JP2010280277A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】コーナリング時においても陸部全体の接地圧を均一化し、接地形状を均一化することで、操縦安定性能を向上した空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】トレッド面に、少なくとも周方向溝1によって区分された陸部を備える空気入りタイヤにおいて、車両装着時のタイヤOUT側の陸部の周方向溝側壁面3Wに少なくとも1本のサイプ4を形成する。サイプ4は、周方向溝側壁面3Wとのなす角度を45〜85°とし、陸部のタイヤ周方向長さをW1、サイプ4のタイヤ周方向長さをW2としたとき、0.2W1≦W2≦0.7W1、陸部のタイヤ幅方向長さをL1、サイプ4のタイヤ幅方向深さをL2としたとき、L2≦0.3L1、かつ1mm≦L2≦5mmとする。
【選択図】 図2
【解決手段】トレッド面に、少なくとも周方向溝1によって区分された陸部を備える空気入りタイヤにおいて、車両装着時のタイヤOUT側の陸部の周方向溝側壁面3Wに少なくとも1本のサイプ4を形成する。サイプ4は、周方向溝側壁面3Wとのなす角度を45〜85°とし、陸部のタイヤ周方向長さをW1、サイプ4のタイヤ周方向長さをW2としたとき、0.2W1≦W2≦0.7W1、陸部のタイヤ幅方向長さをL1、サイプ4のタイヤ幅方向深さをL2としたとき、L2≦0.3L1、かつ1mm≦L2≦5mmとする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、トレッド面に、少なくとも周方向溝によって区分された陸部を備える空気入りタイヤであって、特に操縦安定性能を向上した空気入りタイヤに関する。
通常、空気入りタイヤのトレッド面には、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝や、その周方向溝に交差して延びる横溝などによって、ブロックやリブなどの陸部に区分され、要求されるタイヤ性能や使用条件に応じた各種のトレッドパターンが形成される。基本的に、このトレッドパターンを設計するにあたっては、車両が静止した状態で陸部の接地圧が均一になるように設計を行うのが一般的である。
ここで、本発明者らが、従来のトレッドパターンについて研究を重ねたところ、車両が静止した状態(つまり、トレッドパターンに対して、タイヤ径方向にのみ荷重が働いている状態)では均一な接地圧が保たれるものの、車両のコーナリング時においては、タイヤ幅方向の荷重が加わるため、陸部の中でも、特に車両装着時のタイヤOUT側の接地圧が高くなることが判明した。コーナリング時にタイヤOUT側の接地圧が局所的に高くなると、トレッド面の接地形状が不均一となり、結果として空気入りタイヤの操縦安定性能が悪化する。したがって、空気入りタイヤの操縦安定性能を向上するためには、コーナリング時においても陸部全体の接地圧を均一化し、接地形状を均一化することが重要となる。
下記特許文献1では、リブ基調のトレッドパターンを備える空気入りタイヤにおいて、少なくとも1つのリブの主溝壁に、実質的にタイヤ径方向に延びる切溝を少なくとも1本以上形成した空気入りタイヤが記載されている。しかしながら、この空気入りタイヤは、エアポンピング音を低減するために切溝の角度を設定しており、陸部全体の接地圧を均一化できるものではない。
また、下記特許文献2では、リブ基調のトレッドパターンを備える空気入りタイヤにおいて、少なくともタイヤセンターから2番目のリブのタイヤOUT側の主溝壁に、波形に蛇行しつつタイヤ周方向に連続に延びるサイプを形成した空気入りタイヤが記載されている。しかしながら、この空気入りタイヤは、サイプ形成位置よりもタイヤ径方向外側のリブエッジが剥がれる、所謂チャンクアウトをもたらすことなく、偏摩耗を防止するために、波形に蛇行しつつタイヤ周方向に連続に延びるサイプを特定の主溝壁に形成するものであり、陸部全体の接地圧を均一化できるものではない。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的はコーナリング時においても陸部全体の接地圧を均一化し、接地形状を均一化することで、操縦安定性能を向上した空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面に、少なくとも周方向溝によって区分された陸部を備える空気入りタイヤにおいて、前記陸部は、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面に少なくとも1本のサイプが形成され、前記サイプは、前記周方向溝側壁面からタイヤ径方向内側に向かって延び、前記周方向溝側壁面とのなす角度が45〜85°であり、前記陸部のタイヤ周方向長さをW1、前記サイプのタイヤ周方向長さをW2としたとき、0.2W1≦W2≦0.7W1、前記陸部のタイヤ幅方向長さをL1、前記サイプのタイヤ幅方向深さをL2としたとき、L2≦0.3L1、かつ1mm≦L2≦5mmであることを特徴とする。
上記空気入りタイヤによれば、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面に少なくとも1本のサイプが形成され、このサイプが上記の如く設定されているため、実際の車両のコーナリング時においても、陸部全体の接地圧が均一化され、接地形状が均一化される。より具体的には、サイプと周方向溝側壁面とのなす角度を45〜85°とすることで、走行時に最も接地圧が高くなる、陸部のタイヤOUT側の端部において、トレッド踏面とサイプとの距離を最も近く設定しつつ、陸部中心部に向かって、トレッド踏面とサイプとの距離を徐々に深く設定している。その結果、陸部全体の接地圧が均一化される。また、サイプのタイヤ周方向長さ(W2)を陸部のタイヤ周方向長さ(W1)よりも短く設定し(0.2W1≦W2≦0.7W1)、かつサイプのタイヤ幅方向深さ(L2)を陸部のタイヤ幅方向長さ(L1)よりも浅く設定することで(L2≦0.3L1、かつ1mm≦L2≦5mm)、コーナリング時以外の通常の走行時においても、陸部全体の接地圧が均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能が向上する。
上記空気入りタイヤにおいて、前記陸部は、車両装着時のタイヤOUT側の前記周方向溝側壁面に複数のサイプが形成され、複数の前記サイプのサイプ間距離は4mm以下であることが好ましい。かかる構成によれば、陸部全体の接地圧がより均一化され、接地形状が均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能がより向上する。
上記空気入りタイヤにおいて、前記陸部は、車両装着時のタイヤOUT側の前記周方向溝側壁面に複数のサイプが形成され、複数の前記サイプは、トレッド踏面からタイヤ径方向内側に位置するにつれて、順次、タイヤ周方向長さが長く、かつタイヤ幅方向深さが深く形成されたものであることが好ましい。かかる構成においては、走行時に陸部の動きが最も大きいトレッド踏面に近いサイプのタイヤ周方向長さが短く、かつタイヤ幅方向深さが浅く設定され、溝底に近いサイプのタイヤ周方向長さが長く、かつタイヤ幅方向深さが深く設定されている。これにより、陸部全体の剛性を維持しつつ、陸部全体の接地圧が均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能がさらに向上する。
上記空気入りタイヤにおいて、前記サイプは、前記陸部の両方の周方向端側から中心部に向かって、トレッド踏面に対して傾斜して延びるものであり、前記トレッド踏面に対するタイヤ径方向外側への傾斜角度が0〜30°であることが好ましい。かかる構成によれば、荷重負荷時に接地圧が低くなる、陸部の両方の周方向端側において、サイプ端が溝底に近く設定されているため、陸部全体の接地圧がさらに確実に均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能が特に向上する。なお、上記傾斜角度は、サイプの周方向端を基準として、サイプとトレッド踏面とのなす角度とする。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤのトレッドパターンの概略展開図の一例である。図2は、図1の陸部の部分拡大図であり、図3は、図2のI−I矢視断面図の一例、図4は、図2のII−II矢視断面図の一例である。図1〜図4において、PDはタイヤ周方向を示し、WDはタイヤ幅方向を示す。
図1に示すとおり、本実施形態に係る空気入りタイヤは、周方向溝1と横溝2とによって区分され、陸部としてのブロック3を備える。なお、本実施形態においては、横溝2として、タイヤ幅方向WDに対して傾斜して延びるものも含まれ、全ての陸部が周方向溝1と横溝2とによって区分されたブロック3で構成されている。また、この空気入りタイヤは、タイヤ赤道CLを挟んで、タイヤIn側とタイヤOut側とが非対称に構成された非対称パターンでトレッド面が構成されている。但し、本発明においては、車両装着時に装着方向が指定されるのであれば、対称パターンでトレッド面が構成された空気入りタイヤであってもよい。
図2に示すとおり、ブロック3は、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面3Wに2本のサイプ4が形成されている。この実施形態では、サイプ4は、トレッド踏面に対して、略平行に延びている。本発明においては、トレッド面に備える全ての陸部において、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面にサイプを形成してもよく、一部の陸部のみにおいて、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面にサイプを形成してもよい。
図3に示すとおり、上記サイプ4は、周方向溝側壁面3Wからタイヤ径方向内側に向かって延び、周方向溝側壁面3Wとのなす角度θ1が45〜85°となるように設定されている。この場合、走行時に最も接地圧が高くなる、ブロック3のタイヤOUT側の端部において、トレッド踏面とサイプ4との距離を最も近く設定しつつ、ブロック中心部に向かって、トレッド踏面とサイプ4との距離を徐々に深く設定している。その結果、ブロック全体の接地圧が均一化される。ブロック全体の接地圧をより均一化するためには、サイプ4と周方向溝側壁面3Wとのなす角度を60〜80°とすることが好ましい。
また、サイプ4は、図3および図4に示すとおり、ブロック3のタイヤ周方向長さをW1、サイプ4のタイヤ周方向長さをW2としたとき、0.2W1≦W2≦0.7W1、ブロック3のタイヤ幅方向長さをL1、サイプ4のタイヤ幅方向深さをL2としたとき、L2≦0.3L1、かつ1mm≦L2≦5mmとなるように設定されている。このように設定した場合、コーナリング時以外の通常の走行時においても、ブロック全体の接地圧が均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能が向上する。ブロック全体の接地圧をより均一化するためには、0.4W1≦W2≦0.6W1とすることが好ましく、L2≦0.2L1とすることが好ましい。
また、本実施形態では、図3および図4に示すとおり、ブロック3は、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面3Wに2本のサイプ4が形成されており、これらサイプ4のサイプ間距離H1は4mm以下に設定している。かかる構成によれば、ブロック全体の接地圧がより均一化され、接地形状が均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能がより向上する。なお、本実施形態において、各サイプ4と周方向溝側壁面3Wとのなす角度θ1は、各サイプ4において同一であってもよく、例えばトレッド踏面近い側のサイプ4と溝底側のサイプ4とにおいて、θ1を異ならせてもよい。
本発明の空気入りタイヤは、上記のとおり、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面に少なくとも1本のサイプが形成された陸部を備える以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法などが何れも本発明に採用できる。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、周方向溝1と横溝2とによって区分され、陸部としてのブロック3を備える空気入りタイヤの例を示した。しかしながら、本発明は、複数の周方向溝によって区分され、あるいは複数の周方向溝と切欠き溝(一方の周方向溝に対しては開口し、他方の周方向溝に対しては閉口する溝)とによって区分され、陸部としてのリブを備える空気入りタイヤに対しても適用可能である。陸部としてのリブを備える空気入りタイヤの場合、リブは、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面に少なくとも1本のサイプが形成される。この場合、リブの周方向長さを任意のピッチ数(例えば60)で等分した長さをW1とし、このW1に対するサイプのタイヤ周方向長さをW2とし、0.2W1≦W2≦0.7W1の関係を満たすようにサイプのタイヤ周方向長さを設定する。なお、本発明は、陸部としてのブロックとリブとを備える空気入りタイヤに対しても適用可能である。
(1)前述の実施形態では、周方向溝1と横溝2とによって区分され、陸部としてのブロック3を備える空気入りタイヤの例を示した。しかしながら、本発明は、複数の周方向溝によって区分され、あるいは複数の周方向溝と切欠き溝(一方の周方向溝に対しては開口し、他方の周方向溝に対しては閉口する溝)とによって区分され、陸部としてのリブを備える空気入りタイヤに対しても適用可能である。陸部としてのリブを備える空気入りタイヤの場合、リブは、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面に少なくとも1本のサイプが形成される。この場合、リブの周方向長さを任意のピッチ数(例えば60)で等分した長さをW1とし、このW1に対するサイプのタイヤ周方向長さをW2とし、0.2W1≦W2≦0.7W1の関係を満たすようにサイプのタイヤ周方向長さを設定する。なお、本発明は、陸部としてのブロックとリブとを備える空気入りタイヤに対しても適用可能である。
(2)前述の実施形態では、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面3Wに2本のサイプ4が形成された例を示したが、1本のサイプが形成されたものでもよく、あるいは3本以上のサイプが形成されたものであってもよい。但し、3本以上のサイプが形成される場合であっても、サイプ間距離は4mm以下であることが好ましい。
(3)前述の実施形態では、2本のサイプ4が形成され、これらのタイヤ幅方向深さL2およびタイヤ周方向長さW2が同等である例を示したが、図5に示すとおり、トレッド踏面からタイヤ径方向内側に位置するにつれて、順次、タイヤ周方向長さが長く、かつタイヤ幅方向深さが深く形成されたものであってもよい。この実施形態では、トレッド踏面側にサイプ4aが形成され(サイプのタイヤ幅方向深さL2a、サイプのタイヤ周方向長さW2a)、溝底側にサイプ4bが形成されている(サイプのタイヤ幅方向深さL2b、サイプのタイヤ周方向長さW2b)。かかる構成によれば、走行時に陸部の動きが最も大きいトレッド踏面に近いサイプのタイヤ周方向長さが短く、かつタイヤ幅方向深さが浅く設定され、溝底に近いサイプのタイヤ周方向長さが長く、かつタイヤ幅方向深さが深く設定されている。これにより、陸部全体の剛性を維持しつつ、陸部全体の接地圧が均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能がさらに向上する。
(4)前述の実施形態では、サイプ4がトレッド踏面に対して、略平行に延びる例を示した。しかしながら、本発明においては、図8に示すとおり、サイプ4は、陸部の両方の周方向端側から中心部に向かって、トレッド踏面に対して傾斜して延びるものであり、トレッド踏面に対するタイヤ径方向外側への傾斜角度θ2が0〜30°であってもよい。かかる構成によれば、荷重負荷時に接地圧が低くなる、陸部の両方の周方向端側において、サイプ端が溝底に近く設定されているため、陸部全体の接地圧がさらに確実に均一化される。その結果、空気入りタイヤの操縦安定性能が特に向上する。この実施形態では、サイプ4が陸部としてのブロック3の中心部で、サイプ4cと4dとに分断された例(断面略「ハ」の字状)を示すが、サイプ4はブロック3の中心部で分断されずに構成(断面略「ヘ」の字状)であってもよい。また、図8において、θ2はサイプ4cと4dとで同等としてもよく、互いに異なるものであってもよい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、タイヤの各性能評価は、次のようにして行った。
(1)ウェット路面での操縦安定性能(WET操縦安定性能)
タイヤ(195/65R15)を実車(国産2000ccクラスFF車)に装着し、ウェット路面を走行して官能評価により評価した。比較例1の結果を100として指数で示し、数値が大きいほどウェット路面での操縦安定性能が良好であることを示す。
タイヤ(195/65R15)を実車(国産2000ccクラスFF車)に装着し、ウェット路面を走行して官能評価により評価した。比較例1の結果を100として指数で示し、数値が大きいほどウェット路面での操縦安定性能が良好であることを示す。
(2)ドライ路面での操縦安定性能(DRY操縦安定性能)
タイヤ(195/65R15)を実車(国産2000ccクラスFF車)に装着し、ドライ路面を走行して官能評価により評価した。比較例1の結果を100として指数で示し、数値が大きいほどドライ路面での操縦安定性能が良好であることを示す。
タイヤ(195/65R15)を実車(国産2000ccクラスFF車)に装着し、ドライ路面を走行して官能評価により評価した。比較例1の結果を100として指数で示し、数値が大きいほどドライ路面での操縦安定性能が良好であることを示す。
実施例1
図1に示す全てのブロック3において、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面3Wに、図3および図4に示すサイプ4を形成した空気入りタイヤ(θ1=70°、W2=0.5W1、L2=0.2L1、L2=3mm、H1=3mm)を製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
図1に示す全てのブロック3において、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面3Wに、図3および図4に示すサイプ4を形成した空気入りタイヤ(θ1=70°、W2=0.5W1、L2=0.2L1、L2=3mm、H1=3mm)を製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
実施例2
サイプ4として、図5および図6に示すサイプ4を形成した以外(θ1=70°、W2a=0.4W1、W2b=0.6W1、L2a=0.1L1、L2b=0.2L1、L2a=1.5mm、L2b=3mm、H1=3mm)は、実施例1と同等の構成を有する空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
サイプ4として、図5および図6に示すサイプ4を形成した以外(θ1=70°、W2a=0.4W1、W2b=0.6W1、L2a=0.1L1、L2b=0.2L1、L2a=1.5mm、L2b=3mm、H1=3mm)は、実施例1と同等の構成を有する空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
実施例3
サイプ4として、図7および図8に示すサイプ4を形成した以外(θ1=70°、θ2=20°、W2c=0.3W1、W2d=0.3W1、L2=0.2L1、L2=3mm)は、実施例1と同等の構成を有する空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
サイプ4として、図7および図8に示すサイプ4を形成した以外(θ1=70°、θ2=20°、W2c=0.3W1、W2d=0.3W1、L2=0.2L1、L2=3mm)は、実施例1と同等の構成を有する空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
比較例1
図1に示すブロック3において、周方向溝側壁面にサイプ4を形成していない空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
図1に示すブロック3において、周方向溝側壁面にサイプ4を形成していない空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
比較例2
図1に示す全てのブロック3において、車両装着時のタイヤOUT側およびIn側の両方の周方向溝側壁面3Wに、図3および図4に示すサイプ4を形成した以外は、実施例1と同等の構成を有する空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
図1に示す全てのブロック3において、車両装着時のタイヤOUT側およびIn側の両方の周方向溝側壁面3Wに、図3および図4に示すサイプ4を形成した以外は、実施例1と同等の構成を有する空気入りタイヤを製造した。かかる空気入りタイヤを用いて、上記評価を行った結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1〜3に係る空気入りタイヤは、ウェット路面およびドライ路面の両方において、比較例1に係る空気入りタイヤに比べて、操縦安定性能に優れることがわかる。一方、車両装着時のタイヤOUT側およびIn側の両方の周方向溝側壁面3Wにサイプ4を形成した、比較例2に係る空気入りタイヤは、接地圧をブロック全体で均一化することができず、結果としてウェット路面およびドライ路面の両方において、操縦安定性能が悪化した。
1:周方向溝
2:横溝
3:ブロック(陸部)
4:サイプ
2:横溝
3:ブロック(陸部)
4:サイプ
Claims (4)
- トレッド面に、少なくとも周方向溝によって区分された陸部を備える空気入りタイヤにおいて、
前記陸部は、車両装着時のタイヤOUT側の周方向溝側壁面に少なくとも1本のサイプが形成され、前記サイプは、前記周方向溝側壁面からタイヤ径方向内側に向かって延び、前記周方向溝側壁面とのなす角度が45〜85°であり、前記陸部のタイヤ周方向長さをW1、前記サイプのタイヤ周方向長さをW2としたとき、0.2W1≦W2≦0.7W1、前記陸部のタイヤ幅方向長さをL1、前記サイプのタイヤ幅方向深さをL2としたとき、L2≦0.3L1、かつ1mm≦L2≦5mmであることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記陸部は、車両装着時のタイヤOUT側の前記周方向溝側壁面に複数のサイプが形成され、複数の前記サイプのサイプ間距離は4mm以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記陸部は、車両装着時のタイヤOUT側の前記周方向溝側壁面に複数のサイプが形成され、複数の前記サイプは、トレッド踏面からタイヤ径方向内側に位置するにつれて、順次、タイヤ周方向長さが長く、かつタイヤ幅方向深さが深く形成されたものである請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記サイプは、前記陸部の両方の周方向端側から中心部に向かって、トレッド踏面に対して傾斜して延びるものであり、前記トレッド踏面に対するタイヤ径方向外側への傾斜角度が0〜30°である請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009134262A JP2010280277A (ja) | 2009-06-03 | 2009-06-03 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009134262A JP2010280277A (ja) | 2009-06-03 | 2009-06-03 | 空気入りタイヤ |
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JP (1) | JP2010280277A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017071282A (ja) * | 2015-10-06 | 2017-04-13 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
2009
- 2009-06-03 JP JP2009134262A patent/JP2010280277A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
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JP2017071282A (ja) * | 2015-10-06 | 2017-04-13 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
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