JP2010281565A - 降温用噴霧システム - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却エネルギー効率がよい降温用噴霧システムを提供する。
【解決手段】水をミストとして噴霧して対象の空間の温度を低下する降温用噴霧システム1において、周囲の相対湿度に基づいて噴霧の可否を判断する噴霧判断手段と、周囲の温度に対し一つ以上の閾値を設定し、周囲の温度が閾値を超えた場合に、周囲の温度が超えた閾値によって給水量を制御する給水量制御手段と、を備え、相対湿度が75%未満の場合にミストを噴霧する。
【選択図】図1

Description

この発明は、博覧会のパビリオンなど集客施設に設けられ、ミストの蒸散による潜熱による冷却作用を用いる降温用噴霧システムに関する。
従来の降温用噴霧システムは、集客施設などの入口またはその付近に設置された噴霧ノズル、その噴霧ノズルに加圧水を供給するポンプ、ポンプから噴霧ノズルに加圧水が配水される配水管から構成されている。そして、冷却が必要になったとき、その噴霧ノズルからミストを噴霧させ、ミストの蒸散にともなう潜熱によって集客施設を冷却している(例えば、特許文献1参照)。

特開平6−109341号公報
しかし、ポンプから配水管を介して配水される水は、その噴霧ノズルに加わる水圧が徐々に大きくなっていくという特性が見られる。また、噴霧を停止しようとしてポンプの作動を停止しても、すぐに水圧が零にならずに、水圧が徐々に低下していくという特性が見られる。そして、このような特性の水圧が加わる噴霧ノズルでは、水圧が低いときミストにならずに大きな水滴として噴流されてしまう。その結果、噴霧の開始および終了のときに大きな水滴が下を通行している人を濡らしてしまうという問題がある。
また、常に噴霧されるミストの直径を小さくしようとして、高圧空気を用いて2流体噴流とした場合、ミストの大きさを10μm以下にすることはできるが、高圧空気を供給するために非常に大量のエネルギーを消費しなければならず、冷却エネルギー効率が悪いという問題がある。

この発明の目的は、冷却エネルギー効率が良く、大きな水滴として噴流されることのない降温用噴霧システムを提供することである。
この発明に係わる降温用噴霧システムは、水をミストとして噴霧して対象の空間の温度を低下する降温用噴霧システムにおいて、段状の上昇圧力波が伝わって水圧が所定の値を超えたとき、水をミストとして噴霧し、段状の下降圧力波が伝わって水圧が所定の値以下に降下したとき、上記ミストの噴霧を停止する噴霧ノズルが備えられる。

この発明の係わる降温用噴霧システムの効果は、水圧が低いとき噴霧ノズルが閉鎖されており、水圧が所定の値を超えたとき、はじめて噴霧が開始されるので、水圧が低い状態で噴霧されたときにみられる大きな粒径のミストが殆ど噴霧されることがない。
また、水圧が所定の値以下になると噴霧ノズルが閉鎖されるので、水圧が低い状態で噴霧されたときにみられる大きな粒径のミストが殆ど噴霧されることがない。
この発明の実施の形態1に係わる降温用噴霧システムの構成図である。 この発明の噴霧ヘッドの一部横断面図である。 この噴霧ヘッドの断面図である。 噴霧ノズルの中心軸に沿った断面図である。 噴霧されたミストの粒度分布の測定結果を示す図である。 噴霧ノズルからミストが噴霧される様子を表す図である。 加圧水供給装置の構成図である。 ミスト制御盤の機能ブロック図である。 ミストの噴霧のタイミングチャートである。 噴霧量を決めるための値が記入された湿り空気線図である。 他の条件の下、噴霧量を決めるための値が記入された湿り空気線図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係わる降温用噴霧システムの構成図である。図2は、実施の形態1に係わる噴霧ヘッドの平面図である。図3は、実施の形態1に係わる噴霧ヘッドの断面図である。図4は、実施の形態1に係わる噴霧ノズルの中心軸に沿った断面図である。図5は、噴霧を開始する水圧が異なる噴霧ノズルからのミストの粒度分布図である。図6は、噴霧ノズルからミストが噴霧される様子を表す図である。図7は、加圧水供給装置の構成図である。図8は、ミスト制御盤の機能ブロック図である。図9は、ミス
トの噴霧のタイミングチャートである。
なお、図2は、噴霧ヘッドを図3のBB断面から下方に見た一部断面図である。また、図3は、噴霧ヘッドを図2のAA断面から水平方向に見た断面図である。
実施の形態1に係わる降温用噴霧システム1は、図1に示すように、地上から縦立された2本の柱2の先端にそれぞれ設けられた噴霧ヘッド3、噴霧ヘッド3に供給される加圧水が配水される子配水管4、子配水管4を介して加圧水を供給する加圧水供給装置5、周囲の温度と湿度を測定して加圧水供給装置5に送信する温湿度計6が備えられている。加圧水供給装置5に水道7から水が供給されている。なお、2本の柱2を例に挙げて説明するが、冷却する施設の大きさに従って適宜柱2の本数を定めればよい。
また、噴霧ヘッド3は、地上から縦立されている柱の先端に設けられたことを記載したが、天井から吊り下げられていてもよい。
噴霧ヘッド3は、図2に示すように、子配水管4を介して配水された加圧水を6個の噴霧ノズル10に均等に圧力が掛かるよう分配する噴霧ヘッダ11、噴霧ヘッダ11から噴霧ノズル10を所定の距離離すために設けられる6本の延長配管12、加圧水をミストにして噴霧する6個の噴霧ノズル10から構成されている。そして、噴霧ノズル10の設置高度は、4mである。なお、噴霧ノズル10の設置高度は、ミストの平均粒径および最大粒径に依存して定めることができる。
ここで、6個の噴霧ノズル10を噴霧ヘッド3に設けることを記載したが、これに限定されず、噴霧ノズル10は1個からN個であればよい。
噴霧ヘッダ11は、図2、図3に示すように、中心軸が鉛直方向に配された6角柱状の空洞15が内部に形成されている6角柱である。そして、6角柱の下側の端面の中心に子配水管4が連結される孔16が設けられ、子配水管4と6角柱状の空洞15とが連通されている。また、6角柱の各側面の中心に延長配管12が連結される孔17が設けられ、延長配管12と6角柱状の空洞15とが連通されている。加圧水は片方の端面の孔16から注水され、6個の側面の孔17から延長配管12に給水されていく。噴霧ヘッダ11は、ステンレスからできている。
延長配管12は、図3に示すように、円筒管であり、噴霧ヘッダ11の側面に垂直に一方の端部が取り付けられ、長手方向に下向きに彎曲し、他方の端部では、噴霧ヘッダ11の下側の端面を含む水平面から円筒管の中心軸が22.5°お辞儀するように傾いている。延長配管12は、ステンレスからできている。
その延長配管12の他方の端部には、直管18が取り付けられ、そこに噴霧ノズル10が嵌合されている。なお、1つの直管18に分岐して圧力変換器(株式会社共和電業製、型式PVD−100ka、測定レンジ0〜10MPa)14が取り付けられて、噴霧ノズル10の加圧水受け空洞20に掛かる水圧を計測し、それを噴霧水圧としている。通常は、この噴霧水圧と高圧ポンプ40の出力水圧との関係を予め求めておいて、高圧ポンプ40の出力水圧を管理することにより、噴霧水圧を管理する。なお、水圧の測定には、ブルドン管圧力計などを用いてもよい。また、直管18は、ステンレスからできている。
このように直管18に嵌合された噴霧ノズル10の中心軸は、噴霧ヘッダ11の下側の端面を含む水平面から22.5°下方に傾いている。
噴霧ノズル10は、図4に示すように、略円筒状のハウジング19を有している。そして、円筒状のハウジング19の中心軸に沿って、延長配管12を介して供給された加圧水を受ける断面が円形の加圧水受け空洞20、加圧水受け空洞20の下流側に位置し、断面が加圧水受け空洞20の径より小さい円形の空洞21、感圧逆止弁22を収納し、断面が空洞21の径より大きい円形であり、下流側の端面の外縁部が中心方向に突き出されたリブ23により仕切られた弁収納空洞24、駒25を収納し、リブ23の下流側に位置し、断面が加圧水受け空洞20の径と等しい円形の空洞26およびその空洞26に連なる漏斗状の空洞27からなる噴流生成空洞28、漏斗状の空洞27の先端に連なるオリフィス29が連なるようにして設けられている。
そして、弁収納空洞24には、空洞21の下流側の開口21aを閉鎖/開放する感圧逆止弁22が挿入されている。
感圧逆止弁22は、空洞21の下流側の開口21aに当接したとき、加圧水の流れを遮断する遮断球30、一端が遮断球30に当接し、他端がリブ23に固定され、遮断球30に所定のバネ圧が掛けられるように撓んでいるバネ31から構成されている。
そして、空洞21の水圧が所定のバネ圧を越えたとき、遮断球30と空洞21の開口21aとが離反して、その隙間から弁収納空洞24に水が流れ込む。
ここで、遮断球30が開口21aに当接しているときのバネ圧が、0.2、0.4、1.0MPaからなるバネ31をそれぞれ備える3種類の噴霧ノズル10を用意し、水の圧力を0MPaから2MPaまで4秒間で変化させ、噴霧されたミストの粒径をレーザ回折粒径測定器(Malvern社製、スプレーテックRTS5000)を用いて測定した。測定点は、噴霧ノズル10の中心軸上でオリフィス29の先端から50mm離れた箇所とした。その結果、図示しないがバネ圧が0.2MPaでは、棒状放水となり通行人を濡らしてしまう。
そして、バネ圧が大きくなるに従い、径の大きなミストが少なくなり、図5に示すようにバネ圧が0.6MPaの噴霧ノズル10から噴霧されるミストは、90%累積体積占有粒径D(90)が160μm以下になり、大きな径の液滴が落下して通行人を濡らすことがなくなる。
さらに、バネ圧が1.0MPaの噴霧ノズル10から噴霧されるミストは、90%累積体積占有粒径D(90)が60μm以下となり、ミストが通行人に当たることもなくなる。
また、所定のバネ圧が噴霧水圧に近い1.8MPaの噴霧ノズル10では、遮断球30が開口21aから充分に離反できないので、噴霧量に制約を受けてしまい、バネ圧が1.5MPaの噴霧ノズル10では、噴霧量の制約は見られない。このような理由から所定のバネ圧は、0.6MPa以上、1.5MPa以下が好ましい。
さらに、噴流生成空洞28では、加圧水を旋回噴流として噴出し、漏斗状の空洞27の内側面に衝突させるための駒25が円柱状の空洞26の内側面に接しながら噴霧ノズル10の中心軸方向に摺動しながら移動する。駒25には、側面に螺旋状の溝32が掘られ、その溝32と円柱状の空洞26の内側面とにより加圧水を旋回して噴出する旋回流路が形成される。
次に、噴霧ノズル10において加圧水が噴霧される手順について説明する。
加圧水受け空洞20に加圧水が注水され、水圧が所定の値に達すると、遮断球30を押して加圧水が弁収納空洞24内に流れ込む。
そして、リブ23の中央に形成された孔23aから加圧水が駒25の一方の端面を押して駒25が噴霧ノズル10の中心軸に沿って漏斗状の空洞27の方向に移動され、駒25の側面の溝32を通って加圧水が旋回されながら通過し、溝32の端部から噴流される。
この噴流が漏斗状の空洞27の内側面に衝突して、衝突噴流になりミストとしてオリフィス29から噴霧される。
次に、噴霧されたミストについて説明する。この発明におけるミストは、小さな径の水滴を意味する。そして、ミストの平均粒径は、レーザ回折粒径測定器で体面積平均粒径(ザウター平均径と称す。)を5回測定した平均値である。
実施の形態1で使用した噴霧ノズル10から噴霧水圧6MPaのときザウター平均粒径が20μmであった。なお、噴霧水圧が2MPa未満であるとミストの平均粒径が大きくなるとともに噴霧量が少なくなり、冷却効果が小さくなってしまう。また、噴霧水圧が高いとミストの平均粒径が小さくなるとともに噴霧流量が多くなるが、噴霧水圧が10MPaを越えると配管などに大きな水撃が加わり、安全上好ましくない。これらの理由から噴霧水圧は、2MPa以上で10MPa以下が好ましい。なお、ミストの平均粒径として、レーザ回折粒径測定器を用いて測定しているが、他にドプラー位相粒径測定器などを用いて測定してもよい。このとき、測定器の種類により、平均粒径が異なるので、同一条件で噴霧したミストを測定して対比することが必要である。
次に、ミストの噴霧の様子について説明し、噴霧領域を定義する。ミストは、図6に示すように、オリフィス29の近傍では、噴霧ノズル10の中心軸上に中心線を有し、オリフィス29の出口を頂点とする円錐内に噴霧される。この円錐の領域を噴霧領域34と称し、円錐の頂角を噴角35と称す。また、この噴霧領域34の側面を噴霧外縁36と称す。
この噴霧領域34は、オリフィス29の形状を調整することにより噴角35を調整することができる。噴角35を小さくすると、ミストを遠くまで飛ばすことができるし、噴角35を大きくすると、ミストが噴霧ノズル10の近くに漂うことになる。通常、噴角35を45°くらいにすることが好ましいが、45°に限るものではない。
このように噴角35を調整することにより、噴霧領域34がオリフィス29を横切る水平面の下方に位置することができる。
風が吹いていないとき、ミストが蒸散することにより周囲の空気が冷却され、下降気流が発生するので、噴霧されたミストは、下降気流にともなって降下していく。そして、下降の途中でミストが蒸散しつくす。ミストが蒸散することにより潜熱が空気から奪われ、空気が冷やされる。
一方、地面に水平の風が吹いているとき、ミストは下降しながら風の方向に流されていく。しかし、噴霧ヘッダ11の下側の端面を含む水平面より下方に噴霧外縁36が位置するので、ミストが水平に流されても、噴霧ヘッダ11に当たることがない。
また、噴霧領域34が柱2や子配水管4からみてオリフィス29の先端から離れており、そのオリフィス29の先端が延長配管12により柱2や子配水管4から離れているので、ミストが水平方向に流されても、延長配管12の長さだけ移動する間に拡散や蒸散してしまうので、ミストが柱2や子配水管4に当たることがない。
また、延長配管12が下向きに彎曲しているので、上向きの風が吹かないとミストが延長配管12に当たることが防がれる。
加圧水供給装置5は、図7に示すように、高圧ポンプ40、高圧ポンプ40の下流側に配設された元弁41、主配水管42内の水を排水する流路を開閉する排水弁43、各噴霧ヘッド3への加圧水の供給を選択する選択弁44、高圧ポンプ40および各種弁を制御するミスト制御盤45から構成されている。選択弁44は、子配水管4がそれぞれ接続されている。ミスト制御盤45に、温湿度計6で計測された乾球温度および湿球温度が入力される。
そして、元弁41と選択弁44とは、主配水管42で連通され、主配水管42の途中から分岐する排水配管46により排水弁43が主配水管42に連通されている。主配水管42、排水配管46、子配水管4はそれぞれステンレスからできている。また、高圧ポンプ40と元弁41とは、ゴム製のブレードホース47により連通され、容積式の高圧ポンプ40により発生する脈動を平滑化している。
また、加圧水中に含まれる塵埃を取り除くために、高圧ポンプ40の出口に図示しない20μm角開口のフィルタが介在されている。
また、主配水管42、子配水管4、噴霧ヘッド3にスケールが沈積しないように、金属イオンの少ない加圧水を供給するために、高圧ポンプ40に図示しない軟水器から軟水化された水道水が供給されている。
ミスト制御盤45は、図8に示すように、温湿度計6により計測された乾球温度および湿球温度に基づいて噴霧の可否を判断する噴霧判断手段50、噴霧可の場合、噴霧量を算出して、高圧ポンプ40からの給水量を制御する給水量制御手段51、高圧ポンプ40および各種弁を制御する噴霧シーケンス制御手段52、湿り空気線図が記憶されている空気線図データベース53を有している。このミスト制御盤45は、CPU、RAM、ROM、インタフェース回路を有するコンピュータから構成されている。
次に、加圧水を高圧ポンプ40から供給するシーケンスについて図9を参照して説明する。
ミスト制御盤45の噴霧シーケンス制御手段52は、まず元弁41を開放する。同時に排水弁43を開放する。
次に、噴霧シーケンス制御手段52は、高圧ポンプ40の作動を開始して、加圧水をブレードホース47から主配水管42に送水する。そうすると、主配水管42内に残っている空気が排水弁43から水と一緒に押し出されて、主配水管42内に均一な水圧の水で満たされる。
次に、噴霧シーケンス制御手段52は、排水弁43を閉じる。これにより主配水管42内の水圧が所望の噴霧水圧、例えば、6MPaに達する。
次に、噴霧シーケンス制御手段52は、噴霧を行う噴霧ヘッド3に連なる選択弁44を開放して、加圧水が子配水管4を経由して上昇圧力波として伝搬し、噴霧ヘッド3に水が供給される。このときの加圧水受け空洞20に注水されて加わる水圧は4秒の間にほぼ0MPaから6MPaに達する。このようにして水圧が1MPa以上になると、噴霧ノズル10の感圧逆止弁22により開口21aが開放されてミストの噴霧が開始される。
逆に、ミストの噴霧を終了するときには、噴霧シーケンス制御手段52は、排水弁43を開放する。これにより下降圧力波が子配水管4内を伝搬され、噴霧ノズル10の加圧水受け空洞内の水圧が1MPa以下に低下するので、感圧逆止弁22により開口21aが閉鎖され、ミストの噴霧が停止される。
そして、排水弁43が開放されてから約3秒経過後高圧ポンプ40の作動を停止し、選択弁44を閉じる。その後、元弁41と排水弁43とを閉じる。このようにすることにより、噴霧の終了後、噴霧ヘッド3や子配水管4内から水が抜かれるので、スケールの沈積を防止できる。
このように、主配水管42内の水圧を所望の値に一旦安定したのち、子配水管4に給水することにより、噴霧ノズル10に給水される加圧水の水圧が数秒の間で0MPaから6MPaに変化する上昇圧力波を発生することができる。そして、感圧逆止弁22により開口21aが急激に開放され、水圧の低い状態で噴霧される時間を短くすることができるので、水圧が低い状態で噴霧されたときにみられる大きな粒径のミストが殆ど噴霧されることがない。
また、排水弁43を開放することにより、主配水管42内の水圧が急激に低下し、噴霧ノズル10に供給されている加圧水の水圧が数秒の間で6MPaから0MPaに変化する下降圧力波を発生することができる。そして、感圧逆止弁22により開口21aが急激に閉鎖され、水圧の低い状態で噴霧される時間を短くすることができるので、水圧が低い状態で噴霧されたときにみられる大きな粒径のミストが殆ど噴霧されることがない。
次に、ミストの噴霧量の設定方法について図10、図11を参照しながら説明する。
なお、前提として噴霧されたミストは少なくとも1分間で蒸散される。延長配管12の長さを15cmとし、噴霧ノズル10から噴霧されたミストは、1m3内に存在しているとして、噴霧量を定める。
噴霧判断手段50は、温湿度計6から入力される乾球温度DT(℃)および湿球温度WT(℃)から湿り空気線図に基づき相対湿度RH(%)を算出する。例えば、図10に示すように、乾球温度DTが30℃、湿球温度WTが20℃であった場合、湿り空気線図の横軸に表されている20℃から縦軸方向に延ばして相対湿度100%の線と交わる露点DPを求める。その露点DPから横軸方向に延ばして絶対湿度AH(kg/kg’)を求める。図10に示される例では、絶対湿度AHが0.015kg/kg’である。さらに、露点DPから横軸方向に延ばされた線と湿り空気線図の横軸の30℃から縦軸方向に延ばされた線との交点Bを求める。そして、交点Bの相対湿度RH(kg/kg’)を求める。図10の場合、相対湿度RHは65%である。
次に、噴霧判断手段50は、相対湿度RHが75%以上の場合、ミストを噴霧しても相対湿度が高すぎることになるため感覚温度が下がったと感じられないので、ミストの噴霧を行わない。逆に、相対湿度RHが75%未満の場合、ミストを噴射することにより感覚温度が下がったと感じられるのでミストの噴霧を行う。
次に、給水量制御手段51は、温湿度計6の乾球温度DT(℃)が暑い閾値HHTTH(図10、図11において太い一点鎖線で示してある。)、または少し暑い閾値LHTTH(図10、図11において太い点線で示してある。)以上であるか否かを判断し、噴霧量を求める。すなわち、図10に示すように、乾球温度DTが予め定められた少し暑い閾値LHTTH以上の場合、湿り空気線図に基づき、交点Bが交わる等エンタルピの線と乾球温度DTより1℃低い温度から縦軸方向に延ばされた線との交点Cを求める。そして、交点Cから横軸方向に延ばして絶対湿度AH’(kg/kg’)を求める。そして、絶対湿度AH’から絶対湿度AHを減算して、ミストの噴霧量JW(kg)を求める。この噴霧量JWが1分間に1m3の空間に噴霧することにより、1℃温度を低下することのできる量である。図10においては、絶対湿度AHが0.015kg/kg’、絶対湿度AH’が0.0155kg/kg’であるので、ミストの噴霧量JWは、0.0005kgとなる。そして、1分間に1m3当たり0.0005kgのミストを噴霧することにより1℃冷却することができる。
また、図11に示すように、乾球温度DTが予め定められた暑い閾値HHTTH以上の場合、湿り空気線図に基づき、交点Eが交わるエンタルピの線と乾球温度DTより2℃低い温度から縦軸方向に延ばされた線との交点Fを求める。そして、交点Fから横軸方向に延ばして絶対湿度BH’(kg/kg’)を求める。そして、絶対湿度BH’から絶対湿度BHを減算して、ミストの噴霧量JWを求める。図11において、絶対湿度BHが0.0198kg/kg’、絶対湿度BH’が0.0208kg/kg’であるので、ミストの噴霧量JWは、0.001kgとなる。そして、1分間に1m3当たり0.001kgのミストを噴霧することにより2℃冷却することができる。
このような降温用噴霧システム1は、水圧が低いとき噴霧ノズル10が閉鎖されており、水圧が所定の値を超えたとき、はじめて噴霧が開始されるので、水圧が低い状態で噴霧されたときにみられる大きな粒径のミストが殆ど噴霧されることがない。
また、水圧が所定の値以下になると噴霧ノズル10が閉鎖されるので、水圧が低い状態で噴霧されたときにみられる大きな粒径のミストが殆ど噴霧されることがない。
また、水だけを加圧して噴霧するので消費エネルギーが少なく、冷却エネルギー効率が良好である。
また、オリフィス29から噴霧されるミストがオリフィス29を横切る水平面よりも下方にあるので、風の水平方向成分により流されても子配水管4などにミストが当たって液滴となり、下方に落下して、子配水管4などの下方にいる人を濡らすことを防止することができる。
また、地面から立ち上がった子配水管4が噴霧ヘッダ11に下側の端面において接続され、噴霧されたミストが風に流されても延長配管12により子配水管4から離間されているので、ミストが子配水管4や噴霧ヘッダ11上で結露し、水滴が下方に落ちることがない。
また、延長配管12により噴霧ノズル10を広い空間に分散して配設できるので、少ない子配水管4で広い空間に噴霧できる。
また、噴霧ヘッダ11に予め延長配管12および噴霧ノズル10を工場で取り付けておき、現地で噴霧ヘッド3を子配水管4に接続すれば良いので、現場での作業を簡略化することができる。
なお、延長配管12が同一の長さ、彎曲も同様とした例について説明したが、例えば、長さが長い延長配管12を彎曲の小さいものにし、長さの短い延長配管12を彎曲の大きなものにしてもよい。このようにすると、より均等にミストを噴霧することができる。このように、延長配管12の長さや彎曲の度合いはそれぞれ異なっていても、噴霧領域が噴霧ヘッダ11の下面を含む水平面より下方になるように噴霧ノズル10からの噴角と噴霧ノズル10の中心軸の水平面からの傾きを調整すれば、噴霧ヘッド3にミストが結露して水滴が滴下することを防げる。
また、延長配管12が長くすることができる場合、噴霧ノズル10の中心軸の水平面からの傾きを小さくし、延長配管12が長くすることができない場合、噴霧ノズル10の中心軸の水平面からの傾きを大きくしてもよい。すなわち、長さの長い延長配管12、例えば、25cmの場合、噴霧ノズル10の中心軸を水平面から30°傾けることにより、液滴の落下が見られないとき、延長配管12の長さを15cmとすると、噴霧ノズル10の中心軸を水平面から40°傾けることにより、液滴の落下が見られなくなる。
また、延長配管12を彎曲して噴霧ノズル10の中心軸を噴霧ヘッダ11の下面を含む水平面から下方に傾けているが、その傾ける角度と噴霧領域の噴角との関係を説明する。この発明においては、少なくとも噴角の半分、例えば、噴角が60°、70°、80°の場合、水平面から30°、35°、40°以上傾くように延長配管12を彎曲する。但し、柱2が地面から縦立されており、さらに柱2に沿って子配水管4が配設されているので、噴霧外縁が鉛直以上に柱2側に入るとミストが柱2に当たってしまう。そこで、噴霧ヘッダ11の下方に柱2や子配水管4がある場合、噴霧外縁が鉛直以上に柱側に寄らないようにすることが必要である。
1 降温用噴霧システム、2 柱、3 噴霧ヘッド、4 子配水管、5 加圧水供給装置、6 温湿度計、7 水道、10 噴霧ノズル、11 噴霧ヘッダ、12 延長配管、14 圧力変換器、15 空洞、16、17 孔、18 直管、19 ハウジング、20、21、26、27 空洞、21a 開口、22 感圧逆止弁、23 リブ、23 孔、
24 弁収納空洞、25 駒、28 噴流生成空洞、29 オリフィス、30 遮断球、31 バネ、32 溝、34 噴霧領域、35 噴角、36 噴霧外縁、40 高圧ポンプ、41 元弁、42 主配水管、43 排水弁、44 選択弁、45 ミスト制御盤、46 排水配管、47 ブレードホース、50 噴霧判断手段、51 給水量制御手段、52 噴霧シーケンス制御手段、53 空気線図データベース。

Claims (3)

  1. 水をミストとして噴霧して対象の空間の温度を低下する降温用噴霧システムにおいて、
    周囲の相対湿度に基づいて噴霧の可否を判断する噴霧判断手段を備えることを特徴とする降温用噴霧システム。
  2. 請求項1に記載の降温用噴霧システムにおいて、
    周囲の温度に対し一つ以上の閾値を設定し、前記周囲の温度が前記閾値を超えた場合に、前記周囲の温度が超えた閾値によって給水量を制御する給水量制御手段を備えることを特徴とする降温用噴霧システム。
  3. 前記噴霧判断手段は、前記相対湿度が75%未満の場合に噴霧可と判断することを特徴とする請求項1または2に記載の降温用噴霧システム。
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