JP2010505437A - 塩基性タンパク質タグに融合したプロセシング酵素 - Google Patents

塩基性タンパク質タグに融合したプロセシング酵素 Download PDF

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    • C12N9/506Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from viruses derived from RNA viruses
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    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/20Fusion polypeptide containing a tag with affinity for a non-protein ligand

Abstract

本発明は好熱性細菌由来の高度に塩基性のタンパク質から誘導されたN末端に結合したタグを含んでなるプロセシング酵素に関するものである。該プロセシング酵素はタンパク質を修飾するために有用である。それらは高収率で産生させることができ、使用後に修飾タンパク質から効率的に分離することができる。

Description

本発明は好熱性細菌由来のアルカリタンパク質タグを含んでなる新規なプロセシング酵素に関する。
微生物宿主細胞中における組換えタンパク質の発現はヒト治療用タンパク質の工業的生産に広く使用されている。融合パートナーは標的タンパク質のN末端(又はC末端)に結合させられ、標的タンパク質の発現レベル、溶解性又は正しい折り畳み性を増加させ、下流のプロセシングでの容易な精製を可能にする。標的タンパク質からの融合パートナーの除去が普通は標的タンパク質の生物学的活性を保存するために必要である。融合タンパク質のプロセシングは、融合パートナーを切断して標的タンパク質を切り離すことのできる適切なプロテアーゼを使用して、発現後又は一又は複数の初期精製工程後の何れかで実施できる。融合パートナーを伴うか伴わない組換え標的タンパク質は、一又は複数の酵素工程を使用してある種の生物学的特徴を得るために翻訳後に修飾される必要がまたありうる。かかる修飾には、マンノース、フコース又はキシロース糖類での望まれないグリコシル化の除去又はグリコシル化の導入が含まれる。修飾にはまた脱アミド化、アミド化、メチル化、リン酸化、脱リン酸化、硫酸化、アセチル化又はアミノ基転移が含まれうる。
下流のプロセシング工程のコストを減少させるためには、プロセシング酵素の生産が安価で、例えば多い量で発現させることができ、少ない数のクロマトグラフィー工程で精製できることが極めて重要である。更に、融合タンパク質の切断に使用されるプロセシング酵素を、標的タンパク質のプロセシング後に容易に除去できることが望ましい。プロセシング酵素を精製カラムに固定化することができることもまた有利になりうることである。
本発明は、融合タンパク質からの融合パートナーの切断を含む標的タンパク質の修飾に十分に適合した新規なプロセシング酵素を提供する。更に、新規なプロセシング酵素はプロセシング工程後に標的タンパク質から容易に分離させることができる。
一態様では、本発明は、好熱性細菌由来の高度に塩基性のリボソームタンパク質から誘導されたN末端に結合したタグを含んでなるプロセシング酵素に関する。
これらのタグの幾つかは同時係属出願のPCT/EP2006/061493に開示されている。
タグは可溶型タグつきプロセシング酵素の高収率での発現を容易にする。タグはまた単一の陽イオン交換クロマトグラフィー精製工程後に高い純度を可能にし、また標的タンパク質前躯体のプロセシング後にタグつきプロセシング酵素の容易な除去を可能にする。タグはまたタグつきプロセシング酵素に対する固定化剤(immobilizer)として陽イオン交換クロマトグラフィーマトリックスを使用するオンカラムプロセシングを可能にする。
「高度に塩基性」なる表現は、高い割合の塩基性アミノ酸残基Lys及びArgを有しているタンパク質を意味し、例えばタンパク質中のアミノ酸残基の全数の少なくとも約15%である。
「リボソームタンパク質」とはあらゆる生物におけるmRNA指向性タンパク質合成を触媒する粒子であるリボソームのペプチド又はポリペプチドサブユニットを意味する。リボソームタンパク質は、InterPro及びPrositeのようなドメインデータベースにおいて報告されているようなリボソームサインによりその配列に基づいて定義される。リボソームタンパク質を使用する利点は、それらが殆どは非常に陽性に荷電していることである。
本発明の文脈において、「好熱性微生物」とは、約50℃から約100℃で最適に成長する生物を意味する。これは、一般に30−37℃の温度で最適に成長する中温菌と対照的である。「好熱性細菌」なる用語はこの文脈では超好熱性細菌もまた包含する。
一実施態様では、タグはシステイン残基を含まない。
更なる実施態様では、タグは約15から約250、約15から約225、15から約200、約15から約175、約15から約150、15から約75、又は約15から約50のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約15から約250のアミノ酸残基を有する。
一実施態様では、タグは約15から約200のアミノ酸残基を有する。
一実施態様では、タグは約15から約150のアミノ酸残基を有する。
一実施態様では、タグは約15から約100のアミノ酸残基を有する。
一実施態様では、タグは約15から約50のアミノ酸残基を有する。
更なる実施態様では、タグは、約20から約120、約20から約100、約20から約90、約20から約75のアミノ酸残基又は約20から約50のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約20から約120のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約20から約100のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約20から約90のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約20から約75のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約20から約50のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約250のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約225のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約200のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約175のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約150のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約125のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約100のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約50から約75のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約75から約250のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約75から約225のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約75から約200のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約75から約175のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約75から約150のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約75から約125のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約75から約100のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約100から約250のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約100から約225のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約100から約200のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約100から約175のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約100から約150のアミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは約100から約125のアミノ酸残基を含む。
タグは典型的には少なくとも約15%の塩基性アミノ酸残基を含み、精製タグは約15から約50%、約15から約45%、約15から約40、約15から約35%、約15から約30%、約15から約25%又は約15から約20%の塩基性アミノ酸残基を含みうる。
他の実施態様では、タグは約20から約50%、約20から約40%又は約20から約30%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは約40%から約50%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは約40%から約60%の塩基性アミノ酸残基,lys及びargを含む。
一実施態様では、タグは15から50%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは15から45%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは15から40%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは15から35%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは15から30%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは15から25%の塩基性アミノ酸残基を含む。
他の実施態様では、タグは15から20%の塩基性アミノ酸残基を含む。
一実施態様では、タグは、例えばPrositeデータベースに記載されているようなリボソームタンパク質L9ファミリーから誘導される(Hulo N., Bairoch A., Bulliard V., Cerutti L., De Castro E.,Langendijk-Genevaux P.S., Pagni M., Sigrist C.J.A.“ The PROSITE database.” Nucleic Acids Res. 34:D227-D230(2006)。
本発明の一実施態様では、タグは、次のものからなるペプチド配列群から選択される: MSKTIVRKNESIDDALRRFKRAVSKTGTLQEVRKREFYEKPSVRRKKKSEAARKRK(配列番号:1);
MGKKTVGVKKRLAKAYKQNRRAPVWITVKTKRSVFGSPKRRHWRRSKLKV(配列番号:2);
MKRTYQPSRRKRKRTHGFLARKRTPGGRRVLKNRRRKGRWRLTV(配列番号:3);
MGKGDRRTRRGKIWRGTYGKYRPRKKK(配列番号:4);
MAKVKMKTNRSAAKRFKVTAKGKIKRWKSGGAHYNTKKSSKRKRHLRKHTYVKDNMLKHVKALLKEF(配列番号:5);
MPKHSKRYLEARKLVDRTKYYDLDEAIELVKKTATAKFDETIELHIQTGIDYRKPEQHIRGTIVLPHGTGKEVKVLVFAKGEKAKEALEAGADYVGAEDLVEKIEKEGFLDFDVAIATPDMMRIIGRLGKILGPRGLMPSPKSGTVTQEVAEAVKEFKKGRIEVRTDKTGNIHIPVGKRSFDNEKLKENIIAAIKQIMQMKPAGVKGQFIKKVVLASTMGPGIKLNLQSLLKE(配列番号:6),
MAQVDLLNVKGEKVGTLEISDFVFNIDPNYDVMWRYVDMQLSNRRAGTASTKTRGEVSGGGRKPWPQKHTGRARHGSIRSPIWRHGGVVHGPKPRDWSKKLNKKMKKLALRSALSVKYRENKLLVLDDLKLERPKTKSLKEILQNLQLSDKKTLIVLPWKEEGYMNVKLSGRNLPDVKVIIADNPNNSKNGEKAVRIDGLNVFDMLKYDYLVLTRDMVSKIEEVLGNEAGKALTA(配列番号:7),
MRYEYVPLKDQYEKEIVPALMKEFNYKNIHQVPKLVKIVINMGIGEGSRNYDLIERHANELAKITGQKPIVTRARKSISNFKIRKGMPIGLKVTLRGARMYNFLYKLINIVLPKVRDFRGLDPNSFDGRGNYSFGLSEQLVFPELNPDEVRRIQGMDITIVTTAKTDQEARRLLELFGMPFKRG(配列番号:8),
MSRLAKKPIVLPQGVTVEIKDNVVKVKGPKGELSQEFLPYVKIEVEGNEVWVRPNEEQIIRKSDWRKVKMFQGTYWSLIRNMVVGVTEGYKKELEIVGIGYRAQLQGNTLVMNLGYAHPVVYEIPSDVKIEVPAPNRIIVSGIDKQRVGQVAAEIRAFRPPNVYTGKGIRYVGEVVRQKEGKKA(配列番号:9),
MKVILLRDVPKIGKKGEIKEVSDGYARNYLIPRGFAKEYTEGLERAIKHEKEIEKRKKEREREESEKILKELKKRTHVVKVKAGEGGKIFGAVTAATVAEEISKTTGLKLDKRWFKLDKPIKELGEYSLEVSLPGGVKDTIKIRVEREE(配列番号:10),
MLTRQQKELIVKEMSEIFKKTSLILFADFLGFTVADLTELRSRLREKYGDGARFRVVKNTLLNLALKNAEYEGYEEFLKGPTAVLYVTEGDPVEAVKIIYNFYKDKKADLSRLKGGFLEGKKFTAEEVENIAKLPSKEELYAMLVGRVKAPITGLVFALSGILRNLVYVLNAIKEKKSE(配列番号:11),
MARYFPVQKTTMIKPEEVERKWYVVDASGKVLGRLATRIAKILMGKHKPNYTPHVDTGDYVIVVNADKVVLTGKKLDQKVYYWHSGYPGGLKSLTARQMLEKHPERLIWLAVKRMLPKNRKGRKMLKRLKVYASPEHPHQAQKPEPIEL(配列番号:12),
MRLEDLRPTPGAMKKRKRVGRGPGSGHGKTSGRGHKGQKARGSGKVHIWFEGGQTPLQRRLPKRGFKNINKKVYAVVNVKVLEERFEANEEVTPEKLIERKIIKDLKDGVKILGDGELTKPLVVKAHAFSKSAVEKIESAGGKAEVI(配列番号:13),
MRHRVKRHKLGRYGSHRKSLLRNLSREIVEHGSIVTTTAKAKALKTFMDKLVSKAIEAATTDDRARSVHLRRQINAVLGDRRLTNKLVDEIAKNYVGRRGGYVRVLRIGFRRGDAAEMSLVQLVEASSQEG(配列番号:14),
MDHLVKIIEKKYEKKEIPDFRPGDTVRVHVKVIEGDRERTQVFEGIVIAKRGSGINKTFTVRRIGSHGVGVERIFPVHSPVVEKIEVVRKGKVRRAKLYYLRNVRGKIRIKERRD(配列番号:15),
MRVKRAVHAKKKRKKYLKAAKGYRGALSRRYKLAKQMYVRSKWYSYVGRKQKKRDMRKLWITRINIAARNEGLKYSELIHGLKLAGVSINRKMLSELAVNDPEAFKEYVKIAKEALAS(配列番号:16),
MLYAIVETAGRQYRVEEGKILYTEKQKDYSPGDEIVFDRVVFVRKDGEVLVGKPYVEGAKVVGKVLEHAKARKVKTVKYRPRKNSKVEKGHRQWYTAIKIEKIEL(配列番号:17),
MKQEKLSLHDVLIRPIITEKALILREQRKYVFEVNPLANKNLVKEAVEKLFNVKVEKVNILNMKPKPKRRGIFEGKTRSWKKAVVTLKEGYTIKELEGEH(配列番号:18),
MAHKKSGGVAKNGRDSLPKYLGVKVGDGQIVKAGNILVRQRGTRFYPGKNVGMGRDFTLFALKDGRVKFETKNNKKYVSVYEE(配列番号:19),
MKASELRNYTDEELKNLLEEKKRQLMELRFQLAMGQLKNTSLIKLTKRDIARIKTILRERELGIRR(配列番号:20),
MPKKLKIKLVKSPIGYSWDQKDTVKRLGLKKLNQVVIKDDLPQIRGMIRKVKHLVEVEEIEEGGSNA(配列番号:21),
MPKVKTNRSAAKRFRITKNGKIMRNHAYRSHKTGKKRRNALRALRKKDVVSSADKNRVLRLLGKK(配列番号:22),
MGQKVHPRGFRLGLSADWQAKWFNEKNYKEWLLEDEEIRKIIKNKYYHAGISEIYVERPDAERINITVKTARPGIIIGRKGSEITSLREELERKFNRRVVINIEEIKTPELDAQLVAESIASRIEKRASYKVAMKRAIMNAMRKGAQGIKVMVAGRLGGAEIARREWYLRGRLPLQKIKAIIDYGTATAWTKYGTIGIKVWIYKGDADI(配列番号:23),
METQGVMKEIQYEEFEEKIIEIRRTSKVTKGGKNLSFRVVAIVGNKNGKVGLGIGKAREVPEAIRKAISAAKRNIVEVPVINGTIPHEVIGRQDASKVLLKPAAPGTGIIAGGTVRAVVELAGIQNILTKSLGSTNPLNLALATMNGLKNLLDPRKVAKLRDISVEEVFKGVRRENNA(配列番号:24),
MVSLDPEKKNEIIKEFQIHENDTGSVEVQIALLTARIKHLTEHLRKHPKDFHSRRGLMKMIGRRRKMLKYLRHKKPEVYRELIAKLGIRK(配列番号:25),
MGRSRKKGPYVDRKLLEKIRKLNETGEKKVIKTWSRASMIIPEMVGHTIAVYNGMKHIPVYITENMIGHRLGEFAPTRRFGGHADKKAKKGELKK(配列番号:26)及び
MPNIKSAKKRVRVSEKRRLRNKAYKTFFKNRIKEVLKAIENKEPKEVVLELTRKAQAAIDKAVSKGVIHKNQGARRKARLFEKVNEYLRTLETTQE(配列番号27)。
他の実施態様では、タグは次のものからなる群から選択される:
MKQEKLSLHDVLIRPIITEKALILREQRKYVFEVNPLANKNLVKEAVEKLFNVKVEKVNILNMKPKPKRRGIFEGKTRSWKKAVVTLKEGYTIKELEGEH(配列番号:18)及び
MAHKKSGGVAKNGRDSLPKYLGVKVGDGQIVKAGNILVRQRGTRFYPGKNVGMGRDFTLFALKDGRVKFETKNNKKYVSVYEE(配列番号:19)。
他の実施態様では、タグは次のものからなる群から選択される:
MKVILLRDVPKIGKKGEIKEVSDGYARNYLIPRGFAKEYTEGLERAIKHEKEIEKRKKEREREESEKILKELKKRTHVVKVKAGEGGKIFGAVTAATVAEEISKTTGLKLDKRWFKLDKPIKELGEYSLEVSLPGGVKDTIKIRVEREE(配列番号:10);MDHLVKIIEKKYEKKEIPDFRPGD−TVRVHVKVIEGDRERTQVFEGIVIAKRGSGINKTFTVRRIGSHGVGVERIFPVHSPVVEKIEVVRKGKVRRAKLYYLRNVRGKIRIKERRD(配列番号:15)及びMSKTIVRKNESIDDALRRFKRAVSKTGTLQEVRKREFYEKPSVRRKKKSEAARKRK(配列番号:1)。
他の実施態様では、タグは次のものからなる群から選択される:
MPKHSKRYLEARKLVDRTKYYDLDEAIELVKKTATAKFDETIELHIQTGIDYRKPEQHIRGTIVLPHGTGKEVKVLVFAKGEKAKEALEAGADYVGAEDLVEKIEKEGFLDFDVAIATPDMMRIIGRLGKILGPRGLMPSPKSGTVTQEVAEAVKEFKKGRIEVRTDKTGNIHIPVGKRSFDNEKLKENIIAAIKQIMQMKPAGVKGQFIKKVVLASTMGPGIKLNLQSLLKE(配列番号:6);
MAQVDLLNVKGEKVGTLEISDFVFNIDPNYDVMWRYVDMQLSNRRAGTASTKTRGEVSGGGRKPWPQKHTGRARHGSIRSPIWRHGGVVHGPKPRDWSKKLNKKMKKLALRSALSVKYRENKLLVLDDLKLERPKTKSLKEILQNLQLSDKKTLIVLPWKEEGYMNVKLSGRNLPDVKVIIADNPNNSKNGEKAVRIDGLNVFDMLKYDYLVLTRDMVSKIEEVLGNEAGKALTA(配列番号:7),
MSRLAKKPIVLPQGVTVEIKDNVVKVKGPKGELSQEFLPYVKIEVEGNEVWVRPNEEQIIRKSDWRKVKMFQGTYWSLIRNMVVGVTEGYKKELEIVGIGYRAQLQGNTLVMNLGYAHPVVYEIPSDVKIEVPAPNRIIVSGIDKQRVGQVAAEIRAFRPPNVYTGKGIRYVGEVVRQKEGKKA(配列番号:9),
MGQKVHPRGFRLGLSADWQAKWFNEKNYKEWLLEDEEIRKIIKNKYYHAGISEIYVERPDAERINITVKTARPGIIIGRKGSEITSLREELERKFNRRVVINIEEIKTPELDAQLVAESIASRIEKRASYKVAMKRAIMNAMRKGAQGIKVMVAGRLGGAEIARREWYLRGRLPLQKIKAIIDYGTATAWTKYGTIGIKVWIYKGDADI(配列番号:23)及び
METQGVMKEIQYEEFEEKIIEIRRTSKVTKGGKNLSFRVVAIVGNKNGKVGLGIGKAREVPEAIRKAISAAKRNIVEVPVINGTIPHEVIGRQDASKVLLKPAAPGTGIIAGGTVRAVVELAGIQNILTKSLGSTNPLNLALATMNGLKNLLDPRKVAKLRDISVEEVFKGVRRENNA(配列番号:24)。
他の実施態様では、タグは次のものからなる群から選択される:
MKVILLRDVPKIGKKGEIKEVSDGYARNYLIPRGFAKEYTEGLERAIKHEKEIEKRKKEREREESEKILKELKKRTHVVKVKAGEGGKIFGAVTAATVAEEISKTTGLKLDKRWFKLDKPIKELGEYSLEVSLPGGVKDTIKIRVEREE(配列番号:10);
MKVILLEPLENLGDVGQVVDVKPGYARNYLLPRGLAVLATESNLKALEARIRAQAKRLAERKAEAERLKEILENLTLTIPVRAGETKIYGSVTAKDIAEALSRQHGITIDPKRLALEKPIKELGEYVLTYKPHPEVPIQLKVSVVAQE(配列番号:41);
MKVIFLKDVKGKGKKGEIKDVADGYANNFLFKQGLAIEATPANIKALEAQKQKEQRQAAEELANAKKLKEELEKLTVEIPAKAGEGGRLFGSITSKQIAEALQAQHGLKLDKRKIELADAIRSLGYTNVPVKLHPEVTATLKVHVKEQK(配列番号:42);
MKVVLLKDVSKIGKKGEIKNVSDGYARNYLIPKGLALEATPRVLKRLEAEKR−KKEEEKIQIKTQNEELLKMLKKFLYKIPVKAGESGKLFGALTNSDIAKAVEKIADVNIDKKFIVLEKPIKEIGMYDVLVRLPEGVSGKIKVEVIQEGKN(配列番号:43)及び
MKLILTQEVAGLGGPGDVVEVRDGYGRNYLLPKRLAMPASPGAVKQVALIKRAREVREIRDLDQARALRDQLEALPVTLPARAGSGGRLFGSVTPDDIAAAVHAAGGPKLDKRRIEISGPIKTIGSHQVTVRLHPEVSATVSVEVVPAS(配列番号:44)。
更なる実施態様では、タグは配列MKQEKLSLHDVLIRPIITEKALIL REQRKYVFEVNPLANKNLVKEAVEKLFNVKVEKVNILNMKPKPKRRGIFEGKTRSWKKAVVTLKEGYTIKELEGEH(配列番号:18)を有している。
更なる実施態様では、タグは配列MAHKKSGGVAKNGRDSLPKYLGVKVGDGQIVKAGNILVRQRGTRFYPGKNVGMGRDFTLFALKDGRVKFETKNNKKYVSVYEE(配列番号:19)を有している。
更なる実施態様では、タグは配列MDHLVKIIEKKYEKKEIPDFRPGDTVRVHVKVIEGDRERTQVFEGIVIAKRGSGINKTFTVRRIGSHGVGVERIFPVHSPVVEKIEVVRKGKVRRAKLYYLRNVRGKIRIKERRD(配列番号:15)を有している。
更なる実施態様では、タグは配列MKVILLRDVPKIGKKGEIKEVSDGYARNYLIPRGFAKEYTEGLERAIKHEKEIEKRKKEREREESEKILKELKKRTHVVKVKAGEGGKIFGAVTAATVAEEISKTTGLKLDKRWFKLDKPIKELGEYSLEVSLPGGVKDTIKIRVEREE(配列番号:10)を有している。
更なる実施態様では、タグは配列MKVILLEPLENLGDVGQVVDVKPGYARNYLLPRGLAVLATESNLKALEARIRAQAKRLAERKAEAERLKEILENLTLTIPVRAGETKIYGSVTAKDIAEALSRQHGITIDPKRLALEKPIKELGEYVLTYKPHPEVPIQLKVSVVAQE(配列番号:41)を有している。
更なる実施態様では、タグは配列MKVIFLKDVKGKGKKGEIKDVADGYANNFLFKQGLAIEATPANIKALEAQKQKEQRQAAEELANAKKLKEELEKLTVEIPAKAGEGGRLFGSITSKQIAEALQAQHGLKLDKRKIELADAIRSLGYTNVPVKLHPEVTATLKVHVKEQK(配列番号:42)を有している。
更なる実施態様では、タグは配列MKVVLLKDVSKIGKKGEIKNVSDGYARNYLIPKGLALEATPRVLKRLEAEKRKKEEEKIQIKTQNEELLKMLKKFLYKIPVKAGESGKLFGALTNSDIAKAVEKIADVNIDKKFIVLEKPIKEIGMYDVLVRLPEGVSGKIKVEVIQEGKN(配列番号:43)を有している。
更なる実施態様では、タグは配列MKLILTQEVAGLGGPGDVVEVRDGYGRNYLLPKRLAMPASPGAVKQVALIKRAREVREIRDLDQARALRDQLEALPVTLPARAGSGGRLFGSVTPDDIAAAVHAAGGPKLDKRRIEISGPIKTIGSHQVTVRLHPEVSATVSVEVVPAS(配列番号:44)を有している。
タグは当該プロセシング酵素中のN末端アミノ酸に直接又はリンカー基を介して結合されうる。かかるリンカー基は、多目的機能、つまり、プロセシング酵素へのタグの付着の容易化及びプロセシング酵素の正確な折り畳みを可能にするようにタグとプロセシング酵素を相対的に位置決めする機能を有しうる。リンカーはまたタグつきプロセシング酵素の精製に使用される精製マトリックスに好ましい形でタグを提示する機能も有しうる。
リンカーは、1−30、1−25、1−20、1−15、1−14、1−13、1−12、1−11、1−10、1−9、1−8、1−7、1−6、1−5のアミノ、1−4又は1−3のアミノ残基を有しうる。
更なる実施態様では、リンカーは、2−30、2−25、2−20、2−15、2−14、2−13、2−12、2−11、2−10、2−9、2−8、2−7、2−6、2−5又は2−4のアミノ酸残基を有しうる。
更なる実施態様では、リンカーは、3−30、3−25、3−20、3−15、3−14、3−13、3−12、3−11、3−10、3−9、3−8、3−7、3−6、3−5又は3−4のアミノ酸残基を有しうる。
更なる実施態様では、リンカーは、4−30、4−25、4−20、4−15、4−14、4−13、4−12、4−11、4−10、4−9、4−8、4−7、4−6又は4−5のアミノ酸残基を有しうる。
更なる実施態様では、リンカーは、5−30、5−25、5−20、5−15、5−14、5−13、5−12、5−11、5−10、5−9、5−8、5−7又は5−6のアミノ酸残基を有しうる。
更なる実施態様では、リンカーは、6−30、6−25、6−20、6−15、6−14、6−13、6−12、6−11、6−10、6−9、6−8又は6−7のアミノ酸残基を有しうる。
更なる実施態様では、リンカーは、7−30、7−25、7−20、7−15、7−14、7−13、7−12、7−11、7−10、7−9又は6−8のアミノ酸残基を有しうる。
一実施態様では、リンカーは20のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは15のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは12のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは10のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは9のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは8のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは7のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは6のアミノ酸残基を有している。
他の実施態様では、リンカーは5のアミノ酸残基を有している。
リンカー中のアミノ酸残基は任意のアミノ酸残基であり得、リンカーの意図された機能に応じて同じでも異なっていてもよい。
一実施態様では、リンカーは、リンカーを可撓性ある構造にするアミノ酸残基、例えば交互のSer及びGly残基を含むであろう。他のアミノ酸残基、つまりAla及びLeuのようなアルファ螺旋構造を形成しうるアミノ酸は剛性構造を生じる。更に、ある種のアミノ酸残基、例えばProはリンカーに構造的屈曲性を加える。
リンカー基の非限定的な例は、SSSGSSGSSGSS(配列番号;28)、GGSSGGSS(配列番号:29)、SSSGSGSG(配列番号:30)、ALALALA(配列番号:31)、ALALALAPA(配列番号:32)、SSSALALALA(配列番号:33);SGSGSGSGS(配列番号:34)、SSSGSGSGSG(配列番号:47)及びGSSGSGS(配列番号:48)である。
一実施態様では、リンカーは配列SSSGSSGSSGSS(配列番号;28)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列GGSSGGSS(配列番号:29)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列SSSGSGSG(配列番号:30)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列ALALALA(配列番号:31)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列ALALALAPA(配列番号:32)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列SSSALALALA(配列番号:33)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列SGSGSGSGS(配列番号:34)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列SSSGSGSGSG(配列番号:47)を有している。
他の実施態様では、リンカーは配列GSSGSGS(配列番号:48)を有している。
一実施態様では、上述のタグは、同じか又は異なっていてもよい二つのタグの組合せであってもよい。またタグは特に開示されたタグのアナログ(類似体)であってもよい。「アナログ」とは元の配列と比較して10%までの変異を有する配列を意味する。かかる変異は、かかる変異がタグの元の機能を変化させない限り、付加、欠失又は付加又はその任意の組合せを含むであろう。
一実施態様では、本発明は、タグが元のタグの切断型アナログであるタグつきプロセシング酵素を包含する。「切断型アナログ」なる表現は、N末端又はC末端からの元のアミノ酸残基の10%までが欠失されており、但し切断型アナログが未修飾配列の機能を保持している元のタグの配列を包含するものである。
タグが二つのタグの組合せを含む場合、これらのタグは、一実施態様では、リンカーによって連結される。
一実施態様では、二つのタグを連結するリンカーは、SSSGSSGSSGSS(配列番号;28);GGSSGGSS(配列番号:29)、SSSGSGSG(配列番号:30)、ALALALA(配列番号:31)、ALALALAPA(配列番号:32)、SSSALALALA(配列番号:33);SGSGSGSGS(配列番号:34)、SSSGSGSGSG(配列番号:47)及びGSSGSGS(配列番号:48)からなる群から選択される。
本発明はここに開示されたタグ、リンカー及びプロセシング酵素の実施態様の任意の組合せをカバーする。
一実施態様では、タグつきプロセシング酵素は次の群から選択されるタグ及びリンカーの組合せを含むN末端伸長を含む:配列番号:1及び配列番号:28、配列番号:3及び配列番号:28、配列番号:6及び配列番号:28、配列番号:9及び配列番号:28、配列番号:10及び配列番号:28、配列番号:11及び配列番号:28、配列番号:12及び配列番号:28、配列番号:13及び配列番号:28、配列番号:15及び配列番号:28、配列番号:16及び配列番号:28、配列番号:20及び配列番号:28、配列番号:21及び配列番号:28、配列番号:24及び配列番号:28、配列番号:27及び配列番号:28、配列番号:18及び配列番号:28、配列番号:19及び配列番号:28、配列番号:41及び配列番号:28、配列番号:42及び配列番号:28、配列番号:43及び配列番号:28、そして配列番号:44及び配列番号:28。
一実施態様では、タグつきプロセシング酵素は次の群から選択されるタグ及びリンカーの組合せを含むN末端伸長を含む:配列番号:1及び配列番号:47、配列番号:3及び配列番号:47、配列番号:6及び配列番号:47、配列番号:9及び配列番号:47、配列番号:10及び配列番号:47、配列番号:11及び配列番号:47、配列番号:12及び配列番号:47、配列番号:13及び配列番号:47、配列番号:15及び配列番号:47、配列番号:16及び配列番号:47、配列番号:20及び配列番号:47、配列番号:21及び配列番号:47、配列番号:24及び配列番号:47、配列番号:27及び配列番号:47、配列番号:18及び配列番号:47、配列番号:19及び配列番号:47、配列番号:41及び配列番号:47、配列番号:42及び配列番号:47、配列番号:43及び配列番号:47、そして配列番号:44及び配列番号:47。
一実施態様では、タグつきプロセシング酵素は次の群から選択されるタグ及びリンカーの組合せを含むN末端伸長を含む:配列番号:1及び配列番号:48、配列番号:3及び配列番号:48、配列番号:6及び配列番号:48、配列番号:9及び配列番号:48、配列番号:10及び配列番号:48、配列番号:11及び配列番号:48、配列番号:12及び配列番号:48、配列番号:13及び配列番号:48、配列番号:15及び配列番号:48、配列番号:16及び配列番号:48、配列番号:20及び配列番号:48、配列番号:21及び配列番号:48、配列番号:24及び配列番号:48、配列番号:27及び配列番号:48、配列番号:18及び配列番号:48、配列番号:19及び配列番号:48、配列番号:41及び配列番号:48、配列番号:42及び配列番号:48、配列番号:43及び配列番号:48、そして配列番号:44及び配列番号:48。
一実施態様では、タグは配列番号:10、配列番号:41、配列番号:42、配列番号:43及び配列番号:44からなる群から選択され、リンカーは、配列番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番号:34、配列番号:47及び配列番号:48からなる群から選択される。
他の態様では、本発明は、タグをつけたプロセシング酵素の作製方法において、i)好熱性細菌由来の高度に塩基性のタンパク質から誘導されたここに開示の実施態様の何れかに係るN末端タグを含むプロセシング酵素を適切な発現宿主中で発現させ、ii)発現されたタグをつけたプロセシング酵素を陽イオン交換カラムに充填し、iii)適切な溶離剤でタグをつけたプロセシング酵素を溶離させることを含む方法に関する。
他の態様では、本発明は、標的タンパク質前躯体を修飾する方法において、本発明に係るタグがつけられたプロセシング酵素を標的タンパク質前躯体と反応させ、標的タンパク質をプロセシング酵素から分離する工程を含む方法に関する。
プロセシング酵素は典型的にはオキシドレダクターゼ、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ及びリガーゼから選択される。
一実施態様では、プロセシング酵素は融合タンパク質を切断するために使用されるプロテアーゼである。
一実施態様では、プロセシングプロテアーゼは、アスパラギン酸、メタロ、セリン及びシステインプロテアーゼからなる群から選択される。
更なる実施態様では、セリンプロテアーゼには、トリプシン、キモトリプシン、エンテロキナーゼ(EK)、トロンビン、Xa因子及びカリクレインが含まれる。
一実施態様では、システインプロテアーゼは、コロナウイルス科、ピコルナウイルス、レトロウイルス科、アデノウイルス科又はフラビウイルス科の群のウイルスゲノムによってコードされる3Cプロテアーゼ及び2Aプロテアーゼの群から選択される。他の好ましい実施態様には、ピコルナウイルス及びコロナウイルス科からの3C及び2Aプロテアーゼが含まれる。
更なる実施態様では、3Cプロテアーゼは、配列GPNTEFALSLLRKNIMTITTSKGEFTGLGIHDRVCVIPTH−AQPGDDVLVNGQKIRVKDKYKLVDPENINLELTVLTLDRNEKFRDIRGFISEDLEGVDATLVVHSNNFTNTILEVGPVTMAGLINLSSTPTNRMIRYDYATKTGQCGGVLCATGKIFGIHVGGNGRQGFSAQLKKQYFVEKQ(配列番号:35)のヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ;配列STLEIAGLVRKNLVQFGVGEKNGCVRWVMNALGVKDDWLLVPSHAYKFE−KDYEMMEFYFNRGGTYYSISAGNVVIQSLDVGFQDVVLMKVPTIPKFRDITEHFIKKGDVPRALNRLATLVTTVNGTPMLISEGPLKMEEKATYVHKKNDGTTVDLTVDQAWRGKGEGLPGMCGGALVSSNQSIQNAILGIHVAGGNSILVAKLVTQEMFQNIDKKIESQ(配列番号:45)のA型肝炎株18 3Cプロテアーゼ又は配列GLPGFMRHNGSGWMIHIGNGLYISNTHTARSSCSEIVTCSPTTDLCLVKGEAIRSVAQIAEGTPVCDWKKSPISTYGIKKTLSDSTKIDVLAYDGCTQTTHGDCGLPLYDSSGKIVAIHTGKLLGFSKMCTLIDLTITKGVYE(配列番号:46)のウサギ出血病ウイルス3C−様プロテアーゼから選択される。
更なる実施態様では、プロテアーゼは植物ウイルス由来である。プロテアーゼは典型的には次の植物ウイルスファミリー由来である:ブロモウイルス科、パルティティウイルス科、ジェミニウイルス科、ポティウイルス科、トンブスウイルス科、コモウイルス科、ラブドウイルス科、レオウイルス科、ポティウイルス科、セキウイルス科及びブニヤウイルス科。
一実施態様では、植物ウイルス由来のプロテアーゼは、アミノ酸配列GESLFKGPRDYNPISSTICHLTNESDGHTTSLYGIGFGPFIITNKHLFRRNNGTLLVQSLHGVFKVKNTTTLQQHLIDGRDMIIIRMPKDFPPFPQKLKFREPQREERICLVTTNFQTKSMSSMVSDTSCTFPSSDGIFWKHWIQTKDGQCGSPLVSTRDGFIVGIHSASNFTNTNNYFTSVPKNFMELLTNQEAQQWVSGWRLNADSVLWGGHKVFMVKPEEPFQPVKEATQLMN(配列番号:38)を持つ成熟タバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼである。
本発明に係るプロセシング酵素によって修飾された前躯体タンパク質から生産されうる標的タンパク質は、ヒトタンパク質及びそのアナログ、例えばアプロチニン、組織因子経路阻害剤、又は他のプロテアーゼ阻害剤、インスリン又はインスリンアナログ、ヒト又はウシ成長ホルモン、インターロイキン、グルカゴン、GLP−1、GLP−2、IGF−I、IGF−II、組織プラスミノーゲンアクチベーター、トランスフォーミング増殖因子α又はβ、血小板由来増殖因子、GRF(成長ホルモン放出因子)、免疫グロブリン、EPO、TPA、プロテインC、血液凝固因子、例えばFVII、FVIII、FIV及びFXIII、エキセンディン−3、エキセンディン−4、及び酵素又はその機能的アナログから選択されうる。
本発明の更なる態様では、標的タンパク質は、インスリンアンタゴニスト又はアゴニストペプチド、例えばS661又はペプチドホルモン、例えばアミリン又はその機能的アナログから選択される。
本発明の更なる態様では、標的タンパク質は、タンパク質の修飾に関連する酵素、例えばトランスグルタミナーゼ、トランスフェラーゼ及びラセマーゼから選択される。
一実施態様では、本発明は、本発明に係るタグつきプロセシング酵素を使用してプロトランスグルタミナーゼ(proTGase)からプロドメインを除去することに関する。
他の実施態様では、本発明は、タグつきHRV14 3Cプロテアーゼ、タグつきHAV18 3Cプロテアーゼ又はタグつきRHDV3Cプロテアーゼでのプロトランスグルタミナーゼ(proTGase)の切断方法に関する。この実施態様では、タグは、配列番号:10、配列番号:41、配列番号:42、配列番号:43又は配列番号:44から選択され得、リンカーは、配列番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番号:34、配列番号:47及び配列番号:48からなる群から選択されうる。
他の実施態様では、本発明は、タグつきHRV14 3Cプロテアーゼ、タグつきHAV18 3Cプロテアーゼ又はタグつきRHDV3Cプロテアーゼでのヒト成長ホルモン又はそのアナログの融合パートナーの除去方法に関する。この実施態様では、タグは、配列番号:10、配列番号:41、配列番号:42、配列番号:43又は配列番号:44から選択され得、リンカーは、配列番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番号:34、配列番号:47及び配列番号:48からなる群から選択されうる。
他の実施態様では、本発明は、タグつきHRV14 3Cプロテアーゼ、タグつきHAV18 3Cプロテアーゼ又はタグつきRHDV3Cプロテアーゼでのヒトアミリン又はそのアナログの融合パートナーの除去方法に関する。この実施態様では、タグは、配列番号:10、配列番号:41、配列番号:42、配列番号:43又は配列番号:44から選択され得、リンカーは、配列番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番号:34、配列番号:47及び配列番号:48からなる群から選択されうる。
N末端精製タグとして配列番号:10、リンカーとして配列番号:28、及びHRV14 3Cプロテアーゼとして配列番号:35からなるpACSH238プロセシング酵素をコードするpET11a誘導ベクターのベクターマップを開示する。NdeI、XhoI及びBamHIクローニング部位、並びにlacIコード配列、アンピシリン(bla)コード配列、pBR322複製起点、T7プロモーター領域、T7ターミネーター領域を示す。 25℃で一晩pACSH239と共にインキュベートされたpACSH294の抽出及び逆重畳積分質量スペクトルを開示する。1:100の酵素:基質比において、S661ペプチド(4802.1Da)と放出されたタグ+リンカー(10168.4Da)が明らかに検出されている。インタクトな融合タンパク質は検出されず、これは、融合タンパク質がタグ部分とS661ペプチドに完全に切断されたことを示している。Y軸は測定されたイオンの強度を示している。X軸は分子量をダルトン(Da)で示している。
本発明は、タンパク質を修飾して、例えば微生物宿主細胞において発現される融合タンパク質を切断するために使用することができる新規なプロセシング酵素を提供する。更に、本発明はかかるタグつきプロセシング酵素の効率的な発現及び精製のための方法を提供する。
本発明に係るプロセシング酵素は、高収率でのタグつきプロセシング酵素の可溶型発現を容易にし、単一の陽イオン交換クロマトグラフィー工程を使用する効率的な精製並びに使用後のタグつきプロセシング酵素の簡単な除去を可能にするN末端融合タグを含む。
タグはタグつきプロセシング酵素の溶解性とここではまた安定性を増加させる。これは、難溶性酵素が大なる反応容積、インキュベーション時間及びより特殊な反応条件を必要とするので、有利である。
タグはまた陽イオンカラムへの結合を容易にし、よってタグつきプロセシング酵素用の固定化剤として陽イオン交換クロマトグラフィーマトリックスを使用するオンカラム切断を可能にする。
本発明によって使用されるタグの幾つかは同時係属出願のPCT/EP2006/061493に開示されている。
これらのタグは〜50℃から水の沸点を超えるまでの範囲の至適温度で好熱性細菌株から誘導される。極めて高い温度で生存する株は超好熱菌又は好熱菌と呼ばれ、80℃(176F)又はそれ以上の至適温度を有する。好熱性細菌は温泉、熱い土壌、地熱火道及び高温が存在する他の場所で天然に生じる。RS21_BACST(配列番号:1)がクローニングされタグとして使用されたバチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophillus)は例えば多くの土壌中において65℃以上で増殖することが見出されている。高温で生存するために、これらの生物は中温菌のものよりもより安定な進化したタンパク質を有している。
かかる好熱性細菌から誘導された本発明に係るタグは一般に可溶性で、高度に安定で、アミノ酸配列中に存在する多量のArg及びLys残基のために非常に塩基性のpIを有している。タグのpIは一般に9と13.5の間である。一実施態様では、タグは約9を超えるpIを有している。他の実施態様では、タグは約9と12.5の間を超えるpIを有している。他の実施態様では、タグのpIは約10と約12.5の間であり、更なる態様ではpIは約10である。
可溶性はタンパク質の一般に高い表面電荷から得られると考えられている。
本発明に係るプロセシング酵素は、組換え的に発現されたタンパク質をプロセシングして所望の修飾タンパク質を与えるために使用することができる。
プロセシング酵素は次の群の酵素から選択される:酸化/還元反応を触媒しうるオキシドレダクターゼ、官能基(例えばホスフェート基)を転移させうるトランスフェラーゼ、(ペプチド結合を加水分解するプロテアーゼを含む)様々な結合の加水分解を触媒するヒドロラーゼ、加水分解と酸化以外によって結合を切断するリアーゼ、単一分子内の変化を触媒するイソメラーゼ、又は共有結合によって2つの分子を結合させるリガーゼ。
これらの酵素は野生型酵素であるか又はよく知られた変異誘発工程によって改変される変異体又はそのアナログでありうる。
標的タンパク質からの融合パートナーの切断又は標的タンパク質のN末端又はC末端のプロドメイン除去又はアミノ酸トリミングに使用できるタグつきプロテアーゼの例は、アスパラギン酸、メタロ、セリン及びシステインプロテアーゼである。
セリンプロテアーゼの非限定的な例には、トリプシン、キモトリプシン、エンテロキナーゼ(EK)、トロンビン、Xa因子及びカリクレインが含まれる。
システインプロテアーゼの非限定的な例には、コロナウイルス科(Corona viridae)、ピコルナウイルス科(Picorna viridae)、レトロウイルス科(Retro viridae)、アデノウイルス科(Adeno viridae)又はフラビウイルス科(Flavi viridae)の群から得られるウイルスプロテアーゼが含まれる。更なる例には、ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、A−D型肝炎ウイルス、デングウイルス、ライノウイルス、ポリオウイルス、コクサッキーウイルス、重度の急性呼吸障害症候群ウイルス(SARS)、メンゴウイルス、口蹄疫ウイルス、ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)、ヒトTリンパ球向性ウイルス(HTLV)、ヒト泡沫状ウイルス及びアデノウイルスからのプロテアーゼが含まれる。他の非限定的な例には、リーシュマニア属菌種のような細菌又はトリパノソーマ属菌種のような真核微生物から誘導されるシステインプロテアーゼが含まれる。
一実施態様では、システインプロテアーゼは、コロナウイルス科、ピコルナウイルス科、レトロウイルス科、アデノウイルス科又はフラビウイルス科の群のウイルスゲノムによってコードされる3Cプロテアーゼ及び2Aプロテアーゼの群から選択される。他の好ましい実施態様には、ピコルナウイルス科及びコロナウイルス科由来の3C及び2Aプロテアーゼが含まれる。システインプロテアーゼの他の例にはヒトカスパーゼ1−10のようなカスパーゼが含まれる。
3Cプロテアーゼの概説は、Krausslich,H.G. & Wimmer,E. ,Viral proteinases, Annual Review of Biochemistry(1988) 57, 701-754に見出される。
メタロプロテアーゼの非限定的な例には、マトリックスメタロプロテアーゼ、例えばマトリキシン(matrixins)又は膜結合メタロプロテアーゼ、例えばMT1−MMPが含まれる。
他の実施態様にはアスパラギン酸プロテアーゼ、例えばペプシン及びカテプシン、例えばカテプシンD及びキモシンが含まれる。
酵素の他の例には、リパーゼ、ホスファターゼ、グリコシルヒドロラーゼ(例えば、マンノシダーゼ、キシロシダーゼ、フコシダーゼ)、キナーゼ、モノ又はジオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、トランスアミナーゼ、カルボキシペプチダーゼ、アミダーゼ、エステラーゼ及びホスファターゼが含まれる。
タグつきプロセシング酵素によって修飾することができる標的タンパク質前躯体は任意のタンパク質であり得、例示的な例は、アプロチニン、組織因子経路阻害剤又は他のプロテアーゼ阻害剤、インスリン又はインスリンアナログ、ヒト又はウシ成長ホルモン、インターロイキン、グルカゴン、GLP−1、GLP−2、IGF−I、IGF−II、組織プラスミノーゲンアクチベーター、トランスフォーミング増殖因子α又はβ、血小板由来増殖因子、GRF(成長ホルモン放出因子)、免疫グロブリン、EPO、TPA、プロテインC、血液凝固因子、例えばFVII、FVIII、FIV及びFXIII、エキセンディン−3、エキセンディン−4、及び酵素又はその機能的アナログである。
標的タンパク質の他の例は、トランスフォーミング増殖因子α(TGF−α)、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)、上皮細胞成長因子(EGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、トロンボポエチン(TPO)、インターフェロン、プロ-ウロキナーゼ、ウロキナーゼ、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤2、フォンウィルブランド因子、サイトカイン、例えば、インターロイキン(IL)1、IL-1Ra、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-11、IL-12、IL-13、IL-15、IL-16、IL-17、IL-18、IL-20、IL-21 IL-21、IL-22、IL-23、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28、IL-29、IL-30、IL-31、IL-32、又はIL-33のようなインターロイキン、GM-CSFのようなコロニー刺激因子(CSF)、幹細胞因子、腫瘍壊死因子、例えばTNF-α、リンホトキシン-α、リンホトキシン-β、CD40L、又はCD30L、プロテアーゼ阻害剤、例えばアプロチニン、スーパーオキシドジスムターゼ、アスパラギナーゼ、アルギナーゼ、アルギニンデアミナーゼ、アデノシンデアミナーゼ、リボヌクレアーゼ、カタラーゼ、ウリカーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、トリプシン、パパイン、アルカリホスファターゼ、β-グルクロニダーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ又はバトロキソビンのような酵素、オピオイド、例えばエンドルフィン、エンケファリン又は非天然オピオイド、ホルモン又はニューロペプチド、例えばカルシトニン、グルカゴン、ガストリン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、コレシストキニン、黄体化ホルモン、生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン、絨毛性性腺刺激、コルチコトロピン放出因子、バソプレッシン、オキシトシン、抗利尿ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、リラキシン、プロラクチン、ペプチドYY、ニューロペプチドY、膵臓(pancreastic)ポリペプチド、レプチン、CART(コカイン及びアンフェタミン調節転写物)、CART関連ペプチド、ペリリピン(perilipin)、MC-4のようなメラノコルチン(メラニン細胞刺激ホルモン)、メラニン濃縮ホルモン、ナトリウム利尿ペプチド、アドレノメデュリン、エンドセリン、セクレチン、アミリン、血管作用性小腸ペプチド(VIP)、下垂体(pituary)アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP)、ボンベシン、ボンベシン様ペプチド、チモシン、ヘパリン結合タンパク質、可溶型CD4、視床下部放出因子及びメラノトニン(melanotonins)である。
本発明の他の実施態様では、標的タンパク質はインスリンレセプターアゴニスト又はアンタゴニストペプチド又は他の細胞膜レセプターと相互作用するように設計された他のペプチドでありうる。
本発明の一実施態様は、本発明に係るタグつきプロセシング酵素と標的タンパク質前駆体の同時発現を含み、よって標的タンパク質前駆体のインビボプロセシングを容易にし、初期の精製工程中でのプロセシング酵素の除去を容易にする。
本発明に係る方法によって生産される発現されたタグつきプロセシング酵素は、遠心分離又は濾過による培地からの宿主細胞の分離、機械的細胞破壊、例えば超音波処理又は圧力によるタグつきプロセシング酵素の放出、例えば硫酸アンモニウムのような塩による上清又は濾液のタンパク質様成分の沈殿を含む一般的な手順により培養培地から回収することができる。
商業的供給者から入手可能な任意の適切な陽イオン交換マトリックスを本発明に係る方法において使用することができ、適切な陽イオン交換カラム材料の非限定的なリストは、SPセファロース・ファースト・フロー、SPセファロースXL;ストリームラインSP・XL、ストリームライン・ダイレクトCST、オベリックス(Obelix)SP、S−サポート・ウノスフィア、SPセファロース高性能(High・Performance)、ソース(Source)30S及びトーヨーパール(Toyopearl)SP650S TosoHaasである。
プロセシング工程に続く工程、例えば融合タンパク質の切断は、第一工程におけるような陽イオン交換カラム精製を含みうる。切断に続く精製工程はまた他の精製手段、例えば陰イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー及びゲル濾過クロマトグラフィーを含みうる(例えばScopes, R., Protein Purification, Springer-Verlag, N.Y., 1982を参照)。
本発明に係るタグつきプロセシング酵素をコードする核酸コンストラクトは、ゲノム又はcDNA由来のものが適しており、例えばゲノム又はcDNAライブラリーを調製し、標準的な技術(例えば、J. Sambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd. Ed. Cold Spring Harbor Labora-tory, Cold Spring Harbor, New York, 1989)に従い、合成オリゴヌクレオチドプローブを使用するハイブリダイゼーションにより、融合タンパク質の全体又は一部をコードするDNA配列をスクリーニングすることにより、得ることができる。
またタグつきプロセシング酵素をコードする核酸コンストラクトは、確立された標準的な方法、例えばBeaucage及びCaruthers, Tetrahedron Letters 22(1981), 1859 - 1869に記載されたホスホアミダイト(phosphoamidite)法、又はMatthes等, EMBO Journal 3(1984), 801 - 805により記載された方法により合成的に調製することもできる。ホスホアミダイト法によれば、オリゴヌクレオチドは、例えば自動DNA合成機で合成され、精製され、アニーリングされ、ライゲーションされて、適切なベクター中にクローニングされる。融合タンパク質をコードするDNA配列はまた例えば米国特許第4683202号、Saiki等, Science 239(1988), 487-491又は上掲のSambrook等に記載されたような特定のプライマーを使用し、オーバーラップ伸長PCRによってスプライシングのようなポリメラーゼ連鎖反応によって調製することもできる。
更に、核酸コンストラクトは、標準的な技術に従い、合成、ゲノム又はcDNA由来(適切な場合)の断片、全核酸コンストラクトの様々な部位に相当する断片をライゲーションすることにより調製される混合された合成及びゲノム、混合された合成及びcDNA、又は混合されたゲノム及びcDNA由来のものであってもよい。
タグつきプロセシング酵素をコードするDNA配列は、通常は、簡便に組換えDNA手順を施しうる任意のベクターであってもよい組換えベクター中に挿入され、多くの場合、ベクターの選択は、それが導入される宿主細胞に依存する。よって、ベクターは自己複製可能なベクター、すなわちベクターは染色体外体として存在し、その複製が染色体複製とは独立であるベクター、例えばプラスミドでありうる。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入されると、宿主細胞ゲノムに組込まれ、それが組込まれた染色体(群)と共に複製されるものであってもよい。
ベクターは、好ましくは、タグつきプロセシング酵素をコードするDNA配列がDNAの転写に必要な付加的なセグメントに作用可能に結合している発現ベクターであってもよい。一般に、発現ベクターはプラスミド又はウイルスDNAから誘導され、又は双方の要素を含むものであってもよい。「作用可能に結合する」なる用語は、セグメントが、意図される目的に合わせて機能するように、例えば転写がプロモーターにおいて開始し、融合タンパク質をコードするDNA配列を介して進行するように、配列されていることを示している。
タグつきプロセシング酵素の発現に使用される発現ベクターはクローニングされた遺伝子又はcDNAの転写を方向付けることが可能なプロモーターを含む。プロモーターは、選択の宿主細胞中で転写活性を示す任意のDNA配列であってよく、宿主細胞と相同か又は異種のタンパク質をコードする遺伝子から誘導されうる。
細菌宿主細胞での使用に適したプロモーターの例には、バチルス・ステアロサーモフィルスのマルトゲン(maltogenic)アミラーゼ遺伝子、バチルス・リケニホルミスのα-アミラーゼ遺伝子、バチルス・アミロリケファシエンスのBANアミラーゼ遺伝子、バチルス・スブチリスのアルカリ性プロテアーゼ遺伝子、又はバチルス・プミラス(Bacillus pumilus)のキシロシダーゼ遺伝子のプロモーター、又はファージラムダP又はPプロモーター、又は大腸菌での発現に使用されるプロモーター、例えばlac、trp、phoA、araBAD、tac、バクテリオファージT7及びcspAが含まれる。
また、ベクターは、選択可能マーカー、例えばその産物が宿主細胞における欠陥を補完する遺伝子、例えばジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)をコードする遺伝子、又は例えばアンピシリン、カナマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ハイグロマイシン、又はメトトレキセート等の薬剤に対して耐性を付与するマーカー遺伝子を含んでいてもよい。
また、タグつきプロセシング酵素をコードするDNA配列は、必要ならば、適切なターミネーター、例えばヒト成長ホルモンターミネーター(Palmiter等, Science 222, 1983, pp. 809-814)又はTPI1(Alber及びKawasaki, J. Mol. Appl. Gen. 1, 1982, pp. 419-434)又はADH3(McKnight等, The EMBO J. 4, 1985, pp. 2093-2099)ターミネーターに作用可能に結合していてもよい。発現ベクターはまたプロモーターの下流で融合ポリペプチド配列自体の挿入部位の上流に位置するRNAスプライス部位のセットを含みうる。かかるRNAスプライス部位はアデノウイルス及び/又は免疫グロブリン遺伝子から得ることができる。発現ベクターにまた含まれるものは挿入部位の下流に位置するポリアデニル化シグナルである。ポリアデニル化シグナルの例には、SV40由来の初期又は後期ポリアデニル化シグナル(Kaufman及びSharp,同書)、アデノウイルス5Elb領域由来のポリアデニル化シグナル、ヒト成長ホルモンターミネーター(DeNoto等 Nucl. Acids Res. 9:3719-3730, 1981)が含まれる。発現ベクターはまたプロモーターとRNAスプライス部位の間に位置する非コード化ウイルスリーダー配列、例えばアデノウイルス2三者間リーダー;及びエンハンサー配列、例えばSV40エンハンサーを含みうる。
タグつきプロセシング酵素をコードするDNAコンストラクトが導入される宿主細胞は、タグつきプロセシング酵素を生産可能な任意の細菌細胞でありうる。
細菌宿主細胞の例は、グラム陽性菌、例えばバチルス属の菌株、例えばバチルス・スブチリス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・レンタス(B. lentus)、バチルス・ブレビス、バチルス・ステアロサーモフィルス、バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・コアグランス(coagulans)、バチルス・サーキュランス(circulans)、バチルス・ロータス(lautus)、バチルス・メガテリウム又はバチルス・チューリンゲンシスの菌株、又はストレプトマイセス属の菌株、例えばストレプトマイセス・リビダンス又はストレプトマイセス・ムリヌス(murinus)の菌株、又はグラム陰性菌、例えば大腸菌の株である。細菌の形質転換は、プロトプラストの形質転換、又はそれ自体知られている方法でコンピテント細胞を使用することによりなされてもよい(上揚のSambrook等を参照)。
大腸菌等の細菌中でタンパク質を発現させる場合、タンパク質は、典型的には不溶性顆粒(封入体ともいう)として細胞質に保持されうるか、又は細菌性分泌配列によって細胞膜周辺腔に誘導されうる。前者の場合、細胞は溶解され、顆粒が回収されて変性された後に、変性剤を希釈することによってポリペプチドが再折り畳みされる。後者の場合、標的タンパク質は、phoA、degQ、degS、degP、OmpA、OmpF、OmpH、OmpP、OmpT、lamb又はpelB(Erwania carotovora(軟腐病菌)由来)のような強いシグナルペプチド配列と共にクローニングされ得、ポリペプチドは、例えば超音波処理又は浸透圧ショックにより細胞を崩壊させて細胞膜周辺腔の内容物を放出させ、ポリペプチドを回収することによって細胞膜周辺腔から回収されうる。
ついで、形質転換又は形質移入された宿主細胞は、タグつきプロセシング酵素の発現を可能にする条件下で、適切な栄養培地中で培養され、その後、得られたペプチドの全て又は一部が培地から回収されうる。細胞培養に使用される培地は、宿主細胞の増殖に適した任意の一般的な培地、例えば適切なサプリメントを含有する最小又は複合培地でありうる。適切な培地は商業的供給者から入手可能であり、又は公開されているレシピ(例えば、American Type Culture Collectionのカタログ)に従い調製されうる。
「アプリケーション」は精製カラムに充填される融合タンパク質を含んでいる試料を意味する。
「フロースルー」は精製カラムに結合しない宿主細胞タンパク質と汚染物質を含むアプリケーションの部分を意味する。
「主ピーク」は最も高いUV強度を有し融合タンパク質を含む精製クロマトグラムにおけるピークを意味する。
「mAU」はミリ吸光度単位である。
「UV280強度」は、ミリ吸光度単位で測定される、タンパク質が吸収する280nmの波長での吸光度である。
「UV214」は、ミリ吸光度単位で測定される、タンパク質が吸収する214nmの波長での吸光度である。
「IPTG」はイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシドである。
「TIC」は全イオン計数である。
「HPLC」は高速液体クロマトグラフィーである。
「タンパク質」なる表現はペプチドとポリペプチドの双方をカバーする。
「標的タンパク質前駆体」は、標的タンパク質の前駆体であり、標的タンパク質を得るためにプロセシング酵素によってプロセシングされなければならないタンパク質である。例には、標的タンパク質を得るためにプロセシング酵素によって融合パートナーが除去されなければならない融合タンパク質、標的タンパク質を得るために翻訳後修飾(例えばグリコシル化)がプロセシング酵素によって除去されなければならないタンパク質、又は翻訳後修飾がプロセシング酵素によって付加されなければならないタンパク質、又は上記の組み合わせが含まれる。
「標的タンパク質」はその意図される形態に達するためにプロセシング酵素によってプロセシングされたタンパク質である。
「SOE PCR」はオーバーラップ伸長PCRによるスプライシングを意味する。
「LC−MS」は液体クロマトグラフィー質量分析を意味する。
「溶解度%」は宿主細胞可溶化物からの可溶性タンパク質の量を宿主細胞可溶化物からの可溶性+不溶性融合タンパク質の量で割ったもの×100として定義される。
「純度%」は対象タンパク質の量を、対象のタンパク質の量+宿主細胞汚染物の量で割ったもの×100として定義される。
SDS−PAGEはドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動である。
本文脈において、アミノ酸の3文字又は1文字標記は表1に示されるようなその一般的な意味で使用されている。明示的に示さない限り、ここに示すアミノ酸はLアミノ酸である。更に、ペプチドのアミノ酸配列の左端及び右端は、その他の記載がない限り、それぞれN末端及びC末端である。
Figure 2010505437
ここに引用された刊行物、特許出願及び特許を含む全ての文献は、各文献が、出典明示により個々にかつ特に援用され、その全内容がここに記載されているかの如く、その全体が出典明示によりここに援用される(法律により許容される最大範囲)。
全ての表題及び副題は、ここでは便宜的に使用され、何らの方法においても本発明を限定するものと解すべきではない。
ここに提供される任意かつ全ての例、又は例示的言語(例えば「等」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、特に請求項に記載がない限り、本発明の範囲に限定をもたらすものではない。明細書中の如何なる語句も請求項に記載していない要素が本発明の実施に必須であることを示しているものと解してはならない。
ここでの特許文献の引用及び援用は単に便宜上なされているもので、そのような特許文献の有効性、特許性、及び/又は権利行使性についての見解を反映させるものではない。
この発明は、適用される法律に容認される、ここに添付の特許請求の範囲に記載された主題事項の全ての変更例及び均等物を含む。
実施例1
オーバーラップPCRを使用するHRV14 3Cプロテアーゼコード配列の合成
成熟ヒトライノウイルス株14(HRV14)3Cプロテアーゼのアミノ酸配列は次の通りである:
GPNTEFALSLLRKNIMTITTSKGEFTGLGIHDRVCVIPTHAQPGDDVLVNGQKIRVKDKYKLVDPENINLELTVLTLDRNEKFRDIRGFISEDLEGVDATLVVHSNNFTNTILEVGPVTMAGLINLSSTPTNRMIRYDYATKTGQCGGVLCATGKIFGIHVGGNGRQGFSAQLKKQYFVEKQ(配列番号:35)
大腸菌中での発現のために最適化された配列番号:35をコードするDNA配列及びコドンを生産した。成熟HRV14 3Cプロテアーゼ合成遺伝子断片は、PCRの二つの逐次工程を使用するオーバーラップ伸長PCR法により、スプライシングを使用して得た。第一のPCR反応では、16のオーバーラッププライマー(8つの順方向及び8つの逆方向プライマー)を使用して、可撓性リンカーをコードする5末端領域を含む全HRV14配列を産生させた(配列番号:28)。プライマーは〜50bpのサイズで、プライマー間のオーバーラップは〜20bpであった。第二のPCR反応では、それぞれXhoI及びBamHIクローニング部位を有する末端順方向及び逆方向プライマーを使用し、鋳型として第一PCR反応の産物を使用して全配列を増幅させた。Phusion PCR系(Finnzymes)を使用した。第一PCR反応は、本質的に製造者の指示書に従って好適な量の16全てのプライマーを用いて次のようにして準備した。第一反応のためのPCR条件は次の通りであった;
98℃30秒(初期変性)
98℃10秒(変性)
50℃30秒(アニーリング)
72℃15秒(伸長)
10サイクルの間
72℃5分(最終伸長)
第一反応からのPCR産物を、PCR溶液から、GFXTM PCR DNA及びGel Band精製キット(GEヘルスケア)を使用して直接精製した。
第二のPCR反応において、最も端部の順方向及び逆方向プライマーを使用して、第一反応からのPCR産物から全HRV14 3Cコード配列を増幅させた。条件は、55℃をアニール温度として使用し、20サイクルを10の代わりに使用したことを除いて、第一反応に対して記載したものと同じであった。
第二反応からのPCR産物は、アガロースゲル電気泳動によって判定され予想されたように〜600塩基対のサイズを有している。PCRバンドをアガロースゲルから切除し、PCR産物を、製造者の指示書に従ってGFXTM PCR DNA及びGel Band精製キット(GEヘルスケア)を使用して精製した。精製したPCR産物を、製造者の指示書に従って確立されたTOPOクローニング系(Invitrogen)を使用してプラスミド中にサブクローニングし、ライゲーション産物を、プラスミド増幅のためにTOP10大腸菌細胞(Invitrogen)中に形質転換させた。単離されたTOP10クローンから得られたプラスミドのXhoI/BamHI挿入断片の正しい配列をDNA配列決定によって証明した。
異なった熱安定性アルカリタンパク質タグを持つHRV14のpET11aベクターへのライゲーション
HRV14 3Cプロテアーゼコード領域を含むXhoI/BamHI断片をTOPOプラスミドベクター(Invitrogen)から切除した。ついで、XhoI/BamHI断片を、異なったN末端熱安定アルカリタグをコードする挿入断片がリンカー及びプロテアーゼコード領域の5末端に結合するようにpET11aベクター(Novagen)中にライゲーションさせた。介在リンカーでHRV14 3CプロテアーゼのN末端に融合した異なったタグをコードする16のpET11aベクターを図1に示すようにして生産した。
DNA配列の検証を制限酵素切断及び/又はDNA配列決定によって実施した。
次のタグつき酵素を生産した:
Figure 2010505437
タグつきHRV14 3Cプロテアーゼの発現
異なったN末端タグを有するHRV143CプロテアーゼをコードするpET11aベクターコンストラクトを、熱ショック又は化学薬品ベースの標準的方法によってRosetta(DE3)(Novagen)大腸菌株に形質転換させた。形質転換した細胞を、150マイクログラム/ミリリットルのアンピシリンと34マイクログラム/ミリリットルのクロラムフィニコールを含むLB(Luria−Bertani)培地寒天板で一晩増殖させた。アンピシリンとクロラムフィニコールを含む液体LB培地を培養皿から播種し、37℃、240rpmで振盪フラスコで培養した。培地に0.5mMのIPTGを加えてタンパク質の誘導を開始した後、OD600:〜0.4−0.8に達したときに温度を30℃まで低下させた。3時間の誘導後に得られた最終OD600は、1.6−2.8の範囲であった。細胞を遠心分離によって収集した。誘導細胞及び未誘導細胞、並びに誘導細胞の可溶型及び不溶型画分(25mMのNaPO,pH7からなるバッファー中での超音波処理及び遠心分離によって得た)を含むペレットの可溶化物のSDS−PAGEを実施して、HRV14 3Cプロテアーゼ変異体の発現レベルと溶解性を評価した。発現レベルには差が観察されたが、非常に高い溶解性(〜80%又はそれ以上)がHRV14 3Cプロテアーゼの殆どのタグ付き型について観察された。
配列番号:19(pACSH239)のタグがN末端についたHRV14 3Cプロテアーゼの精製:
pACSH239プロテアーゼの細胞培養ペレット(40mlの培養から)を、pH7の25mMのNaPOを含むバッファー中での超音波処理によって破壊した。細胞細片を10000gの遠心分離によって遠心沈殿させた。上清を、AKTAエクスプローラー100精製システム(GEヘルスケア)を使用して実施した精製前に滅菌濾過した。5mlのカラム容積のプレパックSPセファロースFF Hiトラップカラム(GEヘルスケア)を、次のバッファーを使用する3ml/分の流量での分離に使用した:
バッファーA: 50mMのリン酸ナトリウム,pH7+1mMのEDTA
バッファーB: 50mMのリン酸ナトリウム,pH7+1MのNaCl+1mMのEDTA
カラムは最初に7カラム容量のバッファーAに対して平衡にした。アプリケーションの充填後に、7カラム容量のバッファーAを使用する洗浄によって未結合タンパク質を除去した。20カラム容積に対して0−100%バッファーBの線形勾配を使用して、カラムからpACSH239プロテアーゼを溶離させた。融合タンパク質は0.4−0.5MのNaClの塩濃度でカラムから溶離させた。幾らかのタンパク質がフロースルーにおいて失われた。しかしながら、pACSH239プロテアーゼは単一の陽イオン交換クロマトグラフィー工程で、HPLC及びSDS−PAGE標準法によって決定して高純度(〜85−90%)まで精製することができた。LC−MSによって、溶離されたpACSH239プロテアーゼが予想された分子量を有していることがまた証明された。
配列番号:10(pACSH238)のタグがN末端についたHRV14 3Cプロテアーゼの精製:
pACSH239に対して記載したようにして80mlの細胞培養物からのpH7の25mMのNaPO中で超音波処理した細胞培養ペレットから、精製の準備ができた上清を調製した。SPセファロースFFプレパック5mlHiトラップカラム(GEヘルスケア)にアプリケーションを充填した。流量は3ml/分であり、精製に使用したバッファーは:
バッファーA: 50mMのリン酸ナトリウム,pH7
バッファーB: 50mMのリン酸ナトリウム,pH7 + 1MのNaCl
であった。
カラムは最初に7カラム容量のバッファーAに対して平衡にした。7カラム容量のバッファーAを使用する洗浄工程において未結合試料を除去し、20カラム容積に対して0−100%バッファーBの線形勾配を使用して、カラムからpACSH238プロテアーゼを溶離させた。
pACSH238プロテアーゼは〜0.2MのNaCの濃度でカラムから溶離させた。pACSH239プロテアーゼとは対照的に、pACSH238プロテアーゼの主要な部分がこれらの精製条件でカラムに結合した。LC−MSによって、溶離されたプロテアーゼが予想された分子量を有していることがまた証明された。第一の精製工程の回収率はpACSH239プロテアーゼと比較すると4倍高く、純度はHPLC及びSDS−PAGE分析から判断して〜90%であった。
配列番号:19タグつきHRV14_3Cプロテアーゼ(pACSH239)の活性の評価
修飾HRV14 3C切断部位SSSGGSEVLFQ(配列番号:36)を持つ介在リンカーを有するS661インスリンレセプターアンタゴニストペプチドを含む融合タンパク質(pACSH294)を切断するために、pACSH239プロテアーゼの活性を、異なった量のプロテアーゼを使用して推定した。
S661ペプチドは次の配列を有している:
GSLDESFYDWFERQLGGGSGGSSLEEEWAQIQCEVWGRGCPSY(配列番号:37)。
pACSH294融合タンパク質基質とpACSH239プロテアーゼの匹敵するタンパク質濃度を、HPLCクロマトグラムの解析からのUV214nmの吸光度ピーク面積の積分によって計算した。酵素と基質を200uLの反応容積で混合し、異なった基質に対する酵素の比(濃度に従って調節)を使用して50mMのTrisHCl、pH7.5、150mMのNaClを含む切断バッファー中で25℃にて6又は12時間、インキュベートした。LC−MS実験は、S661ペプチド(配列番号:37)と放出されたタグ(配列番号:19)+リンカー(配列番号:36)だけが、1:100の酵素対基質比を使用して12時間のインキュベーション後に観察されたことを示している(図2)。非常に少量の融合タンパク質だけが1:200の比を使用して12時間後に残った。従って、該結果は、1:100−1:200の酵素/基質比が一晩のインキュベーションでpACSH294融合タンパク質を完全にプロセシングするために十分であることを示している。
消化中に存在している放出S661ペプチドは、続いて、陰イオン交換クロマトグラフィーカラム(HiTrap Qセファロース・ハイ・パーフォーマンス, 1 ml, GE Healthcare)を使用して98%を越える純度まで精製しうる。バッファー及び一般的精製条件は、pACSH239プロテアーゼの精製に対して記載された通りであった。S661ペプチドはこのカラムに結合したが、pACSH239プロテアーゼは溶離勾配内でカラムから如何なる塩濃度でも溶離せず、フロースルー画分のLC−MS分析によって判断されるフロースルーにおいて観察されただけであった。よって、pACSH239プロテアーゼは第二の精製工程において標的タンパク質から効果的に除去された。
配列番号:10タグつきHRV14_3Cプロテアーゼ(pACSH238)の活性の評価
同一量のpACSH238又はpACSH239プロテアーゼを用いて、併行実験において、50mMのTrisHCl pH7.5,150mMのNaClからなるバッファー中のpACSH294基質をプロセシングした。1:25又は1:50の酵素:基質比を二種の酵素に対して評価した。30℃での3時間のインキュベーション後に放出されたS661インスリンレセプターアンタゴニストペプチドの量は、二種の酵素に対して正確に同じであり、N末端に付着したタグが異なったサイズであるにもかかわらず、それらが統一の特異的活性を有していることを示している。pACSH239プロテアーゼと同様に、pACSH238プロテアーゼは陰イオン交換カラムに結合せず、よってそれが標的タンパク質前躯体の消化に続いて適切な精製によって効果的に除去されうることを示している。
実施例2
タグつきタバコエッチウイルスプロテアーゼのクローニング
成熟タバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼは次のアミノ酸配列を有している:
GESLFKGPRDYNPISSTICHLTNESDGHTTSLYGIGFGPFIITNKHLFRRNNGTLLVQSLHGVFKVKNTTTLQQHLIDGRDMIIIRMPKDFPPFPQKLKFREPQREERICLVTTNFQTKSMSSMVSDTSCTFPSSDGIFWKHWIQTKDGQCGSPLVSTRDGFIVGIHSASNFTNTNNYFTSVPKNFMELLTNQEAQQWVSGWRLNADSVLWGGHKVFMVKPEEPFQPVKEATQLMN(配列番号:38)
安定化変異(S219V)を持つTEV配列を含む挿入断片を、Phusion PCR系(Finnzymes)、XhoI及びBamHIクローニング部位をそれぞれ含む順方向及び逆方向プライマー及び既存のTEV(Ser219Val)コードプラスミドを鋳型として用いて、標準的PCR法によって得た。PCR産物の5’端は可動性リンカーをコードする配列(配列番号:28)を含んでいた。
PCR産物をGFX精製(GEヘルスケア)し、製造者(Invitrogen)の指示に従い、かつ実施例1に記載したようにしてTOPOベクター中にサブクローニングした。TOPOプラスミドからのXhoI/BamHI挿入断片の正しいTEVコード配列を、DNA配列決定によって検証した。正しい挿入断片をXhoI/BamHI酵素でTOPOプラスミドから切除し、pET11a(Novagen)発現ベクターの熱安定性アルカリタグをコードする挿入断片の3’端に融合させた。次のコンストラクトを作製した:
Figure 2010505437
タグつきTEVプロテアーゼ変異体の発現
pACSH307、pACSH308及びpACSH309プロテアーゼコードプラスミドをRosetta(DE3)(Novagen)大腸菌株中に形質転換させた。形質転換細胞を、150マイクログラム/ミリリットルのアンピシリンと34マイクログラム/ミリリットルのクロラムフィニコールを含むLB(Luria−Bertani)培地寒天プレートで一晩増殖させた。アンピシリンとクロラムフィニコールを含む液体LB培地を培養プレートから播種し、振盪フラスコで37℃、240rpmで培養した。温度を、OD600:〜0.4−0.5に達したときに30℃に低下させた。この温度への30分の適合化後、培養培地に0.5mMのIPTGを加えることによって、タンパク質誘導を開始させた。3時間の誘導後に得られた最終OD600は1.6の範囲であった。細胞を遠心分離によって収集した。誘導細胞及び非誘導細胞、並びに誘導された細胞の可溶性及び不溶性画分を含むペレットの可溶化物(10mMのNaPO4、pH7からなるバッファー中での超音波処理及び遠心分離によって得られた)のSDS−PAGEを実施して、TEVプロテアーゼ変異体の発現レベル及び溶解性を評価した。発現レベルは3種全てのコンストラクトに対して同様であった。溶解性は、配列番号:10のタグつきTEV変異体(〜70%)(pACSH307)に対して最も高いと推定された。
pACSH307プロテアーゼの精製
25mMのNaPO4、pH7中で超音波処理された培養ペレット(80mlの培養から)からの滅菌濾過上清からpACSH307プロテアーゼの精製を、AKTAエクスプローラー100システム(GEヘルスケア)を使用し、実施例1にpACSH238に対して記載したバッファー及び条件を正確に用いて実施した。分離をHiTrap SPセファロースFF5mlカラムで実施したとき、約0.25MのNaClでピークが明らかに溶離した。ピークの最高点からの画分のLC−MS分析により、このコンストラクトに対して正確に予想された分子量が得られ、主ピークの純度は、SDS−PAGE及びHPLC分析によって判断して〜85−90%であった。
配列番号:10のタグつきTEVプロテアーゼ(pACSH307)の活性の評価
pACSH307プロテアーゼの活性を、同じN末端タグ(配列番号:19)を持つが、タバコエッチウイルス切断認識部位SSSGGSENLYFQ(配列番号:39)を含むリンカーを持つ実施例1に記載されたような、S661インスリンアンタゴニストペプチド(配列番号:37)を含む融合タンパク質(pACSH248)を切断するために、異なった量のプロテアーゼを用いて、推定した。消化実験を、50mMのトリスHCl、pH8、0.5mMのEDTAを含む切断バッファー中で実施した。LC−MS実験は、1:1の酵素対基質比での8時間のインキュベーション後に、S661ペプチドの主要な部分がpACSH248融合タンパク質から切り離されたことを示している。これは、タグつきTEVプロテアーゼが活性な酵素として発現され精製され、pACSH248融合タンパク質から配列番号:19のタグを除去するために使用できることを証明している。
実施例3
proTGaseのクローニングと発現
トランスグルタミナーゼ(tGASE)遺伝子は、シグナルペプチドとプロドメインに成熟tGASE配列が続いてなる。protGASE(シグナルペプチドは伴わないがN末端Met残基は伴う)を、標準的な方法論を用い、Streptomyces mobaraensisのゲノムDNAからPCRによって調製した。プロドメインを変更した結果、HRV14 3C切断部位が成熟tGASE配列のGly53−Pro54N末端伸展の丁度前に含められた。protGASE配列を、標準的なクローニング技術を使用して、pET11aベクター(pNNC130)中にクローニングしたところ、このプラスミドによってコードされたタンパク質は次の配列を有していた(成熟tGASE配列は残基55で始まる):
MDNGAGEETKSYAETYRLTADDVANINALNESAPAASSAGPSFRAPLEVLFQGPDSDDRVTPPAEPLDRMPDPYRPSYGRAETVVNNYIRKWQQVYSHRDGRKQQMTEEQREWLSYGCVGVTWVNSGQYPTNRLAFASFDEDRFKNELKNGRPRSGETRAEFEGRVAKESFDEEKGFQRAREVASVMNRALENAHDESAYLDNLKKELANGNDALRNEDARSPFYSALRNTPSFKERNGGNHDPSRMKAVIYSKHFWSGQDRSSSADKRKYGDPDAFRPAPGTGLVDMSRDRNIPRSPTSPGEGFVNFDYGWFGAQTEADADKTVWTHGNHYHAPNGSLGAMHVYESKFRNWSEGYSDFDRGAYVITFIPKSWNTAPDKVKQGWP(配列番号40)。
pNNC130プラスミドをBL21(DE3)(Novagen)中に形質転換させ、150マイクログラム/ミリリットルのアンピシリンを含むLB培地で一晩培養した。アンピシリンを含む液体LB培地を、一晩培養した寒天プレートから播種し、OD600が〜0.8になるまで37℃で240rpmにて培養した。30℃への20分の適応化後、0.1mMのIPTGで発現を誘導させた。4時間のタンパク質の誘導後、およそ2の最終OD600で細胞を収集した。SDS−PAGE解析は、大部分のprotGASEが、10mMのNaPO、pH8を含むバッファー中での超音波処理と細胞片の遠心分離後に得られた上清中の可溶型画分中に見出されたことを示している。
protGASEの精製:
200mlの誘導細胞培養物からの細胞ペレットを40mlの10mM NaPOバッファー(pH8)に溶解させた。超音波処理と10000gでの遠心分離後に、上清を滅菌濾過し、最終アプリケーション容積を10mMのNaPOバッファー(pH8)で50mlに調整した。
精製は、3ml/分の流量と次のバッファーを使用して実施例1及び2に記載された機器を使用して実施した:
バッファーA: 25mMのNaPOバッファー pH8.0
バッファーB: 25mMのNaPOバッファー pH8.0、0.5MのNaCl
5mlのQセファロース高性能(HP)HiTrapカラム(GEヘルスケア)を、バッファーAを用いて7カラム容積(CV)に平衡化した。protGASEを含むアプリケーションをカラムに充填し、未結合試料を10CVでバッファーAを用いて洗浄した。30カラム容量で0−100%のバッファーBの線形勾配を使用してprotGASEを溶離させた。protGASEを含むピークは、およそ0.05MのNaCl濃度でカラムから溶離させられた。集められた画分をSDS−PAGEによって分析し、protGASEの同一性を、タンパク質の予想された理論質量に非常に近い質量を与えたLC−MS分析によって確認した。
pACSH238又はpACSH239プロテアーゼを使用するプロドメインの除去
protGASEを含む第一精製工程からの画分をプールし、バッファーを、ダイアフィルトレーションのためにVivaspin20(10000MWCO)(Satorius)を使用し、50mMのトリスHC(pH7.5)、150mMのNaCl及び1mMのDTTを含む切断バッファーに代えた。精製したprotGASEとpACSH239プロテアーゼの量を、HPLCクロマトグラムからのUV214nmの吸光度ピーク面積を推定することによって調整した。異なった酵素対基質比(1:10、1:50、1:100及び1:200)を用いた切断試験を、25℃で一晩、切断バッファー中に1mMのDTTを含めるか含めないで実施した。実験は、pACSH239プロテアーゼが、1:200の酵素基質比と切断バッファー中に1mMのDTTを使用してプロドメインを完全に除去(してGly−Pro伸長成熟tGASEを取得)することができたことを示している。放出された成熟tGASE及びprotGASEの質量はLC−MSを使用して決定した。
同様な試験で、pACSH238プロテアーゼはprotGASEからプロドメインを効果的に切断することができることがまた見出された。
成熟tGASEの精製
pACSH239プロテアーゼでの消化後に得られたGly−Pro伸長成熟tGASEを25mMのNaPO4(pH6)、1mMのDTT(バッファーA)中で48mlまで希釈し、次のバッファーを使用して5mlのSPセファロース高性能(HP)HiTrapカラム(GEヘルスケア)で分離した:
バッファーA: 25mMのNaPOバッファー pH6.0+1mMのDTT
バッファーB: 25mMのNaPOバッファー pH6.0+1mMのDTT+0.5MのNaCl
精製を、3ml/分の流量と30カラム容量に対して0−100%のバッファーBからの線形勾配溶離を使用して、実施した。
精製物からのUV280クロマトグラムは、一つの主ピークがおよそ0.1MのNaCl濃度でSPセファロースHPカラムから溶離させられたことを示していた。LC−MS分析により、溶離されたタンパク質が成熟tGASEと同一であることが確認された。pACSH239プロテアーゼは、N末端に融合した配列番号:19のタグの高電荷のため、成熟tGASEよりも更に遅くカラムから溶離され、よって、第二の精製工程後に標的タンパク質から効果的に除去されうる。
実施例4
オーバーラップPCRを使用するHAV18 3Cプロテアーゼの合成:
成熟A型肝炎株18(HAV18)3Cプロテアーゼのアミノ酸配列は次の通りである: STLEIAGLVRKNLVQFGVGEKNGCVRWVMNALGVKDDWLLVPSHAYKFEKDYEMMEFYFNRGGTYYSISAGNVVIQSLDVGFQDVVLMKVPTIPKFRDITEHFIKKGDVPRALNRLATLVTTVNGTPMLISEGPLKMEEKATYVHKKNDGTTVDLTVDQAWRGKGEGLPGMCGGALVSSNQSIQNAILGIHVAGGNSILVAKLVTQEMFQNIDKKIESQ(配列番号:45)。
成熟HAV18 3Cプロテアーゼ遺伝子のコドン最適化DNA断片を、HRV14 3Cプロテアーゼに対して実施例1に記載されたようにして、PCRの二つの連続工程を含むオーバーラップ伸長PCRによるスプライシングを使用して、得た。正しい配列を有する最終の断片は、5’端XhoI及び3’端BamHI部位を有しており、これにより、配列番号:10コード化部がリンカー及びプロテアーゼコード領域の5末端に結合するように、pET11aベクター(Novagen)へのライゲーションが可能になった。
Figure 2010505437
配列番号:10のタグつきHAV18 3Cプロテアーゼ(pACSH362)の発現
Rosetta(DE3)大腸菌株中での発現を、本質的に実施例1に記載されているようにして実施した。配列番号:10タグつきHRV14 3Cプロテアーゼと同様な発現レベルが達成可能であり、少なくとも80%のタンパク質が細胞破壊及び遠心分離後に可溶型画分中にあった。
配列番号:10のタグつきHAV18 3Cプロテアーゼ(pACSH362)の精製
pACSH239プロテアーゼの細胞培養ペレット(80mlの培養から)を、pH7の25mMのNaPOを含むバッファー中での超音波処理によって破壊した。細胞片を10000gの遠心分離によって遠心沈殿させた。上清を、AKTAエクスプローラー100精製システム(GEヘルスケア)を使用して実施した精製前に滅菌濾過した。5mlのカラム容積のプレパックSPセファロースFF Hiトラップカラム(GEヘルスケア)を、次のバッファーを使用する3ml/分の流量での分離に使用した:
バッファーA: 50mMのリン酸ナトリウム,pH7
バッファーB: 50mMのリン酸ナトリウム,pH7+1MのNaCl
カラムは最初に7カラム容量のバッファーAに対して平衡にした。アプリケーションの充填後に、7カラム容量のバッファーAを使用する洗浄によって未結合タンパク質を除去した。20カラム容積に対して0−100%バッファーBの線形勾配を使用して、カラムからpACSH362プロテアーゼを溶離させた。pACSH362プロテアーゼは0.2−0.3MのNaClの塩濃度でカラムから溶離させた。pACSH362プロテアーゼの主な部分はこれらの精製条件でカラムに結合した。溶離されたpACSH362プロテアーゼの純度は、単一の陽イオン交換クロマトグラフィー工程後に、HPLC及びSDS−PAGE標準法によって決定して〜85−90%であると推定された。LC−MSによって、溶離されたプロテアーゼが予想された分子量を有していることがまた証明された。
配列番号:10のタグつきHAV18 3Cプロテアーゼ(pACSH362)の活性の評価
タグつきHAV18 3Cプロテアーゼ(pACSH362)を用いて、N末端タグ(配列番号:19)及び修飾HAV18 3C切断部位SSSGGSELRTQ(配列番号:49)を持つ介在リンカーを備えたS661インスリンレセプターアンタゴニストペプチド(配列番号:37)を含むpACSH360融合タンパク質をプロセシングした。
1:10又は1:50の酵素対基質比のpACSH362プロテアーゼ及びpACSH360融合タンパク質を、37℃での7時間のインキュベーション後にLC−MSによって評価した。放出されたS661ペプチドを表す断片が、実施例1におけるように、双方の比に対して観察され、タグつきHAV18酵素が活性であることが示された。
実施例5
タグつきウサギ出血病ウイルス3C様プロテアーゼのクローニング
サーマス・サーモフィラス、ジオバチルス・コーストフィラス(Geobacillus kaustophilus)、サーモシフォ・メラネシエンシス(Thermosipho melanesiensis)、BI429及びアシドサーマス・セルロリティカス(Acidothermus cellulolyticus)11Bから由来するリボソームタンパク質L9ファミリーからのタンパク質タグの精製は大腸菌発現に対してコドン最適化され、GENEART GmbH, Regensburg, ドイツから合成遺伝子として得た。タグをコードする遺伝子断片は5’端NdeI部位と3’端XhoI部位を有していた。ウサギ出血病ウイルス3C様プロテアーゼ(RHDV)をコードする3’端BamHI部位及び5’端XhoI部位を有するコドン最適化断片がまた得られた(GENEART GmbH, Regensburg,ドイツ)。
次のRHDVプロテアーゼを産生させるために、次のコンストラクトをpET11a大腸菌発現ベクター中で標準的なクローン化技術によって構築した:
Figure 2010505437
タグつきウサギ出血病ウイルス3C様プロテアーゼの発現
BL21(DE3)大腸菌株での発現を、本質的に実施例1に記載されているようにして実施した。非常に類似した発現レベルが4種全てのコンストラクトに対して得られ、上清のSDS−PAGEにより判定して溶解度は約80%−90%であり、ペレットは細胞破壊及び遠心分離後に取り出された。
配列番号:41,42,43及び44のタグつきHAV18 3Cプロテアーゼの精製
タグつきRHDVプロテアーゼのそれぞれの細胞培養ペレット(80mlの培養から)を超音波処理によって破壊した。既に記載されたものと同じバッファー及び条件を使用して、上清を調製し、予め充填されたSPセファロースFF5mlカラム(GEヘルスケア)を使用して分離した。
捕捉工程後のプロテアーゼの回収量の比較の際に、配列番号:41のタグを含むpACSH433プロテアーゼの場合に最善の結果が得られ、これは残りの変異体の場合よりも〜2−3.5倍のカラム上のタンパク質に結合した。
実施例6
protGASE(pNNC130)又はpACSH294(S661融合タンパク質)とタグつきHRV14 3Cプロテアーゼ変異体の同時発現
pACYCDuet−1プラスミド(Novagen)は、pET11a(Novagen)プラスミドよりも少ないコピー数を有しており、該プラスミドから生産されたタンパク質の量はpET11aプラスミドより低くなければならない。更に、プラスミドは、pET11aとは異なった選択マーカー(クロラムフィニコール耐性)を含んでおり、同じ宿主株におけるこれら二つのプラスミドの維持及び同時発現を可能にする。pACSH238プロテアーゼの発現に対してpACYCDuet−1ベクターを、またpACSH238プロテアーゼによってプロセシングされうるS661融合タンパク質(pACSH294)又はprotGASE(pNNC130)の発現に対してpET11aベクターを使用して、タグつきプロセシング酵素を使用する標的タンパク質前躯体のプロセシング方法が実施可能かどうかを評価した。
pACSH238プロテアーゼをコードするpET11aプラスミドの断片(実施例1)及び開始コドンの上流のベクター骨格の一部をMluI及びBamHI制限酵素を用いて切除し、MluI/BamHI切断pACYCDuet−1プラスミド骨格(Novagen)中にライゲーションした。
pACSH238プロテアーゼを発現するpACYCDuet1プラスミドを、protGASE(pNNC130)をコードするpET11aプラスミドかS661融合タンパク質(pACSH294)の何れかと共にBL21(DE3)に形質転換させた。よって、ある株はprotGASEと共にpACSH238プロテアーゼ(pACYC−Duet−1プラスミド由来)を同時発現でき、他の株はS661融合タンパク質(pACSH294)と共にpACSH238プロテアーゼを発現する。
同時発現株を、protGASE又はS661融合タンパク質の何れかだけを発現するコントロール株と平行して、150マイクログラム/ミリリットルのアンピシリンと34マイクログラム/ミリリットルのクロラムフィニコールを含むLB培地で培養した。発現条件は実施例1において、pACSH238プロテアーゼに対して記載した通りであった。30℃での3時間の発現後、同時発現株とそのコントロールを収集した。SDS−PAGEから、同時発現は、コントロールと比較して誘導protGASE又はS661融合タンパク質に対して、より低い分子量を生じたことが明らかになった。pACSH238プロテアーゼ/protGASE同時発現株からのSDSゲルバンドに存在している切断された誘導タンパク質は、ゲル内(in-gel)消化後の標準的な質量分析ベースの方法を使用してtGASEと同定された。従って、結果は、同時発現されたpACSH238プロテアーゼが、protGASEからプロドメインを、S661融合タンパク質からインビボで配列番号:19の精製タグを切断することができたことを示している。

Claims (15)

  1. 好熱性細菌由来の高度に塩基性のリボソームタンパク質から誘導されたN末端に結合したタグを含んでなるプロセシング酵素。
  2. タグがシステイン残基を含まない請求項1に記載のプロセシング酵素。
  3. タグが、約50から約250、又は約75から約200、約100から約250又は約100から約200のアミノ酸残基を含む請求項1又は2に記載のプロセシング酵素。
  4. タグ中のアミノ酸残基の約15%から約50%、約20%から約50%、約30%から約50%、約40から約50%又は約35%から約50%が塩基性アミノ酸残基Lys及びArgである請求項1から3の何れか一項に記載のプロセシング酵素。
  5. タグがリボソームタンパク質L9ファミリーから誘導されている請求項1から4の何れか一項に記載のプロセシング酵素。
  6. タグが、
    MKVILLRDVPKIGKKGEIKEVSDGYARNYLIPRGFAKEYTEGLERAIKHEKEIEKRKKEREREESEKILKELKKRTHVVKVKAGEGGKIFGAVTAATVAEEISKTTGLKLDKRWFKLDKPIKELGEYSLEVSLPGGVKDTIKIRVEREE(配列番号:10);
    MKVILLEPLENLGDVGQVVDVKPGYARNYLLPRGLAVLATESNLKALEARIRAQAKRLAERKAEAERLKEILENLTLTIPVRAGETKIYGSVTAKDIAEALSRQHGITIDPKRLALEKPIKELGEYVLTYKPHPEVPIQLKVSVVAQE(配列番号:41);
    MKVIFLKDVKGKGKKGEIKDVADGYANNFLFKQGLAIEATPANIKALEAQKQKEQRQAAEELANAKKLKEELEKLTVEIPAKAGEGGRLFGSITSKQIAEALQAQHGLKLDKRKIELADAIRSLGYTNVPVKLHPEVTATLKVHVKEQK(配列番号:42);
    MKVVLLKDVSKIGKKGEIKNVSDGYARNYLIPKGLALEATPRVLKRLEAEKR−KKEEEKIQIKTQNEELLKMLKKFLYKIPVKAGESGKLFGALTNSDIAKAVEKIADVNIDKKFIVLEKPIKEIGMYDVLVRLPEGVSGKIKVEVIQEGKN(配列番号:43)及び
    MKLILTQEVAGLGGPGDVVEVRDGYGRNYLLPKRLAMPASPGAVKQVALIKRAREVREIRDLDQARALRDQLEALPVTLPARAGSGGRLFGSVTPDDIAAAVHAAGGPKLDKRRIEISGPIKTIGSHQVTVRLHPEVSATVSVEVVPAS(配列番号:44)
    からなるペプチド配列群から選択される請求項5に記載のプロセシング酵素。
  7. タグがリンカー配列によってプロセシング酵素に結合している請求項1に記載のプロセシング酵素。
  8. リンカー配列が、1から約30、1から約25、1から約20又は1から約15のアミノ酸残基を有する請求項7に記載のプロセシング酵素。
  9. リンカー配列が、配列番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番号:34、配列番号:47及び配列番号:48からなる群から選択される請求項7に記載のプロセシング酵素。
  10. オキシドレダクターゼ、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ及びリガーゼから選択される請求項1に記載のプロセシング酵素。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載のタグをつけたプロセシング酵素の作製方法において、i)好熱性細菌由来の高度に塩基性のリボソームタンパク質から誘導されたN末端タグを含むプロセシング酵素を適切な発現宿主中で発現させ、ii)発現されたタグをつけたプロセシング酵素を陽イオン交換カラムに充填し、iii)適切な溶離剤でタグをつけたプロセシング酵素を溶離させることを含む方法。
  12. プロセシング酵素が、HRV14 3Cプロテアーゼ、HAV18 3CプロテアーゼTEV又はRHDV 3Cプロテアーゼからなる群から選択されるプロテアーゼである請求項11に記載の方法。
  13. タグが、
    MKVILLRDVPKIGKKGEIKEVSDGYARNYLIPRGFAKEYTEGLERAIKHEKEIEKRKK−EREREESEKILKELKKRTHVVKVKAGEGGKIFGAVTAATVAEEISKTTGLKLDKRWFKLDKPIKELGEYSLEVSLPGGVKDTIKIRVEREE(配列番号:10);
    MKVILLEPLENLGDVGQVVDVKPGYARNYLLPRGLAVLATESNLKALEARIRAQAKRLAERKAEAERLKEILENLTLTIPVRAGETKIYGSVTAKDIAEALSRQHGITIDPKRLALEKPIKELGEYVLTYKPHPEVPIQLKVSVVAQE(配列番号:41);
    MKVIFLKDVKGKGKKGEIKDVADGYANNFLFKQGLAIEATPANIKALEAQKQKEQRQAAEELANAKKLKEELEKLTVEIPAKAGEGGRLFGSITSKQIAEALQAQHGLKLDKRKIELADAIRSLGYTNVPVKLHPEVTATLKVHVKEQK(配列番号:42);
    MKVVLLKDVSKIGKKGEIKNVSDGYARNYLIPKGLALEATPRVLKRLEAEKR−KKEEEKIQIKTQNEELLKMLKKFLYKIPVKAGESGKLFGALTNSDIAKAVEKIADVNIDKKFIVLEKPIKEIGMYDVLVRLPEGVSGKIKVEVIQEGKN(配列番号:43)及び
    MKLILTQEVAGLGGPGDVVEVRDGYGRNYLLPKRLAMPASPGAVKQVALIKRAREVREIRDLDQARALRDQLEALPVTLPARAGSGGRLFGSVTPDDIAAAVHAAGGPKLDKRRIEISGPIKTIGSHQVTVRLHPEVSATVSVEVVPAS(配列番号:44)
    からなる群から選択される請求項11又は12に記載の方法。
  14. 標的タンパク質前躯体を修飾する方法において、請求項1から10の何れか一項に記載のN末端にタグがつけられたプロセシング酵素を標的タンパク質前躯体と反応させ、標的タンパク質をプロセシング酵素から分離する工程を含む方法。
  15. N末端にタグがつけられたプロセシング酵素と標的タンパク質前躯体を、発現後に標的タンパク質の分離を可能にする適切な宿主中で同時発現させる請求項14に記載の方法。
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