JP2010279968A - アイアニング加工装置、アイアニング加工用金型及びアイアニング加工方法 - Google Patents

アイアニング加工装置、アイアニング加工用金型及びアイアニング加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冷却洗浄液を用いる、絞り、しごき、若しくは絞りしごき加工を行うアイアニング加工装置の提供
【解決手段】アイアニングパンチ11は、内部に冷却洗浄液が流れる冷却洗浄液供給路R1を有している。冷却洗浄液供給路R1は、供給路R3及び4本の供給路R5を有している。供給路R3は縦方向の中心軸に沿って、供給路R5は半径方向に向かって、それぞれ形成されている。アイアニングパンチ11では、内部の冷却洗浄液供給路R1から、先端部T1の冷却洗浄液供給孔K11を介して冷却洗浄液を先端部T1の外周面S1に供給する。外周面S1から供給された冷却洗浄液は、外周面S1〜中間部T3の外周面S3〜基部T5の外周面と流れていく。よって、冷却洗浄液の流れと共に、先端部T1、中間部T3、及び基部T5に付着している加工粉を除去することができる。ひいては、精密加工において、加工粉に基づく金型の焼き付きを防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絞り、しごき、若しくは絞りしごき加工を行うアイアニング加工装置に関し、特に、冷却洗浄液を用いるものに関する。
従来のアイアニング加工装置としては、例えば、空調機の熱交換器に用いるアルミニウムプレートフィンを製造する際に用いるものがある。空調機における熱交換器では、多数のプレートフィンとチューブとを組み合わせて構成されるプレートフィンチューブ熱交換器が多用されている。プレートフィンは、アルミニウム板よりなる熱交換器用フィン材(以下、単にフィン材という)に、チューブを挿通して固定するための1〜4mm高さのフィンカラー部をアイアニング加工して作製する。
フィンカラーの加工方法には、ドロー方式、しごき方式、及びドロー・しごき併用方式がある。さらに、最近では、揮発性潤滑油に対応できるドロー・しごき併用方式が登場している。一例として、ドロー・しごき併用方式の加工方法を図10に示す。ドロー・しごき併用方式の加工方法では、アルミプレート109に対する加工として、張出し・絞り加工S101、S102→穴開け・バーリング加工S103→しごき加工S104→リフレア加工S105を実施する。アイアニング加工装置では、しごき加工S104を実施する(特許文献1参照)。
特開2006−143937公報
前述のアイアニング加工装置には、以下に示す改善すべき点がある。近年、生産性の向上に対する要求がますます厳しくなっている。生産スピードをより一層高くすることによってこの要求に応えてきている。しかし、アイアニング加工であるしごき加工S104の前工程である穴開け・バーリング加工S103において、大量のアルミ摩耗粉はじめとする加工粉が発生する、という問題が生じてきた。この大量に発生した加工粉の一部は、穴開け・バーリング加工S103が終了したアルミプレートに付着した状態で、しごき加工S104を実行するアイアニング加工装置に供給される。このため、アイアニング加工装置の金型に加工粉が付着して、熱交換器用のプレートフィンに種々の品質問題を引き起こす、という改善すべき点がある。
そこで、本発明は、冷却洗浄液を用いる、絞り、しごき、若しくは絞りしごき加工を行うアイアニング加工装置を提供することを目的とする。
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
本発明に係るアイアニング加工装置及びアイアニング加工用金型は、前記雄型と直接的若しくは間接的に接する前記加工材料の面、及び、前記加工材料と直接的若しくは間接的に接する前記雄型の面の少なくとも一方に、水溶性の液体を供給すること、を特徴とする。
これにより、加工材料、雄型の少なくとも一方については、水溶性の液体によって洗浄することができる。また、水溶性の液体は比熱が高いことから、加工材料及び雄型の間で発生した熱を効果的に除去することができる。なお、加工材料及び雄型の両方に素要請の液体を供給することが好ましい。
本発明に係るアイアニング加工装置及びアイアニング加工用金型では、前記雄型は、前記液体を供給する液体供給路を有すること、を特徴とする。これにより、簡単な構成で液体を供給することができる。
本発明に係るアイアニング加工装置及びアイアニング加工用金型では、前記雄型は、前記雌型との嵌合時おいて、前記加工材料と所定の間隔を形成する小径部、を有し、前記液体供給路は、前記小径部に連通していること、を特徴とする。
これにより、液体を加工材料と雄型との間に供給することができる。よって、雄型と直接的若しくは間接的に接する加工材料の面、及び、加工材料と直接的若しくは間接的に接する前記雄型の面を、液体によって洗浄、冷却することができる。
本発明に係るアイアニング加工装置及びアイアニング加工用金型では、前記雄型は、前記大径部より先端側に前記小径部を有すること、を特徴とする。これにより、径大部において加工材料に対する絞り加工、しごき加工、絞りしごき加工を行う前に、加工部位を液体によって洗浄、冷却することができる。
本発明に係るアイアニング加工装置は、前記加工材料に対する絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工を行っている間、前記液体を供給すること、を特徴とする。これにより、絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工を行うと同時に、洗浄、冷却を行うことができる。
本発明に係るアイアニング加工装置は、前記加工材料に対する絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工が終了してから所定期間、前記液体を供給すること、を特徴とする。これにより、絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工を行った後、次の加工が始まる前までに、洗浄、冷却を行うことができる。
本発明に係るアイアニング加工装置では、 前記液体は、前記加工材料及び前記雄型との間を潤滑する水溶性の液体であること、を特徴とする。これにより、雄型と直接的若しくは間接的に接する加工材料の面、及び/又は、加工材料と直接的若しくは間接的に接する前記雄型の面を洗浄、冷却するだけでなく、両者の間の潤滑性を高めることもできる。
ここで、特許請求の範囲における構成要素と実施例における構成要素との対応関係を示す。アイアニング加工装置は、アイアニング加工装置1に対応する。雄型はアイアニングパンチ11に、雌型はアイアニングダイ12に、それぞれ対応する。水溶性の液体は、冷却洗浄液に対応する。加工材料は、アルミプレート21に対応する。液体供給路は冷却洗浄液供給路R1に、小径部はアイアニングパンチ11の先端部T1に、それぞれ対応する。雄型と直接的若しくは間接的に接する加工材料の面はアルミプレート21の立ち上げ部C21の内周面に、加工材料と直接的若しくは間接的に接する雄型の面はアイアニングパンチ11の中間部T3の外周面S3に、それぞれ対応する。
本発明に係るアイアニング加工装置の一実施例であるアイアニング加工装置1の一部断面図である。 アイアニングパンチ11の断面図であり、Aは縦方向の中心軸に垂直な断面を、Bは縦方向の中心軸に沿った断面を、それぞれ示している。 アイアニング加工装置1におけるアイアニング加工工程を示した図である。 アイアニング加工装置1におけるアイアニング加工工程を示した図である。 アイアニング加工装置1におけるアイアニング加工工程を示した図である。 アイアニング加工装置1におけるアイアニング加工工程を示した図である。 アイアニング加工装置1におけるアイアニング加工工程を示した図である。 アイアニング加工装置1におけるアイアニング加工工程を示した図である。 その他の実施例を示す図である。 従来のフィンカラーのアイアニング加工方法におけるドロー・しごき併用方式を示す図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
1.アイアニング加工装置の構成
本実施例におけるアイアニング加工装置1は、ピアシング加工により所定の孔を形成し、さらに、バーリング加工により形成した孔の周縁部に所定の立ち上げ部を形成した加工材料に対して、アイアニング加工を施すものである。アイアニング加工装置1は、アイアニング加工によって、孔の周縁部に形成された立ち上げ部を絞り、また、しごくことによって、薄く均一な立ち上げ部を形成する。なお、アイアニング加工装置1は、アルミプレートを加工材料とするものである。加工されたアルミプレートは、エアーコンディショナー等に用いられる熱交換器に使用する冷却フィンを製造する際に用いられる。
また、アイアニング加工装置1は、アイアニング加工に際して、所定の冷却洗浄液を用いる。ここで用いる冷却洗浄液としては、水性の液体であり、例えば、(A)金属防食剤、(B)両性界面活性剤、(C)水溶性ポリアルキレングリコールまたはその誘導体、及び水を必須成分とする冷却洗浄用組成物を、水を用いて希釈したものを用いる。
ここで、(A)金属防食剤は、金属の防食性を付与するため成分である。(A)金属防食剤(A)としては、例えば、ベンゾトリアゾールがある。また、(B)両性界面活性剤は、金属の防食性を付与するための成分である。(B)両性界面活性剤としては、例えば、N−ラウリルグリシンナトリウムがある。(C)ポリアルキレングリコールまたはその誘導体は、金型と加工される加工材料、例えばアルミニウムとの間の潤滑性を付与するものである。(C)ポリアルキレングリコールまたはその誘導体としては、例えば、ポリエチレングリコールがある。なお、(A)金属防食剤、(B)両性界面活性剤、(C)水溶性ポリアルキレングリコールまたはその誘導体の成分比率は、それぞれ、1〜15重量%、5〜20重量%、5〜25重量%であり、最終的に水を用いて調整される。
また、冷却洗浄用組成物を冷却洗浄液として用いる際には、水を用いて20〜100倍に希釈して使用する。
このように、冷却洗浄液は多量の水を有しているため、冷却洗浄液には、高い冷却効果がある。これは、水の比熱が大きいことを利用したものである。
なお、冷却洗浄液に、金型に用いられる超硬合金の結合相金属が潤滑液中に溶出するのを抑制する金属不活性化剤を加えるようにしてもよい。これにより、超硬合金の結合相溶出による腐食を抑制できる。
アイアニング加工装置1において、アルミプレートに対してアイアニング加工を施す領域の一部断面拡大図を図1に示す。なお、図1には、アイアニングパンチ11がアイアニングダイ12に対して最も深く嵌合した状態を示している。
アイアニング加工装置1は、少なくとも、アイアニングパンチ11、アイアニングダイ12、アイアニングプレート13、ストリッパ14、押さえプレート15、及びパンチ保持プレート16を有している。
アイアニングパンチ11は、アルミプレート21の立ち上げ部C21を絞り、また、しごくことによって、立ち上げ部C21を薄く均一な厚さに加工するものである。アイアニングパンチ11は、パンチ保持プレート16に保持されており、さらに押さえプレート15によってパンチ保持プレート16から抜けないように固定されている。アイアニングパンチ11には、冷却洗浄液を表面に供給するための冷却洗浄液供給孔K11が複数形成されている。アイアニングパンチ11の詳細な構成については後述する。
アイアニングダイ12は、アイアニングプレート13に保持される。アイアニングダイ12は、パンチ通過孔H12を有している。パンチ通過孔H12は、アイアニングパンチ11と嵌合の際にアイアニングパンチ11の一部を内包する。また、パンチ通過孔H12は、アルミプレート21の立ち上げ部C21の外形とほぼ等しい内径D12を有している。また、アイアニングダイ12の先端面P12は、アイアニングプレート13の一端面P13と共に、アルミプレート21を狭持する狭持面P17を形成する。
なお、アイアニングパンチ11及びアイアニングダイ12は、それぞれ超硬合金により構成されている。
アイアニングプレート13は、アイアニングダイ12を保持する。ストリッパ14は、アイアニングプレート13の下方に位置する。ストリッパ14は、アルミプレート21を狭持するもう一つの狭持面P14を形成する。また、ストリッパ14は、アイアニングパンチ11が貫通する貫通孔H14を有している。押さえプレート15は、パンチ保持プレート16に保持されているアイアニングパンチ11がパンチ保持プレート16から抜けないように上方から押さえる。パンチ保持プレート16は、アイアニングパンチ11を所定の位置に保持する。
アイアニング加工装置1は、アイアニングダイ12のパンチ通過孔H12内にバーリング加工により形成したアルミプレート21の立ち上げ部C21を配置し、アイアニングパンチ11とアイアニングダイ12とを嵌合させることによって、立ち上げ部C21に対するアイアニング加工を施すものである。
2.アイアニングパンチ11の構成
アイアニングパンチ11の構造を図2に示す断面図を用いて説明する。図2Aは、図2Bにおけるアイアニングパンチ11のX−X断面を示した図である。図2Bは、アイアニングパンチ11の縦断面図である。
図2Bに示すように、アイアニングパンチ11は、アイアニングダイ12に近い位置に形成されている先端部T1、先端部T1に連続して下方に形成されている中間部T3、及び中間部T3に連続して下方に形成されている基部T5を有している。先端部T1、中間部T3、及び基部T5は、それぞれ円柱形状を有している。なお、先端部T1の端部は面取りされている。また、先端部T1、中間部T3及び中間部T1は、連続して形成されるように、それぞれの接続部分は面取りされている。
アイアニングパンチ11は、内部に冷却洗浄液が流れる冷却洗浄液供給路R1を有している。冷却洗浄液供給路R1は、供給路R3及び4本の供給路R5を有している。供給路R3は、縦方向の中心軸に沿って形成される。図2Aに示すように、供給路R5は、アイアニングパンチ11の半径方向に向かって形成されている。また、供給路R5は、互いに90度の角度で位置している。
図2Bに示すように、供給路R5の一端部は、供給路R3に連通している。また、供給路R3のもう一つの端部は、先端部T1の外周面S1まで連通している。なお、先端部T1の外周面S1には、供給路R5から供給される冷却洗浄液が排出される冷却洗浄液供給孔K11が形成される。アイアニングパンチ11では、内部に冷却洗浄液供給路R1を設け、アイアニングパンチ11の先端部T1の冷却洗浄液供給孔K11を介して冷却洗浄液を先端部T1の外周面S1に供給する。また、先端部T1の外周面S1から供給された冷却洗浄液は、先端部T1の外周面S1を伝って中間部T3に到達し、さらに、中間部T3の外周面S3を伝って基部T5へと流れていく。このように、冷却洗浄液を先端部T1から中間部T3へ、さらに基部T5へと流れるようにすることによって、冷却洗浄液の流れと共に、先端部T1、中間部T3、及び基部T5に付着している加工粉を除去することができる。これにより、精密加工において、加工粉に基づく金型の焼き付きを防止することができる。特に、立ち上げ部C21に対して直接にアイアニング加工を施す中間部T3の外周面S3を洗浄し、外周面S3に付着する加工分を除去できることは好ましい。
また、冷却洗浄液を先端部T1から中間部T3、さらには基部T5へと流れるようにすることによって、アイアニングパンチ11を冷却することができる。つまり、冷却洗浄液が先端部T1、中間部T3、及び基部T5のそれぞれの外周面を流れるようにすることによって、アイアニング加工によって発生した摩擦熱等を先端部T1、中間部T3、及び基部T5から除去することができる。このように、アイアニング加工により発生した熱をアイアニングパンチ11から除去することによって、アイアニングパンチ11とアルミプレート21との焼き付きを防止することができる。
中間部T3は、アイアニングダイ12の内径からアイアニング加工を施した後の立ち上げ部C21の厚さを除いた長さと同じ長さの径を有している。また、先端部T1は、中間部T3より小さい径を有する小径部となっている。さらに、先端部T1の外径D1は、アイアニングダイ12の内径D12からアイアニング加工前の左右の立ち上げ部C21の厚さt21×2を除いた長さD21よりも若干短い。このため、冷却洗浄液供給孔K11から共有された冷却洗浄液は、先端部T1の外周面S1、中間部T3の外周面S3、及びアルミプレート21の立ち上げ部C21の内周面にも供給される。これにより、先端部T1の外周面S1、中間部T3の外周面S3、及びアルミプレート21の立ち上げ部C21の内周面に付着する切削粉等の付着物を、冷却洗浄液によって除去することができる。
なお、冷却洗浄液は、所定のタンク(図示せず)から配管を介して、ギアポンプ等の加圧供給手段(図示せず)によってアイアニング加工装置1へと供給される。
3.アイアニング加工装置1の動作
次に、アイアニング加工装置1の動作の概略について図3〜図7を用いて説明する。なお、図3に示すように、アイアニング加工装置1では、アイアニングパンチ11、押さえプレート15、及びパンチ保持プレート16は所定の位置に固定されている。一方、アイアニングダイ12、アイアニングプレート13、及びストリッパ14は、アイアニングパンチ11、押さえプレート15、及びパンチ保持プレート16に対して上下に摺動可能となっている。
図3に示すように、アルミプレート21は、ストリッパ14の上の所定の位置に載置された後、アイアニングダイ12及びアイアニングプレート13によって構成される上金型が下降する。この際、アルミプレート21に形成されている立ち上げ部C21がアイアニングダイ12のパンチ通過孔H12内に位置するように、アルミプレート21は、上金型及びストリッパ14によって狭持される。アルミプレート21を所定の位置に狭持した後、上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14が一体となって、アイアニングパンチ11の方向(矢印a3方向)へ移動する。
図4に示すように、アイアニングパンチ11の先端部T1がアルミプレート21に対して所定の距離まで接近すると、アイアニングパンチ11の内部に形成されている冷却洗浄液供給路R1(図示せず)を介して、冷却洗浄液が、冷却洗浄液供給孔K11からアイアニングパンチ11の先端部T1の外周面S1に供給される。また、冷却洗浄液供給孔K11から供給された冷却洗浄液は、先端部T1の外周面S1を伝って中間部T3の外周面S3、さらには基部T5の外周面にも供給される。これにより、アイアニングパンチ11全体を冷却することが可能となる。
なお、冷却洗浄液の外周面への供給は、この後、上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14が最下端まで下降し、さらに、上昇して、再度、図4と同じ位置に到達するまで連続的に行われる。
さらに、上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14が図4の位置から矢印a3方向へ下降すると、図5に示すように、アイアニングパンチ11の先端部T1が、アイアニングダイ12と嵌合する。アイアニングパンチ11の先端部T1の外径D1は、アイアニングダイ12の内径D12からアイアニング加工前の左右の立ち上げ部C21の厚さt21×2を除いた長さD21よりも若干短い。このため、冷却洗浄液供給孔K11から共有された冷却洗浄液は、アルミプレート21の立ち上げ部C21の内周面にも供給される。これにより、アルミプレート21の立ち上げ部C21の内周面に付着する切削粉等の付着物を、冷却洗浄液によって除去することができる。
さらに、上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14が図5の位置から矢印a3方向へ下降すると、アイアニングパンチ11の中間部T3がアイアニングダイ12と嵌合し始める。それと同時に、アルミプレート21の立ち上げ部C21に対するアイアニング加工が開始される。立ち上げ部C21に対するアイアニング加工が行われている状態を図6に示す。図6に示すように、先端部T1は、中間部T3がアルミプレート21の立ち上げ部C21に対して直接的にアイアニング加工を施す位置より上側に位置する。このため、中間部T3がアイアニング加工を施す前に先端部T1から冷却洗浄液が立ち上げ部C21の内周面及びアイアニングパンチ11の外周面に供給される。よって、冷却洗浄液が一種の潤滑液と機能し、アイアニングパンチ11とアルミプレート21の立ち上げ部C21との間の潤滑性を向上させることが可能となる。ひいては、アイアニング加工において、アイアニングパンチ11に生ずる発熱を防止することが可能となる。
さらに、上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14が矢印a3方向に下降すると、図1に示す上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14が最下端まで移動した状態となる。図1の状態となる前には、アイアニングパンチ11の中間部T3によるアルミプレート21の立ち上げ部C21に対するアイアニング加工は既に終了している。
この後、上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14は一体となって上方向へ移動する。上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14が、図4と同じ位置に到達した状態を図7に示す。図7に示す状態になるまで、アイアニングパンチ11の冷却洗浄液供給孔K11を介した冷却洗浄液の供給が行われる。このように、アルミプレート21の立ち上げ部C21に対するアイアニング加工が終了した後の所定期間まで冷却洗浄液を供給し続けることによって、次のアイアニング加工を開始するまでに、アイアニングパンチ11を冷却することができる。また、アイアニング加工によって生じ、アイアニングパンチ11の外周面に付着した加工粉を、次のアイアニング加工までに除去することができる。
さらに、上金型、アルミプレート21、及びストリッパ14は一体となって矢印a7方向へ移動し、最上端まで到達する。このときの状態を図8に示す。図8に示す状態から、さらに上金型のみが矢印a8方向に移動する。これにより、アルミプレート21の狭持状態が解放される。そして、アルミプレート21は、矢印a9方向へ移動する。以上により、アイアニング加工装置1によるアイアニング加工の1サイクルが終了する。
[その他の実施例]
(1)冷却洗浄液供給路R1の構造 : 前述の実施例1においては、冷却洗浄液供給路R1は、アイアニングパンチ11の縦方向の軸に沿った供給路R3及び供給路R3に垂直な供給路R5により構成されるとしたが、冷却洗浄液をアイアニングパンチ11の外周面に供給できるものであれば、例示のものに限定されない。
例えば、図9Aに示すように、供給路R3の先端部からY字状に分岐するように供給路R5を設けるようにしてもよい。また、図9Bに示すように、供給路R3の上側の先端部をアイアニングパンチ11の先端部T1の頂面まで到達するように形成してもよい。先端部T1の頂面においてザグリを形成することによって、供給路R3形成することが容易となる。結果として、アイアニングパンチ11の製造コストを押さえることができる。
なお、この場合、供給路R3と供給路R5とが交差する部分には、供給路R3を下方向から流れてきた冷却洗浄液が供給路R5に流れるようにするための衝突部37を設けることが好ましい。
さらに、前述の実施例1においては、4本の供給路R5を設けることとしたが、先端部T1の強度が確保できる範囲であれば、例示のものに限定されない。例えば、2本や6本等、適当な本数の供給路R5を設けるようにすればよい。
(2)冷却洗浄液の供給 : 前述の実施例1においては、アイアニングパンチ11とアイアニングダイ12との位置関係が図3〜図6〜図1〜図7に示す位置関係において、冷却洗浄液を間欠的に供給することとしたが、冷却洗浄液を供給するものであれば例示のものに限定されない。例えば、常時、冷却洗浄液を供給するようにしてもよい。また、例えば、図2〜図6〜図1に示す位置関係において、冷却洗浄液を供給するようにしてもよい。これにより、最低限必要な、アイアニングパンチ11によるアルミプレート21の立ち上げ部C21に対するアイアニング加工が行われている間は、冷却洗浄液を供給できる。
本発明に係るアイアニング加工装置は、例えば、エアーコンディショナーの熱交換器に用いられるアルミニウム製の放熱フィンの製造に用いることができる。
1・・・・・アイアニング加工装置
11・・・・・アイアニングパンチ
T1・・・先端部
S1・・・外周面
T3・・・中間部
S3・・・外周面
T5・・・基部
12・・・・・アイアニングダイ
H12・・パンチ通過孔
13・・・・・アイアニングプレート
14・・・・・ストリッパ
15・・・・・押さえプレート
16・・・・・パンチ保持プレート
K11・・・・・冷却洗浄液供給孔
R1・・・・・冷却洗浄液供給路
R3・・・供給路
R5・・・供給路
21・・・・・アルミプレート
C12・・立ち上げ部

Claims (12)

  1. 相互に嵌合する雄型及び雌型を用いて加工材料に対して絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工を行うアイアニング加工装置であって、
    前記雄型と直接的若しくは間接的に接する前記加工材料の面、及び、前記加工材料と直接的若しくは間接的に接する前記雄型の面の少なくとも一方に、水溶性の液体を供給すること、
    を特徴とするアイアニング加工装置。
  2. 請求項1に係るアイアニング加工装置において、
    前記雄型は、
    前記液体を供給する液体供給路を有すること、
    を特徴とするアイアニング加工装置。
  3. 請求項1または請求項2に係るアイアニング加工装置において、
    前記雄型は、
    前記雌型との嵌合時おいて、前記加工材料と所定の間隔を形成する小径部、
    を有し、
    前記液体供給路は、
    前記小径部に連通していること、
    を特徴とするアイアニング加工装置。
  4. 請求項3に係るアイアニング加工装置において、
    前記雄型は、
    前記大径部より先端側に前記小径部を有すること、
    を特徴とするアイアニング加工装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一つに係るアイアニング加工装置において、
    前記加工材料に対する絞り加工、しごき加工、若しくは絞り扱き加工を行っている間を通して、前記液体を供給すること、
    を特徴とするアイアニング加工装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一つに係るアイアニング加工装置において、
    前記加工材料に対する絞り加工、しごき加工、若しくは絞り扱き加工が終了してから所定の期間、前記液体を供給すること、
    を特徴とするアイアニング加工装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一つに係るアイアニング加工装置において、
    前記液体は、
    前記加工材料及び前記雄型との間を潤滑する水溶性の液体であること、
    を特徴とするアイアニング加工装置。
  8. 相互に嵌合する雄型及び雌型を用いて加工材料に対して絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工を行うアイアニング加工用金型であって、
    前記雄型と直接的若しくは間接的に接する前記加工材料の面、及び、前記加工材料と直接的若しくは間接的に接する前記雄型の面の少なくとも一方に、水溶性の液体を供給すること、
    を特徴とするアイアニング加工用金型。
  9. 請求項8に係るアイアニング加工用金型において、
    前記雄型は、
    前記液体を供給する液体供給路を有すること、
    を特徴とするアイアニング加工用金型。
  10. 請求項8または請求項9に係るアイアニング加工用金型において、
    前記雄型は、
    前記雌型との嵌合時おいて、前記加工材料と所定の間隔を形成する小径部、
    を有し、
    前記液体供給路は、
    前記小径部に連通していること、
    を特徴とするアイアニング加工用金型。
  11. 請求項10に係るアイアニング加工用金型において、
    前記雄型は、
    前記大径部より先端側に前記小径部を有すること、
    を特徴とするアイアニング加工用金型。
  12. 請求項8〜請求項11のいずれか一つに係るアイアニング加工用金型を用いて、加工材料に対する加工材料に対して絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工を行うアイアニング加工方法であって、
    前記加工材料に対する絞り加工、しごき加工、若しくは絞りしごき加工を行うアイアニング加工を行う際に、前記雄型と直接的若しくは間接的に接する前記加工材料の面、及び、前記加工材料と直接的若しくは間接的に接する前記雄型の面の少なくとも一方に、水溶性の液体を供給すること、
    を特徴とするプレス加工方法。
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