JP2010266214A - 異常磁気検出装置、磁気ジャイロ、電子コンパス - Google Patents

異常磁気検出装置、磁気ジャイロ、電子コンパス Download PDF

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義信 本蔵
Katsuhiko Tsuchida
克彦 土田
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Abstract

【課題】磁気センサに異常な磁気が作用した場合に警告を発することができる異常磁気検出装置と、それを用いた磁気ジャイロおよび電子コンパスを提供する。
【解決手段】互いに直交する3軸方向における、地磁気ベクトルの各ベクトル成分を検出する3軸磁気センサ21を備える。また、ベクトル成分から地磁気ベクトルの絶対値を算出する絶対値算出手段11を備える。また、地磁気ベクトルの絶対値から、予め定められた値よりも周波数が高い磁気高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出手段12を備える。さらに、磁気高周波数成分が予め定められた許容範囲を超えた場合に、3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断する磁気安定性判断手段13を備える。そして、3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断された場合に、警告信号を出力する警告信号出力手段14を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気センサに異常な磁気が作用した場合に警告を発することができる異常磁気検出装置と、それを用いた磁気ジャイロおよび電子コンパスに関する。
従来から、電子コンパスが知られている。この電子コンパスは磁気センサを備えており、この磁気センサを使って方位を求め、画面に表示する(下記特許文献1参照)。
一方、従来から磁気ジャイロが知られている。磁気ジャイロは、磁気センサとともに携帯端末等に収納され、磁気センサが検出する地磁気の時間的変化に基づいて、3次元空間内を回転運動する携帯端末等の角速度を検出する(下記特許文献2参照)。
特開2006−133154号公報 特開2008−224642号公報
しかしながら、磁気コンパスや磁気ジャイロは、図13に示すごとく、建物の中で正確に測定できないことがあった。すなわち、建物の中では壁90や柱91の中に鉄筋等が入っており、その周辺部93では磁界が均一でない。また、部屋の中央部94での磁界は均一であるものの、上記鉄筋等の影響を受けるため、屋外95で測定される地磁気と比較して、向きが変わっていることがある。
部屋の中央部94では、屋外95と比較して地磁気の向きが大きく変わっていない場合は、電子コンパスは正常に使用できるが、壁90や柱91の周辺部93では磁界が均一でないため、正確に使用できない。また、磁気ジャイロも、部屋の中央部94では正常に使用できるが、壁90や柱91の周辺部93では正常に使用できない。
また、電子コンパスと磁気ジャイロは屋外95でも使用可能であるが、自動車等が近傍を通過した場合は磁気が乱れるため、正常に使用できないことがある。
そのため、電子コンパスや磁気ジャイロのような、磁気センサを用いたアプリケーションで、異常な磁気を検出した場合に警告を発すること等ができる装置が望まれている。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、磁気センサに異常な磁気が作用した場合に警告を発することができる異常磁気検出装置と、それを用いた磁気ジャイロおよび電子コンパスを提供しようとするものである。
なお、本明細書における「地磁気」とは、図13に示す屋外95で検出されるような純粋な地磁気のみならず、室内94で検出されるような、建造物の影響を受けている地磁気も含む概念である。
本発明は、互いに直交する3軸方向における、地磁気ベクトルの各ベクトル成分を検出する3軸磁気センサと、
上記ベクトル成分から上記地磁気ベクトルの絶対値を算出するとともに、その算出結果を出力する絶対値算出手段と、
該絶対値算出手段による上記地磁気ベクトルの絶対値の出力信号から、予め定められた値よりも周波数が高い磁気高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出手段と、
上記磁気高周波数成分が予め定められた許容範囲を超えた場合に、上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断する磁気安定性判断手段と、
該磁気安定性判断手段により上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断された場合に、警告信号を出力する警告信号出力手段と、
を備えることを特徴とする異常磁気検出装置にある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
本発明では、互いに直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸)方向における、地磁気ベクトルM(t)の各ベクトル成分Mx(t)、My(t)、Mz(t)を、上記3軸磁気センサを用いて検出する。3軸磁気センサは、例えばマグネト・インピーダンスセンサ素子により構成することができる。そして、検出されたベクトル成分から下記式5
Figure 2010266214
を使うことにより、地磁気ベクトルM(t)の絶対値|M|(t)を算出する。
本発明では、上記地磁気ベクトルM(t)の絶対値|M|(t)を算出し、その算出結果から、予め定められた値よりも周波数が高い磁気高周波数成分Δ|M|(t)を抽出している。この磁気高周波数成分Δ|M|(t)を使うことにより、3軸磁気センサが異常磁気を検出したか否かを判断することができる。
すなわち、磁気高周波数成分Δ|M|(t)が予め定められた許容範囲を超えた場合に、3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと、上記磁気安定性判断手段により判断する。そして、上記警告信号出力手段から警告信号を出力する。
この警告信号は、後述する磁気ジャイロや磁気コンパス等のユーザインターフェースに送信される。磁気ジャイロは警告信号を受けた時、異常な磁気が検出されたため正確に機能していない旨を警告表示する。これにより、これらユーザインターフェースの正常な動作を保障することが可能になる。
以上のごとく、磁気センサに異常な磁気が作用した場合に警告を発することができる異常磁気検出装置を提供することができる。
実施例1における、異常磁気検出装置と磁気ベクトルM(t)、重力加速度ベクトルA(t)との関係を表す概念図。 実施例1における、マイコンのブロック図。 実施例1における、磁気高周波数成分の概念を説明するための図。 実施例1における、(A)|M|(t)および|M|LPF(t)の時間変化を表す図(B)磁気高周波数成分の時間変化を表す図。 実施例1における、ユーザが建造物の中に入った場合の(A)|M|(t)および|M|LPF(t)の時間変化を表す図(B)磁気高周波数成分の時間変化を表す図。 実施例1における、ROMに記憶されたプログラムのフローチャート。 実施例1における、図6に続くフローチャート。 実施例1における、図7に続くフローチャート。 実施例1における、図8に続くフローチャート。 実施例1における、地磁気ベクトルと、水平面と、伏角との関係を示す図。 実施例1における、(A)磁気ジャイロの原理を説明するための図(B)磁気ベクトルを回転面に投影した図。 実施例1における、異常磁気検出装置を電子コンパスに利用した場合の警告表示例。 実施例1における、屋外および建造物内での磁界の向きを表した図。
上述した本発明にける好ましい実施の形態につき説明する。
本発明(請求項1)において、上記絶対値算出手段の出力信号は、上記磁気高周波数成分と、該磁気高周波数成分よりも周波数が低い磁気低周波数成分とからなり、上記磁気高周波数成分抽出手段は、上記磁気低周波数成分のみを抽出可能なローパスフィルタを備え、上記絶対値算出手段の上記出力信号を上記ローパスフィルタで処理して上記磁気低周波数成分を抽出するとともに、該ローパスフィルタで処理していない未処理の上記出力信号から上記磁気低周波数成分を減算することにより、上記磁気高周波数成分を抽出することが好ましい(請求項2)。
この場合には、ローパスフィルタを用いることにより、高周波数成分抽出手段を簡単に構築することができる。このローパスフィルタには、専用の回路を用いてもよいし、マイコン等でデジタル的に処理を行うデジタルローパスフィルタを用いてもよい。
また、互いに直交する3軸方向における、重力加速度ベクトルの各ベクトル成分を計測する3軸加速度センサと、上記地磁気ベクトルと上記重力加速度ベクトルとから上記3軸磁気センサに作用する上記地磁気ベクトルの伏角を算出するとともに、その算出結果を出力する伏角算出手段とを備え、上記高周波数成分抽出手段は、上記伏角算出手段の出力信号から、予め定められた値よりも周波数が高い伏角高周波数成分を抽出するとともに、上記磁気安定性判断手段は、上記磁気高周波数成分と上記伏角高周波数成分とのいずれか一方が予め定められた許容範囲を超えた場合に、上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断することが好ましい(請求項3)。
この場合には、磁気高周波数成分Δ|M|(t)と、伏角高周波数成分Δα(t)との双方を用いて、異常な磁気を検出したか否かの判断を行うため、判断が正確になる。なお、ここで伏角α(t)とは、地磁気ベクトルM(t)と水平面とのなす角度であり、重力加速度ベクトルA(t)と地磁気ベクトルM(t)とから、下記式6により算出される角度である。
Figure 2010266214
また、上記絶対値算出手段は上記重力加速度ベクトルの絶対値をも算出するとともに、その算出結果を出力し、上記高周波数成分抽出手段は、上記絶対値算出手段による上記重力加速度ベクトルの絶対値の出力信号から、予め定められた値よりも周波数が高い加速度高周波数成分を抽出し、上記磁気安定性判断手段は、上記加速度高周波数成分と上記伏角高周波数成分と上記磁気高周波数成分とを指数化して比較し、上記加速度高周波数成分の指数が上記伏角高周波数成分の指数よりも大きい場合に、上記加速度高周波数成分の指数を選択し、さらに上記磁気高周波数成分の指数と上記加速度高周波数成分の指数の両者を比較し、値の小さい方を選択して上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断することが好ましい(請求項4)。
この場合には、3軸磁気センサが異常な磁気を検出したか否かをより正確に判断することが可能となる。
例えばエレベータ等に乗った場合は、重力加速度以外の加速度が検出されるため、伏角α(t)を正確に算出できない。このとき伏角高周波数成分Δα(t)を用いて磁気安定性を判断すると、判断が正確に行われなくなる。
しかし、伏角と加速度とを指数化して比較し、加速度の指数の方が相対的に大きい場合には加速度高周波数成分を選択し、さらに磁気高周波数成分の指数と加速度高周波数成分の指数の両者を比較し、値の小さい方を選択する構成にすると、不正確な値である伏角高周波数成分Δα(t)が使われないため、磁気センサが異常な磁気を検出したか否かを正確に判断することが可能となる。
また、上記磁気高周波数成分をΔ|M|(t)、上記伏角高周波数成分をΔα(t)、上記加速度高周波数成分をΔ|A|(t)とし、各定数a、b、c、S1、S2、S3(S1、S2、S3は0<S1<1、0<S2<1、0<S3<1を満たす値)を定めた場合、上記磁気安定性判断手段は、下記式1〜式3
Figure 2010266214
を用いて地磁気の安定度指数P_|M|(t)、伏角の安定度指数P_α(t)、加速度の安定度指数P_|A|(t)を求め、さらに下記式4
Figure 2010266214
を用いることにより、上記加速度の安定度指数P_|A|(t)が上記伏角の安定度指数P_α(t)よりも大きい場合には、上記加速度の安定度指数P_|A|(t)を選択し、さらに上記地磁気の安定度指数P_|M|(t)と上記加速度の安定度指数P_|A|(t)の両者を比較し、値の小さい方を全体の安定度指数P(t)として選択することが好ましい(請求項5)。
この場合には、異常な磁気が検出されたか否かの判断を、簡単なプログラムで確実に行うことが可能となる。
また、本発明の磁気ジャイロは、上記異常磁気検出装置と、上記3軸磁気センサにより検出される上記地磁気ベクトルの時間的な変化により、3次元空間内を回転運動する上記3軸磁気センサの角速度を検出する角速度検出部とを備え、上記異常磁気検出装置が上記警告信号を出力した場合に、上記角速度を正確に検出していないことを報知することを特徴とする(請求項6)。
磁気ジャイロは、例えば携帯電話等に3軸磁気センサとともに収納されるもので、ユーザが携帯電話を任意の方向に回転させた場合に、回転に伴う角速度を検出する装置である。ユーザが携帯電話を回転させると、3軸磁気センサにより検出される地磁気ベクトルが変化し、この時間的な変化によって角速度を算出する。磁気ジャイロを用いることにより、例えば、携帯電話を所定方向に回転した場合に、表示画面が切り替わる等の機能を持たせることが可能となる。
図13にて説明したごとく、部屋の中央部94や屋外95等の、磁界が均一な場所では磁気ジャイロを正確に使用することができものの、屋外95にて磁気ジャイロに車両が接近した場合や、柱や壁等の周辺部93に磁気ジャイロを接近させた場合では正確に動作しない。
しかし上記構成を採用すると、異常な磁気を検出した場合にユーザに報知することが可能となるため、磁気ジャイロの正常な動作を保証できる。
また、本発明の電子コンパスは、上記異常磁気検出装置と、上記地磁気ベクトルおよび上記重力加速度ベクトルを用いて地理上の方位を検出する方位検出部とを備え、上記異常磁気検出装置が上記警告信号を出力した場合に、上記方位を正確に検出できていないことを報知することを特徴とする(請求項7)。
図13で説明したごとく、電子コンパスは屋外95と、室内94であって地磁気の向きが屋外95と大きく変わらない場所で使用できる。この場合でも、電子コンパスに車両が接近したり、柱や壁の周辺部93に電子コンパスを接近させたりした場合には、磁界が乱れて正確に動作しなくなる。
しかし、上述の構成を採用すると、異常な磁気を検出した場合にユーザに報知することが可能となるため、電子コンパスの正常な動作を保証できる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる異常磁気検出装置につき、図1〜図13を用いて説明する。
図1に示すごとく、本例の異常磁気検出装置1は、携帯端末2に形成されている。この異常磁気検出手段1は、互いに直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸)方向における、地磁気ベクトルM(t)の各ベクトル成分Mx(t)、My(t)、Mz(t)を検出する3軸磁気センサ21を備える。また、ベクトル成分Mx(t)、My(t)、Mz(t)から地磁気ベクトルの絶対値|M|(t)を算出するとともに、その算出結果を出力する絶対値算出手段11を備える。
そして、絶対値算出手段11による地磁気ベクトルの絶対値の出力信号|M|(t)から、予め定められた値よりも周波数が高い磁気高周波数成分Δ|M|(t)を抽出する高周波数成分抽出手段12を備える。
さらに、磁気高周波数成分Δ|M|(t)が予め定められた許容範囲を超えた場合に、3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断する磁気安定性判断手段13を備える。そして、磁気安定性判断手段13により3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断された場合に、警告信号を出力する警告信号出力手段14を備える。
より詳細に説明する。図1に示すごとく、異常磁気検出装置1にはマイコン24が使われている。このマイコン24のブロック図を図2に示す。図示するごとく、マイコン24はCPU25と、ROM26と、RAM27と、I/O29と、これらを接続する接続ライン28とを備える。I/O29には3軸磁気センサ21と、3軸加速度センサ22と、表示装置23とが接続されている。また、ROM26にはプログラム26pが記憶されている。CPU25がこのプログラム26pを読み出して実行することにより、本発明の絶対値算出手段11、高周波数成分抽出手段12、磁気安定性判断手段13、警告信号出力手段14、伏角算出手段15、ローパスフィルタ30(デジタルローパスフィルタ)、角速度検出部40、方位検出部42が実現される。なお、上記手段等の一部を別のマイコンで処理することもできる。
次に、磁気高周波数成分Δ|M|(t)について説明する。図1に示すごとく、3軸磁気センサ21によって検出されたベクトル成分Mx(t)、My(t)、Mz(t)を合成すると地磁気ベクトルM(t)が得られる。
一方、携帯端末2は任意の方向を向くので、異常な磁気を検出しない限り、図3に示すごとく、図1に示す携帯端末センサ座標系XYZにおいては地磁気ベクトルM(t)の軌跡は原点を中心とする球になる。しかし、車両が近くを通過したり、柱や壁等に近づいたりした場合は、3軸磁気センサ21が異常な磁気M(t)を検知するため、ベクトルの軌跡が球から外れることになる。
図4(A)は、3軸磁気センサ21が検出した磁気ベクトルM(t)の絶対値|M|(t)と、それをローパスフィルタに通して得た磁気低周波数成分|M|LPF(t)との、時間変化を表すグラフである。柱や壁等に近づいて、3軸磁気センサ21が異常な磁気M(t)を検出した場合、図示するごとく、地磁気ベクトルの絶対値|M|(t)が比較的短い時間内(t2−t1)で大きく変化する。
一方、本例では、t2−t1が2秒よりも短い成分をローパスフィルタで除去している。つまり、|M|(t)のうち周波数が0.5Hz以上の成分を除去して|M|LPF(t)としている。そして、図4(B)に示すごとく、絶対値|M|(t)から磁気低周波数成分|M|LPF(t)を減算することにより、磁気高周波数成分Δ|M|(t)を求める。
そして、この磁気高周波数成分Δ|M|(t)が許容範囲±aを超えた場合に警告信号を発する。
なお、図4(A)、図4(B)の一点鎖線で表した部分は、地磁気ベクトルの絶対値|M|(t)が小さくなった場合を表している。
一方、異常磁気検出装置1を持つユーザが建物の中に入った場合は、図5(A)に示すグラフのようになる。建物の中では、上述したように鉄筋等の影響を受けているため、地磁気ベクトルの絶対値|M|(t)が屋外と異なっている場合がある。この場合、ユーザが建物の中に入ると、図示するごとく|M|(t)がM1からM2に変化し、ユーザが再び屋外に出るまで値がM1に戻らない。
この場合でも、図5(B)に示すごとく、地磁気ベクトルの絶対値|M|(t)から磁気低周波数成分|M|LPF(t)を減算して磁気高周波数成分Δ|M|(t)を求めると、図4(B)と同様のグラフになる。
次に、プログラム26pのフローチャートを図6〜図9に示す。プログラム26pを起動すると、まず3軸磁気センサ21からセンサ出力VMx(t),VMy(t),VMz(t)を取得し、3軸加速度センサ22からセンサ出力VAx(t),VAy(t),VAz(t)を取得する(ステップS1)。
次にステップS2に進み、3軸磁気センサ21のセンサ出力VMx(t),VMy(t),VMz(t)を磁気のベクトル成分Mx(t)、My(t)、Mz(t)に変換する。また、3軸加速度センサ22のセンサ出力VAx(t),VAy(t),VAz(t)を加速度のベクトル成分Ax(t),Ay(t),Az(t)に変換する。
次いでステップS3に進み、磁気ベクトルM(t)、重力加速度ベクトルA(t)の絶対値|M|(t)、|A|(t)および伏角α(t)を、図に示す数式を使って算出する。伏角α(t)は図10に示すごとく、水平面6と地磁気ベクトルM(t)とのなす角度である。この伏角α(t)を算出するには、まず重力加速度ベクトルA(t)と地磁気ベクトルM(t)とのなす角度xを求め、このxを90°から減算する。これにより、図6のステップS3に示す数式が得られる。
なお、ステップS3は本発明の絶対値算出手段11、伏角算出手段15が行う処理である。
ステップS3の後、ステップS4に進み、ローパスフィルタ30を用いて低周波数成分を抽出する。この処理では、上記絶対値算出手段11による磁気ベクトルの絶対値の出力信号|M|(t)と、重力加速度ベクトルの絶対値の出力信号|A|(t)と、伏角算出手段15の伏角の出力信号α(t)をローパスフィルタ30に通し、低周波数成分|M|LPF(t)、|A|LPF(t)、αLPF(t)を抽出する。なお、上述したように本例のローパスフィルタ30はCPU25が実行するデジタルローパスフィルタであり、上記低周波数成分はデジタル的に抽出される。
次にステップS5に進み、図に示す数式を用いて、磁気高周波数成分Δ|M|(t)、加速度高周波数成分Δ|A|(t)、伏角高周波数成分Δα(t)を算出する。
このように、ローパスフィルタにより処理されていない信号|M|(t)、|A|(t)、α(t)から、ローパスフィルタにより抽出された低周波数成分|M|LPF(t)、|A|LPF(t)、αLPF(t)を減算することにより、変化量、すなわち磁気高周波数成分Δ|M|(t)、加速度高周波数成分Δ|A|(t)、伏角高周波数成分Δα(t)を算出する。
なお、上記ステップS4,S5は、本発明の高周波数成分抽出手段12により実行される処理である。
次にステップS6に移り、地磁気の安定度指数P_|M|(t)、伏角の安定度指数P_α(t)、加速度の安定度指数P_|A|(t)を、図に示す数式を使って算出する。
ここでa,b,cは定数である。また、この数式は、上記式1〜式3の定数S1,S2,S3に1/2を代入したものである。
地磁気の安定度指数P_|M|(t)は、Δ|M|(t)=aの場合は0.5になる。また、Δ|M|(t)が0に近い場合、すなわち磁気が安定している場合は1に近い値をとる。さらに、Δ|M|(t)が±aを超える場合、すなわち磁気が不安定な場合は0に近い値をとる。
伏角の安定度指数P_α(t)も同様で、Δα(t)=bの場合は0.5になり、Δα(t)が0に近い場合は1に近い値をとる。また、磁気ベクトルの絶対値の出力信号|M|(t)が変わらなくても、例えば、部屋の床等に磁性体が埋まっている等で、伏角異常が生じ、磁気が不安定な状況において、Δα(t)が±bを超える場合は0に近い値をとる。
一方、加速度の安定度指数P_|A|(t)は、Δ|A|(t)=cの場合に0.5となる。また、Δ|A|(t)が±cの範囲内であって、0に近い場合、すなわち安定している場合は0に近づく。そして、Δ|A|(t)が±cを超える場合、すなわち不安定な場合は1に近づく。
このように、各安定度指数は0〜1までの値をとり、地磁気と加速度のセンサ出力が安定しているほど(P_|M|(t),P_α(t),P_|A|(t))=(1,1,0)に近づき、両方のセンサ出力ともに不安定なほど(0,0,1)に近づく。
ステップS6の後にステップS7に移り、上記各安定度指数P_|M|(t)、P_α(t)、P_|A|(t)のうちから1個の指数を選択して、全体の安定度指数P(t)を算出する。このとき、図に示す数式を用いる。
数式の意味を説明する。まず、各安定度指数P_|M|(t),P_α(t),P_|A|(t)のうち、P_α(t)とP_|A|(t)とを比較して、大きい方を選択する。例えば(P_α(t),P_|A|(t))=(1,0)ならば、P_α(t)を選択する。次に、その選択された方とP_|M|(t)とを比較して、小さい方を選択する。
例えば(P_|M|(t),P_α(t),P_|A|(t))=(0.90,0.95,0.10)ならば、先ずP_α(t)とP_|A|(t)とを比較して大きい方、すなわちP_α(t)が選択され、その後P_|M|(t)とP_α(t)とを比較して小さい方、すなわちP_|M|(t)が選択される。つまり、重力加速度ベクトルA(t)が安定していてP_|A|(t)が0に近い場合は、P_|M|(t)とP_α(t)とのうち値が小さい方、すなわち不安定な方が選択される。
このようにするのは、重力加速度ベクトルA(t)が安定している場合は、Δ|M|(t)とΔα(t)はどちらとも信頼できる値なので、これらを両方とも選択肢に入れることにより、全体の安定度指数P(t)をより正確に算出するためである。
また、(P_|M|(t),P_α(t),P_|A|(t))=(0.05,0.01,0.95)ならば、先ずP_α(t)とP_|A|(t)とを比較して大きい方、すなわちP_|A|(t)が選択され、その後P_|M|(t)とP_|A|(t)とを比較して小さい方、すなわちP_|M|(t)が選択される。つまり、重力加速度ベクトルA(t)が不安定でP_|A|(t)が1に近い場合は、P_α(t)を選択せず、P_|M|(t)をP(t)として選択する。
このようにするのは、重力加速度ベクトルA(t)が不安定な場合は運動加速度によって伏角高周波数成分Δα(t)が信頼できない値なので、P_α(t)を選択せず、主としてP_|M|(t)を用いることにより、全体の安定度指数P(t)の信頼度をより高めるためである。
次にステップS8に移り、全体の安定度指数P(t)が0.5より小さいか否かを判別する。ここでYesと判別された場合は、地磁気ベクトルM(t)若しくは伏角α(t)が不安定だと判定し、ステップS9に移る。ステップS9では、後述する磁気ジャイロや電子コンパス等のユーザインターフェースに警告信号を出力し、地磁気を正確に測定できていないことを表す警告表示等を表示させる。一方、ステップS8でNoと判別された場合は、地磁気ベクトルA(t)および伏角α(t)が安定していると判断し、警告信号を発しない。
なお、上記ステップS6〜S8は磁気安定性判断手段13により処理され、ステップS9は警告信号出力手段14により処理される。この処理を行うことで、Δ|M|(t)及びΔα(t)の異常判定の閾値をそれぞれa,bとし、かつP(t)を0〜1までの間で連続的に出力することができる。
また、図7のステップS4、S5に示すごとく、絶対値算出手段11の出力信号|M|(t)は、磁気高周波数成分Δ|M|(t)と、磁気高周波数成分Δ|M|(t)よりも周波数が低い磁気低周波数成分|M|LPF(t)とからなり、高周波数成分抽出手段12は、磁気低周波数成分|M|LPF(t)のみを抽出可能なローパスフィルタ30を備え、絶対値算出手段11の出力信号|M|(t)をローパスフィルタ30で処理して磁気低周波数成分|M|LPF(t)を抽出するとともに、ローパスフィルタ30で処理していない未処理の出力信号|M|(t)から磁気低周波数成分|M|LPF(t)を減算することにより、磁気高周波数成分Δ|M|(t)を抽出している。
なお、本例では、加速度高周波数成分Δ|A|(t)と伏角高周波数成分Δα(t)も同様に抽出している。すなわち、出力信号|A|(t)とα(t)をローパスフィルタ30で処理して加速度低周波数成分|A|LPF(t)、伏角低周波数成分αLPF(t)を算出し、ローパスフィルタ30で処理していない未処理の出力信号|A|(t)、α(t)から加速度低周波数成分|A|LPF(t)、伏角低周波数成分αLPF(t)を減算することにより、加速度高周波数Δ|A|(t)と伏角高周波数成分Δα(t)を抽出している。
また、図1〜図9に示すごとく、本例の異常磁気検出装置1は、互いに直交する3軸方向における、重力加速度ベクトルA(t)の各ベクトル成分Ax(t),Ay(t),Az(t)を計測する3軸加速度センサ22と、地磁気ベクトルM(t)と重力加速度ベクトルA(t)とから3軸磁気センサ21に作用する地磁気ベクトルM(t)の伏角α(t)を算出する(ステップS3参照)とともに、その算出結果を出力する伏角算出手段15とを備え、高周波数成分抽出手段12は、伏角算出手段15の出力信号α(t)から、予め定められた値よりも周波数が高い伏角高周波数成分Δα(t)を抽出する(ステップS5参照)とともに、磁気安定性判断手段13は、磁気高周波数成分Δ|M|(t)と伏角高周波数成分Δα(t)とのいずれか一方が予め定められた許容範囲(±a,±b:ステップS6参照)を超えた場合に、3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断している。
また図2〜図8に示すごとく、絶対値算出手段11は重力加速度ベクトルA(t)の絶対値|A|(t)をも算出するとともに、その算出結果を出力し、高周波数成分抽出手段12は、絶対値算出手段11による重力加速度ベクトルの絶対値の出力信号|A|(t)から、予め定められた値よりも周波数が高い加速度高周波数成分Δ|A|(t)を抽出し(ステップS5参照)、磁気安定性判断手段13は、加速度高周波数成分Δ|A|(t)と伏角高周波数成分Δα(t)と磁気高周波数成分Δ|M|(t)とを指数化して比較し、加速度高周波数成分Δ|A|(t)の指数P_|A|(t)が伏角高周波数成分の指数P_α(t)よりも大きい場合に、加速度高周波数成分の指数P_|A|(t)を選択し、さらに磁気高周波数成分の指数P_|M|(t)と加速度高周波数成分の指数P_|A|(t)の両者を比較し、値の小さい方を選択して3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断している(ステップS6、S7参照)。
また、図8、図9に示すごとく、磁気高周波数成分をΔ|M|(t)、伏角高周波数成分をΔα(t)、加速度高周波数成分をΔ|A|(t)とし、各定数a、b、c、S1、S2、S3(S1、S2、S3は0<S1<1、0<S2<1、0<S3<1を満たす値)を定めた場合、磁気安定性判断手段13は、下記式1〜式3
Figure 2010266214
を用いて地磁気の安定度指数P_|M|(t)、伏角の安定度指数P_α(t)、加速度の安定度指数P_|A|(t)を求め、さらに下記式4
Figure 2010266214
を用いることにより、加速度の安定度指数P_|A|(t)が伏角の安定度指数P_α(t)よりも大きい場合には、加速度の安定度指数P_|A|(t)を選択し、さらに地磁気の安定度指数P_|M|(t)と加速度の安定度指数P_|A|(t)の両者を比較し、値の小さい方を全体の安定度指数P(t)として選択する。
次に、磁気ジャイロ50について説明する。本例の磁気ジャイロ50は、図2に示すごとく、異常磁気検出装置1と、3軸磁気センサ21により検出される地磁気ベクトルM(t)の時間的な変化により、3次元空間内を回転運動する3軸磁気センサ21の角速度を検出する角速度検出部40とを備え、異常磁気検出装置1が警告信号を出力した場合に、角速度を正確に検出していないことを報知する。
より詳しくは、磁気ジャイロ50は携帯端末2内に構成され、ユーザが携帯端末2を回転させると、3軸磁気センサ21が地磁気の変化を検知し、回転に伴う角速度を検知する。例えば、携帯端末2を所定方向に回転させた場合に、携帯端末2の画面が切り替わるように構成することができる。
また、携帯端末2以外にも、例えばゲームのコントローラに用いてもよい。コントローラの回転速度や回転量に応じて、ゲーム中の回転対象物を回転させることができる。
図11(A)、図11(B)に、磁気ジャイロの原理を説明する。上述したように、3軸磁気センサ21により地磁気ベクトルM(t)を検出しており、携帯端末2等を一定の回転軸中心に一定方向に回転させると、M(t)の軌跡が求まる。この軌跡から、携帯端末2等の回転面Sを算出でき、さらに、回転軸Aを算出することができる。
さらに、図11(B)に示すごとく、地磁気ベクトルM(t)を例えば上記回転面Sに投影し、時間t2−t1間に回転した角度Δθから、角速度ωを算出することができる。
また、角速度を正確に計測できていない場合の報知方法としては、例えば携帯端末2の表示画面に警告表示したり、ブザーを鳴らしたりする方法を採用できる。
次に、電子コンパス51について説明する。本例の電子コンパス51は、図2に示すごとく、異常磁気検出装置1と、地磁気ベクトルM(t)および重力加速度ベクトルA(t)を用いて地理上の方位を検出する方位検出部42とを備え、異常磁気検出装置1が警告信号を出力した場合に、方位を正確に検出できていないことを報知する。
電子コンパス51は携帯端末2に組み込むことができ、例えば図12に示すごとく、方角を示す矢印7を表示画面23に表示させることができる。そして、携帯端末2を壁や柱等に近づけることにより、磁界が乱れた場合には、表示画面23に警告表示71を表示させることができる。
なお、ブザー(図示しない)を鳴らすことにより報知する方法を採用してもよい。
次に、本例の磁気検出装置1の作用効果について説明する。
本発明では、地磁気ベクトルM(t)の絶対値|M|(t)を算出し、その算出結果から、予め定められた値よりも周波数が高い磁気高周波数成分Δ|M|(t)を抽出している。磁気高周波数成分Δ|M|(t)は、3軸磁気センサ21が検出した外乱磁気に相当するものである。この磁気高周波数成分Δ|M|(t)を使うことにより、3軸磁気センサ21が異常磁気を検出したか否かを判断することができる。
すなわち、磁気高周波数成分Δ|M|(t)が予め定められた許容範囲を超えた場合に、3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと、磁気安定性判断手段13により判断する。そして、警告信号出力手段14から警告信号を出力する。
この警告信号は、磁気ジャイロ等を用いたユーザインターフェースや磁気コンパス等に送信される。磁気ジャイロは警告信号を受けた時、異常な磁気が検出されたため正確に機能していない旨を警告表示する。これにより、これらユーザインターフェースの正常な動作を保障することが可能になる。
また、図2、図7に示すごとく、高周波数成分抽出手段12は、ローパスフィルタ30を備え、ローパスフィルタ30により処理された信号|M|LPF(t)と、処理されていない信号|M|(t)とから、下記式
Δ|M|(t)=|M|(t)−|M|LPF(t)
を使うことにより、磁気高周波数成分Δ|M|(t)を算出する。
この場合には、ローパスフィルタ30を用いることにより、高周波数成分抽出手段12を簡単に構築することができる。
また、図8〜図9に示すごとく、磁気安定性判断手段13は、磁気高周波数成分Δ|M|(t)と、伏角高周波数成分Δα(t)とのいずれか一方が予め定められた範囲(±a,±b)を超えた場合に、3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断する。
この場合には、Δ|M|(t)と、Δα(t)との双方を、地磁気の安定性を判断する材料として用いるため、磁気安定性をより正確に算出することができる。
また、図6〜図9に示すごとく、絶対値算出手段11は重力加速度ベクトルの絶対値|A|(t)を算出し、磁気安定性判断手段13は、加速度高周波数成分Δ|A|(t)と伏角高周波数成分Δα(t)と磁気高周波数成分Δ|M|(t)とを指数化して比較し、加速度高周波数成分の指数P_|A|(t)が伏角高周波数成分の指数P_α(t)よりも大きい場合に、加速度高周波数成分の指数P_|A|(t)を選択し、さらに磁気高周波数成分の指数P_|M|(t)と加速度高周波数成分の指数P_|A|(t)の両者を比較し、値の小さい方を選択して3軸磁気センサ21が異常な磁気を検出したと判断している。
この場合には、3軸磁気センサが異常な磁気を検出したか否かをより正確に判断することが可能となる。
例えばエレベータ等に乗った場合は、重力加速度以外の加速度が検出されるため、伏角α(t)を正確に算出できない。このとき伏角高周波数成分Δα(t)を用いて磁気安定性を判断すると、判断が正確に行われなくなる。
しかし、伏角α(t)と加速度A(t)を指数化して比較し、加速度の指数P_|A|(t)の方が相対的に大きい場合には伏角高周波数成分Δα(t)を選択せず、磁気高周波数成分Δ|M|(t)が同時により不安定化していない限り、磁気高周波数成分Δ|M|(t)を用いる構成にすると、不正確な値である伏角高周波数成分Δα(t)が使われないため、磁気センサ21が異常な磁気を検出したか否かを正確に判断することが可能となる。
また、本例では、上記式1〜式4を用いることにより、全体の安定度指数P(t)を算出している。
この場合、加速度高周波数成分Δ|A|(t)が小さいときは磁気高周波数成分Δ|M|(t)と伏角高周波数成分Δα(t)とのいずれか一方を全体の安定度指数P(t)として選択し、加速度高周波数成分Δ|A|(t)が大きいときは伏角高周波数成分Δα(t)を選択せず、上述したように、主としてΔ|M|(t)をP(t)として選択する処理を、簡単なプログラムで実現することができる。
また、本例の磁気ジャイロ50は、異常磁気検出装置1から警告信号が発せられた場合に、角速度を正確に検知できていないことを報知する。
この場合には、磁気ジャイロ50の動作を保障できる。
また、本例の電子コンパス51は、異常磁気検出装置1から警告信号が発せられた場合に、方位を正確に検知できていないことを報知する。
この場合いは、電子コンパス51の動作を保証できる。
以上のごとく、本例によれば、磁気センサに異常な磁気が作用した場合に警告を発することができる異常磁気検出装置と、それを用いた磁気ジャイロおよび電子コンパスを提供することができる。
1 異常磁気検出装置
11 絶対値算出手段
12 高周波数成分抽出手段
13 磁気安定性判断手段
14 警告信号出力手段
15 伏角算出手段
21 3軸磁気センサ
22 3軸加速度センサ
30 ローパスフィルタ
|M|(t) 地磁気ベクトルの絶対値
|A|(t) 重力加速度ベクトルの絶対値
α(t) 伏角
Δ|M|(t) 磁気高周波数成分
Δ|A|(t) 加速度高周波数成分
Δα(t) 伏角高周波数成分

Claims (7)

  1. 互いに直交する3軸方向における、地磁気ベクトルの各ベクトル成分を検出する3軸磁気センサと、
    上記ベクトル成分から上記地磁気ベクトルの絶対値を算出するとともに、その算出結果を出力する絶対値算出手段と、
    該絶対値算出手段による上記地磁気ベクトルの絶対値の出力信号から、予め定められた値よりも周波数が高い磁気高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出手段と、
    上記磁気高周波数成分が予め定められた許容範囲を超えた場合に、上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断する磁気安定性判断手段と、
    該磁気安定性判断手段により上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断された場合に、警告信号を出力する警告信号出力手段と、
    を備えることを特徴とする異常磁気検出装置。
  2. 請求項1において、上記絶対値算出手段の出力信号は、上記磁気高周波数成分と、該磁気高周波数成分よりも周波数が低い磁気低周波数成分とからなり、上記磁気高周波数成分抽出手段は、上記磁気低周波数成分のみを抽出可能なローパスフィルタを備え、上記絶対値算出手段の上記出力信号を上記ローパスフィルタで処理して上記磁気低周波数成分を抽出するとともに、該ローパスフィルタで処理していない未処理の上記出力信号から上記磁気低周波数成分を減算することにより、上記磁気高周波数成分を抽出することを特徴とする異常磁気検出装置。
  3. 請求項1または請求項2において、互いに直交する3軸方向における、重力加速度ベクトルの各ベクトル成分を計測する3軸加速度センサと、上記地磁気ベクトルと上記重力加速度ベクトルとから上記3軸磁気センサに作用する上記地磁気ベクトルの伏角を算出するとともに、その算出結果を出力する伏角算出手段とを備え、上記高周波数成分抽出手段は、上記伏角算出手段の出力信号から、予め定められた値よりも周波数が高い伏角高周波数成分を抽出するとともに、上記磁気安定性判断手段は、上記磁気高周波数成分と上記伏角高周波数成分とのいずれか一方が予め定められた許容範囲を超えた場合に、上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断することを特徴とする異常磁気検出装置。
  4. 請求項3において、上記絶対値算出手段は上記重力加速度ベクトルの絶対値をも算出するとともに、その算出結果を出力し、上記高周波数成分抽出手段は、上記絶対値算出手段による上記重力加速度ベクトルの絶対値の出力信号から、予め定められた値よりも周波数が高い加速度高周波数成分を抽出し、上記磁気安定性判断手段は、上記加速度高周波数成分と上記伏角高周波数成分と上記磁気高周波数成分とを指数化して比較し、上記加速度高周波数成分の指数が上記伏角高周波数成分の指数よりも大きい場合に、上記加速度高周波数成分の指数を選択し、さらに上記磁気高周波数成分の指数と上記加速度高周波数成分の指数の両者を比較し、値の小さい方を選択して上記3軸磁気センサが異常な磁気を検出したと判断することを特徴とする異常磁気検出装置。
  5. 請求項4において、上記磁気高周波数成分をΔ|M|(t)、上記伏角高周波数成分をΔα(t)、上記加速度高周波数成分をΔ|A|(t)とし、各定数a、b、c、S1、S2、S3(S1、S2、S3は0<S1<1、0<S2<1、0<S3<1を満たす値)を定めた場合、上記磁気安定性判断手段は、下記式1〜式3
    Figure 2010266214
    を用いて地磁気の安定度指数P_|M|(t)、伏角の安定度指数P_α(t)、加速度の安定度指数P_|A|(t)を求め、さらに下記式4
    Figure 2010266214
    を用いることにより、上記加速度の安定度指数P_|A|(t)が上記伏角の安定度指数P_α(t)よりも大きい場合には、上記加速度の安定度指数P_|A|(t)を選択し、さらに上記地磁気の安定度指数P_|M|(t)と上記加速度の安定度指数P_|A|(t)の両者を比較し、値の小さい方を全体の安定度指数P(t)として選択することを特徴とする異常磁気検出装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項の異常磁気検出装置と、上記3軸磁気センサにより検出される上記地磁気ベクトルの時間的な変化により、3次元空間内を回転運動する上記3軸磁気センサの角速度を検出する角速度検出部とを備え、上記異常磁気検出装置が上記警告信号を出力した場合に、上記角速度を正確に検出していないことを報知することを特徴とする磁気ジャイロ。
  7. 請求項3〜請求項5のいずれか1項の異常磁気検出装置と、上記地磁気ベクトルおよび上記重力加速度ベクトルを用いて地理上の方位を検出する方位検出部とを備え、上記異常磁気検出装置が上記警告信号を出力した場合に、上記方位を正確に検出できていないことを報知することを特徴とする電子コンパス。
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