JP2010511731A - キメラisf35を利用した化学療法剤に対する癌感受性増強方法 - Google Patents

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Abstract

ISF35または類似構造物の投与による癌の治療方法。この治療は化学療法剤との治療に対する感受性を高めることができる。
【選択図】図1a及び図1b

Description

本発明は癌およびその治療法の分野に関する。特に、本発明はキメラタンパク質をエンコードする核酸の投与による癌治療に関する。
(援用文献)
本明細書中にて言及されている全文献の全内容を本明細書に援用する。
免疫応答は典型的にはその表面に、クラス11の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子が関与する抗原由来ペプチドに結合するT細胞受容体(TCR)を有したT細胞によって開始する。このT細胞はその表面に様々なポリペプチドを発現する。これらポリペプチドは“リガンド”と呼ばれる。なぜならそれらは以下でさらに詳細に解説するように免疫介在応答が関与する細胞上で受容体に結合するからである。T細胞受容体が癌細胞由来の抗原のごときMHC関与抗原に結合するとT細胞は活性化され、その表面にリガンドを発現する。このリガンドは細胞表面に短時間存在するだけであり、細胞表面から除去されるとT細胞の受容体保持細胞結合能力は失われる。このようなリガンドの1例はCD154と呼ばれるものである。
CD154は集団的にTNFスーパーファミリーと呼ばれるリガンドの大ファミリーの構成員である(Gruss et al., Cytokines Mol Ther., 1:75-105, 1995 and Locksley et al, Cell, 104:487-501, 2001)。TNFスーパーファミリーの構成員にはFasリガンド(FasL)、TNFα、LTα、リンフォトキシン(TNFβ)、CD154、TRAIL、CD70、CD30リガンド、4-1BBリガンド、APRIL、TWEAK、RANKリガンド、LIGHT、AITRリガンド、エクトジスプラシン、BLYS、VEGIおよびOX40リガンドが存在する。TNFスーパーファミリー構成員は次の4種のドメインを含む保存される二次構造物を共有する。すなわちドメインIである細胞内ドメインと、ドメインIIである細胞膜を架橋し、膜透過ドメインとして知られるドメインと、ドメインIIIである細胞膜に最も接近した細胞外アミノ酸で成るドメインと、ドメインIVである遠位細胞外ドメインである(キップス他のWO98/26061、1998年6月18日発行)。典型的には少なくともドメインIVの一部は親分子から開裂できる。この開裂断片はしばしば完全リガンドと同じ生物活性を示し、便宜的にTNFファミリー構成員の“可溶形態物”と呼ばれる。
本発明は癌治療のためのキメラCD154ポリペプチドと、それらをエンコードする核酸とに関する。このキメラD154はB細胞を含む多様な細胞タイプでの発現能力を有している。実施例によっては、キメラCD154はタンパク質分解開裂に対する抵抗性が弱く、細胞膜での発現時に安定性が高い。さらにキメラCD154はヒトCD154の受容体結合能力を維持することができるため、ヒトにおける類似タイプの免疫応答を誘引する。
キメラTNFまたは非ヒト由来分子と組み合わされたヒト分子由来の部分で作成されたCD154分子が本発明で利用できる。この有用なキメラ分子はヒト由来または非ヒト由来の複数部分を含むであろう。
特に本発明の実施例によっては、本発明の方法はキメラCD154配列ISF35に関し、あるいはその利用に関する。これはSEQ ID NO:1と図2および図3で示すマウス/ヒトキメラ配列である。
実施例によっては、患者の癌の治療方法は、その患者に対する化学療法剤の効果量の投与に先立って患者に対して効果量のISF35および類似構造物を投与し、ISF35または類似構造物を患者に投与する前よりも癌の化学療法剤に対する感受性を高めることによって提供される。ISF35または類似構造物は化学療法剤の投与に先立って投与できる。ISF35または類似構造物は化学療法剤の投与前、同時または投与後に投与できる。ここで使用するISF35の“類似構造物”とは本発明による別キメラCD154分子のことである。さらに、および加えて、類似構造物はISF35に対して実質的相同性を有する構造物を含む。実施例によっては、これはISF35と少なくとも98%の相同性を有するものを含む。別実施例ではこれは少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、または99%以上のISF35との相同性を有するものを含む。
別実施例では、患者の耐性癌の治療法は患者に対する効果量の化学療法剤の投与に先立って患者に対して効果量のISF35あるいは類似構造物を投与し、ISF35または類似構造物を患者に投与する前よりも耐性癌の化学療法剤に対する感受性を高めることによって提供される。ISF35または類似構造物は化学療法剤の投与に先立って投与できる。ISF35またはその類似構造物は化学療法剤の投与前、同時または投与後に投与できる。
実施例によっては、患者の癌の化学療法に対する感受性を高める方法は化学療法を患者に対して適用する前にISF35または類似構造物を患者に投与することで提供される。
実施例によっては、例えば癌の治療のために放射線治療に対する感受性を高める方法は患者に対して放射線治療を適用する前にISF35または類似構造物を患者に投与することで提供される。
別実施例においては、ここで解説する本発明の一部の実施例ではISF35または類似構造物は約1X105から約1X1012のウィルス粒子の投与量が投与できる。
本発明を利用する治療対象の癌は、例えば胸部癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、皮膚癌、膀胱癌、リンパ腫、口腔癌、咽頭癌、白血病、腎臓癌、すい臓癌、食道癌、直腸癌、気管支癌、胃癌から選択できる。
化学療法剤は、例えばフルダラビン、アレムツジマブ、クロラムブシルおよびリツキシマブから選択できる。
実施例によっては放射線も同時的に患者に適用される。
さらに別実施例では、患者の癌治療方法は、患者に対して効果量の化学療法剤の投与に先立って患者に対して効果量のキメラCD154ポリペプチドまたはそれをエンコードする核酸を投与し、キメラCD154ポリペプチドを患者に投与する前よりも癌の化学療法剤に対する感受性を高めることによって提供される。
さらに別実施例では、患者に効果量の化学療法剤を投与する前にキメラCD154ポリペプチドまたはそれをエンコードする核酸を患者に投与することで、患者に対してキメラCD154ポリペプチドを投与する前よりも癌の化学療法剤に対する感受性を高めることで提供される。
実施例によっては、患者の癌の治療方法はCD40タンパク質に結合する効果量の分子を患者に投与することで提供される。
別実施例では、患者の癌の治療方法はCD40タンパク質に結合する効果量の抗体を患者に投与することで提供される。
図1aは様々なキメラCD154配列をエンコードするポリヌクレオチドを示す概略図であり、キメラCD154の特性が関与するサブドメインの位置を示す。ネズミCD154由来のドメインまたはサブドメインは斜線で示されている。 図1bは様々なキメラCD154配列をエンコードするポリヌクレオチドを示す概略図であり、キメラCD154の特性が関与するサブドメインの位置を示す。ネズミCD154由来のドメインまたはサブドメインは斜線で示されている。ISF35キメラは図1bで示されている。 図2はヒトCD154に対して整合配列されたISF35のヌクレオチド配列[SEQ ID NO.1]である。ヒトCD154に相同する領域は太文字で示されている。 図3はネズミCD154に対して整合配列されたISF35のヌクレオチド配列[SEQ ID NO.1]である。ISF35ヌクレオチド配列はその整合配列の上方配列であり、ヒトまたはマウスCD154のヌクレオチド配列は下方配列である。
本発明はキメラCD154タンパク質をエンコードする核酸で患者を治療することによって患者の癌を治療する方法を提供する。好適な核酸はISF35であり、代表的には図1で示すキメラマウス/ヒト配列であり、特には図2と図3で示す配列である(SEQ ID NO:1)。ISF35とヒトCD154配列との比較は図2で示す。ISF35とネズミCD154配列との比較は図1と図2で示されている。ISF35は化学療法剤と組み合わせて投与できる。ISF35は化学療法剤の投与前、同時あるいは投与後に投与できる。
本発明の特徴は特に本明細書中および「請求の範囲」で記載されている。この開示の特徴と利点のさらなる理解は、本発明の特徴を具現化したいくつかの実施例を解説する以下の詳細な説明で得られるであろう。
ここで解説する方法と組成物の他の目的、特徴および利点は以下の詳細な説明から明らかとなろう。しかしながら本発明の詳細な説明および特定の実施例は本発明の説明のみを目的としており、本発明の開示の精神と範囲内での内容の様々な変更および改良は専門家には明らかであろう。
(定義)
開示されている組成物が治療効果量で患者に投与される。ここで使用する“治療効果量”および“治療効果投与量”とは患者に望む結果をもたらすために必要な、例えばISF35である活性剤の投与量のことである。その結果とは、例えば治療を必要とする患者の症状の緩和または改善(完全または部分的)、その他の患者の症状、病気または状態の望ましい改善、または癌の予防または癌症状の開始を遅らせることである。
ここで使用する“対応する”とは別種のCD154のヌクレオチドまたはアミノ酸配列に相同する種のCD154のヌクレオチドまたはアミノ酸の配列のことである。この相同性は異なる種のCD154中のドメイン境界位置等である二次構造物における類似性に基づくものである。
ここで使用する“発現ベクター”とは、組み換えヌクレオチド配列の発現またはその発現をもたらし、細胞に感染し、自身を内部で複製することができる核酸のことである。典型的なこの発現ベクターは組み換えDNA技術で利用されるプラスミドや、バクテリアまたは動物細胞内で複製をすることができる様々なウィルス等を含む。いくつかの発現ベクターは次の文献で解説されている。Cantwell et al., Blood, In(1996) entitled “Adenovirus Vector Infection of Chronic Lymphocytic Leukemia B Cells;" Woll, P.J. and I.R. Hart, Ann. Oncol., 6 Suppl 1:73(1995); Smith, K.T., A.J. Shepherd, J.E. Boyd, and G.M. Lees, Gene Ther., 3:190(1996); Cooper, M.J., Semin. Oncol., 23:172(1996); Shaughnessy, E., D. Lu, S. Chatterjee, and K.K. Wong, Semin. Oncol., 23:159(1996); Glorioso, J.C., N.A. Deluca, and D.J. Fink, Annu. Rev. Microbiol., 49:675(1995); Flotte, T.R. and B.J. Carter, Gene Ther., 2:357(1995); Randrianarison-Jewtoukoff, V. and M. Perricaudet, Biologicals., 23:145(1995); Kohn, D.B., Curr. Opin. Pediatr., 7:56(1995); Vile, R.G. and S.J. Rissel, Br. Med. Bull., 51:12(1995); Russel, S.J., Semin. Cancer Biol., 5-437(1994); and Ali, M., N.R. Lemoine, and C.J. Ring, Gene Ther., 1:367(1994)
ここで使用される“治療法”またはその類似表現とは個別患者の状態に関連して症状の改善、予防または治癒及び/又は効果をもたらす行為のことである。
ここで使用する“治療効果量”とは患者の症状、病気または状態の改善をもたらすISF35のごとき活性剤または治療効果物質の投与量であって、この活性剤を投与しなければ殆ど、あるいは全く改善されないような投与量をも表す。典型的には治療効果物質は望む治療効果を達成するために十分な期間その投与が継続される。“治療効果量”とはISF35のごとき活性剤または治療効果物質の量のことでもあり、この活性剤を投与しなければ殆ど、あるいは全く改善されないような症状、病気または状態の改善または均衡状態をもたらす投与量のことである。
ISF35または類似構造物の治療効果および治療効果量は標準的な薬理学的試験法に従って決定できる。このような試験法ではその投与量の決定に動物実験を活用することができる。
ISF35または類似構造物の投与レジメンは様々な要因を考慮して選択できる。それら要因とはタイプ、種、患者の年齢、体重、性別、医学的状態、症状程度、投与経路、および利用される組成物または調剤の特徴等である。
一般的にISF35または類似構造物の配列を含むISF35または類似構造物、あるいはその組み換え構造物の治療量は約1×107から約1×1012のウィルス粒子の範囲である。ウィルス調剤の密度は約5×103から約5×1012のウィルス粒子/mlである。この投与レジメンは最良治療反応を得るために変更できる。
この組成物は単独または他の薬剤と組み合わせて投与できる。
(CLL)
慢性リンパ球性白血病(CLL)は末梢血液とリンパ節のクローン成熟Bリンパ球の蓄積をもたらす病気である。当初、この病気は主として老人病であり、治癒が遅い病気であると考えられていた。その結果、早期の治療は不要であると考えられ、患者は治療が必要となる前にCLLとは無関係な要因で死亡するであろうと告げられていた。
CLLの診断のための臨床検査の近年の発達と、改善されたパラダイムはこの病気の良性である性質に関する旧来の概念が間違っていたことを示している。現在、CLL患者は特に感染病や自己免疫症に罹患しやすく、二次的悪性疾患のリスクが高いことが知られている。この病気の初期の予後診断に反して、早期に診断された病気のCLL患者の50%は急速に進行し、これらの患者の生存期間は数ヶ月程度である。
この病気の悪性度のため、いくつかの治療パラダイムが開発された。この病気の治療法は確立されていないが、CLL患者はまずアルキル化剤であるクロランブシルとシクロホスファミドまたはプリン類似体であるフルダラビン、ペントスタチンおよびクラドラビンを単独または組み合わせて投与されるのが普通である。フルダラビンはCLLの主要な第1選択治療薬であり、全体的な有効率は70%に近い。アルキル化剤に対するCLL患者の全体的な有効率(2%から10%)はフルダラビンよりも低いが、いずれのレジメンで治療された患者からも明確な生存率の向上は観察されていない。
生存率を高めるために、CLLに関する新しいプロトコルが“カクテル”法を活用して開発された。この方法では化学療法剤(フルダラビンまたはペントスタチンおよびシクロホスファミド)はCD19の標的化学免疫療法剤(リツキサン)と組み合わせられ、それぞれ90%と60%に近い有効率と完全消失率が得られた。これら治療プロトコルに対する向上した有効率にも拘わらず多くの患者において病気は再発し、さらなる治療が必要になる。その後の治療の必要性はこれら薬剤に対する耐性を招く。このような場合、悪性B細胞上のCD52を標的にする別な化学免疫療法アレムリツキサン(Campath:登録商標)が延命治療のために使用可能である。
CLLに加えてB細胞介在白血病やリンパ腫の治療に利用される他の治療法が存在する。これらには固体腫瘍癌の治療に単独薬剤または組み合わせ薬剤として使用される多くの化学治療法が含まれる。B細胞悪性腫瘍に利用されるこれら薬剤にはシスプラチン、アスパラギナーゼ、ダカルバジン、メクロレタミン、メファラン、シタラビン、エトポシド、カルムスチン、プロカルバジン、ロムスチン、ダクチノスマイシン、プリカマイシン、メトトレキサート、カルボプラチン、ドキソルビシンおよびダウノルビシ等々が含まれる。
確立されている化学療法と共に利用されるとメシル酸イマチニブ(グリベック:登録商標)とダサチニブ等の新規な抗白血病剤が慢性リンパ球性白血病(CLL)患者に特に効果的である。これら薬剤に加えて白血病関与抗原CD22、CD40またはC200等を標的にした多数のモノクロナール抗体が開発されている。
(CD154)
典型的には免疫応答は表面上に、クラスIIの主組織適合複合(MHC)分子が関与する抗原由来ペプチドに結合するT細胞受容体(TCR)を有したTリンパ球(T細胞)によって開始する。このT細胞はその表面上に様々なポリペプチドも発現する。これらは“リガンド”と呼ばれる。なぜならそれらは以下でさらに詳細に解説するように免疫介在反応が関与する細胞上で受容体に結合するからである。T細胞受容体が悪性腫瘍細胞由来抗原のごときMHC関与抗原に結合すると活性化され、その表面にリガンドを発現する。このリガンドは短時間だけ細胞表面上に存在する。細胞表面から除去されるとT細胞の受容体保持細胞への結合能力は消失する。そのようなリガンドの1例にはCD154と呼ばれるものが存在する。
CD154は集団的にTNFスーパーファミリーと呼ばれるリガンドの大ファミリーの構成員である(Gruss et al., Cytokines Mol Ther., 1:75-105, 1995 and Locksley et al, Cell, 104:487-501, 2001)。TNFスーパーファミリーの構成員にはFasリガンド(FasL)、TNFα、LTα、リンフォトキシン(TNFβ)、CD154、TRAIL、CD70、CD30リガンド、4-1BBリガンド、APRIL、TWEAK、RANKリガンド、LIGHT、AITRリガンド、エクトジスプラシン、BLYS、VEGIおよびOX40リガンドが存在する。TNFスーパーファミリー構成員は次の4種のドメインを含む保存される二次構造物を共有する。すなわちドメインIである細胞内ドメインと、ドメインIIである細胞膜を架橋し、膜透過ドメインとして知られるドメインと、ドメインIIIである細胞膜に最も接近した細胞外アミノ酸で成るドメインと、ドメインIVである遠位細胞外ドメインである(キップス他のWO98/26061、1998年6月18日発行)。典型的には少なくともドメインIVの一部は親分子から開裂できる。この開裂断片はしばしば完全リガンドと同じ生物活性を示し、便宜的にTNFファミリー構成員の“可溶形態物”と呼ばれる。
(CD154の生物活性)
CD154(CD40リガンドとしても知られる)と、その同属受容体CD40との間の反応は免疫認識のためには非常に重要である。(Banchereau J. et al., Annu. Rev. Immunol. 12.881-992, 1994; Laman J.D. et al., Crit. Rev. Immunol., 16:59-108, 1996)。
MHCクラスII分子を介した抗原提供細胞によるT細胞受容体の関与に続きCD154はCD4sup+T細胞で一時的に発現される。(Roy M. et al., J. immunol., 151:2497-2510, 1993; Hepmann P. et al., Eur. J. Imkmunol., 23:961-967, 1993; Castle B.E. et al., J. Immunol., 151:1777-1788, 1991; Cabtwell M. et al., Nat. Med., 3:987-989, 1997)。その代わりに、これはCD40発現抗原提供細胞(APC)を活性化する。この細胞にはB細胞、デントリティック細胞、単核細胞およびマクロファージが含まれる。(Ranheim E.A. et al., J. Exp. Med., 177:925-935, 1993; Ranheim E.A. et al., Cell. Immunol., 161:226-235, 1995)。このようなCD40活性細胞は免疫活性イベントのカスケードを起こし、ウィルスや腫瘍のごとき異物に対する特殊で効果的な免疫応答をもたらす。CD40とCD154との間の反応の重要性はCD40のためのリガンドの欠陥を遺伝した個人が強力な免疫欠陥を有するという発見によって強調される。(Korthauer J. et al., Nature, 361:539-541, 1993; Aruffo A. et al., Cell., 72:291-300, 1993)。このような患者は欠陥胚中心形成、欠陥アイソタイプ切替および様々なバクテリア並びにウィルス病原菌に対する罹患性が関与する免疫欠陥症候群を有する。
免疫抑制においては、CD154は非常に重要な分子であるため、いくつかのメカニズムがヒトCD154発現を制御する。まず膜発現性CD154は開裂され、CD154受容体であるCD40に結合できるCD154の細胞外部分は可溶性分子として放出される。タンパク質分解酵素はヒトCD154をリガンドに沿って異なる部位で開裂し、CD40に結合でき、免疫応答を刺激することができるCD154の可溶性形態物を放出することが示された。(Pietravalle F. et al., J. Biol. Chem., 271:5965-5967, 1996; Pietravalle F. et al., Eur. J. Immunol., 26:725-723, 1996)。例えば1研究では、CD154はPhe111とAla123の間で開裂されることが示され(Pietravalle F. et al., Eur. J. Immunol., 26:725-728, 1996)、開裂はMet113でも報告されている。次に、CD154の類似受容体との反応はCD154の表面発現の急速なダウンモジュレーションを誘起する。(Cantwell M. et al., Nat. Med., 3:984-989, 1997)。次にCD154遺伝子転写は厳密に抑制される。最大リガンド発現はTCR連結の4から6時間後であり、CD154RNAとタンパク質合成は急速に減少する(Id)。共に、これら抑制メカニズムは特定抗原に対する免疫応答の特殊性を確実にする。CD154発現の厳密な制御を維持することの重要性は全身性エリトマトーデス(SLE)を患う患者で解説されている。これら患者は過剰にCD154発現するように見え、リンパ漿内で高レベルの可溶性CD154を有し、非制御CD154発現がSLE症活性に貢献することを暗示しているように思われる。(Kato K. et al., J. Clin. Invest., 101:1133-1141, 1998; Vakkalanka R.K., Arthritis Rheum., 42871-881, 1999)。
B細胞および他の腫瘍を処理する研究は、CLLとB細胞リンパ腫の場合と同様に腫瘍細胞自体の抗原提供を増強するか、あるいはCD40非介在腫瘍の場合のように抗腫瘍免疫応答を励起することができるデントリティック細胞のごときバイスタンダー抗原提供細胞を活性化させることで機能する。しかしながら追加の研究ではCD154は一定種の腫瘍、特に胸部癌に対して直接成長抑制効果を有することが暗示されている(Tong A.W. et al., Clin. Cancer Des., 7:691-703, 2001; Hirano A., Blood, 93:2999-3007, 1999)。さらに、ある種のリンパ腫の成長はCD40の連結反応によって直接的に抑制されるという証拠が存在する。(Wilsey J.A. et al., J. Immunol., 158:2932-2938, 1997)。よって幅広い範囲の腫瘍にCD154免疫治療が効果を発揮する。
ヒト、マウスおよびウシのごとき異なる種のCD154分子をエンコードしているヌクレオチド配列における類似性に鑑み、1つの種由来のCD154のドメインまたはサブドメインをエンコードするヌクレオチド配列は別種由来のCD154の対応するヌクレオチド配列と互換性があり、キメラCD154をエンコードするハイブリッドポリヌクレオチド配列となる。そのようなキメラ分子の1例はISF35であり、図1代表的な手法および図2と図3の特定配列(SEQ ID NO.1)で示されるマウス/ヒトCD154キメラである。
実施例によっては、種間で対応する配列と交換されるヌクレオチド配列は機能的要因によって選択される。なぜなら選択された配列は望む機能を提供あるいは改質するか、または標的リガンド遺伝子の望まない機能を排除するドメインまたはサブドメインをエンコードしているからである。
本技術分野では少なくともヒトCD154の一部が親分子から開裂され、可溶性分子となると考えられている。本発明によれば可溶形態は一般的に不都合である。よって本発明の実施例によっては、タンパク質分解酵素により認識された開裂部位を含むヒトCD154のアミノ酸またはアミノ酸配列を、この開裂部位を含まない非ヒトCD154のアミノ酸またはアミノ酸配列と交換することは少なくとも部分的にこの問題を解決することができる。好適には非ヒトCD154はネズミCD154である。
本発明の実施例によっては、ヒトCD154の細胞外ドメインは少なくとも1つのアミノ酸またはアミノ酸配列を認識され、開裂プロテアーゼによって開裂されたドメインIIIとドメインIVの境界に、あるいはその近辺に含む。本発明の実施例によっては、少なくとも1つのそのような開裂部位はヒトCD154のヌクレオチド322から348であるアミノ酸108から116に存在する。
さらに本発明の実施例によっては、ヒトCD154の細胞外ドメインはヒトCD154受容体(例:CD40)に結合する少なくとも1つのアミノ酸またはアミノ酸配列を含むことができる。この理由で実施例によっては、CD154の可溶性形態であっても抗原提供細胞でCD154受容体に結合でき、免疫応答に積極的に関与できる。よって実施例によってはヒトCD154のこの細胞外領域は天然CD154受容体結合を維持するために保存される。
従って本発明の1好適実施例はキメラCD154ポリヌクレオチド配列であり、ヒトCD154の開裂部位に対応して交換する非ヒトCD154の細胞外サブドメインをエンコードする第1ヌクレオチド配列を含む。本発明の実施例によっては、CD154開裂部位を含むヒトCD154のサブドメインを、非ヒトCD54の対応するサブドメインと交換するとヒトCD154よりも開裂の影響を比較的受けにくい、あるいは大幅に受けにくいキメラCD154となる。
本発明の実施例によっては、第1ヌクレオチド配列は、CD40リガンドのごときヒトCD154受容体への結合に関与するCD154の細胞外サブドメインをエンコードする第2ヌクレオチド配列に機能的に連結できる。このようにして本発明の実施例によっては、ポリヌクレオチド配列はCD154受容体を発現するヒト細胞に結合するキメラCD154をエンコードすることができる。
さらに本発明の実施例によっては、ネズミとヒトのCD154の細胞外ドメインはネズミおよびヒトの細胞膜に分子を発現させる少なくとも1つのアミノ酸またはアミノ酸配列を含むことができる。例えば、ネズミとヒトのCD154は両方ともHeLa細胞で発現される。しかしネズミCD154はさらに多様な種類の細胞で発現される。これにはヒト細胞が含まれる。事実、典型的にはCD154は、特にCLL細胞であるヒトCD40+細胞のごときヒトCD154を発現しないヒト細胞にて発現できる。ヒトとネズミのCD154との間のこの差別的発現は解説されている。よって本発明の実施例によっては、ヒト分子の発現に関与するヒトCD154のアミノ酸またアミノ酸配列を、非ヒト分子の発現に関与するネズミCD154のアミノ酸またはアミノ酸配列と置換することは少なくとも部分的にこの問題に対処することができる。
従って本発明の1好適実施例においては、キメラCD154ポリヌクレオチド配列は、ネズミおよびヒトの細胞によるネズミCD154分子の発現に重要なネズミのCD154の細胞外サブドメインをさらにエンコードする第1ヌクレオチド配列を含む。このように本発明の実施例によっては提供されるポリヌクレオチド配列は、典型的にはヒトCD154を発現しないヒトCD40+細胞を含む様々な細胞タイプで発現できるキメラCD154をエンコードすることができる。この実施例はネズミCD154の利用が関与するが、本発明の実施例によってはヒト細胞で発現できる非ヒトCD154が利用できる。
さらに本発明の実施例によっては、ネズミCD154の細胞外ドメインはキメラCD154の発現の検出に関与するアミノ酸またはアミノ酸配列を含むことができる。なぜならそれはネズミCD154限定抗体に結合するからである。このようにキメラCD154ポリヌクレオチド配列の発言が、典型的にはFACSまたは免疫組織化学によって検出可能であり、天然ヒトCD154の発現とは区別される。
従って本発明の1好適実施例ではキメラCD154ポリヌクレオチド配列は、抗ネズミCD154抗体に結合することでキメラCD154の発現を検出する非ヒトCD154の細胞外サブドメインをさらにエンコードする第1ヌクレオチド配列を含む。
本発明の1好適実施例ではこの第1ヌクレオチド配列は、好適にはネズミである非ヒトCD154のドメインIVのサブドメインをエンコードできる。他の配列も単独または組み合わせて利用できる。ネズミCD154のサブドメインIVはヒトCD154の開裂部位を置換し、ネズミおよびヒト細胞によるネズミ分子の発現に重要であると考えられ、本発明の実施例によってはキメラCD154の検出に関与するアミノ酸配列を含む。さらに本発明の実施例によっては、この第1ヌクレオチド配列はドメインIIIとドメインIVの境界に、または隣接して非ヒトCD154のドメインIIIのサブドメインをエンコードできる。本発明の実施例によっては、このサブドメインはヒトCD154の開裂部位の一部を含む。
好適には実施例によっては、第1ヌクレオチド配列はさらにネズミCD154のドメインI、IIおよびIIIをエンコードできる。なぜならこの構造はヒト細胞によるキメラCD154の改善された発現をもたらすと考えられているからである。本発明の実施例によっては、第1ヌクレオチド配列はネズミCD154のドメインIIIまたはサブドメイン及び/又はネズミCD154のドメインIIまたはサブドメイン及び/又はネズミCD154のドメインIまたはサブドメインをエンコードできる。
CD154および特殊CD154キメラISF35核酸およびタンパク質配列の作製法は知られており、米国特許願2003/0220473(プルサク)および米国特許願2005/0048476にて解説されている。これらの内容を本明細書で援用する。
さらに本発明の実施例によっては、ISF35の細胞外ドメインは抗CD154抗体に結合し、そのリガンドの免疫活性効果を中和あるいは部分中和する少なくとも1つのアミノ酸またはアミノ酸配列を含むことができる。実施例によってはこのアミノ酸またはアミノ酸配列は好適には、CD40であるCD154の同属受容体に結合するCD154の三次構造の領域と同一であるか実質的に類似する。ネズミCD154は抗CD154抗体産生の観点では高い反応性を誘引すると考えられている。よってそれはヒトCD154よりも抗C154抗体での結合または中和に対してさらに感受性が高く、ヒトにおけるネズミCD154の反復投与に関わる長く続く問題を引き起こす。
1実施例では抗CD154抗体が結合する細胞外サブドメインをさらにエンコードするヒトCD154の第2ヌクレオチド配列を含むISF35ポリヌクレオチド配列または類似構造物が提供される。このように本発明で提供されたポリヌクレオチド配列はヒトに投与すると免疫原性ではないタンパク質をエンコードする。
本発明はISF35または類似構造物を標的細胞内で発現できる本発明のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターまたは他の遺伝構造物を想定する。
本発明で利用できる発現ベクターは、適した転写または翻訳調節ヌクレオチド配列に機能的に連結するISF35または類似構造物をエンコードする、哺乳動物、微生物、ウィルスまたは昆虫の遺伝子由来のごときポリヌクレオチド配列を含む。このような調節配列は転写促進物質またはエンハンサのごとき遺伝子発現において調節の役割を担う配列と、転写を制御する機能配列と、メッセンジャRNA内でリボゾーム結合部位をエンコードする配列、および転写、翻訳開始または転写終了を制御する好適配列を有した配列を含む。
特に有用な調節配列には様々な哺乳動物、ウィルス、微生物および昆虫の遺伝子由来の促進物質領域が含まれる。この促進物質領域は本発明のISF35または類似構造物をエンコードするポリヌクレオチド配列を介在および含ませて転写の開始を指示する。有効な促進物質領域にはラウス肉腫ウィルス(RSV)ロングターミナルリピート(LTR)、ヒトサイトメガロウィルス(CMV)エンハンサ/促進物質領域、lac促進物質、アデノウィルス由来単離促進物質、および、真核生物、原核生物、ウィルスまたは微生物細胞で遺伝子発現に有効であることが知られる他の促進物質が含まれる。真核生物細胞内で遺伝子およびたんぱく質の発現に特に有効である他の促進物質には、ポリオーマウィルス、アデノウィルス、シミアンウィルス40(SV40)、およびヒトサイトメガウィルス、等々由来の哺乳動物細胞促進物質配列およびエンハンサ配列が含まれる。特に有効なものはウィルスの初期および後期促進物質であり、典型的にはSV40のごときウィルスでの複製のウィルス源に隣接して発見されるものである。当業者であれば理解しようが、特に有効な促進物質は、正確な細胞ラインと、特定細胞ライン内でポリヌクレオチド配列を発現するのに使用される遺伝構造物の他の様々なパラメータを考慮して選択される。
よって本発明が想定する特定の遺伝構造物は促進物質配列または促進物質とエンハンサ配列のいずれかに機能的に連結し、メッセンジャRNAの終結とポリアデニル化を指示するポリアデニル化配列に機能的に連結するポリヌクレオチド配列を含む。好適にはこのポリヌクレオチド配列はCMV促進物質とウシ成長ホルモンポリアデニル化配列を利用して構築されている。
(ISF35をエンコードする核酸または類似構造物の投与による癌治療)
癌の進行を治療または遅らせるためにISF35核酸(およびこれらの類似構造物)を癌患者に投与することができる。ポリヌクレオチド配列を生体内または対象者の身体内の特定細胞に導入するための方法はよく知られており、発現ベクターの使用と対象者への様々な遺伝構造物の直接注入が含まれる。典型的な利用形態では、本発明のポリヌクレオチド配列を含んだ発現ベクターを対象者の血液循環系または局部位に導入してベクターを所望細胞に選択的に感染させる。他の好適実施例ではベクターは、本発明のポリヌクレオチド配列が導入される細胞の少なくとも一部を含む対象者内の腫瘍床に直接注入される。
本発明は、ISF35をエンコードするポリヌクレオチド配列を含んだ遺伝構造物または類似構造物を動物またはヒトに直接注入する方法も想定し、含んでおり、追加的に促進物質およびポリアデニル化配列を含むこともできる。これら有用な方法については解説されている(Vile et al, Ann Oncol,5:59-65,1994)。遺伝構造物は動物またはヒトの筋肉または他の部位に直接注入されるか、あるいは対象者の腫瘍または腫瘍床に直接注入することもできる。
本発明は、エンコードされたISF35または類似構造物が腫瘍細胞の表面上で発現させるべく、腫瘍細胞に本発明のポリヌクレオチド配列を挿入するステップを含む腫瘍の治療方法にも関する。本発明は生体内および生体外両方でのヒト腫瘍の治療を想定している。
腫瘍治療の1好適方法において、本方法は先ず対象者から腫瘍細胞を採取するステップと、ISF35または類似構造物が腫瘍細胞の表面で発現させるべくそこに本発明のポリヌクレオチド配列を挿入するステップと、それら細胞を対象者に再投入するステップとをさらに含んでいる。当業者であれば理解しようが、対象者への変形腫瘍細胞の再投入には数々の方法が利用できる。
ISF35または類似構造物を利用して多くのタイプの癌を治療することができる。例示的な癌には、胸部癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、皮膚癌、膀胱癌、リンパ腫、口腔癌、咽頭癌、白血病、腎臓癌、すい臓癌、食道癌、直腸癌、気管支癌、胃癌があるがこれらに限られない。
ISF35または類似構造物を利用して治療できるさらに別の例示的癌のタイプには、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、AIDS関連癌、AIDS関連リンパ腫、肛門癌、星状膠細胞腫、基底細胞腫瘍、胆管癌、膀胱癌、骨肉腫、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、胸部癌、気管支腺腫、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、上皮癌、中枢神経系リンパ腫、小脳星細胞腫、子宮頸癌、慢性リンパ球白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄性障害、結腸癌、結腸直腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、子宮体癌、上衣腫、食道癌、性腺外生殖細胞腫瘍、眼瞼扁平上皮癌、眼球内黒色腫、眼瞼扁平上皮癌、網膜芽細胞腫、胆嚢癌、消化管カルチノイド腫瘍、胃腸管腫瘍(GIST)、生殖細胞腫瘍(頭蓋外)、生殖細胞腫瘍(性腺外)、生殖細胞腫瘍(卵巣性)、栄養膜腫瘍、グリオーマ、ヘアリー・セル白血病、頭頚部癌、肝細胞(肝臓)癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、視床下部および視覚路グリオーマ、眼球内メラノーマ、島細胞腫瘍(内分泌膵臓)、カポシ肉腫、腎臓(腎細胞)癌、喉頭癌、白血病(急性リンパ性)、白血病(急性骨髄性)、白血病(慢性リンパ性)、白血病(慢性骨髄性)、口唇および口腔癌、肝臓癌、肺癌(非小細胞)、肺癌(小細胞)、リンパ腫、(皮膚T細胞)、リンパ腫(非ホジキン)、骨の悪性腺維性組織球症/骨肉腫、神経髄芽細胞腫、メラノーマ、メルケル細胞癌、中皮腫、潜在原発性転移性扁平頚部癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発骨髄腫/形質細胞新生物、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増多症、骨髄性白血病、骨髄性白血病、骨髄増殖症候群、鼻腔および副鼻腔癌、上咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫/骨の悪性腺維性組織球症、卵巣癌、卵巣上皮癌、卵巣生殖細胞腫瘍、低悪性度卵巣腫瘍、膵臓癌、副甲状腺癌、陰茎癌、褐色細胞腫、松果体芽細胞腫および天幕上原始神経胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞新生物/多発骨髄腫、芽細胞腫、前立腺癌、直腸癌、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、唾液腺癌、肉腫(カポシ)、肉腫(子宮)、セザール症候群、皮膚癌(非メラノーマ)、皮膚癌(メラノーマ)、皮膚癌(メルケル細胞)、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平細胞癌、胃癌、T細胞リンパ腫、睾丸癌、胸腺腫、甲状腺癌、栄養膜腫瘍、妊娠性、尿道癌、子宮癌、子宮内、子宮肉腫、膣癌、視覚路および視床下部グリオーマ、外陰癌、ワルデンストローム・マクログロブリン血症、腎芽細胞腫、等が含まれるがこれらに限られない。
“化学療法剤”とは癌治療に有用な化合物である。“化学療法剤”としても解説される多様な化合物は、DNA損傷を誘発するように機能する。これら全ての化合物はここで開示されている組み合わされた治療方法で利用されることが意図されている。
従って、ISF35治療を化学療法剤の投与と組み合わせることができる。例示的な化学療法治療には、アドリアマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、5‐フロロウラシル、サイトシンアラビノサイド(“Ara-C”)、シクロホスファミド、チオテパ、ブスルファン、サイトキシン、タキソイド、例:パクリタキセル(タキソール、ブリストルマイヤーズスクイブオンコロジー社、ニュージャージー州 プリンストン)、およびドセタキセル(タキソテール、ローヌプーランローラ社、フランス、アンソニー)、トキソテール、メトトレキサート、シスプラチン、メルファラン、ビンブラスチン、ブレオマイシン、エトポシド、イフォスファミド、マイトマイシンC、マイトキサントロン、ビンクリスチン、ビノレルビン、カルボプラチン、テニポシド、ダウノマイシン、カルミノマイシン、アミノプテリン、ダクチノマイシン、マイトマイシンズ、エスペラミシンズ、メルファラン、アレムツジマブ、フルダラビン、クロラムブシル、リツキサン、等が含まれるがこれらに限られない。
化学療法剤の投与形態はその特定組成、治療される癌の種類、患者の状態およびその他の要素に基づく。一般的に投与物は経口、静脈内、または必要に応じてその他の方法で投与される。典型的な投与量は薬剤のタイプ、純度およびその他前述の要素に基づいて、約0.01mg/m2、0.1mg/m2、1mg/m2、5mg/m2、10mg/m2、100mg/m2から約500mg/m2である。
フルダラビンの場合、注入のための典型的な投与量は約25mg/m2であり、5日連続で毎日約30分間静脈内に投与される。治療の各5日間コースは約28日毎に開始されるべきである。投与量は血液学的または非血液学的毒性の有無に基づいて減少または遅らせることができる。
アレムツジマブ治療は毎日2時間のIV注入投与として、1投与量約3mgで開始できる。毎日のアレムツジマブの3mg投与が耐えられれば(例:注入関連毒性は£グレード2)、毎日の投与量を約10mgに増量させることができ、限界まで継続する。10mgの投与量に耐えられれば、アレムツジマブ30mgの定量投与を開始できる。アレムツジマブの定量投与は典型的には約30mg/日、一日おきに週3回投与し(すなわち月、水、金)、最長約12週間である。ほとんどの患者では約30mgへの増量は約3日から7日で達成できる。週3回の約30mgの推薦定量投与への増量が多くの場合必要とされる。典型的には約30mgを超える量のアレムツジマブの単独投与、または週約90mgよりも多量の累積投与量は投与されない。多量の投与は汎血球減少症の発生率を増加させるからである。
化学療法剤クロラムブシルの投与は典型的には経口投与である。通常の経口投与量は毎日0.1mgから0.2mg/kg体重であり、必要に応じて3週間から6週間である。平均的な患者ではこれは通常毎日4mgから10mgである。1日の投与量を1回で投与することができる。
化学療法剤リツキシマブの典型的投与量は約375mg/m2であり、IV注入により週1回、約4回から8回の投与である。この範囲は約5mg/m2から約500mg/m2でよい。
別実施例ではISF35は、放射線治療及び/又は放射線治療と化学療法の組み合わせに対する癌感受性を増加させる。
本発明を以下の実施例でさらに詳細に解説する。これらの実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものではない。
(アデノウィルス合成)
キメラISF35プラスミドは制限酵素NrulおよびSmaIで消化され、pCDNA3からのCMV促進物質、ISF35遺伝子およびpCDNA3からのポリアデニル化信号を含んだDNA断片を放出した。1%アガロースゲル上での消化されたDNAの分離によるこの断片のゲル精製に続き、DNA断片はアデノウィルスシャトルベクターMCS(SK)pXCX2のEcoRV部位へと連結された。このプラスミドは、pBluescriptポリリンカー配列がEl領域へとクローン化されているようにするためのプラスミドpXCX2の変形である(J.R.Tozer, UCSD,未発行データ、1993年9月)。製造者の指示に従い、キメラISF−MCS(SK)pXCX2プラスミドの精製に引き続き、プロメガの燐酸カルシウムプロフェクションキットを用いて、5μgのシャトルプラスミドが5μgのJM17プラスミドと293AC2細胞に同時導入された。この導入に続き、相同組み換えとウィルス合成をもたらすようにそれら細胞を5日間培養した。全細胞と上澄みはその後採取され、3度凍結融解されて細胞関連アデノウィルスを放出した。
当初のウィルス生成に続き、プラーク精製によってウィルスのクローン単離物を得た。凍結融解されたウィルス上澄みは、テーブルトップ遠心分離機内で5分間、1000rpmの遠心分離処理によって残骸を取り除かれた。6ウェル型組織培養プレート内で飽和密度を増加させた293AC2細胞をその後1時間から2時間、ウィルス上澄みの連続的希釈によって感染させた。この感染に続いて培地を吸引し、56℃に維持された4%ウシ胎児血清と0.65%アガロースを含んだDMEM培地に細胞を塗布した。4日間から6日間の培養後、単離プラークを1mlの培地に移して引き続きウィルス増殖のために利用した。
増加させた293AC2を連続感染させて大規模アデノウィルス生成を行なった。精製アデノウィルスをその後塩化セシウム濃度勾配工程で精製した。この方法では濃度勾配工程を介してウィルス粒子を濃縮させるために塩化セシウム濃度勾配を利用し、濃度は1.45g/cm3と1.20g/cm3であり、293AC2拡散ウィルスサンプルはSW40ロータ(ベックマン社、カリフォルニア州 ブレア)内で4℃、25000rpmで2時間遠心分離処理される。このウィルスバンドを27ゲージ針と注射器で単離し、G−25DNAグレードカラム(ファルマシア社、ニュージャージー州 ピスカタウェイ)を用いて脱塩処理した。このウィルスを、10%グリセロールを含むリン酸塩緩衝生理食塩水で脱塩処理し、−70℃で保管した。ウィルスの最終ウィルス価をアニオン交換HPLCで決定した。
(CLL細胞とHeLa細胞内のキメラアクセサリ分子リガンド遺伝子の発現および機能)
HeLaへの効果的な遺伝子移転をもたらすリポゾームベーストランスフェクション試薬であるリポフェクタミン2000(Gibco‐BRL)を用いてISF−pcDNA3プラスミドが過渡的に導入された。この導入に続いて2日間、細胞はフローサイトメトリーによるISF35の細胞表面発現のために分析された。培地を吸引し、分離溶液(10mMのEDTAを含有するPBS、pH8)を追加することで付着細胞をウェルから分離した。この分離溶液を、トリプシン感応部位でのISF35の非特定開裂を防止するために普通のトリプシン化バッファの代わりに使用することで、発現の偽陰性評価を導くことが可能である。細胞をプレートから分離した後に、それら細胞をFACS染色バッファ(3%FCSおよび0.05%アジ化ナトリウム含有PBS組成物)内で1回洗浄し、FACSバッファ内で約10.sup.7細胞/mlへと再懸濁し、5×105(50μl)細胞を96ウェル型u底プラスチックマイクロウェルプレート内で培養した。CD154のためのPE結合抗体(抗体クローンMR‐1、ファーミンゲン社)を4℃で30分間追加した。その後細胞をFACSバッファで2回洗浄し、FACSバッファ内で再懸濁させ、データ取得のためにFACS管へ移動した。非特定抗体結合制御のため、全サンプルを適切なアイソトープコントロール抗体で染色した。さらに、long/mlヨウ化プロビジウムを全染色反応物へ追加して死滅細胞と残骸を分析物から排除した。FACSカリバーフローサイメトメトリー(ベクトン ディッキンソン社)を用いてフローサイトメトリーによりISF35発現のために細胞を分析した。結果として、ISF35はCD154特定抗体とで検出できる細胞表面リガンドとして発現され、全タンパク質三次構造が維持されたことを示している。
(ISF35による胸部癌患者の治療)
胸部癌の患者を特定する。毎週患者に3×1011ISF35ウィルス粒子を結節注入する。患者を月2回モニターする。この方法によって胸部癌の進行が遅延される。
(化学療法剤との組み合わせによる、ISF35による肺癌患者の治療)
肺癌の患者を特定する。患者に1回の投与量2×1010ISF35ウィルス粒子を鼻孔内エアゾール投与する。3日後、患者に25mg/m2のフルダラ注入物を1日30分間、5日間静脈内投与する。5日間のフルダラ治療を28日毎に繰り返す。患者を月2回モニターする。この方法によって肺癌の進行が遅延される。
(化学療法剤リツキシマブとの組み合わせによる、ISF35による前立腺癌患者の治療)
前立腺癌の患者を特定する。患者に投与量10×1011ISF35ウィルス粒子を月1回注入する。1週間後、患者に週1回8回投与分のリツキサン注入物を375mg/m2IV注入する。患者を毎週モニターする。この方法によって前立腺癌の進行が遅延される。
(化学療法剤クロラムブシルとの組み合わせによる、ISF35によるCLL患者の治療)
CLLの患者を特定する。患者に投与量3×1011ISF35ウィルス粒子を月1回注入する。1週間後、患者にクロラムブシル10mg体重を毎日5週間、経口投与する。患者を毎週モニターする。この方法によってCLLの進行が遅延される。
本発明をその好適実施例に関連して説明した。当業者であれば理解しようが、添付の「請求の範囲」に包含される本発明の範囲から逸脱せずにそれらの形態や細部を変更することができる。

Claims (13)

  1. 癌の治療方法であって、患者に対する効果量の化学療法剤の投与に先立って前記患者に対して効果量のISF35を投与することで、ISF35を前記患者に投与する前よりも癌の前記化学療法剤に対する感受性を高めることを特徴とする癌の治療方法。
  2. 癌は耐性癌であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. ISF35は化学療法剤の投与に先立って投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. ISF35は化学療法剤と略同時的に投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 化学療法に対する患者の癌の感受性を高める方法であって、化学療法を前記患者に対して適用する前にISF35を前記患者に投与することを特徴とする方法。
  6. ISF35は化学療法剤の投与後に投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 放射線治療に対する感受性を高める方法であって、患者に対して放射線治療を適用する前にISF35を前記患者に投与することを特徴とする方法。
  8. ISF35は略1×105から略1×1012のウィルス粒子の投与量で投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 癌は、胸部癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、皮膚癌、膀胱癌、リンパ腫、口腔癌、咽頭癌、白血病、腎臓癌、すい臓癌、食道癌、直腸癌、気管支癌、胃癌で成る群から選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  10. 化学療法剤は、フダラビン、アレムツジマブ、クロラムブシルおよびリツキシマブで成る群から選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 放射線も患者に適用されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 患者の癌治療方法であって、前記患者に対して効果量の化学療法剤の投与に先立って前記患者に対して効果量のキメラCD154ポリペプチドまたはそれをエンコードする核酸を投与することで、キメラCD154ポリペプチドを前記患者に投与する前よりも癌の前記化学療法剤に対する感受性を高めることを特徴とする方法。
  13. 患者の癌の治療方法であって、前記患者に効果量の化学療法剤を投与する前にキメラCD154ポリペプチドまたはそれをエンコードする核酸を前記患者に投与することで、該患者に対してキメラCD154ポリペプチドを投与する前よりも癌の前記化学療法剤に対する感受性を高めることを特徴とする方法。
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