JP2010285552A - 酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物、それで成形された歯車成型体及び歯車ブランク成型体並びにそれを用いた歯車、歯車ブランク、減速機及びパワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物は、ポリエーテルサルホンとポリアリーレンスルフィドとエポキシ基含有α−オレフィン系共重合体とを含む樹脂分(A)及び酸化亜鉛系ウィスカー(B)が、質量比(A:B)で92:8〜99.9:0.1の範囲で配合されてなり、ポリエーテルサルホン及びポリアリーレンスルフィドの合計量と、エポキシ基含有α−オレフィン系共重合体の量との質量比が70:30〜95:5であり、ポリエーテルサルホンとポリアリーレンスルフィドとの質量比が50:50〜90:10である。
【選択図】図1
Description
(i) α−オレフィンと不飽和グリシジル基含有単量体との共重合体、
(ii) 上記(i)の共重合体の存在下に、ビニル単量体を重合してなるグラフト化前駆体、及び
(iii) 上記(ii)のグラフト化前駆体の単独重合体であるグラフト共重合体、又は、上記(ii)のグラフト化前駆体とエチレン系重合体若しくはビニル重合体とをグラフト化したグラフト共重合体、からなる群より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
本実施形態に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物は、ポリエーテルサルホン(PESf)とポリアリーレンスルフィド(PAS)とエポキシ基含有α−オレフィン系共重合体とを含む樹脂分(A)及び酸化亜鉛系ウィスカー(B)が、質量比(A:B)で92:8〜99.9:0.1の範囲で配合されてなり、かつ、ポリエーテルサルホン及びポリアリーレンスルフィドの合計量と、エポキシ基含有α−オレフィン系共重合体の量との質量比が70:30〜95:5であり、かつ、ポリエーテルサルホンとポリアリーレンスルフィドとの質量比が50:50〜90:10である。
ポリエーテルサルホンとしては特に制限はなく、有機溶媒中、アルカリ金属化合物の存在下、ジハロジフェニル化合物と二価フェノール化合物を重縮合させるか、あるいは、二価フェノールのアルカリ金属二塩とジハロジフェニル化合物とを重縮合させることによって得られるものが好ましく用いられる。
ポリアリーレンスルフィドは、ポリアミド樹脂に比べて機械的強度、耐熱性等に優れる上、吸水による寸法変化が小さいため寸法安定性に優れている。かかるポリアリーレンスルフィドは、(化5)で表される繰り返し単位(アリーレンスルフィド)を主たる構成要素とする種々の芳香族ポリマーである。すなわち、ポリアリーレンスルフィドは、
(a)(化5)で表されるアリーレンスルフィドのうち1種のみからなるホモポリマーや、
(b)(化5)のアリーレンスルフィドの2種以上からなるランダムまたはブロックコポリマー、あるいは
(c)(化5)のアリーレンスルフィドの1種または2種以上と、他の繰り返し単位とからなるランダムまたはブロックコポリマー、などである。
(式中、Xはハロゲン原子、Arは(化5)中のものと同じアリーレン基を示す)
エポキシ基含有α−オレフィン系共重合体は、ポリエーテルサルホンとポリ−p−フェニレンスルフィドなどのポリアリーレンスルフィドとを均質となるように溶融分散させる相溶化剤として働き、かつ、ポリ−p−フェニレンスルフィドなどのポリアリーレンスルフィドに柔軟性、靭性を付与して、歯車本体等の成形体の耐久性能を向上する効果を有する。かかるエポキシ基含有α−オレフィン系共重合体としては、
(i) α−オレフィンと不飽和グリシジル基含有単量体との共重合体、
(ii) 上記(i)の共重合体の存在下に、ビニル単量体を重合してなるグラフト化前駆体、及び
(iii) 上記(ii)のグラフト化前駆体の単独重合体であるグラフト共重合体、又は、上記(ii)のグラフト化前駆体とエチレン系重合体若しくはビニル重合体とをグラフト化したグラフト共重合体、からなる群より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。ここで、(ii)のグラフト化前駆体とエチレン系重合体若しくはビニル重合体とをグラフト化したグラフト共重合体は、グラフト化前駆体を、エチレン系重合体又はビニル重合体とともに溶融下で混練することによって得ることができる。
酸化亜鉛ウィスカーは、ポリエーテルサルホン及びポリアリーレンスルフィドを補強して、歯車本体の耐久性能をさらに向上させる効果を有する。具体的には、酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物の耐衝撃強度と耐久性を向上させる。酸化亜鉛系ウィスカーとしては、例えば金属亜鉛を酸素などの酸化性の雰囲気中で加熱酸化により、酸化亜鉛のc軸方向結晶成長をa軸方向結晶成長に比べて大きくする異方向結晶成長の針状結晶となるように製造され、例えば特許文献11の実施例に基づいて製造される。本願発明で用いる酸化亜鉛ウィスカーは、六方晶ウルツ鉱型結晶構造の酸化亜鉛において異方向結晶成長した針状結晶である。特に正四面体の中心に位置する核部と、そこから正四面体の各頂点の方向に伸びる4つの針状部とを備えた、いわゆるテトラポッドのような立体形状を有する酸化亜鉛系ウィスカーが好適に使用される。かかる立体形状を有する酸化亜鉛系ウィスカーは、単純な針状のものなどに比べて形状の異方性が小さいため、歯車本体等の成形体を、異方性を生じることなく均一に補強することができる。立体形状を有する酸化亜鉛系ウィスカーは、嵩比重が0.02〜0.1g/cm3であるのが好ましい。かかる立体形状を有するものなどの、各種の酸化亜鉛系ウィスカーは、その全体を酸化亜鉛によって形成した単一の構造を有していてもよいし、結晶成長の核となる芯の部分を他の物質によって形成し、その表面を、結晶成長させた酸化亜鉛によって覆った複合構造を有していてもよい。また、酸化亜鉛系ウィスカーの表面をカップリング剤などで表面処理しても良い。立体形状を有する酸化亜鉛系ウィスカーは、例えば特許文献11等の記載に基づいて製造することができる。
まず、酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物は、ポリエーテルサルホンとポリアリーレンスルフィドとエポキシ基含有α−オレフィン系共重合体とを含む樹脂分(A)及び酸化亜鉛系ウィスカー(B)が、質量比(A:B)で92:8〜99.9:0.1の範囲で配合する。質量比(A:B)は92:5〜98:2であることが好ましい。酸化亜鉛系ウィスカー(B)が0.1質量%未満であると、樹脂成分を補強して歯車本体等の成形体の耐久性能を向上する効果が得られないおそれがある。一方、酸化亜鉛系ウィスカー(B)が8質量%を超えると、脆くなりすぎるおそれがあり、また、インサート成型物(insert molding product)の表面にケバ立ちを生じさせる場合がある。酸化亜鉛系ウィスカー(B)が前記範囲で含まれることによって、酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物の耐衝撃強度と耐久性が向上する。
酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物にはさらに、歯車本体等の成形体の機械的強度や耐熱性を向上することを目的として、種々の充填剤を配合することもできる。かかる充填剤としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素繊維、ホウ素繊維、チタン酸カリ繊維などの無機繊維状物質;ステンレス、アルミニウム、チタン、鋼、真鍮等の金属繊維状物質;ポリアミド、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などの高融点有機質繊維状物質等の、繊維状充填剤を挙げることができる。またその他の充填剤として、例えばマイカ、シリカ、タルク、アルミナ、カオリン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、フェライト、クレー、ガラス粉、酸化亜鉛、炭酸ニッケル、酸化鉄、石英粉末、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等の粒状または粉末状充填剤を挙げることもできる。これらの充填剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することかできる。また充填剤は、必要に応じて集束剤または表面処理剤によって処理してもよい。集束剤または表面処理剤としては、例えばエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物の等の官能性化合物を挙げることができる。これらの化合物は、充填剤に対してあらかじめ表面処理または集束処理を施すために用いてもよいし、樹脂組成物の調製の際に同時に添加してもよい。
酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物には、その他の添加剤として、例えばエチレングリシジルメタクリレートのような樹脂改良剤、ペンタエリスリトールテトラステアレートのような滑剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤等を、適宜添加することもできる。
酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物は、一般に樹脂の組成物を調製するために用いる設備と方法を用いて調製することができる。例えば上記各原料成分のうち充填材以外の各成分をヘンシェルミキサー、タンブラー等によって予備混合し、必要があればガラス繊維等の充填材を加えてさらに混合した後、1軸または2軸の押出機を使用して溶融、混練し、押し出して成形用のペレットを製造することができる。また、必要成分の一部をマスターバッチとしてから残りの成分と混合した後、溶融、混練し、押し出して成形用のペレットを製造する方法や、各成分の分散性を高めるために、使用する原料の一部を粉砕し、粒径を揃えて混合した後、溶融、混練し、押し出して成形用のペレットを製造する方法などを採用することも可能である。本実施形態に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物は、各種形状の成形体のほか、形状がペレット状物である場合を含む。なお、本実施形態において、プリプレグには、グリシジル基を含む相溶化剤(エポキシ基含有α−オレフィン系共重合体)が含まれるため、その成形を射出成型法によって行うときは、その成形は反応射出成型(RIM又はreaction injection moldingとも云う)又は補強反応射出成型(R-RIM又はreinforced RIMとも云う)の範疇に含まれる。
本実施形態に係る歯車成型体及び歯車ブランク成型体は、本実施形態に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物で形成されている。ここで歯車成型体とは、成型金型によって得られた歯を有する歯車成型物であり、歯車ブランク成型体とは、成型金型によって得られた歯を有さない歯車成型物である。なお、歯を有さない歯車成型物は、その後、その外周面部に歯が切削加工によって形成され、歯車成形体となる。ここで歯車成型体(切削加工によって得られた歯車成形体を包含する。)とは、ウォームホイール、ピニオン、ベベルギアー、ハイボイドギアなどの一連の歯車郡が例示され、これらの成形体は、射出成型法、圧縮成形法などの成形法によって腑形される。
本実施形態に係る歯車は、芯金と、この芯金の外周に外嵌された環状の歯車本体とを備えるとともに、上記歯車本体を、本実施形態に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物によって形成されている。本実施形態に係る歯車は、本実施形態に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物を用いて、従来同様にインサート成型法などによって製造することができる。詳しくは、歯車本体の外形に対応した型窩を有するとともに、その中心部に芯金をセットする部分を有する金型を使用し、芯金をセットした状態で、インサート成型機のノズルから加熱、溶融した本実施形態に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物を射出し、金型内空間に導いて冷却、固化させるいわゆるインサート成型をすることによって、芯金と、この芯金の外周に外嵌された環状の歯車本体とを備えた本実施形態の歯車を製造することができる。また、あらかじめ射出成型しておいた環状の歯車本体の中心の孔に、芯金を、高周波誘導加熱などによって加熱しながら圧入、一体化して本実施形態の歯車を製造することもできる。歯車本体の外周の歯は成型時に同時に形成してもよいし、成形後、切削加工などによって形成してもよい。成形後、歯を切削加工によって形成する場合には、その加工対象は、歯車ブランクである。本実施形態に係る歯車ブランクは、芯金と、この芯金の外周に外嵌された環状の歯車ブランク本体とを備え、歯車ブランク本体が本実施形態に係る酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物で形成されている。歯車ブランクは、成型金型に歯に対応する凹凸を設けずに前記歯車と同様にインサート成型によって形成される。ここで、芯金の周囲を取り囲んで外周面部に歯を予定するインサート成型による歯車ブランク本体とは、金型から成型物を抜き易くするために歯を有しない歯車本体をあらかじめ成型して、その後、その外周面部に歯を切削加工する歯車本体である。成型金型に雌歯の穴を設けておくと、随時ある設計変更に応じて金型の新規作製をせざるを得なくなり、経済上の観点から好ましくない。なお、インサート成型については、例えば特許文献12があり、金型内で異種物質を保持後に溶融した熱可塑性樹脂を当該金型内空間に導いて、冷却一体化させる技術は周知である。また、合成樹脂の歯車ブランクを切削加工して歯車となすことについては、例えば特許文献13があり、周知である。
本実施形態に係る減速機は、小歯車及び大歯車を備え、かつ両歯車のうち少なくとも一方を、本実施形態に係る歯車によって構成している。また、本実施形態に係るパワーステアリング装置は、本実施形態に係る減速機を備え、操舵補助用の電動モータの回転を、この減速機を介して減速して舵取機構に伝える。本実施形態に係るパワーステアリング装置、好ましくは、電動パワーステアリング装置は、例えば、特許文献4で示されている電動パワーステアリング装置であるが、本発明は電動パワーステアリング装置であれば実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明の減速機の構成を、電動パワーステアリング装置以外の装置用の、一般の減速機に適用することができる等、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更を施すことができる。
表1及び表2に示す実施例1〜6及び比較例1〜9の各ポリマー成分及び酸化亜鉛系ウィスカー又はファイバーをヘンシェルミキサーで均一にドライブレンドし、46mmφ二軸混練押出機(池貝鉄鋼社製PCM−46)へ供給し、シリンダー温度260〜385℃にて混棟を行い、ペレット状物を得た。なお、表1及び表2における各成分の配合は、質量部を単位とする。得られたペレット状物を150℃で6時間乾燥した後、射出成型機(東芝機械社製IS−75)により、金型温度150℃シリンダー温度300〜380℃で、引張試験片及び曲げ試験片を作製した。結果を表3及び表4に示す。
(1)ポリエーテルサルホン
実施例1、2、4、5、6、比較例2〜9:住友化学株式会社製商品名スミカエクセル3600P、比重1.37、溶融粘度366Pa・s(340℃、1000s−1)、重量平均分子量3万〜15万
実施例3:BASF株式会社製商品名ウルトラゾーンE1010、比重1.37、MRF205(g/10min)、重量平均分子量3万〜15万
(2)ポリフェニレンスルフィド:株式会社クレハ製商品名Fortron KPS #W214A
(3)EGMA(エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体):住友化学株式会社製商品名ファストボンド E
(4)EGMA-g-AS(エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体を主鎖とし、この主鎖に、アクリロニトリル−スチレン共重合体からなる側鎖を結合した構造を有するグラフト共重合体のもとになるグラフト化前駆体):日本油脂株式会社製商品名モディパーA4400
(5)酸化亜鉛ウィスカー:テトラポッド状の酸化亜鉛ウィスカー〔嵩比重0.1g/cm3、表面未処理、株式会社アムテック製商品名パナテトラ#WZ0511〕
(6)ガラスファイバー:旭ファイバー硝子社製 ミルドファイバー JA−FT636(繊維長3mm、直径10μm)
(7)カーボンファイバー:三菱レーヨン株式会社製商品名パイロフィル ウレタン系サイジング剤処理#TR06U(繊維長3mm)
(1)引張り物性(引張強さ、引張伸び)
ISO527
試験片(試験部)寸法:厚さ×巾×長さ=4mm×10mm×80mm
試験速度:引張降伏応力のとき50mm/min、引張弾性率のとき1mm/min
(2)曲げ物性(曲げ弾性率、曲げ強さ、曲げたわみ)
ISO178
試験片寸法:厚さ×巾×長さ=4mm×10mm×80mm
支点間距離=64mm、試験速度=2mm/min
(3)シャルピー衝撃強さ
ISO179
試験片寸法:厚さ×巾×長さ=4mm×10mm×80mm
試験片固定間距離62mm、ノッチ45°、2mm深さ
(4)荷重たわみ温度
ISO75(0.45MPa) 「フラットワイズ」法
試験片寸法:厚さ×巾×長さ=4mm×10mm×80mm
曲げ応力測定のとき1.80MPa、支点間距離=64mm、昇温速度120℃/時
(5)耐久試験
表1及び表2に示した酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物を使用して、インサート成型によって、円柱状の芯金(ステンレス製、外径85mm、内径35mm、ピニオン軸)と、芯金の周囲を取り囲んで外周面部に歯を有する歯車本体(外径115mm、厚さ18mm、)とを一体に備えたウォームホイールを製造した。そして、このウォームホイールを、入力負荷50N・mの条件で、実施例2と実施例6については20万km相当のベンチモード試験運転(ピニオンアシスト型の減速機であり、エンジンルーム内での配置に相当)を行い、操舵を繰り返す耐久試験を行った。他の実施例及び比較例については、5万km相当のベンチモード試験運転を行い、操舵を繰り返す耐久試験を行った。
Claims (9)
- ポリエーテルサルホンとポリアリーレンスルフィドとエポキシ基含有α−オレフィン系共重合体とを含む樹脂分(A)及び酸化亜鉛系ウィスカー(B)が、質量比(A:B)で92:8〜99.9:0.1の範囲で配合されてなり、かつ、ポリエーテルサルホン及びポリアリーレンスルフィドの合計量と、エポキシ基含有α−オレフィン系共重合体の量との質量比が70:30〜95:5であり、かつ、ポリエーテルサルホンとポリアリーレンスルフィドとの質量比が50:50〜90:10であることを特徴とする酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物。
- 前記酸化亜鉛系ウィスカーが、正四面体の中心に位置する核部と、該核部から正四面体の各頂点の方向に伸びる4つの針状部とを備えた立体形状を有することを特徴とする請求項1に記載の酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物。
- エポキシ基含有α−オレフィン系共重合体が、
(i) α−オレフィンと不飽和グリシジル基含有単量体との共重合体、
(ii) 上記(i)の共重合体の存在下に、ビニル単量体を重合してなるグラフト化前駆体、及び
(iii) 上記(ii)のグラフト化前駆体の単独重合体であるグラフト共重合体、又は、上記(ii)のグラフト化前駆体とエチレン系重合体若しくはビニル重合体とをグラフト化したグラフト共重合体、からなる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物。 - (1)芯金と、該芯金の外周に外嵌された環状の歯車本体とを備えた歯車の前記歯車本体、又は、(2)芯金と、該芯金の外周に外嵌された環状の歯車ブランク本体とを備えた歯車ブランクの前記歯車ブランク本体、を形成するための組成物であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物。
- 請求項1、2、3、4又は5に記載の酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物で形成されていることを特徴とする歯車成型体又は歯車ブランク成型体。
- (1)芯金と、該芯金の外周に外嵌された環状の歯車本体とを備えるか、又は、(2)芯金と、該芯金の外周に外嵌された環状の歯車ブランク本体とを備え、該歯車本体又は該歯車ブランク本体が請求項1、2、3、4又は5に記載の酸化亜鉛ウィスカー含有樹脂組成物で形成されていることを特徴とする歯車又は歯車ブランク。
- 小歯車及び大歯車を備え、かつ両歯車のうち少なくとも一方を、請求項7に記載の歯車によって構成したことを特徴とする減速機。
- 請求項8記載の減速機を備え、操舵補助用の電動モータの回転を、この減速機を介して減速して舵取機構に伝えることを特徴とするパワーステアリング装置。
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