevlar(登録商標)など)およびポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(Zylon(登録商標)など)が挙げられる。上記樹脂は優れたクリープ抵抗を有するため、これらの樹脂から形成されたリム(30)は、伸長状態で保持されたスポークからの連続的な荷重に対して、長期間、強度を維持することができる。
ステアリングホイールとして本発明のホイールを使用する場合、ホイールが地面と接触する位置で、軸方向に対して垂直な方向(地面からホイールの中心への方向)で、ねじりモーメントが生じる。ステアリングホイールとは、輸送デバイスの誘導を補助するホイールを意味する。このねじりモーメントによって引き起こされるホイールの変形を防ぐために、軸方向でホイールの剛性を改善することが好ましい。軸方向でのホイールの剛性を改善するために、ハブ(10)およびリム(30)を連結する複数の連結部材(図示せず)が配置されてもよい。これらの連結部材は、好ましくは、ホイールのラジアル方向では簡単に変形するが、軸方向では簡単に変形しない変動可能な断面を有する。結果として、環状スポーク(20)によってもたらされる衝撃吸収性と、軸方向でのホイールの剛性の両方を改善することができる。複数の連結部材は、好ましくは、軸(50)が2回以上の回転対象軸として機能するような位置で対称的に配置される。
タイヤ(40)は、ホイールの最も外側の外周に位置し、リム(30)の外周表面上に配置され、地面と接触する部材である。タイヤ(40)は、図1に示すような単層構造を有しても、あるいは複数の層からなる積層構造(例えば、リム(30)と接触する内部タイヤと地面と接触する外部タイヤを組み合わせることによる)を有してもよい。用途次第で、ポリエステルエラストマーなどの材料、ポリウレタンなどの樹脂、またはゴムを使用してタイヤ(40)を製造することができる。加えて、タイヤ(40)には、地面と接触する表面にトレッドパターンがあってもよい。適切なタイヤは既知であり、ホイール製造技術の従来のものでよい。
環状スポーク(20)は、ハブ(10)およびリム(30)を連結することによって、衝撃吸収性を提供する部材として機能する。環状スポーク(20)は、弾性材料、好ましくは、6〜60MPaの応力を受けた時に、通常(伸長されていない状態)の寸法と比較して5〜20%の膨張比を有する弾性材料によって形成される。6〜60MPaの応力を受けた時に5〜20%の膨張比を有するということは、X軸上に応力、Y軸上に伸張比をプロットすることによって環状スポークの応力対膨張比曲線を描いた時に、X=6Mpa、X=60MPa、Y=5%およびY=20%の4本の線によって限定される面積(境界線を含む)との交差または接触を指す。好ましい膨張比は、スポークの必要とされる強度およびスポークの大きさ次第で異なる。スーツケースの場合のように、小さいホイールで比較的大きな荷重が加えられる場合、例えば、60MPaの応力を受けた時に5〜20%の膨張比を示すような材料を使用することができる。しなしながら、スーツケースのホイールはこの範囲に制限されない。
使用可能な弾性材料の例としては、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミド(Nylon)エラストマーおよびポリウレタンが挙げられる。環状スポーク(20)を形成するための材料として、これらの材料の繊維から構成される織布、またはこれらの材料のフィルムを使用することができる。所望の形状および寸法を有する環状スポーク(20)を得るために、ブランキング加工などによって織布またはフィルムを加工することができる。
図1に、軸方向でハブ(10)の片側(例えば、外側)およびリム(30)を連結する外側スポーク(20a)と、軸方向でハブ(10)の外側(例えば、内側)およびリム(30)を連結する内側スポーク(20b)からなる2個の環状スポーク(20)を使用する場合の例を示す。しかしながら、ハブ(10)およびリム(30)は、他の位置(ハブ(10)の外周表面またはリム(30)の内周表面など)でも環状スポーク(20)と連結している。あるいは、ハブ(10)およびリム(30)が3個以上の環状スポーク(20)を使用して連結されていてもよい。
環状スポーク(20)は、応力を受けない時の寸法を超えて伸長された状態で、好ましくは、5〜10%の膨張比を有する状態で、ハブ(10)およびリム(30)を連結する。本発明での「膨張比」という用語は、伸長状態と応力のない状態との寸法差を、応力のない状態の寸法で割ることによって得られる値を指す。ハブとリムとが剛性ディスクによって連結されている、いわゆる「ディスクホイール」とは異なり、本発明のホイールは、地面からホイールに加えられた衝撃を吸収し、環状スポーク(20)を構成する弾性材料の膨張および収縮によって、優れた走行中静音性を実現することができる。ホイールによって支持される荷重、目的の用途で吸収されるべき衝撃次第であるが、環状スポーク(20)を形成する弾性材料の弾性率(本発明では6〜60MPaの応力を受けた時の膨張比によって定義される)、および取り付け時の環状スポーク(20)の膨張比を上記範囲内にさせることによって、ホイールに適切な衝撃吸収性および静音性走行を与えることができる。
自転車などに典型的に使用されているワイヤスポークとは異なって、本発明の環状スポーク(20)は開口部を持たないことから、手の指などが偶然に挟まれる危険が減り、安全性が改善する。加えて、本発明の環状スポーク(20)が開口部を持たない結果として、ホイールの側面がほぼ平坦となり、それによって、複雑な形状を有するワイヤスポークを使用する場合と比べて、ホイールのクリーニングが容易になる。あるいは、ホイールに優れたデザインや軽量化をもたらすことが望ましい場合、本発明の環状スポーク(20)に1個または複数の開口部を設けることができる。
本発明のホイールのもう1つの態様を図2に示す。図2の態様において、リム(30)の側で端部が連結している端部連結スポーク(22)を2個の環状スポークに使用する。これらの端部連結スポーク(22)の連結部分はリム(30)の外周表面上に位置し、そして前記連結部分の外周表面にタイヤ(40)が取り付けられている。これらの端部連結スポーク(22)は、例えば、射出成形によって、6〜60MPaの応力を受けた時に5〜20%の膨張比を有する弾性材料から形成可能である。弾性材料の例としては、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミド(Nylon)エラストマーおよびポリウレタンが挙げられる。加えて、本態様において、端部連結スポーク(22)の連結部分の端部からハブ(10)への部分の寸法(すなわち、ホイールの側面を構成する部分)が、応力を受けていない時の前記部分の寸法よりも大きい伸長状態で、好ましくは、5〜10%の膨張比を有する状態で、端部連結スポーク(22)はハブ(10)に固定される。
本発明のホイールのもう1つの態様を図3に示す。図3中、タイヤ(40)と一体化しているタイヤ一体化スポーク(24)を2個の環状スポークに使用する。これらのタイヤ一体化スポーク(24)は、例えば、吹込み成形によって、6〜60MPaの応力を受けた時に5〜20%の膨張比を有する弾性材料から形成可能である。弾性材料の例としては、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミド(Nylon)エラストマーおよびポリウレタンが挙げられる。加えて、本態様において、タイヤ一体化スポーク(24)のタイヤ部分の端部からハブ(10)への部分の寸法(すなわち、ホイールの側面を構成する部分)が、応力を受けていない時の前記部分の寸法よりも大きい伸長状態で、好ましくは、5〜10%の膨張比を有する状態で、タイヤ一体化スポーク(24)はハブ(10)に固定される。
加えて、端部連結スポーク(22)またはタイヤ一体化スポーク(24)を使用する態様のリム(30)は、断面(profile)が突き出した部材を曲げることによって切取り部分を有する環状部材から構成可能である。この場合、切取り部として機能するリム(30)の一端をスポークの中央の穴を通して挿入し、スポーク内部の予め決められた位置に配置することができる。
本発明のホイールを輸送デバイスに取り付けることができる。本発明のホイールを、スーツケース、キャリーカート、プッシュカート、ショッピングカートおよび車椅子よりなる群から選択される輸送デバイスに取り付けてよい。本発明の本実施形態は、輸送デバイスのキャリア部分を構成する本体に少なくとも1個のホイール、好ましくは複数のホイール(より好ましくは2〜4個のホイール)が取り付けられる場合に提供される。品物や人の輸送などの多くの用途で、多くの目的のために本発明の輸送を使用することができる。実際的な用途は、ホイールの可搬重量、および輸送デバイスのデザイン次第で制限されてよい。輸送デバイスのキャリア部分を構成する本体は、当該技術分野で既知のいずれかの材料および方法を使用して製造可能である。4個のホイールを取り付ける場合(プッシュカートまたは車椅子の場合など)、それぞれ異なる直径を有する2組のホイールを使用してよい。ホイール自体が衝撃吸収機能を有するため、本発明の輸送デバイスは快適かつ円滑に走行可能でありながら、優れた走行中の静音性を実現することもできる。加えて、ホイールから分離した衝撃吸収手段を有する従来のデバイスと比較して、本発明の輸送デバイスはより軽量であり、優れた走行性能をもたらすことができる。これは、全ての構成部品に樹脂材料を使用することによってホイールの総重量が低いため、そしてばねの付いていない集団(unsprung mass)が、スポークの外周に位置するリムおよびタイヤのみからなるためである。
実施例1
ポリエステルエラストマー(6MPaの応力を受けた時に5%の膨張比を有する)のメッシュ材料から構成される2個の環状スポークの各外周端部を、ガラス強化ポリエステル樹脂製でありかつ60cm(約20インチ)の直径を有するリムの各側面に固定した。2個の環状スポークの各内周端部を、ガラス強化ポリエステル樹脂製のハブに固定した。ハブには軸を挿入するための貫通穴がその中心部分にあり、ポリイミド樹脂製のラジアル軸受を前記貫通穴の内部に圧入した。2個の環状スポークのそれぞれを、応力を受けていない時の寸法を超えて5%まで伸長した。リムの外周表面にポリエステルエラストマー製タイヤを固定することによってホイールが得られた。車椅子の主ホイールとして本実施例のホイールを使用することができる。
ポリエステルエラストマー(6MPaの応力を受けた時に5%の膨張比を有する)のメッシュ材料から構成される2個の環状スポークの各外周端部を、ガラス強化ポリエステル樹脂製でありかつ60cm(約20インチ)の直径を有するリムの各側面に固定した。2個の環状スポークの各内周端部を、ガラス強化ポリエステル樹脂製のハブに固定した。ハブには軸を挿入するための貫通穴がその中心部分にあり、ポリイミド樹脂製のラジアル軸受を前記貫通穴の内部に圧入した。2個の環状スポークのそれぞれを、応力を受けていない時の寸法を超えて5%まで伸長した。リムの外周表面にポリエステルエラストマー製タイヤを固定することによってホイールが得られた。車椅子の主ホイールとして本実施例のホイールを使用することができる。
実施例2
曲げやすいシート材料(30MPaの弾性率を有し、30MPaの応力を受けた時に10%の膨張比を有するポリエステルエラストマーと同等)から構成される2個の環状スポークの各外周端部を、ガラス強化Nylon材料製でありかつ10cmの直径を有するリムの各側面に固定した。2個の環状スポークの各内周端部を、ガラス強化Nylon材料製のハブに固定した。ハブには軸を挿入するための貫通穴がその中心部分にある。2個の環状スポークのそれぞれを、応力を受けていない時の寸法を超えて10%まで伸長した。リムの外周表面にポリエステルエラストマー製タイヤを固定することによってホイールが得られた。スーツケース、キャリーカートまたはプッシュカートなどで本実施例のホイールを使用することができる。
曲げやすいシート材料(30MPaの弾性率を有し、30MPaの応力を受けた時に10%の膨張比を有するポリエステルエラストマーと同等)から構成される2個の環状スポークの各外周端部を、ガラス強化Nylon材料製でありかつ10cmの直径を有するリムの各側面に固定した。2個の環状スポークの各内周端部を、ガラス強化Nylon材料製のハブに固定した。ハブには軸を挿入するための貫通穴がその中心部分にある。2個の環状スポークのそれぞれを、応力を受けていない時の寸法を超えて10%まで伸長した。リムの外周表面にポリエステルエラストマー製タイヤを固定することによってホイールが得られた。スーツケース、キャリーカートまたはプッシュカートなどで本実施例のホイールを使用することができる。
Claims (10)
- ハブと、リムと、ハブおよびリムを連結する少なくとも2個の環状スポークと、リムの外周に配置されたタイヤとを有するホイールであって、
各環状スポークが弾性材料から形成されていて、内周でハブと連結し、外周でリムと連結しており、取り付け時に前記スポークが通常の寸法を超えて伸長されていることを特徴とする、ホイール。 - 6〜60MPaの応力を受けた時に前記弾性材料が5〜20%の膨張比を有し、取り付けられた前記環状スポークが、5〜10%の膨張比を提供するように伸長されていることを特徴とする、請求項1に記載のホイール。
- 前記弾性材料が、ポリエステル・エラストマー、ポリオレフィン・エラストマー、ポリアミド・エラストマーおよびポリウレタンよりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のホイール。
- 前記ハブが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアセタールおよびポリアミドよりなる群から選択される樹脂から形成されることを特徴とする、請求項1に記載のホイール。
- 前記樹脂がガラス繊維または有機繊維によって強化されていることを特徴とする、請求項4に記載のホイール。
- 前記リムが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアセタールおよびポリアミドよりなる群から選択される樹脂から形成されることを特徴とする、請求項1に記載のホイール。
- 前記樹脂がガラス繊維または有機繊維によって強化されていることを特徴とする、請求項6に記載のホイール。
- 前記ハブが、軸挿入用の貫通穴をその中心に有し、さらに該貫通穴と軸との間の接触表面に樹脂製軸受を有することを特徴とする、請求項1に記載のホイール。
- 前記ホイールが輸送デバイスに取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のホイール。
- 前記輸送デバイスが、スーツケース、キャリー・カート、プッシュ・カート、ショッピング・カートおよび車椅子よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載のホイール。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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