JP2010282676A - 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】落下や衝撃に対する強度を十分に確保したうえで、共振を抑制することができる光ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ヨーク30に固定された磁石31とレンズホルダ32に固定されたコイル33とによりレンズホルダ32に固定された対物レンズ24を駆動するアクチュエータ26と、アクチュエータ26を固定するとともに対物レンズ24に向けて光束を立上げる立上げミラー38を固定するキャリッジ21と、を備え、キャリッジ21は、第1の接着剤34と第1の接着剤34よりも硬度が低い第2の接着剤35とを用いてアクチュエータ26のヨーク30を固定した。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ピックアップ装置及び光ディスク装置に関するものである。
従来の光ピックアップ装置(たとえば、下記特許文献1)の構成は、以下のような構成となっていた。
すなわち、固定部材に固定された磁石とレンズホルダに固定されたコイルとにより前記レンズホルダに固定された対物レンズを駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータを固定するとともに前記対物レンズに向けて光束を立上げる立上げ手段を固定するキャリッジと、を備えた構成となっていた。
磁石とコイルとにより発生した電磁力により対物レンズが駆動されると、磁石にはその反対方向に反作用が働く。その反作用は磁石を固定した固定部材からキャリッジに伝わり、キャリッジを変形させる共振として現れる。この共振は特に対物レンズをトラッキング方向に駆動した場合に顕著に現れ、キャリッジに固定した立上げ手段(立上げミラーや立上げプリズム)を、タンジェンシャル方向を軸に傾かせる。その結果、対物レンズに入射する光束の角度がずれ、記録や再生の特性に悪影響を及ぼすことがあった。
この従来例においては、キャリッジは、弾性樹脂材料を用いてアクチュエータの固定部材を固定することによってこの共振を抑制していた。
特開2006−066005号公報
上記従来例においては、共振を抑制するためにキャリッジとアクチュエータとの固定に弾性樹脂材料を用い、そのために、落下や衝撃に対する強度が必ずしも十分ではない場合があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、落下や衝撃に対する強度を十分に確保したうえで、共振を抑制することができる光ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明は、固定部材に固定された磁石とレンズホルダに固定されたコイルとにより前記レンズホルダに固定された対物レンズを駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータを固定するとともに前記対物レンズに向けて光束を立上げる立上げ手段を固定するキャリッジと、を備え、前記キャリッジは、第1の接着剤と前記第1の接着剤よりも硬度が低い第2の接着剤とを用いて前記アクチュエータの前記固定部材を固定し、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、固定部材に固定された磁石とレンズホルダに固定されたコイルとにより前記レンズホルダに固定された対物レンズを駆動するアクチュエータと、アクチュエータを固定するとともに対物レンズに向けて光束を立上げる立上げ手段を固定するキャリッジと、を備え、キャリッジは、第1の接着剤と前記第1の接着剤よりも硬度が低い第2の接着剤とを用いてアクチュエータの固定部材を固定したものであるので、落下や衝撃に対する強度を十分に確保したうえで、共振を抑制することができる。
すなわち、本発明においては、硬度がより低い第2の接着剤を用いているのでキャリッジに伝わる反作用を弱め、共振を抑制でき、また、硬度がより高い第1の接着剤を用いているので落下や衝撃に対する強度も十分に確保することができる。
本実施の形態の光ディスク装置の構成図 本実施の形態の光ピックアップ装置の構成図 本実施の形態の光ピックアップ装置のアクチュエータ周辺の拡大図 (a)本実施の形態の立上げミラーを取り付けたキャリッジの斜視構成図、(b)アクチュエータ取付部近傍のキャリッジの上面構成図 本実施の形態のアクチュエータの構成図
以下、本発明の一実施の形態の光ピックアップ装置を光ディスク装置として活用したものを、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、光ディスク装置10において、筐体11は上部筐体11aと下部筐体11bとを組み合わせてねじなどを用いて互いに固定して構成されている。トレイ12は、光ピックアップ装置20とスピンドルモータ13が取り付けられ、筐体11に出没自在に設けられている。スピンドルモータ13に光ディスク(図示せず)が取り付けられ、光ピックアップ装置20からの光束が光ディスクに集束され、光ディスクへの記録や光ディスクからの再生が行われる。筐体11内部やトレイ12内部には回路基板(図示せず)があり、信号処理系のICや電源回路などが搭載されている。外部コネクタ14はコンピュータ等の電子機器に設けられた電源/信号ラインと接続される。そして、外部コネクタ14を介して光ディスク装置10内に電力を供給したり、あるいは外部からの電気信号を光ディスク装置10内に導いたり、あるいは光ディスク装置10で生成された電気信号を電子機器などに送出する。
図2に示すように、光ピックアップ装置20は、キャリッジ21に第1の光源22、第2の光源23、第1の対物レンズ24、第2の対物レンズ25を備えている。第1の光源22からの光束は第1の対物レンズ24から第1の光ディスク(図示せず)に向かう。第2の光源23からの光束は第2の対物レンズ25から第2の光ディスク(図示せず)に向かう。第1の対物レンズ24及び第2の対物レンズ25はアクチュエータ26に搭載されてキャリッジ21に固定される。光ピックアップ装置20の表面はカバー27に覆われている。
図3に示すように、アクチュエータ26は、固定部材を兼ねたヨーク30に固定された磁石31とレンズホルダ32に固定されたコイル33とによりレンズホルダ32に固定された第1の対物レンズ24及び第2の対物レンズ25を駆動する。また、キャリッジ21は、アクチュエータ26を固定するとともに、図4(a)に示すように、第1の対物レンズ24に向けて光束を立上げる立上げ手段である第1の立上げミラー38及び第2の対物レンズ25に向けて光束を立上げる立上げ手段である第2の立上げミラー39を固定する。図3に示すように、キャリッジ21は、第1の接着剤34と第1の接着剤34よりも硬度が低い第2の接着剤35とを用いてアクチュエータ26のヨーク30を固定する。
光ピックアップ装置20は、硬度がより低い第2の接着剤35を用いているのでキャリッジ21に伝わる反作用を弱め、共振を抑制でき、また、硬度がより高い第1の接着剤34を用いているので落下や衝撃に対する強度も十分に確保することができる。
本実施の形態の光ピックアップ装置20についてさらに詳細に説明する。
キャリッジ21は、亜鉛やマグネシウム等のダイキャストや樹脂成型で形成される。キャリッジ21に第1、第2の光源22、23や各種の光学部品、アクチュエータ26、カバー27等が取り付けられ、光ピックアップ装置20が構成される。図4(a)に示すように、キャリッジ21は三日月状の形状でその内側がスピンドルモータ13側に相当する。つまり光ディスクの内周側に相当する。
キャリッジ21の中心からタンジェンシャル方向にオフセットした位置にアクチュエータ取付部40が設けられている。アクチュエータ取付部40は、アクチュエータ26を収納できるように、キャリッジ21を箱状に上面側から大きくえぐった形状をしており、貫通孔となっている箇所もある。図4(a)、図4(b)に示すように、アクチュエータ取付部40の底面側に第1、第2の立上げミラー取付部41、42が形成される。第1の立上げミラー取付部41に第1の立上げミラー38が固定され、第2の立上げミラー取付部42に第2の立上げミラー39が固定される。第1の立上げミラー38は第1の光源22からの光束を反射し、第1の対物レンズ24に入射させ、第2の光源23からの光束を透過させる。第2の立上げミラー39は第1の立上げミラー38を透過した第2の光源23からの光束を反射し、第2の対物レンズ25に入射させる。
また、図4(a)、図4(b)に示すように、アクチュエータ取付部40は、その上面側の壁面をえぐった形状で四隅にそれぞれ接着剤ポケット43、44、45、46を備える。キャリッジ21の中心に近い接着剤ポケット45、46は、ラジアル方向に伸びる壁面の両端部に形成されている。一方、キャリッジ21の端部に近い接着剤ポケット43、44は、タンジェンシャル方向に伸びる両壁面の端部に形成されている。
図5に示すように、アクチュエータ26は、固定部材に各種部品を配置して構成され、固定部材がキャリッジ21に取り付けられる。本実施の形態において、固定部材は、ヨーク30を兼ねており、ヨーク30に各種部品が配置され、ヨーク30がキャリッジ21に取り付けられる。
ヨーク30は、鉄系の磁性材料の板金であり、磁石31と組み合わせることにより、磁気回路を構成している。ヨーク30は、折り曲げられて磁石取付部47、48、立設部49、50、53が形成されている。レンズホルダ32の両側に設けられた磁石取付部47、48には磁石31が固定されており、磁石取付部47に固定された磁石31と磁石取付部48に固定された磁石31とが対向するように配置されている。この磁石31はレンズホルダ32をラジアル方向に動くように駆動する。ヨーク30は磁石31とは別にレンズホルダ32をフォーカス方向に動くように駆動する磁石も配置し固定しているが、詳細な説明は省略する。
また、ラジアル方向の両端部に形成された立設部49、50には、それぞれさらに外側に折り曲げられて突起部51、52が設けられている。後述するように突起部51、52とキャリッジ21の接着剤ポケット43、44との間に接着剤が充填され固定される。また、後述するサスペンションホルダ37とは反対側の端部に形成された立設部53には、一対の突起部54、55が外側に突出するように形成されている。後述するように突起部54、55とキャリッジ21の接着剤ポケット45、46との間に接着剤が充填され固定される。
立設部49と立設部50の間のヨーク30の平面部にサスペンションホルダ37が固定される。サスペンションホルダ37は、レンズホルダ32の両端をその一端で弾性的に支持する弾性支持部材36の他端を保持する。サスペンションホルダ37は、弾性支持部材36と一体に成型される場合、絶縁材料であるガラスフィラー入り液晶ポリマ等で形成される。
弾性支持部材36は、鉄合金、銅合金(たとえば、銅−ベリリウム合金)等の弾性のある導電材料で形成される。弾性支持部材36は、たとえば、板状部材で所定の形状を形成し、サスペンションホルダ37と一体に成型しても構わないし、断面が円状のワイヤであっても構わない。弾性支持部材36はレンズホルダ32の両端を支持する役割だけでなく、弾性支持部材36を通してコイル33に電流を流すための電気回路の一部としての役割も果たす。本実施の形態において弾性支持部材36は片側3本ずつ、合計6本でレンズホルダ32を支持したが、その要求される仕様により、合計4本としても8本としても、それ以上としても構わない。
レンズホルダ32は、第1の対物レンズ24及び第2の対物レンズ25をラジアル方向の中心部にタンジェンシャル方向に並ぶように固定する。そして、レンズホルダ32は、サスペンションホルダ37とは反対側の端部のラジアル方向の両端を弾性支持部材36によって支持される。また、レンズホルダ32は、コイル33を第1対物レンズ24と第2対物レンズ25の間のラジアル方向の両端部に配置し固定する。すなわち、コイル33は各種部品を取り付けたレンズホルダ32のタンジェンシャル方向の重心近くに配置される。その際、コイル33の軸方向をタンジェンシャル方向となるようにする。このコイル33はレンズホルダ32をラジアル方向に動くように駆動する。レンズホルダ32にはコイル33とは別にレンズホルダ32をフォーカス方向に動くように駆動するコイルも配置し固定するが、詳細な説明は省略する。レンズホルダ32は、弾性支持部材36と一体に成型される場合、絶縁材料であるガラスフィラー入り液晶ポリマ等で形成される。コイル33は、アクチュエータ26として組み立てられた際には、そのフォーカス方向に伸びる一辺が、対向する二つの磁石31の間となるように配置される。
第1の対物レンズ24、第2の対物レンズ25は、光学ガラスまたは光学プラスチックで形成される。第1の対物レンズ24は、第1の光源22からの光束を第1の光ディスクに集束させる。第1の光ディスクとしては、CDやDVD等がある。また、第2の対物レンズ25は第2の光源23からの光束を第2の光ディスクに集束させる。第2の光ディスクとしては、Blu−ray Disc等がある。
図3に示すように、アクチュエータ26は、キャリッジ21に形成されたアクチュエータ取付部40に接着剤で固定される。ヨーク30の突起部51は、アクチュエータ取付部40の接着剤ポケット43の中に収容され、第1の接着剤34で固定される。突起部52は、接着剤ポケット44の中に収容され、第1の接着剤34で固定される。外周側の突起部54は、接着剤ポケット45の中に収容され、第1の接着剤34で固定される。内周側の突起部55は、接着剤ポケット46の中に収容され、第2の接着剤35で固定される。
第1の接着剤34も第2の接着剤35もたとえば紫外線硬化型接着剤であり、第1の接着剤34の方が第2の接着剤35よりも硬度が高いような材料を選定してある。ここでいう硬度は、固有周波数におけるビッカース硬度であり、静的な硬度と同じものではない。たとえば固有周波数が10kHzであれば、加振機で10kHzに試料を振動させ、その状態で測定した硬度である。たとえば、第1の接着剤34の硬度を10とすると、第2の接着剤35の硬度は5程度である。
図3に示すように、弾性支持部材36を通してコイル33にはフォーカス方向に電流が流れる。磁石31の磁束はタンジェンシャル方向であるので、ラジアル方向の電磁力が発生する。そのためにコイル33を固定し第1の対物レンズ24及び第2の対物レンズ25を搭載したレンズホルダ32はラジアル方向に力を受ける。レンズホルダ32は、弾性支持部材36によって弾性的に支持されており、弾性支持部材36はサスペンションホルダ37に固定されているので、力を受けた方向に移動する。これによって、第1の対物レンズ24または第2の対物レンズ25の一方は、光ディスクのトラックに追随することができる。この力はサスペンションホルダ37に伝わり、主としてサスペンションホルダ37に近い接着剤ポケット43,44の第1の接着剤34を介してキャリッジ21に伝わる。第1の接着剤34は硬度が高いので、変形等はほとんどせず、その力はほぼそのままキャリッジ21へ伝えられる。
一方、上記電磁力は磁石31にも反作用として力を及ぼす。その力は、磁石31からヨーク30、接着剤ポケット43、44、45、46の第1の接着剤34、第2の接着剤35を通してキャリッジ21に伝えられる。
仮に接着剤ポケット46に充填する接着剤を第1の接着剤34とした場合、第1の接着剤34の硬度は高いので、接着剤ポケット45、46の第1の接着剤34はほとんど変形することなく、磁石31からヨーク30に伝わった力はそのままキャリッジ21に伝えられる。その結果、キャリッジ21は、ラジアル方向に振動し、結果的にタンジェンシャル方向を軸にした回転方向に変形するように共振する。すると、光源22からの光束は第1の立上げミラー38で反射する際、第1の立上げミラー38がタンジェンシャル方向を軸にした方向に傾くので、第1の対物レンズ24には正しく入射せず、記録再生特性に悪影響が及ぶ。同様に、光源23からの光束は第2の立上げミラー39で反射する際、第2の立上げミラー39がタンジェンシャル方向を軸にした方向に傾くので、第2の対物レンズ25には正しく入射せず、記録再生特性に悪影響が及ぶ。
本実施の形態の場合、キャリッジ21は、第1の接着剤34と第1の接着剤34よりも硬度が低い第2の接着剤35とを用いてアクチュエータ26のヨーク30を固定した。そのため、詳細は解析中であるが、第2の接着剤35によって、ヨーク30からキャリッジ21への振動の伝達状況が変化し、キャリッジ21に伝わる反作用を弱め、共振を抑制できる。その場合においても、4箇所のうち3箇所で硬度が高い第1の接着剤34を用いてアクチュエータ26とキャリッジ21とを固定しており、残りの1箇所も硬度は低いものの第2の接着剤35で接着しているので、落下や衝撃に対する強度も十分に確保することができる。
また、本実施の形態において、第1の接着剤34はサスペンションホルダ37側のヨーク30をキャリッジ21に固定し、第2の接着剤35はレンズホルダ32側のヨーク30をキャリッジ21に固定した構成とした。コイル33に加わる電磁力はコイル33からレンズホルダ32、弾性支持部材36を通してサスペンションホルダ37にかかることになる。このサスペンションホルダ37を固定している側のヨーク30を硬度が高い第1の接着剤34で固定することにより、落下や衝撃に対して強い光ピックアップ装置20を実現することができる。一方、レンズホルダ32側のヨーク30を硬度が低い第2の接着剤35で固定することにより、ヨーク30に力が加わった場合にヨーク30とキャリッジ21とがある程度相対的に動くことができるようにすることにより、キャリッジ21の変形を抑制している。
さらに、キャリッジ21はサスペンションホルダ37とは反対側の端面の2箇所でレンズホルダ32側のヨーク30を固定し、第2の接着剤35は2箇所のうちいずれか1箇所で用いた。すなわち、接着剤ポケット45、46において、ヨーク30とキャリッジ21とはラジアル方向に伸びる面を対向面として向かい合っており、接着剤ポケット45、46に加わる力は、せん断応力となる。したがって、接着剤ポケット43、44の第1の接着剤34よりも構造的にも変形しやすく、ヨーク30とキャリッジ21とがさらに相対的に動きやすい構造としている。
なお、本実施の形態において、対物レンズは第1の対物レンズ24と第2の対物レンズ25の二つを用いた。しかし、対物レンズは一つとしても構わない。ただし、複数個の対物レンズが一つのレンズホルダ32に搭載される場合、その重さはより重くなるため、より大きい駆動力が必要とされ、その分、キャリッジ21の変形がより顕著に現れる。したがって、本発明は、複数個の対物レンズを用いた光ピックアップ装置20に対してより有効に働くと考えられる。
また、本実施の形態において、固定部材はヨーク30としたが、その構成に限るものではない。たとえば、磁性材料であるヨーク30と別部品とを組み合わせて固定部材とし、磁石31をヨーク30に固定し、その別部品をキャリッジ21に固定するような構成としても良い。
また、本実施の形態において、第1の接着剤34及び第2の接着剤35は、接着剤ポケット43、44、45、46を設けて、そこに充填する形で点在させた。しかし、点在させるのではなく、アクチュエータ26の周囲を連続的に囲むように第1の接着剤34または第2の接着剤35を配置しても構わない。
また、本実施の形態において、サスペンションホルダ37側の接着剤ポケット43、44の両方に硬度が高い第1の接着剤34を充填したが、外周側の接着剤ポケット43には、落下や衝撃に対する強度も十分に確保できれば、硬度が低い第1の接着剤35を充填しても良い。光ピックアップ装置20が内周側まで移動した際にはスピンドルモータ13が光ピックアップ装置20に隣接することになるため、キャリッジ21の内周側のスペース確保が困難であり、キャリッジ21は、相対的に内周側の方が剛性が低い。したがって、ラジアル方向の力が加わった場合、内周側は、タンジェンシャル方向を軸にした回転方向の変形ではなく、力を逃がす方向のキャリッジ21の変形を期待できる。そこで、この外周側の接着剤ポケット43に第2の接着剤35を充填することにより第2の接着剤35が変形するため、内周側と外周側のキャリッジ21へのラジアル方向の力の伝わり方のバランスを取ることができ、しかも伝わる力も全体的に小さくすることができる。
以上のように、本発明の光ピックアップ装置及び光ディスク装置は、固定部材に固定された磁石とレンズホルダに固定されたコイルとにより前記レンズホルダに固定された対物レンズを駆動するアクチュエータと、アクチュエータを固定するとともに対物レンズに向けて光束を立上げる立上げ手段を固定するキャリッジと、を備え、キャリッジは、第1の接着剤と前記第1の接着剤よりも硬度が低い第2の接着剤とを用いてアクチュエータの固定部材を固定したものであるので、落下や衝撃に対する強度を十分に確保したうえで、共振を抑制することができる。
すなわち、本発明においては、硬度がより低い第2の接着剤を用いているのでキャリッジに伝わる反作用を弱め、共振を抑制でき、また、硬度がより高い第1の接着剤を用いているので落下や衝撃に対する強度も十分に確保することができる。
したがって、パーソナルコンピュータやBlu−ray DiscやDVDのような記録再生装置への活用が期待されるものである。
10 光ディスク装置
11 筐体
11a 上部筐体
11b 下部筐体
12 トレイ
13 スピンドルモータ
14 外部コネクタ
20 光ピックアップ装置
21 キャリッジ
22、23 光源
24、25 対物レンズ
26 アクチュエータ
27 カバー
30 ヨーク
31 磁石
32 レンズホルダ
33 コイル
34、35 接着剤
36 弾性支持部材
37 サスペンションホルダ
38、39 立上げミラー
40 アクチュエータ取付部
41、42 立上げミラー取付部
43、44、45、46 接着剤ポケット
47、48 磁石取付部
49、50、53 立設部
51、52、54、55 突起部

Claims (4)

  1. 固定部材に固定された磁石とレンズホルダに固定されたコイルとにより前記レンズホルダに固定された対物レンズを駆動するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを固定するとともに前記対物レンズに向けて光束を立上げる立上げ手段を固定するキャリッジと、を備え、
    前記キャリッジは、第1の接着剤と前記第1の接着剤よりも硬度が低い第2の接着剤とを用いて前記アクチュエータの前記固定部材を固定したことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記アクチュエータは、前記レンズホルダの両端をその一端で弾性的に支持する複数の弾性支持部材と、前記弾性支持部材の他端を保持し前記固定部材に固定されるサスペンションホルダと、を有し、前記第1の接着剤は前記サスペンションホルダ側の前記固定部材を前記キャリッジに固定し、前記第2の接着剤は前記レンズホルダ側の前記固定部材を前記キャリッジに固定したことを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記キャリッジは前記サスペンションホルダとは反対側の端面の2箇所で前記レンズホルダ側の前記固定部材を固定し、前記第2の接着剤は前記2箇所のうちいずれか1箇所で用いたことを特徴とする請求項2記載の光ピックアップ装置。
  4. 固定部材に固定された磁石とレンズホルダに固定されたコイルとにより前記レンズホルダに固定された対物レンズを駆動するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを固定するとともに前記対物レンズに向けて光束を立上げる立上げ手段を固定するキャリッジと、を備え、
    前記キャリッジは、第1の接着剤と前記第1の接着剤よりも硬度が低い第2の接着剤とを用いて前記アクチュエータの前記固定部材を固定したことを特徴とする光ディスク装置。
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