JP2010271138A - 車載用電子コンパス - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ノイズを検出する手段を設ける上での部品点数の増加を回避しつつ、方位演算の信頼性を的確に確保することのできる車載用電子コンパスを提供する。
【解決手段】この車載用電子コンパスは、互いに直交する3軸方向の磁気成分を検出する3つの磁気検出素子2a〜2cを有する磁気センサ2を備え、磁気センサ2に印加される地磁気を3軸方向の磁気成分に分解して磁気センサ2により検出するとともに、検出した磁気成分に基づいて車両の進行方向の方位を演算し、演算した方位を表示装置3に表示する。ここでは、磁気検出素子2a及び磁気検出素子2bの出力信号Sx,Syに基づいて車両の進行方向の方位を演算しつつ、磁気検出素子2cの出力信号Szの経時的な変化に基づいて磁気ノイズの有無を監視する。そして、磁気ノイズのレベルに応じて表示装置3に表示される方位の表示色を変更する制御を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気センサにより地磁気を検出するとともに、検出される地磁気に基づいて車両の進行方向の方位を検出する車載用電子コンパスに関する。
この種の車載用電子コンパスとしては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の車載用電子コンパスは、車両のインナーミラー(ルームミラー)に内蔵されるものであって、同じくインナーミラーに内蔵されている液晶ディスプレイなどの表示装置により車両の進行方向の方位をミラー面上に映し出すようにしている。そして、こうした車載用電子コンパスの具体的な構成としては、例えば特許文献2に記載のものが知られている。
この特許文献2に記載の電子コンパスは、地磁気の水平方向成分を2軸の磁気成分に分解して検出するための2つの磁気検出素子を備える、いわゆる2軸型の磁気センサにより構成されるものであって、地磁気の変化に応じて各磁気検出素子から出力される信号に基づいて車両の進行方向の方位を演算するようにしている。
ところで、こうした電子コンパスでは、例えば各種車載機器から発せられる磁気ノイズが存在する環境下において、磁気検出素子を通じて検出される磁気ノイズの影響を無視することができず、磁気センサにより正確な地磁気を検出することが難しくなる。そして、このように正確な地磁気を検出することが難しくなれば、正確な方位を演算することも難しくなる。
そこで、こうした電子コンパスには通常、例えば特許文献2に記載の電子コンパスに見られるように、上記演算される方位と実際の方位とのずれを校正する、いわゆるキャリブレーション機能が設けられており、こうしたキャリブレーション機能により、磁気ノイズが存在する環境下でも正確な方位を演算することが可能になっている。ちなみに、特許文献2に記載の電子コンパスでは、キャリブレーションにかかる制御として、以下のような制御を実行するようにしている。すなわち、ユーザが車両を任意の方向に1回転させる運転を行った際の各磁気検出素子の出力信号をそれぞれサンプリングするとともに、サンプリングされた出力信号に基づいて各磁気検出素子の出力信号に対する補正値をそれぞれ求め、求めた補正値により各磁気検出素子の出力信号をそれぞれ補正するようにしている。
一方、こうした2軸型の磁気センサにより構成される電子コンパスでは、同電子コンパスが水平状態にあるときには正確な方位を演算することが可能であるが、電子コンパスが傾斜した状態になると、上記演算される方位と実際の方位とにずれが生じてしまうおそれがある。これは、磁気センサの各磁気検出素子により検出される磁気に、地磁気の水平方向成分のみならず、地磁気の鉛直方向成分も含まれるようになるため、この地磁気の鉛直方向成分が方位演算の際に外乱となってしまうことに起因している。
そこで、近年は、例えば特許文献3に記載の電子コンパスのように、地磁気の水平方向成分を検出する2つの磁気検出素子に加え、地磁気の鉛直方向成分を検出する1つの磁気検出素子を更に備える、いわゆる3軸型の磁気センサにより構成される電子コンパスも提案されている。
この特許文献3に記載の電子コンパスでは、磁気センサが傾斜しているときの3つの磁気検出素子のそれぞれの出力信号に基づいて、仮にセンサが傾斜していなかったとするならば検出されたであろう出力信号を求め、求めた出力信号に基づいて方位の演算を行うようにしている。これにより、例えば車両が坂道走行をしている状況など、車両全体が傾斜することにより電子コンパスが傾斜しているときであっても正確な方位を演算することができるため、ユーザに正確な方位を知らせることができるようになる。
特開平08−253077号公報 特開平4−110717号公報 特開2007−113993号公報
このように、3軸型の磁気センサの出力信号に基づいて車両の進行方向の方位を演算するようにすれば、確かに正確な方位を演算することができるようにはなる。ただし、こうした3軸型の磁気センサにより構成される電子コンパスでも、上述した2軸型の磁気センサにより構成される電子コンパスと同様に、磁気ノイズが存在する環境下では、磁気検出素子により検出される磁気ノイズの影響を無視することができず、正確な方位を演算することが難しくなる。ちなみに、インナーミラーに内蔵される電子コンパスにとって磁気ノイズになるものとしては、例えばサンルーフを駆動させるためのモータから発せられる磁気がある。また、インナーミラーにETC(Electronic Toll Collection System)装置が内蔵されている場合には、ETC装置のスピーカから発せられる磁気など、インナーミラーに搭載される各種機器から発せられる磁気も磁気ノイズとなる。
一方、こうした磁気ノイズの対策として、例えば磁気ノイズを検知するセンサを新たに電子コンパスに設けるようにした上で、同センサにより磁気ノイズを検知したときに、上述した電子コンパスのキャリブレーションを実行するといった方法を採用することも考えられる。しかしながら、こうした方法を採用するようにした場合には、新たに磁気ノイズを検知するためのセンサを電子コンパスに設ける必要があるため、電子コンパスの部品点数の増加やその大型化を招くおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、磁気ノイズを検出する手段を設ける上での部品点数の増加を回避しつつ、方位演算の信頼性を的確に確保することのできる車載用電子コンパスを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、互いに直交する3軸方向の磁気成分を検出する磁気センサを備え、該磁気センサに印加される地磁気を前記3軸方向の磁気成分に分解して前記磁気センサにより検出するとともに、検出した磁気成分に基づいて車両の進行方向の方位を演算し、演算した方位を車両に搭載された表示装置に表示する車載用電子コンパスにおいて、前記磁気センサにより検出される3軸方向の磁気成分のうち、2軸方向の磁気成分に基づいて車両の進行方向の方位を演算しつつ、同2軸方向の磁気成分を除く1軸方向の磁気成分の経時的な変化に基づいて前記磁気センサにより検出される磁気ノイズの有無を監視し、該磁気ノイズの存在が検知されることに基づいて所定の制御を実行する制御手段を備えることを要旨としている。
一般に、車両が坂道を走行する際、車両のピッチ角の変化は大きくても10数度程度であるため、例えば携帯機に搭載される電子コンパスと比較すると、車載用電子コンパスの傾斜角度は小さい。このため、上記構成によるように、3つの磁気検出素子の出力信号のうち、2つの磁気検出素子の出力信号に基づいて車両の進行方向の方位を演算するようにしたとしても、すなわち上述した2軸型の磁気センサから構成される電子コンパスで採用されている方位演算の手法と同様の演算手法により方位演算を行うようにしたとしても、方位の演算精度を高く維持することは可能である。また、3つの磁気検出素子の出力信号のうち、2つの磁気検出素子を除く1つの磁気検出素子の出力信号の経時的な変化に基づいて磁気ノイズの有無を監視するようにすれば、磁気ノイズを検出するための新たなセンサを設ける必要がない。したがって、磁気ノイズを検出する手段を設ける上での部品点数の増加を回避しつつ、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載用電子コンパスにおいて、前記制御手段は、前記磁気ノイズの存在が検知されたとき、前記2軸方向の磁気成分を除く1軸方向の磁気成分の経時的な変化に基づいて前記磁気ノイズのレベルを監視するとともに、前記表示装置に表示されている前記車両の進行方向の方位の表示色を前記磁気ノイズのレベルに応じて変化させる制御を行うものであることを要旨としている。
同構成によれば、磁気センサにより磁気ノイズが検出されたとすると、表示装置の表示色が変化するため、ユーザは表示装置の表示色の変化を通じて磁気ノイズの存在を知ることができる。このため、磁気ノイズに対して適宜の対策を施すようにユーザを促すことができ、ユーザが磁気ノイズに対して有効な対策を施せば、磁気ノイズの影響を好適に除去することができるようになる。また、車両の進行方向の方位を表示する表示装置を流用して磁気ノイズの存在を報知するようにすれば、磁気ノイズの存在を報知する装置を新たに設ける必要がない。したがって、部品点数の増加を回避しつつ、たとえ磁気ノイズが存在する環境下であっても、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車載用電子コンパスにおいて、前記制御手段は、前記磁気ノイズの存在が検知されたとき、前記磁気ノイズの影響による前記演算される方位のずれを校正する制御を行うものであることを要旨としている。
同構成によれば、磁気センサにより磁気ノイズが検出されたとすると、磁気ノイズの影響による上記演算される方位のずれが自動的に校正されるため、磁気ノイズの影響を好適に除去することができるようになる。したがって、磁気ノイズが存在する環境下であっても、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
本発明にかかる車載用電子コンパスによれば、磁気ノイズを検出する手段を設ける上での部品点数の増加を回避しつつ、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
(a),(b)は、本発明にかかる車載用電子コンパスの第1実施形態について同電子コンパスを内蔵するインナーミラーの正面構造及び断面構造をそれぞれ示す正面図及び断面図。 同インナーミラーが設けられる車両の斜視構造を示す斜視図。 上記第1実施形態の車載用電子コンパスについてそのシステム構成を示すブロック図。 同第1実施形態の車載用電子コンパスに搭載される磁気センサのz軸用磁気検出素子の出力信号Szの推移を示すタイムチャート。 同z軸用磁気検出素子の出力信号の変化量ΔSzと表示装置の表示色との関係を示す状態遷移図。 同第1実施形態の車載用電子コンパスによる、車両の進行方向の方位を表示装置に表示するとともに、表示装置に表示する方位の表示色を変更する制御の制御手順を示すフローチャート。 本発明にかかる車載用電子コンパスの第2実施形態について、車両の進行方向の方位を表示装置に表示するとともに、当該電子コンパスのキャリブレーションを行う制御の制御手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる車載用電子コンパスを、車両のインナーミラーに内蔵される電子コンパスに適用した第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。図1(a)は、インナーミラーの正面構造を、また、図1(b)は、図1(a)のI−I線に沿った断面構造をそれぞれ示したものである。なお、図1(a),(b)では、インナーミラー1の厚さ方向をx軸方向、その幅方向をy軸方向、及びその高さ方向をz軸方向としてそれぞれ示している。
同図1(a),(b)に示されるように、インナーミラー1の内部には、地磁気を検出するための磁気センサ2が配設されるとともに、そのミラー部5には、車両の進行方向の方位を表示する表示装置3が埋め込まれている。そして、電子コンパスは、基本的には、これら磁気センサ2及び表示装置3により構成されており、磁気センサ2により検出される地磁気に基づいて車両の進行方向の方位を演算するとともに、演算した方位を表示装置3に表示するものである。
ここで、表示装置3は、車両の進行方向の方位を8方位で表示するものであって、例えば上記検出された方位が北であるときには「N」の文字を表示し、また、上記検出された方位が北西であるときには「NW」の文字を表示する。
また、磁気センサ2は、図中の互いに直交する3軸方向、すなわちx軸方向、y軸方向、及びz軸方向のそれぞれの磁気成分を検出して各磁気成分に応じた電圧信号を出力する3つの磁気検出素子2a〜2cが1チップに集積化されたものである。ちなみに、これらの磁気検出素子2a〜2cは、例えば印加される磁気の強度に応じてMI効果(Magneto Impedance Effect)によりインピーダンスが変化する、いわゆるMI素子により形成されている。ちなみに、車両では、インナーミラー1のミラー部5が車両の後方を向くように配置されるため、磁気検出素子2a〜2cは、以下の(a1)〜(a3)に示す地磁気の各成分を検出することが可能である。
(a1)x軸用磁気検出素子2aは、地磁気の車両の進行方向の成分、すなわち図2に示すX軸方向の成分を検出することができる。
(a2)y軸用磁気検出素子2bは、地磁気の車両の幅方向の成分、すなわち図2に示すY軸方向の成分を検出することができる。
(a3)z軸用磁気検出素子2cは、地磁気の車両の高さ方向の成分、すなわち図2に示すZ軸方向の成分を検出することができる。
一方、図1(a)に示されるように、このインナーミラー1のハウジング4には操作ボタン4aが設けられており、この電子コンパスでは、ユーザが操作ボタン4aを押圧操作した後に車両を任意の方向に回転させる運転を行うことにより、上記演算される方位から車両磁場などによる方位のずれを校正することができる。すなわち、この電子コンパスは、演算される方位を校正するキャリブレーション機能を有している。
また一方、図1(b)に示されるように、インナーミラー1の内部には基板6が配設されており、この基板6に、上記磁気センサ2及び表示装置3が実装されている。ちなみに、この基板6には、マイクロコンピュータを中心に構成されて電子コンパスにかかる各種制御を統括的に司る制御手段としての制御装置7も実装されている。
図3は、こうした構成からなる電子コンパスのシステム構成をブロック図として示したものであり、次に、この図3を参照して、電子コンパスの動作を説明する。
同図3に示されるように、この電子コンパスでは、磁気センサ2に地磁気が印加されると、印加された地磁気のX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれの磁気成分が磁気検出素子2a〜2cにより検出されて、磁気検出素子2a〜2cは、各磁気成分に応じた出力信号Sx,Sy,Szを制御装置7にそれぞれ出力する。
ところで、こうした3軸型の磁気センサ2を利用した電子コンパスでは、上述のように、出力信号Sx,Sy,Szに基づいてX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の各磁気成分を求め、求めた各磁気成分に基づいて車両の進行方向の方位を演算することにより、磁気センサ2が傾斜した状態であってもその方位を正確に演算することができる。このため、例えば車両が坂道走行するなどして車両のピッチ角が変化したとしても、車両の進行方向の方位を高い精度で演算することができることも上述の通りである。
一方、車両が坂道走行する際の車両のピッチ角の変化は、一般に、大きくても10数度程度であるため、例えば携帯機に搭載される電子コンパスと比較すると、車載用電子コンパスの傾斜角度は小さい。このため、車両の進行方向の方位を演算するにあたり、x軸用磁気検出素子2a及びy軸用磁気検出素子2bのそれぞれの出力信号Sx,Syに基づいてX軸方向及びY軸方向の各磁気成分を求め、求めた各磁気成分に基づいて車両の進行方向の方位を演算するようにしたとしても、演算される方位と実際の方位とのずれは極僅かである。すなわち、上述した2軸型の磁気センサから構成される電子コンパスで採用されている方位演算の手法と同様の演算手法により方位演算を行うようにしたとしても、ほぼ正確な車両の進行方向の方位を演算することは可能である。
また、z軸用磁気検出素子2cの出力信号Szは、地磁気の仰俯角の変化や、車両のピッチ角の変化に伴って変化するものであるため、例えばx軸用磁気検出素子2a及びy軸用磁気検出素子2bの出力信号Sx,Syの変化と比較すると、その変化は緩やかである。したがって、z軸用磁気検出素子2cの出力信号Szに急激な変化が生じた場合には、z軸用磁気検出素子2cに磁気ノイズが印加されたと推定することが可能である。
そこで、本実施形態では、上記x軸用磁気検出素子2a及びy軸用磁気検出素子2bのそれぞれの出力信号Sx,Syに基づいて車両の進行方向の方位を演算するとともに、z軸用磁気検出素子2cの出力信号Szに基づいて磁気ノイズの有無を検出するようにしている。これにより、磁気ノイズの存在を検出するための新たなセンサを設けることなく、磁気ノイズの有無を検出することができるようになる。
一方、制御装置7は、上記演算された方位を表示装置3に表示する表示制御を実行するとともに、上記操作ボタン4aの押圧操作を検知したときに上記電子コンパスのキャリブレーションにかかる制御を実行する。ちなみに、この電子コンパスのキャリブレーションにかかる制御の具体的な手法としては、例えば特許文献2に記載の制御手法を採用することができる。
次に、図4を参照して、制御装置7がz軸用磁気検出素子2cの出力信号Szの経時的な変化に基づいて磁気ノイズの有無を検出する方法についてその具体的な手法を説明する。なお、図4は、出力信号Szの経時的な変化を示したものである。
同図4に示されるように、制御装置7は、z軸用磁気検出素子2cの出力信号Szを所定の周期Taで取り込むとともに、所定時間前の時刻t(1)から現在の時刻t(n)までに取り込まれた出力信号Szの時系列データを内蔵するメモリに記憶している。そして、制御装置7は、時刻t(n)で出力信号Sz(n)を検出したとすると、その直前に検出された出力信号Sz(n−1)をメモリから読み込んで、単位時間Ta当たりの出力信号Szの変化量ΔSz(=|Sz(n)−Sz(n−1)|)を求める。ここで、この出力信号Szの変化量ΔSzと所定の閾値Sa,Sb(Sa<Sb)との比較を行うことにより、以下の(b1)〜(b3)に示すように磁気ノイズのレベルを推定することが可能である。
(b1)出力信号Szの変化量ΔSzが「0」以上であって且つ、閾値Sa未満であるとき。すなわち、出力信号Szが変化していないとき、あるいは変化量ΔSzが小さいとき。このとき、磁気ノイズは存在していないと推定することができる。
(b2)出力信号Szの変化量ΔSzが閾値Sa以上であって且つ、閾値Sb未満であるとき。すなわち、変化量ΔSzがある程度大きいとき。このとき、磁気ノイズが存在していると推定することができる。
(b3)出力信号Szの変化量ΔSzが閾値Sb以上であるとき。すなわち、変化量ΔSzが大きいとき。このとき、ノイズレベルの大きい磁気ノイズが存在していると推定することができる。
そして、図5に併せ示すように、制御装置7は、上記(b1)〜(b3)に示す出力信号Szの変化量ΔSzと閾値Sa,Sbとの比較結果に基づいて上記表示装置3に表示する方位を緑色、オレンジ色、及び赤色のいずれかの色で表示する表示制御を実行する。そして、この車載用電子コンパスでは、磁気ノイズのレベルに応じて表示装置3の表示色を変更することにより、ユーザに磁気ノイズの存在を報知するようにしている。すなわち、車両の進行方向の方位を表示する表示装置3を流用して磁気ノイズの存在を報知するようにしている。これにより、磁気ノイズの存在を報知する装置を新たに設けることなく、ユーザに磁気ノイズの存在を知らせることができるようになる。また、表示装置3に表示されている方位の正確性をユーザに報知することもできるようになる。
ちなみに、この電子コンパスでは、表示装置3の表示色がオレンジ色、あるいは赤色のいずれかの色になった後、ユーザが上記操作ボタン4aを押圧操作して電子コンパスのキャリブレーションを行えば、表示装置3の表示が緑色に切り替わる。
図6は、制御装置7を通じて実行される、車両の進行方向の方位を表示装置3に表示するとともに、表示装置3に表示する方位の表示色を変更する制御についてその制御手順を示したフローチャートであり、次に、この図6に基づいて同制御の具体的手順を総括する。なお、図6に示す制御は、実際には上記周期Taをもって繰り返し実行される。
図6に示すように、この制御では、はじめに、各磁気検出素子2a〜2cの出力信号Sx,Sy,Szが取得されるとともに(ステップS1)、x軸用磁気検出素子2a及びy軸用磁気検出素子2bの出力信号Sx,Syに基づいて車両の進行方向の方位が演算される(ステップS2)。そしてこのステップS2の処理に続いて、z軸用磁気検出素子2cの現在の出力信号Sz(n)、及び制御装置7のメモリに記憶されている直前の出力信号Sz(n−1)に基づいて上記出力信号Szの変化量ΔSzが算出されるとともに(ステップS3)、この変化量ΔSzに基づいて表示装置3の表示色が選定される(ステップS4)。このステップS4の処理では、具体的には、先の図5に示したように、出力信号Szの変化量ΔSzと上記閾値Sa,Sbとの比較結果に応じて表示装置3の表示色が選定される。そして、上記演算された車両の進行方向の方位を、選定された表示色で表示装置3に表示する処理が実行され(ステップS5)、この一連の処理が一旦終了される。
電子コンパスとしてのこうした構成によれば、ユーザが、例えば磁気ノイズを発生する機器をインナーミラー1の近傍に配置するなどして磁気センサ2により磁気ノイズが検出されるようになったとすると、表示装置3の表示色が緑色からオレンジ色等に切り替わるため、ユーザは表示装置3の表示色の変化を通じて磁気ノイズの存在を知ることができる。このため、磁気ノイズに対して適宜の対策を施すようにユーザを促すことができ、ユーザが、例えば磁気ノイズを発生する機器を磁気センサ2から遠ざけたり、あるいは上記電子コンパスのキャリブレーションを行うなど、磁気ノイズに対して有効な対策を施せば、磁気センサ2により検出される磁気ノイズの影響を好適に除去することができるようになる。したがって、たとえ磁気ノイズの存在する環境下であっても、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかる車載用電子コンパスによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)磁気センサ2のx軸用磁気検出素子2a及びy軸用磁気検出素子2bのそれぞれの出力信号Sx,Syに基づいて車両の進行方向の方位を演算しつつ、z軸用磁気検出素子2cの出力信号Szの経時的な変化に基づいて磁気ノイズの有無を監視するようにした。これにより、磁気ノイズを検出する手段を設ける上での部品点数の増加を回避しつつ、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
(2)z軸用磁気検出素子2cの出力信号Szに基づいて磁気ノイズのレベルを監視し、磁気ノイズのレベルに応じて表示装置3の方位の表示色を変更するようにした。これにより、磁気ノイズの存在を報知する装置を新たに設けることなく、磁気ノイズを好適に除去することができるようになる。したがって、部品点数の増加を回避しつつ、たとえ磁気ノイズの存在する環境下であっても、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
(第2実施形態)
続いて、本発明にかかる車載用電子コンパスを、ここでも車両のインナーミラーに内蔵される電子コンパスに適用した第2実施形態について図7を参照して説明する。なお、この第2実施形態も電子コンパスとしての基本構造は先の図1〜図3に示した構造と同様である。
第1実施形態では、磁気ノイズの存在が検知されたときに表示装置3の表示色を変更する制御を実行するようにしたが、本実施形態では、これに代えて、上記電子コンパスのキャリブレーションを自動的に実行するようにしている。
図7は、先の図6に対応する図として、制御装置7を通じて実行される、車両の進行方向の方位を表示装置3に表示するとともに、電子コンパスのキャリブレーションを実行する制御についてその制御手順を示したものであり、次に、この図7を参照して同制御の具体的手順を説明する。なお、この図7において、図6に示した処理と同一の処理には同一の符号を付すことにより重複する説明を割愛し、以下では、両者の相違点を中心に説明する。なお、図7に示す制御も、実際には上記周期Taをもって繰り返し実行される。
同図7に示されるように、この制御では、上記ステップS1〜S3の処理を実行した後、ステップS3の処理を通じて算出された出力信号Szの変化量ΔSzに基づいて磁気ノイズが存在しているか否かが判断される(ステップS6)。具体的には、出力信号Szの変化量ΔSzの値が上記閾値Sa以上である旨が判断されたとき、磁気ノイズが存在している旨が判断される。
そして、磁気ノイズが存在している旨が判断された場合には(ステップS6:YES)、上記電子コンパスのキャリブレーションが実行される(ステップS7)。一方、磁気ノイズが存在している旨が判断されなかった場合には(ステップS6:NO)、上記演算された車両の進行方向の方位を表示装置3に表示する処理が実行される(ステップS8)。
電子コンパスとしてのこうした構成によれば、例えばサンルーフを駆動させるためのモータから発せられる磁気ノイズが磁気センサ2により検出されたとすると、電子コンパスのキャリブレーションが自動的に実行されるため、磁気ノイズの影響を好適に軽減することができるようになる。したがって、たとえ磁気ノイズの存在する環境下であっても、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかる車載用電子コンパスによれば、先の第1実施形態の車載用電子コンパスによる上記(1)の効果と同様、もしくはそれに準じた効果が得られるとともに、上記(2)に代わる効果として、以下のような効果が得られるようになる。
(3)磁気ノイズの存在が検知されることに基づいて上記電子コンパスのキャリブレーションを自動的に実行するようにした。これにより、磁気センサ2により磁気ノイズが検出されると同磁気ノイズの影響による上記演算される方位のずれが自動的に校正されるため、磁気ノイズの影響を好適に除去することができるようになる。したがって、磁気ノイズが存在する環境下であっても、方位演算の信頼性を的確に確保することができるようになる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第1実施形態では、磁気ノイズのレベルに応じて表示装置3の表示色を3段階で変化させるようにしたが、これに代えて、2段階、あるいは4段階以上変化させるようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、ユーザに磁気ノイズの存在を報知するための報知手段として、表示装置3を流用するようにしたが、これに代えて、例えばスピーカを新たに設けて、同スピーカからの音声によりユーザに磁気ノイズの存在を報知するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、本発明にかかる車載用電子コンパスを、インナーミラー1に内蔵される電子コンパスに適用するようにしたが、これに代えて、例えば車両のインストルメントパネルに車両の方位を表示するための電子コンパスに採用するようにしてもよい。要は、車両に搭載される電子コンパスであればよい。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の車載用電子コンパスにおいて、前記2軸方向の磁気成分を除く1軸方向の磁気成分の経時的な変化に基づく前記磁気ノイズの有無の監視が、同1軸方向の磁気成分の所定時間当たりの変化量と、予め定められた閾値との比較に基づいて行われることを特徴とする車載用電子コンパス。同構成によれば、1軸方向の磁気成分の所定時間当たりの変化量と、予め定められた閾値とを比較するだけで磁気ノイズの有無を監視することができるようになるため、磁気ノイズの有無を容易に監視することができるようになり、ひいては上記請求項1〜3にかかる車載用電子コンパスの実現も容易となる。
(ロ)車両のインナーミラーに、請求項1〜3、及び付記イのいずれか一項に記載の車載用電子コンパスを内蔵してなることを特徴とする車両のミラー装置。上述のように、車両のインナーミラーに搭載される電子コンパスにあっては、サンルーフを駆動させるためのモータから発せられる磁気などが磁気ノイズとなって正確な方位を検出することが難しくなるといった状況が発生し得る。したがって、こうしたインナーミラーに内蔵された車載用電子コンパスにあっては、上述した請求項1〜3、及び付記イに記載の発明の構成が採用されることの意義は大きい。
Sx,Sy,Sz…出力信号、1…インナーミラー、2…磁気センサ、2a…x軸用磁気検出素子、2b…y軸用磁気検出素子、2c…z軸用磁気検出素子、3…表示装置、4…ハウジング、4a…操作ボタン、5…ミラー部、6…基板、7…制御装置。

Claims (3)

  1. 互いに直交する3軸方向の磁気成分を検出する磁気センサを備え、該磁気センサに印加される地磁気を前記3軸方向の磁気成分に分解して前記磁気センサにより検出するとともに、検出した磁気成分に基づいて車両の進行方向の方位を演算し、演算した方位を車両に搭載された表示装置に表示する車載用電子コンパスにおいて、
    前記磁気センサにより検出される3軸方向の磁気成分のうち、2軸方向の磁気成分に基づいて車両の進行方向の方位を演算しつつ、同2軸方向の磁気成分を除く1軸方向の磁気成分の経時的な変化に基づいて前記磁気センサにより検出される磁気ノイズの有無を監視し、該磁気ノイズの存在が検知されることに基づいて所定の制御を実行する制御手段を備える
    ことを特徴とする車載用電子コンパス。
  2. 前記制御手段は、前記磁気ノイズの存在が検知されたとき、前記2軸方向の磁気成分を除く1軸方向の磁気成分の経時的な変化に基づいて前記磁気ノイズのレベルを監視するとともに、前記表示装置に表示されている前記車両の進行方向の方位の表示色を前記磁気ノイズのレベルに応じて変化させる制御を行うものである
    請求項1に記載の車載用電子コンパス。
  3. 前記制御手段は、前記磁気ノイズの存在が検知されたとき、前記磁気ノイズの影響による前記演算される方位のずれを校正する制御を行うものである
    請求項1又は2に記載の車載用電子コンパス。
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