JP2010287465A - 非水電解質二次電池用電極群および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用電極群および非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電池の軽量化、および材料コストの軽減と、正極芯材の耐久性とを両立させたタブレス集電構造の非水電解質二次電池用電極群および非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】正極芯材14と正極合剤層15とを備える正極11と、負極12とを、セパレータ13を介在させて捲回した電極群10において、電極群10の一の端部に正極芯材14が突出している第1露出部16を設ける。正極芯材14の厚みTpの負極芯材17の厚みTnに対する比Tp/Tnを、2を上回り、5未満の範囲に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タブレス集電構造の非水電解質二次電池用電極群と、この非水電解質二次電池用電極群を用いた非水電解質二次電池とに関し、詳しくは、タブレス集電構造における正極芯材の機械的強度の改良に関する。
リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池は、例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラなどの携帯用電子機器の駆動用電源として広く用いられている。このような用途において、非水電解質二次電池における各電極の芯材と端子とは、細長いリード(タブ)によって電気的に接続されている。
また、非水電解質二次電池は高容量、高出力であることから、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車などの車載用電源や、電動ドリルなどの電動工具の駆動用電源としても用いられている。このような用途においては、集電時の電気抵抗を低減させるため、各電極の芯材と端子との電気的な接続にリードを用いない集電構造が採用されている(特許文献1参照)。このような集電構造は、例えば、タブレス集電構造や端面集電構造と呼ばれている。
このタブレス集電構造では、正極芯材とその表面に形成された正極合剤層とを備える正極と、負極芯材とその表面に形成された負極合剤層とを備える負極とが、これら両電極の間にセパレータを介在させた状態で捲回または積層され、電極群を形成している。そして、電極群の一の端部では、正極芯材が突出して、正極合剤層、負極、およびセパレータの各端縁から露出している。さらに、この露出部は、通常平板状の正極端子側集電体と接触することにより、正極端子と電気的に接続されている。また、上記一の端部と反対側の他の端部では、負極芯材が突出して、負極合剤層、正極、およびセパレータの各端縁から露出している。さらに、この露出部は、負極端子側集電体と接触することにより、負極端子と電気的に接続されている。このような構造を有するため、電池反応により生じた電流は、正極および負極の各芯材から、リードを介さずに、各極端子へと直接に流れることとなり、その結果として、大容量の電流を流す際の抵抗を低減することができる。
また、非水電解質二次電池では、従来から、正極芯材にアルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられ、負極芯材に銅または銅合金が用いられている。そして、非水電解質二次電池の軽量化、材料コストの軽減などの観点より、芯材の厚みを小さくすることが試みられている。具体的に、近年、負極芯材には、例えば、厚みが15μm以下、好ましくは、8〜12μm程度の銅箔が用いられている。
特開2004−119330号公報
しかしながら、アルミニウムおよびアルミニウム合金は、銅および銅合金に比べて機械的強度が低い。このため、タブレス集電構造の電極群において、正極芯材を負極芯材に合わせて薄くしようとすると、アルミニウムまたはアルミニウム合金の箔からなる正極芯材の機械的強度が不足するおそれがある。
正極芯材の機械的強度が不足することで、正極芯材のうち表面に正極合剤層を有していない露出部においては、例えば電池に振動が加えられた場合に、電極群や正極端子側集電体の重みによって座屈が生じやすくなる。正極芯材の露出部に座屈が生じると、電極群と正極端子側集電体との間の電気的な接続が損なわれるため、電池の信頼性が低下する。
なお、アルミニウムの電気伝導度は銅の3分の2程度であることから、正極芯材と負極芯材との電気伝導の程度を均衡させる観点より、正極芯材の厚みを負極芯材の厚みの1.5倍程度に設定する場合がある。具体的に、特許文献1の実施例に記載の電極群では、負極芯材としての銅箔の厚さが10μmに設定され、正極芯材としてのアルミニウム箔の厚さが、負極芯材の厚さの1.5倍である15μmに設定されている。しかしながら、タブレス集電構造の電極群の場合、正極芯材としてのアルミニウム箔の厚みが15μm程度である場合には、依然として、露出部において機械的強度が不足し、露出部の座屈を生じるおそれがある。
そこで、本発明は、電池の軽量化、および材料コストの軽減と、正極芯材の耐久性とを両立させたタブレス集電構造の非水電解質二次電池用電極群および非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の非水電解質二次電池用電極群は、正極と負極とを、これら両電極間にセパレータを介在させて捲回または積層した電極群であって、上記正極は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる正極芯材と、この正極芯材の表面に形成されている正極合剤層と、を備え、上記負極は、銅または銅合金からなる負極芯材と、この負極芯材の表面に形成されている負極合剤層と、を備え、上記電極群は、一の端部において上記正極芯材が突出し、上記正極合剤層、上記負極、および上記セパレータの各端縁から露出している第1露出部を有しており、かつ、上記一の端部と反対側の他の端部において上記負極芯材が突出し、上記負極合剤層、上記正極、および上記セパレータの各端縁から露出している第2露出部を有しており、上記正極芯材の厚みTpの上記負極芯材の厚みTnに対する比Tp/Tnが2を上回り5未満であることを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池用電極群によれば、負極芯材だけでなく、正極芯材の機械的強度も良好となることから、正負両極の芯材において、上記露出部の座屈を抑制することができる。また、タブレス集電構造を採用していることから、エネルギー密度の高い電極群への適用に好適である。具体的に、本発明の非水電解質二次電池用電極群によれば、エネルギー密度が150Wh/L以上で、概ね400Wh/L以下の非水電解質二次電池への適用が可能になる。
上記非水電解質二次電池用電極群は、負極芯材の厚みTnが10μm以上の場合において、負極芯材の厚みTnに対する正極芯材の厚みTpの比Tp/Tnが、2.5以上4以下であることが好ましい。
また、上記非水電解質二次電池用電極群においては、負極芯材の厚みTnが8〜15μmであることが好ましく、特に、8〜12μmであることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、上記非水電解質二次電池用電極群と、上記非水電解質二次電池用電極群の第1露出部と電気的に接続される正極端子と、上記非水電解質二次電池用電極群の第2露出部と電気的に接続される負極端子と、非水電解質と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、負極芯材の厚みが小さく設定されることで、電池の軽量化、および材料コストの軽減を図ることができ、しかも、正極芯材に耐久性を付与し、非水電解質二次電池の信頼性を向上させることができる。
本発明の非水電解質二次電池用電極群の一実施例を模式的に示す分解斜視図である。 図1の電極群を備える非水電解質二次電池の一例を示す縦断面図である。
図1は、本発明の非水電解質二次電池用電極群の一実施形態を模式的に示す分解斜視図であり、図2は、図1の電極群を備える非水電解質二次電池の一例を示す縦断面図である。
図1を参照して、電極群10は、正極11と、負極12と、正極11および負極12の間に介在されるセパレータ13と、を備えている。この電極群10は、正極11、セパレータ13、負極12、およびセパレータ13の順で積層された積層体を捲回することにより形成されている。
正極11は、正極芯材(正極集電体)14と、正極芯材14の両側の表面に形成された正極合剤層15と、を備えている。正極合剤層15は、正極芯材14の表面全体を被覆していない。そして、正極11は、電極群10の捲回軸方向の一端において、正極芯材14が露出した第1露出部16を有している。
正極11の第1露出部16は、電極群10の捲回軸方向の一方側端部から突出するように配置されている。すなわち、第1露出部16は、電極群10の一方側端部において、正極合剤層15の端縁20、負極12の端縁21、およびセパレータ13の一方側端縁22のいずれからも上記捲回軸方向の外側に突出している。
負極12は、負極芯材(負極集電体)17と、負極芯材17の両側の表面に形成された負極合剤層18と、を備えている。負極合剤層18は、負極芯材17の表面全体を被覆していない。そして、負極12は、電極群10の捲回軸方向の一端において、負極芯材17が露出した第2露出部19を有している。
また、負極12の第2露出部19は、電極群10の捲回軸方向の他方側端部から突出するように配置されている。すなわち、第2露出部19は、電極群10の他方側端部において、負極合剤層18の端縁23、正極11の端縁24、およびセパレータ13の他方側端縁25のいずれからも上記捲回軸方向の外側に突出している。
図2を参照して、非水電解質二次電池26は、電極群10と、一方側の端部が閉じられた円筒状の電池ケース27と、正極端子側集電体(正極側集電端子板)28と、負極端子側集電体(負極側集電端子板)29と、封口板30と、を備えている。電池ケース27の内部には、その底部側から開口部側へ向かって、負極端子側集電体29、電極群10、および正極端子側集電体28がこの順で収納されており、この電池ケース27の内部で、電極群10と、図示しない非水電解質とが接触している。
封口板30は、正極端子と兼用される部材であって、その電池ケース内部側において、正極端子側集電体28と接触している。そして、正極端子側集電体28は、電極群10の一方側端部に当接され、正極11の第1露出部16と接触している。これにより、正極11の正極芯材14と、正極端子である封口板30とが電気的に接続している。
電池ケース27は、負極端子と兼用される部材であって、その内部の底面において、負極端子側集電体29と接触している。そして、負極端子側集電体29は、電極群10の他方側端部に当接され、負極12の第2露出部19と接触している。これにより、負極12の負極芯材17と、負極端子である電池ケース27とが電気的に接続している。
以下、図1および図2を参照して説明する。
正極芯材14は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。これらは金属箔の状態で用いられる。アルミニウム合金としては、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、ケイ素(Si)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)などを含有するものが知られている。
工業用純アルミニウム(合金番号(JIS H 4000:2006、以下同じ。)が1000番台のもの、Al含有量99.0質量%以上)は、引張強さが70〜90N/mm2、伸びが35〜39%である。Al−Mn系合金(合金番号が3000番台のもの、Mn含有量1.0〜1.5質量%)は、引張強さが110〜300N/mm2、伸びが4〜30%である。Al−Mg合金(合金番号が5000番台のもの、Mg含有量2.2〜5.0質量%)は、引張強さが124〜300N/mm2、伸びが22〜25%である。Al−Fe合金(合金番号が8000番台のもの、Fe含有量0.7〜1.3質量%)は、引張強さが70〜100N/mm2、伸びが4〜22%である。
正極合剤層15は、正極活物質を含み、さらに必要に応じて、結着剤、導電剤などの添加剤を含んでいる。
正極活物質としては、特に限定されず、非水電解質二次電池の正極に用いられる各種の正極活物質が挙げられる。具体的には、リチウム含有遷移金属酸化物などが挙げられる。
結着剤としては、非水電解質二次電池の正極合剤層に用いられる各種の結着剤が挙げられる。具体的には、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、スチレンブタジエンゴムなどが挙げられる。
導電剤としては、非水電解質二次電池の正極合剤層に用いられる各種の導電剤が挙げられる。具体的には、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛などのグラファイト類、例えば、アセチレンブラックなどのカーボンブラック類、例えば、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類などが挙げられる。
正極合剤層15は、例えば、正極活物質と、結着剤、導電剤などの添加剤と、これらの分散または溶解のために用いられる液状成分(例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)など)とを混合し、こうして得られるペーストを正極芯材14の両面に塗布し、乾燥することにより形成される。図1に示す電極群10では、正極芯材14の両面に正極合剤層15が形成されているが、電池の形状によっては、正極芯材14の片面のみに形成されていてもよい。
負極芯材17は、銅または銅合金からなり、特に、銅の含有量が99.90質量%以上(合金番号(JIS H 3100:2006)がC1100に相当するもの)であることが好ましい。これらは金属箔の状態で用いられる。
合金番号C1100(タフピッチ銅)に相当する銅は、一般に、引張強さが225〜382N/mm2であり、伸びが10〜55%である。
負極合剤層18は、負極活物質を含み、さらに必要に応じて、結着剤、導電剤などの添加剤を含んでいる。
負極活物質としては、特に限定されず、非水電解質二次電池の負極に用いられる各種の負極活物質が挙げられる。具体的には、例えば、グラファイト、非晶質カーボンなどの炭素材料、例えば、ケイ素またはスズの単体、合金、またはこれらの複合材料、などが挙げられる。
結着剤および導電剤としては、正極合剤層の形成材料として例示した結着剤および導電剤と同様のものが挙げられる。
負極合剤層18は、例えば、負極活物質と、結着剤、導電剤などの添加剤と、これらの分散または溶解のために用いられる液状成分(例えば、NMPなど)とを混合し、こうして得られるペーストを負極芯材17の両面に塗布し、乾燥することにより形成される。図1に示す電極群10では、負極芯材17の両面に負極合剤層18が形成されているが、電池の形状によっては、負極芯材17の片面のみに形成されていてもよい。
上記電極群10において、正極芯材14の第1露出部16の長さ、すなわち、電極群10の一方側端部における第1露出部16の端縁から、正極合剤層15の端縁20間での長さL16は、非水電解質二次電池26や正極11のサイズによって異なる。それゆえ、これに限定されないが、第1露出部16の長さL16は、一般に、5〜20mmの範囲に設定される。
第1露出部16の長さL16が上記範囲に設定されるのは、次の理由による。一般に、電極群10の捲回軸方向において、負極合剤層18の端縁21は、正極合剤層15の端縁20に比べて、捲回軸方向外側に0.5〜3mm程度長くなるように設定される。さらに、セパレータ13の一方側端縁22は、負極合剤層18の端縁21に比べて、捲回軸方向外側に0.5〜3mm程度長くなるように設定される。そして、第1露出部16の端縁は、セパレータ13の一方側端縁22に比べて、捲回軸方向外側に1〜15mm程度長くなるように設定される。これら全ての事情を考慮しつつ、電池の信頼性向上のための余裕を含めることで、第1露出部16の長さL16が上記範囲に設定される。
それゆえ、本発明においては、第1露出部16の長さL16を上記範囲に設定すること、および、正極芯材14として機械的強度が比較的低いアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属箔を用いること、を前提として、第1露出部16の座屈を抑制する観点から、正極芯材14の厚みTpが設定される。
そして、本発明において、正極芯材14の厚みTpの負極芯材17の厚みTnに対する比Tp/Tnは、2を上回り5未満、好ましくは、2以上4以下となるように設定される。特に、負極芯材の厚みTnが10μm以上の場合においては、上記比Tp/Tnが、2.5以上4以下であることが好ましい。
比Tp/Tnを上記範囲に設定したときは、例えば、負極芯材17の厚みを小さく設定した場合であっても、正極芯材に耐久性を付与し、非水電解質二次電池の信頼性を向上させることができる。しかも、負極芯材17の厚みを小さく電池の軽量化、および材料コストの軽減を図ることができる。
負極芯材17としての銅または銅合金からなる金属箔の厚みTnは、非水電解質二次電池の軽量化の観点より、一般に、10μm以上、15μm以下の範囲で設定されている。それゆえ、この場合において、正極芯材14としてのアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属箔の厚みTpは、20μmを上回り、75μm未満の範囲(比Tp/Tnが2を上回り、5未満の範囲)で、好ましくは、20μmを上回り、60μm以下の範囲(比Tp/Tnが2を上回り、4以下の範囲)で、さらに好ましくは、25μm以上、60μm以下の範囲(比Tp/Tnが2.5以上、4以下の範囲)で設定される。
また、近年、銅または銅合金からなる金属箔として、厚みTnがさらに小さいもの、具体的には、厚みTnが8μm以上、10μm未満のものが用いられている。このような場合において、正極芯材14としてのアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属箔の厚みTpは、好ましくは、20μm以上、50μm未満範囲(比Tp/Tnが2.5以上、5未満の範囲)で、好ましくは、20μm以上、40μm未満の範囲(比Tp/Tnが2.5以上、4以下の範囲)で設定される。
上記非水電解質二次電池26において、正極端子側集電体28には、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンなどの金属板が用いられる。また、負極端子側集電体29には、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンなどの金属板が用いられる。
セパレータ13としては、例えば、イオン透過度が大きく、所定の機械的強度と、絶縁性とを有する、微多孔薄膜、織布、または不織布が挙げられる。特に、非水電解質二次電池の信頼性を向上させる観点より、シャットダウン機能を有し、かつ耐久性に優れた、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン微多孔膜が好適である。
セパレータ13の厚みは、特に限定されないが、一般に、10〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
非水電解質としては、例えば、非水溶媒と、溶質としてのリチウム塩とを含む非水電解液が挙げられる。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの炭酸エステル、例えば、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソランなどのエーテル、例えば、γ−ブチロラクトンなどのカルボン酸エステル、などの非プロトン性有機溶媒が挙げられる。これら非水溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
リチウム塩としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)などの、各種リチウム塩が挙げられる。
以上の説明は、捲回式の円筒型非水電解質二次電池への適用例に基づいているが、本発明の非水電解質二次電池はこれに限定されない。非水電解質二次電池の形状は、その用途などに応じて、例えば、角型、シート型、扁平型、積層型などの各種形状から適宜選択することができる。
非水電解質二次電池の製造
(1)正極の作製
リチウム含有複合酸化物(LiNi0.80Co0.15Al0.052)の粉末1kgと、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のNMP溶液(呉羽化学(株)製、#7305、固形分濃度5重量%)0.5kgと、アセチレンブラック80gとを、適量のNMPとともに双腕式練合機に入れて、温度30℃にて、30分間攪拌することにより、正極合剤ペーストを調製した。
次に、得られた正極合剤ペーストを、正極芯材14としてのアルミニウム箔の両面に塗布し、120℃で乾燥させることによって、正極合剤層15を形成した。使用したアルミニウム箔は、厚さTpが22μmであって、幅(電極群10を形成した時の捲回軸方向の長さ)が86mm、巻取り方向の長さが2200mmであった。アルミニウム箔の幅方向における一方側端部には、アルミニウム箔の端縁からの長さ(第1露出部16の長さL16)が11mmであって、巻取り方向に沿って延びる第1露出部16を形成した。
そして、正極11の総厚み(正極芯材14と、2つの正極合剤層15との厚みの合計)が100μmとなるように、ロールプレスで圧延した。
(2)負極の作製
人造黒鉛3kgと、変性スチレン−ブタジエンゴムの水分散液(日本ゼオン(株)製、BM−400B、固形分40重量%)100gと、カルボキシメチルセルロース50gとを、適量の水とともに双腕式練合機に入れ、攪拌することにより、負極合剤ペーストを調製した。
次に、得られた負極合剤ペーストを、負極芯材17としての銅箔の両面に塗布し、90℃で乾燥させることによって、負極合剤層18を形成した。使用した銅箔は、厚さTnが10μmであって、幅が92mm、巻取り方向の長さが2400mmであった。銅箔の幅方向における一方側端部には、銅箔の端縁からの長さ(第2露出部19の長さL19)が8mmであって、巻取り方向に沿って延びる第2露出部19を形成した。
そして、負極12の総厚み(負極芯材17と、2つの負極合剤層18との厚みの合計)が100μmとなるように、ロールプレスで圧延した。
(3)非水電解質の調製
エチレンカーボネートと、ジメチルカーボネートとを、体積比1:3で混合して、非水溶媒を調製した。この非水溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を溶解させて、LiPF6の濃度が1.4mol/dm3の非水電解液を得た。そして、電池の充放電効率を高める目的で、非水電解液に対し、添加剤としてのビニレンカーボネートを加えた。ビニレンカーボネートの含有割合は、非水溶媒全体の2.5重量%となるように調整した。
(4)非水電解質二次電池の製造
上記正極11と、上記負極12と、セパレータ13としての、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合フィルム(セルガード(株)製、品番「2300」、厚さ25μm)と、を用いて、図1に示す電極群(捲回体)10を作製した。この電極群10に正極端子側集電体(正極側集電端子板)28と負極端子側集電体(負極側集電端子板)29とをレーザー溶接で取り付けた後、正極端子側集電体28に封口板30を取り付けて、これを電池ケース27に挿入した。その後、上記電解液を注液し、電池ケース27の開口端部を、ガスケット31を介して封口板30にかしめることにより、図2に示す円筒型の非水電解質二次電池26を製造した。この非水電解質二次電池26を電池Aとする。
電池Aにおいて、正極芯材14の厚みTpと負極芯材17の厚みTnとの比Tp/Tnは2.2であった。電池Aについて、理論容量は7500mAh、電極群10を用いた電池Aのエネルギー密度は300Wh/Lであった。
非水電解質二次電池の物性評価
電池Aを用いて、衝撃試験を行った。衝撃試験では、動電型振動発生機の振動台に固定された非水電解質二次電池26に対し、最大加振加速度150G(1G=980.665cm/s2)、パルス時速時間6ミリ秒のハーフサイン(half-sine)衝撃を、垂直方向と、互いに直交する2つの水平方向との合計3方向に対して、それぞれ正方向に3回、負方向に3回の合計18回与えた。そして、衝撃試験の前後において測定された、非水電解質二次電池26の正極端子側集電体28と負極端子側集電体29との間の距離D(図2参照)の値に基づいて、衝撃試験に伴う距離Dの減少量ΔD[mm]を算出した。この減少量ΔDは、衝撃試験によって正極芯材14の第1露出部16および負極芯材17の第2露出部19に生じた屈曲の程度を表している。減少量ΔDは、電池の信頼性の観点から、できる限り小さいことが望ましい。
非水電解質二次電池の製造
正極芯材14の厚みTpや、負極芯材17の厚みTnを、下記表1に示す値に変更したこと以外は、電池Aの場合と同様にして、図2に示す円筒型の非水電解質二次電池26(電池B〜J)を製造し、衝撃試験を行った。
正極芯材14の厚みTp、負極芯材17の厚みTn、およびその比Tp/Tnと、上記衝撃試験の試験結果を、表1に示す。
Figure 2010287465
表1に示すとおり、正極芯材14の厚みTpが、負極芯材17の厚みTnに対して2倍を上回るように設定することで、衝撃試験に伴う距離Dの減少量ΔDを大幅に低減することができた。
本発明の非水電解質二次電池用電極群、およびそれを用いた非水電解質二次電池は、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車などの車載用電源や、電動ドリルなどの電動工具の駆動用電源への適用に好適である。
10 電極群(捲回体)、 11 正極、 12 負極、 13 セパレータ、 14 正極芯材(正極集電体)、 15 正極合剤層、 16 第1露出部、 17 負極芯材(負極集電体)、 18 負極合剤層、 19 第2露出部、 20 正極合剤層の端縁、 21 負極の端縁、 22 セパレータの一方側端縁、 23 負極合剤層の端縁、 24 正極の端縁、 25 セパレータの他方側端縁、 26 非水電解質二次電池、 27 電池ケース(負極端子)、 28 正極端子側集電体(正極側集電端子板)、 29 負極端子側集電体(負極側集電端子板)、 30 封口板(正極端子)、 31 ガスケット、 L16 第1露出部の長さ、 L19 第2露出部の長さ。

Claims (5)

  1. 正極と負極とを、前記正極と前記負極との間にセパレータを介在させて捲回または積層した電極群であって、
    前記正極は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる正極芯材と、前記正極芯材の表面に形成されている正極合剤層と、を備え、
    前記負極は、銅または銅合金からなる負極芯材と、前記負極芯材の表面に形成されている負極合剤層と、を備え、
    前記電極群は、一の端部において前記正極芯材が突出し、前記正極合剤層、前記負極、および前記セパレータの各端縁から露出している第1露出部を有しており、かつ、前記一の端部と反対側の他の端部において前記負極芯材が突出し、前記負極合剤層、前記正極、および前記セパレータの各端縁から露出している第2露出部を有しており、
    前記正極芯材の厚みTpの前記負極芯材の厚みTnに対する比Tp/Tnが2を上回り5未満である、非水電解質二次電池用電極群。
  2. 前記負極芯材の厚みTnが10μm以上の場合において、前記比Tp/Tnが、2.5以上4以下である、請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極群。
  3. 前記負極芯材の厚みTnが8〜15μmである、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用電極群。
  4. 前記負極芯材の厚みTnが8〜12μmである、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用電極群。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用電極群と、前記非水電解質二次電池用電極群の第1露出部と電気的に接続される正極端子と、前記非水電解質二次電池用電極群の第2露出部と電気的に接続される負極端子と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池。
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