JP5073252B2 - 携帯電子機器および地磁気センサのキャリブレーション方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地磁気センサを有する携帯電子機器および地磁気センサのキャリブレーション方法に関する。
近年、GPS衛星と通信を行って現在位置情報を受信し、地図情報と合わせて現在位置を知ることができる携帯電話等の携帯電子機器が普及している。
しかし、GPS衛星からの位置情報だけでは方位(自機器がどの方角に移動しているのか)の情報を得ることはできない。このため、最近では、地磁気センサを搭載し、方位と現在位置の両方の情報を知ることができる携帯電子機器が提供されている。
しかし、上記のように携帯電子機器に地磁気センサを搭載し、これを利用して方位情報を得ようとする場合、携帯電子機器が有する種々の電子部品類が地磁気センサに磁気的に影響を及ぼし、地磁気センサが正確な方位情報を入手できない場合がある。これは、携帯電子機器内には磁気ノイズを発する電子部品が多数配置されており、さらに、これらの部品は小型化等の理由により互いに近接して配置されているため、地磁気センサが電子部品から磁気的に影響を受けやすいからである。こうした他の電子部品から地磁気センサに対する磁気的な影響をなくして正確な方位情報を得ることができる携帯端末装置として、特許文献1に開示された技術がある。
特開2003−279354号公報
特許文献1には、磁気的に影響を与える電子部品と地磁気センサとを、携帯電子機器の筐体が開いた状態或いは閉じた状態のいずれかにおいて同一平面上に配置することによって、地磁気センサが電子部品の水平方向の磁気ノイズを受けないようにした携帯端末装置が開示されている。
しかし、特許文献1に開示された技術では、磁石を有する電子部品からの直接の磁気の影響を緩和するためのレイアウト構成が開示されているのみであり、携帯電子機器内部の電子部品が着磁して地磁気センサに磁気的な影響を及ぼすような場合については考慮されていない。
携帯電子機器内部の電子部品の着磁による磁気的な影響を取り除くために、キャリブレーションという作業が行われる。キャリブレーションとは、携帯電子機器内部の磁気の影響を補正することであり、具体的には、例えば、携帯電子機器を水平に保ち回転させる動作等によって携帯電子機器内の磁界の影響を補正する動作である。
しかし、携帯電子機器内の地磁気センサが携帯電子機器内の磁性体に影響を受け、正確な方位を示すことができなくなっているか否かは、ユーザが外部から携帯電子機器を観察しても見極めることができないため、ユーザにとってはいつキャリブレーションを行えばよいのか判りにくく、使い勝手が悪い、という不利益があった。また、キャリブレーションの動作そのものが面倒で煩わしい、という不利益もあった。
本発明は、上述した不利益を解消するために、地磁気センサを搭載し、キャリブレーション時間を短縮した携帯電子機器および地磁気センサのキャリブレーション方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、第1の発明の携帯電子機器は、地磁気センサと、前記地磁気センサを内包する筐体と、前記筐体内に内包される磁性部材と、前記地磁気センサと前記磁性部材との位置関係に基づいて予め推定されるオフセット値を用いて、前記地磁気センサのキャリブレーションを行う制御部と、を備え
第2の発明の地磁気センサのキャリブレーション方法は、筐体と、前記筐体に内包される地磁気センサと、前記筐体に内包される磁性部材と、を備える携帯電子機器における地磁気センサのキャリブレーション方法であって、前記地磁気センサと前記磁性部材との位置関係に基づいて予め推定されるオフセット値を用いて前記地磁気センサのキャリブレーションを行う工程を含む。
本発明によれば、地磁気センサを搭載し、キャリブレーション時間を短縮した携帯電子機器および地磁気センサのキャリブレーション方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について携帯電子機器の例として携帯端末(携帯電話機)を用いて説明する。
図1は、本実施形態にかかる携帯端末100の構造を示すブロック図である。
図1に示すように、携帯端末100は、地磁気センサ1、磁性体2、制御部3、永久磁石4、温度検出部5、表示部6を有する。
以下各構成について説明する。
地磁気センサ1は、方位の算出に用いる地磁気を検出する。
例えば地磁気センサ1は、携帯端末100の筐体内の回路基板11上に設定された所定の座標系(2軸もしくは3軸)を基準として、その各軸方向の地磁気を検出する。地磁気の検出には、例えばコイルの励磁を利用する方法や、ホール効果を利用する方法、磁気抵抗素子を利用する方法等、種々の方法を用いることが可能である。
磁性体2(磁性部材)は、携帯端末100に搭載される各電子部品のうち、磁性体(磁気を帯びる性質を有する物体)である。磁性体2は具体的には、例えば、スピーカ、マイクロフォン、外部拡張端子(例えば、メモリーカード(半導体記憶媒体)スロットや外部接続ケーブルのコネクタ)、シールドケースやアンテナ、バッテリ等であり、その磁気のために地磁気測定の際に地磁気センサ1に影響を及ぼしてしまう。
磁性体2は、携帯端末100内に複数存在してもよい。
上述した地磁気センサ1及び磁性体2は、携帯端末100の回路基板11上に配置されているとする。
制御部3は、携帯端末100の全体的な動作を統括的に制御する。
すなわち、携帯端末100の各種処理(通信網を介して行われる音声通話、電子メールの作成と送受信、webサイトの閲覧、地図を利用したナビゲーション等)が、図示しない入力部の操作に応じて適切な手順で実行されるように携帯端末100の図示しない各ユニットの動作を制御する。
例えば、制御部3は、オペレーティングシステムやアプリケーション等のプログラムに基づいて処理を実行するコンピュータを備えており、このプログラムにおいて指示された手順に従って上述した処理を実行する。
また、制御部3は、方位検出処理を行う。方位検出処理とは、地磁気センサ1が検出した地磁気のデータを取得し、これに基づいて方位を算出する処理である。制御部3は、例えば一定の周期で方位の算出を行い、その算出結果に応じて方位の情報を検出する。
また、制御部3は、上述した方位検出処理を精度よく行うために、所定の頻度でキャリブレーション処理を行う。キャリブレーション処理とは、携帯端末100内の磁性体2が帯磁することによって地磁気センサ1が地磁気検出の際に影響を受け、実際の方位とは異なる方位を検出してしまうことを防ぐために、携帯端末100内の磁性体2による磁力の影響を考慮して、基準値を補正する較正処理のことである。なお、所定の頻度は、例えば一定時間ごとに、でもよいし、方位検出処理を行う直前に自動的に行うようにしてもよい。
携帯端末100内の構成要素が帯磁した後にキャリブレーション処理を行うと、地磁気センサ1にて取得した周辺磁場のベクトルに対して、帯磁環境分を差し引いて(オフセット処理)筐体の外における正しい磁場ベクトルを算出できるが、このキャリブレーションを行った直後であっても、外部機器へ接続したり、強い磁場に携帯端末100を持ち込んだりすると、今度は磁性体2が異なる磁場ベクトル(極性の方向)をもって携帯端末100の構成要素が帯磁してしまう。この場合、補正する値も上述のオフセット処理と同じ値では補正できない。よって、再度キャリブレーションが必要となってしまう。
本発明では、磁性体2の磁気的な影響を地磁気センサ1が受けづらくなるように、地磁気センサ1を回路基板11の可能な限り端、すなわち回路基板11の隅部に配置している。ただし、本発明では地磁気センサの位置は厳密に回路基板11の隅である必要はなく、磁性体2と比較して回路基板11の隅に位置するように配置されれば良い。特に、地磁気センサ1よりも筐体外側方向において磁性体が一切存在しないことが望ましい。
永久磁石4は、地磁気センサ1と磁性体2との間に配置され、地磁気センサ1に及ぼされる磁気的な誤差値(オフセット)を一定の範囲に収める。永久磁石4については詳しくは後述する。
温度検出部(温度検出素子)5は、永久磁石4の温度を検出するサーミスタ等の温度検出器である。温度検出部5についても詳しくは後述する。
表示部6は、例えば液晶表示パネルや有機ELパネル等の表示デバイスを用いて構成されており、制御部3から供給されるデータに応じた情報を表示する。例えば、音声通話発信時における発信先の電話番号や、着信時における着信相手の電話番号、受信メールや送信メールの内容、待ち受け画面、日付、時刻、バッテリ残量等を表示する。また、ナビゲーション処理時には、図示しないGPS信号受信部によるGPS信号に基づいて現在地の地理的位置を地図として表示する。
次に、地磁気センサ1、磁性体2及び永久磁石4の位置関係について詳しく説明する。
携帯端末100の各構成の配置の第1の具体例を図2に示す。
図2は、携帯端末100の各構成の配置の第1の具体例を示した図であり、携帯端末100の回路基板11を上から見た図(平面図)である。
図2に示した第1の具体例は、地磁気センサ1と磁性体2の位置関係のみを示す、本発明の最小限の構成である。すなわち、本第1の具体例では永久磁石4及び温度検出部5は配置されない。
図2に示すように、地磁気センサ1は、回路基板11の隅部に配置される。
地磁気センサ1の位置は、回路基板11の端というだけでなく、四隅の内のいずれか付近であることが望ましい。ただし、上述したように、地磁気センサ1は厳密に回路基板11の隅部に配置される必要はなく、磁性体2と比較して回路基板11の隅の方に配置されていれば良い。
本第1の具体例では、図2に示すように地磁気センサ1の位置が、磁性体2よりも回路基板11の隅部に位置するように決定されている。
図2に示すように地磁気センサ1の周囲の方向をA〜Dと表すとすると、図2に示すように地磁気センサ1及び磁性体2が配置されている場合には、地磁気センサ1は磁性体2によって方向B或いはCの方向に磁気的に影響を受けることになる。すなわち、図2に示すように回路基板11の水平方向に2軸x軸及びy軸を取ったとき、地磁気センサ1のキャリブレーション処理のためのオフセット値は、図3に示すxy平面上の点線で示す範囲内にあると推定される。図3は、第1の具体例においてオフセット値が存在すると推定される範囲を示す図である。
ここで、オフセット値について説明する。
感度方向として水平方向の2軸(x軸、y軸方向)を有する地磁気センサ1の場合、携帯端末100をゆっくりと等速で水平方向に1回転以上させることにより得られた地磁気センサ1の出力を円の形に描き、方位円を得る。方位円は、xy平面の原点を中心とし、所定の半径を有して描かれる。しかし、携帯端末100内部には上述したように磁性体2の発する磁場があるため、方位円の中心がxy平面の原点からずれてしまう。このずれをオフセットといい、ずれ量をオフセット値という。
地磁気センサ1の測定値を使用して算出した方位は、そのままではオフセット値を考慮に入れていないため、実際の方位と異なってしまう。このため、地磁気センサ1の測定値からオフセット値を補正する(キャリブレーションを行う)必要がある。
本実施形態では、上述したように地磁気センサ1を磁性体2よりも回路基板11の端部に配置するようにしたので、地磁気センサ1が磁性体2から受ける磁気的な影響を図2に示す方向B及びCの方向、すなわち地磁気センサ1から見て磁性体2が存在する方向のみに限定することができる。このため、オフセット値は図3に示すようにxy平面上の第2象限或いは第4象限にあることが分かる。また、磁性体2が磁化する強さの上限は、携帯端末100内の磁場状況によって予め凡そ分かるので、これによってオフセット値の範囲(最大値)も推定できる。すなわち、例えば図3に示す点線の範囲内にオフセット値が存在することが携帯端末100の設計時に予測できるため、制御部3がオフセット値の算出に要する時間が短くてすむようになり、同時にキャリブレーションに要する時間も短縮できる。なお、ここでは簡単のために磁性体2が1つの場合について説明したが、磁性体2が2つ以上存在する場合でも、複数の磁性体2に対して地磁気センサ1を回路基板11の端部(より筐体外部側寄り)に配置するようにすることによって、複数の磁性体2が地磁気センサ1に与える磁気的な影響を予め推定することができ、xy平面上でのオフセット値の範囲を予測することができるため、本実施形態の携帯端末100の効果としては磁性体2が1つである場合と同様、オフセット値の特定が用意になる。
以上説明したように、本実施形態の携帯端末100の各構成の配置の第1具体例によれば、地磁気センサ1が磁性体2よりも回路基板11の端部(より筐体外部側寄り)に配置されているため、地磁気センサ1に与えられる磁性体2からの磁気的な影響によるオフセット値の範囲を予め推定することができるため、キャリブレーションに要する時間が短くて済む。
次に、本実施形態の携帯端末100の各構成の配置の第2の具体例について説明する。
図4は、携帯端末100の携帯端末100の各構成の配置の第2の具体例を示した平面図である。
図4に示すように、地磁気センサ1が磁性体2よりも回路基板11の端部に配置されているのは第1の具体例と同様であるが、地磁気センサ1と磁性体2との間に永久磁石4及び温度検出部5が配置されている点において第1の具体例と異なる。
本第2の具体例における地磁気センサ1が受ける磁気的な影響に対するオフセット値を図5に示す。図5は、第2の具体例においてオフセット値が存在すると推定される範囲を示す図である。第2の具体例において地磁気センサ1が受ける磁気的な影響に対するオフセット値は、図5に示す点線の範囲内にあると予め推定されることができる。
すなわち、永久磁石4が地磁気センサ1と磁性体2との間に配置されていることによって、磁性体2の着磁よりも強い磁力を有する地磁気センサ1に与えられる磁気的な影響は永久磁石4からの影響に限られるため、第2具体例におけるオフセット値は図5に示す点線の範囲内にあると推定できる。図5に示すように、第2具体例におけるオフセット値の存在する範囲は図3に示す第1具体例における範囲よりも狭くなっており、このため制御部3のオフセット値の算出に要する時間(キャリブレーションに係る時間)が短くて済む。或いは、磁石が十分に強い場合には、図5に示すオフセット値が存在する範囲が十分に狭くなり、このときにはキャリブレーションを行う必要がなくなる。
また、第1具体例では磁性体2がNとSのどちらにも磁化される可能性があったため、地磁気センサ1が受ける磁気的な影響もNとSのどちらなのかを予め推定することはできず、従って図3に示すようにオフセット値は第2象限と第4象限のどちらか(図2に示した配置例の場合)に存在したが、本第2具体例では、永久磁石4が地磁気センサ1に与える磁気的な影響が永久磁石4のN極及びS極がどの方向を向いて配置されるかによって決定されるため、図5に示すように、オフセット値が第2象限(或いは永久磁石4のN極S極が逆に配置されていれば第4象限)に存在することが予め推定でき、制御部3のオフセット値の算出に要する時間(キャリブレーションに係る時間)が短くて済む。
ただし、永久磁石4の磁力の強さは温度変化によって変化するため、これを考慮してキャリブレーション時には(或いは常に)温度検出部5によって永久磁石4の温度を測定する。永久磁石4と温度との関係を予め調べておけば、温度検出部5が検出した永久磁石4の温度によりキャリブレーション時の永久磁石4の磁力強度の揺らぐ幅を知ることができ、これによって地磁気センサ1にかかる磁力を算出し、これを基にオフセット値を推定することができる。また、温度検出部5を設ける位置を永久磁石4の地磁気センサ1側にしておくことにより、より温度の影響を地磁気センサにとって影響の大きい側にて測定することができ、極力正確な値に近づけることができる。
以上説明したように、本実施形態の携帯端末100の各構成の配置の第2具体例によれば、地磁気センサ1を磁性体2に比べて回路基板11の端部に配置し、なおかつ地磁気センサ1と磁性体2との間に永久磁石4を配置することにより、地磁気センサ1に与えられる磁気的な影響を永久磁石4からのものに限定することができ、このため推定されるオフセット値の範囲が限定され、キャリブレーションに要する時間が短くて済む、或いはキャリブレーション自体を実質的に不要とすることができる。また、永久磁石4の温度を温度検出部5により検出し、これによって永久磁石4の正確な磁力を算出できるため、オフセット値の推定精度を向上させることができる。
また、永久磁石4の温度による変化によって地磁気センサ1が受ける影響を軽減させる温度検出部5以外の手法として、以下に示す第3の具体例がある。
以下、本実施形態の携帯端末100の各構成の配置例の第3の具体例について説明する。
図6は、携帯端末100の各構成の配置例の第3の具体例について説明するための図である。
図6に示すように、本第3の具体例では、携帯端末100は温度検出部5を有さず、永久磁石4が円柱状の磁石である場合を示している。
図6(a)〜(c)に示すように、本第3の具体例では、円柱状の永久磁石4を地磁気センサ1が配されているxy平面とは異なるxy平面に、z軸方向(x軸、y軸に直交する軸)方向に永久磁石のN−S極を合わせるように配置している。図6(a)は地磁気センサ1と永久磁石4の配置例を示した平面図(xy平面の図)であり、図6(b)は側面から見た図(yz平面の図)であり、図6(c)も側面から見た図(ただしzx平面)である。
図7は、永久磁石4の磁極線と地磁気センサ1との関係を説明するための図である。
図7(a)に示すように、円柱状の永久磁石の発する磁極線は、天面の円周全周に対して均等に天面から底面に(或いは底面から天面に)向かって円状(或いは楕円状)に延びている。従って、地磁気センサ1と永久磁石4とが同一の(xy)平面上にあった場合には、図7(b)に示すように、永久磁石4は地磁気センサ1に垂直方向(z軸)成分しか磁気的影響を与えない。このため、図6(a)に示すように地磁気センサ1と永久磁石4とを異なるxy平面上に配置すれば、図7(c)及び図7(d)に示すように、永久磁石4が地磁気センサ1に垂直方向成分のみでなく水平方向成分の磁気的影響を及ぼすことができる。図7(c)は、図6(c)に対応した、zx平面における永久磁石4の地磁気センサ1にかかる磁力を各成分に分解した様子を示す図であり、図7(d)は、図6(b)に対応した、yz平面における永久磁石4の地磁気センサ1にかかる磁力を各成分に分解した様子を示す図である。
すなわち、地磁気センサ1は永久磁石4から図7(c)及び図7(d)に示す水平方向成分を加算した磁力を受けるため、制御部3は図8に示す点線の範囲にオフセット値が存在すると推定することができるので、制御部3のオフセット値算出時に要する時間が短くて済み、キャリブレーションに要する時間も短くて済む。図8は、第3の具体例においてオフセット値が存在すると推定される範囲を示す図であり、図7(c)に示すx方向の成分と(d)に示すy方向との成分を加算して導出した範囲である。
また、温度変化によって永久磁石4の磁力が変化する場合でも、円柱状の永久磁石4からは円周の全周方向に均等に磁極線が発せられているため、磁力がN−S軸に沿う方向について大きく変化しても、永久磁石の半径方向については変動量が比較的小さいため、磁力が変化した際の地磁気センサ1に与える影響が少なくて済み、永久磁石4の温度による磁力変化を考慮する必要がなくなる。さらに、永久磁石4を円柱状にした場合には、円柱状の永久磁石4から地磁気センサ1に与えられる磁力が均等であるため、オフセット値の存在する範囲を永久磁石4が円柱状で無い場合よりもより狭くすることができ、オフセット値の算出に要する時間がより短くて済む。
以上説明したように、本実施形態の携帯端末100の各構成の配置の第3具体例によれば、温度変化によって永久磁石4の磁力が変化する場合でも、円柱状の永久磁石4からは円周の全周方向に均等に磁極線が発せられているため、磁力が変化した際の地磁気センサ1に与える影響が少なくて済み、永久磁石4の温度による磁力変化を考慮する必要がなくなる。また、円柱状の永久磁石4から地磁気センサ1に与えられる磁力は均等であるため、オフセット値の存在する範囲を永久磁石4が円柱状で無い場合よりもより狭くすることができ、オフセット値の算出に要する時間がより短くて済む。
以上説明したように、本実施形態の携帯端末100によれば、地磁気センサ1が磁性体2よりも回路基板11の端部(筐体外側寄り)に配置されているため、地磁気センサ1に与えられる磁性体2からの磁気的な影響によるオフセット値の範囲を予め推定することができるため、キャリブレーションに要する時間が短くて済む。
また、本実施形態の携帯端末100によれば、地磁気センサ1を磁性体2に比べて回路基板11の端部に配置し、なおかつ地磁気センサ1と磁性体2との間に永久磁石4を配置することにより、地磁気センサ1に与えられる磁気的な影響を永久磁石4からのものに限定することができ、このため推定されるオフセット値の範囲が限定され、キャリブレーションに要する時間が短くて済む、或いはキャリブレーション自体を実質的に不要とすることができる。また、永久磁石4の温度を温度検出部5により検出し、これによって永久磁石4の正確な磁力を算出できるため、オフセット値の推定精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態の携帯端末100によれば、温度変化によって永久磁石4の磁力が変化する場合でも、円柱状の永久磁石4からは円周の全周方向に均等に磁極線が発せられているため、磁力が変化した際の地磁気センサ1に与える影響が少なくて済み、永久磁石4の温度による磁力変化を考慮する必要がなくなる。また、円柱状の永久磁石4から地磁気センサ1に与えられる磁力は均等であるため、オフセット値の存在する範囲を永久磁石4が円柱状で無い場合よりもより狭くすることができ、オフセット値の算出に要する時間がより短くて済む。
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、本発明の実施に際しては、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
上述した各実施形態では第3の具体例を除いて、地磁気センサ1と磁性体2は同一の回路基板11上に配置されているとしたが、本発明では、地磁気センサ1、磁性体2、永久磁石4の垂直方向の位置関係については限定しない。すなわち、第1の具体例において、地磁気センサ1及び磁性体2の水平方向の位置関係については限定した(地磁気センサ1は磁性体2よりも回路基板11の端部に配置される)が、垂直方向の位置関係については自由である。すなわち、地磁気センサ1及び磁性体2を同一の回路基板11上(すなわち同一平面上)に配置してもよいし、異なるxy平面上、例えば、地磁気センサ1を回路基板11上に配置し、磁性体2を携帯端末100の筐体に直接取り付ける等しても良い(勿論逆でも良い)。同様に、第2の具体例については、例えば、図9に示すように、地磁気センサ1及び磁性体2が同一の回路基板11上に配置され、永久磁石4は携帯端末100の筐体に直接取り付けられていてもよい。図9は、折り畳み型の携帯端末100における地磁気センサ1、磁性体2、永久磁石4の配置例を示すために、携帯端末100を側面から見た図である。図9に示すように、例えば地磁気センサ1と磁性体2とは同一の回路基板11上に配置され、永久磁石4のみ携帯端末100の筐体に直接取り付けられていても良い。なお、図9に示した配置例では、開閉検出用磁気センサ7が折り畳み筐体の片方、携帯端末100を折り畳んだときに永久磁石4と対向する位置に配置され、開閉検出用磁気センサ7が所定値以上の磁力を感知することによって携帯端末100が折り畳まれた状態となったことを検知している。このように、永久磁石4は地磁気センサ1に磁気的な影響を与える目的のみのために携帯端末100に配置される必要はなく、また、その目的はここで説明したような開閉検出のためでなくても良い。
また、上述した実施形態では、回路基板11の形状は図2、図4、図6に示すように四辺形としたが、本発明はこれには限定されない。回路基板11は、その上に搭載する電子機器の数・形状等により自由にその形状を変更しても良い。例えば、不定形状、楕円形状等としてもよい。そして、地磁気センサ1はいずれの形状の回路基板11上でも、磁性体2と比較して端部に配置されれば良い。
また、携帯端末100は上述したように折り畳み型携帯端末でなくても良い。すなわち、ストレート型、スライド型、水平回転型等の携帯端末であっても良い。
さらに、本発明の携帯端末100は、携帯電話機に限られず、PDA等、携帯型の電子機器であればよい。
図1は、本実施形態にかかる携帯端末100の構造を示すブロック図である。 図2は、携帯端末100の各構成の配置の第1の具体例を示した図である。 図3は、第1の具体例においてオフセット値が存在すると推定される範囲を示す図である。 図4は、携帯端末100の携帯端末100の各構成の配置の第2の具体例を示した平面図である。 図5は、第2の具体例においてオフセット値が存在すると推定される範囲を示す図である。 図6は、携帯端末100の携帯端末100の各構成の配置の第3の具体例を示した平面図である。 図7は、永久磁石4の磁極線と地磁気センサ1との関係を説明するための図である。 図8は、第3の具体例においてオフセット値が存在すると推定される範囲を示す図である。 図9は、折り畳み型の携帯端末100における地磁気センサ1、磁性体2、永久磁石4の配置例を示すために、携帯端末100を側面から見た図である。
符号の説明
100…携帯端末、1…地磁気センサ、2…磁性体、3…制御部、4…永久磁石、5…温度検出部、6…表示部、7…開閉検出用磁気センサ

Claims (5)

  1. 地磁気センサと、
    前記地磁気センサを内包する筐体と、
    前記筐体内に内包される磁性部材と、
    前記地磁気センサと前記磁性部材との位置関係に基づいて予め推定されるオフセット値を用いて、前記地磁気センサのキャリブレーションを行う制御部と、
    を備えことを特徴とする携帯電子機器。
  2. 前記磁性部材は、前記筐体内部において前記地磁気センサよりも筐体中央側になるよう配される
    ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
  3. 前記地磁気センサは、前記筐体内において、前記筐体の中央から最も距離を有する隅部側に配される
    ことを特徴とする請求項に記載の携帯電子機器。
  4. 前記筐体は、前記地磁気センサおよび前記磁性部材が実装される回路基板を内包し、前記地磁気センサは、前記回路基板上において前記磁性部材よりも隅部側に配される
    ことを特徴とする請求項に記載の携帯電子機器。
  5. 筐体と、前記筐体に内包される地磁気センサと、前記筐体に内包される磁性部材と、を備える携帯電子機器における地磁気センサのキャリブレーション方法であって、
    前記地磁気センサと前記磁性部材との位置関係に基づいて予め推定されるオフセット値を用いて前記地磁気センサのキャリブレーションを行う工程を含む
    地磁気センサのキャリブレーション方法。
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