JP2010274878A - 乗員保護状態通知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員の着座位置および体格と乗員保護装置の作動可否の設定との齟齬を防ぐ技術を提供する。
【解決手段】複数の乗員保護装置が設けられた車両の、乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、着座状態検知手段と設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、各乗員の着座位置または各乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を通知する通知手段と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】複数の乗員保護装置が設けられた車両の、乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、着座状態検知手段と設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、各乗員の着座位置または各乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を通知する通知手段と、を備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、乗員保護状態通知装置に関する。
近年、エアバッグ装置等の乗員保護装置を搭載した車両が急速に普及しつつある。乗員保護装置は、乗員の着座状態やチャイルドシートの設置状況によっては作動しない方が良い場合もあるため、作動させるか否かを乗員の搭乗状態に応じて自動的に制御したり、作動の可否をユーザが任意に設定可能にしたりする技術が開発されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
乗員保護装置を作動可能な状態にするか否かは、乗員の着座位置や体格によって異なる。よって、乗員保護装置の作動の可否の設定をユーザに任せる場合、設定が適切になされない虞がある。本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、乗員の着座位置および体格と乗員保護装置の作動可否の設定との齟齬を防ぐ技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、複数の乗員保護装置が設けられた車両の、該乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、前記着座状態検知手段と前記設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、各乗員の着座位置または各乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を通知する通知手段と、を備える。
車両の衝突時における乗員保護装置の作動の要否の度合いである作動要求度は、座席の位置および乗員の体格によって異なる。これらの作動要求度は、例えば、過去に発生した交通事故の統計データや演算式等から得ることができる。上記乗員保護状態通知装置においては、着座している乗員の有無および体格が座席毎に検知される。よって、既定の作動要求度情報と着座状態検知手段の検知結果との相関から、乗員の着座状態に応じた各座席の作動要求度を得ることができる。
ところで、乗員保護装置の作動可否の設定は、不可避的に許可と不許可の二者択一となる。よって、乗員の着座位置または該乗員保護装置の作動可否の設定状態の適否を判定する際は、適切と不適切の何れかを選択することとなる。そこで、上記乗員保護状態通知装置は、作動要求度情報と着座状態検知手段の検知結果との相関から得た各座席の作動要求度が、乗員保護の観点から乗員保護装置の作動を規制すべき既定の条件を満たすか否かを判定する。
判定の結果、作動要求度が既定の条件を満たし、乗員保護装置の作動が規制されるべき座席で、乗員保護装置の設定状態もこれに準じている座席については、乗員の着座位置お
よび体格と乗員保護装置の作動可否の設定とに齟齬がないということになる。作動要求度が既定の条件を満たさず、乗員保護装置の作動が規制されるべきでない座席で、乗員保護装置の設定状態もこれに準じている座席についても然りである。このような座席については、乗員の着座位置または該乗員保護装置の作動可否の設定状態が適切である旨を通知手段が乗員に通知する。
よび体格と乗員保護装置の作動可否の設定とに齟齬がないということになる。作動要求度が既定の条件を満たさず、乗員保護装置の作動が規制されるべきでない座席で、乗員保護装置の設定状態もこれに準じている座席についても然りである。このような座席については、乗員の着座位置または該乗員保護装置の作動可否の設定状態が適切である旨を通知手段が乗員に通知する。
一方、判定の結果、作動要求度が既定の条件を満たしており、乗員保護装置の作動が規制されるべきであるにも関わらず、乗員保護装置が作動可能な状態に設定されている座席については、乗員の着座位置および体格と乗員保護装置の作動可否の設定とに齟齬があるということになる。作動要求度が既定の条件を満たさず、乗員保護装置の作動が規制されるべきでないにも関わらず、乗員保護装置が作動不能な状態に設定されている座席についても然りである。このような座席については、乗員の着座位置または該乗員保護装置の作動可否の設定状態が不適である旨を通知手段が乗員に通知する。
乗員の着座位置または該乗員保護装置の作動可否の設定状態の適否が通知されることで、乗員の着座位置および体格と乗員保護装置の作動可否の設定との齟齬を防ぐことが可能となる。
なお、本発明は、推奨される設定状態を通知するようにしてもよい。例えば、複数の乗員保護装置が設けられた車両の、該乗員保護装置の作動可否の設定を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、前記着座状態検知手段と前記設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、推奨する各乗員保護装置の作動可否の設定を通知する通知手段と、を備えるものであってもよい。これによれば、乗員は、乗員保護装置を容易に適切な状態に設定できる。
また、本発明は、着座が推奨される座席を通知するようにしてもよい。例えば、複数の乗員保護装置が設けられた車両の、乗員の着座位置を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、前記着座状態検知手段と前記設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、推奨する各乗員の着座位置を通知する通知手段と、を備えるものであってもよい。これによれば、乗員は、適切な座席に容易に着座できる。
乗員の着座位置および体格と乗員保護装置の作動可否の設定との齟齬を防ぐことが可能となる。
<第1実施形態> 以下、本願発明の第1実施形態について例示的に説明する。図1は、エアバッグ制御装置1(本発明でいう、乗員保護状態通知装置に相当する)の構成図である。エアバッグ制御装置1は、図1に示すように、演算処理装置2、入出力インターフェース3、乗員保護装置駆動回路4、フロアセンサ5A,B、及びロールレートセンサ6を備える。演算処理装置2は、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)
7、ROM(Read Only Memory)8、及びRAM(Random Access Memory)9を備える。また、エアバッグ制御装置1には、フロントセンサ10L,R、Bピラーセンサ11L,R、及びCピラーセンサ12L,Rが入出力インターフェース3を介して外部接続されており、メインエアバッグ13、サイドエアバッグ14、カーテンエアバッグ15、及びプリテンショナ16(これらは、本発明でいう乗員保護装置に相当する)が乗員保護装置駆動回路4を介して外部接続されている。
7、ROM(Read Only Memory)8、及びRAM(Random Access Memory)9を備える。また、エアバッグ制御装置1には、フロントセンサ10L,R、Bピラーセンサ11L,R、及びCピラーセンサ12L,Rが入出力インターフェース3を介して外部接続されており、メインエアバッグ13、サイドエアバッグ14、カーテンエアバッグ15、及びプリテンショナ16(これらは、本発明でいう乗員保護装置に相当する)が乗員保護装置駆動回路4を介して外部接続されている。
図2は、エアバッグ制御装置1や周辺機器が搭載されている車両17の構成図である。フロントセンサ10L,R、Bピラーセンサ11L,R、及びCピラーセンサ12L,Rは、図2に示すように、車両17内の様々な位置に配置されている。フロントセンサ10L,R、Bピラーセンサ11L,R、Cピラーセンサ12L,R、及びエアバッグ制御装置1に内蔵されるフロアセンサ5A,Bは、加速度センサであり、車両17の衝突を検出する。また、エアバッグ制御装置1に内蔵されるロールレートセンサ6は、車両のロール角を検出する角度センサであり、車両のロールオーバ(横転)を検出する。
車両17の事故形態には、概ね4つのモードがある。すなわち、ドライバーの前方不注意による前方衝突、側方から車両が突っ込む側方衝突、後続車の追突による後方衝突、縁石への衝突や傾斜面におけるスクリューオーバ等のロールオーバである。上記エアバッグ制御装置1においては、フロントセンサ10L,Rで検出される加速度が他よりも大きければ前方衝突と判断し、Bピラーセンサ11L,R、Cピラーセンサ12L,Rで検出される加速度が他よりも大きければ側方衝突、或いは後方衝突と判断し、ロールレートセンサ6が非定常な角度を検出すればロールオーバと判断する。
メインエアバッグ13、サイドエアバッグ14、及びカーテンエアバッグ15は、フロントセンサ10L,R、やBピラーセンサ11L,R、Cピラーセンサ12L,Rが車両17の衝突を検出すると展開し、乗員を保護する。フロントセンサ10L,R、やBピラーセンサ11L,R、Cピラーセンサ12L,Rが検出する信号は、演算処理装置2によって解析される。メインエアバッグ13、サイドエアバッグ14、及びカーテンエアバッグ15は、演算処理装置2が車両17の衝突を検出した際に乗員保護装置駆動回路4を介して通知される信号に基づいて作動する。メインエアバッグ13は、運転席FR及び助手席FLの前方に取り付けられており、乗員の前面側を保護する。サイドエアバッグ14は、1列目の席である運転席FRおよび助手席FLの両側に取り付けられており、乗員の側面を保護する。カーテンエアバッグ15は、1列目から3列目までの窓付近に取り付けられており、乗員の頭部の側面を保護する。
プリテンショナ16は、各座席のシートベルトに取り付けられており、フロントセンサ10L,Rや、Bピラーセンサ11L,R、Cピラーセンサ12L,Rが車両17の衝突を検出すると、シートベルトを巻き取ってたるみを無くす。これにより、乗員は、車両17が衝突しても、シートベルトで確実に拘束されてシートに固定される。
図3は、演算処理装置2が実現する機能ブロック図である。演算処理装置2は、電力が供給されると、CPU7がROM8のプログラムを読み込み、RAM9と協働することで状態検出処理機能部18、展開要求度算出処理機能部19、適性判定処理機能部20、及び表示処理機能部21を実現する。
状態検出処理機能部18は、主に、エアバッグのカットスイッチの設定状態、乗員の着座状態、着座している乗員の体格、チャイルドシートの有無、シートベルトの装着状態を、エアバッグ制御装置1に外部接続される図示しないセンサ類で検出する。
エアバッグのカットスイッチは、エアバッグの展開制御について、「オフ」、「オン」、「オート」の3種類を座席毎に設定可能とするスイッチである。カットスイッチが「オフ」に設定されている場合、演算処理装置2が車両17の衝突を検出しても、対応する座席のエアバッグやプリテンショナが作動しなくなる。カットスイッチが「オン」に設定されている場合、演算処理装置2が車両17の衝突を検出すると、対応する座席に乗員が着座しているか否かに関わらず、対応する座席のエアバッグやプリテンショナを作動させる。カットスイッチが「オート」に設定されている場合、演算処理装置2が車両17の衝突を検出すると、対応する座席に乗員が着座している場合に、着座している乗員の体格に応じた強度でエアバッグを展開し、プリテンショナでシートベルトのたるみを巻き取る。
乗員の着座状態や、着座している乗員の体格、チャイルドシートの有無は、各シートに取り付けられている歪ゲージの抵抗値を測ることにより検出する。なお、歪ゲージの他、電波やカメラによって検出するものであってもよい。また、シートベルトの装着状態は、バックルに取り付けられたスイッチの通電状態によって検出する。
展開要求度算出処理機能部19は、ROM8に記憶されているデータに基づき、状態検
出処理機能部18が検出した乗員の着座状態、着座している乗員の体格、チャイルドシートの有無から、各座席のエアバッグの展開要求度を数値で算出する。展開要求度とは、エアバッグを展開させる必要性の度合いを示すパラメータである。
出処理機能部18が検出した乗員の着座状態、着座している乗員の体格、チャイルドシートの有無から、各座席のエアバッグの展開要求度を数値で算出する。展開要求度とは、エアバッグを展開させる必要性の度合いを示すパラメータである。
適性判定処理機能部20は、ROM8に記憶されているデータと展開要求度算出処理機能部19が算出した展開要求度とに基づき、状態検出処理機能部18が検出したエアバッグのカットスイッチの設定状態が妥当であるか否かを判定処理する。
表示処理機能部21は、状態検出処理機能部18が検出した乗員の着座状態やチャイルドシートの有無、エアバッグのカットスイッチの設定状態、展開要求度算出処理機能部19が算出した各座席のエアバッグの展開要求度等を、運転席付近に取り付けられた図示しない表示装置に表示させる機能を司る。表示装置は、メータパネルに組み込まれた表示灯類であってもよいし、カーナビゲーション装置等のディスプレイ等であってもよい。
次に、エアバッグ制御装置1で実行される処理について説明する。図4は、エアバッグ制御装置1で実行される処理のフロー図である。車両17のイグニッションスイッチがオンになると、エアバッグ制御装置1に電力が供給される。電力の供給が開始されたエアバッグ制御装置1の演算処理装置2では、CPU7がROM8のプログラムを読み込むことで、状態検出処理機能部18、展開要求度算出処理機能部19、適性判定処理機能部20、及び表示処理機能部21が実現される。そして、状態検出処理機能部18においてエアバッグのカットスイッチの設定等の各種状態が検出され(S−101)、展開要求度算出処理機能部19において展開要求度の算出処理が行われ(S−102)、適性判定処理機能部20においてカットスイッチの設定状態の妥当性についての判定処理が行われ(S−103)、表示処理機能部21において各種設定状態や各座席のエアバッグの展開要求度の表示処理が行われる(S−104)。
状態検出処理機能部18が実行する処理(S−101)の詳細な処理フローを図5に示す。状態検出処理機能部18は、図5に示すように、エアバッグのカットスイッチの設定状態を各座席について検出する(S−A1)。状態検出処理機能部18が検出するエアバッグのカットスイッチの設定状態の一例を、図6に示す。図6に示す例では、1列目の左側の席である助手席FLが「オン」になっており、3列目の中央席RMが「オート」になっており、その他の席が「オフ」になっていることを示している。図6に示すように、状態検出処理機能部18は、1列目の右側の席である運転席FRについては、カットスイッチの設定状態を検出していない。これは、運転席FRについては、車両17の走行中はドライバーが常に着座している席であるためにカットスイッチが設けられておらず、常に「オン」になっているからである。
状態検出処理機能部18は、カットスイッチの設定状態の検出処理(S−A1)が完了すると、乗員の着座状態を検出する(S−A2)。そして、状態検出処理機能部18は、着座している乗員の体格を検出する(S−A3)。状態検出処理機能部18が検出する乗員の着座状態や乗員の体格は、既述したように図示しない各シートの歪ゲージの抵抗値を測ることで検出する。体格の判定においては、成人が着座した場合、子供が着座した場合、チャイルドシートが装着されている場合、誰も着座し或いはチャイルドシートが装着されていない場合のそれぞれの場合について予め設定された既定の閾値の何れに、歪ゲージの抵抗値が属するか否かをもって行なわれる。図7は、歪ゲージの抵抗値と閾値との関係を示す図である。シートに荷重が加わらないときは歪が生じないので歪ゲージの抵抗値が初期値(ここでは0Ωとしている)となる。一方、シートに荷重が加わるときは歪が生じるので歪ゲージの抵抗値が大きくなる。荷重の大きさは、一般的に、チャイルドシート、子供、成人の順に大きくなるため、閾値も図7に示すようにこの順に設定されている。なお、乗員の着座状態については、歪ゲージに限らず、例えば、シートベルトの装着状態に
基づいて検知してもよい。
基づいて検知してもよい。
状態検出処理機能部18が検出する乗員の着座状態および着座している乗員の体格の情報の一例を、図8に示す。図8に示す例では、助手席FLと2列目の中央席MMに成人が着座し、3列目の右側の席RRに子供が着座し、2列目の右側の席にチャイルドシートが装着されていることを示している。
状態検出処理機能部18は、カットスイッチの設定状態の検出処理(S−A1)、乗員の着座状態の検出処理(S−A2)、着座している乗員の体格を検出する処理(S−A3)が完了したら、これらの検出結果をRAM9に格納する(S−A4)。
次に、展開要求度算出処理機能部19が実行する処理(S−102)の詳細な処理フローを図9に示す。展開要求度算出処理機能部19は、図9に示すように、車両17の前方が衝突した際の展開要求度(以下、RDFという)を取得する(S−B1)。図10は、
RDFを、座席の位置、体格、カットオフスイッチの状態毎に示したものであり、これら
のデータはマップとしてROM8に予め記憶されている。なお、図10に示すマップでは、成人、子供、チャイルドシートの何れかが着座している場合を示しているが、何も着座していない場合はエアバッグを展開させる必要が当然無いため、不在の席のRDFは「0
」を定義する。展開要求度算出処理機能部19は、ROM8に格納されているマップを参照し、各座席のRDFを取得する。本実施形態では、助手席FLと2列目の中央席MMに
成人が着座し、3列目の右側の席RRに子供が着座し、2列目の右側の席MRにチャイルドシートが装着されている。また、カットスイッチは、助手席FLが「オン」になっており、3列目の中央席RMが「オート」になっており、その他の席が「オフ」になっている。このため、展開要求度算出処理機能部19は、助手席FLのRDFについては「0」、
2列目の右側の席MRのRDFについては「0」、2列目の中央席MMのRDFについては「3」、3列目の左側の席RLのRDFについては「0」、3列目の中央席RMのRDFは「0」、3列目の右側の席RRのRDFについては「4」が取得される。
RDFを、座席の位置、体格、カットオフスイッチの状態毎に示したものであり、これら
のデータはマップとしてROM8に予め記憶されている。なお、図10に示すマップでは、成人、子供、チャイルドシートの何れかが着座している場合を示しているが、何も着座していない場合はエアバッグを展開させる必要が当然無いため、不在の席のRDFは「0
」を定義する。展開要求度算出処理機能部19は、ROM8に格納されているマップを参照し、各座席のRDFを取得する。本実施形態では、助手席FLと2列目の中央席MMに
成人が着座し、3列目の右側の席RRに子供が着座し、2列目の右側の席MRにチャイルドシートが装着されている。また、カットスイッチは、助手席FLが「オン」になっており、3列目の中央席RMが「オート」になっており、その他の席が「オフ」になっている。このため、展開要求度算出処理機能部19は、助手席FLのRDFについては「0」、
2列目の右側の席MRのRDFについては「0」、2列目の中央席MMのRDFについては「3」、3列目の左側の席RLのRDFについては「0」、3列目の中央席RMのRDFは「0」、3列目の右側の席RRのRDFについては「4」が取得される。
車両17の側方が衝突した際の展開要求度(以下、RDSという)のマップを図11に
、車両17の後方が衝突した際の展開要求度(以下、RDRという)のマップを図12に
、車両17がロールオーバした際の展開要求度(以下、RDOという)のマップを図13
に示す。展開要求度算出処理機能部19は、RDFを取得する際の処理(S−B1)と同
様に、RDS、RDR、RDOについても順次取得する(S−B2〜S−B4)。
、車両17の後方が衝突した際の展開要求度(以下、RDRという)のマップを図12に
、車両17がロールオーバした際の展開要求度(以下、RDOという)のマップを図13
に示す。展開要求度算出処理機能部19は、RDFを取得する際の処理(S−B1)と同
様に、RDS、RDR、RDOについても順次取得する(S−B2〜S−B4)。
展開要求度算出処理機能部19は、S−B1からS−B4までの処理が完了したら、各衝突モードの展開要求度を集計し、総合展開要求度(以下、RDTという)を算出する(
S−B5)。RDTは、数式“RDT=RDF+RDS+RDR+RDO”によって算出される。図14は、各座席のRDTの算出結果を示す表である。展開要求度算出処理機能部19
は、図14に示すように、助手席FLのRDTについては「0」、2列目の中央席MMの
RDTについては「9」、2列目の右側の席MRのRDTについては「0」、3列目の右側の席RRのRDTについては「11」を算出する。なお、本実施形態は、4種類の衝突モ
ードの全てを加味するのではなく、任意に選択される何れかの衝突モードを加味するものであってもよい。
S−B5)。RDTは、数式“RDT=RDF+RDS+RDR+RDO”によって算出される。図14は、各座席のRDTの算出結果を示す表である。展開要求度算出処理機能部19
は、図14に示すように、助手席FLのRDTについては「0」、2列目の中央席MMの
RDTについては「9」、2列目の右側の席MRのRDTについては「0」、3列目の右側の席RRのRDTについては「11」を算出する。なお、本実施形態は、4種類の衝突モ
ードの全てを加味するのではなく、任意に選択される何れかの衝突モードを加味するものであってもよい。
展開要求度算出処理機能部19は、S−B1からS−B5までの処理を実行し、各座席のRDTを算出したら、算出結果をRAM9に格納する(S−B6)。
次に、適性判定処理機能部20が実行する処理(S−103)の詳細な処理フローを図15に示す。適性判定処理機能部20は、図15に示すように、RAM9を参照し、各座席のRDTを参照する(S−C1)。適性判定処理機能部20は、参照した各座席のRDT
が既定の閾値を越えるか否かを比較する(S−C2)。この閾値は、車両17が衝突した際にエアバッグを展開させた方が良いか否かの分かれ目を示す値に設定されており、ROM8に予め格納されている。本実施形態では、閾値として「5」を設定している。従って、適性判定処理機能部20は、RDTが5以上であれば、エアバッグを作動可能な状態にする必要があるにも関わらずエアバッグのカットスイッチが不適切なオフに設定されていると判断する。一方、適性判定処理機能部20は、RDTが5未満であれば、エアバッグ
のカットスイッチが適切に設定されていると判断する。
が既定の閾値を越えるか否かを比較する(S−C2)。この閾値は、車両17が衝突した際にエアバッグを展開させた方が良いか否かの分かれ目を示す値に設定されており、ROM8に予め格納されている。本実施形態では、閾値として「5」を設定している。従って、適性判定処理機能部20は、RDTが5以上であれば、エアバッグを作動可能な状態にする必要があるにも関わらずエアバッグのカットスイッチが不適切なオフに設定されていると判断する。一方、適性判定処理機能部20は、RDTが5未満であれば、エアバッグ
のカットスイッチが適切に設定されていると判断する。
図16は、適性判定処理機能部20が得た判定結果を示す表である。展開要求度算出処理機能部19が算出したRDTを既定の閾値と比較し、RDTが5以上のものを“■”、RDTが5未満のものを“−”として示す。本実施形態において、RDTが5未満となった席は、エアバッグのカットスイッチがオンに設定されていて成人が着座している助手席FL、カットスイッチがオフに設定されていてチャイルドシートが着座している2列目の右側の席MR、及びカットスイッチがオフまたはオートに設定されていて乗員が着座していない3列目の左側の席RLと中央席RMである。また、RDTが5以上となった席は、エア
バッグのカットスイッチがオフに設定されているにも関わらず成人が着座している2列目の中央席MM、及び子供が着座している3列目の右側の席RRである。適性判定処理機能部20は、図16のような判定結果を得たら、この判定結果をRAM9に格納する。
バッグのカットスイッチがオフに設定されているにも関わらず成人が着座している2列目の中央席MM、及び子供が着座している3列目の右側の席RRである。適性判定処理機能部20は、図16のような判定結果を得たら、この判定結果をRAM9に格納する。
上記一連の処理(S−101〜S103)が実行されたら、表示処理機能部21が表示処理を実行する(S−104)。図17は、表示処理機能部21が表示装置に表示させる画面の一例を示した図である。表示処理機能部21は、上記一連の処理(S−101〜S103)が実行されたら、RAM9を参照して適性判定処理機能部20が得た判定結果を参照する。そして、表示処理機能部21は、参照した判定結果を図17に示す画面のように表示する。本実施形態では、2列目の中央席MMと3列目の右側の席RRが適性で無いと判定されたので、これらの席について、カットスイッチの設定が不適切である旨の警告灯を点滅表示させるとともに、RDTを合わせて表示する。これにより、運転席FRのド
ライバーは、カットスイッチの設定が不適切であることを認識することが可能となる。
ライバーは、カットスイッチの設定が不適切であることを認識することが可能となる。
なお、上述したS−B5の処理において何れかの衝突モードを適宜取捨して演算処理してもよい。何れの衝突モードを選択するかは予め既定されていても良いし、ユーザが任意に選択可能なようにしても良い。ユーザが何れの衝突モードを使うかを選択可能なようにすれば、図17に示す画面において、事故形態毎の展開要求度をユーザが知得することが可能となる。また、表示処理機能部21は、カットスイッチの設定状態を図18に示すように表示させれば、ドライバーがカットスイッチの現状の設定状態を容易に把握することが可能となる。
ところで、上記実施形態では、展開要求度算出処理機能部19が、各衝突モードの展開要求度を数式“RDT=RDF+RDS+RDR+RDO”で集計し、RDTを算出していた。しかし、上記実施形態はこのような態様に限定されるものではない。例えば、図19に示すように、各衝突モードについて走行パターンに応じた係数を予め設定し、ROM8に格納しておく。そして、走行パターンに応じて設定された係数を加味したRDTを算出する
ようにする。
ようにする。
例えば、前方衝突の場合の係数をαF、側方衝突の場合の係数をαS、後方衝突の場合の係数をαR、ロールオーバの場合の係数をαOとして設定する。各係数αF、αS、αR、αOは、市街地や郊外、山間部、高速道の4種類の走行パターンにそれぞれ応じた展開要求度を得るために補正を行なうパラメータであり、発生確率の高い衝突モードについては高い係数を、発生確率の低い衝突モードについては低い係数を、各走行パターンに応じて既定している。走行パターンの選択は、ユーザがスイッチ操作で行い、エアバッグ制御装置1
に指示するものとする。
に指示するものとする。
この変形例においては、展開要求度算出処理機能部19が、S−B5の処理でRDTを
数式“RDT=αF×RDF+αS×RDS+αR×RDR+αO×RDO”に基づいて算出する
。上記実施形態をこのように変形すれば、エアバッグのカットスイッチを走行パターンに応じた最適な設定にすることができる。
数式“RDT=αF×RDF+αS×RDS+αR×RDR+αO×RDO”に基づいて算出する
。上記実施形態をこのように変形すれば、エアバッグのカットスイッチを走行パターンに応じた最適な設定にすることができる。
<第2実施形態> 以下、本願発明の第2実施形態について例示的に説明する。本実施形態に係るエアバッグ制御装置は、第1実施形態のエアバッグ制御装置1で実行される処理の一部が異なるだけで、その他の構成や処理フローは同様なので、以下、相違点についてのみ説明する。
図20は、本実施形態に係るエアバッグ制御装置で実行される処理のフロー図である。車両17のイグニッションスイッチがオンになると、既述したS−101の処理と同様、状態検出処理機能部18においてエアバッグのカットスイッチの設定等の各種状態が検出される(S−201)。そして、展開要求度算出処理機能部19において展開要求度の算出処理が行われ(S−202)、適性判定処理機能部20においてカットスイッチの設定状態の妥当性についての判定処理が行われ(S−203)、表示処理機能部21において各種情報の表示処理が行われる(S−204)。
ここで、第1実施形態に係るエアバッグ制御装置においては、展開要求度算出処理機能部19が既述のS−B1からS−B4までの処理を完了したら、各衝突モードの展開要求度を集計し、図14に示すように、乗員が着座している席についてのみRDTを算出して
いたが(S−B5)、本実施形態では、図21に示すように、乗員が着座していない席についてもRDTを算出する。更に、乗員が着座していない席のRDTの算出に際しては、成人、子供、チャイルドシートの全てのケースについて、図10から図13までに示すマップに基づいて算出する。すなわち、展開要求度算出処理機能部19は、図21に示すように、乗員が着座していない3列目の左側席RLについて、成人が着座した場合のRDTと
して「14」、子供が着座した場合のRDTとして「11」、チャイルドシートが着座し
た場合のRDTとして「0」を算出する。また、乗員が着座していない3列目の中央席R
Mについて、成人が着座した場合のRDTとして「0」、子供が着座した場合のRDTとして「0」、チャイルドシートが着座した場合のRDTとして「1」を算出する。そして、
展開要求度算出処理機能部19は、各座席のRDTの算出結果をRAM9に格納する(S
−B6)。
いたが(S−B5)、本実施形態では、図21に示すように、乗員が着座していない席についてもRDTを算出する。更に、乗員が着座していない席のRDTの算出に際しては、成人、子供、チャイルドシートの全てのケースについて、図10から図13までに示すマップに基づいて算出する。すなわち、展開要求度算出処理機能部19は、図21に示すように、乗員が着座していない3列目の左側席RLについて、成人が着座した場合のRDTと
して「14」、子供が着座した場合のRDTとして「11」、チャイルドシートが着座し
た場合のRDTとして「0」を算出する。また、乗員が着座していない3列目の中央席R
Mについて、成人が着座した場合のRDTとして「0」、子供が着座した場合のRDTとして「0」、チャイルドシートが着座した場合のRDTとして「1」を算出する。そして、
展開要求度算出処理機能部19は、各座席のRDTの算出結果をRAM9に格納する(S
−B6)。
展開要求度算出処理機能部19による全座席の展開要求度の算出処理(S−202)が終わったら、第1実施形態と同様、適性判定処理機能部20においてカットスイッチの設定状態の妥当性についての判定処理が実行される(S−203)。そして、表示処理機能部21において、次のような処理が実行される。
すなわち、表示処理機能部21は、上記一連の処理(S−201〜S203)が実行されたら、適性判定処理機能部20においてRDTが5以上であることにより不適性である
と判定された乗員が着座すべき座席を索出する。第1実施形態で挙げた例であれば、2列目の中央席MMに着座している成人と、3列目の右側席RRに着座している子供について、適性判定処理(S−203)により不適性であると判定される。よって、表示処理機能部21は、不適性であると判定された成人、及び子供が着座可能な座席を、展開要求度算出処理機能部19が上述したS−202の処理によってRAM9に格納した各座席のRDTの算出結果から索出する。図21に示す算出結果の場合であれば、誰も着座しておらず
不在になっている3列目の左側席RL、及び中央席RMが空いているが、このうち、成人及び子供についてRDTが5未満になっている3列目の中央席が索出される。表示処理機
能部21は、この索出結果を、図22のように画面表示し、3列目の右側席RRに着座している子供について、3列目の中央席RMに移動するように促す表示を行なう。なお、この例では、子供を優先的に移動させているが、成人を優先的に移動させても良い。また、不在になっている席のRDTが5以上であったとしても、現在着座している位置よりもR
DTの値が低ければ、移動を促す表示を行うようにしても良い。本実施形態によれば、よ
り安全な座席に乗員を着座させることが可能になる。
と判定された乗員が着座すべき座席を索出する。第1実施形態で挙げた例であれば、2列目の中央席MMに着座している成人と、3列目の右側席RRに着座している子供について、適性判定処理(S−203)により不適性であると判定される。よって、表示処理機能部21は、不適性であると判定された成人、及び子供が着座可能な座席を、展開要求度算出処理機能部19が上述したS−202の処理によってRAM9に格納した各座席のRDTの算出結果から索出する。図21に示す算出結果の場合であれば、誰も着座しておらず
不在になっている3列目の左側席RL、及び中央席RMが空いているが、このうち、成人及び子供についてRDTが5未満になっている3列目の中央席が索出される。表示処理機
能部21は、この索出結果を、図22のように画面表示し、3列目の右側席RRに着座している子供について、3列目の中央席RMに移動するように促す表示を行なう。なお、この例では、子供を優先的に移動させているが、成人を優先的に移動させても良い。また、不在になっている席のRDTが5以上であったとしても、現在着座している位置よりもR
DTの値が低ければ、移動を促す表示を行うようにしても良い。本実施形態によれば、よ
り安全な座席に乗員を着座させることが可能になる。
<第3実施形態> 以下、本願発明の第3実施形態について例示的に説明する。本実施形態に係るエアバッグ制御装置は、第1実施形態のエアバッグ制御装置1で実行される処理の一部が異なるだけで、その他の構成や処理フローは同様なので、以下、相違点についてのみ説明する。
図23は、本実施形態に係るエアバッグ制御装置で実行される処理のフロー図である。車両17のイグニッションスイッチがオンになると、既述したS−101の処理と同様、状態検出処理機能部18においてエアバッグのカットスイッチの設定等の各種状態が検出される(S−301)。そして、展開要求度算出処理機能部19において展開要求度の算出処理が行われ(S−302)、適性判定処理機能部20においてカットスイッチの設定状態の妥当性についての判定処理が行われ(S−303)、表示処理機能部21において各種情報の表示処理が行われる(S−304)。
ここで、第1実施形態に係るエアバッグ制御装置においては、展開要求度算出処理機能部19が既述のS−B1からS−B4までの処理を完了したら、各衝突モードの展開要求度を集計し、図14に示すように、現状のカットスイッチの設定状態についてのRDTを
算出していたが(S−B5)、本実施形態では、図24に示すように、カットスイッチがオン、またはオートに設定されていることによりエアバッグが展開可能な場合と、カットスイッチがオフに設定されていることによりエアバッグが展開不可能な場合の両方のRDTをそれぞれの席について算出する。すなわち、展開要求度算出処理機能部19は、図2
4に示すように、乗員が着座している1列目の左側席FLについて、エアバッグが展開不可能な場合のRDTとして「17」、2列目の中央席MMについて、エアバッグが展開可
能な場合のRDTとして「0」、2列目の右側席MRについて、エアバッグが展開可能な
場合のRDTとして「13」、3列目の右側席RRについて、エアバッグが展開可能な場
合のRDTとして「0」を算出する。そして、展開要求度算出処理機能部19は、エアバ
ッグが展開可能な場合と展開不可能な場合の両方の場合の各座席のRDTの算出結果をR
AM9に格納する(S−B6)。
算出していたが(S−B5)、本実施形態では、図24に示すように、カットスイッチがオン、またはオートに設定されていることによりエアバッグが展開可能な場合と、カットスイッチがオフに設定されていることによりエアバッグが展開不可能な場合の両方のRDTをそれぞれの席について算出する。すなわち、展開要求度算出処理機能部19は、図2
4に示すように、乗員が着座している1列目の左側席FLについて、エアバッグが展開不可能な場合のRDTとして「17」、2列目の中央席MMについて、エアバッグが展開可
能な場合のRDTとして「0」、2列目の右側席MRについて、エアバッグが展開可能な
場合のRDTとして「13」、3列目の右側席RRについて、エアバッグが展開可能な場
合のRDTとして「0」を算出する。そして、展開要求度算出処理機能部19は、エアバ
ッグが展開可能な場合と展開不可能な場合の両方の場合の各座席のRDTの算出結果をR
AM9に格納する(S−B6)。
展開要求度算出処理機能部19による全座席の展開要求度の算出処理(S−302)が終わったら、第1実施形態と同様、適性判定処理機能部20においてカットスイッチの設定状態の妥当性についての判定処理が実行される(S−303)。そして、表示処理機能部21において、次のような処理が実行される。
すなわち、表示処理機能部21は、上記一連の処理(S−301〜S303)が実行されたら、適性判定処理機能部20においてRDTが5以上であることにより不適性である
と判定された乗員の座席の最適なカットスイッチの設定を確認する。第1実施形態で挙げた例であれば、2列目の中央席MMに着座している成人と、3列目の右側席RRに着座している子供について、適性判定処理(S−303)により不適性であると判定される。よって、表示処理機能部21は、不適性であると判定された座席において最も望ましいカットスイッチの設定を確認する。図24に示す算出結果の場合であれば、2列目の中央席MMは、カットスイッチがオフに設定されていることによりエアバッグが展開不可能になっている場合はRDTが「9」なのに対し、カットスイッチがオンまたはオートに設定され
ていることによりエアバッグが展開可能になっている場合はRDTが「0」となっている
。よって、適性判定処理機能部20は、RDTの値が最も小さくなる設定(図24の例で
あればカットスイッチがオンまたはオート)を推奨すべき設定にする。表示処理機能部21は、推奨される設定を、図25のように画面表示し、3列目の右側席RRと3列目の中央席RMのカットスイッチをオン、またはオートに切り替えるようドライバーに促す表示を行なう。これによれば、設定に誤りがある箇所が目立つので、設定の誤りを容易に知得できる。本実施形態によれば、エアバッグのカットスイッチをより安全な設定状態にさせることが可能になる。
と判定された乗員の座席の最適なカットスイッチの設定を確認する。第1実施形態で挙げた例であれば、2列目の中央席MMに着座している成人と、3列目の右側席RRに着座している子供について、適性判定処理(S−303)により不適性であると判定される。よって、表示処理機能部21は、不適性であると判定された座席において最も望ましいカットスイッチの設定を確認する。図24に示す算出結果の場合であれば、2列目の中央席MMは、カットスイッチがオフに設定されていることによりエアバッグが展開不可能になっている場合はRDTが「9」なのに対し、カットスイッチがオンまたはオートに設定され
ていることによりエアバッグが展開可能になっている場合はRDTが「0」となっている
。よって、適性判定処理機能部20は、RDTの値が最も小さくなる設定(図24の例で
あればカットスイッチがオンまたはオート)を推奨すべき設定にする。表示処理機能部21は、推奨される設定を、図25のように画面表示し、3列目の右側席RRと3列目の中央席RMのカットスイッチをオン、またはオートに切り替えるようドライバーに促す表示を行なう。これによれば、設定に誤りがある箇所が目立つので、設定の誤りを容易に知得できる。本実施形態によれば、エアバッグのカットスイッチをより安全な設定状態にさせることが可能になる。
<第4実施形態> 以下、本願発明の第4実施形態について例示的に説明する。本実施形態に係るエアバッグ制御装置は、第1実施形態のエアバッグ制御装置1で実行される処理の一部が異なるだけで、その他の構成や処理フローは同様なので、以下、相違点についてのみ説明する。
図26は、本実施形態に係るエアバッグ制御装置の演算処理装置2’が実現する機能ブロック図である。演算処理装置2’は、電力が供給されると、CPU7がROM8のプログラムを読み込み、RAM9と協働することで、既述した状態検出処理機能部18、展開要求度算出処理機能部19、適性判定処理機能部20、及び表示処理機能部21の他、発進規制処理機能部22を実現する。状態検出処理機能部18、展開要求度算出処理機能部19、適性判定処理機能部20、及び表示処理機能部21については第1実施形態で説明したので詳細な説明を省略する。
発進規制処理機能部22は、車両17の発進を規制する処理を司る。車両17の発進は、車両17に設けられるトランスミッション、エンジン始動モータ、或いはシートベルトのプリテンショナ等をロックすることで規制する。エアバッグ制御装置1は、これらの機器と図示しない回路で接続されており、制御信号を送ることで各機器の動作を制御する。
図27は、本実施形態に係るエアバッグ制御装置で実行される処理のフロー図である。本実施形態に係るエアバッグ制御装置は、車両17のイグニッションスイッチがオンになると、発進規制処理機能部22が発進規制処理(S−401)を実行し、車両17の発進ができない状態にする。発進規制処理(S−401)の後に行う状態検出処理(S−402)、展開要求度算出処理(S−403)、適性判定処理(S−404)については、第1実施形態と同様である。
ここで、適性判定処理(S−404)においてRDTが5以上の席が索出された場合は
表示処理(S−406)が実行され、RDTが5未満の席が索出された場合は発進規制解
除処理(S−407)が実行される。表示処理(S−406)は、第1実施形態と同様、表示処理機能部21が判定結果を図17に示す画面のように表示する。一方、発進規制解除処理(S−407)は、発進規制処理機能部22が動作をロックした車両17のトランスミッションやエンジン始動モータ、或いはシートベルトのプリテンショナ等のロック状態を解除することで、車両17の発進規制が解除される。本実施形態によれば、エアバッグのカットスイッチが適切な状態に設定されていない場合に、車両の発進が規制されるため、カットスイッチを適切な状態に確実に設定させることが可能となる。
表示処理(S−406)が実行され、RDTが5未満の席が索出された場合は発進規制解
除処理(S−407)が実行される。表示処理(S−406)は、第1実施形態と同様、表示処理機能部21が判定結果を図17に示す画面のように表示する。一方、発進規制解除処理(S−407)は、発進規制処理機能部22が動作をロックした車両17のトランスミッションやエンジン始動モータ、或いはシートベルトのプリテンショナ等のロック状態を解除することで、車両17の発進規制が解除される。本実施形態によれば、エアバッグのカットスイッチが適切な状態に設定されていない場合に、車両の発進が規制されるため、カットスイッチを適切な状態に確実に設定させることが可能となる。
本第4実施形態は、第1実施形態に限らず、第2実施形態や第3実施形態に適用することも可能である。また、本第4実施形態は、カットスイッチが適切な状態に設定されていないと車両の発進ができないようになっているが、例えば、表示処理(S−406)が実行されても確認ボタンが押されれば発進規制解除処理(S−407)が実行され、車両を発進することが可能となるように構成してもよい。
また、上記各実施形態では、カットスイッチの設定をドライバーが切り替えたり、或い
は着座する席の位置を変えさせたりすることでカットスイッチの設定が最適な状態になるようにしていたが、例えば、推奨設定ボタン等を設け、このボタンが押されたらRDTが
最も小さくなるようにエアバッグのカットスイッチを自動的に切り替えるようにしてもよい。
は着座する席の位置を変えさせたりすることでカットスイッチの設定が最適な状態になるようにしていたが、例えば、推奨設定ボタン等を設け、このボタンが押されたらRDTが
最も小さくなるようにエアバッグのカットスイッチを自動的に切り替えるようにしてもよい。
1・・エアバッグ制御装置
13・・メインエアバッグ
14・・サイドエアバッグ
15・・カーテンエアバッグ
16・・プリテンショナ
17・・車両
18・・状態検出処理機能部
19・・展開要求度算出処理機能部
20・・適性判定処理機能部
21・・表示処理機能部
22・・発進規制処理機能部
13・・メインエアバッグ
14・・サイドエアバッグ
15・・カーテンエアバッグ
16・・プリテンショナ
17・・車両
18・・状態検出処理機能部
19・・展開要求度算出処理機能部
20・・適性判定処理機能部
21・・表示処理機能部
22・・発進規制処理機能部
Claims (5)
- 複数の乗員保護装置が設けられた車両の、該乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、
乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、
各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、
前記着座状態検知手段と前記設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、各乗員の着座位置または各乗員保護装置の作動可否の設定状態の危険性を通知する通知手段と、を備える、
乗員保護状態通知装置。 - 前記通知手段は、推奨する各乗員保護装置の作動可否の設定を更に通知する、
請求項1に記載の乗員保護状態通知装置。 - 前記通知手段は、推奨する各乗員の着座位置を更に通知する、
請求項1に記載の乗員保護状態通知装置。 - 複数の乗員保護装置が設けられた車両の、該乗員保護装置の作動可否の設定を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、
乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、
各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、
前記着座状態検知手段と前記設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、推奨する各乗員保護装置の作動可否の設定を通知する通知手段と、を備える、
乗員保護状態通知装置。 - 複数の乗員保護装置が設けられた車両の、乗員の着座位置を乗員に通知する、乗員保護状態通知装置であって、
乗員の着座状態を検知する着座状態検知手段と、
各乗員保護装置の作動可否の設定状態を検知する設定状態検知手段と、
前記着座状態検知手段と前記設定状態検知手段の検知結果、及び座席毎に設定された危険度に基づいて、推奨する各乗員の着座位置を通知する通知手段と、を備える、
乗員保護状態通知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009131971A JP2010274878A (ja) | 2009-06-01 | 2009-06-01 | 乗員保護状態通知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009131971A JP2010274878A (ja) | 2009-06-01 | 2009-06-01 | 乗員保護状態通知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010274878A true JP2010274878A (ja) | 2010-12-09 |
Family
ID=43422242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009131971A Withdrawn JP2010274878A (ja) | 2009-06-01 | 2009-06-01 | 乗員保護状態通知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010274878A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9707913B1 (en) * | 2016-03-23 | 2017-07-18 | Toyota Motor Enegineering & Manufacturing North America, Inc. | System and method for determining optimal vehicle component settings |
-
2009
- 2009-06-01 JP JP2009131971A patent/JP2010274878A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9707913B1 (en) * | 2016-03-23 | 2017-07-18 | Toyota Motor Enegineering & Manufacturing North America, Inc. | System and method for determining optimal vehicle component settings |
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---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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