JP2010501634A - 医薬組成物の改良 - Google Patents

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Abstract

本発明は、表皮細胞間の細胞間接着の異常な低下に関与する皮膚病態を治療し、及び/または防止するための、皮膚への局所的投与のための、少なくとも部分的に水及び酸に可溶である亜鉛塩を含む組成物を提供することであって、該組成物は6以下のpHを有する。皮膚病態は、概して、湿疹、皮膚炎、アトピー性湿疹、アトピー性皮膚炎、非アトピー性湿疹、非アトピー性皮膚炎、脂漏性湿疹、刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、掻痒及び敏感皮膚から選択される。好ましい組成物は、乳酸亜鉛、乳酸を含み、約4.0から5.0のpHを有する。

Description

本発明は、皮膚病変の、予防を含む治療、かかる治療における使用のための化合物及び医薬組成物、並びに、かかる治療における使用のための医薬の製造のための、かかる化合物及び組成物の使用に関する。本発明は、また、皮膚への適用のための化粧用組成物にも関する。特に、本発明は、疾患または環境的に損傷を受けた皮膚または表皮の障壁を修復する方法、疾患もしくは環境因子による損傷もしくは分解に対する皮膚または表皮の障壁を保護する方法、かかる方法における使用のための化合物及び組成物、並びに、かかる方法の患者における使用のための医薬の製造のためのかかる化合物及び組成物の使用に関する。
本発明は、表皮細胞間の、特に角質細胞間の、細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態の治療において、特に有用である。かかる皮膚病態の例には、様々な形態の湿疹や皮膚炎が含まれ、それは例えば、アトピー性及び非アトピー性の湿疹もしくは皮膚炎、脂漏性皮膚炎、刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎及びその他の敏感皮膚病態、特に掻痒感を引き起こし若しくは掻痒と関連性のある皮膚病態などである。
かかる病体、特にはアトピー性及び非アトピー性の湿疹もしくは皮膚炎、刺激性接触皮膚炎及び敏感皮膚、これらは全て、部分的にもしくは全部が、皮膚もしくは表皮の障壁の欠陥の結果として生じる。
アトピー性湿疹及び刺激性接触皮膚炎は、ともに、皮膚が乾燥し、表皮の障壁の欠陥を伴ってわずかに痒みがある、慢性段階によって特徴付けされる。障壁の欠陥は、イエダニの糞便のアレルゲンなどの環境的引き金や、細菌である黄色ブドウ球菌(Cork 1997 (3)、Cork 1996 (2))によって放出される毒物の浸透を可能にする。これらのアレルゲンは、皮膚内に炎症性サイトカインの産生を引き起こすが故に、アトピー性湿疹の炎症が生じるのを引き起こす(Cork 1996 (2)、Cork 1996 (5))。
アトピー性湿疹は、通常、2歳前に発症し、子供の発育における重要な時期において、大きな苦しみを引き起こす疾患である。湿疹性の皮膚は、乾燥、紅斑(赤み)、滲出及び強い掻痒感(痒み)によって特徴付けられる。湿疹を伴う痒みにより、皮膚が出血するまで子供が皮膚を引っ掻く。アトピー性湿疹の有病率が過去50年間で次第に増加しており、今や、子供の30%にまで影響を与えている(Williams 1992 (15)、Thestrup-Pedersen 1996 (13)、Cork et al., 2002 (6))。この増加は、石鹸、洗剤およびイエダニなどの環境要因に多く曝されることに付随しており(Cork et al., 2002(6))、アトピー性湿疹を有する患者において、より顕著な効果である、表皮の障壁を破壊するようにそれぞれ作用する(White et al., 1987 (14)、Cork 1997 (3))。
アトピー性湿疹の表皮の障壁の欠陥により、角質細胞からの水分が失われる。角質細胞は収縮し、それらの細胞間に隙間を開け、刺激物及び/またはアレルゲンの浸透を可能にし、さらに湿疹による損傷の発達を引き起こす。
アトピー性湿疹は、主に幼児期の疾患であり、子供の70%が、16歳までには、それらの湿疹から「卒業」する。しかし、成人期において、彼らは、環境的な刺激(石鹸、洗剤など)によって悪化される障壁破壊に対して遺伝的にかかりやすいままであるので、手に刺激性接触皮膚炎を発達させる高い可能性を有し、ヨーロッパにおいて最も日常的な職業病である。現在の、手における刺激性接触皮膚炎の対処法は、刺激物を避けること、完全な皮膚軟化剤による治療法(Cork 1998 (4))及び炎症を治療するための局所的なステロイドから成る。
敏感皮膚は、人口の約50%に影響を与える病態であり、化粧品などの局所的な製品の適用に続いて、ヒリヒリ感、刺痛及び赤みとして現れる。敏感皮膚を有する個々人は、アトピー性湿疹の履歴を有している可能性がある。
アトピー性湿疹は、1940年代では4%の子供への有病率から、現在では30%の子供への有病率に増加している疾患である。アトピー性湿疹は、複数の環境要因といくつかの遺伝子の相互作用の変化の結果として生じる、多因性疾患の例である。アトピー性湿疹の遺伝的な基礎は、過去60年にわたり変化はしていないが、石鹸や洗剤で洗浄することの増加や、イエダニへ曝されることの増加を含む、我々の環境においてのいくつかの変化が存在する(Cork et al.: 2003(7))。
現在の、アトピー性皮膚炎もしくは湿疹、刺激性接触皮膚炎及び同様の皮膚病態用の治療
(i)完全な皮膚軟化剤による治療法(最良実施例)
皮膚軟化性クリーム/軟膏、代用の皮膚軟化性石鹸や、入浴、シャワー用の皮膚軟化剤からなる治療法。これらの製品は、全ての石鹸や洗剤に取って代わるので、結果として、皮膚の障壁への環境的被害の減少をもたらす(Cork 1997 (3), Cork 1998 (4), Cork 1999 (5))。ヨーロッパにおける主要な皮膚軟化性製品の例には、Cream 45、Diprobase(登録商標)、Hydromol(登録商標)、Lipobase(登録商標)及びOilatum(登録商標)が挙げられる。
皮膚軟化剤は、皮膚の障壁の部分的な修復をもたらすが、コルネオデスモゾーム(coreneodesmosome)の欠陥が原因で、これらの疾患と関連して、刺激物やアレルゲンが、依然として皮膚を通過し、湿疹の炎症を引き起こし得る。さらに、皮膚軟化剤は、たびたびの適用を含むので、患者にとって、皮膚軟化剤による治療は、非常に不便で、治療計画の遵守が困難であり、従って、芳しくないものとなり得る。
(ii)局所的副腎皮質ステロイド
これらの薬剤は、アトピー性湿疹の「炎症」を治療するために用いられる。局所的ステロイドの主な副作用は、皮膚萎縮や副腎系の抑制である。これらの副作用は、主に、潜在的な、そして大いに潜在的な局所的副腎皮質ステロイドに関係する。ステロイドによる偏執症、またはステロイド恐怖症は、治療計画の芳しくない、または遵守されない、重大な原因であり、全ての副腎皮質ステロイドが有する主要な問題である(Charman et al., 2000 (1))。
(iii)カルシニューリン阻害剤、タクロリムス(Protopic(登録商標)、藤沢)やピメクロリムス(Elidel(登録商標)、ノバルティス)
これらの薬剤は、アトピー性湿疹の炎症のための、新しい種類の治療を表す。これらは、カルシニューリン経路を介した、T細胞の選択的阻害をもたらす。カルシニューリン阻害剤は、皮膚萎縮を引き起こさず、副腎系への影響も有さない。しかしながら、カルシニューリン阻害剤による治療が、アトピー性湿疹の炎症を制御し得る一方で、これらは、皮膚の障壁の根本的な欠陥を治さないため、炎症などを引き起こす刺激物やアレルゲンによる浸透を可能にする。
Charman CR, Morris AD, Williams HC Topical corticosteroid phobia in patients with atopic eczema. Br J Dermatol 2000; 142: 931-6
したがって、表皮性の障壁に対する損傷を修復もしくは防止しうる、新しい局所用製品、刺激物やアレルゲンによって浸透され得る程度を減少させ、薬剤治療を必要とするアトピー性湿疹の重大ないずれの炎症の頻度及び重篤度をも減少させる、それらの使用に対する必要性が存在する。
本発明の目的は、表皮細胞間の(特に角質細胞間の)細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態、特に湿疹、皮膚炎及び同様の病態、例えば、アトピー性及び非アトピー性の湿疹もしくは皮膚炎、脂漏性皮膚炎、刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎及びその他の敏感皮膚病態、特に掻痒感を引き起こし若しくは掻痒と関連性のある皮膚病態などのための、上述した既知の治療法の欠点に悩まされない治療を提供する。特に、本発明の目的は、簡便で、複雑な治療計画、あるいは局所的副腎皮質ステロイドの長期間の使用と関係する性質の副作用を生じさせ得る薬剤の使用を含まない治療を提供することである。
本発明の第1の態様は、表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態を治療及び/または防止するための、少なくとも部分的に水及び酸に可溶である亜鉛塩を含む皮膚への局所的投与用組成物を提供することであって、該組成物は約6以下のpHを有する。
本発明の第2の態様は、表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態を治療及び/または防止するための、少なくとも部分的に水及び酸に可溶である亜鉛塩を含む組成物の、皮膚への局所的投与を含む方法であって、該組成物は約6以下のpHを有する。
本発明の第3の態様は、乳酸亜鉛を含む組成物を提供することであり、該組成物は約4.0から5.0のpHを有する。
本発明の第4の態様は、表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態を治療及び/または防止するための、少なくとも部分的に水及び酸に可溶である亜鉛塩を含む皮膚への局所的投与用組成物由来の、酸化亜鉛及び酸を含む材料を提供することであって、該組成物は、約6以下の、生成可能なpHを有する。
表皮性の障壁を示す図である。コルネオデスモゾーム(1)、共有結合した脂質(2)、ラメラ顆粒の脂質の伸長(3)、脂質二重層(4)、ケラトヒアリン顆粒(5)及びデスモソーム(6)が示される。 左側では、皮膚の別の図式的な描写を提供する図である。角質層の層(21)、顆粒層(22)、有棘層(23)及び基底層(24)が示される。デスモソーム(31)及びコルネオデスモソーム(30)の位置もまた示される。図2の右側では、中間フィラメント(25)、デスモグレイン(26)及びデスモコリン(27)、プラコグロビン(28)及びデスモプラキン(29)を含む、コルネオデスモゾームの成分を示す図である。図2は、皮膚の図式的な描写を提供し、角質層のより下の部分に位置する、刺激物、アレルゲン及び薬剤の浸透に対する障壁を示す。角質層の構造的な完全性は、角質細胞を繋ぎ合せる、修飾されたデスモゾーム(コルネオデスモゾーム)によって維持される。角質細胞が角質層を通って上に移動するにつれて、コルネオデスモゾームは皮膚特異的なプロテアーゼによって徐々に破壊され、ついで、接着していない角質細胞は皮膚の表面から剥離され得る。 本発明の組成物の効果を、治療なしの効果と比較した研究の結果を示す図である。 本発明の組成物の効果を、他社の皮膚軟化剤の効果と比較した研究の結果を示す図である。
過去50年にわたるアトピー性湿疹の原因についての研究の大部分は、IgE介在性アレルギー反応の発達に着目するものである。しかし、アトピー性湿疹を有する子供の大部分は、免疫学的アトピーではない(Murphy et al., 1999 (12)、Flohr et al., 2004 (9))。したがって、本発明者たちは、アトピー性湿疹の発達のための主要な部位として、皮膚、すなわち表皮の障壁に着目した。
刺激物及びアレルゲンの皮膚中への浸透に対する障壁は、角質層にある。同時に、この障壁は、宿主からの水分の損失を防ぎ、それによって、内部のホメオスタシスを維持する(Cork 1997(3))。
角質層は、レンガを形成する角質細胞及びモルタルであるラメラ脂質を有するレンガ壁のようなものとして視覚化することが可能である(Elias 1983(8))。
コルネオデスモゾームは、角質細胞を互いに繋ぎとめて、角質細胞を排除するせん断力を防ぐ(図1を参照)。コルネオデスモゾームは、レンガ中の穴を抜け降りて、レンガを互いに繋ぎとめ、レンガの壁に引張強度を付加する、鉄棒のようなものとして視覚化することが可能である。
角質細胞は、角質層のキモトリプシン酵素(SCCE)などの、皮膚特異的な酵素によって媒介される、タンパク分解のプロセスによって、皮膚の表面から取り除かれる。これらのプロテアーゼは、分泌性白血球プロテアーゼ阻害剤(SLPI)などの、皮膚特異的なプロテアーゼ阻害剤によって阻害される。剥離のプロセスがきちんと制御されることは、未成熟な剥離及び皮膚の障壁の破壊を防ぐために、必要不可欠である。角質層の破壊/薄くなることにより、刺激物及びアレルゲンの浸透を可能にし、それにより結果として、アトピー性湿疹の炎症の発達へと繋がる。
角質層の表皮の障壁の完全性は、皮膚のプロテアーゼ、例えばSCCEなどとプロテアーゼ阻害剤、例えばSLPIなどとの間のレベルの調和、接着タンパク質、例えばコルネオデスモシンなどのプロテアーゼの作用に対する脆弱性の調和によって維持される。その状況は、10以上の接着タンパク質、8以上のプロテアーゼ及び10以上のプロテアーゼ阻害剤が存在するので複雑である。
正常な皮膚においては、細胞の接着タンパク質(例えば、コルネオデスモシン)の、剥離の間の崩壊は、プロテアーゼ(例えば、SCCE)やプロテアーゼ阻害剤(例えば、SLPI)の調和された発現によって調節される。
皮膚は、皮膚の組織の随意的な障壁機能に貢献する酸性のpH(酸外套)を有し、これは、正常な皮膚では、約5.4から5.9である。酸外套はいくつかの効果を有している;1つ目に、強い抗菌効果、2つ目に、皮膚の表面のpHは、剥離、浸透力に対する障壁のホメオスタシス及び角質層の完全性/凝集性に関して役割を果たす。
アトピー性皮膚炎に遺伝的にかかりやすい個々人では、例えばSSCEなどのプロテアーゼの発現の増加、及び/または、例えばSPLIなどのプロテアーゼ阻害剤の発現の減少が存在し、それにより、表皮の障壁の未成熟な崩壊及び薄化が生じ、刺激物やアレルゲンの浸透を可能にする。
SCCEなどの内因性プロテアーゼは、表皮の障壁における表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する病態において役割を有する。
アトピー性湿疹に関与する環境要因の2つ、イエダニおよび黄色ブドウ球菌は、外部から、皮膚の障壁を破壊し得るプロテアーゼを産生する。さらに、刺激物及びアレルゲンに対する炎症反応の生成物として酸性されるプロテアーゼ(例えば、第2のプロテアーゼである肥満細胞のキマーゼ)もまた、皮膚の障壁を損傷させることが可能である。したがって、皮膚の障壁は、内因性、外因性及びアトピー性湿疹の第2のプロテアーゼによって破壊されるようである。
皮膚の表面のpHを上昇させる、最も汎用的な環境要因は、石鹸及びその他の洗剤である。石鹸で洗うことにより、健康な皮膚、及び表皮細胞間の細胞間接着の減少に関連した皮膚病態を有する人の皮膚の両方において、角質層が薄くなることを引き起こし得る。洗剤(洗浄剤)は、人の皮膚を洗浄するのに幅広く使用される。それらは、皮膚の表面の脂質(外因性(foreign)と天然の両方)を軟化させることによって作用し、ついでそれらの脂質は、水で洗い流され得る。
したがって、アトピー性湿疹は、遺伝子―環境相互作用の疾患の古典的な例である。多数の環境要因が、多くの遺伝子における変化と相互作用し、疾患の表現型を生み出す。
刺激性接触皮膚炎に関与するプロセスは、本質的に、アトピー性湿疹に関与するプロセスと同じであり得る。しかし、刺激性接触皮膚炎のいくつかのケースにおいては、その疾患の根本問題となる表皮の障壁における表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少が、例えば環境性刺激物への暴露などの、環境による損傷によって専ら引き起こされ得る。そのようなケースにおいては、患者は、その疾患を発達させる遺伝的な傾向を有さないようにする必要がある。
本発明が関与する全ての疾患に関わるプロセスは、アトピー性湿疹及び刺激性接触皮膚炎の両方に関与する疾患に類似の機構を介した、あらゆる皮膚または表皮の障壁の崩壊に関係する。それらは多因性疾患である。
本発明は、相互作用して表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態へとつながる、並びに皮膚の障壁において多くの変化を引き起こすことによって、これらの疾患を治療し、及び/または(予防を含む)防止することが可能である、局所的に適用される組成物の開発につながる、様々な要因の理解に基づく。
本発明は、表皮細胞間の細胞接着の異常な減少に関与する、例えばアトピー性皮膚炎などの病態に役割を有する多くのプロテアーゼを中和し得る、一般的な目的としてのプロテアーゼ阻害剤を提供する。これは、酸性組成物との関連において角質層に亜鉛イオンを送達可能な製剤の開発によって初めて達成されている。この組合せアプローチは、以前には達成されていない。結果として、本発明は、亜鉛イオンを角質層に送達し、かつ角質層のpHを低下させる組成物である。この組成物は、少なくとも部分的に可溶な亜鉛塩及び皮膚に吸収可能な酸を含む。
本発明の組成物は、亜鉛イオンの溶解性を増大させ、角質層中へのそれらの浸透を促進する。この組成物が酸であることにより、亜鉛の溶解性かつ浸透性の両方が促進される。
亜鉛イオンの送達、すなわち角質中への浸透は、いくつもの理由により重要である。
まず、亜鉛イオンが特定の酵素の反応を阻害し、潜在的な抗プロテアーゼ活性を有することを示すたくさんの証拠が存在する。角質細胞の剥離に役割を果たすがために、特に興味の対象であるSCCEはセリンプロテアーゼである。このクラスのプロテアーゼは亜鉛イオンによって阻害されることが立証されている。亜鉛はまた、活性部位に対するプロテアーゼ阻害剤の結合を安定させ、それによりそれらの有効性を増加させる可能性がある。
2つ目に、亜鉛イオンは抗菌活性を有する。上述したように、黄色ブドウ球菌は、慢性アトピー性皮膚炎や、その疾患の炎症の両方に関与する。亜鉛イオンの抗菌効果は、皮膚の障壁を損傷させる微生物由来の外因性プロテアーゼの放出を防ぐことによることを含む、このタイプの病態を治療し、及び/または防ぎ得る。
3つ目に、消化管からの亜鉛の吸収傷害によって引き起こされる亜鉛イオンの不足は、病態である、腸性先端皮膚炎へとつながる。この病態は、湿疹性の皮膚の傷、脱毛症及び下痢によって特徴付けられ、表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する他の病態の前兆となり得る。亜鉛の局所的な投与により、腸性先端皮膚炎の症状における急速な改善がもたらされることが示されている。
角質層のpHを低下させることは、以下の理由により重要である。角質細胞の剥離に関与する皮膚のプロテアーゼであるSCCEは、中性pHが最適であり、pHが7.5から5.5に変化することにより、SCCEの活性が50%に減少することが発見されている。したがって、角質層のpHを低下させることにより、SCCEなどの皮膚のプロテアーゼ酵素の最適pHから、pHを変えさせて、それによりそれらの活性が減少する。
脂質ラメラの形成に関与する、脂質生成酵素であるβ−グルコセレブロシダーゼ及びスフィンゴミエリナーゼは、酸性pHが最適である。したがって、角質層内のpHを低下させることにより、これらの酵素の最適性に対してpHを近づける。
角質層内のpHを低下させることにより、皮膚の抗菌効果をもまた増強させる。
さらに、低いpHは、抗菌効果を有する。これにより、表皮細胞の細胞間接着の異常な減少に関与する病態に関与することで知られている、黄色ブドウ球菌などの細菌による、角質層への損傷を防ぐことに役立ち得る。
本発明の組成物用に、適切な溶解度水準を有する亜鉛塩を選択することが必要である。選択される亜鉛塩は、角質層に到達するように送達するために、少なくとも部分的に水に可溶でなければならない。しかしながら、非常に高い可溶性を有する亜鉛塩は、選択した低い濃度で注意深く使用しない限り、局所的な毒性へとつながる。
亜鉛イオンの浸透は、原子吸光光度法を用いて測定され得る。
水に少なくとも部分的に可溶である亜鉛塩は、少なくとも0.01モル/l、好ましくは少なくとも0.05モル/l、より好ましくは少なくとも0.1モル/lの水への溶解度を有する。亜鉛塩の好ましい溶解度は、約0.2モル/lである。複数の実施態様において、亜鉛塩の溶解度のより高い水準は、0.4モル/lまたは0.6モル/lであり得る。複数の実施態様において、亜鉛塩は、0.01モル/lから0.6モル/lの範囲、好ましくは0.05モル/lから0.4モル/lの範囲にある溶解度を有する。当業者であれば、溶解度を室温で測定することに気が付くであろう。
選択される亜鉛塩は、α−ヒドロキシカルボン酸またはカルボン酸の塩であってよい。
本発明の組成物における使用のための適切な亜鉛塩には、クエン酸亜鉛、グリセリン酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、酒石酸亜鉛、パントテン酸亜鉛、乳酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、ピルビン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、及び酪酸亜鉛が含まれる。
好ましい亜鉛塩は、乳酸亜鉛、クエン酸亜鉛及びグリコール酸亜鉛である。
特に好ましい亜鉛塩は乳酸亜鉛であり、それは、乳酸亜鉛が保湿剤の活性を有するからである。乳酸亜鉛は、天然の潤いを与える因子中に存在する化合物に似る。さらに、乳酸亜鉛は抗菌効果を有するので、この活性は有利であり、それは、別の経路による該層への損傷を減少させるからである。
本発明の組成物中の亜鉛塩の割合は、少なくとも約0.5%、好ましくは少なくとも約1%である。好ましい亜鉛塩の濃度は約1%、好ましくは約1.5%、より好ましくは約2%、あるいは約2.5%または約3%である。複数の実施形態において、組成物中に存在する亜鉛塩の割合に関する上限は、20%、15%、10%、7.5%または5%である。
本発明の組成物のために選択される酸は、皮膚に吸収可能な、所望の効果を有するのに、角質層中に十分に浸透する酸を意味する。選択される酸は、角質層中に吸収され得る。いったん角質層中に吸収されると、酸は、そこでpHを下げることが可能である。
角質層中への酸の浸透は、粘着テープで皮膚を連続的にはがし、HPLCを用いて、はがしたもの上に保持された角質細胞の酸の含量を測定することによって測定される。皮膚内の酸の水準の測定もまた、赤外線分光法を含む、皮膚上の他の生物物理学的な測定法を用いて測定される。
皮膚中に吸収可能でない酸は、選択されない。この例としては、リノール酸を含む脂肪酸がある。
酸が存在するために、本発明の組成物は、酸性のpHを有する。組成物のpHは、約6以下である。したがって、この組成物のpHは、約6.0以下、好ましくは約5.5以下、任意選択で約5.0以下である。本発明の組成物のpHの範囲は、約3から約5.5である。本発明の組成物のpHの好ましい範囲は、約4.0から約5.5である。最も好ましい本発明の組成物は、約4.0もしくは約4.5もしくは約5.0もしくは約5.5のpHを有する。
上述したように、本発明の目的は、亜鉛イオンを角質層に、酸性のpHとの関連で送達することを可能にすることである。酸性pHを必要とする理由の1つは、高いpHは、亜鉛イオンの作用を中和することが可能であるためである。本発明の組成物の低いpHは、亜鉛イオンの皮膚中への浸透を増強させ、亜鉛イオンの阻害活性をもまた増強する。
選択される酸は、有機酸、α−ヒドロキシカルボン酸またはカルボン酸であってよい。
本発明の組成物における使用のための好ましい酸には、クエン酸、グリセリン酸、グリコール酸、ピコリン酸、酒石酸、パントテン酸、乳酸、グルコン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸が含まれる。
特に好ましい酸は乳酸であり、それは、乳酸が、皮膚のpHの勾配に天然に関与しているためである。乳酸はまた、皮膚中に十分に吸収され、そのことが、それが角質層に到達して、その効果を伝えるための鍵となる。乳酸はまた、天然の潤いを与える因子であり、それは、湿疹を有する人々が欠けているものである。
本発明の組成物において使用される亜鉛塩のアニオンは、この組成物において使用される酸残基と同一かまたは異なっていてよい。
本発明の好ましい実施態様は、亜鉛塩、皮膚に吸収可能な酸としての乳酸、としての乳酸亜鉛を含む組成物であり、4.0から5.5の範囲のpH,好ましくはpH4.0を有する。
この組成物は、好ましくは、医薬的に許容可能な担体またはビヒクルをも含み、皮膚への局所的適用用である。
複数の実施形態において、本発明の組成物における亜鉛塩は、この組成物の形成の間に形成されてもよい。亜鉛塩は、酸化亜鉛及び酸から生成することが可能である。本発明において、好ましい亜鉛塩は乳酸亜鉛であり、乳酸亜鉛は、酸化亜鉛及び乳酸から生成することが可能である。
本発明の様々な態様に従って治療される皮膚病態は、表皮の(皮膚の)障壁における、表皮細胞間の、特に角質層における、特に角質細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する病態であることが好ましい。これらの病態の根本原因である表皮の障壁における表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少は、多数の要因の1つまたは複数によって引き起こされ得る。これらは、例えばアトピー性湿疹に関連して上述した要因などの遺伝的に決定された要因、例えば環境刺激物に対する暴露などの環境要因を含む。本発明に従って治療され得る皮膚病態の例には、湿疹、皮膚炎及び同様の病態、例えば、アトピー性及び非アトピー性の湿疹もしくは皮膚炎、内因性アトピー性湿疹もしくは皮膚炎、外因性アトピー性湿疹もしくは皮膚炎、脂漏性湿疹、刺激性接触皮膚炎、化粧による湿疹もしくは皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、乾燥肌、乾燥/敏感皮膚及びその他の敏感皮膚病態、特に掻痒感を引き起こし若しくは掻痒と関連性のある皮膚病態などが挙げられる。本発明に従って治療され得る皮膚病態の好ましい例には、手の刺激性/アレルギー性接触湿疹もしくは皮膚炎及び顔のアレルギー性/刺激性接触湿疹もしくは皮膚炎が挙げられる。日焼けを含む、過度の紫外線への暴露から生じる皮膚病態の防止または予防は、日光遮断としての、あるいはおむつかぶれの治療のための本発明に従う任意の組成物の使用なので、本発明の特定の好ましい実施形態の範囲からは除外される。
アトピー、特にアトピー性湿疹もしくは皮膚炎(文字通り、用語アトピー性皮膚炎及びアトピー性湿疹は互換的に使用される)の皮膚の兆候は、しばしばアトピーの進行の開始を表すことが最近示唆されている(Spergel and Paller 2003 (16))。複数の長期的な研究により、アトピー性湿疹もしくは皮膚炎に苦しむ幼児の約半数が、喘息や、特に深刻なアトピー性湿疹を有する喘息を発症し、3分の2が、アレルギー性鼻炎(花粉熱)の発症へと移行する。経皮感受性は、鼻及び気道中への感作T細胞の連続的な集合を伴って、これらの上気道及び下気道の疾患を引き起こすのに原因があると考えられている。この説と一致する動物モデル及びヒトにおける観察、ならびに経口の抗ヒスタミン薬を用いた予防研究により、早期診療がアトピーの進行を遅らせる証拠が提供されている(Spergel and Paller 2003 (16))。
乳児の生後6ヶ月間、その免疫システムは「融通性があり」、より容易にTH1からTH2へと切替えが可能である。したがって、アトピー性湿疹もしくは皮膚炎を有する乳児における表皮の障壁の欠陥が、重大な時期にアレルゲンの浸透を可能にし、TH1からTH2への以降を引き起こすことを可能にし、それによりこの免疫学的変化によって、より深刻なアレルギー性湿疹、喘息及び花粉熱にかかりやすい結果となり得る。したがって、もし、生後の最初の6ヶ月間に、表皮の障壁が回復されるのであれば、アトピーの進行やアトピー性湿疹、喘息及び花粉熱の発症を伴う、このTH1からTH2への切替えは防止され、または減少され得るであろう。
したがって、本発明のさらなる態様においては、本発明に従う組成物は、アトピーの進行を遅らせまたは防止し、TH1からTH2への切替えを減少させ、及び/または上気道及び下気道の疾患、特に喘息及びアレルギー性鼻炎の、発症を制御し、防止し、発症のリスクを減少させ、及び/または予防する方法において使用が可能である。この方法の実施において、本発明に従う組成物は、アトピー性湿疹もしくは皮膚炎の、特に幼児及び約5、3、2、1歳以下の乳児もしくは、好ましくは6ヶ月以下の乳児における治療のために使用される。この態様における気道の疾患の治療方法もまた、本発明の範囲内に属する。
本発明のいっそうさらなる態様において、本発明に従う組成物は、プロテアーゼの中和剤として使用することが可能であり、それにより、掻痒を防止しもしくは制御することが可能である。この態様における掻痒の制御方法もまた、本発明の範囲内に属する。
好ましい実施態様において、本発明に従う組成物は、皮膚への局所的適用用に製剤化される。これに関して、本発明は、1つまたは複数の医薬的に許容できる賦形剤、担体、希釈剤もしくはビヒクルを含むことが可能であり、ソーク、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、スティック、スプレー、エアゾール、バスオイル、シャンプー、石鹸、泡、噴霧もしくは溶液の形態であることが可能である。
好ましい賦形剤には、コンプライアンスを改善させるための保湿性及び塞ぎ合わせること(occlusion)及び美的性質を介した、皮膚の軟化性及び皮膚の水分補給を提供する賦形剤が挙げられ、本発明の全体的な治療の目的に合致する。したがって、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、鉱油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピルなどの脂肪酸誘導体、グリセリド、天然オイル、Medilanなどのラノリンなどを含む、様々なオイルや脂質が適している。好ましい油相は、流動パラフィン−鉱油であり、それは、流動パラフィン−鉱油が、組成物に最大の繋ぎ合わせの割合を提供するからである。
皮膚に水分を補給するのに適した、様々なグリコールもしくはその他の保湿剤には、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(100−1000)、カルボン酸ピロリドンナトリウムなどが挙げられる。好ましい保湿剤は、組成物に最大の保湿性の割合を提供できるので、グリセロールである。
揮発性及び非揮発性のシリコーン、アルキルエステル及び、当該技術分野において周知のその他の物質を加えて、皮膚の感触及び患者のコンプライアンスを改善してよい。
界面活性剤、ワックス及びゲル化剤を加えて、適切なレオロジーを提供してよい。保存剤を加えて、抗菌特性を提供してよい。
本明細書において、化合物もしくは組成物の性質を定量化するために用いられる場合の、用語「医薬的に許容可能な」は、所望の治療効果を有する量、もしくは濃度で使用された場合に、有意な数の患者において重大な副作用を引き起こさない、対象とした化合物もしくは組成物を意味する。疾患、病態などの治療のための、本明細書におけるあらゆる参照は、予防または防止的な治療のみならず、治療的もしくは治癒的な使用を包含する。
以下の実施例は、例示によって提供されるだけであって、本発明の範囲をいかなる様式においても制限するものではない。
[実施例1]
以下の表は、本発明に従う好ましい組成物を説明する。
Figure 2010501634
組成物は油相の成分(皮膚軟化成分及び構造化成分)ならびに水相の成分(活性成分及び溶媒/保湿成分)を75℃まで別々に加熱することによって作製される。混合は激しく撹拌させる。撹拌して、保存剤の混合物を加えて、室温まで冷却する。
この組成物を、その有効性を評価するために試験した。実施例1の組成物の効果を評価するために、2つの志願者群が、乾燥肌の手の洗浄モデルとして参加した。
乾燥肌の手の洗浄モデルは、それが、アトピー性湿疹において発見されるものに類似する湿疹性の損傷を生じさせるので選択された。石鹸で皮膚を洗うことにより、皮膚のpHが通常の5.5から少なくとも7.5まで上昇する。例えばSCCEなどの皮膚のプロテアーゼは、7.5の最適pHを有し、したがって、石鹸で洗浄することによって、これは、アトピー性湿疹において観察されるのと類似の態様で、皮膚のプロテアーゼ活性を増強させる。これは、この研究に利用される人々が、実際にはアトピー性湿疹を有してはいないので、モデル系である。このモデルは、局所的皮膚のプロテアーゼ阻害剤のクリームの適用後に、皮膚の機能性評価を行うのに理想的な系を提供する。
それぞれの研究において、志願者は、1週間、毎日石鹸で10回手を洗った。この過程によって、乾燥肌が誘導され、何人かにおいては、紅斑(赤み)及びひび割れをも誘導する。皮膚の概観におけるこれらの臨床的な変化は、石鹸を用いた手の洗浄の1週間の完了後に記録され、その後再び、実施例1もしくは対照の組成物を用いた治療期間の完了後に記録される。
最初の研究において、志願者の片手を、実施例1の組成物で4日間、1日6回処置した。もう片方の手には治療は施さなかった。その結果を図3に示す。その中で、y軸は臨床的な皮膚の乾燥スコアを示す。このスコアには、皮膚科医による評価の通りに、志願者の両手の皮膚の乾燥が記録される。以下のスコアを用いる。
0≧乾燥なし
1≧軽度の乾燥
2≧中程度の乾燥
3≧重度の乾燥
4≧非常に重度の乾燥
ベースライン値において、皮膚の乾燥スコアは、実施例1の組成物で処置した手と非処置の手の両方において、2.5であった(図3)。実施例1の組成物で4日の処置後に、皮膚の乾燥スコアは、2.5から1.5まで下がった。非処置の、対象群における手の皮膚の乾燥度は、同じ4日後において、2.5で変化がなかった。
第2の研究において、志願者の片手を、実施例1の組成物で4日間、1日6回処置した。もう片方の手を、比較剤である皮膚軟化剤(Dibrobase(登録商標))で処置した。その結果を図4に示す。その中で、y軸は、皮膚科医による評価の通りに、皮膚の臨床的状況の治験医師による全体評価(IGA)を示す。この治験医師による全体評価スコアは、以下のスケールを用いた、皮膚の乾燥度及び紅斑測定の組合せである。
皮膚の乾燥度:
0≧乾燥なし
1≧軽度の乾燥
2≧中程度の乾燥
3≧重度の乾燥
4≧非常に重度の乾燥
皮膚の紅斑(赤み):
0≧紅斑なし
1≧軽度の紅斑
2≧中程度の紅斑
3≧重度の紅斑
4≧非常に重度の紅斑
図4における結果は、第0日のベースラインで、対照の皮膚部位についての治験医師による全体評価スコアの(3箇所の)平均は5.7であり、実施例1の組成物で処置された部位についての治験医師による全体評価スコアの平均は7.0であったことを示す。実施例1の組成物で4日の処置後に、IGAは(7.0から)1.8に下がった。同じ期間の間で、対照群では、5.7から5.2に下がった。
実施例1の組成物の化粧品としての許容性もまた試験された。実施例1の組成物を、中程度の重篤性のアトピー性湿疹を有する患者に許容できるように設計した。この群の患者は、hydromolクリームなどの最もさらさらした(light)企業製品と、50%軽質流動パラフィン/50%白色軟パラフィンなどの最もこってりした(heavy)皮膚軟化製品の中間にある皮膚軟化剤を好む。この組成物の化粧品としての許容性の評価により、試験した志願者からのプラスの反応が示される。
[実施例2]
クリームの例
Glucam E20を用いたエマルション
Figure 2010501634
この組成物を以下のように作製した。油相の成分(皮膚軟化成分及び構造化成分)及び水相の成分(活性成分及び溶媒/保湿成分)を75℃まで別々に加熱する。激しく撹拌しながら混合する。75℃で1分間均質化する。撹拌して、保存剤の混合物を加えて、室温まで冷却する。
[実施例3]
さらなるクリームの例
Glucam−Glucate−Glucamateを用いたエマルション
Figure 2010501634
この組成物を以下のように作製した。油相の成分(皮膚軟化成分及び構造化成分)及び水相の成分(活性成分及び溶媒/保湿成分)を75℃まで別々に加熱する。激しく撹拌しながら混合する。75℃で1分間均質化する。撹拌して、保存剤の混合物を加えて、室温まで冷却する。
[実施例4]
本発明に従う組成物のさらなる好ましい例は、以下の材料及び形成工程を有する。
Figure 2010501634
この組成物は以下のように製剤化された。
予混合物1:
−適切な容器に水を重量で加える
−容器にグリセリンを重量で加える
−酸化亜鉛を重量で加える
−乳酸を乳酸亜鉛に相当物に加える(1:2.76の比で)
−過剰な乳酸(0.25%)を加える
・全ての酸化亜鉛を溶解するために2時間撹拌する
−キサンタンガムを加える
予混合物2:
−適切な容器にワセリンを重量で加える
−容器にシリコンDCを重量で加える
−容器にセチルアルコールを重量で加える
−容器にglutamate SSE20を重量で加える
−容器にLasemulを重量で加える
−容器にGlucate SSを重量で加える
−容器にOptiphenを重量で加える
主な工程
−予混合物2を60℃まで加熱し、溶解ワックスを撹拌する
−加熱した予混合物1(60℃)を、適切な乳化を伴う加熱され溶解した予混合物2に加える
−乳酸をpH4.50まで加える
−冷却しパックする。
酸化亜鉛及び乳酸からの乳酸亜鉛の形成
ZnO +2H(乳酸塩)> Zn(乳酸)+ H
81.37+180.16 =243.51 +18
1 +2.21 =2.99 +0.22
チェック: 3.21 3.21
結果として生じる組成物は、以下の最終剤形を有する。
Figure 2010501634
[参考文献]
Figure 2010501634
Figure 2010501634

Claims (42)

  1. 表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態を治療及び/または防止するための、少なくとも部分的に水及び酸に可溶である亜鉛塩を含み、約6以下のpHを有する皮膚への局所的投与用組成物。
  2. 前記酸が皮膚に吸収可能である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記酸が、α−ヒドロキシカルボン酸またはカルボン酸から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記酸が、クエン酸、グリセリン酸、グリコール酸、ピコリン酸、酒石酸、パントテン酸、乳酸、グルコン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記酸が乳酸である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記亜鉛塩が、少なくとも0.01モル/lの水への溶解度を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記亜鉛塩が、少なくとも0.05モル/lの水への溶解度を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記亜鉛塩が、少なくとも0.1モル/lの水への溶解度を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記亜鉛塩が、0.01モル/lから0.6モル/lの水への溶解度を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記亜鉛塩が、0.05モル/lから0.4モル/lの水への溶解度を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記亜鉛塩が、クエン酸亜鉛、グリセリン酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、酒石酸亜鉛、パントテン酸亜鉛、乳酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、ピルビン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛または酪酸亜鉛から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記亜鉛塩が乳酸亜鉛である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記pHが約6.0以下、好ましくは約5.5以下である、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記pHが4.0から5.5の範囲にある、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態を治療及び/または防止するための、乳酸亜鉛及び乳酸を含み、約4.0から5.0のpHを有する皮膚への局所的投与用組成物。
  16. 1つまたは複数の医薬的に許容できる賦形剤、担体、希釈剤もしくはビヒクルをさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. ソーク、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、スティック、スプレー、エアゾール、バスオイル、シャンプー、石鹸、泡、噴霧もしくは溶液の形態である、請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記賦形剤が、保湿性及び塞ぎ合わせること及び美的な性質を介して、皮膚の軟化性及び皮膚の水分補給を提供する賦形剤を含む、請求項16または17に記載の組成物。
  19. 賦形剤が、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、鉱油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピルなどを含む脂肪酸誘導体、グリセリド、天然オイル、Medilanなどのラノリンから選択される、請求項18に記載の組成物。
  20. 組成物に最大の繋ぎ合わせの割合を提供するので、油相が流動パラフィン−鉱油である、請求項18に記載の組成物。
  21. 賦形剤が、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(100−1000)、カルボン酸ピロリドンナトリウムから選択される、請求項18に記載の組成物。
  22. 賦形剤が、揮発性及び非揮発性のシリコーンならびにアルキルエステルから選択される、請求項18に記載の組成物。
  23. 賦形剤が、界面活性剤、ワックス及びゲル化剤から選択される、請求項18に記載の組成物。
  24. 保存剤をも含む、請求項18に記載の組成物。
  25. 前記皮膚病態が、湿疹、皮膚炎、アトピー性湿疹、アトピー性皮膚炎、非アトピー性湿疹、非アトピー性皮膚炎、脂漏性湿疹、刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、掻痒及び敏感皮膚から選択される、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. 前記皮膚病態が、手の刺激性/アレルギー性接触湿疹もしくは皮膚炎及び顔の刺激性/アレルギー性湿疹もしくは皮膚炎から選択される、請求項1から25のいずれか一項に記載の組成物。
  27. 請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物の局所的投与を含む、表皮細胞間の細胞間接着の異常な減少に関与する皮膚病態の治療方法。
  28. 前記皮膚病態が、湿疹、皮膚炎、アトピー性湿疹、アトピー性皮膚炎、非アトピー性湿疹、非アトピー性皮膚炎、脂漏性湿疹、刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、掻痒及び敏感皮膚から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記皮膚病態が、手の刺激性/アレルギー性接触湿疹もしくは皮膚炎及び顔の刺激性/アレルギー性湿疹もしくは皮膚炎から選択される、請求項28に記載の方法。
  30. アトピーの進行を遅らせ、防止しもしくは予防し、及び/またはTH1からTH2への切替えを減少させるための、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
  31. 喘息及び/または鼻炎の、発症を制御し、発症のリスクを防止しもしくは減少させ、または予防に用いるための、請求項30に記載の組成物。
  32. 請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物の使用を含む、アトピーの進行を遅らせ、防止しもしくは予防し、及び/またはTH1からTH2への切替えを減少させるための方法。
  33. 喘息及び/または鼻炎の発症を制御し、発症のリスクを防止しもしくは減少させ、または予防するための、請求項32に記載の方法。
  34. 約4.0から5.0のpHを有する、乳酸亜鉛及び乳酸を含む組成物。
  35. 乳酸亜鉛が約2%存在する、請求項34に記載の組成物。
  36. 乳酸亜鉛が約3%存在する、請求項34に記載の組成物。
  37. 前記組成物が
    Figure 2010501634
    である、請求項15、34または35のいずれか一項に記載の組成物。
  38. 前記組成物が
    Figure 2010501634
    である、請求項15、34または36のいずれか一項に記載の組成物。
  39. 酸化亜鉛と酸を接触させることを含む、請求項1から26または34から38のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  40. 前記酸が、クエン酸、グリセリン酸、グリコール酸、ピコリン酸、酒石酸、パントテン酸、乳酸、グルコン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸から選択され、好ましくは前記酸が乳酸である、請求項39に記載の方法。
  41. 酸化亜鉛と酸を含む、請求項1から26または34から38のいずれか一項に記載の組成物を製造させるのに使用するための材料のセット。
  42. 前記酸が、クエン酸、グリセリン酸、グリコール酸、ピコリン酸、酒石酸、パントテン酸、乳酸、グルコン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸から選択され、好ましくは前記酸が乳酸である、請求項41に記載の材料のセット。
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