JP2010287407A - 車両用の電線 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に配線する電線の電線色を低減する。
【解決手段】車両に配線する1つのワイヤハーネスを構成する電線群のうち、25%〜100%の電線は無地の同一色の地色のみからなる電線色とし、これら同一色の電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設けている。または、1台の車両に配線する全電線は、無地の地色のみからなる電線色とし、かつ、前記地色は1色、または2色以上12色以下に相違した色彩とし、前記地色のみからなる全電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設けている。
【選択図】図5
【解決手段】車両に配線する1つのワイヤハーネスを構成する電線群のうち、25%〜100%の電線は無地の同一色の地色のみからなる電線色とし、これら同一色の電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設けている。または、1台の車両に配線する全電線は、無地の地色のみからなる電線色とし、かつ、前記地色は1色、または2色以上12色以下に相違した色彩とし、前記地色のみからなる全電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設けている。
【選択図】図5
Description
本発明は、二輪車や自動車等の車両に配線される電線に関し、詳しくは、車両に配線される電線に塗布される電線色の個数を大幅に低減しながら、各電線の識別を容易とするものである。
従来、自動車には数百本等の多数の電線が配線されており、これらの電線は配索位置に応じて複数本をテープ巻き等で結束してワイヤハーネスとしてまとめて組み立てている。該ワイヤハーネスは電線の端末にはコネクタを接続し、かつ、所要領域をコルゲートチューブやプロテクタ等の外装材に貫通させて保護および配索経路の規制を行っている。
前記ワイヤハーネスを構成する電線の大多数は、芯線を絶縁樹脂層で被覆した被覆電線からなる。このようにワイヤハーネスとしてまとめられる電線は使用用途等に応じて識別する必要があり、特に、電線端末に接続した端子をコネクタのキャビテイに挿入する際に、誤結防止を図るために電線の種類を識別できるようにする必要がある。
そのため、従来より電線の絶縁樹脂層の表面色(電線色)で識別できるようにしている。よって、電線色は、赤、青、黄、緑、黒…等の無地の地色のみの電線、地色の表面に軸線方向に異なる色でストライプを付した電線、地色の表面に異なる色でドットを付した電線等の組み合わせで膨大な種類の電線色となっている。
そのため、電線の製造にコストがかかると共に、電線の在庫管理にコストがかかる問題もある。
そのため、電線の製造にコストがかかると共に、電線の在庫管理にコストがかかる問題もある。
前記した問題に対して、本出願人は特開2002−367440号公報で電線色を最大13として低減した自動車用電線を提供している。さらに、特開2003−281949号公報で、電線色を低減できる電線の色数決め方法、コネクタに接続する電線の配色パターンの設定方法およびワイヤハーネスを提供している。
また、特開昭61−245412号公報では、電線の製造方法を効率化するため、電線の着色工程および/又は着色によるマーキング工程では、これらの工程直前で必要な情報を得て、該情報に基づいて所要部位に着色を行うことが提案されている。
また、特開昭61−245412号公報では、電線の製造方法を効率化するため、電線の着色工程および/又は着色によるマーキング工程では、これらの工程直前で必要な情報を得て、該情報に基づいて所要部位に着色を行うことが提案されている。
従来の電線色を低減する提案は、いずれも、電線色のみで電線の種類を識別できるようにしている。そのため、電線色を低減できても、13色等の複数色が必要となる。
車両に配索する電線は、黒色等と単色の電線のみから構成することができれば、電線の製造コストおよび在庫コストを大幅に低下することが可能となる。
しかしながら、電線を全て同一色とすると、電線を用いる回路の種類が判らず、製造時およびメンテナンス時において、コネクタ接続で誤結が発生すると共に、電線の切断等の故障や、電線と接続した電装品に不具合が発生した場合に不具合の発生箇所の追跡が容易にできない等の問題が発生する。かつ、整備工場やユーザーがアクセサリーシステムを追加する場合、電線の回路が分からず、システムの追加ができない問題もある。
車両に配索する電線は、黒色等と単色の電線のみから構成することができれば、電線の製造コストおよび在庫コストを大幅に低下することが可能となる。
しかしながら、電線を全て同一色とすると、電線を用いる回路の種類が判らず、製造時およびメンテナンス時において、コネクタ接続で誤結が発生すると共に、電線の切断等の故障や、電線と接続した電装品に不具合が発生した場合に不具合の発生箇所の追跡が容易にできない等の問題が発生する。かつ、整備工場やユーザーがアクセサリーシステムを追加する場合、電線の回路が分からず、システムの追加ができない問題もある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、電線色を大幅に低減し、例えば、1色の単色のみで構成することも可能としながら、電線の識別を行えるようにし、コストの大幅な低減を図ることを課題としている。
前記課題を解決するため、第1の発明として、二輪車および自動車を含む車両に配線される電線であって、
1つのワイヤハーネスを構成する電線群のうち、25%〜100%の電線は、法定で電線色が規定されている電線を除いて、芯線を被覆する絶縁樹脂層の表面をストライプ、ドットを設けていない無地の同一色の地色のみからなる電線色とし、これら電線のうち、同一電線色の電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設け、
前記印刷部はコネクタ接続側端末位置および前記ワイヤハーネスの複数の電線が集束される特定の中間位置を含む複数位置としていることを特徴とする車両用の電線を提供している。
1つのワイヤハーネスを構成する電線群のうち、25%〜100%の電線は、法定で電線色が規定されている電線を除いて、芯線を被覆する絶縁樹脂層の表面をストライプ、ドットを設けていない無地の同一色の地色のみからなる電線色とし、これら電線のうち、同一電線色の電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設け、
前記印刷部はコネクタ接続側端末位置および前記ワイヤハーネスの複数の電線が集束される特定の中間位置を含む複数位置としていることを特徴とする車両用の電線を提供している。
前記のように、第1の発明では、ワイヤハーネスとして集束される電線を対象とし、該ワイヤハーネスを構成する全電線のうち、25%以上100%の電線を無地の同一色としている。即ち、100%の場合は全て単色の電線から形成している。25%の場合は、25%毎に同一の単色とし、これら単色は色相を相違させて、1つのワイヤハーネスを構成する電線は4色の地色のみからなる電線で構成している。
第2の発明として、二輪車および自動車を含む1台の車両に配線される電線であって、
前記車両に配線する芯線を絶縁樹脂層で被覆した被覆電線の全電線は、法定で電線色が規定されている電線を除いて、ストライプ、ドットを設けていない無地の地色のみからなる電線色とし、かつ、前記地色は1色、または2色以上12色以下に相違した色彩とし、
かつ、前記地色のみからなる全電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設け、
前記印刷部はコネクタ接続側端末位置および前記ワイヤハーネスの複数の電線が集束される特定の中間位置を含む複数位置としていることを特徴とする車両用の電線を提供している。
前記車両に配線する芯線を絶縁樹脂層で被覆した被覆電線の全電線は、法定で電線色が規定されている電線を除いて、ストライプ、ドットを設けていない無地の地色のみからなる電線色とし、かつ、前記地色は1色、または2色以上12色以下に相違した色彩とし、
かつ、前記地色のみからなる全電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設け、
前記印刷部はコネクタ接続側端末位置および前記ワイヤハーネスの複数の電線が集束される特定の中間位置を含む複数位置としていることを特徴とする車両用の電線を提供している。
電線色は少ない方がコスト的に有利であり、よって、1台の車両に配線する電線の電線色を複数とする場合は、6色以下、さらに3色以下とすることが好ましい。
前記のように、第2の発明は、二輪車や自動車からなる1台の車両に配線する全電線を対象とし、全電線を地色のみからなる1色、あるいは、地色のみからなると共に地色を2色以上12色以下で相違させた色相とした電線から構成している。
前記のように、第1および第2の発明は、電線色を変えて電線を識別できるようにするのではなく、電線の絶縁被覆層の表面に少なくとも回路番号を印刷することで、電線を用いている回路を識別できるようにしている。よって、回路番号を付すことで全て黒色の単色のみの電線として車両に配索する電線とすることも可能である。
電線の絶縁樹脂層の表面への印刷表示は、前記回路番号と共に、接続する機器番号を含むシステム情報を番号化して印刷することが好ましい。
例えば、「1−1−1」と印刷する。最初の「1」は回路番号の表示、中間の「1」は接続する電装品、例えばヘッドランプであることを表示、最後の「1」は接続位置、例えば、電装品のコネクタに直接嵌合するコネクタに接続する電線であることを表示している。
前記回路番号の表示は、電線端末に接続する端子をコネクタのキャビテイに挿入する際に、どのキャビテイに挿入するかを指示する番号となる。
さらに、芯線径を示す表示、幹線または支線となる電線であることを表示する等、必要な情報を数字化して加えてもよい。
例えば、「1−1−1」と印刷する。最初の「1」は回路番号の表示、中間の「1」は接続する電装品、例えばヘッドランプであることを表示、最後の「1」は接続位置、例えば、電装品のコネクタに直接嵌合するコネクタに接続する電線であることを表示している。
前記回路番号の表示は、電線端末に接続する端子をコネクタのキャビテイに挿入する際に、どのキャビテイに挿入するかを指示する番号となる。
さらに、芯線径を示す表示、幹線または支線となる電線であることを表示する等、必要な情報を数字化して加えてもよい。
印刷表示は、前記数字に限定されず、アルファベット表示、時計文字表示、バーコード表示、さらに、任意の記号を組み合わせてもよく、特定できる表示であれば良い。なお、色を相違させた識別表示は除いている。
また、印刷表示は電線の地色と相違させているが、黒色とした地色の電線を設けていない場合は、印刷表示は全て黒色で表示することが好ましい。一方、黒色の単色のみで電線群を構成する場合には、印刷表示は全て黄色あるいは白色等で統一していることが好ましい。
また、印刷表示は電線の地色と相違させているが、黒色とした地色の電線を設けていない場合は、印刷表示は全て黒色で表示することが好ましい。一方、黒色の単色のみで電線群を構成する場合には、印刷表示は全て黄色あるいは白色等で統一していることが好ましい。
前記印刷された回路番号等は、ワイヤハーネス組立メーカーおよび整備工場等に配布している指示書を参照すれば判読できるようにしている。
其の際、印刷表示は暗号化して、外観するだけでは表示内容が不明とすると、盗難や違法改造に効果がある。
其の際、印刷表示は暗号化して、外観するだけでは表示内容が不明とすると、盗難や違法改造に効果がある。
前記盗難、違法改造等に対するセキュリテイーをより確実にするため、印刷された回路番号等は専用読取機でのみ判読できるものとしてもよい。
例えば、外観するだけでは表示されず、特定光線を発する専用読取機を当てると、印刷された表示が浮かび上がるものとしてもよい。あるいは、印刷部分の表面に不透明樹脂を塗布しておき、該不透明樹脂を透過して印刷表示を読み取れる専用読取機を用いてもよい。
例えば、外観するだけでは表示されず、特定光線を発する専用読取機を当てると、印刷された表示が浮かび上がるものとしてもよい。あるいは、印刷部分の表面に不透明樹脂を塗布しておき、該不透明樹脂を透過して印刷表示を読み取れる専用読取機を用いてもよい。
前記のように、電線の印刷部はコネクタ接続側端末部の2カ所および少なくとも1カ所の中間位置を含む3カ所になる
中間位置は、前記のように、ワイヤハーネスの構成する他の電線と集束される位置とし、印刷部を集中させて揃えている。かつ、中間位置はワイヤハーネスがプロテクタ等の外装材に覆われていない位置、該外装材が部分的に容易に取り外せる位置等に、予め設定した特定位置から選択される1以上の位置に設けている。
中間位置は、前記のように、ワイヤハーネスの構成する他の電線と集束される位置とし、印刷部を集中させて揃えている。かつ、中間位置はワイヤハーネスがプロテクタ等の外装材に覆われていない位置、該外装材が部分的に容易に取り外せる位置等に、予め設定した特定位置から選択される1以上の位置に設けている。
即ち、印刷部は露出して外観できる位置、または、簡単に露出させて読み取ることができる複数位置に設けている。
また、ワイヤハーネスが長い場合は印刷部は複数の中間位置に設けてもよく、この場合も、ワイヤハーネスを構成する電線総数の50%以上が集束されている箇所に印刷部を設けることが好ましい。
また、ワイヤハーネスが長い場合は印刷部は複数の中間位置に設けてもよく、この場合も、ワイヤハーネスを構成する電線総数の50%以上が集束されている箇所に印刷部を設けることが好ましい。
電線端末に端子を接続し、該端子をコネクタに挿入する部分では、電線群に巻き付けるテープは巻付けられておらず、よって、コネクタ接続側電線端末に印刷部を設けておくと、印刷部は露出するため、印刷された回路番号等を簡単に読み取ることができる。かつ、電線端末の端子をコネクタの該当するキャビテイに挿入して誤結を無くすためには、電線の種類を確認する必要があるため、該コネクタ接続側端末に印刷を施している。
かつ、コネクタ接続用端子を電線に圧着接続する工程時の前後に印刷工程を加えると製造の効率化も図ることができる。
かつ、コネクタ接続用端子を電線に圧着接続する工程時の前後に印刷工程を加えると製造の効率化も図ることができる。
また、コルゲートチューブやプロテクタの外装材を取り付けている場合も、これら外装材から電線が引き出されている。このように、コネクタ接続端末側の電線は外装材で覆われていないため、該コネクタ接続側の電線端末を印刷位置としている。
この外装材で覆われていない電線端末に印刷すると、外装材を剥がすことなく印刷表示を読み取ることができる。
この外装材で覆われていない電線端末に印刷すると、外装材を剥がすことなく印刷表示を読み取ることができる。
即ち、本発明では、前記コネクタ接続側の端末位置以外の中間位置の印刷位置は、ワイヤハーネスを構成する他の電線と集束する同一箇所として印刷部分を集中させて揃えている。この中間位置は、下記の(1)〜(3)のいずれか1以上の位置としている。
(1)コネクタ接続側端末以外の前記外装材に覆われていない位置;
例えば、電線群がテープで荒巻きされ、かつ、コルゲートチューブやプロテクタ内を貫通していない位置では、電線群が露出しているため、当該位置の電線の表面にも印刷を施してもよい。
(2)外装材が部分的に取り外せる位置;
例えば、分岐位置でテープが股掛けされている位置等。
(3)予め設定した特定位置から選択される1種以上の位置;
例えば、コネクタ接続位置から500mm位置と特定しておき、該特定位置に印刷を施しておき、当該位置が外装材で隠れている場合は、当該位置の外装材のみ剥がして印刷を見ることができるようにしてもよい。
(1)コネクタ接続側端末以外の前記外装材に覆われていない位置;
例えば、電線群がテープで荒巻きされ、かつ、コルゲートチューブやプロテクタ内を貫通していない位置では、電線群が露出しているため、当該位置の電線の表面にも印刷を施してもよい。
(2)外装材が部分的に取り外せる位置;
例えば、分岐位置でテープが股掛けされている位置等。
(3)予め設定した特定位置から選択される1種以上の位置;
例えば、コネクタ接続位置から500mm位置と特定しておき、該特定位置に印刷を施しておき、当該位置が外装材で隠れている場合は、当該位置の外装材のみ剥がして印刷を見ることができるようにしてもよい。
前記のように、電線端末だけではなく、電線の中間位置にも印刷を施し、1本の電線に両端末の2カ所と中間位置を含めた少なくとも3カ所に印刷部を設けると、特に、メンテナンス時やアクセサリーシステムを追加する場合等において、電線が長尺で、コネクタ接続側端末が外観しにくい位置に有る場合に、外観し易い中間位置に印刷を施しておくと、メンテナンス作業や追加作業性を高めることができる。
前述したように、本発明の車両に配線する電線は、電線色により電線の種類を特定するのではなく、電線の絶縁被覆の表面に少なくとも回路番号を印刷しているため、電線色は無地の地色のみとし、かつ、第1の発明では1〜4色、第2の発明では1色以上12色以下、好ましくは6色以下、さらに好ましくは3色以下とすることができる。
このように、二輪車または自動車からなる車両に配線する電線の電線色を大幅に低減することができるため、製造コスト、在庫管理コストを低減することができる。
このように、二輪車または自動車からなる車両に配線する電線の電線色を大幅に低減することができるため、製造コスト、在庫管理コストを低減することができる。
さらに、前記印刷表示はコネクタ接続用電線端末に設けているため、コネクタ接続時に印刷表示をみれば誤結が発生する恐れがない。
かつ、印刷表示は前記コネクタ接続用電線端末およびワイヤハーネスを構成する他の電線と集束され中間位置に集中して揃えて設けることにより、メンテナンス時等において、電線の種類確認を容易に行うことができる。
かつ、印刷表示は前記コネクタ接続用電線端末およびワイヤハーネスを構成する他の電線と集束され中間位置に集中して揃えて設けることにより、メンテナンス時等において、電線の種類確認を容易に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5に示す第一実施形態は、図1に示すように、オートバイ1に配線するワイヤハーネス2の電線群を対象としている。
図1乃至図5に示す第一実施形態は、図1に示すように、オートバイ1に配線するワイヤハーネス2の電線群を対象としている。
オートバイ1には前記メインのワイヤハーネス2が車両の前後方向に配索されている。さらに、所要箇所に他のワイヤハーネス(図示せず)も配索されているが、前記メインのワイヤハーネス2を構成する電線5の本数が最も多く、150〜200本である。
オートバイ1の全体に配線する電線の総本数は200〜250本である。
オートバイ1の全体に配線する電線の総本数は200〜250本である。
前記ワイヤハーネス2を構成する多数本の電線5は図2(A)(B)に示すように、芯線10の外周を絶縁樹脂層11で被覆した被覆電線からなる。
前記多数本の電線5は、絶縁樹脂層11の表面に黒色塗料を印刷して黒色からなる無地の地色の電線色としている。
なお、電線の種類によっては法定で電線色が規定されているため、該電線色に準じているが、それ以外のオートバイ1に配線する電線は全て黒色の無地の地色のみの単色としている。
前記多数本の電線5は、絶縁樹脂層11の表面に黒色塗料を印刷して黒色からなる無地の地色の電線色としている。
なお、電線の種類によっては法定で電線色が規定されているため、該電線色に準じているが、それ以外のオートバイ1に配線する電線は全て黒色の無地の地色のみの単色としている。
前記電線5には、図3に示すように、長さ方向の両端末は、絶縁樹脂層11を剥離して芯線10を露出させ、コネクタ接続用の端子13を圧着接続している。
前記端子13との接続位置に近接した位置P1の絶縁樹脂層11の表面に電線の種類を特定する数字を黒色とは相違する黄色あるいは白色等で印刷した印刷部20Aを設けている。
図4に示すように、前記ワイヤハーネス2を構成する電線5は粘着テープ7Aでハーフラップ巻きして電線群の外周面全面を覆い、電線群を結束すると共に保護しているが、前記位置P1のコネクタ接続側ではコネクタCと接続するために、テープ巻きされていない。よって、印刷部20Aは露出し、外観できる位置である。
前記端子13との接続位置に近接した位置P1の絶縁樹脂層11の表面に電線の種類を特定する数字を黒色とは相違する黄色あるいは白色等で印刷した印刷部20Aを設けている。
図4に示すように、前記ワイヤハーネス2を構成する電線5は粘着テープ7Aでハーフラップ巻きして電線群の外周面全面を覆い、電線群を結束すると共に保護しているが、前記位置P1のコネクタ接続側ではコネクタCと接続するために、テープ巻きされていない。よって、印刷部20Aは露出し、外観できる位置である。
また、図4(A)(B)に示すように、ワイヤハーネス2の幹線W1から支線W2をスプライス接続している箇所P2には、電線群に長さ方向に連続して巻き付ける前記粘着テープ7Aとは別の粘着テープ7Bを巻き付けている。かつ、前記箇所P2は図4(B)に示すようにワイヤハーネス2の電線群が集束されている箇所である。
前記粘着テープ7Bは、粘着テープ7Aよりも剥がし易いため、該粘着テープ7Bが巻き付けられている位置、即ち、ワイヤハーネス2を構成する他の電線と集束されるとともに分岐箇所となる前記箇所P2の電線5n−1〜5n−5の絶縁樹脂層11の表面に、図3に示すように、前記と同一の印刷部20Bを設けている。
このように、幹線W1を構成する各電線5には、両端末側の2カ所P1と、中間部の1カ所P2の合計3カ所に印刷部20A、20A、20Bを設けている。このように、ワイヤハーネス2を構成する全電線にはコネクタ接続側の両端末の2カ所と、集束される中間位置の1カ所の合計3カ所に印刷部を設けている。
なお、前記中間位置P2ではワイヤハーネス2を構成する全ての電線が集束されている位置であるが、全部の電線が集束されている位置に限定されず、5本の電線のうち3本の電線が集束されている位置等、50%以上の電線が集束されている位置に印刷部20Bを設けて揃えて表示している。
前記粘着テープ7Bは、粘着テープ7Aよりも剥がし易いため、該粘着テープ7Bが巻き付けられている位置、即ち、ワイヤハーネス2を構成する他の電線と集束されるとともに分岐箇所となる前記箇所P2の電線5n−1〜5n−5の絶縁樹脂層11の表面に、図3に示すように、前記と同一の印刷部20Bを設けている。
このように、幹線W1を構成する各電線5には、両端末側の2カ所P1と、中間部の1カ所P2の合計3カ所に印刷部20A、20A、20Bを設けている。このように、ワイヤハーネス2を構成する全電線にはコネクタ接続側の両端末の2カ所と、集束される中間位置の1カ所の合計3カ所に印刷部を設けている。
なお、前記中間位置P2ではワイヤハーネス2を構成する全ての電線が集束されている位置であるが、全部の電線が集束されている位置に限定されず、5本の電線のうち3本の電線が集束されている位置等、50%以上の電線が集束されている位置に印刷部20Bを設けて揃えて表示している。
前記印刷部20A、20Bの3カ所の表示内容は1本の電線では同一とし、図5に示すように、各電線5毎に相違させている。
表示内容は、例えば、図示のように、「1−1−1」、「3−3−3」等としている。
前記3つの数字は、最初の数字は回路番号の表示、中間の数字は接続する電装品、例えばヘッドランプであることを表示、最後の「1」は接続位置、例えば、電装品のコネクタに直接嵌合するコネクタに接続する電線であることを表示している。
なお、表示内容は更に、「1−1−1−3」とし、「3」を追加して芯線径を追加表示してもよい。
印刷する表示内容は少なくとも回路番号を表示すると共に、必要な情報を表示すればよい。
表示内容は、例えば、図示のように、「1−1−1」、「3−3−3」等としている。
前記3つの数字は、最初の数字は回路番号の表示、中間の数字は接続する電装品、例えばヘッドランプであることを表示、最後の「1」は接続位置、例えば、電装品のコネクタに直接嵌合するコネクタに接続する電線であることを表示している。
なお、表示内容は更に、「1−1−1−3」とし、「3」を追加して芯線径を追加表示してもよい。
印刷する表示内容は少なくとも回路番号を表示すると共に、必要な情報を表示すればよい。
ワイヤハーネス2の組み立て時には、電線5の端末の印刷部20Aに記載した回路番号を指示書を参照しながら、電線端末の端子13をコネクタの所定のキャビテイに挿入している。
前記のように、オートバイ1に配線する全電線を黒色の単色としても、各電線毎に少なくとも回路番号を印刷表示しているため、電線端末の端子をコネクタ接続する際に誤結の発生を防止できる。
かつ、電線に接続した電装品に故障が発生した際に、該電装品と接続した電線の特定ができるため、故障箇所の追跡も容易となる。
さらに、アクセサリーシステムを追加する場合、電線の回路内容を印刷表示を見れば解るため、アクセサリーシステムの修正も容易に行うことができる。
このように、電線色を単色とすると、電線製造コストおよび電線管理コストを大幅に低減することができる。
かつ、電線に接続した電装品に故障が発生した際に、該電装品と接続した電線の特定ができるため、故障箇所の追跡も容易となる。
さらに、アクセサリーシステムを追加する場合、電線の回路内容を印刷表示を見れば解るため、アクセサリーシステムの修正も容易に行うことができる。
このように、電線色を単色とすると、電線製造コストおよび電線管理コストを大幅に低減することができる。
前記第一実施形態では、オートバイ1に配線する全電線を黒色の単色としているが、前記多数本の電線群からなるメインのワイヤハーネス2を構成する多数本の電線5は、25%以上を黒色とした同一色とし、他の電線は従来用いられている異なる電線色としても良い。
また、前記ワイヤハーネス2を構成する電線5は、4種類の色相の相違する無地の地色を電線色とした4種類の電線から構成してもよい。
これらの場合も、従来の電線と比較して、電線色を大幅に低減することができる。
また、前記ワイヤハーネス2を構成する電線5は、4種類の色相の相違する無地の地色を電線色とした4種類の電線から構成してもよい。
これらの場合も、従来の電線と比較して、電線色を大幅に低減することができる。
第二実施形態では、自動車に配索するワイヤハーネスの電線群に適用している。
自動車に配索するワイヤハーネスは、インストルメントパネルハーネス、エンジンルームハーネス、フロアハーネス、左右ドアハーネス、ルーフハーネス、エンジンハーネスの7種類に大別される。
本実施形態では、7種類のワイヤハーネス毎に電線色を無地の地色からなるが、地色の色を相違させて、7種類の電線色の電線を設けている。なお、法定で規定された電線色は法定白に準拠している。
自動車に配索するワイヤハーネスは、インストルメントパネルハーネス、エンジンルームハーネス、フロアハーネス、左右ドアハーネス、ルーフハーネス、エンジンハーネスの7種類に大別される。
本実施形態では、7種類のワイヤハーネス毎に電線色を無地の地色からなるが、地色の色を相違させて、7種類の電線色の電線を設けている。なお、法定で規定された電線色は法定白に準拠している。
前記のように、ワイヤハーネスに応じて電線色を変えているが、1つのワイヤハーネスを構成する電線群の色は同じ色としている。かつ、ワイヤハーネスを組み立てる際に電線を識別するため、第一実施形態と同様に少なくとも回路番号を表示した印刷部20A、20Bを設けている。該印刷部の位置、構成等は第一実施形態と同様であるため説明を省略する。
前記電線5の中間部に設ける印刷部20Bは、図6に示すように、コルゲートチューブ40で外装した部分から引き出されて電線群が露出している位置P3、プロテクタ41で外装した部分から引き出されて電線群が露出している位置P4、車体係止用のクリップ42の取付位置の近傍で電線群が露出している位置P5としている。
フロアハーネス等では電線5が長尺となるため、前記のように複数箇所に印刷部を設けておくと、故障等の追跡が容易となる。
フロアハーネス等では電線5が長尺となるため、前記のように複数箇所に印刷部を設けておくと、故障等の追跡が容易となる。
前記のように、ワイヤハーネスの種類に応じて地色を変える代わりに、電源線、アース線、信号線の3種類にわけて、地色を変え、3種類の電線色から構成してもよい。
さらに、前記印刷部20A、20Bは、外観では識別できない特殊な塗料で形成し、該塗料を読み出せる光線を発する専用読取機で判読できるようにしてもよい。
前記構成とすると、特に、盗難や違法改造に対して効果を有する。
前記構成とすると、特に、盗難や違法改造に対して効果を有する。
1 オートバイ
2 ワイヤハーネス
5 電線
10 芯線
11 絶縁樹脂層
20A、20B 印刷部
2 ワイヤハーネス
5 電線
10 芯線
11 絶縁樹脂層
20A、20B 印刷部
Claims (5)
- 二輪車および自動車を含む車両に配線される電線であって、
1つのワイヤハーネスを構成する電線群のうち、25%〜100%の電線は、法定で電線色が規定されている電線を除いて、芯線を被覆する絶縁樹脂層の表面をストライプ、ドットを設けていない無地の同一色の地色のみからなる電線色とし、これら電線のうち、同一電線色の電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設け、
前記印刷部はコネクタ接続側端末位置および前記ワイヤハーネスの複数の電線が集束される特定の中間位置を含む複数位置としていることを特徴とする車両用の電線。 - 二輪車および自動車を含む1台の車両に配線される電線であって、
前記車両に配線する芯線を絶縁樹脂層で被覆した被覆電線の全電線は、法定で電線色が規定されている電線を除いて、ストライプ、ドットを設けていない無地の地色のみからなる電線色とし、かつ、前記地色は1色、または2色以上12色以下に相違した色彩とし、
かつ、前記地色のみからなる全電線は、前記地色表面に少なくとも回路番号を印刷した印刷部を設け、
前記印刷部はコネクタ接続側端末位置および前記ワイヤハーネスの複数の電線が集束される特定の中間位置を含む複数位置としていることを特徴とする車両用の電線。 - 前記印刷部を設ける前記中間位置は、ワイヤハーネスとして集束された状態で、ワイヤハーネスに取り付ける外装材に覆われていない位置、前記外装材が部分的に取り外せる位置、予め設定した特定位置から選択される1以上の位置である請求項1または請求項2に記載の車両用の電線。
- 前記印刷部には、前記回路番号と共に、接続する機器番号を含むシステム情報を番号化して印刷している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両用の電線。
- 前記印刷部の表示は専用読取機でのみ判読できるものとしている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車両用の電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009139734A JP2010287407A (ja) | 2009-06-11 | 2009-06-11 | 車両用の電線 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009139734A JP2010287407A (ja) | 2009-06-11 | 2009-06-11 | 車両用の電線 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6158108A (ja) * | 1984-08-30 | 1986-03-25 | 矢崎総業株式会社 | 端子付電線の製造方法および製造装置 |
JPS6370623U (ja) * | 1986-10-28 | 1988-05-12 | ||
JP2004356022A (ja) * | 2003-05-30 | 2004-12-16 | Yazaki Corp | ワイヤハーネスの組立方法とワイヤハーネス |
-
2009
- 2009-06-11 JP JP2009139734A patent/JP2010287407A/ja not_active Abandoned
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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