JP2006096713A - 極小部品材料とその構造制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットの各々に結合する複数の構造制御因子を含むことを特徴とする極小部品材料に関する。
【解決手段】互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットに結合する複数の構造制御因子を含む極小部品材料。
【選択図】図1

Description

本発明は、互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットの各々に結合する複数の構造制御因子を含むことを特徴とする極小部品材料に関する。
近年の情報処理の高速・高機能化や、通信の大容量・広域ネットワーク化による発展はシリコンを中心とする半導体素子の超高密度集積化を抜きにしては実現できない。これまで、シリコン大規模集積回路(Si-LSI)の集積度は、“ムーアの法則”と呼ばれる3年に4倍の割合で進展してきた。この予測に従えば素子回路の最小寸法が100nmを切る時間もまじかに迫っている。このような微細加工には写真縮小技術を基盤とするフォトリソグラフィー技術が使用されている。寸法の微小化に対応して、用いられる光の波長が水銀灯の紫外線領域からエキシマレーザの極短紫外域まで短波長化されてきているが、一層の微細化には大掛かりな装置が必要なX線領域、あるいは、スループットに大きな課題を抱えている電子線を使用せざるを得ない。
一方、要素素子であるシリコン電界効果型トランジスタについても物理的な微細化の限界に来ており、今までとは全く動作原理の異なった単電子トランジスタや多値論理素子等新しい機能素子の実現が望まれている。すなわち、従来の技術の延長では実現し得ないのである。
ここにきて全く新しい手法による超微細構造の作成プロセスが一躍注目を集め始めている。大掛かりな装置と複雑なプロセスにより極小加工を施す従来の「トップダウン」手法ではなく、原子・分子で構成されるナノスケールの極小部品を積み重ねて所望の微細構造を形成する「ボトムアップ」手法が注目されている。
ナノスケールの極小部品である量子ドットにM13ファージを利用するリーらの報告(非特許文献1)がある。この報告は、M13ファージの一部に硫化亜鉛を結合させ、M13ファージのミセル様構造体を形成させることに成功し、ミセル様構造体を量子ドットとして利用している。しかし、M13ファージキャプシドの構造制御をしていないため、ナノレベルでの均一なミセル様構造体形成ができず、均一な量子ドットの作製に至っていないことが明確である。
また、酸化鉄の核を保持させたフェリチン蛋白質を利用し、シリコン基板上に微小構造体を形成させて半導体発光素子や量子効果を利用した各種半導体デバイスの製造方法として山下の報告(特許文献1)がある。この報告は、極小部品材料の構造制御を無視しているため、複数種類の立体構造に変化する蛋白質(プリオン蛋白質や複数の蛋白質が会合するウイルスキャプシド等)に応用できないだけでなく、微小構造体形成も不完全である。
これら技術の完成には、均一な極小部品材料を作製する技術開発が必須であり、極小部品材料のナノレベルでの構造制御技術の開発が求められている。
特開2002-223016 セング・ウック・リー他(Seung-Wek Lee, et al.)、サイエンス(Science USA)、オーダリング・オブ・カンタム・ドッツ・ユージング・ジェネティカリー・エンジニアード・バイラシイズ(Ordering of Quantum Dots Using Genetically Engineered Viruses)、米国、2002年、第296巻、p.892-895
ナノスケールの極小部品を利用した超微細構造作成プロセスが検討されている。しかし、様々な構造を持つ極小部品材料は、各々の会合体ユニットが会合する過程で会合体ユニット間の相互作用の影響により、様々な形状の極小部品材料を形成するので、微細加工技術に極小部品材料を利用することを困難にさせていた。そのため、極小部品材料の構造制御が求められているが、会合ユニットのみでは極小部品材料の構造制御が不可能であり、これが極小部品材料を効率良く作製する上で、大きな障害がとなっていた。つまり、様々な構造を持つ極小部品材料の立体構造を制御する方法の開発が課題である。より具体的には、本発明の解決しようとする課題は均一な大きさを有する極小部品材料を得ることであり、更に構造制御因子の選択により、所望の形状、特に大きさの極小部品材料を得ることである。
本発明は以下を提供する。
1.互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットに結合する複数の構造制御因子を含む極小部品材料。
2.互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットの各々に結合する複数の構造制御因子を含むことを特徴とする1.に記載の極小部品材料。
3.該構造制御因子が繰り返し構造を有するペプチドであり、該結合が融合であることを特徴とする2.に記載の極小部品材料。
4.該会合ユニットがウイルスのキャプシド蛋白質若しくは互いに会合可能なアミノ酸配列を有するその変異蛋白質であることを特徴とする3.に記載の極小部品材料。
5.該会合ユニットを構成するアミノ酸配列のN末端残基またはC末端残基に該構造制御因子を結合していることを特徴とする4.に記載の極小部品材料。
6.該キャプシド蛋白質がヘパドナウイルス科ウイルスのキャプシド蛋白質であることを特徴とする4.に記載の極小部品材料。
7.該ヘパドナウイルス科ウイルスがB型肝炎ウイルスであることを特徴とする6.に記載の極小部品材料。
8.該極小部品材料が量子ドットの材料であることを特徴とする1.〜7.のいずれかに記載の極小部品材料。
9.1.〜8.のいずれかに記載の極小部品材料の構造制御方法であって、該構造制御因子を選択する又は/および該会合ユニットと該構造制御因子の配合比を選択することによって制御することを特徴とする極小部品材料の構造制御方法。
従来の方法では極小部品材料は様々な構造を作るため、個々の極小部品材料を分離精製しなければならなかった。均一な極小部品材料を作製できることは、試行錯誤して分離精製する労力を費やす必要がなくなり、極小部品材料の作製の効率化が可能となる。均一な極小部品材料を効率良く作製するためには、会合ユニットが複数個会合した極小部品材料の立体構造を制御するによってはじめて可能になる。本発明の極小部品材料は、会合ユニットに構造制御因子と結合させることで、会合により2個の会合ユニットの作る角度を調節することで、極小部品材料の構造を制御する効果を生んでおり、効率良く均一な極小部品材料の作製が可能となった。更に会合ユニットを同一分子で構成させることにより、より均一な極小部品材料の作製が可能となった。
(1.用語説明)
本発明で用いられる用語「会合」とは、複数の物体が互いに結合することを意味する。
本発明で用いられる用語「会合ユニット」は、本発明の極小部品材料を構成するの基本単位の一種を意味し、有機高分子からなる物体をあらわす。
本発明で用いられる用語「構造制御因子」は、本発明の極小部品材料を構成する基本単位の一種を意味し、該構造制御因子の選択により、会合ユニット同士の会合により作られる角度調節をすることで、極小部品材料の立体構造を変化できる有機高分子の物体である。好ましくは、繰り返し構造を有する有機高分子の物体であり、繰り返し構造の繰り返し回数を変えることによって、極小部品材料の立体構造を変化できる有機高分子の物体である。「繰り返し構造を有する」とは構造制御因子の一部または全部に繰り返し構造を有することを意味し、複数種類の繰り返し構造単位が組み合わさったものでもよい。構造制御因子が蛋白質からなる物体であることがより好ましい。特に構造制御因子が蛋白質であれば遺伝子工学的手法によってアミノ酸配列を改変することによって、ペプチドの繰り返し配列の繰り返し回数を変えた構造制御因子を作製できる。ペプチドの繰り返し配列は、一定のアミノ酸配列によるペプチドの繰り返しによる作製されていることが望ましい。更に好ましくは一定のアミノ酸配列が、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファンのような中性アミノ酸により作製されており、更により好ましくは、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファンのような等電点が6.0以下のアミノ酸により作製されている。
本発明で用いられる用語「極小部品材料」とは、構造制御因子の選択によって会合ユニット同士の結合で作られる角度の調節ができ、3次元構造の状態で表面に金属粒子と結合可能な官能基が等間隔に配置されたナノサイズの有機高分子の物体である。好ましくは金属粒子と結合可能な官能基として、アミノ基(-NH2)、カルボキシル基(-COOH)、チオール基(-SH)、水酸基(-OH)を等間隔にもつ有機高分子の物体である。より好ましくは1個の極小部品材料を構成している50%以上の会合ユニットに構造制御因子が結合している有機高分子の物体である。さらに好ましくは蛋白質からなる物体である。本発明の極小部品材料の表面にある金属粒子と結合可能な官能基が等間隔に配置されていることは、極小部品材料に官能基を介して金属粒子を結合させ、電子顕微鏡で極小部品材料の表面を観察し、金属粒子が結合した極小部品材料の立体構造を解析することによって、確認することができる。
特に極小部品材料が蛋白質であれば遺伝子工学的手法によって作成可能である。また、蛋白質を含む極小部品材料を構成する会合ユニットとしてウイルスキャプシド蛋白質もしくはその変異体を用いることが好ましい。ウイルスキャプシド蛋白質を会合ユニットとして用いることにより、同一分子からなる会合ユニットを用いることができ、会合により2個の会合ユニットが作る角度の違いにより複数種類の形状を作ることが可能となる。また互いに会合可能なアミノ酸配列を有するウイルスキャプシド蛋白質の変異蛋白質を用いることにより、天然型とは異なる立体構造を有する極小部品材料や種々の官能基を提示する極小部品材料を作製することも可能である。ここでいう変異蛋白質には、天然型とは異なるアミノ酸配列を有するものに加え、人工アミノ酸を有するものや側鎖に化学修飾を受けたもの、ビオチン、アイソトープ、蛍光、発光物質等により標識されたものも含まれる。たとえば、微生物に感染するバクテリオファージ、動物ウイルス、植物ウイルス、無脊椎動物ウイルス、藻類ウイルス等、広い範囲のウイルスに由来するウイルスキャプシド蛋白質を会合ユニットとして用いることができる。球状の極小部品材料を作製させるためには、ヘパドナウイルス科ウイルス、MS2、φX174等の一部のバクテリオファージ等に由来するウイルスキャプシド蛋白質は極小部品材料に用いる会合ユニットとして適している。中でも、ヘパドナウイルス科のキャプシド蛋白質は安定な極小部品材料を形成する会合ユニットとして機能するため、本発明の極小部品材料に好適であり、その中でも特にヒトB型肝炎ウイルスキャプシド蛋白質は容易に会合する利点を有している。更に、キャプシド蛋白質を会合ユニットとして利用することは、構造制御因子と結合していないキャプシド蛋白質と構造制御因子の結合したキャプシド蛋白質の配合比を変えることで、極小部品材料の立体構造を制御できるという有利な効果を伴う。
本発明でいう極小部品材料の構造制御方法とは、構造の異なる極小部品材料を得る方法を意味する。極小部品材料の構造を制御する一つの方法は、極小部品材料に含まれる構造制御因子を他の構造制御因子と置換することである。本発明でいう、「構造制御因子を選択する」とは、置換可能な複数種類の構造制御因子を予め準備しておき、その中から任意の構造制御因子を選択することを意味する。置換可能な複数種類の構造制御因子の中から、任意の構造制御因子を選択し、置換することにより、所望の構造を有する極小部品材料を得ることができる。また、上述のように、会合ユニットと構造制御因子の配合比を変えると、極小部品材料の構造が変化することを利用し、予め準備した会合ユニットと構造制御因子の配合比のうち、任意の配合比を選択することにより所望の構造を有する極小部品材料を得ることも本発明に含まれる。
また、会合ユニットと構造制御因子が共に蛋白質であれば、会合ユニットと構造制御因子の結合は、遺伝子さえあれば容易に慣用の遺伝子操作によって会合ユニットと構造制御因子を結合でき、遺伝子を組み込んだ発現ベクターは容易に増幅可能であり、何度でも再現性よく構造制御因子を同一部位に融合した会合ユニットを作製できる利点がある。
本発明で用いられる用語「量子ドット」とは、磁性体、好ましくは強磁性体であり、これは、これらが磁気双極子として作用することを意味する。単一の量子ドット は、本発明を用いて達成できる最小ビットのサイズを表す。溶液中に調製され、通常は高度に単分散の磁性材料の小さいナノメートルスケールの結晶の磁化で情報は符号化できる。更に、物理的には別個であるが密にまとめられた量子ドットの規則的なアレイを形成するために量子ドット を凝集できるので、情報は磁気量子ドット の集合の磁化で符号化もできる。本発明の極小部品材料は量子ドットの材料として好適に使用できる。たとえば、本発明の極小部品材料の表面に出ているにシステインの側鎖チオール基にイミド基を付加したナノゴールドを結合させ、ゲル濾過クロマトグラフィーにより精製することによりナノゴールドを等間隔に配置した量子ドットの製造ができる。
本発明で用いられる用語「繰り返し構造」とは、有機高分子を一定の構造で反復させながら結合した構造を意味する。好ましくは、有機高分子が一定のアミノ酸配列のペプチドを反復させながらペプチド結合で連結したペプチドの反復配列である。
本発明で用いられる用語「ペプチド」とは、アミノ酸がある種の結合(ペプチド結合;-CO-NH-)を介してできる化合物をあらわす。
本発明で用いられる用語「蛋白質」には、その塩および誘導体、糖鎖および/またはポリエチレングリコール等で修飾された蛋白質を含む。
本発明で用いられる用語「変異体蛋白質」には、蛋白質を構成しているアミノ酸の一部の配列を他のアミノ酸に置換または人工アミノ酸を含む一部のアミノ酸配列の挿入、もしくは欠損させた、蛋白質が含まれる。
本発明で用いられる用語「キャプシド」とは、ウイルスの核酸を包み、その外部形態を形作っている殻構造物をあらわす。また、ウイルスの核酸もしくはその変異体が殻構造物形成に必要な場合には、その核酸も含めて「キャプシド」と呼ぶ。多重に殻構造物で覆われている場合、いずれの殻構造物もキャプシドである。
本発明で用いられる用語「キャプシド蛋白質」とは、キャプシドを構成要素である蛋白質をあらわす。
本発明で用いられる用語「結合」とは、静電相互作用、疎水相互作用、ファンデルワールス相互作用等の非共有結合性の分子間相互作用による結合、共有結合による化学的な結合のいずれかもしくは両方による分子同士の結合を意味する。
本発明で用いられる用語「融合」とは、両蛋白質間をペプチド結合で結合させることを意味する。通常、蛋白質をコードしたDNAの5’末端または3’末端に蛋白質もしくはペプチドをコードするDNAを挿入し、そのDNAを用いて融合蛋白質を作製するが、他の方法、たとえば、化学合成によっても融合蛋白質は得られる。
・ 極小部品材料の入手と製造方法)
本発明は、互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットの各々に結合する複数の構造制御因子を含むことを特徴とする極小部品材料である。構造制御因子の選択によって会合ユニット同士の結合で作られる角度の調節ができ、3次元構造の状態で表面に金属粒子と結合可能な官能基が等間隔に配置したナノサイズの有機高分子の物体である。会合ユニットが複数個会合し、金属粒子と結合可能な官能基を表面に配置した複数の立体構造をもつ物体として蛋白質が知られている。好ましくはキャプシド蛋白質の複合体であるキャプシドである。キャプシド蛋白質は、任意のウイルス由来であってよい。たとえば、微生物に感染するバクテリオファージ、動物ウイルス、植物ウイルス、無脊椎動物ウイルス、藻類ウイルス等、広い範囲のウイルスを会合ユニットとして用いることができる。また、会合体はキャプシド蛋白質に限定されるものではない。多くのキャプシド蛋白質は、そのアミノ酸およびそれをコードする核酸配列が既知で、かつ遺伝子工学的手法で作成可能である上、構造制御因子を内包しうるため、本発明の極小部品材料の作成には好都合である。また、キャプシド蛋白質を構成している遺伝子、すなわちアミノ酸配列をコードするDNAは、ウイルスに感染した患者、動物、細胞、微生物からPCR法により単離することができ、単離に必要なプライマーは各ウイルスの遺伝子の配列情報を使って設計することができる。ウイルスのDNAおよびアミノ酸配列情報は例えばNCBIのゲノムデータベースに登録されており、インターネット上で公開されている。キャプシド以外の蛋白質の極小部品材料も同様の方法で入手可能である。
また、PCR法で単離できない場合、および人工的に設計した会合体の場合は、会合体の会合ユニットのDNAもしくはアミノ酸配列情報に従って部分的に化学合成したDNAをDNAポリメラーゼ等を用いて繋ぎ合わせることでその遺伝子を作成することができる。
・ 構造制御因子の入手と製造方法)
構造制御因子は、会合ユニット同士の会合により作られる角度を構造制御因子の選択により調節可能な物体であり、極小部品材料の立体構造を変化できる有機高分子の物体である。好ましくは、繰り返し構造を有する有機高分子の物体であり、繰り返し構造の繰り返し回数を変えることによって、極小部品材料の立体構造を変化できる有機高分子の物体である。より好ましくは蛋白質からなる物体である。構造制御因子が蛋白質である場合には極小部品材料の製造方法と同様にして構造制御因子はその遺伝子を用いて作製できる。
(4.該会合ユニットと構造制御因子との結合)
本発明の極小部品材料を得るためには、構造制御因子が会合ユニットと結合する性質を有している場合を除いて、会合ユニットと構造制御因子を何らかの方法で結合させる必要がある。会合ユニットと構造制御因子は、直接させてもよいし、間接的に結合させてもよい。また、構造制御因子を会合ユニットが共に蛋白質であれば、以下に述べる融合蛋白質を利用する方法、非共有結合性の分子間結合を利用する方法、分子間に共有結合を形成させる方法、およびこれらの方法の組み合わせを用いる。
(4−1.融合蛋白質を利用した結合方法)
会合ユニットと構造制御因子との結合は、会合ユニット、構造制御因子、それぞれを構成する蛋白質を融合させた融合蛋白質を慣用の遺伝子操作によって作成することで達成できる。構造制御因子と会合ユニット構成蛋白質に融合させる部位は、会合体の内側に露出しているアミノ酸のN末端残基またはC末端残基であることが好ましい。融合による結合は、遺伝子さえあれば容易に慣用の遺伝子操作によって構造制御因子を結合でき、遺伝子を組み込んだ発現ベクターは容易に増幅可能であり、何度でも再現性よく構造制御因子が同一部位に融合した蛋白質を作成できる。
(4−2.分子間に共有結合を形成させた結合)
会合ユニットと構造制御因子との結合は、両者を互いに共有結合させることで達成できる。分子間に共有結合を形成させる方法には様々な方法があるが、蛋白質の場合、例えば、蛋白質を構成している反応性の高い官能基(リジン側鎖のアミノ基(-NH2)、グルタミン酸側鎖およびアスパラギン酸側鎖のカルボキシル基(-COOH)、システインの側鎖チオール基(-SH)、アミノ末端のアミノ基(-NH2)、カルボキシ末端のカルボキシル基(-COOH))は共有結合させる部位として利用できる。例えば、フィコシアニンの会合体の内側にあるループ上の残基をシステイン残基に置換した変異体蛋白質は、構造制御因子に存在するチオール基(-SH)と共有結合させることができる。構造制御因子が繰り返しアミノ酸配列を有するペプチドで、構造制御因子にジスルフィド結合していないシステイン残基がある場合、例えば構造制御因子と会合ユニットを共発現させて、共有結合を介して両者を結合させることができる。構造制御因子にジスルフィド結合していないシステイン残基が無い場合でも、慣用の遺伝子操作によって構造制御因子の表面に露出していると予測されるアミノ酸をシステイン残基に置換することにより、会合ユニットと構造制御因子とを共有結合を介して結合させることができる。ただし、会合ユニット側、若しくは構造制御因子側、若しくは両側に共有結合させる部位が複数存在する場合は、結合部位の異なる複数種の複合体ができてしまう場合がある。
(4−3.構造制御因子の繰り返し配列を介した結合)
構造制御因子と会合ユニットとを結合させるときに、構造制御因子の繰り返し配列を介して、会合ユニットと構造制御因子とを結合させることは好ましい態様の一つである(図1)。構造制御因子の繰り返し配列と構造制御因子との結合、および構造制御因子の繰り返し配列と会合ユニットとの結合様式は、上述の蛋白質間の融合、共有結合、非共有結合等のいずれかもしくはその組み合わせであってもかまわない。
(4−3.(1)ペプチドを構造制御因子の繰り返し配列として利用)
構造制御因子の繰り返し配列として構造制御因子と結合する性質を有したペプチドを用いることができる。構造制御因子の繰り返し配列がペプチドである場合は、会合ユニットを融合して、融合蛋白質を作成することができる。また、会合ユニットと結合する性質を有したペプチドを構造制御因子の繰り返し配列として用いることもできる。構造制御因子の全体が蛋白質ならば、該繰り返し配列を有する蛋白質を利用できる。
(4−3.(2)核酸を構造制御因子の繰り返し配列として利用)
構造制御因子の繰り返し配列として、構造制御因子と結合する性質を有した核酸を用いることができる。特に、ウイルスのキャプシドはキャプシドの内側に核酸が結合する性質を有するものが多く、核酸を用いた結合に適している。
(5.融合蛋白質の配列設計)
会合ユニットと構造制御因子が共に蛋白質で、融合により結合させる場合には、融合蛋白質の作製で可能になるが、会合ユニットと構造制御因子を融合させた融合蛋白質を生産させるためのDNAの設計は慣用の遺伝子操作により以下の様に行うことができる。たとえば、会合ユニットにキャプシド蛋白質を用いた場合には、公知の遺伝子操作技術を用いてキャプシド遺伝子と部分的に相補的なDNAを合成することにより、キャプシド遺伝子の任意の部分に特定の制限酵素で切断される部分(制限酵素部位)を導入または消失させることおよび導入した制限酵素部位前後に任意の蛋白質をコードするDNAを導入することができる。また、会合体と構造制御因子を融合させた融合蛋白質を生産させるためのペプチド繰り返し配列部分のDNA設計は慣用の遺伝子操作により行うことができる。たとえば、公知の遺伝子操作技術を用いて、キャプシド蛋白質の遺伝子の5’末端に導入する場合は、構造制御因子の遺伝子の3’末端に数個のアミノ酸と適当な制限酵素部位をコードするDNAを結合させ、キャプシド蛋白質の遺伝子と連結させる。
(6.発現用ベクターの作成)
会合ユニットと構造制御因子が共に蛋白質で、融合により結合させる場合には、融合蛋白質の作製で可能になるが、融合蛋白質の遺伝子、すなわちPCR産物もしくは化学合成DNAは精製後、適切な制限酵素を用いて切り出し、発現用ベクターに組み込むことができる。PCR法の場合はプライマーに、化学合成の場合は合成するDNA配列に予め特定の制限酵素で切断される配列を組み込んでおけば、発現用ベクターの作成はより容易になる。発現用ベクターは発現用ベクターを組み込ませる予定の宿主の種類に応じて、宿主に適した発現用ベクターを用いることが好ましい。
(7.極小部品材料の製造)
極小部品材料が蛋白質である場合は、慣用の蛋白質生産のための遺伝子組み換え体を用いて作製できる。例えば、会合ユニットの遺伝子を組み込んだ発現ベクターを大腸菌等の微生物、植物体あるいは植物細胞、動物細胞あるいはトランスジェニック動物、昆虫細胞あるいは昆虫等の宿主に感染またはリポソーム等と共に取り込ませて、形質転換して、蛋白質発現することが可能である。
(8.精製)
以上のように作製された極小部品材料は、当然会合ユニットに比べ、大きくかつ高分子量である。この大きさおよび分子量の違いを利用して、例えば公知の精製法であるゲルクロマトグラフィー等の分子篩いや遠心操作などで会合体を形成しないものや不純物を取り除けば、極小部品材料である会合体を容易に精製することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、何らこれに限定されるものではない。本発明の範囲は、実施例に示す特定の実施形態よりも、発明の詳細な説明の項目中で記述した内容により、請求の範囲が定義されるべきものである。
実施例1 HBcAgを会合ユニットとし、GFPと繰り返し構造を有するペプチドリンカーの融合蛋白質を構造制御因子とした場合の実施例
1.遺伝子の調製
HBcAgの遺伝子及びクラゲ由来緑色蛍光タンパク質GFP遺伝子及び発現ベクターを材料として、制限酵素及びDNAポリメラーゼを用いて、発現ベクターのマルチクローニングサイトの5’側にHBcAg遺伝子の1〜149番アミノ酸をコードする遺伝子1(配列番号1)を、さらに3’側にHBcAg遺伝子の1〜149番アミノ酸をコードする遺伝子2(配列番号3)を導入し、2つのHBcAg遺伝子を連結した遺伝子発現ベクターを構築した。さらにHBcAg遺伝子の5’側、3’側または連結した2つのHBcAg遺伝子の間にGFPを導入した。GFP遺伝子はClontech社製の遺伝子を用いた。HBcAg遺伝子は、慢性活動性B型肝炎患者の血清より作成したcDNAライブラリーを用いて、クローニングした遺伝子を用いた。発現ベクターはNovagen社製pET20b+を使用した。
2.ペプチドリンカーの設計
HBcAg遺伝子とGFP遺伝子を連結する際は、HBcAg遺伝子の5’末端、3’末端または連結した2つのHBcAg遺伝子の間に導入することができる。HBcAg遺伝子の5’末端に導入の場合は、GFP遺伝子の3’末端にグリシン、セリン、セリンの3アミノ酸を1つ単位とし、その繰り返し数を2,4,6,8,10,12とするDNAを設計し結合させた(配列番号5〜10)。HBcAg遺伝子の3’末端に導入する場合はGFP遺伝子の5’末端にグリシン、セリン、セリンの3アミノ酸をコードするDNAを結合した(配列番号11)。最後に連結した2つのHBcAg遺伝子の間にGFP遺伝子を導入する場合は、GFP遺伝子の5’末端にグリシン、セリン、セリンの3アミノ酸からなる遺伝子を融合し、3’末端にグリシン、セリン、セリンの3アミノ酸の繰り返し数を2,4,6,8,10,12からなる遺伝子を融合した(配列番号12〜17)。
3.会合体の調製
2.で得られた遺伝子を用いて、発現誘導、溶菌、遠心、硫安沈殿、透析、蔗糖密度勾配法およびゲル濾過クロマトグラフィーによる精製を行い、極小部品材料に適するように高純度に精製した会合体を得た。まず、連結した2つのHBcAg遺伝子の間にGFP遺伝子を導入した発現ベクターを大腸菌BL21に組み込み、16時間培養後、IPTG(ispporpyl-β-D-thiogalactopyranoside)を使って発現誘導した。さらに3時間培養後、15分間8,000rpmで遠心操作し集菌した。このように菌体内に高濃度の融合蛋白質を発現させることによって、融合蛋白質は強制的に会合体を形成した。形成された会合体を単離精製するため、さらに以下の操作を行った。PBSバッファーにて菌を懸濁し、超音波にて10秒間3回破砕した。さらに、20分間10,000rpmで遠心操作をして、細胞片を取り除いた。遠心操作後の上澄みに硫安((NH4)2SO4)を濃度20%になるように加え、連結した2つのHBcAg遺伝子の間にGFP遺伝子を導入した融合蛋白質を含んだ会合体粒子を沈殿させた。ペレット(沈殿物)をPBSバッファーに再溶解させ、蔗糖密度勾配法(60%〜5%)により、分取した。このとき、分取すべき会合体粒子を含んだ画分は、SDS-PAGEを使って確認した(図2、図3)。その結果、天然のHBcAg由来のキャプシド蛋白質は、T3型とT4型キャプシドを同等に形成するのに対して、GFPの3’末端にグリシン、セリン、セリンの3アミノ酸の繰り返し配列を6回又は8回融合させた遺伝子由来のキャプシド蛋白質は、ほぼ全部T3型会合体を形成し蔗糖濃度30〜35%中に、同3アミノ酸の繰り返し配列を10回融合させた遺伝子由来のキャプシド蛋白質は、ほぼ全部T4型会合体を形成し蔗糖濃度45〜50%中に回収されることが判明した。さらに、ゲル濾過クロマトグラフィー(ハイロードスーパーデックス300 HR26/60 、ファルマシア社)により精製し、5mM Tris-HCl, 150mM NaCl溶液を用いて透析した結果、高純度に精製されたT3型会合体とT4型会合体をそれぞれ得た。T3型とT4型に立体構造を制御した会合体を2種類の極小部品材料とした。
4.量子ドットの作製
3.で得られた2種類の極小部品材料に金属粒子としてナノゴールドを規則的に結合させるため、極小部品材料の表面に出ているシステインの側鎖チオール基にイミド基を付加したナノゴールドを結合させた。更にゲル濾過クロマトグラフィー(ハイロードスーパーデックス300 HR26/60 、ファルマシア社)により精製し、5mM Tris-HCl, 150mM NaCl溶液を用いて透析し、規則的にナノゴールドを表面に配置した量子ドットを2種類調整した。電子顕微鏡で調整した2種類の量子ドットの表面を観察することによって、2種類の量子ドットはナノゴールドを規則的に結合していることを確認した。
会合体内部に解析対象の分子と結晶性会合体とを、リンカーを用いて結合させ、内包させた会合体の模式図である。図に示されているのはサブユニットと構造制御因子の繰り返し配列、構造制御因子の繰り返し配列と構造制御因子をそれぞれ結合させ、会合体内部に構造制御因子を内包させた極小部品材料である。 GFPの3’末端にグリシン、セリン、セリンの3アミノ酸の繰り返し配列を6回融合させた遺伝子由来のキャプシド蛋白質を蔗糖密度勾配法で分取した30サンプルのフラクションのSDS-PAGE結果。 GFPの3’末端にグリシン、セリン、セリンの3アミノ酸の繰り返し配列を10回融合させた遺伝子由来のキャプシド蛋白質を蔗糖密度勾配法で分取した30サンプルのフラクションのSDS-PAGE結果。
符号の説明
A:サブユニットA
B:サブユニットB
D:構造制御因子
L:構造制御因子の繰り返し配列
M:蛋白質分子量マーカー
1:サンプルフラクション1
2:サンプルフラクション2
3:サンプルフラクション3
4:サンプルフラクション4
5:サンプルフラクション5
6:サンプルフラクション6
7:サンプルフラクション7
8:サンプルフラクション8
9:サンプルフラクション9
10:サンプルフラクション10
11:サンプルフラクション11
12:サンプルフラクション12
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14:サンプルフラクション14
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23:サンプルフラクション23
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25:サンプルフラクション25
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28:サンプルフラクション28
29:サンプルフラクション29
30:サンプルフラクション30

Claims (9)

  1. 互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットに結合する複数の構造制御因子を含む極小部品材料。
  2. 互いに会合する複数の会合ユニットと該会合ユニットの各々に結合する複数の構造制御因子を含むことを特徴とする請求項1に記載の極小部品材料。
  3. 該構造制御因子が繰り返し構造を有するペプチドであり、該結合が融合であることを特徴とする請求項2に記載の極小部品材料。
  4. 該会合ユニットがウイルスのキャプシド蛋白質若しくは互いに会合可能なアミノ酸配列を有するその変異蛋白質であることを特徴とする請求項3に記載の極小部品材料。
  5. 該会合ユニットを構成するアミノ酸配列のN末端残基またはC末端残基に該構造制御因子を結合していることを特徴とする請求項4に記載の極小部品材料。
  6. 該キャプシド蛋白質がヘパドナウイルス科ウイルスのキャプシド蛋白質であることを特徴とする請求項4に記載の極小部品材料。
  7. 該ヘパドナウイルス科ウイルスがB型肝炎ウイルスであることを特徴とする請求項6に記載の極小部品材料。
  8. 該極小部品材料が量子ドットの材料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の極小部品材料。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の極小部品材料の構造制御方法であって、該構造制御因子を選択する又は/および該会合ユニットと該構造制御因子の配合比を選択することによって制御することを特徴とする極小部品材料の構造制御方法。
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