JP2010285443A - 光学活性アルコールの製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】これまで水素化が困難であったケトン化合物から光学活性アルコールを収率よく、しかも高立体選択的に得ることができる製法を提供する。
【解決手段】下記式で表されるルテニウム錯体RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)とケトン化合物とを極性溶媒に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造する。
【化1】
Figure 2010285443

【選択図】なし

Description

本発明は、本発明は、ルテニウム金属錯体等を触媒とする光学活性アルコールの製法に関する。
これまで、金属錯体を触媒とする光学活性アルコールの製法が様々報告されている。特に、カルボニル化合物から不斉な金属錯体を触媒として用いて光学活性アルコールを合成する方法は、極めて精力的に検討されている。
例えば、特許文献1には、触媒としてBINAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)等のジホスフィン化合物とジアミン化合物とがルテニウムに配位した不斉ルテニウム金属錯体のテトラハイドロボレートを用いて、加圧水素下塩基を加えることなく2−プロパノール中で種々のケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造した例が幾つか報告されている。具体的には、アセトフェノン、4−アセチル安息香酸エチル、3−ノネン−2−オンなどから対応する光学活性アルコールを製造している。
また、特許文献2には、触媒として窒素上にスルホニル基を有するジフェニルエチレンジアミンとベンゼン誘導体とがルテニウムに配位した不斉ルテニウム金属錯体を用いて、ギ酸とトリエチルアミンとの共沸混合物及びトリエチルアミンの存在下、m−トリフルオロメチルアセトフェノンを水素化して対応する光学活性アルコールを製造した例が報告されている。
特開2003−104993号公報 特開平11−322649号公報
しかしながら、特許文献1に記載された触媒を用いると塩基不存在下でケトン化合物から光学活性アルコールが得られるものの、反応基質によっては収率や鏡像体過剰率が低いことがあった。また、特許文献2では有機塩基であるトリエチルアミンが必要なため、例えばアセチレンケトンなどのような塩基に不安定な反応基質から光学活性アルコールを製造するのは困難であった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、これまで水素化が困難であったケトン化合物から光学活性アルコールを収率よく、しかも高立体選択的に得ることができる製法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の発明者らは、数多くの不斉ルテニウム、ロジウム、およびイリジウム錯体の触媒能を調査し、触媒の作用機構を解析し、鋭意研究を重ねた結果、これまで水素化が困難であったケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを収率よく高立体選択的に得る方法を開発するに至った。
すなわち、本発明の第1の光学活性アルコールの製法は、一般式(1)で表される金属錯体とケトン化合物とを極性溶媒に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造するものである。
Figure 2010285443
(一般式(1)中、R1及びR2は、同一であっても互いに異なっていてもよく、アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及びR1とR2とが一緒になって形成された非置換若しくは置換基を有する脂環式環からなる群より選ばれた一種であり、
3は、アルキル基、パーフルオロアルキル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェニル基及びカンファー基からなる群より選ばれた一種であり、
4は、水素原子又はアルキル基であり、
Arは、置換基を有していてもよいベンゼンであり、
Xは、アニオン性基であり、
*は、不斉炭素を示す。)
この製法によれば、加圧水素下でケトン化合物の水素化が進行するため、これまで水素化が困難であったケトン化合物から光学活性アルコールを収率よく、しかも高立体選択的に得ることができる。
本発明の第2の光学活性アルコールの製法は、一般式(2)で表される金属錯体とケトン化合物とを極性溶媒に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造するものである。
Figure 2010285443
(一般式(2)中、R1及びR2は、同一であっても互いに異なっていてもよく、アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及びR1とR2とが一緒になって形成された非置換若しくは置換基を有する脂環式環からなる群より選ばれた一種であり、
3は、アルキル基、パーフルオロアルキル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェニル基及びカンファー基からなる群より選ばれた一種であり、
4は、水素原子又はアルキル基であり、
Cpは、置換基を有していてもよいシクロペンタジエンであり、
Mは、ロジウム又はイリジウムであり、
Xは、アニオン性基であり、
*は、不斉炭素を示す。)
この製法によっても、加圧水素下でケトン化合物の水素化が進行するため、これまで水素化が困難であったケトン化合物から光学活性アルコールを収率よく、しかも高立体選択的に得ることができる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2におけるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。また、置換基を有していてもよいフェニル基としては、例えば無置換のフェニル基、4−メチルフェニル基や3,5−ジメチルフェニル基等のアルキル基を有するフェニル基、4−フルオロフェニル基や4−クロロフェニル基等のハロゲン置換基を有するフェニル基、4−メトキシフェニル基等のアルコキシ基を有するフェニル基などが挙げられる。また、置換基を有していてもよいナフチル基としては、例えば無置換のナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基などが挙げられる。また、置換基を有していてもよいシクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。また、R1とR2とが一緒になって形成された非置換若しくは置換基を有する脂環式環としては、例えばR1とR2とが一緒になって形成されたシクロヘキサン環などが挙げられる。このうち、R1及びR2としては、共にフェニル基であるか、R1とR2とが一緒になって形成されたシクロヘキサン環であることが好ましい。
一般式(1)又は(2)のR3におけるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。また、パーフルオロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられる。また、置換基を有していてもよいナフチル基としては、例えば無置換のナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基などが挙げられる。また、置換基を有していてもよいフェニル基としては、例えば無置換のフェニル基、4−メチルフェニル基や3,5−ジメチルフェニル基や2,4,6−トリメチルフェニル基や2,4,6−トリイソプロピルフェニル基等のアルキル基を有するフェニル基、4−フルオロフェニル基や4−クロロフェニル基等のハロゲン置換基を有するフェニル基、4−メトキシフェニル基等のアルコキシ基を有するフェニル基などが挙げられる。
一般式(1)又は(2)のR4におけるアルキル基としては、例えばメチル基やエチル基などが挙げられるが、R4として好ましいのは水素である。
一般式(1)のArとしては、例えば無置換のベンゼンのほか、トルエン、o−,m−又はp−キシレン、o−,m−又はp−シメン、1,2,3−,1,2,4−又は1,3,5−トリメチルベンゼン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン又は1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、ペンタメチルベンゼン、ヘキサメチルベンゼン等のアルキル基を有するベンゼンなどが挙げられる。
一般式(2)のCpとしては、例えば無置換のシクロペンタジエンのほか、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−又はペンタメチルシクロペンタジエン等のアルキル基を有するシクロペンタジエンなどが挙げられる。
一般式(1)又は(2)のXはアニオン性基であるが、例えばフッ素基、塩素基、臭素基、ヨウ素基、テトラフルオロボラート基、テトラヒドロボラート基、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボラート基、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基、(2,6−ジヒドロキシベンゾイル)オキシ基、(2,5−ジヒドロキシベンゾイル)オキシ基、(3−アミノベンゾイル)オキシ基、(2,6−メトキシベンゾイル)オキシ基、(2,4,6−トリイソプロピルベンゾイル)オキシ基、1−ナフタレンカルボン酸基、2−ナフタレンカルボン酸基、トリフルオロアセトキシ基、トリフルオロメタンスルホキシ基、トリフルオロメタンスルホンイミド基などが挙げられる。このうち、Xとして好ましいのは、フッ素基、塩素基、臭素基、ヨウ素基などのハロゲン基である。
一般式(1)又は(2)において、R1、R2及びR3は、同一であっても互いに異なっていてもよく、フェニル基、炭素数1〜5のアルキル基を有するフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有するフェニル基又はハロゲン置換基を有するフェニル基であり、R4は水素原子であることが好ましい。一般式(1)ではルテニウムに、一般式(2)ではロジウム又はイリジウムに2座配位子であるエチレンジアミン誘導体(R3SO2NHCHR1CHR2NHR4)が配位していることから、R1〜R4のうち好ましい具体例の説明をこのエチレンジアミン誘導体を例示することにより行う。即ち、エチレンジアミン誘導体としては、TsDPEN(N−(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン)、MsDPEN(N−メタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン)、N−メチル−N′−(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−(p−メトキシフェニルスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−(p−クロロフェニルスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−トリフルオロメタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−(2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−(2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−(4−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−(2−ナフチルスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−(3,5−ジメチルベンゼンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−ペンタメチルベンゼンスルホニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、1,2−N−トシルシクロヘキサンジアミンなどが例示される。
本発明の第3の光学活性アルコールの製法は、一般式(3)で表される金属錯体とケトン化合物とを極性溶媒に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造するものである。
Figure 2010285443
(一般式(3)中、Wは、置換基を有していてもよい結合鎖であり、
5〜R8は、同じであっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭化水素基であり、R5とR6とが一緒になって置換基を有していてもよい炭素鎖環を形成していてもよいしR7とR8とが一緒になって置換基を有していてもよい炭素鎖環を形成していてもよく、
9〜R12は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基であり、
Zは、置換基を有していてもよい炭化水素鎖であり、
Yは、BH4を除くアニオン性基であり、
ルテニウムの各配位子は、どのように配置されていてもよい。)
この製法によっても、加圧水素下でケトン化合物の水素化が進行するため、これまで水素化が困難であったケトン化合物から光学活性アルコールを収率よく、しかも高立体選択的に得ることができる。
一般式(3)におけるR5〜R8の置換基を有していてもよい炭化水素基としては、脂肪族、脂環族の飽和又は不飽和の炭化水素基、単環又は多環の芳香族又は芳香脂肪族の炭化水素、あるいは置換基を持つこれらの炭化水素基の各種のものであってもよい。例えば、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、ナフチル、フェニルアルキル等の炭化水素基と、これら炭化水素基に、さらにアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ基等の許容される各種の置換基を有するもののうちから選択される。また、R5とR6、R7とR8が一緒になって置換基を有していてもよい炭素鎖環を形成する場合には、R5とR6、R7とR8は結合して炭素鎖を形成し、この炭素鎖上にアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ基等の許容される各種の置換基を持つものから選択される。
一般式(3)におけるWは、置換基を有していてもよい結合鎖であり、このうち結合鎖としては2価の炭化水素鎖(例えば−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−等の直鎖状炭化水素鎖、−CH2CH(CH3)−、−CH(CH3)CH(CH3)−などの分岐を有する炭化水素鎖、−C64−、−C610−などの環状炭化水素など)、2価のビナフチル、2価のビフェニル、2価のパラシクロファン、2価のビピリジン、2価の環状複素環などが挙げられる。このうち、2位及び2’位にてリン原子と結合し他の位置のいずれかに置換基を有していてもよいビナフチル基が好ましい。また、これらの結合鎖は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ基等の許容される各種の置換基を有していてもよい。
一般式(3)ではルテニウムに2座配位子であるジホスフィン誘導体(R56P−W−PR78)が配位していることから、R5〜R8及びWのうち好ましい具体例の説明をこのジホスフィン誘導体を例示することにより行う。即ち、ジホスフィン誘導体としては、BINAP(2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル)、TolBINAP(2,2'−ビス[(4−メチルフェニル)ホスフィノ]−1,1'−ビナフチル)、XylBINAP( 2,2'−ビス[(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]−1,1'−ビナフチル)、2,2'−ビス[(4−t−ブチルフェニル)ホスフィノ]−1,1'−ビナフチル)、2,2'−ビス[(4−イソプロピルフェニル)ホスフィノ]−1,1'−ビナフチル)、2,2'−ビス[(ナフタレン−1−イル)ホスフィノ]−1,1'−ビナフチル)、2,2'−ビス[(ナフタレン−2−イル)ホスフィノ]−1,1'−ビナフチル)、BICHEMP(2,2'−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)−6,6'−ジメチル−1,1'−ビフェニル)、BPPFA(1−[1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミン)、CHIRAPHOS (2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、CYCPHOS(1−シクロヘキシル−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、DEGPHOS(1−置換−3,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ピロリジン)、DIOP(2,3−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス((ジフェニルホスフィノ)ブタン)、 SKEWPHOS(2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン)、DuPHOS(置換−1,2−ビス(ホスホラノ)ベンゼン)、DIPAMP(1,2−ビス[(o−メトキシフェニル)フェニルホスフィノ]エタン)、NORPHOS(5,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2−ノルボルネン)、PROPHOS(1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、PHANEPHOS(4,12−ビス(ジフェニルホスフィノ)−[2,2’]−パラシクロファン)、置換−2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビピリジン)などが例示される。
一般式(3)のR9〜R12における炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ベンジル基などの炭素数1〜10の炭化水素基が挙げられる。また、これらの炭化水素基は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ基等の許容される各種の置換基を有していてもよい。
一般式(3)のZにおける炭化水素鎖としては、例えば−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−等の直鎖状炭化水素鎖、−CH2CH(CH3)−、−CH(CH3)CH(CH3)−などの分岐を有する炭化水素鎖、−C64−、−C610−などの環状炭化水素などが挙げられる。また、これらの炭化水素鎖は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ基等の許容される各種の置換基を有していてもよい。このうち、置換基としてはフェニル基が好ましい。
一般式(3)ではルテニウムに2座配位子であるジアミン誘導体(R910N−Z−NR1112)が配位していることから、R9〜R12及びZのうち好ましい具体例の説明をこのジアミン誘導体を例示することにより行う。即ち、ジアミン誘導体としては、DPEN(1,2−ジフェニルエチレンジアミン)、N−メチル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N、N’−ジメチル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、DAIPEN(1−イソプロピル−2,2−ジ(p−メトキシフェニル)エチレンジアミン)、1,2−シクロヘプタンジアミン、2,3−ジメチルブタンジアミン、1−メチル−2,2−ジフェニルエチレンジアミン、1−イソプロピル−2,2−ジフェニルエチレンジアミン、1−メチル−2,2−ジ(p−メトキシフェニル)エチレンジアミン、1−エチル−2,2−ジ(p−メトキシフェニル)エチレンジアミン、1−フェニルー2,2−ジ(p−メトキシフェニル)エチレンジアミン、1−ベンジル−2,2−ジ(p−メトキシフェニル)エチレンジアミン、1−イソブチル−2,2−ジ(p−メトキシフェニル)エチレンジアミンなどが例示され、このうちDPEN又はDAIPENが好ましい。また、これらのうち光学活性なジアミン誘導体が好ましい。更に、光学活性ジアミン誘導体は、上述したものに限られるものではなく、種々の光学活性なプロパンジアミン、ブタンジアミン、フェニレンジアミン、シクロヘキサンジアミン誘導体等を用いることができる。
一般式(3)におけるYはテトラヒドロボラート基(BH4)を除くアニオン性基であり、例えばフッ素基、塩素基、臭素基、ヨウ素基、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基、(2,6−ジヒドロキシベンゾイル)オキシ基、(2,5−ジヒドロキシベンゾイル)オキシ基、(3−アミノベンゾイル)オキシ基、(2,6−メトキシベンゾイル)オキシ基、(2,4,6−トリイソプロピルベンゾイル)オキシ基、1−ナフタレンカルボン酸基、2−ナフタレンカルボン酸基、トリフルオロアセトキシ基、トリフルオロメタンスルホキシ基、トリフルオロメタンスルホンイミド基、テトラフルオロボラート基(BF4)などが挙げられる。このうち、Yとして好ましいのは、フッ素基、塩素基、臭素基、ヨウ素基などのハロゲン基である。
一般式(1)〜(3)で示される金属錯体は、配位性の有機溶媒を1ないし複数個含む場合がある。ここで、配位性の有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロへキシルケトンなどのケトン系溶媒、アセトニトリル、DMF(ジメチルホルムアミド)、N−メチルピロリドン、DMSO(ジメチルスルホキシド)、トリエチルアミンなどヘテロ原子を含む有機溶媒などが例示される。
一般式(1)及び(2)で表されるルテニウム、ロジウム及びイリジウム錯体の調製方法は、Angew. Chem., Int. Ed. Engl. Vol.36, p285(1997)、J. Org. Chem. Vol.64, p2186(1999)等に記載されている。すなわち、配位子Xをもつルテニウム、ロジウム又はイリジウム錯体と、スルホニルジアミン配位子の反応により合成可能である。あるいは、スルホニルジアミン配位子をもつ金属アミド錯体とHXとの反応により合成可能である。
一般式(3)で表されるルテニウム錯体の調製方法は、Angew. Chem., Int. Ed. Engl. Vol.37, p1703(1998)やOrganometallics vol. 21, p1047(2001)等に記載されている。すなわち、配位子Xをもつルテニウムヒドリド錯体と、ジホスフィン配位子、次いでジアミン配位子を反応することで合成できる。あるいは、ルテニウムハロゲン化物 をジホスフィン配位子、次いで、ジアミン配位子と反応し、ジホスフィン配位子及びジアミン配位子をもつルテニウムハロゲン化物錯体を調製、これを還元することで目的とするルテニウム錯体を調製できる。
一般式(1)で表されるルテニウム錯体の出発原料となるルテニウム錯体としては、例えば、塩化ルテニウム(III)水和物、臭化ルテニウム(III)水和物、沃化ルテニウム(III)水和物等の無機ルテニウム化合物、[2塩化ルテニウム(ノルボルナジエン)]多核体、[2塩化ルテニウム(シクロオクタ−1,5−ジエン)]多核体、ビス(メチルアリル)ルテニウム(シクロオクタ−1,5−ジエン)等のジエンが配位したルテニウム化合物、[2塩化ルテニウム(ベンゼン)]多核体、[2塩化ルテニウム(p−シメン)]多核体、[2塩化ルテニウム(トリメチルベンゼン)]多核体、[2塩化ルテニウム(ヘキサメチルベンゼン)]多核体等の芳香族化合物が配位したルテニウム錯体、また、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等のホスフィンが配位した錯体、2塩化ルテニウム(ジメチルホルムアミド)4、クロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等が用いられる。その他、光学活性ジホスフィン化合物、光学活性ジアミン化合物と置換可能な配位子を有するルテニウム錯体であれば、特に、上記に限定されるものではない。例えば、COMPREHENSIVE ORGANOMETALLIC CHEMISTRY II Vol.7 p29
4−296(PERGAMON)に示された、種々のルテニウム錯体を出発原料として用いることができる。
一般式(2)で表される不斉ロジウム錯体及び不斉イリジウム錯体の出発原料となるロジウム及びイリジウム錯体としては、例えば塩化ロジウム(III)水和物、臭化ロジウム(III)水和物、沃化ロジウム(III)水和物等の無機ルテニウム化合物、[2塩化ペンタメチルシクロペンタジエニルロジウム]多核体、[2臭化ペンタメチルシクロペンタジエニルロジウム]多核体、[2ヨウ化ペンタメチルシクロペンタジエニルロジウム]多核体が用いられる。
出発原料である、ルテニウム、ロジウム、およびイリジウム錯体と配位子との反応は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン及びDMSOなどヘテロ原子を含む有機溶媒からなる群より選ばれた1種又は2種以上の溶媒中で、反応温度0℃から200℃の間で行われ、この反応により金属錯体を得ることができる。
本発明の第1〜第3では、一般式(1)〜(3)で表される金属錯体とケトン化合物とを極性溶媒中に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物の水素化を行うが、このときの水素の圧力は、経済性を考慮すると1〜200気圧の範囲が好ましく、5〜150気圧の範囲がより好ましい。反応温度は、経済性を考慮すると−50〜100℃の範囲で行うことができるが、−30〜50℃の範囲で行うことが好ましく、20〜50℃の範囲で行うことがより好ましい。反応時間は反応基質濃度、温度、圧力等の反応条件によって異なるが、数分〜数日で反応が終了することが多く、特に5〜24時間で反応が終了することが多い。また、反応生成物の精製は、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の公知の方法により行うことができる。なお、一般式(1)又は(2)で表される金属錯体を用いる場合には、一般式(1)又は(2)で表される金属錯体と対応するアミド錯体を混合してもよく(例えば金属錯体:アミド錯体=1.0:0−1.0モル当量)、また、一般式(1)又は(2)で表される金属錯体に対してHX(Xは前出のとおり)を添加してもよい(例えば金属錯体:HX=1.0:0−0.5モル当量)。また、反応系内で、対応するアミド錯体とHX(例えばアミド錯体:HX=1.0:0.5−1.5モル当量)から一般式(1)又は(2)の金属錯体を調製した後、ケトン化合物の水素化反応を実施することもできる。
本発明の第1〜第3で使用される極性溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−2−ブタノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、DMSO、DMF、アセトニトリル等のヘテロ原子含有溶媒などを単独で又は併用して用いることができる。また、これらの極性溶媒と他の溶媒との混合溶媒を用いることもできる。これらの極性溶媒のうち、アルコール系溶媒が好ましく、メタノール及びエタノールがより好ましく、メタノールが最も好ましい。
本発明の第1〜第3で使用される一般式(1)〜(3)で表される金属錯体の量は、金属錯体のモルに対するケトン化合物のモル比をS/C(Sは基質、Cは触媒)と表すとすると、S/Cが10〜100,000の範囲で用いることができ、50〜10,000の範囲で用いることが好ましい。
本発明の第1〜第3の反応系中には、必要に応じて、無機又は有機物の塩を添加することができる。具体的には、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸バリウム、過塩素酸カルシウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸マグネシウム、ヘキサフルオロリン酸カルシウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸マグネシウム、テトラフルオロホウ酸カルシウム、テトラフェニルホウ酸リチウム、テトラフェニルホウ酸ナトリウム、テトラフェニルホウ酸マグネシウム、およびテトラフェニルホウ酸カルシウムなどのイオン性の塩が例示される。これらの塩を、金属錯体に対して1〜1000モル当量添加してケトンの水素化反応を実施することができる。このうち、過塩素酸塩を金属錯体に対して10〜200モル当量用いることが好ましい。
本発明の第1〜第3における一般式(1)〜(3)で表される金属錯体中の不斉炭素は、いずれも(R)体又は(S)体のいずれかとして得ることができるものである。これらの(R)体又は(S)体のいずれかを選択することにより、所望する(R)体又は(S)体の光学活性アルコールを高選択的に得ることができる。
本発明の第1〜第3では、反応系内に塩基を添加することは必須ではないから、塩基を添加しなくてもケトン化合物の水素化反応が速やかに進行する。ただし、塩基を添加することを排除するものではなく、例えば反応基質に応じて少量の塩基を添加したりしてもよい。
このように、本発明の第1〜第3の光学活性アルコールの製法は、塩基を必須とせずにケトン化合物の水素化を行うものであるから、塩基に不安定なケトン化合物を水素化して対応する光学活性アルコールを得ることができる。具体的には、環状ケトンを水素化して光学活性環状アルコールを製造したり、オレフィン部位又はアセチレン部位を有するケトン(特にα,β−結合がオレフィン部位又はアセチレン部位であるケトン)を水素化してオレフィン部位又はアセチレン部位を有する光学活性アルコールを製造したり、水酸基を有するケトンを水素化して水酸基を有する光学活性アルコールを製造したり、ハロゲン置換基を有するケトン(特にα位にハロゲン置換基を有するケトン)を水素化してハロゲン置換基を有する光学活性アルコールを製造したり、クロマノン誘導体を水素化して光学活性クロマノールを製造したり、ジケトンを水素化して光学活性ジオールを製造したり、ケトエステルを水素化して光学活性ヒドロキシエステルを製造したり、ケトアミドを水素化して光学活性ヒドロキシアミドを製造したりすることができる。なお、図1〜図7に本発明の第1〜第3を適用可能なケトン化合物の代表例を列挙する。
本発明の光学活性アルコールの製法を適用可能なケトン化合物の構造を表す第1の説明図。 同じくケトン化合物の構造を表す第2の説明図。 同じくケトン化合物の構造を表す第3の説明図。 同じくケトン化合物の構造を表す第4の説明図。 同じくケトン化合物の構造を表す第5の説明図。 同じくケトン化合物の構造を表す第6の説明図。 同じくケトン化合物の構造を表す第7の説明図。
本発明におけるカルボニル化合物の水素化反応は、反応形式が、バッチ式においても連続式においても実施することができる。以下、実施例を示し、さらに詳しく本発明について説明する。もちろん、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
下記の実施例において、反応に使用した溶媒は、乾燥、脱気したものを用いた。また、NMRは、JNM−LA400(400MHz,日本電子社製)及びJNM−LA500(500MHz,日本電子社製)を用いて測定した。1HNMRはテトラメチルシラン(TMS)を内部標準物質に用い、31PNMRは85%リン酸を外部標準物質に用い、それらの信号をδ=0(δは化学シフト)とした。光学純度は、ガスクロマトグラフィー(GC)又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。GCはChirasil−DEX CB(0.25mm×25m、DF=0.25μm)(CHROMPACK社製)を用いて測定し、HPLCはキラル化合物分離用カラム(ダイセル社製)を用いて測定した。また、上記一般式(1)の金属錯体は公知文献Angew. Chem., Int. Ed. Engl. Vol.36, p285(1997)、上記一般式(2)の金属錯体は公知文献J. Org. Chem. Vol.64, p2186(1999)、上記一般式(3)の金属錯体は公知文献Angew. Chem., Int. Ed. Engl. Vol.37, p1703(1998)やOrganometallics Vol.21, p1047(2001)に記載された手法に準じて合成した。
[実施例1]
4−フェニル−3−ブチン−2−オンの水素化反応による(S)−4−フェニル−3−ブチン−2−オールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)(1.6mg,0.0025mmol)を50mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換した。4−フェニル−3−ブチン−2−オン(0.291mL,2mmol)、メタノール(5mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を50気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で11時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPLC分析から、90%eeの(S)−4−フェニル−3−ブチン−2−オールが63%収率で生成していた。なお、ここでのルテニウム錯体の表記は、左から金属原子、アニオン性基、ジアミン配位子、アレーン配位子の順に並べることとした(下記式(4)参照)。
Figure 2010285443
[比較例1]
実施例1の条件で、水素圧をかけないで反応すると、目的物は全く得られなかった。
[実施例2−10]
用いる触媒や水素圧を変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応を実施して、(S)−4−フェニル−3−ブチン−2−オールを合成した。結果を表1にまとめて示す。
Figure 2010285443
[実施例11−19]
基質の濃度や反応温度を変更したり、添加剤を使用した以外には、実施例1と同じ条件で反応を実施して、(S)−4−フェニル−3−ブチン−2−オールを合成した。結果を表2にまとめて示す。
Figure 2010285443
[実施例20−26]
用いる触媒や溶媒の種類、および添加剤を使用した以外には、実施例1と同じ条件で反応を実施して、(S)−4−フェニル−3−ブチン−2−オールを合成した。結果を表3にまとめて示す。
Figure 2010285443
[実施例27]
1−インダノンの水素化反応による(S)−インダノールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)(1.6mg,0.0025mmol)と1−インダノン(330 mg,2.5 mmol)を50 mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換した、メタノール(5mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を50気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で11時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPLC分析から、98%eeの(S)−インダノールが48%収率で生成していた。
[実施例28−31]
用いる触媒や溶媒の種類、水素圧、反応時間、および添加剤を使用した以外には、実施例27と同じ条件で反応を実施して、光学活性インダノールを合成した。結果を表4にまとめて示す。
Figure 2010285443
[実施例32]
α−クロロアセトフェノンの水素化反応による光学活性2−クロロ−1−フェニルエタノールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(1mg,0.0016mmol)とα−クロロアセトフェノン(247mg,1.6mmol)を50mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換後、メタノール(3.2mL)を添加した。水素を加圧し、5回置換した。水素を50気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で24時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻し、生成物の1HNMRとGC分析から、98%eeの(R)−2−クロロ−1−フェニルエタノールが100%収率で得られていることがわかった。
[実施例33]
α−クロロアセトフェノンの水素化反応による光学活性2−クロロ−1−フェニルエタノールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(1mg,0.0016mmol)とα−クロロアセトフェノン(1235mg,8.0mmol)を50mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換後、メタノール(16.0mL)を添加した。水素を加圧し、5回置換した。水素を100気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で22時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻し、生成物の1HNMRとGC分析から、97%eeの(R)−2−クロロ−1−フェニルエタノールが85%収率で得られていることがわかった。
[実施例34−40]
用いる触媒の種類、水素圧、反応時間を変更した以外には、実施例32と同じ条件で反応を実施して、(R)−2−クロロ−1−フェニルエタノールを合成した。結果を表5にまとめて示す。
Figure 2010285443
[実施例41]
α−クロロアセトフェノンの水素化反応による光学活性2−クロロ−1−フェニルエタノールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体Ru[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)とHBF4から調製された触媒を用い、メタノール/t−ブチルアルコール 1:1混合物中で50atmの水素圧をかけて反応を実施した以外には、実施例32と同じ条件で反応を実施して、95% eeの(R)−2−クロロ−1−フェニルエタノールを収率100%で得た。
[実施例42]
α−クロロアセトフェノンの水素化反応による光学活性2−クロロ−1−フェニルエタノールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体CpRhCl[(S,S)-Tsdpen](Cp:ペンタメチルシクロペンタジエン)を触媒として用い、11時間反応した以外には、実施例32と同じ条件で反応を実施して、93% eeの(R)−2−クロロ−1−フェニルエタノールを収率44%で得た。なお、このルテニウム錯体の表記は、左からシクロペンタジエン配位子、金属原子、アニオン性基、ジアミン配位子の順に並べてある(下記式(5)参照)。
Figure 2010285443
[実施例43]
α-クロロ-p-メトキシアセトフェノンの水素化反応による光学活性2-クロロ-1-(p−メトキシフェニル)エタノールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(1mg,0.0016mmol)とα−クロロ−p−メトキシアセトフェノン(1477mg,8.0mmol)、NaClO4 (10mg,0.08mmol)を50mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換後、メタノール(16.0mL)を添加した。水素を加圧し、5回置換した。水素を100気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で24時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻し、生成物の1HNMRとGC分析から、98%eeの(R)-2−クロロ−1−(p−メトキシフェニル)エタノールが93%収率で生成していることがわかった。
[実施例44]
α−クロロ−p−メトキシアセトフェノンの水素化反応による光学活性2−クロロ−1−(p−メトキシフェニル)エタノールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(1mg,0.0016mmol)とα−クロロ−p−クロロアセトフェノン(605mg,3.2mmol)、NaClO4 (10mg,0.08mmol)を50mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換後、メタノール(6.4mL)を添加した。水素を加圧し、5回置換した。水素を100気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で24時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻し、生成物の1HNMRとGC分析から、95%eeの(R)−2−クロロ−1−(p−クロロフェニル)エタノールが93%収率で生成していることがわかった。
[実施例45]
クロマノンの水素化反応による光学活性4−クロマノールの合成例を以下に示す。アルゴン下、50mLのステンレス製オートクレーブに、RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(1.0mg,0.0016mmol)を仕込んだ。これに4−クロマノン(474mg,3.2mmol)、メタノール(6.4mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を50気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で23時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPLC分析から、91%eeの(S)−4−クロマノールが100%収率で生成していた。
[実施例46]
クロマノンの水素化反応による光学活性4−クロマノールの合成例を以下に示す。アルゴン下、50mLのステンレス製オートクレーブに、RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)(1.0mg,0.0016mmol)を仕込んだ。これに4−クロマノン(474mg,3.2mmol)、メタノール(6.4mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を50気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で23時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物を1HNMRとHPLC分析から、97%eeの(S)−4−クロマノールが85%収率で生成していた。
[実施例47]
クロマノンの水素化反応による光学活性4−クロマノールの合成例を以下に示す。アルゴン下、50mLのステンレス製オートクレーブに、RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)(1.0mg,0.0016mmol)、NaClO4 (10mg, 0.08mmol)を仕込んだ。これに4−クロマノン(1185mg,8.0mmol)、メタノール(16mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を50気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で23時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPLC分析から、97%eeの(S)−4−クロマノールが93%収率で生成していた。
[実施例48]
3’−ヒドロキシアセトフェノンの水素化反応による光学活性(3’−ヒドロキシフェニル)エタノールの合成例を以下に示す。アルゴン下、50mLのステンレス製オートクレーブに、RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(0.93mg,0.0015mmol)、NaClO4 (9.2mg, 0.075mmol)を仕込んだ。これに3’−ヒドロキシアセトフェノン(613mg,4.5mmol)、メタノール(9mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を100気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で20時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPLC分析から、98%eeの光学活性(3’−ヒドロキシフェニル)エタノールが98%収率で生成していた。
[実施例49]
5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−4−オン−7,7−ジオキシドの水素化反応による光学活性5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−4−ヒドロキシ−7,7−ジオキシドの合成例を以下に示す。アルゴン下、50mLのステンレス製オートクレーブに、RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(0.93mg,0.0015mmol)、NaClO4 (9.2mg, 0.075mmol)を仕込んだ。これに5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−4−オン−7,7−ジオキシド(455mg,2.25mmol)、メタノール(22.5mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を100気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で24時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPLC分析から、98%eeの(S)−5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−4−ヒドロキシ−7,7−ジオキシドが100%収率で生成していた。
[実施例50]
アセトールの水素化反応による光学活性1,2−プロパンジオールの合成例を以下に示す。アルゴン下、50mLのステンレス製オートクレーブに、RuCl[(S,S)-Tsdpen](mesitylene)(0.93mg,0.0015mmol)、NaClO4 (9.2mg, 0.075mmol)を仕込んだ。これにアセトール(111mg,1.5mmol)、メタノール(3.0 mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を100気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で17時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPCL分析から、63% eeの(R)−1,2−プロパンジオールが97%収率で生成していた。
[実施例51]
2,3−ブタンジオンの水素化反応による光学活性2,3−ブタンジオールの合成例を以下に示す。アルゴン下、50mLのステンレス製オートクレーブに、RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)(0.95mg,0.0015mmol)、NaClO4 (9.2mg, 0.075mmol)を仕込んだ。これに2,3−ブタンジオン(129mg,1.5mmol)、メタノール(3.0 mL)を添加し、水素で加圧後、5回置換した。水素を50気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で18時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻した。生成物の1HNMRとHPLC分析から、(S,S)−2,3−ブタンジオールが47%収率で生成していた。
[実施例52]
4−フェニル−3−ブチン−2−オンの水素化反応による(R)−4−フェニル−3−ブチン−2−オールの合成例を以下に示す。ルテニウム錯体RuHCl[(S)-tolbinap][(S,S)-dpen](1mg,0.00097mmol)を50mL のステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換後、4−フェニル−3−ブチン−2−オン(0.283mL,1.94mmol)、メタノール(1.9mL)を添加し、水素を加圧し置換した(5回)。水素を9気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で11時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻し、反応液の1HNMRとHPLCにより生成物である4−フェニル−3−ブチン−2−オールの定量と光学純度を求めたところ、74%eeの(R)−4−フェニル−3−ブチン−2−オールが65%収率で生成していた。なお、このルテニウム錯体の表記は、左から金属原子、水素原子、アニオン性基、ジホスフィン配位子、ジアミン配位子の順に並べてある(下記式(6)参照)。
Figure 2010285443
[実施例53−54]
ルテニウム錯体RuHCl[(S,S)-tolbinap][(S,S)-dpen]を触媒として用い、反応温度や添加剤以外には、実施例52と同じ条件で反応した結果を表6に示す。
Figure 2010285443
[比較例2]
ルテニウム錯体RuH(BH4)[(S,S)-tolbinap][(S,S)-dpen]を触媒として用い、反応温度や添加剤以外には、実施例52と同じ条件で反応した結果を表6に示す。
[比較例3]
ルテニウム錯体RuCl2[(S)-tolbinap][(S,S)-dpen](1mg,0.00097mmol)とKOt-Bu(0.1mg,0.00097mmol)を50mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、アルゴン置換後、4−フェニル−3−ブチン−2−オン(0.283mL,1.94mmol)、メタノール(1.9mL)を添加し、水素を加圧し置換した(5回)。水素を9気圧まで仕込み反応を開始した。30℃で11時間攪拌後、反応圧力を常圧に戻し、反応液の1HNMRより4−フェニル−3−ブチン−2−オールが極微量しか生成していなかった。
[比較例4]
2−プロパノール中で反応を実施した以外は、比較例2と同様、4−フェニル−3−ブチン−2−オンを反応したが、反応液の1HNMRより4−フェニル−3−ブチン−2−オールは極微量しか生成していなかった。
本発明は、医薬、農薬、あるいは多くの汎用化学品の合成中間体等としての光学活性アルコールを製造するのに利用される。

Claims (10)

  1. 一般式(1)で表される金属錯体とケトン化合物とを極性溶媒に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造する、光学活性アルコールの製法。
    Figure 2010285443
    (一般式(1)中、R1及びR2は、同一であっても互いに異なっていてもよく、アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及びR1とR2とが一緒になって形成された非置換若しくは置換基を有する脂環式環からなる群より選ばれた一種であり、
    3は、アルキル基、パーフルオロアルキル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェニル基及びカンファー基からなる群より選ばれた一種であり、
    4は、水素原子又はアルキル基であり、
    Arは、置換基を有していてもよいベンゼンであり、
    Xは、アニオン性基であり、
    *は、不斉炭素を示す。)
  2. 一般式(2)で表される金属錯体とケトン化合物とを極性溶媒に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造する、光学活性アルコールの製法。
    Figure 2010285443
    (一般式(2)中、R1及びR2は、同一であっても互いに異なっていてもよく、アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及びR1とR2とが一緒になって形成された非置換若しくは置換基を有する脂環式環からなる群より選ばれた一種であり、
    3は、アルキル基、パーフルオロアルキル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェニル基及びカンファー基からなる群より選ばれた一種であり、
    4は、水素原子又はアルキル基であり、
    Cpは、置換基を有していてもよいシクロペンタジエンであり、
    Mは、ロジウム又はイリジウムであり、
    Xは、アニオン性基であり、
    *は、不斉炭素を示す。)
  3. 前記一般式(1)又は(2)中、R1、R2及びR3は、同一であっても互いに異なっていてもよく、フェニル基、炭素数1〜5のアルキル基を有するフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有するフェニル基又はハロゲン置換基を有するフェニル基である、請求項1又は2に記載の光学活性アルコールの製法。
  4. 一般式(3)で表される金属錯体とケトン化合物とを極性溶媒に入れ、加圧水素下で混合することによりケトン化合物を水素化して光学活性アルコールを製造する、光学活性アルコールの製法。
    Figure 2010285443
    (一般式(3)中、Wは、置換基を有していてもよい結合鎖であり、
    5〜R8は、同じであっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭化水素基であり、R5とR6とが一緒になって置換基を有していてもよい炭素鎖環を形成していてもよいしR7とR8とが一緒になって置換基を有していてもよい炭素鎖環を形成していてもよく、
    9〜R12は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基であり、
    Zは、置換基を有していてもよい炭化水素鎖であり、
    Yは、BH4を除くアニオン性基であり、
    ルテニウムの各配位子は、どのように配置されていてもよい。)
  5. 前記一般式(3)中、R56P−W−PR78につき、Wは2位及び2’位にてリン原子と結合し他の位置のいずれかに置換基を有していてもよいビナフチル基である、請求項4に記載の光学活性アルコールの製法。
  6. 前記極性溶媒は、メタノール又はエタノールである、請求項1〜5のいずれかに記載の光学活性アルコールの製法。
  7. 塩基を添加せずに行う、請求項1〜6のいずれかに記載の光学活性アルコールの製法。
  8. 前記ケトン化合物は、塩基に不安定なケトン化合物である、請求項1〜7のいずれかに記載の光学活性アルコールの製法。
  9. 前記ケトン化合物は、環状ケトン、オレフィン部位を有するケトン、アセチレン部位を有するケトン、水酸基を有するケトン、ハロゲン置換基を有するケトン、クロマノン誘導体、ジケトン、ケトエステル又はケトアミドである、請求項1〜8のいずれかに記載の光学活性アルコールの製法。
  10. 前記ケトン化合物は、α位にハロゲン置換基を有するケトン化合物又はα,β−アルキニルケトンである、請求項1〜9のいずれかに記載の光学活性アルコールの製法。
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