JP2010248982A - 多段式過給装置及びこれを備える内燃機関 - Google Patents

多段式過給装置及びこれを備える内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】多段式過給装置全体としての小型化を図ることのできる多段式過給装置、及びこの多段式過給装置を備える内燃機関を提供する。
【解決手段】多段式過給機4は、低圧過給機50及び高圧過給機40とこれら過給機40,50からの吸気を冷却するインタークーラ61とを備えている。そして、低圧過給機50と高圧過給機40とを互いに接続する連通用吸気通路74とインタークーラ61とを一体化した構造の接続装置60が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、低圧過給機及び高圧過給機とこれら過給機からの吸気を冷却するインタークーラとを備える多段式過給装置、及びこれを備える内燃機関に関する。
上記過給機装置としては、吸気の過給特性の向上を目的として、吸気通路において高圧段及び低圧段のコンプレッサホイールが吸気の流れ方向に対して直列に、且つ排気通路において高圧段及び低圧段のタービンホイールが排気の流れ方向に対して直列に設けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図10を参照して、従来の高圧過給機及び低圧過給機により構成される多段式過給装置の構造について説明する。
図10に示すように、吸気上流側の低圧段である低圧過給機100のコンプレッサ室101と吸気下流側の高圧段である高圧過給機110のコンプレッサ室111とは、第1接続配管120により接続されている。高圧過給機110のコンプレッサ室111とインタークーラ130とは、第2接続配管121により接続されている。第1接続配管120と第2接続配管121とは、第3接続配管122により接続されている。即ち、同接続配管122は、第1接続配管120から高圧過給機110のコンプレッサ室111を迂回して第2接続配管121に吸気を供給する迂回配管となる。この第3接続配管122には、第2接続配管121への吸気の流通態様を切り替える切替バルブ140が設けられている。
この切替バルブ140は、機関負荷状態が低負荷のときには閉弁され、機関負荷状態が中負荷及び高負荷のときには開弁される。これにより、機関負荷が低負荷のときには、図10中の実線矢印YR1のように、空気がコンプレッサ室101,111を介してインタークーラ130に供給される。一方、機関負荷状態が中負荷及び高負荷のときには、図10中の破線矢印YR2のように、空気がコンプレッサ室101及び第3接続配管122を経て第2接続配管121に合流した後にインタークーラ130に供給される。
特開2005−98250号公報
ところで、このような構造の多段式過給装置においては、低圧過給機100、高圧過給機110及びインタークーラ130をそれぞれ接続するための複数種類の配管(第1接続配管120〜第3接続配管122)が必要となる。このため、多段式過給装置の小型化を図ることが困難となる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、多段式過給装置全体としての小型化を図ることのできる多段式過給装置、及びこれを備える内燃機関を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、低圧過給機及び高圧過給機とこれら過給機からの吸気を冷却するインタークーラとを備える多段式過給装置において、前記低圧過給機と前記高圧過給機とを互いに接続する接続通路と前記インタークーラとを一体化した構造の接続装置が設けられることを要旨とする。
この発明によれば、低圧過給機及び高圧過給機のそれぞれとインタークーラとを接続する接続通路がインタークーラと一体化されることにより、インタークーラと接続通路とが各別に設けられる構成と比較して接続通路の長さが短くなるため、多段式過給装置の全体としての小型化を図ることができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、低圧過給機及び高圧過給機とこれら過給機からの吸気を冷却するインタークーラとを備える多段式過給装置において、前記低圧過給機と前記インタークーラとを互いに接続する接続通路と前記インタークーラとは一体化された構造の接続装置が設けられることを要旨とする。
この発明によれば、低圧過給機とインタークーラとを接続する接続通路がインタークーラと一体化されることにより、インタークーラと接続通路とが各別に設けられる構成と比較して接続通路の長さが短くなるため、多段式過給装置の全体としての小型化を図ることができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の多段式過給装置において、前記接続装置には、前記低圧過給機及び前記高圧過給機と前記インタークーラとの間の吸気の流通経路を切り替える切替バルブが設けられることを要旨とする。
この発明によれば、切替バルブが接続装置内に設けられることにより、切替バルブが接続装置の外部にある通路上に設けられる構成と比較して、同外部にある通路の長さを短くすることができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の多段式過給装置において、前記接続装置には、前記低圧過給機の出口に接続される低圧側接続部が設けられ、前記低圧側接続部と対向するところに前記切替バルブが設けられることを要旨とする。
この発明によれば、低圧側接続部と対向するところに切替バルブが設けられるため、切替バルブを開弁したときに、低圧側接続部からインタークーラへの吸気の供給を効率よく行うことができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の多段式過給装置において前記接続装置には、前記接続通路と前記インタークーラとを連通する連通部が設けられ、前記切替バルブによりこの連通部の開閉弁状態が切り替えられることを要旨とする。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の多段式過給装置において、前記切替バルブは、閉弁状態にあるときにその弁体が前記接続通路の壁部の一部をなす態様にて設けられることを要旨とする。
この発明によれば、閉弁状態にある切替バルブの弁体が接続通路の壁部の一部をなすことにより、切替バルブが接続通路内の他の部位に設けられる場合と比較して、接続装置の小型化を図ることができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の多段式過給装置において、前記接続装置には、前記低圧過給機のコンプレッサ室に接続される低圧側接続部と前記高圧過給機のコンプレッサ室に接続される高圧側接続部とが設けられることを要旨とする。
この発明によれば、低圧側接続部及び高圧側接続部に各コンプレッサ室が直接接続されるため、接続装置においてインタークーラと各コンプレッサ室とを接続するための配管が不要となる。したがって、多段式過給装置の部品点数を削減することができるとともに同装置全体としての小型化を図ることができるようになる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の多段式過給装置において、前記低圧過給機のタービン室と前記高圧過給機のタービン室とが隣り合う態様にてこれら過給機が設けられることを要旨とする。
この発明によれば、低圧過給機のタービン室と高圧過給機のタービン室とが隣り合う態様にてこれら過給機が設けられるため、各タービン室を互いに接続する配管の長さを短くすることができるようになる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の多段式過給装置において、前記低圧過給機のロータシャフトの軸線と前記高圧過給機のロータシャフトの軸線とが互いに平行に位置する態様にてこれら過給機が設けられることを要旨とする。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項8または請求項9に記載の多段式過給装置において、前記低圧過給機のコンプレッサ室と対応するところから前記高圧過給機のコンプレッサ室と対応するところまでに亘り前記接続装置が設けられることを要旨とする。
この発明によれば、接続装置が各コンプレッサ室に対応する位置まで設けられるため、各コンプレッサ室とインタークーラとをそれぞれ接続する配管の長さをそれぞれ短くすることができる。
(11)請求項11に記載の発明は、多段式過給装置により過給を行う内燃機関において、前記多段式過給装置として請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の多段式過給装置を備えることを要旨とする。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の内燃機関において、前記接続装置のインタークーラは、機関本体に対して機関高さ方向の上方且つ同機関本体に隣り合う位置に設けられることを要旨とする。
(13)請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の内燃機関において、前記高圧過給機及び低圧過給機は、機関本体の機関高さ方向の上方且つ同機関本体に隣り合う位置に設けられることを要旨とする。
この発明によれば、インタークーラと高圧過給機及び低圧過給機とが近接して設けられるため、インタークーラと低圧過給機及び高圧過給機とを接続する配管の長さを短くすることができるようになる。
(14)請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の内燃機関において、前記低圧過給機及び前記高圧過給機は、エキゾーストマニホールドに対して機関高さ方向の上方に設けられることを要旨とする。
低圧過給機及び高圧過給機をエキゾーストマニホールドに対して機関高さ方向の下方に設けるようにした場合、インタークーラも機関本体に対して上方且つこの機関本体に隣り合う位置に設けられるため、低圧過給機及び高圧過給機に対してエキゾーストマニホールド及びインタークーラのどちらもが機関高さ方向の上方に設けられるようになる。そのため、これらを接続する配管の長さが長くなる。その点において、本発明では、低圧過給機及び高圧過給機がエキゾーストマニホールドより機関高さ方向の上方に設けられるため、機関高さ方向において低圧過給機及び高圧過給機に対してエキゾーストマニホールドとインタークーラとが互いに反対側に設けられるようになる。したがって、これらを接続する配管の長さが短くなり接続装置の小型化を図ることができるようになる。
本発明の多段式過給装置を具体化した第1の実施形態について、同装置を備える内燃機関の構成を模式的に示す模式図。 同実施形態の過給機について、その軸方向に沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の接続装置について、(a)その正面構造を示す正面図、(b)側面構造を示す側面図。 同実施形態の接続装置について、(a)その内部構造を示す断面図、(b)図3(b)の断面線B−Bに沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の接続装置について、(a)図3(b)の断面線C−Cに沿う断面構造を示す断面図、(b)図3(b)の断面線D−Dに沿う断面構造を示す断面図、(c)図5(b)の断面線E−Eに沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の多段式過給装置について、低圧過給機及び高圧過給機と接続装置との関係を模式的に示す模式図。 同実施形態の多段式過給装置について、(a)切替バルブが閉弁状態にあるときの空気の流れを示す模式図、(b)切替バルブが開弁状態にあるときの空気の流れを示す模式図。 本発明の多段式過給装置を具体化した第2の実施形態について、接続装置の内部構造を示す断面図。 本発明の多段式過給装置を具体化したその他の実施形態について、接続装置の内部構造を示す断面図。 従来の多段式過給装置について、その構成を模式的に示す模式図。
図1〜図7を参照して、本発明の多段式過給装置をディーゼルエンジン(以下、「エンジン1」)の過給装置として具体化した第1の実施形態について説明する。なお、図1は、当該エンジン1を構成する各要素間のガス経路を示す。
図1に示すように、エンジン1のエンジン本体10には、外部からエンジン1に取り込まれた空気(以下、「吸気」)をエンジン本体10へ供給する吸気装置20と、エンジン本体10から排出されたガス(以下、「排気」)を外気へ排出する排気装置30とがそれぞれ接続されている。また、エンジン本体10の燃焼室11に空気と吸気通路23内に設けられた燃料噴射弁の燃料との混合気が供給される。そして、燃焼室11内にて混合気が燃焼されることによりエンジン1は駆動力を得る。また、吸気装置20及び排気装置30のそれぞれには、排気装置30内を通過する排気により吸気装置20の吸気を過給する多段式過給装置4が接続されている。
吸気装置20には、吸気が流通するための吸気管21と、吸気管21の吸気をエンジン本体10の各気筒に供給するインテークマニホールド22とが設けられている。そして、これら吸気管21及びインテークマニホールド22内の通路により、吸気管21の入口から燃焼室11までに亘り吸気を流通させる吸気通路23が構成されている。吸気管21には、吸気上流側から順に吸気に含有される塵埃等の異物を補足するエアクリーナ24と、吸気通路23内の吸気の流量を調節するディーゼルスロットル25とが設けられている。
排気装置30には、排気が流通するための排気管31と、燃焼室11からの排気を排気管31に供給するエキゾーストマニホールド32とが設けられている。そして、これら排気管31及びエキゾーストマニホールド32内の通路により、燃焼室11から排気管31の出口までに亘り排気を流通させる排気通路33が構成されている。排気管31には、排気を浄化する排気浄化装置34が設けられている。
多段式過給装置4は、膨張比及び圧縮比が互いに異なる高圧過給機40及び低圧過給機50とこれら過給機同士を接続する接続装置60とにより構成されている。高圧過給機40は、低圧過給機50よりも膨張比及び圧縮比が大きく設定されている。また、接続装置60は、吸気を冷却するインタークーラ61を含めて構成されている。
また、多段式過給装置4には、同過給装置4の過給通路として、吸気通路23の一部を構成して当該過給装置4内での吸気の流路をなす吸気側過給通路70と、排気通路33の一部を構成して当該過給装置4内での排気の流路をなす排気側過給通路80とが設けられている。
高圧過給機40のハウジング41内には、タービン室42及びコンプレッサ室43が形成されている。タービン室42には、排気により回転するタービンホイール45が設けられている。コンプレッサ室43には、吸気を過給するコンプレッサホイール46が設けられている。これらホイールは、ロータシャフト47により接続されている。
低圧過給機50のハウジング51内には、タービン室52及びコンプレッサ室53が形成されている。タービン室52には、排気により回転するタービンホイール55が設けられている。コンプレッサ室53には、吸気を過給するコンプレッサホイール56が設けられている。これらホイールは、ロータシャフト57により接続されている。
吸気側過給通路70は、入口側吸気通路71、低圧側吸気通路72、高圧側吸気通路73、連通用吸気通路74及び出口側吸気通路75により構成されている。入口側吸気通路71は、当該過給装置4の吸気上流側(即ち、エアクリーナ24側)にある吸気通路23と低圧過給機50のコンプレッサ室53とを接続している。低圧側吸気通路72は、低圧過給機50のコンプレッサ室53の出口とインタークーラ61とを接続している。高圧側吸気通路73は、高圧過給機40のコンプレッサ室43とインタークーラ61とを接続している。連通用吸気通路74は、低圧過給機50のコンプレッサ室53の出口と高圧過給機40のコンプレッサ室43の入口とを接続している。出口側吸気通路75は、インタークーラ61の出口と当該過給装置4の吸気下流側(即ち、ディーゼルスロットル25側)にある吸気通路23とを接続している。
低圧側吸気通路72には、吸気側切替バルブ64が設けられている。この吸気側切替バルブ64は、制御装置を通じて開閉制御される電磁弁であり、開弁状態にあるときには低圧過給機50のコンプレッサ室53とインタークーラ61との間を連通し閉弁状態にあるときには低圧過給機50のコンプレッサ室53とインタークーラ61との間を遮断する。
排気側過給通路80は、入口側排気通路81、高圧側排気通路82、低圧側排気通路83、連通用排気通路84及び出口側排気通路85により構成されている。入口側排気通路81は、当該過給装置4の排気上流側(即ち、エキゾーストマニホールド33側)にある排気通路33と高圧過給機40及び低圧過給機50の排気上流側にある排気側切替バルブ86の入口とを接続している。高圧側排気通路82は、入口側排気通路81と高圧過給機40のタービン室42の入口とを接続している。低圧側排気通路83は、排気側切替バルブ86の出口と低圧過給機50のタービン室52の入口とを接続している。連通用排気通路84は、高圧過給機40のタービン室42の出口と低圧側排気通路83とを接続している。出口側排気通路85は、低圧過給機50のタービン室52の出口と当該過給装置4の排気下流側(即ち、排気浄化装置34側)にある排気通路33とを接続している。
排気側切替バルブ86は、制御装置を通じて開閉制御される電磁弁であり、開弁状態にあるときには入口側排気通路81と低圧側排気通路83との間を連通し、閉弁状態にあるときには入口側排気通路81と低圧側排気通路83との間を遮断する。
図2を参照して、高圧過給機40及び低圧過給機50の内部構造について説明する。なお、高圧過給機40の構造と低圧過給機50の構造とは概ね共通しているため、ここでは高圧過給機40の構造についてのみ説明する。なお、図中の括弧にて付した符号は、高圧過給機40の部位に対応する低圧過給機50の同一部位を示している。
図2に示すように、高圧過給機40のハウジング41におけるタービン室42及びコンプレッサ室43の間には、ベアリング室44が設けられている。また、タービンホイール45及びコンプレッサホイール46を互いに接続するロータシャフト47は、ベアリング室44に設けられた軸受機構48により回転可能に支持されている。この軸受機構48は、タービン室42側及びコンプレッサ室43側にそれぞれ設けられている。
タービン室42には、高圧側排気通路82(図1参照)に接続される吸入側接続部42aと、連通用排気通路84に接続される吐出側接続部42bとが設けられている。
吸入側接続部42aの接続口となる吸入口42cは、ロータシャフト47の軸線方向に対して直交した方向に開口している。また、吐出側接続部42bの接続口となる吐出口42dは、ロータシャフト47の軸線方向に沿った方向に開口している。吸入側接続部42aと吐出側接続部42bとの間には、スクロール部42eが設けられている。このスクロール部42eは、ロータシャフト47の軸線方向において吸入側接続部42aと略同位置に設けられている。
この構成により、高圧側排気通路82からの排気は、吸入側接続部42a及びスクロール部42eを介して連通用排気通路84に向かい流通し、タービンホイール45を回転させる。そして、タービンホイール45を通過した排気は、ロータシャフト47の軸線方向に沿って流通し、吐出側接続部42bから連通用排気通路84に流れ込む。
コンプレッサ室43には、連通用吸気通路74に接続される吸入側接続部43aと、高圧側吸気通路73と接続される吐出側接続部43bとが設けられている。吸入側接続部43aの接続口となる吸入口43cは、ロータシャフト47の軸線方向に沿った方向に開口している。また、吐出側接続部43bの接続口となる吐出口43dは、ロータシャフト47の軸線方向に対して直交した方向に開口している。吸入側接続部43aと吐出側接続部43bとの間には、スクロール部43eが設けられている。スクロール部43eは、ロータシャフト47の軸線方向において吐出側接続部43bと略同位置に設けられている。
この構成により、連通用吸気通路74からの吸気は、吸入側接続部43aを介してコンプレッサホイール46に向かい流通し、同ホイール46によりスクロール部43eに送り出される。そして、スクロール部43eを通過した吸気は、ロータシャフト47の軸線方向に直交する方向に流通し、吐出側接続部43bから高圧側吸気通路73に流れ込む。
図3〜図5を参照して、接続装置60の詳細について説明する。なお、図3(a)は接続装置60の平面構造を示し、図3(b)は図3(a)の矢視Aからの接続装置60の正面構造を示す。また図4(a)は、接続装置60のD−D線に沿う断面構造を示し、図4(b)は図3(b)のB−B線に沿う接続装置60の断面構造の一部を示す。また図5(a)は、図3(b)のC−C線に沿う接続装置60の断面構造の一部を示し、図5(b)は、図3(b)のD−D線に沿う接続装置60の断面構造の一部を示す。
図3(a)に示すように、接続装置60は、高圧過給機40及び低圧過給機50からの吸気を冷却するインタークーラ61と、インタークーラ61と高圧過給機40及び低圧過給機50とを接続する配管である過給機接続部62aとにより構成されている。この過給機接続部62aは、吸気側過給通路70の一部を構成している。
具体的には、接続装置60は、低圧過給機50のコンプレッサ室53(図1参照)からの吸気が供給される上流側タンク62と、インテークマニホールド22に吸気を供給する下流側タンク63と、吸気を冷却する放熱部61aとが設けられている。この放熱部61aは、上流側タンク62と下流側タンク63とを接続する複数の放熱管66と、隣り合う放熱管66の間に設けられたフィン66aとにより構成されている。
下流側タンク63には、ディーゼルスロットル25側の吸気通路23と接続する下流側接続部63aが設けられている。
このように接続装置60は、高圧過給機40及び低圧過給機50を互いに接続する吸気通路とインタークーラ61とが一体化された構造の単一のアッセンブリとして構成され、その内部に低圧側吸気通路72、高圧側吸気通路73、連通用吸気通路74及び出口側吸気通路75が形成されている。以降では、放熱管66が延びる方向を「縦方向」とし、これら放熱管66が配列される方向を「横方向」とし、縦方向及び横方向に対して直交する方向を「高さ方向」とする。
図3(b)に示すように、上流側タンク62の本体は、高さ方向において仕切壁67により吸気入口部62f及び第1連通部62cに区分されている。即ち、上流側タンク62の本体内部の空間は、仕切壁67により吸気入口部62f内の空間と第1連通部62c内の空間とに区画されている。
過給機接続部62aは、低圧過給機50のコンプレッサ室53の出口に接続される低圧側接続部62bと、高圧過給機40のコンプレッサ室43の出口に接続される高圧側接続部62eと、低圧側接続部62bの出口から高圧過給機40のコンプレッサ室43までを接続する第1連通部62c及び第2連通部62dとにより構成されている。これら低圧側接続部62bと高圧側接続部62eと第1連通部62c及び第2連通部62dとは、いずれも上流側タンク62の一部として設けられている。
低圧側接続部62bは、上流側タンク62の下面F1から突出して高さ方向の下方に向延びる管として形成されている。高圧側接続部62eは、上流側タンク62の縦側面F2から突出して高さ方向の下方に向かい延びるとともにL字状をなす管として形成されている。第1連通部62cは、上流側タンク62の本体の下部を形成している。第2連通部62dは、上流側タンク62の横側面F3から突出して高さ方向の下方に向かい延びるとともにU字状をなす管として形成されている。
ここで、先の図1に示す吸気側過給通路70において、接続装置60内に形成される各通路と、上記の上流側タンク62の各部位とは次のような関係にある。
即ち低圧側吸気通路72は、低圧側接続部62b内の通路及び第1連通部62c内の通路の一部により構成されている。また高圧側吸気通路73は、高圧側接続部62e内の通路により構成されている。また連通用吸気通路74は、第1連通部62c内の通路及び第2連通部62d内の通路により構成されている。また出口側吸気通路75は、下流側接続部63a内の空間により形成されている。
図4(a)に示すように、インタークーラ61は、上流側タンク62の吸気入口部62fと、放熱部61aと下流側タンク63とにより構成されている。また、インタークーラ61内に形成されるクーラ室61bは、吸気入口部62f内の空間と放熱部61a内の空間と下流側タンク63内の空間とにより構成されている。これにより、吸気側切替バルブ64または高圧側接続部62eを介してクーラ室61bに供給された吸気は、各放熱管66を流通して冷却された後に下流側タンク63に供給される。
図4(b)に示すように、上流側タンク62の内部には、先に説明した仕切壁67が縦方向に延びる態様にて設けられている。また、吸気入口部62fに高圧側接続部62eが接続され、これによりクーラ室61bと高圧側吸気通路73とが吸気側切替バルブ64を介することなく連通されている。
図5(a)に示すように、第1連通部62cは上流側タンク62の横方向に亘り設けられている。また第1連通部62cの出口と第2連通部62dの入口とは縦方向において実質的に同じところに設けられている。また第1連通部62c内の連通用吸気通路74と放熱管66内の通路とは互いに連通していない。また、低圧側接続部62bと第2連通部62dとは、第1連通部62cの横方向において互いに反対側の端部に設けられている。
図5(b)に示すように、吸気入口部62fには、高さ方向において低圧側接続部62bと対応する位置に連通部67aが設けられている。この連通部67aは、仕切壁67に形成された開口部67bと、吸気側切替バルブ64とともにこの開口部67bを取り囲む態様にて形成された連通壁部67cとにより構成されている。即ち、先に説明した吸気側切替バルブ64は上流側タンク62の外壁部と連通壁部67cとの間に設けられている。
この吸気側切替バルブ64が閉弁状態(図5(c)の実線)にあるときには、連通部67aとクーラ室61bとの間が閉鎖され、これにより連通用吸気通路74からクーラ室61bへの吸気の流れが遮断される。したがって、低圧過給機50のコンプレッサ室53からの吸気は、低圧側吸気通路72及び連通用吸気通路74の順に流通して高圧過給機40のコンプレッサ室43に供給される。
吸気側切替バルブ64が開弁状態(図5(c)の破線)にあるときには、連通部67aとクーラ室61bとの間が開放され、これにより連通用吸気通路74からクーラ室61bへの吸気の流れが許容される。したがって、低圧過給機50のコンプレッサ室53からの吸気は、低圧側吸気通路72及び開口部67bの順に流通してクーラ室61bに供給される。なお、本実施形態の吸気側切替バルブ64は、バタフライ式のバルブが採用されている。
図6を参照して、高圧過給機40及び低圧過給機50と接続装置60との関係について説明する。なお、図6は、シリンダの軸線方向を「機関高さ方向X1」として、エンジンの各側面のうち同高さ方向X1に沿い且つエキゾーストマニホールド32が配置される側の側面構造を示す。ちなみに、気筒配列構造がV型の場合、同図はシリンダブロックのうち複数の気筒が直列に配置されるバンク部位についてのみの側面構造を示すものとなる。以降では、機関高さ方向X1を含む平面上において同高さ方向X1に直交する方向を「機関長さ方向X2」とする。
図6に示すように、接続装置60のインタークーラ61は、エンジン本体10に対して機関高さ方向X1の上方且つエンジン本体10に隣接するように配置されている。インタークーラ61は、エンジン本体10におけるエキゾーストマニホールド32が配置される側に上流側タンク62(図4参照)が配置され、エンジン本体10におけるインテークマニホールド22が配置される側に下流側タンク63(図4参照)が配置されている。
高圧過給機40及び低圧過給機50は、インタークーラ61の機関高さ方向X1の下方に配置されるとともにエキゾーストマニホールド32よりも機関高さ方向X1の上方に配置されている。
高圧過給機40及び低圧過給機50は、機関高さ方向X1において略同位置となるとともに、機関長さ方向X2において互いに隣り合う態様にて設けられている。より具体的には、機関長さ方向X2において高圧過給機40のタービン室42と低圧過給機50のタービン室52とが互いに対向するとともに互いに隣り合うように配置されている。高圧過給機40のロータシャフト47の軸線方向は、低圧過給機50のロータシャフト57の軸線方向と平行となり、且つ機関長さ方向X2にも平行となる。
機関長さ方向X2において、インタークーラ61は低圧過給機50のコンプレッサ室53から高圧過給機40のコンプレッサ室43までに亘り設けられている。この構成により、コンプレッサ室53及びコンプレッサ室43のそれぞれに対応するところにインタークーラ61が配置されているため、コンプレッサ室53とインタークーラ61とを接続する配管の長さ、及びコンプレッサ室43とインタークーラ61とを接続する配管の長さをそれぞれ短くすることができる。
低圧過給機50のコンプレッサ室53の吐出口53dは、機関高さ方向X1の上方に向けて開口し、上流側タンク62の本体から機関高さ方向X1の下方に向けて延びる低圧側接続部62bに直接接続されている。また、高圧過給機40のコンプレッサ室43の吸入口43cは、上流側タンク62の本体から機関高さ方向X1の下方に向けて延びる第2連通部62dに直接接続されている。そして、高圧過給機40のコンプレッサ室43の吐出口43dは、上流側タンク62の本体から機関高さ方向X1の下方に向けて延びる高圧側接続部62eに直接接続されている。
図7を参照して、多段式過給装置4における吸気及び排気の流れについて説明する。
図7(a)に示すように、機関負荷が低負荷のとき、排気側切替バルブ86及び吸気側切替バルブ64がそれぞれ閉弁状態に維持される。これにより、多段式過給装置4内においては次のように排気及び吸気が流れる。
エキゾーストマニホールド32からの排気は入口側排気通路81及び高圧側排気通路82を介して高圧過給機40のタービン室42に供給される。そして、タービン室42の吐出口42dから排出された排気は、連通用排気通路84及び低圧側排気通路83を介して低圧過給機50のタービン室52に供給される。同タービン室52の吐出口52dから排出された排気は、出口側排気通路85を介して多段式過給装置4の排気下流側(即ち、排気浄化装置34側)の排気通路33に流出する。機関負荷が低負荷のときにおいては、排気の流量が少ないため、排気が低圧過給機50のタービン室52を通過するもののタービンホイール55は実質的に停止した状態に維持される。一方、高圧過給機40のタービンホイール45はタービン室42を通過する排気により回転している。
入口側吸気通路71からコンプレッサ室53に供給され、このコンプレッサ室53から吐出した吸気は、低圧側吸気通路72及び連通用吸気通路74を介して高圧過給機40のコンプレッサ室43に供給される。このとき、高圧過給機40のタービンホイール45の回転に伴うコンプレッサホイール46の回転により過給される。そして、コンプレッサ室43の吐出口43dから吐出された吸気は、高圧側吸気通路73を介してインタークーラ61内(クーラ室61b)に供給される。インタークーラ61内の吸気は、放熱部61aにて冷却された後、下流側タンク63及び出口側吸気通路75を介してディーゼルスロットル25及びインテークマニホールド22に供給される。
図7(b)に示すように、機関負荷が中負荷または高負荷のとき、排気側切替バルブ86及び吸気側切替バルブ64が開弁状態に支持される。これにより、多段式過給装置4内においては次のように排気及び吸気が流れる。
エキゾーストマニホールド32からの排気は入口側排気通路81及び低圧側排気通路83を介して低圧過給機50のタービン室52に供給される。そして、タービン室52の吐出口52dを介して多段式過給装置4の排気下流側(即ち、排気浄化装置34側)の排気通路33に供給される。機関負荷が中負荷または高負荷のときにおいては、低負荷のときの排気の流量よりもその流量が多くなるため、タービンホイール45を通過する排気により回転している。
入口側吸気通路71からコンプレッサ室53に供給され、このコンプレッサ室53から吐出した吸気は、インタークーラ61内(クーラ室61b)に供給される。インタークーラ61内の吸気は、放熱部61aにて冷却された後、下流側タンク63及び出口側吸気通路75を介してディーゼルスロットル25及びインテークマニホールド22に供給される。このとき、低圧過給機50のタービンホイール55の回転に伴うコンプレッサホイール56の回転により過給される。このとき、高圧過給機40のタービンホイール45が回転していないことに伴い、コンプレッサホイール46は実施質的に停止した状態に維持される。そして、低圧過給機50のコンプレッサ室53から高圧側吸気通路73を介して高圧過給機40のコンプレッサ室43に供給される吸気は大幅に減少する。このような吸気側切替バルブ64の開閉動作により、エンジン1は機関負荷に応じた過給特性を得ることができる。
本実施形態のエンジン1によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、接続通路である連通用吸気通路74とインタークーラ61とが一体化した構成である。したがって、連通用吸気通路74とインタークーラ61とが各別に設けられる構成と比較して、連通用吸気通路74の長さが短くなるため、多段式過給装置4の全体としての小型化を図ることができるようになる。
(2)本実施形態では、接続装置60内に吸気側切替バルブ64を設ける構成である。これにより、機関負荷に応じて、低圧過給機50とインタークーラ61との間の吸気の流通経路と高圧過給機40とインタークーラ61との間の吸気の流通経路とのうちの最適な流通経路を選択することができるようになる。したがって、機関負荷に応じて過給特性を変更することができるようになる。
(3)また、接続装置60と吸気側切替バルブ64とが各別にて設けられた場合、即ち吸気側切替バルブ64の外部にある通路上に設けられる場合、接続装置60とは別に吸気側切替バルブ64のためのスペースを必要となるため、多段式過給装置4の大型化を招いてしまう。その点において、本実施形態では、インタークーラ61の上流側タンク62内の連通部67aに吸気側切替バルブ64が設けられる構成である。したがって、接続装置60と吸気側切替バルブ64とが各別に設けられる構成と比較して多段式過給装置4の装置全体としての小型化を図ることができるようになる。
(4)また、吸気側切替バルブ64がインタークーラ61の上流側タンク62内に設けられているため、上流側タンク62の外部に吸気側切替バルブ64が設けられる場合と比較して、多段式過給装置4内における吸気側切替バルブ64が配設されるためのスペースを省略することができるようになる。その結果、多段式過給装置4の装置全体として小型化を図ることができるようになる。
(5)特に、連通部67aは低圧側接続部62bと高さ方向において対向する位置に設けられる構成であるため、低圧側接続部62bからの吸気を効率よく吸気側切替バルブ64に向けて供給することができる。したがって、吸気側切替バルブ64が開弁状態にあるときには、低圧側接続部62bからの吸気を効率よく放熱管66に向けて供給することができるようになる。特に機関負荷が中負荷または高負荷のときには、低負荷よりも吸気量が多くなるため、上記構成をとることによる放熱管66へ効率よく吸気が供給される効果をより一層向上することができる。
(6)本実施形態では、インタークーラ61の上流側タンク62に低圧側接続部62bに低圧過給機50のコンプレッサ室53の吐出口53dが直接接続され、高圧側接続部62eに高圧過給機40のコンプレッサ室43の吐出口43dが直接接続される構成である。したがって、上記吐出口53dと低圧側接続部62bとを接続するための配管、及び上記吐出口43dと高圧側接続部62eとを接続するための配管が不要となり、接続装置60の部品点数の削減を図るとともに接続装置60の全体としての小型化を図ることができるようになる。その結果、多段式過給装置4の部品点数の削減を図るとともに多段式過給装置4の装置全体としての小型化を図ることができるようになる。
(7)本実施形態では、インタークーラ61の上流側タンク62に設けられた連通用吸気通路74と連通部67aと吸気入口部62fにより低圧側吸気通路72を構成するため、上流側タンク62の外部に同タンク62に対して離間した態様にて別途低圧側吸気通路72を設けることが不要となる。したがって、接続装置60の部品点数の削減を図るとともに接続装置60の装置全体としての小型化を図ることができるようになる。これにより、多段式過給装置4の部品点数を図るとともに多段式過給装置4の装置全体としての小型化を図ることができるようになる。
その上、上流側タンク62に設けられた高圧側接続部62eが高圧側吸気通路73を構成するため、別途高圧側吸気通路73を設けることが不要となる。したがって、接続装置60の部品点数の削減を図るとともに接続装置60の装置全体としての小型化を図ることができるようになる。これにより、多段式過給装置4の部品点数を図るとともに多段式過給装置4の装置全体としての小型化を図ることができるようになる。
(8)排気側過給通路80を通過する排気は、吸気側過給通路70を通過する吸気よりも高温であるため、排気側過給通路80を構成する入口側排気通路81、高圧側排気通路82、低圧側排気通路83、連通用排気通路84及び出口側排気通路85のそれぞれは、耐熱性に優れた材料を使用しなければならならず、材料の高コスト化を招いていた。その点において、本実施形態では、高圧過給機40のタービン室42と低圧過給機50のタービン室52とが互いに隣り合う構成である。したがって、入口側排気通路81、高圧側排気通路82、低圧側排気通路83、連通用排気通路84及び出口側排気通路85のそれぞれの長さを短くすることができるため、使用材料を低減することができ、材料のコストダウンを図ることができるようになる。
(9)本実施形態では、機関長さ方向X2において接続装置60は低圧過給機50のコンプレッサ室53から高圧過給機40のコンプレッサ室43に対応する位置まで設けられる構成である。したがって、コンプレッサ室53とインタークーラ61とを接続する配管の長さ、及びコンプレッサ室43とインタークーラ61とを接続する配管の長さをそれぞれ短くすることができる。
(10)本実施形態では、インタークーラ61はエンジン本体10に対して機関高さ方向X1の上方且つエンジン本体10に隣接して配置される構成である。したがって、インタークーラ61をエンジン本体10のインテークマニホールド22側の位置に設ける場合と比較して、吸気側過給通路70の長さを短くすることができるようになる。
(11)その上、高圧過給機40及び低圧過給機50をエンジン本体10の機関高さ方向X1の上方且つエンジン本体10に隣り合う位置に設けられる構成により、インタークーラ61と高圧過給機40及び低圧過給機50とを近接して配置することができる。したがって、吸気側過給通路70の長さを短くすることができる。さらに、インタークーラ61の低圧側接続部62bと低圧過給機50のコンプレッサ室53の吐出口53dとを直接接続するとともに、高圧側接続部62eと高圧過給機40のコンプレッサ室43の吐出口43dとを直接接続することができるようになる。これにより、コンプレッサ室53とインタークーラ61とを接続するための配管が不要となるとともに、コンプレッサ室43とインタークーラ61とを接続するための配管を上流側タンク62が兼ねるようになる。その結果、多段式過給装置4の部品点数を削減することができるとともに、多段式過給装置4を装置全体として小型化することができるようになる。
(12)本実施形態では、高圧過給機40及び低圧過給機50をエキゾーストマニホールド32より機関高さ方向X1の上方に配置する構成である。これにより、高圧過給機40及び低圧過給機50に対してエキゾーストマニホールド32とインタークーラ61とが互いに反対側に配置されるようになる。したがって、高圧過給機40及び低圧過給機50に対してエキゾーストマニホールド32とインタークーラ61とが同じ側に配置される構成と比較して、接続装置60の接続構成を簡単化するととともに、接続装置60の吸気側過給通路70及び排気側過給通路80のいずれかの長さを短くすることができるようになる。その結果、多段式過給装置4の装置全体としての小型化を図ることができるようになる。
(第2の実施形態)
図8を参照して、本発明の多段式過給装置をエンジン1の過給装置として具体化した第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、吸気側切替バルブの位置が変更するのみであるため、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
図8に示すように、吸気側切替バルブ90は、上流側タンク62内に設けられるとともに吸気入口部62fと第1連通部62cとを区画する仕切壁67に設けられている。具体的には、吸気側切替バルブ90は、吸気入口部62fに設けられた開口部67bに設けられている。この設置態様により、吸気側切替バルブ90は、低圧側接続部62bと横方向において同位置に設けられることとなる。なお、本実施形態では、開口部67bに吸気側切替バルブ90が設けられるため、第1の実施形態の連通部67aにて設けられた連通壁部67cは省略される。
この吸気側切替バルブ90は、閉弁状態となるときには、低圧過給機50のコンプレッサ室53からの吸気が第1連通部62cを介して高圧過給機40のコンプレッサ室43に供給され、開弁状態となるときには、吸気入口部62fを介して放熱管66に供給される。なお、本実施形態の吸気側切替バルブ90は、開閉バルブ91と、この開閉バルブ91を駆動する電動モータ(不図示)とにより構成されている。そして、開閉バルブ91は、閉弁状態のときには仕切壁67の一部をなす態様、即ち開口部67bを閉塞する態様にて設けられている。
本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(12)に加えて、以下の効果を奏することができる。
(13)本実施形態では、上流側タンク62内において、吸気入口部62fと第1連通部62cとを区画する仕切壁67に開閉バルブ91が閉弁状態のときには同仕切壁67の一部をなす態様にて吸気側切替バルブ90が設けられている。したがって、仕切壁67と吸気側切替バルブ90とを各別に設けた場合と比較して、上流側タンク62の小型化を図ることができるようになる。また、上流側タンク62の大きさを変更しない場合では、上流側タンク62内の放熱管66に吸気を導入する吸気入口部62fのスペースを確保することができるようになる。また、連通部67aの連通壁部67cが不要となることにより、開口部67bから放熱管66への吸気の供給が円滑に行うことができるようになる。
(14)特に、吸気側切替バルブ90は、仕切壁67における低圧過給機50のコンプレッサ室53の吐出口53d(即ち、低圧側接続部62b)と高さ方向に対向した位置に設けられている。したがって、吸気側切替バルブ90を開弁状態となるときに、吐出口53dから吐出される吸気を効率的に上流側タンク62内の放熱管66に向かい供給することができるようになる。
(その他の実施形態)
本発明の多段式過給装置及びこれを備える内燃機関の具体的な構成は、上記各実施形態に例示した構成に限定されることなく、例えば以下のように変更することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態のみに適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・第1の実施形態では、吸気側切替バルブ64として、バタフライ式のバルブを用いる構成であったが、吸気側切替バルブ64の構成はこれに限定されることはない。例えば、吸気側切替バルブ64として、ゲートバルブを用いることもできる。
・第2の実施形態では、吸気側切替バルブ90として、上流側タンク62の横方向の端部に回転軸を有し、この回転軸から横方向の一方のみに延設する開閉バルブ91を有していたが、開閉バルブ91が閉弁状態のときに仕切壁67の一部をなす態様であれば他の機構であってもよい。
・上記各実施形態では、上流側タンク62において低圧過給機50のコンプレッサ室53からの吸気と高圧過給機40のコンプレッサ室43からの吸気とが合流する構成であったが、各コンプレッサ室43,53からの空気が合流する位置はこれに限定されることはない。例えば、図9に示すように、インタークーラ61内では、上流側タンク62及び下流側タンク63にそれぞれ設けられた区画壁68により分離され、インタークーラ61とインテークマニホールド22との間に合流配管69を設ける構成であってもよい。また、同様に、インタークーラ61の上流側タンク62のみに区画壁68を設けることにより、インタークーラ61の下流側タンク63にて合流する構成であってもよい。
・上記各実施形態では、上流側タンク62の一部として第1連通部62cが設けられる構成であったが、上流側タンク62の本体とは各別に形成された第1連通部62cを同本体に取り付けて接続装置60を構成することもできる。この構成によっても実施形態の効果(1)に準じた効果を得ることはできる。
・上記各実施形態では、接続装置60の低圧側接続部62bに低圧過給機50のコンプレッサ室53の吐出口53dが直接接続され、高圧側接続部62eに高圧過給機40のコンプレッサ室43の吐出口43dが直接接続される構成であったが、各吐出口43d,53dと接続装置60との接続態様は、これに限定されることはない。例えば、接続装置60と各吐出口43d,53dと間に接続配管を介した上で接続装置60と高圧過給機40及び低圧過給機50と接続する接続することもできる。
・上記各実施形態では、低圧過給機50のタービン室52と高圧過給機40のタービン室42とが互いに近接して配置されていたが、低圧過給機50及び高圧過給機40の配置態様はこれに限定されることはない。例えば、低圧過給機50のコンプレッサ室53と高圧過給機40のコンプレッサ室43とが互いに近接して配置されてもよい。
・上記各実施形態では、低圧過給機50のロータシャフト57の軸線方向と高圧過給機40のロータシャフト47の軸線方向とが互いに平行となるように配置された態様であったが、各ロータシャフト57,47が互いに異なる方向として設けられる態様であってもよい。
・上記各実施形態では、インタークーラ61がエンジン本体10よりも機関高さ方向X1の上方且つエンジン本体10に隣り合うように配置される構成であったが、インタークーラ61の配置態様はこれに限定されることはない。例えば、インタークーラ61がエンジン本体10のインテークマニホールド22が配設される側に配置されてもよい。
・上記各実施形態では、高圧過給機40及び低圧過給機50がエキゾーストマニホールド32よりも機関高さ方向X1の上方に位置するように設けられたが、高圧過給機40及び低圧過給機50の位置はこれに限定されることはない。例えば、高圧過給機40及び低圧過給機50は、エキゾーストマニホールド32と機関高さ方向X1の同位置もしくは下方に設けられてもよい。
・上記各実施形態では、インタークーラ61の構造として、上流側タンク62及び下流側タンク63を接続する放熱管66が縦方向に直線に延びる構成であったが、インタークーラ61の構成はこれに限定されることはない。例えば、放熱管66が縦方向に対して屈曲を繰り返しながら延びる構成であってもよい。
・上記各実施形態では、接続装置60がコンプレッサ室43からコンプレッサ室53までに亘り設けられる構成であったが、例えば接続装置60は、各コンプレッサ室43,53の間に設けられる態様であってもよい。また接続装置60は、各コンプレッサ室43,53の一方と対応する位置に設けられる態様であってもよい。
・上記各実施形態では、連通用吸気通路74は、低圧側吸気通路72から分岐する構成であったが、例えば連通用吸気通路74は低圧過給機50のコンプレッサ室53に直接接続する構成であってもよい。
・上記各実施形態では、ディーゼルエンジンの多段式過給装置に本発明を適用したが、ガソリンエンジンの多段式過給装置に適用してもよい。
F1…下面、F2…縦側面、F3…横側面、1…ディーゼルエンジン、4…多段式過給装置、10…エンジン本体(内燃機関本体)、11…燃焼室、20…吸気装置、21…吸気管、22…インテークマニホールド、23…吸気通路、24…エアクリーナ、25…ディーゼルスロットル、30…排気装置、31…排気管、32…エキゾーストマニホールド、33…排気通路、34…排気浄化装置、40…高圧過給機、41…ハウジング、42…タービン室、42a…吸入側接続部、42b…吐出側接続部、42c…吸入口、42d…吐出口、42e…スクロール部、43…コンプレッサ室、43a…吸入側接続部、43b…吐出側接続部、43c…吸入口、43d…吐出口、43e…スクロール部、44…ベアリング室、45…タービンホイール、46…コンプレッサホイール、47…ロータシャフト、48…軸受機構、50…低圧過給機、51…ハウジング、52…タービン室、52a…吸入側接続部、52b…吐出側接続部、52c…吸入口、52d…吐出口、53…コンプレッサ室、53a…吸入側接続部、53b…吐出側接続部、53c…吸入口、53d…吐出口、54…ベアリング室、55…タービンホイール、56…コンプレッサホイール、57…ロータシャフト、58…軸受機構、60…接続装置、61…インタークーラ、61a…放熱部、61b…クーラ室、62…上流側タンク、62a…過給接続部、62b…低圧側接続部(接続通路)、62c…第1連通部、62d…第2連通部、62e…高圧側接続部、62f…吸気入口部、63…下流側タンク、63a…下流側接続部、64…吸気側切替バルブ、66…放熱管、66a…フィン、67…仕切壁(壁部)、67a…連通部、67b…開口部、67c…連通壁部、68…区画壁、69…合流配管、70…吸気側過給通路、71…入口側過給通路、72…低圧側吸気通路(接続通路)、73…高圧側吸気通路、74…連通用吸気通路(接続通路)、74a…吸気下流部、75…出口側吸気通路、80…排気側過給通路、81…入口側排気通路、82…高圧側排気通路、83…低圧側排気通路、84…連通用排気通路、85…出口側排気通路、86…排気側切替バルブ、90…吸気側切替バルブ、91…開閉バルブ。

Claims (14)

  1. 低圧過給機及び高圧過給機とこれら過給機からの吸気を冷却するインタークーラとを備える多段式過給装置において、
    前記低圧過給機と前記高圧過給機とを互いに接続する接続通路と前記インタークーラとを一体化した構造の接続装置が設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  2. 低圧過給機及び高圧過給機とこれら過給機からの吸気を冷却するインタークーラとを備える多段式過給装置において、
    前記低圧過給機と前記インタークーラとを互いに接続する接続通路と前記インタークーラとは一体化された構造の接続装置が設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の多段式過給装置において、
    前記接続装置には、前記低圧過給機及び前記高圧過給機と前記インタークーラとの間の吸気の流通経路を切り替える切替バルブが設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  4. 請求項3に記載の多段式過給装置において、
    前記接続装置には、前記低圧過給機の出口に接続される低圧側接続部が設けられ、前記低圧側接続部と対向するところに前記切替バルブが設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の多段式過給装置において
    前記接続装置には、前記接続通路と前記インタークーラとを連通する連通部が設けられ、前記切替バルブによりこの連通部の開閉弁状態が切り替えられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の多段式過給装置において、
    前記切替バルブは、前記接続通路を構成する壁部の一部に設けられ、前記切替バルブは、前記壁部の一部を開閉する
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の多段式過給装置において、
    前記接続装置には、前記低圧過給機のコンプレッサ室に接続される低圧側接続部と前記高圧過給機のコンプレッサ室に接続される高圧側接続部とが設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の多段式過給装置において、
    前記低圧過給機のタービン室と前記高圧過給機のタービン室とが隣り合う態様にてこれら過給機が設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  9. 請求項8に記載の多段式過給装置において、
    前記低圧過給機のロータシャフトの軸線と前記高圧過給機のロータシャフトの軸線とが互いに平行に位置する態様にてこれら過給機が設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載の多段式過給装置において、
    前記低圧過給機のコンプレッサ室と対応するところから前記高圧過給機のコンプレッサ室と対応するところまでに亘り前記接続装置が設けられる
    ことを特徴とする多段式過給装置。
  11. 多段式過給装置により過給を行う内燃機関において、
    前記多段式過給装置として請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の多段式過給装置を備える
    ことを特徴とする内燃機関。
  12. 請求項11に記載の内燃機関において、
    前記接続装置のインタークーラは、機関本体に対して機関高さ方向の上方且つ同機関本体に隣り合う位置に設けられる
    ことを特徴とする内燃機関。
  13. 請求項11または請求項12に記載の内燃機関において、
    前記高圧過給機及び低圧過給機は、機関本体の機関高さ方向の上方且つ同機関本体に隣り合う位置に設けられる
    ことを特徴とする内燃機関。
  14. 請求項12または請求項13に記載の内燃機関において、
    前記高圧過給機及び低圧過給機は、エキゾーストマニホールドに対して機関高さ方向の上方に設けられる
    ことを特徴とする内燃機関。
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