JP2010275462A - 回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物及びペレット - Google Patents

回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物及びペレット Download PDF

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Abstract

【課題】耐候性に優れ、かつ回転成形に用いた際に気泡の発生を低減することができる回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物並びにペレット及びパウダーを得る。
【解決手段】粘度平均分子量が16000〜30000の範囲内である芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、融点300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤を0.05〜5.0質量部含むことを特徴としている
【選択図】なし

Description

本発明は、回転成形に用いるポリカーボネート樹脂組成物及びペレットに関するものである。
ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性に優れ、耐熱性が高く、電気的特性も優れているところから、多くの分野で広く利用されている。
ポリカーボネート樹脂に耐候性を付与する方法として、紫外線を吸収する添加剤を添加する方法が知られている。ポリカーボネート用の紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系の紫外線吸収剤が使用されている。紫外線吸収剤を添加したポリカーボネートでは、揮発ガスによるモールドデポジットが問題になるため、2量体にすることにより分子量を大きくしたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が提案されている(特許文献1〜4)。
しかしながら、これらの射出成形や押出成形の問題点を改良するために提案された紫外線吸収剤では、回転成形時に発生する気泡を解決することできなかった。また、気泡を無くす方法として、粉砕品の粒度分布を狭くすることも提案されているが、耐候性を付与した場合の対策としては不十分であった(特許文献5及び6)。さらに、紫外線吸収剤としてベンゾオキサジンを用いることは提案されているが、この紫外線吸収剤が、回転成形における気泡の発生を改善することについては記載されていない(特許文献7〜9)。
特開平5−43678号公報 特開2000−248075号公報 特開2002−20496号公報 特開2002−20607号公報 特開2003−26815号公報 特開2004−124062号公報 特公昭62−31027号公報 特表2003−534430号公報 特開2005−325320号公報
本発明の目的は、耐候性に優れ、かつ回転成形に用いた際に気泡の発生を低減することができる回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物並びに該樹脂組成物からなるペレット及びパウダーを提供することにある。
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物は、粘度平均分子量が16000〜30000の範囲内である芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、融点300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤を0.05〜5.0質量部含むことを特徴としている。
従来、一般にポリカーボネート樹脂に添加する紫外線吸収剤としては、ポリカーボネート樹脂を加熱溶融する温度より低い温度に融点を有するものが用いられている。これは、紫外線吸収剤を樹脂中で溶融させることにより均一に分散させ、紫外線吸収の効果が樹脂全体において均一に発揮されるようにするためである。また、樹脂の溶融混練中に紫外線吸収剤が溶融することにより、樹脂中にブツなどが発生するのを防止するためである。
本発明者らは、従来のポリカーボネート樹脂を回転成形に用いた場合、樹脂中に気泡が発生するという課題に着目し、これを改善するため鋭意検討した。その結果、融点が300℃未満の紫外線吸収剤がポリカーボネート樹脂中に含まれることにより、ポリカーボネート樹脂を加熱溶融した際紫外線吸収剤が溶融し、溶融した紫外線吸収剤が気泡発生の原因になっているという知見を得た。また、本発明者らは、融点300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤を用いることにより、回転成形の際の気泡の発生を低減できることを見出した。
本発明に従い、粘度平均分子量が16000〜30000の範囲内である芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、融点300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤を0.05〜5.0質量部含有させることにより、耐候性に優れ、かつ回転成形に用いた際に気泡の発生を低減することができる回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物とすることができる。
紫外線吸収剤の融点が300℃未満であると、気泡の発生を低減することができるという本発明の効果が十分に得られない。また、融点が400℃を越えると、成形体にブツ等が発生し、成形品の外観が悪くなるおそれがある。
本発明においては、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、融点300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤を0.05〜5.0質量部含有させている。紫外線の含有量が0.05質量部未満であると、耐候性が不十分であり、望むべき効果が発現しない。また紫外線吸収剤の含有量が5.0質量部を越えると、成形品の色相が白濁し、所望の透明性が得られない。
本発明に使用する紫外線吸収剤としては、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤が挙げられる。
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物ペレットは、上記本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物からなるペレットであって、16メッシュを通過する粒子が全体の98質量%以上である粒度分布を有することを特徴としている。なお、本発明における「メッシュ」は、Tyler篩による標準篩法に基づくものである。
16メッシュを通過する粒子が全体の98質量%以上である粒度分布を有することにより、回転成形時の溶融が容易になり、かつ溶融状態が均一となる。
さらに、本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物ペレットは、24メッシュを通過し、かつ42メッシュを通過しない粒子が全体の50質量%以上である粒度分布を有することが好ましい。このような粒度分布を有することにより、さらに回転成形時の溶融が容易になり、良好な成形品が得られる。
24メッシュを通過し、かつ42メッシュを通過しない粒子は、全体の70質量%以上であることがさらに好ましく、全体の85質量%以上であることが特に好ましい。
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物ペレットは、かさ密度が0.5g/ml以上であることが好ましい。かさ密度が0.5g/ml以上であることにより、気泡の発生が抑制できる。
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物パウダーは、上記本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物からなるパウダーであって、60メッシュを通過する粒子が全体の90質量%以上である粒度分布を有している。このような粒度分布を有することによりさらに気泡の発生が抑制され、良好な成形品が得られる。
本発明によれば、耐候性に優れ、かつ回転成形に用いた際に気泡の発生を低減することができる回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物、並びに該樹脂組成物からなるペレット及びパウダーとすることができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
(芳香族ポリカーボネート樹脂)
本発明に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂は、芳香族ジヒドロキシ化合物またはこれと少量のポリヒドロキシ化合物をホスゲンまたは炭酸ジエステル等のカーボネート前駆体と反応させることによって得られる分岐していてもよい熱可塑性芳香族ポリカーボネート重合体または共重合体である。
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[=ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−ヒドロキシ−(3,5−ジフェニル)フェニル]プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−2,5−ジエトキシジフェニルエーテルなどが挙げられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は単独で、または2種以上を混合して使用することもできる。
分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどで示されるポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチンビスフェノール、5,7−ジクロルイサチンビスフェノール、5−ブロムイサチンビスフェノールなどを前記芳香族ジヒドロキシ化合物の一部として用いればよく、使用量は、0.01〜10モル%であり、好ましくは0.1〜2モル%である。
本発明に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂としては、好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、または2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカーボネート共重合体が挙げられる。本発明に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法については、特に限定されるものではなく、カーボネート前駆体としてホスゲンを用いた界面重合法あるいは、炭酸ジエステルを用いてエステル交換を行う溶融法(エステル交換法)等公知の方法を用いて製造することができる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂としては、粘度平均分子量(Mv)が、16000〜30000のものが使用される。芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は回転成形時の樹脂の溶融粘度に対して大きな影響を与える因子である。回転成形時に樹脂が金型壁面から均一に溶融すること、および樹脂粉粒体がかかる溶融液面を流れながら溶融していくことの2点を満足することにより、均一で欠陥のない肉厚の成形品が形成されると考えられるが、樹脂の溶融粘度が高い場合は、かかる溶融液面を流れる際の抵抗が高くなり均一な溶融層の形成が困難となる。芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が、16000より小さいと、回転成形品の耐衝撃性が低下し、割れが発生する虞があるので好ましくなく、30000より大きいと、溶融粘度が高く、流動性が悪くなり、成形性に問題がある。好ましい粘度平均分子量は16500〜28000であり、より好ましくは17000〜25000である。なお、粘度平均分子量(Mv)は、塩化メチレンを溶媒とする、芳香族ポリカーボネート樹脂溶液の25℃における溶液粘度を測定し、その値から求めた極限粘度[η]から下記(i)式により算出することが出来る。
[η]=1.23×10−4Mv0.83 (i)
芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量を調節するには、原料の芳香族ジヒドロキシ化合物の一部として一価芳香族ヒドロキシ化合物を用いる。一価芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えば、m−及p−メチルフェノール、m−及びp−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール及びp−長鎖アルキル置換フェノールなどが挙げられる。
また、芳香族ポリカーボネート樹脂として、分子量の異なる2種以上の樹脂を混合して分子量を調節してもよい。
本発明に使用する芳香族ポリカーボネート樹脂は、末端水酸基濃度が、300ppm以上であることが好ましい。末端水酸基濃度は300〜2,000ppmの範囲が好ましく、さらに好ましくは350〜1000ppm、特に好ましくは400〜800ppmの範囲である。
芳香族ポリカーボネート樹脂の末端水酸基濃度(ppm)は、Macromol.Chem.88 215(1965)に記載されている、四塩化チタンと酢酸を用いる比色定量法により測定することができ、ビスフェノールAを基準物質として次式(ii)により算出することができる。
末端水酸基濃度(ppm)=芳香族ポリカーボネート樹脂中の末端水酸基量(μmol/g)×17 (ii)
さらに、本発明で使用する芳香族ポリカーボネート樹脂は、樹脂中に含まれる残存モノマーが、合計して500ppm以下であることが好ましい。残存モノマーとは、原料の芳香族ジヒドロキシ化合物類、炭酸ジエステル類、これらの重縮合反応時の副生物および末端停止剤であるモノヒドロキシ化合物類である。これら残存モノマーの合計量が500ppmを超えると、回転成形体内部に気泡が発生したり、成形体表面があばた状となって表面の平滑性が低下する場合がある。本発明に使用される芳香族ポリカーボネート樹脂中の残存モノマー量は、より好ましくは300ppm以下である。さらに、各残存モノマーの量としては、モノヒドロキシ化合物類が100ppm以下、芳香族ジヒドロキシ化合物類が100ppm以下、炭酸ジエステル類が300ppm以下であることが好ましい。
この様な特性を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を得る方法は特に限定されるものではないが、例えば、芳香族ポリカーボネート樹脂製造時の条件を選択する方法がある。例えば、エステル交換法により、芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する場合、原料の芳香族ジヒドロキシ化合物類1モルに対し、炭酸ジエステル類を1.01〜1.30モル、好ましくは1.01〜1.20モルの比率で使用し、140〜320℃の温度範囲、常圧または減圧下、副生物を除去しながら、溶融重縮合反応を行う。また、反応終了後、生成物をペレット化する際に、ベント式押出機を用いて、樹脂中に残存するモノマーや副生物等の低分子量成分を除去しても良い。
(紫外線吸収剤)
本発明において用いる紫外線吸収剤は、融点300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤である。このような紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤が挙げられる。
ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤としては、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−m−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2−(1,5−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2−メチルーp−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)などが例示される。中でも、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好適である。これらの紫外線吸収剤は、サイテック社より、「CYASORBUV−3638」として市販されている。
上記紫外線吸収剤は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、0.05〜5.0質量部、好ましくは0.07〜3質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部含有される。上記紫外線吸収剤の含有量が少ないと、上述のように、耐候性が不十分となり、また含有量が多すぎると、成形品の透明性不良の原因となる。
本発明においては、300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤を用いるが、本発明の効果が損なわれない範囲において、その他の紫外線吸収剤を併用してもよい。その他の紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が挙げられる。また、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤であっても、本発明の融点の範囲外のものが、その他の紫外線吸収剤として含有されていてもよい。その他の紫外線吸収剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して。0.5質量部以下であることが一般に好ましい。
本発明において、紫外線吸収剤の融点は、示差走査熱量測定装置、例えばPERKIN−ELMER社製の「DSC−II」を使用して、窒素気流下、流量60ml/sec、昇温速度20℃/minで測定することができる。
(添加剤)
本発明のポリカーボネート樹脂組成物においては、上記紫外線吸収剤以外に、必要に応じて、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、光拡散剤、蛍光増白剤、強化剤、着色剤、流動性改良剤などの添加剤が含有されていてもよい。
(熱安定剤および酸化防止剤)
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物は、更に、溶融加工時や、高温下での長期間使用時等に生ずる黄変抑制、更に機械的強度低下抑制等の目的で、熱安定剤や酸化防止剤を含有することが好ましい。
熱安定剤や酸化防止剤は、従来公知の任意のものを使用でき、熱安定剤としては中でもリン系化合物が、そして酸化防止剤としてはフェノール化合物が好ましく、これらは併用してもよい。リン系化合物は一般的に、芳香族ポリカーボネート樹脂を溶融混練する際、高温下での滞留安定性や樹脂成形体使用時の耐熱安定性向上に有効であり、フェノール化合物は一般的に、耐熱老化性等の、ポリカーボネート樹脂成形体使用時の耐熱安定性に効果が高い。またリン系化合物とフェノール化合物を併用することによって、着色性の改良効果が一段と向上する。
本発明に用いるリン系化合物としては、亜リン酸、リン酸、亜リン酸エステル、リン酸エステル等が挙げられ、中でも3価のリンを含み、変色抑制効果を発現しやすい点で、ホスファイト、ホスホナイト等の亜リン酸エステルが好ましい。
ホスファイトとしては、具体的には例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、トリエチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、モノフェニルジデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、水添ビスフェノールAフェノールホスファイトポリマー、ジフェニルハイドロジェンホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジ(トリデシル)ホスファイト)テトラ(トリデシル)4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイトポリマー、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
また、ホスホナイトとしては、テトラキス(2,4−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、およびテトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイトなどが挙げられる。
また、アシッドホスフェートとしては、例えば、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、プロピルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、オクチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、デシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ベヘニルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート、シクロヘキシルアシッドホスフェート、フェノキシエチルアシッドホスフェート、アルコキシポリエチレングリコールアシッドホスフェート、ビスフェノールAアシッドホスフェート、ジメチルアシッドホスフェート、ジエチルアシッドホスフェート、ジプロピルアシッドホスフェート、ジイソプロピルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジラウリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、ジフェニルアシッドホスフェート、ビスノニルフェニルアシッドホスフェート等が挙げられる。
亜リン酸エステルの中では、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく、耐熱性が良好であることと加水分解しにくいという点で、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが特に好ましい。
酸化防止剤としては特定構造を分子内に有するフェノール化合物が好ましく、具体的には例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオールビス[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、オクタデシル[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。
中でも、芳香族ポリカーボネート樹脂と混練される際に黄変抑制が必要なことから、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンが好ましく、特に、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンが好ましい。
本発明に用いる熱安定剤、および酸化防止剤の含有量は、適宜選択して決定すればよいが、通常、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.0001〜0.5質量部であり、0.0003〜0.3質量部が好ましく、0.001〜0.1質量部が特に好ましい。熱安定剤や酸化防止剤の含有量が少なすぎると効果が不十分であり、逆に多すぎてもポリカーボネート樹脂の分子量低下や、色相低下が生ずる場合がある。
(難燃剤)
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物は難燃剤を含有することができる。難燃剤の種類としてはリン酸エステル系化合物、金属塩化合物やシリコーン化合物が好適に用いられる。上記化合物を含有することで、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の難燃性を向上させることができる。
[リン酸エステル系化合物]
リン酸エステル系化合物の具体例としては、トリフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジキシレニルホスフェート)、4,4’−ビフェノールビス(ジキシレニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジキシレニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジフェニルホスフェート)、4,4’−ビフェノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等が挙げられる。これらの中では、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)が好ましい。
リン酸エステル系化合物の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、通常1〜30質量部、好ましくは3〜25質量部、更に好ましくは5〜20質量部である。1質量部未満では難燃性が十分でない場合があり、また30質量部を超えると耐熱性が低下する場合がある。
[金属塩化合物]
金属塩化合物が有する金属の種類としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であることが好ましい。本発明のポリカーボネート樹脂組成物の燃焼時の炭化層形成を促進し、難燃性をより高めることができると共に、ポリカーボネート樹脂が有する耐衝撃性等の機械的物性、耐熱性、電気的特性などの性質を良好に維持できるからである。したがって、金属塩化合物としては、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属塩化合物が好ましく、中でもアルカリ金属塩がより好ましい。
また、金属塩化合物としては、例えば、有機金属塩化合物、無機金属塩化合物などが挙げられるが、ポリカーボネート樹脂への分散性が良いという点から有機金属塩化合物が好ましい。
有機金属塩化合物としては、例えば、有機スルホン酸金属塩化合物、有機カルボン酸金属塩化合物、有機ホウ酸金属塩化合物、有機リン酸金属塩化合物等が挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂と混合した場合の熱安定性の点から、有機スルホン酸金属塩が好ましい。
有機スルホン酸金属塩化合物の例を挙げると、有機スルホン酸リチウム(Li)塩化合物、有機スルホン酸ナトリウム(Na)塩化合物、有機スルホン酸カリウム(K)塩化合物、有機スルホン酸ルビジウム(Rb)塩化合物、有機スルホン酸セシウム(Cs)塩化合物、有機スルホン酸マグネシウム(Mg)塩化合物、有機スルホン酸カルシウム(Ca)塩化合物、有機スルホン酸ストロンチウム(Sr)塩化合物、有機スルホン酸バリウム(Ba)塩化合物等が挙げられる。この中でも特に、有機スルホン酸ナトリウム(Na)塩化合物、有機スルホン酸カリウム(K)塩化合物、有機スルホン酸セシウム(Cs)塩化合物等の有機スルホン酸アルカリ金属塩が好ましい。
金属塩化合物のうち、好ましいものの例としては、含フッ素アルキルスルホン酸又は芳香族スルホン酸の金属塩が挙げられる。その中でも好ましいものの具体例を挙げると、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸リチウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸セシウム等の、分子中に少なくとも1つのC−F結合を有する含フッ素アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩;パーフルオロブタンスルホン酸マグネシウム、パーフルオロブタンスルホン酸カルシウム、パーフルオロブタンスルホン酸バリウム、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、トリフルオロメタンスルホン酸カルシウム、トリフルオロメタンスルホン酸バリウム等の、分子中に少なくとも1つのC−F結合を有する含フッ素アルキルスルホン酸のアルカリ土類金属塩;などの、含フッ素アルキルスルホン酸金属塩、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、(ポリ)スチレンスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、(分岐)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸カリウム、(ポリ)スチレンスルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸カリウム、(分岐)ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、トリクロロベンゼンスルホン酸カリウム、ベンゼンスルホン酸セシウム、(ポリ)スチレンスルホン酸セシウム、パラトルエンスルホン酸セシウム、(分岐)ドデシルベンゼンスルホン酸セシウム、トリクロロベンゼンスルホン酸セシウム等の、分子中に少なくとも1種の芳香族基を有する芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩;パラトルエンスルホン酸マグネシウム、パラトルエンスルホン酸カルシウム、パラトルエンスルホン酸ストロンチウム、パラトルエンスルホン酸バリウム、(分岐)ドデシルベンゼンスルホン酸マグネシウム、(分岐)ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム等の、分子中に少なくとも1種の芳香族基を有する芳香族スルホン酸のアルカリ土類金属塩;などの、芳香族スルホン酸金属塩等が挙げられる。
上述した例示物の中でも、含フッ素アルキルスルホン酸金属塩としては含フッ素アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましく、パーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩が特に好ましく、具体的にはパーフルオロブタンスルホン酸カリウム等が好ましい。また、芳香族スルホン酸金属塩としては芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩が特に好ましく、具体的にはジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、及びパラトルエンスルホン酸カリウム等が特に好ましい。
なお、金属塩化合物は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物における金属塩化合物の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上、好ましくは0.02質量部以上、より好ましくは0.03質量部以上、特に好ましくは0.05質量部以上であり、3質量部以下、好ましくは1質量部以下、より好ましくは0.5質量部以下、特に好ましくは0.3質量部以下である。金属塩化合物の含有量が少なすぎると得られるポリカーボネート樹脂組成物の難燃性が不十分となる可能性があり、逆に多すぎてもポリカーボネート樹脂の熱安定性の低下、並びに、成形品の外観不良及び機械的強度の低下が生ずる可能性がある。
(シリコーン系難燃剤)
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含有することができる難燃剤の種類としては、上記リン酸エステル系化合物や金属塩化合物の他に、シリコーン系化合物が挙げられる。シリコーン系化合物としては、ハンドリング性に優れ、且つ樹脂への分散性、混合性の観点から、シリカ粉末の表面にポリオルガノシロキサンを担持させた粉末状シリコーン、または、主鎖が分岐構造を有し、かつ珪素に結合する芳香族基を有する分岐シリコーン化合物が好ましい。
シリコーン化合物の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、0.1〜7.5質量部である。含有量が少ないと樹脂組成物の難燃性が不十分となる。逆に含有量を多くすると樹脂組成物から得られる成形品の外観不良が起こり易くなり、かつ機械的強度や熱安定性も低下することがある。シリコーン化合物の含有量は0.3〜7.0質量部、特に0.5〜6.0質量部が好ましい。
(帯電防止剤)
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含有することができる帯電防止剤は特に限定されないが、好ましくは下記一般式(1)で表されるスルホン酸ホスホニウム塩である。
Figure 2010275462
(一般式(1)中、R1は炭素数1〜40のアルキル基又はアリール基であり、置換基を有していても良く、R2〜R5は、各々独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、これらは同じでも異なっていてもよい。)
前記一般式(1)中のR1は、炭素数1〜40のアルキル基又はアリール基であるが、透明性や耐熱性、ポリカーボネート樹脂への相溶性の観点からアリール基の方が好ましく、炭素数1〜34、好ましくは5〜20、特に、10〜15のアルキル基で置換されたアルキルベンゼン又はアルキルナフタリン環から誘導される基が好ましい。また、一般式(1)中のR2〜R5は、各々独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基であるが、好ましくは炭素数2〜8のアルキルであり、更に好ましくは3〜6のアルキル基であり、特に、ブチル基が好ましい。
本発明のスルホン酸ホスホニウム塩の具体例としては、ドデシルスルホン酸テトラブチルホスホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリブチルオクチルホスホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラオクチルホスホニウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸テトラエチルホスホニウム、ジブチルベンゼンスルホン酸トリブチルメチルホスホニウム、ジブチルナフチルスルホン酸トリフェニルホスホニウム、ジイソプロピルナフチルスルホン酸トリオクチルメチルホスホニウム等が挙げられる。中でも、ポリカーボネートとの相溶性及び入手が容易な点で、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウムが好ましい。
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物における帯電防止剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、0.1〜5.0質量部であり、好ましくは0.2〜3.0質量部、更に好ましくは0.3〜2.0質量部、特に好ましくは0.5〜1.8質量部である。0.1質量部未満では、帯電防止の効果は得られず、5.0質量部を越えると透明性や機械的強度が低下し、成形品表面にシルバーや剥離が生じて外観不良を引き起こし易い。
(光拡散剤)
本発明においては光拡散剤を含有することができる。光拡散剤として用いる重合体微粒子としては、所定の屈折率、粒径を有するものであれば良いが、具体的には、例えばアクリル−スチレン系共重合体微粒子が挙げられる。アクリル−スチレン系共重合体微粒子は、アクリル系モノマーとスチレン系モノマーとを共重合して得られる微粒子であって、例えば、アクリル系モノマーとスチレン系モノマーとを懸濁重合法等で重合した微粒子であり、架橋剤を用いて架橋しているものが好ましい。アクリル系モノマーとしては、たとえば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリレート系モノマー、メチルアクリレート、エチルアクリレート等のアクリレート系モノマーやアクリルアミド等をその代表例として例示でき、スチレン系モノマーとしてはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等をその代表例として例示できる。またこれらモノマーの共重合にあたっては、これらを主成分として、必要に応じて他のモノマーを共重合したものであっても良い。また、架橋剤としては、一般に使用されるものが挙げられるが、例えばエチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオール、トリメチルプロパントリメタクリレート、トリメチルプロパントリメタクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート等の多官能性モノマーを用いることが出来る。
本発明で使用するアクリル−スチレン系共重合体微粒子の重量平均粒子径は5〜20μm、好ましくは10〜15μmである。粒子径が5μm未満では、微粒子の添加量が少量となるため、目標とするヘイズのばらつきが大きくなり、20μmを越えると、微粒子の添加量が多量となり成形部材の強度が低下してしまう。
また、微粒子の粒度分布は5μm以下の粒径のものが5質量%以下、20μmを越える粒径のものが10質量%以下であることが望ましい。
また、該アクリル−スチレン系共重合体微粒子はポリカーボネート樹脂組成物との屈折率差が0.01〜0.08が好ましい。該アクリル−スチレン系共重合体微粒子の屈折率は、アクリル系モノマーとスチレン系モノマーとの共重合比を99:1〜1:99の範囲で変化させることによって調整できる。ただし、スチレン系モノマーの共重合比が高くなりすぎると、耐光性が低下して黄色味を帯びてしまい、逆にアクリル系モノマーの共重合比が高くなりすぎると、微粒子とポリカーボネートとの屈折率の差が開きすぎて、LED光源のぎらつきが目立ち、視認性が低い。本発明では、アクリル−スチレン系共重合体微粒子の屈折率は1.52〜1.57であり、好ましくは1.53〜1.56、さらに好ましくは1.54〜1.56のものを使用する。このような屈折率の微粒子を得るために、アクリル系モノマーとスチレン系モノマーの共重合比を調整する必要がある。調整比率は、使用モノマーにより異なるが、アクリル系モノマーを多く使用すると屈折率は低い方になり、スチレン系モノマーを多く使用すると屈折率が高い方になる。例えば、アクリル系モノマーとしてメチルメタクリレートを使用し、スチレン系モノマーとしてスチレンを使用した場合、屈折率を約1.52に調整する場合はアクリル系モノマーとスチレン系モノマーの比を約7:3、屈折率を約1.56に調整する場合は約3:7であり、通常はこの前後で調整すれば良い。
本発明で使用するアクリル−スチレン系共重合体微粒子の構造は特に限定されないが、中空のものは、ポリカーボネート樹脂に混合する際や、樹脂組成物の成形時に、変形しやすく、成形品の外観が不良となることが多く、また、光拡散性と光透過性のバランスがあまり良くないことが多いため、好ましくない。また、多孔質のものは、少量で光拡散性が優れるが、透過率が低下しやすいため、好ましくない。また、コア部とシェル部の2層構造の微粒子の場合、シェル部がアクリルースチレン系共重合体微粒子であるものであり、粒子径と屈折率が本発明の範囲を満足するものであれば、使用可能である。その場合、コアは、ポリメチルメタクリレートやシリコーン系等の、シェル部より屈折率の低いものが良い。ただし、このような多層構造微粒子の場合、コストが高くなることがあるので、本発明では、アクリル−スチレン系架橋共重合体の中実微粒子であるのが良い。
本発明において使用可能なアクリル−スチレン系共重合体微粒子は、市場より入手可能なものを用いても良い。このような市販品の例としては、例えば、ガンツ化成(株)より、ガンツパール、又はスタフィロイドの商品名で市販されている、GBSシリーズ、あるいはGSMシリーズから、本発明で規定する物性に適合するものが挙げられる。
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物における光拡散剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、0.1〜5.0質量部であり、好ましくは0.2〜3.0質量部、更に好ましくは0.3〜2.0質量部、特に好ましくは0.5〜1.5質量部である。0.1質量部未満では、光拡散性が劣り、5.0質量部を越えると透明性や機械的強度、耐熱性が低下することがある。
(蛍光増白剤)
本発明においては、本発明の効果を損ねない範囲で、従来公知の任意の蛍光増白剤を用いてもよい。この様な蛍光増白剤には、種々のものがあるが、具体的にはクマリン誘導体、ナフトトリアゾリルスチルベン誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体及びジアミノスチルベン−ジスルホネート誘導体等が挙げられる。また、市販品としては、ハコール産業からハッコールPSR(3−フェニル−7−(2H−ナフト(1.2−d)−トリアゾール−2−イル)クマリン)、ヘキストAGからHOSTALUX KCB(ベンズオキサゾール誘導体)、住友化学からWHITEFLOUR PSN CONC(オキサゾール系化合物)として、入手することができる。
蛍光増白剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、0.005〜1質量部である。含有量が0.005質量部未満であると増白効果が少なく、1質量部を超えると黄味が強くなりやすい。蛍光増白剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.7質量部であり、更に好ましくは0.01〜0.3質量部である。
(強化剤)
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に対して、強化剤として従来公知の無機充填剤を添加することができる。強化剤としてはケイ酸塩充填材を例示することができ、該ケイ酸塩充填材の具体例としては、カオリン、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ワラストナイト、天然シリカ、合成シリカ、各種ガラスフィラー、ゼオライトおよびケイソウ土等、またはこれらの混合物を挙げることができる。
強化剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して5〜100質量部である。含有量が5質量部未満では補強効果が小さく、逆に100質量部を超えると樹脂組成物の耐衝撃性などの機械的物性が低下するようになる。強化材の好ましい配合量は10〜70質量部、特に15〜50質量部である。
(着色剤)
本発明に使用可能な着色剤としては、熱可塑性樹脂成形品に一般的に用いられる、染料、無機顔料、有機顔料が挙げられる。
染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、インジゴ染料、ジフェニルメタン染料、アクリジン染料、シアニン染料、ニトロ染料、ニグロシン等が挙げられる。無機顔料としては、酸化チタン、べんがら、コバルトブルー等の酸化物顔料、アルミナホワイト等の水酸化物顔料、硫化亜鉛、カドミウムイエロー等の硫化物顔料、ホワイトカーボン、タルク等の珪酸塩顔料、カーボンブラック等が挙げられる。有機顔料としては、ニトロ顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等が挙げられる。また、着色剤は、押出時のハンドリング性改良目的のために、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂とマスターバッチ化されたものも用いてもよい。
着色剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、通常5質量部以下、好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下である。着色剤の含有量が5質量部を超える場合は耐衝撃性が十分でない場合がある。
(流動性改良剤)
本発明で使用可能な流動性改良剤とは、ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させる為に添加される成分であり、低分子、高分子を問わない。流動性改良剤の例としては、芳香族ポリエステルオリゴマー、芳香族ポリカーボネートオリゴマー、ポリカプロラクトン、低分子量アクリル系共重合体、脂肪族ゴム−ポリエステルブロック共重合体等が挙げられる。
流動改質剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、0.01〜8質量部である。0.01質量部未満では流動性向上には不十分であり、5質量部を超えると耐衝撃性や耐熱性が低下する可能性がある。流動改質剤の含有量は、好ましくは、0.05〜5質量部、更に好ましくは、0.08〜4質量部、特に好ましくは0.1〜3質量部である。
(ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法)
本発明の組成物の各成分を混合し溶融混練する方法としては、従来公知の熱可塑性樹脂組成物に適用される方法を適用できる。例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸又は二軸スクリュー押出機、コニーダーなどを使用する方法等が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
(ポリカーボネート樹脂組成物ペレット)
上記条件を満足する回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物のペレットおよびパウダーを得る方法としては、(1)芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のパウダーを分級して所定粒径の粒子の所定量を配合する方法、(2)ポリカーボネート樹脂組成物を押出機により押出する際、ダイス径および引き取り速度などによりスレッド径およびそのカット長をペレタイザーにより調整する方法、(3)通常の大きさのポリカーボネート樹脂組成物ペレット、または各種成形品を粉砕してパウダーを得る方法、(4)ポリカーボネート樹脂パウダーと他の添加剤などのパウダーを各種メカノケミカル装置により処理する方法、(5)ポリカーボネート樹脂の溶液中に各種添加剤を配合し、かかる溶液から溶媒を除去する方法などをあげることができる。なお、(2)〜(4)の場合も、必要に応じ、更に分級して粒径分布を調整する。このうち、上記(2)や(3)の方法が本発明では好適に用いられる。
(回転成形)
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物を用いて回転成形することにより、気泡の少ない成形体を作製することができる。ポリカーボネート樹脂組成物としては、上記のようにペレットまたはパウダーの形態のものを用いることができる。
回転成形に用いる金型の温度を、例えば、260〜310℃とし、金型内に本発明のポリカーボネート樹脂組成物を、ペレット、パウダー等の形態で添加した後、金型の内壁面にポリカーボネート樹脂組成物が融着するように、加熱された金型を回転することにより成形することができる。金型の内壁面に樹脂を融着させた後、冷却し、金型内から成形品を取り出す。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いることにより、耐候性に優れ、かつ気泡の少ない回転成形体を製造することができる。
(回転成形体)
本発明の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物を用いて成形した回転成形体は、ヘイズ(曇価)が小さく、黄変が抑制され、成形体中の気泡数も著しく少ないものとなる。
以下、本発明を具体的な実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜6及び比較例1〜4)
〔ポリカーボネート樹脂〕
ポリカーボネート樹脂として、以下に示すA−1、A−2、及びA−3を、表1に示す割合で混合したものを用いた。表1に示す割合は、質量比である。
A−1:ユーピロン(登録商標)H−4000(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、粘度平均分子量16000)
A−2:ユーピロン(登録商標)S−3000(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、粘度平均分子量21000)
A−3:ユーピロン(登録商標)E−2000(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、粘度平均分子量27000)
〔紫外線吸収剤〕
紫外線吸収剤として、以下に示すB−1、B−2、及びB−3を、表1に示す割合(質量比)で用いた。
B−1:サイテック社製、商品名「UV−3638」(ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤、融点330℃)
B−2:サイテック社製、商品名「UV−5411」(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、融点105℃)
B−3:アデカ社製、商品名「LA−31」(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、融点195℃)
〔色材〕
色材として、以下に示すC−1、C−2、及びC−3を、表1に示す割合(質量比)で配合して用いた。なお、表1に示す含有量はppmである。
C−1:住化カラー社製、商品名「スミトーン Cyanine Blue GH」
C−2:ランクセス社製、商品名「マクロレックス Blue RR」
C−3:ランクセス社製、商品名「マクロレックス RED 5B」
〔ペレットの作製〕
表1に示す割合で、A−1、A−2、及びA−3の樹脂と、紫外線吸収剤と、色材とを、誠和鉄工所社製25kgタンブラーで15分間混合した後、ニーディングゾーンの直後にベント口を有する二軸押出機(日本製鋼所社製 TEX30、径30mm)に樹脂混合品を投入し、押出成形した。押出成形物を、勝製作所製水冷ペレタイザー(KM150、ミニペレ刃数120)を用いて、ミニペレットを作製した。ミニペレット作製の目標値としては、直径0.5mm、長さ0.5mmとした。得られたミニペレットについて、ロータップ(振動式篩)を用いて粒度分布を測定した。粒度分布の測定結果を表1に示す。
〔パウダーの作製〕
上記ペレットの作製と同様にして、図1に示す割合で混合した樹脂混合品を、いすず化工機械社製ペレタイザー(SCF−100)を用い、直径3mm、長さ3mmのペレットを作製した。得られたペレットを、ターボ工業社製粉砕機ターボディスクミルで粉砕して、パウダーを調製した。得られたパウダーについて、ロータップ(振動式篩)を用いて、粒度分布を測定した。粒度分布の結果を表1に示す。
〔樹脂混合品の粘度平均分子量の測定〕
上記のようにして得られたミニペレット及びパウダー(粉砕品)を用いて、樹脂混合品の粘度平均分子量を測定した。粘度平均分子量(Mv)は、上述のように、塩化メチレンを溶媒とする、芳香族ポリカーボネート樹脂溶液の25℃における溶液粘度を測定し、その値から求めた極限粘度ηから上記(i)式により算出することが出来る。
また、極限粘度ηは、各溶液濃度Cでの比粘度ηspから次式(iii)により算出する。
Figure 2010275462
〔回転成形の方法〕
得られたミニペレット及び粉砕品を用い、江南特殊産業社製(GYRO SPACE)を用いて回転成形を行った。金型は、一辺が約300mmの立方体形状のものを使用した。330℃のオイルを金型内に通して、金型温度を330℃とした後、金型内にミニペレットまたは粉砕品を3.5kg投入した。主軸の回転数50rpm、該主軸とともに回転する小軸の回転数50rpmの条件で回転を行い、45分間金型を回転させた。
その後、室温のオイルを金型内に導入して、回転させながら徐々に室温まで金型温度を下げた。その後、成形品を取り出した。
〔成形品の評価方法〕
平均厚み約5mmの成形品から50mm×50mmの試験片を切り出し、以下のようにして物性を評価した。
<ヘイズ>
濁度計(日本電色工業社製「NDH−2000型」)を使用し、C光源2度視野を用いてJIS K−7105に準拠してヘイズ値(単位「%」)を測定した。
<YI値の測定>
初期YI及び耐候性YIの値をそれぞれ測定した。
耐候性YIは、スガ試験機社製カーボンアークサンシャイン型ウエザオメーター(WE−SUN−HC)を用い、63℃、雨あり(12分降雨/60分)の条件にて、500時間試験を行った後に、JIS K−7105に準拠してYI値を測定して求めた。
初期YI値及び耐候性YI値を表1に示す。
<気泡数>
回転成形法により得られた樹脂成形体中の気泡の数を以下のようにして測定した。
直径10mmの円及び500μmの線を印刷した透明フィルムを用いて、成形体における気泡の数を目視観察によりカウントし、直径10mmの領域における最大直径500μm以上の気泡の数を求めた。測定結果を表1に示す。なお、気泡数において、「多数」は、気泡数が30以上であることを示している。
Figure 2010275462
表1に示すように、本発明に従う実施例1〜6のミニペレットまたは粉砕品を用いて作製した成形品は、気泡数が少なく、また耐候性においても優れていることがわかる。

Claims (6)

  1. 粘度平均分子量が16000〜30000の範囲内である芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、融点300℃以上400℃以下の紫外線吸収剤を0.05〜5.0質量部、含むことを特徴とする回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 紫外線吸収剤が、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項1に記載の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂組成物からなるペレットであって、16メッシュを通過する粒子が全体の98質量%以上である粒度分布を有することを特徴とする回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
  4. 24メッシュを通過し、かつ42メッシュを通過しない粒子が全体の50質量%以上である粒度分布を有することを特徴とする請求項3に記載の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
  5. かさ密度が0.5g/ml以上であることを特徴とする請求項3または4に記載の回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
  6. 請求項1または2に記載の樹脂組成物からなるパウダーであって、60メッシュを通過する粒子が全体の90質量%以上である粒度分布を有することを特徴とする回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物パウダー。
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