JP2010276571A - シンチレータパネルおよび放射線画像検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明のシンチレータパネルを用いることにより、シンチレータパネルとセンサパネルを均一に密着させることが可能となり、画像ムラのない良好な画像を得ることができる。
【解決手段】一方の面に複数の光電変換素子が二次元状に配列されて形成された光電変換基板と、X線により可視領域で発光するシンチレータパネルの発光面を対向させた構成の放射線検出パネルに用いるシンチレータパネルであって、該シンチレータパネルにおける中央部膜厚が周辺部膜厚より厚い層であることを特徴とするシンチレータパネル。
【選択図】なし
【解決手段】一方の面に複数の光電変換素子が二次元状に配列されて形成された光電変換基板と、X線により可視領域で発光するシンチレータパネルの発光面を対向させた構成の放射線検出パネルに用いるシンチレータパネルであって、該シンチレータパネルにおける中央部膜厚が周辺部膜厚より厚い層であることを特徴とするシンチレータパネル。
【選択図】なし
Description
本発明は、放射線検出パネルであるシンチレータパネルおよびそれを用いた放射線画像検出器に関する。
基板上にフォトダイオード等の複数の光電変換素子を二次元状に配列し、光電変換素子の放射線入射側にシンチレータを配置したセンサパネルを用いた放射線画像検出器(Flat Panel Detector(FPD)ともいう。)が開発されている。このような放射線画像検出器は、通常、センサパネルに照射された放射線をシンチレータで可視光等の他の波長の光に変換し、変換した光を光電変換素子に入射させて素子内で電荷を発生させ、発生した電荷を取り出すことで、放射線情報を変換して最終的に電気信号として検出するように構成される。
一方センサパネル上に蛍光体層を設けるのではなく、別の基材に蛍光体層を設け、シンチレータパネルとし、シンチレータパネルとセンサパネルを貼り合わせた方式の放射線検出装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
この様な方法もシンチレータパネルとセンサパネルを均一に密着させることが良好な画像を得る鍵となるため、その圧着の方法を工夫しなければ、中に空気が残り画像ムラの原因となる。特にシンチレータパネルとセンサパネルの周囲に接着剤を配置し、中の空間を減圧しながら密着させる場合は、均一に密着が出来ないと、正常に接着が出来ずに画像ムラの原因になる。
本発明のシンチレータパネルを用いると、中央部が先に密着するため、空気の抜けが良好で、均一に密着できる。
本発明のシンチレータパネルを用いることにより、シンチレータパネルとセンサパネルを均一に密着させることが可能となり、画像ムラのない良好な画像を得ることができる。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.一方の面に複数の光電変換素子が二次元状に配列されて形成された光電変換基板と、X線により可視領域で発光するシンチレータパネルの発光面を対向させた構成の放射線検出パネルに用いるシンチレータパネルであって、該シンチレータパネルにおける中央部膜厚が周辺部膜厚より厚い層であることを特徴とするシンチレータパネル。
2.前記シンチレータパネルの中央部と周辺部の平均膜厚の差が、下記式(1)で示すように、1%以上、10%以下であることを特徴とする前記1に記載のシンチレータパネル。
平均膜厚の差(%)={(中央部の膜厚)−(周辺部の膜厚)}/(周辺部の膜厚)×100・・式(1)
3.前記シンチレータパネルが、少なくとも蛍光体層と蛍光体層を支持する基材を持つことを特徴とする前記1または2に記載のシンチレータパネル。
3.前記シンチレータパネルが、少なくとも蛍光体層と蛍光体層を支持する基材を持つことを特徴とする前記1または2に記載のシンチレータパネル。
4.前記基材は前記蛍光体層と接し、可とう性を有する基材と、剛性を有する基材からなることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
5.前記基材よりも、前記蛍光体層の面積が小さいことを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
6.一方の面に複数の光電変換素子が二次元状に配列されて形成された光電変換基板と、少なくとも対向部材と蛍光体放射線を光に変換するシンチレータパネルが対向し、シンチレータパネルの中央部の厚さが、周辺部の厚さよりも厚く、さらに光電変換基板と、シンチレータパネル基材の間隙部分で、蛍光体層の周辺部に接着剤を充填させることにより作製されることを特徴とする放射線画像検出装置。
7.放射線画像検出装置であって、光電変換基板、シンチレータパネル、接着剤からなる空間を減圧することで作製されることを特徴とする放射線画像検出装置。
本発明によれば、シンチレータパネルとセンサパネルを均一に密着させることが可能となり、画像ムラのない良好な画像を得ることができるシンチレータパネルを提供できる。
本発明は、シンチレータパネルの中央部を周辺部より厚くすることにより、センサパネルとシンチレータパネルの中央部が先に密着するため、空気の抜けが良好となり、均一に密着でき、画像ムラのない良好な画像を得ることが出来るというものである。
本発明のシンチレータパネルは一方の面に複数の光電変換素子が二次元状に配列されて形成された光電変換基板と、X線により可視領域で発光するシンチレータパネルの発光面を対向させた構成の放射線検出パネルに用いるシンチレータパネルであって、該シンチレータパネルにおける中央部膜厚が周辺部膜厚より厚い層であり、シンチレータパネルの中央部と周辺部の平均膜厚の差が、下記式(1)で示すように、1%以上、10%以下であることを特徴とする。
本発明でいうシンチレータパネルの中央部とは、蛍光体全体面積の10%の面積を占める部分を指し、周辺部とは蛍光体の端部より帯状に10%の面積を占める部分を指す。また、前記基材よりも、前記蛍光体層の面積が小さいことを特徴とする。
また、蛍光体層の中央部の膜厚が、周辺部に対して厚いとは、下記式(1)にて算出した値が、何%であるかで定義される。
平均膜厚の差(%)={(中央部の膜厚)−(周辺部の膜厚)}/(周辺部の膜厚)×100・・式(1)
《シンチレータパネルの厚さの差の計測》
シンチレータパネルの厚さはノギス、三次元測定機、渦電流式膜厚計などで測定することが出来る。
《シンチレータパネルの厚さの差の計測》
シンチレータパネルの厚さはノギス、三次元測定機、渦電流式膜厚計などで測定することが出来る。
中央部の厚さとは、面積1/9のサイズを中心部から切り出し、その厚さの平均と分散を計測する。端部の厚さとは蛍光体層端部から等幅の短冊を切り出し、その面積の合計が全体の1/9となる部分を端部の測定領域とし、各数点を10点以上測定し、その厚さを記録する。
両者の集団をt検定し、平均値に有意差があると測定された場合、その厚さの平均値を比較し、中央部分が厚くなっていれば、本発明のシンチレータパネルとして、良好に用いることが出来る。
[センサパネルおよび放射線画像検出器]
以下、まず、センサパネルおよび放射線画像検出器の実施形態について説明する。
以下、まず、センサパネルおよび放射線画像検出器の実施形態について説明する。
なお、以下では、センサパネル3や放射線画像検出器1における各部材の相対的な位置関係、特に上下関係について、放射線画像検出器1の筐体2の放射線入射面X側を上側に向け、筐体2における放射線入射面Xとは反対側の面Y側を下側に向けて配置した場合の位置関係に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る放射線画像検出器の外観斜視図であり、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。図1や図2に示すように、放射線画像検出器1では、筐体2内にセンサパネル3が収納されて構成されている。
筐体2は、カーボン板やプラスチック等の材料で形成されている。なお、図1や図2では、筐体2がフレーム板51とバック板52とで形成された、いわば弁当箱型である場合が示されているが、筐体2を一体的に形成するいわばモノコック型とすることも可能である。また、筐体2の側面部分には、LED等で構成されたインジケータ53や蓋54、外部の装置と接続される端子55、電源スイッチ56等が配置されている。
筐体2の内部には、図2に示すように、基板4や対向部材5、シンチレータ6等を備えたセンサパネル3が配置されている。また、センサパネル3の下方には、図示しない鉛の薄板等を介して基台7が配置され、基台7には、電子部品8等が配設されたPCB基板9や緩衝部材10等が取り付けられている。
センサパネル3では、上記のように構成された基板4の上面4a上には、図3に示すように、走査線11や信号線12、結線14の端縁部分にそれぞれ入出力端子(パッドともいう)18が形成されている。各入出力端子18には、図4に示すように、COF(Chip On Film)19が異方性導電接着フィルム(Anisotropic Conductive Film)や異方性導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste)等の異方性導電性接着材料20を介して圧着されている。また、COF19は、基板4の裏面4b側に引き回されており、裏面4b側でPCB基板9とCOF19とが圧着されて接続されるようになっている。
また、図4に示すように、基板4の上面4aの複数の光電変換素子15等が形成された部分には、複数の光電変換素子15等による表面の凹凸を平坦化し、図4では図示を省略するシンチレータ6が光電変換素子15に対向するように配置された際にその下地とするために、複数の光電変換素子15等を被覆するように透明な樹脂等が塗布されて平坦化層21が形成されている。
シンチレータ6(図2参照)は、入射した放射線を光に変換するものであり、蛍光体を主たる成分とする。
本実施形態では、対向部材5はガラス基板で構成されているが、この他にも、例えばPET(polyethylene terephthalate)等の樹脂板や樹脂フィルム等で構成することも可能である。
図5は、図2におけるセンサパネルの端部部分の拡大図である。なお、図5において、センサパネル3の各部材の相対的な大きさや厚さ、部材間の間隔等は、必ずしも現実のセンサパネル3の構造を反映していない。
図5に示すように、センサパネル3は、対向部材5が、シンチレータ6の蛍光体6aの鋭角状の先端Paが複数の光電変換素子15や平坦化層21に対向するように基板4の上方から基板4に載置されて形成されている。
また、基板4と対向部材5との間隙部分であってシンチレータ6の周囲の部分には、接着剤22が配置されている。すなわち、基板4と対向部材5の両者は接着剤22により接続されており、基板4と対向部材5と接着剤22とで外部から区画された内部空間Cが形成されている。
接着剤22は、シンチレータ6の周囲の全周にわたって配置されて基板4と対向部材5と接着しており、そのシンチレータ6や光電変換素子15等を含む内部空間Cは、基板4と対向部材5と接着剤22とで密閉されている。しかも、内部空間Cの内部圧力が大気圧より低くなるように、内部空間Cの内部が減圧されて形成されている。
接着剤22は、例えば光が照射されると硬化する光硬化型の接着剤や加熱することにより硬化する熱硬化型の接着剤が好ましく用いられる。また、シンチレータ6は湿気があると劣化する場合があるため、減圧されている内部空間Cの内部の空気が、さらにドライエアやAr等の不活性ガスで置換されていればより好ましい。
本実施形態では、接着剤22中には、断面円形状の棒状のスペーサS(Sa)や、球形状のスペーサS(Sb)が含まれている。そのため、図6に示すように、大気圧より減圧されている内部空間Cに外気圧が働いて基板4と対向部材5とが接近するように外力が加わっても、接着剤22中のスペーサSが基板4と対向部材5との接近に抗して基板4と対向部材5との間隔を確保するようになっている。
本実施形態に係る放射線画像検出器1およびセンサパネル3によれば、基板4と対向部材5と接着剤22とで区画され密閉された内部空間Cを大気圧より減圧することで、外気圧を利用して内部空間Cの内部で、シンチレータ6の蛍光体6aの鋭角状の先端Paを適切に平坦化層21に当接させて、シンチレータ6を損傷することなく、蛍光体6aの鋭角状の先端Paと光電変換素子15との距離をセンサパネル3の全域において一様とすることが可能となり、シンチレータ6の蛍光体6aの先端Paと光電変換素子15等との距離の均一化を図ることが可能となる。
また、シンチレータ6の蛍光体6aの先端Paと光電変換素子15等との距離が均一となるため、センサパネル3の基板4上の全ての光電変換素子15において鮮鋭性が一様となり、画像全体において鮮鋭性が一様な放射線画像を検出することが可能となる。
さらに、シンチレータ6の蛍光体6aの先端Paと、光電変換素子15や平坦化層21とが、接着剤等を介さずに当接するため、蛍光体の先端Paと光電変換素子15との距離が接近するようになる。そのため、蛍光体の先端Paから出力される光が放射線検出パネル3の基板4の面方向に拡散しないうちに光電変換素子15に入射するようになり、各光電変換素子15における鮮鋭性がさらに向上し、得られる画像における鮮鋭性を全体的に向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、シンチレータ6の蛍光体6aが、上記のように柱状結晶構造を有する場合について説明したが、シンチレータ6の蛍光体6aは、必ずしも、柱状結晶構造を有するものである必要はなく、本発明は、図20に示したように蛍光体が層状に形成されたシンチレータを用いる場合にも同様に適用することが可能である。
すなわち、図7に示すように、例えばGOS(Gd2O2S:Tb)等で構成された蛍光体6aを対向部材5に塗布してシンチレータ6*を層状に形成し、シンチレータ6*が光電変換素子15に対向するように対向部材5を基板4上に載置して基板4と対向部材5と接着剤22とで内部空間Cを密閉して減圧する。
このように構成すれば、本実施形態の場合と同様に、外気圧により、内部空間Cの内部でシンチレータ6*の蛍光体6aの光電変換素子15側の端面Pcが平坦化層21に対して全面的に当接させるようになるため、蛍光体6aの端面Pcと光電変換素子15との距離をセンサパネル3の全域において一様とすることが可能となり、シンチレータ6の蛍光体6aの端面Paと光電変換素子15等との距離の均一化を図ることが可能となる。
また、そのため、センサパネル3の基板4上の全ての光電変換素子15において鮮鋭性が一様となり、画像全体において鮮鋭性が一様な放射線画像を検出することが可能となる。
[センサパネルの製造方法および放射線画像検出器の製造方法]
次に、本実施形態に係るセンサパネルの製造方法および放射線画像検出器の製造方法について説明する。上記のセンサパネル3や放射線画像検出器1は、図8〜図10に示すフローチャートに従って製造される。
次に、本実施形態に係るセンサパネルの製造方法および放射線画像検出器の製造方法について説明する。上記のセンサパネル3や放射線画像検出器1は、図8〜図10に示すフローチャートに従って製造される。
センサパネル3や放射線画像検出器1の製造においては、大きく分けて2つの方法があるが、まず、図8のフローチャートに従って、基板4上に、シンチレータ6を支持する対向部材5を載置するようにしてセンサパネル3を製造する方法について説明する。
本実施形態では、センサパネル3の製造において、図11に示すような基台31とフィルム32と蓋部材33とを有するチャンバ30が用いられる。
チャンバ30の基台31と蓋部材33の各側面には、Oリング状のシール部材34a、34bがそれぞれ配設されており、基台31のシール部材34aと蓋部材33のシール部材34bで上下からフィルム32を挟持するようにしてフィルム32を密封状に固定するようになっている。
基台31の底部は、平面状に形成されており、さらに、図示しない開口部を介して減圧用ポンプ35が取り付けられている。また、フィルム32は、紫外線を透過し、伸縮性を有する素材で形成されている。また、本実施形態では、蓋部材33の内部には紫外線照射装置36が取り付けられている。さらに、本実施形態では、蓋部材33にはポンプ37が図示しない開口部を介して取り付けられている。なお、蓋部材33については、ポンプ37を設ける代わりに単なる開口部を設けるように構成することも可能である。
センサパネル3の製造においては、まず、図12に示すように、スペーサSを含む接着剤22を、基板4の上面4a上の光電変換素子15や平坦化層21等の周囲に塗布して配置する(図8のステップS1)。後述するように基板4と対向部材5とは光電変換素子15とシンチレータ6とが対向するように載置されるが、その際に、接着剤22がシンチレータ6の周囲の部分に位置するように、基板4の上面4a上に予め接着剤22が塗布される。
続いて、図13に示すように、このように接着剤22が配置された基板4が、チャンバ30の基台31上に載置される(図8のステップS2)。そして、図14に示すように、その上方から、対向部材5を、シンチレータ6が光電変換素子に対向するように基板4上に載置する(図8のステップS3)。本実施形態では、このようにして、接着剤22が塗布された基板4上に対向部材5を載置することで、接着剤22を、基板4と対向部材5との間隙部分であってシンチレータ6の周囲の部分に配置するようになっている。
なお、本実施形態のように、予め接着剤22が塗布された基板4上に対向部材5を載置することで接着剤22を配置する代わりに、図15に示すように、接着剤22を予め対向部材5側に塗布しておき、それを基板4上に載置することで、基板4と対向部材5との間隙部分に接着剤22を配置するように構成することも可能である。その際、接着剤22は、支持体5のシンチレータ6の周囲に予め塗布される。また、基板4上に対向部材5を載置した後に接着剤22を基板4と対向部材5との間隙部分に挿入するようにして、接着剤22をシンチレータ6の周囲の部分に配置するようにすることも可能である。
続いて、図11に示したように、基台31上に載置されたセンサパネル3の対向部材5の上方側から対向部材5を被覆するようにフィルム32が載置され(図8のステップS4)、その上方からチャンバ30の蓋部材33が取り付けられる。
そして、前述したように、基板4と対向部材5と接着剤22とで外部から区画された内部空間C内の湿気(水蒸気)を排除するために、チャンバ30内の空気、或いは少なくともセンサパネル3を含むチャンバ30の基台31とフィルム32との間の空間(以下、下方空間R1という。図11参照)内の空気をドライエアや不活性ガスで置換する。
そして、減圧用ポンプ35を駆動して、センサパネル3を含むチャンバ30の基台31とフィルム32との間の空間(以下、下方空間R1という。図11参照)を減圧することで、センサパネル3の内部空間C(図5等参照)を大気圧より低い圧力(例えば0.2気圧〜0.5気圧)に減圧していく。
チャンバ30の蓋部材33とフィルム32との間の空間(以下、上方空間R2という。図11参照)は大気圧のままであるため、チャンバ30の下方空間R1を減圧していくと、図16に示すように、センサパネル3の対向部材5の上方からフィルム32が張り付くようになり、センサパネル3は、フィルム32を介して上方から上方空間R2の大気圧と対向部材5の自重等で押圧されて、基板4と対向部材5とが貼り合わされる(図8のステップS5)。
その際、接着剤22に前述したようなスペーサSが含まれていれば、外気圧による外力でシンチレータ6の蛍光体6aの鋭角状の先端Paが平坦化層21等に強く押し付けられて損傷してしまったり、蛍光体6aの鋭角状の先端Paが平坦化層21等の表面から浮き上がったりしてしまうことを防止することが可能となる。
なお、その際、チャンバ30の蓋部材33側のポンプ37を駆動させてチャンバ30の上方空間R2を適度に加圧して、センサパネル3の基板4と対向部材5とを確実に貼り合わせるように構成することも可能であり、チャンバ30の上方空間R2の圧調整は適宜行われる。
本実施形態では、基本的には、以上のようにして、基板4と対向部材5とが接着剤22を介して減圧の環境下で貼り合わされるとともに、基板4と対向部材5と接着剤22とで外部から区画された内部空間C(図5参照)が、その内部圧力が大気圧より低くなるように減圧された状態となる。そして、センサパネル3を、シンチレータ6の蛍光体6aの鋭角状の先端Paや層状の蛍光体6aの端面Pcが、基板4上に形成された複数の光電変換素子15やそれを被覆する平坦化層21の表面に当接する状態に形成することができる。
本実施形態では、さらに、図16の状態で貼り合わされたセンサパネル3に対してチャンバ30の蓋部材33に設けられた紫外線照射装置36から紫外線を照射して、接着剤22を硬化し、基板4と対向部材5とを確実に貼り合わせるようになっている(図9のステップS6)。そのため、本実施形態では、接着剤22として、光硬化型、特に紫外線硬化型の接着剤が用いられており、対向部材5は、光、特に紫外線を透過する材料で形成されている。
また、対向部材5を透過した紫外線がシンチレータ6や光電変換素子15等に悪影響を及ぼすことを防止するために、図21に示すように、対向部材5とシンチレータ6との間に、光(紫外線)を遮光する遮光層23を形成することが好ましい。なお、遮光層23は、支持体5とシンチレータ6との間ではなく、或いは対向部材5とシンチレータ6との間に設けるとともに、対向部材5のシンチレータ6が設けられた面とは反対側の面側に形成することも可能である。
一方、上記のように、接着剤配置工程(ステップS1)や対向部材載置工程(図8、図9のステップS3)において、チャンバ30の下方空間R1がまだ減圧されていない大気圧の状態で、最初からシンチレータ6の周囲の全周にわたって接着剤22を配置すると、基板4と対向部材5と接着剤22とで外部から区画され密閉された内部空間Cの内部の圧力が大気圧になる。
そして、その状態で、減圧貼り合わせ工程(ステップS5)においてチャンバ30の下方空間R1を減圧すると、内部空間Cの内部の空気(またはドライエアや不活性ガス。以下同じ。)がうまく引き出されずに、内部空間Cの内部の圧力が大気圧のままとなってしまったり、或いはまだ軟らかい接着剤22によるシールを破壊して内部空間Cから下方空間R1に空気が噴出し、接着剤22によるシールが破壊されてしまう場合がある。
これらの場合、少なくともセンサパネル3をチャンバ30内から大気圧中に取り出すと、基板4と対向部材5と接着剤22とで外部から区画された内部空間Cの内部の圧力は大気圧のままとなり、内部空間Cが大気圧より減圧されているという本発明に必須の要件が実現されない場合がある。
そのため、本実施形態では、図17(A)に示すように、接着剤22を放射線検出パネル3の基板4と対向部材5との間隙部分に配置するが、シンチレータ6の周囲の全周にわたって接着剤22を配置するのではなく、内部空間Cとその外側の空間とを連通する開口部24が接着剤22部分に単数或いは複数形成されるように、接着剤22を基板4や対向部材5に予め配置するようになっている(図8、図9のステップS1)。
そして、その状態で、減圧貼り合わせ工程(ステップS5)を実行してチャンバ30の下方空間R1を減圧すると、内部空間Cの内部の空気が接着剤22の開口部24から引き出され、内部空間Cの内部の圧力も確実に減圧される。また、予め開口部24の開口の大きさを適切な大きさに形成しておくと、減圧貼り合わせ工程(ステップS5)において、図17(B)に示すように、上方空間R2からの大気圧による押圧等でセンサパネル3の基板4と対向部材5とが互いに接近する際に、それにより接着剤22が水平方向に押し広げられて、いわば自動的に開口部24が封止される。
そして、この状態で、図16に示したように、チャンバ30内の紫外線照射装置36から紫外線が照射され、接着剤22が硬化されて(図9のステップS6)、基板4と支持体5とが確実に貼り合わされることで、内部空間Cが大気圧より減圧された状態で封止される(ステップS7)。なお、自動的に封止した開口部24の部分に新たに接着剤を塗布して硬化させて、封止を確実にするように構成することも可能である。
また、接着剤22の開口部24をより大きく形成しておき、減圧貼り合わせ工程(ステップS5)の後、改めて開口部24に接着剤を塗布して封止するように構成することも可能である。図18に示すように、接着剤22の開口部24を広めに形成すると、その状態で、減圧貼り合わせ工程(図8、図9のステップS5)を実行してチャンバ30の下方空間R1を減圧すると、内部空間Cの内部の空気が接着剤22の開口部24から引き出され、内部空間Cの内部の圧力が減圧される。
そして、図16に示したように、その状態でチャンバ30内の紫外線照射装置36から紫外線が照射され、接着剤22が硬化されて基板4と対向部材5とが確実に貼り合わされる(図9のステップS6)。しかし、この場合は、上記の場合と異なり、接着剤22が水平方向に押し広げられても、開口部24は封止されず、開口したままとなる。
本実施形態のチャンバ30では、下方空間R1が減圧されると、センサパネル3にチャンバ30のフィルム32が張り付くようになるため、この状態では開口部24に新たに接着剤を塗布して開口部24を封止する作業を行い難い。そこで、図示を省略するが、本実施形態では、減圧貼り合わせ工程(ステップS5)の後、センサパネル3を一旦チャンバ30から取り出し、注射器様のディスペンサや紫外線照射装置を備える別のチャンバに移し替える。
この移し替えの際に、開口部24から内部空間Cの内部に空気が入り込み、内部空間Cの内部の圧力が大気圧に戻るが、この別のチャンバ内を減圧してセンサパネル3の内部空間Cを減圧し、その状態でディスペンサから開口部24の部分に本実施形態では接着剤22と同じ材料の紫外線硬化型の接着剤25を塗布する(図19参照)。接着剤22とは異なる種類の接着剤25を塗布してもよい。そして、紫外線硬化装置から紫外線を照射して接着剤25を硬化させて開口部24を封止する(図9のステップS7)。
なお、この別のチャンバ内を減圧してセンサパネル3の内部空間Cを減圧する前に、このチャンバ内の空気をドライエアやAr等の不活性ガスで置換した後で減圧するように構成すれば、内部空間Cの内部の空気がドライエア等で置換され、シンチレータ6の湿気による劣化を防止することが可能となり好ましい。
次に、放射線画像検出器1の製造においては、図10のフローチャートに示すように、上記のようにしてセンサパネル3の製造工程(ステップS10)が終了すると、続いて、前述したように、シンチレータ6の対向部材5と貼り合わされた基板4上に形成された入出力端子18(図4参照)に、異方性導電接着フィルムを貼付したり異方性導電ペーストを塗布する等して、COF19を圧着するCOF圧着工程が行われ(図10のステップS11)、さらに、入出力端子18とCOF19との通電を検査するCOF通電検査工程(ステップS12)が行われるようになっている。
続いて、COF19が基板4の裏面4b(図4参照)側に引き回されてPCB基板9とCOF19とが圧着されて接続されるPCB基板圧着工程が行われるようになっている(図10のステップS13)。
そして、基板4等における金属製の部材の露出部分等の腐食する可能性がある部分に対して腐食防止のためにシリコンゴムや樹脂を塗布する腐食防止工程が行われた後(ステップS14)、上記のようにしてCOF19やPCB基板9等が取り付けられた放射線検出パネル3に図示しない支持台や基台等が固定されてモジュール化されるモジュール形成工程が行われる(ステップS15)。
そして、最終的にモジュール化されたセンサパネル3が筐体2(図1等参照)内に収納されて(図10のステップS16)、放射線画像検出器1が製造されるようになっている。
以上のように、本実施形態に係るセンサパネルの製造方法および放射線画像検出器の製造方法によれば、大気圧より減圧された減圧雰囲気下でセンサパネル3の基板4と対向部材5とを接着剤22を介して貼り合わせることが可能となり、基板4と対向部材5と接着剤22とで区画され密閉された内部空間Cを確実に大気圧より減圧することが可能となる。
(蛍光体層)
本発明の放射線変換パネルは、蒸着基板上に反射層を有し、この反射層上に蛍光体層を有する。
本発明の放射線変換パネルは、蒸着基板上に反射層を有し、この反射層上に蛍光体層を有する。
本発明に係る蛍光体層に用いられる蛍光体とは、X線等の入射された放射線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、即ち可視光線を中心に紫外光から赤外光に亘る電磁波(光)を発光する蛍光体をいう。
蛍光体母材としては、種々の公知の蛍光体材料を使用することができる。これらの中でも、X線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成できるため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能であることから、本発明においては、ヨウ化セシウム(CsI)が好ましく用いられる。
蛍光体層の平均膜厚は、発光強度、鮮鋭性の面から100μm以上であることが必要であり、100μm〜1000μmであることが好ましく、特に100μm〜600μmが好ましい。
本発明に係る、第一の蛍光体層は、蒸着基板に、より近い側に位置する層であり、蛍光体母材からなり、膜厚が0.1〜50μmである。蒸着基板に、より近い側に位置する層とは、蒸着基板と接触する層であるか、または後述のように蒸着基板と蛍光体層との間に保護層を有する場合には、保護層に接触する層である。
第一の蛍光体層の蛍光体母材としては、上述のヨウ化セシウムまたは臭化セシウムが好ましく用いられる。
本発明に係る蛍光体母材からなり、とは第一の蛍光体層が、賦活剤を含まず、蛍光体母材から形成されていることをいう。賦活剤を含まずとは、賦活剤の蛍光体層に対する含有量が、0.01質量%以下であることをいう。
本発明に係る賦活剤とは、蛍光体母材中に含有されることで、発光効率を上昇し得る元素である。賦活剤としては、タリウム化合物、ナトリウム化合物、ルビジウム化合物等が挙げられるが、特にタリウム化合物が好ましく用いられる。
タリウム化合物としては、種々のタリウム化合物(+Iと+IIIの酸化数の化合物)を使用することができる。好ましいタリウム化合物はヨウ化タリウム(TlI)、臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)、またはフッ化タリウム(TlF、TlF3)等である。
蛍光体母材中に含有させるには、蛍光体母材と賦活剤を含む蒸発源を加熱し、蒸着基板上に蒸着する方法により行うことができる。
蛍光体母材が、ヨウ化セシウムの場合賦活剤としては、タリウムが好ましく、臭化セシウムの場合には、ユーロピウムが好ましく用いられる。
(放射線変換パネルの作製方法)
本発明に係る柱状結晶は、気相法により形成されることが好ましい。即ち、本発明に係る蛍光体層が気相法によって製膜されていることが好ましく、具体的には、蒸着堆積法(蒸着法)により形成されることが好ましい。
本発明に係る柱状結晶は、気相法により形成されることが好ましい。即ち、本発明に係る蛍光体層が気相法によって製膜されていることが好ましく、具体的には、蒸着堆積法(蒸着法)により形成されることが好ましい。
本発明の放射線変換パネルを作製する方法の典型的例について図を参照しながら説明する。なお、図22は、放射線変換パネル101の例の概略構成を示す断面図である。
放射線変換パネル101は、基材102上に反射層103を有し、反射層103上に保護層104を有し、保護層104上に蛍光体層105を有する。
図23は、蒸着装置の概略構成を示す図面である。放射線変換パネル101の作製方法においては、下記で説明する蒸発装置107を好適に用いることができる。
〈蒸着装置〉
図23に示す通り、蒸着装置107は箱状の真空容器108を有しており、真空容器108の内部には真空蒸着用のボート109が配されている。ボート109は蒸着源の被充填部材であり、当該ボート109には電極が接続されている。当該電極を通じてボート109に電流が流れると、ボート109がジュール熱で発熱するようになっている。放射線用シンチレータパネル101の製造時においては、蛍光体母材、あるいは蛍光体母材と賦活剤化合物とを含む混合物がボート109に充填され、そのボート109に電流が流れることで、上記蛍光体母材または混合物を加熱・蒸発させることができるようになっている。
図23に示す通り、蒸着装置107は箱状の真空容器108を有しており、真空容器108の内部には真空蒸着用のボート109が配されている。ボート109は蒸着源の被充填部材であり、当該ボート109には電極が接続されている。当該電極を通じてボート109に電流が流れると、ボート109がジュール熱で発熱するようになっている。放射線用シンチレータパネル101の製造時においては、蛍光体母材、あるいは蛍光体母材と賦活剤化合物とを含む混合物がボート109に充填され、そのボート109に電流が流れることで、上記蛍光体母材または混合物を加熱・蒸発させることができるようになっている。
なお、被充填部材として、ヒータを巻回したアルミナ製のるつぼを適用してもよいし、高融点金属製のヒータを適用してもよい。
真空容器108の内部であってボート109の直上には、反射層103および保護層104を設けた蒸着基板102を保持するホルダ110が配されている。
ホルダ110にはヒータ(図示略)が配されており、当該ヒータを作動させることでホルダ110に装着した蒸着基板1を加熱することができるようになっている。蒸着基板101を加熱した場合には、表面の吸着物を離脱・除去したり、その表面に形成される蛍光体層との間に不純物層が形成されるのを防止したり、その表面に形成される蛍光体層との密着性を強化したり、表面に形成される蛍光体層の膜質の調整を行うことができるようになっている。
ホルダ110には当該ホルダ110を回転させる回転機構111が配されている。回転機構111は、ホルダ110に接続された回転軸111aとその駆動源となるモータ(図示略)から構成されたもので、当該モータを駆動させると、回転軸111aが回転してホルダ110をボート109に対向させた状態で回転させることができるようになっている。
蒸着装置107では、上記構成の他に、真空容器108に真空ポンプ112が配されている。真空ポンプ112は、真空容器108の内部の排気と真空容器108の内部へのガスの導入とを行うもので、当該真空ポンプ112を作動させることにより、真空容器108の内部を一定圧力のガス雰囲気下に維持することができるようになっている。
本発明に係る第一の蛍光体層は、ボート109に蛍光体母材を充填し、装置内を排気すると同時に窒素等の不活性なガスを導入口から導入して1.333Pa〜1.33×10−3Pa程度の真空とし、次いで、蛍光体母材を加熱蒸発させて、蒸着基板の表面に蛍光体母材の蒸着結晶を堆積し、蛍光体層105が形成される。
蒸着後の膜厚を本願の範囲に調整するには、たとえばボートの配置を適正化することで膜厚を最適化する。本願発明ではシンチレータパネルの中央部が厚いものが好ましいため、中央部に多く蒸気流が到達するようにボートの数、充填量、蒸着基板からボートまでの距離などを設定する。例えば図24に示す配置でボートを設置し、上記条件で蒸着をすることで、中心部の膜厚を調整することが出来る。基板回転軸中央部におかれたボートの充填量は、周辺部におかれたボートの充填量の5〜70%であることが好ましい。また、中央部におかれたボートの加熱開始は周辺部のボートの加熱開始より遅いことが好ましい。
(蒸着基板)
本発明に係る蒸着基板は、反射層および蛍光体層を担持可能な板状、フィルム体であり、X線等の放射線を入射線量に対し10%以上を透過させることが可能なものである。
本発明に係る蒸着基板は、反射層および蛍光体層を担持可能な板状、フィルム体であり、X線等の放射線を入射線量に対し10%以上を透過させることが可能なものである。
蒸着基板としては、各種のガラス、高分子材料、金属等を用いることができる。
例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス、サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などのセラミック基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素など半導体基板、またセルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィルム(プラスチックフィルム)、アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或いは該金属酸化物の被覆層を有する金属シートなどが挙げられる。
蒸着基板としては、厚さ50〜500μmの可とう性を有する高分子フィルムであることが好ましい。ここで、「可とう性を有する」とは120℃での弾性率(E120)が1000〜6000N/mm2であることをいい、かかる蒸着基板としてポリイミドまたはポリエチレンナフタレートを含有する高分子フィルムが好ましい。
なお、「弾性率」とは引張試験機を用い、JIS−C2318に準拠したサンプルの標線が示すひずみとそれに対応する応力が直線的な関係を示す領域において、ひずみ量に対する応力の傾きを求めたものである。これがヤング率と呼ばれる値であり、本発明では、このヤング率を弾性率と定義する。
蒸着基板は、上記のように120℃での弾性率(E120)が1000〜6000N/mm2であることが好ましい。より好ましくは1200〜5000N/mm2である。
具体的には、ポリエチレンナフタレート(E120=4100N/mm2)、ポリエチレンテレフタレート(E120=1500N/mm2)、ポリブチレンナフタレート(E120=1600N/mm2)、ポリカーボネート(E120=1700N/mm2)、シンジオタクチックポリスチレン(E120=2200N/mm2)、ポリエーテルイミド(E120=1900N/mm2)、ポリアリレート(E120=1700N/mm2)、ポリスルホン(E120=1800N/mm2)、ポリエーテルスルホン(E120=1700N/mm2)等からなる高分子フィルムが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、積層あるいは混合して用いてもよい。中でも、特に好ましい高分子フィルムとしては、上述のようにポリイミドまたはポリエチレンナフタレートを含有する高分子フィルムが好ましい。
(反射層)
本発明の放射線変換パネルは、より高輝度性能を発揮するため、蒸着基板上に反射層を設けることが好ましい。反射層は、蛍光体層で発せられた蛍光の蒸着基板方向に放射進行する電磁波を反射しうる層である。
本発明の放射線変換パネルは、より高輝度性能を発揮するため、蒸着基板上に反射層を設けることが好ましい。反射層は、蛍光体層で発せられた蛍光の蒸着基板方向に放射進行する電磁波を反射しうる層である。
反射層は反射率の高い金属で形成することが好ましい。反射率の高い金属膜層としては、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Mg、Pt、Auからなる群の中の物質を含む材料が挙げられる。本発明に係る反射層の形成方法は既知のいかなる方法でも構わないが、例えば、上記原材料を使用したスパッタ処理が挙げられる。
金属としては、電気伝導率で6.0S/m(ジーメンス毎メートル)以上のものであることが好ましく、より好ましくは30S/m以上である。具体的にはAl(40S/m)、Ag(67S/m)、Au(46S/m)が反射率や電気伝導率の点で好ましい。
反射層は、真空蒸着、スパッタ蒸着、又はメッキにより蒸着基板上に直接付着することができるが、生産性の観点からスパッタ蒸着が好ましい。膜厚に関しては、付着方法によるが、真空蒸着の場合は50nm〜400nm、スパッタ蒸着の場合は20nm〜200nmが好ましい。
(保護層)
蛍光体による反射層の腐食等を防止するため、反射層と蛍光体層の間に保護層を形成してもよい。
蛍光体による反射層の腐食等を防止するため、反射層と蛍光体層の間に保護層を形成してもよい。
保護層は溶剤に溶解した樹脂を塗布、乾燥して形成することが好ましい。樹脂としては、ガラス転位点が30〜100℃のポリマーであることが蒸着結晶と蒸着基板との膜付の点で好ましい。
具体的には、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル樹脂、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられるが、特にポリエステル樹脂であることが好ましい。
保護層の膜厚としては接着性の点で0.1μm以上が好ましく、保護層表面の平滑性確保の点で3.0μm以下が好ましい。より好ましくは保護層の厚さが0.2〜2.5μmの範囲である。
保護層作製に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどの低級アルコール、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどの塩素原子含有炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、キシレンなどの芳香族化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエステル、エチレングリコールモノメチルエステルなどのエーテル及びそれらの混合物を挙げることができる。
(保護膜)
本発明の放射線変換パネルは、当該パネルを防湿し、蛍光体層の劣化を抑制するため、放射線変換パネルの外周を保護膜で保護することが好ましい。
本発明の放射線変換パネルは、当該パネルを防湿し、蛍光体層の劣化を抑制するため、放射線変換パネルの外周を保護膜で保護することが好ましい。
保護膜としては透湿度の低いフィルム保護フィルム、ポリパラキシリレンのような耐湿膜などが挙げられる。
例えば、保護フィルムの場合、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を用いることができる。PETの他には、ポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を用いることができる。また、必要とされる防湿性にあわせて、これらフィルムに金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層した構成とすることもできる。
また、蒸着基板上に蛍光体層を設けた放射線変換パネルの蒸着基板側と蛍光体層側の互いに対向する面には、互いを熱融着して封止するための熱融着性の樹脂が用いられることが好ましい。熱融着層としては、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルムを使用できる。例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等が挙げられるが、これに限られたものではない。
放射線変換パネルを上下の保護フィルムで挟み、減圧雰囲気中で上下の保護フィルムが接触する端部を融着することにより封止することができる。
保護フィルムの厚さは10〜100μmであることが好ましい。
保護フィルムは防湿性が付与されているが、具体的には透湿度(水蒸気透過率ともいう)が50g/m2・day以下であることが好ましく、更に好ましくは10g/m2・day以下であり、特に好ましくは1g/m2・day以下である。ここで、保護フィルムの透湿度はJIS Z 0208により規定された方法を参照して測定することができる。
透湿度は以下の方法で測定することができる。40℃において、前記保護フィルムを境界面とし、一方の側を90%RH(相対湿度)、他方の側を吸湿剤を用いて乾燥状態に保つ。この状態で24時間にこの保護フィルムを通過する水蒸気の質量(g)(保護フィルムを1m2に換算する)を保護フィルムの透湿度と定義する。
保護フィルムの透湿度を上記の範囲に調整し、防湿性を向上させる観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム上に酸化アルミナ薄膜を蒸着した蒸着フィルムが好ましく用いられる。
保護フィルムの光透過率とは、空気だけの場合の光透過率を100%に設定して各保護フィルムの光透過率を相対値で表した。上記の光透過率は下記式に従って求められる。
光透過率(%)=(透過光/入射光)×100
また、保護膜としては、ポリパラキシリレンなどの耐湿膜を用いても良い。ポリパラキシリレンは、上記蛍光体層が形成された蒸着基板をCVD装置の蒸着室に入れ、ジパラキシリレンが昇華した上記中に露出させておくことにより、シンチレータと蒸着基板の全表面がポリパラキシリレン膜で被服されたシンチレータパネルを得ることができる。
また、保護膜としては、ポリパラキシリレンなどの耐湿膜を用いても良い。ポリパラキシリレンは、上記蛍光体層が形成された蒸着基板をCVD装置の蒸着室に入れ、ジパラキシリレンが昇華した上記中に露出させておくことにより、シンチレータと蒸着基板の全表面がポリパラキシリレン膜で被服されたシンチレータパネルを得ることができる。
《実施例1》
〔シンチレータパネルの作成〕
(金属反射層の形成)
厚さ125μmのポリイミド基板の一方の表面に第1の金属薄膜として厚さ20nmのニッケルクロム合金薄膜をスパッタ法により形成した。続いて第2の金属薄膜として厚さ100nmの銀薄膜をスパッタ蒸着で形成した。
〔シンチレータパネルの作成〕
(金属反射層の形成)
厚さ125μmのポリイミド基板の一方の表面に第1の金属薄膜として厚さ20nmのニッケルクロム合金薄膜をスパッタ法により形成した。続いて第2の金属薄膜として厚さ100nmの銀薄膜をスパッタ蒸着で形成した。
(保護層の形成)
バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステル樹脂) 100質量部
メチルエチルケトン(MEK) 90質量部
トルエン 90質量部
上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間分散し、塗設用の塗布液を得た。この塗布液を上記グラファイトシート基板のスパッタ面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで保護層を作製した。
バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステル樹脂) 100質量部
メチルエチルケトン(MEK) 90質量部
トルエン 90質量部
上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間分散し、塗設用の塗布液を得た。この塗布液を上記グラファイトシート基板のスパッタ面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで保護層を作製した。
(蒸着基板の準備)
保護層を作成した基板を金属製の枠に合わせ、図23の蒸着装置の基板ホルダ110にセットした。
保護層を作成した基板を金属製の枠に合わせ、図23の蒸着装置の基板ホルダ110にセットした。
(シンチレータ層(蛍光体層)の形成)
基板の保護層側に母材(CsI:賦活剤なし)および賦活剤(TlI)を図23に示した蒸着装置を使用して蒸着させ、次のようにシンチレータ層(蛍光体層)を形成した。また、蒸着装置に用いるボートの配置は図24(a)を用いた。
基板の保護層側に母材(CsI:賦活剤なし)および賦活剤(TlI)を図23に示した蒸着装置を使用して蒸着させ、次のようにシンチレータ層(蛍光体層)を形成した。また、蒸着装置に用いるボートの配置は図24(a)を用いた。
まず母材(CsI:賦活剤なし)と賦活剤(TlI)を抵抗加熱るつぼに充填し、また回転する基板ホルダの金属製の枠に基板を設置し、基板と蒸発源との間隔を400mmに調節した。
続いて蒸着装置内を一旦排気し、Arガスを導入して0.5Paに真空度を調整した後、6rpmの速度で基板を回転させた。また、抵抗加熱るつぼと同時に基板の加熱を開始し、基板温度が200℃に達した後は200℃を保持した。蒸着を終了後、基板ホルダから基板を取り外し、シンチレータ層が形成されたプレートを得た。プレートはカッターにて300mmに断裁した。
(保護膜の作製)
シンチレータ層面側の保護フィルムとして、ラミネート層付のバリアフィルムである“バリアロックス”(コート有り)1011HG−CW(#12)東レフィルム加工(株)を用いた。
シンチレータ層面側の保護フィルムとして、ラミネート層付のバリアフィルムである“バリアロックス”(コート有り)1011HG−CW(#12)東レフィルム加工(株)を用いた。
基板側の保護フィルムは、シンチレータ層面側の保護フィルムと同じものを使用し、保護膜で覆われたシンチレータパネル実施例1を得た。
〔膜厚測定〕
渦電流式膜厚計でシンチレータパネルの膜厚を測定し、記録した。
渦電流式膜厚計でシンチレータパネルの膜厚を測定し、記録した。
測定データは表1に示す。
〔放射線検出機作成〕
作成したシンチレータパネルを光電変換基板と密着させ、放射線検出器を作成した。図示されていない水平な筐体底板にセンサ部を設置し、シンチレータパネルを光電変換基板に重ねて配置した。さらに圧力調整用のスポンジシートとゴムシートを配置し、筐体蓋を重ねた。筐体蓋と筐体底板は密着し、ネジで固定できるようになっている。筐体蓋は、圧力をかけないと、底板とは密着していない状態である。そこで筐体蓋側に重りを載せて、筐体底板と圧着させその状態でネジ止めする。ネジ止め後は固定され、自由に運搬できる。蓋を押さえる重さ(圧力)を密着圧力とし、密着圧力を表1に記した。
作成したシンチレータパネルを光電変換基板と密着させ、放射線検出器を作成した。図示されていない水平な筐体底板にセンサ部を設置し、シンチレータパネルを光電変換基板に重ねて配置した。さらに圧力調整用のスポンジシートとゴムシートを配置し、筐体蓋を重ねた。筐体蓋と筐体底板は密着し、ネジで固定できるようになっている。筐体蓋は、圧力をかけないと、底板とは密着していない状態である。そこで筐体蓋側に重りを載せて、筐体底板と圧着させその状態でネジ止めする。ネジ止め後は固定され、自由に運搬できる。蓋を押さえる重さ(圧力)を密着圧力とし、密着圧力を表1に記した。
《実施例2〜4》
表1に示した膜厚になるようにボートの充填量とボート−蒸着基板の距離を調整したほかは実施例1と同様にして実施例2〜4のサンプルを作成した。
表1に示した膜厚になるようにボートの充填量とボート−蒸着基板の距離を調整したほかは実施例1と同様にして実施例2〜4のサンプルを作成した。
《比較例1および2》
蒸着を図23に示す蒸着機にて行ったほかは実施例1と同様にして比較例1および2用のサンプルを作成した。
蒸着を図23に示す蒸着機にて行ったほかは実施例1と同様にして比較例1および2用のサンプルを作成した。
〔評価〕
(MTF測定)
鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(蛍光体層が形成されていない面)から照射し、画像データをシンチレータに密着したCMOSフラットパネルで検出しハードディスクに記録した。その後、ハードディスク上の記録をコンピュータで分析して当該ハードディスクに記録されたX線像の変調伝達関数(MTF(Modulation Transfer Function))を調査した。その調査結果(空間周波数1サイクル/mmにおけるMTF値(%))を下記表1に示す。表1中の調査結果において、MTF値が高いほど鮮鋭性に優れている。
(MTF測定)
鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(蛍光体層が形成されていない面)から照射し、画像データをシンチレータに密着したCMOSフラットパネルで検出しハードディスクに記録した。その後、ハードディスク上の記録をコンピュータで分析して当該ハードディスクに記録されたX線像の変調伝達関数(MTF(Modulation Transfer Function))を調査した。その調査結果(空間周波数1サイクル/mmにおけるMTF値(%))を下記表1に示す。表1中の調査結果において、MTF値が高いほど鮮鋭性に優れている。
(耐湿測定)
上記サンプルを40度90%のサーモ機に2ヶ月投入したときのMTFの変化を耐湿(MTF)として評価した。サーモ投入前に得られたMTFと投入後に得られたMTFを比較し、初期との相対値を表1に記録した。
上記サンプルを40度90%のサーモ機に2ヶ月投入したときのMTFの変化を耐湿(MTF)として評価した。サーモ投入前に得られたMTFと投入後に得られたMTFを比較し、初期との相対値を表1に記録した。
画欠(画像欠陥)は上記サーモ投入後、信号が得られなくなった画素数により評価した。評価は次の通りである。
○ 画欠は全く観察されない
△ 画欠が少し観察されるが、実用上許容される
× 画欠が多く、実用できないレベル
測定及び評価結果を表1に示す。
△ 画欠が少し観察されるが、実用上許容される
× 画欠が多く、実用できないレベル
測定及び評価結果を表1に示す。
その結果、本発明の実施例1〜4のサンプルは、比較例1及び2に比較して、MTF測定及び耐湿測定値も良好な値を示していることが解る。
1 放射線画像検出器
3 放射線検出パネル
4 基板
4a 面
5 支持体
5a シンチレータが設けられた面
6 シンチレータ
6a 蛍光体
15 光電変換素子
22、25 接着剤
23 遮光層
24 開口部
31 基台
32 フィルム
C 内部空間
Pa 蛍光体の柱状結晶の鋭角状の先端
R1 基台とフィルムとの間の空間(下方空間)
S スペーサ
3 放射線検出パネル
4 基板
4a 面
5 支持体
5a シンチレータが設けられた面
6 シンチレータ
6a 蛍光体
15 光電変換素子
22、25 接着剤
23 遮光層
24 開口部
31 基台
32 フィルム
C 内部空間
Pa 蛍光体の柱状結晶の鋭角状の先端
R1 基台とフィルムとの間の空間(下方空間)
S スペーサ
Claims (7)
- 一方の面に複数の光電変換素子が二次元状に配列されて形成された光電変換基板と、X線により可視領域で発光するシンチレータパネルの発光面を対向させた構成の放射線検出パネルに用いるシンチレータパネルであって、該シンチレータパネルにおける中央部膜厚が周辺部膜厚より厚い層であることを特徴とするシンチレータパネル。
- 前記シンチレータパネルの中央部と周辺部の平均膜厚の差が、下記式(1)で示すように、1%以上、10%以下であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパネル。
平均膜厚の差(%)={(中央部の膜厚)−(周辺部の膜厚)}/(周辺部の膜厚)×100・・式(1) - 前記シンチレータパネルが、少なくとも蛍光体層と蛍光体層を支持する基材を持つことを特徴とする請求項1または2に記載のシンチレータパネル。
- 前記基材は前記蛍光体層と接し、可とう性を有する基材と、剛性を有する基材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
- 前記基材よりも、前記蛍光体層の面積が小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
- 一方の面に複数の光電変換素子が二次元状に配列されて形成された光電変換基板と、少なくとも対向部材と蛍光体放射線を光に変換するシンチレータパネルが対向し、シンチレータパネルの中央部の厚さが、周辺部の厚さよりも厚く、さらに光電変換基板と、シンチレータパネル基材の間隙部分で、蛍光体層の周辺部に接着剤を充填させることにより作製されることを特徴とする放射線画像検出装置。
- 放射線画像検出装置であって、光電変換基板、シンチレータパネル、接着剤からなる空間を減圧することで作製されることを特徴とする放射線画像検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009131876A JP2010276571A (ja) | 2009-06-01 | 2009-06-01 | シンチレータパネルおよび放射線画像検出装置 |
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ID=43423655
Family Applications (1)
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JP2009131876A Pending JP2010276571A (ja) | 2009-06-01 | 2009-06-01 | シンチレータパネルおよび放射線画像検出装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012237562A (ja) * | 2011-05-10 | 2012-12-06 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | 放射線検出パネルおよび放射線画像検出器 |
US8941073B2 (en) | 2011-07-29 | 2015-01-27 | Fujifilm Corporation | Radiological image detection apparatus |
JP2016050873A (ja) * | 2014-09-01 | 2016-04-11 | コニカミノルタ株式会社 | シンチレータパネル及び放射線検出器ならびにシンチレータパネルの製造方法及び放射線検出器の製造方法 |
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2009
- 2009-06-01 JP JP2009131876A patent/JP2010276571A/ja active Pending
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