JP2010508995A - 水不溶性ポリマーマトリックスを含む涙点プラグ - Google Patents

水不溶性ポリマーマトリックスを含む涙点プラグ Download PDF

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Abstract

生体侵食性ポリエステルポリマーもしくは脂肪酸系ポリエステルポリマー、または両方のポリマーの混合物を含む水不溶性ポリマーマトリックスを含む医薬組成物であって、ポリマーマトリックスの融点が60℃未満であり、組成物が室温で液体またはペーストで、対象の涙点チャネルを塞ぐように配合され、小管または涙点チャネルの形状に一致する、医薬組成物を開示する。本発明は、対象のチャネルを塞ぐために使用できる注入可能な組成物に配合できる、生体適合性の水不溶性マトリックスを提供することによって当該技術分野の欠陥を克服する。

Description

本発明は、一般的に移植可能な眼科用組成物の分野に関する。より具体的には、眼の疾患または状態を治療するために使用できる液体の移植可能な組成物に関する。好ましい態様において、治療される眼の疾患または状態は、乾性角結膜炎(すなわち、ドライアイまたはドライアイ症候群)である。
涙液膜は、眼の表面を保護するために役立つ複合構造物である。涙液膜は、外側の脂質層、内側のムチン層、および脂質層とムチン層間の水層の3種類の基本的な層を含む。各層は特定の機能を有する。脂質層は、眼の表面からの涙の蒸発を防ぐ。水層は、角膜に酸素を提供し、健康な眼にとって重要である更なる化学成分を含有する。ムチン層は、脂質層と水層間の相互作用を提供し、角膜上で涙を“球状となること”から防ぐ。
毎年およそ750万の中等度または重度のドライアイ症候群の症例が米国で発生している。さらに500万の人々が、涙液量が不足しているため、コンタクトレンズを装着できない。“ドライアイ”は、結果として正常な涙液膜の障害を生じる角膜の不十分な潤滑を経験することである。この状態は、異物感を伴う軽度の断続的な灼熱および/またはひっかかり感から角膜および結膜疾患(乾性角結膜炎(KCS))を伴う重度の水層分泌不足までに及ぶ多種多様な徴候および症状を含む。
ドライアイは、乾燥した環境、環境的大気汚染物質、ある全身薬物、自己免疫疾患、薬物毒性、ホルモン欠乏症または変化、そしてコンタクトレンズの装着さえ含む様々な特異的原因および寄与因子を有する可能性がある。しかし、ドライアイ症候群の大多数の症例は2つの基本的原因に関連している。第一に、涙腺からの涙管が詰まるか、機能不全を起こす場合で、このため十分な量の涙が眼に達しない。この原因に応えて、AlconTM Laboratory, Inc.(テキサス州フォートワース)によって販売されるTEARS NATURALETMおよびBIONTM TEARSなどの人工涙液製品が開発された。第二に、涙腺および涙管は眼に十分な量の涙を送ることができるが、涙が急速に眼から排出されて、ドライアイの状態を引き起こす場合がある。これらに対して、涙点を密閉するための様々な方法と装置が開発されている。
最初は、涙点を縫合、または電気もしくはレーザー焼灼によって密閉した。かかる手段は容認可能な結果をもたらしうるが、再建手術なしで元に戻すことはできない。時に、ドライアイは、排液が多すぎるため、または涙の産生が少なすぎるために生じているか判断することが難しいため、かかる手段が患者を不要な外傷にさらす可能性がある。さらに、かかる手段は、結果として涙が眼に絶えず生じ、蓄積して、患者の顔面に流れる流涙を生じさせる可能性がある。
涙点または小管への挿入用の事前成形のコラーゲンプラグが、可逆的な密閉手段を提供するために開発された。コラーゲンプラグは水溶性であり、涙点に挿入すると、典型的に7から14日の範囲内で溶解する。したがって、コラーゲンプラグは、涙点をより恒久的に密閉することが望ましいか判定するための検査手段として効果的である。
涙点または小管への挿入用の事前成形の水不溶性プラグが様々な米国特許に記載されている。例えば、Freemanに属する米国特許第3、949、750号は、涙点の外側まで達するヘッド部と、涙点および/または小管に達するかえし部とを有するかかるプラグについて記載している。かかるプラグは、眼角に見ることができ、時には不快であり、容易にはずれる。さらに、かかるプラグは、いくぶん挿入が困難であり、時には、これらの大きさや形状により挿入中に組織の損傷を引き起こす。かかるプラグが涙点からはるかに突き出た場合は、これらは強膜に刺激を生じさせる可能性がある。さらに、涙点の組織がかかるプラグによって引き起こされる長期にわたる拡張のために、損傷を受ける可能性がある。
Freemanに属する米国特許第5、283、063号は、そのかえし部に位置する水和されたポートを有する、ヒドロゲル物質から作成された同様なプラグについて記載しており、ここでは小管の液体がかえしに入り、拡張した比較的柔軟な状態にプラグを水和させることを可能にしている。Herrickに属する米国特許第5、723、005号および第5、171、270号は、小管内の密閉および固定を向上させるために、折り畳み可能なフレアー状部分を有する水不溶性の涙点プラグについて記載している。また、これらプラグの一部は、プラグをさらに固定するために涙点の外側を拡張し、小管への移動を防止する保持部分を有する。
Schmittに属する米国特許第5、469、867号は、それぞれ加熱した流動性のポリマーまたは特定の組成物のポリマー複合体を、涙点を通して小管に注入することによって、涙小管および他の哺乳類のチャネルまたは管を塞ぐ方法について記載している。特定のポリマーおよびポリマー複合体は、体温で固体および/または非流動性であり、体温よりわずかに高く加熱すると、流動性である、非免疫原性の生体適合性物質である。ポリマーおよびポリマー複合体は、温度をわずか数℃変えることによって、流動性の状態から非流動性の状態へ迅速に変化させることができる。注入後、ポリマーまたはポリマー複合体は冷却および凝固して、小管の寸法に正確に一致するプラグを形成する。しかし、加熱したポリマーおよび加熱した送達装置は、挿入中に繊細な組織構造に損傷を起こしうる熱傷を生じさせる可能性がある。その他の懸念は、ポリマーの溶融温度である。溶融温度が対象の体温より高い場合、繊細な組織に対する熱傷の著しいリスクがある。さらに、溶融温度が45℃未満の場合、対象が、熱があるか、暖炉の前に座る時など、望ましくない軟化が起こり得る。これは涙器系からこの物質が失われる結果となる。
本発明は、対象のチャネルを塞ぐために使用できる注入可能な組成物に配合できる、生体適合性の水不溶性マトリックスを提供することによって当該技術分野の欠陥を克服する。
より具体的には、本発明は、一般的にポリエステルポリマーもしくは脂肪酸系ポリマー、または両方のポリマーの混合物を含む水不溶性ポリマーマトリックスを含む医薬組成物であって、ポリマーマトリックスの融点が60℃未満であり、組成物が室温で液体またはペーストで、対象のチャネルを塞ぐように配合される医薬組成物に関する。
“対象”という用語は、霊長類、哺乳類および脊椎動物などのヒトまたはヒト以外の任意をいう。特定の実施形態において、対象はヒトである。
本明細書において“チャネル”は、対象における管状の流路をいうものと定義される。特定の実施形態において、チャネルは、小管チャネルまたは涙点チャネル(punctal channel)である。
本発明の文脈で使用する“塞ぐ”または“閉塞”は、本発明の組成物の非存在下で流路に関連したチャネルを通して流路を塞ぐ、または遮断することをいう。したがって、本明細書で使用する“塞ぐ”は、チャネルの全体的および部分的閉塞をいう。
閉塞の期間は、永続的または一時的であり得る。閉塞は、任意の期間にわたり継続し得る。例えば、特定の実施形態において、組成物を、少なくとも1年間チャネルを塞ぐように配合する。他の実施形態において、組成物を、1年未満チャネルを塞ぐように配合する。
組成物は、当業者に公知の任意の更なる成分を含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、組成物は、最高20%までの水混和性有機液体を含む。水混和性有機溶剤は、ポリマーマトリックスと混和性でもよく、または混和性でなくてもよい。特定の実施形態において、水混和性有機液体は、ポリマーマトリックス内で混合性である。
ポリエステルポリマーは、当業者に公知の任意のポリエステルポリマーであり得る。例えば、ポリマーマトリックスは、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(エチレングリコールアジパート)、ポリ(プロピレングリコールアジパート)、ポリ(ブチレングリコールアジパート)、ポリ(ヒドロキシブタレート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)ならびにその混合物およびコポリマーから成る群から選択されたポリエステルポリマーを含み得る。特定の実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリ(カプロラクトン)ポリマーを含む。例えば、ポリマーマトリックスは、次式から成る群から選択されたポリエステルポリマーを含み得る
Figure 2010508995
Figure 2010508995
(式中、R、RおよびRは、独立に2から8個の炭素原子のアルキルならびにアルコキシルジオール、トリオールおよびテトラオールから成る群から選択され、
w、wは、独立に4から12の整数であり、
、wは、独立に1から12の整数であり、
、w、w、w、w、wおよびw10は、独立に0から12の整数であり、
nは、4から9の整数であり、
mは、2から8の整数である)。
、RおよびRのアルキルならびにアルコキシルジオール、トリオールおよびテトラオールの非限定的な例は、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールを含む。Rがブタンジオールであるポリエステルポリオールの例は、次式の通りである。
Figure 2010508995
本発明の医薬組成物の脂肪酸系ポリマーは、当業者に公知の任意の脂肪酸系ポリマーであり得る。例えば、ポリマーマトリックスは、次式の構造を有する脂肪酸系ポリマーを含み得る
Figure 2010508995
(式中、Aは、6から60個の炭素原子の脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルであり、
Bは、8から40個の炭素原子の不飽和脂肪酸の二酸ダイマーであり、
nは、0から3の整数である)。
本明細書において“脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステル”は、1つ以上のヒドロキシ基および1つ以上のエステル基を含む直鎖、分枝鎖および/または環状の脂肪族炭化水素鎖をいうものと定義される。例えば、いくつかの実施形態において、Aは、次式の構造を有する
Figure 2010508995
(式中、a、b、c、d、eおよびfは、独立に1〜15個以上の直鎖状炭素の範囲のアルキル基である)。
本明細書において“二酸ダイマー”は、少なくとも2つの脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルに共有結合している少なくとも2つのカルボン酸置換基を含む5〜8個の炭素の環状の脂肪族および/または芳香族炭化水素コア構造を含むダイマーをいうものと定義される。コア構造は、Hおよび/または1〜15個の炭素のアルキル基などの更なる置換基を含み得る。いくつかの実施形態において、Bは、次式の構造を有する
Figure 2010508995
(式中、g、h、iおよびjは、独立に1〜15個以上の直鎖状炭素の範囲のアルキル基である)。
ポリマーマトリックスは、任意の分子量のポリマーを含有し得る。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、400から8,000の平均分子量を有するポリマーを含有する。さらに、ポリマーマトリックスは、任意の粘度でもよい。特定の実施形態において、ポリマーマトリックスの粘度は、55℃で50から8,000cpsである。
ポリマーマトリックスは、生体侵食性(bioerodible)であっても、生体侵食性でなくてもよい。特定の実施形態において、ポリマーマトリックスまたは組成物は、生体侵食性である。
特定の実施形態において、1種以上の活性剤を、ポリマーマトリックス内で分散させる。活性剤は、所望の作用を生じさせるために使用できる任意の成分、化合物または小分子を含むが、これに限定されるものではない。例えば、所望の作用は、疾患または状態の診断、治癒、緩和、治療または予防を含み得る。特定の実施形態において、活性剤は薬物である。
いくつかの実施形態において、組成物を、所定の期間に活性剤を制御放出させるように配合する。制御放出製剤は、当業者に周知で、本明細書の別の箇所で述べている。
活性剤は、当業者に公知の任意の活性剤であり得る。特定の実施形態では、活性剤は点眼薬である。活性剤は溶液または懸濁液の状態であっても、なくてもよい。
組成物は、当業者に公知の任意の様式で配合することができる。いくつかの実施形態において、組成物は、注入可能なペーストまたは液体に配合される。
いくつかの実施形態において、組成物は、組成物のチャネルへの注入に適した注射器または他の装置に含まれる。
また、本発明は、一般的に本発明の医薬組成物の1つを対象のチャネルに投与することに関係した対象のチャネルを塞ぐ方法に関する。組成物は、投与に先立ち予熱を必要とすることも、必要としないこともある。特定の実施形態において、医薬組成物を、チャネルに組成物を投与する前に予熱しない。前述のように、チャネルは、任意のチャネルであり得る。チャネルの1つの例は、小管チャネルである。別の例は、涙点チャネルである。
チャネルは、任意の期間にチャネルを塞ぐために配合することができる。特定の実施形態において、チャネルは、少なくとも1年間塞がれる。他の実施形態において、チャネルは、1週間、1カ月などの短期間塞がれる。
当業者に公知の組成物を投与する任意の方法が、本発明によって企図される。例えば、いくつかの実施形態において、医薬組成物を針でチャネルに注入する。
医薬組成物は、任意の粘度であり得る。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、非流動性である。他の実施形態において、医薬組成物は、チャネルの形状に一致する。
また、本発明は、一般的に対象の小管または涙点チャネルに本発明の医薬組成物を投与し、組成物が対象の小管チャネルまたは涙点開口部を通した眼からの涙液の排液を減少させることに関係する対象のドライアイ症候群を治療する方法に関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、小管または涙点チャネルに組成物を投与する前に予熱されない。
対象に投与される医薬組成物は、流動性でも、流動性でなくてもよい。いくつかの実施形態において、医薬組成物を、小管または涙点チャネルの形状に形成する。他の実施の形態において、医薬組成物を、注入可能なペーストまたは液体に配合する。
また、本発明は、本発明の医薬組成物および対象に医薬組成物を投与するための装置を含むキットに関する。キットについて、下記の明細書において更に詳細に述べる。医薬組成物を投与するための装置は、当業者に公知の任意の装置であり得る。例えば、装置は、注射器を含み得る。また、針を含み得る。
本明細書に記載される任意の実施形態を、本発明の任意の方法または組成物(および、その逆も)に関して実施することができることが企図される。さらに、本発明の組成物を、本発明の方法を達成するために使用することができる。
“室温”は、所定の部屋(例えば、研究室、薬品戸棚、浴室など)の周囲温度を含み、最も標準的場合で、これは約15℃から約25℃の温度を含み得る。
“チャネルを塞ぐ”もしくは“チャネルを遮断する”という語句またはこれらの語句の任意のバリエーションは、本請求項および/または明細書で使用される場合、チャネルを通した別の物質の輸送または移動を妨害および/または完全に防止する物質でチャネル、流路、開口部、腔または空間の少なくとも一部または部分を部分的および/または完全に満たすプロセスをいう。この“別の物質”は、精子、卵子、涙もしくは血液などの生物起源であるか、または金属棒もしくはピンなどの人工補装具であり得る。好ましい実施形態において、チャネルは、すべての流れを完全に遮断および防止される。
“生体侵食性である”という用語は、生物環境的合図(例えば、標的部位の酸性度、温度または水分、標的部位での酵素、タンパク質または他の分子の存在)の作用による、本発明の組成物および/またはポリマーの分解、脱重合または消化を含む。
“マトリックス”という用語は、本発明のポリマーの物理構造に関する。ある実施形態においては、活性剤をポリマーマトリックスと混合することができる。
“対象”という用語は、霊長類、哺乳類および脊椎動物などのヒトまたはヒト以外のいずれかをいう。特定の実施形態において、対象はヒトである。
“約”または“およそ”という用語は、当業者により理解されるように、近似であると定義され、非限定的な一実施形態では、本用語は10%以内、好ましくは5%以内、より好ましくは1%以内および最も好ましくは0.5%以内であると定義される。
“阻害すること”、“減少すること”もしくは“防止”という用語、またはこれら用語の任意のバリエーションは、本請求項および/または明細書で使用される場合、所望の結果を達成するための、任意の測定可能な減少または完全な阻害を含む。
“有効な”という用語は、本用語が本明細書および/または請求項で使用される場合、所望の、期待される、または意図される結果を達成するのに十分であることを意味する。
“a”または“an”という単語の使用は、本請求項および/または明細書において“含む”という用語と関連して使用される場合、“1つ”を意味し得るが、“1つ以上”、“少なくとも1つ”および“1つまたは2つ以上”の意味とも一致する。
本請求項において“または”という用語の使用は、開示が単に選択肢および“および/または”をいう定義を支持するにもかかわらず、選択肢のみ、または選択肢が相互排他的であることが明確に示されない限り、“および/または”を意味するために使用される。
この明細書と請求項で使用される場合、“含むこと(comprising)”(および“含む”など、含むことの任意の形態)、“有すること”(および“有する”など、有することの任意の形態)、“含むこと(including)”(および“含む”など、含むことの任意の形態)、または“含有すること”(および“含有する”など、含有することの任意の形態)は、包含的または非制限的であって、更なる列挙されていない要素または方法ステップを排除するものではない。
本発明の他の目的、特徴および利点は、下記の詳細な説明から明かとなろう。しかし、詳細な説明および例は、本発明の具体的な実施形態を示しているが、単に例示として示されるものであることを理解しなくてはならない。さらに、本発明の趣旨または適用範囲内の変更および修正がこの詳細な説明によって当業者に明らかになることが企図される。
以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本発明のある非限定的な態様をさらに示すために含まれる。本発明は、本明細書において示される具体的な実施形態の詳細な説明と併せて、これらの図面の1つ以上を参考として、よりよく理解することができる。
哺乳類の眼の涙管系を示す断面概略図である。 本発明の組成物で遮断された小管チャネルの断面概略図である。
特に明記しない限り、百分率として示される全ての成分量は、パーセント重量/重量の用語(重量%)である。
上記のように、毎年およそ750万例の中等度または重度のドライアイ症候群の症例が、米国で発生している。状態は、異物感を伴う軽度の断続的な灼熱および/またはひっかかり感から角膜および結膜疾患(乾性角結膜炎(KCS))を伴う重度の水層分泌不足までの範囲に及ぶ多種多様な徴候および症状を含む。現在の治療法の選択肢は、しばしば無効であり、取り扱いにくい場合がある。例えば、涙点または小管への挿入用の事前成形の水不溶性プラグは、時には不快で、容易にはずれる。さらに、予熱を必要とする注入可能な組成物は扱いにくい場合があり、専門の用具を必要とする可能性がある。
本発明は、対象のチャネルを塞ぐために使用できる注入可能な液組成物またはペーストに配合することができる、生体適合性の水不溶性マトリックスを提供することによって当該技術分野のこれらの欠陥を克服する。水不溶性マトリックスは、生体侵食性ポリエステルポリマーもしくは非生体侵食性脂肪酸系ポリエステルポリマー、またはその混合物を含み得る。ある態様において、本組成物は、哺乳類の眼の小管または涙点チャネルに本組成物を投与することによって、ドライアイ症候群を治療するために使用することができる。
これらおよび他の非限定的な本発明の態様は、以下の節にさらに詳細に記載される。
A.治療の適用
一般的に、本発明の組成物を、任意のタイプのチャネルを遮断する(例えば、任意のタイプの生物および非生物内のチャネルを遮断し、そして生物系外の全タイプのチャネルおよび管状装置でさえ遮断する)ために使用することができる。本発明の組成物を使用したチャネルの遮断は、宿主内のチャネル内またはチャネル外への物質の移動を防止または減少できる。
典型的に、本発明の組成物を、注入装置(例えば、そのチェンバー内に本発明の組成物を保持するか、含有することでき、遮断する管またはチャネルに容器から組成物を注入または押し出すことができる任意の装置)によってチャネルに挿入することができる。使用できる注入装置の非限定的な例は、医療専門家に一般的に公知および入手可能なプラスチック先端アプリケータ、カテーテル、リザーバ、プランジャ、放出システム、プラスチックチューブ、微細カニューレ、テーパカニューレならびに様々なタイプの注射器および皮下針を含む。注入装置において提供されるポリマー物質の量は、遮断される特定のチャネル、ならびに所望の遮断の量およびタイプによって変動し得る。当業者は、注入装置内に含まれる組成物の量が遮断されるチャネルの大きさに依存しうることを理解するであろうことが企図される。さらに、注入装置の先端またはノズルの大きさは、配置されるチャネルの内径に関連しうる。例えば、24ゲージ針は、小管に通じている涙点の開口部内に容易にはまる。
1.ドライアイ症候群
特定の実施形態において、本発明の組成物は、ドライアイ症候群を治療するために使用することができる。図1は、哺乳類の眼10の涙管系を図示したものである。涙管系は、下涙小管14に接続した下涙点12、および上涙小管18に接続した上涙点16を含む。小管14および18は、涙嚢20および鼻涙管22に接続している。涙腺24は、涙管26を通して眼10に接続している。一般的に、涙は涙腺24によって産生され、眼10に涙管26を通して供給される。そして、涙は涙点12および小管14、涙点16および小管18、ならびに鼻涙管22を通して眼10から排出される。
上記のように、ドライアイ症候群の影響は、哺乳類の眼10の小管14、18または涙点12、16チャネルを塞ぐことによって治療することができ、これにより小管および涙点チャネルを通した眼からの涙液の排液を減少または防止することができる。例えば、注入装置のノズルを、下涙点または上涙点開口部を通して、涙点12、16および/または小管14、18チャネルに挿入することができる。組成物を、ノズルから、チャネルに注入することができる。注入は、所望の量の遮断が得られるまで継続する。場合によっては、チャネルの一部のみを遮断する(すなわち、部分的な流れを許容する)、またはチャネル全体を遮断することが望ましいことがある。ある態様において、組成物を、チャネルに注入し、チャネルを満たし、遮断されているチャネルの内面壁にポリマー物質を一致させることができる。その後で、注入装置のノズルは、引き出される。
図2は、本発明の組成物(30および32)によって遮断または閉塞されたそれぞれ涙小管14および18を図示する。図2に示すように、組成物30および32は、小管14および18を完全に遮断しているが、必要に応じて、組成物を単に小管14および18を部分的に遮断するような様式で配合および/または挿入することができる。さらに、必要に応じて、組成物30および32を、膨大部19および21、または図1および2に示されるチャネルの任意の他の部分に拡張するように配合することもできる。
2.塞ぐことができる他のチャネルの非限定的な例
本発明によって遮断できる他のチャネルの非限定的な例は、卵管、精管、動脈、血管および骨内腔を含む。したがって、本発明の組成物は、特定のチャネルの閉塞を実施する他の治療適用に使用できることが企図される。例えば、Schmittに属する米国特許第5、469、867号(引用したものとする)は、注入可能な組成物を該当するチャネルに挿入することによって、生殖チャネルを塞ぎ、血液供給を閉鎖し、脈管異常を修正し、頭蓋タップのために一時的に作成したチャネルを閉鎖し、骨内腔でピンを固定するための方法を記載している。また、本発明の組成物は、類似した方法で使用できることが企図される(すなわち、部分的または完全にチャネルを遮断するために、該当するチャネルに組成物を注入する)。
B.水不溶性ポリマーマトリックス
本発明の水不溶性ポリマーマトリックスを、対象のチャネルを塞ぐために使用できる注入可能な液体またはペーストに配合することができる。ある態様において、ポリマーマトリックスは、60℃未満の融点を有する。マトリックスは、好ましくは400から8,000の平均分子量および/または55℃で50〜8,000cpsの粘度を有するポリマーを含む。
1.生体侵食性ポリエステルポリマー
本発明のマトリックスは、ポリエステルポリマーを含み得る。使用可能な生体侵食性ポリエステルポリマーの非限定的な例は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(アルキレングリコールアジパート)(例えば、ポリ(エチレングリコールアジパート)、ポリ(プロピレングリコールアジパート)、ポリ(ブチレングリコールアジパート))ならびにその混合物およびコポリマーを含む。ポリ(カプロラクトン)ポリマーは、好ましいポリエステルポリマーであり、商品名TONETM PolyolおよびCAPATM Polyolの下で、それぞれDow Chemical Company(所在地ミシガン州ミッドランド)およびSolvay Chemicals, Inc.(所在地テキサス州ヒューストン)から市販されている。
下記の表1は、本発明の文脈で使用され得る水不溶性ポリエステルポリマーマトリックスの非限定的な例を含む。これらのポリマーは、ポリカプロラクトンを主成分としている。これらのポリマーの物理的特性および商業的入手性を、表1にリストアップする。
Figure 2010508995
PCL−900=Tone310=CAPA3091=トリオールとしてTMP含有ポリカプロラクトントリオール
CAPA2101A=Tone2221=ジオールとしてNPG含有ポリカプロラクトンジオール
CAPA PL−1000=ポリオール含まない1,000のmwでのポリカプロラクトン
Tone1232=ジオールとしてブタンジオール(BDO)含有ポリカプロラクトンジオール
TMP=トリメチロールプロパン
NPG=ネオパンチルグリコール
BDO=ブタンジオール
PENTA=ペンタエリトリトール。
表1のポリマーの分解速度は、pH7.4でリン酸緩衝食塩水(PBS)中に保存後、重量減少をモニタリングすることによって測定した。重量減少は、37℃でPBS食塩水にポリマーを曝露後に測定した。食塩水を除去し、バイアルを乾燥させ、重量減少を測定した。2週および4週後の分解速度を以下の表2に示す。また、食塩水のpH(最初はpH7.4)を、以下に報告する。
Figure 2010508995
*37℃、pH7.4でPBS10ml中にポリマー1g
**37℃、pH7.4でPBS20ml中にポリマー1g
***37℃、pH7.4でPBS20ml中にポリマー0.5g
NT=試験せず。
他の非限定的な態様において、本発明のポリエステルポリマーを、次式から成る群から選択することができる
Figure 2010508995
Figure 2010508995
(式中、R、RおよびRは、独立に2から8個の炭素原子のアルキルならびにアルコキシルジオール、トリオールおよびテトラオールから成る群から選択され、
w、wは、独立に4から12の整数であり、
、wは、独立に1から12の整数であり、
、w、w、w、w、wおよびw10は、独立に0から12の整数であり、
nは、4から9の整数であり、
mは、2から8の整数である)。
、RおよびRのアルキルならびにアルコキシルジオール、トリオールおよびテトラオールの非限定的な例は、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールを含む。
本発明のポリエステルポリマーマトリックスを、当業者に公知の多くの異なるプロセスによって調製することができる。例えば、ポリエステルポリマーマトリックスは、粘度を減少させるために加熱し、例えば、0.22μmメンブランフィルターを使用することによる滅菌フィルタリングによって調製することができる。さらに、ポリマーマトリックスを、当業者に公知の多くの異なるプロセスによって滅菌することができる。例えば、ポリマーマトリックスは、乾熱、ガンマ照射または他の一般の滅菌法によって滅菌することができる。
本発明のポリエステルポリマーマトリックスは、一般的に少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、およびより好ましくは少なくとも80%の量のポリエステルポリマーを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも85%の量のポリエステルポリマーを含む。他の実施形態において、本発明の組成物は、少なくとも95%の量のポリエステルポリマーを含む。さらに別の実施形態において、組成物は、少なくとも99%の量のポリエステルポリマーを含む。
2.脂肪酸系ポリエステルポリマー
本発明のマトリックスは、脂肪酸系ポリマーを含み得る。脂肪酸系ポリエステルは、現在、多種多様な生成物(例えば、コーティング剤、接着剤、シーリング材、エラストマ材および泡沫剤)で使用されており、また化粧品およびパーソナルケア製品での使用が見られている。ある脂肪酸系ポリマーはダイマーであり、かかるダイマーの非限定的な例は、例えば次式の構造を含む
Figure 2010508995
(式中、Aは、6から60個の炭素原子の脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルであり、Bは、8から40個の炭素原子の不飽和脂肪酸の二酸ダイマーであり、nは、0から3の整数である)。ある実施形態において、Aの脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルは、次式の構造を有する
Figure 2010508995
(式中、a、b、c、d、eおよびfは、互いに独立に1〜15個以上の直鎖状炭素の範囲のアルキル基である)。ある実施形態において、Bの不飽和脂肪酸の二酸ダイマーは、次式の構造を有する
Figure 2010508995
(式中、g、h、iおよびjは、互いに独立に1〜15個以上の直鎖状炭素の範囲のアルキル基である)。ある特定の実施例において、Aは、次式である。
Figure 2010508995
ある特定の実施例において、Bは、次式である。
Figure 2010508995
また、本発明の脂肪酸系ポリマーは、次式の構造によって表すことができる
Figure 2010508995
(式中、Aは、次式であり、
Figure 2010508995
Bは、次式であり、
Figure 2010508995
、R、R、RおよびRは、互いに独立に1〜30個以上の直鎖状炭素の範囲のアルキル基である)。
かかる脂肪酸系ポリエステルを、ジオールまたはポリオール(例えば、脂肪族ヒドロキシカルボン酸)と脂肪酸ダイマーとのエステル化反応によって調製する。脂肪酸系ダイマーの例は、硬化ヒマシ油ダイマージリノール酸であり、Kokyu Alcohol Kogyo Co.,Ltd(所在地、日本、東京)(例えば、RISCOCAST、3,900および6,800g/mol分子量)から入手可能である。
Figure 2010508995
上記のダイマーなどの脂肪酸系ポリマーは、他のポリマー(例えば、ポリエーテルおよびポリウレタン)に勝る多くの利点を有する。例えば、脂肪酸系ポリマーは、緩徐な生分解を受けるのみで、熱、酸化および紫外(UV)線に比較的安定である。さらに、比較的少ないエステル結合を囲む疎水性環境は、有機化合物との互換性、および他のポリエステルポリオールと比べて比較的高い加水分解安定性をもたらす。また、これらエステルの加水分解安定性は、酸、アルカリおよびアルコールによる抵抗をもたらす。
脂肪酸系ポリマーの他の特性は、あるポリオールおよびポリエーテル(例えば、1,4−ブタンジオール−アジパート(BDO−アジパート)、ポリプロピレングリコール(PPG)およびポリブタジエン−ジオール(PB−ジオール))に比べて引張強さおよび伸張性の良好な維持、良好な衝撃強さと併せた柔軟性および低エネルギー表面に対する付着性を含む。例えば、商品名PRIPLAST(1,300〜3,200g/molの分子量範囲)の下でUniqema(所在地オランダ、ゴーダ)によって販売される脂肪酸系ポリエステルポリオールダイマーは、これらの特性を示す。また、PRIPLASTポリマーは、良好な伸張性、引張強さおよびShore A硬度などの特性を特徴とするポリウレタンに容易に変換することができる。本発明の文脈で使用されると、PRIPLASTおよび/またはRISCOCASTなどの脂肪酸系ポリマーは、上記のような好ましい特性をもたらす可能性がある。
C.活性剤
ある非限定的な態様において、本発明の水不溶性ポリマーマトリックスは、活性剤を含み得る。活性剤は、所望の作用をもたらすために使用できる任意の成分、化合物または小分子を含むが、これに限定されるものではない。本発明の所望の作用の非限定的な例は、治療効果を含む。例えば、所望の作用は、疾患または状態の診断、治癒、緩和、治療または予防を含み得る。また、活性剤は、対象の身体部分または器官の構造または機能に影響を及ぼし得る。
ある実施形態において、活性剤は疎水性薬物である。疎水性活性剤は、水性媒体に難溶性の(例えば、水性組成物で投与される濃度で媒体に完全に溶解されない)薬剤を含む。したがって、使用および濃度によって、活性剤は、ある状況において水不溶性であるが、別の状況において水不溶性でないと考慮できる。しかし、当業者は、本発明の文脈の中で、活性剤が疎水性薬物である必要がないことを認めるであろう。
活性剤の好ましいクラスは、点眼薬を含む。非限定的な例は、抗緑内障剤、抗血管新生剤、抗感染剤、抗炎症剤、成長因子、免疫抑制剤および抗アレルギー剤を含む。抗緑内障剤は、β遮断剤(例えば、チモロール、ベタキソロール、レボベタキソロールおよびカルテオロール)、縮瞳剤(例えば、ピロカルピン)、炭酸脱水酵素阻害剤(例えば、ブリンゾールアミドおよびドルゾラミド)、プロスタグランジン(例えば、トラボプロスト、ビマトプロストおよびラタノプロスト)、セレトネルジック、ムスカリン、ドーパミン作動性アゴニスト、およびアドレナリンアゴニスト(例えば、アプラクロニジンおよびブリモニジン)を含む。抗血管新生剤は、酢酸アネコルタブ(RETAANETM、AlconTM Laboratories, Inc.、テキサス州フォートワース)および受容体型チロシンキナーゼ阻害剤を含む。抗感染剤は、キノロン(例えば、シプロフロキサシン、モキシフロキサシンおよびガチフロキサシン)およびアミノグリコシド(例えば、トブラマイシンおよびゲンタミシン)を含む。抗炎症剤は、非ステロイド性およびステロイド性抗炎症剤(例えばスプロフェン、ジクロフェナク、ケトロラク、ネパフェナク、リメキソロンおよびテトラヒドロコルチゾル)を含む。成長因子は、EGFを含む。抗アレルギー剤は、オロパタジンおよびエピナスチンを含む。点眼薬は、マレイン酸チモロール、酒石酸ブリモニジンまたはナトリウムジクロフェナクなどの薬学的に許容される塩の形態で存在し得る。
一実施形態において、点眼薬は、炭酸脱水酵素阻害剤、β遮断剤、プロスタグランジン、ブラジキニンアゴニスト、rhoキナーゼ阻害剤、CNP受容体アゴニストおよびグアニル酸シクラーゼアクチベータなどの眼圧下降薬の既知のクラスから成る群から選択される。
点眼薬は本発明の好ましい活性剤であるが、発明者は他の活性剤が使用できることを企図する。以下は、これらの他の活性剤の非限定的な例を含み、一部のこれらの活性剤が上記で定義された点眼薬に対してジェネリックまたは同一であり得ることを認識すべきである。この理由は、一部の点眼薬が他の疾患または状態を治療または防止するために使用できるためである。さらに、上記の節で定義されていない以下の活性剤の一部も、眼の疾患または状態を治療するために使用できる可能性がある。核酸、タンパク質およびペプチド、ホルモンおよびステロイド、化学療法剤、NSAID、ワクチン成分、鎮痛剤、抗生物質、抗抑うつ剤などの活性剤は、本発明の文脈において有用であると企図される。
D.医薬組成物
好ましい態様において、本発明の医薬組成物は、室温で液体である。ある態様において、活性剤は、マトリックス全体にわたり分散している。“薬学的または薬理学的に許容される”という語句は、例えば、ヒトなどの対象に投与すると、有害な、アレルギーまたは他の不都合な反応を産生しない分子実体および組成物を含み得るが、これに限定されるものではない。医薬組成物の調製は、一般的に当業者に公知である。Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.Mack Printing Company,1990。さらに、動物(例えば、ヒト)の投与の場合、調製は、FDAのOffice of Biological Standardsにより求められる滅菌、発熱原性、一般的安全性および純度の基準を満たすことが好ましい。
“治療有効量”は、レシピエントに有益な結果をもたらすために有効な量である。かかる量は、最初は公開された文献を再検討することによって、in vitro検査を実施することによって、または健常な実験動物の代謝研究を実施することによって決定することができる。臨床設定での使用前に、動物モデル(好ましくは治療される特定の疾患の広く認められた動物モデル)での確認研究を実施することが有益であり得る。ある実施形態に用いられる好ましい動物モデルは齧歯目モデルである。本モデルが好ましいのは、使用のために経済的であって、特に、得られた結果が臨床的価値を予測するとして広く認められていることによる。
“薬学的に許容される担体”は、任意およびすべての溶媒、分散媒、コーティング剤、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤(例えば、抗菌物質、抗かび剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩類、防腐剤、薬物、薬物安定剤、ゲル、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味剤、香料、染料、当業者に公知のかかる物質およびその組合せ(Remington’s,1990)を含む。
対象に投与する本発明の組成物の実際の用量は、体重、状態の重症度、治療される疾患のタイプ、以前または同時の治療介入、患者の突発疾患および投与経路などの物理的および生理的因子によって決めることができる。投与に責任を負う開業医は、いずれにしても、組成物中の活性成分の濃度および個々の対象に対する適切な用量を決定する。
生体侵食性ポリマーマトリックスを含有する組成物は、さらに、上記のポリエステルポリマーに混合できる最高20%までの水混和性有機液体を含有することができる。一部実施形態において、水混和性有機液体の量は、10%以下である。混合性有機液体の例は、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコールである。これらの液体も水溶性であり、したがってin vivoの薬物放出プロフィールおよびポリエステルポリマーマトリックスの分解速度を変更する。さらに、これらの有機液体は、薬物充填マトリックスの粘度を減少させる。
組成物は、製造および貯蔵の条件下で安定し、細菌および菌類などの微生物の汚染作用に対して保護されるべきである。外毒素汚染が安全なレベル(例えば、0.5ng/mgタンパク質未満)で最小限に保たれなければならないことはいうまでもない。
当業者は、本発明の組成物が任意の数の成分(例えば、活性剤、ポリマー、賦形剤など)の組合せも含み得ることを認めるであろう。これらの成分の濃度が変動し得ることも企図される。ある非限定的な実施形態において、医薬組成物は、例えば、少なくとも約0.001重量%の活性成分を含み得る。他の実施の形態において、活性成分は、組成物の重量の約0.002%から約50%、およびそこで得られる任意の範囲を構成し得る。さらに他の実施形態において、活性成分は、組成物の約0.5%から約5%を構成し得る。更なる実施形態において、活性剤の濃度は、約5%から約30%である。なお更なる実施形態において、装置内の活性剤の濃度は、約10%から約20重量%である。当業者は、濃度が所定の組成物における成分の添加、置換および/または減量に応じて変動し得ることを理解するであろう。
E.成分の供給源
本請求項および明細書に記載される本発明の組成物の成分(ingredient)および成分(component)は、当業者に公知の任意の方法によって得ることができる。非限定的な実施形態において、例えば、これらの成分は、かかる化合物、薬剤および活性成分の供給源を得ることによって単離することができる。多くの場合、成分は市販されている。
F.修飾および誘導体
本明細書全体にわたり開示される成分の修飾または誘導体は、本発明の方法および組成物で有用であると企図される。誘導体は調製することができ、かかる誘導体の特性は、これらの所望の特性について当業者に公知の任意の方法によって評価することができる。
ある態様において、“誘導体”は、化学修飾前に依然として化合物の所望の作用を維持する化学修飾化合物をいう。かかる誘導体は、親分子に対する1つ以上の化学的部分の付加、除去または置換を有する可能性がある。本書全体にわたり開示された化合物および構造に対して成し得る修飾のタイプの非限定的な例は、メチル、エチル、プロピルなどの低級アルカン、またはヒドロキシメチルもしくはアミノメチル基;カルボキシル基およびカルボニル基;ヒドロキシル;硝石、アミノ、アミドおよびアゾ基;硫酸、スルホン酸、スルホン、スルフヒドリル、スルホニル、スルホキシド、リン酸、ホスホノ、ホスホリル基およびハロゲン化物置換基などの置換低級アルカンの付加または除去を含む。更なる修飾は、例えば、プロピルによるエチルの置換、より大きなまたはより小さな芳香族基によるフェニールの置換などの原子骨格の1個以上の原子の付加または除去を含み得る。この代わりに、環状または二環式構造で、N、SまたはOなどのヘテロ原子を、炭素原子の代わりにその構造に置換することができる。
G.等価物
本明細書全体にわたり考察される成分に対する公知および未知の等価物を、本発明の組成物および方法と共に使用することができる。場合によっては、例えば、等価物を代用として使用することができる。また、等価物を、本発明の方法および組成物に加えて使用することができる。当業者は、過度の実験なしに、成分に対する容認できる公知または未知の等価物を認識および同定できるであろう。
H.キット
本発明の更なる実施形態において、キットを提供する。非限定的な態様において、キットは、本発明の医薬組成物、ならびに請求項および明細書に記載の他の成分を含み得る。キットの容器は、ビン、ディスペンサ、パッケージ、仕切り、注射器、針(例えば、7、8、9、10、15、20、25、30、31、32、33などのゲージ)または他のタイプの容器を含み得る。容器は、その表面上に表示を含み得る。例えば、表示は単語、語句、省略形、図または記号であり得る。
容器は、成分(例えば、本発明の組成物)の所定量を調剤することができる。組成物を、スプレー、エアゾール、または液状もしくは半固形状で調剤することができる。容器は、スプレー、ポンプまたはしぼり機構を有することができる。特定の態様において、キットは、本発明の組成物を投与するための注射器を含み得る。
キットに複数の成分が存在する場合(これらは一緒に梱包されている)、キットは、一般的に更なる成分が別々に置かれる2番目、3番目または他の更なる容器も含有し得る。また、本発明のキットは、商業的販売用の厳重に密封された状態で成分を収納する容器を含み得る。かかる容器は、所望のビン、ディスペンサまたはパッケージが保持された注入または吹き込み成形プラスチック容器を含み得る。
また、キットは、キットの成分を使用するため、およびキットに含まれない任意の他の組成物、化合物、薬剤、活性成分または物の使用のための説明書を含み得る。説明書は、実施可能な変更を含み得る。説明書は、例えば、生成物または組成物をいかに適用、使用および維持するかの説明を含み得る。
本明細書において開示および請求されたすべての組成物および/または方法は、本開示を踏まえて過度の実験なしに作成および実行することができる。本発明の組成物および方法は好ましい実施形態に関して記載されているが、本発明の概念、趣旨および適用範囲から逸脱することなく、変更が組成物および/または方法に対して、ならびに本明細書に記載の方法のステップまたは一連のステップにおいて、適用されうることは当業者に明らかであろう。より詳しくは、化学的および物理的に関連するある薬剤が、本明細書に記載の薬剤と交換できる一方、同一または類似した結果を達成し得ることは明らかであろう。当業者にとって明らかな、すべてのかかる類似した代用および変更が、添付の請求によって定義されたように本発明の趣旨、適用範囲および概念の範囲内と考えられる。
参照文献
以下の参照文献は、これらの参照文献が実験手順または本明細書中で示されることを補足する他の詳細を提供する程度に、特に参考として援用される。
Figure 2010508995

Claims (20)

  1. ポリマーマトリックスの融点が60℃未満であり、組成物が室温で液体またはペーストで、対象のチャネルを塞ぐように配合される、ポリエステルポリマーもしくは脂肪酸系ポリマー、または両方のポリマーの混合物を含む水不溶性ポリマーマトリックスを含む医薬組成物。
  2. 組成物が最高50%(w/w)までの水混和性有機液体を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. ポリマーマトリックスが、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(エチレングリコールアジパート)、ポリ(プロピレングリコールアジパート)、ポリ(ブチレングリコールアジパート)、ポリ(ヒドロキシブタレート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)ならびにその混合物およびコポリマーから成る群から選択されるポリエステルポリマーを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. ポリマーマトリックスがポリ(ε−カプロラクトン)ポリマーを含む、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. ポリマーマトリックスが次式から成る群から選択されるポリエステルポリマーを含む、請求項1に記載の医薬組成物
    Figure 2010508995
    Figure 2010508995
    (式中、R、RおよびRは、独立に2から8個の炭素原子のアルキルならびにアルコキシルジオール、トリオールおよびテトラオールから成る群から選択され、
    w、wは、独立に4から12の整数であり、
    、wは、独立に1から12の整数であり、
    、w、w、w、w、wおよびw10は、独立に0から12の整数であり、
    nは、4から9の整数であり、
    mは、2から8の整数である)。
  6. 、RおよびRが独立にブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールから成る群から選択される、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. ポリマーマトリックスが次式の構造を有する脂肪酸系ポリマーを含む、請求項1に記載の医薬組成物
    Figure 2010508995
    (式中、Aは、6から60個の炭素原子の脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルであり、
    Bは、8から40個の炭素原子の不飽和脂肪酸の二酸ダイマーであり、
    nは、0から3の整数である)。
  8. Aが次式の構造を有する、請求項7に記載の医薬組成物
    Figure 2010508995
    (式中、a、b、c、d、eおよびfは、独立に1〜15個以上の直鎖状炭素の範囲のアルキル基である)。
  9. Bが次式の構造を有する、請求項7に記載の医薬組成物
    Figure 2010508995
    (式中、g、h、iおよびjは、独立に1〜15個以上の直鎖状炭素の範囲のアルキル基である)。
  10. ポリマーマトリックスが400から8,000の平均分子量を有するポリエステルポリマーを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  11. 組成物が55℃で50から8,000cpsの粘度を有する、請求項1に記載の医薬組成物。
  12. ポリマーマトリックスまたは組成物が生体侵食性である、請求項1に記載の医薬組成物。
  13. 活性剤がポリマーマトリックス内で分散する、請求項1に記載の医薬組成物。
  14. チャネルに請求項1の医薬組成物を投与することを含む対象の小管チャネルまたは涙点チャネルを塞ぐ方法。
  15. チャネルに組成物を投与する前に医薬組成物が予熱されない、請求項14に記載の方法。
  16. 医薬組成物が針でチャネルに注入される、請求項14に記載の方法。
  17. 対象の小管または涙点チャネルに請求項1の医薬組成物を投与し、組成物が対象の小管チャネルまたは涙点開口部を通した眼からの涙液の排液を減少させることを含む対象のドライアイ症候群を治療する方法。
  18. 医薬組成物が小管または涙点チャネルの形状と一致する、請求項17に記載の方法。
  19. 医薬組成物が注入可能なペーストまたは液体に配合される、請求項17に記載の方法。
  20. 請求項1の医薬組成物および注射器を含むキット。
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