JP2010285066A - 建設車両用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】特にリヤタイヤとして用いられる場合において、高い耐摩耗性を有しつつ、発熱性の悪化を抑制でき、さらに、複輪装着された場合であっても、タイヤ幅方向の偏摩耗を抑制できる建設車両用空気入りタイヤ及びその装着方法を提供することにある。
【解決手段】トレッド部10に、ジグザグ細溝21、側方細溝32および幅方向細溝22を配設することにより、複数個の5角形以上の多角形のブロック陸部23a、23bがタイヤ周方向に沿って並置された2列のブロック列24a、24bを形成し、前記ジグザグ細溝21の振幅中心Xが、タイヤ赤道Eからタイヤ幅方向に所定の距離Gだけオフセット配置され、前記ジグザグ細溝21を挟んで隣接する前記ブロック陸部同士23a、23bのサイズを異ならせることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤ、特に、主に建設現場や鉱山等で用いられるダンプトラック等に用いられる建設車両用空気入りタイヤに関する。
従来の建設車両用空気入りタイヤとしては、トレッドのタイヤ幅方向両側に位置する複数のラグ溝が配設された空気入りタイヤが一般的である。この建設車両用空気入りタイヤでは、タイヤの摩耗ライフ向上のため、トレッドゲージを大きくしたり、溝部面積を小さくすることによって、トレッドボリュームを大きくするのが一般的である。
しかし、上記手段を用いて耐摩耗性を向上させた場合には、とりわけタイヤの負荷転動時におけるトレッド部の発熱性の悪化、すなわちトレッド部の温度上昇を招く傾向がある。このようなトレッド部の温度上昇は、トレッド部のヒートセパレーション等の故障を招くため、好ましくない。
この対策として、例えば特許文献1には、所定の幅方向細溝を有するトレッドを用いることで、トレッド溝内に流れる風を前記幅方向溝内に効率的に送り込み、タイヤセンター部を空冷することで、発熱性の悪化を抑制する建設車両用タイヤが挙げられている。また、特許文献2では、トレッドのショルダー領域を形成する各ブロック陸部に、所定の横副溝を形成することで、踏み込み端が路面から蹴り出される際に、該踏み込み端が速やかに路面から離れるようになり、陸部剛性を大きく低下させることなく踏み込み端の偏摩耗を低減させる空気入りタイヤが開示されている。
しかしながら、近年、建設車両の大型化に伴うタイヤサイズの大型化、偏平化及び重荷重化が進んだことにより、特にリヤタイヤとして用いられるタイヤについては、トラクションを要因とした摩耗について、さらなる改善を図る必要があった。加えて、建設車両の後輪は、片側2本の複輪構成であり、積載時の車軸のたわみや、サイドフォースの入力によって、タイヤ幅方向の偏摩耗が生じるという問題があった。このタイヤ幅方向の偏摩耗は、複輪内側に装着された場合と、複輪外側に装着された場合とでは偏摩耗の進展分布が異なり、偏摩耗の早い部分でのベルトの露出等によって、タイヤ寿命の低下を招いていた。
特開2007−191093号公報 特開2007−83822号公報
本発明の目的は、トレッドの適正化を図ることで、特にリヤタイヤとして用いられる場合において、高い耐摩耗性を有しつつ、発熱性の悪化を抑制でき、さらに、複輪装着された場合であっても、タイヤ幅方向の偏摩耗を抑制できる建設車両用空気入りタイヤ及びその装着方法を提供することにある。
本発明者は、トレッドを中央域と該中央域のタイヤ幅方向両側に位置する両側方域に区分したときの該側方域に、複数本のラグ溝を有する建設車両用空気入りタイヤにおいて、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。
そして、中央域に、タイヤ周方向に対し所定の角度で延在する第1傾斜溝部と、該第1傾斜溝部とはタイヤ周方向に対し逆向きの角度で延在する第2傾斜溝部とを交互に連結して、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に連続して延びる1本のジグザグ細溝を設け、各側方域に、前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部を通り、タイヤ周方向に延びる1本の側方細溝を設け、前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部が、第1傾斜溝部と第2傾斜溝部の連結部のうちの近い方の連結部付近とタイヤ幅方向に向かい合う配置関係にあり、かつ前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部と、前記近い方の連結部との間に、1本の幅方向細溝を設け、トレッド部に、ジグザグ細溝、側方細溝および幅方向細溝を配設することにより、複数個の5角形以上の多角形のブロック陸部がタイヤ周方向に沿って並置された2列のブロック列を形成することで、複数個の5角形以上の多角形のブロック陸部がタイヤ周方向に沿って並置された2列のブロック列を形成することで、ダンプトラック等のリヤタイヤとして用いられる場合において、走行時、先に踏み込んだ多角形ブロック陸部が前記ジグザグ細溝を挟んで対向する多角形ブロックを引き込み、引き込まれた多角形ブロックが踏み込む前から変形した状態にあるため、踏み込んだ瞬間から路面と該引き込まれた多角形ブロックとの間に剪断力が発生し、駆動性能が向上する結果、タイヤの蹴り出し時の剪断力が低減し、耐摩耗性が向上することを見出した。
さらに、ジグザグ細溝の振幅中心が、タイヤ赤道からタイヤ幅方向に所定の距離だけオフセット配置され、前記ジグザグ細溝を挟んで隣接するブロック陸部同士のサイズを異ならせることにより、ブロック剛性の最適化が図られ、タイヤのサイドフォースの入力等により偏摩耗の進展が早い部分に対しては、ブロック剛性が大きくなるように調整し、一方、偏摩耗の進展が遅い部分については、ブロック剛性が小さくなるように調整できる結果、複輪装着された場合であってもタイヤ幅方向の偏摩耗の抑制が可能となることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)トレッドを中央域と該中央域のタイヤ幅方向両側に位置する両側方域に区分したときの該側方域に、複数本のラグ溝を有する建設車両用空気入りタイヤにおいて、中央域に、タイヤ周方向に対し所定の角度で延在する第1傾斜溝部と、該第1傾斜溝部とはタイヤ周方向に対し逆向きの角度で延在する第2傾斜溝部とを交互に連結して、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に連続して延びる1本のジグザグ細溝を設け、各側方域に、前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部を通り、タイヤ周方向に延びる1本の側方細溝を設け、前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部が、第1傾斜溝部と第2傾斜溝部の連結部のうちの近い方の連結部付近とタイヤ幅方向に向かい合う配置関係にあり、かつ前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部と、前記近い方の連結部との間に、1本の幅方向細溝を設け、トレッド部に、ジグザグ細溝、側方細溝および幅方向細溝を配設することにより、複数個の5角形以上の多角形のブロック陸部がタイヤ周方向に沿って並置された2列のブロック列を形成し、前記ジグザグ細溝の振幅中心が、タイヤ赤道からタイヤ幅方向に所定の距離だけオフセット配置され、前記ジグザグ細溝を挟んで隣接する前記ブロック陸部同士のサイズを異ならせることを特徴とする建設車両用空気入りタイヤ。
(2)前記ジグザグ細溝の振幅中心のタイヤ赤道からの距離は、トレッド幅の5〜12.5%の範囲である上記(1)記載の建設車両用空気入りタイヤ。
(3)前記ジグザグ細溝の溝深さは、ラグ溝の溝深さの70%以上である上記(1)又は(2)記載の建設車両用空気入りタイヤ。
(4)前記ジグザグ細溝の延在形状の振幅は、トレッド幅の5〜30%である上記(1)〜(3)のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
(5)第1傾斜溝部は、タイヤ周方向に対し20〜50°の角度で延在する上記(1)〜(4)のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
(6)第2傾斜溝部は、タイヤ周方向に対し−20〜−50°の角度で延在する上記(1)〜(5)のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
(7)前記ジグザグ細溝の溝幅は、ブロック陸部の配設ピッチの3〜8%である上記(1)〜(6)のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
(8)前記建設車両用空気入りタイヤは、リヤタイヤである上記(1)〜(7)のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
(9)上記(1)〜(8)のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤを建設車両の後輪として複輪装着し、該複輪の外輪として用いるときには、前記ジグザグ溝の振幅中心がタイヤ赤道よりも車両内側に位置し、前記複輪の内輪として用いるときには、前記ジグザグ溝の振幅中心がタイヤ赤道よりも車両外側に位置することを特徴とする建設車両用空気入りタイヤの装着方法。
本発明によれば、特にリヤタイヤとして用いられる場合において、高い耐摩耗性を有しつつ、発熱性の悪化を抑制でき、さらに、複輪装着された場合であっても、タイヤ幅方向の偏摩耗を抑制できる建設車両用空気入りタイヤ及びその装着方法を提供することにある。
本発明の建設車両用空気入りタイヤの一実施形態について、トレッドの一部を模式的に示した図である。 本発明の建設車両用空気入りタイヤの他の実施形態について、トレッドの一部を模式的に示した図である。 本発明の建設車両用空気入りタイヤの他の実施形態について、トレッドの一部を模式的に示した図である。 従来の建設車両用空気入りタイヤのトレッドの一部を模式的に示した図である。 本発明の建設車両用空気入りタイヤを建設車両に装着した状態を模式的に示した図であり、(a)は車両本体を除いて上方からみたとき、(b)は後方からみたときの状態である。 実施例及び比較例の偏摩耗性の評価方法を説明するため、建設車両用空気入りタイヤの幅方向断面を模式的に示した図である。
以下、本発明による空気入りタイヤの構成と限定理由を、図1〜4を用いて説明する。
図1は、本発明の建設車両用空気入りタイヤの一実施形態について、トレッドの一部を模式的に示した図であり、図2及び図3は、本発明の建設車両用空気入りタイヤの他の実施形態について、トレッドの一部を模式的に示した図であり、図4は、従来の建設車両用空気入りタイヤのトレッドの一部を模式的に示した図である。
なお、図1〜図4については、いずれも、図の矢印Cの方向がタイヤ周方向であり、矢印Wの方向がタイヤ幅方向である。
本発明の建設車両用空気入りタイヤは、図1に示すように、トレッド10を中央域20と該中央域20のタイヤ幅方向両側に位置する両側方域30に区分したときの該側方域30に、複数本のラグ溝31を有する建設車両用空気入りタイヤである。ここで、中央域20とは、タイヤ赤道Eを中心として、トレッド幅の40〜60%以下の領域をいい、側方域30は、トレッドの中央域20以外の領域をいう。
そして本発明は、図1に示すように、前記中央域20に、タイヤ周方向に対し所定の角度で延在する第1傾斜溝部21aと、該第1傾斜溝部21aとはタイヤ周方向に対し逆向きの角度で延在する第2傾斜溝部21bとを交互に連結して、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に連続して延びる1本のジグザグ細溝21を設け、各側方域30に、前記ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aを通り、タイヤ周方向に延びる1本の側方細溝32を設け、前記ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aが、第1傾斜溝部と第2傾斜溝部の連結部21c、cのうちの近い方の連結部21cとタイヤ幅方向に向かい合う配置関係にあり、かつ前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部31aと、前記近い方の連結部21cとの間に、連通して延びる1本の幅方向細溝22を設け、トレッド部10に、ジグザグ細溝21、側方細溝32および幅方向細溝22を配設することにより、複数個の5角形以上の多角形のブロック陸部23a、23bがタイヤ周方向に沿って並置された2列のブロック列24a、24bを形成し、前記ジグザグ細溝21の振幅中心Xが、タイヤ赤道Eからタイヤ幅方向に所定の距離Gだけオフセット配置され、前記ジグザグ細溝21を挟んで隣接する前記ブロック陸部同士23a、23bのサイズを異ならせることを特徴とする。
上記構成を具えることで、本発明の多角形ブロック列24a、24bは、タイヤ周方向Cにジグザグに延びる前記ジグザグ細溝21を挟んで各多角形ブロック23a、23bの先端部がジグザグ細溝21の振幅中心Xを超えて対向する多角形ブロック23a、23bに隣接する。それにより、ダンプトラック等のリヤタイヤ(駆動輪)として用いられる場合において、走行時(回転方向R)、先に踏み込んだ多角形ブロック陸部(図1では多角形ブロック陸部23a)が前記ジグザグ細溝21を挟んで対向する多角形ブロック陸部23の一部(図1では多角形ブロック陸部23bの斜線部分)を引き込み、引き込まれた多角形ブロック陸部23bの一部が踏み込む前から変形した状態にあるため、多角形ブロック陸部23bを踏み込んだ瞬間から路面と引き込まれた多角形ブロック陸部と23bの間に剪断力が発生し、トラクションを向上させることが可能となる。その結果、トラクションの向上によって、摩耗の主要因となるタイヤの蹴り出し時の剪断力を低減できるため、耐摩耗性の向上が可能となる。
さらに、前記ジグザグ細溝21の振幅中心Xが、タイヤ赤道Eからタイヤ幅方向Wに所定の距離Gだけオフセット配置され、前記ジグザグ細溝21を挟んで隣接するブロック陸部同士23a、23bのサイズを異ならせることで、ブロック陸部23のサイズが大きくなればブロック剛性が大きくなり、サイズが小さければブロック剛性が小さくなるように、ブロック陸部23の剛性を調整できる。そのため、タイヤのサイドフォースの入力等により偏摩耗の進展が早い部分(図1では、タイヤ赤道Eよりも左側)に対しては、ブロック剛性が大きくなるようにブロック陸部23aをサイズアップし、一方、偏摩耗の進展が遅い部分(図1では、タイヤ赤道Eよりも右側)については、ブロック剛性が小さくなるようにブロック陸部23bをサイズダウンできる結果、複輪装着された場合であってもタイヤ幅方向Wの偏摩耗の抑制が可能となる。
また、図1に示すように、前記ジグザグ細溝21の振幅中心Xのタイヤ赤道Eからの距離Gは、トレッド幅TWの5〜12.5%の範囲であることが好ましい。振幅中心Xのタイヤ赤道Eからの距離Gが、トレッド幅TWの5%未満の場合、前記ジグザグ細溝21のオフセット量が小さすぎるため、サイドフォースの入力等に起因するタイヤ幅方向の偏摩耗を十分に抑制できない恐れがあるからであり、一方、距離Gが、トレッド幅TWの12.5%を超えると、前記ジグザグ溝21のオフセット量が大きくなりすぎるため、サイズが小さくなったブロック陸部23bの剛性が低下し、ブロック陸部23bが偏摩耗が進む恐れがあるからである。
なお、従来のトレッド100では、図4に示すように、タイヤ周方向に沿った直線状の中央細溝210を挟んで多角形ブロック陸部230が設けられているため、走行時、上述したような、引き込まれた多角形ブロックと路面との剪断力によるトラクションの向上はなく、十分に耐摩耗性の向上が図れず、さらに、前記中央細溝210が、タイヤ赤道Eからタイヤ幅方向Wに所定の距離だけオフセット配置されておらず、ブロック陸部同士230a、230bのサイズは同じであるため、上述のタイヤ幅方向の偏摩耗を抑制することもできない。
本発明では、前記ジグザグ細溝21は、前記中央域20に、前記第1傾斜溝部21aと、前記第2傾斜溝部21bとを交互に連結して、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に連続して延びる溝であり、その他構成については、特に限定はしないが、その溝深さは、ラグ溝の溝深さの70%以上であることが好ましい。ジグザグ細溝21の溝深さが70%未満の場合、タイヤ使用末期にはトレッドが摩耗し、ジグザグ細溝21が消失して、十分に本発明の効果を発揮できない恐れがあるからである。
また、図1に示すように、前記ジグザグ細溝21の延在形状の振幅w1は、トレッド幅TWの5〜30%であるが好ましい。前記振幅w1が5%未満の場合、前記多角形ブロック23の一部を引き込むための力が小さくなり、十分にトラクションを向上させることができず、十分に耐摩耗性の向上が図れない恐れがあるからであり、一方、前記振幅w1が30%を超えると、センター部のブロック剛性が低下し、磨耗性の向上が図れなくなるためである。
さらに、前記第1傾斜溝部21aは、タイヤ周方向に対し20〜50°の角度αで延在することが好ましい。角度αが20°未満の場合前記多角形ブロック23の一部を引き込むための力が小さくなり、十分にトラクションを向上させることができず、十分に耐摩耗性の向上が図れない恐れがある一方、50°を超えると、センター部のブロック剛性が低下し、磨耗性の向上が図れなくなるためである。
また、同様の理由で、前記第2傾斜溝部21bは、タイヤ周方向に対し−20〜−50°の角度で延在することが好ましい。
さらにまた、図1に示すように、前記ジグザグ細溝21の溝幅w2は、前記ブロック陸部23の配設ピッチAの3〜8%であることが好ましい。ジグザグ細溝21の溝幅w2が配設ピッチの3%未満の場合、溝幅が狭すぎるために、放熱効果が得られなくなり、発熱性の悪化を引き起こす恐れがあるからであり、一方、前記溝幅w2が8%を超えると、前記多角形ブロック23の一部を引き込むための力が小さくなり、十分にトラクションを向上させることができず、十分に耐摩耗性の向上が図れない恐れがあるからである。
なお、前記側方細溝32は、前記ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aを通り、タイヤ周方向に延びる溝であり、その構成については、特に限定はしない。ここで、前記ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aとは、前記ラグ溝31の、溝幅が縮小し始める位置からタイヤ幅方向内側先端までの部分をいう。
また、前記幅方向細溝22は、前記ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aと、前記近い方の前記ジグザグ細溝21の連結部21cとの間に、連通して延びる溝であり、その他の構成については、特に限定はしない。
ただし、前記幅方向細溝22は、前記ジグザグ細溝21と同様に、その溝幅が前記ブロック陸部23の配設ピッチAの3〜8%であることが好ましい。前記幅方向細溝22の溝幅が配設ピッチの3%未満の場合、溝幅が狭すぎるために、放熱効果が得られなくなり、発熱性の悪化を引き起こす恐れがあるからであり、一方、前記溝幅が8%を超えると、前記多角形ブロック23の一部を引き込むための力が小さくなり、十分にトラクションを向上させることができず、十分に耐摩耗性の向上が図れない恐れがあるからである。
なお、前記ジグザグ細溝21、側方細溝32、ラグ溝31及び幅方向細溝22によって区画成形される5角形以上の前記多角形ブロック陸部23は、図1に示すように、タイヤ周方向Cに沿って並置されることで2列のブロック列24a、24bを形成する。
また、前記多角形ブロック陸部23は、5角形以上であれば特に限定はされず、ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aの形状によって、例えば、図1に示すように、7角形の多角形ブロックとすることもでき、図2に示すように、6角形の多角形ブロック陸部23とすることもでき、図3に示すように、5角形の多角形ブロック陸部23とすることもできる。
なお、5角形、6角形又は7角形のいずれの場合であっても、トラクションの向上によって、摩耗の主要因となるタイヤの蹴り出し時の剪断力を低減し、耐摩耗性の向上を図ることができる。
なお、本発明の建設車両用空気入りタイヤは、リヤタイヤとして用いられることが好ましい。建設車両のリヤタイヤは、トラクションの低下に起因した摩耗が発生しやすく、さらに、複輪構成される場合が多い。そのため、ジグザグ溝によるトラクションの向上及び各ブロック陸部の剛性の適正化によって、高い耐摩耗性を発揮し、発熱性の悪化を抑制でき、さらに、複輪装着された場合のタイヤ幅方向の偏摩耗を抑制できるという本発明の効果が顕著に発揮されるためである。
次に、本発明による建設車両用空気入りタイヤの装着方法について、図面を用いて説明する。図5は、本発明の建設車両用空気入りタイヤの装着状態を示す図であって、(a)は、車両を除いた状態で上部から見たときのタイヤ装着の状態であり、(b)は、建設車両を後部から見たときのタイヤの装着状態である。なお、ジグザグ細溝の振幅中心の位置をわかりやすく説明できるように、図5(a)及び(b)に示された空気入りタイヤは、ジグザグ細溝のみを記載している。
本発明の建設車両用空気入りタイヤの装着方法は、図5(a)及び(b)に示すように、本発明の建設車両用空気入りタイヤ1を建設車両の後輪として複輪装着し、該複輪2、3の外輪1a、1dとして用いるときには、前記ジグザグ溝21の振幅中心Xがタイヤ赤道Eよりも車両内側に位置し、前記複輪の内輪1b、1cとして用いるときには、前記ジグザグ溝の振幅中心Xがタイヤ赤道Eよりも車両外側に位置する。
上記構成を具えることで、複輪装着した場合にタイヤの摩耗が激しい外輪1a、1dの車両外側部分及び内輪1b、1cの車両内側部分に対応する位置において、前記タイヤ陸部23の剛性が大きくなるように、前記ジグザグ細溝21のオフセット位置(振幅中心Xのタイヤ幅方向位置)の調整を図ることで、積載時の車軸たわみやサイドフォースの入力に起因したタイヤ幅方向の偏摩耗を有効に抑制することができる。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
(実施例)
実施例として、タイヤサイズが46/90 R 57であり、図2に示すように、トレッド10の側方域30に、複数本のラグ溝31を有し、前記中央域20に、タイヤ周方向に対し所定の角度(表1)で延在する第1傾斜溝部21aと、該第1傾斜溝部21aとはタイヤ周方向に対し逆向きの角度(表1)で延在する第2傾斜溝部21bとを交互に連結して、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に連続して延びる1本のジグザグ細溝21を設け、各側方域30に、前記ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aを通り、タイヤ周方向に延びる1本の側方細溝32を設け、前記ラグ溝31のタイヤ幅方向内側部31aが、第1傾斜溝部と第2傾斜溝部の連結部21cのうちの近い方の連結部21cとタイヤ幅方向に向かい合う配置関係にあり、かつ前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部31aと、前記近い方の連結部21cとの間に、連通して延びる1本の幅方向細溝22を設け、トレッド部10に、ジグザグ細溝21、側方細溝32および幅方向細溝22を配設することにより、複数個の多角形のブロック陸部23(図2では左側のブロック陸部23aが6角形、右側のブロック陸部23bが7角形)がタイヤ周方向に沿って並置された2列のブロック列24a、bを形成し、前記ジグザグ細溝21の振幅中心Xが、タイヤ赤道Eからタイヤ幅方向に所定の距離G(表1)だけオフセット配置され、前記ジグザグ細溝21を挟んで隣接する前記ブロック陸部同士23aのサイズが、23bのサイズ大きくなるように調整した空気入りタイヤを、サンプルとして作製した。
なお、空気入りタイヤの、リブ溝31の溝深さ(mm)、ジグザグ細溝21の溝深さ(mm)、トレッド幅に対する第1傾斜溝部及び第2傾斜部のタイヤ幅方向長さ(%)、タイヤ周方向に対する第1傾斜溝部21a、第2傾斜溝部21aの角度(°)、トレッド幅に対するジグザグ細溝の振幅中心のタイヤ赤道からの距離(%)及びブロック陸部の形状については、表1に示す。
(比較例)
比較例は、図4に示すように、ジグザグではなく、タイヤ赤道Eに沿って延在する直線状の中央細溝210を挟んで多角形ブロック陸部230が設けられた、従来のトレッド100を具えること以外は、実施例1と同様の条件のタイヤをサンプルとして用いた。
Figure 2010285066
(評価)
(1)偏磨耗性
実施例1、実施例2及び比較例1の空気入りタイヤを、TRAの正規リムにリム組みし、TRAの正規内圧充填後、車両にリヤタイヤとして複輪装着し、実施例の空気入りタイヤについては、図5(a)及び(b)に示すように、複輪2の外輪1a、1dでは、前記ジグザグ溝21の振幅中心Xがタイヤ赤道Eよりも車両内側に位置し、複輪2の内輪1b、1cについては、前記ジグザグ溝21の振幅中心Xがタイヤ赤道Eよりも車両外側に位置するように装着した。
タイヤを車両へ装着した後、市場を走行させ(3000時間)、各タイヤのトレッドの所定位置(図6に示すように、タイヤ赤道を挟んで、車両内側及び車両外側の各トレッド部をタイヤ幅方向に4等分し、タイヤ赤道からタイヤ幅の1/4までの領域(図6の1−1、1−2)、タイヤ幅の1/4から2/4までの領域(図6の2−1、2−2)、タイヤ幅の2/4から3/4までの領域(図6の3−1、3−2)、ショルダー部であるタイヤ幅の3/4から4/4までの領域(図6の4−1、4−2))における偏摩耗性を、下式によって算出し、評価を行った。
(車両外側の各領域(1−1、2−1、3−1、4−1)の偏摩耗速度−車両内側の各領域(1−2、2−2、3−2、4−2)の摩耗速度)×100/車両内側の各領域の摩耗速度
なお、各領域について算出した偏摩耗性を表2に示す。算出結果は、数値が+の場合には車両外側のトレッドが摩耗し、数値が−の場合には車両内側のトレッドが摩耗しているという結果となる。
(2)発熱性
実施例1、実施例2及び比較例1の空気入りタイヤを、TRAの正規リムにリム組みし、TRAの正規内圧充填後、TRAの正規荷重(100%)をかけた状態で、試験速度8km/hで24時間、室内ドラム試験を行い、トレッドセンター部の温度測定を行うことで発熱性の評価を行った。結果を表2に示す。
なお、評価結果は、比較例1のタイヤの発熱性を0としたときの相対温度(℃)によって表わし、数値(℃)が低いほど良好な結果となる。
Figure 2010285066
表2の結果より、本発明による空気入りタイヤである実施例については、トレッドのいずれの領域においても、従来のトレッドを具える空気入りタイヤである比較例に比べて、偏摩耗性が小さく、有効に偏摩耗の抑制が図られていることがわかった。また、発熱性についても低減できていることがわかり、本発明による空気入りタイヤは、従来のものに比べて、偏摩耗を有効に抑制しつつ、発熱性の悪化を抑制できることがわかった。
本発明によれば、特にリヤタイヤとして用いられる場合において、高い耐摩耗性を有しつつ、発熱性の悪化を抑制でき、さらに、複輪装着された場合であっても、タイヤ幅方向の偏摩耗を抑制できる建設車両用空気入りタイヤ及びその装着方法を提供することが可能である。
1 建設車両用空気入りタイヤ
10 トレッド
20、200 中央域
21、210 ジグザグ細溝
22、220 幅方向細溝
23、230 ブロック陸部
24、240 ブロック陸部列
30、300 側方域
31、310 ラグ溝
32、320 側方細溝

Claims (9)

  1. トレッドを中央域と該中央域のタイヤ幅方向両側に位置する両側方域に区分したときの該側方域に、複数本のラグ溝を有する建設車両用空気入りタイヤにおいて、
    中央域に、タイヤ周方向に対し所定の角度で延在する第1傾斜溝部と、該第1傾斜溝部とはタイヤ周方向に対し逆向きの角度で延在する第2傾斜溝部とを交互に連結して、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に連続して延びる1本のジグザグ細溝を設け、
    各側方域に、前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部を通り、タイヤ周方向に延びる1本の側方細溝を設け、
    前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部が、第1傾斜溝部と第2傾斜溝部の連結部のうちの近い方の連結部付近とタイヤ幅方向に向かい合う配置関係にあり、かつ前記ラグ溝のタイヤ幅方向内側部と、前記近い方の連結部との間に、1本の幅方向細溝を設け、
    トレッド部に、ジグザグ細溝、側方細溝および幅方向細溝を配設することにより、複数個の5角形以上の多角形のブロック陸部がタイヤ周方向に沿って並置された2列のブロック列を形成し、
    前記ジグザグ細溝の振幅中心が、タイヤ赤道からタイヤ幅方向に所定の距離だけオフセット配置され、前記ジグザグ細溝を挟んで隣接する前記ブロック陸部同士のサイズを異ならせることを特徴とする建設車両用空気入りタイヤ。
  2. 前記ジグザグ細溝の振幅中心のタイヤ赤道からの距離は、トレッド幅の5〜12.5%の範囲である請求項1記載の建設車両用空気入りタイヤ。
  3. 前記ジグザグ細溝の溝深さは、ラグ溝の溝深さの70%以上である請求項1又は2記載の建設車両用空気入りタイヤ。
  4. 前記ジグザグ細溝の延在形状の振幅は、トレッド幅の5〜30%である請求項1〜3のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
  5. 第1傾斜溝部は、タイヤ周方向に対し20〜50°の角度で延在する請求項1〜4のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
  6. 第2傾斜溝部は、タイヤ周方向に対し−20〜−50°の角度で延在する請求項1〜5のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
  7. 前記ジグザグ細溝の溝幅は、ブロック陸部の配設ピッチの3〜8%である請求項1〜6のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
  8. 前記建設車両用空気入りタイヤは、リヤタイヤである請求項1〜7のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の建設車両用空気入りタイヤを建設車両の後輪として複輪装着し、該複輪の外輪として用いるときには、前記ジグザグ溝の振幅中心がタイヤ赤道よりも車両内側に位置し、前記複輪の内輪として用いるときには、前記ジグザグ溝の振幅中心がタイヤ赤道よりも車両外側に位置することを特徴とする建設車両用空気入りタイヤの装着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023007946A1 (ja) * 2021-07-27 2023-02-02 株式会社ブリヂストン タイヤ管理装置、プログラム及びタイヤ管理方法

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