JP2010512757A - リポキシゲナーゼの抽出および精製 - Google Patents

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Abstract

本発明は、大豆を含む植物からリポキシゲナーゼを抽出しおよび精製することに関する。植物からリポキシゲナーゼを精製する方法が提供される。

Description

本発明は、大豆を含む植物からリポキシゲナーゼを抽出および精製することに関する。
リポキシゲナーゼ(リポキシダーゼ、リポペルオキシダーゼおよびカロテンオキシダーゼとしても知られている)(EC1.13.11.12)は、脂質中のシス-1-4-ペンタジエン系を含む不飽和脂肪酸の分子酸素によるヒドロペルオキシドへの酸化を触媒する。不飽和脂質のうち、リノレン酸およびリノール酸は基質として機能する最も一般的な脂肪酸部分である。従って、リポキシゲナーゼによって触媒される反応の一つは、以下のとおりである:
Figure 2010512757
また、リポキシゲナーゼは、他のメチレンが介在するポリ不飽和脂肪酸も酸化する。
リポキシゲナーゼは、大豆ならびに他の豆(白インゲン豆(navy beans)、インゲン豆(kidney beans)およびライマメ(lima beans)など)を含む植物に含まれている。また、一般的な豆類(legume)(すなわち豆(beans)、エンドウ豆(peas)、レンティル豆(lentils)など)にも含まれている。ジャガイモ(potato)、ホースラディッシュ、カブおよび他の塊茎(tuber)にも含まれている。様々な種類の種、球根および木の実もリポキシゲナーゼを含んでいる。
3つのリポキシゲナーゼのアイソザイム、LOX1、LOX2およびLOX3(アクセッション番号それぞれP08170、P09439およびP09186)が大豆の子葉から発見されている。他の形態、LOX4(P38417)およびLOXX (P24095)も認められている。
大豆粉に含まれているリポキシゲナーゼは、パン菓子製造業で、生地およびパンの身の品質を向上させるために、ならびに製パン中の生地において色素を漂白するために使用されている。これらの用途において、リポキシゲナーゼは、生地ミキシング中に加えられたショートニングとタンパク質との結合を減少させ、グルテンの強度を増し、そして製パン性能および製品の質を高める。
一般的に、リポキシゲナーゼは酵素活性大豆粉の形態で生地に加えられる。それはベーキング工程の間に、熱的に誘導される変性によって破壊されてしまう。
いくつものグループがリポキシゲナーゼを精製することを試みてきた。これらのグループのうちのいくつかは、脱脂大豆粉を出発原料として用いるアプローチをとった。水性懸濁液がスラリーの形態で調製される。溶液から固体を除去した後、硫酸アンモニウムを加えてタンパク質を凝析させ、以ってリポキシゲナーゼを濃縮する。次いで、濃縮されたリポキシゲナーゼ−タンパク質マトリックスから硫酸アンモニウムを除去しなくてはならない。ある状況では、この硫酸アンモニウムの除去は透析を必要とする。また他の状況では、より特殊なクロマトグラフィが必要となる。その結果、付随する複数のタンパク質からリポキシゲナーゼを精製するための多くの工程が、商業的な応用を制限してきた。
さらに、収率や精製効率が比較的低いことが、これらのアプローチのそれぞれに伴う問題である。
本発明は、上述した制限や問題を最小化あるいは減らすことを目的としており、また、ある実施形態においては、植物からリポキシゲナーゼ酵素の精製抽出物を製造するための方法を提供することを目的とする。本方法は以下の工程を含む:
−植物から水溶液中へリポキシゲナーゼを抽出して抽出物を形成する工程;
−該抽出物のpHをリポキシゲナーゼの等電点より低くし、溶液中にリポキシゲナーゼを保持しつつ、該抽出物から化合物を選択的に凝析あるいは凝集させ、酸性化抽出物を形成する工程;
−凝析あるいは凝集した化合物を該酸性化抽出物から分離し、リポキシゲナーゼの精製抽出物を提供する工程。
本発明者は、植物をリポキシゲナーゼの精製のための出発原料として用いることで、リポキシゲナーゼがかなり高い収率で得られることを見出した。より詳しくは、さらに説明するように、本明細書に記載されている方法により(豆の状態の)大豆から抽出して得られる酵素は、酵素活性大豆粉を用いた抽出法で得られる酵素と比較して、3〜4倍以上の収率で得られる。
本明細書に記載されている方法によって得られた抽出物をさらにイオン交換クロマトグラフィおよび限外ろ過に供したところ、125倍に迫る全精製度(total purification factor)が得られた。
特筆すべき利点の一つは、本明細書に記載の方法によれば、リポキシゲナーゼの比活性を向上させることができ、それゆえ硫酸アンモニウム濃縮工程を用いなくとも酵素が抽出物中に濃縮される点である。
従って、ある実施形態においては、植物からリポキシゲナーゼを精製する方法であって、以下の工程:
−植物から水溶液中へリポキシゲナーゼを抽出して抽出物を形成する工程;
−該抽出物のpHをリポキシゲナーゼの等電点より低くし、溶液中にリポキシゲナーゼを保持しつつ、該抽出物から化合物を選択的に凝析させ、酸性化抽出物を形成する工程;
−凝析させた化合物を該酸性化抽出物から分離し、リポキシゲナーゼの精製抽出物を提供する工程、
を含む方法が提供される。
この実施形態によれば、第一の工程において、リポキシゲナーゼが植物から水溶液中へ抽出される。水は水溶液の一例である。他の溶液、例えば塩溶液またはpHを調整した溶液であって、リポキシゲナーゼが植物から溶液中へと移動するのを促進させるものを用いてもよい。
ある実施形態においては、リポキシゲナーゼの溶液への移動は、水溶液が植物へと侵入するのを促進させる化学的または物理的処理を植物に施すことにより促進される。この処理により、対象物の組織は脆弱となり、あるいは溶液にさらされる。それに応じて、そうしなければ容易には溶液により水和しない組織は水和するようになり、植物から抽出され得る酵素量の増加に繋がる。
子葉を含む植物、例えば大豆などの豆(bean)、もしくは豆類(legume)、または大麦のような穀物から酵素を抽出する際に特に有用な処理の一つは粉砕処理であり、該処理において対象物は粉砕され、割れ目や亀裂がその組織の表面につくられるか、あるいは粉砕粉が製造され、それにより溶液が対象物に浸透し水和できるようになる。当業者に知られている他の物理的処理を適用してもよい。これらが適用可能かどうかは、処理される植物の物理的特性に大きく依存し、特定の用途で要求される量の酵素を植物から溶液へと抽出するという本方法の第一の工程の目的の一つが考慮される。
従って、一実施形態において、抽出物は植物を粉砕し水溶液の植物への侵入を促進することにより形成される。これにより水和したスラリーが得られる。
酵素の溶液への移行を促進させるための一つの方法は、植物を水溶液に浸して浸漬溶液を形成させることである。浸漬に必要な時間の長さは、やはり処理する植物の物理的性質および特定の用途で要求される量の酵素を植物から溶液へと抽出することに対する必要性に依存する。浸漬時間は、いくつかの植物においてはわずか1時間程度でよい。植物が豆(bean)または豆類(legume)である場合、浸漬時間は約6〜30時間である。長い時間をかけてもよいが、微生物汚染や腐敗を防ぐ条件を提供することが必要となる。ある実施形態においては、浸漬工程が完了した際、通常溶液は植物に吸収され、もしくは浸透し、あるいは植物へ染み込み、通常完全に植物を水和する。従って、一実施形態において、植物が粉砕される前に、植物は水溶液中に浸漬され、浸漬溶液を形成する。
本発明者は、植物から抽出される酵素の量は、上述した物理的後処理が浸漬した植物に対して浸漬溶液の存在下で行われた場合に実質的に増加することを見出した。利点の一つは、該工程の抽出効率が向上し得ることである。その他の利点は、水の使用量を最小限にすることで製造コストが下がることである。従って、一実施形態において、植物は浸漬溶液中で粉砕される。
上述した本方法の第一工程に従って抽出物を形成する間、水溶液は、「浸漬溶液」であるかどうかを問わず、アルカリ性のpH、例えば約7〜9のpHとすることができる。本発明者は、これがリポキシゲナーゼの溶液への抽出をさらに促進させるのに有用であることを見出した。この実施形態において、植物材料は水溶液中に約1〜30時間保持される。これより短い時間でも長い時間でもよい。従って、一実施形態において、抽出物はアルカリ性のpHにされ、リポキシゲナーゼの溶液への抽出を促進するために粉砕される。
ある実施形態において、および特に上述したような化学的あるいは物理的処理が抽出過程で植物に加えられる場合、細胞残屑あるいは組織残屑の形態の粒子状物質が分散し、あるいは溶液を汚染することがある。これらの実施形態において、抽出物を形成するために水溶液から粒子状物質を除去することが必要となる場合がある。本明細書で記載したように、溶液をろ過することにより、抽出物を形成する前に粒子状物質を除去することができる。従って、一実施形態において、本方法は溶液をろ過して細胞物質を溶液から除去し抽出物を形成することを含む。
さらに、ある実施形態においては、溶液を通常のpHとし、抽出物を形成する前に加熱することが有利となることがある。これらの工程は、抽出物中の化合物、例えばタンパク質などのリポキシゲナーゼからの分離を促進する。上述したように溶液が前もってアルカリ性のpHにされている場合、これらの実施形態においては、アルカリ性のpH 9.0から約pH 7.0へと下げられる。さらに、溶液は抽出物を形成するために約55℃に加熱される。従って、本方法の一実施形態は、加熱すること、および溶液のpHを下げることにより、溶液中の化合物をリポキシゲナーゼから分離し抽出物を形成することを含む。
本発明の方法は、第二の工程において、該方法の第一の工程において形成された抽出物から酸性化抽出物を形成することを含む。これは、抽出物のpHをリポキシゲナーゼの等電点より低くし、リポキシゲナーゼを溶液中に保持しつつ、抽出物から化合物を選択的に凝析させることにより行われる。この工程の目的の一つは、リポキシゲナーゼは溶液中に残しつつ、溶液中の他の化合物、特に溶液中のタンパク質が凝集または凝結して析出するようにすることにより、溶液中のリポキシゲナーゼを他の化合物から選択的に精製することである。この工程は、タンパク質分子が正味荷電がゼロの状態の特定のpH(その等電点)において溶液から析出するのが観察される「等電点沈殿」あるいは「分別沈殿」として知られる現象に基づいている。
LOX1の等電点は約5.8であり、LOX2は約6.2、およびLOX3は約6.3である。典型的には、抽出物のpHは、酸性化抽出物を形成するために約pH 4.5に調整される。しかしながら、精製されるアイソザイムによっては、および酸性化前の抽出物中の混入タンパク質の等電点もしくは「pI」によっては、高いまたは低いpH条件を適用してもよい。
典型的には、抽出物は、例えば約55℃に加熱され、そのままpH 4.5に酸性化され酸性化抽出物を形成する。
いくつかの実施形態において、溶液のpHは傾斜をつけて段階的に下げ、混入したタンパク質をクエン酸またはグルコノデルタラクトンもしくは「GDL」を用いて、徐々に凝析させてもよい。
凝析したタンパク質は、様々なアプローチにより酸性化抽出物中のリポキシゲナーゼから分離することができる。一実施形態において、酸性化抽出物は冷まされ、あるいは冷やされ、凝析したタンパク質を沈殿させ、その後酸性化抽出物を例えば吸い上げることによって取り出して、凝析したタンパク質から抽出物を分離する。この例において、酸性化抽出物を約24時間、約10℃で静置すると、凝析したタンパク質が沈殿するのに有利であることがわかった。従って、一実施形態において、酸性化抽出物は、凝析した化合物を抽出物から分離させるのを促進するために冷却され、以って精製抽出物が提供される。
好ましい実施形態において、凝析したタンパク質は、冷却による酵素精製の改善を増進するため、55℃で行われるろ過工程により分離される。この工程は、ろ過によりより容易に分離することができるタンパク質の大きな集塊をもたらす。
酸性化抽出物から凝析したタンパク質を分離した後、酵素活性を高めるために、酸性化抽出物のpHをアルカリ条件、例えば約pH 9に戻るよう調整してもよい。
次いで、抽出物をさらに処理してリポキシゲナーゼを濃縮し、溶媒を選択的に精製抽出物から除去し、精製抽出物中のリポキシゲナーゼの濃度を高めてもよい。これは、凝析および再溶解、クロマトグラフィなどを含む様々なアプローチにより行うことができる。しかしながら、本発明者は精密ろ過、イオン交換、および限外ろ過が特に有用なアプローチであることを見出した。
従って、一実施形態において、本方法は精製抽出物から選択的に溶媒を除去して単離し、精製抽出物のリポキシゲナーゼの濃度を向上させることを含む。
実施例1 材料と方法
酵素アッセイ:
Sudaらにより記載されたメチレンブルー漂白法(1995)に基づく。
基質調製:
70mgのリノール酸(Sigma)および70mgのTween20を4mLのDW中でパスツールピペットを用いて均質化した。透明な溶液を得るために、0.55mLの0.5N NaOHを加え、DWを用いて溶液の全量を25mLとした。この基質溶液の1.5mlのアリコートをバイアルに入れ、N2ガスで覆い、使用時まで冷凍庫で保管した。
酵素アッセイ:反応混合物は0.7mLの0.2Mトリス−HClバッファー、pH 9.0、0.1mLの100μMメチレンブルー、0.1mLの10mMリノール酸ナトリウム基質、および0.1mLの大豆抽出物サンプルを含んでいた。反応は、大豆サンプルを加えることにより開始され、分光光度計により660nmにおける吸光度の減少が記録された。
実施例2 (豆の状態の)大豆に対する大豆粉から得られたリポキシゲナーゼの活性
全脂酵素活性大豆粉を、0.1% w/vの界面活性剤(トリトン-X-100)を含むpH 9.0(0.1MトリスHCL)の1:5 w/v懸濁液として調製し、6時間処理した。この時点の酵素活性は45単位であることがわかった。
比較のための(豆の状態の)大豆は、1:5 w/vの懸濁液として調製し、0.1% w/vの界面活性剤(トリトン-X-100)を含むpH 9.0の溶液(0.1MトリスHCL)に6〜24時間浸し、コロイドミルを用いて処理し、粉砕工程中に浸漬水(steep water)を取り込ませた。
活性の比較は以下の表のとおりである。
Figure 2010512757
リポキシゲナーゼ活性の1単位は、660nm、1分間、25℃により定義されるアッセイ条件において、メチレンブルーの吸収を0.001吸光度単位減少させるのに必要となる酵素の量である。
さらに、大豆を6〜24時間浸漬させ、続いてその浸漬水を用いて湿式粉砕すると、大豆粉から酵素を抽出するのと比べて、最大で4倍以上の活性が得られることがわかった。これはおそらく、浸漬した際に豆の水和がおこりやすくなり、リポキシゲナーゼがより容易に且つよりよく抽出されるためである。
実施例3 (豆の状態の)大豆または大豆粉からのリポキシゲナーゼの精製の典型的フローチャート
Figure 2010512757
実施例4 結果
Figure 2010512757
Figure 2010512757
従って、アッセイおよび抽出の至適pHはpH 9である。
Figure 2010512757
従って、酸性化後の酵素を加熱する際の至適pHはpH 7である。
Figure 2010512757
50mMのCaCl2、MgCl、ZnOAc、Fe3+Clを含む10mLのLOX1を55℃で1時間インキュベートした。
Figure 2010512757
マグネシウムおよびカルシウムイオンを、酵素活性を高めるために用いることができる。
実施例5 パイロットスケールにおける製造過程
大豆の浸漬
100kgのCowrie大豆をpH 9.0に調整した400Lの水に24時間浸漬させる。
粉砕
大豆を最大24時間浸漬させた後、豆をそのバッファーから取り出す。次いで豆とバッファーを、1:4(豆:バッファー)の割合で、3L/minのバッファー流速でコロイドミルに供給する。抽出物に蓄積される熱を最小化するためには、コロイドミルへの安定した液体の流れが必要である。
抽出
粉砕した抽出物のpHは、植物材料からの抽出を最大化するためにpH 9.0に維持される(これはLOX1活性にとって至適pHでもある)。浸漬し柔らかくなった大豆抽出物は、該豆抽出物からのLOX1の抽出を向上させるためにさらに1時間このpHに維持される。
細胞残屑の分離
粗抽出物を、隔膜ポンプを用いて3層振動スクリーンに通す。
不要な細胞物質が500μm最上部スクリーン上に過剰に蓄積しないよう、流速をコントロールする。抽出物が通過する3つのメッシュのスクリーンは500μm、250μmおよび100μmである。
細胞物質はスクリーンの振動により除去され、液体を通過させる一方、上部の遮断された固体材料は保持され、固体吐出口から取り出される。
液体が振動スクリーンを通過すると、回収され、加熱および酸性化工程のためのミキサーに移送される。pHは加熱工程のためにpH 7.0に調整される。
加熱および酸性化
加熱のためのパラメータは55℃にセットされる。一度この温度が達成されたら、抽出物をこの温度に15分間維持し、次いで抽出物を1Mクエン酸を用いてpH 4.5に酸性化する。あるいは、加熱の前に公知量の作りたてのGDL溶液を抽出物に混合し、GDLがグルコン酸に変化することによるpHの低下をモニターしてもよい。
pHが4.5に到達した時、大豆タンパク質(グリシニン)の多くが凝析し、ホエー(whey)から分離する。液体抽出物は、後に10℃未満に冷却する(最近の試験では、55℃に維持し40μmのスクリーンを通すことで凝集したタンパク質の多くを除去することに成功している)。
冷却
冷却した抽出物は、熱交換器を通すか、あるいは円錐タンクに移送して、大豆タンパク単離物を沈殿させるために、24時間冷却室で10℃未満に保持される。沈殿が生じた後、透明になった抽出物を上部から吸いだして取り出す。抽出物の下半分は40μmメッシュのスクリーンを通してろ過し、次いで遠心分離して不要なタンパク質を除去する。
次いで、透明になった抽出物は、最大の酵素活性となるようにしつつ、さらなるろ過のためにpH 9.0に調整される。
精密ろ過
抽出物を、0.45μm膜を通して精密ろ過し、透過物を回収する。
イオン交換
リポキシゲナーゼは、50mLlのカラム上で流速3mL/分の25mMトリス-HCL(pH 7.0)を用いるDEAEアニオン交換クロマトグラフィによって、0.5M塩化ナトリウムで溶出することで単離できる。
限外ろ過
抽出物は、10kDa NMWCを用いて濃縮される(当初の量から10〜30倍濃縮される)。
当然ながら、本明細書で開示されおよび定義されている発明は、文章または図面により言及されているか、あるいはそれらから明らかな個々の特徴の、二つあるいはそれ以上の代替となる組み合わせの全てに及ぶ。これらの異なる組み合わせの全ては、種々の本発明の他の側面を構成する。

Claims (10)

  1. 植物からリポキシゲナーゼを精製する方法であって、以下の工程:
    −植物から水溶液中へリポキシゲナーゼを抽出して抽出物を形成する工程;
    −該抽出物のpHをリポキシゲナーゼの等電点より低くし、溶液中にリポキシゲナーゼを保持しつつ、該抽出物から化合物を選択的に凝析させ、酸性化抽出物を形成する工程;
    −凝析させた化合物を該酸性化抽出物から分離し、リポキシゲナーゼの精製抽出物を提供する工程
    を含む前記方法。
  2. 抽出物を粉砕および水和された植物から形成し、水溶液が植物に浸透するのを促進させる、請求項1に記載の方法。
  3. 植物を粉砕する前に、植物を水溶液に浸して浸漬溶液を形成する、請求項2に記載の方法。
  4. 植物を浸漬溶液中で粉砕する、請求項3に記載の方法。
  5. 粉砕の前および後に溶液をアルカリ性のpHとし、リポキシゲナーゼの溶液への抽出を促進させる、請求項2に記載の方法。
  6. 溶液をろ過して、溶液から細胞物質を除去し抽出物を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 加熱し、および溶液のpHを下げ、溶液中の化合物をリポキシゲナーゼから分離して抽出物を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 55℃より高い温度で抽出物をろ過し、次いで酸性化抽出物を冷却し、凝析した化合物が抽出物から分離するのを促進させることを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 酸性化抽出物をアルカリ性のpHにして酵素の比活性を高めることを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 精製抽出物から選択的に溶媒を除去し、精製抽出物中のリポキシゲナーゼの濃度を高めることを含む、請求項1に記載の方法。
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