JP2010277953A - セル電気情報検出用コネクタユニットおよび燃料電池スタック装置 - Google Patents

セル電気情報検出用コネクタユニットおよび燃料電池スタック装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スタックが積層方向に膨張および収縮するときであっても容易に対処できるセル電気情報検出用コネクタユニットおよび燃料電池スタック装置を提供する。
【解決手段】セル電気情報検出用コネクタユニット4は、スタック2に対向するように配置される固定ベース40と、固定ベース40に設けられ、スタック2のセル20に電気的に接続される複数のコネクタ45と各コネクタ45に繋がる複数の導電通路43とを有する電気部品42とを有する。固定ベース40の積層方向(矢印X方向)の一端部40eは、固定ベース40をスタック2に固定する固定具71を有する。固定ベース40の積層方向の他端部40fは、スタック2に対する相対位置を積層方向において調整可能な構造とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、スタックのセルの電圧等の電気情報を検出するために使用されるセル電気情報検出用コネクタユニット、および、セル電気情報検出用コネクタユニットを搭載する燃料電池スタック装置に関する。
燃料電池システムでは、スタックを構成する複数のセルの電圧を電気情報としてモニターすることにしている。そこで、特許文献1は、セルを積層方向に積層させたスタックに取り付けられる端子ユニットを開示する。この端子ユニットは、スタックに積層方向に沿って形成された長溝に嵌合するホルダと、スタックの各セルに対面するように積層方向に沿って並設された複数個の金属製端子とを有する。ホルダがスタックに保持されたとき、金属端子はセルのそれぞれに電気的に繋がるため、各セルの電圧モニターが可能とされる。
特許文献2は、アノードにのみ端子を有する第1のセルをアノード側端部から積層させると共に、カソードにのみ端子を有する第2のセルをカソード側端部から積層させることにしている。特許文献3は、スタックを構成するセパレータに突起状の電圧測定端子を設け、電圧測定端子に接続された複数の測定コードを共通の接続部に接続した構造の燃料電池スタックを開示している。
特開2007−87858号公報 特開2006−54113号公報 特開2000−223141号公報
スタックの発電時には、スタックは積層方向に膨張する傾向がある。スタックの発電停止時には、膨張したスタックは積層方向に収縮する傾向がある。近年、高出力化のため、スタックを構成するセルの積層数が増加しているが、セルの積層数が増加すると、スタックの膨張量および収縮量は増加し、無視できない大きさとなり得る。この場合、スタック装置に取り付けられているセル電気情報検出用コネクタユニットも、スタックの膨張および収縮に対して容易に相対変位することが要請される。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、スタックが積層方向に膨張および収縮する量が増加しているときであっても、その膨張および収縮に容易に対処することができるセル電気情報検出用コネクタユニットおよび燃料電池スタック装置を提供することを課題とする。
本発明に係るセル電気情報検出用コネクタユニットは、複数のセルを積層方向に積層させて組み付けたスタックに搭載されるセル電気情報検出用コネクタユニットであって、(i)スタックに対向するように配置される固定ベースと、(ii)固定ベースに設けられ、スタックのセルに電気的に接続される複数のコネクタと各コネクタに繋がる複数の導電通路とを有する電気部品とを具備しており、(iii)固定ベースの積層方向の一端部は、固定ベースをスタックに固定する第1固定具を有しており、且つ、(iv)固定ベースの積層方向の他端部は、スタックに対する相対位置を積層方向において調整可能な構造とされている。
本発明に係る燃料電池スタック装置は、複数のセルを積層方向に積層させて組み付けたスタックと、スタックのセルの電気情報を検出するためにスタックに搭載されるセル電気情報検出用コネクタユニットとを具備する燃料電池スタック装置であって、セル電気情報検出用コネクタユニットは、スタックに対向するように配置される固定ベースと、固定ベースに設けられ、スタックのセルに電気的に接続される複数のコネクタと各コネクタに繋がる複数の導電通路とを有する電気部品とを具備しており、固定ベースの積層方向の一端部は、固定ベースをスタックに固定する第1固定具を有しており、且つ、固定ベースの積層方向の他端部は、スタックに対する相対位置を積層方向において調整可能な構造とされている。
本発明によれば、固定ベースの積層方向の一端部は、固定ベースをスタックに固定する第1固定具を有する。第1固定具より、固定ベースの積層方向の一端部は固定されており、スタックに対して外れ止めされている。
スタックの発電時には、スタックは積層方向において膨張する傾向をもつ。更に、発電していたスタックが発電停止するとき、膨張していたスタックは積層方向において収縮する傾向をもつ。セル積層数が増加すると、膨張量および収縮量は増加する傾向がある。ここで、固定ベースの積層方向の他端部は、スタックに対する相対位置を積層方向において調整可能な構造とされている。このためスタックの発電運転および発電停止に伴い、スタックが積層方向において膨張および収縮するときであっても、ユニットの固定ベースはスタックに固定されつつも、積層方向における膨張および収縮に容易に対処できる。
本発明によれば、スタックが発電運転および発電停止に伴い、スタックが積層方向において膨張および収縮するときであっても、電気部品を搭載するセル電気情報検出用ユニットの固定ベースの一端部はスタックに固定されつつも、固定ベースの他端部は積層方向における膨張および収縮に容易に対処することができる。従って、スタックの膨張および収縮に起因してユニットの固定ベース、固定ベースに設けられている電気部品が損傷することが抑制される。
実施形態1に係り、燃料電池スタック装置を模式的に示す側面図である。 実施形態1に係り、燃料電池スタック装置に搭載されるユニットを模式的に示す平面図である。 実施形態1に係り、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付ける形態を示す斜視図である。 実施形態1に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す断面図である。 実施形態1に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す平面図である。 実施形態2に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す斜視図である。 実施形態3に係り、固定ベースの他端部を外れ止め具によりスタックに取り付ける形態を示す斜視図である。 実施形態4に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す側面図である。 実施形態5に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す断面図である。 実施形態5に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す平面図である。 実施形態6に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す断面図である。 実施形態7に係り、固定ベースの一端部を第1固定具によりスタックに取り付けていると共に、固定ベースの他端部を第2固定具によりスタックに取り付けている形態を示す断面図である。 実施形態8に係り、筒形状の固定ベースをスタックに取り付けている形態を示す断面図である。 実施形態8に係り、筒形状の固定ベースをスタックに取り付けている形態を示す異なる方向からの断面図である。 実施形態9に係り、導電膜およびセルコネクタを有する固定ベースの一部を示す斜視図である。 実施形態9に係り、固定ベースをスタックに取り付けている形態を示す断面図である。
本発明の一視点によれば、好ましくは、スタックは、セルが積層されたセル積層体と、集電板と、絶縁板と、エンドプレートを有する。固定ベースの積層方向の一端部は、絶縁板に固定することが好ましいが、場合によっては、電気絶縁性が高い絶縁部材を介して、集電板、エンドプレートに固定することにしても良い。なお、固定ベースとしてはプリント基板で形成しても良いし、プリント基板以外の基板で形成しても良い。
本発明の一視点によれば、好ましくは、固定ベースの他端部は係合孔を有しており、係合孔は、スタックに保持された外れ止め具を係合可能に挿入しており、且つ、係合孔は、固定ベースの他端部とスタックとの相対位置をスタックの積層方向において調整できるように積層方向に沿って延設されている長孔状とされている。この場合、固定ベースの積層方向の他端部の係合孔は、スタックに保持された外れ止め具と係合可能となるように外れ止め具を挿入している。このため固定ベースの積層方向の他端部は、スタックから外れ止めされている。それにもかかわらず、固定ベースの他端部の係合孔は、スタックに対する相対位置を積層方向において調整可能な構造とされている。このためスタックが積層方向において膨張および収縮するときであっても、固定ベースはスタックに固定されつつも、積層方向における膨張および収縮に対応できる。従って、スタックの膨張および収縮に起因する力がユニットの固定ベースに作用することが抑制される。
本発明の一視点によれば、好ましくは、固定ベースは、積層方向に対して直交する断面において、スタックの周りを1/2周以上覆う形状をなしている。この場合、このようにスタックの周りを覆えば、スタックの保護性が高まる。この場合、固定ベースは、断面で筒形状、または、コの字形状にできる。固定ベースは電気絶縁材料で形成されていることが好ましい。固定ベースはフレキシブルでも硬質でも良い。
本発明の一視点によれば、好ましくは、固定ベースに設けられている導電通路は、固定ベースの表面に導電材料を成膜して形成された導電膜で形成されている。成膜手段としてスクリーン印刷などの印刷、蒸着、スパッタリング等の成膜法が例示される。この場合、電気絶縁性を有するフレキシブルまたは硬質に基板に導電通路を成膜させたプリント配線基板を利用できる。導電膜は厚みが薄く、固定ベースからこれの厚み方向に突出する量が少ないので、ユニットを構成する固定ベースの全体の薄型化に貢献できる。更に、成膜状の導電通路が重力により垂下しないため、成膜状の導電通路がスタックと接触することが抑えられ、長寿命化を図り得る。
(実施形態1)
本発明の実施形態1について図1〜図5を参照しつつ説明する。図1は燃料電池スタック装置1を模式的に示す。燃料電池スタック装置1は、複数のセル20を積層方向(矢印X方向)に積層させて組み付けたスタック2と、スタック2を構成する複数のセル20の電圧を電気情報として検出するセル電圧検出用コネクタユニット4(セル電気情報検出用コネクタユニット:以下、ユニット4ともいう)とを有する。図1に示すように、スタック2は、セル20を厚み方向に積層して形成されたセル積層体21と、セル積層体21の積層方向(矢印X方向)の外側に設けられた導電材料で形成された固定側の第1集電板22および可動側の第2集電板23と、第1集電板22の外側に配置された絶縁材料で形成された固定側の第1絶縁板24と、積層方向において第1絶縁板24の外側に配置された固定側の第1エンドプレート26と、第2集電板23の外側に積層された可動側の第2絶縁板25と、積層方向において第2絶縁板25の外側に配置されたプレッシャープレート27と、積層方向においてプレッシャープレート27の外側に配置された可動側の第2エンドプレート28と、プレッシャープレート27と第2エンドプレート28との間に介在する付勢要素として機能するバネ29と、第1エンドプレート26と第2エンドプレート28との間の寸法を拘束して規定する拘束部材30とを有する。バネ29の付勢力により、セル積層体21を構成するセル20同士の密着性およびシール性が確保されている。
図1に示すように、セル20は、膜電極接合体200と、膜電極接合体200にアノード流体を供給するアノード通路204を形成するセパレータ230と、膜電極接合体200にカソード流体を供給するカソード通路202を形成するセパレータ230とを積層して形成されている。膜電極接合体200は、アノード通路204に対面するアノード201と、カソード通路202に対面するカソード203と、アノード201およびカソード203で挟まれた有機系または無機系の電解質205(例えば炭化フッ素系または炭化水素系の固体高分子形)とを有する。スタック2の発電反応に基づいて、水がスタック2の内部において生成され、膜電極接合体200は厚み方向に膨潤する。よってスタック2の発電時には、スタック2は積層方向(矢印X方向)において膨張する傾向をもつ。発電していたスタック2が発電停止するときには、膨張していたスタック2は積層方向(矢印X方向)において収縮する傾向をもつ。セル20の積層数が増加するにつれて、膨張量および収縮量は増加し、無視できない大きさとなる。
図2はユニット4の平面視を示す。ユニット4は、セル20の積層方向(矢印X方向)に沿って延びる平板形状をなす固定ベース40と、固定ベース40に取り付けられた複数の電気部品42とを有する。固定ベース40は、電気絶縁性を有する硬質材料(例えば樹脂材料)で形成されていることが好ましい。硬質材料としては熱硬化性樹脂またはセラミックスが好ましい。例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルミナが例示される。
固定ベース40に取り付けられている電気部品42は、複数の導電通路として機能する複数の導線43からなる導線群44と、導線群44を構成する導線43の長さ方向の一端部43eに電気的に接続されているセルコネクタ45と、導線43の長さ方向の他端部43fを束ねる結束具43rと、導線43の他端部43fに電気的に接続されている中継コネクタ46とを有する。導線43の横断面積は、導線43が高い可撓性を有するように規定されている。このためセルコネクタ45および中継コネクタ46は、固定ベース40に対して三次元的に位置調整できる。これによりセル20の積層ピッチがずれるときであっても、セル20に対するセルコネクタ45の取り付け性が確保されている。中継コネクタ46は三次元的に変位でき、電圧検出装置(電気情報検出装置)に対する中継コネクタ46の取り付け性が確保されている。ここで、導線43の可撓性を確保するため、導線43は例えば0.5Sq以下または0.3Sq以下とされている。なお、中継コネクタ46は、+極側の中継コネクタ46aと、−極側の中継コネクタ46bとで形成されている。
セルコネクタ45は、セル20の電圧を検出するためにセル20のそれぞれに電気的に接続される端子である。ユニット4において、複数個のセルコネクタ45は、固定ベース40に沿って並設されており、スタック2を構成するセル20の並び順に整合するように、積層方向(矢印X方向)に沿って並設されている。これにより、セル20に対するセルコネクタ45の接続ミスが抑制される。なお、セルコネクタ45をセル20に接続させる作業の作業性を高めるため、各セルコネクタ45は互いに分離可能とされている。
図2に示すように、単数のセルコネクタ45に繋がる導線群44を構成する複数の導線43の中間部については、固定ベース40のうちの一方の表面40uにおいて、インシュロックタイとも呼ばれる結束具50a〜50eにより所定の本数が結束状態に保持されている。これにより固定ベース40の表面40uにおいて導線群44の散乱および浮遊等が抑制され、導線群44がスタック2に過剰に接触することが抑制され、導線配置スペースが節約される。なお、スタック2を構成するセル20の数が増加するにつれてセルコネクタ45の数が増加し、ひいてはセルコネクタ45に繋がる導線43の数が増加する。このため導線配置スペースが節約されることは有意義である。
導線43のうち、結束具50aとセルコネクタ45との間の導線部分43mは、三次元的に可撓性を有する。従って、可撓性を有する導線部分43mにより、各セルコネクタ45は三次元方向に位置調整可能とされている。このため各セルコネクタ45をスタック2のセル20に接続させる操作が容易となる。更に、スタック2を構成するセル20の積層ピッチがばらつくときであっても、そのピッチのばらつきに容易に対処できる。もちろん、スタック2の発電時および発電停止時において、スタック2が積層方向(矢印X方向)に膨張および収縮するときであっても、各セルコネクタ45は相対変位できる。同様に、導線43のうち結束具50eと中継コネクタ46との間の導線部分43nは、可撓性を有する。従って、可撓性を有する導線部分43nにより、中継セルコネクタ45は三次元方向に変位可能とされている。このため中継コネクタ46をスタック2のセル20に接続させる操作が容易となる。
図1に示すように、固定ベース40のうち導線43が取り付けられている表面40uは、セル積層体21と反対側に位置している。故に、固定ベース40のうち表面40uに対して反対側の表面40wが、セル積層体21と対面している。表面40wには導線43が配置されていない。このためスタック2が膨張および収縮するときであっても、導線43がスタック2と過剰に接触することが抑制され、導線43の保護性を高め得る。更に、スタック2を覆うカバー(図示せず)が設けられている場合には、カバー等を取り外せば、固定ベース40の表面40uに取り付けられている導線43等の状況を視認し易い。図1では便宜上、セルコネクタ45および中継コネクタ46は図略されている。
図2に示すように、ユニット4の基体である固定ベース40は、セル20の積層方向(矢印X方向)に沿って延設されている。固定ベース40は、積層方向(矢印X方向)の一端部40eにおいて、固定側の固定孔52を有する。固定孔52は、円形状をなしており、固定ベース40の厚み方向に貫通されており、複数とされているが、単数としても良い。固定ベース40は、積層方向(矢印X方向)の他端部40fにおいて、長孔状の係合孔55を有する。図5に示すように、係合孔55は、積層方向(矢印X方向)に沿って延設されている。係合孔55の長径(係合孔55のうち積層方向(矢印X方向)に沿った径)をDlとして示す。係合孔55の短径をDsとして示す。
係合孔55は、固定ベース4において、矢印X方向と交差すると共に第2エンドプレート28の上端面28u(端面)に沿った方向(矢印Y方向)において、複数並設されている。但し、場合によっては単数としても良い。
図4に示すように、固定側の第1絶縁板24の上端面24u(端面)には第1取付孔61が形成されている。第1取付孔61は雌螺子部61aを有する。更に、図3に示すように、可動側の第2絶縁板25の上端面25u(端面)には、突起状をなす取付部63が形成されている。取付部63は、固定ベース40の係合孔55に矢印X方向に移動可能に嵌合する。このとき、取付部63のうち積層方向(矢印X方向)に沿った側面63sは、係合孔55のうちこれの長径方向に延びている内壁面55iと非接触であることが好ましい。その理由としては、固定ベース40と取付部63との摩擦をできるだけ避け、固定ベース40の他端部40fの自由移動性を高めるためである。
図3に示すように、取付部63の先端面には第2取付孔65が形成されている。第2取付孔65は雌螺子部65aを有する。上記したように取付部63は、固定ベース40の係合孔55に嵌合しつつも、係合孔55の長径方向に沿ってつまり積層方向(矢印X方向)に相対移動できる。
固定ベース40をスタック2に取り付けるにあたり、図4に示すように、第1固定具71を用いる。ここで図4から理解できるように、第1固定具71は、第1軸部71aと、第1軸部71aの基端部に形成された第1頭部71bと、第1軸部71aの外周部に形成された第1雄螺子部71cとを有する。そして、第1固定具71を固定ベース40の固定孔52に挿入し、その第1固定具71の第1雄螺子部71cを固定側の第1絶縁板24の上端面24u(端面)の第1取付孔61に螺合させて取り付ける。これにより固定ベース40の一端部40eを第1絶縁板24の上端面24u(端面)、すなわち、スタック2の積層方向(矢印X方向)の一端側に固定させる。
また、図3に示すように、第2雄螺子部81cを有する第2固定具81(外れ止め具)を用いる。第2固定具81は、第2軸部81aと、第2軸部81aの基端部に形成された第2頭部81bと、第2軸部81aの外周部に形成された第2雄螺子部81cと、フランジ状をなす鍔部81dとを有する。そして、第2固定具81を固定ベース40の係合孔55に挿入し、その第2固定具81の第2雄螺子部81cを可動側の第2絶縁板25の取付部63の第2取付孔65の雌螺子部65aに螺合させて取り付ける。これにより、固定ベース40の他端部40fを矢印X方向に位置調整可能に第2絶縁板25に係合させる。すなわち、固定ベース40の他端部40fをスタック2の積層方向(矢印X方向)の他端側に位置調整可能に係合させている。
この場合、図4に示すように、固定ベース40の他端部40fの表面40wは、第2絶縁板25の上端面25uに相対変位可能に載せられているものの、スタック2のセル積層体21の表面からΔhaぶん浮遊しており、更に、第2集電板23の上端面23u(端面)、プレッシャープレート27の上端面27u(端面)、第2エンドプレート28の上端面28u(端面)に摩擦が発生しないように非接触状態とされている。この結果、固定ベース40の積層方向(矢印X方向)の他端部40fは、スタック2に対する相対位置を積層方向(矢印X方向)において調整可能とされている。
ここで、図5から理解できるように、第2固定具81の鍔部81dの径Daは、係合孔55の長径Dlよりも小さいものの、係合孔55の短径Dsよりも大きくされている。このため固定ベース40の他端部40fは、スタック2の第2絶縁板25の上端面25u(端面)から外方(図4に示す矢印W1方向)に過剰に離間できないように、スタック2の第2絶縁板25に外れ止め状態に搭載されている。この場合、図4に示すように、第2固定具81の鍔部81dと固定ベース40の上面である表面40uとの間には、隙間Δmが形成されている。よって第2固定具81の鍔部81dと固定ベース40スタック2の表面40uとは互いに非接触とされており、摩擦抵抗力を抑え得る。
前述したように固定ベース40の他端部40fは、第2絶縁板25の上端面25uに載せられているものの、スタック2のセル積層体21、第2集電板23の上端面23u(端面)、プレッシャープレート27の上端面27u(端面)、第2エンドプレート28の上端面28u(端面)に非接触とされている。このためスタックの発電運転および発電停止に伴い、スタック2が積層方向(矢印X方向)に膨張および収縮するときであっても、固定ベース40とスタック2とが過剰接触、過剰摩擦する不具合が抑えられる。よって、固定ベース40の他端部40fは積層方向(矢印X方向)に良好に相対変位できる。このためスタック2の膨張および収縮が大きいときであっても、ユニット4の固定ベース40に過剰な負荷が作用することが抑制される。更に固定ベース40の導線43とスタック2とが過剰接触、過剰摩擦する不具合が抑えられる。この場合、導線43の劣化等に起因するセル20の電圧掲出の異常が抑えられる。
なお本実施形態によれば、第2絶縁板25に形成されている突起状の取付部63は、固定ベース40の係合孔55に嵌合しているが、場合によっては、取付部63は係合孔55に嵌合していなくても良い。この場合においても、スタック2が積層方向(矢印X方向)において膨張および収縮するときであっても、固定ベース40はスタック2に固定されつつも、積層方向における膨張および収縮に対処できる。
なお、固定ベース40および導線群44の代わりに、ベークライト、ガラス、エポキシなどの硬質な基板に導電膜を成膜させて導線群を形成したプリント基板を使用しても良い。この場合、プリント基板に固定孔52および係合孔55が形成されていることが好ましい。更に導線膜にセルコネクタ45が電気的に接続されていることが好ましい。
(実施形態2)
図6は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。図6に示すように、ユニット4の固定ベース40は、スタック2の上面側に搭載される。この場合、固定ベース40のうちの積層方向(矢印X方向)の一端部40eは、第1固定具71を介して、第1絶縁板24の第1取付孔61に固定されて取り付けられる。これに対して、固定ベース40のうちの積層方向(矢印X方向)の他端部40fは、外れ止め具として機能する第2固定具81により、第2絶縁板25の第2取付部63の第2取付孔65に矢印X方向に位置調整可能に取り付けられる。従って、スタック2の発電運転および運転停止に伴ってスタック2が積層方向(矢印X方向)に膨張または収縮するときであっても、固定ベース40の他端部40fはこれに相対変位して位置調整可能である。
図6に示すように、固定ベース40のうち導線43が取り付けられている表面40uは、セル積層体21と接触しないように、セル積層体21の反対側に位置している。故に、固定ベース40のうち表面40uに背向する反対側の表面40wが、セル積層体21と対面している。このため、スタック2を覆うカバー(図示せず)が設けられている場合には、カバーを取り外せば、固定ベース40の表面40uに取り付けられている導線43等の状況を視認し易い。なお本実施形態では、図6に示すように、固定ベース40はスタック2の上面側に取り付けられるが、これに限らず、スタック2の下面側でも、側面側でも良い。
(実施形態3)
図7は実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態1,2と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。図7に示すように、固定ベース40のうち積層方向(矢印X方向)の他端部40fには、係合孔55が形成されている。係合孔55は、スタック2の積層方向(矢印X方向)に沿って延設された長孔55aと、長孔55aのうち第1エンドプレート26に対向する側の一端部55eからセル20の面方向で且つセル20の上端面20uが延設されている方向(矢印Y方向)に沿って延設された挿入孔55cとを有する。よって、図7に示すように、平面視において係合孔55はL形状とされている。係合孔55の長孔55aの長径は、Dlとして示される。係合孔55の長孔55aの短径は、Dsとして示される。係合孔55の挿入孔55cに関する長径はDwとして示される。
図7に示すように、スタック2の第2絶縁板25の上端面25u(端面)には、鍵突起状の外れ止め具75が形成されている。外れ止め具75は、係合孔55の長孔55aに嵌合して長孔55aに沿って矢印X方向に移動可能な挿入部75aと、挿入部75aの先端部からスタック2のセル20の面方向に沿って且つ第2絶縁板25の上端面25u(端面)に沿って突出された係合部75cとを有する。このように外れ止め具75はL形状に突設されている。ここで、挿入部75aの幅寸法W1は、係合孔55の短径Dsよりも小さくされている。従って、挿入部75aは係合孔55の長手方向に沿って、つまり積層方向である矢印X方向に沿って移動可能とされている。係合部75cの突出する寸法W2は、係合孔55の挿入孔55cに関する長径Dwよりも小さくされている。従って、係合部75cを挿入孔55cに挿入して嵌合できる。
このため、固定ベース40の係合孔55と第2絶縁板25の外れ止め具75とを係合させるためには、外れ止め具75の係合部75cを係合孔55の挿入孔55cに挿入させて嵌める。その状態で、固定ベース40の係合孔55と第2絶縁板25の外れ止め具75との相対位置を、積層方向(矢印X方向)に相対移動させる。これにより固定ベース40の係合孔55と第2絶縁板25の外れ止め具75とを係合させることができる。
この状態では、固定ベース40の他端部40fは、高い電気絶縁性をもつ第2絶縁板25の上端面25uに載せられているものの、スタック2のセル積層体21の表面からΔhaぶん浮遊しており、更に、第2集電板23の上端面23u(端面)、プレッシャープレート27の上端面27u(端面)、第2エンドプレートの上端面に非接触状態とされている。この結果、スタック2が積層方向(矢印X方向)において膨張および収縮するときであっても、ユニット4の固定ベース40の他端部40fは、スタック2に固定されつつも、積層方向(矢印X方向)における膨張および収縮に対処できる。
外れ止め具75の係合部75cの下面75dは、外れ止め具75の移動容易性を高めるため、固定ベース40の表面40u(上面)に非接触とされている。従って、固定ベース40の他端部40fは、第2絶縁板25の上端面25u(端面)に矢印X方向に滑走可能に載置されている。
なお本実施形態によれば、鍵状の外れ止め具75は、スタック2の第2絶縁板25の上端面25uに形成されているが、これに限らず、スタック2の第2絶縁板25の下端面に形成されていても良いし、側端面25sに形成されていても良い。さらには、鍵状の外れ止め具75は、第2絶縁板25ではなく、第2エンドプレート28に形成されていても良い。この場合、第2エンドプレート28の外れ止め具と固定ベース40との間に、高い電気絶縁性を有する絶縁部材を介在させることが好ましい。固定ベース40は、導電通路として機能する導電膜およびセルコネクタを有するプリント基板でも良い。
(実施形態4)
図8は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。本実施形態は、第1絶縁板24の側端面24sおよび第2絶縁板25の側端面25sを利用する。すなわち、図8に示すように、高い電気絶縁性を有する第1絶縁板24の側端面24sには第1取付孔61が形成されている。図8に示すように、可動側の第2絶縁板25の側端面25sには、突起状をなす取付部63が形成されている。第2絶縁板25に形成されている取付部63は、固定ベース40の係合孔55に嵌合する。取付部63は、固定ベース40の係合孔55に嵌合しつつも、係合孔55の長径方向に沿ってつまり積層方向(矢印X方向)に相対移動できる。
図8に示すように、第1雄螺子部71cを有する第1固定具71を用い、第1固定具71を固定ベース40の固定孔52に挿入し、その第1固定具71の第1雄螺子部71cを固定側の第1絶縁板24の側端面24sの第1取付孔61の雌螺子部61aに螺合させて取り付ける。これにより固定ベース40の一端部40eを第1絶縁板24の側端面24s、すなわち、スタック2の積層方向(矢印X方向)の一端側に固定させる。また、第2雄螺子部81cを有する第2固定具81(外れ止め具)を用い、第2固定具81を固定ベース40の係合孔55に挿入し、その第2固定具81の第2雄螺子部81cを可動側の第2絶縁板25の取付部63の第2取付孔65の雌螺子部65aに螺合させて取り付ける。これにより、固定ベース40の他端部40fを第2絶縁板25の側端面25sに位置調整可能に係合させる。すなわち、固定ベース40の他端部40fをスタック2の積層方向(矢印X方向)の他端側に位置調整可能に係合させている。
(実施形態5)
図9および図10は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。図9および図10に示すように、金属または硬質樹脂を母材とする第1エンドプレート26の上端面26u(端面)には、雌螺子部61aをもつ第1取付孔61が形成されている。金属または硬質樹脂を母材とするプレッシャープレート27の上端面27u(端面)には、雌螺子部65aをもつ第2取付孔65が形成されている。
図9に示すように、第1固定具71は、第1軸部71aと、第1軸部71aの基端部に形成された第1頭部71bと、第1軸部71aの外周部に形成された第1雄螺子部71cとを有する。第1固定具71を固定ベース40の固定孔52に挿入し、その第1固定具71の第1雄螺子部71cを固定側の第1エンドプレート26の上端面26uの第1取付孔61の雌螺子部61aに螺合させて取り付ける。これによりユニット4を構成する固定ベース40の積層方向(矢印X方向)の一端部40eを、スタック2の積層方向(矢印X方向)の一端側に固定させる。この場合、金属または硬質樹脂製の第1エンドプレート26とユニット4の固定ベース40との間には、電気絶縁性が高い第1絶縁部材77fが更に介在されている。これにより固定ベース40に対する絶縁性が更に高められている。金属または硬質樹脂を母材とする可動側のプレッシャープレート27の上端面27uには、第2取付孔65が形成されている。第2取付孔65は雌螺子部65aを有する。
また、第2雄螺子部81cを有する第2固定具81(外れ止め具)を用いる。第2固定具81は、フランジ状をなす鍔部81dと、第2軸部81aと、第2軸部81aの基端部に形成された第2頭部81bと、第2軸部81aの外周部に形成された第2雄螺子部81cとを有する。そして、第2固定具81を固定ベース40の長孔状をなす係合孔55に挿入し、その第2固定具81の第2雄螺子部81cを可動側のプレッシャープレート27の上端面27u(端面)の第2取付孔65の雌螺子部65aに螺合させて取り付ける。これにより、ユニット4の固定ベース40の他端部40fをスタック2の積層方向(矢印X方向)の他端側に位置調整可能に係合させている。この場合、図9に示すように、プレッシャープレート27とユニット4の固定ベース40との間には、電気絶縁性が高い第2絶縁部材77sが介在されている。
このような本実施形態においても、固定ベース40の積層方向(矢印X方向)の他端部40fは、プレッシャープレート27に第2絶縁部材77sを介して載置されて支持されているが、図9から理解できるように、セル積層体21の表面、第2絶縁板25の上端面25u、第2エンドプレート28の上端面28uに非接触である。よって他端部40fは、スタック2に対する相対位置を積層方向(矢印X方向)において調整可能とされている。
なお、第1固定具71および第2固定具81は、高い電気絶縁性を有する樹脂またはセラミックスで形成されていることが好ましい。但し、第1固定具71および第2固定具81は、金属で形成されていてもよい。この場合、第1固定具71および第2固定具81と固定ベース40の電気部品と導通しないようにする構造を採用する。
(実施形態6)
図11は実施形態6を示す。本実施形態は前記した実施形態と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。図11に示すように、第1固定具71を固定ベース40の固定孔52に挿入し、その第1固定具71の第1雄螺子部71cを固定側の第1エンドプレート26の上端面26uの第1取付孔61の雌螺子部61aに螺合させて取り付ける。これによりユニット4の固定ベース40の一端部40eをスタック2の積層方向(矢印X方向)の一端側に固定させる。この場合、第1エンドプレート26とユニット4の固定ベース40との間には、電気絶縁性が高い第1絶縁部材77fが介在されており、ユニット4と第1エンドプレート26との間における電気絶縁性が高められている。
また図11に示すように、第2固定具81を固定ベース40の係合孔55に挿入し、その第2固定具81の第2雄螺子部81cを可動側の第2エンドプレート28の上端面28uの第2取付孔65の雌螺子部65aに螺合させて取り付ける。
図11に示すように、第1エンドプレート26とユニット4の固定ベース40との間には、電気絶縁性が高い第1絶縁部材77fが介在されている。第2エンドプレート28とユニット4の固定ベース40との間には、電気絶縁性が高い樹脂で形成された第2絶縁部材77sが介在されている。これにより固定ベース40の絶縁性および保護性が高められている。このような本実施形態においても、固定ベース40の積層方向(矢印X方向)の他端部40fは、スタック2に対する相対位置を積層方向(矢印X方向)において調整可能とされている。 この状態では、ユニット4の固定ベース40の他端部40fは、スタック2の積層方向(矢印X方向)の他端側において位置調整可能に係合されている。この場合、図11に示すように、固定ベース40のうち積層方向の他端部40fは、第2絶縁部材77sの鍔部77mに相対移動可能に載せられており、この結果、セル積層体21の表面からΔha浮遊しており、セル積層体21の表面、プレッシャープレート27の上端面27u、第2絶縁板25の上端面25uに非接触状態とされている。なお、第2絶縁部材77sは樹脂製であり、高い滑り性を有するため、鍔部77mに載せられている他端部40fの位置調整が容易である。
なお、第1固定具71および第2固定具81は、高い電気絶縁性を有する樹脂またはセラミックスで形成されていることができる。但し、第1固定具71および第2固定具81は、金属で形成されていてもよい。この場合、第1固定具71および第2固定具81と固定ベース40の電気部品と導通しないようにする構造を採用する。
(実施形態7)
図12は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。図12に示すように、第1絶縁板24の上端面24uには第1取付孔61が形成されている。第1取付孔61は雌螺子部61aを有する。そして、第1固定具71を固定ベース40の固定孔52に挿入し、その第1固定具71の第1雄螺子部71cを固定側の第1絶縁板24の上端面24u(端面)の第1取付孔61の雌螺子部61aに螺合させて取り付ける。これによりユニット4を構成する固定ベース40の一端部40eをスタック2の積層方向(矢印X方向)の一端側に固定させる。この場合、第1絶縁板24自体が絶縁性を有するため、ユニット4の固定ベース40に対する電気絶縁性が高められている。
また図12に示すように、ユニット4を構成する固定ベース40の他端部40fをスタック2の第2絶縁板25の平坦状の上端面25u(端面)に載置させる。この場合、固定ベース40の他端部40fとスタック2の第2絶縁板25の上端面25uとは、矢印X方向に滑走可能であり、互いに固定や締結は実施されていない。本実施形態においても、スタック2が積層方向(矢印X方向)に膨張および収縮するとき、固定ベース40の積層方向(矢印X方向)の他端部40fは、第2絶縁板25の上端面25uに載せられており、且つ、スタック2に対する相対位置を積層方向(矢印X方向)において調整可能とされている。
(実施形態8)
図13および図14は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。図14に示すように、燃料電池スタック装置1は、複数のセル20を積層方向(矢印X方向)に積層させて組み付けたスタック2と、スタック2に搭載されるセル電圧検出用コネクタユニット4とを有する。このユニット4は、固定ベース40と、固定ベース40に搭載された電気部品42とで形成されている。固定ベース40の矢印X方向の一端部40eは、実施形態1と同様に、第1エンドプレート26に第1固定具71の第1取付孔61により固定されて拘束されている。これに対して固定ベース40の矢印X方向の他端部40fは、第2エンドプレート28に第2固定具81により係合孔(図示せず)を介して矢印X方向に位置調整可能に取り付けられている。場合によっては、固定ベース40の他端部40fは、第2固定具81を用いることなく、第2エンドプレート28の上端面28uに単に載せられて相対移動可能とされているだけでも良い。
図14は、スタック2の積層方向(矢印X方向)に対して直交する断面(XIV−XIV線に沿った断面)を示す。図14に示すように、スタック2の積層方向(矢印X方向)に対して直交する断面において、ユニット4の固定ベース40は、スタック2の周りを1/2周以上覆う形状をなしている。具体的には、ユニット4の固定ベース40は、スタック2の全周を1周するように覆う筒形状をなしている。これによりスタック2に対する絶縁性が向上し、スタック2に対する保護性が向上される。
ここで、ユニット4を構成する固定ベース40は、高い電気絶縁性を有する材料(例えば硬質樹脂、硬質ゴム、軟質樹脂、軟質ゴム等)で形成されていることが好ましい。固定ベース40は、図14に示すように、スタック2の上面を覆う上壁部401と、スタック2の下面を覆う下壁部402と、スタック2の第1側面を覆う第1側壁部403と、スタック2の第2側面を覆う第2側壁部404とを基本的には有する。電気部品であるセルコネクタ45および導線43は、固定ベース40の上壁部401のうちスタック2に対向する側の表面40uoに保持されている。固定ベース40のうちスタック2と反対側の表面40woは、外方に露出している。この場合、図13に示すように、固定ベース40の上壁部401とスタック2の表面2sとの空間2wxを、電気部品(導線43等)を収容するスペースとして有効利用している。更に、ユニット4を構成する電気部品(セルコネクタ45および導線43)が外方に露出することが抑制され、外観性を向上させ得る。もちろん、外部の部材や作業者が電気部品(セルコネクタ45および導線43)に接触することが抑制される。
なお、ユニット4を構成する電気部品(セルコネクタ45および導線43)を搭載するプリント基板を固定ベース40の表面40uoに保持具等により保持することにしても良い。この場合、固定ベース40はプリント基板とは異なる材料(例えばポリプロピレン等)で形成することが好ましい。この場合、固定孔52および係合孔55は固定ベース40に形成することが好ましい。プリント基板としては硬質でもフレキシブルでも良い。
(実施形態9)
図15および図16は実施形態9を示す。本実施形態は前記した各実施形態と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。図15に示すように、ユニット4を構成する固定ベース40は、フレキシブルまたは硬質なプリント基板で形成されていることが好ましい。従って、導電経路として機能する導電材料で形成された複数の導電膜48は、固定ベース40のうちスタック2に対向する側の表面40uoに線状に成膜されている。導電膜48は、実施形態1における電気部品としての導線として機能するものであり、固定ベース40にこれの厚み方向に貫通するように形成されている配線用のスルーホール40tに延設されている。スルーホール40tには、セルコネクタ45に繋がれている可撓性をもつ導線43が半田部43wを介して繋がれている。一つのセルコネクタ45は、スタック2のセル20の電圧を検出するために、セル20に電気的に接続される複数の端子45rをもつ。
図16に示すように、ユニット4の固定ベース40は、スタック2の全周を1周するように覆う筒形状をなしている。これにより発電するスタック2に対する絶縁性が向上し、スタック2に対する保護性が向上される。固定ベース40のうちスタック2に対向する側の表面40uoに、導電膜48は成膜されている。この場合、図16に示すように、固定ベース40の上壁部401とスタック2の表面2sとの間に形成される空間2wxを、電気部品スペースとして有効利用する。ここで、導電膜48は固定ベース40の下向きの表面40uoに成膜されているため、重力により垂下し易い導線とは異なり、重力が作用しても垂下することがない。このため空間2wxの空間幅を小さくして小型化を図ったとしても、導電膜48がスタック2に接触することが抑えられる。殊に、スタック2を構成するセル20の数が増加するにつれて、セルコネクタ45の数は増加し、ひいてはセルコネクタ45に繋がる線状の導電膜48の数が増加する。このため配置スペースを小さくできる点において導線の場合よりも有利な導電膜48を成膜した固定ベース40は、スペースの有効利用という点において有利である。
更に、固定ベース40の他端部40fは積層方向(矢印X方向)に相対変位するとき、固定ベース40のうちスタック2と反対側の表面40wo(外方に露出する表面)には導電膜48が形成されていないため、スタック2との接触に起因する導電膜48の損傷が抑えられる。このためスタック2の膨張および収縮が大きいときであっても、ユニット4の固定ベース40に過剰な負荷が作用することが抑制される。更に、ユニット4を構成する電気部品42が外方に露出することが抑制されるため、外観性を向上させ得る。セルコネクタ45および導電膜48を有する固定ベース40はスタック2の上方のみに位置して設けられている構成でも良い。
(その他)
前述した実施形態1によれば、ユニット4の固定ベース40の他端部40fは、スタック2のセル積層体21、プレッシャープレート27の上端面27u、第2エンドプレート28の上端面28uに非接触とされつつ対向しているが、これに限られるものではない。例えば、固定ベース40の他端部40fは、スタック2のセル積層体21、プレッシャープレート27の下端面、第2エンドプレート28の下端面に対向するものの、これらの下端面に非接触とされていても良い。更に、固定ベース40の他端部40fは、スタック2のセル積層体21、プレッシャープレート27の側端面、第2エンドプレート28の側端面に対向するものの、これらの側端面に非接触とされていても良い。固定ベース40は硬質でもフレキシブルでも良い。
本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。本発明は各実施形態の特徴を併有することにしても良い。上記した記載から次の技術的思想が把握される。
[付記項1]複数のセルを積層方向に積層させて組み付けたスタックに搭載されるセル電気情報検出用コネクタユニットであって、スタックに対向するように配置される固定ベースと、固定ベースに設けられ、スタックのセルに電気的に接続される複数のコネクタと各コネクタに繋がる複数の導電通路とを有する電気部品とを具備するセル電気情報検出用コネクタユニット。
[付記項2]付記項1において、固定ベースは、積層方向に対して直交する断面において、スタックの周りを1/2周以上覆う形状をなしているセル電気情報検出用コネクタユニット。固定ベースのうちスタックに対向する表面に電気部品を搭載できる。
[付記項3]複数のセルを積層方向に積層させて組み付けたスタックと、スタックのセルの電圧を検出するために前記スタックに搭載されるセル電気情報検出用コネクタユニットとを具備する燃料電池スタック装置であって、セル電気情報検出用コネクタユニットは、スタックに対向するように配置される固定ベースと、固定ベースに設けられ、スタックのセルに電気的に接続される複数のコネクタと各コネクタに繋がる複数の導電通路とを有する電気部品とを具備する燃料電池スタック装置。
[付記項4]複数のセルを組み付けたスタックに搭載されるセル電気情報検出用コネクタユニットであって、スタックに対向するように配置される固定ベースと、固定ベースに設けられ、スタックのセルに電気的に接続される複数のコネクタと各コネクタに繋がる複数の導電通路とを有する電気部品とを具備しており、固定ベースの積層方向の一端部(固定ベースの一部位)は、固定ベースをスタックに固定する第1固定具を有しており、且つ、固定ベースの積層方向の他端部(固定ベースの一部位から離れており、一部位とは異なる他部位)は、スタックに対する相対位置を積層方向において調整可能な構造とされているセル電気情報検出用コネクタユニット。
本発明は例えば定置用、車両用、電気機器用、電子機器用、携帯用、可搬用の燃料電池システムに利用することができる。
1は燃料電池スタック装置、2はスタック、20はセル、200は膜電極接合体、230はセパレータ、21はセル積層体、22は第1集電板、23は第2集電板、24は第1絶縁板、25は第2絶縁板、26は第1エンドプレート、28は第2エンドプレート、4はユニット、40は固定ベースと、40eは一端部、40fは他端部、42は電気部品、43は導線(導電経路)、44は導線群、45はセルコネクタ(コネクタ)、46は中継コネクタ(コネクタ)、48は導電膜(導電経路)、50aは結束具、52は固定孔、55は係合孔、55aは長孔、55cは挿入孔、61は第1取付孔、63は取付部、65は第2取付孔、75は外れ詰め具、75aは挿入部、75cは係合部、71は第1固定具、71aは第1軸部、71bは第1頭部、71cは第1雄螺子部、81は第2固定具、81aは第2軸部、81bは第2頭部、81cは第2雄螺子部、81dは鍔部を示す。

Claims (5)

  1. 複数のセルを積層方向に積層させて組み付けたスタックに搭載されるセル電気情報検出用コネクタユニットであって、
    前記スタックに対向するように配置される固定ベースと、
    前記固定ベースに設けられ、前記スタックの前記セルに電気的に接続される複数のコネクタと各前記コネクタに繋がる複数の導電通路とを有する電気部品とを具備しており、
    前記固定ベースの前記積層方向の一端部は、前記固定ベースを前記スタックに固定する第1固定具を有しており、且つ、
    前記固定ベースの前記積層方向の他端部は、前記スタックに対する相対位置を前記積層方向において調整可能な構造とされているセル電気情報検出用コネクタユニット。
  2. 請求項1において、前記固定ベースの前記積層方向の他端部は係合孔を有しており、前記係合孔は、前記スタックに保持された外れ止め具を係合可能に挿入しており、且つ、前記固定ベースの前記積層方向の前記他端部と前記スタックとの相対位置を前記スタックの前記積層方向において調整できるように前記積層方向に沿って延設されている長孔状とされているセル電気情報検出用コネクタユニット。
  3. 請求項1または2において、前記固定ベースは、前記積層方向に対して直交する断面において、前記スタックの周りを1/2周以上覆う形状をなしているセル電気情報検出用コネクタユニット。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、前記固定ベースに設けられている前記導電通路は、前記固定ベースの表面に導電材料を成膜して形成された導電膜で形成されているセル電気情報検出用コネクタユニット。
  5. 複数のセルを積層方向に積層させて組み付けたスタックと、前記スタックの前記セルの電気情報を検出するために前記スタックに搭載されるセル電気情報検出用コネクタユニットとを具備する燃料電池スタック装置であって、
    前記セル電気情報検出用コネクタユニットは、
    前記スタックに対向するように配置される固定ベースと、
    前記固定ベースに設けられ、前記スタックの前記セルに電気的に接続される複数のコネクタと各前記コネクタに繋がる複数の導電通路とを有する電気部品とを具備しており、
    前記固定ベースの前記積層方向の一端部は、前記固定ベースを前記スタックに固定する第1固定具を有しており、且つ、
    前記固定ベースの前記積層方向の他端部は、前記スタックに対する相対位置を前記積層方向において調整可能な構造とされている燃料電池スタック装置。
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