(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図22を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の遊技機1の説明図である。
遊技機1の前面枠(遊技枠)3は本体枠(外枠)2にヒンジ4を介して、遊技機1の前面に開閉回動可能に組み付けられる。前面枠3の表側には、遊技盤10(図2参照)が収装される。また、前面枠3には、遊技盤10の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材9が備えられている。この装飾部材9の内部にはLEDの発光を制御するLED基板561(図5参照)が備えられている。このLED基板561を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の左右には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ30が備えられている。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット11が備えられている。照明ユニット11の内部には、前述したLED基板561が備えられている。
照明ユニット11の右側には、遊技機1において異常が発生したことを報知するためのLEDが備えられている。
前面枠3の下部の開閉パネル20には図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられる。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が備えられている。
遊技者が演出ボタン17を操作することによって、遊技盤10に設けられた表示装置53(図2参照)で表示される演出変動表示ゲームの演出内容を選択し、当該演出変動表示ゲームにおいて、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、カードユニット610(図4参照)からプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
図2は、本発明の第1実施形態の遊技盤10の正面図である。
図1に示す遊技機1は、内部の遊技領域10a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うもので、ガラス枠18のカバーガラスの前側上半部の奥側には、遊技領域10aを構成する遊技盤10が設置されている。
遊技盤10は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール32で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール32の外側には、前面構成部材33、33、…が取り付けられている。そして、このガイドレール32で囲まれた遊技領域10a内に打球発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。また、ガイドレール32の一部に沿うようにして遊技領域10a内に配設され、内部に設けた複数のLEDを発光させることで遊技領域10aの装飾を行うサイドランプ55が取り付けられている。
遊技領域10aの略中央には、窓部52を形成するセンターケース51が取り付けられている。このセンターケース51に形成された窓部52の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出変動表示ゲームを表示可能な演出表示装置としての表示装置53が配されるようになっている。この表示装置53は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部53aがセンターケース51の窓部52を介して遊技盤10の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置53は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
また、遊技領域10a内には、普図始動ゲート34が設けられている。また、遊技領域10a内には、第1の始動入賞領域をなす第1始動入賞口45と、第2の始動入賞領域をなす第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置36と、が設けられている。そして、遊技球が普図始動ゲート34を通過した場合、補助遊技として普図変動表示ゲームが実行され、遊技球が第1始動入賞口45に入賞した場合は、補助遊技として第1変動表示ゲームが実行され、遊技球が普通変動入賞装置36に入賞した場合は、補助遊技として第2変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、遊技盤10には、普図変動表示ゲーム、第1変動表示ゲーム、及び、第2変動表示ゲームの遊技状態を報知する状態表示器40が配設されている。なお、状態表示器40については、図3で詳細を説明する。
さらに遊技領域10aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉42aを有し、第1変動表示ゲーム、第2変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置42が設けられている。また、特別変動入賞装置42の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴43が設けられている。この他、遊技領域10aには、一般入賞口44、44、…、打球方向変換部材としての風車46、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートSW34a(図5参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態である場合には、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。
普図変動表示ゲームが実行できない状態とは、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当りとなり普通変動入賞装置36が開状態に変換されている状態である。
普図変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた普図表示器301(図3参照)で実行されるようになっている。なお、表示装置53の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしてもよく、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置36は左右一対の開閉部材36a、36aを具備し、第1始動入賞口45の下方に配設され、この開閉部材36a、36aは、常時は遊技球の直径程度の間隔で閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL36b、図5参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置36に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、本実施形態の遊技機1は、第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として変動時間短縮状態(時短状態、第2動作状態)又は確率変動状態(確変状態)を発生可能となっている。
この変動時間短縮状態は、普通変動入賞装置36の動作状態が、通常動作状態(第1動作状態)に比べて開放状態となりやすい状態である。この変動時間短縮状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における実行時間よりも短くなるように制御される(例えば、10秒が1秒)。これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置36の開放回数が実質的に多くなるように制御される。
また、変動時間短縮状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置36が開放される場合に、普通変動入賞装置36の開放時間が通常動作状態の開放時間より長くなるように制御される(例えば、0.5秒が1.8秒)。また、変動時間短縮状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置36が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短動作状態においては普図変動表示ゲームが当りとなる確率が通常動作状態より高くなるように制御される。すなわち、通常動作状態よりも普通変動入賞装置36の開放回数が増加され、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、変動時間短縮状態中の第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームの変動表示時間は、通常動作状態中の第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームの変動表示時間よりも短縮される。
次に、第1始動入賞口45に入賞したとき、及び第2始動入賞口に入賞したときに実行される乱数事前判定について説明する。
第1始動入賞口45に遊技球が入賞した場合には、第1始動入賞口45へ遊技球が入賞したタイミングで大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、及び変動パターン決定用乱数を取得し、取得した大当り決定用乱数が特別遊技状態を生起させる所定の値であるか否かを判定する大当り事前判定、この大当り事前判定の結果が上記所定の値である場合に大当り図柄決定用乱数の値に基づいて第1変動表示ゲームの結果態様が確変図柄または通常図柄となるか、及び特別遊技状態において実行されるラウンド数を判定する大当り図柄事前判定、取得した変動パターン決定用乱数に基づいて第1変動表示ゲームにおいて実行する変動パターンを判定する変動パターン事前判定を行い、これらの乱数事前判定結果を、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶(特図1始動記憶)として記憶する。
また、第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合には、第2始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングで大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、及び変動パターン決定用乱数を取得し、取得した大当り決定用乱数が特別遊技状態を生起させる所定の値であるか否かを判定する大当り事前判定、この大当り事前判定の結果が上記所定の値である場合に大当り図柄決定用乱数の値に基づいて第2変動表示ゲームの結果態様が確変図柄または通常図柄となるか、及び特別遊技状態において実行されるラウンド数を判定する大当り図柄事前判定、取得した変動パターン決定用乱数に基づいて第2変動表示ゲームにおいて実行する変動パターンを判定する変動パターン事前判定を行い、これらの乱数事前判定結果を、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶(特図2始動記憶)として記憶する。
次ぎに、第1変動表示ゲームを構成する第1特別変動表示ゲーム及び第1演出変動表示ゲーム、第2変動表示ゲームを構成する第2特別変動表示ゲーム及び第2演出変動表示ゲームについて説明する。
第1特別変動表示ゲームは、状態表示器40の第1特図表示器302(図3参照)にて、第1特別識別情報を変動表示させ、変動時間が経過すると変動表示していた第1特別識別情報を、第1変動表示ゲームの結果に基づく停止結果態様で停止させるものである。
第1演出変動表示ゲームは、第1特別変動表示ゲームの開始に伴って、表示装置53にて複数の演出識別情報を変動表示させ、変動時間が経過すると変動表示していた演出識別情報を、第1変動表示ゲームの結果に基づく停止結果態様で停止させるものである。
第2特別変動表示ゲームは、状態表示器40の第2特図表示器303(図3参照)にて、第2特別識別情報を変動表示させ、変動時間が経過すると変動表示していた第2特別識別情報を、第2変動表示ゲームの結果に基づく停止結果態様で停止させるものである。
第2演出変動表示ゲームは、第2特別変動表示ゲームの開始に伴って、表示装置53にて複数の演出識別情報を変動表示させ、変動時間が経過すると変動表示していた演出識別情報を、第2変動表示ゲームの結果に基づく停止結果態様で停止させるものである。
ここで、第2始動記憶に基づく第2特別変動表示ゲーム及び第2演出変動表示ゲームは、第1始動記憶に基づく第1特別変動表示ゲーム及び第1演出変動表示ゲームよりも優先的に実行される。このため、第1特別変動表示ゲーム及び第1演出変動表示ゲームは、第2始動記憶数が「0」である場合に、先に記憶された第1始動記憶から順に実行される。
第1特別変動表示ゲーム及び第1演出変動表示ゲーム(以下、総称して第1変動表示ゲームという)が開始可能な状態(第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態)で、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って抽出された乱数が第1始動記憶として記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるとともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、第1変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。
また、第2特別変動表示ゲーム及び第2演出変動表示ゲーム(以下、総称して第2変動表示ゲーム)は第1変動表示ゲームよりも優先して実行されるため、第1始動記憶数が「1」以上である場合であっても、第2始動記憶数が0であれば、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って抽出された乱数が第2始動記憶として記憶されて、第2始動記憶数が1加算されるとともに、実行中の第1変動表示ゲームが終了後直ちに第2始動記憶に基づいて、第2変動表示ゲームが開始され、この際に第2始動記憶数が1減算される。
一方、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームが行われ、その変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第1始動記憶数が1加算されて、第1始動入賞口45に遊技球が入賞したタイミングで抽出された乱数が第1始動記憶として一つ記憶される。同様に、この場合に第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、第2始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第2始動記憶数が1加算されて、第2始動入賞口に遊技球が入賞したタイミングで抽出された乱数が第2始動記憶として一つ記憶される。
そして、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームが開始可能な状態となると、第1始動記憶又は第2始動記憶に基づき第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームが開始される。このとき、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームとが同時に実行されることはなく、第2変動表示ゲームが第1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1始動記憶と第2始動記憶がある場合には、第2変動表示ゲームが実行される。
第1、第2特別変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた状態表示器40で実行されるようになっており、特別識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。
また、表示装置53にて各特別変動表示ゲームに対応して複数種類の演出識別情報を変動表示させる第1、第2演出変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特別変動表示ゲームの結果として、特図表示器(図3に示す第1特図表示器305、又は第2特図表示器303)で停止した特別識別情報の結果態様が特別結果態様(たとえば「7」)となり、かつ、演出変動表示ゲームの結果として、表示装置53で停止した演出識別情報の結果態様が特別結果態様(たとえば「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
ここで、状態表示器40で実行される特別変動表示ゲームは、1つの特別識別情報を変動表示することに限らず、複数の特別識別情報を変動表示するようにしてもよく、同様に、表示装置53で実行される演出変動表示ゲームも、複数種類の演出識別情報を変動表示することに限らず、1つの演出識別情報を変動表示するようにしてもよい。
また、本実施形態の遊技機1は、変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。この確変状態は、変動表示ゲームでの当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。なお、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームのどちらの変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームの両方が確変状態となる。また、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
図3は、本発明の第1実施形態の状態表示器40の説明図である。
状態表示器40は、普図変動表示ゲーム、第1変動表示ゲーム、及び第2変動表示ゲームの遊技状態を報知するものである。具体的には、状態表示器40は、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器301と、第1特別変動表示ゲームを表示する第1特図表示器(第1特別変動表示手段)302と、第2特別変動表示ゲームを表示する第2特図表示器(第2特別変動表示手段)303と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器304と、第1変動表示ゲームの未処理回数(第1始動記憶数)を表示する第1特図記憶表示器305と、第2変動表示ゲームの未処理回数(第2始動記憶数)を表示する第2特図記憶表示器306と、第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームにおける結果が2R大当りか16R大当りかを表示するラウンド数表示器307と、現在の遊技状態を報知する遊技状態表示器308とを備える。
普図表示器301は、普図始動ゲート34を遊技球が通過した場合に点灯又は点滅し、普図変動表示ゲームを表示するLEDである。普図表示器301が点滅している場合は普図変動表示ゲームが変動表示中であることを示し、普図表示器301が点灯している場合は普図変動表示ゲームの結果が当りであることを示し、普図表示器301が消灯している場合は普図変動表示ゲームの結果がはずれであることを示している。
普図記憶表示器304は、第1普図記憶表示器304aと第2普図記憶表示器304bの2つのLEDからなり、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に消灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「0」であることを示し、第1普図記憶表示器304aが点灯し第2普図記憶表示器304bが消灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「1」であることを示し、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に点灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「2」であることを示し、第1普図記憶表示器304aが点滅し第2普図記憶表示器304bが点灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「3」であることを示し、第1普図記憶表示器及304a及び第2普図記憶表示器304bが共に点滅している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「4」であることを示している。
第1特図表示器302は、7セグメントLEDからなり、第1特別変動表示ゲームを表示するものである。
第2特図表示器303は、7セグメントLEDからなり、第2特別変動表示ゲームを表示するものである。
第1特図記憶表示器305は、4つのLEDからなり、点灯しているLEDの個数で第1変動表示ゲームの未処理回数を表示するものである。
第2特図記憶表示器306は、4つのLEDからなり、点灯しているLEDの個数で第2変動表示ゲームの未処理回数を表示するものである。
ラウンド数表示器307は、第1ラウンド数表示器307aと第2ラウンド数表示器307bの2つのLEDからなり、第1ラウンド数表示器307aが点灯し第2ラウンド数表示器307bが消灯している場合は第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの遊技結果が2R大当りであることを示し、第1ラウンド数表示器307aが消灯し第2ラウンド数表示器307bが点灯している場合は第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの遊技結果が16R大当りであることを示している。
遊技状態表示器308は、第1遊技状態表示器308aと第2遊技状態表示器308bと第3遊技状態表示器308cの3つのLEDからなり、第1遊技状態表示器308aが点灯している場合は大当り中(条件装置作動中)であることを示し、第1遊技状態表示器308aが消灯している場合は大当りでない状態(条件装置未作動)であることを示している。
また、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cが共に消灯している場合は第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの変動制御(変動時間)が予め設定された通常動作状態(通常制御状態)であることを示し、第2遊技状態表示器308bが点灯し第3遊技状態表示器308cが消灯している場合は変動時間短縮状態(時短状態)であることを示し、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cが共に点灯している場合は第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームにおいて大当りとなる確率が所定の確率である通常確率状態よりも高く設定された高確率状態(確率変動状態)であることを示している。
さらに、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cが共に消灯している場合はエラー未報知状態を示し、第2遊技状態表示器308bが消灯し第3遊技状態表示器308cが点灯している場合はエラー報知中状態であることを示している。具体的には、遊技機の電源投入時に第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームにおいて大当りとなる確率が高確率状態となっている場合にエラー状態であると判定して、第3遊技状態表示器308cが点灯する。この第3遊技状態表示器308cが点灯した状態は、高確率状態が停止するまで継続することとなる。
図4は、本発明の第1実施形態の遊技機1の電源系統のブロック図である。
遊技機1は、電源供給装置700、遊技制御装置500、演出電源/コマンド中継端子板570、演出制御装置550、払出制御装置580、発射制御装置590、カードユニット接続端子板600、及びカードユニット610を備える。
電源供給装置700は、遊技機1の外部から供給されるAC24Vの電源から所要の電源を生成する装置である。具体的には、バックアップ電源(DC3VBB及びDC5VBB)、及びその他の電源(NDC24V、DC5V、DC12V、DC18V、及びDC32V)を生成する。
なお、“DC”は直流、“AC”は交流、“NDC”は脈流(整流後の電圧であって且つ平滑化処理前の電圧)を表し、また、添え字の“BB”はバッテリバックアップ電圧であることを表している。バックアップ期間は、たとえば、2〜3日間程度である。
バッテリバックアップ直流電圧(DC5VBB、DC3VBB)は当然のこと、それ以外の直流電圧(DC32V、DC18V、DC12V、DC5V、DC3V)についても、瞬間的な停電(いわゆる瞬停)が発生した場合に規定の電圧を維持できる保証期間〔例:AC24Vの2波分(40ms)程度〕が定められている。この瞬停保証機能は、AC24Vから各々の直流電圧(DC32V、DC18V、DC12V、DC5V、DC3V)を生成する際の平滑化コンデンサの働きによるものである。つまり、大容量の平滑化コンデンサが用いられており、その平滑化コンデンサの蓄積電荷を徐々に放出することによって、少なくとも上記の保証期間内の遊技機1の動作を支障無く維持できるようになっている。
電源供給装置700は、停電を検出した場合に、停電検出信号及びリセット信号を遊技制御装置500及び払出制御装置580に出力し、リセット信号を演出制御装置550及び発射制御装置590に出力する。
停電検出信号はNMI割り込みであり、停電検出信号が入力された遊技制御装置500及び払出制御装置580は、各装置の制御情報(CPUのレジスタデータ等)をバックアップ電源によって保持する停電処理を実行する。
演出制御装置550は停電処理を実行しないので、電源供給装置700は演出電源/コマンド中継端子板570には、停電検出信号を出力せず、リセット信号のみを出力する。また、発射制御装置590も停電処理を実行しないため、払出制御装置580は、停電検出信号1が入力された場合、停電検出信号1を発射制御装置590にリセット信号として出力する。
また、リセット信号が入力された各装置は、RAMの記憶領域を初期化する。
図4において、電源供給装置700から出力される停電検出信号1は、遊技制御装置500及び払出制御装置580の停電検出信号であり、また発射制御装置590のリセット信号である。また、電源供給装置700から出力される停電検出信号2は、遊技制御装置500及び払出制御装置580に出力されるリセット信号である。また、電源供給装置700から出力される停電検出信号3は、演出制御装置550のリセット信号である。
電源供給装置700は、遊技制御装置500、演出電源/コマンド中継端子板570、払出制御装置580及びカードユニット接続端子板600に接続される。また、演出電源/コマンド中継端子板570は演出制御装置550に接続され、払出制御装置580は発射制御装置590に接続され、カードユニット接続端子板600はカードユニット610に接続される。
電源供給装置700は、遊技制御装置500に、DC32V、DC12V、DC5V、及びDC5VBBを供給する。
DC32Vは、普電SOL36b(図5参照)及び大入賞口SOL42b(図5参照)を駆動させるための電源であり、DC12Vは、各種SW及びセンサを駆動させるための電源であり、DC5Vは、遊技用マイコン501(図5参照)を駆動させるための電源であり、DC5VBBは、バックアップ電源である。
また、電源供給装置700は、停電検出信号である停電検出信号1、及びリセット信号である停電検出信号2を、遊技制御装置500に出力する。電源供給装置700に備わるバックアップクリアスイッチが操作された場合に、RAM初期化信号を遊技制御装置500に出力する。
電源供給装置700は、演出電源/コマンド中継端子板570を介して、演出制御装置550に、DC32V、NDC24V、DC18V、DC12V、及びDC5Vを供給する。
DC32Vは、役物駆動モータ560(図5参照)を駆動させるための電源である。NDC24Vは、各LED基板561(図5参照)が制御するLEDを駆動させるための電源である。DC18Vは、表示装置53を駆動させるための電源である。DC5Vは、演出制御装置550の図5に示すCPU551、ROM552、RAM553、画像ROM554、音ROM555、VDP556、及び音LSI557を駆動させるための電源である。
電源供給装置700は、演出制御装置550のリセット信号である停電検出信号3を演出電源/コマンド中継端子板570を介して、演出制御装置550に出力する。
演出制御装置550には、バックアップ電源が供給されていないため、停電が発生した場合には、停電発生時にRAM553(図5参照)に記憶された情報を記憶保持できない。
電源供給装置700は、払出制御装置580に、DC32V、DC12V、DC5V、及びDC3VBBを供給する。
DC32Vは、図示しない払出モータを駆動させるための電源である。DC12Vは、払い出された遊技球を検出する図示しない払出SWを駆動するための電源である。DC5Vは、払出制御装置580の図示しないCPU及びRAM等を駆動させる電源である。DC3VBBは、バックアップ電源である。
また、電源供給装置700は、停電検出信号である停電検出信号1、及びリセット信号である停電検出信号2を払出制御装置580に出力する。バックアップクリアスイッチが操作された場合に、RAM初期化信号を払出制御装置580に出力する。
電源供給装置700は、払出制御装置580を介して発射制御装置590に、DC32V、DC12V、DC5V、及びDC3VBBを供給する。
DC32Vは、遊技球を発射させる図示しない発射装置を駆動させるための電源である。DC12Vは、操作部24の回動量を検出する図示しない回動量検出SWを駆動するための電源である。DC5Vは、発射制御装置590の図示しないCPU及びRAM等を駆動させる電源である。DC3VBBは、バックアップ電源である。
また、払出制御装置580は、停電検出信号1の入力を検出した場合には、発射制御装置590のリセット信号である停電検出信号1を発射制御装置590に出力する。また、払出制御装置580は、RAM初期化信号の入力を検出した場合には、RAM初期化信号を発射制御装置590に出力する。
電源供給装置700は、カードユニット接続端子板600を介してカードユニット610に、AC24Vを供給する。カードユニット610は、プリペイドカード及び会員カード等が挿入可能な装置である。
図5は、本発明の第1実施形態の遊技機1の構成を示すブロック図である。
遊技機1は、遊技機1で行われる遊技を統括的に制御する遊技制御装置500、各種演出を行うために表示装置53及びスピーカ30等を制御する演出制御装置550、遊技球を払い出すために図示しない払出モータを制御する払出制御装置580を備える。
図5では、遊技制御装置500及び演出制御装置550について説明する。
まず、遊技制御装置500について説明する。
遊技制御装置500は、遊技用マイコン501、入力I/F(Interface)505、出力I/F(Interface)506及び外部通信端子507を備える。
遊技用マイコン501は、CPU(演算処理装置)502、ROM(Read Only Memory)503、及びRAM(Random Access Memory)504を備える。
CPU502は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM503は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM504は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
外部通信端子507は、遊技制御装置500の設定情報等を検査する検査装置等の外部機器に遊技制御装置500を接続する。
CPU502は、入力I/F505を介して各種入力装置(第1始動口SW45a、第2始動口SW36d、一般入賞口SW44a、ゲートSW34a、カウントSW42d、ガラス枠開放SW18a、前面枠開放SW3a、及び球切れSW54)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
第1始動口SW45aは、第1始動入賞口45に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。第2始動口SW36dは、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
一般入賞口SWa44a〜44nは、一般入賞口44に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。ゲートSW34aは、普図始動ゲート34を遊技球が通過したことを検出するスイッチである。
カウントSW42dは、特別変動入賞装置42の大入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
ガラス枠開放SW18aは、ガラス枠18が開放されたことを検出するスイッチである。前面枠開放SW3aは、前面枠3が開放されたことを検出するスイッチである。
球切れSW54は、遊技機1の内部に貯留され、払い出しに用いられる遊技球の数が所定数以下になったことを検出するスイッチである。
また、CPU502は、出力I/F506を介して、普図表示器301、第1特図表示器302、第2特図表示器303、普図記憶表示器304、第1特図記憶表示器305、第2特図記憶表示器306、ラウンド数表示器307、遊技状態表示器308、普電ソレノイド(SOL)36b、及び大入賞口ソレノイド(SOL)42bが接続される。
普電SOL36bは、普図表示器301で実行される普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となった場合に、開閉部材36a、36aを開放し、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態にする。
大入賞口SOL42bは、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの結果が、特別の結果態様となり、特別遊技状態となった場合に、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放して、大入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする。
また、遊技制御装置500は、遊技機データを、外部端子板508を介して、図示しない情報収集端末装置を介して、図示しない遊技場管理装置に出力する。遊技場管理装置は、遊技場に設置された遊技機1の遊技データを収集管理する計算機である。
また、払出制御装置580は、遊技球が一般入賞口44又は大入賞口に入賞した場合に、入賞した入賞口に対応する数の遊技球の払い出しを行う払出指令を遊技制御装置500から受信した場合に、又は球貸ボタン26が操作された場合に、所定数の遊技球の払い出しを行う払出指令をカードユニット610から受信した場合に、受信した払出指令に基づいて、図示しない払出モータを制御する。なお、払出指令には、払い出す遊技球の数が含まれる。
遊技制御装置500は、遊技状態に応じて各種コマンドを演出制御装置550へ送信する。
次に、演出制御装置550について説明する。
演出制御装置550は、遊技制御装置500から入力される各種コマンドに基づいて、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30を制御する。また、演出制御装置550は、演出ボタン17から当該演出ボタン17が操作されたことを示す信号が入力される。
演出制御装置550は、CPU551、ROM552、RAM553、画像ROM554、音ROM555、VDP556、音LSI557、通信I/F558、及び入出力I/F559を備える。
CPU551は、遊技制御装置500からの指令に基づいて、各種演出を制御する主制御装置である。ROM552は、演出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM553は、演出制御時にワークエリアとして利用される。
画像ROM554には、表示装置53に表示される画像データが格納されている。音ROM555には、スピーカ30から出力される音データが格納されている。
VDP556は、表示装置53への画像出力を制御するプロセッサである。音LSI557は、スピーカ30からの音声出力を制御する回路である。
通信I/F558は、遊技制御装置500に接続されるインタフェースである。入出力I/F559は、演出ボタン17、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30に接続されるインタフェースである。
演出ボタン17は、上皿21の上縁部に設けられ、表示装置53で実行される第1演出変動表示ゲーム又は第2演出変動表示ゲーム(以下、総称して演出変動表示ゲームという)中に遊技者によって操作される。
役物駆動モータ560は、表示装置53の上方に配置され、リーチ時、及び特別遊技状態時等に演出のための動作をする可動演出役物60を可動させるために動作する。
各種LED基板561には、遊技盤10に配設された装飾部材や照明ユニット11等を点灯させるためのLEDが配設される。
次に、遊技状態に合わせて遊技制御装置500から演出制御装置550に送信される各種コマンドを、図6及び図7を用いて説明する。
図6は、本発明の第1実施形態の遊技状態の遷移図である。図7は、本発明の第1実施形態の遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信される各種コマンドを説明するためのテーブルである。
遊技機1に電源が投入され、遊技制御装置500に供給される電圧が所定値以上になったタイミング(図6に示すタイミングA)で、遊技制御装置500は、電源投入コマンドを演出制御装置550に送信する。遊技制御装置500が電源投入コマンドを送信する場合には、図7に示すように、MODEデータとして「AAH」を送信し、ACTIONデータとして「55H」を演出制御装置550へ送信する。
電源投入コマンドは、電源投入時に表示装置53に表示される演出識別情報を指示するとともに、当該電源投入時の演出識別情報を表示した後に客待ちデモンストレーション(以下、客待ちデモ)の演出を指示することによって、遊技制御装置500のRAM504が初期化されたことを報知するコマンドである。
遊技制御装置500は、変動表示ゲームの終了後、始動記憶がない場合には、表示装置53に客待ちデモを指示するためのコマンドを送信し、演出制御装置550は、客待ちデモコマンドを受信することに基づいて、最後に第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームが実行されてから第1始動入賞口45又は第2始動入賞口への入賞が発生しないまま所定時間が経過した場合(図6に示すタイミングB)、表示装置53に客待ちデモ画面を表示する。
なお、遊技制御装置500は、演出制御装置550に客待ちデモを送信する場合に、MODEデータとして「80H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を送信する。
客待ちデモ中に第1始動入賞口45又は第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームを実行する。この第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームで、特別遊技状態を生起させるか否かを判定するための大当り決定用乱数と、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となる場合に確変図柄または通常図柄となるのか、及び特別遊技状態において実行されるラウンド数を判定するための大当り図柄決定用乱数と、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの変動時間を決定するための変動パターン決定用乱数と、を取得する。
そして、遊技制御装置500は、取得した大当り決定用乱数に基づき特別遊技状態を発生させるか否かを決定し、取得した大当り図柄決定用乱数に基づき特別結果態様(停止図柄の種類)及びラウンド数を決定し、取得した変動パターン決定用乱数に基づき変動時間を決定する。遊技制御装置500は、変動時間を決定すると、決定された変動時間に対応する変動表示ゲームの変動パターン(特別変動表示ゲームの変動パターン、及び演出変動表示ゲームの変動パターンの種類)を決定する。
客待ちデモ中は第1始動記憶数及び第2始動記憶数がともに「0」であるので、遊技制御装置500は、第1始動入賞口45に遊技球が入賞した場合には直ちに第1変動表示ゲームを開始(第1特図表示器302において第1特別変動表示ゲームを開始)し、第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合には直ちに第2変動表示ゲームを開始(第2特図表示器303において第2特別変動表示ゲームを開始)する。
第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームを開始する場合に、第1特別変動表示ゲーム又は第2特別変動表示ゲームと同調して表示装置53にて演出変動表示ゲームを開始するために、遊技制御装置500は、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの実行を開始するタイミング(図6に示すタイミングC)で第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの変動時間を示す図7に示す変動パターン指定コマンドを演出制御装置550に送信する。
演出制御装置550は変動パターン指定コマンドを受信すると、表示装置53にて演出変動表示ゲームの演出を開始し(複数の演出識別情報(飾り図柄)の変動表示を開始し)、変動時間の計測を開始する。このため、変動パターン指定コマンドは、変動表示ゲームの変動時間を演出制御装置550に指示するとともに、変動表示ゲームの開始を指示するコマンドである。
なお、変動パターン指定コマンドは、遊技制御装置500が変動パターン決定用乱数に基づいて決定し得る変動時間の分だけ予め登録されており、図7では、464個の変動パターン指定コマンドが設定されている。
遊技制御装置500は、変動パターン指定コマンドの演出制御装置550への送信が完了したタイミング(図6に示すタイミングc1)で、取得した大当り図柄決定用乱数に基づく第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの結果を示す飾り図柄指定コマンド1〜9(図7参照)のいずれかを送信する。
以下に飾り図柄指定コマンド1〜9について説明する。
飾り図柄指定コマンド1は、変動表示ゲームにおける停止結果態様がはずれになること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄がはずれになること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド1を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド2は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が16ラウンド確変を示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が16ラウンド確変図柄になること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。16ラウンド確変を示す結果態様(16ラウンド確変図柄)とは、飾り図柄が停止した演出変動表示ゲームで16ラウンドの特別遊技状態が発生し、当該特別遊技状態が終了すると確変状態になることを遊技者に報知する結果態様(図柄、記号等)である。ここで、ラウンドとは、特別変動入賞装置42の開閉扉42aが特別遊技状態中に開放されてから、所定個数の遊技球が特別変動入賞装置42に入賞するか、所定時間を経過して開閉扉42aが閉塞されるまでのことをいい、ラウンド数は、特別遊技状態中に開閉扉42aが開放される回数をいう。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド2を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「02H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド3は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が2ラウンド確変を示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が2ラウンド確変図柄になること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド3を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「03H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド4は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が2ラウンド通常を示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が2ラウンド通常図柄になること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。通常を示す結果態様(通常図柄)とは、飾り図柄が停止した演出変動表示ゲームで発生した特別遊技状態の終了後に確変状態が発生しないことを遊技者に報知する結果態様(図柄、記号等)である。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド4を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「04H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド5は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が16ラウンド通常となり、時短回数が20回であることを示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が16R通常図柄になり、時短20回であること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。時短20回とは、飾り図柄が停止した演出変動表示ゲームで発生した特別遊技状態の終了後に時短状態が発生し、当該時短状態中に特別変動表示ゲームが20回実行されると当該時短中を終了することをいう。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド5を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「05H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド6は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が16ラウンド通常となり、時短回数が40回であることを示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が16R通常図柄になり、時短40回であること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド6を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「06H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド7は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が16ラウンド通常となり、時短回数が60回であることを示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が16R通常図柄になり、時短60回であること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド7を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「07H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド8は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が16ラウンド通常となり、時短回数が20回であることを示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が16R通常図柄になり、時短80回であること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド8を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「08H」を演出制御装置550へ送信する。
飾り図柄指定コマンド9は、変動表示ゲームにおける停止結果態様が16ラウンド通常となり、時短回数が20回であることを示す結果態様になること(演出変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止図柄が16R通常図柄になり、時短100回であること)を演出制御装置550に指示するコマンドである。
遊技制御装置500が飾り図柄指定コマンド9を送信する場合には、MODEデータとして「90H」を送信し、ACTIONデータとして「09H」を演出制御装置550へ送信する。
遊技制御装置500は、図6に示すタイミングCで変動パターン指定コマンドを演出制御装置550に送信したタイミングで、時間計測を開始し、取得した変動パターン決定用乱数に基づく変動表示ゲームの変動時間が経過すると、特別変動表示ゲームにおける特別識別情報の変動表示を停止する。
また、演出制御装置550は、図6に示すタイミングCで遊技制御装置500から変動パターン指定コマンドを受信すると、時間計測を開始し、変動パターン指定コマンドによって指示される変動表示ゲームの変動時間が経過すると、演出変動表示ゲームにおけるすべての飾り図柄の変動表示を停止する。
したがって、特別変動表示ゲームの変動表示の開始と演出変動表示ゲームの変動表示の開始とが同じタイミングとなり、特別変動表示ゲームの変動表示の停止と演出変動表示ゲームの変動表示の停止とが同じタイミングとなるので、特別変動表示ゲームと演出変動表示ゲームとを同調させることができる。
また、本発明の実施形態の遊技機においては、遊技制御装置500が乱数事前判定の結果を示す演出事前判定コマンド(図8参照)を、乱数事前判定の実行後、当該乱数に基づく変動表示ゲームの実行前に演出制御装置550に送信している。これにより、演出制御装置550は、当該演出事前判定コマンドが送信された始動記憶に基づく変動表示ゲーム(演出変動表示ゲーム)を実行する前に実行される変動表示ゲーム(演出変動表示ゲーム)において予告演出を実行できる。なお、この予告演出については、図8で詳細を説明する。
このように、本発明の遊技機では、変動表示ゲーム(演出変動表示ゲーム)を実行する前に、遊技制御装置500が変動表示ゲーム(演出変動表示ゲーム)の結果を事前に演出制御装置550に送信するので、遊技制御装置500にかかる処理負荷が増大している。このため、遊技制御装置500の他の処理による負荷を軽減しなければならない。
ここで、従来の遊技機では、演出制御装置550が変動パターン指定コマンドを受信した場合に時間計測を開始しないため、遊技制御装置500が変動表示ゲームで決定された変動時間を経過した場合に全図柄の停止を指示する変動停止指令信号を送信する必要があった。
これに対して、本発明の遊技機においては、演出制御装置550が変動パターン指定コマンドを受信した場合に時間計測を開始し、変動表示ゲームの変動時間が経過した場合に全図柄を停止させるため、遊技制御装置500が従来の遊技機のように変動停止指令信号を送信する必要がないので、遊技制御装置500にかかる処理負荷を軽減できる。
次に、タイミングCで送信された変動パターン指定コマンドにより開始された変動表示ゲーム(演出変動表示ゲーム)で時短状態が終了する場合であって、当該変動表示ゲーム(演出変動表示ゲーム)の契機となった大当り決定用乱数の判定結果がはずれである場合には、時短状態が終了することを演出制御装置550に指示するために、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数の判定で決定された変動時間が経過したタイミング(図6に示すタイミングd1)で、変動時間短縮機能未作動時情報コマンドを演出制御装置550に送信する。遊技制御装置500は、変動表示ゲームを実行していない始動記憶がない場合には、表示装置53に客待ちデモを表示させるために図6に示すタイミングBに戻る。また、遊技制御装置500は、変動表示ゲームを実行していない始動記憶がある場合には、変動表示ゲームを開始し、変動表示ゲームの開始を演出制御装置550に指示するためにタイミングCに戻り、変動パターン指定コマンドを演出制御装置550に送信して変動表示ゲームを開始する。
なお、遊技制御装置500が変動時間短縮未作動時情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「03H」を演出制御装置550へ送信する。
一方、タイミングCで送信された変動パターン指定コマンドにより開始された変動表示ゲーム(演出変動表示ゲーム)で特別遊技状態を発生させる場合には、特別遊技状態中の遊技状態を低確率状態にすることを演出制御装置550に通知するために、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数の判定で決定された変動時間が経過したタイミング(図6に示すタイミングd2)で、図7に示す低確率情報コマンドを演出制御装置550に送信する。
遊技制御装置500が低確率情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を演出制御装置550へ送信する。
そして、遊技制御装置500は、低確率情報コマンドの送信が完了したタイミングで(図6に示すタイミングE)で、特別遊技状態が開始する際の演出(ファンファーレ演出)を演出制御装置550に指示するために、ファンファーレコマンドを送信する。
遊技制御装置500がファンファーレコマンドを送信する場合には、MODEデータとして「85H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を演出制御装置550へ送信する。
ファンファーレコマンドの送信が完了したタイミング(図6に示すタイミングe1)で、遊技制御装置500は、タイミングc1で送信した飾り図柄指定コマンドと同じ飾り図柄指定コマンドを演出制御装置550に送信する。
これは、演出制御装置550が特別遊技状態を発生することとなった変動表示ゲームの結果態様を表示装置53に表示して、特別遊技状態の終了後に発生する遊技状態の種類(確変状態や通常状態)を遊技者が把握し易くするためである。
そして、遊技制御装置500は、飾り図柄指定コマンドの送信が完了したタイミング(タイミングF)で現在のラウンド数に対応する大当り中の演出を演出制御装置550に指示するために、現在のラウンド数に対応する大入賞口開放コマンドを演出制御装置550に送信する。現在のラウンド数に対応する大当り中の演出は、現在のラウンド数を表示装置53に表示する演出である。
なお、図6に示すタイミングe1で飾り図柄指定コマンドの送信が完了して、タイミングFに進んだ場合には1回目のラウンドになるので、遊技制御装置500は、1ラウンド目の大当り中演出を演出制御装置550に実行させるために、大入賞口開放1回目コマンドを演出制御装置550に送信する。
なお、遊技制御装置500が大入賞口開放1回目コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「86H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を演出制御装置550へ送信する。
タイミングFで大入賞口開放コマンドの送信が完了したタイミング(タイミングf1)で、タイミングc1で送信した飾り図柄指定コマンドと同じ飾り図柄指定コマンドを演出制御装置550に送信する。
そして、大入賞口に所定個数の遊技球が入賞したタイミング(タイミングG)で、遊技制御装置500は、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開状態から閉状態にする。そして、遊技制御装置500は、現在のラウンド数がタイミングf1で送信された飾り図柄指定コマンドに含まれるラウンド数に達したか否かを判定する。現在のラウンド数がタイミングf1で送信された飾り図柄指定コマンドに含まれるラウンド数に達した場合には、特別遊技状態を終了するので、表示装置53にエンディング画面の表示を演出制御装置550に指示する大当り終了動作コマンドを演出制御装置550に送信する(タイミングH)。
遊技制御装置500が、大当り終了動作コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「88H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を演出制御装置550へ送信する。
タイミングHにおける大当り終了動作コマンドの送信が完了したタイミング(タイミングh1)で、タイミングc1で送信した飾り図柄指定コマンドと同じ飾り図柄指定コマンドを演出制御装置550に送信する。
そして、タイミングh1における飾り図柄指定コマンドの送信が完了したタイミング(タイミングh2)で、特別遊技状態の終了後の遊技状態を演出制御装置550に指示するためのコマンド(遊技状態情報)を送信する。
以下にタイミングh2で送信されるコマンドについて説明する。
特別遊技状態が発生しているので、タイミングh1で送信された飾り図柄指定コマンドは、飾り図柄指定コマンド2〜9のいずれかである。
タイミングh1で送信された飾り図柄指定コマンドが時短状態ではなく16ラウンド大当り後に確変状態になることを示すコマンド(飾り図柄指定コマンド2)である場合には、遊技制御装置500は、確変状態になることを示す高確率情報コマンド、及び変動時間短縮機能作動状態を指示する変動時間短縮機能作動時情報コマンドを演出制御装置550に送信する。
遊技制御装置500が高確率情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「02H」を演出制御装置550へ送信する。
また、遊技制御装置500が変動時間短縮機能作動時情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「04H」を演出制御装置550に送信する。
タイミングh1で送信された飾り図柄指定コマンドが時短状態ではなく、2ラウンド大当り後に確変状態になることを示すコマンド(飾り図柄指定コマンド3)である場合には、遊技制御装置500は、遊技者に確変状態になることを報知し、変動時間短縮機能を作動させる場合は、確変状態になることを示す高確率情報コマンド、及び変動時間短縮機能作動状態を指示する変動時間短縮機能作動時情報コマンドを演出制御装置550に送信し、遊技者に確変状態になることを報知せず、変動時間短縮機能を未作動とする潜伏確変状態とする場合は、潜伏確変状態になることを示す高確率+変動時間短縮機能未作動時情報コマンドを演出制御装置550に送信する。なお、潜伏確変状態については後述する。
遊技制御装置500が高確率情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「02H」を演出制御装置550へ送信し、変動時間短縮機能作動時情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「04H」を演出制御装置550に送信し、高確率+変動時間短縮機能未作動時情報コマンドコマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「05H」を演出制御装置550へ送信する。
また、タイミングh1で送信された飾り図柄指定コマンドが2ラウンド大当り後に時短状態にも確変状態にもならないことを示すコマンド(飾り図柄指定コマンド4)である場合には、遊技制御装置500は、低確率状態を指示する低確率情報コマンド、及び変動時間短縮機能未作動状態を指示する変動時間短縮機能未作動時情報コマンドを演出制御装置550に送信する。
遊技制御装置500が低確率情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を演出制御装置550に送信する。
また、遊技制御装置500が変動時間短縮機能未作動時情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「03H」を演出制御装置550に送信する。
ここで、2ラウンド大当り後に時短状態にも確変状態にもならない場合は、変動時間短縮機能が未作動状態となり、遊技者に確率状態が低確率であることの報知を行わないと、前述した潜伏確変状態と確率状態が低確率か高確率かの違いしかなく、表示装置53での演出内容を同一にした場合は、遊技者からの見た目上に差異はない。すなわち、演出制御装置550は、遊技制御装置500からこの2ラウンド大当り後に時短状態にも確変状態にもならない状態を指示された場合と、潜伏確変状態であることを指示された場合は、表示装置53で同一の演出を表示し、遊技者に大当り確率が高確率(潜伏確変状態)であるのか否かという推測を行わせ、興趣を高める遊技状態を構築することができる。
また、タイミングh1で送信された飾り図柄指定コマンドが飾り図柄指定コマンドが、確変状態にはならず時短状態になることを示すコマンド(飾り図柄指定コマンド5〜9のいずれか)である場合には、低確率状態を指示する低確率情報コマンド、及び変動時間短縮機能作動状態を指示する変動時間短縮機能作動時情報コマンドを演出制御装置550に送信する。
低確率情報コマンドの送信方法は上述したので説明を省略する。
遊技制御装置500が変動時間短縮機能作動時情報コマンドを送信する場合には、MODEデータとして「A0H」を送信し、ACTIONデータとして「04H」を演出制御装置550へ送信する。
そして、遊技制御装置500は、変動表示ゲームを実行していない始動記憶がない場合には、表示装置53に客待ちデモを表示させるために図6に示すタイミングBに戻る。また、遊技制御装置500は、変動表示ゲームを実行していない始動記憶がある場合には、変動表示ゲームを開始し、変動表示ゲームの開始を演出制御装置550に指示するためにタイミングCに戻り、変動パターン指定コマンドを演出制御装置550に送信する。
一方、現在のラウンド数がタイミングf1で送信された飾り図柄指定コマンドに含まれるラウンドに達していない場合には、現在のラウンドと次のラウンドとの間のインターバル期間であることを示す演出(インターバル演出)を演出制御装置550に実行させるために、インターバルコマンドを演出制御装置550に送信する(タイミングG)。
具体的には、ラウンド数分のインターバルコマンドが遊技制御装置500に予め設定されており、遊技制御装置500は、現在のラウンド数に対応するインターバルコマンドを選択して演出制御装置550に送信する。
例えば、現在のラウンド数が1ラウンド目である場合には、遊技制御装置500は、MODEデータとして「87H」を送信し、ACTIONデータとして「01H」を演出制御装置550へ送信する。
タイミングGでインターバルコマンドの送信が完了したタイミング(タイミングg1)で、タイミングc1で送信した飾り図柄指定コマンドと同じ飾り図柄指定コマンドを演出制御装置550に送信し、現在のラウンド数をインクリメントして、タイミングFに戻る。
次に、乱数事前判定の実行後すぐに、すなわち、始動入賞口へ遊技球が入賞すると演出制御装置550に送信される演出事前判定コマンドについて、図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第1実施形態の演出事前判定コマンドテーブル800の説明図である。
演出事前判定コマンドテーブル800には、演出事前判定コマンド1〜4が登録されており、遊技制御装置500は変動表示ゲームで取得した大当り決定用乱数及び変動パターン決定用乱数によって演出事前判定コマンド1〜4のいずれかを選択して、演出制御装置550に送信する。
この演出事前判定コマンドテーブル800には、演出事前判定コマンド1〜4の全てに共通して「A7H」が割り当てられているMODEデータと、演出事前判定コマンド1〜4のそれぞれに対応して「01H」〜「04H」が割り当てられているACTIONデータと、が登録されている。
具体的には、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド1を取得する場合は、ACTIONデータ「01H」を選択し、MODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「01H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「01H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動パターンが「ノーマルリーチ以下」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド1によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動パターンが「ノーマルリーチ以下」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。なお、「ノーマルリーチ以下」とは、「ノーマルリーチ」又は「リーチなし」のことである。
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド2を取得する場合は、ACTIONデータ「02H」を選択し、MODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「02H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「02H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動パターンが「SP1リーチ」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド2によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動パターンが「SP1リーチ」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド3を取得する場合は、ACTIONデータ「03H」を選択し、MODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「03H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「03H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動パターンが「SP2リーチ」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド3によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動パターンが「SP2リーチ」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド4を取得する場合は、ACTIONデータ「04H」を選択し、MODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「04H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A7H」に続いてACTIONデータ「04H」を受信すると、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド4によって、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
ここで、特別変動表示ゲーム及び演出変動表示ゲームにおける変動表示態様は、「リーチなし」、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」の4つのグループに分類することができる。
「リーチなし」は、複数の識別情報が変動表示を開始してから、すべての識別情報が停止するまでの変動表示時間が最も短く、「ノーマルリーチ」の変動表示時間が次いで短く、「SP1リーチ」の変動表示時間が次いで短く、「SP2リーチ」の変動表示時間が最も長い。
また、「リーチなし」は、遊技者から見た特別遊技状態が発生する確率(すなわち、特別遊技状態に対する信頼度)が最も低く、「ノーマルリーチ」の信頼度が次いで低く、「SP1リーチ」の信頼度が次いで低く、「SP2リーチ」の信頼度が最も高い。
なお、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」では、一つの識別情報が変動表示していて、他の識別情報が停止している場合に、停止している識別情報が、特別遊技状態を発生可能な態様で停止している。
したがって、遊技制御装置500は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて取得した大当り決定用乱数が乱数事前判定(大当り事前判定)により特別遊技状態を発生させる所定値であると判定された場合には、演出事前判定コマンド4を選択して演出制御装置550に送信する。
また、遊技制御装置500は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて取得した大当り決定用乱数が乱数事前判定(大当り事前判定)により特別遊技状態を発生させる所定値でないと判定された場合には、同じく乱数事前判定(変動パターン事前判定)により、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて取得した変動パターン決定用乱数によって決定される変動時間に基づいて、演出事前判定コマンド1〜3のいずれかを選択する。
なお、乱数事前判定では、大当り決定用乱数を判定する大当り事前判定および変動パターン決定用乱数を判定する変動パターン事前判定に加えて、大当り図柄決定用乱数を判定する大当り図柄事前判定も行われており、この大当り図柄事前判定の結果に基づいて取得した大当り図柄決定用乱数によって決定される変動表示ゲームの結果態様が確変図柄または通常図柄のいずれとなるかを示す演出事前判定コマンドを送信するようにしても良い。このようにすれば、遊技制御装置500にかかる負担は増加するが、演出制御装置550によって制御できる演出の幅が広がり、表示装置53等で斬新な演出表示を行うことができるようになる。
次に、遊技機1で停電が発生し、発生した停電から復旧した場合に送信される各種コマンドについて、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の第1実施形態の停電復旧時コマンドテーブル900の説明図である。
停電復旧時コマンドテーブル900には、停電発生時の遊技状態を示す情報として、低確率情報コマンド、高確率情報コマンド、変動時間短縮機能未作動時情報コマンド、変動時間短縮機能作動時情報コマンド、及び高確率+変動時間短縮未作動時情報コマンドが登録され、停電発生時の始動記憶数を示す情報として、飾り図柄保留数コマンド1〜5が登録され、停電発生時の残りの時短回数を示す情報として、時短回数コマンド1〜100が登録され、停電復旧時に表示装置53に表示される停電復旧中の画面(停電復旧画面)を指示する停電復旧コマンド1及び2が登録される。
停電発生時の遊技状態を示す情報として送信される低確率情報コマンド、高確率情報コマンド、変動時間短縮機能未作動時情報コマンド、変動時間短縮機能作動時情報コマンド、及び高確率+変動時間短縮未作動時情報コマンドは、図7と同じであるので説明を省略する。
飾り図柄保留数コマンドについて説明する。
本発明の実施形態の遊技機1では、第1変動表示ゲームの未処理回数を示す第1始動記憶数、及び第2変動表示ゲームの未処理回数を示す第2始動記憶数を状態表示器40だけでなく、表示装置53にも表示する。
表示装置53は停電発生時の記憶を保持できない演出制御装置550によって制御される。このため、演出制御装置550は、停電復旧後に第1始動記憶数及び第2始動記憶数を表示装置53に表示するために、停電発生時の記憶を保持可能な遊技制御装置500から停電発生時の第1始動記憶数及び第2始動記憶数を停電復旧後に通知される必要がある。
このため、遊技制御装置500は、停電復旧時に飾り図柄保留数コマンド1〜5から停電発生時の第1始動記憶数に対応する飾り図柄保留数コマンドを選択し、選択した飾り図柄保留数コマンドを送信する。そして、遊技制御装置500は、停電発生時の第1始動記憶数に対応する飾り図柄保留数コマンドの送信が完了すると、続いて、飾り図柄保留数コマンド1〜5から停電発生時の第2始動記憶数に対応する飾り図柄保留数コマンドを選択して、選択された飾り図柄保留数コマンドを送信する。
停電復旧時コマンドテーブル900には、飾り図柄保留数コマンド1〜5の全てに共通して「A1H」が割り当てられているMODEデータと、飾り図柄保留数コマンド1〜5のそれぞれに対応して「01H」〜「05H」が割り当てられているACTIONデータと、が登録されている。
具体的には、遊技制御装置500は、飾り図柄保留数コマンド1を選択する場合は、MODEデータ「A1H」、及びACTIONデータ「01H」を選択し、MODEデータ「A1H」、及びACTIONデータ「01H」を演出制御装置550へ送信する。
遊技制御装置500は、第1始動記憶数又は第2始動記憶数が「0」である場合に飾り図柄保留数コマンド1を選択する。つまり、演出制御装置550は、1回目に飾り図柄保留数コマンド1を受信すると、停電発生時の第1始動記憶数が「0」であることを知ることになり、2回目に飾り図柄保留数コマンド1を受信すると、停電発生時の第2始動記憶数が「0」であることを知ることになる。
同様に、飾り図柄保留数コマンド2は、停電発生時の第1始動記憶数又は第2始動記憶数が「1」であることを演出制御装置550に通知するものであり、飾り図柄保留数コマンド3は、停電発生時の第1始動記憶数又は第2始動記憶数が「2」であることを演出制御装置550に通知するものであり、飾り図柄保留数コマンド4は、停電発生時の第1始動記憶数又は第2始動記憶数が「3」であることを演出制御装置550に通知するものであり、飾り図柄保留数コマンド5は、停電発生時の第1始動記憶数又は第2始動記憶数が「3」であることを演出制御装置550に通知するものであり、飾り図柄保留数コマンド5は、停電発生時の第1始動記憶数又は第2始動記憶数が「4」であることを演出制御装置550に通知するものである。
次に、時短回数コマンドについて説明する。
時短回数コマンドは、設定され得る時短回数(100回)に対応して100個の時短回数コマンドが設定されている。
停電復旧時コマンドテーブル900には、時短回数コマンド1〜100の全てに共通して「A6H」が割り当てられているMODEデータと、飾り図柄保留数コマンド1〜100のそれぞれに対応して「01H」〜「65H」が割り当てられているACTIONデータと、が登録されている。
例えば、遊技制御装置500は、時短回数コマンド1を選択する場合は、MODEデータ「A6H」、及びACTIONデータ「01H」を選択し、MODEデータ「A6H」、及びACTIONデータ「01H」を演出制御装置550へ送信する。
遊技制御装置500は、停電発生時の時短回数が「0」である場合に時短回数コマンド1を選択する。つまり、演出制御装置550は、時短回数コマンド1を受信すると、停電発生時の時短回数が「0」であることを知ることになる。
次に、停電復旧コマンドについて説明する。
停電復旧コマンドは、停電復旧時に表示装置53に表示される停電復旧画面を図12(A)に示す停電復旧画面1にするか、図12(B)に示す停電復旧画面2にするかを演出制御装置550に指示するコマンドである。
演出制御装置550は、停電が発生すると、演出制御装置550に記憶された情報を保持できない。このため、演出変動表示ゲームの実行中に停電が発生すると、停電発生時に実行していた演出変動表示ゲームの残り変動時間(変動表示ゲームの残りの変動時間)、及び当該演出変動表示ゲームの結果(変動表示ゲームの結果)を記憶できないので、停電復旧後に遊技制御装置500から残り変動時間、及び当該演出変動表示ゲームの結果を通知されなければ、停電復旧後に停電発生時に実行していた演出変動表示ゲームを実行できない。
しかしながら、停電復旧後に遊技制御装置500から残り変動時間、及び当該演出変動表示ゲームの結果を通知するようにすると、遊技制御装置500への処理負荷が増大するだけでなく、演出制御装置550が停電復旧後に演出変動表示ゲームを再開させるための処理が煩雑となる。そこで本発明では、遊技制御装置500の処理負荷を軽減するため、遊技制御装置500は、停電復旧時に演出変動表示ゲームの残りの変動時間(変動表示ゲームの残りの変動時間)、及び当該演出変動表示ゲームの結果(変動表示ゲームの結果)を演出制御装置550に送信しないようにし、停電復旧時には、演出制御装置550は、停電発生時に実行していた演出変動表示ゲームを実行しない。
このため、停電復旧時には特別変動表示ゲームしか実行されず、遊技者は表示装置53を通常注視しているので、停電復旧時には表示装置53では特別変動表示ゲームが実行される第1特図表示器302及び第2特図表示器303の注視を遊技者に促す停電復旧画面1又は停電復旧画面2を表示するようにしている。
停電復旧画面2は、特別遊技状態となる特別識別情報の停止態様を遊技者に報知している点で停電復旧画面1と異なる。なお、停電復旧画面1及び停電復旧画面2については、図12で詳細を説明する。
停電復旧時コマンドテーブル900には、停電復旧コマンド1及び2に共通して「ABH」が割り当てられているMODEデータと、停電復旧コマンド1及び2のそれぞれに対応して「01H」〜「02H」が割り当てられているACTIONデータと、が登録されている。
例えば、遊技制御装置500は、停電復旧コマンド1を選択する場合は、MODEデータ「ABH」、及びACTIONデータ「01H」を選択し、MODEデータ「ABH」、及びACTIONデータ「01H」を演出制御装置550へ送信する。
遊技制御装置500は、停電発生時の遊技状態に基づいて停電復旧画面1が選択された場合に停電復旧コマンド1を選択する。つまり、演出制御装置550は、停電復旧コマンド1を受信すると、停電復旧画面1を表示装置53に表示することになる。
一方、演出制御装置550は、停電復旧コマンド2を受信すると、停電復旧画面2を表示装置53に表示することになる。
図10は、本発明の第1実施形態の特別変動表示ゲームにおける時間計測と特別識別情報の変動表示との関係、及び演出変動表示ゲームにおける時間計測と演出識別情報の変動表示との関係の説明図である。
遊技制御装置500は、第1特図表示器302又は第2特図表示器303(以下、総称して特図表示器という)にて特別識別情報の変動表示を開始する場合に、変動時間計測タイマ1を起動させ、変動時間の計測を開始するとともに、演出制御装置550に取得した変動パターン決定用乱数に基づいて決定された変動時間を通知するために、変動パターン指定コマンドを送信する。
演出制御装置550は、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動時間計測タイマ2を起動させ、変動時間の計測を開始するとともに、表示装置53にて演出識別情報の変動表示を開始する。
遊技制御装置500は、演出制御装置550に演出識別情報の停止結果態様を決定させるために、取得した大当り図柄決定用乱数に基づいて決定された飾り図柄指定コマンドを、変動パターン指定コマンドの送信後すぐに、演出制御装置550に送信する。
演出制御装置550は、飾り図柄指定コマンドを受信すると、受信した飾り図柄指定コマンドが示す変動表示ゲームの結果態様に基づき、演出識別情報の停止結果態様を決定する。
遊技制御装置500は、変動時間計測タイマ1で計測していた変動時間が変動パターン決定用乱数に基づいて決定された変動時間を経過すると、特別識別情報の変動表示を停止する。また、演出制御装置550は、変動時間計測タイマ2で計測していた変動時間が変動パターン指定コマンドによって通知された変動時間を経過すると、すべての演出識別情報の変動表示を停止する。
演出制御装置550でも変動時間を計測し、変動パターン決定用乱数に基づいて決定された変動時間が経過したか否かを判定するので、遊技制御装置500が変動パターン決定用乱数に基づいて決定された変動時間が経過した際に、全図柄停止指令信号を送信する必要がないので、遊技制御装置500の処理負荷を軽減できる。
図11は、本発明の第1実施形態の停電復旧時に表示装置53に停電復旧画面(特図観察指示画面)を表示するタイミングの説明図である。
演出制御装置550は、停電が発生すると停電発生時に保持している情報が消去されてしまう。このため、演出変動表示ゲームの実行中に停電が発生すると、演出制御装置550は、停電発生時の変動時間を記憶できないため、停電復旧後に停電発生時に実行していた演出変動表示ゲームを実行できない。
一方、遊技制御装置500は、停電発生時に保持している情報を停電発生中においても保持可能であるため、停電発生時の変動時間を記憶できるので、停電復旧後に停電発生により中断された特別変動表示ゲームを実行可能である。
なお、遊技制御装置500は、停電復旧時に、図9に示す停電復旧時コマンドテーブル900に登録されたコマンドを演出制御装置550に送信する。
具体的には、遊技制御装置500は、停電発生時の第1始動記憶数を示す飾り図柄保留数コマンド、及び停電発生時の第2始動記憶数を示す飾り図柄保留数コマンドを演出制御装置550に送信する。
また、遊技制御装置500は、停電発生時の遊技状態を示すコマンドとして、低確率情報コマンド、高確率情報コマンド、変動時間短縮機能未作動時情報コマンド、及び高確率+変動時間短縮機能未作動時情報コマンドのいずれかを演出制御装置550に送信する。
また、遊技制御装置500は、停電発生時の残り時短回数を示す時短回数コマンドを演出制御装置550に送信する。
また、遊技制御装置500は、表示装置53に表示する停電復旧画面を指示する停電復旧コマンドを演出制御装置550に送信する。
演出制御装置550は、停電復旧時に、受信した停電復旧コマンドに基づいて、第1特図表示器302又は第2特図表示器303を注視させるための図12に示す停電復旧画面を表示装置53に表示する。
停電復旧時に表示装置53に表示された図12に示す停電復旧画面は、演出制御装置550が遊技制御装置500から送信された変動パターン指定コマンドを受信するまで、表示される。演出制御装置550が停電復旧後に変動パターン指定コマンドを受信し、演出変動表示ゲームを実行すると、停電復旧から正常状態に復旧する。
ここで、停電復旧画面は、演出制御装置550が遊技制御装置500から停電復旧後初めて受信する状態指示コマンドを受信するまで表示されるものであり、状態指示コマンドとは、図7に示す、客待ちデモコマンド、変動パターン指定コマンド、ファンファーレコマンド、大入賞口開放n回目コマンド、インターバルコマンド、大当り終了動作コマンド等、遊技制御装置500から演出制御装置550に対して遊技状態の変化を指示するために送信されるコマンドである。上記図11では、遊技制御装置500から演出制御装置550に対して送信される状態指示コマンドとして変動パターン指定コマンドが送信されることを示している。
図12Aは、本発明の第1実施形態の停電復旧画面1の説明図である。
停電復旧画面1には、第1特図表示器302及び第2特図表示器303への注視を促すメッセージ1201、及び、特別変動表示ゲームの停止結果態様のうち特別遊技状態を発生させない停止結果態様を遊技者に報知するメッセージ1202が含まれる。
なお、特別変動表示ゲームの停止結果態様については、図13Bで詳細を説明する。
メッセージ1201は、具体的には、「7セグ表示器を見てください」とのメッセージである。
これによって、遊技者は、通常注視しない特別変動表示ゲームを注視し、停電復旧画面1で表示された特別遊技状態を発生させない停止結果態様以外の停止結果態様で特別識別情報が停止しないかを注視する。このため、停電復旧時の遊技制御装置500の処理負荷を軽減しつつ、停電復旧時の遊技の興趣を減少させない。
図12Bは、本発明の第1実施形態の停電復旧画面2の説明図である。
停電復旧画面2には、停電復旧画面1と同じく、第1特図表示器302及び第2特図表示器303への注視を促すメッセージ1201、及び、特別変動表示ゲームの停止結果態様のうち特別遊技状態を発生させない停止結果態様を遊技者に報知するメッセージ1202が含まれる。また、停電復旧画面2には、特別変動表示ゲームの停止結果態様のうち特別遊技状態を発生させる一つの停止結果態様を遊技者に報知するメッセージ1203が含まれる。
メッセージ1203で報知される特別遊技状態を発生させる特別変動表示ゲームの停止結果態様は、例えば、図13(B)の16ラウンドの大当りで時短回数が20回であることを示す停止結果態様である。
図13Aは、本発明の第1実施形態の第1特図表示器302及び第2特図表示器303(以下、総称して特図表示器)の7セグ表示器の説明図である。
特図表示器は、横1セグメント(セグメント2、7)、及び縦2セグメント(セグメント1、4、6、9)の長方形により構成され、残る1セグメント(セグメント10)が長方形の真ん中を横切る。セグメント4の右下方には、円形のセグメント5が配置されている。
図13Bは、本発明の第1実施形態の特別変動表示ゲームにおける特別識別情報の停止結果態様の説明図である。
特別遊技状態を発生させないこと(はずれ)を示す停止結果態様は、セグメント10のみ点灯させ、他のセグメントは消灯させている。
2ラウンドの特別遊技状態が発生し、当該特別遊技状態の終了後に確変状態が発生すること(2R大当り確変)を示す停止結果態様には、以下の六つの態様がある。
第1の停止結果態様は、セグメント2、6、9、10を点灯させ、他のセグメントは消灯させる。第2の停止結果態様は、セグメント2、6、7、10を点灯させ、他のセグメントは消灯させる。第3の停止結果態様は、セグメント2、4、7、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第4の停止結果態様は、セグメント1、4、6、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第5の停止結果態様は、セグメント4、7、9、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第6の停止結果態様は、セグメント2、6、7、9、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。
2ラウンドの特別遊技状態が発生し、当該特別遊技状態の終了後に確変状態及び時短状態が発生しないこと(2R大当り通常)を示す停止結果態様には、以下の六つの態様がある。
第1の停止結果態様は、セグメント1、4、9を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第2の停止結果態様は、セグメント1、4、6、7、9を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第3の停止結果態様は、セグメント1、6、7、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第4の停止結果態様は、セグメント1、4、7、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第5の停止結果態様は、セグメント1、4、6、7、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第6の停止結果態様は、セグメント2、6、7を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。
16ラウンドの特別遊技状態が発生し、当該特別遊技状態の終了後に確変状態が発生すること(16R大当り確変)を示す停止結果態様には、以下の六つの態様がある。
第1の停止結果態様は、セグメント1、2、4、7、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第2の停止結果態様は、セグメント2、4、6、7を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第3の停止結果態様は、セグメント1、6、9、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第4の停止結果態様は、セグメント1、2、6、7、9を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第5の停止結果態様は、セグメント2、4、9を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。第6の停止結果態様は、セグメント2、9、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる。
16ラウンドの特別遊技状態が発生し、当該特別遊技状態の終了後に時短状態が発生すること16R大当り通常を示す停止結果態様は、時短回数を遊技者に報知可能な以下の態様がある。
時短回数が20回である場合の停止結果態様は、セグメント2、4、6、9を点灯させ、他のセグメントは消灯させる。時短回数が40回である場合の停止結果態様は、セグメント2、4、7、9を点灯させ、他のセグメントは消灯させる。時短回数が60回である場合の停止結果態様は、セグメント2、6、10を点灯させ、他のセグメントは消灯させる。時短回数が80回である場合の停止結果態様は、セグメント4、9、10を点灯させ、他のセグメントは消灯させる。時短回数が100回である場合の停止結果態様には、セグメント4、6、7、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる態様と、セグメント1、4、7、9、10を点灯させ、他のセグメントを消灯させる態様とがある。
次に、図14〜図18を用いて停電復旧時に実行される特別変動表示ゲームでの特別識別情報の変動パターンを説明する。
本発明の遊技制御装置500には、特別識別情報の変動パターンが図14〜図16に示す三つの変動パターングループa1400〜変動パターングループc1600が予め設定されている。
通常時(停電復旧時以外)に実行される特別変動表示ゲームでは、遊技制御装置500は、図14に示す停電復旧変動パターングループaに登録された停電復旧変動パターン100〜141から、実行を開始する特別変動表示ゲームの契機となる乱数判定の結果に対応する停電復旧変動パターンを選択し、選択した停電復旧変動パターンで特別識別情報を変動表示させる。
一方、停電復旧時に実行される特別変動表示ゲームでは、特別識別情報の変動パターン(停電復旧時の変動パターンを停電復旧変動パターンという)は、停電発生時の第1始動記憶数及び当該特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果に基づいて、図14〜図16に示す停電復旧変動パターングループa〜cから一の停電復旧変動パターングループを選択し、選択した停電復旧変動パターングループに登録された停電復旧変動パターンから、停電復旧後に再開する特別変動表示ゲームの契機となる乱数判定の結果に対応する停電復旧変動パターンを選択し、選択した停電復旧変動パターンで特別識別情報を変動表示させて、特別識別情報を停止させる。
停電復旧時における停電復旧変動パターングループの選択方法については、図18で詳細を説明する。
まず、停電復旧変動パターングループに登録された停電復旧変動パターンから一の停電復旧変動パターンを選択する方法について図14〜図16を用いて説明する。本発明の実施形態では、三つの停電復旧変動パターングループが設定されている。この三つの停電復旧変動パターングループは、停電復旧変動パターングループa1400、停電復旧変動パターングループb1500、及び停電復旧変動パターングループc1600である。
図14は、本発明の第1実施形態の停電復旧変動パターングループa1400の説明図である。図15は、本発明の第1実施形態の停電復旧変動パターングループb1500の説明図である。図16は、本発明の第1実施形態の停電復旧変動パターングループc1600の説明図である。
各停電復旧変動パターングループに登録された変動パターンは、特別識別情報が変動表示を開始してから停止するまでの変動表示態様、及び特別識別情報がどの識別情報で停止するかを示す停止結果態様を含む。
変動パターンの変動表示態様は、各変動表示グループで同じである。例えば、図14に示す停電復旧変動パターングループa1400の変動表示態様は、7セグメント表示器のセグメント5のみの点灯と、セグメント10のみの点灯とを、変動表示ゲームで決定された変動時間分繰り返す変動表示態様である。停電復旧変動パターングループa1400に登録された変動パターンの変動表示態様は、図17(a)に示す。
図15に示す停電復旧変動パターングループb1500の変動表示態様は、7セグメント表示器のセグメント5、7のみの点灯と、セグメント1、4、7のみの点灯と、セグメント2、5、6,9のみの点灯とを、変動表示ゲームで決定された変動時間分繰り返す変動表示態様である。停電復旧変動パターングループb1500に登録された変動パターンの変動表示態様は、図17(b)に示す。
図16に示す停電復旧変動パターングループc1600の変動表示態様は、7セグメント表示器のセグメント1、2、4、5、6、7、9のみの点灯と、セグメント10のみの点灯とを、変動表示ゲームで決定された変動時間分繰り返す変動表示態様である。停電復旧変動パターングループc1600に登録された変動パターンの変動表示態様は、図17(c)に示す。
なお、図14及び図15に示す停電復旧変動パターングループa1400、b1500には、特別変動表示ゲームで停止し得るすべての停止結果態様(図13B参照)分の変動パターンが登録されている。図16に示す停電復旧変動パターングループc1600には、2R大当り通常、16通常大当り通常となる停止結果態様の変動パターンが登録されない。これは、この停電復旧変動パターングループc1600は、図18に示すように、特別変動表示ゲームの契機となる変動表示ゲームの結果がはずれ又は確変状態になる場合にのみ選択されるようになっているからである。
次に、図14〜図16に示す停電復旧変動パターングループa1400〜c1600の第1特図表示器302又は第2特図表示器303(以下、総称して特図表示器という)における変動パターンを図17の(a)〜(c)を用いて説明する。
図17は、本発明の第1実施形態の特図表示器における変動パターンの説明図である。
図17の(a)〜(c)におけるタイミング(1)は変動開始前を示す特図表示器の状態であり、図17の(a)〜(c)におけるタイミング(5)は停止結果態様を示す特図表示器の状態である。
図17の(a)は、本発明の第1実施形態の停電復旧変動パターングループa1400の特図表示器における表示態様を示す。
タイミング(2)では、特別変動表示ゲームにおける特別識別情報の変動表示が開始し、停電復旧変動パターングループa1400に登録された変動パターンの変動表示態様では、セグメント5のみが点灯し、次に、タイミング(3)でセグメント10が点灯し、次に、タイミング(4)でセグメント5が点灯したところで変動時間が経過し、この特別変動表示ゲームの契機となる変動表示ゲームの結果(図17の(a)においては、はずれ)を示す停止結果態様で特別識別情報が停止する。
図17の(b)は、本発明の第1実施形態の停電復旧変動パターングループb1500の特図表示器における表示態様を示す。
タイミング(2)では、特別変動表示ゲームにおける特別識別情報の変動表示が開始し、停電復旧変動パターングループb1500に登録された変動パターンの変動表示態様では、セグメント5、7のみが点灯し、次に、タイミング(3)でセグメント1、4、7が点灯し、次に、タイミング(4)でセグメント2、5、6、9が点灯したところで変動時間が経過し、この特別変動表示ゲームの契機となる変動表示ゲームの結果(図17の(b)においては、はずれ)を示す停止結果態様で特別識別情報が停止する。
図17の(c)は、本発明の第1実施形態の停電復旧変動パターングループc1600の特図表示器における表示態様を示す。
タイミング(3)では、特別変動表示ゲームにおける特別識別情報の変動表示が開始し、停電復旧変動パターングループc1600に登録された変動パターンの変動表示態様では、セグメント1、2、4、5、6、7、9が点灯し、次に、タイミング(3)でセグメント10が点灯し、次に、タイミング(4)でセグメントが1、2、4、5、6、7、9点灯したところで変動時間が経過し、この特別変動表示ゲームの契機となる変動表示ゲームの結果(図17の(c)においては、はずれ)を示す停止結果態様で特別識別情報が停止する。
図17の(a)〜(c)において、点灯するセグメントの最大数は、停電復旧変動パターングループc1600が七つ、停電復旧変動パターングループb1500が三つ、停電復旧変動パターングループが一つである。このため、停電復旧変動パターングループc1600が最も派手な演出となり、停電復旧変動パターングループb1500が次いで派手な演出となり、停電復旧変動パターングループa1400が最も地味な演出となる。
また、あるタイミングで消灯しているセグメントの少なくとも一つのセグメントが点灯する場合(図17の(a)及び(c))において、点灯するセグメントの数が多いタイミングで点灯するセグメントの数から次のタイミングで点灯するセグメントの数を減算した値が大きいほどセグメント表示器における演出が派手になり、興趣の高いものとなる。
図17の(a)及び(c)において変動表示態様では、あるタイミングで点灯していないセグメントが次のタイミングで点灯するとともに、当該あるタイミングで点灯していたセグメントは次のセグメントは消灯するようになっている。
特に、図17の(a)は、あるタイミングで点灯するセグメントの数(図17の(a)では一つ)と次のタイミングで点灯するセグメントの数(図17の(a)では一つ)とが同じである変動表示態様である。また、図17の(c)は、点灯しているセグメントの数が多いタイミングをタイミングAとすると、タイミングAで点灯するセグメントの数(図17(c)では七つ)から、次のタイミングで点灯するセグメントの数(図17(c)では一つ)を減算した値は六つである。このため、図17の(c)における演出が図17の(a)における演出よりも興趣が高いといえる。
次に、停電復旧時に停電復旧変動パターングループを選択する処理について、図18を用いて説明する。
図18は、本発明の第1実施形態の停電復旧変動パターングループ決定処理のフローチャートである。
停電復旧変動パターングループ決定処理は、停電復旧時に遊技制御装置500のCPU502によって実行される。
まず、遊技制御装置500は、停電発生時にRAM504に記憶されていた第1特図始動記憶数を取得する(1801)。なお、図4に示すように、遊技制御装置500には、電源供給装置700からバックアップ電源(DC3VBB及びDC5VBB)が供給されるので、停電が発生しても、RAM504に記憶された情報を保持できる。
次に、遊技制御装置500は、ステップ1801の処理で取得された第1特図始動記憶数が2以下であるか否かを判定する(1802)。
ステップ1801の処理で取得された第1特図始動記憶数が2以下であると、ステップ1802の処理で判定された場合、遊技制御装置500は、図14に示す停電復旧変動パターングループa1400を選択して(1803)、停電復旧変動パターングループ決定処理を終了する。
一方、ステップ1801の処理で取得された第1特図始動記憶数が2よりも大きいと、ステップ1802の処理で判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ1801の処理で取得された第1特図始動記憶数が3であるか否かを判定する(1804)。
ステップ1801の処理で取得された第1特図始動記憶数が3であると、ステップ1804の処理で判定された場合、遊技制御装置500は、図15に示す停電復旧変動パターングループb1500を選択して(1805)、停電復旧変動パターングループ決定処理を終了する。
一方、ステップ1801の処理で取得された第1特図始動記憶数が3でないと、ステップ1804の処理で判定された場合、つまり停電発生時の第1特図始動記憶数が4である場合に、遊技制御装置500は、停電復旧後に再開した特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果が確変状態を発生させない通常大当り(本実施形態では、2R通常及び16R通常)であるか否かを判定する(1806)。
ステップ1806の処理で、停電復旧後に再開した特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果が確変状態を発生させない通常大当りであると判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ1805の処理に進み、図15に示す停電復旧変動パターングループb1500を選択して、停電復旧変動パターングループ決定処理を終了する。
一方、ステップ1806の処理で、停電復旧後に再開した特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果が確変状態を発生させない通常大当りでないと判定された場合、つまり、当該変動表示ゲームの結果がはずれであるか、又は確変状態を発生させる確変大当りである場合に、遊技制御装置500は、図16に示す停電復旧変動パターングループc1600を選択して(1807)、停電復旧変動パターングループ決定処理を終了する。
以上より、停電発生時の第1特図始動記憶数が所定値よりも大きい場合には、特別変動表示ゲームは、通常時(停電復旧変動パターングループa1400の演出)よりも興趣の高い演出(停電復旧変動パターングループb1500及び停電復旧変動パターングループc1600)となる。
また、停電復旧変動パターングループc1600で停電復旧後の特別変動表示ゲームが実行された場合には、変動中の特別変動表示ゲームが遊技者にとって時短状態よりも有利な状態である確変状態を発生させるか、はずれである。
一方、停電復旧変動パターングループa1400、及び停電復旧変動パターングループb1500は、停電復旧後に実行される特別変動表示ゲームの契機となる変動表示結果がいかなる結果であっても選択されるものである。
このため、最も派手な演出を行う停電復旧変動パターングループc1600で特別変動表示ゲームが実行された場合には、遊技者は確変状態になるかもしれないという期待感を抱き、停電復旧変動パターングループc1600で実行される特別変動表示ゲームの興趣がさらに向上する。
なお、図18に示す停電復旧変動パターングループ決定処理では、停電復旧後に実行される特別変動表示ゲームの契機となる乱数判定の結果がはずれ又は確変状態となる場合に停電復旧変動パターングループc1600が選択されたが、停電復旧後に実行される特別変動表示ゲームの契機となる変動表示ゲームの結果がはずれ又は16ラウンドの特別遊技状態である場合に停電復旧変動パターングループc1600が選択されるようにしてもよい。
具体的には、図18では、ステップ1806の処理では、停電復旧後に再開した特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果が通常大当りでない場合に、停電復旧変動パターングループc1600を選択するようにしたが、停電復旧後に再開した特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果が2ラウンドでない場合に、停電復旧変動パターングループc1600を選択する。
また、図18では、停電復旧変動パターングループを選択するための判定を、第1特図始動記憶に基づいて行ったが、当該判定は、第2特図始動記憶数に基づいて行われてもよいし、第1特図始動記憶数及び第2特図始動記憶数の合計数に基づいて行われてもよい。
また、停電復旧変動パターングループを選択するための判定は、第1特図始動記憶数及び第2特図始動記憶数に基づかずに、停電復旧後に開始される特別変動表示ゲームの契機となる大当り決定用乱数(又は変動パターン決定用乱数)に基づいて決定してもよい。
具体的には、停電復旧後に開始される特別変動表示ゲームの契機となる乱数判定の結果が確変状態を発生させる特別遊技状態となる場合には、停電復旧変動パターングループa1400の選択確率、停電復旧変動パターングループb1500の選択確率、及び停電復旧変動パターングループc1600の選択確率が、この順序で高くなるように設定される。
また、停電復旧後に開始される特別変動表示ゲームの契機となる変動表示ゲームの結果がはずれとなる場合には、停電復旧変動パターングループc1600の選択確率、停電復旧変動パターングループb1500の選択確率、及び停電復旧変動パターングループa1400の選択確率が、この順序で高くなるように設定される。
停電復旧後に開始される特別変動表示ゲームの契機となる変動表示ゲームの結果が確変状態を発生させない特別遊技状態となる場合には、停電復旧変動パターングループa1400及び停電復旧変動パターングループb1500のいずれかを所定の確率で選択するようにする。
次に、停電復旧画面1又は停電復旧画面2を選択する処理について、図19を用いて説明する。
図19は、本発明の第1実施形態の停電復旧画面決定処理のフローチャートである。
停電復旧画面決定処理は、停電復旧時に演出制御装置550のCPU551によって実行される。
まず、演出制御装置550は、停電復旧時に遊技制御装置500から送信される停電復旧コマンドを受信する(1901)。なお、停電復旧コマンドを受信しない場合には、停電復旧画面決定処理は実行されない。
次に、ステップ1901の処理で受信した停電復旧コマンドに含まれる停電発生時の遊技状態を示す情報が確変状態であるか否かを判定する(1902)。
具体的には、演出制御装置は、ステップ1901の処理で受信した停電復旧コマンドに、高確率情報コマンド又は高確率+変動時間短縮機能未作動時情報コマンドが含まれるか否かを判定する。
ステップ1901の処理で受信した停電復旧コマンドに含まれる停電発生時の遊技状態を示す情報が確変状態であると、ステップ1902の処理で判定された場合には、演出制御装置550は、停電復旧画面2を選択して(1903)、停電復旧画面決定処理を終了する。
一方、ステップ1901の処理で受信した停電復旧コマンドに含まれる停電発生時の遊技状態を示す情報が確変状態でないと、ステップ1902の処理で判定された場合には、演出制御装置550は、停電復旧画面1を選択して(1904)、停電復旧画面決定処理を終了する。
従来、確変状態を発生させた演出変動表示ゲームにおける演出識別情報の停止結果態様が確変状態となることを示す停止結果態様を遊技者が把握していなければ、遊技者は、確変状態になったことを把握することが困難であった。
このため、本発明では、停電発生前の遊技状態が確変状態である場合にのみ停電復旧画面2が選択されるようにし、停電復旧画面2を遊技者に現在の遊技状態が確変状態であることを報知する画面とした。よって、遊技者は、停電発生前に確変状態になったことを把握していなくても、停電復旧時に停電復旧画面2が表示装置53に表示された場合には、現在の遊技状態が確変状態であることを把握できる。
また、停電復旧画面2は特別変動表示ゲームの停止結果態様のうち特別遊技状態を発生させる一つの停止結果態様を遊技者に報知し、停電復旧画面1よりも遊技者に報知する停止結果態様が多いため遊技者に有利な画面となる。
図19に示す停電復旧画面決定処理では、停電発生時の遊技状態が確変状態である場合に停電復旧画面2が選択されるようにしたが、停電発生時の遊技状態が高確率(確変状態)であり、かつ、変動時間短縮機能未作動状態(潜伏確変状態)である場合に停電復旧画面2が選択されるようにしてもよい。
潜伏確変状態では、遊技者に遊技状態が確変状態であるのか、通常状態であるのかを報知していない。
このため、停電発生時の遊技状態が潜伏確変状態である場合に停電復旧画面2が選択されることによって、停電発生した代償として、潜伏確変状態であること、つまり、確変状態であることを遊技者に報知できる。
以上のように、第1実施形態では、演出制御装置550も、遊技制御装置500から演出変動表示ゲームの変動開始を指示する変動パターン指定コマンドを受信すると、変動時間を計測するので、遊技制御装置500は演出識別情報の停止タイミングを演出制御装置550に通知しなくてもよいため、遊技制御装置500にかかる処理負荷を軽減できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図20〜図22を用いて説明する。
第2実施形態では、遊技制御装置500は、統括的に制御する遊技制御プログラムが格納されるROM503が、開発用の遊技制御プログラムを格納した開発用ROMと、量産用の遊技制御プログラムを格納した量産用ROMとに切り換え可能である。
具体的には、ROM503自体を取り換えることによって、開発用ROMと量産用ROMとを切り換えてもよいし、ROM503が開発用ROMと量産用ROMとを有しており、状況によって実行するプログラムが格納されているROMを切り換えてもよい。
開発用の遊技制御プログラムは、遊技機製造メーカが遊技機1の開発時に使用し、乱数判定に基づいて決定された変動時間が経過した場合に演出制御装置550に演出識別情報停止コマンドを送信するプログラムである。
一方、量産用の遊技制御プログラムは、遊技機製造メーカが遊技店に販売する遊技機1に搭載され、第1実施形態のように、乱数判定に基づいて決定された変動時間が経過しても演出制御装置550に送信しないプログラムである。
遊技機1の製造時には、例えば、演出変動表示ゲームの停止結果態様が当該演出変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果に対応していないなどのバグを発見するためのデバッグを行う。
よって、演出制御装置550が演出識別情報停止コマンドを受信しても、演出識別情報を停止させなければ、変動時間を経過するまで、演出変動表示ゲームの停止結果態様が当該演出変動表示ゲームの契機となった乱数判定の結果に対応しているか否かを確認できないため、デバッグにかかる時間が膨大になってしまう。
このため、第2実施形態の演出制御装置550は演出識別情報停止コマンドを受信した場合に演出識別情報を停止させるようにした。これによって、遊技機製造時用の演出制御装置550と量産用の演出制御装置550とを別に作成する必要がない。また、遊技機1の製造時のデバッグにかかる時間を短縮することができる。
なお、開発用ROMを搭載した場合の遊技制御装置500を開発用遊技制御装置500といい、量産用ROMを搭載した場合の遊技制御装置500を量産用遊技制御装置500という。
図20は、本発明の第2実施形態の開発用遊技制御装置500により実行される開発用特別変動表示ゲーム処理のフローチャートである。
開発用遊技制御装置500は、特図始動記憶が存在し、特別変動表示ゲームが実行されていない場合に、特別変動表示ゲームを実行するべく、開発用特別変動表示ゲーム処理を実行する。
まず、開発用遊技制御装置500は、特図表示器において特別識別情報の変動表示を開始し、変動時間の計測を開始し、変動パターン指定コマンドを演出制御装置550に送信する(2001)。
次に、開発用遊技制御装置500は、計測中の変動時間が特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定に基づいて決定された変動時間を経過したか否かを判定する(2002)。
特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定に基づいて決定された変動時間を経過していないと判定された場合には、開発用遊技制御装置500は、計測中の変動時間が特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定に基づいて決定された変動時間を経過したと判定されるまでステップ2002の処理を繰り返し実行する。
一方、計測中の変動時間が特別変動表示ゲームの契機となった乱数判定に基づいて決定された変動時間を経過したと判定された場合、開発用遊技制御装置500は、演出制御装置550に変動表示中の演出識別情報を停止させるために、演出識別情報停止コマンドを送信する(2003)。
次に、開発用遊技制御装置500は、変動表示中の特別識別情報を停止し(2004)、開発用特別変動表示ゲーム処理を終了する。
なお、乱数判定に基づいて決定された変動時間の経過後に演出識別情報停止コマンドを送信するようにしたが、開発用遊技制御装置500の利用者が演出識別情報を停止させたいタイミングで、演出識別情報停止コマンドを送信するようにしてもよい。
例えば、開発用遊技制御装置500に、開発用遊技制御装置500の利用者が操作可能な入力装置が接続され、当該入力装置が操作された場合に演出識別情報停止コマンドが送信されるようにしてもよい。
図21は、本発明の第2実施形態の量産用遊技制御装置500により実行される量産用特別変動表示ゲーム処理のフローチャートである。
量産用特別変動表示ゲーム処理は、演出識別情報停止コマンドを送信しない点で図20に示す開発用特別変動表示ゲーム処理と相違し、他の処理は図20に示す開発用特別変動表示ゲーム処理と同じであるので、説明を省略する。
量産用遊技制御装置500は、演出識別情報停止コマンドを送信しないので、量産用ROMには演出識別情報停止コマンドが設定されていない。
図22は、本発明の第2実施形態の演出変動表示ゲーム処理のフローチャートである。
演出変動表示ゲーム処理は、演出制御装置550が遊技制御装置500から変動パターン指定コマンドを受信した場合に実行される。
まず、演出制御装置550は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する(2201)。
ステップ2201の処理で、変動パターン指定コマンドを受信していないと判定された場合には、ステップ2201の処理で変動パターン指定コマンドを受信したと判定されるまで、ステップ2201の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップ2201の処理で、変動パターン指定コマンドを受信したと判定された場合には、演出制御装置550は、演出識別情報の変動表示を開始し、変動時間の計測を開始する(2202)。
次に、演出制御装置550は、遊技制御装置500から演出識別情報停止コマンドを受信したか否かを判定する(2203)。
ステップ2203の処理で、遊技制御装置500から演出識別情報停止コマンドを受信したと判定された場合には、演出制御装置550は、演出識別情報の変動表示を停止させ(2204)、演出変動表示ゲーム処理を終了する。
ステップ2203の処理で、遊技制御装置500から演出識別情報停止コマンドを受信していないと判定された場合には、演出制御装置550は、計測中の変動時間が受信した変動パターン指定コマンドによって通知された変動時間を経過したか否かを判定する(2205)。
計測中の変動時間が受信した変動パターン指定コマンドによって通知された変動時間を経過したと判定された場合には、演出制御装置550は、ステップ2204の処理に進み、演出識別情報の変動表示を停止させ、演出変動表示ゲーム処理を終了する。
一方、計測中の変動時間が受信した変動パターン指定コマンドによって通知された変動時間を経過していないと判定された場合には、ステップ2203の処理に戻る。
このように、本発明の第2実施形態では、演出識別情報停止コマンドを送信する開発用の遊技制御プログラムを格納した開発用ROMと、演出識別情報停止コマンドを送信しない量産用の遊技制御プログラムを格納した量産用ROMとが交換可能であるので、開発用ROMを搭載した遊技制御装置500でデバッグを行うので、効率よくデバッグを行うことができる。また、遊技店に出荷する場合には、量産用ROMを搭載した遊技制御装置500を出荷すればよく、この場合には、遊技制御装置500の処理負荷を軽減できる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。