JP2006337057A - 方位角計測装置、および、方位角計測方法 - Google Patents

方位角計測装置、および、方位角計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 携帯機器に搭載された3軸電子コンパスを特に自動車に設置して使用する場合においても、オフセット磁界の推定精度、および、方位角の計算精度を向上させること。
【解決手段】 測定された地磁気データを、オフセット用フィルタ、方位角用フィルタにそれぞれ導いて補正し、該補正されたオフセット用補正データ、方位角用補正データに基づいて、オフセット磁界の推定と方位角の算出を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、方位角計測装置、および、方位角計測方法に関する。特に、自動車に設置された状態で地磁気の測定を行い、該測定により取得したデータから算出されるオフセットおよび方位角の計算を行う自動車用の方位角計測装置、および、方位角計測方法に関する。
近年、地磁気を測定してその方位角を演算する方位角計測装置、いわゆる電子コンパスの開発が盛んになり、小型のものが開発されて、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)をはじめとする携帯機器に搭載される例がある。携帯機器でも使えるGPS(Global Positioning System)装置、およびローカルまたは携帯電話網やワイヤレスWAN(Wide Area Network)網による地図配信・表示アプリケーションと連動することで、端末所持者の現在位置や進行方向を表示して、歩行者ナビゲーションを行う応用例がある。
携帯機器に用いる電子コンパスとしては、X,Y,Zの3軸方向の磁界を検出し、方位角を演算することのできる3軸電子コンパスが有利である。
その第一の理由は、3軸電子コンパスならば、携帯機器の手持ち角度を設定するもしくは傾斜角センサなどから現在の手持ち傾斜角情報を得て、その値を用いて傾斜角補正演算を行うことで、携帯機器を傾けても正しい方位を演算することができ、ユーザにとっての利便性が上がることである。
その第二の理由は、例えば出願人の発明による特許文献1に開示されているような手法を適用することにより、ユーザの自然な動きから得た3軸の磁気センサ出力から携帯機器内部や磁気センサ自身のオフセットを算出し、補正することができるために、ユーザが意識をしてキャリブレーション操作をしなくてもすむからである。
特許文献1に開示されているのは、携帯機器を自由に動かしたときの互いに直交した3軸の磁気センサの出力の軌跡が球の表面に分布することを利用して、その中心座標を、磁気センサの出力点からの距離が等距離になる点を導出することで推定するという方法である。
一方、自動車に設置されたカーナビゲーション装置はよく知られている。これはGPS装置や、車載の角速度センサ(ジャイロ)、また車軸の回転角センサなどの情報をもとに、自動車の現在位置や進行方向を表示するものである。而して、自動車用のカーナビゲーション装置は得てして高額であり、その普及率は伸びてはいるものの、まだ非搭載車の率も高い。したがって、歩行者ナビゲーションを行う携帯機器を自動車に設置した場合に自動車用のナビゲーションが可能ならば、カーナビゲーション装置をわざわざ購入、設置しなくても簡易的に類似の機能を得ることが可能となり、ユーザにとっては利点となる。
また、携帯機器を自動車内に固定設置した場合のオフセットを求める手法として、特許文献2に開示されたものがある。この特許文献2に開示されているのは、自動車は略水平面を進行するため、地磁気の測定値は球面上ではなくて、球面と平面の交線である空間内の円周上に分布することを用いてオフセットを推定するという方法である。測定された地磁気データ群と自動車内の携帯機器の設置姿勢によって決定される平面との距離を計算し、距離のばらつきが特定の範囲内であればオフセットを計算し、範囲外であれば、ノイズを多く含んだデータとしてオフセットの計算を行わない。携帯機器の設置姿勢によって決定される平面は、携帯機器に搭載されている加速度センサから求めても良いし、測定された地磁気データ群からの距離が和が最小になるように平面を推定し、推定された平面を用いてもよい。
歩行者が携帯機器を所持している際のオフセットは、特許文献1に開示されている方法に加え、特許文献3で出願されている方法で更にオフセットの推定精度を向上させることができる。この特許文献3では、測定された地磁気データ群のなかからよりオフセット推定の為の計算に適したデータを意図的に選択したり、推定されたオフセットの信頼性を算出し、信頼性の如何によりオフセットを破棄することによって、状況にあわせたオフセットの計算を可能にしている。この場合、オフセットが求まっていない場合や、携帯機器の着磁量が事前にわかっている原因によって変化した場合など、精度より時間を優先してオフセットを求めたい場合は、データの選択基準や信頼性の判定基準を甘く設定し、逆に高 精度のオフセットを求めたいときは、基準を厳しくする。
自動車の内部に携帯機器を設定して、3軸電子コンパスを使用する場合でも基本的には上記のような手法を用いることができるが、自動車特有の環境を考慮することによって、自動車内部で使用した場合の精度を向上させることができる。
国際公開第WO2004/003476号パンフレット 特願2004−235608号公報 PCT/2004/009324 PCT/2004/018888
携帯機器用に設計された3軸電子コンパスによる方位角計測装置を、自動車に設置した状態で使用するためには、下記のような問題点が知られている(例えば、特許文献2参照)。
すなわち、一般に自動車の内部は車体などが磁性体で、着磁をしているために、人間が携帯機器を所持している際の磁界環境と自動車の内部の磁界環境が大きく異なり、そのために方位角センサが感知するオフセット磁界が異なり、方位角の表示の誤差が大きくなる。正確な方位角を表示するためには、自動車内部において、オフセットの補正を行う必要がある。
踏切など大電流が流れる場所や、鉄構造物近くなどの磁気強度が強い場所を通過することによって車体の着磁量即ちオフセット磁界が変化する。
また、携帯機器でナビゲーションを行う場合、フロントパネルの上などの温度変化の激しい場所に設置されることが多い。このため、温度により、携帯機器内部やセンサ自身のオフセットは時々刻々と変化する。
さらに、着磁量が変わらなくとも、自動車の内部で発生する様々な磁気ノイズが原因となったり、走行中、踏切や鉄構造物近くなどの大電流が流れる場所や着磁している構造物の側を通過することが原因となり、磁気センサの出力の軌跡が球面上から大きく離れることがしばしばある。
従って、携帯機器用に設計された3軸電子コンパスによる方位角計測装置を自動車に設置して使用する場合においては、オフセット磁界の推定精度、および、方位角の計算精度を向上させることができず、その結果、正確な方位角を得ることができないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、携帯機器に搭載された電子コンパスを特に自動車に設置して使用する場合においても、オフセット磁界の推定精度、および、方位角の計算精度を向上させ、方位角を高精度に算出することが可能な、方位角計測装置、および、方位角計測方法に関する。
本発明は、地磁気を検出する地磁気検出手段と、前記地磁気検出手段により検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られた補正データを出力するフィルタ手段と、前記フィルタ手段から出力された前記補正データに基づき、前記オフセットを算出するオフセット算出手段と、前記オフセット算出手段により算出された前記オフセットと、前記フィルタ手段から出力された前記補正データとに基づき、前記方位角を算出する方位角算出手段とを具えることによって、方位角計測装置を構成する。
前記フィルタ手段は、前記地磁気検出手段により検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られたオフセット用補正データを出力するオフセット用フィルタ手段と、前記地磁気検出手段により検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られた方位角用補正データを出力する方位角用フィルタ手段とを含んでもよい。
前記フィルタ手段は、該フィルタ手段に新たに入力されたデータと、該フィルタ手段が直前に出力したデータとの距離が所定の閾値内に存在するか否かを判断する手段と、前記距離が前記所定の閾値以下の場合は、前記新たに入力されたデータを次の出力とする手段と、前記距離が前記所定の閾値を越える場合は、前記直前のデータと前記最新のデータとの中間点で、かつ、該直前のデータからの距離が所定の値である点を次の出力する手段とを有する変化量制限手段を具えてもよい。
前記フィルタ手段は、該フィルタ手段に新たに入力されたデータが、特定領域内に存在するか否かを判断する手段と、前記新たに入力されたデータが、前記特定領域外に存在すると判断したとき、該特定領域外となるまでの連続して特定領域内に存在するときのデータの平均値又は中央値を計算し、該計算により得られた値を補正データとして出力すると共に、前記連続して特定領域内に存在するときのデータを破棄し、前記特定領域を前記新たに入力されたデータに基づいて再設定する手段とを有する領域内平均化手段を具えてもよい。
前記フィルタ手段は、該フィルタ手段に新たに入力されたデータが、特定領域内に存在するか否かを判断する手段と、前記新たに入力されたデータが、前記特定領域内に存在すると判断したとき、該特定領域内のデータの平均値又は中央値を計算し、該計算により得られた値を補正データとして出力する手段と、前記新たに入力されたデータが前記特定領域内に存在しないと判断したとき、該新たに入力されたデータを出力し、前記特定領域内に存在する地磁気データを破棄し、前記特定領域を該新たに入力されたデータに基づいて再設定する手段とを有する領域内平均化手段を具えてもよい。
前記特定領域は、所定の中心点を中心とする閉じられた領域であり、該中心点は前記フィルタ手段に新たに入力されたデータにより変化させてもよい。
前記特定領域は、立方体又は18面体によって囲まれる領域としてもよい。
前記フィルタ手段は、前記フィルタ手段に新たに連続して入力された所定の個数N(ただし、Nは正の整数)のデータからなるデータ群の、所定の平面からの距離のばらつきが、所定の範囲内に存在するか否かを判断する手段と、前記距離のばらつきが所定の範囲内に存在すると判断したとき、前記所定の個数Nのデータからなるデータ群のうち、M番目(ただし、Mは正の整数)に古いデータを次の出力とする手段とを有してもよい。
前記平面データ選択手段は、前記所定の個数Nのデータからなるデータ群のうち、1番古いデータを次の出力としてもよい。
本発明は、地磁気を検出する工程と、前記検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られた補正データを出力するフィルタ工程と、前記出力された前記補正データに基づき、前記オフセットを算出するオフセット算出工程と、前記算出された前記オフセットと、前記出力された前記補正データとに基づき、前記方位角を算出する方位角算出工程とを具えることによって、方位角計測方法を提供する。
本発明によれば、検出した地磁気データを、オフセット用フィルタ、方位角用フィルタにそれぞれ導いて補正し、該補正されたオフセット用補正データ、方位角用補正データに基づいて、オフセット磁界の推定並びに方位角の算出を行うようにしたので、携帯機器に搭載された3軸電子コンパスを特に自動車に設置して使用する場合においても、オフセット磁界の推定精度、および、方位角の計算精度を向上させることが可能となり、これにより、方位角を高精度に算出することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の例]
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
<構成>
図1は、方位角計測装置100の構成を示す。
本装置100は、地磁気データを検出する地磁気センサ等からなる3軸地磁気検出部1と、オフセット計算用フィルタ部2と、データ取捨選択部3と、オフセット算出部4と、方位角計算用フィルタ部5と、方位角計算部6と、地磁気オフセット格納部7と、携帯端末設置姿勢格納部8とを備えている。携帯端末設置姿勢格納部8には、傾斜角センサ9により測定された設置姿勢のデータ、あるいは予め決められた設置姿勢が格納される。
<動作>
本装置の動作について説明する。
<歩行時におけるオフセット推定>
図2は、歩行時におけるオフセット推定のフローチャートを示す。
ステップS1では、3軸地磁気検出部1により地磁気を測定し、3軸の地磁気データとして検出する。
ステップS2では、その検出された3軸の磁気データは、オフセット計算用データバッファとしてのデータ取捨選択部3に格納する。このデータバッファには、測定された全てのデータが格納されるわけではなく、例えば、新たに測定されたデータと格納されているデータバッファ中のデータの距離が比較され、所定値以上なら新たに測定されたデータを格納する。
ステップS3では、そのデータバッファに所定数のデータが蓄積されると、それら蓄積されたデータ群を用いて、オフセット候補が推定される。
ステップS4では、その推定されたオフセット候補の信頼性を評価する。オフセット候補は、例えば推定された直近の所定数のオフセット候補群のばらつきで評価される。
オフセット候補群のばらつきが所定数以下であれば、ステップS5に進み、所定数を超えていれば、オフセットは更新されない。ばらつきは、データ分布を表現できる指標を用いればよく、例えば、オフセット候補群の各軸の最大値と最小値の差、あるいは、各軸の標準偏差、等を用いることができる。
ステップS5では、直近のオフセット候補が新たなオフセットとして採用され、オフセットが更新される。
ステップS6では、オフセットが推定されると、測定された磁気データからオフセットを差し引くことによって、地磁気データを得る。地磁気データと、携帯機器の設置姿勢とから、方位角が計算される。設置姿勢は、携帯機器に搭載された傾斜角センサ9で測定された値を用いてもよいし、或いは、水平等の、既定の設置姿勢を用いてもよい。
<自動車内設置時におけるオフセット推定>
図3は、自動車内設置時におけるオフセット推定のフローチャートを示す。
この処理では、前述した図2の歩行時オフセット推定のフローチャートに比べて、オフセット計算用フィルタ部2および方位角計算用フィルタ部5による処理が付加されている。
ステップS10では、図1のオフセット計算用フィルタ部2が、3軸地磁気検出部1により検出された3軸の地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、オフセットに関するオフセット用補正データとし、このオフセット用補正データをデータ取捨選択部3に出力する。
ステップS11では、方位角計算用フィルタ部5が、3軸地磁気検出部1により検出された3軸の地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、方位角に関する方位角用補正データとし、この方位角用補正データを方位角計算部6に出力する。
ステップ6では、方位角計算部6が、地磁気オフセット格納部7に格納されたオフセットと、携帯端末設置姿勢格納部8に格納された携帯端末設置姿勢のデータと、方位角計算用フィルタ部5から出力された方位角用補正データとに基づき、方位角を算出する。
なお、その他のステップについては、図2と同様と同様に考えられるので、ここでの説明は省略する。
以下、オフセット計算用フィルタによる処理、方位角計算用フィルタによる処理、方位角の計算についてさらに説明する。
(オフセット計算用フィルタによる処理)
自動車内部は、歩行時の磁気環境に比べて、遥かにノイズが多く、また大きい(携帯端末を設置する場所により異なるが、通常カーナビが設置されるようなインスツルメンタルパネル付近では、自動車自身が発生しているノイズ〜10uT(参考値)、踏み切りや構造物による外乱ノイズ〜100uT(参考値))。特許文献1で開示されている方法では、携帯端末が大きな立体角を動いたときに取得されたデータ群を用いてオフセットを推定した方が精度がよい。
このため、歩行時にオフセットを求める際には、新たに測定されたデータをオフセット推定用のデータバッファに加える前に、新たに測定されたデータとオフセット推定用データバッファ内のデータとの距離を調べ、この距離が所定の基準値以上でない限り新たなデータをデータバッファに加えない。逆に、基準値を大きくすると、データバッファにデータがたまりにくくなり、オフセット推定に要する時間がかかり、携帯機器の着磁量や温度変化に伴うオフセット変化に追随できなくなってしまう。
ところが、自動車の場合、大きなノイズが頻繁にのっているため、自動車が向きを変えていなくても、前述の距離が見かけ上大きくなり、データバッファにノイズを含んだデータばかりが蓄えられ、結果的に誤ったオフセットが推定されてしまう。
上記の理由により、自動車の場合、オフセットを求める際には、測定値をそのまま用いるのではなく、何らかの加工修正(すなわち、本発明に係るオフセット計算用フィルタによる処理)を行い、ノイズを取り除いたデータを用いてオフセット推定するのが好ましい。
(方位角計算用フィルタによる処理)
オフセットが計算されると、測定値からオフセットを差し引くことよって、地磁気を算出することができる。その算出された地磁気から方位角が計算されるが、オフセット計算時と同様の理由により、測定値をそのまま用いると、ノイズにより不必要に方位角算出値が変動してしまう。
そこで、オフセット計算時用のフィルタと同様に、何らかの加工修正(すなわち、本発明に係る方位角計算用フィルタによる処理)フィルタを用いることにより、ノイズを軽減することができる。
(方位角の計算)
方位角の計算の1例について説明する。
図4は、地磁気センサ1、傾斜角センサ(加速度センサ)9を搭載した方位角計測装置100としての携帯機器を示す。
この携帯機器の測定軸は、携帯機器を水平、北向き(測定X軸を北向き、測定Z軸を鉛直上向きに一致)に設置時の地磁気測定値(Mx,My,Mz)(磁気センサの出力からオフセットを差し引くことによって得られる)は地磁気の大きさをM、伏角をIとすると、(McosI,0,−MsinI)となる。
この姿勢から、図5に示すように、測定Z軸を回転軸としてθ、その後、測定Y軸を回転軸としてα回転させた(θとαは回転の向きが逆なので注意)携帯機器で地磁気Mmを測定すると、
Figure 2006337057
傾斜角センサ9によりαを測定すれば、以下によりθを求めることができる。
慣例により、方位角は、−θによって与えられる。
Figure 2006337057
(自動車内設置時の地磁気測定値の分布)
携帯機器を水平に設置(測定Z軸を鉛直上向きに一致)したときの測定値Mmは、
Figure 2006337057
すなわち、平面内の円状に分布する。
携帯機器が、ピッチ角φ、ロール角ηで設置され、自動車が水平面を進行したときの地磁気測定値Mmの分布は、
Figure 2006337057
となり、その法線を(−sinφ,cosφsinη,cosφcosη)とする平面上に分布する。
傾斜角センサ9によって、φ、ηを測定し、平面を求めてもよいし、自動車内の設置姿勢が予め決められているのであれば、その値を用いて平面を決定してもよい。地磁気測定値から平面を決定するには、最小自乗法により測定値を平面に当てはめればよい。
[第2の例]
本発明の第2の実施の形態を、図6〜図11に基づいて説明する。なお、前述した第1の例と同一部分については、その説明を省略し、同一符号を付す。
本例は、前述した図1のオフセット計算用フィルタ部2の応用例を示す。ここでは、自動車内に方位角計測装置100としての携帯機器を設置して地磁気を測定する場合、オフセットを求めるのに適したフィルタとして、3つの例を示す。なお、方位角計測装置100の基本的な構成は、図1と同様であり、ここでの説明は省略する。
以下に示す3つのフィルタの例は、単独で構成してもよいし、任意の順番に並べて構成してもよい。以下の説明では、フィルタの入力は全て地磁気センサ1で測定された値としているが、フィルタを複数個使用する場合は、次のフィルタの入力は、一つ前のフィルタの出力とする。
(オフセット用変化量制限フィルタ)
図6は、オフセット計算用フィルタ部2をオフセット用変化量制限フィルタにより構成した場合におけるフィルタ処理のフローチャートを示す。
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
ここで、オフセット用変化量制限フィルタについて補足説明する。
歩行時と異なり、車は急激に進路を変更することが難しいので、自動車内に設置した場合の地磁気測定値の変化量は本来小さいはずである。
例えば、自動車内に携帯端末を水平に設置し、地磁気の水平成分を30uTとする。このとき、自動車は90度回転するのに3秒かかるとすると、一秒間に10uT程度しか変化しない。地磁気の測定周期を100msとすれば、連続する測定間隔では1uT程度しか変化しないことになる。問題となっている自動車内の磁気ノイズは10uTあるいはそれ以上であり、測定時間間隔が大きくなければ、測定磁気変化量はノイズに比べはるかに小さい。これを利用して、時間的に連続する測定値間で所定値以上測定値が変動した場合には、新しい測定値を下式によって定め、所定値を超えない場合は、測定値をそのまま使用する。すなわち、
Figure 2006337057
Figure 2006337057
上記の方法を用いると、突発的な大きなノイズを排除することができ、また、通常の線形デジタルフィルタのような出力の遅れもない。この場合、自動車が進路を変更すると同時にフィルタ出力も変化する。出力の遅れが無いことは、方位角の演算において重要である。
図7は、地磁気測定値およびフィルタ処理後の地磁気データの変化量の様子を示す。
実際の地磁気測定値は、A1、A2、A3、A4の各点をつなぐ実線で示す軌跡として表される。これに対して、フィルタ後の地磁気データは、B1、B2、B3の各点をつなぐ破線で示す制限された軌跡として表される。
(オフセット用領域内平均フィルタ)
図8は、オフセット計算用フィルタ部2をオフセット用領域内平均フィルタにより構成した場合におけるフィルタ処理のフローチャートを示す。
測定が開始される前に(一番最初に図8のフローが実行されるより前に)フィルタに入力されたデータ数を表すNは0に初期化されているとする。
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
また、オフセット用領域内平均フィルタ閾値dpで規定される領域は、立方体又は18面体によって囲まれる領域としてもよい。
ここで、オフセット用領域内平均フィルタについて補足説明する。
自動車内では、たとえ自動車が直進或いは停止していたとしても、数μT以上のランダムノイズが測定される。このようなノイズを排除するため、測定値空間に特定の大きさの領域(以後、特定領域)を設定し、特定領域に入っているデータを平均し、一つの測定値として使用するようにする。自動車が直進中で、ノイズが特定領域に入っている限り、フィルタはデータを出力せず、自動車が曲がり測定値が特定領域を出ると同時に、特定領域に入っていたデータの平均値を計算し出力する。
特定領域を任意の領域に設定すると(例えば球)、測定値が特定領域に入っているか否かを調べ、また、平均値を計算する為には測定したデータを全て蓄えておかねばならないが、この方法は計算量、記憶領域とも負荷が大きく、携帯電話のような小型のシステムには向かない。
計算量、記憶領域の問題を回避できる効果的で単純な方法は、例えば、特定領域を測定値空間上の立方体とすることである(図8のフロー)。すなわち、測定値各軸(x,y,z)の最大値(Xmax,Ymax,Zmax)、最小値(Xmin,Ymin,Zmin)及び和(Xsum,Ysum,Zsum)と、特定領域に存在するデータ数(N)を格納しておく。新たな測定値と最大、最小値を比べ、結果如何により最大、最小値を更新する。
また、更新された最大値と最小値の差が所定の値以下であれば、和に測定値を加算し、測定値数に1を足す。更新された最大値と最小値の差が所定の値を超えていれば、即ち特定領域外の測定値が取得されたので、それまでの和を測定値数で割った値をフィルタの出力とする。
特定領域を測定値空間上の立方体とするだけでも大抵の場合充分な効果が得られるが、空間内の対称性を良くするために、例えば以下のような18面体を採用してもよい。
立方体はX,Y,Z軸上での測定値の幅を調べたが、さらに、XY座標系をZ軸を回転軸として45度回転させた座標系の座標軸、YZ座標系をX軸を回転軸として45度回転させた座標系の座標軸、ZX座標系をY軸を回転軸として45度回転させた座標系の座標軸、上の測定値の幅を調べる。図10はこの領域を示したものである。具体的には、
Figure 2006337057
のそれぞれの最大値、最小値、和、および特定領域に存在するデータ数を格納しておき、それぞれの値が所定の値の範囲を超えるまでは和を蓄えておき、所定の値をどれか一つでも超えた場合、和を測定値数で割り平均値を算出しフィルタの出力とすればよい。
或いは、測定値X,Y,Zの幅と、√3/3(X+Y+Z), √3/3(X+Y−Z), √3/3(−X+Y+Z), √3/3(−X+Y−Z)の幅を調べてもよい。図9はこの領域を表したものである。
フィルタの出力は平均値でなくとも、特定領域を代表する値なら何でもよい。例えば、各軸ごとに測定値を大きさの順に並べ、ちょうど真中の順位の値を出力値としても良い(すなわち、各軸ごとに中央値を出力値とする)。
特定領域200は、XYZ座標系のX軸を、まずZ軸を回転軸として45度あるいは135度回転し、回転後に写ったY軸を中心にarctan(1/√2)及びarctan(−1/√2)回転させた、4つの軸と、X,Y,Zの3軸、合計7軸上での測定値の幅を調べることに相当する。
図9の例では、特定領域200は、3軸地磁気測定値を、X、Y、Zとしたとき、
−D≦X,Y,Z,√3/3(X+Y+Z),√3/3(X+Y−Z),√3/3(−X+Y+Z),√3/3(−X+Y−Z)≦D,D>0
を満たす領域である。
図10の例では、特定領域201は、3軸地磁気測定値を、X、Y、Zとしたとき、
−D≦√2/2(X+Y),√2/2(−X+Y),√2/2(Z+Y),√2/2(−Z+Y),√2/2(Y+Z),√2/2(−Y+Z)≦D,D>0
を満たす領域である。
実際の応用例では、上式の関係で十分であるが、さらに複雑な領域を設定したければ、測定値の幅を調べる軸を増やせばよい。
(オフセット用平面データ選択フィルタ)
図11は、オフセット計算用フィルタ部2をオフセット用平面データ選択フィルタにより構成した場合におけるフィルタ処理のフローチャートを示す。
ステップS41では、3軸地磁気検出部1によって連続して検出された所定の個数N(ただし、Nは正の整数)の地磁気データからなるデータ群の、所定の平面からの距離のばらつきが、所定の範囲すなわち平面データ選択フィルタ閾値dd内に存在するか否かを判断する。
ステップS42では、その所定の平面からの距離のばらつきが、所定の平面データ選択フィルタ閾値dd内に存在すると判断したとき、所定の個数Nの地磁気データからなるデータ群のうち、M番目(ただし、Mは正の整数)に古いデータを次の出力とする。
この場合、所定の個数Nの地磁気データからなるデータ群のうち、1番古いデータを次の出力としてもよい。
ここで、オフセット用平面データ選択フィルタについて補足説明する。
自動車は、略水平面を進行するので、自動車内に設置した携帯機器で地磁気を測定した場合、測定されるデータ群は、設置姿勢によって決定される平面上に分布する。ただし、この平面は、地磁気の大きさや伏角が変動すると平行移動する(平面の法線方向は変わらない)。地磁気の大きさ及び伏角(厳密に言えば更に偏角)が一定の地域で測定した地磁気は本来、同じ平面上に分布することになり、平面から飛び出したデータはノイズを含んだデータとみなせる。
上記のフィルタによる処理を利用して、所定の個数(N)の測定値の、設置姿勢によって決定される平面との距離を計算し、この距離のばらつきが一定値以内であれば、所定の個数(N)の測定値は信頼できるとする。信頼できるとした所定の個数(N)の測定値全てをフィルタの出力としてもよいし、Nより少ない個数の測定値を出力してもよい。
例えば、信頼できるN個の測定値のうち、一番古いデータ一つを、あるいは、時間軸上の中央値に当たるデータの一つを出力する。設置姿勢によって決定される平面は、携帯機器に搭載されている傾斜角センサ9の測定値から決定してもよいし、地磁気測定値を平面に当てはめ、当てはめられた平面を用いてもよい。また、自動車内の設置姿勢が使用上予め定められているのであれば、定められた設置姿勢から平面を決定してもよい。
[第3の例]
本発明の第3の実施の形態を、図12〜図13に基づいて説明する。なお、前述した各例と同一部分については、その説明を省略し、同一符号を付す。
本例は、前述した図1の方位角計算用フィルタ部5の応用例を示す。ここでは、自動車内に方位角計測装置100としての携帯機器を設置して地磁気を測定する場合、方位角を求めるのに適したフィルタとして、2つの例を示す。なお、方位角計測装置100の基本的な構成は、図1と同様であり、ここでの説明は省略する。
以下に示す2つのフィルタの例は、単独で構成してもよいし、任意の順番に並べて構成してもよい。以下の説明では、フィルタの入力は全て地磁気センサ1で測定された値としているが、フィルタを複数個使用する場合は、次のフィルタの入力は、一つ前のフィルタの出力とする。
(方位角用変化量制限フィルタ)
図12は、方位角計算用フィルタ部5を方位角用変化量制限フィルタにより構成した場合におけるフィルタ処理のフローチャートを示す。
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
(方位角用領域内平均フィルタ)
図13は、方位角計算用フィルタ部5を方位角用領域内平均フィルタにより構成した場合におけるフィルタ処理のフローチャートを示す。
測定が開始される前に(一番最初に図8のフローが実行されるより前に)フィルタに入力されたデータ数を表すNは0に初期化されているとする。
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
Figure 2006337057
ここで、方位角用領域内平均フィルタについて補足説明する。
方位角は、通常定期的に(普通は地磁気の測定周期毎に、あるいは、その整数倍)算出される。オフセット計算のための特定領域平均化フィルタを用いると、測定値が特定の範囲を飛び出さない限り、出力が出てこないので、若干アルゴリズムを修正する必要がある。方位角計算用特定領域平均化フィルタは、地磁気測定値が特定の範囲の領域に入っている場合は、その時点での特定領域内のデータの平均を出力し、測定値が飛び出した場合は、測定値をそのまま出力する。上述のフィルタを適用することによって、地磁気の測定毎に、ノイズが削減された出力が得られる。また、出力は測定値の変化に追随する。
本発明の第1の実施の形態である、方位角計測装置の構成を示すブロック図である。 歩行時のオフセット推定処理を示すフローチャートである。 自動車内設置時でのオフセット推定処理を示すフローチャートである。 方位角計測装置を、地磁気センサおよび傾斜角センサを搭載した携帯機器として構成した場合の斜視図である。 携帯機器の回転軸に対する姿勢を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態である、オフセット用変化量制限フィルタにより構成した場合のフィルタ処理を示すフローチャートである。 地磁気測定値およびフィルタ処理後の地磁気データの変化量の様子を示す説明図である。 オフセット用領域内平均フィルタにより構成した場合のフィルタ処理を示すフローチャートである。 特定領域の領域設定例を示す説明図である 特定領域の領域設定例を示す説明図である オフセット用平面データ選択フィルタにより構成した場合のフィルタ処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態である、方位角用変化量制限フィルタにより構成した場合のフィルタ処理を示すフローチャートである。 方位角用領域内平均フィルタにより構成した場合のフィルタ処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 3軸地磁気検出部
2 オフセット計算用フィルタ部
3 データ取捨選択部
4 オフセット算出部
5 方位角計算用フィルタ部
6 方角計算部
7 地磁気オフセット格納部
8 携帯端末設置姿勢格納部
9 傾斜角センサ
100 方位角計測装置
200,201 特定領域

Claims (18)

  1. 地磁気を検出する地磁気検出手段と、
    前記地磁気検出手段により検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られた補正データを出力するフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段から出力された前記補正データに基づき、前記オフセットを算出するオフセット算出手段と、
    前記オフセット算出手段により算出された前記オフセットと、前記フィルタ手段から出力された前記補正データとに基づき、前記方位角を算出する方位角算出手段と
    を具えたことを特徴とする方位角計測装置。
  2. 前記フィルタ手段は、
    前記地磁気検出手段により検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られたオフセット用補正データを出力するオフセット用フィルタ手段と、
    前記地磁気検出手段により検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られた方位角用補正データを出力する方位角用フィルタ手段と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の方位角計測装置。
  3. 前記フィルタ手段は、
    変化量制限手段を備え、前記変化量制限手段は、該変化量制限手段に新たに入力されたデータと、該変化量制限手段が直前に出力したデータとの距離が所定の閾値内に存在するか否かを判断する手段と、
    前記距離が前記所定の閾値以下の場合は、前記新たに入力されたデータを次の出力とする手段と、
    前記距離が前記所定の閾値を越える場合は、前記直前のデータと前記最新のデータとの中間点で、かつ、該直前のデータからの距離が所定の値である点を次の出力する手段と
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の方位角計測装置。
  4. 前記フィルタ手段は、
    領域内平均化手段を備え、前記領域内平均化手段は、該領域内平均化手段に新たに入力されたデータが、特定領域内に存在するか否かを判断する手段と、
    前記新たに入力されたデータが、前記特定領域外に存在すると判断したとき、該特定領域外となるまでの連続して特定領域内に存在するときのデータの平均値又は中央値を計算し、該計算により得られた値を補正データとして出力すると共に、前記連続して特定領域内に存在するときのデータを破棄し、前記特定領域を前記新たに入力されたデータに基づいて再設定する手段と
    を具えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の方位角計測装置。
  5. 前記フィルタ手段は、
    領域内平均化手段を備え、前記領域内平均化手段は、該領域内平均化手段に新たに入力されたデータが、特定領域内に存在するか否かを判断する手段と、
    前記新たに入力されたデータが、前記特定領域内に存在すると判断したとき、該特定領域内のデータの平均値又は中央値を計算し、該計算により得られた値を補正データとして出力する手段と、
    前記新たに入力されたデータが前記特定領域内に存在しないと判断したとき、該新たに入力されたデータを補正データとして出力し、前記特定領域内に存在する地磁気データを破棄し、前記特定領域を該新たに入力されたデータに基づいて再設定する手段と
    を具えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の方位角計測装置。
  6. 前記特定領域は、所定の中心点を中心とする閉じられた領域であり、該中心点は前記フィルタ手段に新たに入力されたデータにより変化することを特徴とする請求項4又は5記載の方位角計測装置。
  7. 前記特定領域は、立方体又は18面体によって囲まれる領域であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の方位角計測装置。
  8. 前記フィルタ手段は、
    前記フィルタ手段に新たに連続して入力された所定の個数N(ただし、Nは正の整数)のデータからなるデータ群の、所定の平面からの距離のばらつきが、所定の範囲内に存在するか否かを判断する手段と、
    前記距離のばらつきが所定の範囲内に存在すると判断したとき、前記所定の個数Nのデータからなるデータ群のうち、M番目(ただし、Mは正の整数)に古いデータを次の出力とする手段と
    を有する平面データ選択手段
    を具えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の方位角計測装置。
  9. 前記平面データ選択手段は、
    前記所定の個数Nのデータからなるデータ群のうち、1番古いデータを次の出力とすることを特徴とする請求項8記載の方位角計測装置。
  10. 地磁気を検出する工程と、
    前記検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られた補正データを出力するフィルタ工程と、
    前記出力された前記補正データに基づき、前記オフセットを算出するオフセット算出工程と、
    前記算出された前記オフセットと、前記出力された前記補正データとに基づき、前記方位角を算出する方位角算出工程と
    を具えたことを特徴とする方位角計測方法。
  11. 前記フィルタ工程は、
    前記検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られたオフセット用補正データを出力するオフセット用フィルタ工程と、
    前記検出された地磁気データを所定の基準に基づいて補正し、該補正により得られた方位角用補正データを出力する方位角用フィルタ工程と
    を含むことを特徴とする請求項10記載の方位角計測方法。
  12. 前記フィルタ工程は、
    フィルタに新たに入力されたデータと、該フィルタが直前に出力したデータとの距離が所定の閾値内に存在するか否かを判断する手段と、
    前記距離が前記所定の閾値以下の場合は、前記新たに入力されたデータを次の出力とする手段と、
    前記距離が前記所定の閾値を越える場合は、前記直前のデータと前記最新のデータとの中間点で、かつ、該直前のデータからの距離が所定の値である点を次の出力する手段と
    を有する変化量制限手段
    を具えたことを特徴とする請求項10又は11記載の方位角計測方法。
  13. 前記フィルタ工程は、
    フィルタに新たに入力されたデータが、特定領域内に存在するか否かを判断する工程と、
    前記新たに入力されたデータが、前記特定領域外に存在すると判断したとき、該特定領域外となるまでの連続して特定領域内に存在するときのデータの平均値又は中央値を計算し、該計算により得られた値を補正データとして出力すると共に、前記連続して特定領域内に存在するときのデータを破棄し、前記特定領域を前記新たに入力されたデータに基づいて再設定する工程と
    を有する領域内平均化工程
    を具えたことを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の方位角計測方法。
  14. 前記フィルタ工程は、
    フィルタに新たに入力されたデータが、特定領域内に存在するか否かを判断する工程と、
    前記新たに入力されたデータが、前記特定領域内に存在すると判断したとき、該特定領域内のデータの平均値又は中央値を計算し、該計算により得られた値を補正データとして出力する工程と、
    前記新たに入力されたデータが前記特定領域内に存在しないと判断したとき、該新たに入力されたデータを出力し、前記特定領域内に存在する地磁気データを破棄し、前記特定領域を該新たに入力されたデータに基づいて再設定する工程と
    を有する領域内平均化工程
    を具えたことを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の方位角計測方法。
  15. 前記特定領域は、所定の中心点を中心とする閉じられた領域であり、該中心点は前記フィルタに新たに入力されたデータにより変化することを特徴とする請求項13又は14記載の方位角計測方法。
  16. 前記特定領域は、立方体又は18面体によって囲まれる領域であることを特徴とする請求項13ないし15のいずれかに記載の方位角計測方法。
  17. 前記フィルタ工程は、
    前記フィルタに新たに連続して入力された所定の個数N(ただし、Nは正の整数)のデータからなるデータ群の、所定の平面からの距離のばらつきが、所定の範囲内に存在するか否かを判断する工程と、
    前記距離のばらつきが所定の範囲内に存在すると判断したとき、前記所定の個数Nのデータからなるデータ群のうち、M番目(ただし、Mは正の整数)に古いデータを次の出力とする工程と
    を有する平面データ選択工程
    を具えたことを特徴とする請求項10ないし16のいずれかに記載の方位角計測方法。
  18. 前記平面データ選択工程は、
    前記所定の個数Nのデータからなるデータ群のうち、1番古いデータを次の出力とすることを特徴とする請求項17記載の方位角計測方法。
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