JP2010270927A - 熱交換器及びそれを用いた排ガス除害装置 - Google Patents

熱交換器及びそれを用いた排ガス除害装置 Download PDF

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弘章 金城
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Abstract

【課題】十分な伝熱面積を確保しながらも、内部の清掃やメンテナンスを容易に行うことのできる熱交換器を提供する。
【解決手段】筒状の本体ケーシング14と、本体ケーシング14の内部空間14eを高温側流体通流路34および低温側流体通流路32に分割するとともに、高温側流体通流路34および低温側流体通流路32内にそれぞれ突き出しており、内部にその突き出し方向とは反対面に開口する内側空間37を有する中空突出部36を備える伝熱板16と、本体ケーシング14の側壁14c、14dにおける、中空突出部36の内側空間37に対応する位置に設けられた点検開口28a、28b、および点検開口28a、28bをそれぞれ開閉する点検ハッチ18a、18bと、点検ハッチ18a、18bから中空突出部36の内側空間37に至り、点検開口28a、28bからそれぞれ挿脱可能に設けられた複数の整流板42とを備えることにより、上記課題を解決した熱交換器10を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蛇行した流路を持ち、十分な伝熱面積を確保しながらも、内部の清掃やメンテナンスを容易に行うことのできる熱交換器、およびそれを用い排ガス除害装置に関する。
熱交換器は、伝熱板によって互いに分割された、少なくとも2つの流路を有しており、一方の流路に低温の流体(気体あるいは液体、以下同じ。)を通流させるとともに、他方の流路に高温の流体を通流させることにより、高温の流体と低温の流体との間で熱の授受(伝熱)を行うものである。
このような熱交換器の性能は熱交換効率、すなわち伝熱効率で量られることから、例えば特許文献1に示すように、熱交換器内において、高温側流体の流路および/または低温側流体の流路を蛇行するように構成することにより、熱交換器全体をコンパクトにしつつ、伝熱面積を大きくするといった工夫がなされている。
特開昭62−13996号公報
しかしながら、高温側流体の流路および/または低温側流体の流路を蛇行するように構成すると、高温の流体あるいは低温の流体が、例えばある種の半導体排ガスのように粉塵を含んでいる場合、流れの方向が反転したときに遠心力によって当該流体から分離した粉塵が流路内に堆積していくことにより伝熱効率の低下や、その他当該流路の断面積を減少させる結果、流体が通流する際の圧力損失が大きくなって流量が減少して伝熱効率が低下するとともに、送風機(あるいはポンプ)の負担が大きくなる。
このような場合、熱交換器(あるいは熱交換器を用いた装置)の運転を停止して内部を清掃することになるが、蛇行した流路に溜まった粉塵を清掃するのは困難な作業であった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みて開発されたものである。それゆえに本発明の主たる課題は、流路を蛇行するように構成して十分な伝熱面積を確保しながらも、内部の清掃やメンテナンスを容易に行うことのできる熱交換器を提供することにある。
請求項1に記載した発明は、
「筒状の本体ケーシング14と、
前記本体ケーシング14の内部空間14eを高温側流体通流路34および低温側流体通流路32に分割するとともに、前記高温側流体通流路34および前記低温側流体通流路32内にそれぞれ突き出しており、内部にその突き出し方向とは反対面に開口する内側空間37を有する中空突出部36を備える伝熱板16と、
前記本体ケーシング14の側壁14c、14dにおける、前記中空突出部36の前記内側空間37に対応する位置に設けられた点検開口28a、28b、および前記点検開口28a、28bをそれぞれ開閉する点検ハッチ18a、18bと、
前記点検ハッチ18a、18bから前記中空突出部36の前記内側空間37に至り、前記点検開口28a、28bからそれぞれ挿脱可能に設けられた複数の整流板42とを備えていることを特徴とする熱交換器10」である。
本発明によれば、低温側流体通流路32および高温側流体通流路34に突き出した中空突出部36の内側空間37に、点検ハッチ18a、18bから前記中空突出部36の内側空間37に至る整流板42を点検開口28a、28bから挿入することにより、整流板42の両表面とそれらに対向する中空突出部36の内表面との間にそれぞれ形成され、かつ、内側空間37の奥部で互いに連通された、伝熱板16に沿って蛇行する低温側流体通流路32および高温側流体通流路34が形成される。そして、これとともに整流板42を挿脱可能に取り付けることにより、挿入時には中空突出部36の内側空間37を蛇行流路として伝熱板16の表面積、すなわち伝熱面積を十分に確保しながらも、熱交換器10の内部を清掃あるいはメンテナンスする際には整流板42を点検開口28a、28bから取り外すことによって、整流板42の挿入で蛇行流路とされていた前記内側空間37を、開口面積の大きなセパレートされていない単なる中空部所として点検開口28a、28bに向けて開口させ、これにより点検ハッチ18を介して前記内側空間37内に溜まった粉塵の除去作業や伝熱板16の損傷あるいは腐食具合等の点検作業を容易に行うことができる。
請求項2に記載した発明は、請求項1の熱交換器10に関し、「前記整流板42は、前記点検ハッチ18の内側面に取り付けられている」ことを特徴とする。
本発明によれば、熱交換器10の内部を清掃あるいはメンテナンスする際、熱交換器10の外側から、整流板42が取り付けられた点検ハッチ18を取り外すことにより、点検開口28a、28bの開放と整流板42の取り外しを一度に行うことができるので、清掃やメンテナンス時の作業性を向上させることができる。
請求項3に記載した発明は、
「天面68cを有し、底面が開口した筒状のハウジング68、
前記ハウジング68の内部を天面68c側で互いに連通された2つの空間68a、68bに仕切る仕切壁74、及び
前記ハウジング68内における天面68c側の温度を、処理対象ガスFが熱分解される温度に加温する加熱手段70を備える反応炉60と、
前記ハウジング68の底面に接続されており、前記低温側流体通流路32が前記ハウジング68内の一方の空間68aに連通されているとともに、前記高温側流体通流路34が前記ハウジング68内の他方の空間68bに連通された、請求項1または2に記載の熱交換器10とを備えていることを特徴とする排ガス除害装置12」である。
本発明によれば、十分な伝熱面積を確保しつつ、内部の清掃やメンテナンスを容易に行うことのできる熱交換器を提供することができる。
(a)は本発明に係る熱交換器を示す断面図であり、(b)はX−X矢視による端面図である。 本発明に係る熱交換器を示す斜視図である。 本発明に係る熱交換器に用いられる、整流板付きの点検ハッチを示す斜視図である。 本発明に係る熱交換器が適用された排ガス除害装置の概念図である。 (a)は本発明に係る熱交換器が適用された、他の排ガス除害装置の概念図であり、(b)はバッフル形状の変形例を示す概念図である。
以下、本発明を図示実施例にしたがって説明する。本実施例の熱交換器10は、図1の断面図および図2の斜視図に示すように、大略、本体ケーシング14、伝熱板16、点検ハッチ18、整流板42などで構成されている。
本体ケーシング14は、ステンレス鋼に代表される耐腐食鋼で形成された(本体ケーシング14以外の部材も特記しない限り同様の耐腐食鋼で形成されている。)角筒状体であり、その天面14aは、角パイプで「ロ」字状に形成された外枠14a1と、外枠14a1の内側を長手方向に2等分する角パイプ製の中桟14a2とで構成されており、後述するように排ガス除害装置12の反応炉60の下端が接続されるようになっている。外枠14a1は本体ケーシング14の両側壁から若干内側に入った位置に設けられている。
また、本体ケーシング14の底面14bには低温側流体Lを本体ケーシング14内に供給するための低温側流体導入配管20が接続される低温側流体導入ダクト22、および高温側流体Hを本体ケーシング14内から排出するための高温側流体排出配管24が接続される高温側流体排出ダクト26が並設されている。
さらに、本体ケーシング14の側壁14c、14d(図1中の左右側)には、それぞれ本体ケーシング14の内部を点検するための点検開口28a、28bが設けられており、当該点検開口28a、28bには、点検ハッチ18を取り付けるための点検ハッチ用フランジ30a、30bが取り付けられている。したがって、点検開口28a、28bは外枠14a1から若干側に飛び出した角筒状を呈する本体ケーシング14の側壁14c、14dに設けられることになる。
伝熱板16は、本体ケーシング14の内部空間14eを低温側流体通流路32と高温側流体通流路34とに分割する板材であり、高温側流体通流路34および前記低温側流体通流路32に向けて交互に突き出しており、この突き出し部分が中空突出部36で、その内部にその突き出し方向とは反対の面に開口する内側空間37を備えている。
また、伝熱板16の上端は、本体ケーシング14の天面14aを構成する中桟14a2の下面に、その下端は、本体ケーシング14の底面14bに、それぞれ溶接等の手段によって接続されているとともに、伝熱板16の幅W(図1(b)を参照)は、本体ケーシング14の内幅と等しく形成されており、伝熱板16の幅方向端と本体ケーシング14の幅方向内面とが溶接等に手段で接続されることにより、低温側流体通流路32と高温側流体通流路34とを完全に分割して熱交換器10内で低温側流体Lと高温側流体Hとが混じり合わないようになっている。
なお、本実施例では、図示したように、伝熱板16を折り曲げるようにして内側空間37を有する中空突出部36を形成しているが、フラットな板材にスリットを設け(当該スリットが開口になる)、板状部材を曲成して一端面に開口し内側空間を有する別パーツで形成された筒状の中空突出部36の開口部分をスリットに合わせて接合することによって伝熱板16を構成してもよい。折り曲げ形状は図にしたように内側空間37の開口側と奥部とが同じ幅にしてもよいし、図示していないが開口側を広く奥部に向かって縦開口幅を次第に狭くするようにしても良い。
点検ハッチ18a、18bは、図3に示すように、矩形の板材であり、本体ケーシング14の点検ハッチ用フランジ30a、30bの大きさに合わせて形成されている。本実施例において、点検ハッチ18a、18bは、それぞれその内側面に断熱材44が取り付けられており、パッキンを介して点検ハッチ用フランジ30a、30bに対してボルトで留められるようになっているが、気密性を確保しつつ着脱が容易であれば他の方法で留めるようにしてもよい。
断熱材44は、低温側流体通流路32あるいは高温側流体通流路34の熱が直接点検ハッチ18に伝わることによって点検ハッチ18が加熱されることに起因する火傷(特に高温側流体通流路34に装着する場合)を防止するためのものである。この断熱材44は、それぞれ厚さの異なる直方体状の断熱ボード44a、44bを2枚積層して構成されている。また、これらの断熱ボード44a、44bには、整流板42の端部を挿入できる大きさの幅狭溝が設けられており、断熱性能が高く耐火性能の低い断熱ボード44aを点検ハッチ18側に設け、断熱性能は劣るものの耐火性能の高い断熱ボード44bをそれに重ねるようにして取り付けた後、断面がL字状に形成された断熱ボード押さえ44cの一端を点検ハッチ18に固定することにより、点検ハッチ18から不所望に外れないようになっている。
そして点検ハッチ18a、18bを点検ハッチ用フランジ30a、30b装着した時、点検開口28a、28b内の点検ハッチ18の断熱材44と、これに対向する伝熱板16の中空突出部36の先端との間には所定の距離の隙間38が形成されており、当該隙間38を低温側流体Lや高温側流体Hが通流することになる。
また、断熱材44の断面形状は点検ハッチ用フランジ30の内側断面形状(即ち、点検開口28a、28b)とほぼ一致するように形成されており、かつ、断熱材44の厚さd1は筒状の点検開口28a、28bの奥行きd2とほぼ同一に形成されており、断熱材44が点検開口28a、28bの内側にぴったりと嵌り込むようになっている。なお、断熱材44は点検開口28a、28bの形状に応じた形状であればよく、また、1枚あるいは3枚以上の断熱ボードで構成してもよい。
整流板42は矩形の板材であって、本実施例の場合はその一端が断熱ボード44a、44bに形成された整流板42の端部挿入用の幅狭溝に差し込まれており、点検ハッチ18a、18bの内側面にそれぞれ溶接等の手段で固定されている。そして、本体ケーシング14の側壁14c、14dに設けられた点検開口28a、28bを通って伝熱板16における中空突出部36の内側空間37にそれぞれ挿入されている。また、整流板42の上面には、整流板42の曲げ強度を高めるための補強リブ46が点検ハッチ18との接合位置から整流板42の先端にかけて3本ずつ設けられている。
点検ハッチ18に対する整流板42の固定位置について詳述すると、低温側流体通流路32側の整流板42(つまり、図1中における左側の整流板42)は、図中右側の高温側流体通流路34に突き出した中空突出部36の内側空間37に挿入されており、また、高温側流体通流路34側の整流板42(図1中における右側の整流板42)は、図中左側の低温側流体通流路32に突き出した中空突出部36の内側空間37に挿入されている。この時、内側空間37の奥部と整流板42の挿入側先端との間に隙間が形成されており、内側空間37内にて整流板42を境にその上下両面に沿うように蛇行流路が形成される事になる。
また、図1(b)に示すように、本体ケーシング14における、整流板42の両側端が摺接する側壁14f、14gの内側面には、整流板42を内側空間37内に挿入したときの位置を規定するためのガイド用角棒が整流板受け部材47として取り付けられており、この整流板受け部材47と上述した補強リブ46とによって、内側空間37内に挿入された整流板42の先端部が不所望に下方に撓むことを防止することができる。
なお、本実施例では、整流板42を点検ハッチ18に固定することによって一体化させているが、もちろん、整流板42と点検ハッチ18とを別々に形成してもよい。この場合、熱交換器10内の清掃やメンテナンスの際には、先ず点検ハッチ18を点検ハッチ用フランジ30a、30bから取り外した後、整流板42を点検開口28a、28bから引き抜いて取り外すことになる。
このような熱交換器10の適用例としての排ガス除害装置12は、半導体製造装置(図示せず)からのデポジットガスやクリーニングガス等の、人体に有害なシラン(SiH4)や、地球温暖化の原因ガスであるパーフルオロメタン(CF4)等のハロゲン化合物を含む処理対象ガスFを熱分解処理するためのものであり、図4に示すように、大略、上記実施例に係る熱交換器10、反応炉60、水タンク62、入口スクラバー64、出口スクラバー66、および排気ファン67などで構成されている。
反応炉60は、ハウジング68と、加熱手段70としての電気ヒータ70で構成されている。
ハウジング68は、耐火材や耐熱耐腐食鋼材およびこれらを組み合わせて形成された有蓋角筒状体であり(熱交換器10の形状は、反応炉60のハウジング68の形状に応じて決められる。したがって、例えば、反応炉60のハウジング68が有蓋円筒状体であれば、熱交換器10も円筒状体となる。)、その内部は仕切壁74によって左右2つの空間68a、68bに仕切られている。また、仕切壁74の上端とハウジング68の内側天面68cとの間に隙間が設けられていることから、左右2つの空間68a、68bはそれらの上部で互いに連通している。
また、この仕切壁74の下端は、ハウジング68の内側下端まで延びており、反応炉60の下端を熱交換器10の上面に載置したときに、熱交換器10における本体ケーシング14の天面14aを構成する中桟14a2の上面に当接する位置に配設されている。
したがって、反応炉60を熱交換器10に載置したとき、熱交換器10の低温側流体通流路32と反応炉60の図中左側の空間68aとが連通し、同様に熱交換器10の高温側流体通流路34と反応炉60の図中右側の空間68bとが連通することになる。
電熱ヒータ70は、ハウジング68の天面68cからその内部空間68a、68bに挿設された、同内部空間68a、68bを処理対象ガスFが熱分解可能な温度まで昇温させるためのヒータである。本実施例では4セットの電熱ヒータ70が使用されているが、電熱ヒータ70の数(および容量)はこれに限られるものではなく、処理対象ガスFの処理量や内部空間68a、68bの設定温度(=処理対象ガスFの熱分解可能温度+α)に応じて適宜設定される。また、加熱手段70は電熱ヒータに限られるものではなく、燃料燃焼式バーナや大気圧プラズマを用いてもよい。
なお、反応炉60のハウジング68は、熱ロスの回避および火傷防止の観点から、所定の厚さの保温材72で覆われている。
また、処理対象ガスFが難熱分解性ガスを含んでいることから内部空間68a、68bの設定温度を高く設定する必要があり、熱分解の処理対象ガスFをそのままで熱交換器10に導入すると伝熱板16等が熱による損傷を受けるおそれがある場合には、図5に示すように、反応炉60の出口に、内部空間68bを上下に区切るバッフル150を設けることにより、当該バッフル150によって区切られた内部空間68bの下側を処理対象ガス冷却空間68dとするとともに、当該処理対象ガス冷却空間68dに外部からの空気Aを導入する外部空気導入配管152を接続してもよい。バッフル150の中心部には、通流孔150aが設けられており、処理対象ガスFは、当該通流孔150aを通って、内部空間68bから処理対象ガス冷却空間68dに移動できるようになっている。
このようにすれば、熱分解後の処理対象ガスFに処理対象ガス冷却空間68dで空気Aを混入して温度を低下させたうえで熱交換器10に導入することができるので、処理対象ガスFの高熱による伝熱板16等の損傷を回避することができる。
さらに言えば、バッフル150の図5中左側部分150b(すなわち、反応炉60のハウジング68から延びる部分とは反対の部分)を、図5(b)に示すように、ハウジング68側に延ばすようにするのが好適である。このようにすれば、内部空間68bから通流孔150aを通過して処理対象ガス冷却空間68dに流入する処理対象ガスFが反応炉60のハウジング68側に一旦蛇行してから熱交換器10の高温側流体通流路34に向かうことから、外部空気導入配管152を通じてハウジング68側壁から処理対象ガス冷却空間68dに導入される空気Aと、熱分解済みで高温の処理対象ガスFとの混合を積極的に行うことができ、高温の処理対象ガスFが直接熱交換器10の伝熱板16や整流板42に接触して損傷を与える可能性を低減することができるからである。
水タンク62は(図4)、入口スクラバー64や出口スクラバー66で噴射された水(あるいは薬液)、および処理対象ガスFを熱分解したときに生成される水を回収し、再び利用するために貯留する内部空間を有する直方体状体であり、その天面62aには、入口スクラバー64を接続するための入口スクラバー接続孔76、熱交換器10内の低温側流体通流路32と水タンク62の内部空間とを連通するための低温側流体導入配管20が接続される低温側流体導入配管接続孔80、熱交換器10内の高温側流体通流路34と水タンク62の内部空間とを連通するための高温側流体排出配管24が接続される高温側流体排出配管接続孔84、および出口スクラバー66を接続するための出口スクラバー接続孔86が設けられている。
また、水タンク62の内部空間は、低温側流体導入配管接続孔80と高温側流体排出配管接続孔84との間で天面62aから底面62bに向けて延びる仕切板88によって低温側空間62c(図中左側の空間)と高温側空間62d(図中右側の空間)とに分けられており、この仕切板88の下端は、水タンク62に貯留された水中に没しており、かつ、仕切板88の下端と底面62bとの間には隙間が設けられている。これにより、水タンク62の内部において、熱交換器10および反応炉60に導入される前の処理対象ガスF(=低温側流体L)と、反応炉60で処理された後、熱交換器10から排出された処理対象ガスF(=高温側流体H)とが混ざり合うのを回避しつつ、水タンク62内に貯留された水は仕切板88で仕切られた両空間62c、62dを自由に行き来することができる。
また、水タンク62には、貯留した水を入口スクラバー64や出口スクラバー66に供給して噴射するための水循環ポンプ90、貯留した水を外部へ排出するための排水ポンプ91(図示していないが、排水ポンプ91の代わりのオーバーフロー)、および水供給配管92、さらには外部から市水Wを受け入れるための市水給水配管94が設けられている。
本実施例では、出口スクラバー66に向かう水供給配管92に市水給水配管94が接続されており、さらに、当該接続位置P1よりも上流側の水供給配管92には逆流防止用のチェック弁92aが取り付けられているとともに、市水給水配管94はバルブ94aが取り付けられている。これにより、バルブ94aを閉じて市水Wの供給を停止すると、水タンク62からの水がチェック弁92aを介して出口スクラバー66に供給され、バルブ94aを開けることによって市水Wを出口スクラバー66に供給できるので、出口スクラバー66に水タンク62からの水あるいは市水Wを選択的に供給することができる。
入口スクラバー64は、処理対象ガスF中に粉塵や水溶性ガスが含まれている場合に用いられる装置であり(換言すれば、処理対象ガスF中に粉塵や水溶性ガスがほとんど含まれていない場合には、入口スクラバー64を設ける必要はない。)、円筒状(もちろん、角筒状等の他の形状でもよい。)の入口スクラバー本体96と、入口スクラバー本体96の内部に配設され、水供給配管92が接続された水噴射ノズル98と、一端が図示しない半導体製造装置に接続され、他端が入口スクラバー本体96の天面に接続された処理対象ガス導入ダクト100と、一端が入口スクラバー本体96の底面に接続され、他端が水タンク62の入口スクラバー接続孔76に接続されたダクト102とを備えている。なお、噴射水と処理対象ガスFとの気液接触効率を向上させるため、入口スクラバー本体96内下部に充填材Jを充填してもよい。
出口スクラバー66は、熱処理後の処理対象ガスF中に含まれる粉塵や水溶性ガスを除去するための装置であり、その底面が水タンク62の出口スクラバー接続孔86に接続された円筒状(もちろん、角筒状等の他の形状でもよい。)の出口スクラバー本体104と、出口スクラバー本体104の内部に配設され、水供給配管92が接続された水噴射ノズル106と、一端が出口スクラバー本体104の天面に接続され、他端が排気ファン67に接続された処理対象ガス排出ダクト110とを備えている。
排気ファン67は、排ガス除害装置12の内部を負圧に維持するとともに、出口スクラバー66から排出された処理対象ガスFを所定の排気先へ排出する送風機であり、ターボファンや軸流ファンといった任意の形式の送風機を使用することができる。
このような排ガス除害装置12を用いてシラン(SiH4)を含む処理対象ガスFを除害する手順について、特に熱交換器10における作用効果を中心に説明する。
まず、排気ファン67を稼働させて排ガス除害装置12内部を負圧にするとともに、電熱ヒータ70を稼働させて反応炉60の内部を昇温させ、さらに水循環ポンプ90を稼働させて水タンク62内に貯留された水を入口スクラバー64の水噴射ノズル98および出口スクラバー66の水噴射ノズル106から噴射させる(もちろん、市水Wを出口スクラバー66の水噴射ノズル106から噴射させてもよい。)。
反応炉60の内部温度が所定の温度(=処理対象ガスFの熱分解可能温度+α)に達したことを確認した後、半導体製造装置から処理対象ガス導入ダクト100を介して、処理対象ガスFを入口スクラバー64に導入する。
入口スクラバー64に導入された処理対象ガスFは水噴射ノズル98からの噴射水を受け、処理対象ガスF中の粉塵や水溶性ガスが当該噴射水によって除去される。
入口スクラバー64を通過した処理対象ガスFはダクト102を通って水タンク62の低温側空間62cに導入され、水タンク62内の水面と天面62aとの間を通流した後、低温側流体導入配管接続孔80から低温側流体導入配管20に入り熱交換器10の低温側流体通流路32に導入される。
低温側流体通流路32を通流する処理対象ガスFは、伝熱板16に沿って蛇行しつつ、伝熱板16を介して高温側流体通流路34を通流する処理対象ガスFからの熱を受けて昇温し(ただし、この段階では、処理対象ガスFの熱分解温度までは昇温できない。)、熱交換器10から反応炉60の内部空間68aに導入される。内部空間68aは十分広く高さ方向も十分高いので、内部空間68aに導入された処理対象ガスFは内部空間68a内に十分拡散して反応炉60の天面68c下に形成される燃焼分解処理空間に入る。
上記のように反応炉60の内部空間68aに導入された処理対象ガスFは、反応炉60内を図中上方に通流しつつ燃焼分解処理空間において電熱ヒータ70からの熱を受けて熱分解温度に達した後、熱分解されつつ仕切壁74の上方で反転して内部空間68bに入り、今度は反応炉60内を図中下方に通流して熱交換器10の高温側流体通流路34に導入されるまでに熱分解が完了している。
このとき、前述のように処理対象ガスFの流路は断面積の小さな低温側流体通流路32から断面積の大きな内部空間68aの下部に流入して急拡大することから、処理対象ガスFは内部空間68aにおいて急速に拡散し、さらに、電熱ヒータ70が反応炉60におけるハウジング68の天面68cから内部に挿設されていることにより、内部空間68aの下部に流入した処理対象ガスFが電熱ヒータ70の周囲の高温領域に到達するまでにある程度の時間を要することと相俟って、当該高温領域に到達したときの処理対象ガスFは十分に拡散され均一化した状態で熱分解されることとなる。このため、濃度ムラに起因して一部の処理対象ガスFが未分解のままで高温領域を通過する可能性を低減することができる。
さらに言えば、反応炉60内の仕切壁74の上端位置を電熱ヒータ70の下端位置よりも上側に設定すること(つまり、仕切壁74の上端位置を電熱ヒータ70の周囲の高温領域内に設定すること)が好適である。これにより、処理対象ガスFが仕切壁74の上端面に沿って通流した場合であっても必ず高温領域を通過させることができるので、未分解の処理対象ガスFが生じる可能性を極小化することができるからである。
熱交換器10の高温側流体通流路34に導入された処理対象ガスFは、伝熱板16を介して低温側流体通流路32を通流する処理対象ガスFに熱を奪われることによって温度低下した後、熱交換器10から高温側流体排出ダクト26および高温側流体排出配管24を通って水タンク62の高温側空間62dに導入される。
水タンク62の高温側空間62dに導入された処理対象ガスFは、水タンク62内の水面と天面62aとの間を通流した後、出口スクラバー接続孔86から出口スクラバー66内に導入され、出口スクラバー66で水噴射を受けることによって熱分解で生成された粉塵や水溶性ガスが除去される。そして、出口スクラバー66から出た処理対象ガスFは、排気ファン67を介して所定の排出先へ排出される。
とりわけ、反応炉60でシランを熱分解したとき、シランは処理対象ガスF中の酸素と下式のように反応し、SiO2(粉塵)が生成される。
SiH4+2O2→SiO2(粉塵)+2H2
このように反応炉60で生成された粉塵は、熱処理済みの処理対象ガスFとともに熱交換器10の高温側流体通流路34に導入され、処理対象ガスFが当該高温側流体通流路34に沿って蛇行する際に伝熱板16の中空突出部36付近で流れの方向が反転したときに遠心力によって処理対象ガスFから分離し、流路34内に堆積していく。
高温側流体通流路34への粉塵の堆積が進み、当該流路34の断面積が減少していくと、処理対象ガスFが流路34を通流する際の圧力損失が大きくなることから流量が減少して伝熱効率が低下するとともに、排気ファン67の負担が大きくなる。
このとき、本実施例の熱交換器10では、高温側流体通流路34に面した点検ハッチ18を取り外すことにより、蛇行した高温側流体通流路34を構成する複数の整流板42を取り外して高温側流体通流路34の断面積を一時的に拡大させることができる。このように流路34の断面積を拡大させることにより、伝熱板16の中空突出部36内に溜まった粉塵の除去作業や伝熱板16の損傷あるいは腐食具合等の点検作業を容易に行うことができる。もちろん、低温側流体通流路32内の清掃や点検作業も、低温側流体通流路32に面した点検ハッチ用フランジ30aに嵌め込まれた点検ハッチ18を抜き出すことによって容易に行うことができる。
また、点検ハッチ18の断熱材44は、点検ハッチ用フランジ30の内側にぴったりと嵌り込むように形成されているので、流路32、34に粉塵が堆積したとしても当該堆積位置は点検ハッチ用フランジ30の外側端から十分に離間した位置となる。このため、清掃・点検のために点検ハッチ18を取り外す際、内部に堆積した粉塵が不所望に流れ出るのを回避することができる。
なお、上述の排ガス除害装置12は、入口スクラバー64、水タンク62、および出口スクラバー66を備えた湿式除害装置を例にして説明したが、これらに代えて濾過式集塵器を用いた乾式除害装置にも熱交換器10を適用することができる。
さらに、本実施例では、熱交換器10を半導体製造装置からの処理対象ガスFを除害するための排ガス除害装置12に適用する例について説明したが、当該熱交換器10はこれに限られず、粉塵を多く含む高温側流体Hおよび低温側流体L間の熱交換が求められるような装置であれば他の装置にも適用することができる。
10…熱交換器
12…排ガス除害装置
14…本体ケーシング
16…伝熱板
18…点検ハッチ
20…低温側流体導入配管
22…低温側流体導入ダクト
24…高温側流体排出配管
26…高温側流体排出ダクト
28a、28b…点検開口
30…点検ハッチ用フランジ
32…低温側流体通流路
34…高温側流体通流路
36…中空突出部
37…内側空間
38…隙間
42…整流板
44…断熱材
46…補強リブ
47…整流板受け部材
60…反応炉
62…水タンク
64…入口スクラバー
66…出口スクラバー
67…排気ファン
68…ハウジング
70…加熱手段(電熱ヒータ)
72…保温材
74…仕切壁
76…入口スクラバー接続孔
80…低温側流体導入配管接続孔
84…高温側流体排出配管接続孔
86…出口スクラバー接続孔
88…仕切板
90…水循環ポンプ
91…排水ポンプ
92…水供給配管
92a…チェック弁
94…市水給水配管
96…入口スクラバー本体
98…水噴射ノズル
100…処理対象ガス導入ダクト
102…ダクト
104…出口スクラバー本体
106…水噴射ノズル
110…処理対象ガス排出ダクト
150…バッフル
152…外部空気導入配管

Claims (3)

  1. 筒状の本体ケーシングと、
    前記本体ケーシングの内部空間を高温側流体通流路および低温側流体通流路に分割するとともに、前記高温側流体通流路および前記低温側流体通流路内にそれぞれ突き出しており、内部にその突き出し方向とは反対面に開口する内側空間を有する中空突出部を備える伝熱板と、
    前記本体ケーシングの側壁における、前記中空突出部の前記内側空間に対応する位置に設けられた点検開口、および前記点検開口をそれぞれ開閉する点検ハッチと、
    前記点検ハッチから前記中空突出部の前記内側空間に至り、前記点検開口からそれぞれ挿脱可能に設けられた複数の整流板とを備えていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記整流板は、前記点検ハッチの内側面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 天面を有し、底面が開口した筒状のハウジング、
    前記ハウジングの内部を天面側で互いに連通された2つの空間に仕切る仕切壁、及び
    前記ハウジング内における天面側の温度を、処理対象ガスが熱分解される温度に加温する加熱手段を備える反応炉と、
    前記ハウジングの底面に接続されており、前記低温側流体通流路が前記ハウジング内の一方の空間に連通されているとともに、前記高温側流体通流路が前記ハウジング内の他方の空間に連通された、請求項1または2に記載の熱交換器10とを備えていることを特徴とする排ガス除害装置。
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