JP2010280391A - 自立型包装容器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 適度なコシと剛性を持ち、高い自立性による高意匠性ながら、熱接着性がよく、開封時の易開封性、さらに、包装材料が減量化、環境への負荷の低く、さらにまた、保温性、緩衝性、遮光性のある自立型包装容器を提供する。
【解決手段】 基材、接着剤層及びシーラント層からなる積層体を製袋してなるる自立型包装容器において、前記基材が延伸ポリアミドフィルム又は延伸ポリエステルフィルムであり、前記シーラント層が第一表面層、発泡層及び第二表面層とからなり、前記第一表面層及び/又は前記第二表面層がエチレン・α−オレフィン共重合体であり、前記発泡層がポリオレフィン樹脂で、かつ発泡倍率がで1.1〜3.0倍であり、前記積層体の曇度が90%以上、全光線透過度が70%以下である、ことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自立型包装容器に関し、さらに詳しくは、適度なコシと剛性を持ち、高い自立性による高意匠性でありながら、熱接着性がよく、開封時の易開封性、さらに、包装材料が減量化、環境への負荷の低く、さらにまた、保温性、緩衝性、遮光性のある自立型包装容器及びその製造方法に関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。また、「EVA」は「エチレン−酢酸ビニル共重合体」、「LDPE」は「低密度ポリエチレン」、「HDPE」は「高密度ポリエチレン」、及び「MFR」は「メルトフローレート」の略語、機能的表現、通称、又は業界用語である。また、粘着とは広義の接着に属し、粘着と接着は同義語である。
(背景技術)従来、自立型包装容器の構成は基材とシーラント層からなり、熱接着により製袋して各種の自立型包装容器となる。シーラント層は、通常ポリエチレンの単層又は複数層で構成されている。しかしながら、シーラント層としてのポリエチレンは、柔軟でヒートシール性などに優れている反面、強度的が低く、引き裂きのキッカケとなる易カット性が悪く、伸びてしまって開封し難く易開封性にも問題があった。また、特に、コシが必要な自立型包装容器に使用するシーラントでは厚肉化(130μm〜170μm厚)せねばならず、包装材料の減量化を阻害し、資源の無駄使いであり、廃棄焼却などの面で環境への負荷も高かった。さらに、包装の内容物によっては、保温性、落下時の緩衝性、簡易的な内容物保護や目隠しのために遮光性も求められる。さらにまた、発泡体の製造は、発泡による穴あきや膜切れが発生したり、押出しのダイスにメヤニ(樹脂付着物)が発生したりして、一定の発泡倍率で安定して、製膜することが困難であった。
従って、自立型包装容器は、容易に低コストで製造でき、適度なコシと剛性を持ち、高い自立性による高意匠性でありながら、熱接着性がよく、開封時には易カット性や、易開封性が、さらに、包装材料が減量化でき資源の無駄使いがなく、廃棄や焼却時にも環境への負荷の低く、さらにまた、保温性、緩衝性、遮光性のある自立型包装容器が求められている。
特公平9−150842号公報 特開平8−113660号公報 特開2002−225108号公報
(従来技術)従来、包装材料の減量化・環境・コスト対応として、包装容器の片側のみを高剛性化し自立安定性を付加させ、且つポリプロピレンシーラントを採用することで高い機能性を有した仕様が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、表裏非対称であることによる強度的デメリットなどがあった。
また、特に冠婚葬祭引出物等の包装用袋に、長鎖分岐型低密度エチレン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、直鎖状低密度エチレン−α−オレフィン共重合体および化学発泡剤からなる樹脂組成物から空冷インフレーション法により成形した発泡チューブラーフィルムが知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、単層であり、ヒートシール性も低く、本願発明の効果については記載も示唆もされていない。
さらに、2台または3台の押出機を使用してポリオレフィン樹脂を共押出しし、2種3層、3種3層又は3種5層のフィルムとするポリオレフィン多層フィルムの製造方法において、中央のポリオレフィン樹脂に対し化学発泡剤を0.1〜1.9重量部添加し、外側の発泡剤の入らないフィルムの厚みが発泡層より薄くなる様にしてダイスより共押出しする内部発泡させたポリオレフィン多層フィルムの製造方法が知られている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、各種紙の代替品を目的とし、緩衝性、断熱性、強度、防湿性にすぐれた発泡フィルムの製造方法であって、本願発明の効果である、コシと剛性、高い自立性による高意匠性、熱接着性、開封時の易開封性、包装材料が減量化、環境への負荷については記載も示唆もされていない。
そこで、本発明は上記のような問題点を解消するために、本発明者らは鋭意研究を進め、本発明の完成に至ったものである。その目的は、容易に低コストで製造でき、適度なコシと剛性を持ち、高い自立性による高意匠性ながら、熱接着性がよく、開封時には易カット性や、易開封性が、さらに、包装材料が減量化でき資源の無駄使いがなく、廃棄や焼却時にも環境への負荷の低く、さらにまた、保温性、緩衝性、遮光性のある自立型包装容器を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の発明に係わる自立型包装容器は、基材、接着剤層及びシーラント層からなる積層体を製袋してなるる自立型包装容器において、前記基材が延伸ポリアミドフィルム又は延伸ポリエステルフィルムであり、前記シーラント層が第一表面層、発泡層及び第二表面層とからなり、前記第一表面層及び/又は前記第二表面層がエチレン・α−オレフィン共重合体であり、前記発泡層がポリオレフィン樹脂で、かつ発泡倍率がで1.1〜3.0倍であり、前記積層体の曇度が90%以上、全光線透過度が70%以下である、ように、したものである。
請求項2の発明に係わる自立型包装容器は、上記発泡層のポリオレフィン樹脂がJIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.935g/cm3かつASTM─D−1238に準拠したメルトフローレートが0.1〜5.0g/10分を有する高圧法低密度ポリエチレンからなり、上記シーラント層の厚さが100〜500μmで、かつ前記シーラント層に占める第一表面層及び第二表面層の体積比率が10〜50%の範囲であるように、したものである。
請求項3の発明に係わる自立型包装容器は、請求項1〜2のいずれかに記載の自立型包装容器であって、該自立型包装容器の形状がスタンドパウチ型、背張りガゼット型又はスパウト付きパウチ型であるように、したものである。
請求項4の発明に係わる自立型包装容器の製造方法は、請求項1〜2のいずれかに記載の自立型包装容器の製造方法であって、(1)空冷上吹きインフレーション製膜法で製造する上記シーラント層の製造工程、(2)前記シーラント層の一方の面と上記基材とを積層して積層体とする積層工程、(3)前記積層体を製袋して自立型包装容器とする製袋工程、とからなることを特徴とする自立型包装容器の製造方法。ように、したものである。
請求項1の本発明によれば、容易に低コストで製造でき、適度なコシと剛性を持ち、高い自立性による高意匠性ながら、熱接着性がよく、開封時には易カット性や、易開封性が、さらに、包装材料が減量化でき資源の無駄使いがなく、廃棄や焼却時にも環境への負荷の低く、さらにまた、保温性、緩衝性、遮光性の効果を奏する。
請求項2の本発明によれば、請求項1の効果に加えて、より薄膜の積層体とすることで、より減量化、廃棄の環境への負荷の低くできる効果を奏する。
請求項3の本発明によれば、請求項1〜2の効果のある立体形状の自立型包装容器とすることができる効果を奏する。
請求項4の本発明によれば、請求項1〜3の効果を有する自立型包装容器を容易に低コストで製造できる効果を奏する。
本願発明の1実施例を示す自立型包装容器を構成する積層体の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
本願発明の自立型包装容器30は、図1に示すような積層体20から製袋されたもので、該積層体20は基材21へ接着剤層23を介して、シーラント層10を積層したものである。シーラント層10は第一表面層11A、発泡層13及び第二表面層11Bとからなり、第一表面層11A及び/又は第二表面層11Bがエチレン・α−オレフィン共重合体であり、発泡層13がポリオレフィン樹脂で、かつ発泡倍率がで1.1〜3.0倍とする。なお、本明細書では、第一表面層11A及び第二表面層11Bをまとめて、表面層11と呼称する。さらに、積層体20の曇度が90%以上、全光線透過度が70%以下とする。なお、曇度(ヘイズ)及び全光線透過率(以降、Ttという)は、JIS−K7105に準拠して、ヘイズメーターHM150(村上色彩社製、商品名)を用いて測定したものである。
本願発明によれば、次のような効果を奏することができる。即ち、積層体20を用いてなる自立型包装容器は、従来のポリエチレンのシーラントを用いた自立型包装容器に比較して、発泡層を含むシーラントとヒートシール性のよいエチレン・α−オレフィン共重合体の相乗効果により、樹脂の使用量は少ないのに、見かけ上の膜厚を厚くして、座屈強度が高まり、かつ、適度なコシと剛性を持たせながら、発泡倍率を1.1〜3.0倍と低めに抑えることでハンドリング性も良い。合わせて、シーラント層がエチレン−αオレフィン共重合体とすることで、十分なヒートシール性が確保でき、かつ高強度の基材へ印刷して積層することで、機械的強度はもとより、衝撃力にも耐えられ落下耐性なども向上する。また、開封時には、発泡層を含むために、引き裂きやすい易カット性や、それに引き続いての易開封性がよく、さらに、発泡倍率を調整することで、樹脂の使用量を少なくでき、包装材料が減量化でき資源の無駄使いがなく、同時に廃棄や焼却時にも環境への負荷の低い。さらに、発泡層を設けることで、積層体20としての曇度が90%以上、全光線透過度が70%以下とすることができて、包装内容物の保温性、落下時の緩衝性、簡易的な内容物保護や目隠しの効果も発現する。さらにまた、シーラント層の製造時には、発泡層の両側をエチレン−αオレフィン共重合体で挟みこむことで、発泡加工時の破泡や、製膜時の目やに、シート表面の発泡剤による汚染などを防ぐこともできる。
(エチレン−αオレフィン共重合体)第一表面層11A及び/又は第二表面層11Bがエチレン・α−オレフィン共重合体を用いる。該エチレン−αオレフィン共重合体はチグラーナッタ触媒の存在下、或いはメタロセン触媒の存在下で製造されたエチレンと炭素数3〜8のαオレフィンとの共重合体であり、好ましくはメタロセン触媒で製造されたエチレン−αオレフィン共重合体である。表面層11には性能に影響のない範囲で、可塑剤、スリップ剤、アンチブロック剤、酸化防止剤などの添加剤を添加してもよい。また、第一表面層11A、第二表面層11Bはエチレン−αオレフィン共重合体であればよく、同じ材料でもよく、異なったエチレン−αオレフィン共重合体を使用してもよく、厚さも同じでも異なっていてもよい。
(発泡層)発泡層13のポリオレフィン樹脂は、JIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.935g/cm3かつASTM─D−1238に準拠したメルトフローレートが0.1〜5.0g/10分を有する高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)を、1.1倍〜3.0倍に発泡した層である。なお、ASTM─D−1238に準拠したメルトフローレートは、190℃、2160g荷重の条件で10分間の流出量である。
(オレフィン樹脂)オレフィン樹脂としては高圧法LDPEを用い、好ましくはオートクレーブ法にて高圧重合されたものである。LDPEには性能に影響のない範囲で、可塑剤、スリップ剤、アンチブロック剤、酸化防止剤などの添加剤を添加してもよい。
(密度)密度が0.905g/cm3以下であると発泡層13としての剛性が保てず、積層体20とした場合でも剛性、強度が不足したり、またインフレーション製膜時の製膜安定性に影響を与えてしまう。また密度が0.935g/cm3以上であると剛性が高くなるものの、インフレーション製膜において溶融時の流れが不安定で製膜安定性が悪く、シワやタルミが発生する危険性が大きい。
(MFR)メルトフローレート(MFRとも略す)がメルトフローレートが0.1g/10分以下であると押出し時に樹脂圧力が高くなり加工速度が低下してしまい、5.0g/10分以上だと破泡の恐れがでて綺麗な発泡シートを得ることが困難となってしまう。
(発泡剤)発泡層13のの発泡剤は物理的なガス発泡や化学発泡が考えられるが、実用性と簡便さ、安定性と外観を加味して化学発泡を選択した。特に炭酸水素ナトリウム(重曹)に代表される無機発泡剤は、発泡ガスが炭酸ガスおよび水蒸気であり、汚染や腐食に関与する発生物・残留物の危険性がない。
化学発泡剤(無機発泡剤)は0.1%〜3%の範囲で添加する。0.1%以下では期待した発泡は得られず、発泡倍率も規定に及ばず、外観も好ましくない。また3%以上の添加は発泡度の向上にはつながらず、無駄となってしまう。化学発泡剤の添加には、一般的にマスターバッチが用いられる。マスターバッチの濃度を考慮し、発泡剤濃度で0.1%〜3%の範囲となることが望ましい。
(厚さ)シーラント層10の厚さを100〜500μmとする。この範囲未満ではヒートシール強度、緩衝性や白さが不足し、この範囲を超えてもヒートシール強度は過剰であり、白さも限界である。シーラント層10に占める第一表面層11Aと第二表面層11Bとの合計での体積比率が10〜50%の範囲であるようにする。この範囲未満では表面層の厚さが不足し成膜時に破泡したり、ヒートシール強度、緩衝性や白さが不足し、この範囲を超えるとヒートシール時に圧縮して段差ができて、外観が悪くなる。
(基材)自立型包装容器は、基材21、接着剤層23及びシーラント層10からなる積層体20を製袋したものである。基材21としては、包装体の表面に露出する可能性が高く、また包装体の強度、外観美粧性を担い、一部印刷を施される可能性があることから、透明性が高く、延伸の掛かった高剛性フィルムであることが好ましく、機械的強度、耐薬品性、耐溶剤性、製造に耐える強度などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン(商品名)6、ナイロン(商品名)66などのポリアミド系樹脂などが適用できる。
基材21は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、基材21は強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。最も好ましくは、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリアミドフィルムである。基材21の厚さは、通常、2.5〜250μm程度が適用できるが、好ましくは5〜100μmで適宜設定することができる。なお、基材21には、グラビア印刷やスクリーン印刷などの公知の印刷方法による印刷や、蒸着法による金属光沢などの加飾を自由に施してもよい。
(製造方法)自立型包装容器の製造方法は、(1)空冷上吹きインフレーション製膜法で製造するシーラント層10の製造工程、(2)シーラント層の一方の面と基材21とを積層して積層体20とする積層工程、(3)積層体20を製袋して自立型包装容器とする製袋工程、とからなる。
(第1工程)シーラント層10の製造工程で、押出し製膜方法で、インフレーション製膜法や、Tダイ製膜法が用いられ、積層においては共押出による積層手法を使用することが好ましい。特に好ましくは、樹脂換えの容易な上吹き空冷インフレーション製膜法を活用することで、製膜機内の顔料・樹脂等のコンタミが容易に除去でき、層構成の異なる種々積層フィルムを迅速に製造することができる。また、発泡体の製造では、発泡による穴あきや膜切れがしにくく、押出しのダイスにメヤニ(樹脂付着物)の発生も少なく、成膜しながら発泡を同時に行えるので、一定の発泡倍率を保ちながら安定した製造をすることができる。
また、特に、コシが必要な自立型包装容器に使用するシーラント層は、通常、厚肉化(130μm〜170μm厚)とせねばならないが、本願発明の発泡層13を有するシーラント層10であれば、包装材料の減量化をできるので、資源を有効利用でき、廃棄焼却でも環境への負荷を少なくできる。さらに、包装の内容物への保温性、落下時の緩衝性、簡易的な内容物保護や目隠しのために遮光性も発現できる。
(第2工程)シーラント層10と基材21とを積層して積層体20とする積層工程で、
まず、シーラント層10の一方の面へ易接着処理を行う。易接着処理は、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤とも呼ばれる)塗布処理などの易接着処理で、接着性を向上できる。積層工程は、所謂ドライラミネーション法で、基材21へ接着剤と塗布し乾燥されて、直ちにシーラント層10の易接着処理面と加圧して積層し、必要に応じて、エージングを行えば、積層体20となる。接着剤層23としては、自立型包装容器の用途を考慮して、ポリウレタン系、エポキシ系などの接着剤から選択して用いらればよいが、2液硬化型のポリウレタン系接着剤が好ましい。
(積層体)このようにして作製された積層体20の曇度が90%以上、全光線透過度が70%以下であるようにする。このような遮光性とすることで、内容物に対する目隠しの効果も発現する。
(第3工程)積層体20を製袋して自立型包装容器30とする製袋工程で、公知の製袋方法により、形状が立体状となるように、ヒートシール法で作製すればよい。ヒートシールとしては、熱板シール、インパルスシール、高周波シール、超音波シールなども含むものとする。また、パウチのヒートシール部には、開封用のノッチ、Iカット、Vカット、又は易開封処理などを行えば、さらに開封性を向上させることができる。このように、自立型包装容器30とすることが、最も効果的である。
(自立型包装容器)自立型包装容器30としては、積層体20を製袋したもので、立体形状のスタンドパウチ型、背貼りガゼット型又はスパウト付きパウチ型である。これらの立体パウチは、容易に低コストで製造でき、適度なコシと剛性を持ち、高い自立性による高意匠性を有し、多くのものを包装することができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)まず、第一表面層11A、発泡層13及び第二表面層11Bとして、下記の樹脂組成物を用いて、2種3層のインフレーション共押出製膜機を用いて、230℃で、第1層として第一表面層11Aを20μm、第2層として発泡層13を160μm、第3層として第二表面層11Bを20μmとなるように押し出して、3層からなる総厚200μmのシーラント層10を製造し、該シーラント層10の第一表面層11Aの表面へコロナ処理を施した。
基材21として、ポリエステルフィルム(東洋紡社製二軸延伸PETフィルム[東洋紡
エステルE5100]:12μm)を用意した。
次いで、ドライラミネーション法で、基材21へ、2液硬化型ウレタン接着剤(主剤:ポリエステルポリオール、硬化剤:脂肪族イソシアネート)を塗布し乾燥して、上記のシーラント層10のコロナ処理を施した第一表面層11A面とを加圧して積層し、40℃3日間エージングして硬化させて積層体20を得た。該積層体20を用いて公知の製袋機でスタンドパウチの自立型包装容器30を作成した。なお、密度の単位はg/cm3、MFRの単位はg/10分である。
<第一表面層11A組成物>
・シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して重合したエチレン−ヘキセン共重合体(プライムポリマー社製エボリューSP2020:密度=0.917、MFR=2
.0 100部
<発泡層13組成物>
・高圧法LDPE(密度=0.919、MFR=2.0) 97部
・発泡剤;日東化工社製発泡マスターバッチ「ファインブローS20N(20%マスタ
ーバッチ)」 3部
<第二表面層11B組成物>
・シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して重合したエチレン−ヘキセン共重合体(プライムポリマー社製エボリューSP2020:密度=0.917、MFR=2
.0 100部
(実施例2)基材21として、ポリアミドフィルム(東洋紡社製二軸延伸ナイロンフィ
ルム[ハーデンN-1102]:15μm)を用いる以外は、実施例1と同様にして、スタンドパウチの自立型包装容器30を得た。
(実施例3)実施例2の積層体20を用いて、背貼りガゼットパウチの自立型包装容器30を得た。
(実施例4)実施例2の積層体20を用いて、スパウト付きパウチの自立型包装容器30を得た。
(比較例1)シーラント層10として、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して重合したエチレン−オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本社製ELITE510
0:密度=0.920、MFR=0.85)のみから成る樹脂組成物を、単層の上吹き空冷インフレーション共押出製膜機を用いて総厚100μmとし、この一方の表面へコロナ処理を施す以外は、実施例2と同様にして、スタンドパウチの自立型包装容器30を得た。
(評価方法)評価は、落下テスト、曇度、全光線透過率、発泡倍率、密度で行った。
(落下テスト;試験方法)
(スタンドパック)実施例又は比較例で得られた積層体20から、120mm×230mmを2枚切り出し、それぞれのシーラント層10面を向い合う230mm辺の2方をインパルスシーラーからシールした。続いて底材としての120mm×70mmを片側開封部へインパルスシーラーからシールした。その後、350mlの水をスタンドパウチの中へ入れ、開封部をシールし、水入りのスタンドパウチを作成した。作成したスタンドパウチを1.2mの高さから5回落下衝撃テストし、シール強度と実用性の確認を行った。
(背貼りガセット)実施例又は比較例で得られた積層体20から、250mm×250mmを1枚切り出し、インパルスシーラーから背貼りガセット袋を作成した。その後、350mlの水を自立ガセットの中へ入れ、開封部をシールし、水入りの背貼りガセット袋を作成した。作成した背貼りガセット袋を1.2mの高さから5回落下衝撃テストし、シール強度と実用性の確認を行った。
(スパウト付パウチ)実施例又は比較例で得られた積層体20から、100mm×150mmの包装用積層体を2枚切り出し、その向い合う150mm辺の2方をインパルスシーラーからシールした。続いて底材としての100mm×50mmを片側開封部へインパルスシーラーからシールした。その後、150mlの水をスパウト付パウチの中へ入れ、開封部へスパウトを差込み、その後シールし、水入りのスパウト付パウチを作成した。作成したスパウト付パウチを1.2mの高さから5回落下衝撃テストし、シール強度と実用性の確認を行った。
(測定方法)曇度(ヘイズ)は、JIS−K7105に準拠して、ヘイズメーターHM150(村上色彩社製、商品名)を用いて測定した。全光線透過率(以降、Ttという)は、JIS−K7105に準拠して、ヘイズメーターHM150(村上色彩社製、商品名)を用いて測定した。発泡倍率は、シーラント層10の断面を撮影し、発泡層13の発泡部と未発泡部の面積比から発泡層13の発泡倍率(倍)を算出した。シーラント層10全体の密度は、上記計算方法により算出した発泡倍率から表面層11、発泡層13の樹脂密度を考慮してシーラント層10全体の密度(g/cm3)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2010280391
(評価結果)実施例1〜4の水入り自立型包装容器30では、漏れ、座屈、破れは認められず、適度な座屈強度とコシと剛性が確保され胴部からの折れ(おじぎ)もなかった。また、落下テストでも衝撃力にも耐えられ落下耐性、十分なヒートシール性を有しており、破袋、漏れ等は認められず合格(○印)であった。さらに、開封を試みると、引き裂くことができて、易カット性や易開封性が悪かった。さらにまた、曇度は92.5〜92.9%で、全光線透過率Ttは51〜65%と遮光性を有し、内容物が見え難く目隠しの効果があった
これに対して、比較例1の水入り自立型包装容器30では、漏れ、転倒は無かったものの、コシが悪く、座屈強度が低く胴部からの折れ(おじぎ)が認められた。また、落下テストでは破袋、漏れ等は認められなかったが、開封を試みたが引き裂けず、易カット性や易開封性が悪かった。全光線透過度が70%以上で内容物が丸見えで目隠しの効果もなかった。
本発明の発泡袋の主なる用途としては、食品、日用品、ステーショナリー、電気電子部品などの包装用である。
しかしながら、適度なコシと剛性を持ち、高い自立性による高意匠性でありながら、熱接着性がよく、開封時の易開封性、さらに、包装材料が減量化、環境への負荷の低く、さらにまた、保温性、緩衝性、遮光性のある包装用の用途であれば、特に限定されるものではない。
10:シーラント層
11A:第一表面層
11B:第二表面層
13:発泡層
20:積層体
21:基材
23:接着剤層

Claims (4)

  1. 基材、接着剤層及びシーラント層からなる積層体を製袋してなるる自立型包装容器において、前記基材が延伸ポリアミドフィルム又は延伸ポリエステルフィルムであり、前記シーラント層が第一表面層、発泡層及び第二表面層とからなり、前記第一表面層及び/又は前記第二表面層がエチレン・α−オレフィン共重合体であり、前記発泡層がポリオレフィン樹脂で、かつ発泡倍率がで1.1〜3.0倍であり、前記積層体の曇度が90%以上、全光線透過度が70%以下である、ことを特徴とする自立型包装容器。
  2. 上記発泡層のポリオレフィン樹脂がJIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.935g/cm3かつASTM─D−1238に準拠したメルトフローレートが0.1〜5.0g/10分を有する高圧法低密度ポリエチレンからなり、上記シーラント層の厚さが100〜500μmで、かつ前記シーラント層に占める第一表面層及び第二表面層の体積比率が10〜50%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の自立型包装容器。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の自立型包装容器であって、該自立型包装容器の形状がスタンドパウチ型、背張りガゼット型又はスパウト付きパウチ型であることを特徴とする自立型包装容器。
  4. 請求項1〜2のいずれかに記載の自立型包装容器の製造方法であって、(1)空冷上吹きインフレーション製膜法で製造する上記シーラント層の製造工程、(2)前記シーラント層の一方の面と上記基材とを積層して積層体とする積層工程、(3)前記積層体を製袋して自立型包装容器とする製袋工程、とからなることを特徴とする自立型包装容器の製造方法。
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