JP2010281282A - 過給装置及びこれを備える内燃機関 - Google Patents

過給装置及びこれを備える内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】装置全体として大型化を抑制する過給装置を提供する。
【解決手段】多段式過給装置4は、高圧側タービン室42を形成するタービンハウジング41aと高圧側タービン室42に設けられたタービンホイールとを有する高圧過給機40と、低圧側タービン室52を形成するタービンハウジング51aと低圧側タービン室52に設けられたタービンホイールとを有する低圧過給機50とを備えている。高圧側タービン室42と低圧側タービン室52とが互いに隣り合うとともに高圧側タービン室42と低圧側タービン室52との間にはエキゾーストマニホールド32に接続するための吸入側接続部42aが設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、第1タービン室を形成する第1タービンハウジングと第1タービンホイールとを有する第1過給機と、第2タービン室を形成する第2タービンハウジングと同タービン室に設けられた第2タービンホイールとを有する第2過給機を備える過給装置及びこれを備える内燃機関に関する。
内燃機関には、吸気の過給特性の向上を図る目的として、吸気通路において高圧段及び低圧段のコンプレッサホイールが吸気の流れ方向に対して直列に設けられるとともに排気通路において高圧段及び低圧段のタービンホイールが排気の流れ方向に対して直列に設けられた、いわゆる多段式過給装置を備えるものが知られている。このような多段式過給装置を備えた内燃機関としては、特許文献1のものが挙げられる。
図6及び図7を参照して、従来の多段式過給装置の構造について説明する。
図6に示すように、多段式過給装置100は、2つの過給機である第1過給機110と、第2過給機120と、これらを接続する接続配管130とにより構成されている。これら第1過給機110及び第2過給機120の配置態様は、第1過給機110の軸線J1と第2過給機120の軸線J2とは互いに平行となっている。
第1過給機110には、第1タービン室を構成する第1タービンハウジング111が設けられ、第2過給機120には、第2タービン室を構成する第2タービンハウジング121が設けられている。第1タービンハウジング111には、エキゾーストマニホールドからの排気を第1過給機110内に供給する吸入側接続部112が設けられている。この吸入側接続部112は、第1過給機110に対して第2過給機120とは反対側に設けられている。
図7に示すように、接続配管130には、これら第1タービン室と第2タービン室とを接続する通路として、略U字状のタービン接続配管131が設けられている。これにより、エキゾーストマニホールドから第1過給機110に供給された排気は、タービン接続配管131を介して第2過給機120に供給されるようになる。
特表2003−531996号公報
ところで、車両の電装化に伴いエンジン搭載スペースには、様々な電子部品が搭載されるようになっている。一方、エンジン搭載スペース自体には変更がないため、エンジンを構成する各部品をコンパクトに配置する必要がある。しかしながら、従来の多段式過給装置100では、タービン接続配管131により第1過給機110と第2過給機120とを接続するため、第1タービンハウジング111と第2タービンハウジング121との間には空間SRが形成されてしまう。その上、第1過給機110の吸入側接続部112が第1過給機110に対して第2過給機120とは反対側に設けられるため、多段式過給装置100の装置全体として大型化してしまう問題があった。また、このような問題は多段式過給装置に限らず、複数の過給機を備える過給装置の構造であれば同様の問題が発生していた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置全体として大型化を抑制する過給装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、第1タービン室を形成する第1タービンハウジングと前記第1タービン室に設けられた第1タービンホイールとを有する第1過給機と、第2タービン室を形成する第2タービンハウジングと前記第2タービン室に設けられた第2タービンホイールとを有する第2過給機とを備える過給装置において、前記第1タービンハウジングと前記第2タービンハウジングとが互いに隣り合うとともに前記第1タービン室と前記第2タービン室との間にはそれらタービン室の少なくとも一方をエキゾーストマニホールドに接続するための接続配管が設けられることを要旨とする。
第1タービンハウジングと第2タービンハウジングとを配管にて接続する場合では、第1タービンハウジングと第2タービンハウジングとの間、即ち第1タービン室と第2タービン室との間には空間が形成されてしまう。その点において、本発明ではこの空間に接続配管を設ける構成であるため、同空間を有効に利用することができるようになる。したがって、過給装置の装置全体としての大型化を抑制することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の過給装置において、前記第1タービンホイールの回転軸と前記第2タービンホイールの回転軸とは互いに略平行となることを要旨とする。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の過給装置において、前記第1タービンホイールの回転方向と前記第2タービンホイールの回転方向とは互いに逆方向であることを要旨とする。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の過給装置において、前記第1タービンハウジングには第1スクロール部が設けられ、前記第1スクロール部には、当該第1スクロール部と前記第1タービンホイールとの間隙が最も小さくなる第1舌部が設けられ、前記第2タービンハウジングには第2スクロール部が設けられ、前記第2スクロール部には、当該第2スクロール部と前記第2タービンホイールとの間隙が最も小さくなる第2舌部が設けられ、前記第1舌部は、前記第1タービンホイールの回転中心より前記接続配管側に設けられ、前記第2舌部は、前記第2タービンホイールの回転中心より前記接続配管側に設けられることを要旨とする。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の過給装置において、前記接続配管は、前記第1タービンハウジングと一体に設けられ、前記接続配管と前記第2タービンハウジングとは互いに接触することを要旨とする。
この発明によれば、第1タービンハウジングと第2タービンハウジングとを配管にて接続する場合において、第1タービン室と第2タービン室との間に形成される空間を小さくすることができることと、多段式過給装置の装置全体としての剛性の向上を図ることとを両立することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の過給装置において、前記第2過給機は、前記第1過給機よりも容量が大きく設定されることを要旨とする。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の過給装置において、前記第2過給機は、前記第1過給機よりも体格が大きいことを要旨とする。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載の過給装置を備える内燃機関において、前記第1タービン室と前記第2タービン室との間には、これらタービン室を互いに接続する連通用排気通路を形成する連通部が設けられ、当該内燃機関の機関本体の側面において、エキゾーストマニホールドが配置される方向を機関奥行き方向とするときに、前記第2タービンホイールの回転中心は前記連通部と前記第2スクロール部との接続部よりも機関奥行き方向の機関本体側に設けられることを要旨とする。
この発明によれば、第2タービンホイールの回転中心が連通部と第2スクロール部との接続部より機関奥行き方向の機関本体側に設けられることにより、第2スクロール部は、連通部から機関奥行き方向の機関本体側に向けて延びる形状となる。したがって過給装置における機関奥行き方向への大型化を抑制することができるようになる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の内燃機関において、前記連通部には、前記第1タービン室の吐出口から前記第1タービンホイールの回転軸方向に延びる第1連通部と、前記第2タービン室に向けて屈曲する第2連通部とが設けられ、前記第2連通部は、前記第2スクロール部と前記第2タービンホイールの回転軸方向において同じところに設けられることを要旨とする。
この発明によれば、第2連通部が第2スクロール部と第2タービンホイールの回転軸方向において同じところに設けられることにより、図7に示す従来のタービン側接続配管131と比較して連通用排気通路と第2スクロール部内の通路との接続が滑らかになるため、第1過給機から第2過給機へガスを効率よく供給することができるようになる。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の過給装置を備える内燃機関において、前記接続配管は、当該内燃機関の機関本体から排出されるガスを排気管に供給するエキゾーストマニホールドと対応するところに配置されるとともに、前記エキゾーストマニホールドに向かい直線状に延びる態様にて設けられることを要旨とする。
この発明によれば、接続配管が直線状に設けられることにより、接続配管が屈曲する構造と比較して、第1タービン室及び第2タービン室のそれぞれがエキゾーストマニホールドに近接することができるようになる。
(11)請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の内燃機関において、前記接続配管は、前記第1タービンハウジングと一体に設けられ、前記接続配管は、前記エキゾーストマニホールドと直接接続されることを要旨とする。
この発明によれば、接続配管と第1タービンハウジングとを各別に設ける構造と比較して、過給装置の装置全体としての部品点数を削減することができるようになる。その上、エキゾーストマニホールドと接続配管との間に別部材としての配管を設ける構造と比較して、過給装置の装置全体としての部品点数を削減することができるようになる。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項10または請求項11に記載の内燃機関において、前記第1タービンハウジングと前記エキゾーストマニホールドとは、鋳造により一体に成形されることを要旨とする。
この発明によれば、第1タービンハウジングとエキゾーストマニホールドとが各別の部材にて設けられる構造と比較して、過給装置の装置全体として、ひいては内燃機関全体として部品点数を削減することができるようになる。
本発明の過給装置を具体化した実施形態について、同過給装置を備えた内燃機関の構成を模式的に示す模式図。 同実施形態の過給装置について、高圧過給機の断面構造を示す断面図。 同実施形態の過給装置について、同過給装置のエンジン本体に対する配置態様を示す機関長さ方向から見た平面図。 同実施形態の過給装置について、図3の配置態様を維持した態様の高圧過給機及び低圧過給機を機関高さ方向に沿った平面にて切った断面構造を示す断面図。 同実施形態の過給装置について、同過給装置のエンジン本体に対する配置態様を示す機関奥行き方向から見た平面図。 従来の過給装置について、その配置態様を示す斜視図。 従来の過給装置について、その配置態様を示す正面図。
図1〜図5を参照して、本発明の過給装置をディーゼルエンジン(以下、「エンジン1」)に搭載された多段式過給装置として具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、エンジン1のエンジン本体10には、外部からエンジン1内に取り込まれた吸気をエンジン本体10の燃焼室11に供給する吸気通路23と、燃焼室11から排出された排気を外部へ排出する排気通路33とがそれぞれ接続されている。燃焼室11には吸気と吸気通路23内に設けられた燃料噴射弁による燃料との混合気として供給され、燃焼室11内にて同混合気が燃料されることによりエンジン1は駆動力を得る。また、吸気通路23及び排気通路33のそれぞれには、排気通路33内を流通する排気により吸気通路23内の吸気を過給する多段式過給装置4が設けられている。
吸気通路23には、同吸気通路23の吸気を各燃焼室11に供給するインテークマニホールド22が設けられている。吸気通路23には、吸気上流側から順に外気に含有される塵埃等の異物を捕捉するエアクリーナ24と、吸気を冷却するインタークーラ25と、燃焼室11に供給する吸気の量を調節するディーゼルスロットル26とが設けられている。
排気通路33には、排気上流側から順に燃焼室11からの排気が流入するエキゾーストマニホールド32と、排気を浄化する排気浄化装置34とが設けられている。
多段式過給装置4は、高圧過給機40及び低圧過給機50と、高圧過給機40及び低圧過給機50を互いに接続する吸気側過給通路70及び排気側過給通路80とにより構成されている。
低圧過給機50は高圧過給機40よりも容量が大きく設定されるとともにその体格が大きく設定されている。また、高圧過給機40は、低圧過給機50と吸気流れ方向に直列に接続されるとともに、低圧過給機50よりも吸気下流側に設けられている。そして、高圧過給機40は、低圧過給機50と排気流れ方向に直列に接続されるとともに、低圧過給機50よりも排気上流側に設けられている。
吸気側過給通路70は、吸気通路23のうちのエアクリーナ24とインタークーラ25との間に設けられている。排気側過給通路80は、排気通路33のうちのエキゾーストマニホールド32と排気浄化装置34との間に設けられている。
高圧過給機40のハウジング41には、その内部に高圧側タービン室42及び高圧側コンプレッサ室43が形成されている。高圧側タービン室42には、排気により回転するタービンホイール45が設けられている。高圧側コンプレッサ室43には、吸気を過給するコンプレッサホイール46が設けられている。これらホイールは、ロータシャフト47により互いに接続されている。
低圧過給機50のハウジング51内には、低圧側タービン室52及び低圧側コンプレッサ室53が形成されている。低圧側タービン室52には、排気により回転するタービンホイール55が設けられている。低圧側コンプレッサ室53には、吸気を過給するコンプレッサホイール56が設けられている。これらホイールは、ロータシャフト57により互いに接続されている。
吸気側過給通路70は、入口側吸気通路71、低圧側吸気通路72、出口側吸気通路73、連通用吸気通路74及び高圧側吸気通路75により構成されている。また、低圧側吸気通路72と出口側吸気通路73との間には、吸気側切替バルブ76が設けられている。
入口側吸気通路71は、エアクリーナ24の出口と低圧側コンプレッサ室53の吸入口とを接続している。低圧側吸気通路72は、低圧側コンプレッサ室53の吐出口と吸気側切替バルブ76の入口とを接続している。出口側吸気通路73は、吸気側切替バルブ76の出口とインタークーラ25の入口とを接続している。連通用吸気通路74は、低圧側吸気通路72から分岐するとともに高圧側コンプレッサ室43の吸入口と接続している。高圧側吸気通路75は、高圧側コンプレッサ室43の吐出口と出口側吸気通路73とを接続している。また、吸気側切替バルブ76は、低圧側吸気通路72内の吸気を連通用吸気通路74を介して高圧側コンプレッサ室43へ供給する状態と同コンプレッサ室43を経ることなく出口側吸気通路73を介してインタークーラ25へ直接供給する状態とを切り替える。
排気側過給通路80は、入口側排気通路81、低圧側排気通路82、出口側排気通路83、高圧側排気通路84及び連通用排気通路85により構成されている。また、入口側排気通路81と低圧側排気通路82との間には、排気側切替バルブ86が設けられている。
入口側排気通路81は、エキゾーストマニホールド32の出口と排気側切替バルブ86の入口とを接続している。低圧側排気通路82は、排気側切替バルブ86の出口と低圧側タービン室52の吸入口とを接続している。出口側排気通路83は、低圧側コンプレッサ室53の吐出口と排気浄化装置34の入口とを接続している。高圧側排気通路84は、入口側排気通路81から分岐するとともに高圧側タービン室42の吸入口に接続している。連通用排気通路85は、高圧側タービン室42の吐出口と低圧側排気通路82とを接続している。また、排気側切替バルブ86は、入口側排気通路81内の排気を高圧側タービン室42へ供給する状態と同タービン室42を経ることなく低圧側排気通路82を介して低圧側タービン室52へ直接供給する状態とを切り替える。
次に機関負荷状態に応じた多段式過給装置4における排気及び吸気の流通経路の切り替えについて説明する。
機関負荷が低負荷のとき、排気側切替バルブ86及び吸気側切替バルブ76はそれぞれ閉弁状態に維持されている。これにより、多段式過給装置4内においては次のように排気及び吸気が流れる。
即ち、エキゾーストマニホールド32からの排気は、図中の実線矢印にて示すように入口側排気通路81及び高圧側排気通路84を介して高圧側タービン室42に供給される。そして、同タービン室42からの排気は、連通用排気通路85及び低圧側排気通路82を介して低圧側タービン室52に供給される。同タービン室52からの排気は、出口側排気通路83を介して多段式過給装置4の排気下流側(即ち、排気浄化装置34側)に流出する。
一方、多段式過給装置4の吸気上流側(即ち、エアクリーナ24側)からの吸気は、図中の実線矢印に示すように、入口側吸気通路71を介して低圧側コンプレッサ室53に供給される。同コンプレッサ室53から吐出された吸気は、低圧側吸気通路72及び連通用吸気通路74を介して高圧側コンプレッサ室43に供給される。そして同コンプレッサ室43から吐出された吸気は高圧側吸気通路75及び出口側吸気通路73を介してインタークーラ25に供給される。
機関負荷が低負荷のときには、低圧過給機50には圧力が低下した排気しか供給されていないため、低圧過給機50のタービンホイール55は停止した状態となる。一方、高圧過給機40には高圧の排気が供給されるため、同高圧過給機40はタービンホイール45を通過する排気により駆動される。特に高圧過給機40はその体格が小さいため、低負荷時の排気の流量が少ない場合であってもタービンホイール45は駆動される。このように、機関負荷が低負荷のときには、高圧過給機40のタービンホイール45のみが駆動している。これにより、ロータシャフト57にて接続されたコンプレッサホイール46がタービンホイール45の駆動に伴い駆動するため、高圧過給機40のみにて過給が行われる。
機関負荷が中負荷及び高負荷のとき、排気側切替バルブ86及び吸気側切替バルブ76はそれぞれ開弁状態に維持されている。これにより、多段式過給装置4内において次のように排気及び吸気が流れる。
即ち、エキゾーストマニホールド32からの排気は、図中の破線矢印に示すように、入口側排気通路81及び低圧側排気通路82を介して低圧側タービン室52に供給される。同タービン室52から吐出された排気は、出口側排気通路83を介して多段式過給装置4の排気下流側(即ち、排気浄化装置34側)の排気通路33に流出する。
一方、多段式過給装置4の吸気上流側(即ち、エアクリーナ24側)の吸気は、図中の破線矢印に示すように、入口側吸気通路71を介して低圧側コンプレッサ室53に供給される。同コンプレッサ室53から吐出された吸気は、低圧側吸気通路72及び出口側吸気通路73を介してインタークーラ25に供給される。
機関負荷が中負荷及び高負荷のときには、排気が低圧過給機50に供給されるため、その排気により低圧過給機50のタービンホイール55が駆動される。したがって、機関負荷が中負荷及び高負荷のときには、低圧過給機50による過給が行われる。以上により、エンジン1は、機関負荷状態に応じた多段式過給装置4の過給特性を得ることができるようになる。
次に、図2を参照して、高圧過給機40及び低圧過給機50の内部構造について説明する。なお、高圧過給機40の構造と低圧過給機50の構造とは概ね共通しているため、ここでは高圧過給機40の構造についてのみ説明する。なお、図中の括弧にて付した符号は、高圧過給機40の部位に対応する低圧過給機50の同一部位を示している。
図2に示すように、高圧過給機40のハウジング41は、タービンハウジング41a、コンプレッサハウジング41b及びタービンハウジング41aとコンプレッサハウジング41bとの軸線方向の間に設けられるベアリングハウジング41cにより構成されている。タービンハウジング41aには、その内部に高圧側タービン室42が設けられている。コンプレッサハウジング41bには、その内部に高圧側コンプレッサ室43が設けられている。ベアリングハウジング41cにはその内部に支持部44が設けられている。
また、タービンホイール45及びコンプレッサホイール46を互いに接続するロータシャフト47は、支持部44に設けられた軸受機構48により回転可能に支持されている。この軸受機構48は、高圧側タービン室42側及び高圧側コンプレッサ室43側にそれぞれ設けられている。
タービンハウジング41aには、高圧側排気通路84に接続される通路を形成する吸入側接続部42aと、連通用排気通路85に接続される通路を形成する吐出側接続部42bとが設けられている。また、吸入側接続部42aと吐出側接続部42bとの間には、スクロール部42eが設けられている。このスクロール部42eは、ロータシャフト47の軸線J1方向において吸入側接続部42aと略同位置に設けられている。
吸入側接続部42aの接続口となる吸入口42cは、ロータシャフト47の軸線方向に対して直交した方向に向かい開口している。また、吐出側接続部42bの接続口となる吐出口42dは、ロータシャフト47の軸線J1方向に向かい開口している。
高圧側タービン室42は、吸入側接続部42a内の通路、スクロール部42e内の通路、タービンホイール45が収容される空間及び吐出側接続部42b内の通路により構成されている。
以上の構成により、高圧側排気通路84からの排気は、吸入側接続部42aを介してスクロール部42eに向かい流通し、タービンホイール45を回転させる。そして、タービンホイール45を通過した排気は、ロータシャフト47の軸線J1方向に流通し、吐出側接続部42bから連通用排気通路85に流れ込む。
コンプレッサハウジング41bには、連通用吸気通路74に接続される通路を形成する吸入側接続部43aと、高圧側吸気通路75と接続される通路を形成する吐出側接続部43bとが設けられている。また、吸入側接続部43aと吐出側接続部43bとの間には、スクロール部43eが設けられている。スクロール部43eは、ロータシャフト47の軸線方向において吐出側接続部43bと略同位置に設けられている。
吸入側接続部43aの接続口となる吸入口43cは、ロータシャフト47の軸線J1方向に向かい開口している。また、吐出側接続部43bの接続口となる吐出口43dは、ロータシャフト47の軸線J1方向に対して直交した方向に向かい開口している。
高圧側コンプレッサ室43は、吸入側接続部43a内の通路、スクロール部43e内の通路、コンプレッサホイール46を収容する空間及び吐出側接続部43b内の通路により構成されている。
以上の構成により、連通用吸気通路74からの吸気は、吸入側接続部43aを介してコンプレッサホイール46に向かい流通する。そして、同ホイール46によりスクロール部43eに送り出された吸気は、ロータシャフト47の軸線J1方向に直交する方向に流通し、吐出側接続部43bから高圧側吸気通路75に流れ込む。
次に、図3〜図5を参照して、エンジン本体10及びエキゾーストマニホールド32と多段式過給装置4との接続態様について説明する。以降では、シリンダの軸線方向を「機関高さ方向X1」とし、機関高さ方向X1を含む平面上において同高さ方向X1に直交する方向を「機関長さ方向X2」とし、機関高さ方向X1と機関長さ方向X2との両方に直交する方向を「機関奥行き方向X3」とする。
図3は、エンジン1の各側面のうち機関奥行き方向X3に沿い且つ高圧側タービン室42及び低圧側タービン室52が配置される側の側面構造を示す。また図4は、高圧過給機40及び低圧過給機50の配置態様を図3のように維持したままの態様において各過給機40,50の断面構造を示す断面図である。また図5は、エンジン1の各側面のうち機関高さ方向X1に沿い且つエキゾーストマニホールド32が配置される側の側面構造を示す。ちなみに、気筒配列構造がV型の場合、同図はシリンダブロックのうち複数の気筒が直列に配置されるバンク部位についてのみの側面構造を示すものとなる。
図3に示すように、エンジン本体10の機関奥行き方向X3における側面12には、エキゾーストマニホールド32が取り付けられている。エキゾーストマニホールド32に対して機関奥行き方向X3のエンジン本体10とは反対側(以下、「機関離間側」)において、エキゾーストマニホールド32には多段式過給装置4が接続されている。
高圧過給機40と低圧過給機50とは、機関高さ方向X1において互いに隣り合うように配列されている。具体的には、多段式過給装置4において、機関高さ方向X1の上方に低圧過給機50が配置され、機関高さ方向X1の下方に高圧過給機40が配置されている。そして機関高さ方向X1において、高圧過給機40のタービンハウジング41aと低圧過給機50のタービンハウジング51aとは互いに隣り合うように配列されている。また、機関奥行き方向X3においてタービンハウジング41aとタービンハウジング51aとは概ね同じところに設けられている。これにより、高圧側タービン室42と低圧側タービン室52とは、機関奥行き方向X3において概ね同じところに設けられている。
ところで、上述のようにタービンハウジング41aとタービンハウジング51aとを機関高さ方向X1及び機関奥行き方向X3に対して互いに隣り合うように配列したとしても、例えば図6に示す従来の多段式過給装置100に形成された空間SRと同様に、高圧側タービン室42と低圧側タービン室52との間には、空間Sが形成されてしまう。ここで、従来の多段式過給装置100では、上記空間SRとは別のところに吸入側接続部112が設けられる構造であったため、多段式過給装置100の大型化を招いていた。
その点において、本実施形態では、高圧側タービン室42と低圧側タービン室52の機関高さ方向X1の間に高圧過給機40の吸入側接続部42aが設けられる構造としている。これにより、従来の多段式過給装置の構造ではデッドスペースであった空間Sを有効利用することができ、多段式過給装置4の大型化を抑制している。
また、高圧過給機40及び低圧過給機50とエキゾーストマニホールド32との関係は、以下のようになる。即ち、エキゾーストマニホールド32に対して、機関高さ方向X1の上方に低圧過給機50が配置され、機関高さ方向X1の下方に高圧過給機40が配置されている。そして、高圧側タービン室42を構成するタービンハウジング41aと低圧側タービン室52を構成するタービンハウジング51aとが機関奥行き方向X3においてエキゾーストマニホールド32に近接するように設けられている。
高圧過給機40の吸入側接続部42aは、機関高さ方向X1においてエキゾーストマニホールド32と同位置に設けられている。そして、吸入側接続部42aが機関奥行き方向X3のエンジン本体10側(以下、「機関側」)に沿って直線状に延びるとともに、エキゾーストマニホールド32に直接接続されている。また、スクロール部42eは、吸入側接続部42aよりも機関高さ方向X1の下方に設けられている。
低圧過給機50においては、吸入側接続部52aがスクロール部52eよりも機関奥行き方向X3の機関離間側に設けられている。また、スクロール部52eは、高圧過給機40の吸入側接続部42aよりも機関高さ方向X1の上方に設けられている。以上の構成により、上述の高圧側タービン室42と低圧側タービン室52との間に吸入側接続部42aが配置される構造が構成されている。
図4に示すように、高圧過給機40の高圧側タービン室42内のタービンホイール45とスクロール部42eとは、タービンホイール45の回転径方向において径方向間隙S1を形成している。この径方向間隙S1は、吸入側接続部42aの出口と接続するスクロール部42eの入口において、最大値SH1となる。そして、径方向間隙S1は、スクロール部42eのタービンホイール45の回転方向R1に向かうにつれて徐々に減少していくように形成されている。この図4において、タービンホイール45の回転方向R1は時計回りである。
スクロール部42eにおいて、径方向間隙S1が最小値SL1となるところには高圧側舌部42fが設けられている。この高圧側舌部42fは、タービンホイール45の回転中心C1よりも機関高さ方向X1の上方且つ機関奥行き方向X3の機関側に設けられている。また高圧側舌部42fは、低圧過給機50のタービンホイール55の回転中心C2よりも機関奥行き方向X3の機関側に設けられている。
低圧過給機50の低圧側タービン室52内のタービンホイール55とスクロール部52eとは、タービンホイール55の回転径方向において径方向間隙S2を形成している。この径方向間隙S2は、吸入側接続部52aの出口と接続するスクロール部52eの入口において、最大値SH2となる。そして、径方向間隙S2は、スクロール部52eのタービンホイール55の回転方向R2に向かうにつれて徐々に減少していくように形成されている。この図4において、タービンホイール55の回転方向R2は反時計回りである。即ち、高圧過給機40のタービンホイール45の回転方向R1と低圧過給機50のタービンホイール55の回転方向R2とは互いに反対方向となる。
スクロール部52eにおいて、径方向間隙S2が最小値SL2となるところには低圧側舌部52fが設けられている。この低圧側舌部52fは、タービンホイール55の回転中心C2よりも機関高さ方向X1の下方且つ機関奥行き方向X3の機関離間側に設けられている。また低圧側舌部52fは、高圧過給機40のタービンホイール45の回転中心C1よりも機関奥行き方向X3の機関離間側且つ高圧側舌部42fよりも機関奥行き方向X3の機関離間側に設けられている。
また、スクロール部52eの機関高さ方向X1の下端部は、高圧過給機40の吸入側接続部42aの機関高さ方向X1の上端部と接触している。これにより、高圧過給機40及び低圧過給機50のそれぞれの剛性が向上することになる。
以上に説明したように、高圧過給機40の吸入側接続部42aに対して高圧側舌部42fは機関高さ方向X1の下方に設けられ、低圧側舌部52fは機関高さ方向X1の上方に設けられる。即ち、吸入側接続部42aは、機関高さ方向X1において高圧側舌部42fと低圧側舌部52fとに挟まれる態様にて設けられている。
図5に示すように、高圧過給機40のロータシャフト47の軸線方向J1と低圧過給機50のロータシャフト57の軸線方向J2とは互いに平行となり、且つ共に機関長さ方向X2に延伸する状態となっている。また高圧側タービン室42と低圧側タービン室52とは、機関長さ方向X2において互いに僅かに異なるところに設けられている。具体的には、高圧側タービン室42と低圧側タービン室52とは機関長さ方向X2において一部が互いに重なるとともに、低圧側タービン室52が高圧側タービン室42よりも機関長さ方向X2における各タービン室42,52が配置される側(以下、「タービン側」)に設けられている。一方、低圧過給機50が高圧過給機40よりも体格が小さいため、高圧側コンプレッサ室43は、低圧側コンプレッサ室53よりも機関長さ方向X2のタービン側に設けられている。
高圧過給機40の吐出側接続部42b(図2参照)と接続する連通用排気通路85を形成する連通用配管90は、吐出側接続部42bと接続するとともに低圧過給機50に向かう屈曲部が設けられる第1連通部91と低圧過給機50に向かい延びる第2連通部92とにより構成されている。この第2連通部92は、機関高さ方向X1の上方に向かうにつれて機関奥行き方向X3の機関離間側に向かい延びている(図4参照)。この第2連通部92は、低圧側タービン室52と機関長さ方向X2において同じところに設けられている。即ち、第2連通部92は、低圧側タービン室52のスクロール部52eの入口と屈曲することなく直線状に接続されている。
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができるようになる。
(1)本実施形態によれば、高圧過給機40のタービンハウジング41aと低圧過給機50のタービンハウジング51aとが隣り合うとともに、高圧過給機40の吸入側接続部42aが高圧側タービン室42と低圧側タービン室52との間に設けられる。したがって、高圧過給機40のタービンハウジング41aと低圧過給機50のタービンハウジング51aとの間に形成される空間Sに吸入側接続部42aが設けられることとなるため、多段式過給装置4の装置全体としての大型化を抑制することができるようになる。
(2)本実施形態によれば、吸入側接続部42aとタービンハウジング51aとは互いに接触する態様にて設けられる。したがって、タービンハウジング41aとタービンハウジング51aとの間の空間Sを小さくすることができることと、多段式過給装置4全体としての剛性を向上させることとの両立を図ることができるようになる。
(3)本実施形態によれば、低圧過給機50のタービンホイール55の回転中心C2が第2連通部92とスクロール部52eとの接続部よりも機関奥行き方向X3の機関側に設けられる。したがって、スクロール部52eがエンジン本体10に向かい延びる態様にて形成されることとなり、低圧過給機50とエンジン本体10の側面12との機関奥行き方向X3の間隙を小さくすることができるようになる。その結果、エンジン本体10に対して多段式過給装置4が機関奥行き方向X3に対しての大型化を抑制することができるようになる。
(4)本実施形態によれば、高圧過給機40のスクロール部42eが吸入側接続部42aの機関高さ方向の下方に配置され、低圧過給機50のスクロール部52eが吸入側接続部42aの機関高さ方向の上方に配置されている。そして、上述のような第2連通部92とスクロール部52eの接続部とタービンホイール55の回転中心C2との位置関係、及びタービンホイール45の回転中心C1が吸入側接続部42aとスクロール部42eとの接続部よりも機関奥行き方向X3の機関側に設けられる。したがって、各スクロール部42e,52eを機関奥行き方向X3に向かい延びる態様にて設けることができるようになる。
(5)さらに、タービンホイール45の回転方向R1を時計回りとすることにより、同回転方向R1が反時計回りの構造と比較して、エキゾーストマニホールド32から吸入側接続部42aに供給された排気は、高圧過給機40における機関奥行き方向X3の最も機関離間側においてスクロール部42eに供給されるようになる。したがって、高圧過給機40内の排気の流れを円滑にすることができるようになる。
また、タービンホイール55の回転方向R2を反時計回りとすることにより、吐出側接続部42bから低圧過給機50に供給される排気は、同回転方向R2が時計回りの構造と比較して排気の流れを円滑にすることができるようになる。これらの構成により、多段式過給装置4の装置全体としての大型化の抑制と、多段式過給装置4内を流通する排気の流れの円滑化との両立を図ることができるようになる。
(6)本実施形態によれば、連通用配管90の第2連通部92がスクロール部52eに対して機関長さ方向X2において同じところに設けられる。したがって、第2連通部92が機関長さ方向X2においてスクロール部52eと異なるところに設けられることにより、第2連通部92が屈曲した状態においてスクロール部52eに接続される構造と比較して、第2連通部92からスクロール部52eに向かい流通する排気の流れを円滑にすることができるようになる。その結果、高圧過給機40から低圧過給機50への排気の供給を効率よく行うことができるようになる。
(7)本実施形態によれば、吸入側接続部42aとエキゾーストマニホールド32とは機関高さ方向X1において同位置に設けられている。そして高圧過給機40のスクロール部42eはエキゾーストマニホールド32に対して機関高さ方向X1の下方、及び低圧過給機50のスクロール部52eはエキゾーストマニホールド32に対して機関高さ方向X1の上方にそれぞれ設けられている。したがって、スクロール部42e,52eがエキゾーストマニホールド32に対して機関高さ方向X1の上方にそれぞれ配置される構造、及びスクロール部42e,52eがエキゾーストマニホールド32に対して機関高さ方向X1の下方にそれぞれ配置される構造と比較して、高圧過給機40及び低圧過給機50の両方ともをエキゾーストマニホールド32に近接させることができるようになる。
(8)本実施形態によれば、吸入側接続部42aはエキゾーストマニホールド32に対して直線状に延びる態様にて設けられている。したがって、吸入側接続部42aが屈曲した形状の場合と比較して、スクロール部42eに供給する排気の流れを円滑にするとともに、タービンハウジング41a,51aをエキゾーストマニホールド32に近接することができるようになる。
(9)本実施形態によれば、吸入側接続部42aとエキゾーストマニホールド32とは直接接続される構造である。したがって、吸入側接続部42aとエキゾーストマニホールド32との間において、これらとは別部材の接続配管が接続される構造と比較して、多段式過給装置4の装置全体としての部品点数を削減することができるようになる。
(その他の実施形態)
本発明の過給装置及びこれを備える内燃機関の具体的な構成は、上記実施形態に例示した構成に限定されることなく、例えば以下のように変更することもできる。また以下の変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・本実施形態では、エキゾーストマニホールド32に高圧過給機40の吸入側接続部42aが直接接続される構造、即ちエキゾーストマニホールド32と高圧過給機40のタービンハウジング41aとが各別に設けられる構造であったが、エキゾーストマニホールド32とタービンハウジング41aとは鋳造により一体に設けられる構造とすることもできる。このときには、エキゾーストマニホールド32とタービンハウジング41aとは重力鋳造にて設けられることが望ましい。以上により、エキゾーストマニホールド32とタービンハウジング41aとを各別に設ける構造と比較して、多段式過給装置4の装置全体としての部品点数、ひいてはエンジン1全体としての部品点数を削減することができるようになる。
・また、エキゾーストマニホールド32とタービンハウジング41aとの一体化に代えて、タービンハウジング41aと低圧過給機50のタービンハウジング51aと一体に設ける構造とすることもできる。この構成により、連通用配管90を省略することができ、多段式過給装置4の装置全体としての部品点数の削減を図ることができるようになる。また、この構成においては、吐出側接続部42bと吸入側接続部52aとが連通部を構成することとなる。
・また、エキゾーストマニホールド32とタービンハウジング41a,51aとを一体に設ける構造とすることもできる。この構成により、上記実施形態では、エキゾーストマニホールド32、タービンハウジング41a,51a及び連通用配管90の4部材を必要としたのに対して、これらを単一部材として構成することになるため、多段式過給装置4の装置全体としての部品点数の削減を図ることができるようになる。
・本実施形態では、エキゾーストマニホールド32に吸入側接続部42aが直接接続される構造であったが、エキゾーストマニホールド32と吸入側接続部42aとの間に別部材の接続配管が設ける構造とすることもできる。この構造によれば、本実施形態の効果(1)〜(8)を奏することができる。
・本実施形態では、連通用配管90が第1連通部91と第2連通部92とから構成され、第2連通部92が機関長さ方向X2において低圧過給機50のスクロール部52eと同じところに直線状に延びる形状にて設けられる構造であったが、吐出側接続部42bの形状はこれに限定されることはない。図7に示す従来の多段式過給装置100の構造のように連通用配管90を略U字状に設けることもできる。
・本実施形態では、低圧側タービン室52が高圧側タービン室42よりも機関長さ方向X2のタービン側に設けられる構造であったが、低圧側タービン室52の高圧側タービン室42に対する機関長さ方向X2の位置はこれに限定されることはない。低圧側タービン室52は、高圧側タービン室42と機関長さ方向X2において同じところに設けられる構造とすることもできる。また高圧側タービン室42が低圧側タービン室52よりも機関長さ方向X2のタービン側に設けられる構造とすることもできる。
・本実施形態では、低圧側タービン室52が高圧側タービン室42よりも機関高さ方向X1の上方に設けられる構造であったが、高圧側タービン室42が低圧側タービン室52よりも機関高さ方向X1の上方に設けられる構造とすることもできる。
・本実施形態では、多段式過給装置4が吸入側接続部42aとタービンハウジング51aとが接触する態様にて設けられたが、吸入側接続部42aとタービンハウジング51aとは非接触とする態様にて設けられる構造とすることもできる。
・本実施形態では、高圧過給機40のロータシャフト47の軸線J1と低圧過給機50のロータシャフト57の軸線J2とが互いに平行とする構造であったが、これら軸線J1,J2は互いに異なる構造とすることもできる。
・本実施形態では、過給装置を高圧過給機40及び低圧過給機50を備えるとともにこれら過給機40,50を吸気(排気)流れ方向に直列に接続した多段式過給装置4に適用したが、過給装置はこの多段式過給装置4への適用のみに限定されることはない。例えば、圧縮比が同等の複数の過給機を用いた過給装置へ適用することもできる。これにより、本実施形態の効果に準じた効果(1)を奏することはできる。
・本実施形態では、ディーゼルエンジンの多段式過給装置に適用したが、例えばガソリンエンジンの多段式過給装置、または複数の過給機から構成される過給装置に適用してもよい。
1…エンジン、4…多段式過給装置、10…エンジン本体(機関本体)、11…燃焼室、12…側面、22…インテークマニホールド、23…吸気通路、24…エアクリーナ、25…インタークーラ、26…ディーゼルスロットル、32…エキゾーストマニホールド、33…排気通路、34…排気浄化装置、40…高圧過給機、41…ハウジング、41a…タービンハウジング(第1タービンハウジング)、41b…コンプレッサハウジング、41c…ベアリングハウジング、42…高圧側タービン室(第1タービン室)、42a…吸入側接続部(接続配管)、42b…吐出側接続部、42c…吸入口、42d…吐出口、42e…スクロール部、42f…高圧側舌部、43…高圧側コンプレッサ室、43a…吸入側接続部、43b…吐出側接続部、43c…吸入口、43d…吐出口、43e…スクロール部(第1スクロール部)、43f…高圧側舌部(第1舌部)、44…支持部、45…タービンホイール、46…コンプレッサホイール、47…ロータシャフト、48…軸受機構、50…低圧過給機、51…ハウジング、51a…タービンハウジング(第2タービンハウジング)、51b…コンプレッサハウジング、51c…ベアリングハウジング、52…低圧側タービン室(第2タービン室)、52a…吸入側接続部、52b…吐出側接続部、52c…吸入口、52d…吐出口、52e…スクロール部(第2スクロール部)、52f…低圧側舌部(第2舌部)、53…低圧側コンプレッサ室、53a…吸入側接続部、53b…吐出側接続部、53c…吸入口、53d…吐出口、53e…スクロール部、54…支持部、55…タービンホイール、56…コンプレッサホイール、57…ロータシャフト、58…軸受機構、70…吸入側過給通路、71…入口側吸気通路、72…出口側吸気通路、73…低圧側吸気通路、74…連通用吸気通路、75…吸気側切替バルブ、80…排気側過給通路、81…入口側排気通路、82…高圧側排気通路、83…低圧側排気通路、84…連通用排気通路、85…出口側排気通路、86…排気側切替バルブ、90…連通用配管(連通部)、91…第1連通部、92…第2連通部。

Claims (12)

  1. 第1タービン室を形成する第1タービンハウジングと前記第1タービン室に設けられた第1タービンホイールとを有する第1過給機と、第2タービン室を形成する第2タービンハウジングと前記第2タービン室に設けられた第2タービンホイールとを有する第2過給機とを備える過給装置において、
    前記第1タービンハウジングと前記第2タービンハウジングとが互いに隣り合うとともに前記第1タービン室と前記第2タービン室との間にはそれらタービン室の少なくとも一方をエキゾーストマニホールドに接続するための接続配管が設けられる
    ことを特徴とする過給装置。
  2. 請求項1に記載の過給装置において、
    前記第1タービンホイールの回転軸と前記第2タービンホイールの回転軸とは互いに略平行となる
    ことを特徴とする過給装置。
  3. 請求項2に記載の過給装置において、
    前記第1タービンホイールの回転方向と前記第2タービンホイールの回転方向とは互いに逆方向である
    ことを特徴とする過給装置。
  4. 請求項3に記載の過給装置において、
    前記第1タービンハウジングには第1スクロール部が設けられ、前記第1スクロール部には、当該第1スクロール部と前記第1タービンホイールとの間隙が最も小さくなる第1舌部が設けられ、
    前記第2ハウジングには第2スクロール部が設けられ、前記第2スクロール部には、当該第2スクロール部と前記第2タービンホイールとの間隙が最も小さくなる第2舌部が設けられ、
    前記第1舌部は、前記第1タービンホイールの回転中心より前記接続配管側に設けられ、前記第2舌部は、前記第2タービンホイールの回転中心より前記接続配管側に設けられる
    ことを特徴とする過給装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の過給装置において、
    前記接続配管は、前記第1タービンハウジングと一体に設けられ、
    前記接続配管と前記第2ハウジングとは互いに接触する
    ことを特徴とする過給装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の過給装置において、
    前記第2過給機は、前記第1過給機よりも容量が大きく設定される
    ことを特徴とする過給装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の過給装置において、
    前記第2過給機は、前記第1過給機よりも体格が大きい
    ことを特徴とする過給装置。
  8. 請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載の過給装置を備える内燃機関において、
    前記第1タービン室と前記第2タービン室との間には、これらタービン室を互いに接続する連通用排気通路を形成する連通部が設けられ、
    当該内燃機関の機関本体の側面において、エキゾーストマニホールドが配置される方向を機関奥行き方向とするときに、前記第2タービンホイールの回転中心は前記連通部と前記第2スクロール部との接続部よりも機関奥行き方向の機関本体側に設けられる
    ことを特徴とする内燃機関。
  9. 請求項8に記載の内燃機関において、
    前記連通部には、前記第1タービン室の吐出口から前記第1タービンホイールの回転軸方向に延びる第1連通部と、前記第2タービン室に向けて屈曲する第2連通部とが設けられ、
    前記第2連通部は、前記第2スクロール部と前記第2タービンホイールの回転軸方向において同じところに設けられる
    ことを特徴とする内燃機関。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の過給装置を備える内燃機関において、
    前記接続配管は、当該内燃機関の機関本体から排出されるガスを排気管に供給するエキゾーストマニホールドと対応するところに配置されるとともに、前記エキゾーストマニホールドに向かい直線状に延びる態様にて設けられる
    ことを特徴とする内燃機関。
  11. 請求項10に記載の内燃機関において、
    前記接続配管は、前記第1タービンハウジングと一体に設けられ、
    前記接続配管は、前記エキゾーストマニホールドと直接接続される
    ことを特徴とする内燃機関。
  12. 請求項10または請求項11に記載の内燃機関において、
    前記第1タービンハウジングと前記エキゾーストマニホールドとは、鋳造により一体に成形される
    ことを特徴とする内燃機関。
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