JP2010279093A - インバータ駆動用電源回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】一次巻線の故障が発生した場合であっても、二次巻線の出力電圧の低下を抑制し、正常なインバータの動作を行うことが可能なインバータ駆動用電源回路を実現する。
【解決手段】プッシュプル方式に対応したN個(Nは2以上の整数)のトランスT1〜T6を備え、N個の一次巻線T11〜T61の第一巻線T1A〜T6A同士が第一電源制御部5により制御される一次側電源4に並列接続されると共に、第二巻線T1B〜T6B同士が第二電源制御部6により制御される一次側電源4に並列接続され、各トランスT1〜T6のコアの飽和磁束密度が、N個のトランスT1〜T6を構成する回路内に欠損箇所がない正常状態で一次巻線T11〜T61に流れる電流の最大値によっても磁気飽和を起こさないために最低限必要とされる必要飽和磁束密度に対して{1+1/(N−1)}倍以上に設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ回路を構成する複数のインバータ用スイッチング素子を駆動するためのインバータ駆動用電源回路に関する。
インバータ回路を構成する複数のインバータ用スイッチング素子を駆動するために、各インバータ用スイッチング素子に出力電圧を供給するとともに、互いに絶縁されたフローティング電源が用いられる場合がある。例えば、下記の特許文献1には、一次巻線と二次巻線とをそれぞれ有し、二次巻線の出力電圧をインバータ用スイッチング素子に供給する6個のトランスを備え、6個の一次巻線が一次側電源に並列接続されたフライバック方式の電源回路の構成が記載されている。また、この電源回路は、二次巻線の出力電圧を監視し、一次側電源の電圧を制御する制御回路を有している。
特開平11−178356号公報
上記の特許文献1に記載された電源回路の構成では、複数のトランスのいずれかにおいて、一次巻線の断線や一次巻線への入力端子の半田クラック等による接触不良等が一箇所でも発生すると、当該断線や接触不良が発生したトランスにおける二次巻線の出力電圧が低下し、正常なインバータ駆動制御を行うことができなくなるという課題がある。例えば当該インバータ回路が電動機を駆動するための回路である場合には、電動機が制御不能になる可能性がある。
そこで、このような一次巻線の断線や接触不良等の故障が発生した場合であっても、二次巻線の出力電圧の低下を抑制し、正常なインバータの動作を行うことが可能なインバータ駆動用電源回路の実現が望まれる。
上記目的を達成するための本発明に係る、インバータ回路を構成する複数のインバータ用スイッチング素子を駆動するためのインバータ駆動用電源回路の特徴構成は、プッシュプル方式に対応し、一次巻線と二次巻線とのそれぞれに第一巻線と第二巻線とを有し、前記二次巻線の出力電圧を前記インバータ用スイッチング素子に供給するN個(Nは2以上の整数)のトランスを備え、N個の前記一次巻線の前記第一巻線同士が第一電源制御部により制御される一次側電源に並列接続されると共に、N個の前記一次巻線の前記第二巻線同士が第二電源制御部により制御される一次側電源に並列接続され、前記各トランスのコアの飽和磁束密度が、N個の前記トランスを構成する回路内に欠損箇所がない正常状態で前記一次巻線に流れる電流の最大値によっても磁気飽和を起こさないために最低限必要とされる必要飽和磁束密度に対して{1+1/(N−1)}倍以上に設定されている点にある。
この特徴構成によれば、N個のトランスのいずれかの一次巻線側の配線の一部に断線や接触不良等の故障等が発生した場合であっても、当該故障が発生したトランスを含む各トランスの二次巻線の出力電圧が低下することを抑制し、正常なインバータの動作を行うことができる。すなわち、N個の一次巻線の第一巻線同士が第一電源制御部により制御される一次側電源に並列接続されると共に、N個の前記一次巻線の第二巻線同士が第二電源制御部により制御される一次側電源に並列接続される構成となっているため、N個のトランスのいずれかの一次巻線側の配線の一部に故障が発生した場合、当該故障した一次巻線における故障部分を通らない回路を構成する巻線の両端の電位が、故障していないトランスの一次巻線における対応する部分の電位に等しくなる。その結果、故障したトランスの一次巻線に故障していないトランスと類似する動作を行わせ、故障したトランスの二次巻線の出力電圧を故障していないトランスと同様に確保することができる。
またこの際、故障していない一又は二以上のトランスのそれぞれの一次巻線には、正常状態で流れる電流に加えて、故障した一次巻線に流れる電流が等分されて流れることになる。しかし、この特徴構成によれば、各トランスのコアの飽和磁束密度が、正常状態で磁気飽和を起こさないために最低限必要とされる必要飽和磁束密度に対して{1+1/(N−1)}倍以上に設定されているので、故障していないトランスの一次巻線のコアが磁気飽和を起こすことが防止される。よって、故障したトランスの一次巻線を流れる電流を他の故障していないトランスから供給することができ、故障したトランスの一次巻線に故障していないトランスと類似する動作を確実に行わせることが可能となっている。
本発明の実施形態に係る電源回路の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ回路の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る電源回路の正常状態での動作を説明するための回路図である。 本発明の実施形態に係る電源回路の正常状態での動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る電源回路において一次巻線の一方の巻線が故障した際の電源回路の動作を説明するための回路図である。 本発明の実施形態に係る電源回路において一次巻線の一方の巻線が故障した際の動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る電源回路において一次巻線の一方の巻線が故障した際の動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る電源回路において一次巻線の中点タップが故障した際の電源回路の動作を説明するための回路図である。 本発明の実施形態に係る電源回路において一次巻線の中点タップが故障した際の動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る本発明の実施形態に係る電源回路において一次巻線の中点タップが故障した際の動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。本発明に係るインバータ駆動用電源回路1(以下単に「電源回路1」という)は、インバータ回路2を構成する複数のインバータ用スイッチング素子3を駆動するための電源回路である。本実施形態においては、インバータ回路2が電動機21の駆動用として構成されている場合を例として説明する。ここでは、図2に示すように、電動機21は3相交流電動機とされ、インバータ回路2は電動機21の3相のそれぞれについて一対、合計6個のインバータ用スイッチング素子3を備えている。一方、図1に示すように、電源回路1は、プッシュプル方式のスイッチング電源として構成されている。また、この電源回路1は、各インバータ用スイッチング素子3に駆動電圧を供給すべく、第一トランスT1から第六トランスT6の6個のトランスを備え、6組の出力端子O1〜O6間にほぼ同じ出力電圧V1〜V6を出力するように構成されている。そして、この電源回路1は、これら6個のトランスT1〜T6のいずれかの一次巻線T11〜T61側の配線の一部に断線や接触不良等の故障等が発生した場合であっても、当該故障が発生したトランスを含む各トランスT1〜T6の出力電圧V1〜V6が低下することを抑制し、正常なインバータ2の動作を行うことができるように構成されている点に特徴を有している。以下、詳細に説明する。
1.電源回路の構成
まず、本実施形態に係る電源回路1の構成について説明する。図1に示すように、この電源回路1は、プッシュプル方式のスイッチング電源として構成されており、当該プッシュプル方式に対応した6個のトランスT1〜T6を備えている。各トランスT1〜T6は、一次巻線T11〜T61と二次巻線T12〜T62とをそれぞれ有しており、一次巻線T11〜T61が一次側電源4に接続され、二次巻線T12〜T62の出力電圧V1〜V6が後述するインバータ回路2の6個のインバータ用スイッチング素子3のそれぞれに供給される。そして、この電源回路1は、出力電圧V1〜V6を出力する6組の出力端子O1〜O6間が互いに絶縁されたフローティング電源とされている。
各トランスT1〜T6を構成する一次巻線T11〜T61及び二次巻線T12〜T62は、プッシュプル方式に対応するために、それぞれ第一巻線T1A〜T6A、T1C〜T6Cと第二巻線T1B〜T6B、T1D〜T6Dとの2つの巻線を有して構成されている。各一次巻線T11〜T61では、第一巻線T1A〜T6Aの端部と第二巻線T1B〜T6Bの端部とが、中点タップを介して接続されている。同様に、各二次巻線T12〜T62では、第一巻線T1C〜T6Cの端部と第二巻線T1D〜T6Dの端部とが、中点タップを介して接続されている。本実施形態では、一次巻線T11〜T61の第一巻線T1A〜T6Aの巻数と第二巻線T1B〜T6Bの巻数とを互いに同じ「Np」とし、二次巻線T12〜T62の第一巻線T1C〜T6Cの巻数と第二巻線T1D〜T6Dの巻数とを互いに同じ「Ns」としている。なお、Np、Nsの値は適宜設定可能であり、「Ns/Np」により各トランスT1〜T6の変圧比が決定される。図1中における各巻線の一方の端部側に付した黒点は、各巻線の極性を示している。このように、各巻線の極性は、一次巻線T11〜T61の第一巻線T1A〜T6Aの極性と第二巻線T1B〜T6Bの極性とが同じとなると共に、二次巻線T12〜T62の第一巻線T1C〜T6Cの極性と第二巻線T1D〜T6Dの極性とが同じとなるように設定されている。
一次側電源4は、各トランスT1〜T6の一次巻線T11〜T61に一次側電圧Vinを供給する電源である。そのため、一次側電圧Vinが印加される一次側電源4の正極線41は、各一次巻線T11〜T61における第一巻線T1A〜T6Aと第二巻線T1B〜T6Bとの接続部となる中点タップに接続されている。ここでは、正極線41に印加される一次側電圧Vinは、一次側電圧平滑コンデンサC7により平滑化される。本実施形態では、一次側電圧Vinは、後述する電動機駆動用電源23の電圧に比べて大幅に低い電圧、例えば数〔V〕〜数十〔V〕程度に設定されている。また、電源回路1は、各トランスT1〜T6の一次側電圧Vinを駆動制御するための配線として第一駆動線42と第二駆動線43とを有している。第一駆動線42は、各第一巻線T1A〜T6Aにおける中点タップとは反対側の端部(端点)に接続されていると共に、6個の第一巻線T1A〜T6Aに共通の第一電源スイッチング素子S1を介してグランドに接続されている。同様に、第二駆動線43は、各一次巻線T11〜T61の第二巻線T1B〜T6Bにおける中点タップとは反対側の端部(端点)に接続されていると共に、6個の第二巻線T1B〜T6Bに共通の第二電源スイッチング素子S2を介してグランドに接続されている。これにより、6個の一次巻線T11〜T61の第一巻線T1A〜T6A同士が一次側電源4に並列接続されていると共に、6個の一次巻線T11〜T61の第二巻線T1B〜T6B同士も一次側電源4に並列接続されている。なお、本実施形態の説明では、一次巻線T11〜T61又は二次巻線T12〜T62を構成する第一巻線T1A〜T6A、T1C〜T6C又は第二巻線T1B〜T6B、T1D〜T6Dにおける中点タップとは反対側の端部を適宜「端点」と呼ぶこととする。
第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2として、本実施形態では、FET(電界効果トランジスタ)を用いる。第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2は、電源制御回路CCにより駆動制御される。具体的には、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2は、電源制御回路CCから所定の駆動電圧(ゲート駆動電圧)が印加された際にオン状態となって第一駆動線42又は第二駆動線43をグランドに接続し、電源制御回路CCから駆動電圧が印加されない状態ではオフ状態となって第一駆動線42又は第二駆動線43をグランドから開放する。後述するように、電源制御回路CCは、第一電源スイッチング素子S1と第二電源スイッチング素子S2とを交互にオン状態とすることにより、プッシュプル方式の電源動作を行う。以上より、互いに並列接続された6個の第一巻線T1A〜T6Aに印加される電圧は第一電源スイッチング素子S1及び電源制御回路CCにより制御され、互いに並列接続された6個の第二巻線T1B〜T6Bに印加される電圧は第二電源スイッチング素子S2及び電源制御回路CCにより制御される。従って、本実施形態においては、電源制御回路CC及び第一電源スイッチング素子S1により本発明における第一電源制御部5が構成され、電源制御回路CC及び第二電源スイッチング素子S2により本発明における第二電源制御部6が構成されている。
各トランスT1〜T6における二次巻線T12〜T62から出力端子O1〜O6までの構成は、いずれも同じであるので、ここでは、第一トランスT1を代表として説明する。第一トランスT1の二次巻線T12の出力電圧V1が出力端子O1間に出力される。出力端子O1は、出力正極線51の出力側端部と出力負極線52の出力側端部とにより構成されている。二次巻線T12の第一巻線T1Cと第二巻線T1Dとの接続部となる中点タップは、出力負極線52に接続されている。二次巻線T12の第一巻線T1Cにおける中点タップとは反対側の端部(端点)は、出力端子O1側から二次巻線T12側へ流れる電流を規制する第一ダイオードD1を介して出力正極線51に接続されている。また、二次巻線T12の第二巻線T1Dにおける中点タップとは反対側の端部(端点)は、出力端子O1側から二次巻線T12側へ流れる電流を規制する第二ダイオードD2を介して出力正極線51に接続されている。第一ダイオードD1の出力線と第二ダイオードD2の出力線との接続部より出力端子O1側の線である出力正極線51には、第一インダクタL1が直列に接続されている。また、出力正極線51における第一インダクタL1より出力端子O1側において、出力正極線51と出力負極線52との間に第一出力平滑コンデンサC1が設けられている。第一インダクタL1及び第一出力平滑コンデンサC1は、出力電圧V1の平滑化のために設けられている。なお、第一インダクタL1を備えない構成としても好適である。
なお、第二トランスT2から第六トランスT6における、二次巻線T22〜T62から出力端子O2〜O6までの構成は、各部の名称を、適宜、第三ダイオードD3〜第十二ダイオードD12、第二インダクタL2〜第六インダクタL6、第二出力平滑コンデンサC2〜第六出力平滑コンデンサC6等に置き換えるだけであって、第一トランスT1の場合と同様である。よって、詳しい説明は省略する。
また、この電源回路1では、6個のトランスT1〜T6のいずれかの一次巻線T11〜T61側の配線の一部に断線や接触不良等の故障等が発生した場合であっても、当該故障が発生したトランスを含む各トランスT1〜T6の出力電圧V1〜V6が低下することを抑制できるように、各トランスT1〜T6のコアの飽和磁束密度を適切に設定している。具体的には、各トランスT1〜T6のコアは、各コアの飽和磁束密度Bsが必要飽和磁束密度Bnに対して「6/5」倍以上となるように設定している。ここで、「必要飽和磁束密度Bn」は、6個のトランスT1〜T6を構成する回路内に欠損箇所がない正常状態で一次巻線T11〜T61に流れる電流の最大値によっても磁気飽和を起こさないために最低限必要とされる飽和磁束密度のこととする。
ところで、本実施形態では、電源回路1がトランスを6個備える場合を例として説明しているが、電源回路1が複数個のトランスを備える場合の各トランスのコアの飽和磁束密度Bsの設定は、電源回路1が備えるトランスの個数Nと、各コアの必要飽和磁束密度Bnと、を用いて汎用的な式(1)として表すことができる。
Bs≧{1+1/(N−1)}Bn・・・(1)
ここで、Nは2以上の整数である。すなわち、この式(1)に示すように、各N個のトランスのコアは、各コアの飽和磁束密度Bsが必要飽和磁束密度Bnに対して{1+1/(N−1)}倍以上となるように設定する。このようなコアの飽和磁束密度Bsの設定は、コアの材質、構造、形状等を適切に設定することにより行う。
2.インバータ回路の構成
次に、本実施形態に係るインバータ回路2の構成について図2に基づいて説明する。このインバータ回路2は、電動機駆動用電源23の直流電圧を交流電圧に変換して電動機21に供給するための回路である。電動機駆動用電源23の電圧は、上述した一次側電圧Vinに対して大幅に高い電圧、例えば数百〔V〕等に設定されている。
インバータ回路2は、複数のインバータ用スイッチング素子3と複数のフリーホイールダイオード17とを備えている。ここでは、インバータ回路2は、電動機21の各相(U相、V相、W相の3相)のそれぞれについて一対のスイッチング素子、具体的には、U相用上アーム素子11及びU相用下アーム素子12、V相用上アーム素子13及びV相用下アーム素子14、並びにW相用上アーム素子15及びW相用下アーム素子16の6個のスイッチング素子を備えている。なお、本実施形態において、各素子11〜16を特に区別しない場合には、単にインバータ用スイッチング素子3と呼ぶことにする。これら6個のスイッチング素子3として、本実施形態では、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いる。各相用の上アーム素子11、13、15のエミッタと下アーム素子12、14、16のコレクタとが、電動機21の各相のコイルにそれぞれ接続されている。また、各相用の上アーム素子11、13、15のコレクタは電動機駆動用電源23の正極側に接続され、各相用の下アーム素子12、14、16のエミッタは電動機駆動用電源23の負極側に接続されている。また、各インバータ用スイッチング素子3には、それぞれフリーホイールダイオード17が並列接続されている。
各インバータ用スイッチング素子3のゲート・エミッタ間には、ゲート駆動回路20を介してゲート駆動電圧としての電源回路1の出力電圧V1〜V6が印加される。ゲート駆動回路20は、制御ユニット22から出力されるスイッチング制御信号としてのゲート駆動信号に従ってオン・オフ動作を行う。そして、ゲート駆動回路20がオン状態となったときに各インバータ用スイッチング素子3のゲート・エミッタ間に出力電圧V1〜V6が印加されて各インバータ用スイッチング素子3がオン状態となる。一方、ゲート駆動回路20がオフ状態となったときには各インバータ用スイッチング素子3のゲート・エミッタ間の電圧がゼロになり、各インバータ用スイッチング素子3がオフ状態となる。ここでは、各インバータ用スイッチング素子3は、ゲート駆動信号に従って、PWM(パルス幅変調)制御等に従ったスイッチング動作を行う。これにより、インバータ回路2は、電動機駆動用電源23の直流電圧を交流電圧に変換して電動機21に供給し、電動機21を駆動する。なお、電動機21が発電機として機能する際には、インバータ回路2は、発電された交流電圧を直流電圧に変換して電動機駆動用電源23に供給する。
インバータ回路2と電動機21の各相のコイルとの間を流れる各相電流は、電流センサ24により検出されて制御ユニット22へ出力される。なお、図2の例では、U相、V相の2相のみの電流を測定している。U相、V相、W相の3相電流は平衡状態にあり、瞬時の総和は零であるので、2相の電流を測定して残りの1相の電流は演算により求められる。また、電動機21のロータの各時点での磁極位置は、回転センサ25により検出されて制御ユニット22へ出力される。回転センサ25は、例えばレゾルバ等により構成される。ここで、磁極位置は、電気角上でのロータの回転角度を表している。
3.正常状態での電源回路の動作
次に、本実施形態に係る電源回路1の正常状態での動作について図3及び図4を用いて説明する。なお、図3並びに故障時の動作の説明に用いる図5及び図8の回路図では、電源回路1が備える6個のトランスT1〜T6の内、第一トランスT1及び第二トランスT2を除く残りのトランスT3〜T6に関する部分を省略して示している。また、図4並びに故障時の動作の説明に用いる図6、図7、図9及び図10は、電源回路1の動作中における各部の電圧又は電流の時間変化を示すタイムチャートである。ここでは、図4に示す各タイムチャートにおける電圧又は電流の値は、図3の回路図の各部に矢印で示される方向を基準として取得された値を示している。すなわち、電圧値に関しては、矢印の基端を基準電位(0〔V〕)とし、矢印の先端側の電位が基準電位より高ければ正、低ければ負の値とする。電流値に関しては、矢印の基端から先端側へ向かって流れる電流を正、それとは逆方向に流れる電流を負とする。このような記載方法は、図6及び図7のタイムチャートと図5の回路図との関係、並びに図9及び図10のタイムチャートと図8の回路図との関係でも同様である。
正常状態での動作中における6個のトランスT1〜T6の動作は同じであるので、ここでは、電源回路1の第一トランスT1に関する部分の動作についてのみ説明する。電源回路1の動作中は、電源制御回路CCにより、第一電源スイッチング素子S1と第二電源スイッチング素子S2とが交互にオン状態とされる。ここでは、各電源スイッチング素子S1、S2のオン・オフ動作波形の位相を180°ずらして設定すると共に、各電源スイッチング素子S1、S2のオンデューティーを50%未満に設定し、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onと第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onとの間にデッドタイムを設けている。なお、各電源スイッチング素子S1、S2のオンデューティーは、各電源スイッチング素子S1、S2のオン期間S1on、S2onの長さtonを各電源スイッチング素子S1、S2のオン・オフ動作の周期Tで除算して求められる。
まず、トランスT1の一次巻線T11側の動作について図4(a)〜(d)を用いて説明する。第一電源スイッチング素子S1がオン状態となった時には、第一巻線T1Aの端点の電位はグランドの電位(0〔V〕)となる。このとき、一次巻線T11の中点タップの電位は一次側電圧Vinに等しい。従って、図4(a)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、中点タップの電位を基準とする第一巻線T1Aの電圧V−T1Aは「−Vin〔V〕」となる。ここで、一次巻線T11の第一巻線T1Aと第二巻線T1Bとは、巻数が同じ(Np)であって極性も同じであるため、一次巻線T11の第二巻線T1Bには、相互誘導によって第一巻線T1Aと同じ大きさ及び向きの電圧が発生する。従って、図4(b)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、中点タップの電位を基準とする第二巻線T1Bの電圧V−T1Bは「Vin〔V〕」となる。またこのとき、図4(c)に示すように、第一巻線T1Aを中点タップ側から端点側へ流れる電流I−T1Aは、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。ここでは、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの最後に表れる電流I−T1Aの最大値を「Ip」とする。一方、このときには第二電源スイッチング素子S2はオフ状態であるので、第二巻線T1Bには電流は流れず、図4(d)に示すように、第二巻線T1Bを中点タップ側から端点側へ流れる電流I−T1Bは「0」となっている。
また、第二電源スイッチング素子S2がオン状態となった時には、第二巻線T1Bの端点の電位はグランドの電位(0〔V〕)となる。このとき、一次巻線T11の中点タップの電位は一次側電圧Vinに等しい。従って、図4(b)に示すように、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第二巻線T1Bの電圧V−T1Bは「−Vin〔V〕」となる。このとき、一次巻線T11の第一巻線T1Aには、相互誘導によって第二巻線T1Bと同じ大きさ及び向きの電圧が発生する。従って、図4(a)に示すように、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第一巻線T1Aの電圧V−T1Aは「Vin〔V〕」となる。またこのとき、図4(d)に示すように、第二巻線T1Bを流れる電流I−T1Bは、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。この第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onの最後に表れる電流I−T1Bの最大値は、電流I−T1Aの最大値と同じ「Ip」となる。一方、このときには第一電源スイッチング素子S1はオフ状態であるので、第一巻線T1Aには電流は流れず、図4(c)に示すように、第一巻線T1Aを流れる電流I−T1Aは「0」となっている。なお、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2の双方がオフ状態となるデッドタイムでは、電圧V−T1A、電圧V−T1B、電流I−T1A、及び電流I−T1Bはいずれも「0」となる。
次に、トランスT1の二次巻線T12側の動作について図4(e)〜(i)を用いて説明する。上記のとおり、第一電源スイッチング素子S1がオン状態となった時には、図4(c)に示すように、一次巻線T11の第一巻線T1Aを流れる電流I−T1Aが時間の経過に伴って次第に増加するように変化する。ここでは、一次巻線T11の第一巻線T1A及び第二巻線T1Bの巻数が「Np」、二次巻線T12の第一巻線T1C及び第二巻線T1Dの巻数が「Ns」である。従って、図4(e)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、トランスT1の相互誘導作用により、中点タップの電位を基準とする第一巻線T1Cの電圧V−T1Cは「−(Ns/Np)Vin〔V〕」となる。このとき、第一ダイオードD1は逆バイアス状態となるため、二次巻線T12の第一巻線T1Cには電流が流れず、図4(g)に示すように、第一ダイオードD1を出力正極線51側へ流れる電流I−D1は「0」となる。一方、図4(f)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、トランスT1の相互誘導作用により、中点タップの電位を基準とする第二巻線T1Dの電圧V−T1Dは「(Ns/Np)Vin〔V〕」となる。このとき、第二ダイオードD2は順バイアス状態となるため、二次巻線T12の第二巻線T1Dには、中点タップから端点へ向かう電流が流れる。具体的には、図4(h)に示すように、第二ダイオードD2を出力正極線51側へ流れる電流I−D2は、第一電源スイッチング素子S1がオン状態となる直前に第一インダクタL1を流れていた電流I−L1(図4(i)参照)と同じ値まで瞬間的に立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。
また、第二電源スイッチング素子S2がオン状態となった時には、図4(d)に示すように、一次巻線T11の第二巻線T1Bを流れる電流I−T1Bが時間の経過に伴って次第に増加するように変化する。ここでは、一次巻線T11の第一巻線T1A及び第二巻線T1Bの巻数が「Np」、二次巻線T12の第一巻線T1C及び第二巻線T1Dの巻数が「Ns」である。従って、図4(f)に示すように、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、トランスT1の相互誘導作用により、中点タップの電位を基準とする第二巻線T1Dの電圧V−T1Dは「−(Ns/Np)Vin〔V〕」となる。このとき、第二ダイオードD2は逆バイアス状態となるため、二次巻線T12の第二巻線T1Dには電流が流れず、図4(h)に示すように、第二ダイオードD2を出力正極線51側へ流れる電流I−D2は「0」となる。一方、図4(e)に示すように、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、トランスT1の相互誘導作用により、中点タップの電位を基準とする第一巻線T1Cの電圧V−T1Cは「(Ns/Np)Vin〔V〕」となる。このとき、第一ダイオードD1は順バイアス状態となるため、二次巻線T12の第一巻線T1Cには、中点タップから端点へ向かう電流が流れる。具体的には、図4(g)に示すように、第一ダイオードD1を出力正極線51側へ流れる電流I−D1は、第二電源スイッチング素子S2がオン状態となる直前に第一インダクタL1を流れていた電流I−L1(図4(i)参照)と同じ値まで瞬間的に立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。
そして、図4(i)に示すように、上述した第一ダイオードD1を通って流れる電流I−D1と第二ダイオードD2を通って流れる電流I−D2とを合わせた電流が、出力正極線51のインダクタL1を流れる電流I−L1となる。なお、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2の双方がオフ状態となるデッドタイムでは、出力正極線51を流れる電流I−L1の変化を抑制するインダクタL1の作用により、インダクタL1より出力端子O1側には、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2の一方がオン状態とされていたときに流れていた電流を初期値として、時間の経過に伴って次第に減少する電流I−L1が流れる。このような電流I−L1をインダクタL1に流すために、図4(g)及び(h)に示すように、第一巻線T1C及び第一ダイオードD1を通る経路と、第二巻線T1D及び第二ダイオードD2を通る経路とに、当該電流I−L1を所定の割合で分割した電流が流れる。
以上により、出力正極線51と出力負極線52との間、すなわち出力端子O1間には、インダクタL1及び出力平滑コンデンサC1によって平滑化された出力電圧V1が出力される。この出力電圧V1は、出力負極線52の電位を基準とした出力正極線51の電位であり、下記式(2)に示される値となる。ここで、「ton/T」は、各電源スイッチング素子S1、S2のオンデューティーに相当する。なお、説明の簡略化のため、ここでは第一ダイオードD1及び第二ダイオードD2の順方向電圧はいずれも「0〔V〕」として考えている。
V1=2(ton/T)(Ns/Np)Vin〔V〕・・・(2)
また、残りの5個のトランスT2〜T6について全く同様に動作し、それぞれの出力電圧V2〜V6は、V1と同じ値となる。
4.一次巻線の一方の巻線が故障した際の電源回路の動作
次に、一次巻線T11〜T61の第一巻線T1A〜T6A及び第二巻線T1B〜T6Bの一方が故障した際の電源回路1の動作について図5〜図7を用いて説明する。ここでは、図5に示すように、第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第二巻線T1Bが故障によって機能不良となった場合を例として説明する。
まず、故障が発生した第一トランスT1の動作について、図6のタイムチャートに基づいて説明する。なお、図6は、正常状態での第一トランスT1の動作を示す図4に対応しているが、一次巻線T11の第二巻線T1Bが機能していないため、第二巻線T1Bの電圧V−T1B、及び第二巻線T1Bを流れる電流I−T1Bは示していない。
第一トランスT1の一次巻線T11に故障が発生した場合であっても、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2は、正常状態での動作中と同様に、電源制御回路CCにより交互にオン状態とされる。そして、第一電源スイッチング素子S1がオン状態となった時には、一次巻線T11の第一巻線T1Aの端点の電位はグランドの電位(0〔V〕)となり、このときの一次巻線T11の中点タップの電位は一次側電圧Vinに等しい。従って、図6(a)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、中点タップの電位を基準とする第一巻線T1Aの電圧V−T1Aは「−Vin〔V〕」となる。またこのとき、図6(b)に示すように、第一巻線T1Aを中点タップ側から端点側へ流れる電流I−T1Aは、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。このような第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの動作は、上述した正常状態と同様である。よって、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの最後に表れる電流I−T1Aの最大値は「Ip」となる。
一方、第二電源スイッチング素子S2がオン状態となった時には、本来機能すべき一次巻線T11の第二巻線T1Bが機能しないため、第一トランスT1単体では、一次巻線T11に電圧は発生しない。しかし、正常状態での動作として既に説明したとおり、故障がない他のトランスT2〜T6においては、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第二巻線T2B〜T6Bの電圧は「−Vin〔V〕」となり(図7(b)参照)、相互誘導によって第一巻線T2A〜T6Aの電圧は「Vin〔V〕」となる(図7(a)参照)。従って、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、各トランスT2〜T6の一次巻線T21〜T61における第一巻線T2A〜T6Aの端点の電位は、第二巻線T2B〜T6Bの端点電位であるグランド電位(0〔V〕)に対して「2Vin〔V〕」となる。これにより、正常なトランスT2〜T6の第一巻線T2A〜T6Aの端点と電気的に接続されている第一トランスT1の第一巻線T1Aの端点の電位も同じ電位「2Vin〔V〕」となる。この電位は、第一トランスT1の一次巻線T11の中点タップの電位「Vin〔V〕」に対して「Vin〔V〕」高い電位である。従って、図6(a)に示すように、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第一トランスT1の一次巻線T11における第一巻線T1Aの電圧V−T1Aは、「Vin〔V〕」となる。このように、第一トランスT1において、一次巻線T11の第二巻線T1Bが機能しない場合にも、一次巻線T11の第一巻線T1Aには正常状態と同様の電圧が発生する。
ところで、このとき第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第一巻線T1Aの端点の電位は、当該第一巻線T1Aにより発生した電位ではなく、当該第一巻線T1Aの端点に接続された他のトランスT2〜T6の電位によって持ち上げられたことによる電位である。従って、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第一巻線T1Aに、端点から中点タップへ向かう負の電流I−T1Aが流れる。この電流I−T1Aは、絶対値としてみた場合、図6(b)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。そして、この第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onの最後に表れる電流I−T1Aの最大値は「Ip」(符合を考慮すれば「−Ip」)となる。ここで、図3に示すように、正常状態において、第二巻線T1Bを流れる電流I−T1Bは基準方向を電流I−T1Aと反対としている。従って、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onにおいて第一巻線T1Aに流れる電流I−T1Aは、正常状態で第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第二巻線T1Bに流れる電流I−T1Bと大きさ及び向きが同じとなる。なお、後述するように、このときに第一巻線T1Aに流れる電流は、当該第一巻線T1Aに接続された他のトランスT1〜T6の一次巻線T21〜T61から流れ込む。
以上のように、この電源回路1の構成によれば、第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第二巻線T1Bが機能しない場合には、正常状態で第二巻線T1Bに流れる電流I−T1Bと同じ電流が第一巻線T1Aに流れる。すなわち、第一巻線T1Aが第二巻線T1Bの働きを兼ねた動作を行う。これにより、図6(c)〜(g)に示すように、第一トランスT1の二次巻線T12側では、正常状態のときと全く同じ動作が行われる(図4(e)〜(i)参照)。従って、出力正極線51と出力負極線52との間、すなわち出力端子O1間には、インダクタL1及び出力平滑コンデンサC1によって平滑化された出力電圧V1が正常状態のときと同様に出力される。
次に、故障が発生していないトランスT2〜T6の動作について、第二トランスT2を代表として図7のタイムチャートに基づいて説明する。なお、残りのトランスT3〜T6の動作は、第二トランスT2と同様であるので説明を省略する。
上記のとおり、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2は、電源制御回路CCにより交互にオン状態とされる。そして、第一電源スイッチング素子S1がオン状態となった時には、一次巻線T21の第一巻線T2Aの端点の電位はグランドの電位(0〔V〕)となり、このときの一次巻線T21の中点タップの電位は一次側電圧Vinに等しい。従って、図7(a)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、中点タップの電位を基準とする第一巻線T2Aの電圧V−T2Aは「−Vin〔V〕」となる。ここで、一次巻線T21の第一巻線T2Aと第二巻線T2Bとは、巻数が同じ(Np)であって極性も同じであるため、一次巻線T21の第二巻線T2Bには、相互誘導によって第一巻線T2Aと同じ大きさ及び向きの電圧が発生する。従って、図7(b)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、中点タップの電位を基準とする第二巻線T2Bの電圧V−T2Bは「Vin〔V〕」となる。またこのとき、図7(c)に示すように、第一巻線T2Aを中点タップ側から端点側へ流れる電流I−T2Aは、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。このような第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの動作は、上述した正常状態と同様である(図4(a)及び(b)参照)。よって、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの最後に表れる電流I−T2Aの最大値は「Ip」となる。一方、このときには第二電源スイッチング素子S2はオフ状態であるので、第二巻線T2Bには電流は流れず、図7(d)に示すように、第二巻線T2Bを中点タップ側から端点側へ流れる電流I−T2Bは「0」となっている。
第二電源スイッチング素子S2がオン状態となった時には、第二巻線T2Bの端点の電位はグランドの電位(0〔V〕)となり、このときの一次巻線T21の中点タップの電位は一次側電圧Vinに等しい。従って、図7(b)に示すように、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第二巻線T2Bの電圧V−T2Bは「−Vin〔V〕」となる。このとき、一次巻線T21の第一巻線T2Aには、相互誘導によって第二巻線T2Bと同じ大きさ及び向きの電圧が発生する。従って、図7(a)に示すように、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第一巻線T2Aの電圧V−T2Aは「Vin〔V〕」となる。このような第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onにおける第二巻線T2Bの電圧V−T2B及び第一巻線T2Aの電圧V−T2Aの動作は、上述した正常状態と同様である(図4(a)及び(b)参照)。一方、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onにおける第一巻線T2Aを流れる電流I−T2A及び第二巻線T2Bを流れる電流I−T2Bは、正常状態とはやや異なる。
すなわち、上述のとおり、このときの第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第一巻線T1Aには、端点から中点タップへ向かう負の電流I−T1Aが流れる。この電流I−T1Aは、絶対値としてみた場合、図6(b)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。この電流I−T1Aの最大値は「Ip」(符合を考慮すれば「−Ip」)となっている。そして、この電流I−T1Aは、第一トランスT1以外の他のトランスT2〜T6の一次巻線T21〜T61を通って第一トランスT1の一次巻線T11へ流れ込む。具体的には、第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第一巻線T1Aを流れる電流I−T1Aは、残りの5個のトランスT2〜T6の一次巻線T21〜T6を構成する第一巻線T2A〜T6Aのそれぞれに均等に分割されて、すなわち5等分されて流れる。これにより、第一電源スイッチング素子S1がオフ状態であるにも関わらず、図7(c)に示すように、第二トランスT2の一次巻線T21を構成する第一巻線T2Aには、第一トランスT1の第一巻線T1Aを流れる電流I−T1Aの「1/5」の値の電流I−T2Aが中点タップから端点へ向かう方向に流れる。従って、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onの最後に表れる電流I−T2Aの最大値は「Ip/5」となる。
一方、このとき第二トランスT2の一次巻線T21を構成する第二巻線T2Bを中点タップから端点へ向かう方向に流れる電流I−T2Bは、図7(d)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。このような電流I−T2Bの動作自体は正常状態と類似している。但し、このとき第二巻線T2Bには、正常状態で流れる電流(最大値は「Ip」)に加えて、第一巻線T2Aを流れる電流I−T2Aの増加分に応じた電流(最大値は「Ip/5」)が更に流れる。ここで、電流I−T2Aの増加分に応じた電流は、当該電流I−T2Aとは反対方向、すなわち第二巻線T2Bを中点タップから端点へ向かう方向に流れる。これにより、第二巻線T2Bを流れる電流I−T2Bは、正常状態で流れる電流値に対して20%(1/5)増となる。従って、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onの最後に表れる電流I−T2Bの最大値は「6Ip/5」となる。
そして、図7(e)〜(i)に示すように、第二トランスT2の二次巻線T22側では、正常状態のときと全く同じ動作が行われる(図4(e)〜(i)参照)。従って、出力正極線51と出力負極線52との間、すなわち出力端子O2間には、インダクタL2及び出力平滑コンデンサC2によって平滑化された出力電圧V2が正常状態のときと同様に出力される。
なお、以上では、第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第二巻線T1Bが故障した場合を例として説明したが、当該一次巻線T11の第一巻線T1Aが故障によって機能不良となった場合の電源回路1の動作も同様である。また、第一トランスT1以外のいずれかのトランスT2〜T6について、一次巻線T21〜T61の第一巻線T2A〜T6A及び第二巻線T2B〜T6Bのいずれか一方が故障によって機能不良となった場合の電源回路1の動作も同様である。
ところで、本実施形態では、電源回路1がトランスを6個備える場合を例として説明しているが、上記のようにいずれかのトランスの一次巻線を構成する第一巻線及び第二巻線の一方が故障した際に、他の故障していないトランスの一次巻線に流れる電流の最大値は、電源回路1が備えるトランスの個数Nと、全てのトランスが正常状態であるときに一次巻線を構成する第一巻線及び第二巻線のそれぞれに流れる電流の最大値「Ip」と、を用いて汎用的な式として表すことができる。すなわち、いずれか一つのトランスの一次巻線を構成する第一巻線及び第二巻線の一方が故障し他方が正常である場合において、他の故障していないトランスの一次巻線を構成する第一巻線及び第二巻線の一方を故障側巻線、他方を正常側巻線とすると、故障していない各トランスの正常側巻線に流れる電流の最大値は「Ip」となる。一方、上記のとおり、故障していない(N−1)個のトランスのそれぞれの故障側巻線には、故障したトランスに流れる電流が均等に分割されて、すなわち(N−1)等分されて流れることから、正常状態であるときの電流の最大値「Ip」に「{1/(N−1)}Ip」を加算した電流が最大値として流れることになる。すなわち、故障していない各トランスの故障側巻線に流れる電流の最大値は「{1+1/(N−1)}Ip」となる。従って、故障していない各トランスの一次巻線全体として見た場合における電流の最大値も「{1+1/(N−1)}Ip」となる。
5.中点タップが故障した際の電源回路の動作
次に、一次巻線T11〜T61の中点タップが故障した際の電源回路1の動作について図8〜図10を用いて説明する。ここでは、図8に示すように、第一トランスT1の一次巻線T11の中点タップが故障によって機能不良となり、一次側電源4からの一次側電圧Vinが第一トランスT1の一次巻線T11に印加されない場合を例として説明する。
まず、故障が発生した第一トランスT1の動作について、図9のタイムチャートに基づいて説明する。なお、図9は、正常状態での第一トランスT1の動作を示す図4に対応しているが、ここでは一次巻線T11の中点タップが機能していないため、一次巻線T11に作用する電圧は、中点タップを基準とせず、第二巻線T1Bの端点の電位を基準とする一次巻線T11の電圧V−T1ABとして表す。
第一トランスT1の一次巻線T11に故障が発生した場合であっても、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2は、正常状態での動作中と同様に、電源制御回路CCにより交互にオン状態とされる。そして、第一電源スイッチング素子S1がオン状態となった時には、第一トランスT1の一次巻線T11における第一巻線T1Aの端点の電位がグランドの電位(0〔V〕)となり、第二電源スイッチング素子S2がオン状態となった時には、第一トランスT1の一次巻線T11における第二巻線T1Bの端点の電位がグランドの電位(0〔V〕)となる。しかし、本例では、一次巻線T11の中点タップが故障により機能しないために、一次側電源4からの一次側電圧Vinが第一トランスT1の一次巻線T11に印加されず、第一トランスT1単体では一次巻線T11に電圧は発生しない。
一方、正常状態での動作として既に説明したとおり、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、故障がない他のトランスT2〜T6では、相互誘導によって第二巻線T2B〜T6Bの電圧は「Vin〔V〕」となり(図10(b)参照)、グランドに対する電位は「2Vin〔V〕」となる。同様に、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、相互誘導によって第一巻線T2A〜T6Aの電圧は「Vin〔V〕」となり(図10(a)参照)、グランドに対する電位は「2Vin〔V〕」となる。そして、故障した第一トランスT1の一次巻線T11も、正常なトランスT2〜T6の一次巻線T21〜T61と電気的に接続されているため、第一トランスT1の一次巻線T11の両端の電位は、正常な他のトランスT2〜T6の一次巻線T21〜T61の両端の電位と同じになる。すなわち、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、第一トランスT1の一次巻線T11における第二巻線T1Bの端点の電位が「2Vin〔V〕」となり、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第一トランスT1の一次巻線T11における第一巻線T1Aの端点の電位が「2Vin〔V〕」となる。従って、図9(a)に示すように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、第一トランスT1の一次巻線T11の電圧V−T1ABは「−2Vin〔V〕」となり、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、第一トランスT1の一次巻線T11の電圧V−T1ABは「2Vin〔V〕」となる。このように、第一トランスT1において中点タップが機能しない場合にも、一次巻線T11の両端には、正常状態と同様の電圧が発生する。
ところで、このときの第一トランスT1の一次巻線T11における高い側の電位(2Vin〔V〕)は、当該一次巻線T11により発生した電位ではなく、当該一次巻線T11の端点に接続された他のトランスT2〜T6の電位によって持ち上げられたことによる電位である。従って、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは、一次巻線T11に、第二巻線T1Bの端点から第一巻線T1Aの端点へ向かう正の電流I−T1ABが流れる。この電流I−T1ABは、図9(b)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。そして、この第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの最後に表れる電流I−T1ABの最大値は「Ip/2」となる。同様に、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは、一次巻線T11に、第一巻線T1Aの端点から第二巻線T1Bの端点へ向かう負の電流I−T1ABが流れる。この電流I−T1ABは、絶対値としてみた場合、図9(b)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。そして、この第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onの最後に表れる電流I−T1ABの最大値は「Ip/2」(符合を考慮すれば「−Ip/2」)となる。
ここでは、図8に示すように、第一トランスT1の一次巻線T11は、中点タップが機能せず、一次巻線T11を構成する第一巻線T1Aと第二巻線T1Bとが一体として機能する状態となっている。従って、この一次巻線T11は、正常状態での第一巻線T1A又は第二巻線T1Bに対して、巻数が2倍(2Np)であって両端の電圧も2倍(2Vin〔V〕)となるため、流れる電流は大きさが「1/2」となっている。なお、後述するように、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1on及び第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onに一次巻線T11に流れる電流は、当該一次巻線T11に接続された他のトランスT1〜T6の一次巻線T21〜T61から流れ込む。
以上のように、この電源回路1の構成によれば、第一トランスT1の一次巻線T11の中点タップが機能しない場合には、一次巻線T11は巻数が2倍(2Np)であって流れる電流I−T1ABの大きさが「1/2」となっている。これにより、一次巻線T11側の動作は正常状態のときと異なっているが、第一トランスT1の二次巻線T12側では、図9(c)〜(g)に示すように、正常状態のときと全く同じ動作が行われる(図4(e)〜(i)参照)。従って、出力正極線51と出力負極線52との間、すなわち出力端子O1間には、インダクタL1及び出力平滑コンデンサC1によって平滑化された出力電圧V1が正常状態のときと同様に出力される。
次に、故障が発生していないトランスT2〜T6の動作について、第二トランスT2を代表として図10のタイムチャートに基づいて説明する。なお、残りのトランスT3〜T6の動作は、第二トランスT2と同様であるので説明を省略する。
上記のとおり、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2は、電源制御回路CCにより交互にオン状態とされる。そして、図10(a)及び(b)に示すように、このとき、故障が発生していない第二トランスT2の一次巻線T21を構成する第一巻線T2Aの電圧V−T2A、及び第二巻線T2Bの電圧V−T2Bの動作は、正常状態と同様である(図4(a)及び(b)参照)。一方、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1on及び第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onにおける、第一巻線T2Aを流れる電流I−T2A及び第二巻線T2Bを流れる電流I−T2Bは、正常状態とはやや異なる。
すなわち、上述のとおり、第一トランスT1の一次巻線T11には、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onでは第二巻線T1Bの端点から第一巻線T1Aの端点へ向かう正の電流I−T1AB、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onでは第一巻線T1Aの端点から第二巻線T1Bの端点へ向かう負の電流I−T1ABが流れる。この電流I−T1ABは、絶対値としてみた場合、図9(b)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。この電流I−T1ABの絶対値の最大値は「Ip/2」となっている。そして、この電流I−T1ABは、第一トランスT1以外の他のトランスT2〜T6の一次巻線T21〜T61を通って第一トランスT1の一次巻線T11へ流れ込む。具体的には、第一トランスT1の一次巻線T11を構成する第一巻線T1Aを流れる電流I−T1ABは、残りの5個のトランスT2〜T6の一次巻線T21〜T6を構成する第一巻線T2A〜T6Aのそれぞれに均等に分割されて、すなわち5等分されて流れる。
これにより、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onには、第二電源スイッチング素子S2がオフ状態であるにも関わらず、図10(d)に示すように、第二トランスT2の一次巻線T21を構成する第二巻線T2Bには、第一トランスT1の一次巻線T11を流れる電流I−T1ABの「1/5」の値の電流I−T2Bが中点タップから端点へ向かう方向に流れる。従って、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの最後に表れる電流I−T2Bの最大値は「Ip/10」となる。一方、このとき第二トランスT2の一次巻線T21を構成する第一巻線T2Aを中点タップから端点へ向かう方向に流れる電流I−T2Aは、図10(c)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。このような電流I−T2Aの動作自体は正常状態と類似している。但し、このとき第一巻線T2Aには、正常状態で流れる電流(最大値は「Ip」)に加えて、第二巻線T2Bを流れる電流I−T2Bの増加分に応じた電流(最大値は「Ip/10」)が更に流れる。ここで、電流I−T2Bの増加分に応じた電流は、当該電流I−T2Bとは反対方向、すなわち第一巻線T2Aを中点タップから端点へ向かう方向に流れる。これにより、第一巻線T2Aを流れる電流I−T2Aは、正常状態で流れる電流値に対して10%(1/10)増となる。従って、第一電源スイッチング素子S1のオン期間S1onの最後に表れる電流I−T2Aの最大値は「11Ip/10」となる。
同様に、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onには、第一電源スイッチング素子S1がオフ状態であるにも関わらず、図10(c)に示すように、第二トランスT2の一次巻線T21を構成する第一巻線T2Aには、第一トランスT1の一次巻線T11を流れる電流I−T1ABの「1/5」の値の電流I−T2Aが中点タップから端点へ向かう方向に流れる。一方、このとき第二トランスT2の一次巻線T21を構成する第二巻線T2Bを中点タップから端点へ向かう方向に流れる電流I−T2Bは、図10(d)に示すように、瞬間的に一定値まで立ち上がった後、時間の経過に伴って次第に増加するように流れる。このとき第二巻線T2Bには、正常状態で流れる電流(最大値は「Ip」)に加えて、第一巻線T2Aを流れる電流I−T2Aの増加分に応じた電流(最大値は「Ip/10」)が更に流れる。これにより、第二巻線T2Bを流れる電流I−T2Bは、正常状態で流れる電流値に対して10%(1/10)増となる。従って、第二電源スイッチング素子S2のオン期間S2onの最後に表れる電流I−T2Bの最大値は「11Ip/10」となる。
そして、図10(e)〜(i)に示すように、第二トランスT2の二次巻線T22側では、正常状態のときと全く同じ動作が行われる(図4(e)〜(i)参照)。従って、出力正極線51と出力負極線52との間、すなわち出力端子O2間には、インダクタL2及び出力平滑コンデンサC2によって平滑化された出力電圧V2が正常状態のときと同様に出力される。
なお、以上では、第一トランスT1における一次巻線T11の中点タップが故障した場合を例として説明したが、第一トランスT1以外のいずれかのトランスT2〜T6について、一次巻線T21〜T61の中点タップが故障によって機能不良となった場合の電源回路1の動作も同様である。また、中点タップそのものが故障した場合だけでなく、一次側電源4の正極端子からいずれかのトランスT1〜T6の中点タップまでの配線のいずれかの部位が故障した場合についても同様である。
ところで、本実施形態では、電源回路1がトランスを6個備える場合を例として説明しているが、上記のようにいずれかのトランスの一次巻線の中点タップが故障した際に、他の故障していないトランスの一次巻線に流れる電流の最大値は、電源回路1が備えるトランスの個数Nと、全てのトランスが正常状態であるときに一次巻線を構成する第一巻線及び第二巻線のそれぞれに流れる電流の最大値「Ip」と、を用いて汎用的な式として表すことができる。すなわち、いずれか一つのトランスにおける一次巻線の中点タップが故障した場合において、故障していない(N−1)個のトランスのそれぞれの一次巻線の第一巻線又は第二巻線には、故障したトランスに流れる電流が均等に分割されて、すなわち(N−1)等分されて流れることから、正常状態であるときの電流の最大値「Ip」に「〔1/{2(N−1)}〕Ip」を加算した電流が最大値として流れることになる。すなわち、故障していない各トランスの故障側巻線に流れる電流の最大値は「〔1+1/{2(N−1)}〕Ip」となる。従って、故障していない各トランスの一次巻線全体として見た場合における電流の最大値も「〔1+1/{2(N−1)}〕Ip」となる。
6.各トランスのコアの設定
以上のとおり、いずれかのトランスの一次巻線を構成する第一巻線及び第二巻線の一方が故障した際に故障していないトランスの一次巻線に流れる電流の最大値の方が、いずれかのトランスの一次巻線の中点タップが故障した際に故障していないトランスの一次巻線に流れる電流の最大値よりも大きい。そして、このような故障していないトランスの一次巻線に流れる電流の最大値は、上記のとおり、「{1+1/(N−1)}Ip」となる。よって、この「{1+1/(N−1)}Ip」によって各トランスのコアの磁束飽和が生じないように、各コアの飽和磁束密度Bsを設定すれば、いずれかのトランスの一次巻線又はその周辺に断線や接触不良等の故障が発生した場合にも、各トランスの動作を保証することができる。
ここで、各トランスのコアに流れる磁束は、各トランスの巻線に流れる電流に比例する。そこで、この電源回路1では、上記の式(1)に示すとおり、各トランスのコアの飽和磁束密度Bsを、N個のトランスを構成する回路内に欠損箇所がない正常状態で一次巻線に流れる電流の最大値Ipによっても磁気飽和を起こさないために最低限必要とされる必要飽和磁束密度Bnに対して{1+1/(N−1)}倍以上に設定している。本実施形態では、電源回路1は6個のトランスT1〜T6を備えている(N=6)。従って、各トランスT1〜T6のコアは、各コアの飽和磁束密度Bsが必要飽和磁束密度Bnに対して「6/5」倍以上となるように設定している。
各コアの飽和磁束密度Bsをこのように設定することにより、複数のトランスの一次巻線のいずれかの部位が故障した際に、当該故障した一次巻線に流れる電流が、故障していないトランスの一次巻線に等分されて流されることによって故障していないトランスの一次巻線のコアが磁気飽和を起こすことが防止される。よって、故障したトランスの一次巻線を流れる電流を他の故障していないトランスから供給することができ、上記のように、故障したトランスの一次巻線に故障していないトランスと類似する動作を確実に行わせることが可能となっている。
以上では、各トランスのコアの飽和磁束密度Bsの下限値の設定について説明した。一方、各トランスのコアの飽和磁束密度Bsの上限値に関しては特に制限はなく、自由に設定することが可能である。従って、コアの飽和磁束密度Bsが上述した下限値以上となる範囲内で、製造の容易性やコスト等を考慮して適切な材質、構造、形状等を設定すると好適である。但し、上記のように一次巻線が故障した際であっても正常状態と同様の出力電圧を確保可能な状態であって一つのトランスの一次巻線に流れる最大の電流値を考えると、当該最大電流値は「N・Ip」となる。このような最大電流値(N・Ip)は、N個のトランスの一次巻線の内で1個のみが故障がなく、残りの(N−1)個の一次巻線における第一巻線及び第二巻線の一方が故障した状態において、故障がない一次巻線を流れる電流値に相当する。そこで、このような最大電流値(N・Ip)によって各トランスのコアの磁束飽和が生じないように、各コアの飽和磁束密度Bsを設定すれば、上記のように(N−1)個のトランスの一次巻線に故障が発生した場合にも、各トランスの動作を保証することができる。逆に、正常状態と同様の出力電圧を確保可能な状態で、このような最大電流値(N・Ip)を超える電流が一次巻線に流れることはなく、これ以上の電流値を想定して各トランスのコアの飽和磁束密度Bsを設定することは不要である。この点から、各トランスのコアの飽和磁束密度Bsは、必要飽和磁束密度Bnに対してN倍以下に設定されていると好適である。この場合、各トランスのコアの飽和磁束密度Bsの設定は、上述した下限値の設定と併せて、下記の式(3)により表すことができる。
{1+1/(N−1)}Bn≦Bs≦N・Bn・・・(3)
なお、上記のような設定以外にも、例えば、N個のトランスの内の(N/2)個のトランスの一次巻線の故障までを許容する設定とする場合には、各トランスのコアの飽和磁束密度Bsは、必要飽和磁束密度Bnに対して2倍以下に設定されていると好適である。このように、各トランスのコアの飽和磁束密度Bsの上限値は、電源回路1の使用状況等に鑑みてどの程度の故障までを許容するかに応じて適宜設定すると好適である。
7.その他の実施形態
(1)上記の実施形態では、電源回路1が6個のトランスT1〜T6を備える場合を例として主に説明し、数式等に関する一部の説明のみについてトランスの個数をN個(Nは2以上の整数)に一般化して説明した。当然ながら、本発明に係る電源回路1が備えるトランスの個数は6個に限定されるものではなく、2個以上のあらゆる個数について同様に適用することが可能である。従って、例えば、電源回路1がトランスを4個備え、或いは12個備える構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(2)上記の実施形態では、第一電源スイッチング素子S1及び第二電源スイッチング素子S2としてFETを用いる場合を例として説明した。しかし、これらのスイッチング素子の具体的構成はこれに限定されるものではなく、例えば、IGBTやバイポーラ型トランジスタ等のように、公知の各種構造のパワートランジスタを好適に用いることができる。同様に、インバータ回路2の各インバータ用スイッチング素子3としても、IGBTの他に、FETやバイポーラ型トランジスタ等の公知の各種構造のパワートランジスタを好適に用いることができる。
(3)上記の実施形態では、本発明に係る電源回路1による駆動対象を、電動機21の駆動用のインバータ回路2とする場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、電源装置等のような公知の各種用途のインバータ回路における、複数のインバータ用スイッチング素子を駆動するためのインバータ駆動用の電源回路として、本発明は好適に用いることが可能である。
本発明は、インバータ回路を構成する複数のインバータ用スイッチング素子を駆動するためのインバータ駆動用電源回路として好適に利用可能である。
1:インバータ駆動用電源回路
2:インバータ回路
3:インバータ用スイッチング素子
4:一次側電源
5:第一電源制御部
6:第二電源制御部
T1〜T6:トランス
T11〜T61:一次巻線
T1A〜T6A:一次巻線の第一巻線
T1B〜T6B:一次巻線の第二巻線
T12〜T62:二次巻線
T1C〜T6C:二次巻線の第一巻線
T1D〜T6D:二次巻線の第二巻線
V1〜V6:出力電圧

Claims (1)

  1. インバータ回路を構成する複数のインバータ用スイッチング素子を駆動するためのインバータ駆動用電源回路であって、
    プッシュプル方式に対応し、一次巻線と二次巻線とのそれぞれに第一巻線と第二巻線とを有し、前記二次巻線の出力電圧を前記インバータ用スイッチング素子に供給するN個(Nは2以上の整数)のトランスを備え、
    N個の前記一次巻線の前記第一巻線同士が第一電源制御部により制御される一次側電源に並列接続されると共に、N個の前記一次巻線の前記第二巻線同士が第二電源制御部により制御される一次側電源に並列接続され、
    前記各トランスのコアの飽和磁束密度が、N個の前記トランスを構成する回路内に欠損箇所がない正常状態で前記一次巻線に流れる電流の最大値によっても磁気飽和を起こさないために最低限必要とされる必要飽和磁束密度に対して{1+1/(N−1)}倍以上に設定されているインバータ駆動用電源回路。
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