図1は、本発明の実施の形態による通信ネットワーク配置100に在圏するアクセスポイント102のブロック図である。アクセスポイント102は、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)通信システム104と通信し、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)サービスを1または複数のマルチモード無線通信装置106に提供する。上述したように、WWANという用語は主に、多様な技術からなるこのグループを、一般的にその各基地局(アクセスポイント)が100〜300フィート程度のより小さいサービスエリアを有するWLANsから区別するために用いられる。従って、WWAN通信システム104は、WLANsよりも比較的大きな地理的エリア内に無線通信サービスを提供するシステムである。WWANシステム104の例としては、セルラシステム設備(110)等のWWAN設備110に接続された少なくとも1つの基地局108を介してセルラ通信サービスを提供するセルラ通信システムがある。WWAN設備110は、インターネットプロトコル(IP)ネットワークや公衆交換電話網(PSTN)等のグローバルネットワークに接続される1または複数の基幹ネットワークを含んでもよい。本実施の形態において、WWAN通信システム104は、パケット交換通信技術により動作する。そのようなシステムにおいて、通信設備は、パケット交換基幹ネットワークであり、IPシグナリングを用いたWLANsとのインターフェース用のアクセスゲートウェイを含む。しかしながら、WWAN通信システム104は、場合によっては回路交換通信に従って動作することもある。WWAN通信システム104は、多くのプロトコル及びスキームの何れを用いても動作可能である。符号分割多元接続(CDMA)標準規格のいくつかの例として、cdma2000 1x、1xEV−DO、及びW−CDMAがある。場合によっては、WWAN通信システム104は、例えば、OFDMに基づく標準規格やGSM標準規格等、他の標準規格に合わせて動作することもある。以下に論じる実施形態において、WWANシステム106は、しばしばWiMaxと称されるIEEE802.16(e)標準規格に準拠して動作するOFDMシステムである。WWAN通信システム104に関して記載されたブロックの様々な機能及び動作は、装置、回路、構成要素等の個数がいくつあっても実施可能である。複数の機能ブロックを、単一の装置に統合してもよく、単一の装置において行うと記載された複数の機能を複数の装置において実行してもよい。例えば、WWAN設備110の機能の、少なくとも一部を、場合によっては、基地局108、基地局コントローラ、MSC等によって実行してもよい。
アクセスポイント102は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)サービスを提供でき、かつ、WWAN通信システム104にメッセージを送信可能な装置である。本実施の形態においては、アクセスポイント102は、IPネットワークに有線のバックホールを介して接続される固定されたアクセスポイントであるが、アクセスポイント102は、セルラ通信リンク又は他のWWANリンクを介してWWANに接続される、セルラモバイルゲートウェイであってもよい。アクセスポイント102は、アクセスポイント102の適切な範囲内においてWLANサービスを通信装置108に提供する。WLANサービスを提供するのに好適な技術の例は、WiFi等のWLANプロトコル、又は、IEEE802.11標準規格によって規定される何れかのプロトコルに準拠した動作を含む。アクセスポイント102からWWAN設備110に送信されるメッセージは、有線及び/又は無線通信方式の如何なる組み合わせを用いて送信してもよい。本実施の形態において、アクセスポイント102は、基幹ネットワークにおけるアクセスゲートウェイに接続され、IPネットワーク又はアクセスルータのいずれか一方を介してパケット交換データ技術によりメッセージを送信する。場合によっては、PSTNを介してアクセスポイント102からメッセージを送信することも可能である。また、場合によっては、送信機を用いて無線でメッセージを基地局108に送信し、その後WWAN設備110に転送してもよい。
マルチモード無線通信装置106は、少なくとも1つのWLANシステムと少なくとも1つのWWANシステム104と通信可能なタイプの通信装置である。アクセス端末と称されることもあるマルチモード無線通信装置106は、無線モデム、携帯情報端末、デュアルモードの携帯電話又は同様な装置であってもよい。
従って、アクセスポイント102は、WLAN114への通信を促進し、WWAN通信システム104は、WWAN116への通信を促進する。ここで通信装置106は、ネットワーク114、116の両方において通信可能である。リソースが特定のネットワークにおいて利用可能であり、信号の質が適切であれば、通信装置106は、ネットワーク114、116の何れか一方が提供する無線サービスにアクセス可能である。本実施の形態では、通信装置106は、ある一定の条件下においてネットワーク114、116の両方に同時にアクセス可能である。しかしながら、場合によっては、通信装置106は、所定の時間においてネットワーク114、116の一方にだけアクセス可能であってもよい。他の状況においては、通信装置106は、ネットワーク116の制御チャネルにだけアクセスできる一方、ネットワーク114の全アクセス権を有してもよく、その逆の場合も同様であってもよい。図1に示す雲は、ネットワークを象徴するものであって、必ずしもネットワーク114、116のカバーエリアを説明するものではない。例えば、WWAN116の地理的カバーエリアは、アクセスポイント102が提供する1または複数のWLAN114のカバーエリアを含んでもよい。さらに、WWAN116のカバーエリアは、低質のエリア又はWWANサービスが利用できないエリアを含んでもよい。その一方で、これらのエリアは、WLAN114のカバーエリアとして良好であってもよい。このような状況が起こりうるのは、WLANのカバー範囲がオフィスや住宅等の建物内にある場合、及び、WWANのカバー範囲が一般的に建物のエリアにおいては利用可能であるが壁やその他信号の障害となるもののために建物内において不足している場合である。他にも利点に加えて、本実施の形態に従った無線サービスの管理により、通信装置106に提供される無線サービスの質は最大となる。
本実施の形態において、アクセスポイント102は、少なくとも、通信装置106と交換したWWAN信号に基づいて、通信装置106に対する無線サービスを管理する。WWAN信号は、通信装置106から送信された上り方向WWAN信号でもよいし、通信装置106が受信する下り方向WWAN信号でもよい。アクセスポイント102は、通信装置106と交換したWWAN信号に基づいて、装置近接メッセージ118をWWAN通信システムに送信する。本実施の形態において、装置近接メッセージ118は、代替ネットワーク取得手続きの実行を要求する要求メッセージである。装置近接メッセージ118に応じて、WWAN設備110は、通信装置106に代替ネットワークから無線サービスを探索させたり、又は、代替ネットワークから無線サービスを確立させたりするメッセージを通信装置106に送信する。ここで、代替ネットワークとは、現在サービスをマルチモード無線通信装置に提供している現在のネットワークとは異なるネットワークである。現在のネットワークがWWANネットワーク116である場合、代替ネットワークとはWLANネットワーク114であり、現在のネットワークがWLANネットワーク114である場合、代替ネットワークとは、WWANネットワーク116である。状況によっては、WWAN設備110は、通信装置106に指示する前に他のパラメータを評価してもよい。例えば、加入者パラメータ、システム設定、又は、システムパラメータにより、WWAN設備は、通信装置106が代替ネットワークを取得すべきでないと判断してもよい。さらに、特定の通信装置106を識別する装置近接メッセージを複数のアクセスポイントから受信する場合、WWANシステム104は、複数のアクセスポイントに対応するパラメータを評価してもよい。
従って、WWAN通信システム104は、装置近接メッセージ118に応じて少なくとも評価を行い、装置近接メッセージ108に応じて通信装置106への代替無線サービスの取得を行ってもよく、取得を開始してもよい。この取得の結果、状況によっては、通信装置106の現在のネットワークから代替ネットワークへのハンドオフが起こるかもしれないし、通信装置106が2つのネットワークから同時に無線サービスを受けることになるかもしれない。さらに、ユーザデータは代替ネットワーク上でしか交換されないにもかかわらず、通信装置106は、現在のネットワークに登録を維持することもできる。本実施の形態において、装置近接メッセージ118は、IPネットワーク又はアクセスルータの一方を介してWWANにおけるアクセスゲートウェイに送信される。しかしながら、状況によっては、装置近接メッセージ118は、無線リンクを介して送信される。例えば、アクセスポイント102がWWAN送信機を含む場合、メッセージは、上り方向WWAN信号として送信されてもよい。
WWAN通信システム104が無線通信サービスを通信装置106に提供している時には、アクセスポイント102は、少なくとも周期的に、通信装置106がWWAN上り方向信号を送信するために使用するWWAN上り方向チャネルを傍受している。場合によっては、アクセスポイント102は、複数のマルチモード通信装置106を検知するための手続きを採用してもよい。アクセスポイント102で受信したWWAN上り方向信号に基づいて、アクセスポイント102は、通信装置106が少なくともWLANサービスを探索すべきか否かを判断する。状況によってアクセスポイント102は、アクセスポイント102がWLAN通信サービスを通信装置106に提供すべきであると判断する。WLANが、通信装置106はアクセスポイント102の範囲に在圏すると判断すると、アクセスポイント102は、通信装置106がWLANネットワーク114のサービスエリアに在圏しそうだということを示す装置近接メッセージ118をWWAN通信システム104に送信する。そして、WWANシステム104は、WLANサービスの探索、特定のアクセスポイント102の探索、WLANサービスの取得のうち少なくとも一つを含み、更には通信装置106に対する指示を含むことができる代替ネットワークの取得手続きを実行する。以下にさらに詳細に説明する通り、上記のシナリオが適用される状況の例としては、通信装置106が、WWANから通信サービスを受けながらアクセスポイント102に近づく場合が含まれる。
上述したような無線サービスの管理以外に、アクセスポイント106は、他の傍受及び管理手続きを行ってもよい。例えば、アクセスポイント102が無線通信サービスを通信装置106に提供している時に、通信装置106は、少なくとも周期的に、WWAN下り方向信号を傍受し、ステータスメッセージをアクセスポイント102に送信する。下り方向信号には、制御信号やパイロット信号に加えて、他の情報が含まれていてもよい。通信装置106で受信したWWAN下り方向信号に基づいて、アクセスポイント102は、WWAN通信システム104がWLAN通信サービスを通信装置106に提供しなければならないか否かを判断する。WLANが、WWANサービスが提供されるべき、又は、評価されるべきであると判断すると、アクセスポイント102は、装置近接メッセージ118をWWAN通信システム104に送信し、WWANシステム104に対して、WWANサービスの取得やWWANサービスへのハンドオフ可能性があることを警告する。以下にさらに詳細に示すとおり、上記のシナリオが適用される状況の例には、通信装置106が、アクセスポイント102から通信サービスを受けながら、アクセスポイント102から遠ざかって移動する場合が含まれる。アクセスポイント102は、通信装置106において受信したWWAN−FL信号に基づいて少なくともWWANサービスの取得が望まれるという決定を行う。
場合によっては、アクセスポイント102は、WWAN−FL受信機224を用いてWWAN下り方向信号222を傍受し、通信装置106がWWANサービスにハンドオフされるべきであると判断すれば、WWAN110にメッセージを送信してもよい。例えば、アクセスポイント102が、通信装置106はWLANサービスエリアを離れつつある、又は、WLANサービスの質が低下しつつあると判断する場合、アクセスポイント102は、WWANサービスが適切であることを、WWAN−FL信号222の電力を測定して証明する。WWANサービスが通信装置106の位置において適切でない可能性はあるが、この技術は、WLAN上で通信している際にWWANサービスを継続的に傍受することを通信装置に要求しないので効率が高められる。
WWANインターフェース120には、WWAN−RL信号を少なくとも検知し、装置近接メッセージ118をWWANシステム104に送信するのに相応しいハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアのうちの少なくとも一つを含む任意の組み合わせが含まれる。以下にさらに詳しく説明するように、WWANインターフェース120は、ネットワークインターフェースを介してアクセスルータ及びIPネットワークに接続される。装置近接メッセージ118は、ネットワークインターフェースを介してWWAN設備110に送信される。本実施の形態において、WWANインターフェースは、WWAN−FL信号を受信するWWAN−FL受信機も含む。場合によっては、WWANインターフェース120は、WWAN送信機も含んでよい。
WLANインターフェース122は、1または複数の通信装置102と通信するハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアのうちの少なくとも一つを含む組み合わせを含む。以下に説明するように、WLANインターフェース122は、WLAN送信機とWLAN受信機を含む。
図2は、アクセスポイント102が通信装置106から上り方向(RL)WWAN信号202を受信する通信ネットワーク配置100のブロック図である。アクセスポイント102は、WWANシステム106と通信するためのWWANインターフェース120、及び、WLANサービスをマルチモード無線通信装置106等の1または複数の通信装置に提供するWLANインターフェース122を含む。アクセスポイント102はさらに、WWANインターフェース110とWLANインターフェース122に連結されたコントローラ204をも含む。コントローラ204は、本明細書で説明したコントロール機能だけでなく他の機能をも有し、かつ、アクセスポイント102の全体的な操作を容易にしている。コントローラ204は、1または複数のランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はリードオンリーメモリ(ROM)記憶装置を含んでもよいメモリ206に接続される、又は、このようなメモリ206を含む。WLANインターフェース122は、上り方向(RL)WLAN信号210を受信するWLAN受信機208と、WLAN信号214を送信するWLAN送信機212を含む。信号210、212は、WLANプロトコルに従って送受信される。適当なWLANプロトコルの例には、IEEE802.11プロトコル及びワイヤレス・フィデリティ(WiFi)に準拠したプロトコルが含まれる。場合によっては、アクセスポイント102は、有線を介してアクセスポイント102に接続された装置と通信するための有線LANインターフェース(図示せず)を含んでもよい。
WWANインターフェース120は、マルチモード無線通信装置106から送信された上り方向WWAN信号202を少なくとも受信するように構成可能なWWAN受信機216を含む。WWANインターフェース120は、また、装置近接メッセージ118を、ネットワークインターフェース218を介してWWAN設備110に送信するように構成されている。本実施の形態において、WWAN受信機216は、上り方向WWAN信号202を受信する上り方向WWAN受信機220として構成可能であり、基地局108からWWAN下り方向信号222を受信する下り方向WWAN受信機224としても構成可能である。場合によっては、2つの別個のWWAN受信機を用いて、WWAN上り方向受信機220及び下り方向受信機224を実現してもよい。また、他の実現方法においては、WWAN下り方向信号222を受信する能力を省いてもよい。
ネットワークインターフェース218は、アクセスルータ226及びインターネットプロトコル(IP)ネットワーク228とメッセージを交換する。ネットワークインターフェース218は、パケットデータ通信を提供し、アクセスルータ226を介してインターネット及びWWAN設備110におけるアクセスゲートウェイ230へのアクセスを容易にする。場合によっては、ネットワークインターフェース218の少なくとも一部をWWANインターフェース120から切り離して実現してもよい。アクセスルータ226は、いくつかのアクセスポイント102に接続されてもよく、WLANに対して通信管理機能及び通信制御機能を提供する。場合によっては、アクセスルータ226は、アクセスポイント102内に実現してもよいし、取り除かれていてもよい。場合によっては、アクセスゲートウェイ230とアクセスポイント102との接続には、例えば、衛星通信リンク又は2地点間マイクロ波リンク等の無線通信リンクが含まれてもよい。
メモリ206は、その他の情報に加え、アクセスポイント102の使用を認められた各通信装置106に対応する通信装置識別値を記憶する。通信装置識別値には、電子シリアル番号(ESN)又は他の独自データを含んでもよい。メモリに記憶された識別値のグループの例には、アクセスポイント102がWLANサービスを提供する一世帯の家族会員の通信機器に対応するESNsの集合が含まれる。数ある技術のうちの何れかによりアクセスポイント102で識別値を記憶してもよい。識別値を記憶するのに好適な方法の例には、アクセスポイント102を設置する際に行われる初期化手続きの間に識別値を記憶する方法が含まれる。実行の際には、識別値は省略可能であり、アクセスポイント102は、アクセスポイント102に記憶された対応する識別値を持たない通信装置がアクセスポイント102からWLANサービスを受けられるようにしてもよい。
アクセスポイント102は、アクセスポイント102から現在WLANサービスを受けていない通信装置106から送信された上り方向WWAN信号202を含んでいる可能性がある上り方向WWANチャネルを傍受する。上り方向WWAN受信機220は、上り方向WWAN信号202を受信するように、同調、又は、構成されている。1または複数の受信WWAN−RL信号202に基づいて、コントローラ204は、通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性を特定する。近接性を特定するのに好適な技術の例には、受信したRL−WWAN信号の電力レベルを評価することが含まれる。場合によっては、通信装置106からのRL−WWAN信号を検知するだけで、通信装置106が近接範囲に在圏すると、十分に判断できる。本実施の形態において、近接性を用いて通信装置106がアクセスポイント102の範囲に在圏する可能性があるか、そして、WLANサービスを受けることができるか否かを判断する。そのため、コントローラ204は、通信装置がアクセスポイント102のWLAN範囲におそらく在圏するか否かを少なくとも判断する。コントローラ204は、信号の電力レベル以外の要因に基づいて装置近接メッセージ118を作成し送信するか否かを判断してもよい。例えば、要因は、WWAN−RL信号の電力レベルのみを含んでもよいし、WWAN−RL受信機220が着信しているRL信号を復号する能力に基づく要因だけを含んでいてもよい。本実施の形態において、装置近接メッセージ118により代替ネットワークの取得手続きが開始される。それにより、通信装置106が無線サービスをアクセスポイント102から取得しようと試みる可能性がある。そのため、装置近接メッセージ118の作成の決定は、近接性に加え、他の基準に基づくものであってもよい。WLANサービスを取得しなければならないかを判断するために、数ある基準のうちの何れを用いてもよい。これら基準には、アクセスポイント102の容量に関する条件及び/又は通信装置106の要件を含んでもよい。コントローラ204は、WWAN−RL信号を用いて、通信装置106がアクセスポイント102のサービスエリアに在圏する可能性があるか否かを判断する。通信装置106がアクセスポイント102のサービスエリアに在圏するか否かを判断するために用いられる基準は、WWANのタイプによる。
いくつかの技術のうちの何れかを用いて、WWAN−RL信号に基づいて通信装置106の近接性を特定してもよい。以下にさらに詳細に論じる本実施の形態において、基地局から通信装置106に送信された下り方向WWAN信号を、アクセスポイント102が傍受、復号して、上り方向スケジューリング情報を決定する。アクセスポイント102は、WWAN−RL信号の受信電力及び送信電力の差に基づいて、距離を特定する。また、アクセスポイント102は、WWAN−RL信号の到着時間及び伝送時間の差に基づいて距離を特定する。他の例において、送信電力レベルに関する情報がなく受信電力レベルが閾値よりも高い場合には、アクセスポイント102は、通信装置106が装置近接メッセージ118を作成するのに十分近くに存在すると判断してもよい。近接性を特定するのに好適な技術の他の例には、複数のアンテナ又はスマートアンテナを利用して、通信装置106から送信された上り方向WWAN信号に基づいて、通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性を特定することを含む。例えば、ビームフォーミングアンテナが、距離情報を提供して、コントローラに、通信装置106がWLANサービスエリアに在圏するか否かを判断させてもよい。他の技術、他の技術の組み合わせを用いてもよい。
本実施の形態において、WWAN設備110は、少なくとも1つのアクセスゲートウェイ230を含むパケット交換基幹ネットワークを含む。アクセスルータ226は、有線接続及び無線接続の任意の組み合わせを用いてアクセスゲートウェイ230に接続されてもよい。好適な接続の例としては、T1ライン、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、及び二点間マイクロ波がある。アクセスゲートウェイ230は、アクセスポイント102をWWAN設備と通信可能とする通信インターフェースである。
動作中に、各通信装置106に対応する上り方向スケジューリング情報を含むWWAN−FL信号の傍受によって、電力レベルに関する情報が決定される。本実施の形態において、WWAN−FL信号において送信されたUL−MAPから情報が抽出される。コントローラ202は、記憶された各識別値と関連付けられた各通信装置に対する上り方向送信用の周波数及びタイミング情報を維持する。また、下り方向WWAN信号から抽出した信号タイミング情報を用いて、WLAN−RL信号のWLAN−RL信号伝搬時間、すなわち、通信装置106の近接性を計算してもよい。WWANシステムがOFDMAシステムである本実施の形態において、OFDMAシステムによって調整されない限り、各通信装置に対する通信装置伝送電力レベルは同じである。アクセスポイントのシステム初期化の間に、デフォルトの電力レベルがメモリ206に記憶される。特定の通信装置106に対する伝送電力レベルの調整は、アクセスポイント102に転送され、メモリ206において更新される。状況によっては、伝送電力レベルの更新が利用できず、アクセスポイントは、近接性の計算用にデフォルト値を用いる。アクセスポイントは、近接性又は近接性の推定値を、伝送された上り方向信号の測定された伝搬損失及び伝搬時間に基づいて特定する。状況によっては、伝搬時間、伝搬損失、その他のパラメータの組み合わせを用いて近接性を特定してもよい。
通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性を特定した後、コントローラ202は、アクセスポイント102がWLANサービスを通信装置106に提供すべきか否かを判断する。コントローラ202が、アクセスポイント102は通信装置106にWLANサービスを提供すべきだと判断した場合は、コントローラ202は、装置近接メッセージ118を作成する。メッセージ118は、アクセスルータ226又はIPネットワーク228の何れか一方を介してWWAN通信システム104に送信される。
装置近接メッセージ118には、少なくとも通信装置106を識別する情報が含まれるので、結果として、通信装置がWLANサービスを利用可能であると、WWAN設備110が解釈することになる。しかしながら、装置近接メッセージ118には、追加的情報、例えば、アクセスポイント102を識別する情報、通信装置106のアクセスポイント102に対する計算された又は見積もられた近接性、及びアクセスポイント102において利用可能な容量等、が含まれていてもよい。アクセスポイント識別情報は、アクセスポイント102のSSIDを含んでもよい。さらに、装置近接メッセージ118は、アクセスポイント102の識別において基幹ネットワークを補助するセキュリティプロトコルを含んでもよい。WWAN設備は、別の分析を行って、必要があれば通信装置に対してどの指示を送信するのかを判断する。場合によっては、WWAN設備(基幹ネットワーク)110は、通信装置106に、通信装置106がWLANシステムを探索しなければならないことを示す指示を送信することもある。その指示に応じて、通信装置106は、WLANインターフェース122を起動、調整し、周知の技術に従ってWLAN信号を探索する。場合によっては、WWAN設備(基幹ネットワーク)110は、通信装置106に、通信装置106が装置近接メッセージ118を送信した特定のアクセスポイント102を探索しなければならないことを示す指示を送信することもある。他の状況下では、WWAN設備(基幹ネットワーク)110は、通信装置106に対してWLANサービスを取得するように指示してもよい。
図3は、本実施の形態によるマルチモード無線通信装置106に対する無線サービスの管理方法のフローチャートである。この方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアのうちの少なくとも一つを含む任意の組み合わせによって行ってよい。以下に説明するステップの順序は変更してもよく、場合によっては、1または複数のステップを同時に行ってもよい。本実施の形態において、少なくとも部分的に、アクセスポイント102のコントローラ204において符号化を実行することによりその方法を実施する。
ステップ302において、通信装置106がWLANサービスを受信中であるか否かが判断される。通信装置106が、現在アクセスポイント102と通信中である場合、ステップ314に進む。そうでなければ、ステップ304に進む。従って、本実施の形態では、ステップ304からステップ312は、ユーザリストにおいて識別されるが現在WLAN通信サービスをアクセスポイント102から受信していない通信装置106のために行われる。ステップ314からステップ318は、通信装置106がアクセスポイント102と通信中である時に行われる。場合によっては、ステップ314から318は省略可能である。
ステップ304において、WWAN上り方向(RL)チャネルが傍受される。本実施の形態では、WWAN−RL受信機220を同調させて、ユーザリストにある通信装置106のうちの何れかから送信された何れかのWWAN−RL信号222を復号する。上り方向スケジューリング情報によりさらに効率的なRL傍受が可能となる。アクセスポイント102は、ユーザリストには載っていないが識別情報なしでは信号を復号できない通信装置106を検知してもよい。しかしながら、場合によっては、WWAN−RL受信機220は、全てのRLチャネルを傍受するように構成してもよい。
ステップ306において、WWAN−RL受信機220がWWAN−RL信号を受信したか否かが判断される。本実施の形態において、コントローラ204は、WWAN−RL信号をユーザリストに載っている通信装置から受信したか否かを判断する。WWAN−RL信号を受信した場合、ステップ308に進む。そうでなければ、ステップ304に戻りWWAN−RLチャネルの傍受を続ける。
ステップ308において、通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性が計算される。近接性は、受信したWWAN−RL信号のいくつものパラメータ及び特徴及び他の要素に基づいて計算されうる。好適なパラメータの例としては、信号電力レベル関するパラメータ、及び伝送時間と受信時間との間の時間オフセットがある。他の関連要素には、伝送電力レベル、1または複数のWWAN基地局の位置、およびタイムスタンプ、電力レベル表示、及び電力制御表示等のようなWWAN−RL信号とWWAN−FL信号から抽出された情報が含まれてもよい。場合によっては、近接性は、WWAN−RL信号の検知にのみ基づいていることもある。特定の要素及び計算技術は、WWAN通信システム104のタイプによって決まる。OFDMに基づくシステムIEEE802.16に好適な代表的技術を、図5を参照して以下に論じる。
ステップ310において、通信装置106がWLANサービスを取得すべきかが判断される。判断は、通信装置106のアクセスポイント102への近接性のみに基づいてなされてもよいが、場合によっては、他の要素を考慮してもよい。他の要素の例としては、アクセスポイント102の容量、通信装置が要求する要求帯域、WWANサービスの現在の費用、及び、通信装置の推定動作などがある。コントローラが、WLANサービスを取得すべきだと判断した場合、ステップ312に進む。そうでなければ、ステップ304に戻る。場合によっては、このステップは省略可能であり、アクセスポイント102は、他の情報を近接性の情報とともにWWANに送信し、これにより通信装置106がアクセスポイント102からWLANサービスを取得すべきであるか否かについて、WWANシステム104が判断することが可能となる。
ステップ312において、装置近接メッセージ118がWWAN通信システム104に送信される。本実施の形態においてメッセージ118は、IPネットワーク228又はアクセスルータ226の何れか一方を介してWWANインターフェース120からWWAN通信システム104に送信される。上述したように、装置近接メッセージ118は、他の表現及び情報を含む可能性もあるが、少なくとも通信装置106がアクセスポイント102の範囲に在圏する可能性があることを表す。アクセスポイント102は、他の技術によりメッセージを送信してもよい。例えば、場合によっては、メッセージ118を、WWAN−RLチャネルを介して基地局108に送信してもよい。WWANシステム104は、WLANサービスの取得を開始してもよいし、WLANサービスの探索を開始してもよいし、アクセスポイント102へのハンドオフを開始してもよい。
ステップ314において、FL−WWAN信号情報を含むWLAN信号が受信される。本実施の形態において、WWANステータスメッセージは、通信装置106からアクセスポイント102に送信される。WWANステータスメッセージには、WWAN―FL電力レベル情報又は通信装置が受信したWWAN−FL信号に関する他の情報が含まれてもよい。
ステップ316において、WWANサービスを取得すべきであるかが判断される。コントローラ204は、少なくとも1つの要素が通信装置106から受信したWWANステータスメッセージに基づいている場合、多くの要素又は要素の組み合わせを評価してWWANサービスを通信装置用に取得すべきであるか否かを判断してもよい。要素の例には、WWAN−FL電力レベル、WWAN信号雑音比、WLAN−RL電力レベル、WLAN−FL電力レベル、サービスのレベル、及びサービスコストが含まれる。コントローラ204が、WWANサービスを取得すべきであると判断した場合、ステップ318において装置近接メッセージをWWANシステムに送信する。そうでなければ、ステップ302に戻る。
ステップ318において、WLANサービスの境界に近く、WWANサービスがより強く機能している可能性のある地域に通信装置106が位置することを表す装置近接メッセージが、WWANシステムに104に送信される。それに応じて、WWANシステム104は状況を評価し、ハンドオフを開始するか、通信装置106に指示してWWANサービスを取得させる。場合によっては、アクセスポイント106はメッセージを通信装置106に送信し、WWANサービスを取得するよう通信装置106に指示してもよい。場合によっては、アクセスポイント102は、通信装置106にサービスを評価するよう指示してもよく、取得したWWANサービスは保証される。
ステップ314、316及び318は、状況によっては省略可能である。例えば、WWANサービスの状況は、WWANシステム104において決定もしくは受信され、アクセスゲートウェイ230を介してアクセスポイントに転送してもよい。他の状況によっては、WWANシステム104は、WWANサービス取得の全ての決定を行ってもよい。これにより、アクセスポイントは、WWANサービス状況の情報を受信する必要がない。
図4は、WWANシステム104がOFDM技術に準拠して動作する場合の、アクセスポイント102におけるWWAN−FLチャネルを傍受する方法のフローチャートである。代表的な方法は、IEEE802.16(e)プロトコルに準拠して動作するOFDMAシステム内で動作する。図4を参照して説明している方法は、アクセスポイント102が上り方向WWANチャネルを傍受することを可能とする情報を取得するのに好適な技術の一例である。図4及び図5を参照して論じたように、下り方向(FL)WWAN信号及びWWAN−FLチャネルは、下り方向(DL)信号及び下り方向(DL)チャネルと呼ばれ、OFDMA基地局から通信装置106への通信に対応する。OFDMA基地局はアクセスノード(AN)と呼ばれることもある。図4及び図5を参照して論じたように、上り方向(RL)WWAN信号及びWWAN−RLチャネルは、上り方向(UL)信号及び上り方向(UL)チャネルと呼ばれ、通信装置106からOFDMA基地局への通信に対応する。周知のように、IEEE802.16(e)標準規格(WiMax)は、時分割多重(TDD)又は周波数分割多重(FDD)方式において動作可能である。本実施の形態において、システムはTDDモードで動作する。当業者であれば、本明細書の技術を適用してそのシステムをFDDモードで実施することは容易であろう。TDDモードでは、各フレームが下りリンク(DL)サブフレーム及び上りリンク(UL)サブフレームに分割される。DLサブフレームには、プリアンブル、制御情報、及び他の一斉配信メッセージやパケットが含まれる。制御情報には、DLとULのMAPが含まれる。各通信装置106には、データパケットを受信するためのそれぞれの周波数の特定のセットが割り当てられる。各通信装置106には、ULで送信するための周波数セットも割り当てられる。
ステップ402において、コントローラ202は、DLフレームの開始位置を決める。フレームの開始位置が見つかった場合、ステップ404に進む。そうでなければ、ステップ402を繰り返す。
ステップ404において、WWAN−FL受信機226は、DLサブフレームのプリアンブルを用いて着信信号を取得し、着信信号に同期させる。そのため、WWAN−FL受信機226は、代表的な方法においてDL受信機の機能を実行する。
ステップ406において、フレーム制御ヘッダ(FCH)が復号されて、DLデータバースト長及び符号化方式が決定される。代表的な方法において、FCHバーストにはプリアンブルが続く。IEEE802.16標準規格に準拠して動作するネットワークにおいて、上り方向マップ(UL−MAP)は、バーストの開始時間及び通信装置106毎のULチャネル周波数を定義するメディアアクセス制御(MAC)メッセージである。
ステップ408において、UL−MAPが復号される。従って、受信したDL信号から、コントローラ202がUL信号のタイミング及び通信装置106に割り当てられた伝搬周波数を決定することを可能とするUL−MAPにおける情報が得られる。また、UL−MAPには、基地局(アクセスノード)からのDL信号を受信中の通信装置に対応するユーザ識別(ID)情報が含まれる。
ステップ410において、アクセスポイント102においてユーザリスト412に載っている1または複数の通信装置が、UL−MAPに含まれるか否かが判断される。ユーザリスト412には、アクセスポイント102にサポートされている通信装置を一意に識別する識別情報が含まれる。例えば、IEEE802.16(e)標準規格では、装置を識別するために製造者が発行したX.509デジタル証明書を用いる。ユーザリスト412は、一般的にはアクセスポイント102を設置する際にプログラムされ、ユーザIDを追加又は削除することで変更可能である。ユーザは、アクセスポイント102が設置された場所に居住する世帯メンバであってもよい。ユーザリスト内のユーザIDがUL−MAPに含まれていない場合、ステップ402に戻る。そうでなければ、ステップ414に進む。場合によっては、UL−MAPは、具体的な識別番号を含まなくてもよく、通信装置106の同一性を判断するために用いることができる間接的識別情報を含んでもよい。
ステップ414において、識別されたユーザの全てに対する制御情報が、UL−MAP又は他の制御メッセージから抽出される。制御情報は、RL伝送電力レベル、及び、通信装置106から送信されたWWAN−RL信号に対するRL伝送時間を含む伝送RL制御情報である。識別された通信装置に対応するタイミング情報は、復号したUL−MAPから抽出されメモリに記憶される。
図5は、WWANシステム104がIEEE802.16(e)等のOFDMAに基づくシステムに準拠して動作する場合の、無線リソースの管理の代表的方法に関するフローチャートである。その代表的方法はアクセスポイント102によって行なわれ、WWAN−RLチャネルの傍受、及び受信したWWAN−RL信号に基づく通信装置106へのWLANサービスの取得開始等を含む。上述したように、図5を参照して、WWAN−RL信号及びWWAN−RLチャネルは、UL信号及びULチャネルと呼ばれる。図4を参照して論じた方法によって決められた情報を用いて、アクセスポイント102は、UL−WWANチャネルを傍受し、ある特定の基準が満たされれば、WLAN取得メッセージを送信する。従って、ステップ502から514は、図3を参照してすでに論じたステップ304から312を行うための代表的な技術である。
ステップ502において、WWAN受信機216が、ULマップに示されるULサブキャリア周波数に同調される。ステップ414で抽出したULサブキャリア周波数を用いて、WWAN−RL受信機224に同調させる。状況によっては、単一の受信機を、上り方向と下り方向の両方の周波数に同調させてもよい。本実施の形態において、受信機216は、UL信号及びDL信号を同時に受信できる。
ステップ504において、受信したUL−WWAN信号の特徴が測定される。本実施の形態において、コントローラ202は、受信したUL信号の電力レベル及び受信時間を決定する。場合によっては、受信時間又は電力レベルのいずれか一方だけが決定されることもある。周知の技術により、受信したUL−WWAN信号の電力を測定して、メモリに記憶する。受信時間は、システム時間と比較して決定され、メモリに記憶される。信号の特徴から、通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性に関する情報が得られる場合には、信号の他の特徴を決定してもよい。本実施の形態においては、コストを最小限に抑えるために、識別情報を用いて通信装置106を識別するだけで、信号の復号は行われない。しかしながら、実行する際は、識別情報を用いてWWAN−RL信号を復号してもよい。
ステップ506において、コントローラ106は、UL信号を送信する通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性を計算する。UL信号の特徴に基づいて、コントローラ204は、アクセスポイント102から通信装置106までの距離を特定する。UL−MAP及び受信時間から決定したWWAN―UL信号の伝送時間を用いて、コントローラ204は、信号の伝搬時間を計算する。信号の伝搬減衰は、伝送電力と受信電力との差を計算することにより決定される。コントローラ204は、伝搬パラメータの何れか一方又はその両方を用いて、通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性を計算する。例えば、距離は、伝搬時間に光速を乗算して決定してもよい。また、距離は、アンテナに対する距離関数毎の伝搬損失を公知の伝搬損失と比較して計算することもできる。距離の値は平均化してもよいし、近接性を求めるために処理してもよい。
ステップ508において、通信装置106のアクセスポイント102に対する近接性が閾値より低いか否かが判断される。閾値は、いくつかの要素の何れかに基づくものであってもよいし、動的でも静的でもよい。本実施の形態において、閾値は、アクセスポイント102がWLANサービスを通信装置に対して提供可能な場合の、通信装置106とアクセスポイント102との間の距離の最大値である。近接性が閾値より低い場合、ステップ510に進む。そうでなければ、ステップ514に進む。ここでの手順には、図4の方法が行われる場合において図4のステップ402に戻ることが含まれる。
ステップ510において、通信装置106がWLANサービスを取得すべきか否かが判断される。判断は、通信装置106のアクセスポイント102への近接性のみに基づいてなされてもよいが、場合によっては、他の要素を考慮してよい。他の要素の例としては、アクセスポイント102の容量、通信装置106が要求する要求帯域、WWANサービスの現在の費用、及び、通信装置106の推定動作などがある。コントローラが、WLANサービスを取得すべきだと判断した場合、ステップ512に進む。そうでなければ、ステップ514に戻る。WWANシステム104が、通信装置106がWLANサービスを取得すべきか否かを判断する場合には、このステップは省略可能であり、アクセスポイント102は、近接性情報をWWANシステム104に送信してもよい。
ステップ512において、装置近接メッセージ118がWWANサービスプロバイダに送信される。メッセージには、WWANによって解釈されるとWWANシステム104から通信装置106に対する指示となり、結果としてアクセスポイント102を探索することになる情報が含まれる。場合によっては、取得することでWWANシステムからWLANシステムへのハンドオフが起こることもある。他の状況において、WWAN通信チャネルを介して伝送されるユーザデータがない場合でも、WWANシステム104からサービスが維持されてもよいし、WWANシステム104上に通信装置106の登録を残してもよい。従って、WWAN通信システム104がIEEE802.16(e)標準規格に準拠して動作する場合に、ステップ510では、ステップ312を行う代表的な技術が提供される。
当業者であれば、これらの教示に照らして本発明の他の実施形態及び補正を容易に考えつくことは明らかである。上記記述は、説明用であり限定するものではない。本発明は、上述した明細書及び添付の図を合わせて見たときに、そのような実施形態や補正の全てが含まれている以下の請求項によってのみ限定されるべきである。よって、本発明の範囲は、上記の説明を参照にして特定されるべきではなく、添付の請求項およびそれらの同等物の全範囲を参照して特定されるべきである。