JP2010275393A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2010275393A
JP2010275393A JP2009128084A JP2009128084A JP2010275393A JP 2010275393 A JP2010275393 A JP 2010275393A JP 2009128084 A JP2009128084 A JP 2009128084A JP 2009128084 A JP2009128084 A JP 2009128084A JP 2010275393 A JP2010275393 A JP 2010275393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
rubber composition
silica
carbon black
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009128084A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5463734B2 (ja
Inventor
Naoki Kushida
直樹 串田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2009128084A priority Critical patent/JP5463734B2/ja
Publication of JP2010275393A publication Critical patent/JP2010275393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5463734B2 publication Critical patent/JP5463734B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】カーボンブラック及びシリカを配合したゴム組成物において、押出し加工性を悪化させることなく、耐摩耗性を向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ガラス転移温度が−25℃以下である芳香族ビニル共役ジエン共重合体を10重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、少なくとも1つのアルキルチオメチル基を有するフェノール化合物を0.1〜10重量部、窒素吸着比表面積(NSA)が100〜140m/gのカーボンブラックを5〜50重量部、シリカを30〜90重量部配合すると共に、前記カーボンブラックとシリカとの合計を40〜120重量部にしたことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物に関し、更に詳しくは、カーボンブラック及びシリカを配合したゴム組成物において、押出し加工性を悪化させることなく、耐摩耗性を向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物に関する。
近年、乗用車用空気入りタイヤには、高速走行での操縦安定性及び湿潤路面でのグリップ性能が優れると共に、燃費性能を高くするため転がり抵抗を低減することが求められている。この対策としてタイヤ用ゴム組成物に、補強材としてカーボンブラックに加えてシリカを配合することが行われている。この場合、シリカを加えた分だけカーボンブラックの配合割合が相対的に少なくなることになる。しかし、シリカはカーボンブラックに比べ補強効果が小さいため、シリカを配合するときは、シリカ量を多くしないと耐摩耗性が低くなるという問題がある。
従来、シリカ配合のゴム組成物の耐摩耗性をカーボンブラックを単独で配合したゴム組成物と同等以上にするためには、小粒径のカーボンブラックを使用したり、カーボンブラックの配合割合を多くしたりすることが行われているが、ゴム粘度が増大すると共にカーボンブラックの混合性が悪化するため、ゴム組成物の押出し加工性が悪化するという問題があった。同様に耐摩耗性を向上するためにシリカの配合量を多くしたときも、ゴム粘度が増大すると共に、シリカの分散性が悪化して加工性が悪くなるため所期の効果が得られなかった。
上記の後者の場合には、シリカと共にシランカップリング剤を配合することにより、シリカの分散性を改善して耐摩耗性を高くすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、シランカップリング剤を配合しても、ゴム組成物の粘度を低減する作用は得られないため、カーボンブラック及びシリカの配合により悪化したゴム組成物の押出し加工性を改善することはできなかった。
したがって、カーボンブラック及びシリカを配合したゴム組成物について、その押出し加工性を悪化させることなく、耐摩耗性を向上することは非常に難しい課題であった。
特開平7−48476号公報
本発明の目的は、カーボンブラック及びシリカを配合したゴム組成物において、押出し加工性を悪化させることなく、耐摩耗性を向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ガラス転移温度が−25℃以下である芳香族ビニル共役ジエン共重合体を10重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、少なくとも1つのアルキルチオメチル基を有するフェノール化合物を0.1〜10重量部、窒素吸着比表面積(NSA)が100〜140m/gのカーボンブラックを5〜50重量部、シリカを30〜90重量部配合すると共に、前記カーボンブラックとシリカとの合計を40〜120重量部にしたことを特徴とする。
前記フェノール化合物は、下記式(1)で表されるものであるとよく、好ましくは2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノールである。
Figure 2010275393
(式中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数6〜12のアルキル基、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッド部に用いるのが好適であり、そのようにした空気入りタイヤは、押出し加工性を維持・向上しながら、耐摩耗性が優れる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ガラス転移温度が−25℃以下である芳香族ビニル共役ジエン共重合体を10重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、少なくとも1つのアルキルチオメチル基を有するフェノール化合物を0.1〜10重量部、窒素吸着比表面積(NSA)が100〜140m/gのカーボンブラックを5〜50重量部、シリカを30〜90重量部配合すると共に、前記カーボンブラックとシリカとの合計を40〜120重量部にしたことにより、カーボンブラックの小粒径化及び配合量を制限したので、押出し加工性を悪化させることなく、ゴム組成物の耐摩耗性を高くする。また、アルキルチオメチル基を有するフェノール化合物を0.1〜10重量部を共に配合したことにより、シリカの分散性を向上させてゴム組成物の耐摩耗性を一層向上すると共に、ゴム組成物の粘度を低減するので、従来レベル以上の押出し加工性を達成可能にすることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、ゴム成分にはジエン系ゴムが使用される。ジエン系ゴムとしては、ガラス転移温度が−25℃以下である芳香族ビニル共役ジエン共重合体を必ず含むようにする。ガラス転移温度が−25℃以下の芳香族ビニル共役ジエン共重合体を配合することにより耐摩耗性を高くする。また空気入りタイヤのトレッドに要求されるグリップ性能を確保する。芳香族ビニル共役ジエン共重合体としては、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)を例示することができる。スチレンブタジエンゴムの種類としては、上述したガラス転移温度を有するものであれば、溶液重合スチレンブタジエンゴム、乳化重合スチレンブタジエンゴムのいずれでもよい。また、スチレンブタジエンゴムは油展品でもよいが、油展SBRのガラス転移温度は、油展成分(オイル)を含まない状態におけるスチレンブタジエンゴムのガラス転移温度とする。
芳香族ビニル共役ジエン共重合体のガラス転移温度は、−25℃以下であり、好ましくは−25℃〜−70℃、より好ましくは−25℃〜−65℃にするとよい。なお、芳香族ビニル共役ジエン共重合体のガラス転移温度が低過ぎると、耐摩耗性能には優れるが、低温領域、特に−10℃付近のtanδが下がりすぎてウェットグリップ性能が低下する。本発明において、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、遷移領域の中点における温度とした。
ジエン系ゴムにおけるガラス転移温度が−25℃以下の芳香族ビニル共役ジエン共重合体の配合量は10重量%以上、好ましくは40〜100重量%、より好ましくは60〜100重量%である。ガラス転移温度が−25℃以下の芳香族ビニル共役ジエン共重合体の配合量が10重量%未満であると、耐摩耗性を確保するのが困難になる。
本発明において、ガラス転移温度が−25℃以下の芳香族ビニル共役ジエン共重合体以外のジエン系ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブチルゴム、ガラス転移温度が−25℃より高いスチレン−ブタジエンゴム等が挙げられる。なかでも、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴムが好ましい。これらジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明において、少なくとも1つのアルキルチオメチル基(−CH−S−R、ただしRはアルキル基を示す。)を有するフェノール化合物を配合することにより、シリカの分散性を向上すると共に、ゴム組成物の粘度を低減する作用を行う。このようにシリカの分散性を向上することにより、ゴム組成物の耐摩耗性を更に向上する。またゴム組成物の粘度を低減することにより押出し加工性が向上する。更にアルキルチオメチル基を有するフェノール化合物は酸化防止作用及びゲル化抑制効果があるので、ゴム組成物の耐熱老化性を向上するため、ゴム特性が経時的に低下するのを抑制することができる。このため、例えばトレッドゴムとしての柔軟なゴム特性を経時的に保持し、空気入りタイヤの性能を長期間維持することができる。
本発明で使用するフェノール化合物は、アルキルチオメチル基(−CH−S−R)を少なくとも1つ有するものであればよいが、好ましくは2つ有するとよい。また、アルキルチオメチル基を構成するアルキル基は、炭素数が6〜12であるとよい。このアルキルチオメチル基中の硫黄原子(S)が、シリカとの親和性を高くすることにより、シリカの分散性を向上すると共に、ゴム粘度を低減する効果を奏するものと推測される。したがって、アルキルチオメチル基を有しないフェノール化合物やアルキルチオメチル基を有しないフェノール系酸化防止剤を配合しても、シリカの分散性を改善し耐摩耗性を向上する効果やゴム粘度を低減する効果は得られない。
本発明において、少なくとも1つのアルキルチオメチル基を有するフェノール化合物は、下記式(1)で表されることが好ましい。
Figure 2010275393
(式中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数6〜12のアルキル基、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)
、Rはそれぞれ独立であり、互いに同じでも異なってもよい。R、Rは炭素数が6〜12、好ましくは7〜11のアルキル基であり、直鎖状アルキル基、分枝状アルキル基のいずれでもよい。このようなアルキル基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基が挙げられ、なかでもヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基が好ましい。
は水素原子又は炭素数が1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基であり、直鎖状、分枝状のいずれでもよい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。なかでもRとしては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
前記式(1)において、ヒドロキシル基(−OH)の位置は2つのアルキルチオメチル基(−CH−S−R(R))の間でも、アルキル基(−R)の隣でもよい。
本発明で使用するフェノール化合物としては、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノールが特に好ましい。このフェノール化合物は市販されており、例えばチバスペシャルティケミカルズ社製イルガノックス1520、川口化学工業社製HP400等を例示することができる。
本発明において、アルキルチオメチル基を有するフェノール化合物の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。フェノール化合物の配合量が0.1重量部未満であると、粘度を低減し押出し加工性を向上することや耐摩耗性を向上することができない。またゴム組成物の耐熱老化性を向上し、経時的な劣化を抑制することができない。またフェノール化合物の配合量が10重量部を超えると、粘度の低減、耐熱老化性の更なる向上効果が望めず、耐摩耗性が低下する傾向にある。
本発明において、カーボンブラックを配合することにより、ゴム組成物の耐摩耗性を向上する。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し5〜50重量部、好ましくは10〜40重量部である。カーボンブラックの配合量が5重量部未満の場合には、ゴム組成物の耐摩耗性が不足すると共に、ゴム強度を十分に高くすることができない。また、カーボンブラックの配合量が50重量部を超えると、ゴムに対する混合性が悪化し、転がり抵抗及び押出し加工性が悪化する。
本発明で使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が100〜140m/g、好ましくは100〜130m/gである。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が100m/g未満の場合には、カーボンブラックの粒径が過大になるため、ゴム組成物の耐摩耗性及びゴム強度を十分に高くすることができない。窒素吸着比表面積が140m/gを超えると、カーボンブラックの粒径が過小になるため、ゴム粘度が高くなり押出し加工性が悪化する。また転がり抵抗が悪化する。カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、JIS K6217−2に準拠して求めた。
本発明において、シリカを配合することにより、ヒステリシスロス(或いはtanδ)を小さくし、転がり抵抗を低減する。シリカの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し30〜90重量部、好ましくは40〜80重量部である。シリカの配合量が30重量部未満では、tanδを小さくする効果が十分に得られない。また、シリカ配合量が90重量部を超えると、混合時間が長くなるなど加工性が悪化し好ましくない。
本発明で使用するシリカは、CTAB吸着比表面積が好ましくは80〜250m/g、より好ましくは100〜200m/gであるとよい。シリカのCTAB吸着比表面積が80m/g未満の場合には、破断強度が低下し、耐摩耗性能が悪化する。シリカのCTAB吸着比表面積が250m/gを超えるとゴム粘度が高くなり押出し加工性が悪化する。シリカのCTAB吸着比表面積は、ASTM−D3765−80の規格に準拠して求めた。
カーボンブラックとシリカの合計量は、ジエン系ゴム100重量部に対し40〜120重量部、好ましくは50〜110重量部である。カーボンブラックとシリカの合計量が40重量部未満の場合には、耐摩耗性を十分に高くすることができない。また、カーボンブラックとシリカの合計量が120重量部を超えると、タイヤ用ゴム組成物の粘度が増大し押出し加工性が悪化する。
本発明において、硫黄含有シランカップリング剤を配合することが好ましく、ジエン系ゴムに対するシリカの分散性を向上する。シリカの分散性向上によりゴム組成物の低転がり抵抗性及び耐摩耗性を向上することができる。硫黄含有シランカップリング剤の配合量はシリカ配合量の2〜15重量%、好ましくは6〜10重量%にするとよい。硫黄含有シランカップリング剤がシリカ配合量の2重量%未満の場合、シリカの分散が悪化し低転がり抵抗性と耐摩耗性とを両立することができない。硫黄含有シランカップリング剤が15重量%を超える場合、ゴム組成物のスコーチタイムが短くなりすぎて早期加硫を起こしやすくなる。
硫黄含有シランカップリング剤としては、シリカ配合のゴム組成物に使用可能なものであればよく、例えばビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラサルファイド、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン等を例示することができる。
本発明において、軟化剤を配合することにより、ガラス転移温度が−25℃以下の芳香族ビニル共役ジエン共重合体を含むジエン系ゴムに基づくグリップ性能をより高いレベルにすることができる。軟化剤の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは3〜40重量部にするとよい。軟化剤の配合量が1重量部未満であると、グリップ性能を十分に確保することができない場合がある。また、軟化剤の配合量が50重量部を超えると、耐摩耗性及び低転がり抵抗性が悪化する虞がある。なお、軟化剤は、タイヤ用ゴム組成物中に含まれるすべての軟化剤であり、軟化剤の配合量とは、ジエン系ゴムに油展された軟化剤成分(プロセス油又は伸展油)とゴム組成物に配合された軟化剤との合計量をいうものとする。
軟化剤としては、石油系軟化剤や植物油系軟化剤が挙げられ、石油系軟化剤としては例えばパラフィン系オイル、アロマ系オイル、ナフテン系オイルなどが例示される。なかでも、アロマオイルが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、前述した以外の充填剤、加硫剤、架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、加工助剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練してタイヤ用ゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。カーボンブラック及びシリカ以外の充填剤としては、例えば、クレー、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、マイカ等が例示される。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。本発明のタイヤ用ゴム組成物は、公知のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、押出し加工性を悪化させることなく、耐摩耗性を向上することができる。このタイヤ用ゴム組成物は、トレッド部に好適に使用することができる。またレース用タイヤとしてだけでなく、グリップ性能を高くした乗用車用タイヤにも好適に使用することができる。これらの空気入りタイヤは、原材料となるゴム組成物が押出し加工性に優れるため、加工された押出し成形体の形状安定性が高いので、品質安定性が優れると共に、耐摩耗性を一層高いレベルにすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す配合からなる9種類のタイヤ用ゴム組成物(実施例1〜4、比較例1〜5)を、それぞれ硫黄及び加硫促進剤を除く配合成分を秤量し、1.7L密閉式バンバリーミキサーで5分間混練し、温度150℃で混練したマスターバッチを機外に放出し室温冷却した。このマスターバッチを1.7L密閉式バンバリーミキサーに供し、硫黄及び加硫促進剤を加え混合し、タイヤ用ゴム組成物を調製した。
得られた9種類のタイヤ用ゴム組成物(実施例1〜4、比較例1〜5)を用いて下記の方法によりムーニー粘度を評価した。また、9種類のゴム組成物をそれぞれ所定形状の金型中で、150℃、30分間加硫して試験片を作製し、下記に示す方法により、耐摩耗性及び耐熱老化性を測定した。
ムーニー粘度
得られたゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)をJIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計にてL型ロータ(38.1mm径、5.5mm厚)を使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃、2rpmの条件で測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数で表わし表1に示した。この指数が小さいほど粘度が低く押出し加工性が優れることを意味する。
耐摩耗性
得られた試験片を、JIS K6264に準拠して、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所社製)を使用して、荷重49N、スリップ率25%、時間4分、室温の条件で摩耗量を測定した。得られた結果は、比較例1の摩耗量の逆数を100とする指数として表1に示した。この指数が大きいほど耐摩耗性が優れることを意味する。
耐熱老化性
得られた試験片から、JIS K6251に準拠してJIS3号ダンベル型試験片を切り出した。各試験片を2群に分けその一方を80℃で120時間の条件で空気加熱老化処理を行なった。この熱老化処理の有無の試験片を用いて、JIS K6251に準拠し100%変形応力を測定し、それぞれについて(老化処理後の100%変形応力/初期の100%変形応力×100)により熱老化処理に伴う100%変形応力の増加率(%)を算出した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数にし「耐熱老化性」として表1に示した。この指数が小さいほど熱老化処理に伴う加硫ゴム試験片の硬化(100%変形応力の増加)が抑制されたことを意味する。
Figure 2010275393
なお、表1において使用した原材料の種類を下記に示す。
SBR1:乳化重合スチレンブタジエンゴム、ガラス転移温度−52℃(日本ゼオン社製NIPOL 1712、SBR100重量部に対しアロマオイル37.5重量部添加の油展品)
SBR2:乳化重合スチレンブタジエンゴム、ガラス転移温度−20℃(日本ゼオン社製NIPOL 9529、SBR100重量部に対しアロマオイル50重量部添加の油展品)
BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製NIPOL BR1220
カーボンブラック1:窒素吸着比表面積119m/g(東海カーボン社製シースト6)
カーボンブラック2:窒素吸着比表面積142m/g(三菱化学社製ダイアブラックA)
シリカ:エボニックデグッサ社製Ultrasil 7000GR
カップリング剤:シランカップリング剤、エボニックデグッサ社製Si69
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
老化防止剤:フレキシス社製SANTOFLEX 6PPD
フェノール化合物1:2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、川口化学工業社製HP400
フェノール化合物2:ジブチルヒドロキシトルエン、本州化学工業社製BHT
アロマオイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
加硫促進剤1:大内新興化学工業社製ノクセラーCZ−G
加硫促進剤2:大内新興化学工業社製ノクセラーD−G
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄

Claims (5)

  1. ガラス転移温度が−25℃以下である芳香族ビニル共役ジエン共重合体を10重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、少なくとも1つのアルキルチオメチル基を有するフェノール化合物を0.1〜10重量部、窒素吸着比表面積(NSA)が100〜140m/gのカーボンブラックを5〜50重量部、シリカを30〜90重量部配合すると共に、前記カーボンブラックとシリカとの合計を40〜120重量部にしたタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記フェノール化合物が下記式(1)で表される請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2010275393
    (式中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数6〜12のアルキル基、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)
  3. 前記フェノール化合物が2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノールである請求項2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 空気入りタイヤのトレッド部に用いる請求項1,2又は3に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
JP2009128084A 2009-05-27 2009-05-27 タイヤ用ゴム組成物 Active JP5463734B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009128084A JP5463734B2 (ja) 2009-05-27 2009-05-27 タイヤ用ゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009128084A JP5463734B2 (ja) 2009-05-27 2009-05-27 タイヤ用ゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010275393A true JP2010275393A (ja) 2010-12-09
JP5463734B2 JP5463734B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=43422661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009128084A Active JP5463734B2 (ja) 2009-05-27 2009-05-27 タイヤ用ゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5463734B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015098561A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2017075227A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
US10046600B2 (en) 2013-09-17 2018-08-14 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11106562A (ja) * 1997-09-30 1999-04-20 Nippon Zeon Co Ltd ジエン系ゴム組成物
JP2003268041A (ja) * 2002-03-15 2003-09-25 Nippon Zeon Co Ltd ジエン系ゴム、その製造方法、ならびにゴム組成物、その製造方法および架橋物
WO2008044722A1 (fr) * 2006-10-11 2008-04-17 Zeon Corporation Composition de caoutchouc étendue à l'huile, son procédé de fabrication, élément de pneu et pneu
JP2009221248A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Bridgestone Corp タイヤ用ゴム組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11106562A (ja) * 1997-09-30 1999-04-20 Nippon Zeon Co Ltd ジエン系ゴム組成物
JP2003268041A (ja) * 2002-03-15 2003-09-25 Nippon Zeon Co Ltd ジエン系ゴム、その製造方法、ならびにゴム組成物、その製造方法および架橋物
WO2008044722A1 (fr) * 2006-10-11 2008-04-17 Zeon Corporation Composition de caoutchouc étendue à l'huile, son procédé de fabrication, élément de pneu et pneu
JP2009221248A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Bridgestone Corp タイヤ用ゴム組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10046600B2 (en) 2013-09-17 2018-08-14 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire
JP2015098561A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
US10137733B2 (en) 2013-11-20 2018-11-27 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire
JP2017075227A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
US20180273724A1 (en) * 2015-10-14 2018-09-27 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tire

Also Published As

Publication number Publication date
JP5463734B2 (ja) 2014-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012035998A1 (ja) タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP6481255B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2013036025A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2015209540A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2010270247A (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法
JP2005146115A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2011246563A (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
EP4368666A1 (en) Rubber composition for tire
JP2009040902A (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2009029961A (ja) ゴム組成物用マスターバッチおよびその製造方法
JP6540263B2 (ja) ゴム組成物
JP5463734B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP6424594B2 (ja) ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2016155980A (ja) 建設車両用タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2011225651A (ja) ゴム組成物用マスターバッチ、およびマスターバッチを用いたゴム組成物
JP2018184498A (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法
JP2011046817A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2010280745A (ja) スタッドレスタイヤ用ゴム組成物
JP5700063B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2009179658A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法
JP5418142B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2009256439A (ja) ゴム組成物
JP5205716B2 (ja) シリカ配合系ゴム組成物
JP2009173797A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法
JP2010280827A (ja) 競技タイヤ用ゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120508

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5463734

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350