原子炉上部集合体とは、加圧軽水炉型原子炉ヘッドの上部に設置される構造物であって、原子炉が正常運転中であるときには、制御棒駆動装置の冷却、冷却空気の流路形成、飛散物の遮蔽、支持荷重に対する構造物の支持のような機能を行うことになり、核燃料を交換するときには、制御棒駆動装置と原子炉ヘッドとを同時に引き揚げる機能も併せて行う。
前述のように、原子炉上部集合体は、核燃料を交換するとき、制御棒駆動装置と原子炉ヘッドとを引き揚げる機能を行っており、核燃料再装填時に除去または分離せなばならない構造物の個数を減らすために、原子炉上部集合体を一体化するための研究が続き、特許文献1などが提示された。
一方、原子炉上部集合体に設置されている制御棒駆動装置6は、図1に図示されているように、原子炉ヘッド0に設置され、原子炉炉心の核反応速度を調節する制御棒を挿入及び引き出す機能を行う構造物である。前記制御棒駆動装置6は、内部に空間を有したチューブ状の構造を取っている。前記制御棒は、制御棒駆動装置6の内部に挿入された状態で上下に移動しつつ、原子炉炉心の核反応速度を調節することになる。制御棒位置指示機は、前記制御棒駆動装置6に設置され、前記制御棒の位置を感知するセンサである。モータ集合体6aは、前記制御棒を駆動するための構成である。
このような制御棒駆動装置と関連した作業としては、1)モータ集合体の取替えや修理のような維持補修、2)位置指示機の取替えや修理のような維持補修、3)位置指示機の最初設置、あるいは再設置時の較正(calibration)作業などがある。
図2に、従来の原子炉上部集合体の一例が図示されている。
従来の原子炉上部集合体は、冷却ファン1、シャックル2、三脚台3などが設けられた上部プレナム(plenumプレナム)があり、その下に、シュラウドと呼ばれる環形の構造物が設けられている。そして、前記シュラウドの内部には、後述するケーブル支持ユニット、制御棒駆動装置、バッフルが配されている。
前記冷却ファン1は、前記制御棒駆動装置の冷却を容易にするために設置される構造物であり、前記シャックル2と三脚台3は、原子炉上部集合体全体を引き揚げるのに使われる構成であり、シャックル2がクレーン(図示せず)と連結され、シャックル2は三脚台3と連結されているので、クレーンをシャックル2と連結させた状態で上側方向の力を加え、原子炉上部集合体全体を引き揚げることになる。
図3は、前記シュラウド4、バッフル5、制御棒駆動装置6の配置を説明するための図面であり、図2に図示された従来の原子炉上部集合体のうち、最も下に位置した部分である。図3に図示されているように、制御棒駆動装置6の周辺をバッフル5という構造物が覆い囲っており、そのバッフル5の周辺をシュラウド4が覆い包んでいる構造である。図面上で制御棒駆動装置6は、1つのみ図示されているが、これは、バッフル5とシュラウド4とをさらに明確に表現するためのものであり、実際には、図1に図示されているように複数個の制御棒駆動装置6が設けられている。
前記シュラウド4は、その内部に存在する各種コンポーネントのカバーの役割を担当し、前記バッフル5は、前記シュラウド4との間に空気流通路を形成し、前記冷却ファン1によって発生した空気を円滑に流すことによって、制御棒駆動装置6と原子炉ヘッドとの冷却を容易にする構造物である。
一方、前記シュラウドは、上下に配されたサポートカラム7によって支えられている。
前記サポートカラム7は、1つのHビームが上下に配されるものではなく、複数個のHビームが上下に互いに連結されている構造を取っており、シュラウド4もやはり、1つのシェル状ではなく、複数枚のプレートが合わさって1層のシュラウド4を構成している。1つの原子炉上部集合体は、3層ないし5層ほどののシュラウド4から構成され、シュラウド4の層数と、1つのサポートカラム7を形成するHビームの数とも同一である。図2に図示された原子炉上部集合体の場合、4層のシュラウド層によって構成されていることを確認することができる。
一方、ケーブル支持ユニットとは、制御棒駆動装置6と連結され、制御棒駆動装置6に電源を供給したり、制御棒駆動装置6の内部にある位置指示機(図示せず)から発生した信号を外部に伝達するためのケーブル10を支持する構造物である。このようなケーブル支持ユニットは、ケーブル離隔要件を満足させる原子炉上部構造物にのみ使われる構造物である。ケーブル支持ユニットは、制御棒駆動装置6の上部に設けられており、図2に「C」で表示された部分に位置する。図4には、ケーブル支持ユニットによって、ケーブル10が支持された状態が図示されている。
前記ケーブル支持ユニットは、図4に図示されているように、ケーブル支持リングビーム8と多数のケーブル支持ワイヤ9とによって構成されており、前記ケーブル支持ワイヤ9は、上下に何層か設けられ、格子状に構成されており、ケーブル10間に一定間隔が維持された状態で、ケーブル10を支持できるようになっている。一方、ケーブル支持ワイヤ9は、ケーブル支持リングビーム8に両端部が固定されており、バッフル5を貫通した状態で、ケーブル10を支持している。
このような従来の原子炉上部集合体において、制御棒駆動装置6と関連した作業を行うためには、冷却ファン1、シャックル2、三脚台3及びプレナムをまず引き揚げ、その下に別途に設置されているケーブル支持ワイヤ9などのケーブル支持構造物を解体し、ケーブル10とケーブル支持構造物とを除去した後、バッフル5を分離しなければならなかった。
このように、原子炉上部集合体の一部構成要素を個別的に分解して分離または除去を行う作業は、非常に長時間がかかり、一部構成部品の場合には、分解する過程で、変形が引き起こされることもある。また、分解する過程で変形が生じた場合、かような変形によって、前述の制御棒駆動装置と関連した作業が完了した後に、再組み立てを行いがたい場合も発生しうる。
一方、制御棒駆動装置の上部にある構造物をいずれも分解し、分離または除去するということは、あまりにも長い時間がかかるので、一部構成部品のみを分解し、分離または除去して作業を行う場合も発生するが、そのときに、十分な作業空間が確保できない問題点があった。
以下では、図面を参照しつつ、本発明の一実施例について詳細に説明する。
図5は、本発明の一実施例によるモジュール型の原子炉上部集合体の上部モジュールを説明するための図面であり、図6は、図5に図示された上部モジュールで、上部シュラウドシェルを除去した状態を図示した図面であり、図7は、図5に図示されたケーブル支持ユニットを説明するための図面であり、図8は、本発明の一実施例によるモジュール型の原子炉上部集合体の下部モジュールを説明するための図面であり、図9は、図8に図示された上部モジュールと図6に図示された下部モジュールとが結合された状態を図示した図面であり、図10は、図6に図示された下部モジュールのうち、制御棒駆動装置用耐震支持板を説明するための図面である。
本実施例によるモジュール型の原子炉上部集合体は、上部モジュールと下部モジュールとに大別される。
原子炉上部集合体は、周知のように、原子炉ヘッド0(図1)の上部に設置される。原子炉上部集合体は、制御棒駆動装置の引き揚げ及び挿入、制御棒駆動装置の冷却、飛散物の遮蔽機能と共に、制御棒駆動装置を地震荷重から支持する機能を行う。
前記原子炉上部集合体には、前記原子炉上部集合体に加えられる荷重を分散するための耐震支持構造物が設けられている。前記耐震支持構造物には、耐震支持板240(図8)、耐震支持リングビーム250などが含まれている。
前記制御棒駆動装置用耐震支持板240には、前記制御棒駆動装置の上端部を保護するためのキャップ241と、ケーブルとの連結のためのケーブル連結端子242とが設けられている。前記ケーブル連結端子242には、制御棒駆動装置に電源を供給する電源ケーブルと、制御棒の位置を把握するための位置指示機(図示せず)のケーブルとが連結されるが、位置指示機は、制御棒駆動装置の内部に、その中間から上端まで垂直に設置されるセンサである。
前記制御棒駆動装置と関連した作業としては、前述のように、モータ集合体の取替えや修理のような維持補修、位置指示機の取替えや修理のような維持補修、位置指示機の最初設置あるいは再設置時の較正作業などの作業があり、このような作業を効果的に行うためには、作業者が制御棒駆動装置用耐震支持板の真上で、十分な空間を確保した状態で作業を行う必要があり、従って、制御棒駆動装置用耐震支持構造物の上部にある構造物を完全に除去することが非常に効果的であるといえる。
このような要求によって、本発明のモジュール型の原子炉上部集合体は、制御棒駆動装置用耐震支持構造物の上側に位置した構成品の組み立て体である上部モジュール100と、制御棒駆動装置用耐震支持構造物の下側に位置した構成品の組み立て体である下部モジュール200とからなる。
以下では、図5ないし図7を参照しつつ、上部モジュール100について詳細に説明する。
前記上部モジュール100は、図5に図示されているように、上部シュラウドシェル110、上部バッフル120、プレナム130、ケーブル及びケーブル支持ユニット150を含んでいる。
上部シュラウドシェル110は、上下が開放された円筒形の構造物であって、全体が1つのシェルで製作されうる。上部シュラウドシェル110は、原子炉上部集合体の最外郭を覆い包むカバーの役割を行うと同時に、上部バッフル120、プレナム130、ケーブル及びケーブル支持ユニット150のような構成を全体的に支持する役割を行う。
前記上部シュラウドシェル110の下端部には、外周側に突出したフランジ111が形成されており、そのフランジ111には、一定の間隔で貫通孔が形成されている。
一方、前記上部シュラウドシェル110の一部には、ドア112が設置され、原子炉上部集合体の内部に入っていき、ケーブルを前記ケーブル連結端子242から分離するなどの任務を行うことができる。また、前記ドア112を介して、上部モジュール100の内部に設けられるケーブルが外部に連結される。上部シュラウドシェル110に設けられたドア112の外側には、ケーブル連結板113が設置されており、前記ケーブルと連結されている。ケーブルブリッジ114は、前記ケーブルとの連結のために、前記ケーブル連結板113と共に、前記上部シュラウドシェル110に設けられたドア112の外側に設置される。前記ケーブルブリッジ114は、前記ケーブルの、本発明によるモジュール型の原子炉上部集合体の内部から外部への伝達経路を提供し、前記ケーブルの、前記ケーブル連結板113を介した前記ケーブル連結端子242への連結作業を可能にする役割を行う。
前記上部バッフル120は、図6に図示されているが、図6は、図5に図示された上部モジュールで、上部シュラウドシェル110を除去した状態を図示したものである。
前記上部バッフル120は、制御棒駆動装置を覆い包む多角形状の薄い板型構造物であって、シェル形状である上部シュラウドシェル110の内側に固定されて支持される。
前記上部シュラウドシェル110と上部バッフル120との間の空間を介して、制御棒駆動装置を冷却した熱くなった空気が冷却ファンによって案内され、従って、上部バッフル120は、制御棒駆動装置を冷却するための空気通路を形成する役割を行う。
前記上部バッフル120の下端部にも、前記上部シュラウドシェル110と同様にフランジが形成されており、ただし、その方向が上部シュラウドシェル110と反対に内周側に突出されている。
前記プレナム130は、冷却板131、シャックル132及び三脚台133を支持する構造物であり、前記上部シュラウドシェル110の上部に設置される。プレナム130は、上部シュラウドシェル110と上部バッフル120との間の空間を介して上昇した空気が、冷却ファン131の吸入口に入る前に合流する空間を提供する役割も併せて行う。
前記冷却ファン131、シャックル132及び三脚台133については、従来技術の部分ですでに説明され、本発明での冷却ファン131、シャックル132及び三脚台133は、すでに説明された部分と実質的に同一なので、これ以上の詳細な説明は省略する。
前記ケーブルは、従来技術を説明する部分で説明された図4に詳細に図示されているが、本発明でのケーブルもやはり、従来のケーブルと同一に、制御棒駆動装置用耐震支持板240に設けられたケーブル連結端子242を介して、制御棒駆動装置と連結される。前記ケーブルは、制御棒駆動装置に電源を供給するケーブルと、原子炉内に設置された位置指示機から発生する信号を、前記ドア112及び前記ケーブルブリッジ114に設けられるケーブル連結板113を介して原子炉上部集合体の外部に伝達するケーブルとに分けられる。
前記ケーブル支持ユニット150は、ケーブル支持リングビーム151と、ケーブル支持ワイヤ152とを含んでいる。前記ケーブル支持ユニット150は、図5及び図7に図示されているが、図7は、ケーブル支持ユニット150のみを図示した図面である。
前記ケーブル支持リングビーム151は、図5に図示されているように、上部シュラウドシェル110の外部に固定されている。
前記ケーブル支持ワイヤ152は、その両端が前記ケーブル支持リングビーム151に固定され、実質的に、前記ケーブルを支持する役割を担当する。ケーブル支持ワイヤ152は、図7に図示されているように格子状に配列され、上下に何層かで配列される。ケーブル支持ワイヤ152の一端部は、ケーブル支持リングビーム151に固定され、上部シュラウドシェル110、上部バッフル120を順に貫通した状態でケーブルを支持し、また、上部バッフル120及び上部シュラウドシェル110を順に貫通した後、その他端部がケーブル支持リングビーム151に固定される形態を取る。
以下では、図8及び図10を参照しつつ、下部モジュール200について詳細に説明する。
下部モジュール200は、下部シュラウドシェル210、下部バッフル220、制御棒駆動装置、耐震支持板240、耐震支持台252、耐震支持リングビーム250、メインカラム260を含んでいる。
前記下部シュラウドシェル210は、前記上部シュラウドシェル110と同様に、上下が開放された円筒形状のシェルであって、その下端部には、フランジ(図示せず)が形成されており、原子炉ヘッド0の上部に結合する。一方、下部シュラウドシェル210には、冷却空気が流入する窓と、制御棒駆動装置と原子炉ヘッドとを点検する作業者の出入のための下部ドアが設けられている。
前記下部シュラウドシェル210の上部には、作業者が作業を行うための作業台211と欄干212とが設けられている。
前記下部バッフル220は、前記下部シュラウドシェル210の内部に固定されて支持され、その構造、機能及び下部シュラウドシェル210との連結関係は、前記上部バッフル120の構造、機能及び前記上部バッフル120と上部シュラウドシェル110との間の連結関係とほぼ類似しており、その関係は、すでに図6を参照しつつ説明されたので、それ以上の詳細な説明は省略する。
前記制御棒駆動装置は、前記下部バッフル220の内部に複数個が設置されており、図8には、下部バッフル220に隠れた状態であって図示されていないが、すでに、図1ないし図4と関連した従来技術分野で説明された部分であるので、それ以上の詳細な説明は省略する。
前記制御棒駆動装置用耐震支持板240は、すでに説明した通り、制御棒駆動装置の上部に設置される構造物であって、制御棒駆動装置の上端部を保護するキャップ241と、ケーブルとの連結のためのケーブル連結端子242とが設置されている。制御棒駆動装置用耐震支持板240は、制御棒駆動装置の運転中の振動や地震発生時に伝達される荷重などを、水平に前記耐震支持リングビーム250に伝達する役割を担当する。
前記耐震支持リングビーム250は、前記制御棒駆動装置用耐震支持板240から伝えられた荷重を、耐震支持台252を介して原子炉上部集合体の外部に設けられた構造物の格納庫に伝達するための構成である。
前記耐震支持リングビーム250には、ボルト孔251が複数個設けられており、前記上部シュラウドシェル110に設けられたフランジ111に形成された貫通孔を貫通したボルトによって、上部シュラウドシェル110と分離可能に結合する。
一方、上部バッフル120にもフランジが設けられており、貫通孔が形成されているので、上部バッフル120も、耐震支持リングビーム250とボルトによって結合できる。ただし、上部シュラウドシェル110の場合には、荷重を支持する役割を行うのに対して、上部バッフル120は、荷重を支持しない代わりに、単に空気通路を提供する目的があり、上部シュラウドシェル110に固定されているので、耐震支持リングビーム250の上部に据え置かれる方式で、耐震支持リングビーム250と結合することもできる。
前記耐震支持リングビーム250の高さは、前記制御棒駆動装置用耐震支持板240と同一であり、やはり同じ高さに前記作業台211が設けられている。
制御棒駆動装置と関連したさまざまな作業を行うためには、制御棒駆動装置用耐震支持板240が露出された状態になることが最も望ましいが、前記制御棒駆動装置用耐震支持板240の高さと、前記制御棒駆動装置用耐震支持板240の高さとが同一であるので、前記耐震支持リングビーム250と、上部モジュール100の上部シュラウドシェル110と、上部バッフル120とを結合させる。また、耐震支持リングビーム250は、比較的剛性の大きい(rigid)構造物であるので、耐震支持リングビーム250に、上部モジュール100の上部シュラウドシェル110と上部バッフル120とを結合することが構造的にも、非常に安定した効果が発生することになる。
前記メインカラム260は、原子炉ヘッド0と直接連結され、上部モジュール100と下部モジュール200とを貫通した後で三脚台133と連結される構造物であり、図9に図示されているように、上部モジュール100と下部モジュール200とが組み立てられた状態で原子炉上部集合体全体を引き揚げるとき、原子炉上部集合体に及ぶ荷重を支えるロッド状の構造物である。メインカラム260は、上部モジュール100を引き揚げる場合、原子炉ヘッド0に固定されたままで、下部モジュール200と共に残ることになる。
以下では、図9に図示されているように、上部モジュール100と下部モジュール200とが互いに結合した状態で、制御棒駆動装置と関連した作業を行うために、上部モジュール100を下部モジュール200から分離する方法の一実施例について説明する。
上部モジュール100と下部モジュール200とを互いに分離するためには、まず上部シュラウドシェル110の外部に設けられたケーブル連結板113からケーブルを分離する。ケーブルを分離しようとするなら、作業者が、上部シュラウドシェル110に設けられたドア112を介して、上部シュラウドシェル110の内部に入った後、ケーブルとケーブル連結端子242との結合を分離せねばならない。
ケーブルとケーブル連結端子242の結合が解除されれば、プレナム130上部の三脚台133とメインカラム260との結合を解除する。
三脚台133とメインカラム260とが互いに分離されれば、上部シュラウドシェル110の内部で、上部バッフル120と耐震支持リングビーム250とのボルト結合を解除するが、前述のように、上部バッフル120のフランジが単に耐震支持リングビーム250に据え置かれる方式で結合される場合ならば、ボルト結合を解除する必要がない。
その後、作業台211で、上部シュラウドシェル110と耐震支持リングビーム250とのボルト結合を解除し、その作業が終われば、上部モジュール100と下部モジュール200との結合がいずれも解除されて互いに分離できる状態となる。
この状態で、シャックル132にクレーンを連結して上側方向の力を加えれば、上部モジュール100が除去され、図8に図示されているような状態となる。このとき、メインカラム260は、前述のように、原子炉ヘッド0と連結された状態を維持し、耐震支持リングビーム250に比べて、上部に突出した状態で残るようになる。
この状態になれば、制御棒駆動装置と関連した作業を行うための作業空間が十分に確保され、非常に穏やかな状態で作業が行える。
前記では、耐震支持リングビームが下部モジュールに含まれ、上部モジュールが耐震支持リングビームに互いに分離可能に結合する実施例について説明したが、必ずしもかような構成を取らねばならないわけではなく、耐震支持リングビームが上部モジュールに含まれ、下部モジュールと耐震支持リングビームとが互いに分離可能に結合する実施例も可能であり、その場合にも、制御棒駆動装置用耐震支持板を露出することによって、制御棒駆動装置と関連した作業を容易に行えるという本発明の効果を期待することができる。
以上で、本発明の望ましい実施例について説明したが、本発明の技術的思想が、説明された実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に反さない範囲内で、多様な形態のモジュール型の原子炉上部集合体として具体化されうる。