JP2010270621A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010270621A
JP2010270621A JP2009121194A JP2009121194A JP2010270621A JP 2010270621 A JP2010270621 A JP 2010270621A JP 2009121194 A JP2009121194 A JP 2009121194A JP 2009121194 A JP2009121194 A JP 2009121194A JP 2010270621 A JP2010270621 A JP 2010270621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
vehicle
rotational speed
fuel
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009121194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5332897B2 (ja
Inventor
Toshihiro Aoyama
俊洋 青山
Sei Kojima
星 児島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009121194A priority Critical patent/JP5332897B2/ja
Publication of JP2010270621A publication Critical patent/JP2010270621A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5332897B2 publication Critical patent/JP5332897B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】車両減速時において発生するショック防止および燃費性低下を防止することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】フューエルカットを伴う車両減速時の際には、ロックアップクラッチ26が開放されると、エンジン回転速度Neがトルクコンバータ14のタービン回転速度Ntを所定回転数だけ下回るように、スタータモータ56が回転駆動させられるので、減速時にトルクコンバータ14によるトルク増幅の発生が防止されるに伴ってショックが防止される。また、エンジン12への燃料噴射開始時期が所定時間だけ遅延させるので、燃料供給量が低減されて燃費性が向上する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の制御装置に係り、特に、車両減速時のショック防止および燃費向上に関するものである。
従来、エンジンを始動させるエンジン始動装置として、例えばエンジンに固着されているフライホイールに形成されているリングギヤにピニオンギヤが噛み合わされ、そのピニオンギヤをスタータモータによって回転駆動させる形式のものが良く知られている。また、ピニオンギヤは、例えばマグネットスイッチ等によって軸方向への移動が可能とされ、必要に応じてピニオンギヤを軸方向に移動させることで、リングギヤと噛み合わされたり、噛合が解除させられる。上記エンジン始動装置では、ピニオンギヤをリングギヤと噛み合わせるまでに時間がかかることから、エンジン始動時間が長くなる問題があった。
これに対して、近年、ピニオンギヤがエンジン側のリングギヤに常時噛み合わされた常時噛合い式のスタータモータを備え、エンジンとスタータモータとの間の動力伝達経路に一方向クラッチが介装されているエンジン始動装置が知られている。例えば特許文献1のエンジン始動装置がその一例である。上記のように構成されると、エンジン始動時では一方向クラッチが係合されてスタータモータの動力がエンジンに伝達される一方、エンジン駆動中では、一方向クラッチが空転(開放、遮断)させられることで、エンジンの動力がスタータモータに伝達されない。したがって、一方向クラッチが改装されることで、リングギヤとピニオンギヤとを常時噛み合わせることが可能となる。そして、エンジン始動の際にピニオンギヤとリングギヤとを噛み合わせる必要がないので、エンジン始動時間が短くなる。
特開2007−120474号公報 特開平8−99564号公報 特開平2−200538号方向 特開2001−200739号公報
ところで、エンジンと変速機(自動変速機、ベルト式無段変速機など)との間にトルクコンバータを備える車両用動力伝達装置において、車両減速走行時には、エンジンへの燃料噴射(燃料供給)を停止する所謂フューエルカットが実施される。そして、エンジン回転速度が予め設定されているフューエルカット回転速度まで低下すると、ロックアップクラッチが開放されると共に、エンジン停止(エンスト)を防止するため、再び燃料が噴射(フューエルカット復帰)される。
ここで、例えば低μ路急制動時や急停止判定時などの車両の減速度が大きい場合、ロックアップクラッチが係合されていると、ロックアップクラッチの急開放が実施される。そして、エンジン停止防止およびエンジン回転速度急低下防止を優先させるため、ロックアップクラッチの急開放直後または急開放時間よりも早い時間にエンジンへの燃料噴射が実施される。上記のように、エンジンへの燃料供給が実施されると、エンジン回転速度の急低下が防止される一方、エンジンの回転速度がトルクコンバータのタービン回転速度を上回ることがあり、減速中にショックが発生する問題があった。なお、エンジンの回転速度がタービン回転速度を上回ると、トルクコンバータのトルク増幅作用が機能し、車両の加速度変化が大きくなるに伴い、ショックが大きくなる。また、エンジンへの燃料供給が実施される時期が早くなるので、燃費性が低下する問題があった。
上記現象について、図を用いて説明する。図9は、車両走行中にブレーキペダルの踏み込みによりブレーキがオン操作されたときの車両の状態を示している。図9に示すように、ブレーキがオン操作されると、ロックアップクラッチの係合圧が低下させられ、ロックアップクラッチが急開放させられる。そして、車両が減速させられ、エンジンへの燃料噴射(燃料供給)が停止されるフューエルカットが実施される。ここで、車速や車両前後加速度(車速の変化率)等に基づいて、車両の急停止が判定されると、エンジン回転速度の急低下を防止するため、ロックアップクラッチが完全解放されると共に、フューエルカットが停止されてエンジンへの燃料噴射が再開(フューエルカット復帰)される。このとき、通常のフューエルカットが停止されて燃料噴射が再開される回転速度(フューエルカット復帰回転速度)よりも高い回転速度においてエンジンへの燃料噴射が実施されるに伴い、図に示すように、エンジンの回転速度が上昇すると、トルクコンバータのタービン回転速度を上回る。このようにエンジン回転速度がタービン回転速度を上回ると、トルクコンバータのトルク増幅作用によって車両が非駆動状態から駆動状態へ切り替わるため、図に示すように車両前後加速度の変動が大きくなって、ショックが発生する。また、エンジンへの燃料噴射時期が通常よりも早められるので、燃費性が低下する。また、図10には、低μ路(低摩擦路)走行時にフットブレーキによって急制動させたときの車両の状態が示されている。このような場合、図に示されるように、エンジン回転速度の落ち込みが大きくなり、運転者に違和感を与える。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、車両減速中の燃料噴射再開時において発生するショック防止および燃費性低下を防止することができる車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)エンジンと変速機との間にロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備える車両において、そのエンジンの出力軸に相対回転不能に設けられているリングギヤと常時噛み合うピニオンギヤと、そのピニオンギヤに動力伝達可能に連結されたスタータモータと、前記エンジンと前記ピニオンギヤとの間の動力伝達経路に設けられている一方向クラッチとを、備えるエンジン始動装置を有する車両の制御装置であって、(b)フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記フューエルカットの復帰条件成立時よりも燃料噴射開始時期を所定時間だけ遅延させると共に、前記ロックアップクラッチが開放されると、前記エンジンの回転速度が前記トルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、前記スタータモータを回転駆動させることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、(a)エンジンと変速機との間にロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備える車両において、そのエンジンの出力軸に相対回転不能に設けられているリングギヤと常時噛み合うピニオンギヤと、そのピニオンギヤに動力伝達可能に連結されたスタータモータと、前記エンジンと前記ピニオンギヤとの間の動力伝達経路に設けられている一方向クラッチとを、備えるエンジン始動装置を有する車両の制御装置であって、(b)フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記フューエルカットの復帰条件成立時よりもフューエルカット終了時期を所定時間だけ遅延させると共に、前記ロックアップクラッチが開放されると、前記エンジンの回転速度が前記トルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、前記スタータモータを回転駆動させることを特徴とする。
請求項1にかかる発明の車両の制御装置によれば、フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記フューエルカットの復帰条件成立時よりも燃料噴射開始時期を所定時間だけ遅延させると共に、前記ロックアップクラッチが開放されると、前記エンジンの回転速度が前記トルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、前記スタータモータを回転駆動させるものである。このようにすれば、フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記ロックアップクラッチが開放されると、エンジンの回転速度がトルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、スタータモータが回転駆動させられるので、減速中の燃料噴射再開時にトルクコンバータによるトルク増幅の発生が防止されるに伴ってショックが防止される。また、エンジンへの燃料噴射開始時期が所定時間だけ遅延させるので、燃料供給量が低減されて燃費性が向上する。
また、請求項2にかかる発明の車両の制御装置によれば、フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記フューエルカットの復帰条件成立時よりもフューエルカット終了時期を所定時間だけ遅延させると共に、前記ロックアップクラッチが開放されると、前記エンジンの回転速度が前記トルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、前記スタータモータを回転駆動させるものである。このようにすれば、フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記ロックアップクラッチが開放されると、前記エンジンの回転速度が前記トルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、前記スタータモータを回転駆動させるので、減速中の燃料噴射再開時にトルクコンバータによるトルク増幅の発生が防止されるに伴ってショックが防止される。また、フューエルカット終了時期を所定時間だけ遅延させるので、燃料供給量が低減されて燃費性が向上する。
本発明の一実施例である車両用動力伝達装置の骨子図である。 図1の車両用動力伝達装置の作動状態を表す係合作動表である。 図1の一方向クラッチの配置位置を説明するための断面図である。 図1の車両用動力伝達装置などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 図4の電子制御装置の制御作動の要部を説明する機能ブロック線図である。 電子制御装置による制御作動に基づく車両の状態を説明するためのタイムチャートである。 電子制御装置の制御作動の要部すなわちフューエルカットを伴う車両停止時において発生するショックを防止することができる制御作動を説明するためのフローチャートである。 本発明の他の実施例である電子制御装置による制御作動に基づく車両の状態を説明するためのタイムチャートである。 車両走行中にブレーキペダルの踏み込みによりブレーキがオン操作されたときの車両の状態を示す図である。 低μ路(低摩擦路)走行時にフットブレーキによって急制動させたときの車両の状態を示す図である。
ここで、好適には、スタータモータによるエンジンの回転速度は、トルクコンバータのロックアップクラッチが開放された後に実施されるものである。このようにすれば、エンジンの回転速度とタービン回転速度との差回転を十分に確保した後にエンジンへの燃料噴射を実施(フューエルカット復帰)することができるので、エンジンの回転速度がタービン回転速度を上回ることが防止され、ショックが防止される。また、燃料供給の時期(フューエルカット復帰時期)が従来よりも遅くなるので、燃費性が向上する。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である車両用動力伝達装置10の骨子図である。この車両用動力伝達装置10は、横置き型の自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の動力源として機能するエンジン12を備えている。内燃機関にて構成されているエンジン12の出力は、エンジン12の出力軸として機能するクランク軸50、流体伝動装置としてのトルクコンバータ14から前後進切換装置16、入力軸36、ベルト式無段変速機18、出力軸44、減速歯車装置20を介して終減速機22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rに分配される。なお、本実施例のベルト式無段変速機18が、本発明の変速機に対応している。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸50に連結されたポンプ翼車14p、およびタービン軸34を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それらのポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間には、ロックアップクラッチ26が設けられており、図示しない油圧制御装置の切換弁などよって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切り換えられることにより、係合または解放されるようになっており、完全係合されることによってポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tは一体回転させられる。上記ポンプ翼車14pには、ベルト式無段変速機18を変速制御したりベルト挟圧力を発生させたり、或いは各部に潤滑油を供給したりするための油圧を発生させる機械式のオイルポンプ28が設けられている。
前後進切換装置16は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、ベルト式無段変速機18の入力軸36は、キャリヤ16cに一体的に連結されている。また、キャリヤ16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置であり、図2に示されるように、前進用クラッチC1が係合させられると共に後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置16は一体回転状態とされることにより前進用動力伝達経路が成立させられて、前進方向の回転が減速されることなくベルト式無段変速機18側へ伝達される。また、後進用ブレーキB1が係合させられると共に前進用クラッチC1が解放されることにより、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸36はタービン軸34に対して逆方向に回転させられるようになり、後進方向の回転がベルト式無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)状態になる。
ベルト式無段変速機18は、入力軸36に設けられている入力側部材である有効径が可変の入力側可変プーリ42と、出力軸44に設けられている出力側部材である有効径が可変の出力側可変プーリ46と、それらの可変プーリ42、46に巻き掛けられた摩擦接触する動力伝達部材として機能する伝動ベルト48とを備えており、可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。可変プーリ42および46は、入力軸36および出力軸44にそれぞれ固定された固定シーブ42aおよび46aと、入力軸36および出力軸44に対して軸心まわりの相対回転不能且つ、軸心方向の移動可能に設けられた可動シーブ42bおよび46bと、それらの間のV溝幅が可変とする推力を付与する入力側油圧シリンダ42cおよび出力側油圧シリンダ46cとを備えて構成されており、入力側可変プーリ42の入力側油圧シリンダ42cの油圧が制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変化させられる。一方、出力側可変プーリ46の出力側油圧シリンダ46cの油圧が制御されることにより、伝動ベルト48を挟圧する挟圧力が変更される。また、伝動ベルト48は、例えば多数の金属製の駒に左右に複数枚に重ねられたスチールバンドをはめた構造となっている。
また、エンジン12とトルクコンバータ14との間には、エンジン12を始動させるためのエンジン始動装置49が設けられている。エンジン始動装置49は、エンジン12の出力軸であるクランク軸50に相対回転不能に設けられているリングギヤ52と、そのリングギヤ52に常時噛み合わされているピニオンギヤ54と、そのピニオンギヤ54に連結されているスタータモータ56と、エンジン12とスタータモータ56との間の動力伝達経路に介装されている一方向クラッチ58とを、備えている。そして、エンジン始動時においては、スタータモータ56を駆動させることで、ピニオンギヤ54およびリングギヤ52を介してクランク軸50を回転させる。なお、このとき、一方向クラッチ58は係合された状態となる。そして、クランク軸50の回転速度すなわちエンジン12の回転速度Ne(以下、エンジン回転速度Neと記載)を点火可能回転速度まで上昇させると、エンジン12の自走が可能となり、エンジン12への燃料噴射に伴ってエンジン12が始動される。また、エンジン12が駆動されると、一方向クラッチ58が空転させられ、エンジン12側からの回転がスタータモータ56に伝達されない。したがって、一方向クラッチ58は、スタータモータ56側からの回転がエンジン12側へ伝達される一方、エンジン12側からの回転がスタータモータ56側へ伝達されないように構成されている。
図3は、図1の一方向クラッチ58の配置位置を説明するための断面図である。エンジン12の出力軸であるクランク軸50には、ボルト60によって、トルクコンバータ14のポンプ翼車14pに連結されるコンバータカバー62および外周部が一方向クラッチ58の外輪として機能する第1円板部材64が締結されている。したがって、コンバータカバー62および第1円板部材64がクランク軸50と一体的に回転させられる。また、内周部が一方向クラッチの内輪として機能する第2円板部材66の外周側にはリングギヤ52が設けられている。なお、リングギヤ52には、図示しないピニオンギヤ54が常時噛み合わされており、ピニオンギヤ54に連結されたスタータモータ56から動力が伝達される。そして、第1円板部材64の外輪と第2円板部材66の内輪との間に一方向クラッチ58が改装されている。一方向クラッチ58は、例えば周知であるスプラグ等から構成され、一方向側への回転を伝達する一方、他方向側への回転を阻止するように構成されている。本実施例では、スタータモータ56側からの回転がエンジン12側へ伝達される一方、エンジン12側からの回転が一方向クラッチ58の空転によってスタータモータ56側へ伝達されないように構成されている。
図4は、図1の車両用動力伝達装置10などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。本発明の変速制御装置に対応する電子制御装置70は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御やベルト式無段変速機18の変速制御およびベルト挟圧力制御やロックアップクラッチ26のトルク容量制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用や無段変速機18およびロックアップクラッチ26の油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置70には、エンジン回転速度センサ72により検出されたクランク軸回転角度(位置)ACR(°)およびエンジン12の回転速度(エンジン回転速度)Neに対応するクランク軸回転速度を表す信号、タービン回転速度センサ74により検出されたタービン軸34の回転速度(タービン回転速度)Ntを表す信号、入力軸回転速度センサ76により検出された無段変速機18の入力回転速度である入力軸36の回転速度(入力軸回転速度)Ninを表す信号、車速センサ(出力軸回転速度センサ)78により検出された無段変速機18の出力回転速度である出力軸44の回転速度(出力軸回転速度)Noutすなわち出力軸回転速度Noutに対応する車速Vを表す車速信号、スロットルセンサ80により検出されたエンジン12の吸気配管に備えられた電子スロットル弁のスロットル弁開度θTHを表すスロットル弁開度信号、冷却水温センサ82により検出されたエンジン12の冷却水温TWを表す信号、CVT油温センサ84により検出された無段変速機18等の油圧回路の油温TCVTを表す信号、アクセル開度センサ86により検出されたアクセルペダル88の操作量であるアクセル開度Accを表すアクセル開度信号、フットブレーキスイッチ90により検出された常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無BONを表すブレーキ操作信号、レバーポジションセンサ92により検出されたシフトレバー94のレバーポジション(操作位置)PSHを表す操作位置信号、加速度センサ93により検出された車両の前後方向の加速度である前後加速後Gを表す前後加速度信号などが供給されている。
また、電子制御装置60からは、エンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号S、例えば電子スロットル弁の開閉を制御するためのスロットルアクチュエータ96を駆動するスロットル信号や燃料噴射装置98から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号や点火装置99によるエンジン12の点火時期を制御するための点火時期信号などが出力される。また、ベルト式無段変速機18の変速比γを変化させる為の変速制御指令信号S例えば駆動側油圧シリンダ42cへの作動油の流量を制御する変速制御用ソレノイド弁および変速制御用ソレノイド弁を駆動するための指令信号、伝動ベルト48の挟圧力を調整させる為の挟圧力制御指令信号S例えばベルト挟圧力制御油圧を調圧するリニアソレノイド弁を駆動するための指令信号、ライン油圧を制御するリニアソレノイド弁を駆動するための指令信号などが油圧制御回路100へ出力される。
ところで、フットブレーキを踏み込むと車両が減速されるが、このとき、エンジン12への燃料噴射(燃料供給)が停止される所謂フューエルカットが実施される。ここで、車両が急停止させられる場合や低μ路走行中の急制動など、車両の減速度が大きい場合、エンジン停止(エンジンストール、エンスト)を防止するため、ロックアップクラッチ26が急開放される。また、従来では、エンスト防止を優先させるため、ロックアップクラッチ26の開放直後又はロックアップクラッチ26の開放時間よりも早い時間において、フューエルカットが停止されてエンジン12への燃料噴射が再開される(フューエルカット復帰)。このとき、エンジン12の自走に伴って、エンジン回転速度Neが上昇するが、エンジン回転速度Neがトルクコンバータのタービン回転速度Ntを上回ると、トルクコンバータ14のトルク増幅が機能するため、車両の前後加速度Gの変動が発生してショックが生じる問題があった。また、エンジン12へ燃料が供給される時期が通常よりも早くなるので、燃費性が低下する問題があった。なお、上記のようにエンジン12への燃料噴射が速やかに実施されない場合、エンジン回転速度Neが急激に低下するため、運転者に違和感を与えてしまう。
ところで、本実施例では、スタータモータ56がエンジン12に動力伝達可能に常時連結されているため、スタータモータ56によってエンジン回転速度Neを制御することが可能な構成となっている。そこで、本実施例では、スタータモータ56によってエンジン回転速度Neを制御することで、フューエルカットを伴う車両減速走行時において、エンジン回転速度Neの急低下を防止すると共に、エンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回ることを防止して、ショックおよび違和感の発生を抑制する。また、エンジン12への燃料噴射の時期を遅らせることで、燃費性を向上させる。
図5は、図4の電子制御装置70の制御作動の要部を説明する機能ブロック線図である。図5において、エンジン出力制御手段102は、エンジン12の出力制御の為にエンジン出力制御指令信号S、例えばスロットル信号や噴射信号や点火時期信号などをそれぞれスロットルアクチュエータ96や燃料噴射装置98や点火装置99へ出力する。例えば、エンジン出力制御手段102は、アクセル開度Accに応じたスロットル開度θTHとなるように電子スロットル弁を開閉するスロットル信号をスロットルアクチュエータ96へ出力してエンジントルクを制御する。また、車両減速走行時(コースト走行時)において、エンジン回転速度Neが予め設定されているフューエルカット回転速度Ncut以上であるとき、エンジン出力制御手段102は、エンジン12への燃料噴射(燃料供給)を停止させ、エンジン回転速度Neがフューエルカット回転速度Ncutを下回る(Ne<Ncut)とその燃料噴射を再開させることで、燃料消費量を低減すると共に、エンジンストールを防止する。このように、エンジン出力制御手段102は、燃料噴射制御手段としても機能している。
ロックアップ制御手段104は、例えば予め設定されているアクセルペダル88の操作量(踏み込み量)に相当するアクセル開度θTHと車速Vとからなる不図示のロックアップ領域マップに基づいて、現在の走行状態がロックアップ係合領域であるか否かを判定する。そして、走行状態がロックアップ係合領域にあるものと判断されると、油圧制御回路100に対して、ロックアップクラッチ26を係合させる油圧を出力する指令を出力する。なお、ロックアップクラッチ26は加速走行時だけでなく、減速走行時であっても係合される。また、ロックアップ制御手段104は、車両停止時において、エンジン停止(エンジンストール)を防止するため、ロックアップクラッチ26を急開放させる指令を油圧制御回路100に出力する。
車両急停止判定手段106は、ブレーキペダル操作中において、例えば車速V或いは車輪速が予め設定された急停止判定判定減速度を超えたことに基づいて車両が停止されるか否かを判定する。
そして、車両急停止判定判定106によって車両の急停止が判断されると、スタータモータ制御手段108は、スタータモータ56によってエンジン回転速度Neを制御する。具体的には、スタータモータ制御手段108は、エンジン回転速度Neをタービン回転速度Ntを越えないように、すなわちタービン回転速度Ntに沿ってそれよりも所定回転数だけ下回る回転として所定値αが形成されるように回転速度に制御する。すなわちエンジン回転速度Neが低下しないように、エンジン12を回転駆動して、エンジン回転速度Neの急低下を抑制する。また、スタータモータ制御手段108によってエンジン回転速度Neが制御されるに伴い、エンジン出力制御手段102は、フューエルカット復帰条件の成立(Ne<Ncut)にも拘わらず、エンジン12への燃料噴射を禁止し、差回転ΔNが所定値αに到達するまで遅延させる。
差回転判定手段110は、タービン回転速度Ntとエンジン回転速度Neとの差回転ΔNが予め設定されている所定値αに到達したか否かを判定する。なお、所定値αは、予め実験や計算等によって設定されるものであり、その差回転ΔNの状態からエンジン12への燃料噴射(燃料供給)が再開(フューエルカット復帰)されてエンジン12の作動が再開されても、エンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回らないような値たとえばアイドル回転数とする値に設定されている。また、所定値αは、例えばタービン回転速度Ntに応じて変更されるなど、必ずしも一定値に設定されず、車両の走行状態に応じて変更されても構わない。そして、差回転判定手段110によって、差回転ΔNが所定値αに到達したと判断されると、エンジン出力制御手段102は、エンジン12への燃料噴射を再開する指令を燃料噴射装置98へ出力する。これに伴い、エンジン12が自走されてエンジン回転速度Neが上昇されるが、タービン回転速度Ntを上回らないので、ショックが防止される。なお、エンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回ると、トルクコンバータ14によるトルク増幅が発生するので、車両の駆動状態が切り替わり、車両の前後加速度Gの変動が大きくなる。また、エンジン12への燃料噴射が再開されると、スタータモータ制御手段108は速やかに停止される。
図6は、電子制御装置70による制御作動に基づく車両の状態を説明するためのタイムチャートである。なお、図6では、車両走行中にフットブレーキを急激に踏み込むことで、車両を急停止(0.4G程度)させる場合を一例として示している。t1時点においてフットブレーキが踏み込まれると、エンジン停止を防止するため、ロックアップクラッチ26が急開放されるように、ロックアップクラッチ26の係合油圧(指示圧)が急激に低下される。そして、ロックアップクラッチ26が所定の滑りを生じる程度に維持されるフレックスロックアップ制御が実施される。そして、t2時点では、車両の減速に伴って予め設定されているフューエルカット成立条件(Ne≧Ncut)が成立し、エンジン12への燃料噴射(燃料供給)が停止されるフューエルカットが実施される。ここで、t3時点直前において、車速Vや前後加速度G等に基づいて車両停止が判断されると、車両停止判定信号が出力され、ロックアップクラッチ26が完全開放される。このとき、従来においては、実線に示すように、エンジン停止を防止するため、t3時点において、エンジン12への燃料噴射(燃料供給)が速やかに再開され、フューエルカットが停止(フューエルカット復帰)される。これに伴い、エンジン12の始動が再開されてエンジン回転速度Neが上昇する。そして、図に示すように、従来では、エンジン回転上昇に伴って、エンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回ることがあり、このときにトルクコンバータ14のトルク増幅機能が作用して前後加速度Gの変動が大きくなる。したがって、車両減速時においてショックが発生する。
これに対して、本実施例では、t3時点直前において車両停止が判断されると、エンジン12への燃料噴射を禁止し、t3時点においてスタータモータ56によるエンジン回転速度制御を実施する。破線で示すように、t3時点〜t4時点において、エンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを下回るようにスタータモータ56によって制御(低下)される。そして、タービン回転速度Ntとエンジン回転速度Neとの差回転ΔNが所定値αに到達する(図6においてt4時点直前)と、エンジン12への燃料噴射が再開されてエンジン12が始動される。このとき、エンジン12の始動に伴ってエンジン回転速度Neが上昇するが、予めエンジン回転速度Neが上昇してもタービン回転速度Ntを上回らないように差回転ΔNが設定されているので、破線で示すように、t4時点においてエンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回らない。したがって、前後加速度Gが破線に示すように大きく変動しないので、車両減速時に発生するショックが防止される。また、図に示すように、従来の燃料噴射時期がt3時点であるのに対して、本実施例では燃料噴射時期がt4時点となり、燃料噴射時期がt3時点〜t4時点の間だけ遅延される。したがって、燃料噴射量が低減される。また、t4時点において、エンジン12が始動されると、スタータモータ56によるエンジン回転速度制御が速やかに終了される。
図7は、電子制御装置70の制御作動の要部すなわちフューエルカットを伴う車両停止時において発生するショック防止および燃費性向上を達成することができる制御作動を説明するためのフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。なお、図7においては、フットブレーキの踏み込みによって、例えば車両がフューエルカットを伴って減速走行中の状態から開始されるものとする。
先ず、車両急停止判定判定106に対応するステップSA1(以下、ステップを省略する)において、車両が急停止させられるか否かが判定される。SA1が否定されると本ルーチンは終了させられる。一方、SA1が肯定されると、ロックアップ制御手段104に対応するSA2において、エンジン回転速度Neの急低下を防止するため、ロックアップクラッチ26が急開放(完全解放)される。そして、エンジン出力制御手段102(燃料噴射制御手段)に対応するSA3において、燃料噴射再開時期を遅延させるために、通常のフューエルカット復帰条件すなわち燃料噴射条件(Ne<Ncut)成立にも拘わらず、エンジン12への燃料噴射が禁止される。スタータモータ制御手段108に対応するSA4においては、スタータモータ56によってエンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回らずそのタービン回転速度Ntに沿ってそれよりも所定回転数下回るように制御される。例えばエンジン回転速度Neが急低下しないように、所定の勾配でエンジン回転速度Neが低下するように制御される。なお、SA4は図6において、t3時点〜t4時点に対応している。差回転判定手段110に対応するSA5においては、タービン回転速度Ntとエンジン回転速度Neとの差回転ΔNが予め設定されている所定値αに到達したか否かが判定される。SA5が否定されると、SA3に戻り、差回転ΔNが所定値αに到達するまで、エンジン12への燃料噴射が継続して禁止されつつ、スタータモータ56によるエンジン回転速度制御が継続して実施される。そして、SA5が肯定されると、エンジン出力制御手段102(燃料噴射制御手段)に対応するSA6において、エンジン12の燃料噴射が再開される。同時に、スタータモータ制御手段108に対応するSA7において、スタータモータ56によるエンジン回転速度Neをタービン回転速度Ntより所定値下回るようにする制御が終了させられる。したがって、フューエルカット復帰条件成立後から所定時間遅延後にエンジン12の作動が再開することとなり、エンジン回転速度Neが上昇するが、タービン回転速度Ntを上回らないように所定値αが予め設定されているので、トルクコンバータ14によるトルク増幅は生じない。したがって、エンジン12が自律作動に切り替わったときに発生するショックが防止される。また、差回転ΔNが所定値αとなるまで、エンジン12への燃料噴射が禁止されるので、燃費性が向上することとなる。
上述のように、本実施例によれば、フューエルカットを伴う車両減速時の際には、ロックアップクラッチ26が開放されると、エンジン回転速度Neがトルクコンバータ14のタービン回転速度Ntを所定回転数だけ下回るように、スタータモータ56が回転駆動させられるので、減速中の燃料噴射再開時にトルクコンバータ14によるトルク増幅の発生が防止されるに伴ってショックが防止される。また、エンジン12への燃料噴射開始時期をフューエルカットの復帰条件成立時(Ne<Ncut)よりも所定時間だけ遅延させるので、燃料供給量が低減されて燃費性が向上する。
また、本実施例によれば、スタータモータ56によるエンジン回転速度Neは、トルクコンバータ14のロックアップクラッチ26が開放された後に実施されるものである。このようにすれば、エンジン回転速度Neとタービン回転速度Ntとの差回転ΔNを十分に確保(所定値α)した後にエンジン12への燃料噴射を実施(フューエルカット復帰)することができるので、エンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回ることが防止され、ショックが防止される。また、燃料供給の時期(フューエルカット復帰時期)が従来よりも遅くなるので、燃費性が向上する。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例では、車両急停止判定手段106およびそれに対応するSA1に代えて、通常の車両の減速停止を判定する車両停止判定手段およびSA1が用いられる以外は、図5の構成の機能ブロック線図および図8のフローチャートと同様のものが適用される。図8は、本発明の他の実施例である電子制御装置70による制御作動に基づく車両の状態を説明するためのタイムチャートである。前述の実施例では、比較的急停止される場合について説明されているが、本発明は急停止に限定されず、通常の減速停止時においても適用可能となる。なお、図8では、フューエルカットを伴った通常の減速走行中(車両加速度0.1G程度)において、車両停止が判断されたときの状態が示されている。
図8において、t1時点以前では、フューエルカットを伴って車両が緩やかに減速されている。そして、例えば車速Vが所定の速度を下回るなどして、予め設定されている車両の停止条件が成立されると、エンジンストールを防止するため、t1時点において、ロックアップクラッチ26が急開放される。ここで、従来では、エンジン停止を防止するため、t2時点においてフューエルカットが停止されてエンジン回転速度Neが上昇し、エンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを上回ると、トルクコンバータ14のトルク増幅作用によって前後加速度Gの変動が大きくなってショックが発生する。これに対して、本実施例においては、破線で示すように、t2時点〜t3時点においてスタータモータ56が駆動されて、エンジン回転速度Neが破線に示すようにエンジン回転速度Neがタービン回転速度Ntを所定回転数だけ下回るように制御される。そして、エンジン回転速度Neとタービン回転速度Ntとの差回転ΔNが所定値αに到達すると、t3時点において、フューエルカットが停止されてエンジン12への燃料噴射が実施(フューエルカット復帰)される。このとき、エンジン12の始動が再開されるので、エンジン回転速度Neが上昇することとなるが、タービン回転速度Ntを上回らないように所定値αが予め設定されているので、トルクコンバータ14のトルク増幅に伴うショックが防止される。また、フューエルカットの終了時期が従来のt2時点からt3時点へ遅延させられるので、燃料消費量が低減されて燃費が向上する。また、t3時点において、エンジン12が始動されると、スタータモータ56によるエンジン回転速度制御が速やかに終了される。
上述のように、本実施例においても、フューエルカットを伴う車両減速時の際には、ロックアップクラッチ26が開放されると、エンジン回転速度Neがトルクコンバータ14のタービン回転速度Ntを所定回転数だけ下回るように、スタータモータ56を回転駆動させるので、減速中の燃料噴射再開時にトルクコンバータ14によるトルク増幅の発生が防止されるに伴ってショックが防止される。また、フューエルカット終了時期を所定時間だけ遅延させるので、燃料供給量が低減されて燃費性が向上する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、車両が停止される際に本発明が適用されているが、必ずしも車両停止時に限定されるものではなく、車両減速走行中においても本発明を適用することができる。例えば、車両停止が判定された後にアクセルペダルが踏み込まれて、再び車両の走行が判断される状況においても、車両の走行が判断されるまでの間において、本発明が適用される。
また、前述の実施例では、一方向クラッチ58がクランク軸50とリングギヤ52との間に設けられているが、例えばスタータモータ56内に設けられているものであっても構わない。すなわち、エンジン12とスタータモータ56の間の動力伝達経路(エンジン12内およびスタータモータ56内を含む)に設けられてれば、本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、変速機としてベルト式無段変速機が採用されているが、例えば有段式の自動変速機など他の形式の変速機であっても構わない。すなわち、エンジン12と変速機との間にトルクコンバータ14を備えた構造の車両用動力伝達装置であれば、本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、ピニオンギヤ54とスタータモータ56とは直結されているが、例えば減速歯車装置などの減速機構が介装されていても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:エンジン
14:トルクコンバータ
18:ベルト式無段変速機(変速機)
26:ロックアップクラッチ
49:エンジン始動装置
50:クランク軸(エンジンの出力軸)
52:リングギヤ
54:ピニオンギヤ
56:スタータモータ
58:一方向クラッチ
Ne:エンジン回転速度(エンジンの回転速度)
Nt:タービン回転速度

Claims (2)

  1. エンジンと変速機との間にロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備える車両において、該エンジンの出力軸に相対回転不能に設けられているリングギヤと常時噛み合うピニオンギヤと、該ピニオンギヤに動力伝達可能に連結されたスタータモータと、前記エンジンと前記ピニオンギヤとの間の動力伝達経路に設けられている一方向クラッチとを、備えるエンジン始動装置を有する車両の制御装置であって、
    フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記フューエルカットの復帰条件成立時よりも燃料噴射開始時期を所定時間だけ遅延させると共に、前記ロックアップクラッチが開放されると、前記エンジンの回転速度が前記トルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、前記スタータモータを回転駆動させることを特徴とする車両の制御装置。
  2. エンジンと変速機との間にロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備える車両において、該エンジンの出力軸に相対回転不能に設けられているリングギヤと常時噛み合うピニオンギヤと、該ピニオンギヤに動力伝達可能に連結されたスタータモータと、前記エンジンと前記ピニオンギヤとの間の動力伝達経路に設けられている一方向クラッチとを、備えるエンジン始動装置を有する車両の制御装置であって、
    フューエルカットを伴う車両減速時の際には、前記フューエルカットの復帰条件成立時よりもフューエルカット終了時期を所定時間だけ遅延させると共に、前記ロックアップクラッチが開放されると、前記エンジンの回転速度が前記トルクコンバータのタービン回転速度を所定回転数だけ下回るように、前記スタータモータを回転駆動させることを特徴とする車両の制御装置。
JP2009121194A 2009-05-19 2009-05-19 車両の制御装置 Expired - Fee Related JP5332897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009121194A JP5332897B2 (ja) 2009-05-19 2009-05-19 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009121194A JP5332897B2 (ja) 2009-05-19 2009-05-19 車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010270621A true JP2010270621A (ja) 2010-12-02
JP5332897B2 JP5332897B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=43418854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009121194A Expired - Fee Related JP5332897B2 (ja) 2009-05-19 2009-05-19 車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5332897B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136327A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車両の制御装置
KR101518935B1 (ko) * 2013-12-18 2015-05-11 현대자동차 주식회사 마일드 하이브리드 차량의 변속 제어장치 및 방법
JP2016159850A (ja) * 2015-03-04 2016-09-05 マツダ株式会社 車両の駆動装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02200538A (ja) * 1989-01-30 1990-08-08 Mazda Motor Corp 自動変速機を備えた車両の制御装置
JPH0899564A (ja) * 1994-09-29 1996-04-16 Nippondenso Co Ltd 車両用内燃機関の補助装置
JP2001082204A (ja) * 1999-09-17 2001-03-27 Toyota Motor Corp 内燃機関用制御装置
JP2001200739A (ja) * 2000-01-18 2001-07-27 Mitsubishi Motors Corp エンジンの始動装置
JP2003161238A (ja) * 2001-09-13 2003-06-06 Denso Corp エンジン始動装置
JP2004306707A (ja) * 2003-04-03 2004-11-04 Toyota Motor Corp 車両の変速制御装置
JP2007120474A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Denso Corp エンジン始動装置
JP2007278466A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Toyota Motor Corp パワートレーンの制御装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02200538A (ja) * 1989-01-30 1990-08-08 Mazda Motor Corp 自動変速機を備えた車両の制御装置
JPH0899564A (ja) * 1994-09-29 1996-04-16 Nippondenso Co Ltd 車両用内燃機関の補助装置
JP2001082204A (ja) * 1999-09-17 2001-03-27 Toyota Motor Corp 内燃機関用制御装置
JP2001200739A (ja) * 2000-01-18 2001-07-27 Mitsubishi Motors Corp エンジンの始動装置
JP2003161238A (ja) * 2001-09-13 2003-06-06 Denso Corp エンジン始動装置
JP2004306707A (ja) * 2003-04-03 2004-11-04 Toyota Motor Corp 車両の変速制御装置
JP2007120474A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Denso Corp エンジン始動装置
JP2007278466A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Toyota Motor Corp パワートレーンの制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136327A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車両の制御装置
KR101518935B1 (ko) * 2013-12-18 2015-05-11 현대자동차 주식회사 마일드 하이브리드 차량의 변속 제어장치 및 방법
JP2016159850A (ja) * 2015-03-04 2016-09-05 マツダ株式会社 車両の駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5332897B2 (ja) 2013-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5728422B2 (ja) ベルト式無段変速機の変速制御装置
KR101322069B1 (ko) 차량의 제어 장치
JP5526005B2 (ja) コーストストップ車両及びコーストストップ車両の制御方法
KR101712760B1 (ko) 하이브리드 차량
JP5790670B2 (ja) 車両の制御装置
JP2009085319A (ja) 無段変速機の制御装置
US10527165B2 (en) Automatic transmission control device and control method
JP5920273B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JPWO2017203874A1 (ja) 無段変速機を備えた車両の制御装置及び制御方法
JP5332897B2 (ja) 車両の制御装置
JP4310888B2 (ja) 車両用クラッチの制御装置
JP5718530B2 (ja) 車両用の自動変速機
JP2013181408A (ja) 車両の制御装置
JP6518177B2 (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法
JP2010265959A (ja) 自動変速機の制御装置および制御方法
JP6725254B2 (ja) 車両の制御装置
JP6543551B2 (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法
JP5860150B2 (ja) 車両用の自動変速機
JPWO2013140847A1 (ja) エンジン自動停止車両及びその制御方法
JPWO2017126475A1 (ja) 車両の制御装置、及び車両の制御方法
JP6705048B2 (ja) 車両の変速制御装置および変速制御方法
JP6560758B2 (ja) 車両の制御装置、及び車両の制御方法
JP2010106944A (ja) 無段変速機の変速制御装置および無段変速機の変速制御方法
WO2018123225A1 (ja) 車両のオイルポンプ制御装置及び制御方法
JP5673324B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130715

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5332897

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees