JP2010261994A - 光学装置及び光学装置の製造方法 - Google Patents

光学装置及び光学装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】好適な光学特性が得られる光学装置及び光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の光学装置1は、外周面51に備えられた第1部分51aと、前記外周面51の前記第1部分51aよりも物体側に備えられた第2部分51bとを有し、光学系L2を保持する保持枠50と、内周面に備えられ前記第1部分51aと接触する第3部分61を有し、前記保持枠50を保持する第1部材30と、内周面に備えられ前記第2部分51bと接触する第4部分71を有し、前記保持枠50を保持する第2部材70とを含み、前記光学系L2の光軸に沿った方向の断面において、前記第3部分61の曲率は前記第1部分51aの曲率よりも大きく、前記第4部分71の曲率は前記第2部分51bの曲率よりも大きいことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学装置及び光学装置の製造方法に関するものである。
レンズを備える光学装置は、レンズの光学性能を確保するために、個々の部品を組み立てた後に調芯が必要である。従来、レンズを保持するレンズ枠の外周部に、その摺接外周面を形成し、一方、レンズ枠を保持する保持枠の内周部に、その摺接外周面に接する摺接内周面を形成し、摺接内周面と摺接外周面とを摺動させてレンズを調芯する調芯機構を備える光学装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−70417号公報
本発明の課題は、好適な光学特性が得られる光学装置及び光学装置の製造方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、外周面(51)に備えられた第1部分(51a)と、前記外周面(51)の前記第1部分(51a)よりも物体側に備えられた第2部分(51b)とを有し、光学系(L2)を保持する保持枠(50)と、内周面に備えられ前記第1部分(51a)と接触する第3部分(61)を有し、前記保持枠(50)を保持する第1部材(30)と、内周面に備えられ前記第2部分(51b)と接触する第4部分(71)を有し、前記保持枠(50)を保持する第2部材(70)とを含み、前記光学系(L2)の光軸に沿った方向の断面において、前記第3部分(61)の曲率は前記第1部分(51a)の曲率よりも大きく、前記第4部分(71)の曲率は前記第2部分(51b)の曲率よりも大きいことを特徴とする光学装置(1)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された光学装置(1)であって、前記第1部分(51a)は、前記光学系(L2)及び前記保持枠(50)の重心よりも像面側に備えられ、前記第2部分(51b)は、前記光学系(L2)及び前記保持枠(50)の重心よりも物体側に備えられていることを特徴とする光学装置(1)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載された光学装置(1)であって、前記光学系(L2)の光軸に沿った方向の断面において、前記第3部分(61)及び前記第4部分(71)のうち少なくとも一方は、略直線状であることを特徴とする光学装置(1)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された光学装置(1)であって、前記第1部材(30)は、前記第3部分(61)よりも物体側に第1係合部(62)を有し、前記第2部材(70)は、第1係合部(62)に係合可能な第2係合部(72)を有することを特徴とする光学装置(1)である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載された光学装置(1)であって、前記第1係合部(62)は、前記第1部材(30)の内周側に備えられ、前記第2係合部(72)は、前記第2部材(70)の外周側に備えられることを特徴とする光学装置(1)である。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5までの何れか1項に記載された光学装置(1)であって、前記保持枠(50)は、外周側に前記光学系(L2)を調整するために用いられる調整部(53)を有し、前記第1部材(30)は、前記調整部(53)に対向する部分に調整用貫通孔(33)を有することを特徴とする光学装置(1)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6までの何れか1項に記載された光学装置(1)であって、前記保持枠(50)に接触し前記保持枠(50)を固定するための固定部材(82)を有し、前記第1部材(30)は、前記光学系(L2)及び前記保持枠(50)の重心に向かう方向に備えられ、前記固定部材(82)を案内するための案内用貫通孔(34)を有することを特徴とする光学装置(1)である。
請求項8に記載の発明は、外周面(51)に備えられた第1部分(51a)と、前記外周面(51)の前記第1部分(51a)よりも物体側に備えられた第2部分(51b)とを有し、光学系(L2)を保持する保持枠(50)を用意し、前記光学系(L2)の光軸に沿った方向の断面において曲率が前記第1部分(51a)の曲率よりも大きい第3部分(61)を有する第1部材(30)を用いて、前記第1部分(51a)と前記第3部分(61)とが接触するように前記保持枠(50)を保持し、前記光学系(L2)の光軸に沿った方向の断面において曲率が前記第2部分(51b)の曲率よりも大きい第4部分(71)を有する第2部材(70)を用いて、前記第2部分(51b)と前記第4部分(71)とが接触するように前記保持枠(50)を保持することを特徴とする光学装置(1)の製造方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載された光学装置(1)の製造方法であって、前記第1部材(30)に設けられた調整用貫通孔(33)から調整用冶具を挿入し、前記保持枠(50)の外周側に設けられた調整部(53)に前記調整用冶具(90)を係合し、前記調整用冶具(90)を用いて前記保持枠(50)の位置を調整することを特徴とする光学装置(1)の製造方法である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、レンズの調芯が容易な光学装置及び光学装置の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態であるレンズ鏡筒における光軸を含む縦断面図である。 図1のA−A断面に相当するレンズ鏡筒における光軸と直交する横断面図である。 図2のB−B断面に相当するレンズ鏡筒の縦断面図である。 光軸調整構造部位の図1と対応する拡大図である。 光軸調整構造部位の図3と対応する拡大図である。 第2レンズ群の光軸調整を説明する図1と対応する図である。 第2レンズ群のスイング方向における光軸調整を説明するレンズ枠をY軸プラス側から見た図であって、(A)は調整前、(B)は調整後を示す。 第2レンズ群のチルト方向における光軸調整を説明する図6と対応する図である。 固定作業を説明する図3と対応する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図には、説明と理解を容易にするために、XYZ直交座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸OAを水平として横長の画像を撮影する場合のカメラの位置(以下、正位置という)において撮影者から見て左側に向かう方向をXプラス方向とする。また、正位置において上側に向かう方向をYプラス方向とする。さらに、正位置において被写体に向かう方向をZプラス方向とする。また、Zプラス側を前側、Zマイナス側を後側とも呼称する。
図1は、本発明の一実施形態であるレンズ鏡筒1の縦断面図ある。図2は、図1のA−A断面に相当するレンズ鏡筒1における光軸OAと直交する横断面図である。図3は、図2のB−B断面に相当するレンズ鏡筒1の縦断面図である。
本実施形態におけるレンズ鏡筒1は、焦点距離を可変可能な、いわゆるズームレンズである。図1および図3に示すように、レンズ鏡筒1は、固定筒10の内部に、4群のレンズ群(第1レンズ群L1,第2レンズ群L2,第3レンズ群L3,第4レンズ群L4)を備えて構成されている。固定筒10の外周には、ズーム操作環20が回転可能に装着されている。
固定筒10は、概略形状が円筒状であって、外周面の所定位置にズーム操作環20の回転を案内するガイドピン11が取り付けられている。固定筒10の基端部(後方側の端)には、レンズ側マウント部1Mが固定されている。レンズ側マウント部1Mは、図示しないカメラボディのボディ側マウント部と着脱可能に結合可能であり、このレンズ側マウント部1Mがボディ側マウント部に結合することで、レンズ鏡筒1がカメラボディに装着されるようになっている。
固定筒10には、後述するレンズ内筒30(カムフォロア32)の移動を案内する直進溝12が形成されている。直進溝12は、固定筒10の内外を径方向に貫通し、光軸OAと平行する方向(Z軸方向)に所定長さに延びている。
固定筒10の所定位置には、後述するレンズ枠50(第2レンズ群L2)を調整操作するための固定筒調整孔13と、レンズ枠50を固定するビス82を回転操作する固定筒操作孔14とが、周方向にそれぞれ1カ所、径方向に内外を貫通して穿設されている。固定筒調整孔13と固定筒操作孔14のZ軸方向における位置は一致している。本実施形態で固定筒調整孔13は、その中心軸をY軸のプラス側に一致させて形成されている。また、固定筒操作孔14は、固定筒調整孔13の位置から被写体側から見て反時計回りに45°の位置に形成されている。固定筒調整孔13と固定筒操作孔14とは、後述する光軸調整構造40の一部を構成している。なお、固定筒調整孔13および固定筒操作孔14の位置及び互いに対する角度は、本構成に限定されるものではない。
ズーム操作環20は、所定長さの円筒状であって、固定筒10の外周面に形成された小径部15に摺動回転可能に嵌合している。ズーム操作環20は、固定筒10の外周面に取り付けられたガイドピン11に案内されて、Z軸方向(光軸OAと平行する方向)に移動不能で且つ光軸OA回りに回転可能に設けられている。ズーム操作環20の外周面には、滑り止めのラバー環20Aが装着されている。
ズーム操作環20の内周面には、当該ズーム操作環20の回転に伴って所定の関係で後述するレンズ内筒30を光軸OAと平行する方向(Z軸方向)に移動操作するカム溝21が形成されている。
ズーム操作環20の所定位置には、後述するレンズ枠50(第2レンズ群L2)を調整操作するための操作環調整孔23と、レンズ枠50を固定するビス82を回転操作する操作環操作孔24とが、周方向にそれぞれ1カ所、径方向に内外を貫通して形成されている。操作環調整孔23と操作環操作孔24のZ軸方向における位置と、周方向における位置関係とは、それぞれ固定筒10に形成された固定筒調整孔13および固定筒操作孔14と一致している。
これにより、ズーム操作環20を、操作環調整孔23の中心軸がY軸のプラス側に一致した回転位置とすると、操作環調整孔23と操作環操作孔24とは、それぞれ固定筒10の固定筒調整孔13および固定筒操作孔14と連通するようになっている。これら操作環調整孔23と操作環操作孔24とは、後述する光軸調整構造40の一部を構成している。
第1レンズ群L1は、固定筒10の先端部に固定されている。また、第4レンズ群L4は、固定筒10の後端部に固定されている。第2レンズ群L2と第3レンズ群L3とは、固定筒10の内周側に配置されたレンズ内筒30に保持されている。
レンズ内筒30は略円筒状で、その内側に第2レンズ群L2を保持している。また、レンズ内筒30の後端部には、第3レンズ群L3が固定されている。第2レンズ群L2は、後に詳述するが、その光軸OA2(図4〜図9参照)の、当該レンズ鏡筒1における光軸OAに対する角度を調整可能にレンズ内筒30に保持されている。なお、レンズ鏡筒1における光軸OAと、第2レンズ群L2の光軸OA2とは、図1〜図3においては一致している。
レンズ内筒30は、固定筒10の内周に、Z軸方向(光軸OAと平行する方向)に移動可能に嵌合している。レンズ内筒30の外周には、カムフォロア32が設けられている。
カムフォロア32は、所定径で所定高さの円柱状で、レンズ内筒30の外面に、その中心軸をレンズ内筒30の径方向として取り付けられている。カムフォロア32は、固定筒10の直進溝12を移動可能な状態で内周側から外周側に貫通して固定筒10の外周側に突出し、その先端部がズーム操作環20のカム溝21に移動可能に嵌合している。
また、レンズ内筒30には、内筒調整孔33と固定用ネジ孔34とが、周方向にそれぞれ1カ所、径方向に内外を貫通して形成されている。内筒調整孔33は、後述するレンズ枠50(第2レンズ群L2)を調整するためのものであり、固定用ネジ孔34にはレンズ枠50を当該レンズ内筒30に固定するビス82が螺合する。
内筒調整孔33と固定用ネジ孔34の周方向における位置関係は、それぞれ固定筒10に形成された固定筒調整孔13と固定筒操作孔14とに一致するように設定されている。すなわち、内筒調整孔33は、その中心軸をY軸のプラス側に一致させて形成されている。固定用ネジ孔34は、被写体側から見て内筒調整孔33の位置から反時計回りに45°の位置に形成されている。
これにより、レンズ内筒30に形成された内筒調整孔33および固定用ネジ孔34は、Z軸方向における位置が合致すると、それぞれ固定筒10の固定筒調整孔13および固定筒操作孔14と連通するようになっている。これら内筒調整孔33と固定用ネジ孔34とは、後述する光軸調整構造40の一部を構成している。
上記のように構成されたレンズ鏡筒1は、ズーム操作環20の回転操作によって、そのカム溝22が、レンズ内筒30に固定されたカムフォロア32を、固定筒10の直進溝12の延設方向(光軸OAと平行する方向)に移動操作する。その結果、レンズ内筒30(すなわち第2レンズ群L2および第3レンズ群L3)が、固定筒10の内部において光軸OA方向(Z軸方向)に移動操作される。
ズーム操作環20及びレンズ内筒30は、ズーム操作環20が所定の回転位置において、ズーム操作環20の操作環調整孔23および操作環操作孔24、固定筒10の固定筒調整孔13および固定筒操作孔14、レンズ内筒30の内筒調整孔33および固定用ネジ孔34が、それぞれ連通する状態となるように設定されている。図1〜図3は、このような連通状態を示している。
なお、ズーム操作環20の操作環調整孔23、固定筒10の固定筒調整孔13および、レンズ内筒30の内筒調整孔33の大きさ(径)は、それぞれ後述する第2レンズ群L2の光軸調整の調整工具90(図6参照)が挿入されて調整作業が可能なように(調整工具90の調整移動を許容するように)設定されている。
次に、前述した図1〜3に加えて、図4および図5を参照して、光軸調整構造40について説明する。図4は、図1における光軸調整構造40の拡大図である。図5は、図3における光軸調整構造40の拡大図である。
前述したように、第2レンズ群L2は、レンズ内筒30に配置されている。そして第2レンズ群L2は、光軸調整構造40によって調芯可能となっている。光軸調整構造40は、第2レンズ群L2を保持するレンズ枠50と、レンズ内筒30の先端部と、レンズ内筒30に装着されて保持空間を形成する保持環70と、により構成されている。
レンズ枠50は、所定径および所定厚さの短筒状で、その内周に第2レンズ群L2を保持している。レンズ枠50の外周面は、第2レンズ群L2の光軸OA2上の一点に設定された調整中心点Pを中心とする、所定径(半径r)の球面状に形成されている。
本実施形態において、この調整中心点Pは、第2レンズ群L2及びレンズ枠50の重心に位置する。ただし本実施形態における重心とは、厳密な重心位置に限定するものではなく、第2レンズ群L2及びレンズ枠50の重心の近傍であればよい。第2レンズ群L2及びレンズ枠50の重心の近傍とは、例えば、第2レンズ群L2を構成するレンズの一部の重心、第2レンズ群L2及びレンズ枠50の一部の重心などを含む。
以下、このレンズ枠50の外周の球面を、レンズ枠球面51と呼び、このレンズ枠球面51において、像側の部分を第1面51aとし、被写体側の部分を第2面51bとする。
レンズ枠50の周方向1カ所(本実施形態では第1面51aと第2面51bとの境界部分)には、調整用ネジ孔53が、径方向に内外を貫通して設けられている。この調整用ネジ孔53は、レンズ枠50(第2レンズ群L2)がレンズ内筒30に装着された状態において、中心軸をY軸のプラス方向に一致するように配置される。
レンズ内筒30の被写体側の開口部には、レンズ枠50を光軸調整可能に収容する第3面61と、保持環70が装着される保持環装着部62とが形成されている。第3面61は、被写体側に広がる所定角度のテーパ状に形成されている。すなわち、第3面61は、所定角度の円錐形の一部を成す形状であって、光軸OAを含む断面において光軸OAに対して所定の角度を成す直線を呈するように形成されている。第3面61の径(テーパ径)は、レンズ枠50を収容し得るように設定されている。これにより、テーパ状の第3面61は、前述したレンズ枠50のレンズ枠球面51に、光軸OAを含む断面において点で接する。光軸OAを含む断面において第3面61が呈する直線は、その接点におけるレンズ枠球面51に対する接線方向に一致する。
保持環装着部62は、第3面61より所定量大径で、被写体側に開放している。これにより、保持環装着部62と第3面61との境界には、段差が形成されている。保持環装着部62の内周には、後述する保持環70が螺着されるメネジが形成されている。
保持環装着部62の被写体側の端部(すなわちレンズ内筒30の被写体側の端部)は、光軸OAと直交する平面と一致する端面63となっている。
また、前述したように、レンズ内筒30には、内筒調整孔33と固定用ネジ孔34とが形成されている。内筒調整孔33および固定用ネジ孔34の光軸OAと平行な方向(Z軸方向)における位置は、レンズ内筒30に保持するレンズ枠50における調整中心点Pを含む、光軸OAと直交する面内に設定されている。さらに、この内筒調整孔33および固定用ネジ孔34の位置は、第3面61の最も被写体側(テーパ状の第3面61における最大径の位置)となっている。
保持環70は、短筒状の基部72の被写体側に、大径のフランジ73を備えて形成されている。基部72の外周には、保持環装着部62に螺合するオネジが形成されている。フランジ73は、固定筒10の内周に移動可能に嵌る外径に設定されている。保持環70は、基部72が保持環装着部62に螺合することで、レンズ内筒30に装着されるようになっている。
保持環70の内周には、第4面71が形成されている。第4面71は、基部72側(フランジ73形成側とは逆側)に広がるテーパ状に形成されている。この第4面71は、前述した第3面61と同様の形状となっている。すなわち、第4面71は、所定角度の円錐形の一部を成す形状であって、光軸OAを含む断面において光軸OAに対して所定の角度を成す直線を呈するように形成されている。そして、第4面71の内部に、レンズ枠50を収容し得るようになっている。
上記のように構成された保持環70は、レンズ内筒30に、その基部72を保持環装着部62に螺合させて装着される。保持環70がレンズ内筒30に装着された状態において、レンズ内筒30の第3面61と、保持環70の第4面71とによって、レンズ枠50を収容可能な保持空間が形成される。この保持空間は、保持環70と保持環装着部62とが対向する部位が最も大径で、この大径部を挟んで前後両方向両方向(被写体側および撮影者側)に対称に小径化する形状となっている。このような保持空間に収容されたレンズ枠50は、外周面(レンズ枠球面51)が、光軸OAを含む断面において第3面61と第4面71とにそれぞれ点で接触(実際には円状の線で接触)し、安定的に保持される。
保持環70のフランジ73と、保持環装着部62(レンズ内筒30)の被写体側の端面63との間には、間隔調整ワッシャー81が介装されている。この間隔調整ワッシャー81は、保持環装着部62に対する保持環70のZ軸方向(光軸OA方向)における間隔を規定する。つまり、間隔調整ワッシャー81は、第3面61と第4面71の間隔を規定する。従って、間隔調整ワッシャー81の厚さを設定することで、第3面61と第4面71の間隔を設定できる。
ここで、間隔調整ワッシャー81は、厚さの異なる複数種類の中から最適な厚さのものが選択されて用いられる。これにより、レンズ枠50(第2レンズ群L2)を、調整中心点Pを中心として円滑に移動可能に保持し得るように、保持空間を調整することができる。すなわち、間隔調整ワッシャー81の厚さを変えることで、保持空間を形成する第3面61と第4面71のZ軸方向における間隔が変化する。
これにより、第3面61および第4面71と、レンズ枠50のレンズ枠球面51との寸法差を吸収することができる。従って、間隔調整ワッシャー81の厚さを変えることで、保持空間を、内部でレンズ枠50がガタ付いたり、逆にレンズ枠50に無理な力が作用したりすること無く、レンズ枠50を円滑に移動可能な状態(レンズ枠50が第3面61および第4面71に摺接移動可能な状態)に保持し得るように調整することができる。
また、レンズ枠50を収容する保持空間を、それぞれ光軸OAを含む断面において光軸OAに対して所定の角度を成す直線で規定される第3面61と第4面71とによって形成したことにより、レンズ枠50をガタ付き無く且つ円滑に回動可能に支持させる保持空間を容易に構成できる。例えば、第3面61および第4面71を、レンズ枠50の外周面(レンズ枠球面51)と対応した形状として、レンズ枠50が円滑に移動可能に構成する場合には、第3面61および第4面71の形状および寸法に高い精度が求められるが、本構成ではこのようなことがなく、製造が容易である。
上記のように、保持環70とレンズ内筒30の先端部とによって形成された保持空間に保持されたレンズ枠50(第2レンズ群L2)は、固定用ネジ孔34に螺合した、先端が尖ったビス82によってレンズ内筒30に固定されている。すなわち、ビス82が固定用ネジ孔34に締め込まれることで、その先端がレンズ枠50の外周面(レンズ枠球面51)に突き刺さり、レンズ枠50をレンズ内筒30に相対移動不能に固定している。ビス82は、前述したように、先端が尖り、後端にはマイナスドライバー用のドライバー溝が形成されている。
以上、説明した光軸調整構造40によってレンズ枠50(第2レンズ群L2)をレンズ内筒30へ装着すると、レンズ枠50(第2レンズ群L2)は、レンズ内筒30先端部と保持環70とによって形成された保持空間に、調整中心点Pを中心として回動可能に保持される。このため、レンズ枠50を保持空間内で回動させることで、レンズ枠50の保持する第2レンズ群L2の光軸OA2の角度を、レンズ鏡筒1の光軸OAと一致させるように調整(光軸調整)することができる。この第2レンズ群L2の光軸調整を行った後にビス82を締め込むことで、第2レンズ群L2が光軸調整された状態で、レンズ枠50をレンズ内筒30に相対移動不能に固定一体化することができる。
次に、レンズ枠50のレンズ内筒30への組み付け、および、レンズ枠50の保持する第2レンズ群L2の光軸調整について説明する。
レンズ内筒30へのレンズ枠50の組み付けは、まず、レンズ内筒30に、第2レンズ群L2を保持したレンズ枠50を挿置する。次いで、保持環装着部62の端面63に間隔調整ワッシャー81を挿置し、レンズ内筒30の保持環装着部62に保持環70を螺合する。これにより、保持環70のフランジ73と保持環装着部62の端面63との間に、間隔調整ワッシャー81が介装される。
間隔調整ワッシャー81は、予め用意された厚さの異なる複数のものの中から、レンズ枠50を調整中心点P回りに円滑に移動可能に保持する保持空間を形成することのできる厚さのものを選定して用いる。これにより、レンズ内筒30先端部と保持環70とによって形成された保持空間に、レンズ枠50が円滑に摺接回動可能に保持される。
レンズ枠50(第2レンズ群L2)が組み付けられたレンズ内筒30は、固定筒10に嵌合される。このレンズ内筒30の固定筒10への嵌合は、少なくとも第1レンズ群L1が未装着の固定筒10に対して、その被写体側の開口部から行われる。そして、固定筒10の外側から、直進溝12を介してカムフォロア32をレンズ内筒30に取り付ける。これにより、レンズ枠50(第2レンズ群L2)は、固定筒10に装着される。固定筒10への第1レンズ群L1の装着は、この後に行われる。
その後、レンズ枠50をレンズ内筒30の保持空間内で回動させて、レンズ枠50の保持する第2レンズ群L2の光軸調整を行う。この第2レンズ群L2の光軸調整の後、ビス82を締め込み、レンズ枠50をレンズ内筒30に相対移動不能に固定する。この第2レンズ群L2の光軸調整およびレンズ枠50の固定作業については、後に詳述する。
第2レンズ群L2の光軸調整とレンズ枠50の固定作業が終了した後、ラバー環20Aをズーム操作環20の外周に装着する。これにより、操作環調整孔23および操作環操作孔24の外周側の開口部は、ラバー環20Aによって覆い隠される。
次に、第2レンズ群L2の光軸調整およびレンズ枠50の固定作業について、図6〜図9を参照して詳細に説明する。図6は、第2レンズ群L2の光軸調整を説明する図1と対応する図である。図7は、第2レンズ群L2のスイング方向における光軸調整を説明するレンズ枠50をY軸プラス側から見た図であって、(A)は調整前、(B)は調整後を示す。図8は、第2レンズ群L2のチルト方向における光軸調整を説明する図6と対応する図である。図9は、固定作業を説明する図3と対応する図である。
第2レンズ群L2の光軸調整とレンズ枠50の固定作業は、前述した図1〜図3にも示すように、固定筒10の固定筒調整孔13および固定筒操作孔14と、ズーム操作環20の操作環調整孔23および操作環操作孔24と、レンズ内筒30の内筒調整孔33および固定用ネジ孔34とが、連通している状態で行う。すなわち、第2レンズ群L2の光軸調整は、連通状態にある、固定筒調整孔13、操作環調整孔23および内筒調整孔33を介して行う。また、レンズ枠50の固定作業は、連通する固定筒操作孔14および操作環操作孔24を介して行う。
図6に示すように、第2レンズ群L2の光軸調整には、調整工具90を用いる。
調整工具90は、操作軸91の先端に、結合部92を備えている。結合部92は、レンズ枠50の調整用ネジ孔53に螺合するオネジによって形成されている。結合部92は、当該結合部92より大径の鍔部93の先端に形成されている。結合部92のネジ長さは、螺合対象であるレンズ枠50の厚さ(調整用ネジ孔53の深さ)より、所定量短く設定されている。
第2レンズ群L2の光軸調整を行う際には、調整工具90を、連通状態にあるズーム操作環20の操作環調整孔23、固定筒10の固定筒調整孔13、レンズ内筒30の内筒調整孔33に、ズーム操作環20の外周側から挿入する。そして、先端の結合部92をレンズ枠50の調整用ネジ孔53に螺合させる。これにより、レンズ枠50と調整工具90とを一体に結合する。結合部92の長さはレンズ枠50の厚さより短く設定されているため、その先端がレンズ枠50に保持された第2レンズ群L2のレンズを押圧して歪ませてしまうことがない。
そして、調整工具90を回転又は光軸OAと平行な方向に揺動操作することで、第2レンズ群L2の光軸調整を行う。なお、第2レンズ群L2の光軸調整時には、ビス82は緩めた状態(レンズ枠50を締め付けていない状態)としておく。
第2レンズ群L2の光軸調整は、レンズ枠50(第2レンズ群L2)を、調整中心点Pを通るY軸回りに回動させるスイング方向と、調整中心点Pを通るX軸回りに回動させるチルト方向の、直交する2方向の角度調整操作によって行う。
ここで、スイング方向の操作では、レンズ枠50(第2レンズ群L2)を、調整中心点Pを中心としてX軸およびZ軸(光軸OA)を含む平面内において回動させる。また、チルト方向の操作では、レンズ枠50(第2レンズ群L2)を、調整中心点Pを中心としてY軸およびZ軸(光軸OA)を含む平面内において回動させる。
スイング方向の操作によれば、第2レンズ群L2の光軸OA2の、X軸およびZ軸(光軸OA)を含む平面内における、光軸OAに対する角度のズレを調整できる。また、チルト方向の操作によれば、第2レンズ群L2の光軸OA2の、Y軸およびZ軸(光軸OA)を含む平面内における、光軸OAに対する角度のズレを調整できる。従って、スイング方向およびチルト方向の操作を組み合わせることで、第2レンズ群L2の光軸OA2の、全周方向における光軸OAに対する角度のズレを調整することができる。
図7に示すように、第2レンズ群L2のスイング方向における角度調整は、図7(A)に示す初期状態から、調整工具90をその中心軸(調整中心点Pを通るY軸に等しい)回りに回転操作する。これにより、図7(B)に示すように、レンズ枠50を、調整中心点P(Y軸)を中心としてX軸およびZ軸(光軸OA)を含む平面内で回動(角度:α)させて、第2レンズ群L2のスイング方向における角度調整を行うことができる。
第2レンズ群L2のチルト方向における角度調整は、図8に示すように、調整工具90を、Y軸およびZ軸(光軸OA)を含む平面内で揺動する。これにより、レンズ枠50を、調整中心点Pを通るX軸を中心としてY軸およびZ軸(光軸OA)を含む平面内で回動(角度:θ)させて、チルト方向における角度調整を行うことができる。
このような第2レンズ群L2のスイング方向およびチルト方向における角度調整を組み合わせることで、第2レンズ群L2を任意の方向に傾けてその光軸OA2を光軸OAに一致させる光軸調整が可能となる。
なお、前述したように、ズーム操作環20の操作環調整孔23、固定筒10の固定筒調整孔13およびレンズ内筒30の内筒調整孔33は、調整工具90による調整作業(調整範囲)に必要な大きさに設定される。また、それらの形状は円形に限らず、チルト方向における所定範囲の光軸調整が行えるように光軸OAと平行方向に延びる長孔状としても良い。
第2レンズ群L2の光軸調整の後、調整工具90を取り外す前に、レンズ枠50の固定作業を行う。図9に示すように、レンズ枠50の固定作業は、マイナスドライバー95を、連通状態の、ズーム操作環20の操作環操作孔24と、固定筒10の固定筒操作孔14とに外側から挿入して行う。すなわち、マイナスドライバー95の先端を、ビス82のドライバー溝に嵌め込み、回転操作して締め込む。これにより、レンズ枠50をレンズ内筒30に相対移動不能に固定一体化する。
レンズ枠50の固定作業が終了した後、調整工具90を取り外す。これにより、調整工具90を取り外す際にレンズ枠50が回転して、調整された第2レンズ群L2の光軸OA2に狂いを生じさせることを防ぐことができる。
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)本実施形態では、外周面が調整中心点Pを中心とする球面状に形成されたレンズ枠50を、それぞれ光軸OAを含む断面において光軸OAに対して所定の角度を有する直線を呈するテーパ状に形成された、レンズ内筒30の第3面61と、保持環70の第4面71と、によって形成された保持空間に保持している。
このため、第3面61と第4面71(保持環70)の光軸OA方向における相対位置を調整することで、保持空間にレンズ枠50をガタ付き無く且つ円滑に回動可能に支持させることができる。
従って、第3面61および第4面71を、レンズ枠50の外周面(レンズ枠球面51)と対応した形状として、レンズ枠50が円滑に移動可能に構成する場合のように、第3面61および第4面71の形状および寸法に高い精度が求められることがない。
その結果、製造が容易となってコストダウンが可能となる。また、レンズ枠50が保持する第2レンズ群L2の光軸調整を、円滑に行えるように構成できる。
さらに、第2レンズ群L2はその重心の前後で保持されるので、を安定的に保持される。
(2)本実施形態では、レンズ内筒30の保持環装着部62に形成されたメネジに、保持環70の基部72に形成されたオネジが螺合することで、レンズ内筒30の第3面61と保持環70の第4面71とでレンズ枠50を保持する保持空間を形成している。これにより、保持環装着部62に対する基部72の螺合量の調整によって、保持空間をレンズ枠50に対応させる調整を簡単に行うことができる。
(3)本実施形態では、レンズ内筒30の端面63と、保持環70の基部72の端面との間に、間隔調整ワッシャー81が介装されている。間隔調整ワッシャー81は、レンズ内筒30先端部に対する保持環70の光軸OA方向における間隔を規定しており、この間隔調整ワッシャー81の厚さを設定することで、第3面61と第4面71の間隔を設定できる。従って、厚さの異なる複数種類の間隔調整ワッシャー81を予め用意してその中から適宜選択して用いることで、保持空間をレンズ枠50に対応させる調整を極めて簡単に行うことができる。
(4)本実施形態では、レンズ枠50の周方向1カ所に、調整用ネジ孔53が、径方向に内外を貫通して設けられている。これにより、調整用ネジ孔53に、調整工具90における先端の結合部92のネジをねじ込んで、レンズ枠50に調整工具90を結合させることで、調整工具90を操作してレンズ枠50の保持する第2レンズ群L2の光軸調整を容易に行うことが可能となる。
(5)本実施形態では、ズーム操作環20が所定の回転位置において、ズーム操作環20の操作環調整孔23および操作環操作孔24、固定筒10の固定筒調整孔13および固定筒操作孔14、レンズ内筒30の内筒調整孔33および固定用ネジ孔34が、それぞれ連通する状態となるように設定されている。これにより、連通する、操作環調整孔23、固定筒調整孔13および内筒調整孔33に、調整工具90をズーム操作環20の外周側から挿入し、レンズ枠50の保持する第2レンズ群L2の光軸調整を行うことが可能となる。
(6)本実施形態では、レンズ内筒30に、固定用ネジ孔34が径方向に貫通して穿設されている。これにより、固定用ネジ孔34にビス82を螺合させて締め込むことで、レンズ枠50をレンズ内筒30に固定することができる。
固定用ネジ孔34は、重心を通るように形成され、ビス82は、固定用ネジ穴34に案内され、重心に向かう方向に進退するので、レンズ枠50に回転力を与えることなくレンズ枠50を固定できる。すなわち、ビス82がレンズ枠50を重心に向かう方向に押付けてもレンズ枠50は回転しないのでチルト調心に影響を与えることがなく、好適なチルト調心が可能である。
(7)本実施形態では、レンズ内筒30に第2レンズ群L2を保持するレンズ枠50を組み付ける際、レンズ内筒30に、第2レンズ群L2を保持するレンズ枠50を挿置し、次いで、レンズ内筒30先端部に間隔調整ワッシャー81を挿置し、レンズ内筒30の保持環装着部62に保持環70を螺合する。
これにより、保持環70のフランジ73と保持環装着部62の端面63との間に間隔調整ワッシャー81が介装される。間隔調整ワッシャー81は、レンズ内筒30の端面63に対する保持環70の光軸OA方向における間隔を規定する。このため、この間隔調整ワッシャー81の厚さを設定することで、第3面61と第4面71の間隔を設定できる。従って、厚さの異なる複数種類の間隔調整ワッシャー81を予め用意してその中から適宜選択して用いることで、保持空間をレンズ枠50に対応させる調整を極めて簡単に行うことができる。
(8)本実施形態では、レンズ枠50が保持する第2レンズ群L2の光軸調整は、連通状態にある、固定筒調整孔13、操作環調整孔23および内筒調整孔33に、調整工具90をズーム操作環20の外周側から挿入し、この調整工具90を操作して、レンズ枠50(第2レンズ群L2)を、調整中心点Pを通るY軸回りに回動させるスイング方向と、調整中心点Pを通るX軸回りに回動させるチルト方向との、2方向に角度調整して行う。
このような第2レンズ群L2のスイング方向およびチルト方向における調整を組み合わせることで、第2レンズ群L2を任意の方向に傾けてその光軸OA2を光軸OAに一致させる光軸調整が可能となる。これにより、1カ所に装着した調整工具90を着脱することなく、スイング方向とチルト方向の2方向に調整操作して、容易に光軸調整を行うことができる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、レンズ枠50を保持する保持空間を形成するレンズ内筒30の第3面61と保持環70の第4面71とは、光軸OAを含む断面において光軸OAに対して所定の角度を成す直線を呈するように形成されている。
しかし、第3面61および第4面71は、光軸OAを含む断面において直線状でなければならないものではない。いずれか一方が直線状であることが好ましいが、両方が曲線であっても、レンズ枠50におけるレンズ枠球面51に点で接する形状であれば良い。すなわち、レンズ枠50におけるレンズ枠球面51の曲率より大きな曲率であれば良い。また、第3面61と第4面71を曲線にした場合、両者は製造容易及び保持枠の保持が容易である点より同じ曲率であることが好ましい。ただしこれに限定されず異なる曲率であってもよい。
(2)本実施形態では、レンズ内筒30の周方向1カ所に固定用ネジ孔34が設けられており、この固定用ネジ孔34にねじ込まれたビス82でレンズ枠50を当該レンズ内筒30に固定するように構成されている。つまり、一本のビス82でレンズ枠50を固定している。
しかし、これに限らず、レンズ枠50の固定を複数のビスに2よって行うように構成しても良い。例えば、図3中に2点鎖線で示すように、本実施形態に等間隔(120°間隔)で2本追加して3本のビス82で固定するようにしても良い。これにより、固定作業の工数は増加するものの、レンズ枠50をより安定的且つ高精度に固定することが可能となる。
(3)本実施形態では、保持環70のフランジ73と保持環装着部62(レンズ内筒30)の被写体側の端面63との間に介装された間隔調整ワッシャー81によって、第3面61と第4面71の間隔を設定してレンズ枠50に対応する保持空間を設定している。
しかし、間隔調整ワッシャー81を用いることなく、保持環70の保持環装着部62(レンズ内筒30)に対するねじ込み量を、レンズ枠50を円滑に回動可能に支持する保持空間を形成するように調整した後、保持環70を保持環装着部62に接着等によって固定する構成として良い。
(4)本実施形態では、レンズ枠球面51の第1面51aとレンズ内筒30の第3面61とは、光軸周りの円周上の全周で当接するようになっている。ただし、本発明はこれに限定されず、第1面51aと第3面61とは、全周ではなくて、複数個所で当接するものであってもよい。
また、本実施形態では、レンズ枠球面51の第2面51bと保持環70の第4面71とは、光軸周りの円周上の全周で当接するようになっている。ただし、本発明はこれに限定されず、第2面51bと第4面71とは、全周ではなくて、複数個所で当接するものであってもよい。
(5)本実施形態では、レンズ枠50のレンズ枠球面51は一定の半径rの球面であるので、第1面51aと第2面51bとの曲率は等しい。これにより製造が容易になるとともに、好適に保持枠を保持できるからである。ただし本発明はこれに限定されず、第1面51aと第2面51bとの曲率は異なっていてもよい。
(6)光学装置は、例えば、レンズ鏡筒の一部(部品)、レンズ鏡筒、スチルカメラ、ビデオカメラ、双眼鏡、望遠鏡、顕微鏡、携帯電話を含む。カメラは、レンズ鏡筒と着脱可能なものであってもよいし、レンズ鏡筒と着脱できないもの(例えば、コンパクト・デジタル・カメラ)であってもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:レンズ鏡筒、30:レンズ内筒、33:内筒調整孔、34:固定用ネジ孔、50:レンズ枠、51:レンズ枠球面、53:調整用ネジ孔、61:第3面、62:保持環装着部、63:端面、70:保持環、71:第4面、72:基部、81:間隔調整ワッシャー81、L1:第1レンズ群、L2:第2レンズ群、L3:第3レンズ群、L4:第4レンズ群、OA,OA2:光軸

Claims (9)

  1. 外周面に備えられた第1部分と、前記外周面の前記第1部分よりも物体側に備えられた第2部分とを有し、光学系を保持する保持枠と、
    内周面に備えられ前記第1部分と接触する第3部分を有し、前記保持枠を保持する第1部材と、
    内周面に備えられ前記第2部分と接触する第4部分を有し、前記保持枠を保持する第2部材とを含み、
    前記光学系の光軸に沿った方向の断面において、前記第3部分の曲率は前記第1部分の曲率よりも大きく、前記第4部分の曲率は前記第2部分の曲率よりも大きいことを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載された光学装置であって、
    前記第1部分は、前記光学系及び前記保持枠の重心よりも像面側に備えられ、
    前記第2部分は、前記光学系及び前記保持枠の重心よりも物体側に備えられていることを特徴とする光学装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された光学装置であって、
    前記光学系の光軸に沿った方向の断面において、前記第3部分及び前記第4部分のうち少なくとも一方は、略直線状であることを特徴とする光学装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された光学装置であって、
    前記第1部材は、前記第3部分よりも物体側に第1係合部を有し、
    前記第2部材は、第1係合部に係合可能な第2係合部を有することを特徴とする光学装置。
  5. 請求項4に記載された光学装置であって、
    前記第1係合部は、前記第1部材の内周側に備えられ、
    前記第2係合部は、前記第2部材の外周側に備えられることを特徴とする光学装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか1項に記載された光学装置であって、
    前記保持枠は、外周側に前記光学系を調整するために用いられる調整部を有し、
    前記第1部材は、前記調整部に対向する部分に調整用貫通孔を有することを特徴とする光学装置。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか1項に記載された光学装置であって、
    前記保持枠に接触し前記保持枠を固定するための固定部材を有し、
    前記第1部材は、前記光学系及び前記保持枠の重心に向かう方向に備えられ前記固定部材を案内するための案内用貫通孔を有することを特徴とする光学装置。
  8. 外周面に備えられた第1部分と、前記外周面の前記第1部分よりも物体側に備えられた第2部分とを有し、光学系を保持する保持枠を用意し、
    前記光学系の光軸に沿った方向の断面において曲率が前記第1部分の曲率よりも大きい第3部分を有する第1部材を用いて、前記第1部分と前記第3部分とが接触するように前記保持枠を保持し、
    前記光学系の光軸に沿った方向の断面において曲率が前記第2部分の曲率よりも大きい第4部分を有する第2部材を用いて、前記第2部分と前記第4部分とが接触するように前記保持枠を保持することを特徴とする光学装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載された光学装置の製造方法であって、
    前記第1部材に設けられた調整用貫通孔から調整用冶具を挿入し、
    前記保持枠の外周側に設けられた調整部に前記調整用冶具を係合し、
    前記調整用冶具を用いて前記保持枠の位置を調整することを特徴とする光学装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103246041A (zh) * 2013-05-15 2013-08-14 河南平原光电有限公司 一种物镜装配工艺

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