JP2010271030A - 冷凍システム - Google Patents

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Takahiro Yamaguchi
貴弘 山口
Mitsushi Kawai
満嗣 河合
Tadashi Nishimura
忠史 西村
Keisuke Tanimoto
啓介 谷本
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Abstract

【課題】蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路と、圧縮機構の入口から圧縮機構の出口へ向かって流れる冷媒回路の冷媒を冷却するための冷却機構とを備えた冷凍システムにおいて、室外空気の温度が高い場合の冷却運転の運転効率を向上させる。
【解決手段】冷凍システム(10)は、補助冷凍装置(11)と冷却機構(47)とを備えている。補助冷凍装置(11)は、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として、吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルを行う。冷却機構(47)では、冷却運転中に、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、補助冷凍装置(11)を用いて冷却される。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍システムに関するものである。
従来より、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍システムが知られている。この種の冷凍システムには、冷媒回路において圧縮機構の入口から圧縮機構の出口へ向かう冷媒を冷却するための冷却機構を備えているものがある。
例えば、特許文献1の図11には、この種の冷凍システムとして、第1圧縮部と第2圧縮部とからなる圧縮機構を備えた冷凍装置が開示されている。この冷凍装置では、第1圧縮部で圧縮された冷媒が第2圧縮部で更に圧縮される。第1圧縮部の吸入口は圧縮機構の入口を構成し、第2圧縮部の吐出口は圧縮機構の出口を構成する。そして、この冷凍装置は、第1圧縮部から第2圧縮部へ向かう冷媒を冷却するための中間冷却器を備えている。中間冷却器では、第1圧縮部から第2圧縮部へ向かう冷媒が、外気等の相手方物質との熱交換により冷却される。
特開2009−30840号公報
ところで、圧縮機構の入口から圧縮機構の出口へ向かって流れる冷媒回路の冷媒を冷却するための冷却機構を備えた従来の冷凍システムでは、室外空気により冷媒を冷却するので、冷却後の冷媒の温度が室外空気よりも低い温度にならない。このため、室外空気の温度が比較的高い条件の冷却運転では、冷却後の冷媒の温度がそれほど低くならない。従って、冷媒の冷却によって圧縮機構の入力(入力電力)をそれほど低減させることができず、運転効率をそれほど改善できない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路と、圧縮機構の入口から圧縮機構の出口へ向かって流れる冷媒回路の冷媒を冷却するための冷却機構とを備えた冷凍システムにおいて、室外空気の温度が高い場合の冷却運転の運転効率を向上させることにある。
第1の発明は、圧縮機構(38,39)と熱源側熱交換器(42)と利用側熱交換器(43)とが接続されて、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(36)を備え、上記熱源側熱交換器(42)が放熱器として動作して上記利用側熱交換器(43)が蒸発器として動作する冷却運転を実行可能な冷凍システム(10)を対象とする。そして、この冷凍システム(10)は、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルを行う補助冷凍装置(11)と、上記冷却運転中に上記圧縮機構(38,39)の入口から上記圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、上記補助冷凍装置(11)を用いて冷却するための冷却機構(47)とを備えている。
第1の発明では、熱源側熱交換器(42)が放熱器として動作して利用側熱交換器(43)が蒸発器として動作する冷却運転が行われる。この冷却運転では、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒が、補助冷凍装置(11)を用いて冷却される。補助冷凍装置(11)は、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として、吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルを行う。冷媒回路(36)の冷媒は、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記圧縮機構(38,39)が、該圧縮機構(38,39)の入口から吸入した冷媒を圧縮する低段側圧縮機(38)と、該低段側圧縮機(38)で圧縮された冷媒を圧縮して上記圧縮機構(38,39)の出口から吐出する高段側圧縮機(39)とを備える一方、上記冷却機構(47)は、上記冷却運転中に上記低段側圧縮機(38)から上記高段側圧縮機(39)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、上記補助冷凍装置(11)を用いて冷却する。
第2の発明では、冷却運転中に低段側圧縮機(38)から高段側圧縮機(39)へ向かう冷媒が、補助冷凍装置(11)を用いて冷却される。高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒は、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記熱源側熱交換器(42)では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる一方、上記補助冷凍装置(11)は、太陽熱を熱源として吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルを行う。
第3の発明では、冷却運転中に、熱源側熱交換器(42)を流れる冷媒が室外空気によって冷却される。このため、冷媒回路(36)では、室外空気の温度が高くなると、冷凍サイクルの高圧圧力が上昇し、運転効率(成績係数)が低下するおそれがある。一方、太陽熱を熱源として吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルを行う補助冷凍装置(11)は、室外空気の温度が高くなる夏期に、大きな冷却能力を発揮する。この第3の発明では、室外空気の温度が高くなる場合に冷媒回路(36)の運転効率が低下するおそれがあるので、室外空気の温度が高くなる夏期に補助冷凍装置(11)が大きな冷却能力を発揮するようにしている。
第4の発明は、上記第1乃至第3の何れか1つの発明において、上記冷却運転中に上記熱源側熱交換器(42)から上記利用側熱交換器(43)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、上記補助冷凍装置(11)を用いて冷却するための補助冷却機構(49)を備えている。
第4の発明では、冷却運転中に、熱源側熱交換器(42)から利用側熱交換器(43)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒が、補助冷凍装置(11)を用いて冷却される。冷却運転中に利用側熱交換器(43)へ向かう冷媒は、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。
第5の発明は、上記第1乃至第4の何れか1つの発明において、上記圧縮機構(38,39)が、上記冷却運転中に、吸入した冷媒を該冷媒の臨界圧力以上の圧力に圧縮する。
第5の発明では、冷却運転中に、冷凍サイクルの高圧圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍サイクル(以下、「超臨界冷凍サイクル」という。)が行われる。冷却運転中は、超臨界冷凍サイクルが行われる冷媒回路(36)の冷媒のうち、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒が、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。
本発明では、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒が、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。冷媒回路(36)の冷媒は、少ないエネルギーで生成される冷熱によって冷却される。また、吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルは、室外空気の温度が比較的高くなる場合(例えば、室外空気の温度が35℃以上になる場合)であっても、太陽熱又は排熱を熱源として、室外空気に比べて低い温度(例えば、10℃以下の温度)に、冷媒を冷却することが可能である。このため、室外空気の温度が比較的高くなる場合であっても、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を比較的低い温度に冷却することができる。その結果、圧縮機構(38,39)の入力を十分に低減させることが可能となる。以上より、本発明によれば、室外空気の温度が比較的高くなる場合でも、少ないエネルギーで圧縮機構(38,39)の入力を低減させることができるので、室外空気の温度が比較的高くなる場合の冷却運転の運転効率を向上させることができる。
また、上記第2の発明では、高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒が、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。室外空気の温度が比較的高くなる場合でも、高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒は比較的低い温度に冷却される。このため、室外空気の温度が比較的高くなる場合でも、高段側圧縮機(39)の入力を低減させることができ、冷却運転の運転効率を向上させることができる。
また、上記第3の発明では、室外空気の温度が高くなる場合に冷媒回路(36)の運転効率が低下するおそれがあるので、室外空気の温度が高くなる夏期に補助冷凍装置(11)が大きな冷却能力を発揮するようにしている。圧縮機構(38,39)の入力は、室外空気の温度が比較的高くなる夏期に大きく低減される。このため、室外空気の温度が高くなる夏期の冷却運転の運転効率をさらに向上させることができる。
また、上記第4の発明では、冷却運転中に利用側熱交換器(43)へ向かう冷媒が、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。利用側熱交換器(43)の入口のエンタルピーは、室外空気の温度が高くなる場合であっても低下させることが可能である。このため、室外空気の温度が比較的高くなる場合の冷却運転の運転効率をさらに向上させることができる。
また、上記第5の発明では、冷却運転中に、超臨界冷凍サイクルが行われる冷媒回路(36)の冷媒のうち、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒が、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。ここで、超臨界冷凍サイクルでは、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒を冷却しなければ、圧縮機構(38,39)の入力がかなり大きくなる。他方、冷凍サイクルの高圧圧力が冷媒の臨界圧力よりも低くなる蒸気圧縮式冷凍サイクル(以下、「亜臨界冷凍サイクル」という。)では、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒を冷却しなくても、圧縮機構(38,39)の入力はそれほど大きくならない。この第5の発明では、圧縮機構(38,39)の入力を低減させる必要性が高い超臨界冷凍サイクルが行われる冷媒回路(36)の冷媒が、太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として生成される冷熱によって冷却される。このため、冷却運転中の圧縮機構(38,39)の入力を大きく低減させることができ、冷却運転の運転効率を大きく向上させることができる。
実施形態1の冷凍システムの概略構成図である。 実施形態1の第2冷凍装置の概略構成図である。 実施形態1の冷凍システムにおいて第1冷凍装置が冷房運転を行う場合の冷媒の流れを示す概略構成図である。 実施形態2の第1冷凍装置の概略構成図である。 実施形態2の圧縮ユニットの縦断面図である。 実施形態2の固定スクロールの固定側本体部材を示す横断面図である。 第1変形例の第2冷凍装置の概略構成図である。 第2変形例の第2冷凍装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明に係る冷凍システム(10)の一例である。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。
−冷凍システムの全体構成−
本実施形態1の冷凍システム(10)は、図1に示すように、圧縮式冷凍装置により構成された第1冷凍装置(35)と、吸収式冷凍装置により構成された第2冷凍装置(11)と、太陽熱集熱装置(59)と、貯湯タンク(70)とを備えている。第2冷凍装置(11)は、補助冷凍装置を構成している。
第1冷凍装置(35)は、冷房運転(冷却運転)と暖房運転を実行可能な空気調和装置である。第1冷凍装置(35)は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(36)を備えている。冷媒回路(36)には、冷媒として二酸化炭素が充填されている。冷媒回路(36)では、冷凍サイクルの高圧圧力が二酸化炭素の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルが行われる。また、冷媒回路(36)は、低段側圧縮機(38)と高段側圧縮機(39)とによって二段圧縮冷凍サイクルを行うように構成されている。低段側圧縮機(38)と高段側圧縮機(39)は、圧縮機構を構成している。
冷媒回路(36)には、低段側圧縮機(38)から高段側圧縮機(39)へ向かう冷媒を冷却するための中間冷却器(47)と、冷房運転中に室外熱交換器(42)から室内熱交換器(43)へ向かう冷媒を冷却するための補助熱交換器(49)とが設けられている。なお、第1冷凍装置(35)についての詳細は後述する。
第2冷凍装置(11)は、吸収式冷凍サイクルを行うように構成されている。第2冷凍装置(11)には、再生器(13)に温熱を供給するための温熱搬送回路(24)と、蒸発器(15)で得られた冷熱を取り出すための冷熱搬送回路(25)とが接続されている。温熱搬送回路(24)と冷熱搬送回路(25)のそれぞれには、熱を搬送する流体として水が流通する。なお、第2冷凍装置(11)についての詳細は後述する。
太陽熱集熱装置(59)は、集熱パネル(60)と熱交換部(64)とが接続された集熱側回路(62)を備えている。集熱側回路(62)では、集熱パネル(60)と熱交換部(64)との間を作動流体が自然循環する。熱交換部(64)は、集熱タンク(61)内に設けられている。集熱パネル(60)では、太陽熱によって作動流体が加熱される。熱交換部(64)では、太陽熱によって加熱された作動流体によって、集熱タンク(61)内の水が加熱される。集熱タンク(61)には、太陽熱から得た温熱が貯められる。集熱タンク(61)には、温熱搬送回路(24)が接続されている。
貯湯タンク(70)は、温水を貯めるための密閉容器により構成されている。貯湯タンク(70)には、市水を貯湯タンク(70)に供給するための入水配管(76)と、風呂場や台所等の利用側に延びる給湯配管(75)とが接続されている。
また、貯湯タンク(70)には、第1貯湯ポンプ(73)が設けられた第1貯湯回路(71)が接続されている。第1貯湯回路(71)は、温熱搬送回路(24)に接続されている。第1貯湯回路(71)では、貯湯タンク(70)の下部から流出した水が集熱タンク(61)に向かって流れ、集熱タンク(61)から流出した温水が貯湯タンク(70)の上部に向かって流れる。また、貯湯タンク(70)には、第2貯湯ポンプ(74)及び加熱用熱交換器(53)が設けられた第2貯湯回路(72)が接続されている。第2貯湯回路(72)では、貯湯タンク(70)の下部から流出した水が加熱用熱交換器(53)で冷媒回路(36)の高圧冷媒によって加熱され、加熱用熱交換器(53)で加熱された温水が貯湯タンク(70)に戻る。貯湯タンク(70)には、太陽熱集熱装置(59)で得られた温熱と、加熱用熱交換器(53)で得られた温熱とが貯められる。
温熱搬送回路(24)には、ポンプ容量を変更可能に構成された温熱搬送ポンプ(29)が設けられている。温熱搬送ポンプ(29)の運転が行われると、集熱タンク(61)の温水が、温熱搬送回路(24)を通じて第2冷凍装置(11)の再生器(13)に供給される。
冷熱搬送回路(25)は、中間冷却器(47)に接続された第1分岐回路(26)と、補助熱交換器(49)に接続された第2分岐回路(27)とを備えている。冷熱搬送回路(25)では、中間冷却器(47)と補助熱交換器(49)が互いに並列に接続されている。冷熱搬送回路(25)には、ポンプ容量を変更可能に構成された冷熱搬送ポンプ(28)が設けられている。冷熱搬送ポンプ(28)の運転が行われると、第2冷凍装置(11)の蒸発器(15)で冷却された冷水が、冷熱搬送回路(25)を通じて、中間冷却器(47)及び補助熱交換器(49)に供給される。
−第1冷凍装置の構成−
第1冷凍装置(35)は、上述したように、二酸化炭素が充填された冷媒回路(36)を備えている。冷媒回路(36)には、圧縮ユニット(37)と室外熱交換器(42)と室内熱交換器(43)と補助熱交換器(49)と第1膨張弁(44)と第2膨張弁(45)とが接続されている。室外熱交換器(42)は熱源側熱交換器を構成している。室内熱交換器(43)は利用側熱交換器を構成している。
圧縮ユニット(37)は、低段側圧縮機(38)及び高段側圧縮機(39)を備え、二段圧縮を行うように構成されている。低段側圧縮機(38)及び高段側圧縮機(39)は、共に、容積型の流体機械(例えば、ロータリ式流体機械)により構成されている。低段側圧縮機(38)及び高段側圧縮機(39)には、電動機(40)から延びる駆動軸が連結されている。電動機(40)の接続端子には、インバータが接続されている。電動機(40)には、インバータを介して電力が供給される。インバータの出力周波数を変更すると、電動機(40)の回転速度が変更され、低段側圧縮機(38)及び高段側圧縮機(39)の回転速度が変更され、圧縮ユニット(37)の運転容量が変更される。なお、低段側圧縮機(38)と高段側圧縮機(39)と電動機(40)は、密閉容器状のケーシング(41)に収容されている。
なお、低段側圧縮機(38)と高段側圧縮機(39)が、別々の圧縮ユニットに設けられていても良い。冷媒回路(36)には、低段側圧縮機(38)と該低段側圧縮機(38)を収容するケーシングとを備える低段側の圧縮ユニットと、高段側圧縮機(39)と該高段側圧縮機(39)を収容するケーシングとを備える高段側の圧縮ユニットとが直列に接続される。
低段側圧縮機(38)の吸入口は、低圧ガス管を介して、四路切換弁(46)の第2ポートに接続されている。低段側圧縮機(38)の吸入口は、圧縮機構(38,39)の入口を構成している。低段側圧縮機(38)の吐出口は、中間連絡管(48)を介して、高段側圧縮機(39)の吸入口に接続されている。高段側圧縮機(39)の吐出口は、高圧ガス管を介して、四路切換弁(46)の第1ポートに接続されている。高段側圧縮機(39)の吐出口は、圧縮機構(38,39)の出口を構成している。中間連絡管(48)には、上述した中間冷却器(47)が設けられている。
室外熱交換器(42)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室外熱交換器(42)では、室外熱交換器(42)の近傍に設けられた室外ファン(50)によって送られる室外空気と冷媒との間で熱交換が行われる。室外ファン(50)は、風量を複数段階に調節することができるように構成されている。室外熱交換器(42)の一端は、四路切換弁(46)の第3ポート(P3)に接続されている。室外熱交換器(42)の他端には、室内熱交換器(43)に延びる液配管(66)が接続されている。この液配管(66)には、室外熱交換器(42)側から順番に、補助熱交換器(49)と第1膨張弁(44)と第2膨張弁(45)とが設けられている。
室内熱交換器(43)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室内熱交換器(43)では、室内熱交換器(43)の近傍に設けられた室内ファン(51)によって送られる室内空気と冷媒との間で熱交換が行われる。室内ファン(51)は、風量を複数段階に調節することができるように構成されている。室内熱交換器(43)の一端は、四路切換弁(46)の第4ポート(P4)に接続されている。室内熱交換器(43)の他端には、液配管(66)が接続されている。
第1膨張弁(44)及び第2膨張弁(45)は、共に開度可変の電動膨張弁により構成されている。また、四路切換弁(46)は、第1ポートと第3ポートが互いに連通して第2ポートと第4ポートが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートが互いに連通して第2ポートと第3ポートが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とが切り換え可能に構成されている。
中間冷却器(47)は、プレート式熱交換器により構成されている。中間冷却器(47)は、中間連絡管(48)に接続された第1管路(55)と、冷熱搬送回路(25)の第1分岐回路(26)に接続された第2管路(56)とを備えている。中間冷却器(47)では、第1管路(55)の冷媒と第2管路(56)の冷水との間で熱交換が行われる。その結果、圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒が、第2冷凍装置(11)で冷却された流体によって冷却される。本実施形態1では、低段側圧縮機(38)から高段側圧縮機(39)へ向かう中間圧の冷媒が、第2冷凍装置(11)の蒸発器(15)から供給された冷水によって冷却される。中間冷却器(47)は、冷却運転中に圧縮機構(38,39)の入口から圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、第2冷凍装置(11)で冷却された流体によって冷却するための冷却機構を構成している。
補助熱交換器(49)は、プレート式熱交換器により構成されている。補助熱交換器(49)は、液配管(66)に接続された第1管路(57)と、冷熱搬送回路(25)の第2分岐回路(27)に接続された第2管路(58)とを備えている。補助熱交換器(49)では、第1管路(57)の冷媒と第2管路(58)の冷水との間で熱交換が行われる。補助熱交換器(49)は、冷房運転中に用いられる。補助熱交換器(49)では、冷房運転中に、室外熱交換器(42)から室内熱交換器(43)へ向かう冷媒が、第2冷凍装置(11)の蒸発器(15)から供給された冷水によって冷却される。補助熱交換器(49)は、冷却運転中に室外熱交換器(42)から室内熱交換器(43)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、第2冷凍装置(11)を用いて冷却するための補助冷却機構を構成している。
加熱用熱交換器(53)は、プレート式熱交換器により構成されている。加熱用熱交換器(53)は、圧縮ユニット(37)から吐出された冷媒の一部が流れる高圧分岐管(52)に接続された第1管路(68)と、第2貯湯回路(72)に接続された第2管路(69)とを備えている。加熱用熱交換器(53)では、第1管路(68)の冷媒と第2管路(69)の水との間で熱交換が行われる。加熱用熱交換器(53)では、高圧分岐管(52)に設けられた分岐側膨張弁(54)が開状態に設定されると共に、第2貯湯ポンプ(74)の運転が行われると、第2貯湯回路(72)の水が、高圧分岐管(52)を流れる高圧冷媒によって加熱される。
−第2冷凍装置の構成−
第2冷凍装置(11)は、単効用の空冷吸収式冷凍装置により構成されている。なお、第2冷凍装置(11)は、水冷吸収式冷凍装置により構成してもよいし、二重効用の吸収式冷凍装置により構成してもよい。
第2冷凍装置(11)は、図2に示すように、吸収器(12)と再生器(13)と溶液熱交換器(16)とが接続された第1回路(30)と、凝縮器(14)と蒸発器(15)とが接続された第2回路(31)とを備えている。なお、本実施形態1では、吸収溶液(吸収剤)として臭化リチウム水溶液が用いられ、冷媒として水が用いられている。
第1回路(30)は、吸収器(12)と再生器(13)と溶液熱交換器(16)とが溶液配管によって接続されることによって構成されている。第1回路(30)では、再生器(13)の下流に気液分離器(18)が設けられている。また、吸収器(12)の上流には、吸収器(12)側から順番に、溶液ポンプ(20)と過冷却熱交換器(17)とが設けられている。溶液ポンプ(20)は、ポンプ容量を変更可能に構成されている。
吸収器(12)は、気液分離器(18)の底部から流出した吸収溶液が流れる吸収管路(81)と、蒸発器(15)で蒸発したガス冷媒(水蒸気)を吸収管路(81)へ導入するための冷媒導入管路(82)とを備え、冷媒導入管路(82)から導入されたガス冷媒が、吸収管路(81)で吸収溶液と混合されて吸収溶液に吸収されるように構成されている。吸収管路(81)の入口端には、溶液ポンプ(20)から延びる溶液配管が接続されている。吸収管路(81)の出口端には、溶液熱交換器(16)に延びる溶液配管が接続されている。また、冷媒導入管路(82)の入口端は、蒸発器(15)から延びる冷媒配管が接続されている。冷媒導入管路(82)の出口端は、吸収管路(81)内に開口している。
本実施形態1では、吸収器(12)が、エジェクターにより構成されている。吸収管路(81)には、流路面積が狭くなる絞り部(83)が形成されている。絞り部(83)には、冷媒導入管路(82)の出口端が開口している。吸収器(12)では、絞り部(83)によって生じる圧力差を利用して、冷媒導入管路(82)のガス冷媒が吸収管路(81)に吸引される。そして、吸収管路(81)に吸引されたガス冷媒が、吸収管路(81)の吸収溶液と混合されて、吸収溶液に吸収される。その結果、ガス冷媒を吸収した吸収溶液が、吸収管路(81)から流出する。
再生器(13)は、吸収器(12)から供給された吸収溶液が流れる再生管路(84)と、吸収溶液を加熱するための温水が流れる加熱管路(85)とを備え、再生管路(84)の吸収溶液が加熱管路(85)の温水によって加熱されるように構成されている。再生管路(84)の入口端には、溶液熱交換器(16)から延びる溶液配管が接続されている。再生管路(84)の出口端には、気液分離器(18)に延びる溶液配管が接続されている。また、加熱管路(85)の両端には、太陽熱集熱装置(59)から延びる温熱搬送回路(24)が接続されている。
本実施形態1では、再生器(13)が、二重管式熱交換器により構成されている。なお、再生器(13)としては、二重管式熱交換器の他に、プレート式熱交換器やシェルアンドチューブ式熱交換器を用いることができる。再生器(13)では、再生管路(84)の吸収溶液が、太陽熱集熱装置(59)から供給された加熱管路(85)の温水によって加熱される。一方、加熱管路(85)の温水は、再生管路(84)の吸収溶液によって冷却される。加熱管路(85)を通過した水は、太陽熱集熱装置(59)に戻る。
気液分離器(18)は、密閉容器により構成されている。気液分離器(18)の頂部には、再生管路(84)から延びる溶液配管と、凝縮器(14)に延びる冷媒配管とが接続されている。また、気液分離器(18)の底部には、溶液熱交換器(16)に延びる溶液配管が接続されている。気液分離器(18)では、吸収溶液とガス冷媒とが分離した状態になる。気液分離器(18)内の吸収溶液は、底部に接続する溶液配管を通じて、溶液熱交換器(16)に供給される。一方、気液分離器(18)内のガス冷媒は、冷媒配管を通じて、凝縮器(14)に供給される。
溶液熱交換器(16)は、プレート式熱交換器により構成されている。溶液熱交換器(16)は、気液分離器(18)から流出した吸収溶液が流れる高温側管路(87)と、吸収管路(81)から流出した吸収溶液が流れる低温側管路(88)とを備えている。溶液熱交換器(16)では、高温側管路(87)の吸収溶液と低温側管路(88)の吸収溶液との間で熱交換が行われる。溶液熱交換器(16)では、高温側管路(87)の吸収溶液によって低温側管路(88)の吸収溶液が加熱される。
過冷却熱交換器(17)は、高温側管路(87)から流出した吸収溶液を冷却するための熱交換器である。過冷却熱交換器(17)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。過冷却熱交換器(17)では、過冷却熱交換器(17)の近傍に設けられた冷却用ファン(23)によって送られる空気と冷媒との間で熱交換が行われる。なお、冷却用ファン(23)は、風量を複数段階に調節することができるように構成されている。
第2回路(31)は、凝縮器(14)と蒸発器(15)とが冷媒配管によって接続されることによって構成されている。第2回路(31)では、凝縮器(14)と蒸発器(15)との間に、貯留タンク(19)と流量調節弁(21)とが設けられている。流量調節弁(21)は、開度可変の電動膨張弁により構成されている。
凝縮器(14)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。凝縮器(14)の入口端には、気液分離器(18)の頂部から延びる冷媒配管が接続されている。凝縮器(14)の出口端には、貯留タンク(19)に延びる冷媒配管が接続されている。凝縮器(14)では、凝縮器(14)の近傍に設けられた凝縮用ファン(22)によって送られる空気と冷媒との間で熱交換が行われる。なお、凝縮用ファン(22)は、風量を複数段階に調節することができるように構成されている。
蒸発器(15)は、凝縮器(14)で凝縮した液冷媒が流れる蒸発管路(90)と、蒸発管路(90)の冷媒によって冷却される水が流れる被冷却管路(91)とを備え、蒸発管路(90)の液冷媒が被冷却管路(91)の水から吸熱して蒸発するように構成されている。蒸発管路(90)の入口端には、貯留タンク(19)から延びる冷媒配管が接続されている。蒸発管路(90)の出口端には、吸収器(12)に延びる冷媒配管が接続されている。また、被冷却管路(91)の両端には、冷熱搬送回路(25)が接続されている。
本実施形態1では、蒸発器(15)が、二重管式熱交換器により構成されている。なお、蒸発器(15)としては、二重管式熱交換器の他に、プレート式熱交換器やシェルアンドチューブ式熱交換器を用いることができる。蒸発器(15)では、蒸発管路(90)の液冷媒が、中間冷却器(47)及び補助熱交換器(49)で加熱された被冷却管路(91)の水から吸熱して蒸発する。一方、被冷却管路(91)の水は、蒸発管路(90)の吸収溶液によって冷却される。被冷却管路(91)を通過した冷水は、中間冷却器(47)及び補助熱交換器(49)へ供給される。
貯留タンク(19)は、密閉容器により構成されている。貯留タンク(19)は、凝縮器(14)で凝縮した液冷媒を貯留するためのものである。貯留タンク(19)の頂部には、凝縮器(14)から延びる冷媒配管が接続されている。貯留タンク(19)の底部には、蒸発管路(90)に延びる冷媒配管が接続されている。
−冷凍システムの運転動作−
本実施形態1の冷凍システム(10)の運転動作について説明する。以下では、まず第2冷凍装置(11)の運転動作について説明し、続いて第1冷凍装置(35)の運転動作について説明する。
第2冷凍装置(11)の運転は、第1冷凍装置(35)の運転開始に伴って開始される。また、第2冷凍装置(11)の運転中は、温熱搬送ポンプ(29)の運転が行われ、太陽熱集熱装置(59)の集熱タンク(61)内の温水が、温熱搬送回路(24)を通じて再生器(13)へ供給される。また、第2冷凍装置(11)の運転中は、冷熱搬送ポンプ(28)の運転が行われ、冷媒回路(36)で加熱された水が、冷熱搬送回路(25)を通じて蒸発器(15)へ送られる。
第2冷凍装置(11)の第1回路(30)では、吸収管路(81)で、吸収溶液が蒸発器(15)で蒸発したガス冷媒を吸収する。ガス冷媒を吸収した吸収溶液は、溶液ポンプ(20)によって加圧されて再生管路(84)へ供給される。再生管路(84)へ向かう吸収溶液は、再生器(13)の上流の溶液熱交換器(16)で、気液分離器(18)から流出した吸収溶液によって加熱される。吸収溶液は、溶液熱交換器(16)で昇温して再生管路(84)に流入する。
再生管路(84)では、集熱タンク(61)から供給された加熱管路(85)の温水によって、吸収溶液が加熱される。再生管路(84)で加熱された吸収溶液は、気液分離器(18)に流入する。気液分離器(18)では、吸収溶液とガス冷媒とが分離した状態になる。気液分離器(18)から流出した吸収溶液は、溶液熱交換器(16)において、再生管路(84)へ向かう吸収溶液によって冷却され、過冷却熱交換器(17)において、冷却用ファン(23)が供給する空気によってさらに冷却される。冷却用ファン(23)によって冷却された吸収溶液は、吸収管路(81)で、再び蒸発器(15)で蒸発したガス冷媒を吸収する。
また、第2回路(31)では、凝縮器(14)において、気液分離器(18)から流入したガス冷媒が、凝縮用ファン(22)が供給する空気に放熱して凝縮する。凝縮器(14)で凝縮した液冷媒は、貯留タンク(19)を経て、蒸発管路(90)に流入する。蒸発管路(90)では、冷媒回路(36)で加熱された被冷却管路(91)の水から液冷媒が吸熱して蒸発する。蒸発器(15)では、被冷却管路(91)の水が冷媒によって冷却される。被冷却管路(91)で冷却された冷水は、中間冷却器(47)及び補助熱交換器(49)に供給される。
続いて、第1冷凍装置(35)の運転動作について説明する。第1冷凍装置(35)は、冷房運転(冷却運転)と暖房運転とを実行可能である。冷房運転では、図3に示すように、四路切換弁(46)が第1状態に設定される。そして、この状態で圧縮ユニット(37)を運転すると、冷媒回路(36)では室外熱交換器(42)が放熱器として動作して室内熱交換器(43)が蒸発器として動作する冷凍サイクルが行われる。なお、冷房運転中は、例えば、室内熱交換器(43)から流出した冷媒の過熱度が所定の目標値になるように、第2膨張弁(45)の開度が調節される。
具体的に、室内熱交換器(43)で蒸発した冷媒は、低段側圧縮機(38)に吸入されて圧縮される。低段側圧縮機(38)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(47)において、第2冷凍装置(11)の蒸発器(15)で冷却された冷水によって冷却される。高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒の温度は、中間冷却器(47)で低下する。本実施形態1では、高段側圧縮機(39)に吸入される中間圧冷媒が、太陽熱によって生成された冷熱によって冷却される。中間冷却器(47)を通過した冷媒は、高段側圧縮機(39)に吸入されて圧縮される。
高段側圧縮機(39)から吐出された冷媒は、室外熱交換器(42)で室外空気に放熱して冷却される。室外熱交換器(42)で放熱した冷媒は、補助熱交換器(49)に流入する。補助熱交換器(49)では、室外熱交換器(42)で冷却された冷媒が、第2冷凍装置(11)の蒸発器(15)で冷却された冷水によってさらに冷却される。本実施形態1では、室内熱交換器(43)に向かう高圧冷媒が、太陽熱によって生成された冷熱によって冷却される。
補助熱交換器(49)を通過した冷媒は、第2膨張弁(45)で低圧圧力に減圧される。第2膨張弁(45)で減圧された冷媒は、室内熱交換器(43)で室内空気から吸熱して蒸発する。室内熱交換器(43)で蒸発した冷媒は、低段側圧縮機(38)に吸入されて圧縮される。
暖房運転では、四路切換弁(46)が第2状態に設定される。そして、この状態で圧縮ユニット(37)を運転すると、冷媒回路(36)では室外熱交換器(42)が蒸発器とした動作して室内熱交換器(43)が放熱器として動作する冷凍サイクルが行われる。なお、暖房運転中は、例えば、室外熱交換器(42)から流出した冷媒の過熱度が所定の目標値になるように、第1膨張弁(44)の開度が調節される。
具体的に、室外熱交換器(42)で蒸発した冷媒は、低段側圧縮機(38)に吸入されて圧縮される。低段側圧縮機(38)で圧縮された冷媒は、高段側圧縮機(39)でさらにて圧縮される。高段側圧縮機(39)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(43)で室内空気に放熱して冷却される。室内熱交換器(43)で放熱した冷媒は、室外熱交換器(42)で室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(42)で蒸発した冷媒は、低段側圧縮機(38)に吸入されて圧縮される。
−コントローラの動作−
本実施形態1に係る冷凍システム(10)は、制御手段を構成するコントローラ(80)を備えている。
コントローラ(80)は、蒸発管路(90)から流出した冷媒の過熱度が所定の目標値となるように、流量調節弁(21)の開度を調節するように構成されている。具体的に、コントローラ(80)は、ガス側温度センサ(100)の計測温度から液側温度センサ(99)の計測温度を引いた値が目標値(例えば、5℃)になるように、流量調節弁(21)の開度を調節する。
ここで、室内熱交換器(43)における冷却負荷が増加して、コントローラ(80)が圧縮ユニット(37)の運転容量(運転周波数)を増加させると、冷媒回路(36)における冷媒の循環量が増加し、蒸発器(15)における冷却負荷が増加する。そして、蒸発器(15)における冷却負荷が増加すると、蒸発器(15)における冷媒の吸熱量が増加し、蒸発器(15)から流出した冷媒の過熱度が大きくなろうとする。この場合、コントローラ(80)は、蒸発器(15)に供給される液冷媒の流量が増えるように、流量調節弁(21)の開度を拡大する。
一方、室内熱交換器(43)における冷却負荷が減少して、コントローラ(80)が圧縮ユニット(37)の運転容量を低減させると、冷媒回路(36)における冷媒の循環量が減少し、蒸発器(15)における冷却負荷が減少する。そして、蒸発器(15)における冷却負荷が減少すると、蒸発器(15)における冷媒の吸熱量が減少し、蒸発器(15)から流出した冷媒の過熱度が小さくなろうとする。この場合、コントローラ(80)は、蒸発器(15)に供給される液冷媒の流量が減るように、流量調節弁(21)の開度を縮小する。
また、コントローラ(80)は、溶液ポンプ(20)の運転容量を調節するように構成されている。コントローラ(80)は、圧縮ユニット(37)の運転容量に連動させて溶液ポンプ(20)の運転容量を調節するように構成されている。コントローラ(80)は、圧縮ユニット(37)の運転容量が大きくなるほど、溶液ポンプ(20)を大きな運転容量を調節する。なお、コントローラ(80)は、圧縮ユニット(37)を停止する場合に、圧縮ユニット(37)の停止の時点から所定の時間だけ、溶液ポンプ(20)の運転を継続させてもよい。これにより、貯留タンク(19)に貯まる液冷媒の量が増加する。
なお、溶液ポンプ(20)の制御として、下記のような制御であってもよい。
コントローラ(80)は、圧縮ユニット(37)を最低容量よりも大きい運転容量に設定している第1運転状態では、溶液ポンプ(20)の運転容量を制御可能な範囲の高容量領域(例えば、最大容量)に設定する。また、コントローラ(80)は、圧縮ユニット(37)を最低容量に設定している第2運転状態では、第1運転状態よりも低い運転容量(例えば、最低容量)に溶液ポンプ(20)を設定する。第2運転状態では、集熱タンク(61)等に蓄えられる温熱量が増加する。
また、コントローラ(80)は、冷房運転中に、補助熱交換器(49)を通過した冷媒の温度が所定の目標温度になるように、溶液ポンプ(20)の運転容量(第2冷凍装置(11)の冷却能力)と第2膨張弁(45)の開度とを調節する温度一定制御を行ってもよい。また、コントローラ(80)は、冷房運転中に、補助熱交換器(49)を通過した冷媒の圧力が所定の目標圧力になるように、溶液ポンプ(20)の運転容量(第2冷凍装置(11)の冷却能力)と第2膨張弁(45)の開度を調節する圧力一定制御を行ってもよい。
また、コントローラ(80)は、再生器(13)へ供給される温熱量(加熱入力)が比較的少ない運転状態だけ、温度一定制御又は圧力一定制御を行ってもよい。その場合、コントローラ(80)は、再生器(13)へ供給される温熱量(加熱入力)が比較的多い運転状態では、溶液ポンプ(20)の運転容量を制御可能な範囲の高容量領域(例えば、最大容量)に設定する。また、加熱入力ではなく貯湯タンク(70)に蓄えられた温熱量(蓄熱残量)に基づいて、制御を切り換えてもよい。つまり、コントローラ(80)は、蓄熱残量が比較的少ない運転状態では、温度一定制御又は圧力一定制御を行い、蓄熱残量が比較的多い運転状態では、溶液ポンプ(20)の運転容量を制御可能な範囲の高容量領域(例えば、最大容量)に設定する。
−実施形態1の効果−
本実施形態1では、中間冷却器(47)において、太陽熱を熱源として生成された冷熱によって、高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒が冷却される。つまり、少ないエネルギーで生成された冷熱によって、高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒が冷却される。また、吸収式冷凍サイクルでは、中間冷却器(47)へ供給する流体を、太陽熱を熱源として高温条件の室外空気(例えば、35℃以上の室外空気)に比べて低い温度(例えば、10℃以下の温度)に冷却することが可能である。第1冷凍装置(35)の冷却運転中に、第2冷凍装置(11)は、室外空気の温度が比較的高くなる場合であっても、比較的低い温度の冷水を中間冷却器(47)へ供給することが可能である。このため、室外空気の温度が比較的高くなる場合であっても、高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒の温度を十分に低下させることができ、高段側圧縮機(39)の入力を十分に低減させることができる。以上より、本実施形態1によれば、室外空気の温度が高くなる場合に高段側圧縮機(39)の入力を少ないエネルギーで低減させることができるので、室外空気の温度が高くなる場合の冷房運転の運転効率を向上させることができる。
また、本実施形態1では、室外空気の温度が高くなる場合に第1冷凍装置(35)の運転効率が低下するおそれがあるので、室外空気の温度が高くなる夏期に第2冷凍装置(11)が大きな冷却能力を発揮するようにしている。高段側圧縮機(39)の入力は、室外空気の温度が比較的高くなる夏期に大きく低減される。このため、室外空気の温度が高くなる夏期の冷房運転の運転効率をさらに向上させることができる。
また、本実施形態1では、補助熱交換器(49)において、室外熱交換器(42)で室外空気によって冷却された冷媒が、第2冷凍装置(11)で冷却された冷水によってさらに冷却される。冷房運転中に、室内熱交換器(43)へ向かう高圧冷媒の温度は、補助熱交換器(49)でさらに低下する。ここで、室内熱交換器(43)へ向かう高圧冷媒を室外空気だけで冷却する場合は、高圧冷媒を室外空気よりも低い温度に冷却することができない。このため、超臨界冷凍サイクルでは、室外空気の温度が高くなるほど、室内熱交換器(43)へ向かう高圧冷媒の温度が高くなる。その結果、室内熱交換器(43)の入口のエンタルピーが大きくなり、冷凍サイクルの成績係数(COP)が低下する。それに対して、本実施形態1では、室外空気の温度が高くなる場合に、補助熱交換器(49)によって、室内熱交換器(43)へ向かう高圧冷媒の温度を室外空気よりも低くすることが可能である。特に、冷房運転中に室内熱交換器(43)へ向かう冷媒は、太陽熱を熱源として生成された冷熱によって冷却される。このため、室外空気の温度が高くなる夏期に、室内熱交換器(43)へ向かう高圧冷媒の温度を大きく低下させることができ、室内熱交換器(43)の入口のエンタルピーを小さくすることができる。このため、室外空気の温度が高くなる夏期の冷房運転の運転効率をさらに向上させることができる。
また、本実施形態1では、高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒を低い温度に低下させる必要性が高い超臨界冷凍サイクルが行われる第1冷凍装置(35)において、高段側圧縮機(39)に吸入される冷媒が、太陽熱を熱源として生成された冷熱によって冷却される。このため、室外空気の温度が高くなる場合の冷房運転の運転効率をさらに向上させることができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態2は、第1冷凍装置(35)の構成が上記実施形態1とは異なっている。以下では、実施形態1とは異なる点について説明する。
本実施形態2の第1冷凍装置(35)は、図4に示すように、一台の室外ユニット(129)と、二台の室内ユニット(101a,101b)とを備えている。なお、室内ユニット(101a,101b)の台数は、単なる一例であって、一台でもよく、また三台以上であってもよい。
室外ユニット(129)には、室外回路(119)が設けられている。各室内ユニット(101a,101b)には、室内回路(98a,98b)が一つずつ設けられている。第1冷凍装置(35)では、室外回路(119)と各室内回路(98a,98b)を液側連絡配管(127)及びガス側連絡配管(128)で接続することによって、冷媒回路(36)が形成されている。この冷媒回路(36)において、各室内回路(98a,98b)は、互いに並列に配置されている。
室外回路(119)には、圧縮ユニット(37)と、熱源側熱交換器を構成する室外熱交換器(42)と、電動膨張弁により構成された室外膨張弁(118)と、四路切換弁(46)とが接続されている。室外回路(119)において、圧縮ユニット(37)は、その吐出管(33)が四路切換弁(46)の第1のポートに接続され、その吸入管(32)が四路切換弁(46)の第2のポートに接続されている。室外熱交換器(42)は、その一端が四路切換弁(46)の第3のポートに接続され、その他端が室外膨張弁(118)の一端に接続されている。室外膨張弁(118)の他端は、室外回路(119)の液側端に接続されている。四路切換弁(46)の第4のポートは、室外回路(119)のガス側端に接続されている。
圧縮ユニット(37)の詳細な構造は後述する。ここでは、圧縮ユニット(37)の概要を説明する。圧縮ユニット(37)は、スクロール式の流体機械により構成された圧縮機(34)と、圧縮機(34)を駆動する電動機(40)と、圧縮機(34)及び電動機(40)を収容する密閉容器状のケーシング(41)とを備えている。圧縮ユニット(37)には、ケーシング(41)内の底部に形成された油溜まりの冷凍機油(即ち、潤滑油)を冷却して圧縮機(34)へ送るための油用冷却器(96)が接続されている。
油用冷却器(96)は、プレート式熱交換器により構成されている。油用冷却器(96)は、冷凍機油が流れる第1管路(136)と、第2冷凍装置(11)で冷却された冷水が流れる第2管路(137)とを備えている。第1管路(136)は、一端が圧縮ユニット(37)のケーシング(41)の底部の油溜まりに連通し、他端が圧縮ユニット(37)の駆動軸(110)に形成された軸内通路(105)に連通している。一方、第2管路(137)は、冷熱搬送回路(25)に接続されている。油用冷却器(96)では、第1管路(136)の冷凍機油が第2管路(137)の冷水によって冷却される。
四路切換弁(46)は、第1ポートが第3ポートに連通し且つ第2ポートが第4ポートに連通する第1状態(図4に実線で示す状態)と、第1ポートが第4ポートに連通し且つ第2ポートが第3ポートに連通する第2状態(図4に破線で示す状態)とに切り換わる。また、
各室内回路(98a,98b)には、利用側熱交換器を構成する室内熱交換器(43a,43b)と、電動膨張弁により構成された室内膨張弁(97a,97b)とが一つずつ接続されている。各室内回路(98a,98b)では、そのガス側端から液側端に向かって順に、室内熱交換器(43a,43b)と室内膨張弁(97a,97b)が直列に配置されている。各室内回路(98a,98b)は、その液側端が液側連絡配管(127)を介して室外回路(119)の液側端に接続され、そのガス側端がガス側連絡配管(128)を介して室外回路(119)のガス側端に接続されている。
室外ユニット(129)には、室外ファン(50)が設けられている。室外ファン(50)は、室外熱交換器(42)へ室外空気を供給するためのものである。つまり、室外ファン(50)を運転すると、室外ユニット(129)へ吸い込まれた室外空気が室外熱交換器(42)を通過する。また、各室内ユニット(101a,101b)には、室内ファン(51a,51b)が一つずつ設けられている。室内ファン(51a,51b)は、室内熱交換器(43a,43b)へ室内空気を供給するためのものである。つまり、室内ファン(51a,51b)を運転すると、室内ユニット(101a,101b)へ吸い込まれた室内空気が室内熱交換器(43a,43b)を通過する。
〈圧縮ユニット〉
圧縮ユニット(37)の全体構成について、図5を参照しながら説明する。
圧縮ユニット(37)は、縦長円筒形の密閉容器状に形成されたケーシング(41)を備えている。ケーシング(41)の内部空間には、圧縮機構を構成する圧縮機(34)と、駆動軸(110)と、電動機(40)と、油ポンプ(120)とが収容されている。ケーシング(41)の内部空間では、その上部に圧縮機(34)が配置され、圧縮機(34)の下方に電動機(40)が配置されている。
ケーシング(41)には、吸入管(32)と、吐出管(33)とが設けられている。吸入管(32)の一端は、圧縮機(34)に接続されている。一方、吐出管(33)の一端は、ケーシング(41)の内部空間における圧縮機(34)と電動機(40)の間の部分に開口している。また、ケーシング(41)には、油導出管(114)と油導入管(115)とが設けられている。油導出管(114)及び油導入管(115)については後述する。
駆動軸(110)は、主軸部(111)と、偏心部(112)とを備えている。偏心部(112)は、主軸部(111)の上端面に突設されており、その中心軸が主軸部(111)の中心軸に対して偏心している。
駆動軸(110)には、軸内通路(105)と、上側分岐通路(106)と、下側分岐通路(107)とが形成されている。軸内通路(105)は、主軸部(111)の中心軸に沿って延び、その一端が駆動軸(110)の下端面に開口し、その他端が駆動軸(110)の上端面(偏心部(112)の上端面)に開口している。上側分岐通路(106)は、その一端が軸内通路(105)に連通し、その他端が主軸部(111)の外周面に開口している。下側分岐通路(107)は、その一端が軸内通路(105)に連通し、その他端が下端軸部の外周面に開口している。
油ポンプ(120)は、下部軸受部材(113)の下面に取り付けられている。この油ポンプ(120)は、容積型ポンプの一種であるトロコイドポンプである。油ポンプ(120)は、駆動軸(110)から伝達された動力により駆動される。駆動軸(110)が回転すると、油ポンプ(120)は、吸入口から内部の流体室へ冷凍機油を吸い込み、流体室の冷凍機油を吐出口から吐出する。
圧縮機(34)は、図5に示すように、固定スクロール(121)と、旋回スクロール(122)と、ハウジング部材(126)とを備えている。圧縮機(34)では、ハウジング部材(126)の上に固定スクロール(121)が載置され、固定スクロール(121)とハウジング部材(126)によって囲まれた空間に旋回スクロール(122)が収容されている。
ハウジング部材(126)は、その外周面がケーシング(41)の内周面に固定されている。また、ハウジング部材(126)の上面には、環状に延びる環状溝(77)が形成されている。ハウジング部材(126)の上面では、環状溝(77)の内側に内側シールリング(116)が設けられ、環状溝(77)の外側に外側シールリング(117)が設けられている。
固定スクロール(121)は、固定側本体部材(131)と、固定側背面部材(135)とを備えている。また、固定側本体部材(131)は、固定側平板部(132)と、固定側ラップ(133)と、外周部(134)とを備えている。
固定側平板部(132)は、概ね円板状に形成されている。固定側ラップ(133)は、固定側平板部(132)の前面(図5における下面)に立設されている。図6に示すように、固定側ラップ(133)は、固定側平板部(132)の中心付近から外周側へ向かって渦巻き状に延びる壁状に形成されている。外周部(134)は、肉厚の円筒状に形成されており、固定側平板部(132)の周縁部分から図5における下方へ延びている。
固定側本体部材(131)は、固定側ラップ(133)の先端(図5における下端)がハウジング部材(126)側を向く姿勢で、ハウジング部材(126)の上に載置されている。固定側本体部材(131)は、ボルト等によってハウジング部材(126)に固定されている。この状態において、固定スクロール(121)の外周部(134)の下面は、ハウジング部材(126)の外側縁部の上面に密着する。
固定側背面部材(135)は、概ね円板状に形成されている。固定側背面部材(135)は、固定側本体部材(131)の上に重ねられ、ボルトや接着剤等によって固定側本体部材(131)に固定されている。固定スクロール(121)では、固定側平板部(132)と固定側背面部材(135)とが、固定側鏡板部を構成している。
固定スクロール(121)には、吸入ポート(138)と、吐出ポート(139)とが形成されている。吸入ポート(138)は、外周部(134)をその径方向に貫通している。吸入ポート(138)には、吸入管(32)が挿入されている。一方、吐出ポート(139)は、固定側鏡板部の中央部に形成されている。吐出ポート(139)は、固定側背面部材(135)と固定側平板部(132)とを、それぞれの厚み方向へ貫通している。また、固定スクロール(121)には、圧縮ユニット(37)の停止中に吐出ポート(139)を塞ぐための逆止弁(125)が取り付けられている。
旋回スクロール(122)は、旋回側本体部材(151)と、旋回側背面部材(154)とを備えている。また、旋回側本体部材(151)は、旋回側平板部(152)と、旋回側ラップ(153)とを備えている。
旋回側平板部(152)は、概ね円板状に形成されている。旋回側ラップ(153)は、旋回側平板部(152)の前面(図5における上面)に立設されている。旋回側ラップ(153)は、旋回側平板部(152)の中心付近から外周側へ向かって渦巻き状に延びる壁状に形成されている。
旋回側背面部材(154)は、概ね円板状に形成されている。旋回スクロール(122)では、旋回側背面部材(154)の上に旋回側本体部材(151)が載置されている。旋回側背面部材(154)は、ボルトや接着剤等によって旋回側本体部材(151)に固定されている。旋回スクロール(122)では、旋回側平板部(152)と旋回側背面部材(154)とが、旋回側鏡板部を構成している。
旋回側背面部材(154)には、円筒凸部(155)が一体に形成されている。円筒凸部(155)には、軸受メタルが圧入されている。そして、この軸受メタルには、駆動軸(110)の偏心部(112)が挿入されている。また、円筒凸部(155)の内側では、駆動軸(110)の偏心部(112)の上端面の上側に、上端空間(166)が形成されている。
旋回スクロール(122)は、その旋回側ラップ(153)が固定スクロール(121)の固定側ラップ(133)と噛み合わされている。そして、固定スクロール(121)と旋回スクロール(122)の間には、圧縮室(123)が形成される。
また、旋回スクロール(122)は、ハウジング部材(126)上に載置されており、旋回側背面部材(154)の背面(図5における下面)が、ハウジング部材(126)における環状溝(77)の内側と外側とに摺接する。ハウジング部材(126)と旋回側背面部材(154)とが摺接する箇所は、内側シールリング(116)及び外側シールリング(117)によってシールされる。
旋回スクロール(122)とハウジング部材(126)との間には、オルダム継手(124)が設けられる。オルダム継手(124)は、旋回スクロール(122)とハウジング部材(126)の両方に対してスライド自在に係合し、旋回スクロール(122)の自転を規制する。
〈冷却用流体回路〉
圧縮ユニット(37)には、ケーシング(41)内の冷凍機油が冷却用流体として流通する冷却用流体回路(130)が設けられている。冷却用流体回路(130)は、油導入管(115)と、油導出管(114)と、軸内通路(105)と、上端空間(166)と、旋回側通路(160)と、環状溝(77)と、接続用通路(165)と、固定側通路(140)とにより構成されている。固定側通路(140)は固定スクロール(121)に形成され、旋回側通路(160)は旋回スクロール(122)に形成されている。
図5及び図6に示すように、固定スクロール(121)には、ラップ内通路(141)と、鏡板内通路(142)と、本体側連通路(145)と、導入通路(143)と、導出通路(144)とが形成されており、これらが固定側通路(140)を構成している。
ラップ内通路(141)及び鏡板内通路(142)は、固定側本体部材(131)に形成されている。ラップ内通路(141)は、固定側平板部(132)の背面に開口する比較的深くて幅の狭い溝状の通路であって、固定側平板部(132)から固定側ラップ(133)に亘って形成されている。このラップ内通路(141)は、固定側ラップ(133)に沿った渦巻き状に形成されている。一方、鏡板内通路(142)は、固定側平板部(132)の背面に開口する比較的浅くて幅の広い溝状の通路であって、固定側平板部(132)のみに形成されている。この鏡板内通路(142)は、ラップ内通路(141)に沿った渦巻き状に形成されている。ラップ内通路(141)及び鏡板内通路(142)は、固定側背面部材(135)によって覆われている。
本体側連通路(145)は、固定側本体部材(131)の外周部(134)に形成されている。本体側連通路(145)は、外周部(134)をその厚み方向へ貫通している。本体側連通路(145)は、その一端が後述する接続用通路(165)に接続され、その他端が導入通路(143)に接続されている。
導入通路(143)及び導出通路(144)は、固定側背面部材(135)に形成されている。導入通路(143)は、固定側本体部材(131)の背面に開口する本体側連通路(145)と、ラップ内通路(141)及び鏡板内通路(142)の最外周側の端部とを接続している。導出通路(144)は、その一端がラップ内通路(141)及び鏡板内通路(142)の最内周側の端部に連通し、その他端が固定側背面部材(135)の外周面に開口している。
図5に示すように、旋回スクロール(122)には、ラップ内通路(161)と、鏡板内通路(162)と、導入通路(163)と、導出通路(164)とが形成されており、これらが旋回側通路(160)を構成している。
ラップ内通路(161)及び鏡板内通路(162)は、旋回側本体部材(151)に形成されている。ラップ内通路(161)は、旋回側平板部(152)の背面に開口する比較的深くて幅の狭い溝状の通路であって、旋回側平板部(152)から旋回側ラップ(153)に亘って形成されている。このラップ内通路(161)は、旋回側ラップ(153)に沿った渦巻き状に形成されている。一方、鏡板内通路(162)は、旋回側平板部(152)の背面に開口する比較的浅くて幅の広い溝状の通路であって、旋回側平板部(152)のみに形成されている。この鏡板内通路(162)は、ラップ内通路(161)に沿った渦巻き状に形成されている。ラップ内通路(161)及び鏡板内通路(162)は、旋回側背面部材(154)によって覆われている。
導入通路(163)及び導出通路(164)は、旋回側背面部材(154)に形成されている。導入通路(163)は、上端空間(166)と、ラップ内通路(161)及び鏡板内通路(162)の最外周側の端部とを接続している。一方、導出通路(164)は、その一端がラップ内通路(161)及び鏡板内通路(162)の最内周側の端部に連通し、その他端が環状溝(77)に連通している。この導出通路(164)は、旋回スクロール(122)の公転中においても、旋回スクロール(122)の位置に拘わらず常に環状溝(77)と連通する。
ハウジング部材(126)には、接続用通路(165)が形成されている。この接続用通路(165)は、その一端が環状溝(77)の底面に開口し、その他端が本体側連通路(145)に接続されている。
上述したように、ケーシング(41)には、油導出管(114)と油導入管(115)とが設けられている(図5を参照)。油導出管(114)及び油導入管(115)は、ケーシング(41)の下部を貫通している。油導出管(114)は、その一端が油ポンプ(120)の吐出口に接続され、その他端が油用冷却器(96)の入口に接続されている。油導入管(115)は、その一端が油用冷却器(96)の出口に接続され、その他端が駆動軸(110)の軸内通路(105)に接続されている。
本実施形態2では、駆動軸(110)によって油ポンプ(120)が駆動されると、ケーシング(41)の底部の油溜まりの冷凍機油が、油導入管(115)を通じて油用冷却器(96)へ流入する。油用冷却器(96)では、第1管路(136)の冷凍機油が第2管路(137)の冷水により冷却される。油用冷却器(96)で冷却された冷凍機油は、油導出管(114)を通じて軸内通路(105)へ流入する。そして、軸内通路(105)を流れる冷凍機油は、その一部が上端空間(166)へ流入して旋回スクロール(122)の旋回側通路(160)へ流入する。なお、軸内通路(105)を流れる冷凍機油の一部は、駆動軸(110)の軸受や圧縮機(34)の摺動部分を潤滑するためにも利用される。
旋回側通路(160)へ流入した冷凍機油は、導入通路(163)を通過後にラップ内通路(161)と鏡板内通路(162)とに分配される。ラップ内通路(161)と鏡板内通路(162)に流入した冷凍機油は、それぞれの外周側の端部から内周側の端部へ向かって流れ、その間に旋回スクロール(122)から吸熱する。その後、冷凍機油は、導出通路(164)を通ってハウジング部材(126)の環状溝(77)へ流入する。環状溝(77)へ流入した冷凍機油は、接続用通路(165)を通って固定側通路(140)へ流入する。
固定側通路(140)へ流入した冷凍機油は、本体側連通路(145)と導入通路(143)を順に通過し、その後にラップ内通路(141)と鏡板内通路(142)とに分配される。ラップ内通路(141)と鏡板内通路(142)に流入した冷凍機油は、それぞれの外周側の端部から内周側の端部へ向かって流れ、その間に固定スクロール(121)から吸熱する。その後、冷凍機油は、導出通路(144)へ流入し、導出通路(144)の終端からケーシング(41)の内部空間へ流出する。導出通路(144)から流出した冷凍機油は、ケーシング(41)の底部へと流れ落ちてゆく。
本実施形態2では、油用冷却器(96)において第2冷凍装置(11)で冷却された冷水によって冷却された冷凍機油が、旋回スクロール(122)及び固定スクロール(121)から吸熱する。旋回スクロール(122)及び固定スクロール(121)は、第2冷凍装置(11)で得られた冷熱によって冷却される。その結果、圧縮機(34)において圧縮途中の冷媒(圧力が上昇している状態の冷媒)が冷却され、圧縮機(34)の入力が低減される。
本実施形態2では、油用冷却器(96)及び冷却用流体回路(130)が、圧縮機構(34)の入口から圧縮機構(34)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、第2冷凍装置(11)で冷却された流体によって冷却するための冷却機構を構成している。冷却機構(96,130)は、圧縮機構(34)の圧縮室(123)において圧縮途中の冷媒を第2冷凍装置(11)で冷却された流体によって冷却するための機構である。
−冷凍システムの運転動作−
本実施形態2の冷凍システム(10)の運転動作について説明する。以下では、第1冷凍装置(35)の運転動作について説明する。なお、第2冷凍装置(11)の運転動作は上記実施形態1と同じであるため説明は省略する。
まず、第1冷凍装置(35)の冷房運転について説明する。冷房運転では、四路切換弁(46)が第1状態に設定され、室外熱交換器(42)が放熱器として動作し、室内熱交換器(43a,43b)が蒸発器として動作する。
具体的に、各室内熱交換器(43a,43b)で蒸発した冷媒は、圧縮ユニット(37)の圧縮機(34)に吸入されて圧縮される。圧縮機(34)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(42)で室外空気に放熱して冷却され、その後に各室内回路(98a,98b)へ分配される。各室内回路(98a,98b)へ流入した冷媒は、室内膨張弁(97a,97b)を通過する際に減圧されてから室内熱交換器(43a,43b)へ流入し、室内空気から吸熱して蒸発する。各室内熱交換器(43a,43b)において蒸発した冷媒は、室外回路(119)へ戻って圧縮ユニット(37)に吸入される。なお、冷房運転中は、第2冷凍装置(11)の運転が行われ、第2冷凍装置(11)で得られた冷熱によって、圧縮機(34)において圧縮途中の冷媒が冷却される。
次に、第1冷凍装置(35)の暖房運転について説明する。暖房運転では、四路切換弁(46)が第2状態に設定され、室内熱交換器(43a,43b)が放熱器として動作し、室外熱交換器(42)が蒸発器として動作する。
具体的に、室外熱交換器(42)で蒸発した冷媒は、圧縮ユニット(37)の圧縮機(34)に吸入されて圧縮される。圧縮機(34)で圧縮された冷媒は、各室内回路(98a,98b)へ分配され、室内熱交換器(43a,43b)で室内空気へ放熱して冷却される。各室内回路(98a,98b)で放熱した冷媒は、室外回路(119)へ戻って室外膨張弁(118)を通過する際に減圧され、その後に室外熱交換器(42)で室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(42)において蒸発した冷媒は、圧縮ユニット(37)に吸入される。
−実施形態2の変形例1−
上記実施形態2について、圧縮ユニット(37)が、実施形態1と同様に、低段側圧縮機(38)と高段側圧縮機(39)とを備えていてもよい。油用冷却器(96)によって冷却された冷凍機油は、低段側圧縮機(38)と高段側圧縮機(39)に供給される。
また、実施形態1と同様に、低段側圧縮機(38)から高段側圧縮機(39)へ向かう冷媒回路(36)の冷媒を、第2冷凍装置(11)で冷却した流体により冷却するための中間冷却器(47)を設けてもよい。
また、実施形態1と同様に、冷房運転中に室外熱交換器(42)から各室内熱交換器(43a,43b)へ向かう冷媒回路(36)の冷媒を、第2冷凍装置(11)で冷却した流体により冷却するための補助熱交換器(49)を設けてもよい。
−実施形態2の変形例2−
上記実施形態2について、第2冷凍装置(11)で冷却された流体によって直接圧縮機(34)を冷却してもよい。例えば、固定スクロール(121)及び旋回スクロール(122)の内部の通路へ第2冷凍装置(11)で冷却された流体を流すことによって、固定スクロール(121)及び旋回スクロール(122)を冷却してもよい。
《その他の実施形態》
上記実施形態は、以下の変形例のように構成してもよい。
−第1変形例−
上記実施形態について、図7に示すように、第2冷凍装置(11)の吸収器(12)が、吸収溶液を密閉容器(92)内で散布することによって、吸入溶液に冷媒を吸収させるように構成されていてもよい。密閉容器(92)には、吸収熱を取り除くための冷却水が流れる配管(95)が配設されている。また、蒸発器(15)は、液冷媒を密閉容器(93)内で散布することによって、液冷媒が被冷却管路(91)の流体から吸熱して蒸発するように構成されている。蒸発器(15)の密閉容器(93)と吸収器(12)の密閉容器(93)とは、一体に形成されている。また、再生器(13)は、密閉容器(94)内に溜まった吸収溶液を、密閉容器(94)の下部に配設された加熱管路(85)の流体によって加熱するように構成されている。
−第2変形例−
第2冷凍装置(11)が、吸着式冷凍サイクルを行う吸着式冷凍装置により構成されていてもよい。図8に示すように、第2冷凍装置(11)は、第1吸着熱交換器(101)と第2吸着熱交換器(102)と凝縮器(103)と蒸発器(104)とを備えている。第2冷凍装置(11)では、第1吸着熱交換器(101)で再生行程が行われると同時に第2吸着熱交換器(102)で吸着行程が行われる第1動作と、第1吸着熱交換器(101)で吸着行程が行われると同時に第2吸着熱交換器(102)で再生行程が行われる第2動作とが交互に繰り返される。第1動作と第2動作とは、ダンパ(171,172,173,174)の開閉により切り換えられる。以下では、第1動作について説明する。第2動作は、第1吸着熱交換器(101)と第2吸着熱交換器(102)で動作が逆になる点が第1動作と異なるだけであるため、説明は省略する。
第1動作では、水蒸気を吸着した第1吸着熱交換器(101)の吸着剤が、集熱タンク(61)から供給された温水によって加熱される。その結果、第1吸着熱交換器(101)の吸着剤から水蒸気が脱離し、吸着剤が再生される。脱離した水蒸気は、凝縮器(103)において、第1冷却管(167)を流れる冷却水によって冷却されて凝縮する。凝縮器(103)で凝縮した水は、タンク(169)に落下し、液供給配管(170)を通じて蒸発器(104)に供給される。一方、第2吸着熱交換器(102)では、第2冷却管(168)を流れる冷却水によって吸着剤が冷却される。その結果、吸着剤の飽和含水率が上昇し、蒸発器(104)で、冷媒が冷熱搬送回路(25)の水から吸熱して蒸発し、蒸発した水蒸気が、第2吸着熱交換器(102)の吸着剤に吸着される。
−第3変形例−
上記実施形態について、中間冷却器(47)を設けずに、冷却運転中に低段側圧縮機(38)から高段側圧縮機(39)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を蒸発器(15)で直接冷却してもよい。この場合、蒸発器(15)の被冷却管路(91)の一端が、低段側圧縮機(38)の吐出側に接続され、被冷却管路(91)の他端が高段側圧縮機(39)の吸入側に接続される。被冷却管路(91)を低段側圧縮機(38)又は高段側圧縮機(39)に接続するための配管が、冷却機構(47)を構成する。低段側圧縮機(38)から吐出された中間圧の冷媒は、被冷却管路(91)を通過する際に冷却され、高段側圧縮機(39)に吸入される。
さらに、補助熱交換器(49)を設けずに、冷却運転中に室外熱交換器(42)から室内熱交換器(43)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を蒸発器(15)で直接冷却してもよい。この場合は、蒸発器(15)に、低段側圧縮機(38)から高段側圧縮機(39)へ向う冷媒が流れる第1の被冷却管路(91a)と、室外熱交換器(42)から室内熱交換器(43)へ向かう冷媒が流れる第2の被冷却管路(91b)とが設けられる。
−第4変形例−
上記実施形態について、油用冷却器(96)を設けずに、油導出管(114)から流出した冷凍機油を蒸発器(15)で直接冷却してもよい。この場合、蒸発器(15)の被冷却管路(91)の一端が、油導出管(114)に接続され、被冷却管路(91)の他端が油導入管(115)に接続される。被冷却管路(91)を油導出管(114)又は油導入管(115)に接続するための配管が、冷却機構(47)を構成する。油導出管(114)から吐出された冷凍機油は、被冷却管路(91)を通過する際に冷却され、油導入管(115)を通って圧縮機(34)へ供給される。
−第5変形例−
上記実施形態について、温熱搬送回路(24)が、ボイラから排熱を取り出し可能に設けられていてもよい。第2冷凍装置(11)の再生器(13)には、ボイラから排熱が温熱搬送回路(24)を通じて供給される。第2冷凍装置(11)では、ボイラからの排熱を熱源とする吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルが行われる。
−第6変形例−
上記実施形態について、第1冷凍装置(35)の冷媒回路(36)に、中間冷却器(47)及び補助熱交換器(49)のうち中間冷却器(47)だけを設けてもよい。
−第7変形例−
上記実施形態について、第1冷凍装置(35)の冷媒回路(36)が、冷凍サイクルの高圧圧力が冷媒の臨界圧力よりも低くなる蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されていてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍システムについて有用である。
10 冷凍システム
11 第2冷凍装置
35 第1冷凍装置
36 冷媒回路
38 低段側圧縮機(圧縮機構)
39 高段側圧縮機(圧縮機構)
42 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
43 室内熱交換器(利用側熱交換器)
47 中間冷却器(冷却機構)
49 補助熱交換器(補助冷却機構)

Claims (5)

  1. 圧縮機構(38,39)と熱源側熱交換器(42)と利用側熱交換器(43)とが接続されて、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(36)を備え、
    上記熱源側熱交換器(42)が放熱器として動作して上記利用側熱交換器(43)が蒸発器として動作する冷却運転を実行可能な冷凍システムであって、
    太陽熱及び排熱の少なくとも一方を熱源として吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルを行う補助冷凍装置(11)と、
    上記冷却運転中に上記圧縮機構(38,39)の入口から上記圧縮機構(38,39)の出口へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、上記補助冷凍装置(11)を用いて冷却するための冷却機構(47)とを備えていることを特徴とする冷凍システム。
  2. 請求項1において、
    上記圧縮機構(38,39)は、該圧縮機構(38,39)の入口から吸入した冷媒を圧縮する低段側圧縮機(38)と、該低段側圧縮機(38)で圧縮された冷媒を圧縮して上記圧縮機構(38,39)の出口から吐出する高段側圧縮機(39)とを備える一方、
    上記冷却機構(47)は、上記冷却運転中に上記低段側圧縮機(38)から上記高段側圧縮機(39)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、上記補助冷凍装置(11)を用いて冷却することを特徴とする冷凍システム。
  3. 請求項1又は2において、
    上記熱源側熱交換器(42)では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる一方、
    上記補助冷凍装置(11)は、太陽熱を熱源として吸収式冷凍サイクル又は吸着式冷凍サイクルを行うことを特徴とする冷凍システム。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つにおいて、
    上記冷却運転中に上記熱源側熱交換器(42)から上記利用側熱交換器(43)へ向かって流れる冷媒回路(36)の冷媒を、上記補助冷凍装置(11)を用いて冷却するための補助冷却機構(49)を備えていることを特徴とする冷凍システム。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つにおいて、
    上記圧縮機構(38,39)は、上記冷却運転中に、吸入した冷媒を該冷媒の臨界圧力以上の圧力に圧縮することを特徴とする冷凍システム。
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