JP2010279915A - 吸着装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被処理流体に含まれる被吸着物質を吸着する微粒子からなる吸着剤と、少なくとも前記吸着剤の粒子径よりも大きな孔部を有する担体と、前記孔部の径を変化させる孔径変化手段と、前記孔部の径が前記吸着剤の粒子径よりも大きいときに前記吸着剤を前記担体に供給する吸着剤担体供給手段と、前記孔径変化装置により前記孔部の径を前記吸着剤の粒子径以下に小さくさせて前記吸着剤を前記担体に結合させる吸着剤担体結合手段と、前記担体に結合した吸着剤に被処理流体を接触させて被吸着物質を前記吸着剤に吸着させる吸着剤被吸着物質接触手段と、前記孔径変化手段により前記孔部の径を前記吸着剤の粒子径よりも大きくさせて被吸着物質を吸着した状態で前記吸着剤を前記担体から脱離させる吸着剤回収手段とを有する。
【選択図】 図1
Description
図1を参照して本発明の第1の実施形態に係る吸着装置を説明する。
図1の(a)に示す状態にある綿から成る吸水性担体11を支持体(図示せず)上に準備する(工程S1)。この担体11に対してハイドロタルサイト粒子からなる吸着剤3を供給することによって、この吸着剤3の平均粒子径d2は乾燥又は脱水時の担体孔部12の平均内径d1よりも小さいので、図1の(b)に示すように吸着剤3は孔部12のなかに入り込んだ状態で担体11の上に配置される(工程S2)。
次いで、吸着剤3を配置した吸水性担体11に対して、水分13を供給することによって、この吸水性担体11内に水分を浸漬させる(工程S3)。この時、図1の(c)に示すように、吸水性担体11は水分13によって水分供給前の吸水性担体の位置17から水分供給後の吸水性担体の位置18まで膨潤し、その体積が増加して、縮小径d2の孔部12Aをもつ水分吸収済みの吸水性担体11Aと成る。すなわち、担体11Aの膨潤にともない孔部の内径がd1からd2まで縮小化する。この孔部の内径の縮小化によって、この内部に配置された吸着剤3と孔部12Aとの間隙が無くなり、吸着剤3はこの縮小化した孔部12Aに嵌まり込んだ状態で担体11Aに強固に保持される。これにより、吸着剤3は吸水性担体11Aに結合される。
次に、図1の(d)に示すように被吸着物質たるリン5を、上記吸着剤3を結合した吸水性担体11Aに供給することによって、この吸着剤3の吸着作用によって、リン5が吸着剤3に吸着結合される(工程S4)。
次に、この水分吸収済みの吸水性担体11Aは、自然乾燥処理することによって、図1の(e)に示すように、その水分が除去されて、水分除去済みの吸水性担体11と成る(工程S5)。この水分除去済みの吸水性担体15は、水分が除去されたことによって、その体積が元の吸水性担体11まで戻る。よって、その孔部12も元の水分が供給する前の状態に戻り、孔部12の内径が吸着剤3bの粒子径よりも大きくなる。
この水分除去済みの吸水性担体11を上下反転することによって、図1の(f)に示すように、リン吸着済みの吸着剤6は自然に落下して、図示しない回収容器に回収される(工程S6)。リン吸着済みの吸着剤6を回収した後、水分除去済みの吸水性担体11を再利用することができる(工程S6→工程S1)。
(i)担体として、吸水性担体11を用いたので、熱や光等によりその体積が変化する機能性担体に比べて、安価でかつ多量に市販されており、低コストの吸着装置の製作が容易となる。
吸着剤3としてハイドロタルサイト微粒子を用いたので、対象となる被吸着物質5たるリンを特異的に吸着することができ、リン以外の吸着しやすいイオン性の物質の吸着を防止できる。そのため、被吸着物質5たるリンのみを高純度で回収できる、回収物純度の高い、吸着装置を提供することができるという利点を有する。
(a)ベルトコンベア式吸着装置
次に、図2を参照して第2の実施形態に係る吸着装置を説明する。
ポンプ31を駆動することによって、吸着剤貯留槽23に貯留している吸着剤(ハイドロタルサイト)3を、ラインL1を介してベルトコンベア装置26の上部表面の位置P1に供給する。供給された吸着剤3は、このベルトコンベア装置26の表面の吸水性担体11と接触することによって、上述した図1の作用と同様に、その吸水性担体の孔部12の内部に配置される。
その後、モータ28を一定時間駆動することによって、回転軸27を移動方向38に回転させて、ラインL2の下方位置P2までベルトコンベア装置26を移動させる。ベルトコンベア装置26表面の吸水性担体11の孔部12に配置された吸着剤3は、ポンプ32を駆動することによって、水槽24中からラインL2を介して供給された水と接触する。この水と吸着剤3との接触によって、上述した図1の作用と同様に、吸水性担体11の孔部12の内径が縮小化して、吸着剤3がこの孔部12A内に結合される。
次に、モータ28を一定時間駆動することによって、回転軸27を同方向38に回転させて、当該吸着剤3が孔部12内に結合した部分が、吸着槽22内の液体部分の位置P3に浸漬される。この液体部分には、ラインL3を通って供給源21から供給された原水中の被吸着物質たるリン5が含まれており、このリン5と孔部12内に結合した吸着剤3(ハイドロタルサイト)と接触する。この接触の際、上述した図1の作用と同様に、吸着剤3に被吸着物質たるリン5が吸着される。
次に、モータ28を逆方向の移動方向39に回転させて、ベルトコンベア装置26の当該吸着部分を、吸着槽22の液体部分の上方、気相部分の位置P4まで移動させる。このP4部分に到達した当該吸着部分の周辺は自然乾燥されて、上述した図1の作用と同様に、担体11から水分が除去される。
さらに、上記水分が除去された結果、前述の通り、孔部12の内径が拡大して、孔部12内に結合された吸着済みの吸着剤6が自然落下する。また、ベルトコンベア装置26の移動による振動作用により、上向き部分に配された吸着済みの吸着剤6も、当該孔部12から脱離して自然落下する。
(i)担体を排水中に浸漬する方法で孔径変化装置を構成しているので、既存の排水処理装置、例えば下水処理場の最初沈殿池、曝気槽、最終沈殿池、汚泥濃縮槽上澄み、汚泥脱水液貯留槽などに、原水供給源21、吸着槽22、水配管ラインL3,L4を除く、各部品を配置することにより、当該吸着装置を提供することが可能となる。
(b)巻上げ式吸着装置
次に、図3を参照して第3の実施形態に係る吸着装置を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と共通する部分の説明は省略する。
(c)水平移動型のベルトコンベア式吸着装置
次に、図4を参照して第4の実施形態に係る吸着装置を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と共通する部分の説明は省略する。
次に、図5〜図7を参照して第5の実施形態に係る吸着装置を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と共通する部分の説明は省略する。
次に、図8を参照して第6の実施形態に係る吸着装置を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と共通する部分の説明は省略する。
3…吸着剤(ハイドロタルサイト粒子)、5…被吸着物質(リン)、
11…収縮担体(脱水状態の担体)、11A…膨張担体(吸水状態の担体)、
12…孔部、13…水分、
21…原水供給源、22…吸着槽、23…吸着剤供給源、24…水供給源、
25…回収容器、26,26A…ベルトコンベア装置、26a,26b…支持体、
27…回転軸、28…モータ、
29…処理水貯留部、30…回収部、
31,32…ポンプ、
38,39…移動方向、
40…巻上げ式の移動担体装置、40a…支持体、41…ワイヤ、42…回転軸、
44,45…移動方向、
50…掻き取り装置、51…掻き取り部材の先端部、
52…送風ノズル、53a,53b…気流、
60…常温時の温度応答性機能材料、60A…加熱時の温度応答性機能材料、
62…照射熱線、63…放射熱線、
P1〜P3…位置、L1〜L5…ライン。
Claims (6)
- 被処理流体に含まれる被吸着物質を吸着する微粒子からなる吸着剤と、
少なくとも前記吸着剤の粒子径よりも大きな孔部を有する担体と、
前記孔部の径を変化させる孔径変化手段と、
前記孔部の径が前記吸着剤の粒子径よりも大きいときに前記吸着剤を前記担体に供給する吸着剤担体供給手段と、
前記孔径変化装置により前記孔部の径を前記吸着剤の粒子径以下に小さくさせて前記吸着剤を前記担体に結合させる吸着剤担体結合手段と、
前記担体に結合した吸着剤に被処理流体を接触させて被吸着物質を前記吸着剤に吸着させる吸着剤被吸着物質接触手段と、
前記孔径変化手段により前記孔部の径を前記吸着剤の粒子径よりも大きくさせて被吸着物質を吸着した状態で前記吸着剤を前記担体から脱離させる吸着剤回収手段と、
を有することを特徴とする吸着装置。 - 前記被処理流体が水であり、前記担体が吸水性物質からなり、
前記孔径変化手段が、前記担体に対して水分の供給と除去を行うことにより前記孔部の径を変化させることを特徴とする請求項1記載の吸着装置。 - 前記被処理流体が被吸着物質を含む排水であり、前記担体が吸水性物質からなり、
前記孔径変化手段が、前記被吸着物質を含む排水中に前記担体を浸漬させることにより前記担体に被吸着物質と水分を供給し、前記担体を前記排水中から離脱させることにより前記担体から水分を除去し、前記担体を膨張または収縮させることにより前記孔部の径を変化させることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載の吸着装置。 - 前記被処理流体が被吸着物質を含む排水であり、前記担体が吸水性物質からなり、
前記孔径変化手段が、
前記担体を支持する支持体と、
前記支持体とともに前記担体を、前記被吸着物質を有する排水中と前記排水以外の気相部分とに循環移動させるか、または往復移動させる移動させる担体移動手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の吸着装置。 - 前記吸着剤回収手段が、前記吸着剤が結合された前記担体の面を機械的に接触または攪拌または振動させることにより前記被吸着物質を吸着した吸着剤を前記担体の孔部から離脱させる吸着剤離脱手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の吸着装置。
- 前記担体は、温度変化、電気的刺激、pH変化、および塩濃度変化のうちの少なくとも1つの外部刺激を受けたときに前記孔部の径が変化する機能性物質からなり、
前記孔径変化手段は、前記機能性物質からなる担体に対して前記外部刺激のうちの少なくとも1つを直接または間接に印加して前記孔部の径を変化させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の吸着装置。
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