JP2010270450A - 作業機械の油圧回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】停止状態の油圧モータの出力軸に外力が加えられた際に油圧モータの出力軸に作用するトルクを低減できる作業機械の油圧回路を提供する。
【解決手段】作業機械の旋回部を旋回させる油圧モータに圧油を給排する一対の給排路108、110と、前記一対の給排路を介して前記油圧モータに接続され、前記一対の給排路の開閉、及び、前記一対の給排路における圧油の流れ方向の切り替えを行う方向切替弁106と、前記一対の給排路に接続された圧力開放路140、142と、前記圧力開放路に配設され、常時、前記一対の給排路のうちの高圧側の給排路に対して前記圧力開放路を開放する圧力開放弁144、148と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】作業機械の旋回部を旋回させる油圧モータに圧油を給排する一対の給排路108、110と、前記一対の給排路を介して前記油圧モータに接続され、前記一対の給排路の開閉、及び、前記一対の給排路における圧油の流れ方向の切り替えを行う方向切替弁106と、前記一対の給排路に接続された圧力開放路140、142と、前記圧力開放路に配設され、常時、前記一対の給排路のうちの高圧側の給排路に対して前記圧力開放路を開放する圧力開放弁144、148と、を備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、作業機械の油圧回路に関する。
油圧モータを駆動源として上部旋回体を下部走行体に対して旋回させる油圧ショベル等の作業機械の油圧回路として、油圧モータに圧油を給排する一対の給排路を互いに連通するバイパス路と、当該バイパス路に配設された開閉弁とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。当該油圧回路では、油圧モータを停止させる際に、開閉弁を開放させることにより、一対の給排路に存在する圧油を、バイパス路を通して循環させ、油圧モータへの圧油の供給の急停止を抑制する。これにより、油圧モータの急停止を抑制する。
ところで、上記作業機械には、摩擦板の摩擦力により油圧モータの出力軸を制動する機械式のブレーキ装置が備えられているが、外部から上部旋回体に負荷が加えられた際には、当該負荷により油圧ポンプの出力軸と摩擦板との間に滑りが生じ、油圧ポンプの出力軸は僅かに回転する。この際、油圧ポンプが停止状態である場合には、一対の給排路は、方向切替弁により閉止され、且つ、バイパス路は、開閉弁により閉止されている。このため、油圧モータの背圧ポート側に閉じ込み圧が発生する。これにより、油圧モータの出力軸には、瞬間的に、摩擦板によるトルクのみならず、油圧回路の油圧によるトルクが作用する。
本発明は上記課題に鑑み、停止状態の油圧モータの出力軸に外力が加えられた際に油圧モータの出力軸に作用するトルクを低減できる作業機械の油圧回路を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る作業機械の油圧回路は、作業機械の旋回部を旋回させる油圧モータに圧油を給排する一対の給排路と、前記一対の給排路を介して前記油圧モータに接続され、前記一対の給排路の開閉、及び、前記一対の給排路における圧油の流れ方向の切り替えを行う方向切替弁と、前記一対の給排路に接続された圧力開放路と、前記圧力開放路に配設され、常時、前記一対の給排路のうちの高圧側の給排路に対して前記圧力開放路を開放する圧力開放弁と、を備える。
本発明に係る作業機械の油圧回路によれば、旋回モータが停止した状態で、旋回モータの出力軸が外力により旋回されることにより生じる給排路内の閉じ込み圧の上昇を抑制でき、旋回モータの出力軸に作用する給排路の油圧によるトルクを低減できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る油圧ショベル(作業機械)10を示す斜視図である。この図に示すように、油圧ショベル10は、下部走行体12と、上部旋回体14と、作業装置16とを備えている。
上部旋回体14は、スイングフレーム26と、スイングフレーム26の前部左側に設置されたオペレータ室としてのキャブ28と、スイングフレーム26の後端部に設置されたカウントウエイト30と、カウンタウエイト30の前方に設置されたエンジンルーム32とを備えている。エンジンルーム32には、エンジンと、該エンジンによって駆動され圧油を吐出する油圧ポンプと、エンジン冷却水を冷却するラジエータや圧油を冷却するオイルクーラ等の熱交換器とが収容されている。
図1は、本実施形態に係る油圧ショベル(作業機械)10を示す斜視図である。この図に示すように、油圧ショベル10は、下部走行体12と、上部旋回体14と、作業装置16とを備えている。
上部旋回体14は、スイングフレーム26と、スイングフレーム26の前部左側に設置されたオペレータ室としてのキャブ28と、スイングフレーム26の後端部に設置されたカウントウエイト30と、カウンタウエイト30の前方に設置されたエンジンルーム32とを備えている。エンジンルーム32には、エンジンと、該エンジンによって駆動され圧油を吐出する油圧ポンプと、エンジン冷却水を冷却するラジエータや圧油を冷却するオイルクーラ等の熱交換器とが収容されている。
作業装置16は、上部旋回体14の前部に設置されたブーム34と、ブーム34の先端部に連結されたアーム36と、アーム36の先端部に連結されたバケット38とを備えている。ブーム34の基端部は、左右方向と平行な軸の周りに回動可能にスイングフレーム26の前端部に支持されている。また、アーム36の基端部は、左右方向と平行な軸の周りに回動可能にブーム34の先端部に支持されている。さらに、バケット38は、左右方向と平行な軸線周りに回動可能にアーム36の先端部に支持されている。
図2は、油圧ショベル10を示す正面図である。この図に示すように、下部走行体12は、ベースフレーム18と、ベースフレーム18上に固着された連結フレーム19とをさらに備えている。また、上部旋回体14は、スイングフレーム26の底板を構成するメインフレーム27と、当該メインフレーム27の前部右側に設置されたコントロールバルブ42及び作動油タンク44とをさらに備えている。
また、油圧ショベル10は、旋回装置50を備えている。旋回装置50は、上部旋回体14を下部走行体12に、旋回軸Oを中心として旋回可能に結合している。当該旋回装置50は、スイングベアリング52と、スイベルジョイント54と、油圧式の旋回モータ40とを備えている。
図3は、油圧ショベル10の油圧回路100の概略を示す回路図である。この図に示すように、油圧回路100は、上記旋回モータ40の駆動源としての吐出型の油圧ポンプ102と、タンク104と、パイロット操作式の方向切替弁106と、方向切替弁106と旋回モータ40とを接続する一対の給排路108,110と、方向切替弁106と油圧ポンプ102とを接続する給油路112と、方向切替弁106とタンク104とを接続する排油路114とを備えている。
図3は、油圧ショベル10の油圧回路100の概略を示す回路図である。この図に示すように、油圧回路100は、上記旋回モータ40の駆動源としての吐出型の油圧ポンプ102と、タンク104と、パイロット操作式の方向切替弁106と、方向切替弁106と旋回モータ40とを接続する一対の給排路108,110と、方向切替弁106と油圧ポンプ102とを接続する給油路112と、方向切替弁106とタンク104とを接続する排油路114とを備えている。
旋回装置50は、操作レバー(不図示)の操作により右旋回及び左旋回されるが、方向切替弁106は、操作レバーの操作により発生するパイロット圧を受けて駆動される。方向切替弁106は、停止部106Nと、右旋回部106Rと、左旋回部106Lとを備えている。
停止部106Nが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置された場合に、給排路108,110と給油路112,排油路114との間が閉止される。また、右旋回部106Rが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置された場合に、給排路108と給油路112とが接続され、給排路110と排油路114とが接続される。この状態で油圧ポンプ102が作動すると、油圧ポンプ102から旋回モータ40の右旋回用ポートへ圧油が供給される一方、旋回モータ40の左旋回用ポートからタンク104へ圧油が排出される。これにより、旋回モータ40が右旋回をする。また、左旋回部106Lが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置された場合に、給排路108と排油路114とが接続され、給排路110と給油路112とが接続される。この状態で油圧ポンプ102が作動すると、油圧ポンプ102から旋回モータ40の左旋回用ポートへ圧油が供給される一方、旋回モータ40の右旋回用ポートからタンク104へ圧油が排出される。これにより、旋回モータ40が左旋回する。
停止部106Nが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置された場合に、給排路108,110と給油路112,排油路114との間が閉止される。また、右旋回部106Rが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置された場合に、給排路108と給油路112とが接続され、給排路110と排油路114とが接続される。この状態で油圧ポンプ102が作動すると、油圧ポンプ102から旋回モータ40の右旋回用ポートへ圧油が供給される一方、旋回モータ40の左旋回用ポートからタンク104へ圧油が排出される。これにより、旋回モータ40が右旋回をする。また、左旋回部106Lが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置された場合に、給排路108と排油路114とが接続され、給排路110と給油路112とが接続される。この状態で油圧ポンプ102が作動すると、油圧ポンプ102から旋回モータ40の左旋回用ポートへ圧油が供給される一方、旋回モータ40の右旋回用ポートからタンク104へ圧油が排出される。これにより、旋回モータ40が左旋回する。
方向切替弁106と旋回モータ40との間には、給排路108と給排路110とを接続する給排路116が設けられ、該給排路116には、メイクアップバルブ118(真空防止弁)が配設されている。メイクアップバルブ118は、旋回モータ40の圧油排出側の回路圧が低下したときに油路122により接続されたタンク側から圧油を補充するように機能する。これにより、旋回モータ40の減速時やブレーキ時におけるバキュームの発生が防止される。
また、油路116と旋回モータ40との間には、油路122と給排路108とを接続する油路126と、油路122と給排路110とを接続する油路128とが設けられている。油路126,128にはそれぞれ、リリーフバルブ130、132が配設されている。リリーフバルブ130は、旋回モータ40の右旋回用ポートから油路126に流入した圧油の上限圧を規定し、リリーフバルブ132は、旋回モータ40の左旋回用ポートから油路128に流入した圧油の上限圧を規定する。
ここで、旋回モータ40には、機械式のブレーキ装置70が備えられている。該ブレーキ装置70は、摩擦板72と、シリンダ74と、ピストン76とを備えている。ピストン76には摩擦板72が結合されており、ピストン76は、パイロット圧により旋回モータ40の出力軸に接近され、摩擦板72を旋回モータ40の出力軸に圧接させる。これにより、ブレーキ装置70から旋回モータ40の出力軸に対して制動力が作用する。
また、方向切替弁106と油路116との間には、給排路106、108を接続する2列の圧力開放路としてのバイパス路140,142が設けられている。第1バイパス路としてのバイパス路140が油路116側に、第2バイパス路としてのバイパス路142が方向切替弁106側に配設されている。バイパス路140には、圧力開放弁、第1逆止弁としての逆止弁144、第1絞りとしてのオリフィス146が、給排路108側から給排路110側へ記載順で配設されている。また、バイパス路142には、圧力開放弁、第2逆止弁としての逆止弁148、第2絞りとしてのオリフィス150が、給排路110側から給排路108側へ記載順で配設されている。
バイパス路140に配設された逆止弁144は、バイパス路140における給排路108側から給排路110側への圧油の流れを許容する一方、バイパス路140における給排路110側から給排路108側への圧油の流れを阻止する。また、バイパス路142に配設された逆止弁148は、バイパス路140における給排路110側から給排路108側への圧油の流れを許容する一方、バイパス路140における給排路108側から給排路110側への圧油の流れを阻止する。
また、バイパス路140に配設されたオリフィス146は、バイパス路140における圧油の流量を減少させる。また、バイパス路142に配設されたオリフィス146は、バイパス路142における圧油の流量を減少させる。
図4は、本実施形態に係る油圧回路100の作用を説明するための回路図である。この図に示すように、油圧回路100では、旋回モータ40の旋回動作が停止された状態では、方向切替弁106の停止部106Nが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置され、給排路108,110と給油路112、排油路114との接続部が閉止される。これにより、給排路108,110が閉回路状態となる。
図4は、本実施形態に係る油圧回路100の作用を説明するための回路図である。この図に示すように、油圧回路100では、旋回モータ40の旋回動作が停止された状態では、方向切替弁106の停止部106Nが、給排路108,110と給油路112,排油路114との間に配置され、給排路108,110と給油路112、排油路114との接続部が閉止される。これにより、給排路108,110が閉回路状態となる。
当該状態において、油圧モータ40の出力軸は、ブレーキ装置70の摩擦板72に圧接された状態で停止している。しかし、例えば、図示するように、上部旋回体14を旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が、上部旋回体14に作用した場合には、旋回モータ40の出力軸が、摩擦板72に対して滑りながら旋回軸Oの周りに回転する。これにより、図中太線で示すように、旋回モータ40の背圧側の回路、即ち給排路110において閉じ込み圧が発生する。
ここで、給排路110は、バイパス路142により給排路108に接続されており、バイパス路142の逆止弁148は、常時、バイパス路142における給排路110側から給排路108側への圧油の流れに対して、バイパス路142を開放する。このため、給排路110内の圧油が、バイパス路142を通過して給排路108へ流入する。従って、旋回モータ40が停止した状態で、旋回モータ40の出力軸が外力により右旋回されることにより生じる給排路110内の閉じ込み圧の上昇を抑制でき、旋回モータ40の出力軸に作用する給排路110の油圧によるトルクを低減できる。
また、給排路108と給排路110とを接続するバイパス路140の逆止弁142は、常時、バイパス路140における給排路108側から給排路110側への圧油の流れに対して、バイパス路140を開放する。このため、旋回モータ40が停止した状態で、旋回モータ40の出力軸が外力により左旋回された場合には、給排路108内の圧油が、バイパス路140を通過して給排路110へ流入する。従って、旋回モータ40の停止状態で旋回モータ40の出力軸が外力により左旋回されることにより生じる給排路108内の閉じ込み圧の上昇を抑制でき、旋回モータ40の出力軸に作用する給排路110の油圧によるトルクを低減できる。
また、逆止弁148が、常時、給排路110側から給排路108側への圧油の流れに対してバイパス路142を開放し、逆止弁144が、常時、給排路108側から給排路110側への圧油の流れに対してバイパス路140を開放することにより、駐車中の作業機械10のアイドリング時のみならず、エンジン停止時及びキーオフ時においても、上述の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る油圧回路100では、バイパス路140,142にオリフィス146,150(第1絞り及び第2絞り)が配設されている。オリフィス146は、バイパス路140において給排路108側から給排路110側へ流れる圧油の流量を減少させる機能を発揮する。また、オリフィス150は、バイパス路142において給排路110側から給排路108側へ流れる圧油の流量を減少させる機能を発揮する。
ここで、旋回モータ40の停止時のみならず、旋回モータ40の右旋回時にも、バイパス路140において圧油が給排路108側から給排路110側へ流れる。また、旋回モータの左旋回時には、バイパス路142において圧油が給排路110側から給排路108側へ流れる。
このため、旋回モータ40の右旋回時に、油圧ポンプ102の作用により給排路108から旋回モータ40の右先回用ポートへ供給される圧油の流量が減少する。しかし、バイパス路140に配設されたオリフィス146によりバイパス路140における圧油の流量が減少されるため、旋回モータ40の右旋回用ポートへの圧油の供給量の減少を抑制できる。また、旋回モータ40の左旋回時には、バイパス路142に配設されたオリフィス150によりバイパス路142における圧油の流量が減少されるため、旋回モータ40の左旋回用ポートへの圧油の供給量の減少を抑制できる。
このため、旋回モータ40の右旋回時に、油圧ポンプ102の作用により給排路108から旋回モータ40の右先回用ポートへ供給される圧油の流量が減少する。しかし、バイパス路140に配設されたオリフィス146によりバイパス路140における圧油の流量が減少されるため、旋回モータ40の右旋回用ポートへの圧油の供給量の減少を抑制できる。また、旋回モータ40の左旋回時には、バイパス路142に配設されたオリフィス150によりバイパス路142における圧油の流量が減少されるため、旋回モータ40の左旋回用ポートへの圧油の供給量の減少を抑制できる。
図5(A)、(B)は、逆止弁144,148の代わりに反転防止弁を備える比較例に係る油圧回路の作用を説明するためのグラフである。当該反転防止弁は、旋回を停止する際に、電磁力により作動されてバイパス路を開放し、給排路で発生する閉じ込み圧に起因する旋回モータの出力軸の反転を防止する。
図5(A)は、停止状態の上部旋回体14に対して旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が作用した際に旋回モータ40の出力軸に作用するトルク(N・m)を示すグラフである。また、図5(B)は、停止状態の上部旋回体14に対して旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が作用した際の給排路110の内圧(MPa)を示すグラフである。
図5(A)は、停止状態の上部旋回体14に対して旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が作用した際に旋回モータ40の出力軸に作用するトルク(N・m)を示すグラフである。また、図5(B)は、停止状態の上部旋回体14に対して旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が作用した際の給排路110の内圧(MPa)を示すグラフである。
また、図6(A)は、図5(A)のグラフの一部の時間帯Tを拡大して示すグラフであり、図6(B)は、図5(B)のグラフの一部の時間帯Tを拡大して示すグラフである。
停止状態の上部旋回体14に対して旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が作用した際には、図6(B)のグラフに示すように、旋回モータ40の背圧側の回路である給排路110の内圧は瞬間的に上昇する。また、図6(A)のグラフに示すように、旋回モータ40の出力軸に作用するトルクは、給排路110の内圧の瞬間的な上昇に伴い、瞬間的に増大する。
停止状態の上部旋回体14に対して旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が作用した際には、図6(B)のグラフに示すように、旋回モータ40の背圧側の回路である給排路110の内圧は瞬間的に上昇する。また、図6(A)のグラフに示すように、旋回モータ40の出力軸に作用するトルクは、給排路110の内圧の瞬間的な上昇に伴い、瞬間的に増大する。
図7は、当該比較例の作用を説明するためのグラフである。当該グラフでは、停止状態の上部旋回体14に対して旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が作用した際の給排路110の内圧の変化を実線で示し、旋回を停止した際の給排路110の内圧の変化を鎖線で示している。
ここで、停止状態の上部旋回体14に対して上記外力が作用した際(時刻t1)に、給排路110で発生する閉じ込み圧は、サージ圧である。一方で、旋回を停止した際に給排路110で発生する閉じ込み圧は、サージ圧と比較して圧力上昇の勾配が緩やであり、即ち、サージ圧とは別種の圧力である。このため、上記反転防止弁によれば、旋回を停止した際に給排路110で発生する閉じ込み圧を抑制することはできるものの、停止状態の上部旋回体14に対して上記外力が作用した際に給排路110で発生する閉じ込み圧を抑制することはできない。従って、上記逆止弁144,148を備える本実施形態に係る油圧回路100は、上記比較例に係る油圧回路に対して優位性を有する。
ここで、停止状態の上部旋回体14に対して上記外力が作用した際(時刻t1)に、給排路110で発生する閉じ込み圧は、サージ圧である。一方で、旋回を停止した際に給排路110で発生する閉じ込み圧は、サージ圧と比較して圧力上昇の勾配が緩やであり、即ち、サージ圧とは別種の圧力である。このため、上記反転防止弁によれば、旋回を停止した際に給排路110で発生する閉じ込み圧を抑制することはできるものの、停止状態の上部旋回体14に対して上記外力が作用した際に給排路110で発生する閉じ込み圧を抑制することはできない。従って、上記逆止弁144,148を備える本実施形態に係る油圧回路100は、上記比較例に係る油圧回路に対して優位性を有する。
図8は、他の実施形態に係る油圧回路200の概略を示す回路図である。この図に示すように、油圧回路200は、上述の油圧回路100におけるバイパス路140,142、逆止弁144,148、及びオリフィス146,150に代えてバイパス路240,242、シャトル弁244、及びオリフィス246(絞り)を備える。
バイパス路240は、油路116と方向切替弁106との間に設けられ、給排路108と給排路110とを接続している。また、シャトル弁244は、バイパス路240に配設されている。シャトル弁244が備える一対の入口ポートの一方が、給排路108側に配置され、該一対の入口ポートの他方が、給排路110側に配置されている。
バイパス路240は、油路116と方向切替弁106との間に設けられ、給排路108と給排路110とを接続している。また、シャトル弁244は、バイパス路240に配設されている。シャトル弁244が備える一対の入口ポートの一方が、給排路108側に配置され、該一対の入口ポートの他方が、給排路110側に配置されている。
また、バイパス路242(分岐路)の一端は、シャトル弁244が備える出口ポートに接続されている。ここで、旋回モータ40には、ドレン油路41の一端が接続されており、バイパス路242の他端が、該ドレン油路41に接続されている。
図9は、本実施形態に係る油圧回路200の作用を説明するための図である。この図に示すように、油圧回路200では、上述の油圧回路100と同様に、旋回モータ40の旋回動作が停止された状態では、方向切替弁106の停止部106Nが、給排路108,110と給油路112、排油路114との間に配置され、給排路108,110と給油路112、排油路114との接続部が閉止される。これにより、給排路108,110が閉回路状態となる。
図9は、本実施形態に係る油圧回路200の作用を説明するための図である。この図に示すように、油圧回路200では、上述の油圧回路100と同様に、旋回モータ40の旋回動作が停止された状態では、方向切替弁106の停止部106Nが、給排路108,110と給油路112、排油路114との間に配置され、給排路108,110と給油路112、排油路114との接続部が閉止される。これにより、給排路108,110が閉回路状態となる。
当該状態において、図示するように、上部旋回体14を旋回軸Oの周りに右旋回させる外力が、上部旋回体14に作用した場合には、旋回モータ40の出力軸が、摩擦板72に対して滑りながら旋回軸Oの周りに回転する。これにより、図中太線で示すように、旋回モータ40の背圧側の回路、即ち給排路110において閉じ込み圧が発生する。
ここで、給排路110は、バイパス路240,242によりドレン油路41に接続されている。また、バイパス路240に配設されたシャトル弁244は、給排路110側の入口ポートが給排路108側の入口ポートよりも高圧になることから、バイパス路240における給排路110側から給排路108側への圧油の流れに対して、バイパス路240,242を開放する。このため、給排路110内の圧油が、バイパス路240,242を通過してドレン油路41へ流入する。従って、先回モータ40が停止した状態で、旋回モータ40の出力軸が外力により右旋回されることにより生じる給排路110内の閉じ込み圧の上昇を抑制でき、旋回モータ40の出力軸に作用する給排路110の油圧によるトルクを低減できる。
ここで、給排路110は、バイパス路240,242によりドレン油路41に接続されている。また、バイパス路240に配設されたシャトル弁244は、給排路110側の入口ポートが給排路108側の入口ポートよりも高圧になることから、バイパス路240における給排路110側から給排路108側への圧油の流れに対して、バイパス路240,242を開放する。このため、給排路110内の圧油が、バイパス路240,242を通過してドレン油路41へ流入する。従って、先回モータ40が停止した状態で、旋回モータ40の出力軸が外力により右旋回されることにより生じる給排路110内の閉じ込み圧の上昇を抑制でき、旋回モータ40の出力軸に作用する給排路110の油圧によるトルクを低減できる。
また、シャトル弁244は、常時、バイパス路240における給排路108側から給排路110側への圧油の流れに対して、バイパス路240,242を開放する。このため、旋回モータ40が停止した状態で、旋回モータ40の出力軸が外力により左旋回された場合には、給排路108内の圧油が、バイパス路240,242を通過してドレン油路41へ流入する。従って、旋回モータ40の停止状態で旋回モータ40の出力が外力により左旋回されることにより生じる給排路108内の閉じ込み圧の上昇を抑制でき、旋回モータ40の出力軸に作用する給排路110の油圧によるトルクを低減できる。
また、シャトル弁244が、常時、給排路110側から給排路108側への圧油の流れに対して、バイパス路240,242を開放すると共に、給排路108側から給排路110側への圧油の流れに対しても、バイパス路240,242を開放することにより、駐車中の作業機械10のアイドリング時のみならず、エンジン停止時及びキーオフ時においても、上述の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る油圧回路200では、バイパス路242にオリフィス246が配設されている。オリフィス246は、バイパス路242においてバイパス路240側からドレン油路41側へ流れる圧油の流量を減少させる機能を発揮する。
ここで、旋回モータ40の停止時のみならず、旋回モータ40の右旋回時にも、バイパス路240,242において圧油が給排路108側からドレン油路41側へ流れる。また、旋回モータの左旋回時にも、バイパス路240、242において圧油が給排路110側からドレン油路41側へ流れる。
ここで、旋回モータ40の停止時のみならず、旋回モータ40の右旋回時にも、バイパス路240,242において圧油が給排路108側からドレン油路41側へ流れる。また、旋回モータの左旋回時にも、バイパス路240、242において圧油が給排路110側からドレン油路41側へ流れる。
このため、旋回モータ40の右旋回時に、油圧ポンプ102の作用により給排路108から旋回モータ40の右旋回用ポートへ供給される圧油の量が減少する。しかし、バイパス路242に配設されたオリフィス246によりバイパス路242における圧油の流量が減少されるため、旋回モータ40の右旋回用ポートへの圧油の供給量の減少を抑制できる。また、旋回モータ40の左旋回時には、オリフィス246によりバイパス路242における圧油の流量が減少されるため、旋回モータ40の左旋回用ポートへの圧油の供給量の減少を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施形態では、絞りとしてオリフィス146,150,246を用いたが、これに代えて、チョークを用いてもよい。
10 油圧ショベル、12 下部走行体、14 上部旋回体、16 作業装置、18 ベースフレーム、19 連結フレーム、26 スイングフレーム、27 メインフレーム、28 キャブ、30 カウントウエイト、32 エンジンルーム、34 ブーム、36 アーム、38 バケット、40 旋回モータ、41 ドレン油路、42 コントロールバルブ、44 作動油タンク、50 旋回装置、52 スイングベアリング、54 スイベルジョイント、66 シャフト66、67 ピストン、68 カムリング、68A カム面、69 カムローラ、70 ブレーキ装置、72 摩擦板、74 シリンダ、76 ピストン、100 油圧回路、102 油圧ポンプ、104 タンク、106 方向切替弁、106L 左旋回部、106N 停止部、106R 右旋回部、108、110 給排路、112 給油路、114 排油路、116、122、126、128 油路、118 メイクアップバルブ、130、132 リリーフバルブ、 140、142 バイパス路、144、148 逆止弁、146、150 オリフィス、200 油圧回路、240、242 バイパス路、244 シャトル弁、246 オリフィス
Claims (6)
- 作業機械の旋回部を旋回させる油圧モータに圧油を給排する一対の給排路と、
前記一対の給排路を介して前記油圧モータに接続され、前記一対の給排路の開閉、及び、前記一対の給排路における圧油の流れ方向の切り替えを行う方向切替弁と、
前記一対の給排路に接続された圧力開放路と、
前記圧力開放路に配設され、常時、前記一対の給排路のうちの高圧側の給排路に対して前記圧力開放路を開放する圧力開放弁と、
を備える作業機械の油圧回路。 - 前記圧力開放路は、
前記一対の給排路を互いに接続する第1バイパス路と、
前記一対の給排路を互いに接続する第2バイパス路と、
を備えており、
前記圧力開放弁は、
前記第1バイパス路に配設され、常時、前記第1バイパス路における前記一対の給排路の一方の側から前記一対の給排路の他方の側への圧油の流れに対して、前記第1バイパス路を開放する第1逆止弁と、
前記第2バイパス路に配設され、常時、前記第2バイパス路における前記一対の給排路の前記他方の側から前記一対の給排路の前記一方の側への圧油の流れに対して、前記第2バイパス路を開放する第2逆止弁と、
を備える請求項1に記載の作業機械の油圧回路。 - 前記第1バイパス路における前記第1逆止弁と前記一対の給排路の前記他方との間に配設され、前記第1のバイパス路における圧油の流量を減少させる第1絞りと、
前記第2のバイパス路における前記第2逆止弁と前記一対の給排路の前記一方との間に配設され、前記第2のバイパス路における圧油の流量を減少させる第2絞りと、
を備える請求項2に記載の作業機械の油圧回路。 - 前記圧力開放路は、
前記一対の給排路を互いに接続するバイパス路と、
前記バイパス路から分岐する分岐路と、
を備えており、
前記圧力開放弁は、
前記バイパス路と前記分岐路との接続部に配設され、常時、前記バイパス路における高圧側と前記分岐路とを連通するシャトル弁を備える請求項1に記載の作業機械の油圧回路。 - 前記分岐路に配設され、前記分岐路における圧油の流量を減少させる絞りを備える請求項4に記載の作業機械の油圧回路。
- 前記油圧モータ及び前記分岐路に接続されたドレン油路を備える請求項4又は請求項5に記載の作業機械の油圧回路。
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CN102785650A (zh) * | 2011-05-18 | 2012-11-21 | 林德材料处理有限责任公司 | 液压制动阀装置 |
CN105240334A (zh) * | 2015-11-03 | 2016-01-13 | 四川宏华石油设备有限公司 | 一种隔水管动力猫道控制系统 |
JP2016094198A (ja) * | 2016-01-18 | 2016-05-26 | Kyb株式会社 | ミキサドラム駆動装置 |
-
2009
- 2009-05-19 JP JP2009120926A patent/JP2010270450A/ja not_active Withdrawn
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