JP2010281567A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒流量及び冷媒の種類によらず、高いエジェクタ効率を維持する。
【解決手段】ノズル410の相当直径D1に対する混合部420の相当直径D2の比(=D2/D1)を1.05以上、10以下となるようにする。これにより、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
【選択図】図2
【解決手段】ノズル410の相当直径D1に対する混合部420の相当直径D2の比(=D2/D1)を1.05以上、10以下となるようにする。これにより、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、エジェクタ式冷凍サイクルに関するものである。
エジェクタ式冷凍サイクルとは、例えば特許文献1に記載のごとく、冷媒を減圧膨張させて蒸発器にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機の吸入圧を上昇させるエジェクタを有する冷凍サイクルである。
したがって、冷媒を減圧膨張させて蒸発器にて蒸発した気相冷媒を吸引し、かつ、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換するものであるが、エジェクタ効率ηeが低いと、冷凍サイクルの効率が悪化する。なお、エジェクタ効率ηeは、後述する数式1により定義されるものである。
因みに、特許文献には、エジェクタの混合部の直径を3〜7mmとし、混合部長さを混合部直径の8〜12倍とし、ディフィーザの拡がり角度を4°〜6°とし、ディフィーザの長さを混合部の10〜14倍としたものが開示されている。
しかしながら、発明者等の試験検討によると、特許文献2に開示されたものでは、十分な能力(エジェクタ効率ηe)を得ることができなかった。
本発明は、上記点に鑑み、エジェクタ効率を向上させることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、ノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、さらに、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とする。
これにより、後述する図4、5に示すように、冷媒流量及び冷媒の種類によらず、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
なお、請求項2に記載の発明では、冷媒として二酸化炭素を用いてもよい。
請求項3に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、さらに、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とする。
これにより、後述する図4に示すように、20%以上のエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。したがって、R134aを冷媒に用いた通常の蒸気圧縮式冷凍サイクルより年間COPが勝るようになり、エジェクタ式冷凍サイクルの普及を促進することができる。
なお、ここで言う年間COPとは、例えば東京における15℃、20℃、25℃。30℃及び35℃の外気温が出現する頻度、並びに0km/h、40km/h、60km/h及び100km/hも車速が出現する頻度等により年間で利用されている平均状態のCOPを言う。
請求項4に記載の発明では、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する混合部(420)の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.3以上、5.3以下としたことを特徴とする。
これにより、後述する図4に示すように、40%以上のエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼動させることができる。したがって、本発明を車両用空調装置に適用したときに、外気温が高くCOPが低下し易い状況(アイドリング運転時)であっても、R134aを冷媒に用いた車両用空調装置よりCOPが勝るようになる。
請求項5に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、冷媒としてフロンを用いるとともに、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、4.5以下としたことを特徴とする。
これにより、後述する図5に示すように、20%以上の高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項6に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、34度以下としたことを特徴とする。
これにより、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項7に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、7度以下としたことを特徴とする。
これにより、デュフューザ(230)で気液二相流の薄利が生じ難くなるので、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項8に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ノズル(410)は、先端側に向かうほど通路面積が縮小する先細ノズルであり、かつ、その先細角度(θn1)が0.05度以上、20度以下であることを特徴とする。
これにより、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項9に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部を有する末広ノズルであって、入口側の先細角度(θn1)が0.05度以上、20度以下であり、かつ、出口側の末広角度(θn2)が0.05度以上、17.5度以下としたことを特徴とする。
これにより、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項10に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ノズル(410)は、ノズル(410)の冷媒入口側から冷媒出口側にかけて冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とする。
これにより、ノズル(410)において、冷媒を断熱的に膨張させることができるので、ディフィーザ(430)にて昇圧させる(エネルギ回収する)ことができる膨張エネルギを増大させることができ、エジェクタ効率ηeを向上させることができる。
請求項11に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させる複数本のノズル(410)からなるノズル群(440)、及びノズル群(440)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)と、複数本のノズル(410)に流入する冷媒の流量を、それぞれ独立に制御するバルブ(451〜453)とを備え、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の相当直径(L)の比(L/D2)が120以下であることを特徴とする。
これにより、運転条件により各バルブ(451)を制御することにより、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項11に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させる複数本のノズル(410)からなるノズル群(440)、及びノズル群(440)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)と、ノズル群(440)に流入する冷媒流量を制御するバルブ(454)とを備えることを特徴とする。
これにより、運転条件によりバルブ(454)を制御することにより、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
また、各ノズル(410)をそれぞれ独立に制御する発明に比べて、バルブの個数を低減することができる。
請求項12に記載の発明では、複数本のノズル(410)は、同心円上に並んでいることを特徴とする。
これにより、複数本のノズル(410)を並列に並べた場合に比べて、ノズル群(440)が大型化することを防止しつつ、ノズル群(440)から噴射される駆動冷媒流と、蒸発器(300)からエジェクタ(400)に吸引される吸引冷媒流との接触面積を増大させることができる。したがって、吸引冷媒流を確実に吸引することができるので、吸引冷媒流と駆動冷媒流との混合性を向上させることができる。
請求項13に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410、440)、及びノズル(410、440)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、昇圧部(423)は、冷媒流れ上流側から下流側に掛けて冷媒通路断面積が略一定となるように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述するように、十分な機能(昇圧能力)を確保しつつ、混合部とディフィーザとを一体化してエジェクタ(400)の構造を簡単なものとしてエジェクタ(400)の製造原価低減を図ることができる。
また、後述の図14に示されるように、従来品(混合部とディフィーザとが明確に区分されたもの)では、混合部とディフィーザと繋ぎ部において、急拡大による圧力損失が発生するので、本発明に係るエジェクタ(400)と同等の圧力まで圧力を上昇させるには、ディフィーザの長さを十分に長くする必要がある。
したがって、本発明に係るエジェクタ(400)によれば、混合部(423)の長さを小さくしても、エジェクタ(400)において、従来品(混合部とディフィーザとが明確に区分されたもの)同等以上の冷媒圧力を得ることができるので、エジェクタ(400)の小型化を図ることができる。
請求項14に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410、440)、及びノズル(410、440)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、昇圧部(423)は、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大するように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述するように、十分な機能(昇圧能力)を確保しつつ、混合部とディフィーザとを一体化してエジェクタ(400)の構造を簡単なものとしてエジェクタ(400)の製造原価低減を図ることができる。
また、後述の図14に示されるように、従来品(混合部とディフィーザとが明確に区分されたもの)では、混合部とディフィーザと繋ぎ部において、急拡大による圧力損失が発生するので、本発明に係るエジェクタ(400)と同等の圧力まで圧力を上昇させるには、ディフィーザの長さを十分に長くする必要がある。
したがって、本発明に係るエジェクタ(400)によれば、混合部(423)の長さを小さくしても、エジェクタ(400)において、従来品(混合部とディフィーザとが明確に区分されたもの)同等以上の冷媒圧力を得ることができるので、エジェクタ(400)の小型化を図ることができる。
なお、請求項15に記載の発明のごとく、昇圧部(423)の広がり角度(θd)は、4°以下とすることが望ましい。
また、請求項16に記載の発明のごとく、ノズル(440)を複数本のノズル(410)からなるノズル群により構成してもよい。
請求項17に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410、440)、及びノズル(410、440)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、喉部(410a)からノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から喉部(410a)までの寸法(A)がより大きい末広ノズルであって、昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、昇圧部(423)は、冷媒入口側から冷媒出口側にかけて、冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とする。
これにより、混合部(423)において、冷媒を断熱的に膨張させることができるので、エジェクタ効率ηeを向上させることができる。
請求項18に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、ノズル(410)の冷媒噴射口(410a、411a)側を気液分離(500)に接続することにより、気液分離(500)内おいて、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、その吸引した冷媒とノズル(410)から噴射する冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させることを特徴とする。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクルの製造原価を低減することができる。
請求項19に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)と、ノズル(410)の冷媒噴射口(410a、411a)側に接続され、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、その吸引した冷媒とノズル(410)から噴射する冷媒とを混合させる混合部(420)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、混合部(420)の冷媒出口側を気液分離(500)に接続することにより、気液分離(500)内おいて、混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させることを特徴とする。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクルの小型化を図りつつ、製造原価を低減することができる。
請求項20に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させる第1ノズル(410)、第1ノズル(410)内に配置されて第1ノズル(410)から噴射する冷媒により蒸発器(300)から吸引して噴射する第2ノズル(411)、及び第1ノズル(410)から噴射する冷媒と第2ノズル(411)から噴射する冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、第1、2ノズル(410、411)の冷媒噴射口(410a、411a)の位置は、エジェクタ(400)内の冷媒流通経路において、略同一位置に設けられていることを特徴とする。
ところで、仮に第1ノズル(410)が第2ノズル(411)よりエジェクタ(400)の冷媒入り口側に位置していると、第1ノズル(410)から噴射する冷媒と第2ノズル(411)から噴射する冷媒との混合流が減圧されて性能が低下し、一方、仮に第1ノズル(410)が第2ノズル(411)よりエジェクタ(400)の冷媒出口側に位置していると、第1ノズル(410)から噴射する冷媒と第2ノズル(411)から噴射する冷媒とを十分に混合するに必要な距離を確保することができる性能が低下してしまう。
これに対して、本発明では、第1、2ノズル(410、411)の冷媒噴射口(410a、411a)の位置は、エジェクタ(400)内の冷媒流通経路において、略同一位置に設けられているので、エジェクタ式冷凍サイクルの性能を向上させることができる。
請求項21に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流とノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、混合部(420)にて吸引流の流速と駆動流の流速とが略同一になった後に、冷媒がディフィーザ(430)に流入するように構成されていることを特徴とする。
ところで、混合部(420)においては、後述する図19に示すように、駆動流冷媒の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように駆動流冷媒と吸引流冷媒とが混合するので、混合部(420)においても冷媒の圧力が(静圧)が上昇する。一方、ディフィーザ430においては、前述のごとく、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の速度エネルギー(動圧)を圧力エネルギー(静圧)に変換するので、エジェクタ(400)においては、混合部(420)及びディフィーザ430の両者にて冷媒圧力を昇圧する。
つまり、理想的なエジェクタ(400)においては、混合部(420)で駆動流冷媒の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように冷媒圧力が増大し、ディフィーザ(430)でエネルギーが保存されるように冷媒圧力が増大する。
このとき、混合部(420)の出口(ディフィーザ(430)の入口)において、駆動流冷媒の流速と吸引流冷媒の流速とが略同一速度になっておらず、流速分布に大きな偏りがあると、ディフィーザ(430)にて効率良く冷媒の速度エネルギー(動圧)を圧力エネルギー(静圧)に変換することができないので、ディフィーザ(430)での昇圧量が低下してしまう。
逆に、駆動流冷媒の流速と吸引流冷媒の流速とが略同一速度になった後(駆動流冷媒と吸引流冷媒とが十分に混合した後)に、通路断面積が略一定の部分(ディフィーザ機能を有していない部分)が続くと、管摩擦によりディフィーザ(430)に流入する際の冷媒流速が低下してしまうので、この場合にもディフィーザ(430)での昇圧量が低下してしまう。
これに対して、本発明では、エジェクタ(400)は、混合部(420)にて吸引流の流速と駆動流の流速とが略同一になった後に、冷媒がディフィーザ(430)に流入するように構成されているので、エジェクタ効率ηeを向上させることができる。
請求項22に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流とノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が50%以上となるように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述する図21、22より明らかなようにエジェクタ効率ηeを向上させることができる。
請求項23に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流とノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述する図21、22より明らかなようにエジェクタ効率ηeを向上させることができる。
請求項24に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流とノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が30%以上となるように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述する図23、24より明らかなようにエジェクタ効率ηeを向上させることができる。
請求項25に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流とノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述する図23、24より明らかなようにエジェクタ効率ηeを向上させることができる。
請求項26に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、さらに、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項27に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、さらに、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項28に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流とノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、さらに、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項29に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流とノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、冷媒としてフロンを用いるとともに、ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、4.5以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項30に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、34度以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項31に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、34度以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項32に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、7度以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項33に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、7度以下としたことを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項34に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、混合部(420)及びディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に掛けて冷媒通路断面積が略一定となるように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項35に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、混合部(420)及びディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に掛けて冷媒通路断面積が略一定となるように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項36に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、混合部(420)及びディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大するように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項37に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、混合部(420)及びディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大するように構成されていることを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項38に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、混合部(420)及びディフィーザ(430)は、冷媒入口側から冷媒出口側にかけて、冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
請求項39に記載の発明では、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及びノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、エジェクタ(400)は、エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、混合部(420)の相当直径(D2)に対する混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、混合部(420)及びディフィーザ(430)は、冷媒入口側から冷媒出口側にかけて、冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とする。
これにより、後述するように、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係るエジェクタ式冷凍サイクルを二酸化炭素を冷媒とする車両用空調装置に適用したものであり、図1は本実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの模式図である。
本実施形態は、本発明に係るエジェクタ式冷凍サイクルを二酸化炭素を冷媒とする車両用空調装置に適用したものであり、図1は本実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの模式図である。
100は走行用エンジン等の駆動源(図示せず。)から駆動力を得て冷媒を吸入圧縮する圧縮機であり、200は圧縮機100から吐出した冷媒と室外空気とを熱交換して冷媒を冷却する放熱器(ガスクーラ)である。
300は室内に吹き出す空気と液相冷媒とを熱交換させて液相冷媒を蒸発させることにより冷凍能力を発揮する蒸発器であり、400は放熱器200から流出する冷媒を減圧膨張させて蒸発器300にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機100の吸入圧を上昇させるエジェクタである。
ここで、エジェクタ400は、図2に示すように、放熱器200から流出した高圧冷媒の圧力エネルギー(圧力ヘッド)を速度エネルギー(速度ヘッド)に変換して冷媒を減圧膨張させるノズル410、ノズル410から噴射する高い速度の冷媒流(ジェット流)により蒸発器300にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部420、及びノズル410から噴射する冷媒と蒸発器300から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ430等からなるものである。
そして、本実施形態では、ノズル410の出口相当直径D1に対する混合部420の相当直径の比(=D2/D1)である相当直径比D2/D1を1.05以上となるようにノズル410及び混合部420の穴径が選定されている。
なお、相当直径とは、冷媒通路の断面積を円に換算したときの直径を言うもので、本実施形態では、ノズル410の出口及び混合部420は円形であるので、相当直径Dはノズル410の出口及び混合部420の直径となる。
なお、本実施形態では、混合部420の相当直径D2はディフューザ430まで一定であるが、混合部420の断面積S2をディフューザ430に向かうほど大きくなるようにテーパ状としてもよい。但し、この場合は、混合部420の相当直径を混合部420の入口で規定する。
因みに、本実施形態に係るノズル410は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部410aを有し、かつ、喉部410aからノズル410の出口までの寸法Bが通路断面積が縮小し始める部位から喉部410aまでの寸法Aより大きい末広ノズル(divergent Nozzle、de Laval Nozzle)である。
また、図1中、500はエジェクタ400から流出した冷媒が流入するとともに、その流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器であり、分離された気相冷媒は圧縮機100に吸引され、分離された液相冷媒は蒸発器300側に吸引される。
なお、気液分離器500と蒸発器300とを結ぶ冷媒通路301は蒸発器300に吸引される冷媒を減圧して蒸発器300内の圧力(蒸発圧力)を確実に低下させるために、キャピラリチューブや固定絞りのごとく、冷媒が流通することにより所定の圧力損失が発生するように設定されている。
次に、エジェクタ式冷凍サイクルの概略作動を述べる。
圧縮機100が起動すると、気液分離器500から気相冷媒が圧縮機100に吸入され、圧縮された冷媒が放熱器200に吐出される。そして、放熱器200にて冷却された冷媒は、エジェクタ400のノズル410にて減圧膨張して蒸発器300内の冷媒を吸引する。
次に、蒸発器300から吸引された冷媒とノズル410から吹き出す冷媒とは、混合部420にて混合しながらディフィーザ430にてその動圧が静圧に変換されて気液分離器500に戻る。
一方、エジェクタ400にて蒸発器300内の冷媒が吸引されるため、蒸発器300には気液分離器500から液相冷媒が流入し、その流入した冷媒は、室内に吹き出す空気から吸熱して蒸発する。
因みに、図3は本実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの作動を示すp−h線図であり、図3に示す番号は図1に示す番号の位置における冷媒の状態を示すものである。
そして、圧縮機100の吸入圧上昇分ΔPは、混合部420及びディフューザ430での効率によってその絶対値は変化するものの、ノズル410の冷媒入口(図3の6で示す点)とディフューザ430の冷媒入口(図2の3で示す点)での比エンタルピ差(断熱熱落差)が大きくなるほど、大きくなる。
次に、本実施形態の特徴(作用効果)を述べる。
図4は冷媒の質量流量(以下、冷媒流量と略す。)をパラメータとして相当直径比D2/D1とエジェクタ効率ηeとの関係を示す数値シミュレーション結果であり、このグラフからも明らかなように、相当直径比D2/D1が1.05以上となると、冷媒流量よらず、エジェクタ効率ηeが急激に向上し、相当直径比D2/D1が約4以降は穏やかに低下していくことが判る。
したがって、相当直径比D2/D1が1.05以上、望ましくは、10以上、100以下とすれば、高いエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼働させることができる。
また、相当直径比D2/D1を1.3以上、5.3以下とすれば、40%以上のエジェクタ効率ηeを維持しながらエジェクタ式冷凍サイクルを稼動させることができるので、外気温が高くCOPが低下し易い状況(アイドリング運転時)であっても、R134aを冷媒に用いた車両用空調装置よりCOPが勝るようになる。
なお、エジェクタ効率ηeとは、放熱器200(高圧側熱交換器)を流通する冷媒流量Gnとノズル410の出入口のエンタルピ差Δieとの積を分母とし、分子には、圧縮機100の仕事としてエネルギがどの程度回収されたかを示す冷媒流量Gnと蒸発器300(低圧側熱交換器)を流通する冷媒流量Geとの和とエジェクタ400での圧力回復ΔPを置いて定義したものである。具体的には、エジェクタ400に吸引される前の吸引冷媒の速度エネルギを考慮して、以下の数式1で定義した。
ところで、図5は混合形状比L/D2とエジェクタ効率ηeとの関係を示す数値シミレーション結果であり、図5からも明らかなように、混合形状比L/D2を170以下とすれば、二酸化炭素を冷媒とするエジェクタ式冷凍サイクルにおいては、5%以上のエジェクタ効率ηeを確保することができる。
なお、混合形状比L/D2とは、混合部420の相当直径D2に対する混合部420の長さLの比をいうものであり、本実施形態では、混合形状比L/D2を120以下として、20%以上のエジェクタ効率ηeを確保している。
ここで、混合部420の長さLとは、図2に示すように、ノズル410の冷媒出口からディフィーザ430の冷媒入口までの寸法を言う。
なお、20%以上のエジェクタ効率ηeを確保すれば、図6に示すように、膨張弁を用いた単純な蒸気圧縮式冷凍サイクルに対して、二酸化炭素を冷媒とする場合には約3%以上、R404aを冷媒とする場合には約8%以上、R134aを冷媒とする場合には10%以上、サイクルの成績係数を向上させることができる。
因みに、図5、6に示す数値シミレーションは、外気温(放熱器200の配置された場所の雰囲気温度)を−30℃〜55とし、内気温(蒸発器200の配置された場所の雰囲気温度)を−30℃〜55として、運転条件を変化させたときの結果である。
(第2実施形態)
第1実施形態では、冷媒として二酸化炭素を用いたが、本実施形態は冷媒としてフロン(R134a)を用いたものである。
第1実施形態では、冷媒として二酸化炭素を用いたが、本実施形態は冷媒としてフロン(R134a)を用いたものである。
そして、図7に示す試験結果から明らかなように、冷媒としてフロンを用いた場合には、相当直径比D2/D1が1.5以上となると、冷媒流量によらず、エジェクタ効率ηeが急激に向上することが判る。したがって、本実施形態では、相当直径比D2/D1を1.5以上、4.5以下とすることによりエジェクタ効率ηeの向上を図っている。
なお、図7から明らかなように、フロンにおいても相当直径比D2/D1を1.02以上とすれば、実用上十分なエジェクタ効率ηeを得ることができる。また、本実施形態及び以下の実施形態において、特に記載がない場合には、エジェクタ400は、混合形状比L/D2が120以下であり、かつ、ノズル410として末広ノズルを採用している。
(第3実施形態)
本実施形態は、ディフィーザ430の拡がり角度θd(図2参照)を最適化することによりエジェクタ効率ηeの向上を図ったものである。具体的には、拡がり角度θdを0.2度以上、34度以下ある。因みに、本実施形態では、拡がり角度θdは6.5度である。
本実施形態は、ディフィーザ430の拡がり角度θd(図2参照)を最適化することによりエジェクタ効率ηeの向上を図ったものである。具体的には、拡がり角度θdを0.2度以上、34度以下ある。因みに、本実施形態では、拡がり角度θdは6.5度である。
なお、図8はディフィーザ430の拡がり角度θdエジェクタ効率ηeとの関係を示す数値シミレーション結果であり、図8からも明らかなように、拡がり角度θdを0.2度以上、34度以下とすれば、二酸化炭素を冷媒とするエジェクタ式冷凍サイクルにおいては、20%以上のエジェクタ効率ηeを確保することができる。
因みに、図8に示す数値シミレーションに示す数値シミレーションは、外気温(放熱器200の配置された場所の雰囲気温度)を−30℃〜55とし、内気温(蒸発器200の配置された場所の雰囲気温度)を−30℃〜55として、運転条件を変化させたときの結果である。
なお、図8に示す2本のグラフのうち上側のグラフは内部熱交換器(圧縮機100の吸入される冷媒と放熱器200出口側の冷媒とを熱交換する熱交換器)を有するエジェクタ式冷凍サイクルにおける数値シミレーション結果であり、下側のグラフは内部熱交換器を有していないエジェクタ式冷凍サイクルにおける数値シミレーション結果である。
(第4実施形態)
本実施形態は、ノズル410の形状を最適化することによりエジェクタ効率ηeの向上を図ったものである。具体的には、ノズル410の冷媒通路形状を、ノズル410の冷媒入口側から冷媒出口側にかけて冷媒が略等エントロピー変化するような形状としたものである。
本実施形態は、ノズル410の形状を最適化することによりエジェクタ効率ηeの向上を図ったものである。具体的には、ノズル410の冷媒通路形状を、ノズル410の冷媒入口側から冷媒出口側にかけて冷媒が略等エントロピー変化するような形状としたものである。
これにより、ノズル410において、冷媒を断熱的に膨張させることができるので、ディフィーザ430にて昇圧させる(エネルギ回収する)ことができる膨張エネルギを増大させることができ、エジェクタ効率ηeを向上させることができる。
なお、本明細書において、ノズル410の冷媒入口側から冷媒出口側にかけて冷媒が略等エントロピー変化するとは、ノズル前後の断熱熱落差の70%以上を運動エネルギーに変換することができる程度を言う。
因みに、図9は本実施形態に係るノズル形状の一例を示すものであり、(a)は通路途中に通路面積が最も縮小した喉部を有する末広ノズル(divergentNozzle、de LavalNozzle)であって、入口側の先細角度θn1が0.05度以上、20度以下であり、かつ、出口側の末広角度θn2が0.05度以上、17.5度以下としたものであり、(b)は先端側に向かうほど通路面積が縮小する先細ノズル(ConvergentNozzle)であり、かつ、その先細角度θn1が0.05度以上、20度以下とした例である。
なお、ノズル形状を決定するにあたっては、下記の数式2で示す連立方程式を解くことにより求める。
上述の実施形態では、1本のノズル410からなるエジェクタ400を用いたが、本実施形態は、図10(a)に示すように、複数本(本実施形態では、3本)のノズル410を同心円上に並べてノズル群440を構成し、複数本のノズル410に流入する冷媒の流量を、それぞれ独立に制御するバルブ451〜453を設けたものである。なお、本実施形態においても混合形状比L/D2を120以下とし、ノズル410として末広ノズルを採用している。
そして、サイクルの稼動状態に応じて各バルブ451〜453の開度を制御する。具体的には、サイクルの熱負荷(蒸発器300で必要とする吸熱能力、又は放熱器200で必要とする放熱能力)が増大したときは、稼動するノズル410(冷媒が流通するノズル410)の個数を増大させ、サイクルの熱負荷が減少したときは、稼動するノズル410の個数を減少させる。
また、複数本のノズル410を同心円上に並べているので、複数本のノズル410を並列に並べた場合に比べて、ノズル群440が大型化することを防止しつつ、ノズル群440から噴射される駆動冷媒流と、蒸発器300からエジェクタ400に吸引される吸引冷媒流との接触面積を増大させることができる。したがって、吸引冷媒流を確実に吸引することができるので、吸引冷媒流と駆動冷媒流との混合性を向上させることができる。
(第6実施形態)
本実施形態は、図11に示すように、複数本(本実施形態では、3本)のノズル410を同心円上に並べてノズル群440を構成し、ノズル群440に流入する冷媒の流量を制御するバルブ454を設けたものである。なお、本実施形態においても混合形状比L/D2を120以下とし、ノズル410として末広ノズルを採用している。
本実施形態は、図11に示すように、複数本(本実施形態では、3本)のノズル410を同心円上に並べてノズル群440を構成し、ノズル群440に流入する冷媒の流量を制御するバルブ454を設けたものである。なお、本実施形態においても混合形状比L/D2を120以下とし、ノズル410として末広ノズルを採用している。
そして、サイクルの熱負荷が増大したときは、バルブ454の開度を増大させてノズル群440に流入する冷媒流量を増大させ、逆に、サイクルの熱負荷が減少したときは、バルブ454の開度を縮小させてノズル群440に流入する冷媒流量を減少させる。
これにより、ノズル410をそれぞれ独立に制御する第5実施形態に比べて、バルブ454の個数を低減することができる。
因みに、図11(a)は、各ノズル410から吹き出す冷媒の軸線が略平行となるように各ノズル410を配置した例であり、図11(b)は各ノズル410から吹き出す冷媒の軸線が交差するように各ノズル410を配置した例である。
(第7実施形態)
上述の実施形態では、エジェクタ400のうち、昇圧部である混合部420とディフィーザ430とが明確に区別されていたが、本実施形態は、図12に示すように、混合部420とディフィーザ430とを一体化して、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大する部分(以下、昇圧部423と呼ぶ。)にてノズル410から噴射する冷媒(以下、この冷媒を駆動流と呼ぶ。)と蒸発器300から吸引される冷媒(以下、この冷媒を吸引流と呼ぶ。)とを混合しながら、冷媒圧力を昇圧(回復)させている。
上述の実施形態では、エジェクタ400のうち、昇圧部である混合部420とディフィーザ430とが明確に区別されていたが、本実施形態は、図12に示すように、混合部420とディフィーザ430とを一体化して、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大する部分(以下、昇圧部423と呼ぶ。)にてノズル410から噴射する冷媒(以下、この冷媒を駆動流と呼ぶ。)と蒸発器300から吸引される冷媒(以下、この冷媒を吸引流と呼ぶ。)とを混合しながら、冷媒圧力を昇圧(回復)させている。
ところで、図13は昇圧部423の広がり角度θdとエジェクタ400での昇圧量(蒸発器300からエジェクタ400に吸引される冷媒の圧力P1(図12参照)とエジェクタ400出口での冷媒圧力P2(図12参照)との差圧)との関係を示す数値シミレーション結果であり、図13明らかなように、広がり角度θdを0.2°以上、4°以下(望ましくは、1.2°)とすれば、上述の実施形態(混合部420とディフィーザ430とが明確に区別されたエジェクタ400)と同等以上の昇圧量を確保することができる。
因みに、計算条件は、第4、5実施形態と同じである。また、広がり角度θdは、図12にから明らかなように、混合部423の内壁面と混合部423の中心線と平行な基準線とのなす角を言うものである。
したがって、本実施形態では、十分な機能(昇圧能力)を確保しつつ、混合部420とディフィーザ430とを一体化してエジェクタ400の構造を簡単なものとしてエジェクタ400の製造原価低減を図ることができる。
また、図14は本実施形態に係るエジェクタ400(混合部420とディフィーザ430とを一体化したもの)及び従来品(混合部420とディフィーザ430とが明確に区分されたもの)における昇圧部423(混合部420)入口からの距離と冷媒圧力との関係を示すグラフ(数値シミレーション結果)であり、図14からも明らかなように、従来品(混合部420とディフィーザ430とが明確に区分されたもの)では、混合部420とディフィーザ430と繋ぎ部において、急拡大による圧力損失が発生するので、本実施形態に係るエジェクタ400と同等の圧力まで圧力を上昇させるには、ディフィーザ430の長さを十分に長くする必要がある。
つまり、本実施形態に係るエジェクタ400によれば、混合部423(エジェクタ400)の長さを小さくしても、エジェクタ400において、従来品(混合部420とディフィーザ430とが明確に区分されたもの)同等以上の冷媒圧力を得ることができるので、エジェクタ400の小型化を図ることができる。
なお、図13から明らかなように、広がり角度θd=0°(昇圧部423の冷媒通路断面積を略一定)としても、駆動流と吸引流とを混合しながら冷媒圧力を昇圧(回復させる)できる。
また、エジェクタ式冷凍サイクルにおいては、図12に示すように、駆動流が噴射するノズル410(駆動ノズル、第1ノズル)410内ににおいて、同軸上に吸引流が噴射する吸引ノズル411を配置するととともに、両ノズル410、411の冷媒噴射口410a、411aの位置は、エジェクタ400内の冷媒流通経路において略同一位置(本実施形態では、昇圧部423の入口部)に配置することが望ましい。
(第8実施形態)
本実施形態は、図15に示すように、第8実施形態と第6、7実施形態とを組合わせたものである。具体的には、エジェクタ400内のノズルを複数本のノズル410からなるノズル群440としたものである。
本実施形態は、図15に示すように、第8実施形態と第6、7実施形態とを組合わせたものである。具体的には、エジェクタ400内のノズルを複数本のノズル410からなるノズル群440としたものである。
(第9実施形態)
本実施形態は、図16に示すように、昇圧部423において、冷媒が冷媒入口側から冷媒出口側にかけて略等エントロピー変化するように構成したものである。
本実施形態は、図16に示すように、昇圧部423において、冷媒が冷媒入口側から冷媒出口側にかけて略等エントロピー変化するように構成したものである。
これにより、混合部423において、冷媒を断熱的に膨張させることができるので、エジェクタ効率ηeを向上させることができる。
(第10実施形態)
本実施形態では、図17に示すように、混合部420及びディフィーザ430(混合部423)を廃止するとともに、ノズル410の冷媒噴射口410a側を気液分離器500に接続することにより、気液分離500内おいて、駆動流により蒸発器300にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、その吸引した冷媒(吸引流)と駆動流とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるようにしたものである。
本実施形態では、図17に示すように、混合部420及びディフィーザ430(混合部423)を廃止するとともに、ノズル410の冷媒噴射口410a側を気液分離器500に接続することにより、気液分離500内おいて、駆動流により蒸発器300にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、その吸引した冷媒(吸引流)と駆動流とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるようにしたものである。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクルの製造原価を低減することができる。
(第11実施形態)
本実施形態は、図18に示すように、混合部420の冷媒出口側を気液分離500に接続することにより、気液分離500内おいて、混合部420から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるものである。
本実施形態は、図18に示すように、混合部420の冷媒出口側を気液分離500に接続することにより、気液分離500内おいて、混合部420から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるものである。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクルの製造原価を低減することができる。
(第12実施形態)
混合部420においては、図19に示すように、駆動流冷媒の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように駆動流冷媒と吸引流冷媒とが混合するので、混合部420においても冷媒の圧力が(静圧)が上昇する。一方、ディフィーザ430においては、前述のごとく、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の速度エネルギー(動圧)を圧力エネルギー(静圧)に変換するので、エジェクタ400においては、混合部420及びディフィーザ430の両者にて冷媒圧力を昇圧する。
混合部420においては、図19に示すように、駆動流冷媒の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように駆動流冷媒と吸引流冷媒とが混合するので、混合部420においても冷媒の圧力が(静圧)が上昇する。一方、ディフィーザ430においては、前述のごとく、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の速度エネルギー(動圧)を圧力エネルギー(静圧)に変換するので、エジェクタ400においては、混合部420及びディフィーザ430の両者にて冷媒圧力を昇圧する。
つまり、理想的なエジェクタ400においては、混合部420で駆動流冷媒の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように冷媒圧力が増大し、ディフィーザ430でエネルギーが保存されるように冷媒圧力が増大する。
なお、図19において、ガス速度はノズル410から噴射する冷媒の速度を1としたときの大きさであり、軸方向寸法はノズル410の冷媒出口を基準とした寸法であり、半径寸法はエジェクタ400を回転対称体としてその中心線からの寸法を表している。
ところで、混合部420の出口(ディフィーザ430の入口)において、駆動流冷媒の流速と吸引流冷媒の流速とが略同一速度になっておらず、流速分布に大きな偏りがあると、ディフィーザ430にて効率良く冷媒の速度エネルギー(動圧)を圧力エネルギー(静圧)に変換することができないので、ディフィーザ430での昇圧量が低下してしまう。
逆に、駆動流冷媒の流速と吸引流冷媒の流速とが略同一速度になった後(駆動流冷媒と吸引流冷媒とが十分に混合した後)に、通路断面積が略一定の部分(ディフィーザ機能を有していない部分)が続くと、管摩擦によりディフィーザ430に流入する際の冷媒流速が低下してしまうので、この場合にもディフィーザ430での昇圧量が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、混合部420にて吸引流の流速と駆動流の流速とが略同一になった後に、冷媒がディフィーザ430に流入するように混合部420の長さLを選定することにより、エジェクタ効率ηeを高めている。
なお、混合部420にて吸引流の流速と駆動流の流速とが略同一になると、図20に示すように、混合部420内の冷媒圧力が略一定となる(圧力の上昇率が略0となる)ので、ノズル410の冷媒出口からの圧力変化を測定すれば、吸引流の流速と駆動流の流速とが略同一になったか否かを判定することができる。
(第13実施形態)
エジェクタ400においては、前述のごとく、混合部420で駆動流冷媒の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように冷媒圧力が増大し、ディフィーザ430でエネルギーが保存されるように冷媒圧力が増大するが、混合部420での昇圧量を大きくすべく、混合部420の通路断面積を増大させると、ディフィーザ430での通路断面積の拡大量が減少するので、ディフィーザ430での昇圧量が減少する。
エジェクタ400においては、前述のごとく、混合部420で駆動流冷媒の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように冷媒圧力が増大し、ディフィーザ430でエネルギーが保存されるように冷媒圧力が増大するが、混合部420での昇圧量を大きくすべく、混合部420の通路断面積を増大させると、ディフィーザ430での通路断面積の拡大量が減少するので、ディフィーザ430での昇圧量が減少する。
したがって、エジェクタ効率ηeが最大(極大)となる、エジェクタ400での全昇圧量ΔPに対する混合部420での昇圧量ΔPmの比(=ΔPm/ΔP)が存在し得る。なお、全昇圧量ΔPは、混合部420での昇圧量ΔPmとディフィーザ430での昇圧量ΔPdとの和であり、以下、ΔPm/ΔPを昇圧比βと呼ぶ。
そして、図21は二酸化炭素を冷媒とした場合において、流量比α(=冷媒流量Ge/冷媒流量Gn)をパラメータとしたときの昇圧比βとエジェクタ効率ηeとの関係を示す数値シミレーション結果であり、図22は最大エジェクタ効率ηeとなる昇圧比βと流量比αとの関係を示すものである。なお、シミレーションは、外気温度を15℃〜45℃の範囲で変化させた。
また、図23はHFCを冷媒とした場合において、流量比αをパラメータとしたときの昇圧比βとエジェクタ効率ηeとの関係を示す数値シミレーション結果であり、図24は最大エジェクタ効率ηeと流量比αとの関係を示すものである。なお、シミレーションは、外気温度を−20℃〜45℃の範囲で変化させた。
これらから明らかなように、冷媒を二酸化炭素とするときには、昇圧比βを50%以上、望ましくは55%以上、80%以下とすればよい。また、冷媒をHFCとするときには、昇圧比βを30%以上、望ましくは35%以上、80%以下とすればよい。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、二酸化炭素又はフロンを冷媒としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばエチレン、エタン、酸化窒素、プロパン等の炭化水素系冷媒等のその他の冷媒であってもよい。
上述の実施形態では、二酸化炭素又はフロンを冷媒としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばエチレン、エタン、酸化窒素、プロパン等の炭化水素系冷媒等のその他の冷媒であってもよい。
また、本発明は上述の実施形態に示されたものに限定されるものではなく、例えば上述の実施形態のうち少なくとも2種類の実施形態を組み合わせてもよい。
400 エジェクタ
410 ノズル
420 混合部
430 ディフューザ
410 ノズル
420 混合部
430 ディフューザ
Claims (39)
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する前記昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、
さらに、前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒として二酸化炭素を用いたことを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
さらに、前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記混合部(420)の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.3以上、5.3以下としたことを特徴とする請求項2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
冷媒としてフロンを用いるとともに、前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、4.5以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、34度以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、7度以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ノズル(410)は、先端側に向かうほど通路面積が縮小する先細ノズルであり、かつ、その先細角度(θn1)が0.05度以上、20度以下であることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部を有する末広ノズルであって、入口側の先細角度(θn1)が0.05度以上、20度以下であり、かつ、出口側の末広角度(θn2)が0.05度以上、17.5度以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ノズル(410)は、前記ノズル(410)の冷媒入口側から冷媒出口側にかけて冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させる複数本のノズル(410)からなるノズル群(440)、及び前記ノズル群(440)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を前記圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を前記蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)と、
前記ノズル群(440)に流入する冷媒流量を制御するバルブ(454)とを備えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記複数本のノズル(410)は、同心円上に並んでいることを特徴とする請求項11に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410、440)、及び前記ノズル(410、440)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を前記圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を前記蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する前記昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、
前記昇圧部(423)は、冷媒流れ上流側から下流側に掛けて冷媒通路断面積が略一定となるように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410、440)、及び前記ノズル(410、440)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を前記圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を前記蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する前記昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、
前記昇圧部(423)は、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大するように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記昇圧部(423)の広がり角度(θd)は、4°以下であることを特徴とする請求項14に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 前記ノズル(440)は、複数本のノズル(410)からなるノズル群により構成されていることを特徴とする請求項13ないし15のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410、440)、及び前記ノズル(410、440)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を前記圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を前記蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(410a)を有し、かつ、前記喉部(410a)から前記ノズル(410)の出口までの寸法(B)が通路断面積が縮小し始める部位から前記喉部(410a)までの寸法(A)より大きい末広ノズルであって、
前記昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)に対する前記昇圧部(420、430)の長さ(L)の比が120以下であり、
前記昇圧部(423)は、冷媒入口側から冷媒出口側にかけて、冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記ノズル(410)の冷媒噴射口(410a、411a)側を前記気液分離(500)に接続することにより、前記気液分離(500)内おいて、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、その吸引した冷媒と前記ノズル(410)から噴射する冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)と、
前記ノズル(410)の冷媒噴射口(410a、411a)側に接続され、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、その吸引した冷媒と前記ノズル(410)から噴射する冷媒とを混合させる混合部(420)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記混合部(420)の冷媒出口側を前記気液分離(500)に接続することにより、前記気液分離(500)内おいて、前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させる第1ノズル(410)、前記第1ノズル(410)内に配置されて前記第1ノズル(410)から噴射する冷媒により前記蒸発器(300)から吸引して噴射する第2ノズル(411)、及び前記第1ノズル(410)から噴射する冷媒と前記第2ノズル(411)から噴射する冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるとともに、気相冷媒を前記圧縮機(100)の吸入側に供給し、液相冷媒を前記蒸発器(300)に供給する気液分離器(500)とを備え、
前記第1、2ノズル(410、411)の冷媒噴射口(410a、411a)の位置は、前記エジェクタ(400)内の冷媒流通経路において、略同一位置に設けられていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流と前記ノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記混合部(420)にて吸引流の流速と前記駆動流の流速とが略同一になった後に、冷媒がディフィーザ(430)に流入するように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流と前記ノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が50%以上となるように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流と前記ノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流と前記ノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が30%以上となるように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流と前記ノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
さらに、前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記昇圧部(420、430)の最小相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
さらに、前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流と前記ノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
さらに、前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、10以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、この吸引した吸引流と前記ノズル(410)から噴射する駆動流を混合させる混合部(420)、及び前記混合部(420)から流出する冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
冷媒としてフロンを用いるとともに、前記ノズル(410)の出口相当直径(D1)に対する前記混合部の相当直径(D2)の比(D2/D1)を1.05以上、4.5以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、34度以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、34度以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、7度以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記ディフューザ(430)の拡がり角度(θd)を0.2度以上、7度以下としたことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が55%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記混合部(420)及び前記ディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に掛けて冷媒通路断面積が略一定となるように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記混合部(420)及び前記ディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に掛けて冷媒通路断面積が略一定となるように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記混合部(420)及び前記ディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大するように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記混合部(420)及び前記ディフィーザ(430)は、冷媒流れ上流側から下流側に向かうほど冷媒通路断面積が増大するように構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記混合部(420)及び前記ディフィーザ(430)は、冷媒入口側から冷媒出口側にかけて、冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、
冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引する混合部(420)、及び前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ(430)を有するエジェクタ(400)と、
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、
前記エジェクタ(400)は、前記エジェクタ(400)での全昇圧量(ΔP)に対する前記混合部(420)での昇圧量(ΔPm)の比(ΔPm/ΔP)が35%以上、80%以下となるように構成され、
前記混合部(420)の相当直径(D2)に対する前記混合部(420)の長さ(L)の比(L/D2)が120以下であり、
前記混合部(420)及び前記ディフィーザ(430)は、冷媒入口側から冷媒出口側にかけて、冷媒が略等エントロピー変化するような形状となっていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
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- 2010-09-22 JP JP2010211821A patent/JP2010281567A/ja active Pending
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