JP7309120B2 - 液体用フィルタならびに液体の処理方法 - Google Patents

液体用フィルタならびに液体の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は層状複水酸化物を用いた液体用フィルタならびに液体の処理方法に関する。
層状複水酸化物は、陰イオン交換作用を有していることが知られている。そして、この陰イオン交換作用によって、ヒ素、フッ素、ホウ素、セレン、六価クロム、亜硝酸イオン、その他の陰イオン系の有害物質を固定化すれば、廃棄物の安全性向上技術、無害化環境改善技術において、汚染水の水質改善、有害物質の溶出防止、土壌改良、廃棄物処分場での有害物質の安定化促進等に寄与できるものと期待されている。そして、層状複水酸化物をフィルタに適用する提案もなされている(例えば特許文献1)。
特開2019―828号公報
しかしながら、層状複水酸化物にはまだ改善の余地があり、層状複水酸化物が供給されているハウジングに通水した際に顆粒状の層状複水酸化物が崩れてしまうという課題があった。
また、ハウジングに供給された層状複水酸化物の交換時期については具体的な提案がなかった。
そこで、本第1発明および本第3発明では、層状複水酸化物が通水などにより崩れてもハウジングが詰まることを低減した液体用フィルタを提供することを目的とする。
本第2発明では、ハウジングに供給された層状複水酸化物の交換時期を容易に検出する液体の処理方法を提供することを目的とする。
本第1発明に係る液体用フィルタは、液体に含まれる有害物質を吸着する層状複水酸化物が収容されたハウジングと、前記ハウジング内の前記層状複水酸化物を移動させる移動装置と、前記移動装置の駆動時間と、前記移動装置の駆動回数との少なくとも一方に基づいて前記層状複水酸化物の交換を判定する制御装置と、を備えている
本第発明に係る液体用フィルタは、液体に含まれる有害物質を吸着する層状複水酸化物が収容されたハウジングと、前記ハウジング内の前記層状複水酸化物を移動させる移動装置と、前記ハウジングに対して前記液体を供給するかしないかを切り替えるバルブを備え、前記バルブの状態に応じて、前記バルブの一部の色が変化する。
本第1発明によれば、制御装置が移動装置の駆動時間と、移動装置の駆動回数との少なくとも一方に基づいて層状複水酸化物の交換時期を判断するので、使い勝手のよい液体用フィルタを実現することができる。
本第2発明によれば、バルブの状態に応じて、バルブの一部の色が変化するので、バルブの状態を外部から識別でき、注意を喚起することができる。
本第1実施形態の濾過装置を表す概要図である。 移動装置を駆動させた後のハウジング内を表す概要図である。 供給部(排出部)の変形例を示す図である。 制御装置による濾過処理のフローチャートである。 本第2実施形態の濾過装置を表す概要図である。 本第2実施形態の変形例を表す概要図である。 本第3実施形態の濾過装置を表す概要図である。 本第4実施形態の濾過装置を表す概要図である。 本第5実施形態の濾過装置を表す概要図である。 本第5実施形態の変形例を示す濾過装置の概要図である。
以下に、本発明の第1の実施形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態により、本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の濾過装置100を表す概要図である。本実施形態では有害物質としてヒ素を吸着する場合について説明するが、これに限定されるものではなくフッ素、ホウ素、セレン、六価クロム、シリカなども吸着可能である。
本実施形態の濾過装置100は、液体用フィルタ1と、この液体用フィルタ1に濾過すべき液体を供給する供給部10と、液体用フィルタ1にて濾過された液体を排出する排出部20と、供給部10と排出部20との差圧を検出する差圧計30と、後述の層状複水酸化物3を移動させる移動装置40と、濾過装置100全体を制御する制御装置50と、を有している。
液体用フィルタ1は、ハウジング2と、このハウジング2に収容される層状複水酸化物3と、を有している。ハウジング2は、フェノール樹脂やポリプロピレン樹脂などの樹脂や、ステンレスなどの金属を用いることができる。ハウジング2は、供給部10と螺合する供給部側螺合部と、排出部20と螺合する排出部側螺合部と、を有している。なお、層状複水酸化物3の大きさは、実際の大きさとは異なり、視認しやすい大きさとして図示している。
本実施形態のハウジング2は、円筒状であり、図1に示してあるようにX方向の寸法がY方向の寸法(高さ方向の寸法)より3倍から8倍、好ましくは4倍から5倍大きくなっている。これは、液体用フィルタ1に供給部10からヒ素などが含まれた液体を通水していくと、図1に示すように上側の層状複水酸化物3a(小さな粒径の層状複水酸化物3aともいう)の形状が崩れるが、この小さな粒径の層状複水酸化物3aが泥状化してX方向全体に拡がって液体用フィルタ1内が詰まってしまうのを抑制するためである。すなわち、ハウジング2のX方向の寸法を大きくすることによりハウジング2のX方向の断面積(図1の横断面であり、Y軸に垂直な断面)が大きくなる。これにより、ハウジング2に供給される液体の線速度(Linear Velocity)を低くすることができるので層状複水酸化物3が崩れにくくなり、液体用フィルタ1が小さな粒径の層状複水酸化物3aに起因して詰まってしまうのを抑制することができる。
一方、ハウジング2のX方向の寸法を大きくしてハウジング2の高さ方向の寸法が小さくなると、ハウジング2に供給される液体の空間速度(Space Velocity)が大きくなる。このため、ハウジング2に供給される液体に含まれるヒ素が層状複水酸化物3と接触する接触時間が短くなり、ヒ素が層状複水酸化物3に十分吸着されなくなる可能性がある。詳細は後述するものの、移動装置40を設けることによりハウジング2のY方向の寸法をX方向の寸法より3倍から8倍、好ましくは4倍から5倍大きくして、ヒ素と層状複水酸化物3との接触時間を長くするようにしてもよい。なお、移動装置40は、Y方向の寸法がX方向の寸法よりも大きなハウジングにも適用することもできる。また、ハウジング2の形状は、円筒状に限定されるものではなく、円錐状や矩形状でも構わない。
層状複水酸化物3の製造方法は、本願出願人が先に出願した国際出願番号PCT/JP2017/046943(WO2018/124,190)などに開示されている。したがって、詳細な説明は省略するが、2価の金属イオンと3価の金属イオンを含む酸性溶液とアルカリ性溶液とを混合し、層状複水酸化物3を合成し、洗浄、フィルタプレス、乾燥などの各工程を経て顆粒状の層状複水酸化物3を製造することができる。顆粒状の層状複水酸化物3の粒径は、本実施形態において0.4mm~1.5mmより好ましくは0.5~1.2mmになるように製造管理をしている。液体の通水により顆粒状の層状複水酸化物3は、泥状になるので、泥状および泥状になる前(例えば、粒径0.3mm以下)の層状複水酸化物3を移動装置40により移動させることが好ましい(詳細後述)。
供給部10は、ヒ素などの有害物質が含まれた液体を不図示の容器または井戸などの水源からハウジング2に供給するものである。本実施形態において、供給部10は1時間あたり3リットルから12リットルの範囲で液体を供給するものとするが、供給部10からの液体の供給量はハウジング2の大きさ(容積)に応じて適宜決めることができる。なお、供給部10は、図1において、右端側に1つ設けられているが、複数設けてもよく、供給部10の取り付け位置も任意に設定することができる。また、供給部10は、ハウジング2内に供給される液体がX方向に拡散するようにシャワーヘッドのような拡散部を備えていてもよい。この場合、拡散部は、供給部10のハウジング2側に設けることが好ましい。これにより、供給部10から供給される液体が特定箇所にある層状複水酸化物3のみで吸着されることを防ぐことができる。
排出部20は、層状複水酸化物3によりヒ素が吸着された後の液体をハウジング2外に排出するものである。層状複水酸化物3が排出部20から排出されないように、排出部20は、層状複水酸化物3の通過を防止するフィルタを設けることが好ましい。この場合、フィルタには、小さな粒径の層状複水酸化物3aおよび泥状化した層状複水酸化物3を通過させるような開口を形成してもよい。あるいは、フィルタには、小さな粒径の層状複水酸化物3aは通過させず、泥状化した層状複水酸化物3を通過させるような開口を形成してもよい。
排出部20は、図1において、左端側に1つ設けられているが、複数設けてもよく、排出部20の取り付け位置も任意に設定することができる。
なお、本実施形態ではハウジング2の上方から液体を供給してハウジング2の下方から液体を排出したが、ハウジング2の下方から液体を供給してハウジング2の上方から液体を排出してもよい。また、詳細は後述するものの、複数のバルブを切替えて供給と排出とを切替えるようにしてもよい。
差圧計30は、供給部10を流れる液体の圧力と、排出部20を流れる液体との差圧を計測するものである。差圧計30は、一端が供給部10に接続され、他端が排出部20に接続され、計測結果が制御装置50に出力される。差圧計30で計測される差圧が小さい場合には層状複水酸化物3の崩れに起因する詰まりは発生していない一方、差圧計30で計測される差圧が大きい場合には層状複水酸化物3の崩れに起因する詰まりが発生している、もしくは詰まりが発生する可能性があると考えられる。本実施形態では、100KPa以上もしくは150KPa以上の差圧が生じた場合に、ハウジング2内で詰まりが生じている、もしくは、詰まりが発生する可能性があるものとする。なお、ハウジング2の耐圧に応じてハウジング2内で詰まりが生じていると判断すべき差圧を設定してもよい。
移動装置40は、ハウジング2内で詰まりが生じないように、層状複水酸化物3を移動させるものである。本実施形態において、移動装置40は、ハウジング2に対して上下方向(Y軸方向)に振動を与えられるものであればよく、例えば超音波振動を発生させる超音波振動子や、MEMS振動子などを用いてもよい。図1においては、ハウジング2の下面に2つの移動装置40を設けたが、その数は任意に設定することができ、移動装置40はハウジング2の側面や上面に設けてもよい。また、移動装置40は、左右方向(X軸方向)に振動を生じさせられるものであってもよい。なお、移動装置40をハウジング2内に設けてもよい。
図2は、移動装置40を駆動させた後のハウジング2内を表す概要図である。図1では液体の通水により上側の層状複水酸化物3の形状が崩れてしまい、上側に小さな粒径の層状複水酸化物3aが数多くある。これに対して、移動装置40を駆動することにより、図2に示すように、小さな粒径の層状複水酸化物3aが拡散するので、小さな粒径の層状複水酸化物3aに起因するハウジング2内の詰まりの発生を低減することができる。
なお、移動装置40は、供給部10や排出部20を変形させて構成することもできる。図3は供給部10(排出部20)の変形例を示す図であり、その構成については同様のため供給部10を例にして説明を続ける。供給部10は、供給バルブ11を介して有害物質が含まれた液体を蓄えた不図示の容器に接続されるとともに、排出バルブ12を介して層状複水酸化物3によりヒ素が吸着された後の液体をハウジング2外に排出する配管に接続されている。また、供給バルブ11、排出バルブ12は制御装置50に接続されている。
制御装置50は、差圧計30の計測値が100KPaを超えた場合に、供給部10の供給バルブ11を開状態から閉状態に切替えて液体の供給を停止するとともに、供給部10の排出バルブ12を閉状態から開状態に切替えて供給部10からハウジング2内の液体を不図示のポンプを用いて排出可能な状態にする。
また、制御装置50は、排出部20の排出バルブ12を開状態から閉状態に切替えて液体の排出を停止するとともに、排出部20の供給バルブ11を閉状態から開状態に切替えて排出部20からハウジング2に液体を不図示のポンプを用いて供給可能な状態にする。
すなわち、制御装置50は、ハウジング2の下側から液体を供給するとともに、ハウジング2の上側から層状複水酸化物3によりヒ素が吸着された後の液体をハウジング2外に排出する。このように、液体の供給方向と排出方向とを切替えることにより(逆流させることにより)、小さな粒径の層状複水酸化物3aがハウジング2内で拡散するので、ハウジング2内の詰まりの発生を低減することができる。
なお、振動子を用いた移動装置40と、供給バルブ11と排出バルブ12とを用いた移動装置40とを併用するようにしてもよい。
これに代えて、ハウジング2の上面に供給部10と排出部20とを設けるとともに、ハウジング2の下面に供給部10と排出部20とを設けるようにして小さな粒径の層状複水酸化物3aをハウジング2内で拡散させてもよい。
この場合も、振動子を用いた移動装置40と併用するようにしてもよい。
制御装置50は、各種演算処理を行うCPUや、プログラムやデータを記憶するメモリを備え、濾過装置100全体を制御するものである。制御装置50は、上述の供給バルブ11、排出バルブ12の切替制御などのハウジング2内の詰まりを低減する制御および層状複水酸化物3の交換に関する制御を行っている。
(フローチャートの説明)
図4は制御装置50による濾過処理のフローチャートであり、以下、図4のフローチャートに基づき説明を続ける。なお、図4の処理が開始される段階では、移動装置40の駆動回数を示すパラメータNは、初期化(N=0)されている。
制御装置50は、ハウジング2に層状複水酸化物3が供給され、ヒ素などが含まれた液体を通水するタイミングで計時を開始する(ステップS1)。なお、制御装置50は、計時に代えて通水を開始する日時を記憶するようにしてもよい。いずれの場合においても通水を行ったトータルの時間が分かればよい。また、制御装置50は、通水が連続して行われない場合、通水の終了に合わせて計時を停止し、通水の再開に合わせて計時を再開すればよい。
制御装置50は、ヒ素などが含まれた液体の通水時に差圧計30による計測を行い、供給部10と排出部20と差圧が閾値以下かどうか判定する(ステップS2)。本実施形態において閾値は150KPaとし、制御装置50は、差圧計30による差圧が150KPa以下の場合にハウジング2内の詰まりは発生していないとしてステップS2を繰り返す。一方、制御装置50は、差圧計30による差圧が150KPaを超える場合にハウジング2内の詰まりが発生もしくは発生する可能性があるとしてステップS3に進む。
制御装置50は、ステップS2の判断がNoの場合に移動装置40を駆動して、ハウジング2の上部に位置する小さな粒径の層状複水酸化物3a(図1参照)を拡散させる(ステップS3)。移動装置40としては、振動子を用いるもの、供給バルブ11と排出バルブ12とを用いるもの、上面と下面とのそれぞれに供給部10と排出部20とを設けたものを単独もしくは適宜組み合わせて駆動することができる。
制御装置50は、移動装置40の駆動により差圧が閾値以下になったかどうかを判断する(ステップS4)。制御装置50は、差圧が閾値以下になるまでステップS4の判断を繰り返す。なお、制御装置50は、移動装置40を所定時間(例えば5分から60分)駆動しても差圧が閾値以下にならない場合や、差圧が低くならない場合や、差圧が高くなる場合に濾過装置100に何等かの異常があると判断してもよい。このように判断した場合、制御装置50は、通水を停止したり、層状複水酸化物3の吸着性能が劣化したとして層状複水酸化物3を交換したりしてもよい。
ここでは、移動装置40の駆動により差圧が閾値以下になったとして説明を続ける。
制御装置50は、差圧が閾値以下になったので移動装置40の駆動を停止し(ステップS5)、移動装置40の駆動回数Nを1回増やして(N←N+1)メモリに記憶させる(ステップS6)。制御装置50が移動装置40の駆動回数Nをメモリに記憶させるのは、層状複水酸化物3の交換時期を判断するためである。
次いで、制御装置50は、層状複水酸化物3を交換するかどうかの判断を行う(ステップS7)。本実施形態において、層状複水酸化物3が1kgで液体6000リットルから8000リットルに含まれるヒ素を吸着できるとし、例えば供給部10が1時間あたり5リットルの液体を供給すると、1200時間(50日)から1600時間(約67日)が層状複水酸化物3を交換する目安となる。このため、制御装置50は、ステップS1で取得した計時時間に基づいて層状複水酸化物3の交換時期を判断すればよい。また、これに代えて、もしくはこれと併用して、制御装置50は移動装置40の駆動回数Nや移動装置40の駆動時間に基づいて層状複水酸化物3の交換時期を判断してもよい。移動装置40の駆動時間を用いて判断する場合、移動装置40の駆動する度に、駆動開始から停止までの時間を計測して、合計するようにすればよい。
1kgの層状複水酸化物3でも6000リットル通水できる場合と、8000リットル通水できる場合とがあるのは、ヒ素の濃度に起因しており、ヒ素の濃度が高い場合は6000リットルの通水で層状複水酸化物3の吸着性能が劣化してしまう。このため、気温が高く液体が蒸発しやすい場合は液体のヒ素濃度が上昇するので、交換時期を短くするような補正係数をメモリに記憶させておけばよい。一方、雨季などで大量の雨が降った場合は液体のヒ素濃度が低下するので交換時期を長くするような補正係数をメモリに記憶させておけばよい。なお、無線通信や有線通信などの各種通信装置を濾過装置100に備えれば、気温や湿度や降雨量といった気象情報を入手することができ、上述の補正係数の設定や変更することができる。また、ヒ素の濃度は、井戸などの水源に起因することが多いので、どこの水源からの液体かといった水源データや、位置情報などをメモリに記憶させておき上述の補正係数に反映させてもよい。
また、層状複水酸化物3の交換の判断として、前述したようにステップS4の判断において所定時間が経過しても差圧が閾値以下にならない場合や、差圧が低くならない場合や、差圧が高くなる場合を用いてもよい。すなわち、ハウジング2の容積および形状と、ハウジング2に供給する層状複水酸化物3の供給量と、供給部10から供給する液体の供給量と、を設定して、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生もしくは発生しそうな時期とをほぼ一致させるようにすればよい。この場合、移動装置40を省略することも可能となる。
また、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生もしくは発生しそうな時期とが一致しない場合に、制御装置50は、移動装置40を駆動させることにより層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生もしくは発生しそうな時期とを一致させるようにしてもよい。この場合、制御装置50は、差圧計30の差圧に基づいて移動装置40を駆動させてもよく、液体の通水時間または液体の通水量に基づいて移動装置40を駆動させてもよい。なお、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生もしくは発生しそうな時期とをほぼ一致させる場合に、層状複水酸化物3の交換時期をハウジング2内の最初(1回目)の詰まりの発生もしくは発生しそうな時期としてもよく、2回目以降の詰まりの発生もしくは発生しそうな時期としてもよい。
制御装置50は、ステップS7の判断をYesとすると、層状複水酸化物3および小さな粒径の層状複水酸化物3aの交換のための各種処理を行ない(ステップS8)、本フローチャートを終了する。
本実施形態の液体用フィルタ1によれば、移動装置40が小さな粒径の層状複水酸化物3aを拡散させるので、ハウジング2内の詰まりの発生を低減することができる。また、本実施形態の液体用フィルタ1によれば、制御装置50が差圧計30の測定結果に応じて層状複水酸化物3の交換時期を判断するので、使い勝手のよい液体用フィルタ1を実現することができる。また、制御装置50が移動装置40の駆動時間と、移動装置40の駆動回数との少なくとも一方に基づいて層状複水酸化物3の交換時期を判断するので、使い勝手のよい液体用フィルタ1を実現することができる。
本実施形態では、ハウジング2の高さ方向(Y方向)の寸法と、この高さ方向と交差する方向(X方向)の寸法とを設定し、ハウジング2に供給する液体の単位時間あたりの供給量を設定し、層状複水酸化物3のハウジング2への供給量を設定し、液体の通水による層状複水酸化物3の形状の変化に伴うハウジング2に詰まりが生じた際に層状複水酸化物3を交換している。これにより、層状複水酸化物3の吸着性能の劣化を検出するセンサーを設けることなく、適切なタイミングで層状複水酸化物3を交換することができる。なお、ハウジング2は、Y方向の寸法がX方向の寸法よりも大きなものにも適用することもできる。
(第2実施形態)
以下、図5を用いて第2実施形態につき説明するが、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を割愛もしくは簡略化する。図5は、本第2実施形態の濾過装置100を表す概要図であり、第2実施形態ではハウジング2を傾けて設けている。
ハウジング2のX方向の寸法をY方向の寸法よりも大きくした場合においても、ハウジング2を3度から40度、好ましくは5度から30度傾けることにより流体の空間速度を小さくすることができる。これにより、液体に含まれるヒ素が層状複水酸化物3と接触する時間を、ハウジング2を傾けない場合に比べて長くすることができる。なお、ハウジング2を傾ける角度が3度未満ではヒ素が層状複水酸化物3と接触する時間がさほど長くならず、ハウジング2を傾ける角度が40度を超えると液体が排出部20に向かう速度が速くなり過ぎる。このように、本第2実施形態によれば、効率良くヒ素を吸着することができる液体用フィルタ1を実現することができる。
(第2実施形態の変形例)
図6は、本第2実施形態の変形例を表す概要図であり、泥状化した層状複水酸化物3をハウジング2外に排出する第2排出部21を設けている。なお、図面を簡単にするために、差圧計30の図示を簡略化している。
泥状化した層状複水酸化物3は、ハウジング2の上部に溜まりやすく、本実施形態のようにハウジング2を傾けた場合には、傾斜に従って図6の左側に移動する。このため、本変形例では、ハウジング2の上部の左端(ハウジング2の高さ方向が低い側の一端)に泥状化した層状複水酸化物3を通過させ、泥状化していない層状複水酸化物3を通過させない開口部を設けて、第2排出部21としている。第2排出部21は、管部材であり、本変形例では排出部20に接続して、泥状化した層状複水酸化物3をハウジング2外に排出しているが、排出部20とは独立した排出管路としてもよい。
また、ハウジング2の上部の左端(ハウジング2の高さ方向が低い側の一端)に形成された開口は、小さな粒径の層状複水酸化物3aを通過させるような大きさとしてもよい。なお、本変形例において、移動装置40を省略してもよい。
また、本変形例の第2排出部21を第1実施形態に適用してもよい。この場合、第2排出部21は、ハウジング2の左端と右端とのいずれか一方に設けてもよく、ハウジング2の左端と右端との両方に設けるようにしてもよい。このように、本変形例では、泥状化した層状複水酸化物3を排出することができるので、ハウジング2の詰まりを低減することができる。
(第3実施形態)
以下、図7を用いて第3実施形態につき説明するが、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を割愛もしくは簡略化する。図7は、本第3実施形態の濾過装置100を表す概要図であり、ハウジング2内に移動装置40を設けるとともに、ハウジング2に新たな層状複水酸化物3を供給する第2供給部60を設けている。更に、本実施形態では、泥状化した層状複水酸化物3および小さな粒径の層状複水酸化物3aを通過させ、それ以外の層状複水酸化物3を通過させない選択部5と、この選択部5を通過した泥状化した層状複水酸化物3および小さな粒径の層状複水酸化物3aをハウジング2外に排出する第3排出部22を設けている。なお、図面を簡単にするために、差圧計30の図示を簡略化している。
本実施形態の移動装置40は、ベルトコンベア41と、このベルトコンベア41の上面を図中の矢印方向に駆動するロール部材42と、を備えている。
ベルトコンベア41は、泥状化した層状複水酸化物3および小さな粒径の層状複水酸化物3aを搬送できればよく、例えば小さな粒径の層状複水酸化物3aよりも小さな穴が形成されたメッシュ状とすることができる。この場合、メッシュ状のベルトコンベア41は、泥状化した層状複水酸化物3も搬送できるようにメッシュの番手を決めることが望ましい。
ロール部材42は、樹脂や金属製であり、不図示のモータにより半時計方向に回転してベルトコンベア41の上面を矢印方向に繰り返し駆動している。
選択部5は、Y方向に延びた板状の部材であり、小さな粒径の層状複水酸化物3aおよび泥状化した層状複水酸化物3を通過させる一方、それ以外の層状複水酸化物3を通過させない大きさの開口を有している。このため、ベルトコンベア41により搬送された小さな粒径の層状複水酸化物3aおよび泥状化した層状複水酸化物3は、この開口を通過してハウジング2の廃棄部2aに搬送される。本第3実施形態においては、廃棄部2aの下方に第3排出部22を設けているので、小さな粒径の層状複水酸化物3aおよび泥状化した層状複水酸化物3をハウジング2の外部に廃棄することができる。なお、小さな粒径の層状複水酸化物3aは、第3排出部22から排出しないよう選択部5の開口の大きさを設定してもよい。
なお、ベルトコンベア41を矢印方向に駆動し続けると、選択部5の開口を通過できない層状複水酸化物3が選択部5付近に溜まってしまう虞がある。この場合、制御装置50は、不図示のモータを時計方向に回転してベルトコンベア41の上面を矢印方向と逆の方向に駆動すればよい。また、ハウジング2の右端側にも選択部5と、廃棄部2aと、排出部20とを設けることが好ましい。なお、選択部5の開口をより小さくして小さな粒径の層状複水酸化物3aは選択部5を通過させずに、泥状化した層状複水酸化物3が選択部5を通過するようにしてもよい。
第2供給部60は、新しい層状複水酸化物3を供給する供給路61と、制御装置50に接続されたバルブ62とを有している。
制御装置50は、定期的にバルブ62を閉状態から開状態にする制御を行って、ハウジング2に新しい層状複水酸化物3を供給することができる。
第3実施形態では、泥状化した層状複水酸化物3はハウジング2の外部に排出する一方、新たな層状複水酸化物3をハウジング2に提供しているので、ハウジング2の詰まりをより低減することができる。なお、第3実施形態において、差圧計30を省略してもよく、第2供給部60を省略するようにしてもよい。
また、第3実施形態の廃棄部2aや、選択部5や、移動装置40や、第2供給部60は、第2実施形態にも適用することができる。
(第4実施形態)
以下、図8を用いて第4実施形態につき説明するが、第1実施形態から第3実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を割愛もしくは簡略化する。
図8は、本第4実施形態の濾過装置100を表す概要図であり、本第4実施形態ではハウジング2は、Y方向の寸法がX方向の寸法よりも大きなものとなっている。また、本第4実施形態では、供給部10にバルブ13が設けられている。バルブ13は、不図示のコンプレッサーからの空気圧により開状態と閉状態とが切り替わり、開状態のときにハウジング2に液体が供給され、閉状態のときにハウジング2に液体が供給されないようになっている。また、バルブ13の一部は、開状態と閉状態とで色が切り替わるようになっており、例えば閉状態のときは、黄色や赤色などの注意を喚起する色となっており、外部から識別できるようになっている。
本第4実施形態において、制御装置50は、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生もしくは発生しそうな時期とが一致したときに、バルブ13を開状態から閉状態に切替えて、ハウジング2への液体の供給を停止している。また、前述のようにバルブ13の一部が注意を喚起する色に変わるので層状複水酸化物3の交換時期を報知することができる。
なお、色による注意喚起に代えて、もしくは、併用して、制御装置50は、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生もしくは発生しそうな時期とが一致したときに、音を発生させて注意を喚起するようにしてもよい。
(第5実施形態)
以下、図9を用いて第5実施形態につき説明するが、第1実施形態から第4実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を割愛もしくは簡略化する。
図9は、本第5実施形態の濾過装置100を表す概要図であり、本第5実施形態では側面に孔部7を有したパイプ6と、ハウジング2内でパイプ6を保持する保持部材8と、を有している。
パイプ6は、供給部10から供給される液体をハウジング2のY方向に沿ってハウジング2の中部や下部側に導くものである。パイプ6の材質は、樹脂や金属などを用いることができる。パイプ6は、図9に示してあるように、一端(上部側)が層状複水酸化物3よりも上方に位置している。これは、小さな粒径の層状複水酸化物3aや泥状化した層状複水酸化物3がパイプ6内部に入るのを防ぐことにより、パイプ6が詰まるのを避けるためである。なお、ハウジング2の上側に液体が満たされていない空間がある場合には、パイプ6は、一端(上部側)が液面よりも上方に位置することが好ましい。
また、パイプ6は、一端側(上部側)よりも他端側(下部側)のほうが孔部7の数が多くなっており、一端(上部側)から5mm~50mm、好ましくは5mm~25mmくらいまでは孔部7が形成されていない。これは、供給部10から供給される液体をハウジング2の上部には供給しないようにするためである。本実施形態では、パイプ6やパイプ6に設けられた孔部7により供給部10から供給される液体をハウジング2の下部側に供給しているので、ハウジング2の上部にある小さな粒径の層状複水酸化物3aが泥状化しにくくなり、ハウジング2が詰まるのを低減している。なお、孔部7の大きさは、層状複水酸化物3および小さな粒径の層状複水酸化物3aの大きさよりも小さいことが好ましい。これにより、パイプ6が層状複水酸化物3や小さな粒径の層状複水酸化物3aにより詰まることを防止することができる。また、孔部7の大きさは、パイプ6の入口側(Y方向上部)に比べてパイプの真ん中(Y方向中部)付近または出口側(Y方向下部)付近で大きくすれば、供給部10から供給される液体をハウジング2の中部や下部に導くことができる。なお、孔部7の大きさは、パイプ6の出口側付近に比べてパイプ6の真ん中付近で大きくしてもよい。
また、本第5実施形態において、パイプ6の内径は、孔部7の大きさよりも大きいので、1つの孔部7から排出される液体の排出量は、パイプ6の下部から排出される液体の排出量よりも少なくなっている。
本第5実施形態では、2本のパイプ6を図9に示しているが、パイプ6の数は1本でもよく3本以上でもよい。小さな粒径の層状複水酸化物3aが泥状化する場合に、上層からTセンチ(例えば5センチ)程度泥状化することがある。このため、パイプ6を複数設ける場合には、X方向に2Tセンチ(例えば10センチ)以上の間隔をあけて設けることにより、泥状化した層状複水酸化物3により2つのパイプ6の間が詰まってしまうのを防ぐことができる。また、パイプ6を複数設ける場合には、ほぼ等間隔に設けることが好ましく、例えば放射状となるように配置してもよい。
また、パイプ6のY方向の長さも任意に設定することができ、ハウジング2のY方向の真ん中付近までの長さにしてもよく、パイプ6のY方向の下部付近までの長さにしてもよい。なお、複数のパイプ6を同じ長さとしてもよい。
保持部材8は、パイプ6を保持する部材であり、パイプ6を保持できればどのような形状でもよく、材質としては樹脂や金属などを用いることができる。例えば、保持部材8として、樹脂製の網部材を用い、網の目においてパイプ6を保持するようにしてもよい。保持部材8として網部材を用いた場合には、網部材の弾性変形を利用してパイプ6を保持することができる。また、網の目でパイプ6を保持すれば、1つの保持部材8で複数の保持部材8を保持することができる。なお、図9では、保持部材8が1か所でパイプ6を保持しているが、Y方向に離間して保持部材8を複数設けて複数個所でパイプ6を保持するようにしてもよい。
本第5実施形態によれば、パイプ6が供給部10から供給される液体をハウジング2の下部に導くので、泥状化した層状複水酸化物3がハウジング2の上部にのみ形成されるのを防ぐことができる。これにより、ハウジング2が詰まるのを低減することができる。
また、パイプ6の数や、長さや、径や孔部7の数などを調整して、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生する時期もしくは発生しそうな時期とをほぼ一致させれば、差圧計30の計測結果に基づいて、層状複水酸化物3の交換時期を容易に検出することができる。なお、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生する時期もしくは発生しそうな時期とをほぼ一致させるために移動装置40を駆動してもよい。この場合、第1実施形態から第4実施形態のどの移動装置40を用いてもよい。なお、移動装置40を用いなくても、層状複水酸化物3の交換時期と、ハウジング2内の詰まりが発生する時期もしくは発生しそうな時期とをほぼ一致させることができる場合には、移動装置40を省略することも可能となる。
(第5実施形態の変形例)
図10は、本第5実施形態の変形例を示す濾過装置100の概要図である。第5実施形態においては、パイプ6の内径は、孔部7の大きさよりも大きいので、パイプ6の下部から排出される液体の排出量が多く、パイプ6の下部付近で小さな粒径の層状複水酸化物3aが泥状化する可能性がある。また、パイプ6によりハウジング2の下部に導かれた液体は、排出部20に近いので、パイプ6の下部から排出された液体は、層状複水酸化物3と接触する接触時間が短くなり、ヒ素が層状複水酸化物3に十分吸着されなくなる可能性がある。
このため、本変形例では、図10に示すようにパイプ6の形状をパイプの下部に向けて(排出部20に向けて)外径および内径が小さくなるようなテーパ形状としている。このため、本変形例では、パイプ6の下部から排出される液体の排出量を第5実施形態に比べて少なくすることができるので、パイプ6の下部付近で小さな粒径の層状複水酸化物3aが泥状化することを低減することができる。また、パイプ6の下部から排出される液体の排出量を少なくしているので、層状複水酸化物3と接触する接触時間が短い液体の量を少なくすることができる。
なお、パイプ6の内径をテーパ形状とした場合でも、パイプ6の下部の内径は、孔部7の大きさと同等以上とすることが好ましい。
以上説明した実施形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。例えば、差圧計30に代えて供給部10と排出部20とに流量計を設けてもよく、供給部10を流れる流量と、排出部20を流れる流量との差からハウジング2が詰まっているかどうかを判断してもよい。また、液体用フィルタ1をカートリッジ交換式としてもよい。供給バルブ11、排出バルブ12、バルブ13およびバルブ62は、空気弁としてもよく、電磁弁としてもよい。また、第1実施形態から第5実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1 液体用フィルタ 2 ハウジング 3 層状複水酸化物
3a 小さな粒径の層状複水酸化物 10 供給部 11 供給バルブ
12 排出バルブ 20 排出部 30 差圧計 40 移動装置
50 制御装置 100 濾過装置

Claims (17)

  1. 液体に含まれる有害物質を吸着する層状複水酸化物が収容されたハウジングと、
    前記ハウジング内の前記層状複水酸化物を移動させる移動装置と、
    前記移動装置の駆動時間と、前記移動装置の駆動回数との少なくとも一方に基づいて前記層状複水酸化物の交換を判定する制御装置と、を備えた液体用フィルタ。
  2. 前記移動装置は前記ハウジングの外側に設けられている請求項1記載の液体用フィルタ。
  3. 前記移動装置は、前記ハウジングに接続された第1配管部から液体を供給し、前記ハウジングに接続された第2配管部から液体を排出する状態と、前記第2配管部から液体を供給し、前記第1配管部から液体を排出する状態と、を切り替える切替部を有する請求項2に記載の液体用フィルタ。
  4. 前記移動装置は前記ハウジング内に設けられている請求項1記載の液体用フィルタ。
  5. 前記移動装置は、前記層状複水酸化物が拡散するように前記層状複水酸化物を移動させる請求項1から4のいずれか一項に記載の液体用フィルタ。
  6. 前記移動装置は、前記ハウジングに振動を与える振動部材を有している請求項1から5のいずれか一項に記載の液体用フィルタ。
  7. 前記ハウジングに供給される液体と、前記ハウジングから排出する液体との差圧を測定する差圧計と、前記差圧計の測定結果に応じて前記移動装置を制御する制御装置と、を備えた請求項1から6のいずれか一項に記載の液体用フィルタ。
  8. 前記制御装置は、前記差圧計の測定結果に応じて前記層状複水酸化物の交換を判定する請求項7記載の液体用フィルタ。
  9. 前記制御装置は、前記ハウジングの容積と、前記ハウジングに供給する前記層状複水酸化物の供給量と、前記液体の供給量とに基づいて、前記層状複水酸化物の交換を判定する請求項1から8のいずれか一項に記載の液体用フィルタ
  10. 前記層状複水酸化物の交換を判定する基準が、前記液体の前記有害物質の濃度に関連する情報に基づいて設定される、請求項8又は9に記載の液体用フィルタ。
  11. 前記ハウジングが水平面に対して傾けて設置される、請求項1~10のいずれか一項に記載の液体用フィルタ。
  12. 前記ハウジングが水平面に対して3~40度傾けて設置される、請求項11に記載の液体用フィルタ。
  13. 前記ハウジングには、前記層状複水酸化物のうち泥状化した層状複水酸化物を外部に導出する管路が設けられている、請求項1~12のいずれか一項に記載の液体用フィルタ。
  14. 前記移動装置は、前記ハウジング内において泥状化した前記層状複水酸化物を前記管路に向けて移動させるベルトコンベアである、請求項13に記載の液体用フィルタ。
  15. 液体に含まれる有害物質を吸着する層状複水酸化物が収容されたハウジングと、
    前記ハウジング内の前記層状複水酸化物を移動させる移動装置と、
    前記ハウジングに対して前記液体を供給するかしないかを切り替えるバルブを備え、前記バルブの状態に応じて、前記バルブの一部の色が変化する液体用フィルタ。
  16. 前記ハウジングの容積と、前記ハウジングに供給する前記層状複水酸化物の供給量と、前記液体の供給量とに基づいて、前記層状複水酸化物の交換を判定する制御装置を備えた請求項15記載の液体用フィルタ。
  17. 前記移動装置の駆動時間と、前記移動装置の駆動回数との少なくとも一方に基づいて前記層状複水酸化物の交換を判定する制御装置を備えた請求項15記載の液体用フィルタ。
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