JP2010282068A - 光学機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体側マウント部4の外周面には突出ピン411が設けられ、レンズ側マウント部5の内周面には溝51が形成され、レンズ側マウント部5の本体側マウント部4と対向する対向面53には、各突出ピン411に対応する各位置に溝51に連通する切欠部54が形成され、光学機器にはレンズ側マウント部5を本体の光軸周りにおいて位置決めする位置決め機構が設けられている。突出ピン411を溝51内に差し込むことにより鏡筒3を本体に接続するので、従来のように複雑な形状の板爪を形成する必要がなく製造コストを低減できる。本体の下側に配置されることの多いレンズ側マウント部5に切欠部54が形成されるので、切欠部54を容易に視認でき作業性を良好にできる。
【選択図】図3
Description
特許文献1に記載の光学機器では、鏡筒において本体との接合部には3つの板爪(外周凸部)が形成されているとともに、本体側には、1条の溝と、この溝内に前記各板爪を差し込むための切欠部とが形成されている。各板爪の外側には凹部が形成されているとともに、溝の内周面には内周凸部が形成されている。そして、鏡筒を持上げて各板爪を切欠部を介して本体の溝内に配置した後、鏡筒を回転させ、各板爪を溝内に差し込むことにより鏡筒を本体に取り付ける。この際、溝の内周面に形成された各内周凸部が各板爪に形成された凹部内に嵌まることにより、鏡筒が光軸回りにおいて位置決めされる。
このように、本発明では、突出ピンを溝内に差し込むことにより鏡筒を本体に取り付けるので、従来のように複雑な形状の板爪を形成する必要がなく、製造コストを低減できる。
ここで従来、本体への取付時に本体の下側に配置されることの多い鏡筒側に板爪が形成されるとともに本体側に切欠き部が形成されていたため、鏡筒の取付時に切欠き部の位置を確認するため本体を下方から覗き込まなければならず、作業性が悪かった。これに対し、本発明では、突出ピンおよび切欠き部の配置が従来とは逆(上下逆)となっており、本体側マウント部に突出ピンが形成されるとともに鏡筒のレンズ側マウント部に切欠部が形成されるので、鏡筒の取付時に切欠部を容易に視認することができ、簡単に突出ピンを切欠部内に差し込むことができる。そのため、鏡筒の取付時における作業性を良好にできる。
本発明によれば、押圧部材が、レンズ側マウント部の対向面を鍔部から離間させる側へ押圧することにより、突出ピンが溝の内壁に押し当てられるので、突出ピンと溝の内壁との摩擦力により鏡筒を本体に強固に取り付けることができる。
本発明によれば、鏡筒を回転させて本体に取り付ける際に、係止部が突出ピンに係止されることで鏡筒が光軸周りにおいて位置決めされる。このような本発明では、位置決め機構を、突出ピンと、突出ピンに係止される係止部とを備えた簡素な構成としたので、製造コストを十分に低減できる。
本発明によれば、レンズ側マウント部が鏡筒に着脱可能に設けられているので、従来の鏡筒(鏡筒本体)を用いることができるとともに、レンズ側マウント部が破損した場合にレンズ側マウント部を交換することができ、光学機器の利便性を向上させることができる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る光学機器としての顕微鏡1を示す全体図である。
顕微鏡1は、図示しない被測定物が載置され水平面内の二軸方向へ移動可能な載物台11と、載物台11の鉛直方向に延びる支柱12と、つまみ131の回動により支柱12を昇降可能に設けられた昇降装置13と、内部にレンズやミラー、プリズム等の複数の光学部品が設けられ、昇降装置13を介して支柱12に支持された本体2と、本体2に取り付けられた複数の鏡筒3とを備えている。
各鏡筒3は、それぞれ内部に倍率の異なる図示しない対物レンズを収納している。各鏡筒3は、レボルバ部23が回動することで、本体2の光軸位置に選択的に配置される。なお、鏡筒3の構成については後述する。
本体側マウント部4は、円筒部41と、円筒部41の一端に形成された鍔部42とを備えている。
鏡筒本体31の一端側には、本体2側に突出した突出部311が形成されている。突出部311の外周面には雄ねじ部312が形成されている。
まず、レンズ側マウント部5を鏡筒本体31の突出部311に螺合させ、レンズ側マウント部5を鏡筒本体31に取り付ける。
次に、図4に示すように、レンズ側マウント部5の切欠部54の位置を本体側マウント部4の突出ピン411にあわせ、レンズ側マウント部5を持上げて本体側マウント部4に嵌める。これにより、突出ピン411は、切欠部54を介して溝51内に配置される。また、この際、各プランジャーねじ423のボール424は、レンズ側マウント部5の対向面53に当接し、対向面53によりプランジャーねじ423内に押し込まれた状態となる。
突出ピン411を溝51内に差し込むことにより鏡筒3を本体2に取り付けるので、従来のように複雑な形状の板爪を形成する必要がなく、製造コストを低減できる。
鏡筒側に板爪が形成されるとともに本体側に切欠部が形成される従来とは上下逆に、鏡筒3のレンズ側マウント部5に切欠部54が形成され、本体2の本体側マウント部4に突出ピン411が形成されているので、鏡筒3の取付時に切欠部54を容易に視認することができ、簡単に突出ピン411を切欠部54内に差し込むことができる。そのため、鏡筒3の取付時における作業性を良好にできる。
鏡筒3を回転させて本体2に取り付ける際に、ストッパーピン52が突出ピン411に係止されることで鏡筒3が光軸周りにおいて位置決めされる。このように、位置決め機構を、突出ピン411とストッパーピン52とを備えた簡素な構成としたので、製造コストを十分に低減できる。
図6は、本発明の第2実施形態に係るマウント部4,5間の連結を補強する補強部材6を示す断面図である。以降、第1実施形態と同一機能部位には同一符号を付し、それらの説明を省略若しくは簡略化する。
本実施形態では、レンズ側マウント部5の外側に、円筒状に形成されるとともにマウント部4,5に係合しマウント部4,5間の連結を補強する補強部材6が設けられていることが特徴である。以下、レンズ側マウント部5の特徴的な点および補強部材6について説明する。
レンズ側マウント部5において、本体側マウント部4側に近接する側には外側に僅かに膨出し、側面に雄ねじ部561が形成された膨出部56が形成されている。
図7は、本発明の第3実施形態に係る補強部材6Aを示す断面図である。
前記第2実施形態では、補強部材6は、レンズ側マウント部5をその軸方向において本体側マウント部4から離間させる側に付勢したが、本実施形態の補強部材6Aは、レンズ側マウント部5をその軸方向において本体側マウント部4に近接させる側に付勢する点が特徴である。以下、本実施形態のマウント部4,5および補強部材6Aの特徴的な点について説明する。
レンズ側マウント部5には、外側に膨出した膨出部56Aが形成されている。本実施形態の膨出部56Aの側面には雄ねじ部は形成されていない。
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、突出ピン411は、本体側マウント部4の外周面において、周方向に3つ設けられていたが、周方向に2つまたは4つ以上設けられていてもよい。
前記各実施形態では、位置決め機構は、突出ピン411とストッパーピン52、およびボール424と位置決め用穴55を備えていたが、位置決め機構は、いずれか一方の組み合わせのみを備えていてもよいし、いずれも備えず他の適宜の機構により鏡筒3を位置決めするものでもよい。
前記各実施形態では、本発明を光学機器としての顕微鏡に適用した例を説明したが、本発明は、例えば投影機など、レンズを内蔵する鏡筒が光学機器本体に取り付けられる適宜の光学機器に適用することができる。
2 本体
3 鏡筒
4 本体側マウント部
5 レンズ側マウント部
6,6A 補強部材
51 溝
52 ストッパーピン(係止部)
53 対向面
54 切欠部
55 位置決め用穴
411 突出ピン
424 ボール(押圧部材,嵌合部材)
L 光軸
Claims (6)
- 内部にレンズを収納する鏡筒と、前記鏡筒が取り付けられ、前記レンズの光軸と一致する光軸を有する本体とを備える光学機器であって、
前記本体に設けられ、円筒部および前記円筒部の一端に形成された鍔部を有する本体側マウント部と、
前記鏡筒の一端に円筒状に設けられ、前記円筒部の外側に嵌められて回転されることにより前記本体側マウント部に連結されるレンズ側マウント部とを備え、
前記円筒部の外周面には、前記外周面から突出する突出ピンが周方向に沿って複数設けられ、
前記レンズ側マウント部の内周面には周方向に沿って溝が形成され、前記レンズ側マウント部において前記鍔部と対向する対向面には、前記各突出ピンに対応する各位置に前記溝に連通する切欠部が形成され、
前記光学機器には、前記レンズ側マウント部を前記本体の光軸周りにおいて位置決めする位置決め機構が設けられている
ことを特徴とする光学機器。 - 請求項1に記載の光学機器において、
前記鍔部には、前記対向面に当接して前記対向面を前記鍔部から離間させる側へ押圧する押圧部材が設けられている
ことを特徴とする光学機器。 - 請求項1または請求項2に記載の光学機器において、
前記位置決め機構は、前記突出ピンと、前記溝内に形成され、前記突出ピンに係止されることで前記レンズ側マウント部を位置決めする係止部とを備える
ことを特徴とする光学機器。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学機器において、
前記位置決め機構は、前記対向面に形成された位置決め用穴と、前記鍔部に出没自在に設けられるとともに、前記対向面側に向かって付勢され、前記位置決め用穴に嵌まることで前記レンズ側マウント部を位置決めする嵌合部材とを備える
ことを特徴とする光学機器。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学機器において、
前記レンズ側マウント部の外側には、円筒状に形成されるとともに、前記レンズ側マウント部および前記本体側マウント部に係合して前記マウント部間の連結を補強する補強部材が設けられ、
前記補強部材は、前記レンズ側マウント部を、前記レンズ側マウント部の軸方向に沿ういずれか一方向側に付勢し、前記突出ピンを前記溝の内壁に押し当てることで前記マウント部間の連結を補強する
ことを特徴とする光学機器。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学機器において、
前記レンズ側マウント部は、前記鏡筒に着脱可能に設けられている
ことを特徴とする光学機器。
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