JP2010509370A - 癌の治療用のERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との組み合わせ - Google Patents

癌の治療用のERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との組み合わせ Download PDF

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Abstract

この実施形態は、癌の治療の組成物及び方法に関する。より詳細には、この実施形態は、癌の治療用のERα+リガンドとHDACiとの組み合わせ、癌を治療する方法及び癌を治療するための医薬組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本実施形態は、癌の治療の組成物及び方法に関する。より詳細には、本実施形態は、癌の治療用のERα+リガンドとHDACiとの組み合わせに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2006年11月10日付けで出願された米国仮出願第60/865,357号の利益を請求し、この米国仮出願はその全体を参照することにより本明細書において援用される。
本発明の特定の実施形態は、ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との組み合わせを提供する。本発明の幾つかの実施形態は、治療有効量のERα+リガンドと治療有効量のヒストンデアセチラーゼ阻害剤との組み合わせを提供する。幾つかの実施形態において、これらの組み合わせは、キット及び医薬組成物を包含する。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、物理的に混合される。別の実施形態において、ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、物理的に分けられているが、単一製剤(例えば、単一の丸薬又はカプセル)中に配合される。幾つかの実施形態において、単一製剤は、カプセル中に又は錠剤の独立した部分として、個々の複数のペレット又は顆粒を含有する。別の実施形態において、ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、物理的に分けられているが同じ包装中に含まれる。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドは第一の組成物に配合され、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は第二の組成物に配合され、第一の医薬組成物と第二の医薬組成物は物理的に分けられているが同じ包装中に含まれる。
幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との比率は、約1:10〜約1:50である。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との比率は、約1:10〜約1:20である。ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との比率は、約1:20〜約1:30である。ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との比率は、約1:30〜約1:40である。ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との比率は、約1:40〜約1:50である。
特定の実施形態において、前記組み合わせは、癌を治療するのに使用される。具体的な実施形態において、癌は乳癌である。幾つかの実施形態において、ERα+リガンド及び/又はヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、外科手術の前に施用される。別の実施形態において、ERα+リガンド及び/又はヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、外科手術の後に施用される。
幾つかの実施形態において、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、非限定的な例として、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ピロキサミド、M−カルボキシケイ皮酸ビスヒドロキサミド(CBHA)、トリコスタチンA(TSA)、トリコスタチンC、サリチルヒドロキサム酸(SBHA)、アゼライン酸ビスヒドロキサム酸(ABHA)、アゼライン酸−1−ヒドロキサメート−9−アニリド(AAHA)、6−(3−クロロフェニルウレイド)カプロン酸ヒドロキサム酸(3Cl−UCHA)、オキサムフラチン、A−161906、スクリプタイド、PXD−101、LAQ−824、環状ヒドロキサム酸含有ペプチド(CHAP)、ITF−2357、MW2796、MW2996、トラポキシンA、FR901228(FK228又はデプシペプチド)、FR225497、アピシジン、CHAP、HC毒素、WF27082、クラミドシン、酪酸ナトリウム、イソ吉草酸塩(isovalerate)、吉草酸塩(valerate)、4−フェニル酪酸塩(4−pheylbutyrate)(4−PBA)、4−フェニル酪酸ナトリウム(PBS)、酪酸アルギニン、プロピオン酸塩(propionate)、酪酸アミド、イソ酪酸アミド、フェニル酢酸塩(phenylacetate)、3−ブロモプロピオン酸塩(3−bromopropionate)、トリブチリン、バルプロ酸、バルプロ酸塩、CI−994、MS−27−275(MS−275又はSNDX−275)、MS−27−275の3’−アミノ誘導体、MGCD0103及びデプデシンから選択される。特定の実施形態において、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、クラスIの選択性ヒストンデアセチラーゼ阻害剤である。具体的な実施形態において、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、SNDX−275である。
種々の実施形態において、ERα+リガンドは、非限定的な例として、ファスロデックス、ZK−191703、SR16234、RW58668、GW5638から選択される。具体的な実施形態において、ERα+リガンドは、ファスロデックスである。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドは、選択性エストロゲン受容体ダウンレギュレータ(SERD)である。
特定の実施形態において、本明細書に開示される組み合わせは、さらに追加の抗癌剤又は組成物を含有する。幾つかの実施形態において、追加の抗癌剤は、非限定的な例として、ビンクリスチン、ドキソルビシン、L−アスパラギナーゼ、シス−プラチナム、ブスルファン、ノバントロン、5−Fu(フルオロウラシル)ドキソルビシン、シクロホスファミド、エピルビシン、ゲムシタビン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、カペシタビン、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド、ビンブラスチン、トラスツズマブ(ハーセプチン)トラスツズマブ(アバスチン)、チロシンキナーゼ阻害剤、ラパチニブ、ゲフィニチブ、エルロチニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、ゴセレリン、ロイプロリド、ビスホスホネート、パミドロン酸及びゾレドロン酸から選択される(又は、抗癌剤組成物は、これらを含有する)。
幾つかの実施形態において、本発明は、患者に治療有効量のERα+リガンドと、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤とを投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態は、患者にERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤との組み合わせの有効量を投与することからなる固形腫瘍を有する患者の癌を治療する方法に関する。具体的な実施形態において、癌は乳癌である。幾つかの実施形態において、癌は薬剤耐性癌である。
本明細書において提供される種々の実施形態において、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ピロキサミド、M−カルボキシケイ皮酸ビスヒドロキサミド(CBHA)、トリコスタチンA(TSA)、トリコスタチンC、サリチルヒドロキサム酸(SBHA)、アゼライン酸ビスヒドロキサム酸(ABHA)、アゼライン酸−1−ヒドロキサメート−9−アニリド(AAHA)、6−(3−クロロフェニルウレイド)カプロン酸ヒドロキサム酸(3Cl−UCHA)、オキサムフラチン、A−161906、スクリプタイド、PXD−101、LAQ−824、環状ヒドロキサム酸含有ペプチド(CHAP)、ITF−2357、MW2796、MW2996、トラポキシンA、FR901228(FK228又はデプシペプチド)、FR225497、アピシジン、CHAP、HC毒素、WF27082、クラミドシン、酪酸ナトリウム、イソ吉草酸塩、吉草酸塩、4−フェニル酪酸塩(4−PBA)、4−フェニル酪酸ナトリウム(PBS)、アルギニン酪酸塩、プロピオン酸塩、酪酸アミド、イソ酪酸アミド、フェニル酢酸塩、3−ブロモプロピオン酸塩、トリブチリン、バルプロ酸、バルプロ酸塩、CI−994、MS−27−275(MS−275又はSNDX−275)、MS−27−275の3’−アミノ誘導体、MGCD0103及びデプデシンから選択される。幾つかの実施形態において、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、クラスIの選択性ヒストンデアセチラーゼ阻害剤である。具体的な実施形態において、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤はSNDX−275である。
特定の実施形態において、ERα+リガンドは、ファスロデックス、ZK−191703、SR16234、RW58668、GW5638からなる群から選択される。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドは、選択性エストロゲン受容体ダウンレギュレータ(SERD)である。具体的な実施形態において、ERα+リガンドは、ファスロデックスである。
幾つかの実施形態において、ERα+リガンドと、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、連続的に投与される。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドと、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、実質的に同時的な方法で投与される。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドと、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、同時に又は並行して投与される。特定の実施形態において、ERα+リガンドと、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、固形腫瘍中に注入することによって患者に投与される。幾つかの実施形態において、患者は哺乳動物である。幾つかの具体的な実施形態において、患者はヒトである。
幾つかの実施形態は、有効量のERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤とを製薬学的に許容し得る担体と共に含有してなる医薬組成物に関する。
幾つかの実施形態において、HDACiは、非限定的な例として、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ピロキサミド、M−カルボキシケイ皮酸ビスヒドロキサミド(CBHA)、トリコスタチンA(TSA)、トリコスタチンC、サリチルヒドロキサム酸(SDHA)、アゼライン酸ビスヒドロキサム酸(ABHA)、アゼライン酸−1−ヒドロキサメート−9−アニリド(AAHA)、6−(3−クロロフェニルウレイド)カプロヒドロキサム酸(3Cl−UCHA)、オキサムフラチン、A−161906、スクリプタイド、PXD−101、LAQ−824、環状ヒドロキサム酸含有ペプチド(CHAP)、ITF−2357、MW2796、MW2996、トラポキシンA、FR901228(FK228又はデプシペプチド)、FR225497、アピシジン、CHAP、HC毒素、WF27082、クラミドシン、酪酸ナトリウム、イソ吉草酸塩、吉草酸塩、4−フェニル酪酸塩(4−PBA)、4−フェニル酪酸ナトリウム(PBS)、アルギニン酪酸塩、プロピオン酸塩、酪酸アミド、イソ酪酸アミド、フェニル酢酸塩、3−ブロモプロピオン酸塩、トリブチリン、バルプロ酸、バルプロ酸塩、CI−994、MS−27−275(MS−275又はSNDX−275)、MS−27−275の3’−アミノ誘導体、MGCD0103及びデプデシンから選択される。具体的な実施形態において、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤はSNDX−275である。
幾つかの実施形態において、ERα+リガンドは、ファスロデックス、ZK−191703、SR16234、RW58668、GW5638からなる群から選択される。具体的な実施形態において、ERα+リガンドは、ファスロデックスである。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドは、選択性エストロゲン受容体ダウンレギュレータ(SERD)である。
幾つかの実施形態において、前記組み合わせは、患者に腸内、静脈内、腹腔内、吸入、筋肉内、皮下及び経口からなる経路の1つ又はそれ以上で投与される。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドと、HDACiは、同じ経路で投与される。別の実施形態において、ERα+リガンドは、HDACiと異なる経路で投与される。
幾つかの実施形態は、少なくとも1つの追加の抗癌剤又は組成物を有する医薬組成物に関する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの追加の抗癌組成物は、非限定的な例として、ビンクリスチン、ドキソルビシン、L−アスパラギナーゼ、シス−プラチナム、ブスルファン、ノバントロン、5−Fu(フルオロウラシル)ドキソルビシン、シクロホスファミド、エピルビシン、ゲムシタビン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、カペシタビン、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド、ビンブラスチン、トラスツズマブ(ハーセプチン)トラスツズマブ(アバスチン)、チロシンキナーゼ阻害剤、ラパチニブ、ゲフィニチブ、エルロチニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、ゴセレリン、ロイプロリド、ビスホスホネート、パミドロン酸及びゾレドロン酸から選択される。
癌は、世界中で深刻な健康問題である。癌の発見及び治療において進歩が認められているが、ヒトの癌を予防又は治療するための普遍的に成功している方法は、現在入手できていない。例えば、女性の中で、乳癌と卵巣癌は、米国及びその他の国々では一般的である。乳癌は、特に、相変わらず女性の癌関連死の第二の主要な原因であり、米国では毎年180,000人を越える女性を罹患させる。北米の女性について、乳癌になる生涯確率は、現在は8人中1人である。疾患の管理は、現在は早期診断(定期的な乳房スクリーニング手法によって)と積極的治療との組み合わせに依存しており、積極的治療としては、種々の治療、例えば外科手術、放射線治療、化学療法、及びホルモン療法の1つ又はそれ以上を挙げ得る。
核内ホルモン受容体は、ほとんどの発生プログラム、生理学的プログラム、及び調節プログラムにおいて重要な役割を果たすリガンド調節転写因子である。核内受容体スーパーファミリーは、現在、DNA及びリガンド結合活性によって特徴付けられる48種類のタンパク質からなる。核内受容体は、リガンド及び内分泌経路が確立されている有効な核内受容体、例えばエストロゲン受容体(ER)、グルココルチコイド受容体(GR)及び鉱質コルチコイド受容体(MR)、並びにまだ同定されたリガンドを有していないオーファン核内受容体として分類できる。核内ホルモン受容体機能の一般的なメカニズムは、ヘテロ二量体、ホモ二量体のいずれかとして、又はある場合には単量体としてDNAに結合することを含む。ステロイド受容体、例えばER、MR、及びGRは、ホモ二量体として結合する。リガンドが同定されているオーファン受容体の多くは、RXRとのヘテロ二量体として機能する。これらのオーファン受容体としては、PPAR、LXR、FXR及びレチノイン酸受容体(RAR)が挙げられる。DNAが結合すると、受容体は、アゴニストの存在下で転写を活性化することができるか又は特異的タンパク質−タンパク質相互作用による多タンパク質複合体の補充によりアゴニストの不存在下で転写を抑制することができる。これらの複合体は、クロマチン構造を変化させて遺伝子の発現をそれぞれ可能にするか又は抑制するヒストンアセチラーゼ(コアクチベータ複合体)やヒストンデアセチラーゼ(コリプレッサ複合体)などの酵素を含有する。ある種の受容体は、任意の結合された小分子の不存在下でコアクチベータ複合体又はコリプレッサ複合体の補充をもたらすリガンド非依存活性を有する。
グルココルチコイドが最初に臨床に使用されて以来50年間に、核内受容体が優れた治療標的であることが証明されており、米国で最も売れている薬剤200種類のうちの30種類がこれらの標的の活性及び機能を調節する。これらの薬剤の治療用途は、種々様々なヒトの疾患、例えば受胎能、内分泌疾患、癌、炎症、高血圧症、喘息及び代謝性疾患に及ぶ。典型的な内分泌受容体、例えばER、GR、及びMRを用いた研究は、これらの細胞内受容体についてリガンドが特定されているどの場合においても、核内受容体が薬剤発見のための有効な標的として出現し、小分子薬剤を用いた介入に理想的に適合していることを実証している。
エストロゲン受容体α(ERα)の活性の標的化は、30年を越える間、乳癌治療の中心であった。抗エストロゲン療法の改良は、選択性エストロゲン受容体モジュレータ(SERM)、例えばタモキシフェン及びラロキシフェン、エストロゲン受容体アンタゴニスト、例えばファスロデックス(フルベストラント)、並びにアロマターゼ阻害剤、例えばアリミデックス(アナストゾール)、フェマーラ(レトロゾール)、及びアロマシン(エキセメスタン)の使用を含んでいる。抗エストロゲン療法は、乳癌の予防及び治療に有効であったが、全生存率の顕著な向上と共に、特にIV期の乳癌の治療において改善が未だ必要とされる。この群の生存期間の中央値は18〜24ヶ月であり、この背景において、ホルモン療法は、20〜30%の有効率及び9〜11ヶ月の無進行生存期間を提供した。ホルモン療法に関する全生存率は、24〜30ヶ月である。これまでのホルモン療法の失敗に関して、顕著な反応が二次及び三次ホルモン療法を用いて得ることができることも観察されている。ファスロデックス(フルベストラント)(「7−α−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]エストラ−1,3,5−(10)−トリエン−3,17−β−ジオール」)が、閉経後の女性の二次背景での使用について承認され、進行まで5.4〜5.5ヶ月の時間と共に17〜20%の反応率を有する。ファスロデックスの化学構造は、
Figure 2010509370
である。
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)は、最初は、ヒストンにおいて認められるリシンの脱アセチル化による遺伝子発現の調節において重要な役割を果たす酵素として酵母において確認された。11種類のヒトHDACが同定されており、これらは、配列及び機能的相同性に基づいてクラスI(HDAC1、2、3、8、11)及びクラスIIのHDAC(HDAC4、5、6、7、9、10)に細分化される。また、クラスIIIのHDAC又はサーチュイン(sirtuin)として分類される7種類の補因子依存性デアセチラーゼが存在する。ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(HDACi)は、ヒストンの尾部の過剰アセチル化を誘発し、DNAクロマチン構造の弛緩と抑制遺伝子の再活性化をもたらす。また、前臨床試験は、HDACiが腫瘍細胞の増殖及び生存を阻害する多数の細胞効果を有することを実証している。
特定の用語
特に定義されない限りは、本明細書で使用する技術用語及び科学用語は、特許請求された主題が属する技術の当業者によって一般的に理解されている意味と同じ意味を有する。本明細書の用語について複数の定義がある場合には、この欄の定義が優先する。URL又はその他のこのような識別子又はアドレスについて言及する場合には、このような識別子は変化することができ、インターネット上の具体的な情報は、現れたり消滅したりすることができるが、同等の情報がインターネット又はその他の適切な情報源を調査することによって見出すことができると解釈される。それに対する言及は、このような情報の入手可能性及び公布を照明する。
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、単なる例示及び説明のためのものであり、特許請求された主題を限定するものではないことが理解されるべきである。本出願において、単数形の使用は、具体的に明記しない限りは複数形を包含する。明細書及び付属の特許請求の範囲で使用されるように、単数形(「a」、「an」、および「the」)は、特に文脈が明示しない限りは、複数の指示対象を包含することに留意しなければならない。「又は」の使用は、特に明記しない限りは、「及び/又は」を意味することも留意されるべきである。また、「包含する」(又は「含む」)という用語及びその他の形、例えば「包含する」(又は「含む」)及び「包含される」(又は「含まれる」)は、限定的なものではない。
標準的な化学用語の定義は、参考資料、例えばCarey and Sundberg“ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4THED.”Vols.A(2000)and B(2001),Plenum Press,New Yorkに見出し得る。特に明示しない限りは、質量分光分析、NMR、HPLC、IR及びUV/Vの慣用の方法は、当業者が用いる範囲の分光分析及び薬理学である。具体的な定義が示されない限りは、本明細書に記載の分析化学、合成有機化学、医薬品及び薬化学に関連して用いられる命名法、並びに分析化学、合成有機化学、医薬品及び薬化学の実験手順及び方法は、当該技術で既知のものである。標準的な手法が、化学合成、化学分析、医薬製造、製剤及び送達、並びに患者の治療に使用できる。反応及び精製手法は、例えば、製造業者の仕様書のキットを使用して行うことができる、あるいは当該技術において一般的に達成されているように又は本明細書に記載のようにして行うことができる。前述の手法及び手順は、一般に、当該技術で周知の慣用の方法で及び本明細書全体を通じて引用及び論じられている種々の一般的及びさらに具体的な参考文献に記載のようにして行うことができる。明細書全体を通じて、基及びその置換基は、安定な部分及び化合物を提供するために当業者によって選択されることができる。
本明細書に示される化合物は、互変異性体として存在し得る。互変異性体は、単結合及び隣り合った二重結合の交換によって達成される水素原子の移動によって相互変換できる化合物である。互変異性が起こり得る溶液中では、互変異性体の化学平衡が存在するであろう。互変異性体の正確な比率は、幾つかの因子、例えば温度、溶媒、及びpHに依存する。互変異性体の幾つかの例として、
Figure 2010509370
が挙げられる。
HDACは、3つのクラス(クラスI、II及びIII)に分類される少なくとも18種類の酵素を含むファミリーである。クラスIのHDACとしては、以下に限定されないが、HDAC1、2、3、及び8が挙げられる。クラスIのHDACは、核に見出すことができ、転写制御リプレッサに関与していると考えられる。クラスIIのHDACとしては、以下に限定されないが、HDAC4、5、6、7及び9が挙げられ、細胞質及び核の両方に見出すことができる。クラスIIIのHDACは、NAD依存性タンパク質であると考えられ、以下に限定されないが、クラスIIIのHDACとしてはタンパク質のサーチュインファミリーのメンバーが挙げられる。サーチュインタンパク質の非限定的な例としては、SIRT1〜7が挙げられる。本明細書で使用する、「選択性HDAC」という用語は、3つのHDACクラスの全部と有意に相互作用しないHDAC阻害剤を指す。本明細書で使用する「クラスIの選択性HDAC」という用語は、HDAC1、2、3、8又は11の1つ又はそれ以上と相互作用するが、クラスIIのHDAC(すなわち、HDAC4、5、6、7及び9)と有意に相互作用しないHDAC阻害剤を指す。
本明細書で使用する「HDAC阻害剤」という用語は、ヒストンデアセチラーゼ活性を阻害する能力を有する化合物を指す。この治療薬のクラスは、血管新生及び細胞周期を阻害することができ、且つアポトーシス及び分化を促進することができる。HDAC阻害剤は、それ自体が標的抗癌活性を示し且つ存在する薬剤及びその他の新規標的療法の効果を向上させる。
本明細書で使用するERαリガンドという用語は、以下に限定されないが、ERアゴニスト、ERアンタゴニスト、ERαアンタゴニストリガンド、抗エストロゲン、SERM類及びSERD類を指す。
疾患などを患う個体に関連して本明細書で使用する「対象」、「患者」又は「個体」という用語は、哺乳動物及び非哺乳動物を包含する。哺乳動物の例としては、以下に限定されないが、哺乳動物クラスの任意のメンバー:ヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー及びその他の類人猿及びサル種;農業飼育動物、例えばウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ;家庭内飼育動物、例えばウサギ、イヌ、及びネコ;実験動物、例えばげっ歯動物、例えばラット、マウス及びモルモットなどが挙げられる。非哺乳動物の例としては、以下に限定されないが、鳥類、魚類などが挙げられる。本明細書において提供される方法及び組成物の幾つかの実施形態において、哺乳動物はヒトである。
本明細書で使用する「治療する(treat)」、「治療する(treating)」又は「治療」という用語及びその他の文法上均等の用語は、疾患又は状態の症状を軽減すること、和らげること又は改善すること、さらなる症状を予防すること、症状の内在する代謝の原因を改善すること又は予防すること、疾患又は状態を抑制すること、例えば疾患又は状態の進行を止めること、疾患又は状態を軽減すること、疾患又は状態の後退を生じること、疾患又は状態によって引き起こされる状態を軽減すること、あるいは疾患又は状態の症状を止めることを包含し、且つ予防を含むことを意図する。これらの用語はまた、治療効果及び/又は予防効果を達成することを包含する。治療効果とは、治療する基礎疾患の根絶又は寛解を意味する。また、治療効果は、患者が基礎疾患でさらに悩まされるかもしれないにもかかわらず、病状改善が患者において観察されるような基礎疾患に付随する生理学的症状の1つ又はそれ以上の根絶又は寛解によって達成される。予防効果については、組成物は、例えこの疾患の診断がなされていないかもしれないとしても、特定の疾患を発症する危険にさらされている患者に投与し得る、あるいは疾患の生理学的症状の1つ又はそれ以上を報告している患者に投与し得る。
本明細書で使用する「癌治療」、「癌療法」などの用語は、治療、例えば外科手術〔例えば、体組織及び臓器の切断、剥離、切除(物理的手段又は化学的手段あるいは物理的又は化学的手段の組み合わせによって)、縫合、レーザー処置又は物理的変化〕、放射線療法、化学療法剤の投与及びこれらの方法の任意の2つ又は全部の組み合わせを包含する。併用治療は、連続的に又は同時に存在させてもよい。外科手術に先立って施される治療、例えば放射線療法及び/又は化学療法は、新補助療法と呼ばれる。外科手術後に施される治療、例えば放射線療法及び/又は化学療法は、本明細書では補助療法と呼ばれる。
癌治療に使用し得る外科手術の例としては、以下に限定されないが、根治的前立腺切除、凍結療法、乳房切除、腫瘍切除、前立腺の経尿道的切除などが挙げられる。
多数の化学療法剤が知られており、種々様々な作用様式で作用し得る。本発明の幾つかの非限定的な実施形態において、化学療法剤は、細胞障害性薬、抗増殖剤、標的薬剤(例えば、キナーゼ阻害剤及び細胞周期調節剤)、又は生物学的作用物質(例えば、サイトカイン、ワクチン、ウイルス薬、及びその他の免疫刺激物質、例えばBCG、ホルモン、モノクロナール抗体及びsiRNA)である。化学療法剤の投与を伴う併用療法の性質は、使用する薬剤の種類に依存するであろう。
HDAC阻害剤は、外科手術と組み合わせて補助剤として又は新補助剤として投与し得る。HDAC阻害剤は、放射線療法及び/又は化学療法が指示される場合に、これらの治療、例えば誘導化学療法、一次(新補助)化学療法、及び補助放射線療法と補助化学療法の両方の治療効果を高めるために有用であり得る。放射線及び化学療法は、頻繁に、癌の治療において外科手術に対する補助として指示される。例えば、放射線は、直腸癌についての治療法の要素として外科手術前及び外科手術後の両方で使用できる。HDAC阻害剤は、放射線及び/又は化学療法と組み合わせて癌の治療の外科手術の後に有用であり得る。
併用療法が意図される場合には、HDAC阻害剤が併用の特定の性質によって限定されることは意図されない。例えば、HDAC阻害剤は、単純混合物及び化学的混成物として組み合わせて投与し得る。後者の例は、化合物が標的担体又は活性医薬に共有結合されている場合である。共有結合は、多数の方法で、例えば、以下に限定されないが、商業的に入手できる架橋性化合物の使用によって達成できる。
本明細書で使用する「医薬併用」、「追加療法を施す」、「追加治療薬を投与する」などの用語は、2つ以上の有効成分を混合するか又は組み合わせることにより得られる医薬療法を指し、有効成分の固定併用及び非固定併用を包含する。「固定併用」という用語は、HDAC阻害剤と、少なくとも1つの助剤が、共に、患者に単一体又は製剤の形態で同時に投与されることを意味する。「非固定併用」という用語は、HDAC阻害剤と、少なくとも1つの助剤が、患者に別個の実体として同時に、並行して又は連続的に可変介在時間制限で投与され、この場合にこのような投与が患者の体内において2つ又はそれ以上の組成物の有効量を提供することを意味する。これらはまた、カクテル療法、例えば3つ又はそれ以上の有効成分の投与にも適用される。
本明細書で使用する「同時投与」、「組み合わせて投与される」及びこれらの文法上均等などの用語は、単一の患者に対する選択された治療薬の投与を包含し、複数の治療薬を同じ投与経路又は異なる投与経路で、あるいは同じ時間に又は異なる時間に投与する治療計画を包含する。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、他の薬剤と同時に投与されるであろう。これらの用語は、両方の薬剤及び/又はこれらの代謝産物が動物内に同時に存在するように動物に対する2つ又はそれ以上の薬剤の投与を包含する。これらの用語は、別個の組成物の同時投与、別個の組成物の異なる時間での投与、及び/又は両方の薬剤が存在する組成物の投与を包含する。従って、幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤とその他の薬剤(1つ又は複数)は、単一の組成物で投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤とその他の薬剤(1つ又は複数)は、組成物中に混合される。
本明細書で使用する「有効量」、「治療有効量」又は「製薬学的に有効な量」という用語は、投与される少なくとも1つの薬剤又は化合物の十分な量であって、治療する疾患又は状態の1つ又はそれ以上の症状をある程度まで軽減する十分な量を指す。その結果は、疾患の兆候、症状、又は原因の軽減及び/又は緩和、あるいは生体系の任意のその他の所望の変化であり得る。例えば、治療用途の「有効量」は、疾患の臨床上有意な軽減を提供するのに必要な本明細書に開示の化合物を含有する組成物の量である。個々の場合の適切な「有効」量は、用量漸増試験のような手法を使用して決定し得る。
本明細書で使用する「投与する(administer)」、「投与する(administering)」、「投与」などの用語は、生物作用の所望の部位への化合物又は組成物の送達を可能にするのに使用し得る方法を指す。これらの方法としては、以下に限定されないが、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内又は点滴)、局所及び直腸投与が挙げられる。当業者は、例えばGoodman and Gilman,The pharmacological Basis of Therapeutics,current ed.;Pergamon;及びRemington’s,Pharmaceutical Sciences(current edition),Mack Publishing Co.,Easton,Paで論じられているように、本明細書に記載の化合物及び方法を用いることができる投与手法を熟知している。好ましい実施形態において、本明細書に記載の化合物及び組成物は、経口投与される。
製剤、組成物又は成分に関して本明細書で使用する「許容し得る」という用語は、治療される対象の一般的な健康に対して持続的な有害作用を及ぼさないことを意味する。
本明細書で使用する「製薬学的に許容し得る」という用語は、化合物の生物学的活性又は特性を抑制せず且つ比較的毒性のない担体又は希釈剤などの物質を指す、すなわち、前記物質は、望ましくない生物効果を生じることなく又は組成物が含有する成分と有害な方法で相互作用することなく個体に投与し得る。
本明細書で使用する「医薬組成物」という用語は、場合により少なくとも1つの製薬学的に許容し得る化学成分、例えば以下に限定されないが担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、及び/又は賦形剤と混合されていてもよい生物学的に活性な化合物を指す。
本明細書で使用する「担体」という用語は、細胞又は組織中への化合物の取り込みを促進する比較的毒性のない化合物又は薬剤を指す。
本明細書で使用する「アゴニスト」という用語は、別の分子の活性又は受容体部位の活性を高める化合物、薬物、酵素アクチベータ又はホルモン調節物質などの分子を指す。
本明細書で使用する「アンタゴニスト」という用語は、別の分子の作用又は受容体部位の活性を軽減するか又は抑制する化合物、薬物、酵素阻害剤又はホルモン調節物質などの分子を指す。
本明細書で使用する「調節する」という用語は、標的の活性を変えるように、例えば単なる例として、標的の活性を高めるように、標的の活性を阻害するように、標的の活性を制限するように、又は標的の活性を拡大するように標的と直接的に又は間接的に相互作用することを意味する。
本明細書で使用する「モジュレータ」という用語は、標的と直接的に又は間接的に相互作用する分子を指す。相互作用としては、以下に限定されないが、アゴニスト及びアンタゴニストの相互作用が挙げられる。
本明細書で使用する「製薬学的に許容し得る誘導体又はプロドラッグ」という用語は、受容者に投与すると、直接的に又は間接的に製薬学的に活性な代謝産物その残基を提供することができる化合物の製薬学的に許容し得る塩、エステル、エステルの塩又はその他の誘導体を指す。特に好ましい誘導体又はプロドラッグは、このような化合物が患者に投与されると(例えば、経口投与された化合物が血液中により容易に吸収されることを可能にすることによって)本発明の化合物の生体利用性を増大させるか又は親化合物の生物学的コンパートメント(例えば、脳又はリンパ系)への送達を高める誘導体又はプロドラッグである。
本明細書で使用する「製薬学的に許容し得る塩」という用語は、特定の化合物の遊離の酸及び塩基の生物学的効果を保持する塩並びに生物学的に又は他の点で望ましくない塩を指す。本明細書に記載の化合物は、酸性又は塩基性の基を有し得、従って多数の無機塩基又は有機塩基、並びに無機酸及び有機酸のいずれかと反応して製薬学的に許容し得る塩を形成し得る。これらの塩は、本発明の化合物の最終的な単離及び精製中にその場で調製することができる、又は遊離塩基の形態の精製化合物を適切な有機酸又は無機酸と別々に反応させ、このようにして形成された塩を単離することによって調製することができる。製薬学的に許容し得る塩の例としては、前記化合物と、無機酸又は有機酸、あるいは無機塩基との反応によって調製される塩が挙げられ、このような塩としては、酢酸塩、アクリル酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、臭化物、酪酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クロロ安息香酸塩、塩化物、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、デカン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、1−ナフタレンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピルビン酸塩、プロピオン酸塩、ピロ硫酸塩、ピロリン酸塩、プロピオール酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、プロパンスルホン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩及びキシレンスルホン酸塩が挙げられる。その他の酸、例えばシュウ酸は、それ自体は製薬学的に許容し得るものではないが、本発明の化合物及びその製薬学的に許容し得る酸付加塩を得る中間体として有用な塩の製造に用いてもよい(例えば、Bergeら、J,Pharm.Sci 1977,66,1−19.参照)。また、遊離の酸基を含有していてもよい本明細書に記載の化合物は、適切な塩基、例えば製薬学的に許容し得る金属カチオンの水酸化物、炭酸塩又は炭酸水素塩、アンモニア、あるいは製薬学的に許容し得る有機一級、二級又は三級アミンと反応し得る。代表的なアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム、及びアルミニウム塩などが挙げられる。塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウム、N(C1−4アルキル)などが挙げられる。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどが挙げられる。SNDX−275もまた、これらを含有し得る塩基性窒素含有基の四級化を含むことが理解されるべきである。水溶性又は油溶性又は分散性の生成物もこのような四級化によって取得し得る。例えば、Bergeら、supra.参照。
本明細書で使用する「高める(enhance)」又は「高める(enhancing)」という用語は、効果又は所望の効果の持続期間のいずれかを増大するか又は長くすることを意味する。従って、治療薬の効果を高めることに関して、「高める(enhancing)」という用語は、効果又は持続期間のいずれかにおいて、系に対するその他の治療薬の効果を増大するか又は長くすることを指す。本明細書で使用する「増強有効量」という用語は、所定の系の別の治療薬の効果を高めるのに適切な量を指す。
本明細書で使用する「代謝産物」という用語は、化合物が代謝されると形成される化合物の誘導体を指す。
本明細書で使用する「活性代謝産物」という用語は、化合物が代謝されると形成される化合物の生物学的に活性な誘導体を指す。
本明細書で使用する「代謝される」という用語は、特定の物質を生体で変化させるプロセス(例えば、以下に限定されないが、加水分解反応及び酵素によって触媒される反応)の総数を指す。従って、酵素は、化合物に対して特定の構造の変化を生じ得る。例えば、シトクロムP450は、種々の酸化及び還元反応を触媒し、これに対してウリジン二リン酸グルクロニルトランスフェラーゼは、活性化グルクロン酸分子の芳香族アルコール、脂肪族アルコール、カルボン酸、アミン及び遊離のスルフィドリル基への転移を触媒する。代謝に関する別の情報は、The Pharmacological Basis of Therapeutics,9th Edition,McGraw−Hill(1996)から入手し得る。
特定の実施形態において、本発明は、癌の治療の組成物及び方法に関する。より詳細には、幾つかの実施形態は、癌の治療用のERα+リガンドとHDACiとの組み合わせに関する。幾つかの実施形態は、薬物療法に対する腫瘍細胞の反応を向上させるために又は内分泌療法に対して耐性を獲得した患者に打ち勝つためにERα+リガンドとHDACiとの組み合わせを用いて癌を治療する方法に関する。
幾つかの実施形態は、癌の治療用のERα+リガンドとHDACiとの組み合わせに関する。本発明の種々の実施形態において、ERα+リガンドとHDACiとの組み合わせは、任意の比率で存在する。また、ERα+リガンドとHDACiとの投与は、単一の製剤又は経路に限定されない。幾つかの実施形態において、前記組み合わせは、連続的に投与することができる。別の実施形態において、前記組み合わせは、同時に又は実質的に同時に投与される。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとHDACiとは、別個の医薬組成物、製剤又は剤形で同時に又は実質的に同時に投与される。別の実施形態において、ERα+リガンドとHDACiとは、同じ医薬組成物、製剤又は剤形で同時に又は実質的に同時に投与される。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとHDACiの両方は、患者の血流中に同時に測定可能な濃度で存在する。
幾つかの実施形態において、実質的な同時投与は、別個の医薬組成物で又は単一製剤での並行投与を包含する。幾つかの実施形態において、実質的な同時投与は、2つの別個の製剤、すなわちERα+リガンドを含有する第一の製剤とHDACiを含有する第二の製剤の投与であって、前記2つの別個の製剤が次々に投与される(例えば、それぞれが錠剤として製剤され、錠剤が一度に飲み込まれる)2つの別個の製剤の投与を包含する。幾つかの実施形態において、実質的な同時投与は、物理的に分けられているが単一製剤に製剤されている(例えば、カプセル中の別個のペレット又は錠剤の区別できる半分)ERα+リガンドとHDACiとを含有する製剤の投与を包含する。このような医薬組成物又は製剤、及びそれを用いて癌を治療する方法は、本発明の範囲内にあるとみなされることが理解されるべきである。
癌に対するERα+リガンドとHDACiとの組み合わせの相乗効果についての本発明者らの発見は、本実施形態の癌治療をもたらした。癌、例えば乳癌、卵巣癌及び子宮体癌は、例えば、生存期間の延長及び生活の質の向上をもたらす化学療法の必要性を遅らせることができる本実施形態の組み合わせによって治療することができる。
本明細書において提供される幾つかの実施形態は、ERα+リガンドとHDACiとの組み合わせを用いた乳癌の治療に関する。幾つかの研究は、ERα+細胞がERα−細胞よりもHDACiに対して著しくより感受性であることを実証している(Margueronら、Biochemical Pharmacology Sep 15 2004,p1239;Alaoら、Clinical Cancer Research Dec 1 2004,p8094;Vigushinら、Clinical Cancer Research 2001,p971)。同様の結果が、卵巣及び子宮内膜細胞で認められた。ERα+細胞では、HDACiがmRNAの発現及び誘発分解の阻害によってERαのレベルを低下させることが明らかにされている(Alaoら、Clinical Cancer Research Dec 1 2004,p8094)。ERα mRNAレベルの低下は、ERαプロモーターに対するメチルシトシン結合タンパク質2(MeCP2)を含有する阻害複合体の補充を誘発するHDACiの能力に部分的に起因する(Reidら、Oncogene Jul 21 2005,p4894)。ERαレベルを低下させる他に、HDACiはまた、細胞因子、例えばサイクリンD1、及びシグナル伝達経路、例えばリガンドと無関係にERαを活性化するPI3K/AKT及びEGFRを標的とする。腫瘍細胞において、サイクリンD1は、多くの場合に過剰発現され、ERα+細胞において後天性ホルモン耐性と相関する。HDACiは、D1サイクリンの発現をダウンレギュレートし、サイクリンD1の分解を誘発する(Alaoら、Clinical Cancer Research Dec 1 2004,p8094)。HDACiがAkt、HER−2、及びRaf−1の分解を誘発することによってシグナル伝達を阻害することが同様に明らかにされている。
幾つかの実施形態は、抗エストロゲンとHDACiの両方がERαに重複する及び区別できる作用メカニズムで影響を及ぼすことによる、抗エストロゲンとHDACiの間の相乗作用に関する。抗エストロゲン療法は、多くの場合、ERα受容体(選択性エストロゲン受容体モジュレータ(SERM)及び選択性エストロゲン受容体ダウンレギュレータ(SERD))の直接阻害又は腫瘍細胞の増殖を駆動する循環エストロゲン(アロマターゼ阻害剤(AI))の排除のいずれかに依存する。SERM、及びSERDは、前記受容体を直接に標的とするが、これらの作用メカニズムは、SERDが受容体の分解を誘発し、アゴニストリガンドのERαリガンド結合ドメインに対する結合をアンタゴナイズするのに対し、SERMが主としてリガンド結合ドメインを介して活性を阻害することによって機能する点で異なる。
幾つかの実施形態において、本明細書で使用するERα+リガンドは、SERDである。HDACi/SERDの組み合わせの相乗作用は、機構的補足効果の幾つかの層によって達成できる。第一に、SERDは、ERαリガンド結合ドメインに結合し、それによってアゴニスト依存性ERα遺伝子調節を阻害するエストロゲンの効果的な付加逆性阻害剤である。第二に、HDACiは、SNDX−275のようなHDACiとファスロデックスのようなSERDとの組み合わせが、ERα+乳癌細胞のERα受容体を排除するのにERD療法単独よりも著しくよりロバストなアプローチに相当するように、mRNA発現レベル及びタンパク質レベルの両方のレベルでERαレベルを標的とする。その他の抗エストロゲン療法は、ERαレベルを標的としない。第三に、HDACiは、構成的に活性化された増殖因子受容体シグナル伝達経路とERα調節された転写の間のクロストークを標的とする。ERα活性は、受容体のリン酸化と、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)経路による会合された補因子とによって、リガンドに依存しない方法で、受容体の活性化機能−1(AF−1)領域によって誘導できる。従って、ホルモン療法に対する耐性は、増殖因子に対するリガンド駆動効果、すなわちリガンド非依存効果であることに由来するERα増殖シグナルのシフトに部分的に起因する。従って、増殖因子受容体及びキナーゼ活性のHDACi標的化は、ホルモン感受性腫瘍のホルモン耐性状態への進行を遅らせることが期待され、ERα阻害剤との併用がホルモン療法に対する耐性を回避するための有効な方法である。幾つかの実施形態において、HDACi/SERDの組み合わせが、一次ホルモン療法中であるか又は二次療法に進んでいるERα+乳癌患者を治療するのに使用される。その理由は、前記組み合わせが、a)ERα mRNA及びタンパク質レベル、b)リガンド結合ドメイン全体のERα調節された遺伝子の活性化、c)ERαのAF−1領域全体のリガンド非依存性シグナル伝達によるホルモン療法耐性を、効果的に標的とすることができるからである。これらの併用効果に基づいて、HDACi/SERDの組み合わせの臨床効果は、別のタイプの抗エストロゲン療法とHDACiとの組み合わせよりも大きい。この組み合わせは、より大きい反応速度、及び向上した全生存に対応するより長い反応期間をもたらす。この実施形態の組み合わせは、例えば、任意の種類の癌、例えば子宮内膜癌及び卵巣癌を治療するのに使用できる。
幾つかの実施形態において、SERDは、非限定的な実施形態として、ファスロデックス、ZK−191703、SR16234、RW58668及びGW5638から選択される。具体的な実施形態において、SERDは、ファスロデックスから選択される。
ERα+リガンド及びHDAC阻害剤
幾つかの実施形態において、ERα+リガンドは、ファスロデックス、ZK−191703、SR16234、RW58668及びGW5638の1つ又はそれ以上である。具体的な実施形態において、ERα+リガンドは、ファスロデックスである。
HDACは、3つのクラス(クラスI、II及びIII)に分類される少なくとも18種類の酵素を含むファミリーである。クラスIのHDACとしては、以下に限定されないが、HADC1、2、3、8及び11が挙げられる。クラスIのHDACは、核内に見出すことができ、転写制御リプレッサに関与していると考えられる。クラスIIのHDACとしては、以下に限定されないが、HDAC4、5、6、7及び9が挙げられ、細胞質及び核の両方に見出すことができる。クラスIIIのHDACは、NAD依存性タンパク質であると考えられ、以下に限定されないが、タンパク質のサーチュインファミリーのメンバーが挙げられる。サーチュインタンパク質の非限定的な例としては、SIRT1〜7が挙げられる。本明細書で使用する「選択性HDAC」という用語は、3つのHDACクラス全部と実質的に相互作用しなHDAC阻害剤を指す。本明細書で使用する、「クラスIの選択性HDAC」という用語は、クラスII又はクラスIIIのHDACと実質的に相互作用しないHDAC阻害剤を指す。
種々の実施形態において、HDACiは、非選択性HDAC阻害剤である。具体的な実施形態において、非選択性HDACは、非限定的な例として、N’−ヒドロキシ−N−フェニル−オクタンジアミド(スベロイルアニリドヒドロキサム酸、SAHA)、ピロキサミド、CBHA、トリコスタチンA(TSA)、トリコスタチンC、サリチルヒドロキサム酸(SBHA)、アゼライン酸ビスヒドロキサム酸(ABHA)、アゼライン酸−1−ヒドロキサメート−9−アニリド(AAHA)、デプシペプチド、FK228、6−(3−クロロフェニルウレイド)カプロン酸ヒドロキサム酸(3Cl−UCHA)、オキサムフラチン、A−161906、スクリプタイド、PXD−101、LAQ−824、CHAP、MW2796、LBH589又はMW2996である。
Figure 2010509370
特定の実施形態において、HDAC阻害剤は、HDAC−1、HDAC−2、HDAC−3、HDAC−8又はHDAC−11の少なくとも1つを阻害する。具体的な実施形態において、HDACiはHDAC−1を阻害する。別の実施形態において、HDAC阻害剤はHDAC−2を阻害する。さらに別の実施形態において、HDACiはHDAC−3を阻害する。別の実施形態において、HDAC阻害剤はHDAC−8を阻害する。さらに別の実施形態において、HDAC阻害剤はHDAC−11を阻害する。別の実施形態において、HDAC阻害剤は、HDAC−1、HDAC−2、HDAC−3及びHDAC−11を阻害する。
本発明の具体的な実施形態において、HDACiは、クラスIの選択性HDACiである。幾つかの実施形態において、クラスIの選択性HDAC阻害剤は、非限定的な例として、MGCD−0103(N−(2−アミノ−フェニル)−4−[(4−ピリジン−3−イル−ピリミジン−2−イルアミノ)−メチル]−ベンズアミド)、SNDX−275(N−(2−アミノフェニル)−4−(N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル)ベンズアミド、すなわちSNDX−275)、スピルコスタチンA、SK7041、SK7068及び6−アミノニコチンアミドである。
Figure 2010509370
幾つかの実施形態において、HDACiは、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ピロキサミド、M−カルボキシケイ皮酸ビスヒドロキサミド(CBHA)、トリコスタチンA(TSA)、トリコスタチンC、サリチルヒドロキサム酸(SBHA)、アゼライン酸ビスヒドロキサム酸(ABHA)、アゼライン酸−1−ヒドロキサメート−9−アニリド(AAHA)、6−(3−クロロフェニルウレイド)カプロン酸ヒドロキサム酸(3C1−UCHA)、オキサムフラチン、A−161906、スクリプタイド、PXD−101、LAQ−824、環状ヒドロキサム酸含有ペプチド(CHAP)、ITF−2357、MW2796、MW2996、トラポキシンA、FR901228(FK228又はデプシペプチド)、FR225497、アピシジン、CHAP、HC−毒素、WF27082、クラミドシン、酪酸ナトリウム、イソ吉草酸塩、吉草酸塩、4−フェニル酪酸塩(4−PBA)、4−フェニル酪酸ナトリウム(PBS)、アルギニン酪酸塩、プロピオン酸塩、酪酸アミド、イソ酪酸アミド、フェニル酢酸塩、3−ブロモプロピオン酸塩、トリブチリン、バルプロ酸、バルプロ酸塩、CI−994、MS−27−275(MS−275又はSNDX−275)、MS−27−275の3’−アミノ誘導体、MGCD0103及びデプデシンの1つ又はそれ以上である。具体的な実施形態において、HDACiはSNDX−275である。
SNDX−275の合成
SNDX−275は、2001年1月16日付けで発行された米国特許第6,174,905号明細書(「US’905」)に記載のような合成によって取得し得る。具体的には、US’905の実施例48に現れているSNDX−275の合成は、その全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
製薬学的に許容し得る塩
HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)とERα+リガンドはまた、その製薬学的に許容し得る塩として存在していてもよく、これもまた疾患の治療に有用であり得る。例えば、本発明は、SNDX−275の製薬学的に許容し得る塩を投与することによって疾患を治療する方法を提供する。製薬学的に許容し得る塩は、医薬組成物として投与することができる。
従って、SNDX−275は、親化合物に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はアルミニウムイオンで置換されるか、又は有機塩基と配位する場合に形成される製薬学的に許容し得る塩として調製することができる。塩基付加塩もまた、SNDX−275の遊離酸体を、製薬学的に許容し得る無機塩基又は有機塩基、例えば以下に限定されないが、有機塩基、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなど及び無機塩基、例えば水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどと反応させることによって調製することができる。また、開示化合物の塩は、出発原料又は中間体の塩を使用して調製することができる。
また、SNDX−275は、前記化合物の遊離塩基体を、製薬学的に許容し得る無機酸又は有機酸、例えば以下に限定されないが、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸など、及び有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、及びムコン酸と反応させることによって製薬学的に許容し得る塩として調製することができる。
溶媒和物
HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)とERα+リガンドはまた、種々の溶媒和物の形態で存在し得、これもまた疾患の治療に有用であり得る。例えば、本発明は、SNDX−275の溶媒和物を投与することによって疾患を治療する方法を提供する。溶媒和物は、医薬組成物として投与することができる。好ましくは、溶媒和物は、製薬学的に許容し得る溶媒和物である。
溶媒和物は、化学量論量又は非化学量論量の溶媒を含有し、製薬学的に許容し得る溶媒、例えば水、エタノールなどを用いる結晶化のプロセスの間に形成され得る。水和物は、溶媒が水である場合に形成される、又はアルコラートは溶媒がアルコールである場合に形成される。SNDX−275の溶媒和物は、本明細書に記載のプロセスの間に都合よく調製又は形成することができる。単なる例として、SNDX−275の水和物は、有機溶媒、例えば以下に限定されないが、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はメタノールを使用する水性溶媒/有機溶媒の混合物から再結晶によって都合よく調製することができる。また、本明細書において提供される化合物は、非溶媒和物及び溶媒和物の形態で存在することができる。一般的に、溶媒和物は、本明細書において提供される化合物及び方法の目的の非溶媒和物と均等であるとみなされる。
多形体
HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)とERα+リガンドはまた、種々の多形状態でも存在し得、その全部が発明に包含され、これもまた疾患の治療に有用であり得る。例えば、本発明は、SNDX−275の多形体を投与することによって疾患を治療する方法を提供する。種々の多形体が、医薬組成物として投与することができる。
従って、SNDX−275は、多形体として知られているすべての結晶体を包含する。多形体は、化合物の同じ成分組成の種々の結晶充填配置を包含する。多形体は、種々のX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学及び電気特性、安定性、溶媒和及び溶解性を有し得る。種々の因子、例えば再結晶溶媒、結晶化の速度、及び貯蔵温度は、単結晶体を優先的に生じさせ得る。
同時投与
幾つかの実施形態は、ERα+リガンドとHDACiの同時投与に関する。「同時投与」という用語は、2つ又はそれ以上の薬剤を細胞に、患者に又は対象に投与する任意の経路による併用療法を指すことを意味する。複数の薬剤の同時投与は、併用療法又は併用治療と呼び得る。幾つかの実施形態において、複数の薬剤は、同一の投薬製剤又は別個の製剤であり得る。活性剤が別個の投薬製剤である2つ以上の薬剤を用いる併用療法について、複数の活性剤は、並行して投与することができる、又はそれぞれ別個に時間をずらして投与することができる。複数の活性剤は、これらが体内で両方の薬剤の重複する有効な治療濃度、又は相乗濃度を可能にするのに十分な方法で提供される限りは、同時に又は連続して投与することができる。
幾つかの実施形態は、ERα+リガンドとHDACiが物理的に混合されている組み合わせに関する。別の実施形態は、ERα+リガンドとHDACiが物理的に分けられているが、単一の丸薬又はカプセルに組み込まれている組み合わせに関する。さらに別の実施形態は、ERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤が物理的に分けられているが、同じ包装中に含まれている包装中のERα+リガンドとHDACiの組み合わせに関する。
幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとHDACiは、同一の経路で投与し得る。別の実施形態において、ERα+リガンドとHDACiは、異なる経路で投与し得、例えば一方を静脈内に投与し得、これに対して第二の薬剤を筋肉内、静脈内又は経口投与し得る。ERα+リガンドとHDACiはまた、混合物であり得、例えば単一錠剤であり得る。時間連続同時投与において、一方の薬剤を他方の薬剤の投与に直接に続いてもよいし又は両方の薬剤を挿間的に投与してもよく、例えば、一方をある時間で投与し、次いで他方の薬剤をそれよりも遅い時間で、例えば1週間以内に投与することができる。
医薬組成物
本発明の活性物質は、単独で又は医薬組成物として投与でき、従って本発明は、さらに医薬組成物及び前記医薬組成物の製造方法を提供する。幾つかの実施形態において、医薬組成物は、有効量のHDAC阻害剤とERα+リガンドとを含有してなる。医薬組成物は、少なくとも1つの有効成分、あるいはその製薬学的に許容し得る塩、プロドラッグ、溶媒和物、多形体、互変異性体又は異性体を、1つ又はそれ以上の担体、賦形剤、緩衝剤、補助剤、安定剤、又は当業者に周知のその他の物質及び場合によってはその他の治療薬と一緒に混合することからなり得る。製剤は、単位製剤で都合よく提示し得、薬学の技術で周知の方法で調製し得る。HDAC阻害剤とERα+リガンドは、同一の医薬組成物又はそれぞれ異なる医薬組成物であり得る。
幾つかの実施形態は、ERα+リガンドとHDACiの組み合わせと、製薬学的に許容し得る担体とを有する医薬組成物に関する。製薬学的に許容し得る担体としては、以下に限定されないが、水、塩溶液、アルコール、アラビアゴム、植物油(例えば、アーモンド油、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、オリーブ油、ココナッツ油)、鉱油、魚肝油、油状エステル、例えばPolysorbate 80、ポリエテチレングリコール、ゼラチン、糖質(例えば、ラクトース、アミロース又はデンプン)、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘稠性パラフィン、脂肪酸モノグリセリド及びジグリセリド、ペンタエリトリトール脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
本発明に関連して使用し得る賦形剤の例としては、以下に限定されないが、水、食塩水、デキストロース、グリセロール又はエタノールが挙げられる。注射剤組成物はまた、場合により、少量の無毒性補助物質、例えば湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤、安定剤、溶解促進剤、及びその他のこのような薬剤、例えば酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート及びシクロデキストリンを含有していてもよい。
場合により使用し得る製薬学的に許容し得る担体の例としては、以下に限定されないが、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗微生物剤、等張剤、緩衝液、酸化防止剤、局部麻酔薬、懸濁剤及び分散剤、乳化剤、金属封鎖剤又はキレート化剤及びその他の製薬学的に許容し得る物質が挙げられる。
幾つかの実施形態において、ERα+リガンド及び/又はHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)を含有する医薬組成物は、1つ又はそれ以上の特定疾患の治療用である。幾つかの実施形態において、医薬組成物は、哺乳動物、特にヒトの疾患の治療用である、幾つかの実施形態において、医薬組成物は、癌、例えば急性骨髄性白血病、胸腺、脳、肺、扁平上皮細胞、皮膚、眼などの癌の治療用である。
治療方法
有効量のHDAC阻害剤とERα+リガンドとを単独で投与するか、あるいは1つ又はそれ以上の追加の有効成分と組み合わせて投与することによって癌を患う患者を治療するための化合物、医薬組成物及び方法が本明細書に記載される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、クラスIの選択性HDAC阻害剤である。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、SNDX−275である。
特定の実施形態において、癌を患う患者は、固形腫瘍を有する患者である。幾つかの実施形態において、固形腫瘍は、ERα+腫瘍である。幾つかの実施形態において、固形腫瘍を有する患者は、HDACiとERα+リガンドのいずれか又は両方を固形腫瘍に注入することによって治療される。
幾つかの実施形態において、癌を患う患者は、ERα+癌を患う患者である。幾つかの実施形態において、癌は固形腫瘍癌である。別の実施形態において、癌は多発性骨髄腫である。
本発明の一定の実施形態において、HDAC阻害剤は、癌細胞をERα+リガンドに感作する。従って、本発明の幾つかの実施形態は、HDACiとERα+リガンドとを用いて薬剤耐性癌を治療する方法を提供する。具体的な実施形態において、薬剤耐性癌は、ERα+リガンドに耐性である。
幾つかの実施形態において、併用療法は、悪性疾患、例えば以下に限定されないが、悪性線維性組織球腫、悪性中皮腫、及び悪性胸腺腫の治療において使用される。
幾つかの実施形態において、併用療法は、癌、腫瘍、白血病、新生物、又は癌腫の治療に使用され、例えば以下に限定されないが、癌は、脳腫瘍、乳癌、肺癌、卵巣癌、膵癌、前立腺癌、腎臓癌、結腸直腸癌、白血病、骨髄性白血病、グリア芽細胞腫、濾胞性リンパ腫、プレB急性白血病、慢性リンパ球B白血病、中皮腫又は小細胞肺癌である。本明細書に記載の組み合わせを用いて治療されるべきさらなる癌としては、血液癌及び非血液癌が挙げられる。血液癌としては、多発性骨髄腫、白血病、及びリンパ腫、急性白血病、急性リンパ球性白血病(ALL)及び急性非リンパ球性白血病(ANLL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)及び慢性骨髄性白血病(CML)が挙げられる。リンパ腫としては、さらにホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)及びマントル細胞リンパ腫(MCL)が挙げられる。具体的な実施形態において、癌は、非血液癌である。非血液癌としては、非限定的な例として、脳腫瘍、頭頸部癌、肺癌、乳癌、生殖器系の癌、消化器系の癌、膵癌、及び泌尿器系の癌、上部消化管の癌又は結腸直腸癌、膀胱癌又は腎細胞癌、並びに前立腺癌が挙げられる。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物を用いて治療すべき癌としては、上皮性悪性腫瘍(上皮性起源を有する)である癌が挙げられる。上皮性起源を有する前悪性又は前癌性の癌/腫瘍の非限定的な例としては、光線性角化症、ヒ素角化症、色素性乾皮症、ボーエン病、白斑症、化生、形成異常症及び粘膜、例えば口、舌、咽頭及び喉頭の乳頭腫、気管支粘膜の前癌性変化、例えば化生及び形成異常症(特にヘビースモーカー及びアスベスト及び/又はウランを扱う仕事をする人々に多い)、子宮頸部の形成異常症及び白斑症、外陰ジストロフィー、膀胱の前癌性変化、例えば化生及び形成異常症、膀胱の乳頭腫並びに腸管のポリープが挙げられる。上皮性起源の半悪性又は悪性癌/腫瘍の非限定的な例は、乳癌、皮膚癌(例えば、基底細胞癌)、膀胱癌(例えば、表在性膀胱癌)、大腸癌、消化管(GI)癌、前立腺癌、子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、食道癌、胃癌、喉頭癌及び肺癌である。
本明細書に記載の組成物及び方法を使用して治療し得るさらなる種類の癌としては、口腔及び咽頭の癌、呼吸器系の癌、骨及び関節の癌、軟組織の癌、皮膚癌、生殖系の癌、眼及び眼窩の癌、神経系の癌、リンパ系の癌、及び内分泌系の癌が挙げられる。これらの癌としては、さらに舌、口、咽頭又はその他の口腔の癌;食道癌、胃癌、又は小腸の癌;結腸癌又は直腸癌、肛門癌、あるいは肛門直腸癌;肝臓、肝内胆管、胆嚢、膵臓、又はその他の胆管あるいは消化器の癌;喉頭癌、気管支癌、及び呼吸器のその他の癌;心臓癌、黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、その他の非上皮性皮膚癌;子宮癌又は子宮頸癌;子宮体癌;卵巣、外陰、膣、又はその他の女性生殖器の癌;前立腺、精巣、睾丸、陰茎又はその他の男性生殖器の癌;膀胱癌;腎臓の癌;腎臓、骨盤、又は尿道の癌あるいは泌尿生殖器のその他の癌;甲状腺癌又はその他の内分泌線癌;慢性リンパ球性白血病;及び皮膚T細胞性リンパ腫(顆粒球性及び単球性の両方)が挙げられる。
本明細書に記載の組成物及び方法を使用して治療し得るさらに別の種類の癌としては、腺癌、血管肉腫、星状細胞腫、聴神経腫、未分化星状細胞腫、基底細胞癌、ブラストグリオーマ、軟骨肉腫、絨毛癌、脊索腫、頭蓋咽頭腫、皮膚黒色腫、嚢胞腺癌、内皮肉腫、胎児性癌、上衣細胞腫、ユーイング腫瘍、上皮性癌、線維肉腫、胃癌、泌尿生殖器癌、多形性グリア芽細胞腫、血管芽細胞腫、肝細胞癌、肝臓癌、カポジ肉腫、大細胞癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、甲状腺髄様癌、髄芽腫、髄膜腫、中皮腫、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、神経線維肉腫、乏突起膠腫、骨肉腫、上皮性卵巣癌、乳頭状癌、乳頭状線癌、副甲状腺腫瘍、褐色細胞腫、松果体腫、形質細胞腫、網膜細胞腫、横紋筋肉腫、皮脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、黒色腫、小細胞肺癌、扁平上皮癌、汗腺癌、骨液肉腫、甲状腺癌、ブドウ膜黒色腫、及びウイルムス腫瘍が挙げられる。
癌の組織学に基づいた治療
有効量のHDAC阻害剤とERα+リガンドとを単独で投与するか、あるいは1つ又はそれ以上の追加の有効成分と組み合わせて投与することによって癌を患う患者を治療するための化合物、医薬組成物及び方法が本明細書に記載される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、クラスIの選択性HDAC阻害剤である。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤はSNDX−275である。
幾つかの実施形態において、癌は上皮性起源のものである。上皮性起源の癌の非限定的な例は、光線性角化症、ヒ素角化症、色素性乾皮症、ボーエン病、白斑症、化生、形成異常症及び粘膜、例えば口、舌、咽頭及び喉頭の粘膜の乳頭腫、気管支粘膜の前癌性変化、例えば化生及び形成異常症(特にヘビースモーカー及びアスベスト及び/又はウランを扱う仕事をする人々に多い)、子宮頸部の形成異常症及び白斑症、外陰ジストロフィー、膀胱の前癌性変化、例えば化生及び形成異常症、膀胱の乳頭腫並びに腸管のポリープが挙げられる。上皮性起源の半悪性又は悪性癌/腫瘍の非限定的な例は、乳癌、皮膚癌(例えば、基底細胞癌)、膀胱癌(例えば、表在性膀胱癌)、大腸癌、消化管(GI)癌、前立腺癌、子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、食道癌、胃癌、喉頭癌及び肺癌である。
上皮性起源の癌はまた、同様の組織学によっても確認することができる。上皮性癌の一般的な組織学的マーカーは、ムチン16(CA125)、ムチン1、貫膜(MUC1)、メソテリン、WAP型4−ジスルフィドコアドメイン2(HE4)、カリクレイン6、カリクレイン10、マトリックスメタロプロテアーゼ2、プロスタシン、オステオポンチン、テトラネクチン、及びインヒビンである。さらなる組織学的マーカーとしては、前立腺特異抗原(PSA)、MUC6、IEN、及び異数倍数体が挙げられる。上皮性癌の組織学的マーカーの別の例としては、E−カドヘリン、EZH2、ネクチン−4、Her−2、p53、Ki−67、ErbB3、ZEBl及び/又はSIPl発現が挙げられる。
幾つかの実施形態において、癌は血液癌である。血液癌の非限定的な例としては、リンパ腫(例えば、以下に限定されないが、ホジキンリンパ腫、免疫芽球性リンパ腫としても知られているびまん性大細胞型b細胞リンパ腫(DLBCL)、中悪性度及び高悪性度リンパ腫としても知られている侵攻性リンパ腫、悪性度リンパ腫としても知られている無痛性リンパ腫、外套細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫)、白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ白血病、ホジキン病、多発性骨髄腫、脊髄形成異常、骨髄増殖性疾患、及び不応性貧血が挙げられる。
血液癌はまた、同様の組織学によって確認することができる。血液癌の一般的な組織学的マーカーは、腫瘍抗原、M34、抗体、癌抗原、CA15−3、癌胎児性抗原、CA125、サイトケラチン、hMAM、MAGE、パンサイトケラチン、並びにHLAクラスI又はクラスII抗原、例えばHLA−DR及びHLA−D、MB、MT、MTe、Te、及びSBである。B細胞悪性腫瘍の組織学的マーカーのさらなる例としては、CD5、CD6、CD10、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD26、CD28、CD30、CD32、CD35、CD37、CD38、CD39、CD40、CD43、CD45RO、CD45RA、CD45RB、CD49B、CD49C、CD49D、CD50、CD52、CD57、CD62L、CD69、CD70、CD72、CD73、CD74、CD75、CD77、CD79α、β、CD80、CD83、CDW84、CD86、CD89、CD97、CD98、CD119、CDW121B、CD122、CD124、CD125、CD126、CD127、CD130、CD132、CD135、CDW137、CD171、CD179A、CD179B、CD180、CD183、CDW197、CD200、CDW210、CD213A1及びCD213A2が挙げられる。T細胞悪性腫瘍の組織学的マーカーの例としては、CD4、CD8、CD5、CD2、CD25、CD26、CD28、CD27、CD30、CD37、CD38、CD45RO、CD45RA、CD45RB、CD49A、CD49E、CD49F、CD50、CD52、CD56、CD57、CD62L、CD69、CD70、CD73、CD89、CD90、CD94、CD96、CD97、CD98、CD101、CD107A、CD107B、CD109、CD121A、CD122、CD124、CDW128、CD132、CD134、CDW137、CD148、CD152、CD153、CD154、CD160、CD161、CD165、CD166、CD171、CD178、CDW197、CDW210、CD212、CDW217、CD223、CD226、CD231、CD245及びCD247が挙げられる。
幾つかの実施形態において、癌は、神経内分泌癌である。神経内分泌癌の非限定的な例としては、肺癌及び膵癌並びに消化器系の神経内分泌腫瘍が挙げられる。より詳細には、これらの種類の癌は、ガストリノーマ、インスリノーマ、グルカゴノーマ、血管作用性腸管ペプチドーマ(VIPoma)、PPoma、ソマトスタチノーマ、CRHoma、カルシトニノーマ(calcitoninoma)、GHRHoma、ACTHoma、及びGRFomaと呼び得る。神経内分泌癌のさらなる例としては、甲状腺の髄様癌、メルケル細胞癌、小細胞型肺癌(SCLC)、肺の大細胞型神経内分泌癌、頸部の神経内分泌癌、多発性内分泌腫瘍1型(MEN−1又はMEN1)、多発性内分泌腫瘍2型(MEN−2又はMEN2)、神経線維腫症1型、結節硬化症、フォンヒッペル−リンダウ(VHL)病、神経芽細胞腫、褐色細胞腫、傍神経節腫、下垂体前葉の神経内分泌腫瘍、及びカーニー複合疾患が挙げられる。
神経内分泌癌はまた、同様の組織学によって確認することもできる。神経内分泌癌の一般的な組織学的マーカーは、ホルモンマーカー、クロモグラニンA(CgA)、尿5−ヒドロキシインドール酢酸(5−HIAA)(グレードC)、ニューロン特異性エノラーゼ(NSE、γ−γ二量体)、シナプトフィジン(P38)、熱ショックタンパク質70(Hsp70)のN末端切断変異体、CDX−2、神経内分泌タンパク質−55、及び血液セロトニンである。
潜在的に癌細胞を同定し、正常組織と区別するかあるいは種々の種類の癌又は悪性腫瘍の中で区別する能力を提供するその他の組織学的マーカーが、当該技術において知られて投与の方法
本明細書に記載の活性物質及び組成物の投与は、作用の部位への活性物質の送達を可能にする任意の方法で行うことができる。これらの方法としては、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内又は輸液)、局所投与、肺内投与、直腸投与、インプラントによる方法、化合物を含浸させた血管ステントによる方法、及び当該技術で一般的に知られている適切な方法が挙げられる。例えば、本明細書に記載の活性物質は、治療が必要な領域に局所的に投与することができる。これは、例えば、以下に限定されないが、外科手術中の局所点滴、局所施用、例えば、クリーム、軟膏剤、注射、カテーテル、又はインプラントによって達成し得、前記インプラントは、例えば多孔質、非多孔質、又はゼラチン質物質、例えば膜、例えばシラスティック膜、又はファイバーから調製される。投与はまた、腫瘍又は新生物又は前癌組織の部位(又は前記部位)での直接注射によることもできる。
この実施形態の組み合わせの多数の種々の投与が意図される。幾つかの実施形態において、前記組み合わせは、錠剤、糖衣錠、液剤、点滴薬、坐薬、ロゼンジ、散剤、又はカプセルのような形態による腸内経路によって投与することができる。甘味ビヒクルが望まれる場合には、シロップ剤、エリキシル剤などが使用できる。経口投与について、医薬組成物は、製薬学的に許容し得る担体、例えば結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微晶質セルロース又はリン酸水素カルシウム);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク又はシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン又はカルボキシメチルスターチナトリウム);又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を用いて慣用の手段で調製される錠剤又はカプセル剤の形態を取り得る。錠剤は、当該技術で周知の方法で被覆されていてもよい。
この実施形態の組み合わせの経口投与用の液状製剤は、例えば、溶液、シロップ又は懸濁液の形態を取り得るか、又は使用前に水又はその他の適切なビヒクルを用いて構成するための乾燥生成物として提供し得る。このような液状製剤は、製薬学的に許容し得る担体、例えば懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体又は水素添加食用脂);乳化剤(例えば、レシチン又はアラビアゴム);非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール又は分画植物油);防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル又はプロピルあるいはソルビン酸)を用いて慣用の手段で調製し得る。前記製剤はまた、必要に応じて緩衝塩、香味剤、着色剤及び甘味剤を含有し得る。
経口投与用の製剤はまた、活性化合物の制御された放出を得るために適切に製剤し得る。多数の放出制御系が当該技術において知られている。口腔内投与について、組成物は、慣用の方法で製剤される錠剤、ロゼンジ又は吸収ウェハの形態を取り得る。
当業者は、例えば、Goodman and Gilman,The Pharmacological Basis of Therapeutics,(current edition);Pergamon;及びRemington’s,Pharmaceutical Sciences(current edition),Mack Publishing Co.,Easton,Paで論じられているように、本発明の活性物質及び方法と共に用いることができる製剤及び投与方法について熟知している。製剤としては、経口、非経口(例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、関節内、髄内、心臓内、鞘内、脊髄内、嚢内、被膜下、眼窩内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下、及び胸骨内)、腹腔内、経粘膜、経皮、直腸及び局所(例えば、皮膚、口腔、舌下、鼻腔内、眼内、及び膣)投与に適した製剤が挙げられるが、最も適した経路は、例えば受容者の状態及び疾患に依存し得る。製剤は、単位製剤で都合よく提供し得、また薬学の技術において周知の任意の方法で調製し得る。全ての方法は、有効成分(1つ又は複数)を、1つ又はそれ以上の補助成分を構成する担体と会合させる工程を含む。一般的に、製剤は、有効成分を、液状担体又は微細固形担体あるいはその両方と均一に及び緊密に会合させ、次いで必要に応じて生成物を所望の製剤に付形することによって調製される。
経口投与に適した製剤は、離散単位、例えばそれぞれ所定量の有効成分を含有するカプセル剤、カシェ剤又は錠剤として、散剤又は顆粒として、溶液としてあるいは水性液体又は非水性液体中の懸濁液として、あるいは水中油乳濁液又は油中水乳濁液として提供し得る。有効成分はまた、ボーラス、舐剤又はペーストとしても提供し得る。
経口使用できる医薬製剤としては、錠剤、ゼラチン製押し込み式カプセル、及びゼラチンと可塑剤、例えばグリセロール又はソルビトールとから作られている軟密閉カプセルが挙げられる。錠剤は、場合により1つ又はそれ以上の補助成分と共に圧縮又は成形することにより調製し得る。圧縮錠剤は、粉末又は顆粒のような自由流動性の形態の有効成分であって、場合により結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、グリコール酸ナトリウムデンプン、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)又は潤滑剤、界面活性剤又は分散剤と混合された有効成分を適切な装置中で圧縮することによって調製し得る。成形錠剤は、湿らせた粉末化合物と不活性液状希釈剤との混合物を適切な装置中で成形することによって製造し得る。錠剤は、場合により被覆されていてもよいし又は切れ目が入れられていてもよく、その中の有効成分の徐放又は放出制御を提供するように製剤し得る。錠剤は、場合により、胃以外の消化管の一部分で放出を提供するために腸溶コーティングを有していてもよい。経口投与用の製剤は全て、このような投与に適した調剤であるべきである。押し込み式カプセルは、有効成分を、充填剤、例えばラクトース、結合剤、例えばデンプン、及び/又は潤滑剤、例えばタルク又はステアリン酸マグネシウム、並びに場合により安定剤との混合物で含有することができる。ソフトカプセルでは、活性化合物は、適切な液体、例えば脂肪油、流動パラフィン、又は液状ポリエチレングリコールに溶解又は懸濁させ得る。また、安定剤を添加してもよい。糖衣錠のコアは、適切なコーティングを有する。この目的に、濃厚糖溶液を使用してもよく、これは場合によりアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物を含有していてもよい。識別のために又は活性化合物の用量の種々の組み合わせを特徴付けるために、色素又は顔料を錠剤又は糖衣錠に加えてもよい。
医薬製剤は、注射、例えばボーラス注入又は連続点滴による非経口投与用に製剤し得る。注射用製剤は、添加された防腐剤を有する単位投薬形態、例えばアンプル又は複数回投与用容器で提供し得る。組成物は、懸濁液、溶液、あるいは油性又は水性ビヒクル中乳濁液のような形態を取り得、配合剤、例えば懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤を含有し得る。製剤は、単位投与又は複数回投与用容器、例えば密閉アンプル及びバイアルで提供し得、また使用直前に滅菌液状担体、例えば食塩水又は発熱物質を含有していない滅菌水の添加だけを必要とする粉末状又はフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存し得る。即時注射剤溶液及び懸濁液は、前記の種類の滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製し得る。
非経口投与用製剤としては、酸化防止剤、緩衝液、殺生物剤、静菌薬、及び製剤を対象とする受容者の血液と等張性にする溶質を含有していてもよい活性化合物の水性及び非水性(油性)滅菌注射剤溶液、並びに懸濁剤及び増粘剤を含有していてもよい水性及び非水性滅菌懸濁液が挙げられる。このような製剤に使用するのに適した等張性ビヒクルの例としては、塩化ナトリウム注射液、リンゲル液、又は乳酸加リンゲル注射液が挙げられる。適切な親油性溶媒又はビヒクルとしては、脂肪油、例えばゴマ油、又は合成脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチル又はトリグリセリドが挙げられ、あるいはリポソーム又はその他の微粒子系が、化合物を血液成分あるいは1つ又はそれ以上の臓器に向けるのに使用し得る。溶液中の有効成分の濃度は、広い範囲にわたって変化させ得る。典型的には、溶液中の有効成分の濃度は、約1ng/ml〜約10μg/ml、例えば約10ng/ml〜約1μg/mlである。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘度を上昇させる物質、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、又はデキストランを含有していてもよい。場合により、懸濁液はまた、化合物の溶解性を増大させて高濃度溶液の調製を可能にする適切な安定剤又は薬剤を含有していてもよい
医薬製剤はまた、デポー製剤としても製剤し得る。このような長時間作用製剤は、埋め込み(例えば、皮下又は筋肉内)によって又は筋肉内注射によって投与し得る。従って、例えば、化合物は、適切な高分子物質又は疎水性物質(例えば、許容し得る油中のエマルジョンとして)又はイオン交換樹脂を用いて製剤し得るし、あるいは難溶性誘導体として、例えば難溶性塩として製剤し得る。
口腔又は舌下投与について、組成物は、慣用の方法で製剤される錠剤、ロゼンジ、トローチ、又はゲルの形態を取り得る。このような組成物は、着香基剤、例えばスクロース及びアラビアゴム又はトラガカントゴム中に有効成分を含有し得る。
医薬製剤はまた、直腸用組成物、例えば慣用の坐薬基剤、例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、又はその他のグリセリドを含有する坐薬又は停留浣腸に製剤し得る。
医薬製剤は、局所投与し得る、すなわち非全身投与し得る。これは、化合物が血流に有意に入り込まないように、組成物の表皮又は頬側口腔に対する外部塗布及びこのような化合物の耳、目及び鼻への点滴注入を含む。これに対して、全身投与とは、経口、静脈内、腹腔内及び筋肉内投与を指す。
局所投与に適した医薬製剤としては、炎症の部位に皮膚を通して浸透させるのに適した液状又は半液状製剤、例えばゲル、リニメント、ローション、クリーム、軟膏又はペースト、懸濁液、散剤、溶液、スプレー、エアゾール、油、並びに眼、耳又は鼻に投与するのに適した点滴薬が挙げられる。あるいはまた、製剤は、貼付剤又は包帯剤、例えば有効成分と場合によっては1つ又はそれ以上の賦形剤又は希釈剤とを含浸させた包帯又は絆創膏からなり得る。局所製剤に存在させる有効成分の量は、広範囲にわたって変化させ得る。有効成分は、局所投与については、製剤の0.001%〜10%w/w、例えば1重量%〜2重量%を含有し得る。しかし、有効成分は、10%w/wほどの量を含有するが、好ましくは製剤の5%w/w未満、さらに好ましくは0.1%〜1%w/wを含有する。
口の局所投与用の製剤としては、着香基剤、通常はスクロース及びアラビアゴム又はトラガカントゴム中に有効成分を含有するロゼンジ、不活性基剤、例えばゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアラビアゴム中に有効成分を含有するトローチ、並びに適切な液状担体中に有効成分を含有する含嗽水が挙げられる。
眼への局所投与に適した製剤としてはまた、有効成分を適切な担体、特に有効成分用の水性溶媒に溶解又は懸濁させた点眼薬が挙げられる。
吸入による投与のための医薬製剤は、空気吸入器、噴霧器加圧パック又はエアゾールスプレーを送達させるその他の都合のよい手段から都合よく送達される。加圧パックは、適切な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又はその他の適切なガスを含有し得る。加圧エアゾールの場合には、投薬単位は、計量した量を送達するためのバルブを備えることによって決定し得る。あるいは、吸入又はガス注入による投与について、医薬製剤は、乾燥粉末組成物、例えば化合物と適切な粉末基剤、例えばラクトース又はデンプンとの粉末混合物の形態を取り得る。粉末組成物は、単位製剤、例えば、それから粉末を吸入器又は空気吸入器を用いて投与し得るカプセル、カートリッジ、ゼラチン又はブリスターパックで提供し得る。
上記で具体的に述べた成分の他に、本明細書に記載の化合物及び組成物が問題とする製剤の種類に関して有する技術で慣用のその他の薬剤を含有し得る、例えば経口投与に適した化合物及び組成物が着香剤を含有し得ることが理解されるべきである。
種々の実施形態において、SNDX−275は、その遊離塩基又は製薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、多形体、エステル、互変異性体又はプロドラッグとして調製し得る。また、SNDX−275又はその製薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、多形体、エステル、互変異性体又はプロドラッグを含有してなる医薬組成物も記載される。本明細書に記載の化合物及び組成物は、標準的な製薬実務に従って、単独で投与してもよいし又は医薬組成物において製薬学的に許容し得る担体、賦形剤又は希釈剤と組み合わせて投与してもよい。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、固形製剤、例えば錠剤、カプセル剤、カプレット、散剤などとして製剤し得る。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、錠剤として製剤され、この場合に錠剤は約0.1〜約12mg、例えば約1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg又は12mgを含有する。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、2mg、3mg、4mg、5mg、7mg又は10mgのSNDX−275を含有する錠剤として製剤される。
製剤
本明細書に記載の活性物質又は組成物は、ビシクル、例えばリポソームで送達させることができる(例えば、Langer,Science 1990,249,1527−1533;Treatら、Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer,Lopez−Bernstein and Fidler,Ed.,Liss,N.Y.,pp.353−365,1989参照)。本明細書に記載の活性物質又は組成物はまた、放出制御系で送達させることができる。幾つかの実施形態において、ポンプを使用してもよい(Sefton,1987,CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201;Buchwaldら、Surgery,1980 88,507;Saudekら、N.Engl.J.Med.1989,321,574参照)。さらに、放出制御系は、治療標的の近くに配置することができる(Goodson,Medical Applications of Controlled Release,1984,Vol.2,pp.115−138参照)。本明細書に記載の医薬組成物はまた、有効成分を経口用途に適した形で、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性又は油性懸濁液、分散性粉末又は顆粒、エマルジョン、ハードカプセル又はソフトカプセル、あるいはシロップ又はエリキシルとして含有することができる。経口用途を目的とした組成物は、医薬組成物の製造のための技術で既知の方法に従って製造し得、このような組成物は、製薬学的にエレガントで口当たりのよい製剤を提供するために、非限定的な例として、甘味剤、着香剤、着色剤及び防腐剤から選択される1つ又はそれ以上の薬剤を含有し得る。錠剤は、有効成分を、錠剤の製造に適した毒性のない製薬学的に許容し得る賦形剤との混合物で含有する。これらの賦形剤は、例えば不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム;造粒剤及び崩壊剤、例えば微晶質セルロース、クロスカルメロースナトリウム、トウモロコシデンプン、又はアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン又はアラビアゴム、並びに潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであり得る。錠剤は、被覆されていなくてもよいし、あるいは薬剤の風味を覆い隠すために又は消化管での消化及び吸収を遅らせ、それによってより長い時間にわたって持続した作用を提供するために既知の方法で被覆されていてもよい。例えば、水溶性の風味マスキング物質、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース、あるいは時間遅延物質、例えばエチルセルロース、酢酸酪酸セルロースを、必要に応じて用いてもよい。経口用途の製剤はまた、有効成分が不活性固形希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセルとして提供し得るし、あるいは有効成分が、水溶性担体、例えば水溶性担体、例えばポリエチレングリコール又は油性媒体、例えば落花生油、流動パラフィン又はオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセルとして提供し得る。
水性懸濁液は、活性物質を、水性懸濁液の製造に適した賦形剤との混合物で含有する。このような賦形剤は、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴムゴムであり;分散剤又は湿潤剤は、天然ホスファチド、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、あるいはエチレンオキシドと、脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートであり得る。水性懸濁液はまた、1つ又はそれ以上の防腐剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチル又はn−プロピル、1つ又はそれ以上の着色剤、1つ又はそれ以上の着香剤、1つ又はそれ以上の甘味剤、例えばスクロース、サッカリン又はアスパルテームを含有し得る。
油性懸濁液は、有効成分を、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油又はココナッツ油、あるいは鉱油、例えば流動パラフィンに懸濁することによって製剤し得る。油性懸濁液は、増粘剤、例えばミツロウ、固形パラフィン又はセチルアルコールを含有し得る。甘味剤、例えば上記甘味剤、及び着香剤は、口当たりのよい経口製剤を提供するために添加し得る。これらの組成物は、酸化防止剤、例えばブチル化ヒドロキシアニソール又はα−トコフェロールを添加することによって保存してもよい。
水を加えることによって水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉末及び顆粒は、有効成分を、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1つ又はそれ以上の防腐剤との混合物で提供する。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、既に上述した分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤によって例示される。さらなる賦形剤、例えば甘味剤、着香剤及び着色剤も存在させ得る。これらの組成物は、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸を添加することによって保存してもよい。
医薬組成物は、水中油エマルジョンの形態であってもよい。その油性相は、植物油、例えば、オリーブ油又は落花生油、あるいは鉱油、例えば流動パラフィン又はこれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤は、天然ホスファチド、例えばダイズレシチン、脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導されるエステル又は部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、及び前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであり得る。エマルジョンはまた、甘味剤、着香剤、防腐剤及び酸化防止剤を含有していてもよい。
シロップ及びエリキシルは、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースを用いて製剤し得る。このような製剤はまた、粘滑剤、防腐剤、着香剤及び着色剤並びに酸化防止剤を含有し得る。
医薬組成物は、滅菌注射水溶液の形態であり得る。許容し得るビヒクル及び使用し得る溶媒の中に、水、リンゲル液及び生理食塩液がある。滅菌注射製剤はまた、有効成分が油性相に溶解されている滅菌注射水中油マイクロエマルジョンであり得る。例えば、有効成分は、最初にダイズ油とレシチンの混合物に溶解させ得る。次いで、得られる油性溶液を、水とグリセロールの混合物に導入し、処理してマイクロエマルジョンを形成し得る。注射液又はマイクロエマルジョンは、局所ボーラス注入によって患者の血流に導入し得る。あるいは、注射液又はマイクロエマルジョンを、本化合物の一定の循環濃度を維持するような方法で投与することが好都合であり得る。このような一定の濃度を維持するために、連続静脈内送出デバイスを利用し得る。このようなデバイスの例は、Deltec CADD−PLUS(商標)型式5400静脈ポンプである。医薬組成物は、筋肉内及び皮下投与のための滅菌注射水性又は油性懸濁液の形態であり得る。従って、懸濁液は、前記に挙げた適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して既知の技術に従って製剤し得る。滅菌注射製剤はまた、例えば1,3−ブタンジオールの溶液のように毒性のない非経口的に許容し得る希釈剤又は溶媒の滅菌注射溶液又は懸濁液であり得る。また、滅菌不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として慣用される。この目的に、任意の無刺激不揮発性油、例えば合成モノ又はジグリセリドを使用し得る。また、脂肪酸、例えばオレイン酸は、注射剤の調製に用途が見出される。
医薬組成物はまた、薬剤の直腸投与用の坐薬の形態で投与し得る。これらの組成物は、阻害剤を、常温で固体であるが直腸温度で液体であり、従って直腸で薬剤を放出する適切な刺激のない賦形剤と混合することによって調製することができる。このような物質としては、カカオバター、グリセリン化ゼラチン、水素添加植物油、種々の分子量をもつポリエチレングリコールの混合物及びポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが挙げられる。
局所用途について、本発明の化合物又は組成物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液又は懸濁液などが使用できる。本明細書で使用するように、局所施用は、含嗽水及びうがい液を包含する。
医薬組成物は、鼻内製剤で適切な鼻腔内ビヒクル及び送達デバイスの局所使用によって投与し得るか、又は当業者に周知の経皮皮膚用貼付剤の剤形を使用して経皮経路によって投与し得る。経皮送達系の形で投与するために、用量の投与は、勿論、投与計画全体を通じて断続であるよりもむしろ連続的である。
HDAC阻害剤の用量
幾つかの実施形態において、約0.5〜約30mgのHDAC阻害剤が患者に投与される。幾つかの実施形態において、特にこのような投与が経口投与である場合には、約1〜約8mg、約2〜約6mg、約2mg、約4mg、約6mg又は約8mgのSNDX−275が患者に投与される。幾つかの実施形態において、投与は、例えば週に2回(2×毎週、すなわち週2回)のスケジュール、週1回のスケジュール、隔週1回のスケジュール、月1回のスケジュールなどで反復し得る。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週1回のスケジュールで1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間又はそれ以上の週の期間投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週1回のスケジュールで1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間あるいはそれ以上の週の期間投与され、その後にHDAC阻害剤が投与されない期間(ウォッシュアウト期間)が続き、その期間は、1週間、2週間、3週間、4週間又はそれ以上の週の期間であり得る。幾つかの実施形態において、ウォッシュアウト期間は、約1日〜約3週間、又は約3日〜約1週間、又は約1週間〜約2週間、あるいは約2週間〜約3週間である。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週1回を2週間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週1回を3週間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週1回を4週間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週1回のスケジュールで1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間又はそれ以上の週の期間投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週に2回のスケジュールで、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間あるいはそれ以上の週の期間投与され、その後にHDAC阻害剤が投与されない期間(ウォッシュアウト期間)が続き、その期間は、1週間、2週間、3週間、4週間又はそれ以上の週の期間であり得る。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週に2回を2週間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週に2回を3週間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、週に2回を4週間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、隔週1回のスケジュールで投与される。幾つかの実施形態において、隔週投与が1回、2回、3回、4回、5回、6回又はそれ以上の回数反復され、その後にウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、隔週1回のスケジュールで1回、2回、3回、4回、5回又は6回あるいはそれ以上の隔週の期間投与され、その後に1週間、2週間、3週間、4週間又はそれ以上の週のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、隔週1回、2回の隔週の期間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、隔週1回、3回の隔週に期間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、隔週1回、4回の隔週の期間投与され、その後に1週間、2週間又は3週間のウォッシュアウト期間が続く。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤は、隔週1回のスケジュールで1回、2回、3回、4回、5回、6回又はそれ以上の隔週の期間投与される。
幾つかの実施形態において、SNDX−275は、約2〜約10mg/m、約2〜約8mg/m又は約2〜約6mg/mの用量範囲で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、患者に約2mg/m、約4mg/m、約5mg/m又は約6mg/mの用量で経口投与される。これらの用量で、SNDX−275は、1日当たり1回よりも少ない頻度で投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1週間当たり1回よりも少ない頻度で投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、週当たり2回を少なくとも1週間経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、週当たり1回を少なくとも2週間経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1週間おきに少なくとも2回投与される。幾つかの実施形態において、投与されたSNDX−275は、患者において約100〜約800ng・h/mLの血漿濃度曲線下面積(AUC)を生じる。幾つかの実施形態において、SNDX−275のCmaxは、約1〜約100ng/mLである。幾つかの実施形態において、Tmaxは、SNDX−275の投与後0.5〜24時間で達成される。治療される患者は、一般に、癌、例えば固形腫瘍癌又は白血病を患っている。
幾つかの実施形態において、SNDX−275は、癌患者に経口投与される。癌は、固形腫瘍又は白血病であり得る。幾つかの実施形態において、投与は、投与期間とウォッシュアウト期間からなるサイクルで生じる。幾つかの実施形態において、投与期間は、隔週1回、週1回又は週2回である。幾つかの実施形態において、投与される経口用量は、SNDX−275約1〜10mg/m、約2〜8mg/m又は約2〜6mg/mのである。幾つかの実施形態において、経口用量は、2mg/m、4mg/m、5mg/m、6mg/m、8mg/m又は10mg/mのSNDX−275である。幾つかの実施形態において、SNDX−275の経口用量は、2mg/m、4mg/m、6mg/m、8mg/m又は10mg/mのSNDX−275であり、週2回のスケジュールで投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。幾つかの実施形態において、SNDX−275の経口用量は、2mg/mであり週2回のスケジュールで投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の経口用量は、2mg/m、4mg/m、6mg/m、8mg/m又は10mg/mであり、週2回のスケジュールで1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間、次いで1週間、2週間、3週間又は4週間のウォッシュアウト期間で投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の経口用量は、2mg/mであり、週2回のスケジュールで1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間、次いで1週間、2週間、3週間又は4週間のウォッシュアウト期間で投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の経口用量は、2mg/m、4mg/m、5mg/m、6mg/m、8mg/m又は10mg/mのSNDX−275であり、週1回のスケジュールで1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間、次いで1週間、2週間、3週間又は4週間のウォッシュアウト期間で投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の経口用量は、2mg/m、4mg/m又は5mg/mであり、週1回のスケジュールで1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間、次いで1週間、2週間、3週間又は4週間のウォッシュアウト期間で投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の経口用量は、2mg/m、4mg/m、5mg/m、6mg/m、8mg/m又は10mg/mであり、隔週1回のスケジュールで約1隔週、2隔週、3隔週、4隔週、5隔週又は6隔週、次いで約1週間、2週間、3週間又は4週間のウォッシュアウト期間で投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の経口用量は、2mg/m、4mg/m又は、5mg/m又は6mg/mであり、隔週1回のスケジュールで約1隔週、2隔週、3隔週、4隔週、5隔週又は6隔週、次いで約1週間、2週間、3週間又は4週間のウォッシュアウト期間で投与され、その後に前記サイクルを反復し得る。
幾つかの実施形態において、SNDX−275の適切な用量は、約0.25〜約10mg/mの間の週当たりの総用量である。この用量は、種々のサイクル:約2〜10mgの用量で週1回;約0.5〜約2mgの用量で週2回投与;約2〜12mgの用量で1週間おきに(隔週)1回;約2〜10mgの用量で月に3回;2〜10mgで6週間当たり4回(例えば、4週間投与及び2週間投与休止)、2〜10mgの用量で月2回(例えば、2週間投与及び2週間投与休止)投与することができる。
幾つかの実施形態において、SNDX−275のいわゆる「固定」用量を使用し得る。固定用量は、SNDX−275の特定の量である。すなわち、患者の体重又は表面積は、用量を決定する際に考慮されない。本明細書で意図される適切な固定用量は、用量当たり約0.25mg、0.5mg、0.75mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg又は12mgのSNDX−275である。本明細書で意図される適切な固定用量は、用量当たり3mg、5mg、7mg及び10mgのSNDX−275である。このような用量は、本明細書に記載の投与スケジュールのうちの1つで投与し得る。幾つかの実施形態において、用量当たり約0.25mg、0.5mg、0.75mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg又は12mgのSNDX−275の用量が、週2回、週1回(1週当たり1回)又は隔週1回(1週間おきに1回)の投与スケジュールで、場合によってはある一定回数の投与サイクルの後に組み込まれる休止期間で投与される。幾つかの実施形態において、投与スケジュールは週1回であり、SNDX−275が、約1〜12mg(例えば、約2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mg)の用量で週1回、2週間、次いで1週間、2週間又は3週間の休止期間(すなわち、化学療法が行われない期間)で投与される。幾つかの実施形態において、投与スケジュールは週1回であり、SNDX−275が、約1〜12mg(例えば、約2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mg)の用量で週1回、3週間、次いで1週間、2週間又は3週間の休止期間で投与される。幾つかの実施形態において、投与スケジュールは週1回であり、SNDX−275が、約1〜12mg(例えば、約2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mg)の用量で週1回、4週間、次いで1週間、2週間又は3週間の休止期間で投与される。幾つかの実施形態において、投与スケジュールは週2回(1週間に2回)であり、SNDX−275が、約0.25〜約8mg(例えば、約0.25mg、0.5mg、0.75mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg又は6mg)の用量で週2回、2週間、次いで1週間、2週間又は3週間の休止期間(すなわち、化学療法が行われない期間)で投与される。幾つかの実施形態において、投与スケジュールは週2回であり、SNDX−275が、約0.25〜約8mg(例えば、約0.25mg、0.5mg、0.75mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg又は6mg)の用量で週2回、3週間、次いで1週間、2週間又は3週間の休止期間で投与される。幾つかの実施形態において、投与スケジュールは週2回であり、SNDX−275が、約0.25〜約8mg(例えば、約0.25mg、0.5mg、0.75mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg又は6mg)の用量で週2回、4週間、次いで1週間、2週間又は3週間の休止期間で投与される。幾つかの実施形態において、投与スケジュールは1週間おき(隔週)であり、SNDX−275が、約2〜12mg(例えば、約2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mg)の用量で隔週1回(1週間おきに1回)投与される。
幾つかの実施形態において、総用量範囲は、隔週当たり約1mg〜約12mg/mである。幾つかの実施形態において、総用量範囲は、1週間当たり約1mg〜約12mg/mである。幾つかの実施形態において、総用量範囲は、1月当たり約2〜約24mg/mの範囲にあるであろう。
幾つかの実施形態において、患者の癌を治療する方法は、患者に10mgのSNDX−275の第一の用量を隔週投与スケジュールの最初の隔週の期間中に投与し、10mgのSNDX−275の第二の用量を隔週投与サイクルの第二の隔週の期間中に投与することからなり、隔週投与スケジュールは少なくとも2つの連続した隔週からなる。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜4日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜4日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜3日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜3日目に投与される。幾つかの実施形態において、幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目に投与される。幾つかの実施形態において、前記方法は、さらに、患者に隔週投与サイクルスケジュールの終結の後にSNDX−275の少なくとも1回の低用量、以下に限定されないが5mgの用量を投与することからなる。幾つかの実施形態において、前記方法は、さらに、患者において薬剤関連毒性を検出し、次いで患者に減らした用量のSNDX−275を投与することからなる。幾つかの実施形態において、減らした用量は、投与当たり5mgのSNDX−275である。幾つかの実施形態において、減らした用量が、患者に隔週投与スケジュールで投与され、この場合に5mgのSNDX−275の第一の用量が患者に第一の隔週の期間中に投与され、5mgのNDX−275の第二の用量が患者に第二の隔週の期間中に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜4日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜4日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜3日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜3日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275が経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275が、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275が、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される。
幾つかの実施形態は、患者に10mgのSNDX−275を少なくとも1回投与し、その後に5mgのSNDX−275を少なくとも1回投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供することによって前記及び追加の要求を満たす。幾つかの実施形態において、前記方法は、さらに、10mgのSNDX−275を患者に投与した後に、患者において薬剤関連毒性を検出し、次いで5mgの用量のSNDX−275を患者に投与することからなる。幾つかの実施形態において、10mg用量のSNDX−275が隔週投与スケジュールの一部として投与され、この場合に10mgの第一の用量が第一の隔週の期間中に投与され、場合により10mgの第二の用量が第二の隔週の期間中に投与される。幾つかの実施形態において、10mg用量のSNDX−275が、隔週投与スケジュールの一部として投与され、この場合に10mgのSNDX−275の第一の用量が第一の隔週の間に投与され、次いで薬剤関連毒性が検出され、5mgのSNDX−275の第二の用量が第二の隔週の間に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約100ng・h/mL〜約400ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1〜約60ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される。
幾つかの実施形態は、前述の要求を満たし且つ患者に5mgのSNDX−275の第一の用量を隔週投与スケジュールの第一の隔週の期間中に投与し、5mgのSNDX−275の第二の用量を隔週投与サイクルの第二の隔週の期間中に投与することからなり、隔週投与スケジュールが少なくとも2つの連続した隔週からなる患者の癌を治療する方法を提供することによって関連した利点を提供する。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜4日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜4日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜3日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜3日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約150ng・h/mL〜約350ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1〜約50ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275は経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される。
幾つかの実施形態は、患者に7mgのSNDX−275の第一の用量を隔週投与スケジュールの第一の隔週の期間中に投与し、7mgのSNDX−275の第二の用量を隔週投与サイクルの第二の隔週の期間中に投与することからなり、隔週投与スケジュールが少なくとも2つの連続した隔週からなる、患者の癌を治療する方法を提供することによって前述の及び追加の要求を満たす。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜4日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜4日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜3日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜3日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約100ng・h/mL〜約400ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1〜約60ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275は経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される
前記又は追加の要求は、患者に3mgのSNDX−275の第一の用量を隔週投与スケジュールの第一の隔週の期間中に投与し、3mgのSNDX−275の第二の用量を隔週投与サイクルの第二の隔週の期間中に投与することからなり、隔週投与スケジュールが少なくとも2つの連続した隔週からなる患者の癌を治療する方法を提供する実施形態によって満たされる。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜4日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜4日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目〜3日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目〜3日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が第一の隔週の1日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が第二の隔週の1日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約100ng・h/mL〜約350ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1〜約50ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275は経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される
前述の又は追加の要求は、2〜6mg/mのSNDX−275の第一の用量を少なくとも28日の投与サイクルの最初の日に投与し、2〜6mg/mのSNDX−275の第二の用量を少なくとも28日の投与サイクルの2日目に投与し、2〜6mg/mの第三の用量を少なくとも28日の投与サイクルの3日目に投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する実施形態によって満たされる。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、2mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第二の用量及びSNDX−275の第三の用量は、それぞれ2mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、4mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第二の用量及びSNDX−275の第三の用量は、それぞれ4mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、6mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第二の用量及びSNDX−275の第三の用量は、それぞれ6mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が、少なくとも28日の投与サイクルの1日目〜7日目に投与され、SNDX−275の第二の用量及びSNDX−275の第三の用量が、それぞれ少なくとも28日の投与サイクルの8日目〜28日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が、少なくとも28日の投与サイクルの1日目〜7日目に投与され、SNDX−275の第二の用量及びSNDX−275の第三の用量が、それぞれ少なくとも28日の投与サイクルの8日目〜21日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が、少なくとも28日の投与サイクルの1日目〜4日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が、少なくとも28日の投与サイクルの8日目〜11日目に投与され、SNDX−275の第三の用量が、少なくとも28日の投与サイクルの15日目〜18日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が少なくとも28日の投与サイクルの1日目〜3日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が少なくとも28日の投与サイクルの8日目〜10日目に投与され、SNDX−275の第三の用量が少なくとも28日の投与サイクルの15日目〜17日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量が少なくとも28日の投与サイクルの1日目に投与され、SNDX−275の第二の用量が少なくとも28日の投与サイクルの8日目に投与され、SNDX−275の第三の用量が少なくとも28日の投与サイクルの15日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約100ng・h/mL〜約350ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1〜約50ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275は経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される
本明細書において提供される幾つかの実施形態は、患者にそれぞれ約2〜約10mg/mのSNDX−275の2回の用量を4週の治療サイクルにわたって投与することからなり、SNDX−275の第一の用量を第1週の間に投与し、SNDX−275の第二の用量を第2週の間に投与し、第3週及び第4週それぞれの間はSNDX−275の用量を投与しないことからなる患者の癌を治療する方法を提供することによって前記又は追加の要求を満たす。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、約2mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第二の用量は、約2mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、約4mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第二の用量は、約4mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、約6mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第二の用量は、約6mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、約8mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第二の用量は、約8mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約150ng・h/mL〜約350ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1〜約50ng/mLである。
幾つかの実施形態において、SNDX−275の最大血漿濃度までの平均時間は、約1.5〜約6時間である。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される。
本明細書の幾つかの実施形態は、患者にそれぞれ約2〜約10mg/mのSNDX−275の4回の用量を6週の治療サイクルにわたって投与することからなり、SNDX−275の第一の用量を第1週の期間中に投与し、SNDX−275の第二の用量を第2週の期間中に投与し、SNDX−275の第三の用量を第3週の期間中に投与し、第四の用量を第4週の期間中に投与し、第5週及び第6週それぞれの期間中はSNDX−275の用量を投与しないことからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、第一の用量は、約2mg/mである。幾つかの実施形態において、第二の用量、第三の用量及び第四の用量のそれぞれは、約2mg/mである。幾つかの実施形態において、第一の用量は、約4mg/mである。幾つかの実施形態において、第二の用量、第三の用量及び第四の用量のそれぞれは、約4mg/mである。幾つかの実施形態において、第一の用量は、約6mg/mである。幾つかの実施形態において、第二の用量、第三の用量及び第四の用量のそれぞれは、約6mg/mである。幾つかの実施形態において、第一の用量は、約8mg/mである。幾つかの実施形態において、第二の用量、第三の用量及び第四の用量のそれぞれは、約8mg/mである。幾つかの実施形態において、第二の用量は、約10mg/mである。幾つかの実施形態において、第二の用量、第三の用量及び第四の用量のそれぞれは、約10mg/mである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約300ng・h/mL〜約350ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約40〜約60ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の最大血漿濃度までの平均時間は、約0.5〜約6時間である。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される
幾つかの実施形態は、2〜10mg/mのSNDX−275を含有する組成物の第一の用量を1日目に投与し、2〜10mg/mのSNDX−275を含有する組成物の第二の用量を8日目〜29日目の間に投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、前記組成物中のSNDX−275は、約24時間を越える半減期を有する。
幾つかの実施形態は、2〜6mg/mのSNDX−275を含有する組成物を患者に投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、前記投与は経口である。
幾つかの実施形態は、患者にSNDX−275を含有する組成物を約1〜約5ng/mLのNDX−275のCmaxを生じるような条件下で及びそれを生じるのに十分な量で投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、前記投与は経口である。
幾つかの実施形態は、患者にSNDX−275を含有する組成物を投与することからなり、前記組成物が患者において10〜100ng/mLのSNDX−275のCmaxを生成するものである患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、前記方法は、6〜10mg/mのSNDX−275を患者に投与することからなる。幾つかの実施形態において、前記投与は経口である。
幾つかの実施形態は、SNDX−275を含有する組成物を患者に投与することからなり、前記組成物が約80〜210ng・h/mLのSNDX−275のAUCを生じるものである患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、投与される組成物は、4〜10mg/mのSNDX−275を含有する。
幾つかの実施形態は、10〜100mg/mのSNDX−275を含有する組成物の第一の用量を1日目に投与し、10〜100mg/mのSNDX−275を含有する組成物の第二の用量を8日目〜29日目の間に投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、前記組成物中のSNDX−275は、約24時間を越える半減期を有する。
従って、幾つかの実施形態は、患者にSNDX−275の第一の用量を投与することからなり、SNDX−275の用量が患者において約100〜約400ng・h/mLの範囲のSNDX−275の血漿濃度曲線下面積(AUC)を生じるものである患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、SNDX−275の約2.0〜約50ng/mLのCmaxが患者において達成される。幾つかの実施形態において、Cmaxは、SNDX−275を患者に投与してから3〜36時間以内に達成される。幾つかの実施形態において、患者集団全体にわたる平均Cmaxは、約4〜40ng/mLの範囲にある。幾つかの実施形態において、前記方法は、さらに、SNDX−275の第二の用量を患者に投与することからなる。幾つかの実施形態において、第一の用量が1日目に投与され、第二の用量が4〜16日目のうちの1日に投与される。幾つかの実施形態において、前記方法は、さらにSNDX−275の第三の用量を患者に投与することからなる。幾つかの実施形態において、第一の用量が1日目に投与され、第二の用量が4〜16日目に投与され、第三の用量が14〜24日目に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275の用量は、約20〜約60時間のT1/2を有する。幾つかの実施形態において、SNDX−275のT1/2は、約30〜約50時間である。幾つかの実施形態において、患者は、血液悪性腫瘍、固形腫瘍又はリンパ腫を有する。幾つかの実施形態において、患者は、血液悪性腫瘍を有する。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、7mg/m以下のSNDX−275を含有する。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、6mg/m以下のSNDX−275を含有する。幾つかの実施形態において、SNDX−275の第一の用量は、約0.1〜約6mg/mのSNDX−275を含有する。幾つかの実施形態において、第一の用量は、経口投与される。幾つかの実施形態において、それぞれの用量は、経口投与される。
幾つかの実施形態は、患者に約1mg〜約10mgのSNDX−275の固定用量を1週間当たり1回以下で投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、前記固定用量は、約1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgのSNDX−275であり、1週間当たり1回投与される。幾つかの実施形態において、固定用量は、約1mg〜約6mgのSNDX−275であり、1週間当たり1回以下で投与される。幾つかの実施形態において、固定用量は、約1mg、2mg、3mg、4mg、5mg又は6mgのSNDX−275であり、1週間当たり1回以下で投与される。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の量は、患者においてある一定のPKパラメーターを生じさせるのに十分である。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1ng・h/mL〜約400ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の最大血漿濃度は、約40〜約60ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275最大血漿濃度までの平均時間は、約0.5〜約24時間である。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される。
幾つかの実施形態は、患者に約1mg〜約10mgのSNDX−275の固定用量を1週間おきに1回以下投与することからなる患者の癌を治療する方法を提供する。幾つかの実施形態において、固定用量は、約1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgのSNDX−275であり、1週おきに1回投与される。幾つかの実施形態において、固定用量は、約1mg〜約6mgのSNDX−275であり、1週おきに1回投与される。幾つかの実施形態において、固定用量は、約1mg、2mg、3mg、4mg、5mg又は6mgのSNDX−275であり、1週間おきに1回投与される。幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275の量は、患者においてある一定のPKパラメーターを生じさせるのに十分である。幾つかの実施形態において、SNDX−275の血漿濃度曲線下平均面積は、約1ng・h/mL〜約400ng・h/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275の最大血漿濃度は、約40〜約60ng/mLである。幾つかの実施形態において、SNDX−275最大血漿濃度までの平均時間は、約0.5〜約24時間である。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、1つ又はそれ以上の錠剤の形態で経口投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg又は10mgの錠剤又はそれらのうちの2つ又はそれ以上の適切な組み合わせの形態で経口投与される。
幾つかの実施形態において、投与されるSNDX−275は、患者において約100ng・h/mL〜約800ng・h/mLの血漿濃度曲線下平均面積(AUC)を生成する。幾つかの実施形態において、SNDX−275のCmaxは、約1〜約100ng/mLである。幾つかの実施形態において、Tmaxは、SNDX−275の投与後0.5〜24時間で達成される。
HDAC阻害剤が1つ又はそれ以上の追加化合物と同時に投与される場合には、1つ又はそれ以上の追加化合物は、種々のサイクルで投与することができる。前記化合物は、連続的に、毎日、1日おきに、2日おきに、週1回、週2回、週3回、隔週、又は毎月投与することができ、これに対して第二の化学療法剤は、連続的に、週に1日、週に2日、週に3日、週に4日、週に5日、週に6日、隔週、又は毎月投与される。前記化合物(すなわち、HDACi)及び第二の化学療法化合物(すなわち、ERα+リガンド)は、以下に限定されないが、前記のサイクルを任意に組み合わせて投与することができる。1つの非限定的な例において、前記化合物は、週に3回を最初の2週間投与され、次いで4週間投与されず、また第二の化学療法化合物は、連続的に上記と同じ6週間の期間にわたって投与される。さらに別の非限定的な例において、前記化合物は、週に1回を6週間投与され、第二の化学療法化合物は、1日おきに上記と同じ6週間にわたって投与される。さらに別の非限定的な例において、前記化合物は、1週間の最初の2日間投与され、第二の化学療法化合物は、連続的に上記と同じ週の全7日間連続して投与される。前記化合物は、第二の化学療法化合物が投与される前に投与することができるし、第二の化学療法化合物と共に投与することができるか、又は第二の化学療法化合物が投与された後に投与することができる。
サイクル中の化合物の投与の他に、前記サイクル自体は種々のスケジュールからなり得る。幾つかの実施形態において、1つのサイクルが、毎週投与される。別の実施形態において、1つのサイクルが、このサイクルを反復する前に1日、2日、3日、4日、5日、6日又は7日隔てて投与される。別の実施形態において、1つのサイクルが、このサイクルを反復する前に1週間、2週間、3週間、4週間、6週間又は8週間隔てて1週間投与される。別の実施形態において、1つのサイクルが、このサイクルを反復する前に、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、又は8週間隔てて、2週間投与される。さらに別の実施形態において、前記サイクルは、このサイクルを反復する前に1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、又は8週間隔てて、3週間、4週間、5週間、又は6週間投与される。
化合物が放射線治療のような追加の治療と共に投与される場合には、放射線治療は、化合物の少なくとも1サイクルの投与の後に、1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、14日間、21日間又は28日間で投与することができる。あるいは、放射線治療は、化合物の少なくとも1つのサイクルの投与の前に、1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、14日間、21日間又は28日間で投与することができる。別の実施形態において、放射線治療は、化合物の前記のサイクルの変化と共に時間を変化させて投与することができる。放射線療法と化合物のサイクルとの同時投与の別のスケジュールは、当該技術において既知であり、さらに適切な試験、臨床試験によって決定することができるか、又は資格のある医療専門家によって決定することができる。
化合物が外科手術のような追加の治療と共に投与される場合には、化合物は、外科手術の前に1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、14日間、21日間又は28日間投与される。別の実施形態において、少なくとも1つの化合物のサイクルが、外科手術後に1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、14日間、21日間又は28日間投与される。外科手術を予期した又は外科手術の発生後の化合物投与サイクルのさらなる変化は、当該技術において既知であり、さらに適切な試験、臨床試験によって決定することができるか、又は資格のある医療専門家によって決定することができる。
用量、サイクル、及びサイクルのスケジュールについての上記の例及び実施形態の他に、化合物と第二の化学療法化合物、放射線療法、又は外科手術との同時投与についての前記の用量、サイクル、及びサイクルのスケジュールの多数の置換が、本明細書において意図され、且つ患者、癌の種類、及び/又は資格のある医療専門家によって決定されるような適切な治療スケジュールに従って投与することができる。
種々の実施形態において、本明細書に記載のHDAC阻害剤の用量の治療均等量が使用される。
ERα+リガンドの用量
幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとHDACiの比率は、約1:500〜約500:1、好ましくは約1:250〜約250:1、さらに好ましくは約1:50〜約50:1、よりいっそうさらに好ましくは約1:20〜約20:1、さらにより好ましくは約1:5〜約5:1とすることができる。
幾つかの実施形態において、投与されるERα+リガンドの量は、治療有効量である。幾つかの実施形態において、投与されるERα+リガンドの量は、28日毎に約1μg〜約10g又は約1mg〜約1gである。特定の実施形態において、投与されるERα+リガンドの量は、28日毎に約125mg〜約750mgである。さらに具体的な実施形態において、投与されるERα+リガンドの量は、28日毎に約250mg〜約500mgである。幾つかの実施形態において、投与されるERα+リガンドの量は、用量当たり約1μg〜約1gであるか又は約1mg〜約1gである。特定の実施形態において、投与されるERα+リガンドの量は、用量当たり約125mg〜約750mgである。さらに具体的な実施形態において、投与されるERα+リガンドの量は、用量当たり約250mg〜約500mgである。
幾つかの実施形態において、負荷用量のERα+リガンドが最初の日に投与される。幾つかの実施形態において、負荷用量は、ERα+リガンドの有効定常状態血漿濃度の確立を促進する。特定の実施形態において、負荷用量は、約125mg〜約750mgである。具体的な実施形態において、負荷用量は、約500mgである。幾つかの実施形態において、負荷用量で投与されるERα+リガンドの量は、その後の用量と異なる。特定の実施形態において、負荷用量で投与されるERα+リガンドの量は、その後の用量よりも多い(例えば、1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍である)。
種々の実施形態において、ERα+リガンドは、毎日、1日おきに、2日おきに、週1回、週2回、週3回、隔週、又は毎月、連続して投与することができ、これに対して第二の化学療法剤は、毎日、週に1日、週に2日、週に3日、週に4日、週に5日、週に6日、隔週、3週間おきに又は毎月、連続して投与される。具体的な実施形態において、ERα+リガンドは、隔週、4週毎に又は毎月投与される。
幾つかの典型的な実施形態において、SNDX−275は、a.週に1回又は1週間おきに投与することができる、b.週に1回2週間投与し、2週間隔てて(4週間サイクル)投与することができる、c.週に1回を4週間投与し、2週間隔てて(6週間サイクル)投与することができる。幾つかの例において、SNDX−275の量は、約1mg〜約30mgであることができ、幾つかの具体的な実施形態において、その量は約3mg〜約20mgであり、さらに具体的な実施形態において、その量は約5mg〜約15mgである。幾つかの実施形態において、ファスロデックスは、約125mg〜約750mgの量で約28日毎に投与することができ、さらに具体的な実施形態においては、約250mg〜約500mgをほぼ28日毎に投与することができる。種々の実施形態において、本明細書においてファスロデックスについて記載したようなERα+リガンドの治療学的に均等な量が使用される。
1つの例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回250mgのファスロデックスを筋肉内(i.m.)注射され且つ5mgのSNDX−275を週に1回、4週間のうち3週間経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間の少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
別の例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回、250mgのファスロデックスを筋肉内注射され且つ10mgのSNDX−275を週に1回、4週間のうち3週間経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間の少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
さらに別の例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回250mgのファスロデックスを筋肉内注射され且つ15mgのSNDX−275を週に1回、4週間のうち3週間経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間を少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
さらに別の例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回250mgのファスロデックスを筋肉内注射され且つ5mgのSNDX−275を隔週1回経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間の少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
さらに別の例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回250mgのファスロデックスを筋肉内注射され且つ10mgのSNDX−275を隔週1回経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間の少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
さらに別の例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回250mgのファスロデックスを筋肉内注射され且つ15mgのSNDX−275を隔週1回経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間の少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
さらに別の例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回250mgのファスロデックスを筋肉内注射され且つ20mgのSNDX−275を隔週1回経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間の少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
さらに別の例示的な実施形態において、癌と診断された体重70kgの成人患者は、癌を治療するために、毎月1回250mgのファスロデックスを筋肉内注射され且つ25mgのSNDX−275を隔週1回経口投与される。この用量は、治療の結果及び主治医の判断に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態において、治療は、4週間の少なくとも1サイクルの期間継続される。さらに具体的な実施形態において、治療は、少なくとも約3〜6ヶ月継続され、長期間にわたり継続し得る。
剤形
医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、カシェ剤、丸薬、ロゼンジ、散剤又は顆粒剤、徐放性製剤、溶液、液体、懸濁液として経口投与に適した形態であるか、滅菌溶液、懸濁液又はエマルジョンとして非経口注射に適した形態であるか、軟膏剤、クリーム、ローション、シロップ、フォーム、ゲル又はペーストとして局所投与に適した形態であるか、あるいは坐薬又はペッサリーとして直腸又は膣投与に適した形態であり得る。医薬組成物は、正確な用量の単一投与に適した単位剤形であり得る。医薬組成物は、慣用の医薬担体又は賦形剤及び有効成分として本発明の化合物を含有する。また、医薬組成物は、その他の薬剤、担体、補助剤などを含有し得る。
例示的な非経口投与形態としては、滅菌水性溶液中の活性化合物の溶液又は懸濁液、例えば水性プロピレングリコール又はデキストロール溶液が挙げられる。このような製剤は、必要に応じて適宜緩衝することができる。
適切な医薬担体としては、不活性希釈剤又は充填剤、水及び種々の有機溶媒が挙げられる。医薬組成物は、必要に応じて、追加成分、例えば着香剤、結合剤、賦形剤などを含有し得る。従って、経口投与について、種々の賦形剤、例えばクエン酸を含有する錠剤は、種々の崩壊剤、例えばデンプン又はその他のセルロース系材料、アルギン酸及びある種の複合ケイ酸塩、並びに結合剤、例えばスクロース、ゼラチン及びアラビアゴムと一緒に使用し得る。さらに、潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクが、多くの場合に錠剤化の目的に有用である。その他の薬剤、例えば阻害剤、界面活性剤又は可溶化剤、可塑剤、安定剤、増粘剤又は皮膜形成剤もまた添加し得る。同様の種類の固形組成物はまた、軟及び硬充填ゼラチンカプセルに使用し得る。従って、好ましい物質としては、ラクトース又は乳糖及び高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。水性懸濁液又はエリキシルが経口投与に所望される場合には、その中の活性化合物は、種々の甘味剤又は着香剤、着色剤又は色素及び必要に応じて乳化剤又は懸濁剤と、希釈剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、又はこれらの組み合わせと一緒に組み合わせ得る。
特定量の活性化合物を有する種々の医薬組成物を調製する方法は、当業者には既知であるか又は明らかであろう。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Ester,Pa.,18th Edition(1990)参照。
併用療法
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組み合わせは、追加の治療薬と共に投与することができる。これらの実施形態において、本明細書に記載の化合物は、追加の治療薬との固定された組み合わせであるか又は追加の治療薬との固定されていない組み合わせであり得る。
本明細書で使用されるように、追加の治療薬に関する任意の言及は、1つ又はそれ以上の治療薬を指す。それ自体、一つの実施形態において、本明細書において、HDAC阻害剤と、ERα+リガンドと、追加治療薬とを用いて癌を治療する方法が提供される。別の実施形態において、本明細書において、HDAC阻害剤と、ERα+リガンドと、第一の追加治療薬と、第二の追加治療薬とを用いて癌を治療する方法が提供される。
本明細書に記載のHDAC阻害剤/ERα+リガンドの併用療法はまた、1つ又は複数の別の癌療法と共に施用し得る。前記のように、これらの追加の癌療法は、例えば、外科手術、放射線療法、化学療法剤の投与及びこれらの方法の任意の2つ又はそれ以上の組み合わせであり得る。併用療法は、連続的に又は並行して存在させ得、併用療法は、新補助療法又は補助療法であり得る。
本発明の一つの実施形態において、追加の治療薬は、降圧薬である。本発明の別の実施形態において、追加の治療薬は、HDAC阻害剤とERα+リガンドのいずれか又両方の効果を高める薬剤である。さらに別の実施形態において、追加の治療薬は、治療的有用性も有する別の治療薬(治療計画、療法又は治療を含む)である。種々の実施形態において、追加の治療薬は、付加的効果を提供する。別の実施形態において、追加の治療薬は、HDAC阻害剤とERα+リガンドのいずれか又は両方との相乗効果を提供する。
療法としては、以下に限定されないが、その他の治療薬、放射線療法又はその両方の投与が挙げられる。本明細書に記載のHDAC阻害剤及び/又はERα+リガンドが他の治療薬と共に投与される場合には、本明細書に記載の薬剤は、任意の追加の治療薬と同じ医薬組成物で投与される必要はない。また、種々の実施形態において、HDAC阻害剤、ERα+リガンド及び任意の追加の治療薬は、異なる経路で投与される。他の実施形態において、HDAC阻害剤、ERα+リガンド及び任意の追加の治療薬の1つ又はそれ以上は、同じ経路で投与される。さらに別の実施形態において、HDAC阻害剤、ERα+リガンド及び任意の追加の治療薬のそれぞれは、同じ経路で投与される。一つの例において、活性物質の1つ又はそれ以上は、経口投与され、これに対してその他の薬剤の1つ又はそれ以上は、静脈内に投与される。別の実施形態において、活性物質の1つ又はそれ以上の用量、投与の様式及び投与の時間は、投与が開始された後に変更される。
特定の実施形態において、HDAC阻害剤と、ERα+リガンドと、適用できる場合には追加の治療薬は、並行して(例えば、同時に、本質的に同時に又は同一の治療プロトコール内で)投与される。別の実施形態において、HDAC阻害剤と、ERα+リガンドと、該当する場合には追加の治療薬は、連続的に投与される。さらに別の実施形態において、複数のある種の活性物質は、並行して投与され、これに対してその他の活性物質は連続的に投与される。活性物質を送達する方法は、疾患の性質、患者の状態、及び/又は投与すべき追加の治療薬及び/又は療法(例えば、放射線、放射)の選択に依存する。また、これらの投与方法は本明細書に記載の医薬組成物中の活性物質の1つ又は全部の投与を包含することが理解されるべきである。
併用施用及び使用において、HDAC阻害剤、ERα+リガンド及び追加治療薬は、必ずしも、同時に又は本質的に同時に投与する必要はない。実際に、幾つかの実施形態において、前記複数の薬剤又はその医薬組成物の投与の最初の順序は、重要ではない。従って、特定の実施形態において、HDAC阻害剤、ERα+リガンド又はこれらの医薬組成物は、追加治療薬の投与に先立って投与される。別の実施形態において、追加治療薬は、HDAC阻害剤及びERα+リガンドに先立って投与される。さらに別の実施形態において、HDACiが最初に投与され、追加治療薬が二番目に投与され、ERα+リガンドが三番目に投与される。種々の実施形態において、治療プロトコールは、記載の一連のステップを反復するか又はこれらのステップを組み合わせる。特定の実施形態において、治療プロトコールは、治療が完了するまで反復される。別の実施形態において、治療が進むにつれて、治療プロトコールは、個々の患者の必要性に従って変更される。患者の必要性の指標としては、以下に限定されないが、疾患に関連した症状の緩和、腫瘍増殖の阻止、腫瘍の実際の縮小、又は転移の阻止が挙げられる。腫瘍の大きさは、標準法、例えば放射線学的研究(例えば、CAT又はMRIスキャン)で測定される。
追加治療薬の具体的且つ非限定的な例は、以下に列記する治療薬分類に見出される。これらのリストは、単なる例示であり、限定すると解釈されるべきではない。また、HDAC阻害剤、ERα+リガンドと同様に、追加の治療薬は、許容し得る方法で、例えば非限定的な例として、経口、静脈内、眼内、皮下、皮膚、及び局所吸入で投与される。HDAC阻害剤、ERα+リガンドと同様に、追加の治療薬は、必ずしもHDAC阻害剤及びERα+リガンドのいずれかと又は両方と同じ方法で投与する必要はない。
幾つかの実施形態において、追加治療薬としては、化学療法剤が挙げられる。化学療法剤の非限定的な例は、抗癌剤、アルキル化剤、細胞毒性物質、代謝拮抗薬、ホルモン剤、植物由来薬、及び生物学的作用物質である。
抗腫瘍物質は、非限定的な例として、有糸分裂阻害薬(例えば、ビンブラスチン)、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン及びシクロホスファミド)、代謝拮抗物質(5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド及びヒドロキシ尿素)、欧州特許出願第239362号明細書に記載の代謝拮抗物質の1つ(例えば、N−(5−[N−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]−2−テノイル)−L−グルタミン酸)、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、挿入抗生物質(例えば、アドリアマイシン及びブレオマイシン)、酵素(例えば、インターフェロン)、抗ホルモン(例えば、抗エストロゲン、例えばノルバデックス(商標)(タモキシフェン)又は抗アンドロゲン、例えばカソデックス(商標)(4’−シアノ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3’−(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド))から選択される。本明細書に記載の治療計画と同様に、これらの化学療法剤は、種々の実施形態において、HDAC阻害剤及びERα+リガンドのいずれか又は両方と同時に、連続的に又は別個に投与される。
アルキル化剤としては、非限定的な例として、ビスクロロエチルアミン類(ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ウラシルマスタード)、アジリジン類(例えばチオテパ)、アルキルアルカンスルホネート(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン)、非古典的アルキル化剤(例えば、アルトレタミン、ダカルバジン、及びプロカルバジン)、白金化合物(例えば、オキサリプラチン、カルボプラチン及びシスプラチン)が挙げられる。
細胞毒性物質としては、非限定的な例として、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン及びアントラセンヂオン)、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカトマイシンが挙げられる。
代謝拮抗薬は、癌細胞の生理学及び増殖に不可欠な代謝プロセスを妨害する一群の薬剤である。代謝拮抗薬としては、非限定的な例として、フルオロウラシル(5−FU)、フロクスウリジン(5−FUdR)、メトトレキセート、ロイコボリン、ヒドロキシ尿素、チオグアニン(6−TG)、メルカプトプリン(6−MP)、シタラビン、ペントスタチン、リン酸フルダラビン、クラドリビン(2−CDA)、塩酸フォロデシン、クロファラビン、アスパラギナーゼ、及びゲムシタビンが挙げられる。
ホルモン剤は、その標的臓器の成長及び発生を調節する一群の薬剤である。ホルモン剤としては、6種類の性ステロイド及びその誘導体並びにこれらの類似物質、例えばエストロゲン、アンドロゲン及びプロゲスチン類が挙げられる。ホルモン剤としては、非限定的な例として、合成エストロゲン(例えば、ジエチルスチルベストロール)、抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、フルオキシメステロン及びラロキシフェン)、抗アンドロゲン(ビカルタミド、ニルタミド、フルタミド)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アミノグルテチミド、アナストロゾール及びテトラゾール)、ケトコナゾール、酢酸ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロール及びミフェプリストンが挙げられる。
植物由来薬としては、非限定的な例として、ビンカアルカロイド類(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビンゾリジン及びビノレルビン)、ポドフィロトキシン類(例えば、エトポシド(VP−16)及びテニポシド(VM−26))、タキサン類(例えば、パクリタキセル及びドセタキセル)が挙げられる。これらの植物由来薬は、一般に、チューブリンに結合し、有糸分裂を阻害する有糸分裂阻害薬として作用する。
本明細書で使用する「生物学的作用物質」という語句は、単独で使用するか又は化学療法及び/又は放射線治療と組み合わせて使用した場合に癌/腫瘍の退縮を誘発する一群の生体分子を指す。生物学的作用物質としては、非限定的な例として、免疫調節タンパク質、例えばサイトカイン、腫瘍抗原モノクロナール抗体、腫瘍抑制遺伝子、及び癌ワクチンが挙げられる。
また、本発明の種々の実施形態において、追加治療薬(又は化学療法剤)は、非限定的な例として、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン、抗アンドロゲン、コルチコステロイド類、ゴナドレリンアゴニスト、トポイソメラーゼ1及び2阻害剤、微小管活性剤、アルキル化剤、ニトロソウレア、抗腫瘍性代謝拮抗物質、白金含有化合物、脂質又はプロテインキナーゼ標的薬剤、IMiD類、プロテイン又は脂質ホスファターゼ標的薬剤、抗血管形成剤、Akt阻害剤、IGF−I阻害剤、FGF3モジュレータ、mTOR阻害剤、Smac模倣薬、その他のHDAC阻害剤、細胞分化を誘発する薬剤、ブラジキニン1受容体アンタゴニスト、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ヘパラナーゼ阻害剤、リンホカイン阻害剤、サイトカイン阻害剤、IKK阻害剤、P38MAPK阻害剤、HSP90阻害剤、マルチキナーゼ阻害剤、ビスホスファネート、ラパマイシン誘導体、抗アポトーシス経路阻害剤、アポトーシス経路アゴニスト、PPARアゴニスト、Rasアイソフォームの阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、アミノペプチダーゼ阻害剤、ダカルバジン(DTIC)、アクチノマイシンC、C、D及びF、シクロホスファミド、メルファラン、エストラムスチン、メイタンシノール、リファマイシン、ストレプトバリシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、デトルビシン、カルミノマイシン、イダルビシン、エピルビシン、エソルビシン、ミトキサントロン、ブレオマイシンA、A及びB、カンプトテシン、イリノテカン.RTM.、トポテカン.RTM.、9−アミノカンプトテシン、10,11−メチレンジオキシカンプトテシン、9−ニトロカンプトテシン、ボルテゾミブ、テモゾロミド、TAS103、NPI0052、コンブレタスタチン、コンブレタスタチンA−2、コンブレタスタチンA−4、カリケアマイシン、ネオカルシノスタチン、エポチロンA、B、C及び半合成変体、ハーセプチン.RTM.、リツキサン.RTM.、CD40抗体、アスパラギナーゼ、インターロイキン類、インターフェロン類、ロイプロリド、及びパガスパルガーゼ、5−フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、プトラフル(ptorafur)、5’−デオキシフルオロウリジン、UFT、MITC、S−1カペシタビン、ジエチルスチルベストロール、タモキシフェン、トレミフェン、トルムデックス、チミタック、フルタミド、フルオキシメステロン、ビカルタミド、フィナステリド、エストラジオール、トリオキシフェン、デキサメタゾン、酢酸リュープロレリン、エストラムスチン、ドロロキシフェン、メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲステロール、アミノグルテチミド、テストラクトン、テストステロン、ジエチルスチルベストロール、ヒドロキシプロゲステロン、マイトマイシンA、B及びC、ポルフィロマイシン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、テタラプラチンテオラプラチン、白金−DACH、オルマプラチン、サリドマイド、レナリドマイド、CI−973、テロメスタチン、CHIR258、Rad 001、SAHA、ツバシン(Tubacin)、17−AAG、ソラフェニブ、JM−216、ポドフィロトキシン、エピポドフィロトキシン、エトポシド、テニポシド、タルセバ.RTM.、イレッサ.RTM.、イマチニブ.RTM.、ミルテホシン.RTM.、ペリホシン.RTM.、アミノプテリン、メトトレキセート、メトプテリン、ジクロロ−メトトレキセート、6−メルカプトプリン、チオグアニン、アザチオプリン、アロプリノール、クラドリビン、フルダラビン、ペントスタチン、2−クロロアデノシン、デオキシシチジン、シトシンアラビノシド、シタラビン、アザシチジン、5−アザシトシン、ゲムシタビン、5−アザシトシン−アラビノシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ロイロシン、ロイロシジン及びビンデシン、パクリタキセル、タキソテール及びドセタキセルから選択される。
別の実施形態において、追加治療薬としては、インターロイキン2(IL−2)、インターロイキン4(IL−4)、及びインターロイキン12(IL−12)が挙げられる。
インターフェロンとしては、重複する活性を有する23種を超える関連サブタイプが挙げられ、IFNサブタイプの全部が本発明の範囲に入る。IFNは、多数の固形腫瘍及び血液悪性腫瘍に対する活性を実証しており、後者は特に感受性であると思われる。
本発明の範囲に含まれる他のサイトカインは、造血及び免疫機能に対して著しい影響を及ぼすサイトカインである。このようなサイトカインの例としては、非限定的な例として、エリスロポエチン、顆粒球−CSF(フィルグラスチム)、及び顆粒球、マクロファージ−CSF(サルグラモスチム)が挙げられる。
他の免疫調節剤としては、非限定的な例として、バシラス・カルメット・ゲラン菌(bacillus Calmette−Guerin)、レバミゾール、及びオクトレオチド、すなわち天然ホルモンソマトスタチンの効果を模倣する長期作用性オクタペプチドが挙げられる。
腫瘍抗原に対するモノクロナール抗体は、腫瘍によって発現される抗原、例えば腫瘍特異抗原に対して誘導される抗体である。本発明のモノクロナール抗体としては、非限定的な例として、HERCEPTIN(ハーセプチン).RTM及びRITUXAN(リツキサン).RTM.が挙げられる。
本明細書で使用されるように、腫瘍抑制遺伝子は、細胞増殖及び分裂周期を阻害するために機能し、従って異常増殖の発生を抑制する遺伝子である。腫瘍抑制遺伝子としては、非限定的な例として、DPC−4、NF−I、NF−2、RB、p53、WT1、BRCA1及びBRCA2が挙げられる。
癌ワクチンは、腫瘍に対する体の免疫応答を誘発する一群の薬剤である。研究開発及び臨床試験中の癌ワクチンのほとんどは、腫瘍関連抗原(TAA)である。TAAは、腫瘍細胞上に存在し且つ正常細胞上に比較的存在しないか又は少ない構造体(すなわち、タンパク質、酵素又は糖質)である。腫瘍細胞に極めて特有であるので、TAAは、免疫系が認識し、その破壊を生じる標的を提供する。TAAとしては、非限定的な例として、ガングリオシド(GM2)、前立腺特異抗原(PSA)、α−フェトプロテイン(AFP)、胎児癌性抗原(CEA)(大腸癌及びその他の腺癌、例えば乳癌、肺癌、胃癌、及び膵癌によって生成される)、黒色腫関連抗原(MART−1、gp100、MAGE1,3チロシナーゼ)、パピローマウイルスE6及びE7フラグメント、全細胞又は部分/腫瘍細胞及び同種異型腫瘍細胞の溶解物が挙げられる。
幾つかの実施形態において、追加治療薬は、プロテアソーム阻害剤である。プロテアソーム阻害剤としては、非限定的な例として、ボルテゾミブ(ベルケイド、PS−341)、PR−171、NPI−0052(サリノスポラミドA)、MG−132、オムラリド(omuralide)、ラクタシスチン及びNEOSH101が挙げられる。具体的な実施形態において、HDAC阻害剤とERα+リガンドは、同時に又は連続的に(いずれかの順序で)投与され、プロテアソーム阻害剤は、HDAC阻害剤とERα+リガンドの両方が投与された後に投与される。特定の実施形態において、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブである。
幾つかの実施形態は、癌の治療用のERα+リガンドと、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤と、追加の抗癌剤組成物との組み合わせ関する。追加の抗癌剤組成物の例としては、ビンクリスチン、ドキソルビシン、L−アスパラギナーゼ、シス−プラチナム、ブスルファン、ノバントロン、5−Fu(フルオロウラシル)ドキソルビシン、シクロホスファミド、エピルビシン、ゲムシタビン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、カペシタビン、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド、ビンブラスチン、フルオロウラシルが挙げられる。追加の抗癌剤組成物の別の例としては、モノクロナール抗体療法剤、例えばトラスツズマブ(ハーセプチン)及びトラスツズマブ(アバスチン)が挙げられる。また、追加の抗癌剤組成物の例としては、増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えばラパチニブ、ゲフィニチブ、エルロチニブ、スニチニブ、ソラフェニブが挙げられる。また、追加の抗癌剤組成物の他の例としては、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト、例えばゴセレリン及びロイプロリドが挙げられる。別の種類の追加の抗癌剤組成物としては、ビスホスホネート、例えばパミドロン酸及びゾレドロン酸が挙げられる。
特定の実施形態において、補助剤が、TAAに対する免疫応答を増大させるために組み合わせに使用される。補助剤の例としては、非限定的な例として、バシラス・カルメット・ゲラン菌(BCG)、内毒素リポ多糖類、キーホールリンペットヘモシアニン(GKLH)、インターロイキン−2(IL−2)、顆粒球−マクロファージコロニー−刺激因子(GM−CSF)及びシトキサンが挙げられる。
記載のような併用療法を用いて副作用を治療するための治療薬の投与を用いる用途において、副作用を治療するための治療薬は、副作用の性質及び発現、患者の状態、並びに前記化合物/組成物と共に(すなわち、単一治療プロトコール内で)投与されるべき化学療法剤及び/又は放射線の実際の選択に応じて、並行して(例えば、同時に、本質的に同時に又は同じ治療プロトコール内で)又は連続的に投与し得る。非限定的な例について、制吐薬は、前記化合物及び放射線療法との併用療法に先立って予防的に投与し得る。別の非限定的な例について、免疫抑制副作用を救済する薬剤が、前記化合物と別の化学療法剤の併用療法の後で患者に投与される。副作用の治療薬の投与の経路はまた、併用療法の投与と異なることができる。副作用の治療薬の投与の方法及び同じ医薬組成物における可能な場合の投与の妥当性の決定は、本明細書に記載の教示と共に熟練した臨床医の知見の範囲内にある。最初の投与は、当該技術で既知の確立されたプロトコールに従って行うことができ、この場合には、観察される効果に基づいて、用量、投与の方法及び投与の時間は、熟練した臨床医によって変更されることができる。副作用を治療するための治療薬の具体的な選択は、主治医の診断及び患者の状態についての主治医の判断並びに適切な治療プロトコールに依存するであろう。
幾つかの実施形態において、副作用を治療するのに特異的な治療薬は、記載の併用療法の投与の前に投与し得る。別の実施形態において、副作用を治療するのに特異的な治療薬は、記載の併用療法の投与と同時に投与し得る。別の実施形態において、副作用を治療するのに特異的な治療薬は、記載の併用療法の投与の後に投与し得る。
幾つかの実施形態において、副作用を治療するのに特異的な治療薬としては、以下に限定されないが、制吐薬、免疫回復薬、抗生物質、貧血治療薬、痛み及び炎症を治療するための鎮痛薬が挙げられる。
制吐薬は、悪心及び嘔吐の治療に有効な一連の薬剤である。癌療法は、多くの場合、嘔吐及び/又は悪心に対する衝動を引き起こす。多くの制吐薬は、嘔吐感覚のシグナル伝達に関与する5−HTセレトニン受容体を標的とする。これらの5−HTアンタゴニストとしては、以下に限定されないが、ドラセトロン(アンゼメット(登録商標))、グラニセトロン(カイトリル(登録商標))、オンダンセトロン(ゾフラン(登録商標))、パロノセトロン及びトロピセトロンが挙げられる。他の制吐薬としては、以下に限定されないが、ドーパミン受容体アンタゴニスト、例えばクロルプロマジン、ドンペリドン、ドロペリドール、ハロペリドール、メタクロプラミド、プロメタジン、及びプロクロルペラジン;抗ヒスタミン剤、例えばシクリジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、メクリジン、プロメタジン、及びヒドロキシジン;ロラゼパム、スコポラミン、デキサメタゾン、エメトロール(登録商標)、プロポフォール、及びトリメトベンザミドが挙げられる。前記の併用療法の他にこれらの制吐薬の投与は、併用療法によって引き起こされる可能性のある悪心及び嘔吐の副作用を処理するであろう。
免疫回復薬は、多くの癌療法の免疫抑制効果に対抗する一群の薬剤である。癌療法は、多くの場合、骨髄抑制、すなわち白血球(白血球細胞)の産生の実質的な減少を引き起こす。この減少は、患者が感染症にさらされる危険性をより高くする。好中球減少は、好中球、すなわち主要白血球の濃度が著しく低下する状態である。免疫回復薬は、ホルモンの合成類似物質、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)であり、骨髄での好中球産生を刺激することによって作用する。これらの免疫回復薬としては、以下に限定されないが、フィルグラスチム(ニューポジェン(登録商標))、PEG−フィルグラスチム(ニューラスタ(登録商標))及びレノグラスチムが挙げられる。前記の併用療法の他にこれらの免疫回復薬の投与は、併用療法によって生じた可能な骨髄抑制を処理するであろう。
抗生物質剤は、抗細菌性、抗真菌性、及び抗寄生虫性を有する一群の薬剤である。抗生物質は、種々のメカニズム、例えば細胞壁生成阻害、DNA複製抑制、又は細胞増殖阻止によって感染性微生物の増殖を阻害するか又は死滅を生じる。死に至る可能性にある感染症は、癌療法による骨髄抑制副作用により生じる。感染症は、発熱、広範囲にわたる炎症、及び臓器機能不全を生じる敗血症を招き得る。抗生物質は、感染症及び敗血症を処理し、消滅させ、そして抗生物質としては、以下に限定されないが、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ロラカルベフ、エルタペネム、シラスタチン、メロペネム、セファドロキシル、セファゾリン、セファレキシン、セファクロル、セファマドール、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフィトリアキソン、セフェピム、テイコプラニン、バンコマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、アズトレオナム、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、ナフシリン、ペニシリン、ピペラシリン、チカルシリン、バシトラシン、コリスチン、ポリミキシンB、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、ベンゾラミド、ブメタニド、クロルタリドン、クロパミド、ジクロルフェンアミド、エトキシゾラミド、インダパミド、マフェニド、メフルシド、メトラゾン、プロベネシド、スルファニルアミド、スルファメトキサゾール、スルファサラジン、スマトリプタン、キシパミド、デモクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、エタンブトール、ホスホマイシン、フシジン酸、フラゾリドン、イソニアジド、リネゾリド、メトロニダゾール、ムピロシン、ニトロフラントイン、プラテンシマイシン、ピラチナミド、ダルホプリスチン、リファンピン、スペクチノマイシン及びテリスロマイシンが挙げられる。前記の併用療法の他にこれらの抗生物質製剤の投与は、併用療法によって引き起こされる可能な感染症及び敗血症の副作用を処理するであろう。
貧血治療薬は、低赤血球及び血小板産生の治療に向けられる化合物である。骨髄抑制の他に、多数の癌療法は、赤血球及び関連因子の濃縮及び産生の不全も引き起こす。貧血治療薬は、糖タンパク質、すなわちエリスロポエチンの組み換え類似物質であり、赤血球新生、すなわち赤血球の形成を促進する機能を果たす。貧血治療薬としては、以下に限定されないが、組換えエリスロポエチン(EPOGEN(登録商標)、Dynopro(登録商標))及びダルベポエチンアルファ(Aranesp(登録商標))が挙げられる。前記の治療の他にこれらの貧血治療薬の投与は、併用療法によって引き起こされる可能性のある貧血の副作用に対処するであろう。
本明細書に記載の併用療法により生じる痛み及び炎症の副作用は、コルチコステロイド類、非ステロイド系抗炎症薬、筋肉弛緩剤及びそれと他の薬剤との組み合わせ、麻酔薬及びそれと他の薬剤との組み合わせ、去痰薬及びそれと他の薬剤との組み合わせ、抗うつ薬、抗痙攣薬及びこれらの組み合わせ;高血圧治療薬、オピオイド、局所カンナビノイド、並びにその他の薬剤、例えばカプサイシンからなる群から選択される化合物を用いて治療し得る。
痛み及び炎症の副作用の治療のために、本発明の化合物は、ジプロピオン酸ベタメタゾン(拡張及び非拡張品)、吉草酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、ジ酢酸ジフロラゾン、プロピオン酸ハロベタゾール、アムシノニド、デキサメタゾン、デキソシメタゾン(dexosimethasone)、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、ハロシノニド(halocinonide)、ピルビン酸クロコルトロン、デキソシメタゾン(dexosimetasone)、フルランドレノリド、サリチル酸塩、イブプロフェン、ケトプロフェン、エトドラク、ジクロフェナク、メクロフェナム酸ナトリウム、ナプロキセン、ピロキシカム、セレコキシブ、シクロベンザプリン、バクロフェン、シクロベンザプリン/リドカイン、バクロフェン/シクロベンザプリン、シクロベンザプリン/リドカイン/ケトプロフェン、リドカイン、リドカイン/デオキシ−D−グルコース、プリロカイン、EMLAクリーム(局部麻酔薬共融混合物(リドカイン2.5%及びプリロカイン2.5%)、グアイフェネシン、グアイフェネシン/ケトプロフェン/シクロベンザプリン、アミトリプチリン、ドキセピン、デシプラミン、イミプラミン、アモキサピン、クロミプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、デュロキセチン、ミルタゼピン、ニソキセチン、マプロチリン、レボキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン、カルバマゼピン、フェルバメート、ラモトリジン、トピラメート、チアガビン、オクスカルバゼピン、カルバマゼピン、ゾニサミド、メキシレチン、ガバペンチン/クロニジン、ガバペンチン/カルバマゼピン、カルバマゼピン/シクロベンザプリン、降圧薬、例えばクロニジン、コデイン、ロペラミド、トラマドール、モルヒネ、フェンタニル、オキシコドン、ヒドロコドン、レボルファノール、ブトルファノール、メントール、ウインターグリーン油、カンファー、ユーカリ油、テレピン油;CB1/CB2リガンド、アセトアミノフェン、インフリミキシマブ)酸化窒素合成阻害剤、特に誘導性酸化窒素の合成阻害剤;及びその他の薬剤、例えばカプサイシンからなる群から選択される薬剤と共に投与し得る。前記の併用療法の他にこれらの痛み及び炎症の鎮痛薬の投与は、併用療法によって引き起こされる可能性のある痛み及び炎症の副作用を処理するであろう。
同時投与用のキット
前記のように、幾つかの実施形態において、ERα+リガンドとHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、癌の治療において1つ又はそれ以上の医薬有効成分と組み合わせて投与してもよいし又は組み合わせて投与しなくてもよい。特に、ERα+リガンドとHDAC阻害剤は、ERα+リガンド及び/又はHDAC阻害剤のいずれかと相乗的に作用する及び/又は癌又は癌治療の続発症、例えば悪心、嘔吐、脱毛症、疲労、摂食障害、無快感症、鬱病、免疫抑制、感染症などのうちの1つを治療する化合物と同時投与してもよい。
幾つかの実施形態において、本発明は、製剤、特に経口投与用の製剤中にHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)を含有するキットを提供する。幾つかの実施形態において、前記キットは、さらにERα+リガンドを製剤で、特に経口投与用の製剤で含有する。具体的な実施形態において、HDAC阻害剤とERα+リガンドは、別個の製剤である。本発明の幾つかの実施形態において、前記キットは、経口投与用の錠剤中に1回又はそれ以上の用量のHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)を含有する。しかし、別の実施形態において、1回又はそれ以上の用量のHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、種々の製剤、例えばカプセル、カプレット、ゲルカプセル、懸濁液用の粉末などに存在させてもよい。本発明の幾つかの実施形態において、前記キットは、経口投与用の錠剤に1回又はそれ以上の用量のERα+リガンドを含有する。しかし、別の実施形態において、1回又はそれ以上の用量のERα+リガンドは、種々の製剤、例えばカプセル、カプレット、ゲルカプセル、懸濁液用の粉末などに存在させてもよい。
幾つかの実施形態において、本発明のキットは、少なくとも3つの製剤、すなわちHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)を含有する製剤と、ERα+リガンドを含有する製剤と、HDAC阻害剤及びERα+リガンド医薬成分以外の少なくとも第三の医薬有効成分を含有する製剤とを含有する。幾つかの実施形態において、第三の医薬有効成分は、第二のHDAC阻害剤である。別の実施形態において、第三の医薬有効成分は、第二のERα+リガンドである。幾つかの実施形態において、前記キットは、一定の時間のための十分な用量を含有する。具体的な実施形態において、前記キットは、1日、1週間、14日間、28日間、30日間、90日間、180日間、1年間などの期間のための十分な用量のそれぞれの医薬活性成分を含有する。このようなキットが意図する最も都合のよい期間は、1〜13週間、特に1週間、2週間、1ヶ月、3ヶ月などであると考えられる。いくつかの具体的な実施形態において、それぞれの用量は、区室の中に物理的に分けられ、区室ではそれぞれの用量が他から分離される。
幾つかの実施形態において、本発明のキットは、少なくとも2つの製剤、すなわちHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)を含有する製剤と、ERα+リガンドを含有する製剤とを含有する。幾つかの実施形態において、キットは、一定の時間のための十分な用量を含有する。具体的な実施形態において、キットは、1日、1週間、14日間、28日間、30日間、90日間、180日間、1年間などの期間のための十分な用量のそれぞれの医薬活性成分を含有する。いくつかの具体的な実施形態において、それぞれの用量は、区室の中に物理的に分けられ、区室ではそれぞれの用量が他から分離される。
具体的な実施形態において、前記キットは、ブリスターパックであるのが好都合であり得る。ブリスターパックは、当該技術において既知であり、一般に種々の用量を別々に保持する区室(ブリスター又はバブル)を有する透明な側面と、それぞれの用量がブリスターパックから他の用量を妨害せずに別々に抜き出し得るように容易に取り出される裏張り、例えば紙、箔、箔紙又はその他の裏張りとを有する。幾つかの実施形態において、キットは、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)と、ERα+リガンドと、場合によっては第三の医薬有効成分のそれぞれの用量が、別々のブリスター又はバブルに他の用量から分離されているブリスターパックであり得る。幾つかのこのような実施形態において、ブリスターパックは、それぞれの1日当たりの用量をブリスターパックの残部から引き離すことによって他の用量から切り離すことを可能にする切り取り線を有し得る。個々の製剤は、個々のブリスター内に含有させ得る。医薬有効成分の個々のブリスター内への分離は、個々の製剤(例えば、錠剤及びカプセル剤)が輸送中及び取り扱い中に他の製剤と接触し、破損するのを防ぐのに好都合であり得る。また、個々の製剤は、種々の時間に患者に投与するために取り出す及び/又は標識することができる。
幾つかの実施形態において、キットは、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)と、ERα+リガンドと、場合によっては第三の医薬有効成分のそれぞれの用量が、個々のブリスター又はバブル中に他の用量から分離されているブリスターパックであり得る。幾つかの実施形態において、ブリスターパックは、それぞれの1日当たりの用量をブリスターパックの残部から引き離すことによって他の用量から切り離すことのできる切り取り線を有し得る。個々の製剤は、個々のブリスター内に含有させ得る。
幾つかの実施形態において、第三の医薬有効成分は、別々に密封され(例えば、バイアル又はアンプル中に)、次いでHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)とERα+リガンドの個々の用量を入れてあるブリスターパックと共に包装し得る液剤又は再構成性可能な散剤の形態であり得る。幾つかの実施形態において、ERα+リガンドは、別々に密封され(例えば、バイアル又はアンプル)、次いでHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)の個々の用量を入れてあるブリスターパックと共に包装される液剤又は再構成性可能散剤の形態である。これらの実施形態は、所定の用量のHDAC阻害剤と、ERα+リガンドと、場合によっては第三の医薬有効成分とが、週1回、隔週1回、週2回又はその他の投与スケジュール内で、HDAC阻害剤をある一定の日に投与し、ERα+リガンドをそれと同じ日又は別の日に投与し且つ第三の医薬有効成分をHDACi及び/又はERα+リガンドのいずれか又は両方と同じ日に又は異なる日に投与する投与スケジュールで使用される場合の臨床背景で特に有用である。HDAC阻害剤と、ERα+リガンドと、任意の第三の医薬有効成分とを入れたこのようなブリスターパックの組み合わせはまた、HDAC阻害剤、ERα+リガンド及び任意の第三の医薬有効成分のそれぞれを、HDAC阻害剤及び/又は第三の医薬有効成分の相乗的又は続発的治療効果を提供するのに適合した投与スケジュールで投与するための取扱説明書も含むであろう。
別の実施形態において、キットは、特定のスケジュールで開封するのに適応させた個々の蓋を有する個々の区室を有する容器であり得る。例えば、キットは、それぞれの区室が週の個々の日についての区室であり且つその区室が週のその日に対応することを示すために印が付されている区室である7つの区室を有するボックス(又は同様の容器)からなり得る。幾つかの具体的な実施形態において、それぞれの区室は、さらに、一方の医薬有効成分を他方の医薬有効成分から分離することを可能にするために細分化される。上記のように、このような分離は、製剤に対する損傷を防止し且つ種々の時間で投与し、その効果に標識することを可能にする点で都合がよい。このような容器はまた、HDAC阻害剤、ERα+リガンド及び任意の第三の医薬有効成分を、HDAC阻害剤及び/又は第三の医薬有効成分の相乗的又は続発的治療効果を提供するのに適合した投与スケジュールで投与するための取扱説明書も含むであろう。
キットはまた、本明細書に記載の種々の方法及びアプローチに従ったキットの使用を教示する取扱説明書も含み得る。このようなキットは、場合により、情報、例えば参考科学文献、包装挿入材、臨床試験結果、及び/又はこれらの要約などを含む。これらは、組成物の活性及び/又は利点を示すか又は証明し、及び/又はこれらは投薬、投与、副作用、薬物間相互作用、組成物を投与すべき疾患状態、又は医療提供者に有用な情報を記載している。このような情報は、種々の試験、例えば、生体内モデルを含む実験動物を使用する試験及びヒトでの臨床試験に基づいた試験の結果に基づき得る。種々の実施形態において、本明細書に記載のキットは、医療提供者、例えば医師、看護師、薬剤師、公的職員(formulary officials)などに提供、販売及び/又は販売促進することができる。キットは、幾つかの実施形態において、消費者に直接に販売し得る。特定の実施形態において、包装材はまた、組成物を収納する容器及び場合によっては容器に添付するラベルからなる。キットは、場合によって、追加要素、例えば以下に限定されないが、組成物を投与するための注射器を含有する。
幾つかの実施形態において、キットは、ERα+リガンドと視覚的に異なるHDAC阻害剤を含有する。特定の実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)の製剤及びERα+リガンドの製剤のそれぞれは、第三の医薬製剤と視覚的に異なる。視覚的な相違は、例えば、形状、大きさ、色、状態(例えば、液体/固体)、物理的マーキング(例えば、文字、番号)などであり得る。特定の実施形態において、キットは、第一の色であるHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)製剤、第二の色であるERα+リガンド製剤、及び第三の色である任意の第三の医薬組成物を含有する。第一の色、第二の色及び第三の色が異なる実施形態において、第一の医薬組成物、第二の医薬組成物及び第三の医薬組成物の異なる色は、例えば、例えば、第一の医薬組成物、第二の医薬組成物及び第三の医薬組成物の間を区別するために使用される。
包装材がさらに医薬組成物を収納するための容器からなる幾つかの実施形態において、キットは、キット内でERα+リガンド組成物と異なる物理的配置にあるHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)組成物を含有する。別の実施形態において、キットは、ERα+リガンド組成物又はHDAC阻害剤組成物と別の物理的配置にある第三の医薬品を含有する。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤組成物及びERα+リガンド組成物の異なる物理的配置は、別個に密封された個々の区室から構成される。特定の実施形態において、キットは、第一の別個に密封された個々の区室にあるHDAC阻害剤組成物と、第二の別個に密封された個々の区室にあるERα+リガンド組成物とを含有する。HDAC阻害剤組成物の区室とERα+リガンド組成物の区室が分かれている実施形態において、HDAC阻害剤組成物とERα+リガンド組成物の間を識別するために、異なる配置が使用される。別の実施形態において、第三の医薬組成物は、キット内で第三の物理的配置にある。
SNDX−275の薬物動態
種々の実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、患者に対する毒性を最小限にするように投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、ヒト患者において特定の薬物動態(PK)パラメーターを提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)の特定の最大血中濃度(Cmax)を提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)の最大血中濃度が得られる特定の時間(Tmax)を提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)について特定の血漿濃度曲線下面積(AUC)を提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)について特定のクリアランス速度(CL/F)又は特定の半減期(T1/2)を提供するのに適合した方法で投与される。本明細書において特に明記しない限りは、添付の特許請求の範囲を含め本明細書に列挙されたPKパラメーターは、同じ投与スケジュール下での少なくとも3人の患者の一群についての平均PK値を指す。従って、特に明記しない限りは、AUC=少なくとも3人の患者の一群についての平均AUCであり、Cmax=少なくとも3人の患者の一群についての平均Cmaxであり、Tmax=少なくとも3人の患者の一群についての平均Tmaxであり、T1/2=少なくとも3人の患者の一群についての平均T1/2であり、及びCL/F=少なくとも3人の患者の一群についての平均CL/Fである。幾つかの実施形態において、前記の平均は、少なくとも6人の患者、又は少なくとも12人の患者又は少なくとも24人の患者あるいは少なくとも36人の患者の一群である。平均PK値以外の値が意図される場合には、その値が個人だけに関連することが示されるであろう。また、本明細書において特に明示しない限りは、AUCは、クリアランスモデルに従う無限大に外挿された少なくとも3人の患者の一群についての平均AUCを指す。ある一定の時間についてAUCが意図される場合には、開始時間(x)及び終止時間(y)は、「AUC」に対する接尾辞(例えばAUC)によって示されるであろう。
幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、約1〜約135ng/mL、特別には約1〜約55ng/mL、特に約1〜約40ng/mLのHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)の最大血中濃度(Cmax)を提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、約1〜約20ng/mLのSNDX−275、特別には約1〜約10ng/mL、特に約1〜約5ng/mLのSNDX−275の最大血中濃度(Cmax)を提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、10〜100ng/mLのCmaxを提供するのに適合した方法で投与される。種々の実施形態において、SNDX−275は、10〜75ng/mL、又は10〜50ng/mL、又は10〜25ng/mLのCmaxを提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、約50ng/mL未満、又は約30ng/mL未満、又は約20ng/mL未満、又は約10ng/mL未満、あるいは約5ng/mL未満のCmaxを提供するのに適合した方法で投与される。
幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、約0.5〜約24時間、特に約1〜約12時間の特定の時間(Tmax)を提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、Tmaxは約24時間を越える。幾つかの実施形態において、Tmaxは約6時間未満である。幾つかの実施形態において、Tmaxは、約30分〜約24時間である。種々の実施形態において、Tmaxは、約30分〜約6時間である。幾つかの実施形態において、Tmaxは、である。
幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)は、約100〜約700ng・h/mLのHDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)の特定の血漿濃度曲線下面積(AUC)を提供するのに適合した方法で投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、約190〜約700ng・h/mLのSNDX−275のAUCを提供するのに適合した条件下で隔週毎に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、約200〜約350ng・h/mLのAUCを提供するのに適合した条件下で毎週投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、約100〜約500ng・h/mLのSNDX−275のAUCを提供するのに適合した条件下で隔週毎に投与される。幾つかの実施形態において、SNDX−275は、約75〜約225ng・h/mLのAUCを提供するのに適合した条件下で投与される。
幾つかの実施形態において、HDAC阻害剤(例えば、SNDX−275)の終末半減期(T1/2)は、少なくとも48時間である。幾つかの実施形態において、T1/2は約48時間〜約168時間である。幾つかの実施形態において、T1/2は約48時間〜約120時間である。幾つかの実施形態において、T1/2は約72時間〜約120時間である。幾つかの実施形態において、T1/2は約24時間〜約48時間である。
均等物
上記明細書は、当業者が本実施形態を実施することができるようにするのに十分であると考えられる。上記の記載は、特定の好ましい実施形態を詳述し、発明者らによって意図された最良の態様を包含する。しかし、上記の明細又は記載がたとえどのように本明細書に詳しく現れていようとも、本実施形態は多くの方法で実施し得ること及び本実施形態は添付の特許請求の範囲及びその均等物に従って解釈されるべきであることが認められるであろう。
「含有する」という用語は、本明細書において、列挙された構成要素ばかりではなく、追加の構成要素も包含することを含め制約が無いことを意図する。
以下に、本発明の非限定的な例を示す。
[実施例1]
結腸直腸癌における相乗効果の評価
以下は、生体内での結腸直腸癌(CRC)におけるERα+リガンドと組み合わせたHDAC阻害剤の相乗効果の評価の例である。HDAC阻害剤の単一薬剤としての活性及びERα+リガンドと組み合わせた活性を、CRC細胞系を有するヌードマウスで評価する。CRC腫瘍を有するマウスを、治療群に無作為に割り当て、腫瘍増殖に対するSNDX−275、ファスロデックス、及びSNDX−275/ファスロデックスの組み合わせの効果を評価する。ヌードマウスにCRC細胞系を移植する。腫瘍の移植は、確立された腫瘍移植法(例えば、注入又は外科的同所移植)によって達成される。CRC腫瘍の確立の際に、腫瘍体積測定によって決定されるように、SNDX−275、ファスロデックス、及びSNDX−275とファスロデックスの組み合わせの効果を、腫瘍増殖の阻止について評価する。それぞれの薬剤(SNDX−275、ファスロデックス、又はSNDX−275/ファスロデックスの組み合わせ)を、種々のマウス群に種々の用量で投与する。それぞれの薬剤を、次の通りに投与する。SNDX−275−2回投与、ファスロデックス−2回投与、SNDX−275/ファスロデックスの組み合わせ−4回投与。腫瘍の生検及び測定値を、治療後0時間、48時間、72時間及び96時間に対応する4つの時間点で採取する。腫瘍体積を、それぞれの時間点について測定して、薬剤の効果を決定する。
[実施例2a]
乳癌における相乗効果の評価
以下は、生体内での乳癌におけるERα+リガンドと組み合わせたHDAC阻害剤の相乗効果の評価の例である。HDAC阻害剤の単一薬剤としての活性及びERα+リガンドと組み合わせた活性を、乳癌細胞系を有するヌードマウスで評価する。乳癌を有するマウスを、治療群に無作為に割り当て、腫瘍増殖に対するSNDX−275、ファスロデックス、及びSNDX−275/ファスロデックスの組み合わせの効果を評価する。ヌードマウスに乳癌細胞系を移植する。腫瘍の移植は、確立された腫瘍移植法(例えば、注入又は外科的同所移植)によって達成される。乳癌腫瘍の確立の際に、腫瘍体積測定によって決定されるように、SNDX−275、ファスロデックス、及びSNDX−275とファスロデックスの組み合わせの効果を、腫瘍増殖の阻止について評価する。それぞれの薬剤(SNDX−275、ファスロデックス、又はSNDX−275/ファスロデックスの組み合わせ)を、種々のマウス群に種々の用量で投与する。それぞれの薬剤を、次の通りに投与する。SNDX−275−2回投与、ファスロデックス−2回投与、SNDX−275/ファスロデックスの組み合わせ−4回投与。腫瘍の生検及び測定値を、治療後0時間、48時間、72時間及び96時間に対応する4つの時間点で採取する。腫瘍体積をそれぞれの時間点について測定して、薬剤の効果を決定する。
[実施例2b]
乳癌異種移植片モデル
ヒト乳癌細胞を、5%ウシ胎児血清とネオマイシンを含有するイーグルの最小必須培地で培養する。培地は週に2回交換する。サブコンフルエントな状態の細胞をハンクス液に擦り取り、1,000rpmで2分間、4℃で遠心分離する。次いで、細胞をマトリゲル(Matrigel)(10mg/ml)に再懸濁して2〜5×10個の細胞/mlの細胞懸濁液を調製する。4〜6週齢の卵巣摘出雌性BALB/c胸腺欠損マウス(体重20〜22g)を、光及び湿度を管理した条件下の病原体の存在しない環境に入れ、餌と水を任意に与えた。それぞれのマウスに前記細胞懸濁液0.1mlを皮下(sc)接種した。腫瘍を週に1回ノギスを用いて測定することによって増殖率を調べる。腫瘍体積を、球体(sphere)についての式(4/3π×r ×r)(式中、rは小さいほうの半径である)に従って算出する。腫瘍が測定可能な大きさに達した際に、治療薬を0.3%HPC中で連日皮下投与する。マウスに、0.3%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)中の化合物/0.1ml/マウスを毎日皮下注射する。腫瘍体積を、週に1回ノギスを用いて測定する。腫瘍がその最初の開始体積の2倍になった際に、2つの群に分ける。第1群には、治療を継続して受けさせ、これに対して第2群にはさらにSNDX−275を与える。剖検で、腫瘍と子宮を取り出し、洗浄し、秤量した。血液を採取し、−80℃で保存する。腫瘍と子宮の重量及び週に1回の腫瘍体積から、統計データを測定する。
a)SNDX−275の用量応答効果:これは、MDA−MB−231腫瘍を有するマウスの群(n=5)においてSNDX−275(5μg/1mg/マウス/日又は推奨されるように)の5回の用量を使用して測定する。(マウスの総数=30)。IC50値での用量を、併用試験に使用する。
b)MCF−7Ca腫瘍:マウス全部にアンドロステンジオン100μg/マウス/日を投与する。試験化合物は全て、薬局供給品(pharmacy supplies)から調製される。次のMCF−7Ca腫瘍を有するマウス群について試験を行う。
1)対照(ビヒクル)(n=10)
2)SNDX−275(IC50用量)(n=10)
3)フルベストラント 1mg/マウス/日(n=20)⇒フルベストラント+SNDX−27(n=10);フルベストラント(n=10)
4)SNDX−275+フルベストラント 1mg/マウス/日(n=10)
動物を、9週間治療するか又は腫瘍増殖曲線に明確な相違があるまで治療する。腫瘍が開始時体積の2倍に達した際に群を分ける。
c)MDA−MB−231腫瘍:次のマウス群について試験を行う。全ての試験化合物は、薬局供給品から調製される。
1)対照(ビヒクル)(n=10)
2)SNDX−275(IC50用量)(n=10)
3)フルベストラント1mg/マウス/日(n=20)⇒フルベストラント+SNDX−27(n=10);フルベストラント(n=10)
4)SNDX−275+フルベストラント 1mg/マウス/日(n=10)
動物を、9週間治療するか又は腫瘍増殖曲線に明確な相違があるまで治療する。腫瘍が開始時体積の2倍に達した際に群を分ける。
[実施例3]
SNDX−275とファスロデックスを用いる治療
SNDX−275/ファスロデックス併用療法の安全性及び/又は効果についてのヒト臨床試験
目的:投与したSNDX−275及びファスロデックスの安全性及び薬物動態を比較するため。
試験計画:これは、第I相、単一中心、非盲検、無作為用量漸増試験、次いで生検を行うことができる疾患(すなわち、乳癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、膵癌、結腸直腸癌、頭頸部癌)を有する癌患者での第II相試験である。患者は、試験に入る前にSNDX−275及びファスロデックスに暴露されていてはならない。患者は、試験開始の2週間以内にその癌について治療を受けていてはならない。治療は、化学療法、造血増殖因子、及び生物学的療法、例えばモノクロナール抗体の使用を含む。例外は、WBC>30×103/μLを有する患者についてのヒドロキシ尿素の使用である。この期間は、大部分の抗白血病薬の比較的短い作用性によりウォッシュアウトに適切であると思われる。患者は、これまでの治療に付随する全ての毒性から回復していなければならない(グレード0又は1まで)。対象者は全て、安全性について評価され、薬物動態分析用の全ての血液採取が、計画されたように採取される。全ての試験は、倫理委員会の承認及び患者の同意を受けて行われる。
第I相:患者に、1日目及び14日目にファスロデックスを筋肉内投与し、1日目、8日目及び15日目にSNDX−275を経口投与する。ファスロデックス又はSNDX−275の用量は、以下に要約する評価に基づいて、毒性について保持又は変更し得る。治療は、許容できない毒性がない状態で28日毎に反復する。患者3〜6人の群に、ファスロデックスとSNDX−275の漸増用量を、ファスロデックスとSNDX−275の組み合わせについて最大耐量(MTD)が決定されるまで投与する。試験用量範囲は、MS275とファスロデックスについて確立された個々の用量範囲によって最初に決定される。ファスロデックスについての標準用量は、投与当たり500mgである。SNDX−275について確立された用量は、投与当たり2〜4mg/mを含む。追加の用量(量の減少及び増加の両方)及び頻度は、SNDX−275とファスロデックスの両方についての標準用量に基づいて決定される。MTDは、患者3人のうちの2人、又は6人のうちの2人が用量制限毒性を経験する用量に先立つ用量として定義される。用量制限毒性は、米国国立癌研究所(the National Cancer Institute)(NCI)有害事象共通用語(Common Terminology for Adverse Events)(CTCAE)バージョン3.0(2006年8月9日)によって設定された定義及び標準に従って決定される。
第II相:患者に、ファスロデックスを、第I相におけるように第I相で決定されたMTDで投与し、SNDX−275を第I相におけるように投与する。治療は、疾患の進行又は許容できない毒性がない状態で6週毎に2〜6コースの期間反復する。2コースの試験療法の完了後に、完全な又は部分的な反応を獲得している患者は、さらに4コースを受け得る。6コースの試験療法の完了後2ヶ月を越える期間安定な疾患を維持している患者は、最初の適格基準を満たすという条件で、疾患の進行の時点でさらに6コースを受け得る。
血液採取:SNDX−275又はファスロデックスの投与の前後に直接静脈穿刺によって連続的血液を採取する。血清濃度の測定用の静脈血試料(5mL)は、投与の約10分前に採取し且つ投与後のほぼ次の時間:すなわち1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目及び14日目に採取する。それぞれの血清試料を、2つのアリコートに分ける。全ての血清試料を−20℃で保存する。血清試料は、ドライアイスに乗せて運搬する。
薬物動態:患者から、治療開始前並びに1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目及び14日目に薬物動態評価用の血漿/血清試料の採取を行う。Digital Equipment Corporation VAX8600コンピューターシステムを用いて、BIOAVLソフトウェアの最新バージョンを使用して、モデルに依存しない方法で薬物動態パラメーターを算出する。次の薬物動態パラメーター:最大血清濃度(Cmax)、最大血清濃度Cmaxまでの時間、線形台形則を使用して算出される時間0から最終血液採取時間まで(AUC0−72)の濃度−時間曲線下面積(AUC)、及び消失速度定数から計算される最終排出半減期(t1/2)を測定する。排出速度定数は、対数直線濃度−時間プロットの最終線形領域における連続したデータポイントの直線回帰によって推定される。平均標準偏差(SD)、及び薬物動態パラメーターの変動係数(CV)は、それぞれの治療について算出される。パラメーター平均の比(保存製剤/非保存製剤)を算出する。
併用療法に対する患者の反応:患者の反応は、X線、CTスキャン及びMRIを用いた画像化によって評価し、画像化は、試験の開始前及び最初のサイクルの終わりに行い、追加の画像化は、4週間毎に又はその後のサイクルの終わりに行う。画像診断法は、癌の種類及び実現可能性/利用可能性に基づいて選択され、同じ画像診断法は、類似の癌の種類について及びそれぞれの患者の試験コース全体を通じて利用される。反応速度は、RECIST基準を使用して測定される。(Therasseら、J.Natl.Cancer Inst.2000 Feb 2;92(3):205−16;http://ctep.cancer.gov/forms/TherasseRECISTJNCI.pdf)。また患者について癌/腫瘍生検を行い、フローサイトメトリ(流動細胞計測法)、ウエスタンブロッティング及びIHCによる前駆癌細胞表現型及びクローン性増殖の変化を評価し且つFISHによる細胞遺伝学の変化について評価する。試験治療の終了後に、患者を定期的に4週間追跡する。
結論として、SNDX−275とファスロデックスの組み合わせの投与は、安全であり且つ癌患者に十分に許容される。SNDX−275とファスロデックスの組み合わせは、癌患者に対して大きな臨床的有用性を提供する。
[実施例4]
MGCD0103とファスロデックスを用いた治療
MGCD0103/ファスロデックス併用療法の安全性及び/又は効果についてのヒト臨床試験
目的:投与したMGCD0103及びファスロデックスの安全性及び薬物動態を比較するため。
試験計画:これは、第I相、単一中心、非盲検、無作為用量漸増試験、次いで生検を行うことができる疾患(すなわち、乳癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、膵癌、結腸直腸癌、頭頸部癌)を有する癌患者での第II相試験である。患者は、試験に入る前にMGCD0103及びファスロデックスに暴露されていてはならない。患者は、試験開始の2週間以内にその癌について治療を受けていてはならない。治療は、化学療法、造血増殖因子、及び生物学的療法、例えばモノクロナール抗体の使用を含む。例外は、WBC>30×103/μLを有する患者についてのヒドロキシ尿素の使用である。この期間は、大部分の抗白血病薬の比較的短い作用性によりウォッシュアウトに適切であると思われる。患者は、これまでの治療に付随する全ての毒性から回復していなければならない(グレード0又は1まで)。対象者は全て、安全性について評価され、薬物動態分析用の全ての血液採取が、計画されたように採取される。全ての試験は、倫理委員会の承認及び患者の同意を受けて行われる。
第I相:患者に、1日目及び14日目にファスロデックスを筋肉内投与し、MGCD0103を週に3回(例えば、1日目、3日目、6日目、8日目、10日目及び13日目)経口投与する。ファスロデックス又はMGCD0103の用量は、以下に要約する評価に基づいて、毒性について保持又は変更し得る。治療は、許容できない毒性がない状態で28日毎に反復する。患者3〜6人の群に、ファスロデックスとMGCD0103の漸増用量を、ファスロデックスとMGCD0103の組み合わせについて最大耐量(MTD)が決定されるまで投与する。試験用量範囲は、MGCD0103とファスロデックスについて確立された個々の用量範囲によって最初に決定される。ファスロデックスについての標準用量は、投与当たり500mgである。MGCD0103について確立された用量は、投与当たり25mg/mを含む。追加の用量(量の減少及び増加の両方)及び頻度は、MGCD0103とファスロデックスの両方についての標準用量に基づいて決定される。MTDは、患者3人のうちの2人、又は6人のうちの2人が用量制限毒性を経験する用量に先立つ用量として定義される。用量制限毒性は、米国国立癌研究所(NCI)有害事象共通用語(CTCAE)バージョン3.0(2006年8月9日)によって設定された定義及び標準に従って決定される。
第II相:患者に、ファスロデックスを、第I相におけるように第I相で決定されたMTDで投与し、MGCD0103を第I相におけるように投与する。治療は、疾患の進行又は許容できない毒性がない状態で6週毎に2〜6コースの期間反復する。2コースの試験療法の完了後に、完全な又は部分的な反応を獲得している患者は、さらに4コースを受け得る。6コースの試験療法の完了後2ヶ月を越える期間安定な疾患を維持している患者は、最初の適格基準を満たすという条件で、疾患の進行の時点でさらに6コースを受け得る。
血液採取:MGCD0103又はファスロデックスの投与の前後に直接静脈穿刺によって連続的血液を採取する。血清濃度の測定用の静脈血試料(5mL)は、投与の約10分前に採取し且つ投与後のほぼ次の時間:すなわち1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目及び14日目に採取する。それぞれの血清試料を、2つのアリコートに分ける。全ての血清試料を−20℃で保存する。血清試料は、ドライアイスに乗せて運搬する。
薬物動態:患者から、治療開始前並びに1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目及び14日目に薬物動態評価用の血漿/血清試料の採取を行う。Digital Equipment Corporation VAX8600コンピューターシステムを用いて、BIOAVLソフトウェアの最新バージョンを使用して、モデルに依存しない方法で薬物動態パラメーターを算出する。次の薬物動態パラメーター:最大血清濃度(Cmax)、最大血清濃度Cmaxまでの時間、線形台形則を使用して算出される時間0から最終血液採取時間まで(AUC0−72)の濃度−時間曲線下面積(AUC)、及び消失速度定数から計算される最終排出半減期(t1/2)を測定する。排出速度定数は、対数直線濃度−時間プロットの最終線形領域における連続したデータポイントの直線回帰によって推定される。平均標準偏差(SD)、及び薬物動態パラメーターの変動係数(CV)は、それぞれの治療について算出される。パラメーター平均の比(保存製剤/非保存製剤)を算出する。
併用療法に対する患者の反応:患者の反応は、X線、CTスキャン及びMRIを用いた画像化によって評価し、画像化は、試験の開始前及び最初のサイクルの終わりに行い、追加の画像化は、4週間毎に又はその後のサイクルの終わりに行う。画像診断法は、癌の種類及び実現可能性/利用可能性に基づいて選択され、同じ画像診断法は、類似の癌の種類について及びそれぞれの患者の試験コース全体を通じて利用される。反応速度は、RECIST基準を使用して測定される。(Therasseら、J.Natl.Cancer Inst.2000 Feb 2;92(3):205−16;http://ctep.cancer.gov/forms/TherasseRECISTJNCI.pdf)。また患者について癌/腫瘍生検を行い、フローサイトメトリ(流動細胞計測法)、ウエスタンブロッティング及びIHCによる前駆癌細胞表現型及びクローン性増殖の変化を評価し且つFISHによる細胞遺伝学の変化について評価する。試験治療の終了後に、患者を定期的に4週間追跡する。
結論として、MGCD0103とファスロデックスの組み合わせの投与は、安全であり且つ癌患者に十分に許容される。SNDX−275とファスロデックスの組み合わせは、癌患者に対して大きな臨床的有用性を提供する。
[実施例5]
SAHAとファスロデックスを用いた治療
SAHA/ファスロデックス併用療法の安全性及び/又は効果についてのヒト臨床試験
目的:投与したSAHA及びファスロデックスの安全性及び薬物動態を比較するため。
試験計画:これは、第I相、単一中心、非盲検、無作為用量漸増試験、次いで生検を行うことができる疾患(すなわち、乳癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、膵癌、結腸直腸癌、頭頸部癌)を有する癌患者での第II相試験である。患者は、試験に入る前にSAHA及びファスロデックスに暴露されていてはならない。患者は、試験開始の2週間以内にその癌について治療を受けていてはならない。治療は、化学療法、造血増殖因子、及び生物学的療法、例えばモノクロナール抗体の使用を含む。例外は、WBC>30×103/μLを有する患者についてのヒドロキシ尿素の使用である。この期間は、大部分の抗白血病薬の比較的短い作用性によりウォッシュアウトに適切であると思われる。患者は、これまでの治療に付随する全ての毒性から回復していなければならない(グレード0又は1まで)。対象者は全て、安全性について評価され、薬物動態分析用の全ての血液採取が、計画されたように採取される。全ての試験は、倫理委員会の承認及び患者の同意を受けて行われる。
第I相:患者に、1日目と14日目にファスロデックスを筋肉内投与し、1日目〜14日目にSAHAを経口投与する。ファスロデックス又はSAHAの用量は、以下に要約する評価に基づいて、毒性について保持又は変更し得る。治療は、許容できない毒性がない状態で28日毎に反復する。患者3〜6人の群に、ファスロデックスとSAHAの漸増用量を、ファスロデックスとSAHAの組み合わせについて最大耐量(MTD)が決定されるまで投与する。試験用量範囲は、SAHAとファスロデックスについて確立された個々の用量範囲によって最初に決定される。ファスロデックスについての標準用量は、投与当たり500mgである。SAHAについて確立された用量は、1日に1回食物と共に経口で400mgである。患者が治療に耐えられない場合には、用量は、食物と共に1日に1回経口で300mgまで減らし得る。必要ならば、用量は、各週連続する5日間、食物と共に1日に1回で300mgまでさらに減らし得る。追加の用量(量の減少及び増加の両方)及び頻度は、SAHAとファスロデックスの両方についての標準用量に基づいて決定される。MTDは、患者3人のうちの2人、又は6人のうちの2人が用量制限毒性を経験する用量に先立つ用量として定義される。用量制限毒性は、米国国立癌研究所(NCI)有害事象共通用語(CTCAE)バージョン3.0(2006年8月9日)によって設定された定義及び標準に従って決定される。
第II相:患者に、ファスロデックスを、第I相におけるように第I相で決定されたMTDで投与し、SAHAを第I相におけるように投与する。治療は、疾患の進行又は許容できない毒性がない状態で6週毎に2〜6コースの期間反復する。2コースの試験療法の完了後に、完全な又は部分的な反応を獲得している患者は、さらに4コースを受け得る。6コースの試験療法の完了後2ヶ月を越える期間安定な疾患を維持している患者は、最初の適格基準を満たすという条件で、疾患の進行の時点でさらに6コースを受け得る。
血液採取:MGCD0103又はファスロデックスの投与の前後に直接静脈穿刺によって連続的血液を採取する。血清濃度の測定用の静脈血試料(5mL)は、投与の約10分前に採取し且つ投与後のほぼ次の時間:すなわち1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目及び14日目に採取する。それぞれの血清試料を、2つのアリコートに分ける。全ての血清試料を−20℃で保存する。血清試料は、ドライアイスに乗せて運搬する。
薬物動態:患者から、治療開始前並びに1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目及び14日目に薬物動態評価用の血漿/血清試料の採取を行う。Digital Equipment Corporation VAX8600コンピューターシステムを用いて、BIOAVLソフトウェアの最新バージョンを使用して、モデルに依存しない方法で薬物動態パラメーターを算出する。次の薬物動態パラメーター:最大血清濃度(Cmax)、最大血清濃度Cmaxまでの時間、線形台形則を使用して算出される時間0から最終血液採取時間まで(AUC0−72)の濃度−時間曲線下面積(AUC)、及び消失速度定数から計算される最終排出半減期(t1/2)を測定する。排出速度定数は、対数直線濃度−時間プロットの最終線形領域における連続したデータポイントの直線回帰によって推定される。平均標準偏差(SD)、及び薬物動態パラメーターの変動係数(CV)は、それぞれの治療について算出される。パラメーター平均の比(保存製剤/非保存製剤)を算出する。
併用療法に対する患者の反応:患者の反応は、X線、CTスキャン及びMRIを用いた画像化によって評価し、画像化は、試験の開始前及び最初のサイクルの終わりに行い、追加の画像化は、4週間毎に又はその後のサイクルの終わりに行う。画像診断法は、癌の種類及び実現可能性/利用可能性に基づいて選択され、同じ画像診断法は、類似の癌の種類について及びそれぞれの患者の試験コース全体を通じて利用される。反応速度は、RECIST基準を使用して測定される。(Therasseら、J.Natl.Cancer Inst.2000 Feb 2;92(3):205−16;http://ctep.cancer.gov/forms/TherasseRECISTJNCI.pdf)。また患者について癌/腫瘍生検を行い、フローサイトメトリ(流動細胞計測法)、ウエスタンブロッティング及びIHCによる前駆癌細胞表現型及びクローン性増殖の変化を評価し且つFISHによる細胞遺伝学の変化について評価する。試験治療の終了後に、患者を定期的に4週間追跡する。
結論として、SAHAとファスロデックスの組み合わせの投与は、安全であり且つ癌患者に十分に許容される。SAHAとファスロデックスの組み合わせは、癌患者に対して大きな臨床的有用性を提供する。

Claims (25)

  1. 治療有効量のERα+リガンドと治療有効量のヒストンデアセチラーゼ阻害剤とからなる組み合わせ。
  2. 前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤がクラスIの選択性ヒストンデアセチラーゼ阻害剤である、請求項1に記載の組み合わせ。
  3. 前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤がSNDX−275又はMGCD0103である、請求項2に記載の組み合わせ。
  4. 前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤が、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、ピロキサミド、M−カルボキシケイ皮酸ビスヒドロキサミド、トリコスタチンA、トリコスタチンC、サリチルヒドロキサム酸、アゼライン酸ビスヒドロキサム酸、アゼライン酸−1−ヒドロキサメート−9−アニリド、6−(3−クロロフェニルウレイド)カプロン酸ヒドロキサム酸、オキサムフラチン、A−161906、スクリプタイド、PXD−101、LAQ−824、環状ヒドロキサム酸含有ペプチド、ITF−2357、MW2796、MW2996、トラポキシンA、FR901228、FR225497、アピシジン、CHAP、HC毒素、WF27082、クラミドシン、酪酸ナトリウム、イソ吉草酸塩、吉草酸塩、4−フェニル酪酸塩(4−PBA)、4−フェニル酪酸ナトリウム、酪酸アルギニン、プロピオン酸塩、酪酸アミド、イソ酪酸アミド、フェニル酢酸塩、3−ブロモプロピオン酸塩、トリブチリン、バルプロ酸、バルプロ酸塩、CI−994、SNDX−275、MS−27−275の3’−アミノ誘導体、MGCD0103及びデプデシンから選択される、請求項1に記載の組み合わせ。
  5. 前記ERα+リガンドがファスロデックス、ZK−191703、SR16234、RW58668及びGW5638からなる群から選択される、請求項1に記載の組み合わせ。
  6. 前記ERα+リガンドがファスロデックスである、請求項5に記載の組み合わせ。
  7. 前記ERα+リガンドが選択性エストロゲン受容体ダウンレギュレータ(SERD)である、請求項1に記載の組み合わせ。
  8. さらに追加の抗癌剤を含有する、請求項1に記載の組み合わせ。
  9. 前記追加の抗癌剤が、ビンクリスチン、ドキソルビシン、L−アスパラギナーゼ、シス−プラチナム、ブスルファン、ノバントロン、5−Fu(フルオロウラシル)ドキソルビシン、シクロホスファミド、エピルビシン、ゲムシタビン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、カペシタビン、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド、ビンブラスチン、トラスツズマブ(ハーセプチン)トラスツズマブ(アバスチン)、チロシンキナーゼ阻害剤、ラパチニブ、ゲフィニチブ、エルロチニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、ゴセレリン、ロイプロリド、ビスホスホネート、パミドロン酸及びゾレドロン酸から選択される、請求項8に記載の組み合わせ。
  10. 前記ERα+リガンドと前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤との比率が約1:10〜約1:50である、請求項1に記載の組み合わせ。
  11. 前記ERα+リガンドと前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤が、単一組成物に物理的に混合される、請求項1に記載の組み合わせ。
  12. 前記ERα+リガンドと前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤が、物理的に分けられているが、単一製剤中に配合されている、請求項1に記載の組み合わせ。
  13. 前記ERα+リガンドが第一の組成物中に配合され且つ前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤が第二の組成物中に配合されている、及び前記第一の医薬組成物と前記第二の医薬組成物が物理的に分けられているが、同じ包装中に含まれる、請求項1に記載の組み合わせ。
  14. 患者に治療有効量のERα+リガンドとヒストンデアセチラーゼ阻害剤とを投与することからなる、患者の癌を治療する方法。
  15. 前記癌が乳癌である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記癌が薬剤耐性癌である、請求項14に記載の方法。
  17. 前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤が、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、ピロキサミド、M−カルボキシケイ皮酸ビスヒドロキサミド、トリコスタチンA、トリコスタチンC、サリチルヒドロキサム酸、アゼライン酸ビスヒドロキサム酸、アゼライン酸−1−ヒドロキサメート−9−アニリド、6−(3−クロロフェニルウレイド)カプロン酸ヒドロキサム酸、オキサムフラチン、A−161906、スクリプタイド、PXD−101、LAQ−824、環状ヒドロキサム酸含有ペプチド、ITF−2357、MW2796、MW2996、トラポキシンA、FR901228、FR225497、アピシジン、CHAP、HC毒素、WF27082、クラミドシン、酪酸ナトリウム、イソ吉草酸塩、吉草酸塩、4−フェニル酪酸塩(4−PBA)、4−フェニル酪酸ナトリウム、酪酸アルギニン、プロピオン酸塩、酪酸アミド、イソ酪酸アミド、フェニル酢酸塩、3−ブロモプロピオン酸塩、トリブチリン、バルプロ酸、バルプロ酸塩、CI−994、SNDX−275、MS−27−275の3’−アミノ誘導体、MGCD0103及びデプデシンから選択される、請求項14に記載の方法。
  18. 前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤がクラスIの選択性ヒストンデアセチラーゼ阻害剤である、請求項14に記載の方法。
  19. 前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤がSNDX−275である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記ERα+リガンドが、ファスロデックス、ZK−191703、SR16234、RW58668及びGW5638から選択される、請求項14に記載の方法。
  21. 前記ERα+リガンドが選択性エストロゲン受容体ダウンレギュレータ(SERD)である、請求項14に記載の方法。
  22. 前記ERα+リガンドがファスロデックスである、請求項14に記載の方法。
  23. 前記ERα+リガンドと前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤が連続的に投与される、請求項14に記載の方法。
  24. 前記ERα+リガンドと前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤との少なくとも1つが固形腫瘍中に注入することによって患者に投与される、請求項14に記載の方法。
  25. 前記ヒストンデアセチラーゼ阻害剤が前記ERα+リガンドの前に投与される、請求項14に記載の方法。
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