JP2010284433A - 医用画像処理装置、及びx線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素値の時間変化のピークを推定し、ピークの時間における画像データを生成する医用画像処理装置を提供する。
【解決手段】TDC作成部4は、造影剤が注入された被検体を撮影することで取得されたX線投影データを用いて関心領域内のCT値の時間変化を表すTDCを作成する。ピーク推定部5はCT値の時間変化における第1の時間の傾きを求め、その傾きに従ってCT値が大きくなる方向に所定時間間隔ずらした第2の時間を特定し、第1の時間と第2の時間との間のCT値差を求める。ここまでの処理を一連の処理とする。ピーク推定部5は、CT値差が所定値未満の場合に、第2の時間をCT値の時間変化のピークとして推定し、CT値差が所定値以上の場合には、第2の時間を新たな第1の時間とし、所定時間間隔の長さを所定時間短くして、CT値差が所定値未満になるまで一連の処理を繰り返して実行する。
【選択図】図1

Description

この発明は、造影剤が注入された被検体を撮影することで取得された画像データを処理する医用画像処理装置に関する。また、この発明は、造影剤が注入された被検体を撮影するX線CT装置に関する。
X線CT装置は被検体にX線を曝射し、被検体を透過したX線を検出することでX線投影データを収集し、X線投影データを再構成することで画像データを生成する。X線CT装置を用いた検査では、撮影対象となる臓器や血管を明確に表す画像データを取得するために造影剤を用いる場合がある。
従来技術として、被検体に注入された造影剤の濃度に応じて、X線CT装置による撮影の条件(管電流、撮影の開始タイミング、終了タイミングなど)を制御する技術がある。この従来技術では被検体に造影剤を注入し、関心領域(ROI)における造影剤の濃度を監視し、その関心領域における造影剤の濃度に応じて撮影条件を変えて撮影を行う。また、関心領域における造影剤の濃度に応じて、画像データを生成するための再構成条件を変更して再構成を行うX線CT装置が知られている(例えば特許文献1)。
また、同一部位を撮影対象として3次元領域を連続的に撮影することで、時系列に沿った複数のボリュームデータ(取得された時間がそれぞれ異なるボリュームデータ)を取得するX線CT装置がある。
ここで、関心領域における造影剤の濃度変化について図7を参照して説明する。図7は、被検体の関心領域における画素値の時間変化を表すグラフである。図7において横軸は時間を示し、縦軸は関心領域におけるCT値を示している。被検体に注入された造影剤は血流に乗って体内を移動して目的臓器に達する。X線CT装置による造影剤撮影では、造影剤が目的臓器に流入しているタイミングを計ってスキャンを開始して画像データを取得する。ここで、造影剤の濃染の時間変化を表す曲線をTime−Density Curve(以下、「TDC」と称する)と称する。例えば図7に示すように、関心領域におけるCT値の時間変化を表す曲線をTDCとする。組織に造影剤が流入した場合に、その組織におけるCT値が大きくなる。そのため、CT値の大きさが造影剤の濃染の状態を表している。図7に示すTDCのように、被検体に造影剤が注入した直後においては、関心領域には造影剤は流入していないため、関心領域におけるCT値は低い。さらに時間が経過すると、造影剤が関心領域に流入してCT値が増加し、その後、関心領域から造影剤が流出すると、CT値が徐々に減少する。
例えば、同一部位をX線CT装置によって連続して撮影することで、時系列に沿った複数の画像データ(取得された時間がそれぞれ異なる画像データ)を取得する。そして、各画像データに対して設定された関心領域におけるCT値を、一定の時間間隔でサンプリングすることで図7に示すTDCを作成する。すなわち、関心領域において時間とともに変化するCT値を、一定の時間間隔でサンプリングすることでTDCを作成する。
従来においては、TDCを表示装置に表示していた。そして、操作者がTDCを目視で観察し、所望の時間を指定していた。このように操作者によって時間が指定されると、その時間における画像データが生成されて、その画像データに基づく画像が表示装置に表示される。CT値が高い時間においては目的臓器に造影剤が流入しているため、その時間を指定することでコントラストが高い画像データを生成することができる。例えば、TDCがピークを形成する時間においては、目的臓器に流入している造影剤の量が多いため、コントラストがより高い画像データを生成することができる。従来においては、操作者が、TDCがピークを形成する時間を目視で確認して、そのピークを形成する時間を指定していた。
特開2009−28065号公報
しかしながら、TDCは、関心領域において時間とともに変化するCT値を一定の時間間隔でサンプリングすることで生成されたデータである。そのため、サンプリングの仕方によっては、真のピーク値がTDCに表わされているとは限らない。すなわち、操作者がピークの時間であるとして認識して指定した時間は、必ずしも真のピークを形成する時間であるとは限らない。そのため、ピークを形成する時間として操作者によって指定された時間における画像データは、関心領域に造影剤が最も浸透した状態を表す画像データであるとは限らない。このように、操作者がピークを形成する時間を目視で確認して指定する場合、コントラストがより高い画像データを得ることが困難であった。また、操作者はTDCのピークを目視で確認しているため、ピークの時間を正確に指定することは非常に困難である。その結果、ピークを形成する時間以外の時間が指定されてしまうため、コントラストがより高い画像データを生成することは非常に困難であった。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、画素値の時間変化がピークを形成する時間をより正確に推定し、その推定された時間における画像データを生成することが可能な医用画像処理装置、及びX線CT装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、造影剤が注入された状態の被検体を撮影することで取得された、前記取得された時間がそれぞれ異なる複数のデータを受けて、各データに対して設定された関心領域内の画素値をそれぞれのデータについて求める画素値算出手段と、前記各データにおける画素値を第1の時間間隔でサンプリングすることで、前記関心領域における画素値の時間変化を求める時間変化算出手段と、前記画素値の時間変化のピークの時間を推定するピーク推定手段と、前記ピーク推定手段によって推定された時間を含む再構成時間帯に取得された複数のデータに基づいて医用画像データを生成する画像生成手段と、を有することを特徴とする医用画像処理装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像処理装置であって、前記ピーク推定手段は、前記画素値の時間変化において第1の時間における前記時間変化の傾きを求め、前記傾きに従って画素値が大きくなる方向に第2の時間間隔ずらした時間を第2の時間とし、前記第1の時間における画素値と前記第2の時間における画素値との画素値差分を求め、前記画素値差分を求めるまでの処理を一連の処理とし、前記画素値差分が予め設定された所定画素値未満の場合に、前記第2の時間を前記時間変化のピークの時間として推定し、前記画素値差分が前記所定画素値以上の場合には、前記第2の時間を新たな第1の時間とし、前記第2の時間間隔の長さを所定時間短くして、前記画素値差分が前記所定画素値未満になるまで前記一連の処理を繰り返して実行し、前記一連の処理を繰り返すたびに前記第2の時間間隔の長さを前記所定時間短くして前記一連の処理を実行することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、造影剤が注入された状態の被検体の3次元領域を撮影することで、収集された時間がそれぞれ異なる複数のX線投影データを収集する撮影手段と、各X線投影データに対して設定された関心領域内の画素値をそれぞれのX線投影データについて求める画素値算出手段と、前記各X線投影データにおける画素値を第1の時間間隔でサンプリングすることで、前記関心領域における画素値の時間変化を求める時間変化算出手段と、前記画素値の時間変化のピークの時間を推定するピーク推定手段と、前記ピーク推定手段によって推定された時間を含む再構成時間帯に収集された複数のX線投影データに基づいてボリュームデータを再構成し、前記ボリュームデータに基づいて医用画像データを生成する画像生成手段と、を有することを特徴とするX線CT装置である。
この発明によると、画素値の時間変化がピークを形成する時間をより正確に推定することが可能となり、その推定された時間における医用画像データを生成することが可能となる。そのことにより、関心領域に造影剤がより浸透した状態を表す医用画像データを生成することが可能となる。また、操作者がピークの時間を指定する必要がないため、ピークの時間をより正確に推定することが可能となる。さらに、操作者がピークの時間を探す手間が省けるため、検査の時間を短縮することが可能となる。
この発明の実施形態に係る医用画像処理装置を示すブロック図である。 血管に対して設定された関心領域(ROI)を示す図である。 被検体の関心領域における画素値の時間変化を表すグラフである。 画素値の時間変化のピークを推定する処理を説明するための図であり、画素値の時間変化を表すグラフの一部を拡大した図である。 この発明の実施形態に係る医用画像処理装置による動作を説明するためのフローチャートである。 被検体の関心領域における画素値の時間変化を表すグラフである。 被検体の関心領域における画素値の時間変化を表すグラフである。
この発明の実施形態に係る医用画像処理装置について図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る医用画像処理装置を示すブロック図である。
(X線CT装置10)
X線CT装置10は、被検体を間にして対向配置されたX線管球とX線検出器とを備えている。X線CT装置10は、X線管球及びX線検出器を被検体の周囲に回転させて、X線管球から曝射されて被検体を透過したX線の量(透過X線量)をX線検出器で検出する。そして、X線CT装置10は、X線検出器によって検出されたデータをデータ収集装置(DAS)によってX線投影データとして収集し、収集されたX線投影データを再構成することにより被検体を表す画像データを生成する。X線CT装置10が、この発明の「撮影手段」の1例に相当する。
X線検出器は、例えば1000チャンネルの検出素子を1例に並べて構成されている。また、X線検出器は、検出素子を互いに直交する2方向(スライス方向とチャンネル方向)それぞれにアレイ状に複数配列し、これにより2次元のX線検出器を構成しても良い。X線検出器にはデータ収集装置(DAS)が設けられている。データ収集装置は、X線検出器の各検出素子と同様にアレイ状に配列されたデータ収集素子を有し、X線検出器によって検出されたX線(検出信号)をX線投影データとして収集する。この実施形態では1例として、検出素子が互いに直交する2方向に複数配列された2次元のX線検出器を用いて、被検体の体軸方向(チャンネル方向)に幅を持ったX線投影データを収集する場合について説明する。すなわち、被検体の3次元領域を撮影する場合について説明する。
また、被検体に対するある角度において、複数の検出素子を有するX線検出器によって検出された検出データの集合をビューデータ(view data)と称する。また、1例として、X線管球とX線検出器とを被検体の周りに1回転させて、画像データを再構成するために必要な複数ビューのX線投影データ(複数のビューデータ)を収集することをスキャンと称する。そして、1スキャンによって得られた複数ビューのX線投影データを再構成処理することにより、被検体を表す画像データを生成する。例えば1度ごとに1ビューのX線投影データを収集する場合には、1スキャンによって360ビューのX線投影データが収集され、360ビューのX線投影データを用いて画像データを再構成することになる。
また、X線CT装置10は、データ収集装置(DAS)によって収集されたX線投影データに対して感度補正やX線強度補正などを施した後、X線投影データを逆投影処理することにより被検体を表す画像データを再構成する。
1例として、X線CT装置10は同一部位を撮影対象として被検体の3次元領域を連続的に撮影することで、時系列に沿った複数ビューのX線投影データを収集し、収集された複数ビューのX線投影データを逆投影処理することにより、時系列に沿った複数のボリュームデータ(取得された時間がそれぞれ異なるボリュームデータ)を再構成する。そして、X線CT装置10はそのボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことにより、組織を立体的に表わす表示用の3次元画像データを生成する。また、X線CT装置10はボリュームデータにMPR処理を施すことにより、任意の断面における組織を2次元的に表わす表示用のMPR画像データを生成しても良い。
この実施形態ではいわゆる造影撮影を行う。すなわち、X線CT装置10は造影剤が注入された被検体の同一部位を撮影対象として、被検体の3次元領域を連続的に撮影することで時系列に沿った複数ビューのX線投影データを収集し、複数ビューのX線投影データを医用画像処理装置1に出力する。なお、X線CT装置10は、各ビューのX線投影データに各ビューのX線投影データが収集された時間を示す時間情報を付帯させる。
(医用画像処理装置1)
医用画像処理装置1は、画像記憶部2、CT値算出部3、TDC作成部4、ピーク推定部5、再構成処理部6、画像処理部7、表示制御部8、ユーザインターフェース(UI)9、及び中心時間特定部54を備えている。
(画像記憶部2)
画像記憶部2は、X線CT装置10による造影撮影によって取得された複数ビューのX線投影データ(収集された時間がそれぞれ異なる複数ビューのX線投影データ)を記憶する。
(CT値算出部3)
CT値算出部3は複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込み、各ビューのX線投影データに基づいて、予め設定された関心領域(ROI)に含まれる複数画素のCT値を求める。例えば、CT値算出部3は関心領域(ROI)に含まれる複数画素のCT値の和を求めたり、その平均値を求めたりする。以下、関心領域(ROI)に含まれる複数画素のCT値を、「関心領域(ROI)内のCT値」と省略する場合がある。なお、CT値算出部3がこの発明の「画素値算出手段」の1例に相当する。
関心領域(ROI)は、操作者が操作部92を用いて画像上の任意の位置に設定される。例えば、再構成処理部6は複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込み、複数ビューのX線投影データを再構成処理することによりボリュームデータを生成する。画像処理部7はボリュームデータにボリュームレンダリングやMPR処理などの画像処理を施すことで、3次元画像データやMPR画像データなどの医用画像データを生成する。そして、表示制御部8は、画像処理部7によって生成された医用画像データに基づく医用画像を表示部91に表示させる。操作者は操作部92によって、表示部91に表示されている医用画像上の所望の領域を指定する。例えば、操作者は操作部92によって、注目部位を含む範囲を指定する。操作者によって指定された範囲が関心領域(ROI)としてCT値算出部3に設定される。そして、CT値算出部3は複数ビューのX線投影データを対象として、関心領域(ROI)に含まれる複数画素のCT値を各ビューのX線投影データについて求める。これにより、CT値算出部3は関心領域内のCT値を時系列に沿って求める。そして、CT値算出部3は、各時間における関心領域内のCT値(全ての時間における関心領域内のCT値)をTDC作成部4とピーク推定部5とに出力する。
ここで、関心領域(ROI)の設定例について図2を参照して説明する。図2は、血管に対して設定された関心領域(ROI)を示す図である。1例として、表示制御部8は、画像処理部7によって生成された3次元画像データに基づいて、血管110を表す3次元画像100を表示部91に表示させる。操作者は表示部91に表示されている3次元画像100を観察して、操作部92を用いて3次元画像100上の所望の領域を指定する。例えば、操作者は操作部92によって、3次元画像100に表わされている血管110の一部の領域120を指定する。操作者によって指定された領域120が、関心領域(ROI)としてCT値算出部3に設定される。
(TDC作成部4)
TDC作成部4は、各時間における関心領域内のCT値(全ての時間における関心領域内のCT値)をCT値算出部3から受けて、一定の時間間隔で各時間のCT値をサンプリングすることでCT値の時間変化を表す曲線(TDC)を作成する。このようにTDC作成部4は、関心領域において時間とともに変化するCT値を一定の時間間隔でサンプリングすることでTDCを作成する。一定の時間間隔を示す情報は、図示しない記憶部に予め記憶されている。TDC作成部4は、図示しない記憶部に記憶されている一定の時間間隔を示す情報に従ってCT値をサンプリングすることでTDCを作成する。操作者が操作部92を用いて一定の時間間隔を任意に変更できるようにしても良い。なお、サンプリングの時間間隔である一定の時間間隔がこの発明の「第1の時間間隔」の1例に相当し、TDC作成部4がこの発明の「時間変化算出手段」の1例に相当する。
ここで、関心領域(ROI)におけるCT値の時間変化の1例を図3に示す。図3は、被検体の関心領域における画素値の時間変化を表すグラフである。図3において横軸は時間tを示し、縦軸はCT値(画素値)を示している。図3に示すTDC200は、関心領域(ROI)内のCT値の時間変化を表している。このTDC200のように、被検体に造影剤を注入した直後においては、関心領域には造影剤は流入していないため関心領域内のCT値は低い。さらに時間が経過すると、造影剤が関心領域に流入してCT値が増加し、その後、関心領域から造影剤が流出すると、CT値が徐々に減少する。TDC200は、各時間における関心領域内のCT値(全ての時間における関心領域内のCT値)を一定の時間間隔でサンプリングすることで得られたデータである。そのため、TDC200には全ての時間における関心領域内のCT値が表されていない。
TDC作成部4は、TDCを示すデータをピーク推定部5に出力する。また、TDC作成部4は、TDCを示すデータを表示制御部8に出力しても良い。この場合、表示制御部8はTDCを表示部91に表示させる。なお、CT値のサンプリングを行わずに全ての時間におけるCT値を用いてTDCを作成した場合、その作成処理に時間を要するため、CT値を一定の時間間隔でサンプリングすることでTDCを作成する。
(ピーク推定部5)
ピーク推定部5は、傾き算出部51、次点特定部52、及び判断部53を備えている。ピーク推定部5は、各時間における関心領域内のCT値(全ての時間における関心領域内のCT値)に基づいて、関心領域内のCT値の時間変化がピークを形成する時間を推定する。例えば、ピーク推定部5は、ニュートン法を用いることで、各時間における関心領域内のCT値の時間変化がピークを形成する時間を推定する。以下、ピーク推定部5の各部について図4を参照して説明する。図4は、画素値の時間変化のピークを推定する処理を説明するための図であり、画素値の時間変化を表すグラフの一部を拡大した図である。図4において横軸は時間tを示し、縦軸はCT値(画素値)を示している。図4に示すTDC200において、黒丸で示すサンプリング点(例えばサンプリング点210)がTDC作成部4によってサンプリングされた点である。
(傾き算出部51)
傾き算出部51はTDCを示すデータをTDC作成部4から受けて、TDCを構成する各サンプリング点のうちCT値が最大となるサンプリング点を選択する。そして、傾き算出部51は、各時間における関心領域内のCT値(全ての時間における関心領域内のCT値)をCT値算出部3から受けて、各時間における関心領域内のCT値の時間変化を時間で微分することで、CT値が最大となるサンプリング点におけるCT値の時間変化の傾きを求める。傾き算出部51は、傾きが求められた点(サンプリング点)を特定する情報(時間とCT値)と、その点におけるCT値の時間変化の傾きを示す情報とを次点特定部52に出力する。また、傾き算出部51は、傾きが求められた点(サンプリング点)を特定する情報(時間とCT値)を判断部53に出力する。以下において、傾き算出部51が傾きを求めた点を「第1の点」と称する場合がある。
または、表示制御部8がTDCを表示部91に表示させた場合に、操作者が操作部92を用いて、TDCを構成する各サンプリング点からCT値が最大となるサンプリング点を指定しても良い。操作者によってサンプリング点が指定されると、指定されたサンプリング点を特定する情報(時間とCT値)がユーザインターフェース(UI)9から傾き算出部51に出力される。傾き算出部51は、操作者によって指定されたサンプリング点を特定する情報(時間とCT値)をユーザインターフェース(UI)9から受けると、各時間における関心領域内のCT値の時間変化を時間で微分することで、操作者によって指定されたサンプリング点の時間におけるCT値の時間変化の傾きを求める。そして、傾き算出部51は、傾きが求められた点(サンプリング点)を特定する情報(時間とCT値)と、その点におけるCT値の時間変化の傾きを示す情報とを次点特定部52に出力する。また、傾き算出部51は、傾きが求められた点(サンプリング点)を特定する情報(時間とCT値)を判断部53に出力する。
例えば図4に示すように、傾き算出部51は、TDC200を構成する各サンプリング点(黒丸で示す点)からCT値が最大となるサンプリング点210を選択する。そして、傾き算出部51は、各時間における関心領域内のCT値の時間変化を時間で微分することで、サンプリング点210の時間TにおけるCT値の時間変化の傾きを求める。傾き算出部51は、傾きが求められた点(サンプリング点210)を特定する情報(時間TとCT値)と、時間TにおけるCT値の時間変化の傾きを示す情報とを次点特定部52に出力する。また、傾き算出部51は、サンプリング点210を特定する情報(時間TとCT値)を判断部53に出力する。または、操作者が操作部92を用いて、TDC200を構成する各サンプリング点からCT値が最大となるサンプリング点210を指定しても良い。この場合、傾き算出部51は、各時間における関心領域内のCT値の時間変化を時間で微分することで、操作者によって指定されたサンプリング点210の時間TにおけるCT値の時間変化の傾きを求める。
なお、この実施形態では、TDC200を構成する各サンプリング点からCT値が最大となるサンプリング点210を選択しているが、CT値が最大ではないサンプリング点を選択しても構わない。この場合、傾き算出部51は、選択されたサンプリング点におけるCT値の時間変化の傾きを求める。そして、傾き算出部51は、傾きが求められた点を特定する情報(時間とCT値)と、選択されたサンプリング点におけるCT値の時間変化の傾きを示す情報とを次点特定部52に出力する。また、傾き算出部51は、選択されたサンプリング点を特定する情報(時間とCT値)を判断部53に出力する。
(次点特定部52)
次点特定部52は、傾きが求められた点を特定する情報(時間とCT値)とCT値の時間変化の傾きを示す情報とを傾き算出部51から受け、また、CT値算出部3から出力された各時間における関心領域内のCT値(全ての時間における関心領域内のCT値)を受けて、CT値の時間変化の傾きに基づいて、傾きが求められた点からCT値が大きくなる時間方向に、予め設定された時間間隔ずらした時間におけるCT値を特定する。そして、次点特定部52は、所定時間ずらした時間における点を特定する情報(時間とCT値)を、傾き算出部51と判断部53とに出力する。以下、次点特定部52が特定した点を「第2の点」と称する場合がある。なお、次点特定部52がずらす上記時間間隔が、この発明の「第2の時間間隔」の1例に相当する。
例えば図4に示すように、次点特定部52は、CT値が最大となるサンプリング点210を起点として、そのサンプリング点210の時間TにおけるCT値の時間変化の傾きに基づいて、CT値が大きくなる時間方向に、時間Tから時間間隔ΔTずらした時間TにおけるCT値を特定する。すなわち、次点特定部52は、サンプリング点210を起点として、CT値の時間変化の傾きに基づいてCT値が大きくなる時間方向に、時間間隔ΔTずらした時間Tにおける点220(第2の点)を特定する。そして、次点特定部52は、点220を特定する情報(時間TとCT値)を傾き算出部51と判断部53とに出力する。なお、時間間隔ΔTがこの発明の「第2の時間間隔」の1例に相当する。
(判断部53)
判断部53は、傾き算出部51から出力された第1の点を特定する情報(時間とCT値)を受け、また、次点特定部52から出力された第2の点(次点)を特定する情報(時間とCT値)を受け、第1の点のCT値と第2の点のCT値との差分(ΔCT値)を求める。そして、判断部53は、その差分(ΔCT値)が予め設定された閾値以上か否かを判断する。この閾値は図示しない記憶部に予め記憶されている。また、操作者が操作部92を用いて閾値を任意に変更できるようにしても良い。なお、第1の点のCT値と第2の点のCT値との差分(ΔCT値)が、この発明の「画素値差分」の1例に相当する。また、予め設定された閾値がこの発明の「所定画素値」の1例に相当する。
(CT値の差分(ΔCT値)が閾値未満の場合)
CT値の差分(ΔCT値)が閾値未満であれば、次点特定部52によって特定された第2の点(次点)がピーク点であると推定される。この場合、ピーク推定部5は、次点特定部52によって特定された第2の点の時間を示す情報を再構成処理部6に出力する。
例えば判断部53は、傾き算出部51から出力されたサンプリング点210(第1の点)を特定する情報(時間TとCT値)を受け、また、次点特定部52から出力された点220(第2の点)を特定する情報(時間TとCT値)を受け、サンプリング点210のCT値と点220のCT値との差分(ΔCT値)を求める。そして、判断部53は、CT値の差分(ΔCT値)が予め設定された閾値以上か否かを判断する。CT値の差分(ΔCT値)が閾値未満であれば、点220がCT値の時間変化のピーク点であると推定されるため、ピーク推定部5は、点220の時間Tを示す情報を再構成処理部6に出力する。この実施形態では、サンプリング点210のCT値と点220のCT値との差分(ΔCT値)が閾値以上であるため、点220はピーク点ではないと推定される。そのため、ピーク推定部5は、点220の時間Tを示す情報を再構成処理部6に出力しない。
(CT値の差分(ΔCT値)が閾値以上の場合)
CT値の差分(ΔCT値)が閾値以上であれば、次点特定部52によって特定された第2の点はピーク点ではないと推定される。この場合、傾き算出部51は、次点特定部52によって特定された第2の点を新たな第1の点としてCT値の時間変化を時間で微分することで、新たな第1の点におけるCT値の時間変化の傾きを求める。そして、傾き算出部51は、傾きが求められた点(新たな第1の点)を特定する情報(時間とCT値)と、新たな第1の点におけるCT値の時間変化の傾きを示す情報とを次点特定部52に出力する。また、傾き算出部51は、傾きが求められた点(新たな第1の点)を特定する情報(時間とCT値)を判断部53に出力する。
例えば傾き算出部51は、次点特定部52によって特定された点220(第2の点)を新たな第1の点としてCT値の時間変化を時間で微分することで、点220(新たな第1の点)におけるCT値の時間変化の傾きを求める。そして、傾き算出部51は、傾きが求められた点220(新たな第1の点)を特定する情報(時間TとCT値)と、点220(新たな第1の点)におけるCT値の時間変化の傾きを示す情報とを次点特定部52に出力する。また、傾き算出部51は、傾きが求められた点220(新たな第1の点)を特定する情報(時間TとCT値)を判断部53に出力する。
次点特定部52は、傾きが求められた点220を特定する情報(時間TとCT値)とCT値の時間変化の傾きを示す情報とを傾き算出部51から受けて、点220を起点として、その点220の時間TにおけるCT値の時間変化の傾きに基づいて、CT値が大きくなる時間方向に、時間Tから時間間隔ΔT(時間間隔ΔTよりも所定時間短い時間間隔)ずらした時間TにおけるCT値を特定する。すなわち、次点特定部52は、点220を起点として、CT値の時間変化の傾きに基づいてCT値が大きくなる時間方向に、時間間隔ΔTずらした時間Tにおける点230を特定する。そして、次点特定部52は、点230を特定する情報(時間TとCT値)を傾き算出部51と判断部53とに出力する。なお、次点特定部52が短くする所定時間は、図示しない記憶部に予め記憶されている。また、操作者が操作部92を用いて所定時間を任意に変更できるようにしても良い。なお、時間間隔ΔTがこの発明の「第2の時間間隔」の1例に相当する。また、次点特定部52が短くする所定時間が、この発明の「所定時間」の1例に相当する。
判断部53は、傾き算出部51から出力された点220(第1の点)を特定する情報(時間TとCT値)を受け、また、次点特定部52から出力された点230(第2の点)を特定する情報(時間TとCT値)を受け、点220(第1の点)のCT値と点230(第2の点)のCT値との差分(ΔCT値)を求める。そして、判断部53は、CT値の差分(ΔCT値)が予め設定された閾値以上か否かを判断する。CT値の差分(ΔCT値)が閾値未満であれば、第2の点である点230がピーク点であると推定されるため、ピーク推定部5は、点230の時間Tを示す情報を再構成処理部6に出力する。この実施形態では、点220のCT値と点230のCT値との差分(ΔCT値)が閾値未満となるため、点230はピーク点であると推定される。この場合、ピーク推定部5は、点230の時間Tを示す情報を再構成処理部6に出力する。
以上のように、ピーク推定部5は、第1の点のCT値と第2の点のCT値との差分(ΔCT値)が閾値未満になるまで、傾き算出部51による傾きの算出、次点特定部52による第2の点の特定、及び、判断部53による閾値判断を一連の処理として繰り返して実行する。なお、傾き算出部51による傾きの算出、次点特定部52による第2の点の特定、及び、判断部53による閾値判断を含む一連の処理が、この発明の「一連の処理」の1例に相当する。
これらの処理を繰り返すにあたって、次点特定部52は、一連の処理を繰り返すたびに、第1の点の時間からずらす時間間隔を所定時間ずつ徐々に短くすることで第2の点(次点)を特定する。すなわち、最初に時間をずらすときには、次点特定部52は、最初に選択されたサンプリング点の時間から時間間隔ΔTずらすことで第2の点を特定する。2回目に時間をずらすときには、次点特定部52は、時間間隔ΔTよりも所定時間短い時間間隔ΔTずらすことで第2の点を特定する。3回目に時間をずらすときには、次点特定部52は、時間間隔ΔTよりも所定時間短い時間間隔ΔTずらすことで第2の点を特定する。4回目に時間をずらすときには、次点特定部52は、時間間隔ΔTよりも所定時間短い時間間隔ΔTずらすことで第2の点を特定する。第5回目以降についても同様に、次点特定部52は、一連の処理を繰り返すたびに、第1の点の時間からずらす時間間隔を所定時間ずつ徐々に短くすることで第2の点(次点)を特定する。すなわち、時間間隔ΔT>時間間隔ΔT>時間間隔ΔT>時間間隔ΔT>・・・>時間間隔ΔT(nは整数)の関係に従って、次点特定部52は第2の点を特定する。
そして、第1の点のCT値と第2の点のCT値との差分(ΔCT値)が閾値未満になると、ピーク推定部5はCT値の差分(ΔCT値)が閾値未満となる第2の点をピークとして推定し、その第2の点の時間を示す情報を再構成処理部6に出力する。なお、ピーク推定部5がこの発明の「ピーク推定手段」の1例に相当する。
(再構成処理部6)
再構成処理部6は、画像データを再構成するための複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込み、複数ビューのX線投影データを再構成処理することで画像データを生成する。例えば再構成処理部6は、ボリュームデータを再構成するための複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込み、複数ビューのX線投影データを再構成処理することでボリュームデータを生成する。この実施形態では、再構成処理部6は、CT値の時間変化のピーク点の時間を示す情報をピーク推定部5から受けて、そのピーク点の時間を再構成時間帯の中心の時間として、ボリュームデータの再構成に必要な複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込む。
例えば図3に示すように、再構成処理部6はピーク点として推定された点230の時間Tを中心として、時間Tから時間Tまでの再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込む。例えば360度分のビューデータ(X線投影データ)を用いて再構成処理する場合には、X線管球及びX線検出器を被検体の周りに1回転させるために必要な時間の長さを再構成時間帯(時間Tから時間T)とし、再構成処理部6は、その再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込む。そして、再構成処理部6は、時間Tから時間Tまでの再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを再構成処理することによりボリュームデータを生成する。このようにして、再構成処理部6はピーク点の時間Tを中心とした再構成時間帯(時間Tから時間T)におけるボリュームデータを生成する。そして、再構成処理部6は、時間Tから時間Tまでの再構成時間帯におけるボリュームデータを画像処理部7に出力する。
なお、再構成処理部6は、ピーク点の時間Tを中心の時間とする再構成時間帯の代わりに、ピーク点の時間Tが含まれる再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを再構成処理することによりボリュームデータを生成しても良い。すなわち、再構成処理部6はピーク点の時間Tを再構成時間帯の中心の時間とせずに、時間Tを含む再構成時間帯を設定してボリュームデータを生成しても良い。
(画像処理部7)
画像処理部7はボリュームデータを再構成処理部6から受けて、そのボリュームデータにボリュームレンダリングやMPR処理などの画像処理を施すことで、3次元画像データやMPR画像データなどの医用画像データを生成する。画像処理部7は3次元画像データなどの医用画像データを表示制御部8に出力する。なお、再構成処理部6と画像処理部7とによって、この発明の「画像生成手段」の1例を構成する。
(表示制御部8)
表示制御部8は3次元画像データなどの医用画像データを画像処理部7から受けて、その医用画像データに基づく医用画像を表示部91に表示させる。例えば、表示制御部8は3次元画像データに基づく3次元画像を表示部91に表示させる。
(ユーザインターフェース(UI)9)
ユーザインターフェース(UI)9は、表示部91と操作部92とを備えている。表示部91はCRTや液晶ディスプレイなどのモニタで構成され、画面上に3次元画像やMPR画像などの医用画像を表示する。操作部92は、ジョイスティックやトラックボールなどのポインティングデバイス、スイッチ、各種ボタン、又はキーボードなどで構成されている。
以上のようにピーク推定部5によってCT値の時間変化のピーク点を推定し、そのピーク点が含まれる再構成時間帯に収集されたX線投影データに基づいてボリュームデータを生成することで、関心領域(ROI)に造影剤が最も浸透した状態を表す医用画像データを生成することが可能となる。これにより、コントラストがより高い医用画像データを生成することが可能となる。すなわち、より鮮明な医用画像データを生成することが可能となる。また、操作者がピーク点を指定する必要がなく、医用画像処理装置1がピーク点を自動的に推定するため、CT値の時間変化のピーク点をより正確に推定することが可能となる。さらに、操作者がピーク点を探す手間が省けるため、検査の時間を短縮することが可能となる。
なお、CT値算出部3、TDC作成部4、ピーク推定部5、再構成処理部6、画像処理部7、及び表示制御部8は1例として、CPUと、ROM、RAM、HDDなどの記憶装置とによって構成しても良い。記憶装置には、CT値算出部3の機能を実行するためのCT値算出プログラム、TDC作成部4の機能を実行するためのTDC作成プログラム、ピーク推定部5の機能を実行するためのピーク推定プログラム、再構成処理部6の機能を実行するための再構成処理プログラム、画像処理部7の機能を実行するための画像処理プログラム、及び、表示制御部8の機能を実行するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ピーク推定プログラムには、傾き算出部51の機能を実行するための傾き算出プログラム、次点特定部52の機能を実行するための次点特定プログラム、及び、判断部53の機能を実行するための判断プログラムが含まれている。CPUが各プログラムを実行することで各部の機能を実行する。
次に、この実施形態に係る医用画像処理装置による動作について図5を参照して説明する。図5は、この実施形態に係る医用画像処理装置による動作を説明するためのフローチャートである。
まず、X線CT装置10は、造影剤が注入された被検体の同一部位を撮影対象として、被検体の3次元領域を連続的に撮影することで時系列に沿った複数ビューのX線投影データを収集し、複数ビューのX線投影データを医用画像処理装置1に出力する。また、X線CT装置10は、各ビューのX線投影データに、各ビューのX線投影データが収集された時間を示す時間情報を付帯させる。医用画像処理装置1はX線CT装置10から出力された複数ビューのX線投影データを受けて、それら複数ビューのX線投影データを画像記憶部2に記憶させる。
(ステップS01)
表示制御部8は、撮影によって得られた3次元画像を表示部91に表示させる。操作者は操作部92を用いて、表示部91に表示されている3次元画像上において注目部位を含む範囲を指定する。操作者によって指定された範囲が関心領域(ROI)としてCT値算出部3に設定される。1例として、血管の一部に関心領域を設定する。
(ステップS02)
CT値算出部3は複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込み、各ビューのX線投影データに基づいて、ステップS01にて設定された関心領域内のCT値を求める。CT値算出部3は、各時間における関心領域内のCT値をTDC作成部4とピーク推定部5とに出力する。
(ステップS03)
TDC作成部4は、関心領域において時間とともに変化するCT値を一定の時間間隔でサンプリングすることで、1例として図3及び図4に示すTDC200を作成する。TDC作成部4はTDCを示すデータをピーク推定部5に出力する。
(ステップS04)
傾き算出部51は、1例としてTDC200を構成する各サンプリング点(黒丸で示す点)からCT値が最大となるサンプリング点210(第1の点)を選択する。または、表示制御部8がTDC200を表示部91に表示させて、操作者が操作部92を用いてサンプリング点210(第1の点)を選択しても良い。
(ステップS05)
傾き算出部51は各時間における関心領域内のCT値の時間変化を時間で微分することで、CT値が最大となるサンプリング点210の時間TにおけるCT値の時間変化の傾きを求める。傾き算出部51は、傾きが求められた点(サンプリング点210)を特定する情報(時間TとCT値)と、時間TにおけるCT値の時間変化の傾きを示す情報とを次点特定部52に出力する。また、傾き算出部51は、サンプリング点210を特定する情報(時間TとCT値)を判断部53に出力する。
(ステップS06)
次点特定部52は、CT値が最大となるサンプリング点210を起点として、そのサンプリング点210の時間TにおけるCT値の時間変化の傾きに基づいて、CT値が大きくなる時間方向に時間Tから時間間隔ΔTずらした時間TにおけるCT値を特定する。すなわち、次点特定部52は点220を第2の点として特定する。次点特定部52は、点220を特定する情報(時間TとCT値)を傾き算出部51と判断部53とに出力する。
(ステップS07)
判断部53は、サンプリング点210(第1の点)のCT値と点220(第2の点)のCT値との差分(ΔCT値)を求める。
(ステップS08)
そして、判断部53は、CT値の差分(ΔCT値)が予め設定された閾値以上か否かを判断する。
例えば、サンプリング点210のCT値と点220のCT値との差分(ΔCT値)が閾値以上である場合(ステップS08、Yes)、ステップS05からステップS07までの一連の処理を実行する。
まず、傾き算出部51は、次点特定部52によって特定された点220を新たな第1の点として、各時間における関心領域内のCT値の時間変化を時間で微分することで、点220におけるCT値の時間変化の傾きを求める(ステップS05)。次点特定部52は、傾きが求められた点220を起点として、その点220の時間TにおけるCT値の時間変化の傾きに基づいて、CT値が大きくなる時間方向に、時間Tから時間間隔ΔT(時間間隔ΔTよりも所定時間短い時間間隔)ずらした時間TにおけるCT値を特定する(ステップS06)。すなわち、次点特定部52は点230を特定する。判断部53は、点220(第1の点)のCT値と点230(第2の点)のCT値との差分(ΔCT値)を求める(ステップS07)。そして、判断部53は、CT値の差分(ΔCT値)が閾値以上か否かを判断する(ステップS08)。
(ステップS08、ステップS09)
例えば、点220のCT値と点230のCT値との差分(ΔCT値)が閾値未満である場合(ステップS08、No)、ピーク推定部5は点230をTDC200のピーク点であると推定し、点230の時間Tを示す情報を再構成処理部6に出力する(ステップS09)。
(ステップS10)
例えば図3に示すように、再構成処理部6はピーク点として推定された点230の時間Tを中心の時間として、時間Tから時間Tまでの再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込む。そして、再構成処理部6は、時間Tから時間Tまでの再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを再構成処理することによりボリュームデータを生成する。
(ステップS11)
画像処理部7はボリュームデータにボリュームレンダリングやMPR処理などの画像処理を施すことにより、3次元画像データやMPR画像データなどの医用画像データを生成する。表示制御部8は、画像処理部7によって生成された医用画像データに基づく医用画像を表示部91に表示させる。
以上のようにピーク推定部5によって全てのCT値の時間変化のピーク点を推定することにより、より正確にピーク点を推定することが可能となる。そのことにより、関心領域に造影剤が最も浸透した状態を表す医用画像データを生成することが可能となる。
(変形例)
次に上述した実施形態に係る医用画像処理装置1の変形例について説明する。この変形例では、中心時間特定部54の処理について図6を参照して説明する。図6は、被検体の関心領域における画素値の時間変化を表すグラフである。
この変形例においては、複数箇所に関心領域(ROI)を設定する場合について説明する。1例として2箇所に関心領域を設定する場合について説明する。上述したように、表示制御部8は画像処理部7によって生成された医用画像データに基づく医用画像を表示部91に表示させる。操作者は操作部92によって、表示部91に表示されている医用画像上の2つの領域を指定する。例えば、表示制御部8は3次元画像を表示部91に表示させ、操作者は操作部92によって、3次元画像に表わされている血管の2つの領域を指定する。操作者によって指定された各領域が、それぞれ別々の関心領域としてCT値算出部3に設定される。以下、2つ設定された関心領域のうち、一方の関心領域を「第1の関心領域」と称し、他方の関心領域を「第2の関心領域」と称する場合がある。
この変形例では、血管の上流側に第1の関心領域を設定し、その血管の下流側に第2の関心領域を設定した場合について説明する。この場合、造影剤は血管の上流側に設定された第1の関心領域に流入し、その後、第1の関心領域から流出した造影剤が、血管の下流側に設定された第2の関心領域に流入する。
CT値算出部3は複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込み、各ビューのX線投影データに基づいて、第1の関心領域内のCT値と第2の関心領域内のCT値とを求める。
また、TDC作成部4は、各時間における第1の関心領域内のCT値を一定の時間間隔でサンプリングすることでCT値の時間変化を表すTDC(以下、「第1TDC」と称する場合がある)を作成する。同様に、TDC作成部4は、各時間における第2の関心領域内のCT値を一定の時間間隔でサンプリングすることでCT値の時間変化を表すTDC(以下、「第2TDC」と称する)を作成する。
第1TDC及び第2TDCの1例を図6に示す。図6において横軸は時間tを示し、縦軸はCT値(画素値)を示している。第1TDC300は第1の関心領域内のCT値の時間変化を表している。また、第2TDC400は第2の関心領域内のCT値の時間変化を表している。
第1TDC300のように、造影剤が第1の関心領域に流入してCT値が増加し、その後、第1の関心領域から造影剤が流出すると、CT値が徐々に減少する。一方、第2の関心領域は第1の関心領域よりも血管の下流側に設定されているため、第2TDC400のように、造影剤が第1の関心領域から流出してからCT値が増加する。その後、第2の関心領域から造影剤が流出すると、CT値は徐々に減少する。
ピーク推定部5は上述した処理と同様に、第1の関心領域内のCT値の時間変化のピーク点310と、第2の関心領域内のCT値の時間変化のピーク点410とをそれぞれ別々に推定する。そして、ピーク推定部5は、ピーク点310を特定する情報(時間T10とCT値)とピーク点410を特定する情報(時間T20とCT値)とを中心時間特定部54に出力する。
中心時間特定部54は2つのピーク点をそれぞれ特定する情報(時間とCT値)をピーク推定部5から受けて、2つのピーク点の間の時間帯に含まれる時間を再構成時間帯の中心時間として特定する。例えば中心時間特定部54は、2つのピーク点の時間のうち、早い時間から中心時間までの時間の長さと、遅い時間から中心時間までの時間の長さとの比率を変えて、2つのピーク点の間の時間帯に含まれる時間を再構成時間帯の中心時間として特定する。換言すると、中心時間特定部54は、第1の関心領域におけるピークの時間と第2の関心領域におけるピークの時間との間を所定の比率で分ける時間を特定し、その特定された時間を再構成時間帯の中心時間として特定する。
具体的には、中心時間特定部54は、早い時間のピーク点310の時間T10から時間T30までの時間の長さAと、遅い時間のピーク点410の時間T20から時間T30までの時間の長さBとの比率を変えて、ピーク点310とピーク点410との間の時間帯に含まれる時間T30を再構成時間帯の中心時間として特定する。換言すると、中心時間特定部54は、早い時間のピーク点310の時間T10と遅い時間のピーク点410の時間T20との間を所定の比率で分ける時間T30を特定し、その特定された時間T30を再構成時間帯の中心時間として特定する。例えば、遅い時間のピーク点410の時間T20から時間T30までの時間の長さBを、早い時間のピーク点310の時間T10から時間T30までの時間の長さAよりも短くして、時間T30を再構成時間帯の中心時間として特定する。
時間T10から時間T30(中心時間)までの時間の長さと、時間T20から時間T30(中心時間)までの時間の長さとの比率は、操作者が任意に決定することができる。例えば表示制御部8が第1TDC300と第2TDC400とを表示部91に表示させる。操作者は表示部91に表示されている2つのTDCを観察して、操作部92を用いて比率を指定する。操作者によって指定された比率を示す情報は中心時間特定部54に出力され、中心時間特定部54は指定された比率に従って、ピーク点310とピーク点410との間の時間帯に含まれる時間T30を再構成時間帯の中心時間として特定する。
また、時間の長さAと時間の長さBとの比率を予め決めておき、図示しない記憶部に予め記憶させておいても良い。例えば臨床などの経験に基づいて比率を決定することが好ましい。この場合、中心時間特定部54は図示しない記憶部に記憶されている比率に従って、ピーク点310とピーク点410との間の時間帯に含まれる時間T30を再構成時間帯の中心時間として特定する。
中心時間特定部54は中心時間を示す情報を再構成処理部6に出力する。再構成処理部6は、その中心時間を中心にしてボリュームデータの再構成に必要な複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込む。例えば図6に示すように、再構成処理部6は時間T30を中心の時間として、ボリュームデータの再構成に必要な複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込む。360度分のビューデータ(X線投影データ)を用いて再構成処理する場合には、X線管球及びX線検出器を被検体の周りに1回転させるために必要な時間の長さを再構成時間帯とし、再構成処理部6は、その再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを画像記憶部2から読み込む。そして、再構成処理部6は、時間T30を中心の時間とした再構成時間帯に収集された複数ビューのX線投影データを再構成処理することによりボリュームデータを生成する。このようにして、再構成処理部6は、時間T30を中心の時間とした再構成時間帯におけるボリュームデータを生成し、そのボリュームデータを画像処理部7に出力する。なお、再構成処理部6は時間T30を再構成時間帯の中心の時間とせずに、時間T30を含む再構成時間帯を設定してボリュームデータを生成しても良い。
画像処理部7はボリュームデータを再構成処理部6から受けて、そのボリュームデータにボリュームレンダリングやMPR処理などの画像処理を施すことで、3次元画像データやMPR画像データなどの医用画像データを生成する。表示制御部8は医用画像データに基づく医用画像を表示部91に表示させる。
以上のように関心領域を2箇所に設定し、各関心領域におけるCT値の時間変化のピーク点を推定し、それらピーク点の間に含まれる時間を再構成時間帯の中心とすることで、造影剤が流入していると推定される時間帯におけるボリュームデータを生成することが可能となる。例えば血管の上流側と下流側とにそれぞれ関心領域を設定し、各関心領域におけるCT値の時間変化のピーク点を推定し、それらピーク点の間に含まれる時間を再構成時間帯の中心とすることで、造影剤が流入している状態の血管を表すボリュームデータを生成することが可能となる。そのことにより、血管のコントラストがより高い医用画像データを生成することが可能となる。すなわち、血管がより鮮明に表わされた医用画像データを生成することが可能となる。
中心時間特定部54は1例として、CPUと、ROM、RAM、HDDなどの記憶装置とによって構成しても良い。記憶装置には中心時間特定部54の機能を実行するための中心時間特定プログラムが記憶されている。CPUが中心時間特定プログラムを実行することで中心時間特定部54の機能を実行する。
なお、医用画像処理装置1とX線CT装置10とを備えたX線CT装置によっても、この実施形態に係る医用画像処理装置1と同じ作用及び効果を奏することが可能である。すなわち、X線CT装置10は医用画像処理装置1の機能を備えることで、医用画像処理装置1と同じ作用及び効果を奏することが可能である。なお、医用画像処理装置1とX線CT装置10とによって、この発明の「X線CT装置」の1例を構成する。
この実施形態においては、被検体の3次元領域を撮影することでボリュームデータを再構成する場合について説明したが、2次元の断面を撮影することでその断面における断層像データを再構成しても良い。すなわち、この実施形態に係る医用画像処理装置1による処理を、2次元の断面を撮影することで収集された複数のX線投影データに対して適用しても、上述した実施形態と同じ作用及び効果を奏することが可能である。
1 医用画像処理装置
2 画像記憶部
3 CT値算出部
4 TDC作成部
5 ピーク推定部
6 再構成処理部
7 画像処理部
8 表示制御部
9 ユーザインターフェース(UI)
10 X線CT装置
51 傾き算出部
52 次点特定部
53 判断部
54 中心時間特定部
91 表示部
92 操作部

Claims (9)

  1. 造影剤が注入された状態の被検体を撮影することで取得された、前記取得された時間がそれぞれ異なる複数のデータを受けて、各データに対して設定された関心領域内の画素値をそれぞれのデータについて求める画素値算出手段と、
    前記各データにおける画素値を第1の時間間隔でサンプリングすることで、前記関心領域における画素値の時間変化を求める時間変化算出手段と、
    前記画素値の時間変化のピークの時間を推定するピーク推定手段と、
    前記ピーク推定手段によって推定された時間を含む再構成時間帯に取得された複数のデータに基づいて医用画像データを生成する画像生成手段と、
    を有することを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 前記ピーク推定手段は、前記画素値の時間変化において第1の時間における前記時間変化の傾きを求め、前記傾きに従って画素値が大きくなる方向に第2の時間間隔ずらした時間を第2の時間とし、前記第1の時間における画素値と前記第2の時間における画素値との画素値差分を求め、前記画素値差分を求めるまでの処理を一連の処理とし、前記画素値差分が予め設定された所定画素値未満の場合に、前記第2の時間を前記時間変化のピークの時間として推定し、前記画素値差分が前記所定画素値以上の場合には、前記第2の時間を新たな第1の時間とし、前記第2の時間間隔の長さを所定時間短くして、前記画素値差分が前記所定画素値未満になるまで前記一連の処理を繰り返して実行し、前記一連の処理を繰り返すたびに前記第2の時間間隔の長さを前記所定時間短くして前記一連の処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記画素値算出手段は、前記造影剤が注入された状態の前記被検体の3次元領域をX線で撮影することで収集された、前記収集された時間がそれぞれ異なる複数のX線投影データを受けて、各X線投影データに対して設定された前記関心領域内の画素値をそれぞれのX線投影データについて求め、
    前記時間変化算出手段は、前記各X線投影データにおける画素値を前記第1の時間間隔でサンプリングすることで、前記関心領域における画素値の時間変化を求め、
    前記ピーク推定手段は、前記画素値の時間変化において前記第1の時間における前記時間変化の傾きを求め、前記傾きに従って画素値が大きくなる方向に前記第2の時間間隔ずらした時間を前記第2の時間とし、前記第1の時間における画素値と前記第2の時間における画素値との画素値差分を求め、前記画素値差分を求めるまでの処理を一連の処理とし、前記画素値差分が予め設定された前記所定画素値未満の場合に、前記第2の時間を前記時間変化のピークの時間として推定し、前記画素値差分が前記所定画素値以上の場合には、前記第2の時間を新たな第1の時間とし、前記第2の時間間隔の長さを前記所定時間短くして、前記画素値差分が前記所定画素値未満になるまで前記一連の処理を繰り返して実行し、前記一連の処理を繰り返すたびに前記第2の時間間隔の長さを前記所定時間短くして前記一連の処理を実行し、
    前記画像生成手段は、前記ピーク推定手段によって推定された時間を含む再構成時間帯に収集された複数のX線投影データに基づいてボリュームデータを再構成し、前記ボリュームデータに基づいて前記医用画像データを生成することを特徴とする請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記画像生成手段は、前記ピーク推定手段によって推定された時間を中心の時間とした前記再構成時間帯を設定して前記医用画像データを生成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の医用画像処理装置。
  5. 前記画素値算出手段は、前記取得された時間がそれぞれ異なる複数のデータを受けて、各データに対して第1の関心領域と第2の関心領域とを設定し、前記第1の関心領域内の画素値と前記第2の関心領域内の画素値とをそれぞれのデータについて求め、
    前記時間変化算出手段は、前記第1の関心領域内の画素値と前記第2の関心領域内の画素値とを前記第1の時間間隔でサンプリングすることで、前記第1の関心領域における画素値の時間変化と前記第2の関心領域における画素値の時間変化とを求め、
    前記ピーク推定手段は前記一連の処理を実行することで、前記第1の関心領域における画素値の時間変化のピークの時間を推定し、前記第2の関心領域における画素値の時間変化のピークの時間を推定し、
    前記画像生成手段は、前記第1の関心領域におけるピークの時間と前記第2の関心領域におけるピークの時間との間を所定の比率で分ける時間を特定し、前記特定された時間を中心の時間とする前記再構成時間帯に取得された複数のデータに基づいて前記医用画像データを生成することを特徴とする請求項2に記載の医用画像処理装置。
  6. 造影剤が注入された状態の被検体の3次元領域を撮影することで、収集された時間がそれぞれ異なる複数のX線投影データを収集する撮影手段と、
    各X線投影データに対して設定された関心領域内の画素値をそれぞれのX線投影データについて求める画素値算出手段と、
    前記各X線投影データにおける画素値を第1の時間間隔でサンプリングすることで、前記関心領域における画素値の時間変化を求める時間変化算出手段と、
    前記画素値の時間変化のピークの時間を推定するピーク推定手段と、
    前記ピーク推定手段によって推定された時間を含む再構成時間帯に収集された複数のX線投影データに基づいてボリュームデータを再構成し、前記ボリュームデータに基づいて医用画像データを生成する画像生成手段と、
    を有することを特徴とするX線CT装置。
  7. 前記ピーク推定手段は、前記画素値の時間変化において第1の時間における前記時間変化の傾きを求め、前記傾きに従って画素値が大きくなる方向に第2の時間間隔ずらした時間を第2の時間とし、前記第1の時間における画素値と前記第2の時間における画素値との画素値差分を求め、前記画素値差分を求めるまでの処理を一連の処理とし、前記画素値差分が予め設定された所定画素値未満の場合に、前記第2の時間を前記時間変化のピークの時間として推定し、前記画素値差分が前記所定画素値以上の場合には、前記第2の時間を新たな第1の時間とし、前記第2の時間間隔の長さを所定時間短くして、前記画素値差分が前記所定画素値未満になるまで前記一連の処理を繰り返して実行し、前記一連の処理を繰り返すたびに前記第2の時間間隔の長さを前記所定時間短くして前記一連の処理を実行することを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記画像生成手段は、前記ピーク推定手段によって推定された時間を中心の時間とした前記再構成時間帯を設定して前記医用画像データを生成することを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれかに記載のX線CT装置。
  9. 前記画素値算出手段は、前記収集された時間がそれぞれ異なる前記複数のX線投影データを受けて、各X線投影データに対して第1の関心領域と第2の関心領域とを設定し、前記第1の関心領域内の画素値と前記第2の関心領域内の画素値とをそれぞれのX線投影データについて求め、
    前記時間変化算出手段は、前記第1の関心領域内の画素値と前記第2の関心領域内の画素値とを前記第1の時間間隔でサンプリングすることで、前記第1の関心領域における画素値の時間変化と前記第2の関心領域における画素値の時間変化とを求め、
    前記ピーク推定手段は前記一連の処理を実行することで、前記第1の関心領域における画素値の時間変化のピークの時間を推定し、前記第2の関心領域における画素値の時間変化のピークの時間を推定し、
    前記画像生成手段は、前記第1の関心領域におけるピークの時間と前記第2の関心領域におけるピークの時間との間を所定の比率で分ける時間を特定し、前記特定された時間を中心の時間とする前記再構成時間帯に収集された複数のX線投影データに基づいて前記ボリュームデータを再構成し、前記ボリュームデータに基づいて前記医用画像データを生成することを特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
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