JP2007167656A - 対象の運動の解析方法および断層撮影装置 - Google Patents

対象の運動の解析方法および断層撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007167656A
JP2007167656A JP2006342698A JP2006342698A JP2007167656A JP 2007167656 A JP2007167656 A JP 2007167656A JP 2006342698 A JP2006342698 A JP 2006342698A JP 2006342698 A JP2006342698 A JP 2006342698A JP 2007167656 A JP2007167656 A JP 2007167656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
images
motion
displacement
tomography apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006342698A
Other languages
English (en)
Inventor
Herbert Bruder
ヘルベルト ブルーダー
Rainer Raupach
ライナー ラウパッハ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Siemens AG
Original Assignee
Siemens AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Siemens AG filed Critical Siemens AG
Publication of JP2007167656A publication Critical patent/JP2007167656A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computerised tomographs
    • A61B6/032Transmission computed tomography [CT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/316Modalities, i.e. specific diagnostic methods
    • A61B5/318Heart-related electrical modalities, e.g. electrocardiography [ECG]

Abstract

【課題】相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像に基づいて対象の運動の解析を簡単な手段で公知の方法に比べて改善された形で行なう。
【解決手段】相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像に基づいて対象の運動を解析する方法において、それぞれ2つの画像から、エッジに沿って選択された画像範囲において、ベクトル場を形成し第1の画像と第2の画像との間における局所的な画像情報の変位を表す変位ベクトルが求められ、運動を解析するためにベクトル場から少なくとも1つのダイバージェンス値が算出される。
【選択図】図2

Description

本発明は、相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像に基づいて対象の運動の解析を行なう方法および断層撮影装置に関する。
心臓病の効果的な治療のために、非常に短時間で心臓病に合わせた心臓治療が開始されることが必要である。したがって、医師は心臓病の診断のために非常に短い時間しか使えない。診断に必要な時間の低減のためには、実施される唯一の検査から心臓状態に関するできるだけ多くの情報を取得するのが有利である。この場合に心筋状態に関する情報は特に証拠能力があり、主として治療の種類を決定する。心臓活動性の解析のために、一般的には、相前後する時点でコンピュータ断層撮影装置により心臓のスライス画像またはボリューム画像が形成される。各画像は心臓の特定の運動時相もしくは特定の運動状態を再現する。
画像化は心臓のスパイラル走査に関して得られた生データに基づいて行なわれる。モーションアーチファクトを回避するために、主として2つの確立された方法が存在し、これらの方法においては走査に並行して検出された心電図(ECG)信号が解析される。
プロスペクティブトリガリング法(予測的心電同期法):
プロスペクティブトリガリング法の場合、患者のECG信号から平均のR−R期間が決定される。この求められた時間間隔に基づいて、%値、例えば80%によって、データ取得の開始が決定される。その際に走査は、例えばプロスペクティブ(予測的)に心拡張中または心臓運動の予め定められた時相中にのみに行なわれる。
レトロスペクティブトリガリング法(遡及的心電同期法):
レトロスペクティブトリガリング法における走査は先ず患者の心拍動に依存しないで行なわれる。ECG信号は走査に並行して記録される。走査後、検出された生データは、再構成が同一の時相に属する生データのみに基づいて行なわれるように、ECG信号の評価によって心臓の運動の個々の時相を割り当てられる。
心臓の駆出分画は、心拍動当たりに左心室から吐出される血液量を示し、心臓活動性の評価のための間接的な尺度として役立つ。駆出分画は、心臓の拡張期および収縮期に対する再構成画像の時間的シリーズから算出される。
更に、画像の時間的シリーズは、造影剤使用による心臓の潅流の決定のために使用される。造影剤は走査開始時に患者の静脈に注入される。しかる後に予め選択された測定範囲内において減弱値の変化が造影剤の濃度変化に対する尺度として相前後する画像において決定される。続いて、造影剤濃度の時間的経過から心臓活動性に関する情報が導き出される。しかしながら、観察された減弱値の変化が測定ノイズに比べて非常に僅かしかないことから、造影剤濃度の経過は、低い信号雑音間隔のために、常に一義的に決定されるというわけにはいかない。潅流に基づく心臓活動性はある程度不確実にしか算出できない。
心臓活動性の正確な評価は心臓の運動の解析によって可能であろうが、しかし心臓の運動の推定は駆出分画および/または潅流によっては極めて不十分にしか可能でない。
組織変化が画像において可視化される癌識別方法は公知である(例えば、特許文献1参照)。この公知の方法においては、異なる時点で捕捉された2つの画像について、画像全体の評価に基づいて並進運動成分および回転運動成分が補償される。引続いて全画素について変位ベクトルが求められ、変位ベクトルからダイバージェンスが組織変化の可視化のために算出される。
米国特許第6236742号明細書
したがって、本発明の課題は、相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像に基づいて対象の運動の解析を、簡単な手段で公知の方法に比べて改善された形で行なうことができる方法および断層撮影装置を提供することにある。
方法に関する課題は、本発明によれば、相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像に基づいて対象の運動を解析する方法において、それぞれ2つの画像から、エッジに沿って選択された画像範囲において、ベクトル場を形成し第1の画像と第2の画像との間における局所的な画像情報の変位を表す変位ベクトルが求められ、運動を解析するためにベクトル場から少なくとも1つのダイバージェンス値が算出されることによって解決される。
断層撮影装置に関する課題は、本発明によれば、相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像に基づいて対象の運動の解析を行なう断層撮影装置において、それぞれ2つの画像からエッジに沿って選択された画像範囲において求められかつ第1の画像と第2の画像との間の局所的な画像情報の変位を表す変位ベクトルから形成されるベクトル場を算出する計算手段と、ベクトル場から少なくとも1つのダイバージェンス値を算出する評価手段とを備えることによって解決される。
方法に関する本発明の有利な実施態様はそれぞれ従属請求項2乃至8に記載されている。断層撮影装置に関する本発明の有利な実施態様はそれぞれ請求項10乃至16に記載されている。
対象の運動は異なる運動成分の合計として示すことができる。成分のうちの2つは、それぞれ並進運動成分および回転運動成分を表す。第3の成分は対象の歪みまたは変形である。
周期的に収縮する対象、例えば心臓の運動は、主として歪みの時間的変化によって、もしくは時間的に交互に現れる収縮運動および拡張運動によって特徴づけられる。回転運動成分および並進運動成分は心臓の活動性を評価する際に重要でない。
本発明者は、時間的に相前後する2つの画像について、先ず、エッジに沿って選択された画像範囲において求められた変位ベクトルからなるベクトル場が算出され、引続いてベクトル場から少なくとも1つのダイバージェンス値が求められるならば、心臓の運動の解析が正確に特に簡単な手段によりかつ改善された形で可能であることを認識した。ベクトル場は運動の場であるので、画像における1つの点についてのダイバージェンス値は、この点に向かうもしくはこの点から離れる収縮運動もしくは拡張運動が行なわれる傾向を示す。ダイバージェンス値の大きさが対象の運動の強さとして、ダイバージェンス値の符号が対象の運動種類として解釈可能である。このダイバージェンス値の負の符号は収縮運動に対応し、ダイバージェンス値の正の符号は拡張運動に対応する。したがって、ダイバージェンス値の大きさおよび符号によって直接的に心臓の運動に対する推定が可能である。
したがって、本発明によれば、相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像に基づいて対象の運動の解析を行なうために、次のことを提案する。
それぞれ2つの画像から、第1の画像と第2の画像との間の局所的な画像情報の変位を表す変位ベクトルから形成されたベクトル場が求められ、
運動を解析するためにベクトル場から少なくとも1つのダイバージェンス値が算出されること。
この方法により簡単に運動量を求めることができ、運動量により周期的に運動する対象の運動特性を定性的かつ定量的に表すことができる。
ダイバージェンス値はベクトル場の位置的な偏微分関数から算出される。ダイバージェンス値は並進運動成分および回転運動成分に依存しないので、対象が(例えば心臓の場合に或る限度内でそうであるように)異なる運動時相間において変位または回転する場合にも、収縮運動または拡張運動の安定かつ確実な検出が可能である。
変位ベクトルは、両画像から、例えばビデオ圧縮から知られているブロックマッチング法により求めることができる。この方法の場合には出発画像が同じ大きさの重ならない正方形ブロックに分割される。各ブロックは例えば16×16の画素からなっている。引続いて、各ブロックでは、到達画像内で次の位置、すなわち到達画像内で対応するブロックとの最大限のブロック相関が得られる位置が求められる。最善の相関の位置は、出発画像と到達画像との間におけるブロックもしくは局所的画像範囲の変位ベクトルを指定する。最も簡単な場合には、出発画像および到達画像における対応する画素間の差の大きさの和から相関が算出される。しかし、原理的には変位ベクトルの算出のための他のコスト関数も使用可能である。
ほぼ均一な画像範囲については原理的に変位ベクトルを求めることができないので、十分な構造を有する選択された画像範囲についてだけ変位ベクトルを算出すると有利である。
したがって、両画像間における変位ベクトルが求められる画像情報は対象のエッジであると好ましい。対象のエッジは、特に高いコントラスト跳躍によって画像内に表示され、画像内で簡単に再認識可能である。したがって、局所的な画像範囲内における減弱値の高い差に基づいて、確実に変位ベクトルを決定することが保証されている。変位ベクトルは、1つの頂点を有する画像エッジに対して特に良好に決定することができる。なぜならば、1つの頂点によって変位の全ての自由度が一義的に決定されているからである。
有利な実施態様においては、作成された画像が2次元のスライス画像であり、変位ベクトルがスライス画像間における画像情報の2次元変位である。この種のスライス画像は、心臓の検査の枠内において一般にコンピュータ断層撮影装置により作成されるので、対象の運動を解析するために追加的に撮影画像を作成する必要はない。
これに対する代替として、作成された画像が3次元のボリューム画像であり、変位ベクトルがボリューム画像間における画像情報の3次元変位であることも同様に考えられ得る。ボリューム画像も対象の検査の枠内において一般に作成されるので、対象の運動を解析のために新たな画像捕捉は必要でない。
検査時に作成された画像の評価によって、対象の運動、例えば心臓の運動を解析するために、MRまたはSPECTのような追加的なモダリティを使用しなくてもすむ。したがって、時間がかかりかつコストのかさむ患者の場所替えや検査前準備がなくてすむ。
ダイバージェンス値によってスカラー場が形成されるように、複数のダイバージェンス値が算出されると好ましい。スカラー場の評価によって個々のダイバージェンス値のノイズを回避することができる。例えば、N個の局所的に隣接するダイバージェンス値の平均化によって、ダイバージェンス値のノイズを1/(√N)に低減することが可能である。しかしダイバージェンス値におけるノイズを消去するための他の数学的関数も適用可能である。非線形演算としての中央値形成は、例えば、画像構造における乱れに基づいて無効であるダイバージェンス値の抑制を可能にする。
作成された画像が少なくとも1つの算出されたダイバージェンス値と一緒に表示されると有利であり、それによって操作者に対して対象の運動変化に関する概観を速やかに伝えることができる。
解析は、専ら2つの選択された心臓時相間において行なわれるか、または捕捉された一連の画像に基づいて行なわれるとよい。それぞれ2つの時間的に相前後する画像からダイバージェンス値が算出されるので、対象の時間的な運動経過が表示可能である。心臓の運動変化の時間的順序から、心臓の病気を示す運動変化が存在するかどうかが直接に識別可能である。
本発明の実施例および従属請求項による本発明の有利な形態が、次の概略的な図面に示されている。
図1は、対象、例えば心臓の運動を解析する方法を実施するのに適した本発明による断層撮影装置を斜視図で示す。
図2は、本発明による心臓の運動の解析方法の経過をブロック図による形式で示す。
図3は,心臓の輪郭画像に重畳されている心臓の拡張運動についての第1のベクトル場を概略的に示す。
図4は,心臓の輪郭画像に重畳されている心臓の収縮運動についての第2のベクトル場を概略的に示す。
図5は,異なる時点で検出された一連の画像をこれらの画像に割り当てられたダイバージェンス値と共に示す。
図1には本発明による断層撮影装置、ここでは符号2を付されたコンピュータ断層撮影装置が斜視図で示されている。この断層撮影装置2は、相前後する時点で断層撮影装置2により作成された少なくとも2つの画像3,4に基づいて、対象の運動、ここでは患者16の符号1を付された心臓の運動を解析するのに適している。
コンピュータ断層撮影装置2には、患者16が横たわることのできる移動可能なテーブル板18を備えた寝台装置が付設されている。テーブル板18は回転軸線19の方向に移動可能であるので、患者16に関係し心臓1がある検査領域を、コンピュータ断層撮影装置2のハウジング内の開口を通して、撮影システム20,21の測定範囲内へ移動させることができる。患者16および撮影システム20,21は、このようにして回転軸線19の方向に互いに相対的に移動可能であるので、種々の走査位置をとることができる。
投影を捕捉するために撮影システム20,21は、X線管の形での放射器20とこれに対向配置されている検出器21とを有する。検出器21は湾曲状に形成され、かつ検出器列に並べられた多数の検出素子22を含む。放射器20はファン状X線ビームの形でX線を発生し、X線ビームは測定範囲を透過し、引続いて検出器21の検出素子22に入射する。検出素子22は、測定範囲を透過したX線の減弱に依存した減弱値を発生する。X線を減弱値へ変換することは、例えばそれぞれシンチレータと光学的に結合されているフォトダイオードにより行なわれるか、または直接変換形半導体により行なわれる。検出器21は、このようにして、投影とも呼ばれる一連の減弱値を発生する。
撮影システム20,21はガントリ23に回転可能に配置されているので、投影を種々の投影方向から捕捉することができる。回転軸線19の方向への患者16の連続的な送りと同時のガントリ23の回転によって、スパイラル走査の際、回転軸線19に沿ったつまり患者16に沿った種々の位置における多数の種々の投影方向からの投影が収集される。このようにして得られた撮影システム20,21の投影が計算ユニット24に伝達され、計算により画像が形成され、表示ユニット25に表示可能である。画像は例えば検査領域のスライス画像またはボリューム画像である。
走査に並行して心臓の心電図(ECG)信号26がECG装置27により検出され、データ線を介して計算ユニット24に伝達される。異なる時点もしくは異なる運動時相での2つの画像の再構成は、心臓1が絶え間なく運動していることから、ECG信号の評価のもとでしか可能でない。
走査に並行して検出されたECG信号26が心臓1の運動時相の再構成のために評価される方法には、主として2つの方法(プロスペクティブトリガリング法およびレトロスペクティブトリガリング法)が存在する。
プロスペクティブトリガリング法:
プロスペクティブトリガリング法の場合、患者16のECG信号26から心臓信号の平均のR−R期間が決定される。この求められた時間間隔に基づいて、%値、例えば80%によって、データ取得の開始が決定される。その際に走査は、例えばプロスペクティブ(予測的)に心拡張中または心臓運動の予め定められた時相中にのみに行なわれる。
レトロスペクティブトリガリング法:
レトロスペクティブトリガリング法における走査は先ず患者16の心拍動に依存しないで行なわれる。ECG信号26は走査に並行して記録される。走査後、検出された生データは、再構成が同一の時相に属する生データのみに基づいて行なわれるように、ECG信号26の評価によって心臓の運動の個々の時相を割り当てられる。
少なくとも2つの画像3,4、すなわち心臓1の異なる運動時相での一連の画像を作成するために両方法のうちどちらが適用されるかは本発明にとって重要ではない。他の画像化方法も適用可能である。重要なことは、作成された画像3,4が心臓構造の撮像内にモーションアーチファクトのない鮮明度を有することだけである。
コンピュータ断層撮影装置2は、図2にブロック図形式で示されている心臓1の運動の解析方法が実行できるように、計算手段14および評価手段15を有する。
第1の方法ステップ28においては、ECG信号26と相関させられた生データから、異なる時点に少なくとも2つの画像3,4が再構成される。これらの時点には心臓1の異なる運動時相が割り当てられている。画像3,4はスライス画像であってもよいし、ボリューム画像であってもよい。
第2の方法ステップ29においては、それぞれ2つの画像3,4から、図3および図4に示されているように、変位ベクトル5;6からなるベクトル場7;8が求められる。各変位ベクトル5;6は第1の画像3と第2の画像4との間の局所的な画像情報の変位を表している。以下において、第1の画像を出発画像3と呼び、第2の画像を到達画像4と呼ぶ。
引続いて、このようにして求められたベクトル場7;8から、出発画像3における少なくとも1つの画素についてダイバージェンス値が算出され、到達画像4に対して、ダイバージェンス値の符号によって心臓の運動種類が指定でき、そしてダイバージェンス値の大きさによって心臓の運動強さが指定できる。好ましくは心臓壁における画素31についてのダイバージェンス値が決定され、したがってダイバージェンスは、負の符号の場合に心臓壁が収縮し、あるいは正の符号の場合に心臓壁が拡張するという傾向を示す。しかし、同様に、ダイバージェンス値が心臓の収縮運動または拡張運動に対応するように心臓中心における1つの点にダイバージェンスを適用することも考えられ得る。この場合に、ダイバージェンス値の大きさを、変位ベクトル分布の考慮のもとに、それぞれ1つの定められたボリュームに割り当てることができる。
もちろん、異なる画素でのダイバージェンス値のスカラー場が算出されてもよい。スカラー場から、低域通過フィルタリングまたは中央値形成によって、一般に障害のない運動指示値を導き出すことができる。
ベクトル場7;8および/またはダイバージェンス値の算出結果は、モホロジー(形態学)の関連を表示するために、画像3,4に重ね合わせ可能であり、かつ表示ユニット25に表示可能であるので、操作者は直接に心臓1の周期的な運動と解剖学的構造との定量的な経過に関する概括的な知識を獲得する。値の表示は、情報の直観的な把握のために、同様に擬似カラーコード化の形で可能である。
図3には、心臓1の拡張運動についての第1のベクトル場7が図式で示されている。ここではベクトル場7が心臓の輪郭画像12に重ね合わされている。出発画像3における心臓1のエッジ経過は実線で示され、到達画像4における心臓1のエッジ経過は破線で示されている。拡張運動に基づいて、出発画像3のエッジ経過が到達画像4のエッジ経過に向けて外側へ変位される。
画像におけるエッジ12;13の抽出はディジタル画像処理の種々の方法により行なうことができる。エッジの存在は例えば局所的勾配の大きさにより算出することができる。
ベクトル場7の変位ベクトル5は、図示の例では、出発画像3の全ての画素についてではなく、むしろ心臓1のエッジ12に沿って選択された画素についてのみ求められる。エッジ12におけるコントラスト跳躍によって伝えられた高い信号雑音比が変位ベクトルの確実な決定を保証する。変位ベクトル5は、1つの頂点を有する画像エッジに対して特に良好に決定することができる。なぜならば、1つの頂点によって、変位のあらゆる自由度が一義的に決定されているからである。
変位ベクトル5を決定するための全く異なる方法が存在する。慣用されている方法はビデオコード化において使用されるブロックマッチング法である。この方法では出発画像が等しい大きさの正方形ブロックに分割され、各ブロックは、例えば16×16個の局所的に隣接する画素から成る画像範囲10から形成されている。続いて、各ブロックでは、到達画像4において、このブロックと出発画像内で対応するブロックとの最善の相関が得られる位置が求められる。最善の相関の位置が、出発画像3と到達画像4との間におけるブロックもしくは局所的な画像範囲11の変位ベクトル5を指示する。
最も簡単な場合、相関は、出発画像3および到達画像4における対応する画素間の差の総和から算出される。しかし、原理的に変位ベクトル5の算出のための他のコスト関数も使用可能である。
このようにして算出されるベクトル場から、次の規則
Figure 2007167656
にしたがって、ダイバージェンスが算出される。ただしr→は成分r1〜rnを有するn次元空間における画素の位置ベクトル、V→は成分V1〜Vnを有する変位ベクトル、そして、
Figure 2007167656
は位置成分riによるViの偏微分である。
図4は変位ベクトル6からなる第2のベクトル場8を図式で示し、これは図3に示された第1のベクトル場7と違って心臓1の収縮運動に関係している。このベクトル場8も心臓1の輪郭画像に重ね合わされている。
図5は異なる時点で捕捉された一連の画像をグラフ表示で示す。それぞれ2つの時間的に相前後する画像3,4にダイバージェンス値9が割り当てられている。ダイバージェンス値9はこの例では対象の壁に適用されている。ダイバージェンス値9の時間的な連続性から、ダイバージェンス値9の個別観察における運動の種類および大きさの決定を超える運動の包括的な解析を行なうことができる。ダイバージェンス値9の時間的変化から、例えば、心臓壁の特定部位が心周期にわたって周期的に収縮もしくは緩和するかどうかを導き出すことができる。このために、時間的に相前後して求められたダイバージェンス値9の間の差が評価される。
ここに説明した方法は心臓の運動の解析に限定されない。並進運動および回転運動のほかに変形も有する対象について全く一般的に適している。
主たる本発明思想は次のとおり構成される。
本発明は、相前後する時点で断層撮影装置2により作成された少なくとも2つの画像3,4に基づいて対象1の運動を解析する方法および断層撮影装置2に関する。この方法および断層撮影装置2において、それぞれ2つの画像3,4から、変位ベクトル5;6から形成されたベクトル場7;8が求められ、運動を解析するためにベクトル場7;8から少なくとも1つのダイバージェンス値9が算出される。ダイバージェンス値9は、簡単に、収縮運動および拡張運動の定性的および定量的な検出を可能にし、ダイバージェンス値9の符号が対象1の運動の種類を指示し、そしてダイバージェンス値9の大きさが対象1の運動の強さを指示する。
対象、例えば心臓の運動を解析する方法を実施するのに適した本発明による断層撮影装置を示す斜視図 本発明による心臓の運動の解析方法の経過を示すブロック図 心臓の輪郭画像に重畳されている心臓の拡張運動についての第1のベクトル場を示す概略図 心臓の輪郭画像に重畳されている心臓の収縮運動についての第2のベクトル場を示す概略図 異なる時点で検出された一連の画像をこれらの画像に割り当てられたダイバージェンス値と共に示す概略図
符号の説明
1 対象(心臓)
2 断層撮影装置(コンピュータ断層撮影装置)
3 出発画像
4 到達画像
5 変位ベクトル
6 変位ベクトル
7 ベクトル場
8 ベクトル場
9 ダイバージェンス値
10 画像範囲
11 画像範囲
12 エッジ
13 エッジ
14 計算手段
15 評価手段
16 患者
17 寝台装置
18 テーブル板
19 回転軸線
20 放射器
21 検出器
22 検出器得エレメント
23 ガントリ
24 計算ユニット
25 表示ユニット
26 ECG信号
27 ECG装置
28 方法ステップ
29 方法ステップ
30 方法ステップ
31 画素

Claims (16)

  1. 相前後する時点で断層撮影装置(2)により作成された少なくとも2つの画像(3,4)に基づいて対象(1)の運動を解析する方法において、
    それぞれ2つの画像(3,4)から、エッジに沿って選択された画像範囲において、ベクトル場(7;8)を形成し第1の画像(3)と第2の画像(4)との間における局所的な画像情報の変位を表す変位ベクトル(5;6)が求められ、
    運動を解析するためにベクトル場(7;8)から少なくとも1つのダイバージェンス値(9)が算出されることを特徴とする対象の運動の解析方法。
  2. 変位ベクトル(5;6)が第1の画像(3)の1つの画像範囲(10)と第2の画像(4)の1つの画像範囲(11)との相関から得られることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 作成された画像(3;4)が2次元のスライス画像であり、変位ベクトル(5;6)がスライス画像間における画像情報の2次元変位であることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 作成された画像(3;4)が3次元のボリューム画像であり、変位ベクトル(5;6)がボリューム画像間における画像情報の3次元変位であることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  5. ダイバージェンス値(9)がスカラー場を形成するように、複数のダイバージェンス値(9)が異なる画素で算出されることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
  6. 作成された画像(3;4)が少なくとも1つの算出されたダイバージェンス値(9)と一緒に表示されることを特徴とする請求項1乃至5の1つに記載の方法。
  7. 複数の画像が作成され、それぞれ2つの時間的に相前後する画像(3;4)からダイバージェンス値(9)が算出されて、対象(1)の時間的な運動経過が表示されることを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の方法。
  8. 対象(1)が心臓であることを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の方法。
  9. 相前後する時点で断層撮影装置により作成された少なくとも2つの画像(3,4)に基づいて対象(1)の運動の解析を行なう断層撮影装置において、
    それぞれ2つの画像(3,4)からエッジに沿って選択された画像範囲において求められかつ第1の画像(3)と第2の画像(4)との間の局所的な画像情報の変位を表す変位ベクトル(5;6)から形成されるベクトル場(7;8)を算出する計算手段(14)と、
    ベクトル場(7;8)から少なくとも1つのダイバージェンス値(9)を算出する評価手段(15)とを備える
    ことを特徴とする断層撮影装置。
  10. 変位ベクトル(5;6)は、第1の画像(3)の1つの画像範囲(10)と第2の画像(4)の1つの画像範囲(11)との相関から求められることを特徴とする請求項9記載の断層撮影装置。
  11. 作成された画像(3;4)が2次元のスライス画像であり、変位ベクトル(5;6)がスライス画像間における画像情報の2次元変位であることを特徴とする請求項9又は10記載の断層撮影装置。
  12. 作成された画像(3;4)が3次元のボリューム画像であり、変位ベクトル(5;6)がボリューム画像間における画像情報の3次元変位であることを特徴とする請求項9又は10記載の断層撮影装置。
  13. ダイバージェンス値(9)がスカラー場を形成するように、複数のダイバージェンス値(9)が異なる画素で算出可能であることを特徴とする請求項9乃至12の1つに記載の断層撮影装置。
  14. 作成された画像(3;4)が少なくとも1つの算出されたダイバージェンス値(9)と一緒に表示可能であることを特徴とする請求項9乃至13の1つに記載の断層撮影装置。
  15. 複数の画像が作成され、それぞれ2つの時間的に相前後する画像(3;4)からダイバージェンス値(9)が算出されて、対象(1)の時間的な運動経過が表示されることを特徴とする請求項9乃至14の1つに記載の断層撮影装置。
  16. 断層撮影装置(2)がコンピュータ断層撮影装置であることを特徴とする請求項9乃至15の1つに記載の断層撮影装置。
JP2006342698A 2005-12-21 2006-12-20 対象の運動の解析方法および断層撮影装置 Withdrawn JP2007167656A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102005061359A DE102005061359A1 (de) 2005-12-21 2005-12-21 Verfahren und Tomographiegerät zur Durchführung einer Analyse einer Bewegung eines Objektes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007167656A true JP2007167656A (ja) 2007-07-05

Family

ID=38135533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006342698A Withdrawn JP2007167656A (ja) 2005-12-21 2006-12-20 対象の運動の解析方法および断層撮影装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20070197907A1 (ja)
JP (1) JP2007167656A (ja)
CN (1) CN101028196A (ja)
DE (1) DE102005061359A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009110252A1 (ja) * 2008-03-07 2009-09-11 アロカ株式会社 X線ct装置、および、その制御プログラム
JP2013040829A (ja) * 2011-08-12 2013-02-28 Tokyo Metropolitan Univ ボリュームデータ処理装置及び方法

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9358033B2 (en) 2005-09-07 2016-06-07 Ulthera, Inc. Fluid-jet dissection system and method for reducing the appearance of cellulite
US9486274B2 (en) 2005-09-07 2016-11-08 Ulthera, Inc. Dissection handpiece and method for reducing the appearance of cellulite
US10548659B2 (en) 2006-01-17 2020-02-04 Ulthera, Inc. High pressure pre-burst for improved fluid delivery
US8518069B2 (en) 2005-09-07 2013-08-27 Cabochon Aesthetics, Inc. Dissection handpiece and method for reducing the appearance of cellulite
US9011473B2 (en) 2005-09-07 2015-04-21 Ulthera, Inc. Dissection handpiece and method for reducing the appearance of cellulite
US9248317B2 (en) 2005-12-02 2016-02-02 Ulthera, Inc. Devices and methods for selectively lysing cells
US7885793B2 (en) 2007-05-22 2011-02-08 International Business Machines Corporation Method and system for developing a conceptual model to facilitate generating a business-aligned information technology solution
DE102007009182B4 (de) * 2007-02-26 2016-09-22 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Bilddarstellung von sich zyklisch bewegenden Objekten
GB2452064A (en) * 2007-08-23 2009-02-25 Siemens Medical Solutions Apparatus And Method For Scanning A Patient And Detecting a Mismatch Between Scans
US8439940B2 (en) 2010-12-22 2013-05-14 Cabochon Aesthetics, Inc. Dissection handpiece with aspiration means for reducing the appearance of cellulite
WO2010091273A1 (en) * 2009-02-05 2010-08-12 The Research Fondation Of State University Of New York Method and system for transfer of image data files
WO2010112825A2 (en) * 2009-03-31 2010-10-07 The University Of Manchester Nervous system monitoring method
US9358064B2 (en) 2009-08-07 2016-06-07 Ulthera, Inc. Handpiece and methods for performing subcutaneous surgery
US11096708B2 (en) 2009-08-07 2021-08-24 Ulthera, Inc. Devices and methods for performing subcutaneous surgery
BR112012014173A2 (pt) * 2009-12-15 2016-05-17 Koninkl Philips Electronics Nv método e compensador de dados
KR101430121B1 (ko) * 2010-04-06 2014-08-14 삼성전자주식회사 멀티-에너지 X-ray 시스템의 영상 처리 장치 및 그 방법
DE102010032450A1 (de) * 2010-07-28 2012-02-02 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zum Auswerten von MR-Messsignalen, Computerprogrammprodukt, elektronisch lesbarer Datenträger, Verarbeitungseinrichtung und Magnetresonanzanlage
DE102011075287B4 (de) * 2011-05-05 2016-07-21 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren zum Gewinnen eines 3D-Röntgenbilddatensatzes zu einem sich periodisch bewegenden Bildobjekt
US8861830B2 (en) 2011-11-07 2014-10-14 Paieon Inc. Method and system for detecting and analyzing heart mechanics
CN104318595A (zh) 2014-10-21 2015-01-28 沈阳东软医疗系统有限公司 Ct图像的运动向量场的计算方法及装置
US10993689B2 (en) * 2017-08-31 2021-05-04 General Electric Company Method and system for motion assessment and correction in digital breast tomosynthesis

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR0151410B1 (ko) * 1992-07-03 1998-10-15 강진구 영상신호의 운동벡터 검출방법
US6236742B1 (en) * 1997-07-09 2001-05-22 Peter H. Handel Coherent superscan early cancer detection
FR2819919A1 (fr) * 2001-01-23 2002-07-26 Koninkl Philips Electronics Nv Suivi de la deformation d'une structure lineique sur une image d'une sequence d'images d'un organe deformable dans le temps

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009110252A1 (ja) * 2008-03-07 2009-09-11 アロカ株式会社 X線ct装置、および、その制御プログラム
US8649478B2 (en) 2008-03-07 2014-02-11 Hitachi Aloka Medical, Ltd. X-ray CT scanner and control program thereof
JP2013040829A (ja) * 2011-08-12 2013-02-28 Tokyo Metropolitan Univ ボリュームデータ処理装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20070197907A1 (en) 2007-08-23
DE102005061359A1 (de) 2007-07-05
CN101028196A (zh) 2007-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007167656A (ja) 対象の運動の解析方法および断層撮影装置
JP6243121B2 (ja) 飛行時間情報を用いて画像化スキャンにおける動き検出及び補正をする方法と装置
EP3403582B1 (en) Method and apparatus for determining blood velocity in x-ray angiography images
JP4717486B2 (ja) X線装置の画像再構成装置および対象範囲の局部的3d再構成方法
KR101578770B1 (ko) 의료 영상 처리 장치 및 그에 따른 의료 영상 처리 방법
JP5481069B2 (ja) 対象物の少なくとも一部を細かく再現したものを再構成する再構成ユニット
JP4647360B2 (ja) 差分画像作成装置、差分画像作成方法、及び、そのプログラム
JP2018538076A (ja) 灌流デジタルサブトラクション血管造影
US8755565B2 (en) X-ray CT apparatus and image display method of X-ray CT apparatus
CN107613874A (zh) 用于评估血管狭窄的方法和装置
JP2013513792A5 (ja)
JP5156863B2 (ja) X線ct装置
KR101665513B1 (ko) 컴퓨터 단층 촬영 장치 및 그에 따른 ct 영상 복원 방법
JP2012000135A (ja) マルチモダリティ動画像診断装置
RU2596982C2 (ru) Проверка и определение местоположения сердца в эмиссионных изображениях
KR20170105876A (ko) 단층 촬영 장치 및 그에 따른 단층 영상 재구성 방법
JP2010158288A (ja) 画像表示装置およびプログラム
JP2001148005A (ja) 動いている対象物の三次元画像を再構成する方法
US9918685B2 (en) Medical image processing apparatus and method for medical image processing
JP2010099348A (ja) 医用画像処理装置
JP6344902B2 (ja) 画像処理装置及びその作動方法、撮影装置及びその作動方法、撮影システム、並びにコンピュータプログラム
JP5028490B2 (ja) 画像処理プログラム、画像処理方法および画像処理装置
JP4503279B2 (ja) X線ct装置
JP2003190147A (ja) X線ct装置及び画像処理装置
JP2021132994A (ja) 動態解析装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20100302