JP2003004319A - エジェクタサイクル - Google Patents

エジェクタサイクル

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JP2003004319A
JP2003004319A JP2001187131A JP2001187131A JP2003004319A JP 2003004319 A JP2003004319 A JP 2003004319A JP 2001187131 A JP2001187131 A JP 2001187131A JP 2001187131 A JP2001187131 A JP 2001187131A JP 2003004319 A JP2003004319 A JP 2003004319A
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JP
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refrigerant
flow
pressure
ejector
velocity
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JP2001187131A
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English (en)
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Yoshitaka Kume
祥隆 久米
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2341/00Details of ejectors not being used as compression device; Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/001Ejectors not being used as compression device
    • F25B2341/0012Ejectors with the cooled primary flow at high pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/23Separators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/01Geometry problems, e.g. for reducing size

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エジェクタでの圧力損失を抑制しつつ、駆動
流と吸引流とを十分に混合する。 【解決手段】 混合部420(昇圧部)の内壁に螺旋溝
状の凹凸部421を形成する。これにより、駆動流と吸
引流との速度差が大きくなるので、この大きな速度差に
より混合部420(昇圧部)に比較的に大きな旋回流を
発生させることができる。したがって、この大きな旋回
流により駆動流と吸引流と撹拌することができるので、
駆動流と吸引流とを十分に混合することができる。ま
た、主流に比べて速度が小さい内壁近傍の流れの速度を
さらに低下させるので、速度が大きい主流をニードル弁
に衝突させて駆動流と吸引流とを混合するものに比べ
て、エジェクタ400(混合部420)で発生する圧力
損失(衝突損失)を小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エジェクタサイク
ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エジェクタサイクルとは、例えば特開平
6−2964号公報に記載のごとく、ノズルにて高圧冷
媒を減圧膨張させて蒸発器にて蒸発した気相冷媒を吸引
するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換
して圧縮機の吸入圧を上昇させるエジェクタを有する冷
凍サイクルである。
【0003】したがって、冷媒を減圧膨張させて蒸発器
にて蒸発した気相冷媒(以下、この冷媒を吸引流と呼
ぶ。)を吸引し、かつ、膨張エネルギーを圧力エネルギ
ーに変換するものであるが、エジェクタ効率ηeが低い
と、冷凍サイクルの効率が悪化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エジェクタ
サイクルでは、前述のごとく、ノズルから噴射するジェ
ット流(以下、この冷媒流れを駆動流と呼ぶ。)にて吸
引流を吸引して、昇圧部にて駆動流と吸引流とを運動量
が保存されるように混合して昇圧させた後、動圧を静圧
に変換してさらに冷媒圧力を高めているが、駆動流と吸
引流との混合が不十分である(駆動流の流速と吸引流の
流速とがほぼ同一速度になっておらず、流速分布に大き
な偏りがある)と、効率良く冷媒の速度エネルギー(動
圧)を圧力エネルギー(静圧)に変換することができな
いので、昇圧量が低下してしまう。
【0005】この問題に対して、上記公報に記載の発明
では、駆動流の主流(流速が最も早い部分)が流通する
ノズルの正面にニードル弁等の拡散手段を配置し、駆動
流をニードル弁に衝突させることにより駆動流と吸引流
との混合を促進している。
【0006】しかし、上記手段では、駆動流がニードル
弁に衝突する際の衝突損失が大きく、エジェクタ全体で
見たときの圧力損失が比較的大きいという問題がある。
【0007】本発明は、上記点に鑑み、エジェクタでの
圧力損失を抑制しつつ、駆動流と吸引流とを十分に混合
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入
圧縮する圧縮機(100)と、圧縮機(100)から吐
出した冷媒を冷却する放熱器(200)と、冷媒を蒸発
させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)と、放熱器
(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速
度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル
(410)、ノズル(410)から噴射する高い速度の
冷媒流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を
吸引し、ノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器
(300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エ
ネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧
させる昇圧部(420、430)を有するエジェクタ
(400)と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して
冷媒を蓄える気液分離器(500)とを備え、昇圧部
(420、430)の内壁には、複数の凹凸部(42
1)が形成されていることを特徴とする。
【0009】これにより、昇圧部(420、430)内
を流通する冷媒のうち内壁近傍を流通する冷媒と内壁と
の接触面積が、凹凸部(421)を設けていない場合に
比べて大きくなる。このため、昇圧部(420、43
0)の内壁近傍を流通する冷媒が内壁から受ける摩擦力
が大きくなり、内壁近傍を流通する冷媒の流速が凹凸部
(421)を設けていない場合に比べて小さくなる。
【0010】したがって、本実施形態では、昇圧部(4
20、430)の通路断面略中央を流通する主流と内壁
近傍の流れの速度差が、凹凸部(421)を設けていな
い場合に比べて大きくなるので、この大きな速度差によ
り昇圧部(420、430)に比較的に大きな乱れを発
生させることができる。延いては、この大きな乱れによ
り駆動流と吸引流と撹拌することができるので、駆動流
と吸引流とを十分に混合することができる。
【0011】ところで、本発明おいては、管摩擦を増大
させて主流と内壁近傍の流れとの間に大きな速度差を発
生させて旋回流を生成し、駆動流と吸引流との混合を促
進しているので、凹凸部(421)を設けていない場合
に比べる、エジェクタ(400)での圧力損失は大きく
なっている。
【0012】しかし、上記公報に記載の発明では、速度
が大きい主流をニードル弁に衝突させて駆動流と吸引流
とを混合しているので、主流に比べて速度が小さい内壁
近傍の流れの速度をさらに低下させる本発明に比べて、
エジェクタ(400)で発生する圧力損失(衝突損失)
が大きい。
【0013】以上に述べたように、本発明では、エジェ
クタでの圧力損失を抑制しつつ、駆動流と吸引流とを十
分に混合することができるので、エジェクタサイクルの
効率を高めることができる。
【0014】また、請求項2に記載の発明のごとく、複
数の凹凸部(421)を、冷媒流れ上流側から下流側に
かけて形成された螺旋溝にて構成すれば、内壁近傍の流
れのを旋回流れとすることができるので、乱れが大きく
なり、撹拌効果を高めることができる。
【0015】また、請求項3に記載の発明のごとく、螺
旋溝形状の凹凸部(421)は、複数種類の螺旋形状が
混在するように構成すれば、内壁近傍の流れは、抵抗の
小さな方向に旋回することができるので、圧力損失が過
度に大きくなることを抑制しつつ、撹拌効果を高めるこ
とができる。
【0016】また、請求項4に記載の発明のごとく、複
数の凹凸部(421)を冷媒流れ上流側から下流側にか
けて形成された波溝とすれば、旋回方向を途中で変化さ
せることができるので、乱れをさらに大きくすることが
でき、撹拌効果をさらに高めることができる。
【0017】また、請求項5に記載の発明のごとく、複
数の凹凸部(421)を、冷媒流れ上流側から下流側に
かけて形成された直線溝にて構成してもよい。
【0018】また、請求項6に記載の発明のごとく、複
数の凹凸部(421)を、複数個のディンプル状の凹凸
にて構成してもよい。
【0019】請求項7に記載の発明では、低温側の熱を
高温側に移動させるエジェクタサイクルに適用されるエ
ジェクタであって、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エ
ネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41
0)と、ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒
流により蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引
し、ノズル(410)から噴射する冷媒と蒸発器(30
0)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギ
ーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる
昇圧部(420、430)とを有し、昇圧部(420、
430)の内壁には、複数の凹凸部(421)が形成さ
れていることを特徴とする。
【0020】これにより、昇圧部(420、430)内
を流通する冷媒のうち内壁近傍を流通する冷媒と内壁と
の接触面積が、凹凸部(421)を設けていない場合に
比べて大きくなる。このため、昇圧部(420、43
0)の内壁近傍を流通する冷媒が内壁から受ける摩擦力
が大きくなり、内壁近傍を流通する冷媒の流速が凹凸部
(421)を設けていない場合に比べて小さくなる。
【0021】したがって、本実施形態では、昇圧部(4
20、430)の通路断面略中央を流通する主流と内壁
近傍の流れとの速度差が、凹凸部(421)を設けてい
ない場合に比べて大きくなるので、この大きな速度差に
より昇圧部(420、430)に比較的に大きな乱れを
発生させることができる。延いては、この大きな乱れに
より駆動流と吸引流と撹拌することができるので、駆動
流と吸引流とを十分に混合することができる。
【0022】ところで、本発明おいては、管摩擦を増大
させて主流と内壁近傍の流れとの間に大きな速度差を発
生させて乱れを生成し、駆動流と吸引流との混合を促進
しているので、凹凸部(421)を設けていない場合に
比べて、エジェクタ(400)での圧力損失は大きくな
っている。
【0023】しかし、上記公報に記載の発明では、速度
が大きい主流をニードル弁に衝突させて駆動流と吸引流
とを混合しているので、主流に比べて速度が小さい内壁
近傍の流れの速度をさらに低下させる本発明に比べて、
エジェクタ(400)で発生する圧力損失(衝突損失)
が大きい。
【0024】以上に述べたように、本発明では、エジェ
クタでの圧力損失を抑制しつつ、駆動流と吸引流とを十
分に混合することができるので、本発明に係るエジェク
タを用いれば、エジェクタサイクルの効率を高めること
ができる。
【0025】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0026】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
本発明に係るエジェクタサイクルを二酸化炭素を冷媒と
する車両用空調装置に適用したものであり、図1は本実
施形態に係るエジェクタサイクルの模式図である。
【0027】100は走行用エンジン等の駆動源(図示
せず。)から駆動力を得て冷媒を吸入圧縮する圧縮機で
あり、200は圧縮機100から吐出した冷媒と室外空
気とを熱交換して冷媒を冷却する放熱器(ガスクーラ)
である。
【0028】300は室内に吹き出す空気と液相冷媒と
を熱交換させて液相冷媒を蒸発させることにより冷凍能
力を発揮する蒸発器であり、400は放熱器200から
流出する冷媒を減圧膨張させて蒸発器300にて蒸発し
た気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力
エネルギーに変換して圧縮機100の吸入圧を上昇させ
るエジェクタである。
【0029】ここで、エジェクタ400は、図2に示す
ように、放熱器200から流出した高圧冷媒の圧力エネ
ルギー(圧力ヘッド)を速度エネルギー(速度ヘッド)
に変換して冷媒を減圧膨張させるノズル410、ノズル
410から噴射する高い速度の冷媒流(ジェット流)に
より蒸発器300にて蒸発した気相冷媒を吸引して両冷
媒を混合するとともに、その内壁に冷媒流れ上流側から
下流側にかけて螺旋溝状に形成された凹凸部421が形
成された混合部420、及びノズル410から噴射する
冷媒と蒸発器300から吸引した冷媒とを混合させなが
ら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧
力を昇圧させるディフューザ430等からなるものであ
る。
【0030】なお、本実施形態では、混合部420の直
径はディフューザ430まで一定であるが、混合部42
0の断面積をディフューザ430に向かうほど大きくな
るようにテーパ状としてもよい。
【0031】因みに、本実施形態に係るノズル410
は、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部410aを
有し、かつ、喉部410aからノズル410の出口まで
の寸法Bが通路断面積が縮小し始める部位から喉部41
0aまでの寸法Aより大きい末広ノズル(diverg
ent Nozzle、de Laval Nozzl
e)である。
【0032】また、図1中、500はエジェクタ400
から流出した冷媒が流入するとともに、その流入した冷
媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液
分離器であり、分離された気相冷媒は圧縮機100に吸
引され、分離された液相冷媒は蒸発器300側に吸引さ
れる。
【0033】なお、気液分離器500と蒸発器300と
を結ぶ冷媒通路301は蒸発器300に吸引される冷媒
を減圧して蒸発器300内の圧力(蒸発圧力)を確実に
低下させるために、キャピラリチューブや固定絞りのご
とく、冷媒が流通することにより所定の圧力損失が発生
するように設定されている。
【0034】次に、エジェクタサイクルの概略作動を述
べる。
【0035】圧縮機100が起動すると、気液分離器5
00から気相冷媒が圧縮機100に吸入され、圧縮され
た冷媒が放熱器200に吐出される。そして、放熱器2
00にて冷却された冷媒は、エジェクタ400のノズル
410にて減圧膨張して蒸発器300内の冷媒を吸引す
る。
【0036】次に、蒸発器300から吸引された冷媒
(以下、吸引流と呼ぶ。)とノズル410から吹き出す
冷媒(以下、駆動流と呼ぶ。)とは、混合部420にて
混合しながらディフューザ430にてその動圧が静圧に
変換されて気液分離器500に戻る。
【0037】一方、エジェクタ400にて蒸発器300
内の冷媒が吸引されるため、蒸発器300には気液分離
器500から液相冷媒が流入し、その流入した冷媒は、
室内に吹き出す空気から吸熱して蒸発する。
【0038】このとき、混合部420においては、図3
に示すように、駆動流の運動量と吸引流の運動量との和
が保存されるように駆動流と吸引流とが混合するので、
混合部420においても冷媒の圧力が(静圧)が上昇す
る。一方、ディフューザ430においては、前述のごと
く、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の速
度エネルギー(動圧)を圧力エネルギー(静圧)に変換
するので、エジェクタ400においては、混合部420
及びディフューザ430の両者にて冷媒圧力を昇圧す
る。そこで、以下、混合部420とディフューザ430
とを総称して昇圧部と呼ぶ。
【0039】つまり、理想的なエジェクタ400におい
ては、混合部420で駆動流の運動量と吸引流の運動量
との和が保存されるように冷媒圧力が増大し、ディフュ
ーザ430でエネルギーが保存されるように冷媒圧力が
増大する。
【0040】なお、図3において、ガス速度はノズル4
10から噴射する冷媒の速度を1としたときの大きさで
あり、軸方向寸法はノズル410の冷媒出口を基準とし
た寸法であり、半径寸法はエジェクタ400を回転対称
体としてその中心線からの寸法を表している。
【0041】ところで、混合部420の出口(ディフュ
ーザ430の入口)において、駆動流の流速と吸引流の
流速とがほぼ同一速度になっておらず、流速分布に大き
な偏りがあると、ディフューザ430にて効率良く冷媒
の速度エネルギー(動圧)を圧力エネルギー(静圧)に
変換することができないので、ディフューザ430での
昇圧量が低下してしまう。
【0042】逆に、駆動流の流速と吸引流の流速とがほ
ぼ同一速度になった後(駆動流と吸引流とが十分に混合
した後)に、通路断面積がほぼ一定の部分(ディフュー
ザ機能を有していない部分)が続くと、管摩擦によりデ
ィフューザ430に流入する際の冷媒流速が低下してし
まうので、この場合にもディフューザ430での昇圧量
が低下してしまう。
【0043】因みに、図4は本実施形態に係るエジェク
タサイクルの作動を示すp−h線図であり、図4に示す
番号は図1に示す番号の位置における冷媒の状態を示す
ものである。
【0044】そして、圧縮機100の吸入圧上昇分ΔP
は、混合部420及びディフューザ430での効率によ
ってその絶対値は変化するものの、ノズル410の冷媒
入口(図3の6で示す点)とディフューザ430の冷媒
入口(図2の3で示す点)での比エンタルピ差(断熱熱
落差)が大きくなるほど、大きくなる。
【0045】次に、本実施形態の特徴(作用効果)を述
べる。
【0046】本実施形態によれば、混合部420(昇圧
部)の内壁に凹凸部421が形成されているので、混合
部420(昇圧部)内を流通する冷媒のうち内壁近傍を
流通する冷媒と内壁との接触面積が、凹凸部421を設
けていない場合に比べて大きくなる。
【0047】このため、混合部420(昇圧部)の内壁
近傍を流通する冷媒が内壁から受ける摩擦力が大きくな
り、内壁近傍を流通する冷媒の流速が凹凸部421を設
けていない場合に比べて小さくなる。
【0048】このとき、図2に示すように、ノズル41
0の出口が混合部420(昇圧部)の断面略中央に位置
し、かつ、ノズル410周りに吸引流が流入する空間4
10bが構成されているため、混合部420(昇圧部)
入口における主流(断面ほぼ中央を流通する管摩擦の影
響が最も小さい部分を流れる流体)の多くは駆動流であ
り、混合部420(昇圧部)入口における主流からずれ
た(内壁近傍)部位を流れの多くは吸引流となる。
【0049】したがって、本実施形態では、駆動流と吸
引流との速度差が凹凸部421を設けていない場合に比
べて大きくなるので、この大きな速度差により混合部4
20(昇圧部)に比較的に大きな旋回流(乱れ)を発生
させることができる。延いては、この大きな旋回流(乱
れ)により駆動流と吸引流と撹拌することができるの
で、駆動流と吸引流とを十分に混合することができる。
【0050】ところで、本実施形態おいては、管摩擦を
増大させて主流と内壁近傍の流れとの間に大きな速度差
を発生させて旋回流を生成し、駆動流と吸引流との混合
を促進しているので、凹凸部421を設けていない場合
に比べる、エジェクタ400(混合部420)での圧力
損失は大きくなっている。
【0051】しかし、上記公報に記載の発明では、速度
が大きい主流をニードル弁に衝突させて駆動流と吸引流
とを混合しているので、主流に比べて速度が小さい内壁
近傍の流れの速度をさらに低下させる本実施形態に比べ
て、エジェクタ400(混合部420)で発生する圧力
損失(衝突損失)が大きい。
【0052】以上に述べたように、本実施形態では、エ
ジェクタでの圧力損失を抑制しつつ、駆動流と吸引流と
を十分に混合することができるので、エジェクタサイク
ルの効率を高めることができる。
【0053】ところで、エジェクタ400において駆動
流は、図5に示すように、その静圧が変動するが、本実
施形態では、駆動流と吸引流との混合を促進することが
できるので、駆動流と吸引流との混合による圧力上昇量
分を凹凸部421を設けていない場合に比べて大ききく
することができる。
【0054】したがって、図6に示すように、昇圧部
(混合部420及びディフューザ430)の通路長さを
短くしても、必要な圧力上昇分(エジェクタ400出口
での圧力)を得ることができるので、エジェクタ400
の小型化を図ることができる。
【0055】(第2実施形態)本実施形態は、図7に示
すように、螺旋溝形状の凹凸部421を、複数種類の
(旋回方向が異なる)螺旋形状が混在するよう(クロス
螺旋溝状)に構成したものである。
【0056】これにより、旋回方向の異なる旋回流を発
生し得るので、内壁近傍の流れは、抵抗の小さな方向に
旋回することができ、圧力損失が過度に大きくなること
を抑制しつつ、撹拌効果を高めることができる。
【0057】これにより、エジェクタでの圧力損失を抑
制しつつ、駆動流と吸引流とを十分に混合することがで
きるので、エジェクタサイクルの効率を高めることがで
きる。
【0058】(第3実施形態)本実施形態は、図8に示
すように、凹凸部421を冷媒流れ上流側から下流側に
かけて形成された波溝にて構成したものである。
【0059】これにより、旋回方向を途中で変化させる
ことができるので、乱れをさらに大きくすることがで
き、撹拌効果をさらに高めることができる。
【0060】(第4実施形態)本実施形態は、図9に示
すように、凹凸部421を複数個のディンプル状の凹凸
にて構成したものである。
【0061】なお、このとき、凹凸部421は、上述の
実施形態のごとく、冷媒流れ上流側から下流側にかけて
螺旋状又は波状に設けることが望ましい。
【0062】(第5実施形態)本実施形態は、図10に
示すように、凹凸部421を冷媒流れ上流側から下流側
にかけて形成された直線溝にて構成したものである。
【0063】(第6実施形態)上述の実施形態では、混
合部420のみに凹凸部421を設けたが、本実施形態
は、図11に示すように、混合部全体(混合部420及
びディフューザ430)に凹凸部421を設けたもので
ある。
【0064】なお、図11では、第1実施形態と同様な
凹凸部421を設けたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、第2〜5実施形態に示された凹凸部421
であってもよい。
【0065】(その他の実施形態)上述の実施形態で
は、二酸化炭素を冷媒としたが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えばエチレン、エタン、酸化窒
素、プロパン等の炭化水素系冷媒等又はフロン等のその
他の冷媒であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエジェクタサイクルの
模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るエジェクタの拡大
模式図である。
【図3】ノズルの冷媒出口からディフューザの冷媒出口
までにおける、エジェクタの冷媒通路断面の中央部を基
準とした半径方向の位置と冷媒流速との関係を示す三次
元特性図である。
【図4】発明の実施形態に係るエジェクタサイクルのp
−h線図である。
【図5】エジェクタ内位置とその位置における圧力との
関係を示すグラフである。
【図6】駆動流の圧力と昇圧部長さとの関係を示すグラ
フである。
【図7】本発明の第2実施形態に係るエジェクタの拡大
模式図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係るエジェクタの拡大
模式図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係るエジェクタの拡大
模式図である。
【図10】本発明の第5実施形態に係るエジェクタの拡
大模式図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係るエジェクタの拡
大模式図である。
【符号の説明】
400…エジェクタ、410…ノズル、420…混合部
(昇圧部)、421…凹凸部、430…ディフューザ
(昇圧部)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)
    と、 前記圧縮機(100)から吐出した冷媒を冷却する放熱
    器(200)と、 冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮する蒸発器(300)
    と、 前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒の圧力エネ
    ルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させ
    るノズル(410)、前記ノズル(410)から噴射す
    る高い速度の冷媒流により前記蒸発器(300)にて蒸
    発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(410)から噴
    射する冷媒と前記蒸発器(300)から吸引した冷媒と
    を混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変
    換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(420、43
    0)を有するエジェクタ(400)と、 冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気
    液分離器(500)とを備え、 前記昇圧部(420、430)の内壁には、複数の凹凸
    部(421)が形成されていることを特徴とするエジェ
    クタサイクル。
  2. 【請求項2】 前記複数の凹凸部(421)は、冷媒流
    れ上流側から下流側にかけて形成された螺旋溝にて構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェク
    タサイクル。
  3. 【請求項3】 前記螺旋溝形状の凹凸部(421)は、
    複数種類の螺旋形状が混在するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項2に記載のエジェクタサイクル。
  4. 【請求項4】 前記複数の凹凸部(421)は、冷媒流
    れ上流側から下流側にかけて形成された波溝にて構成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ
    サイクル。
  5. 【請求項5】 前記複数の凹凸部(421)は、冷媒流
    れ上流側から下流側にかけて形成された直線溝にて構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェク
    タサイクル。
  6. 【請求項6】 前記複数の凹凸部(421)は、複数個
    のディンプル状の凹凸にて構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のエジェクタサイクル。
  7. 【請求項7】 低温側の熱を高温側に移動させるエジェ
    クタサイクルに適用されるエジェクタであって、 高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して
    冷媒を減圧膨張させるノズル(410)と、 前記ノズル(410)から噴射する高い速度の冷媒流に
    より蒸発器(300)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、
    前記ノズル(410)から噴射する冷媒と前記蒸発器
    (300)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エ
    ネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧
    させる昇圧部(420、430)とを有し、 前記昇圧部(420、430)の内壁には、複数の凹凸
    部(421)が形成されていることを特徴とするエジェ
    クタ。
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