JP2010501179A - エビ病原体の診断用配列 - Google Patents

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Abstract

ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)を検出するための診断用に単離されたプライマー。このプライマーはWSSVゲノムの新規部分に基づき、プライマー特異的増幅法又は核酸ハイブリダイゼーションアッセイ法において使用され得る。

Description

関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条に基づき、2006年8月24日出願の米国仮特許出願第60/839744号明細書からの優先権を主張する。
本発明は、診断検査の分野に関する。より具体的には、エビのホワイトスポットシンドロームウイルス病原体の検出に用いるための新規プライマーが開発されている。
商業的なエビ養殖場は、数多くの一般的な病原体の影響により多大な損失を被っている。ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)は、商業用エビであるウシエビ(Penaeus monodon)の急死を引き起こし得る。WSSVは二本鎖DNAバキュロウイルスであり、その完全ゲノムは配列決定されている(非特許文献1及び2)。WSSVはタイ国で少なくとも12種の変種が見つかっており、これらの変種はオープンリーディングフレーム(ORF)94における複数のリピート長の違いによって区別される。
WSSVは急速に伝播し、2週間以内に商業用エビ事業を壊滅させ得る。孵化場の種親及び後期幼生においてWSSVを検出することで、感染したエビを商業生産システムに侵入する前に除去することが可能となる。その結果、エビにおいてWSSVを検出するための様々な方法が、核酸ベースの方法及び免疫学的方法を含めて開発されてきた(非特許文献3及び4)。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法は単純で高速、且つ感度が高いことから特に興味深い。WSSVを検出するための、ゲノムの種々の診断領域の増幅に基づくPCR法については、説明がなされている(例えば、特許文献1;特許文献2;非特許文献5;非特許文献6;及び非特許文献7を参照)。加えて、PCRベースの方法、具体的にはWSSV−232アッセイが、タイ国のエビ業において用いられてきた。このアッセイは、ORF21の標的配列に対するプライマーを用いたWSSV DNAの検出を伴う(非特許文献8)。しかしながら、WSSV−232アッセイを用いたWSSVについての検査後も、感度が不十分であることに起因してWSSV感染の発生は起こっている(Kiatpathomchaiら、上記)。明らかに、WSSVを検出するためのより高感度の新規アッセイが必要である。
Kouら、米国特許第6,190,862号明細書 Lee、米国特許第6,872,532号明細書
van Hultenら、Virology 286:7−22頁(2001年) Yangら、J.Virol.75:11811−11820頁(2001年) Youら、「Current Topics」、Virology 4:63−73頁(2004年) Lightnerら、Aquaculture 164(1):201−220頁(1998年) Hameedら、Aquaculture International 13(5):441−450頁(2005年) Jianら、Diseases of Aquatic Organisms 67(1&2):171−176頁(2005年) Durandら、Journal of Fish Diseases 25(7):381−389頁(2002年) Kiatpathomchaiら、J.of Virology Methods 130:79−82頁(2005年)
上記の方法はいずれもWSSVの検出に有用であるが、概して、特異性、感度の不足が弱点となっているか、又は複雑で時間がかかる。加えて、ウイルスは遺伝子の突然変異率が高いため、ゲノムの種々の領域を対象とした検査が有用であり得る。従って、WSSVについての高速で正確、且つ現場での使用が容易な高感度アッセイが必要とされている。本明細書では、指摘された問題が、WSSVゲノムの新規部分に基づくプライマーの発見により対処される。本明細書で同定されるプライマーをプライマー特異的増幅法又は核酸ハイブリダイゼーションアッセイ法で使用することにより、先行の方法論に付随する問題なしにWSSVを検出できる。
一実施形態において、本発明は配列番号1〜8のいずれか1つに記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列、又は配列番号1〜8と完全に相補的な単離核酸分子を提供する。
別の実施形態において、本発明は本明細書に開示されるとおりの2つの異なるWSSV診断用プライマー配列の対を提供し、この対は、WSSVゲノム内の核酸領域を増幅する核酸増幅反応をプライムする能力を有する。
別の実施形態において、本発明はWSSVの検出用キットを提供し、これは本明細書に開示されるWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対を含む。
別の実施形態において、本発明は試料中のWSSVの存在を検出するための方法を提供し、これは、
(i)WSSVを含むことが疑われる試料からDNAを提供するステップと、
(ii)好適なハイブリダイゼーション条件下で配列番号1〜8のいずれかの単離されたWSSV診断用プライマー配列に由来するプローブを用いてDNAを探索するステップと、
を含み、ここでハイブリダイズ可能な核酸断片が同定されると、それがWSSVの存在の確証となる。
他の実施形態において、この検出方法はWSSVに感染していないDNA試料を同定する。
別の実施形態において、本発明は試料中のWSSVの存在を検出するための方法を提供し、これは、
(i)WSSVを含むことが疑われる試料からDNAを提供するステップと、
(ii)増幅産物が生成されるように本明細書に開示されるWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対によりDNAを増幅するステップと、
を含み、ここで増幅産物が存在すると、それがWSSVの存在の確証となる。
別の実施形態において、本発明は試料中のWSSVの量を定量するための方法を提供し、これは、
(i)WSSVを含むことが疑われる試料からDNAを提供するステップと、
(ii)核酸結合性蛍光剤又は蛍光標識プローブの存在下での少なくとも変性温度と伸長温度との間の熱サイクリングによって、本明細書に開示されるWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対によりDNAを増幅するステップと、
(iii)熱サイクリング中に核酸結合性蛍光剤又は蛍光標識プローブにより生成された蛍光量を測定するステップと、
(iv)核酸結合性蛍光分子又は蛍光標識プローブにより生成された蛍光量が基礎値を上回る固定閾値に達するときの閾値サイクル数を決定するステップと、
(v)試料中のWSSVについて決定された閾値サイクル数を、既知の濃度の標準溶液を用いて決定された鋳型濃度の対数に対する閾値サイクル数の標準曲線と比較することにより、試料中のWSSVの量を計算するステップと、
を含む。
図面の簡単な説明及び配列説明
本発明の様々な実施形態が、本願の一部をなす以下の詳細な説明、図、及び添付の配列説明からさらに十分に理解され得る。
Aは、実施例10に記載されるとおり、WSSVウイルスDNAとアクチンDNAとの同時PCR増幅により形成されたWSSV産物及びアクチン試料内部対照産物についての融解曲線を示す。WSSV産物及びアクチン産物の融解温度(Tm)の値は、それらの対応する融解曲線上に示される。 Bは、実施例10に記載されるとおり、WSSVウイルスDNAとアクチンDNAとの同時PCR増幅により形成されたWSSV産物及びアクチン試料内部対照産物を含む試料のアガロースゲル電気泳動による分離結果を示す。WSSV及びエビDNAの量は各レーンの上側に示される。「M」は100bpのDNAラダーである。
以下の配列は、米国特許法施行規則第1.821〜1.825条(「ヌクレオチド配列及び/又はアミノ酸配列の開示を含む特許出願に関する要件−配列規則(Requirements for Patent Applications Containing Nucleotide Sequences and/or Amino Acid Sequence Disclosures−the Sequence Rules)」)に準拠し、世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization:WIPO)標準ST.25(1998年)及びEPO及びPCTの配列列記要件(規則5.2及び49.5(aの2)、並びに実施細則の第208条及び付録C)と整合性を有している。ヌクレオチド及びアミノ酸配列データに使用される記号及び形式は、米国特許法施行規則第1.822条に定められる規則に従う。
配列番号1〜8は、WSSVの検出に有用なWSSV診断用プライマーのヌクレオチド配列である。
配列番号9〜12は、実施例の一般的方法の節に記載されるWSSV合成鋳型のヌクレオチド配列である。これらの配列は、本明細書に開示されるWSSV診断用プライマーの対を使用して得られる増幅産物のヌクレオチド配列でもある。
配列番号13〜16は、実施例10に記載される試料内部対照プライマーのヌクレオチド配列である。
配列番号17〜19は、実施例11及び12に記載される蛍光標識プローブのヌクレオチド配列である。
本明細書では、ホワイトスポットシンドロームウイルスを検出するためのアッセイにおいて有用なプライマーが開示される。このプライマーを核酸増幅法並びにハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用することにより、毒性ホワイトスポットシンドロームウイルスを効率的に検出し、定量し得る。
本開示では、数多くの用語及び略語が使用される。以下に定義が提供され、これらは特許請求の範囲及び本明細書を解釈するために参照されるものとする。
「ポリメラーゼ連鎖反応」はPCRと略記される。
「ホワイトスポットシンドロームウイルス」はWSSVと略記される。
用語「単離されたWSSV診断用プライマー配列」は、WSSVゲノムのなかでWSSVの存在について診断される部分に相当する配列を指す。
本明細書で使用されるとき、「単離核酸断片」は、一本鎖又は二本鎖のRNA又はDNAの重合体であり、場合により合成の、非天然の、又は改変されたヌクレオチド塩基を含む。DNAの重合体の形態の単離核酸断片は、cDNA、ゲノムDNA又は合成DNAの1つ又は複数のセグメントからなり得る。
用語「増幅産物」又は「アンプリコン」は、プライマー特異的増幅反応において産生される核酸断片を指す。典型的なプライマー特異的増幅法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、又は他の等温増幅プロセスが挙げられる。PCR法が選択される場合、複製の組成は典型的には、例えば、デオキシヌクレオチド三リン酸、然るべき配列の2つのプライマー、耐熱性DNAポリメラーゼ及びタンパク質を含み得る。これらの試薬及び核酸の増幅におけるその使用についての手順を説明する詳細は、米国特許第4,683,202号明細書(1987年、Mullisら)及び米国特許第4,683,195号明細書(1986年、Mullisら)に提供される。LCR法が選択される場合、核酸複製の組成は、例えば、耐熱性リガーゼ(例えば、T.アクアチカス(T.aquaticus)リガーゼ)、2組の隣接オリゴヌクレオチド(ここで各組のうち一方のメンバーは標的鎖の各々と相補的である)、トリス−HCl緩衝液、KCl、EDTA、NAD、ジチオスレイトール及びサケ精子DNAを含んでなり得る(例えば、Taborら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、82:1074−1078頁(1985年)を参照)。
用語「プライマー」は、相補鎖(complementary stand)の合成がポリメラーゼにより触媒される条件下に置かれると、相補鎖に沿った核酸合成又は複製の開始点として作用する能力を有するオリゴヌクレオチド(合成又は天然)を指す。
用語「熱サイクリング」は、PCR及びLCRなどの特定の核酸増幅法において用いられる温度の全体的な変化パターンを指す。この過程は一般的であり、当該技術分野において周知である。例えば、Sambrook,J.、Fritsch,E.F.及びManiatis,T.、「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press:Cold Spring Harbor、NY(1989年);並びにMullisらに対する米国特許第4,683,202号明細書及びMullisらに対する米国特許第4,683,195号明細書を参照のこと。一般にPCR熱サイクリングは、高温での初期変性ステップと、それに続く、鋳型変性、プライマーのアニーリング、及びポリメラーゼによるアニールされたプライマーの伸長を可能にするよう設計された温度サイクルを含む。
用語「閾値サイクル数」は、本明細書では「CT」とも称され、産物形成による蛍光量が基礎値を上回る固定閾値に達するときの熱サイクリングにおけるサイクル数を指す。
用語「プローブ」は、標的配列と相補性の高いオリゴヌクレオチド(合成又は天然)を指し、本明細書では「断片」とも称され(すなわち、検出対象の配列又は検出対象の配列の一部分)、標的配列の少なくとも1本の鎖とハイブリダイズすることにより二重鎖構造を形成する。プローブは、例えば蛍光標識又はリガンド標識を使用して標識されることにより、検出が容易になり得る。
用語「複製阻害部分」は、オリゴヌクレオチドの3’末端ヒドロキシル基に結合する任意の原子、分子又は化学基を指し、核酸鎖を複製するための鎖伸長の開始を阻止するものである。例としては、限定はされないが、3’デオキシヌクレオチド(例えば、コルジセピン)、ジデオキシヌクレオチド、リン酸塩、リガンド(例えば、ビオチン及びジニトロフェノール)、レポーター分子(例えば、フルオレセイン及びローダミン)、炭素鎖(例えば、プロパノール)、ミスマッチヌクレオチド若しくはポリヌクレオチド、又はペプチド核酸単位が挙げられる。
用語「非関与型」は、核酸分子を増幅するための反応におけるプローブ又はプライマーの関与の欠如を指す。具体的には、非関与型プローブ又はプライマーは、DNAポリメラーゼの基質として働いたり、又はDNAポリメラーゼによって伸長されたりすることのないものである。「非関与型プローブ」は本質的にポリメラーゼによる鎖伸長が不可能である。これは複製阻害部分を有することも、又は有しないこともある。
温度及び溶液のイオン強度が好適な条件下で一本鎖形態の核酸分子が他の核酸分子にアニールできるとき、その核酸分子は、cDNA、ゲノムDNA、又はRNAなどの別の核酸分子と「ハイブリダイズ可能」である。ハイブリダイゼーション及び洗浄の条件は周知であり、Sambrook,J.、Fritsch,E.F.及びManiatis,T.、「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press:Cold Spring Harbor、NY(1989年)、特にこの文献中の第11章及び第11.1表に例示される(全体として参照により本明細書に援用される)。温度及びイオン強度の条件が、ハイブリダイゼーションの「ストリンジェンシー」を決定する。相同的な核酸の予備スクリーニングについては、55℃の融解温度(Tm)に相当する低ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件を用いることができ、例えば、5×SSC、0.1%SDS、0.25%乳、及びホルムアミド無し;又は30%ホルムアミド、5×SSC、0.5%SDSである。中程度のストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件はより高いTmに相当し、例えば、40%ホルムアミド、5×又は6×SSCである。ハイブリダイゼーションでは2つの核酸が相補配列を含むことが要求されるが、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーによっては塩基間のミスマッチは可能である。核酸のハイブリダイゼーションに適したストリンジェンシーは、核酸の長さ及び相補性の程度といった当該技術分野において周知の変数に依存する。2本のヌクレオチド配列間の類似性又は相同性の程度が大きいほど、これらの配列を有する核酸のハイブリッド用のTm値は上がる。核酸のハイブリダイゼーションの相対的な安定性(より高いTmに相当する)は、RNA:RNA、DNA:RNA、DNA:DNAの順に低下する。100ヌクレオチド長より大きいハイブリッドについては、Tmの計算式が導かれている(Sambrookら、上記、9.50〜9.51を参照)。より短い核酸、すなわちオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションについては、ミスマッチの位置がより重要となり、オリゴヌクレオチドの長さがその特異性を決定する(Sambrookら、上記、11.7〜11.8を参照)。一実施形態において、ハイブリダイズ可能な核酸の長さは少なくとも約10ヌクレオチドである。好ましくは、ハイブリダイズ可能な核酸の最小長さは少なくとも約15ヌクレオチドであり、より好ましくは少なくとも約20ヌクレオチドであり、及び最も好ましくは長さは少なくとも30ヌクレオチドである。さらに当業者は、プローブの長さなどの因子に従い必要に応じて温度及び洗浄溶液の塩濃度が調整され得ることを認識するであろう。
「遺伝子」は、特異的タンパク質を発現する核酸断片を指し、調節配列をコード配列の前(5’非コード配列)、及び後ろ(3’非コード配列)に含む。「天然遺伝子」は、独自の調節配列を有する天然に存在するとおりの遺伝子を指す。「キメラ遺伝子」は、天然遺伝子ではない任意の遺伝子を指し、天然には同時に存在しない調節配列及びコード配列を含んでなる。従ってキメラ遺伝子は、異なる供給源に由来する調節配列及びコード配列、又は同じ供給源に由来するが天然に存在するものとは異なる様式で配列されている調節配列及びコード配列を含んでなり得る。「内在性遺伝子」は、生物体のゲノムにおいてその天然位置にある天然遺伝子を指す。「外来」遺伝子は、宿主生物中には通常存在しないが、遺伝子導入により宿主生物中に導入される遺伝子を指す。外来遺伝子は、天然でない生物体に挿入される天然遺伝子か、又はキメラ遺伝子を含んでなり得る。「導入遺伝子」は、形質転換手法によりゲノムに導入された遺伝子である。
用語「機能的に連結された」は、一方の機能が他方により影響を受けるような単一の核酸断片上の核酸配列の結合を指す。例えば、プロモーターは、それがコード配列の発現を生じさせる能力を有する(すなわち、そのコード配列がプロモーターの転写制御下にある)場合、当該コード配列と機能的に連結される。コード配列はセンス方向又はアンチセンス方向で調節配列に機能的に連結できる。
用語「発現」は、本明細書で使用されるとき、本発明の核酸断片に由来するセンス(mRNA)又はアンチセンスRNAの転写及び安定的な蓄積を指す。発現はまた、mRNAのポリペプチドへの翻訳も指す。
用語「プラスミド」、「ベクター」及び「カセット」は、多くの場合に細胞の中央代謝の一部ではなく、通常は環状二本鎖DNA分子の形態の遺伝子を保有する染色体外要素を指す。かかる要素は、直鎖状又は環状の、任意の供給源に由来する一本鎖又は二本鎖DNA又はRNAの自己複製配列、ゲノム組込み配列、ファージ又はヌクレオチド配列であってもよく、ここでは多数のヌクレオチド配列が、選択された遺伝子産物のプロモーター断片及びDNA配列を然るべき3’非翻訳配列と共に細胞中に導入する能力を有する独自の構造と連結されるか、又はそれに組み換えられている。「形質転換カセット」は、外来遺伝子を含み、さらに外来遺伝子に加え、特定の宿主細胞の形質転換を促進する要素を有する特異的ベクターを指す。「発現カセット」は、外来遺伝子を含み、さらに外来遺伝子に加え、外来宿主中での当該遺伝子の発現を可能にする要素を有する特異的ベクターを指す。
用語「配列分析ソフトウェア」は、ヌクレオチド配列又はアミノ酸配列の分析に有用な任意のコンピュータアルゴリズム又はソフトウェアプログラムを指す。「配列分析ソフトウェア」は市販のものであってもよく、又は独自に開発したものであってもよい。典型的な配列分析ソフトウェアとしては、限定はされないが、GCG suiteプログラム(Wisconsin Package、バージョン9.0、Genetics Computer Group(GCG)、Madison、WI)、BLASTP、BLASTN、BLASTX(Altschulら、J.Mol.Biol.215:403−410頁(1990年)、DNASTAR(DNASTAR,Inc.、Madison、WI)、及びVector NTI(登録商標)ソフトウェア、バージョン7.0を挙げることができる。本願に関連するなかで、配列分析ソフトウェアを用いて分析される場合、特記されない限り、分析の結果は参照されるプログラムの「初期値」に基づくことは理解されるであろう。本明細書で使用されるとき、「初期値」は、初めて初期化したときに最初にソフトウェアに取り込まれる任意の値又はパラメータのセットを意味するものとする。
本明細書で用いられる標準的な組換えDNA及び分子クローン技術は、当該技術分野において周知であり、Sambrook,J.、Fritsch,E.F.及びManiatis,T.、「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press:Cold Spring Harbor、NY(1989年)(これ以降、「Maniatis」);及びAusubel,F.M.ら、「Current Protocols in Molecular Biology」、Greene Publishing Assoc.and Wiley−Interscience発刊(1987年)により記載される。
ホワイトスポットシンドロームウイルスゲノム
ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)はホワイトスポット桿状ウイルス(WSBV)としても知られ、死亡率が高く宿主域が広いエビの主要な病原体である。WSSVの完全ゲノムは配列決定されている(van Hultenら、Virology 286:7−22頁(2001年);及びYangら、J.Virol.75:11811−11820頁(2001年))。ゲノムは二本鎖の環状DNAからなり、305,107塩基対(bp)及び181個のオープンリーディングフレーム(ORF)を含む(GenBank AF332093)。WSSVはタイ国で少なくとも12種の変種が見つかっており、これらの変種はORF94における複数のリピート長の違いによって区別される(Wongteerasupayaら、Dis.Aquat.Org.54:253−257頁(2003年))。
WSSV診断用プライマー配列
本明細書には、WSSVの高感度検出のための様々なアッセイフォーマットにおいて有用な診断用プライマー配列が開示される。これらのプライマーは、WSSVゲノムのなかでこれまでWSSV検出に使用されていない領域を対象とする。
一連の「インシリコ(in silica)」(すなわちコンピュータベースの)配列分析ツールを使用して、プライマー配列を実験的に同定した。このプロセスでは、既知のあらゆるWSSV配列を含むデータベースを構築した。まず初めにこれらの配列を整列させ、次にプライマー部位について、Vector NTI(登録商標)ソフトウェア(InforMax Inc.、Bethesda、MD)を使用して、他のWSSV配列との相同性、特定のアンプリコンの長さ、塩濃度、Tm(融解温度)、C+G含量並びにヘアピン及び二次構造パラメータの不在に基づき分析した。次に有望なプライマーをGenBank配列に対しスクリーニングした。他の非標的遺伝子配列との相同性が5塩基未満しか含まれないことが確立されたプライマーを、PCR増幅効率及び最小限のプライマーダイマー形成から実験的調査のために選択した。高い増幅効率及び最小限のプライマーダイマー形成の双方を示したプライマーを、様々なエビ病原体に感染したエビから単離されたDNA及び疾患にかかっていないことが証明されているエビ由来のDNAのパネルによる検査のために選択した。全てのWSSV株を増幅し、且つ非WSSV病原体に感染したエビ由来のDNA及び様々な種の疾患にかかっていないことが証明されているエビから単離されたDNAのいずれにも反応を示さなかったプライマーを、有用なプライマーとして選択した。
WSSVの検出に有用であることが分かったプライマー配列、及びそれらのWSSVゲノムにおける位置が、表1に示される。これらのプライマーは標準的なホスホラミダイト化学反応を用いて合成してもよく、又はSigma Genosys(The Woodlands、TX)などの企業から購入してもよい。
Figure 2010501179
アッセイ法
本明細書に開示されるプライマー配列は、様々なアッセイフォーマットで用いてWSSVを検出及び定量し得る。最も簡便な2つのフォーマットは、核酸ハイブリダイゼーションの方法か、又はPCRなどのプライマー特異的増幅法を利用するものである。
プライマー特異的増幅アッセイ法
一実施形態において、本WSSV診断用プライマー配列はプライマー特異的核酸増幅に用いることで、WSSVの存在を検出し得る。様々なプライマー特異的核酸増幅法が当該技術分野において周知であり、本明細書に開示されるプライマーと共に使用するのに好適である。これらの核酸増幅法としては、熱サイクリング法(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)及びリガーゼ連鎖反応(LCR))、並びに等温法及び鎖置換増幅(SDA)が挙げられる。
LCR法は当該技術分野において周知である(例えば、Taborら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、82:1074−1078頁(1985年)を参照)。典型的には、LCR核酸複製の組成は、例えば、耐熱性リガーゼ(例えば、T.アクアチカス(T.aquaticus)リガーゼ)、2組の隣接オリゴヌクレオチドプライマー(各組のうち一方のメンバーは標的鎖の各々と相補的である)、トリス−HCl緩衝液、KCl、EDTA、NAD、ジチオスレイトール及びサケ精子DNAを含んでなる。
SDA法もまた当該技術分野において周知である。SDAの方法論についての詳しい考察は、Walkerら(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、89:392頁(1992年))により提供される。典型的には、SDAでは2つのオリゴヌクレオチドプライマーが使用され、各々が標的中の一方の鎖のみに相補的な領域を有する。熱変性後、一本鎖の標的断片は過剰に存在するそれぞれのプライマーと結合する。双方のプライマーとも、標的結合配列の5’に位置する非対称の制限酵素認識配列を含む。各プライマー−標的複合体は、制限酵素、DNAポリメラーゼ並びに3つのデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)及び1つのデオキシヌクレオチドα−チオ三リン酸(dNTP[aS])の存在下で、ニッキング及び重合/置換ステップを繰り返す。
本明細書に開示される診断用プライマー配列を用いてWSSVを検出するための好ましい方法はPCRであり、これはMullisらにより米国特許第4,683,202号明細書及び米国特許第4,683,195号明細書に記載され、これらの文献は双方とも具体的に参照により本明細書に援用される。PCR法では、本明細書に開示されるWSSV診断用プライマー配列及びそれらの完全相補(complimentary)配列が、WSSVゲノム内の領域を増幅する核酸増幅反応のプライミングが可能な対で使用される。WSSV診断用プライマー配列及びそれらの相補体(compliment)の様々な組み合わせを用いることができる。好適なプライマー対としては、限定はされないが、配列番号1及び2、配列番号3及び4、配列番号5及び6、配列番号7及び8、配列番号3及び6、配列番号3及び配列番号5の完全相補体、並びに配列番号6及び配列番号4の完全相補体(compliment)が挙げられる。一般に、2つのプライマーは、試料DNA、4つのデオキシヌクレオチド三リン酸(すなわち、dATP、dCTP、dTTP、及びdGTP)の混合物、耐熱性DNAポリメラーゼ、例えばTaq DNAポリメラーゼと共に緩衝溶液中に混合される。次にこの混合物がサーマルサイクラー機を用いて熱サイクルにかけられ、所望の標的領域が増幅される。サーマルサイクラーは多くの供給元から市販されている(例えば、Applied Biosystems(Foster City、CA);Brinkmann(Westbury、NY);MJ Research(Waltham、MA);及びStratagene(La Jolla、CA))。
一般に、PCR熱サイクリングは高温での初期変性ステップと、それに続く、鋳型変性、プライマーのアニーリング、及びアニーリングされたプライマーのポリメラーゼによる伸長を可能にするよう設計された一連の温度サイクルの繰り返しを含む。一般的には、試料は最初に約2〜10分間、約95℃の温度で加熱され、二本鎖DNA試料が変性される。次に、各サイクルの始めに、試料及び使用される機器のタイプに応じて試料が約10〜60秒間変性される。変性後、プライマーがより低温の約40℃〜約60℃で約20〜60秒間、標的DNAにアニールされる。ポリメラーゼによるプライマーの伸長は、多くの場合に約60℃〜約72℃の温度範囲で行われる。伸長にかかる時間はアンプリコンのサイズ及び増幅に使用される酵素の種類に依存し得るが、所定の実験により容易に決定される。加えて、アニーリングステップを伸長ステップと組み合わせて2ステップサイクリングとすることができる。熱サイクリングはまた、PCRアッセイにおいてさらなる温度変更も含み得る。アッセイで用いられるサイクル数は多くの要因に依存し、使用されるプライマー、存在する試料DNAの量、及び熱サイクリング条件が挙げられる。任意のアッセイで用いられるサイクル数は、所定の実験を用いて当業者により容易に決定され得る。場合により、全ての増幅産物の合成を確実にするため、熱サイクリングの完了後に最終伸長ステップが追加されてもよい。
増幅後、増幅されたヌクレオチド配列は好適なベクターにライゲートされ、続いて前記ベクターにより好適な宿主生物が形質転換され得る。これにより、増幅された配列がより容易に利用可能な供給形態で確保される。或いは、増幅後、増幅された配列又はその一部分は、以下に記載されるとおり、ハイブリダイゼーションアッセイ用のヌクレオチドプローブとして使用するために化学的に合成されてもよい。いずれの場合にも、可変領域のDNA配列がジデオキシ法などの方法を用いて構築され得る(Sanger,F.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.74:5463−5467頁(1977年))。得られる配列を用いることでその生物体に対するプローブの選択肢が導かれ、最も適切な配列が選択される。
WSSVを含むことが疑われる試料(例えば、エビ又は他の甲殻類)中のWSSVの存在を、プライマー特異的核酸増幅法を用いて検出するため、試料からのDNAは増幅可能な形態で提供されなければならない。典型的には、DNAは無細胞でなければならず、試料材料は処理されてタンパク質及び他の細胞成分が除去され得る。DNAは任意の好適な組織、液体又は試料材料から得ることができ、限定はされないが、エビ組織(例えば、鰓、腹肢、血リンパ、筋肉、尾、眼柄、胃、脚、及び結合組織)、洗浄液、及び池水試料が挙げられる。試料は、既知の汚染物質に近接していることなどを含む様々な理由からWSSVを含むことが疑われ得るか、又は単にエビ産業にWSSVの存在がよく見られることから汚染が疑われ得る。従って、WSSVを含むことが疑われる試料は上記の任意のDNA試料であり得る。
増幅に好適なDNAを組織から提供するための方法は、当該技術分野において周知である。例えば、DNAは、Kiatpathomchaiら(J.of Virology Methods 130:79−82頁(2005年))により記載されるとおり、組織又は試料材料をトリス−HCl緩衝液にホモジナイズし、遠心して固形細片を除去し、プロテイナーゼK及びサルコシルで処理することによりDNAを単離し、フェノール及びクロロホルム−イソアミルアルコールによりDNAを抽出し、無水エタノールでDNAを沈殿させることによって試料から抽出され得る。或いは、Yoganandhanら(Aquaculture Research 34(12):1093−1097頁(2003年))及びKouら(米国特許第6,190,862号明細書)により記載されるWSSVのウイルスDNAを様々な組織から単離するための方法が用いられてもよい。加えて、DNAは、QIAamp DNA Mini Kit(Qiagen、Valencia CA)、QIAamp Tissue Kit(Qiagen)、又はHigh Pure PCR Template Preparation Kit(Roche Applied Science、Indianapolis、IN)などの市販のDNA単離キットを使用した増幅に好適な形態で提供され得る。
次にDNAは、上記のとおり核酸増幅法を用いて、本明細書に開示されるWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対により増幅される。診断用プライマー配列の異なる対の組み合わせもまた使用され得る。増幅産物の存在が以下に記載されるとおり検出されると、それが試料中のWSSVの存在の確証となる。一実施形態においては、PCRを用いてDNAが増幅される。
核酸増幅法においては、試薬の不具合、手順の間違い、及び機器の誤動作から検査結果が誤って解釈され得る。加えて、試料材料中の阻害物質の存在、又は試料を処理し、核酸を回収する間の試料DNA若しくはRNAの分解によって問題が生じる。これらの問題を克服するため、WSSVアッセイと組み合わせて内部対照試験を実施することで、使用者にこの種のエラーに対する注意を喚起し、検査結果の定量を補助することができる。
2種類の内部対照試験を用いることができる。一手法は、「鋳型内部対照」(ITC)の共増幅に基づき、ITCは反応前に核酸増幅試薬混合物に添加される。第2の手法は試料に含まれる「試料内部対照」(ISC)の共増幅に基づく。いずれの場合にも、内部対照DNA又はRNAの配列はWSSV DNAの配列と異なる。
試料内部対照は、試料材料(例えばエビ組織及び血リンパ)中に保存された、又は常に存在するDNA又はRNA遺伝子配列であり得る。ISC標的DNA又はRNAを増幅するために使用されるプライマーは、WSSV DNAを増幅しないよう選択され、WSSV検査プライマーは試料内部対照DNA又はRNA標的を増幅しないよう選択される。このようにして、ISC標的及びWSSV標的が独立して増幅する。アッセイでは、ISC標的及びWSSV標的の双方が同じ試薬及び条件を用いてプロセシングされる。さらに、双方の標的鋳型とも、同じ試薬及び反応条件を用いて増幅される。ISC鋳型及びプライマーは検査試料中に存在するため、増幅中にISC産物が産生されるはずである。ISC産物が形成されない場合、それは検査の化学反応が正しく機能しなかったことを示すものであり、そのWSSV検査結果は誤っており、信頼してはならない。正しいISC産物形成が生じた場合、それは検査の化学反応が正しく作用したことを示すものであり、そのWSSV試料のプロセシング及び検査反応は正しく機能したと考えられ、従ってそのWSSV検査はより正確に解釈され得る。
ISCプライマーは、WSSVに感染し易い病原体宿主種の構造タンパク質、代謝酵素又はリボソーム産物をコードする遺伝子の遺伝子配列から選択できる。例えば、ISCプライマーは、エビアクチン遺伝子、又はエビの18S、23S若しくは5Sリボソーム遺伝子、又は他の構成遺伝子に由来する遺伝子配列であり得る。ISCプライマー対の好適な例としては、限定はされないが、表2に示されるとおりのウシエビ(Penaeus monodon)アクチン1遺伝子(GenBank AF100986)に由来する配列番号13,14、及び配列番号15,16が挙げられる。
Figure 2010501179
一実施形態において、増幅反応で試料内部対照産物が産生されるよう、ISCプライマーの少なくとも1つの対が核酸増幅試薬混合物に含まれる。一実施形態において、ISCプライマーの少なくとも1つの対は、配列番号13,14、及び配列番号15,16からなる群から選択される。
加えて、鋳型内部対照(ITC)をWSSV検査プライマーと共に有利に使用することにより、検査反応の定量を補助できる。ITCについてのプライマー要件は、ITC鋳型とプライマーとの双方が増幅試薬混合物に添加される点を除いてISCプライマーの要件と同じである。ITCプライマーは、WSSVに感染し易いエビなどの被験種由来のゲノムDNA又はRNAを増幅しないように選択される。ITC鋳型は既知の濃度で添加されるため、1反応当たりのコピー数が分かる。ITC鋳型は増幅試薬混合物中に含まれるため、増幅中にITC産物が産生される。ITC産物の量は反応の増幅効率及び他の変数に応じて反応毎に異なり得る。これらの同じ変数はWSSV DNA増幅にも影響するため、産生されるWSSV産物の量は反応で産生されるITC産物の量に比例することになる。従って、アッセイにおけるWSSV鋳型のコピー数は、当初加えられたITCと、形成されたITC産物と、産生されたWSSV産物との間の比例関係から推測できる。相対的な産物形成は、標識された内部プローブが用いられる場合はCT単位で、又は産物それぞれの融解温度における融解曲線の微分係数により決定できる。
ITCプライマー配列は理論的に設計されてもよく、又は被験試料に存在しない植物及び動物からの他のウイルス又は遺伝子などの非被験種からの遺伝子配列に由来してもよい。このように、試料材料はITCプライマーによって増幅される可能性のある他のDNA又はRNAを含まない。
一実施形態において、増幅反応で少なくとも1つのITC産物が産生されるよう、少なくとも1つの鋳型内部対照及びITCプライマーの少なくとも1つの対が核酸増幅試薬混合物に含まれる。
当該技術分野において周知の様々な検出方法が、本明細書に開示される方法に用いられ得る。これらの検出方法としては、限定はされないが、標準未変性ゲル電気泳動法(例えば、アクリルアミド又はアガロース)、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法、温度勾配ゲル電気泳動法、キャピラリー電気泳動法、及び蛍光検出が挙げられる。
蛍光検出方法は高速で高感度の増幅産物の検出を提供する。蛍光検出はまた、リアルタイムでの検出能力も提供し、ここでは熱サイクリングプロセス中の増幅産物の形成がモニタされる。加えて、初期標的の量が蛍光検出を用いて定量され得る。蛍光検出は、熱サイクリングプロセスの前か、又はその後に、核酸結合性蛍光剤を反応混合物に添加することにより行われ得る。好ましくは、核酸結合性蛍光剤は、核酸の二重らせんにおける積み重なった塩基対の間への非共有結合性の挿入が可能なインターカレート色素である。しかしながら、インターカレートされない核酸結合性蛍光剤もまた好適である。本発明の方法において有用な核酸結合性蛍光剤の非限定的な例は、臭化エチジウム及びSYBR(登録商標)Green I(Molecular Probes;Eugene、ORから入手可能)である。熱サイクリング前に反応混合物に核酸結合性蛍光剤を添加することで、Higuchi(米国特許第5,994,056号明細書)により記載されるとおり、増幅産物の形成をリアルタイムでモニタすることが可能となる。リアルタイム蛍光測定が可能なサーマルサイクラーは、Applied Biosystems(Foster City、CA)、MJ Research(Waltham、MA)、及びStratagene(La Jolla、CA)などの企業から市販されている。増幅後の増幅産物の確認は、当該技術分野において周知の方法を用いて、例えば、蛍光測定値を使用して融解曲線を生成することにより、産物の融解温度を決定することで評価できる。
増幅産物の蛍光検出は当該技術分野において周知の他の方法、例えば蛍光標識プローブの使用を用いても達成され得る。プローブは増幅産物の少なくとも一部分と相補的な(complimentary)配列を含んでなる。かかるプローブの非限定的な例としては、TaqMan(登録商標)プローブ(Applied Biosystems)及びMolecular Beacons(Goelら、J.Appl.Microbiol.99(3):435−442頁(2005年))が挙げられる。例えば、本明細書に開示されるWSSVプライマーと共に使用される蛍光標識プローブを構築するための遺伝子配列は、以下の実施例11及び12に詳細に記載されるとおり、Primer Express(登録商標)v2.0(Applied BioSystems Inc.、Foster City カリフォルニア州)などの市販の分析ソフトウェアを使用したWSSV遺伝子及び被験アンプリコンの分析により選択され得る。プローブ配列は特異的WSSV被験アンプリコンの近位末端の範囲内に収まるよう選択される。好適なプローブ配列としては、限定はされないが、配列番号17〜19に示される配列が挙げられる。プローブは、以下に記載されるハイブリダイゼーションプローブを標識するための方法など、当該技術分野において周知の方法を用いて蛍光標識されてもよい。リアルタイム蛍光検出用には、プローブは二重標識され得る。例えば、プローブの5’末端を6FAM(商標)(Applied BioSystems)などのフルオロフォアで標識でき、3’末端を6−カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)などのクエンチャー色素で標識できる。副溝結合性プローブの場合、3’末端をクエンチャー色素と副溝結合剤との複合体で標識できる。蛍光標識プローブは、Applied BioSystemsなどの商業的供給元から入手してもよい。
一実施形態において、本発明は、試料中のWSSVの量を定量するための方法を提供する。本実施形態において、DNAは上記のとおり、WSSVを含むことが疑われる試料から提供される。DNAは、核酸結合性蛍光剤又は蛍光標識プローブの存在下での少なくとも変性温度と伸長温度との間の熱サイクリングによって、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドプライマーの少なくとも1つの対により増幅される。熱サイクリング中、核酸結合性蛍光剤又は蛍光標識プローブにより生成される蛍光量が測定される。蛍光測定から、核酸結合性蛍光剤又は蛍光標識プローブにより生成される蛍光量が基礎値を上回る固定閾値に達するときの閾値サイクル数が決定される。閾値サイクル数は本明細書ではCT数又はCT値と称される。CT数は手動で決定されてもよく、又は機器により自動的に決定されてもよい。CT数を決定するため、初回の増幅サイクル中に各試料についてベースラインの蛍光が決定される。次に数学的アルゴリズムを用いて、蛍光シグナルがバックグラウンドを上回るには蛍光にどのような統計的に有意な変化が必要とされ得るかが設定される。蛍光(florescence)がこの閾値を超えるときのサイクル数がCT数と称される。典型的には、熱サイクリングの開始時の試料中に存在するDNAが多いほど、閾値に達するために費やすサイクル数が少なくなる。従って、CT数は試料中のWSSVの初期量に反比例する。WSSV試料についてCT数が決定されると、試料中のWSSVについて決定された閾値サイクル数を、当該技術分野において周知のとおり既知の濃度の標準溶液を使用して決定された鋳型濃度の対数に対する閾値サイクル数の標準曲線と比較することにより、試料に当初存在するWWSVの量を計算できる。
核酸ハイブリダイゼーション法
WSSVについての核酸ハイブリダイゼーション検査の基本要素としては、DNAプローブ、WSSVを含むことが疑われる試料、及び特異的ハイブリダイゼーション法が挙げられる。本発明のプローブは、検出対象の核酸配列と相補的であり、且つそれと「ハイブリダイズ可能」な一本鎖核酸配列である。典型的にはハイブリダイゼーション法では、プローブの長さは5塩基ほどの短いものから数キロベースまで異なり得るとともに、これは行われる特異的な検査に依存するであろう。検出対象の核酸配列と相補的である必要があるのは、プローブ分子の一部のみである。加えて、プローブと標的配列との間の相補性は完全でなくともよい。ハイブリダイゼーションは不完全に相補的な分子間にも確かに起こり、その結果、ハイブリダイズされた領域の塩基のうちある割合は適切な相補塩基と対合しない。
本明細書に開示されるDNAプローブは、上記のWSSV診断用プライマー配列に由来する。本明細書で使用されるとき、語句「WSSV診断用プライマー配列に由来する」は、そのDNAプローブが、WSSV診断用プライマー配列、それから核酸増幅法を用いて得られる増幅産物配列、WSSV診断用プライマー配列若しくは増幅産物配列の一部分、又は前述の配列のいずれかの完全相補配列であり得ることを意味する。上記で使用されるときの用語「一部分」は、WSSV診断用プライマー配列又はそれから得られる増幅産物の完全配列より短い任意の一部を指す。好ましくは、プローブとして使用するための一部分の長さは、少なくとも約15塩基、より好ましくは、少なくとも約20塩基である。WSSV診断用プライマー配列に由来するDNAプローブの非限定的な例としては、配列番号1〜8として示されるWSSV診断用プライマー配列、配列番号9、10、11、及び12として示される増幅産物配列、及び配列番号1〜12の完全相補(complimentary)配列が挙げられる。
プローブが標識されることで検出が促進され得る。核酸プローブに標識を結合させる方法は、当該技術分野において周知である。例えば、プローブは標識されたヌクレオチドを取り込むことによって合成中に標識できる。或いは、プローブ標識はニックトランスレーション又は末端標識により行うことができる。標識は蛍光検出用のフルオロフォア、又はリガンド、例えばビオチンを含んでなってもよく、リガンドはハイブリダイゼーション後にリガンド(例えば、酵素標識ストレプトアビジン)と結合する酵素標識された結合分子を使用して検出される。
エビ又は他の甲殻類などのWSSVを含むことが疑われる試料中のWSSVの存在を検出するため、上記のとおり、試料からDNAが提供される。試料DNAは、プローブと標的分子との任意のハイブリダイゼーションが起こる前に、プローブと接触可能となる。従って、DNAは無細胞で、ハイブリダイゼーションが起こる前は適切な条件下に置かれなければならない。加えて、ある実施形態においては、DNAを精製してタンパク質、脂質、及び他の細胞成分を除去することが望ましいこともある。様々な核酸精製方法、例えばフェノール−クロロホルム抽出が当業者には周知である(Maniatis、上記)。加えて、DNAの抽出及び精製用のキットを商業的供給元から入手できる(例えば、IsoQuick(登録商標)核酸抽出キット(MicroProbe Corp.、Bothell、WA);及びQIAamp DNA Mini Kit(Qiagen、Valencia CA))。プレハイブリダイゼーション精製は、特に標準フィルターハイブリダイゼーションアッセイに有用である。
一実施形態において、ハイブリダイゼーションアッセイは核酸抽出の必要なしに細胞溶解物上で直接行われ得る。これにより試料処理プロセスから数ステップが削減され、アッセイの速度が速まる。かかるアッセイを粗細胞溶解物上で実施するため、典型的にはカオトロピック剤が上記のとおり調製された細胞溶解物に添加される。カオトロピック剤はヌクレアーゼ活性を阻害することにより核酸を安定化させる。さらに、カオトロピック剤は短鎖オリゴヌクレオチドプローブのDNAとの室温での高感度及びストリンジェントなハイブリダイゼーションを可能にする(Van Ness及びChen、Nucl.Acids Res.19:5143−5151頁(1991年))。好適なカオトロピック剤としては、とりわけ、塩化グアニジン、チオシアン酸グアニジン、チオシアン酸ナトリウム、テトラクロロ酢酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、テトラクロロ酢酸ルビジウム、ヨウ化カリウム、及びトリフルオロ酢酸セシウムが挙げられる。典型的には、カオトロピック剤は約3Mの最終濃度で存在する。必要に応じて、ハイブリダイゼーション混合物にホルムアミドを、典型的には30〜50容量%で添加できる。
ハイブリダイゼーション法は確立されており、溶液(すなわち、同種)及び固相(すなわち、異種)ハイブリダイゼーション法が挙げられる。典型的には、試料DNAが本明細書に開示されるWSSV診断用プライマー配列に由来するプローブにより探索される(すなわち核酸ハイブリダイゼーションを可能にする条件下でプローブと接触する)。これは、無機塩又は有機塩の存在下で適切な濃度及び温度条件のもとプローブと試料DNAとを接触させることを伴う。プローブ及び試料核酸は十分に長い時間接触させて、プローブと試料核酸との間のあらゆる可能なハイブリダイゼーションが起こり得るようにしなければならない。混合物中のプローブ又は標的の濃度により、ハイブリダイゼーションが起こるのに必要な時間が決定され得る。プローブ又は標的の濃度が高いほど、ハイブリダイゼーションで必要なインキュベート時間は短くなる。
様々なハイブリダイゼーション溶液を用いることができる。典型的には、これらは約20〜60容量%、好ましくは30%の極性有機溶媒を含んでなり得る。一般的なハイブリダイゼーション溶液は、約30〜50容量%のホルムアミド、約0.15〜1Mの塩化ナトリウム、約0.05〜0.1Mの緩衝液、例えばクエン酸ナトリウム、トリスHCl、PIPES又はHEPES(pH範囲は約6〜9)、約0.05〜0.2%の界面活性剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、0.5〜20mMのEDTA、FICOLL(Amersham Bioscience Inc.、Piscataway、NJ)(分子量が約300〜500キロダルトン)、ポリビニルピロリドン(分子量が約250〜500キロダルトン)、及び血清アルブミンを用いる。また、典型的なハイブリダイゼーション溶液には、約0.1〜5mg/mLの未標識キャリア核酸、断片化された核DNA(例えば、仔ウシ胸腺若しくはサケ精子DNA、又は酵母RNA)、及び場合により単位容量当たり約0.5〜2重量%のグリシンも含まれ得る。様々な極性水溶剤又は膨潤剤(例えば、ポリエチレングリコール)、アニオン性ポリマー(例えば、ポリアクリレート又はポリメチルアクリレート)、及びアニオン性糖ポリマー(例えば、硫酸デキストラン)を含む体積排除剤などの他の添加剤が含まれてもよい。
核酸ハイブリダイゼーションは様々なアッセイフォーマットに適応性を有する。最も好適な1つはサンドイッチアッセイフォーマットである。サンドイッチアッセイは特に非変性条件下でのハイブリダイゼーションに適応性を有する。サンドイッチ型アッセイの主な要素は固体担体である。固体担体は、標識されておらず試料DNA配列の一部分と相補的な固定化された核酸捕捉プローブに吸収されているか、又はそれと共有結合している。本発明において特に有用なプローブは、上記のとおりの、本WSSV診断用配列に由来するものである。捕捉されたDNAは、上記のとおり標識されていて、且つ試料DNA配列の異なる部分と相補的な第2のプローブを使用して検出される。標識は当該技術分野において周知の方法(例えば、蛍光、化学発光及び結合対酵素アッセイなど)を用いて検出され得る。
ハイブリダイゼーション法はまた、PCRなどの核酸増幅法と組み合わせて用いられてもよい。例えば、本WSSV診断用配列は、同種又は異種アッセイフォーマットのいずれにおいても3’末端がブロックされた検出プローブとして用いられ得る。例えば、本配列から生成されたプローブは3’末端がブロックされているか、又は非関与型であってもよく、核酸増幅反応によっては伸長されないか、又はそれに関与しないであろう。加えて、プローブは、プローブ/分析物ハイブリッドを固定化するための結合点として、又は検出可能なシグナルを生成するためのレポーターとして作用する反応性リガンドとして働き得る標識を取り込む。従って、WSSVを保因していると疑われる試料から単離されたゲノムDNAは過剰量の3’末端がブロックされた検出プローブの存在下で標準プライマー特異的増幅プロトコルにより増幅され、増幅産物を産生する。プローブは3’末端がブロックされているため、標的の増幅に関与したり、又はそれを妨害したりすることはない。最後の増幅サイクルの後、検出プローブは増幅されたDNAの関連する部分にアニールされ、次にアニールされた複合体が反応性リガンドを介して担体に捕捉される。
本プローブは用途が広く、いくつかの代替的形態で設計され得る。プローブの3’末端は、複製阻害部分の結合によってプライマー伸長反応への関与が阻止され得る。典型的な複製阻害部分としては、限定はされないが、ジデオキシヌクレオチド(dideoxynuleotide)、3’デオキシヌクレオチド、ミスマッチヌクレオシド又はヌクレオチドの配列、3’リン酸基及び化学剤、例えば、ビオチン、ジニトロフェノール、フルオレセイン、ローダミン、及び炭素鎖が挙げられる。複製阻害剤は標準シアノエチルホスホラミダイト化学反応を用いて、化学合成中に非関与プローブの3’末端ヌクレオチドの3’ヒドロキシ基と共有結合する。このプロセスは固相合成化学反応を用いるもので、ここでは3’末端が不溶性担体(コントロールド・ポア・グラス、すなわち「CPG」)と共有結合し、一方で新しく合成された鎖が5’末端に成長する。本発明に関連するなかでは、3−デオキシリボヌクレオチドが好ましい複製阻害剤である。コルジセピン(3−デオキシアデノシン)は最も好ましい。コルジセピンはプローブの3’末端の終端に結合するため、合成は、CPGと共有結合したコルジセピン、5−ジメトキシトリチル−N−ベンゾイル−3−デオキシアデノシン(コルジセピン)、2−サクシノイル−長鎖アルキルアミノCPG(Glen Research、Sterling、VA)から開始される。ジメトキシトリチル基が外れ、鎖合成の開始が固相コルジセピンの脱保護された5’ヒドロキシル基から始まる。合成の完了後、オリゴヌクレオチドプローブは固体担体から切断されて外れ、3’末端に結合したコルジセピンの遊離2’ヒドロキシル基が残る。他の試薬もまた非関与型プローブの合成中に3’末端に結合して複製阻害剤として働くことができる。これらとしては、限定はされないが、他の3−デオキシリボヌクレオチド、ビオチン、ジニトロフェノール、フルオレセイン、及びジゴキシゲニンが挙げられる。これらの試薬の各々で誘導体化されたCPG担体は、商業的供給元から入手可能である(例えば、Glen Research、Sterling、VA;及びCLONTECH Laboratories、Palo Alto、CA)。
或いは、非対称増幅を使用して検出プローブと相補的な鎖を生成してもよい。一本鎖DNAを産生するための非対称PCR条件はPCRについての上記の条件と同様だが、プライマー濃度は一方のプライマーが過剰で、他方のプライマーが限定的であるように調整される。この手順により方法の感度が高まるであろうことが企図される。この感度の向上は、検出プローブとの結合に利用可能な一本鎖の数が増えることにより起こり得る。
感染リスク及びDNA損傷又はWSSV不活化の評価
本明細書に開示される試料中のWSSVの存在を検出し、その量を定量するための方法は、DNA損傷又はWSSV不活化の程度を評価するために用いられ得る。例えば、本明細書に開示される方法は化学的処置と組み合わせて用いることによりエビの健康及び発育を向上させ得る。具体的には、エビを生産し、発育させる間に、生産施設から採取された試料、又はエビの生存環境から採取された試料がサンプリングされ、WSSVの存在について本明細書に開示される方法を用いて検査され得る。WSSVが見つかった場合、施設及び/又はエビには、ウイルスを死滅させるか、又は制圧するための処置が施され得る。この検査は高感度であるため、WSSVはその生産群が壊滅し損失を被る前に早期に検出され得る。従って、本明細書に開示される方法を化学的介入と組み合わせて用いることで、生産の効率性及び生産高を向上させることができる。化学的な処置の例としては、限定はされないが、Virkon(登録商標)S殺菌剤(E.I. Du Pont de Nemours and Co.の登録商標)、過酢酸、過酸化水素、過マンガン酸塩、一過硫酸カリウム、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩及びヨウ素などの酸化殺菌剤;プロバイオティクス、免疫賦活剤、飼料補助剤、及びウイルスの宿主結合を妨げる組換えタンパク質/核酸が挙げられる。化学的処置の後、エビはサンプリングされ、再検査によって処置が成功してウイルスが根絶されたかどうかが判定され得る。
別の実施形態においては、プライマーを様々な組み合わせで使用することにより、完全性及び化学的処置によって生じるウイルスゲノムの損傷程度を確認し得ることが考えられる。例えば、WSSV54F(配列番号3)のフォワードプライマーとWSSV56R(配列番号6)のリバースプライマーとを組み合わせて用いることにより2008塩基の増幅産物が産生され得る。このより長い産物は、ウイルスゲノムが無傷で損傷を受けていない状態にある場合にのみ形成され得る。従って、より小さい産物(配列番号10又は配列番号11)の、増幅中に形成されたより長い産物(又はより長い産物の不在)に対する比を比較することにより、化学的処置又は介入によって生じたウイルスゲノムの損傷の程度を評価できる。これは化学的処置又は介入の効力を確定するのに役立つ。
検出キット
別の実施形態において、本発明は核酸増幅法に基づくWSSVの検出用キットを提供する。このキットは、上記のとおりのWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対を含む。加えて、このキットはさらに、以下の試薬、すなわち、耐熱性DNAポリメラーゼ、4つの異なるデオキシヌクレオチド三リン酸の混合物、核酸結合性蛍光剤、試料内部対照プライマーの少なくとも1つの対、少なくとも1つの鋳型内部対照及び鋳型内部対照プライマーの少なくとも1つの対、キットに含まれるWSSV診断用プライマー配列による増幅が可能なWSSVゲノム内の核酸の少なくとも1つの領域の一部分と相補的な配列を含んでなるプローブのなかの少なくとも1つを含む。キットのプライマー及び他の試薬は、液状、乾燥状態、又は錠剤などの様々な形態であってもよく、バイアル、試験管などの1つ又は複数の任意の好適な容器中に存在し得る。
別の実施形態において、本発明はサンドイッチアッセイハイブリダイゼーション法に基づくWSSVの検出用キットを提供する。このキットは、WSSVにかかっていることが疑われるエビ又は他の甲殻類から試料を採取するための第1の要素と、試料を投入(disbursement)し、溶解させるための緩衝液とを含む。第2の要素としては、標的核酸とプローブ核酸とをハイブリダイズすると同時に、望ましくない、ハイブリダイズしない形態のものを洗浄により除去するための、乾燥形態又は液状形態の媒質が挙げられる。第3の要素としては固体担体(例えば、ディップスティック、ビーズなど)が挙げられ、その上に本明細書に開示される単離されたWSSV診断用プライマー配列に由来する未標識核酸プローブが固定される(又はそれとコンジュゲートされる)。第4の要素は同じDNA鎖のなかの第2の異なる領域と相補的な標識プローブを含み、それに対し、第3の要素の固定化された未標識の核酸プローブがハイブリダイズされる。標識プローブはまた、本明細書に開示される単離されたWSSV診断用プライマー配列に由来してもよい。
本発明は、以下の実施例においてさらに定義される。これらの実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すものではあるが、例示として提示されるに過ぎないことは理解されたい。上記の考察及びこれらの実施例から、当業者は本発明の本質的な特徴を確認でき、且つ本発明の趣旨及び精神から逸脱することなく、本発明の様々な変更及び修正を行って本発明を様々な用途及び条件に適応させることができる。
略語の意味は次のとおりである:「sec」は秒を意味し、「min」は分を意味し、「hr」は時間を意味し、「d」は日を意味し、「μL」はマイクロリットルを意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「L」はリットルを意味し、「μM」はマイクロモル濃度を意味し、「mM」はミリモル濃度を意味し、「nM」はナノモル濃度を意味し、「M」はモル濃度を意味し、「mmol」はミリモルを意味し、「μmol」はマイクロモルを意味し、「ng」はナノグラムを意味し、「fg」はフェムトグラムを意味し、「μg」はマイクログラムを意味し、「mg」はミリグラムを意味し、「g」はグラムを意味し、「nm」はナノメートルを意味し、「mU」はミリ単位を意味し、「U」は単位を意味し、「rxn」は反応を意味し、「PCR」はポリメラーゼ連鎖反応を意味し、「OD」は光学濃度を意味し、「OD260」は260nmの波長で測定された光学濃度を意味し、「OD280」は280nmの波長で測定された光学濃度を意味し、「OD280/260」はOD280値のOD260値に対する比を意味し、「rpm」は毎分回転数を意味し、「bp」は塩基対を意味し、「CT」は反応における蛍光の増加が検出閾値を超えるときのサイクル数を意味し、及び「SPF」は特定病原体を含まないことが証明されていることを意味する。
一般的方法
本実施例で用いられる標準的な組換えDNA及び分子クローン技術は当該技術分野において周知であり、Sambrook,J.、Fritsch,E.F.及びManiatis,T.、「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.、1989年と、T.J.Silhavy、M.L.Bennan、及びL.W.Enquist、「Experiments with Gene Fusions」、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.、1984年と、Ausubel,F.M.ら、「Current Protocols in Molecular Biology」、Greene Publishing Assoc.and Wiley−Interscience、NY、1987年とにより記載されている。
ゲノム配列の分析及びプライマーの指定は、InforMax Inc.(Bethesda、MD)から入手可能なVector NTI(登録商標)Software Suiteを使用して達成された。
本明細書で使用される酵素及び試薬は、以下の業者から購入した:
Applied Biosystems、Foster City、CA:AmpliTaq(カタログ番号N808−0160);
New England Biolabs、Beverly、MA:デオキシヌクレオチド溶液混合物(カタログ番号N0447S);
Sigma Genosys、The Woodlands、TX:オリゴヌクレオチド;
Invitrogen Life Technologies、Carlsbad、CA:4%アガロースE−gel(カタログ番号G6018−02);
Qiagen、Valencia、CA:プロテイナーゼK(カタログ番号19131);及びRNase A、DNaseフリー(カタログ番号19101)。
加えて、キット及び試薬は以下の業者から購入した:SYBR(登録商標)Green PCR Master Mix(Applied Biosystems、Foster City、CA;カタログ番号4309155);及びQIAamp DNA Mini Kit(Qiagen、Valencia、CA;カタログ番号51304)。
全てのエビDNA試料は、Donald V.Lightner、アリゾナ大学獣医学・微生物学科(Department of Veterinary Science and Microbiology,The University of Arizona)、Tucson、AZ 85721、米国から入手した。これらには、疾患にかかっていないことが証明されているエビ(SPF)及びペナエウスモノドン(Penaeus monodon)型バキュロウイルス(MBV)、タウラ症候群ウイルス(TSV)、ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)、P.モノドン(P.monodon)のイエローヘッド病ウイルス(YHV)、伝染性皮下造血器壊死症ウイルス(IHHNV)及び伝染性筋壊死ウイルス(IMNV)を含む感染エビからの試料が含まれた。
鋳型及びプライマー
WSSV合成鋳型の合成用のDNAオリゴヌクレオチド配列をホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)のDNAゲノムから調製し(GenBank受託番号AF332093;Yang,F.ら、J.Virology 75(23)、11811−11820頁(2001年))、標準的なホスホラミダイト化学反応を用いて合成するか、又は市販品を購入した(Sigma Genosys Company、The Woodlands、TX)。合成鋳型標的の濃度及びコピー数を260nmにおける分光光度計測値(OD260)から決定した。鋳型を特定のコピー数まで精製水で希釈し、アッセイ定量の陽性対照及び標準として使用した。表3は、ゲノム位置、配列番号、及び鋳型標的の長さを示す。WSSV検出に有用なプライマーの配列は、配列番号1〜8として示される。
Figure 2010501179
実施例1〜4
合成標的を用いたWSSV PCRアッセイの実証
これらの実施例の目的は、本明細書に開示されるプライマーによるPCR増幅を用いたWSSV合成鋳型の検出を実証することである。
WSSV合成鋳型(上記)をDNaseフリー水で10倍連続希釈することにより、鋳型標準を調製した。概して、標準の鋳型濃度は10〜0コピー/μLの範囲であった。25μL/反応のSYBR(登録商標)Green PCR Master Mix(Applied Biosystems、Foster City、CA;カタログ番号4309155)を、表4に示されるとおりの然るべきWSSVフォワードプライマー及びリバースプライマーの各々について125nMの最終濃度を得るのに十分な量のプライマー原液(WSSVプライマーの各々について20μM)、及び45μL/反応の最終容量を作成するのに十分なDNaseフリー水と組み合わせることにより、マスター混合物を調製した。マスター混合物は使用するまで氷上で保管した。
各反応について、まず初めに5μLの鋳型標準をPCR反応ウェルに添加し、次に45μLのマスター混合物を添加した。次に反応液を、95℃で10分間の初期変性ステップで、95℃で15秒間及び60℃で1分間の温度プログラムを用いた40サイクルの熱サイクルにかけた。増幅は、MicroAmp光学96ウェル反応プレートにおいて、ABI PRISM 7900サーマルサイクラー(Applied Biosystems、Foster City、CA)を用いて行った。各サイクル中、SYBR(登録商標)Greenレポーター色素のDNA増幅産物との相互作用により生じる蛍光の増加をモニタすることにより、PCR産物の形成を検出した。PCRの完了後、60℃〜95℃の範囲にわたり解離曲線(本明細書では融解曲線とも称される)を生成した。ABI PRISM 7900 SDSソフトウェアを用いてデータを分析した。さらに、PCR産物の形成について、4%アガロースEgel(Invitrogen Life Technologies、Carlsbad、CA;カタログ番号G6018−02)及びゲル製造者のプロトコルを用いたアガロースゲル電気泳動により分析した。
表4に要約される結果は、然るべきWSSV鋳型が存在するとき、各プライマーセットについて然るべきサイズのアンプリコン産物が産生されたことを実証している。鋳型の最小検出レベルは、使用されるプライマーに応じて1〜100コピー/rxnであった。鋳型を含まない試料からは検出可能な産物は産生されなかった。
増幅(CT)及びアンプリコン産物の形成は、鋳型の出発濃度の対数にそれぞれ反比例及び正比例した。
Figure 2010501179
実施例5〜8
PCRアッセイを用いた感染エビ組織からのWSSV DNAの検出及び定量
これらの実施例の目的は、本明細書に開示されるプライマーによるPCRアッセイを用いた感染エビにおけるWSSVの検出及び定量を実証することであった。
これらの実施例では、実施例1〜4に記載される条件を用いて、1反応当たり10〜10コピーの範囲の然るべき合成鋳型DNA(上記)の連続希釈液を増幅した。合成鋳型濃度の各々から決定されたCT値を用いて、95%信頼区間のCT値を標準における初期鋳型コピー数の対数に対しプロットすることにより標準曲線(図示せず)を生成した。次にこの曲線の傾き(すなわち、log濃度に対するCT)を用いて、未知の試料におけるウイルスゲノムのコピーをそれぞれのCT値から推定した。
WSSVの中国分離株に感染させたエビ由来のゲノムDNAを使用した。感染エビ鰓から単離された全てのDNA(230ng/μL)を精製水で連続希釈し、これを用いてDNA濃度が総DNAの1ng/μL〜1fg/μLの範囲の一連の試料を提供した。陰性対照としては、鋳型を含まない水対照と、2つの非感染(SPF)エビ株(バナメイエビ(Litopenaeus vannamei)及びウシエビ(Penaeus monodon))からDNAを抽出することにより得られた2つのDNAエビ試料(10ng/rxn)とを含んだ。
次に、プライマー対(表5を参照)の1つ、並びに実施例1〜4に記載されるものと同じ増幅、マスター混合物、熱サイクリングの条件及び機器を用いて希釈された試料を増幅した。次に、希釈された各DNA試料のCT値をPCR増幅反応から評価した。次に、試料中のウイルスゲノムのコピーを、鋳型log濃度のプロットに対する標準CTのCT値及び傾きから推定した。PCR産物もまた、実施例1〜4に記載されるとおりアガロースゲル電気泳動により分析した。
結果は表5に要約される。表では、3回反復した平均として95%信頼区間と共に1反応当たりのWSSVコピー数が示される。結果は、全てのプライマーセットが感染エビのDNAから正しいアンプリコン産物サイズを産生し、感染エビ試料においてWSSV DNAを検出したことを示す。検出限界は、使用されるプライマー対に応じて約2コピー/rxn〜約300コピー/rxnのウイルスゲノムの範囲であった。水対照試料又は2つのSPFエビ試料からは増幅産物は検出されなかった。陰性対照試料により得られた結果は、このアッセイが2つの被験エビ株由来の非ウイルス性DNAに対し反応性を有しないことを実証している。
Figure 2010501179
Figure 2010501179
Figure 2010501179
実施例9
WSSVプライマーの特異性
これらの実施例の目的は、本明細書に開示されるプライマーが、世界の種々の地域からのWSSV株由来のDNAは増幅するが、他のエビ病原体に感染したエビのDNAは増幅しないことを実証することである。
この実施例では、他のエビ病原体に感染したエビのDNAを使用した。具体的には、種々の地理的領域(すなわち、ハワイ、フィリピン、タイ、パナマ、メキシコ、モザンビーク及びマダガスカル)のWSSV株、並びに非WSSVエビウイルス(MBV、IHHNV、YHV及びIMNV)に感染させたエビから単離されたDNA試料を、実施例5〜8に記載されるプライマー及びPCR法を用いて試験した。
全てのWSSV株が、実施例5〜8に記載される株と同様の検出限界で検出された。非WSSVに感染させたエビのDNA試料を検査すると、PCR増幅は観察されなかった。これらの所見をまとめて考えれば、これは本明細書に開示されるWSSV診断用プライマー配列及び方法がWSSVに対し選択性を有し、これらのプライマーがエビDNA又は他のエビウイルスには反応しないことを実証している。
実施例10
PCRを用いた試料内部対照との組み合わせによるWSSV DNAの検出
この実施例の目的は、本明細書に開示されるWSSVプライマーを試料内部対照(ISC)プライマーと組み合わせて使用することにより、WSSV産物に加えISC産物を産生できることを実証することであった。以下に提示される結果は、ISCプライマーが独立して試料DNAを増幅し、WSSV DNAの増幅を妨害しないことを実証している。ISC産物の存在により、検査に十分な量及び質の試料DNAが回収されたことの指標として用いることのできるマーカーが提供される。
ISCプライマーはウシエビ(Penaeus monodon)アクチン1遺伝子配列(GenBank:AF100986)に由来した。WSSVアンプリコンの選択的増幅を促進するため、ISCプライマーは標的WSSVアンプリコンより大きいDNA断片を増幅するよう設計した。ISCプライマー対の配列は、配列番号13,14、及び配列番号15,16として示される(表2を参照)。
WSSVに感染したエビ(ウシエビ(Penaeus monodon))からのゲノムDNA調製物をDNaseフリー水で10倍連続希釈することにより、WSSV及びエビアクチン(acitn)DNAを含む試料を調製した。試料のDNA含量は1反応当たり0.1ng〜0.1pgの範囲であった。次に非感染エビ由来のゲノムDNA(10ng)を、各WSSV試料及びWSSV DNAを含まない陰性対照試料に添加した。
15μL/反応のSYBR(登録商標)Green PCR Master Mix(Applied Biosystems、Foster City、CA;カタログ番号4309155)を、WSSV54フォワードプライマー及びリバースプライマー(それぞれ、配列番号3及び4)の各々について125nM、及びアクチンフォワードプライマー及びリバースプライマー(それぞれ、配列番号13及び14又は配列番号15及び16)の各々について32nMの最終濃度を得るのに十分な量のプライマー原液(WSSV54プライマーの各々について20μM及びアクチンプライマーの各々について10μM)と組み合わせることにより、マスターPCR混合物を調製した。DNaseフリー水を添加して25μL/反応の最終容量を作成した。マスター混合物は使用するまで氷上で保管した。
各反応について、まず初めに5μLの試料をPCR反応ウェルに添加し、次に25μLのマスター混合物を添加した。次に反応液を、95℃で5分間の初期変性ステップで、95℃で15秒間及び60℃で1分間の温度プログラムを用いた40サイクルの熱サイクルにかけた。増幅は、MicroAmp光学96ウェル反応プレートにおいて、ABI PRISM 7900サーマルサイクラー(Applied Biosystems、Foster City、CA)を用いて行った。
各サイクル中、上記のとおりSYBR(登録商標)Greenレポーター色素のDNA増幅産物との相互作用により生じる蛍光の増加から決定されるCT値により、産物の形成をモニタした。40サイクル後、60℃〜95℃の範囲にわたり解離曲線(融解曲線)を生成した。ABI PRISM 7900 SDSソフトウェアを用いてデータを分析した。さらに、PCR産物の形成について、4%アガロースEgel(Invitrogen Life Technologies、Carlsbad、CA;カタログ番号G6018−02)及びゲル製造者のプロトコルを用いたアガロースゲル電気泳動により分析した。
ISCプライマーのアクチンF2(配列番号13)及びアクチンR2(配列番号14)を使用して得られた結果が図1A及び1Bに示され、これらの結果は双方の鋳型標的の同時増幅を実証している。特異的WSSV DNAは、78.5℃の融解温度で128bpの産物を産生した。アクチンISCは239bpの産物を産生した(Tm=83.8℃)。WSSV産物及びアクチン内部対照産物は、双方の融解曲線分析(図1A)及びゲル電気泳動(図1B)によりそれらのサイズ及び融解温度の差に基づいて検出された。WSSV標的の不在下では様々なWSSV標的濃度において、ISC産物の形成は83.8℃の単一の融解温度ピークとして(図1Aに示されるとおり)、及び電気泳動法(図1Bに示されるとおり)により検出された。WSSV鋳型を含む全ての試料において、特異的WSSVアンプリコンが融解温度(Tm=78.5℃)及びゲル電気泳動の双方により検出された。これらの結果は、アクチンISC鋳型がWSSV鋳型と共増幅し、且つPCR増幅及びPCRアッセイの検出限界(0.1pgのWSSV DNA)がISCの存在により影響を受けないことを実証している。
実施例11及び12
蛍光標識プローブを用いたWSSV DNAのリアルタイム検出
この実施例は、本明細書に開示されるWSSVプライマーが蛍光標識プローブと組み合わせてWSSVのリアルタイム検出及び定量に使用できることを実証する。
蛍光標識プローブを構築するための遺伝子配列を、Applied BioSystems Inc.(Foster City、CA94404)から購入したPrimer Express(登録商標)v2.0ソフトウェアを用いたWSSV遺伝子及び被験アンプリコンの分析により選択した。プローブ配列は、特異的WSSV被験アンプリコンの近位末端の範囲内に収まるよう選択し、アンプリコンのサイズ及び配列に応じて50〜110塩基長であった。プローブ配列の選択性は、G/C含量が30〜80%で、C含量がG含量より高く、且つ5’末端のGがない領域に付与した。概して、プローブ配列はTmが被験プライマーのそれぞれのTmを上回る8〜10℃であるものを選択した。使用に際し他の種とクロスハイブリダイズするプローブ配列は選択しなかった。これらの基準を満たすよう選択されたプローブ配列が、表6に列挙される。
リアルタイム検出のため、プローブ配列を二重標識した。2つの異なる標識手法を用いた。プローブの5’末端はフルオロフォア(6FAM(商標)、Applied Biosystems)で標識した。3’末端は、クエンチャー色素で標識するか、又は副溝(minor grove)結合性(MGB)プローブの場合には、3’末端はクエンチャー色素と副溝(minor grove)結合剤の複合体で標識した。標識プローブを調製し、Applied BioSystemsから購入した。
Figure 2010501179
WSSV合成鋳型(上記)をDNaseフリー水で10倍連続希釈することにより鋳型標準を調製した。概して、標準の鋳型濃度は10〜0コピー/μLの範囲であった。25μL/反応のTaqMan(登録商標)Universal Master Mix(Applied Biosystems、Foster City、CA;カタログ番号4326708)を、表7に示されるとおりの然るべきWSSVフォワードプライマー及びリバースプライマーの各々について125nMの最終濃度を得るのに十分な量のプライマー原液(WSSVプライマーの各々について20μM)、50nMの最終濃度を得る量のプローブ原液、及び45μL/反応の最終容量を作成するのに十分なDNaseフリー水と組み合わせることにより、マスター混合物を調製した。マスター混合物は使用するまで氷上で保管した。
各反応について、5μLの鋳型標準及び次に45μLのマスター混合物を各PCR反応ウェルに添加した。次に反応液を、95℃で10分間の初期変性ステップで、95℃で15秒間及び60℃で1分間の温度プログラムを用いた40サイクルの熱サイクルにかけた。増幅は、MicroAmp光学96ウェル反応プレートにおいて、ABI PRISM 7900サーマルサイクラー(Applied Biosystems、Foster City、CA)を用いて行った。各サイクル中、蛍光標識プローブから生じる蛍光の増加をモニタすることによりPCR産物の形成を検出した。
ABI SDS 2.2ソフトウェアを用いてデータを分析した。さらに、PCR産物の形成について、4%アガロースEgel(Invitrogen Life Technologies、Carlsbad、CA;カタログ番号G6018−02)及び製造者のプロトコルを用いたアガロースゲル電気泳動により分析した。
表7に要約される結果は、然るべきWSSV鋳型が存在するとき、各プライマー/プローブセットについて然るべきサイズのアンプリコン産物が産生されたことを実証している。鋳型の最小検出レベルは、使用されるプライマー及びプローブに応じて100〜1000コピー/rxnであった。鋳型を含まない試料は、検出可能な産物を産生しなかった。
増幅(CT)及びアンプリコン産物の形成は、鋳型の出発濃度の対数にそれぞれ反比例及び正比例した。
Figure 2010501179

Claims (28)

  1. 配列番号1に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号1と完全に相補的な単離核酸分子。
  2. 配列番号2に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号2と完全に相補的な単離核酸分子。
  3. 配列番号3に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号3と完全に相補的な単離核酸分子。
  4. 配列番号4に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号4と完全に相補的な単離核酸分子。
  5. 配列番号5に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号5と完全に相補的な単離核酸分子。
  6. 配列番号6に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号6と完全に相補的な単離核酸分子。
  7. 配列番号7に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号7と完全に相補的な単離核酸分子。
  8. 配列番号8に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列又は配列番号8と完全に相補的な単離核酸分子。
  9. WSSVゲノム内の核酸の領域を増幅する核酸増幅反応をプライムする能力を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の2つの異なるWSSV診断用プライマー配列の対。
  10. 配列番号1及び2、配列番号3及び4、配列番号5及び6、配列番号7及び8、配列番号3及び6、配列番号3及び配列番号5の完全相補体、並びに配列番号6及び配列番号4の完全相補体からなる群から選択される、請求項9に記載の2つの異なるWSSV診断用プライマー配列の対。
  11. 請求項9に記載のWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対を含むWSSVの検出用キット。
  12. 耐熱性ポリメラーゼ、4つの異なるデオキシヌクレオチド三リン酸の混合物、核酸結合性蛍光分子、試料内部対照プライマーの少なくとも1つの対、少なくとも1つの鋳型内部対照及び鋳型内部対照プライマーの少なくとも1つの対、並びにWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対により増幅可能なWSSVゲノム内の核酸の少なくとも1つの領域の一部分と相補的な配列を含むプローブからなる群から選択された少なくとも1つの試薬をさらに含む、請求項11に記載のWSSVの検出用キット。
  13. 試料中のWSSVの存在を検出するための方法であって、
    (i)WSSVを含むことが疑われる試料からDNAを提供する工程、及び
    (ii)好適なハイブリダイゼーション条件下で、請求項1〜8のいずれか一項に記載の単離されたWSSV診断用プライマー配列に由来するプローブにより上記DNAを探索する工程、
    を含み、ハイブリダイズ可能な核酸断片が同定されると、それがWSSVの存在の確証となる、上記方法。
  14. 単離されたWSSV診断用プライマー配列に由来するプローブが、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、及びそれらの完全相補配列からなる群から選択される、請求項13に記載の試料中のWSSVの存在を検出するための方法。
  15. プローブが3’末端に複製阻害部分を含む、請求項13に記載の方法。
  16. 複製阻害部分が、ジデオキシヌクレオチド、3’デオキシヌクレオチド、ミスマッチヌクレオシド又はヌクレオチドの配列、3’リン酸基及び化学剤からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 3’デオキシヌクレオチドがコルジセピンである、請求項16に記載の方法。
  18. 試料中のWSSVの存在を検出するための方法であって、
    (i)WSSVを含むことが疑われる試料からDNAを提供する工程、及び
    (ii)増幅産物が生成されるよう、請求項9に記載のWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対により上記DNAを増幅する工程、
    を含み、増幅産物が存在すると、それがWSSVの存在の確証となる上記方法。
  19. (ii)の増幅工程がポリメラーゼ連鎖反応を用いて行われる、請求項18に記載の試料中のWSSVの存在を検出するための方法。
  20. (ii)の増幅工程が核酸結合性蛍光剤又は蛍光標識プローブの存在下で行われ、増幅産物の存在が蛍光検出を用いて確認される、請求項18に記載の試料中のWSSVの存在を検出するための方法。
  21. 蛍光標識プローブが、配列番号17、18、及び19からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
  22. 試料内部対照プライマーの少なくとも1つの対が(ii)の増幅工程に含まれることにより試料内部対照産物が産生される、請求項18に記載の方法。
  23. 試料内部対照プライマーの少なくとも1つの対が、配列番号13,14及び配列番号15,16からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  24. 鋳型内部対照プライマーの少なくとも1つの対及び少なくとも1つの鋳型内部対照が、(ii)の増幅工程に含まれることにより鋳型内部対照産物が産生される、請求項18に記載の方法。
  25. 試料中のWSSVの量を定量するための方法であって、
    (i)WSSVを含むことが疑われる試料からDNAを提供する工程、
    (ii)核酸結合性蛍光剤又は蛍光標識プローブの存在下での少なくとも変性温度と伸長温度との間の熱サイクリングによって、請求項9に記載のWSSV診断用プライマー配列の少なくとも1つの対により上記DNAを増幅する工程、
    (iii)上記熱サイクリング中に上記核酸結合性蛍光剤又は上記蛍光標識プローブにより生成される蛍光量を測定する工程、
    (iv)上記核酸結合性蛍光剤又は上記蛍光標識プローブにより生成された蛍光量が基礎値を上回る固定閾値に達するときの閾値サイクル数を決定する工程、及び
    (v)上記試料中のWSSVについて決定された上記閾値サイクル数を、既知の濃度の標準溶液を用いて決定された鋳型濃度の対数に対する閾値サイクル数の標準曲線と比較することにより、該試料中のWSSVの量を計算する工程、
    を含む上記方法。
  26. 蛍光標識プローブが、配列番号17、18、及び19からなる群から選択される、請求項25に記載の方法。
  27. DNA損傷又はWSSV不活化の評価に用いられる、請求項13、18、又は25のいずれか一項に記載の方法。
  28. エビの健康及び発育を向上させるために化学的処置と組み合わせて用いられる、請求項13、18、又は25のいずれか一項に記載の方法。
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