JP2010272454A - 面発光体用基板とそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基板上に有機無機複合材料層が形成された面発光体用基板であって、該有機無機複合材料層が屈折率NAの粒子1と屈折率NBの粒子2と屈折率NCの樹脂を含有し、下記関係式(1)を満たすことを特徴とする面発光体用基板。
関係式(1):NA>NB>NC
【選択図】なし
Description
関係式(1):NA>NB>NC
2.前記粒子2の平均粒径が、1〜5μmの範囲内であることを特徴とする前記1に記載の面発光体用基板。
関係式(2):0≦n1−n2≦0.1
5.前記有機無機複合材料層の上に屈折率n3である導電性層を有し、該有機無機複合材料層の屈折率n2と該導電性層の屈折率n3が下記関係式(3)を満たすことを特徴とする前記1から前記4のいずれか一項に記載の面発光体用基板。
関係式(3):0≦n2−n3≦0.1
6.前記1から前記5のいずれか一項に記載の面発光体用基板を用いたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
〔屈折率の測定方法〕
本発明において、屈折率の測定方法は、通常用いられている方法を用いることができる。例えば、各層を単独で塗設したサンプルについて、分光光度計(日立製作所製U−4000型等)の分光反射率の測定結果から求めることができる。分光反射率の測定はサンプルの裏面を粗面化処理した後、黒色のスプレーで光吸収処理を行って裏面の光反射を防止し、5度正反射の条件で、可視光領域(400〜700nm)で行う。
〔面発光体用基板〕
《樹脂》
本発明に係る有機無機複合材料層に用いる樹脂としては、粒子1の屈折率NA及び粒子2の屈折率NBより低い屈折率を有していれば特に制限はないが、層形成時のコスト及び利便性を考えた場合には硬化性樹脂を用いることが好ましい。
1.シリコーン樹脂
珪素(Si)と酸素(O)とが交互に結合したシロキサン結合−Si−O−を主鎖としているポリマーであるシリコーン樹脂としては、所定量のポリオルガノシロキサン樹脂よりなるシリコーン系樹脂が使用可能である(例えば、特開平6−9937号公報参照)。
上記一般式(A)中、R1及びR2は同種又は異種の置換もしくは非置換の一価炭化水素基を示す。具体的には、R1及びR2として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基などで置換した基、例えば、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノメチル基、γ−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基などが例示される。R1及びR2は水酸基及びアルコキシ基から選択される基であってもよい。また、上記一般式(A)中、nは50以上の整数を示す。
2.エポキシ樹脂
エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−シクロヘキシルカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂(国際公開第2004/031257号参照)を使用することができ、その他、スピロ環を含有したエポキシ樹脂や鎖状脂肪族エポキシ樹脂等も使用することができる。その際、オキセタン樹脂を併用・又は単独で用いてもよい。
3.アクリル系樹脂
アクリル系樹脂の原料成分としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー。あるいは、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性ジ(又はトリ)アクリレート等の多官能性モノマー等が挙げられる。
4.アリルエステル化合物を含有する樹脂
芳香環を含まない臭素含有(メタ)アリルエステル(特開2003−66201号公報参照)、アリル(メタ)アクリレート(特開平5−286896号公報参照)、アリルエステル樹脂(特開平5−286896号公報、特開2003−66201号公報参照)、アクリル酸エステルとエポキシ基含有不飽和化合物の共重合化合物(特開2003−128725号公報参照)、アクリレート化合物(特開2003−147072号公報参照)、アクリルエステル化合物(特開2005−2064号公報参照)等を好ましく用いることができる。
本発明に用いられる粒子1は、粒子1の屈折率NAと粒子2の屈折率NBにおいてNA>NBを満たすものであればよく特に制限はないが、屈折率NAは1.6以上であることが好ましく、1.8以上がより好ましく、2.0以上が更に好ましい。具体的には、酸化物微粒子、金属塩微粒子、半導体微粒子などの無機微粒子が好ましく用いられ、この中から、光学素子として使用する波長領域において吸収、発光、蛍光等が生じないものを適宜選択して使用することが好ましい。また、体積平均粒径は粒子の分散性を考えると1nm以上が好ましく、透明性の観点から20nm以下であることが好ましい。ここで、平均粒径とは、各粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値をいう。
本発明において粒子1及び粒子2として無機粒子を用いる場合には、無機粒子と樹脂とを均一に混合する必要があることから、樹脂との親和力を高めるため、表面処理がなされていることが好ましい。必要な表面処理剤と粒子表面との結合には、下記のような導入手法が考えられるが、それらに限るものではない。
B.表面化学種の利用反応(表面水酸基との共有結合)
C.活性種の表面導入と反応(ラジカル等の活性点導入とグラフト重合、高エネルギー線照射とグラフト重合)
D.樹脂コーティング(カプセル化、プラズマ重合)
E.沈着固定化(難溶性有機酸塩の沈着)
更に具体例を示すと下記のようになる。
シラノール基と粒子表面の水酸基との縮合反応や水素結合を利用する。例えば、ビニルシラザン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられ、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が好ましく用いられる。
チタネート、アルミナート、ジルコネート系のカップリング剤も適用可能である。さらに、ジルコアルミネート、クロメート、ボレート、スタネート、イソシアネート等も使用可能である。ジケトン系のカップリング剤も使用可能である。
アルコール、ノニオン系界面活性剤、イオン系界面活性剤、カルボン酸類、アミン類などが適用可能である。
上記(1)−(3)の手法で粒子表面に活性種を導入後、グラフト重合により表面にポリマー層を設ける手法や、あらかじめ合成したポリマー分散剤を粒子表面に吸着、結合させる手法がある。粒子表面により強固にポリマー層を設けるためにはグラフト重合が好ましく、特に高密度にグラフトさせることが好ましい。
本発明の有機無機複合材料層の製造にあたっては、はじめに微粒子を含有する樹脂組成物(熱可塑性樹脂を用いる場合は溶融状態、硬化性用いる場合は未硬化の状態)を調製する。
本発明の面発光体用基板に用いる透明基板は、透明基板の屈折率n1と有機無機複合材料層の屈折率n2が0≦n1−n2≦0.1を満たしていることが好ましいが、特に制限はなくガラスや透明樹脂フィルムを用いることができるが、柔軟性の観点から樹脂フィルムを用いるのが好ましい。透明樹脂フィルムの屈折率は、1.60以上であることが好ましく、さらに1.70〜1.80であることが特に好ましい。
本発明の面発光体用基板の有機無機複合材料層はあらかじめ調整した微粒子を含有する樹脂組成物を、透明基板上に塗布等をされることにより形成される。
本発明における面発光体用基板には導電性層を設けてもよい。用いられる導電性層としては、導電性層の屈折率n3と有機無機複合材料層の屈折率n2が0≦n2−n3≦0.1を満たしていることが好ましいが、特に制限はなく、1.5〜2.0であることが好ましく、さらに1.55〜1.85であることが特に好ましい。
〔有機EL素子〕
有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示す。
(i)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
ここで、発光層は、少なくとも発光色の異なる2種以上の発光材料を含有していることが好ましく、単層でも複数の発光層からなる発光層ユニットを形成していてもよい。また、正孔輸送層には正孔注入層、電子阻止層も含まれる。
本発明に係る発光層は、電極又は電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明において、各発光層間に非発光性の中間層(非ドープ領域等ともいう)を設ける場合について説明する。
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層又は正孔輸送層の間、及び陰極と発光層又は電子輸送層との間に存在させてもよい。
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層又は複数層設けることができる。
電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層又は複数層設けることができる。
陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50nm〜200nmの範囲で選ばれる。尚、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極又は陰極のいずれか一方が透明又は半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
〔有機EL素子の作製方法〕
本発明に係る有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。
〔用途〕
本発明に係る面発光体、及び発光パネルは、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特にカラーフィルターと組み合わせた液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
《有機無機複合材料の作製》
〈試料1〉
(ジルコニア粒子の調製)
オキシ塩化ジルコニウム8水塩の2600gを純水40L(リットル)に溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水を340g、純水を20L溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調製した。
上記のジルコニア粒子10gを、フェニルトリメトキシシラン(信越化学製)2gと、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.1gを含むトルエン100mlに加え、窒素下で0.03mmのジルコニアビーズを用いて分散しながら100℃まで加熱し、均一分散液を得た後、そのまま窒素下で5時間加熱還流して表面処理済ジルコニア粒子のトルエン分散液を得た。このジルコニア粒子の屈折率NAは2.1であった。
硬化性樹脂モノマー(フルオレンアクリレート;屈折率NC=1.50)と、上記表面処理済ジルコニア分散液を約30vol%(所望の屈折率となる量)で混合し、その後さらに樹脂微粒子2000M(日産化学工業製;平均粒径2μm、屈折率1.65)を混合し、重合開始剤を添加して溶解した。
得られた微粒子を含有する樹脂組成物を無アルカリガラス(コーニング社製;屈折率n1=1.51)の片面に乾燥膜厚5μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させ、面発光体用基板を作製した。有機無機複合材料層の屈折率は1.64であった。
得られた面発光体用基板上にITO(インジウムチンオキシド;屈折率1.85)を100nm製膜しパターニングを行った後、このITO導電性層を設けた基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により製膜した後、基板表面温度200℃にて1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔注入層を設けた。
モノクロロベンゼン 100g
ポリ−N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン(ADS254BE:アメリカン・ダイ・ソース社製) 0.5g
次いで、発光層塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、2000rpm、30秒の条件で塗布した。さらに基板表面温度120℃で30分加熱し発光層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は40nmであった。尚、下記発光層組成物のうち、最も低いTgを示したのはH−Aであり、132℃であった。
酢酸ブチル 100g
H−A 1g
D−A 0.11g
D−B 0.002g
D−C 0.002g
次いで、電子輸送層用塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、1500rpm、30秒の条件で塗布した。さらに基板表面温度120℃で30分加熱し電子輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は30nmであった。
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール 100g
ET−A 0.75g
次いで、電子輸送層まで設けた基板を、大気曝露せずに、蒸着機に移動し、4×10−4Paまで減圧した。尚、フッ化カリウム及びアルミニウムをそれぞれタンタル製抵抗加熱ボートに入れ、蒸着機に取り付けておいた。
用いる有機無機複合膜の樹脂微粒子を、樹脂微粒子3500M(日産化学工業製;平均粒径3.5μm、屈折率1.65)に変更した以外は実施例1と同様にして面発光体用基板を作製した。さらに、その基板を用いて試料1と同様にして有機EL素子を作製した。
用いる基板を二軸延伸PET(帝人製;屈折率n1=1.66)に、有機無機複合膜の樹脂微粒子を樹脂微粒子500S(日産化学工業製;平均粒径500nm、屈折率1.65)に変更した以外は試料1と同様にして面発光体用基板を作製した。さらに、その基板を用いて試料1と同様にして有機EL素子を作製した。
有機無機複合膜の樹脂微粒子を樹脂微粒子2000M(日産化学工業製;平均粒径2μm、屈折率1.65)に変更した以外は試料3と同様にして面発光体用基板を作製した。さらに、その基板を用いて試料1と同様にして有機EL素子を作製した。
有機無機複合膜の樹脂微粒子を樹脂微粒子3500M(日産化学工業製;平均粒径3.5μm、屈折率1.65)に変更した以外は試料3と同様にして面発光体用基板を作製した。さらに、その基板を用いて試料1と同様にして有機EL素子を作製した。
有機無機複合膜の樹脂微粒子を樹脂微粒子6500M(日産化学工業製;平均粒径6.5μm、屈折率1.65)に変更した以外は試料3と同様にして面発光体用基板を作製した。さらに、その基板を用いて試料1と同様にして有機EL素子を作製した。
有機無機複合膜のジルコニア粒子をチタン/シリカコアシェル粒子(昭和電工製;平均粒径34nm、屈折率2.2)に変更した以外は試料5と同様にして面発光体用基板を作製した。さらに、その基板を用いて試料5と同様にして有機EL素子を作製した。
有機無機複合膜の樹脂微粒子を樹脂微粒子シリカ/アクリル複合粒子(日本触媒製;平均粒径1.1μm、屈折率1.52)に変更した以外は試料5と同様にして面発光体用基板を作製した。さらに、その基板を用いて試料5と同様にして有機EL素子を作製した。
本試料では、導電性層に銀ナノワイヤを用いた。銀ナノワイヤは、Adv.Mater.,2002,14,833〜837に記載の方法を参考に、平均直径75nm、平均長さ35μmの銀ナノワイヤを作製し、限外濾過膜を用いて銀ナノワイヤを濾別かつ水洗処理した後、エタノール中に再分散して銀ナノワイヤ分散液(銀ナノワイヤ含有量5質量%)を調製した。
離型性基材として、二軸延伸PETフィルムを用いた。該PETフィルム表面にコロナ放電処理を施した後、銀ナノワイヤ分散液を銀ナノワイヤの目付け量が80mg/m2となるようにアプリケータを用いて塗布し乾燥して、銀ナノワイヤネットワーク構造を形成した。
SP−1(旭電化社製) 3質量部
EP−1 20質量部
OXT−221(東亞合成社製) 40.4質量部
OXT−212(東亞合成社製) 25質量部
OXT−101(東亞合成社製) 3質量部
プロピレンカーボネート 3質量部
トリイソプロパノールアミン 0.1質量部
X−22−4272(信越シリコーン社製) 0.5質量部
試料5と同様にして作製した面発光体用基板を用いて、試料7と同様にして有機EL素子を作製した。
試料6と同様にして作製した面発光体用基板を用いて、試料7と同様にして有機EL素子を作製した。
有機無機複合膜の樹脂微粒子をシリカ/アクリル複合粒子(日本触媒製;平均粒径1.1μm、屈折率1.52)に変更した以外は試料3と同様にして面発光体用基板を作製した。このとき有機無機複合材料層の屈折率は1.60となった。さらに、その基板を用いて試料9と同様にして有機EL素子を作製した。
〈試料13〉
試料4の有機無機材料層をジルコニア粒子を含有しない有機材料層に変更した以外は試料4と同様にして面発光体用基板及び有機EL素子を作製した。
試料5のジルコニア粒子をシリカ粒子(アドマテックス製;平均粒径15nm、屈折率1.5)に変更した以外は試料5と同様にして面発光体用基板及び有機EL素子を作製した。
特開2008−251500号公報〔実施例1〕に記載と同様の方法で、シリコーンレジン溶液(屈折率1.40)に、中空シリカ粒子(平均粒径60nm、屈折率1.25)と、シリカ−チタニア複合微粒子(平均粒径10−20nm、屈折率1.85)を、中空シリカ微粒子/シリカ−チタニア複合微粒子/シリコーンレジンの固形分質量基準で35/35/30になるように添加した。これを有機無機複合材料層として無アルカリガラスの片面に乾燥膜厚5μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させ、面発光体用基板を作製した。有機無機複合材料層の屈折率は1.45であった。面発光体用基板上にITOからの有機EL素子構造を実施例1と同様にして完成させることで、有機無機複合材料層を持たない有機EL素子を作製した。
〔光取り出し量子効率〕
作製した有機EL素子に対し、2.5mA/cm2定電流を流したときの光取り出し量子効率(%)を不活性ガス雰囲気下で測定した。なお、測定には分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング製)を用いた。得られた結果を試料13の強制劣化前の測定値を100としたときの相対値で表2に表した。
作製した有機EL素子の耐久性を調べるために、40℃の恒温槽(湿度50%)で1週間静置後の光取り出し量子効率を不活性ガス雰囲気下で測定した。得られた結果を試料13の強制劣化前の測定値を100としたときの相対値で表2に表した。
Claims (6)
- 透明基板上に有機無機複合材料層が形成された面発光体用基板であって、該有機無機複合材料層が屈折率NAの粒子1と屈折率NBの粒子2と屈折率NCの樹脂を含有し、下記関係式(1)を満たすことを特徴とする面発光体用基板。
関係式(1):NA>NB>NC - 前記粒子2の平均粒径が、1〜5μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の面発光体用基板。
- 前記粒子1の平均粒径が、10〜20nmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の面発光体用基板。
- 前記透明基板の屈折率n1と前記有機無機複合材料層の屈折率n2が、下記関係式(2)を満たすことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の面発光体用基板。
関係式(2):0≦n1−n2≦0.1 - 前記有機無機複合材料層の上に屈折率n3である導電性層を有し、該有機無機複合材料層の屈折率n2と該導電性層の屈折率n3が下記関係式(3)を満たすことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の面発光体用基板。
関係式(3):0≦n2−n3≦0.1 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の面発光体用基板を用いたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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