JP2010269066A - X線画像診断装置及びx線画像診断装置制御方法 - Google Patents

X線画像診断装置及びx線画像診断装置制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】天板が振動している場合に、その振動において天板が同じ位置にあるタイミングでX線撮影を行うことができるX線画像診断装置を提供する。
【解決手段】被検体を載置する天板と、X線を照射するX線発生部1と、被検体を透過したX線を検出するX線検出部2と、天板を移動する天板駆動部61と、C型アームを移動させるC型アーム駆動部31と、振動する天板の振動方向の位置を取得するセンサー62と、天板が振動方向の所定位置に位置するタイミングでX線を照射するようにX線発生部1を制御するX線制御部8及びX線照射タイミング制御部55と、X線検出部2が検出した検出結果を基にX線画像を生成し、生成したX線画像を表示部10に表示させる画像信号処理部13と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、天板に載置された被検体に向けてX線を照射し、その被検体を透過したX線を検出して人体内部の様子を可視化するX線画像診断装置及びX線画像診断装置制御方法に関する。
X線画像診断装置は、被検体にX線を照射して、その透過X線を検出し被検体内部の構造を映像化するものである。
X線画像診断装置を用いた循環器系の検査は、近年ではカテーテルを用いた血管造影検査やIVR(Interventional Radiology)の発展に伴い、心血管系をはじめ、全身の動静脈の診断及び治療を中心に進歩を遂げており、血管内に造影剤を注入してコントラストを強調させた血管をX線撮影することで行われることが多い。
この造影剤を用いたX線撮影は、被検体の血管に造影剤を注入した時と注入しない時のそれぞれでX線撮影を行い、造影剤を流した画像(以下、「コントラスト画像」という。)から、造影剤を流さない画像(以下、「マスク画像」という。)を減算することにより、差分画像を生成することで、造影剤を注入した血管を浮き上がらせることで強調する撮影方法がある。この差分画像はDSA(Digital Subtraction Angiography)画像と呼ばれる。
このような撮影を行うためにX線画像診断装置は、X線発生部及びX線発生部に対向して配置されたX線検出部を支持するCアームと、被検体を載置する天板とを備え、被検体に対してCアーム及び天板を最適な撮影角度及び位置に設定することで被検体の患部のX線透視やX線撮影を可能にしている。
さらに、DSAの撮影方法にはステッピングDSAなど、X線検出器を支持するC型アームを移動させながらX線撮影をする場合がある。この様な場合、C型アームの加速や減速及びその移動によりその天板が振動してしまう(揺れてしまう)ことがある。この様に天板が振動した場合、天板が振動方向に同じ位置にあるタイミングでX線を照射することは困難であり、振動方向に同じ位置にある被検体のX線画像を生成することは困難である。特に、上述した造影剤を用いたX線撮影を行う場合に、コントラスト画像を撮影する場合の被検体の位置と、マスク画像を撮影する場合の被検体の位置とにずれが発生してしまう。そのため、コントラスト画像及びマスク画像のデータの収集を同じ位置及び同じ拡大率で行うことが困難となる。これによりコントラスト画像とマスク画像との差分画像であるDSA画像にずれ(ぶれ)が生じてしまうおそれがある。
そこで従来、天板の振動(揺れ)を抑えるために天板の剛性を高める技術(例えば、特許文献1参照。)等が提案されている。
特開2003−319936号公報
しかし、特許文献1に記載された技術のように天板の剛性を高めたとしても、完全に天板の振動を抑えることは困難である。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、天板が振動している場合に、撮影をする度に、天板が振動方向の特定の位置にあるタイミングでX線の照射を行うことができるX線画像診断装置及びX線画像診断装置制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のX線画像診断装置は、被検体を載置する天板と、X線を照射するX線発生手段と、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、前記天板を移動する天板移動手段と、前記X線発生手段及び前記X線検出手段を移動させるX線発生検出部移動手段と、前記天板の振動情報を取得する振動情報取得手段と、前記天板の前記振動情報に基づいて、X線を照射するように前記X線発生手段を制御する照射制御手段と、前記X線検出手段が検出した検出結果を基にX線画像を生成する画像生成手段と、前記X線画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
請求項8に記載のX線画像診断装置制御方法は、天板を所定の位置に移動する天板移動段階と、前記天板に載置された被検体を挟んで対向位置に配置されたX線管及びX線検出器を移動するX線発生検出部移動段階と、前記天板の振動情報を取得する振動情報取得段階と、前記天板が前記振動情報に基づいて、X線を照射するようにX線管を制御する照射制御段階と、前記X線管からX線を照射するX線照射段階と、前記天板に載置された被検体を透過したX線を前記検出器により検出するX線検出段階と、前記検出した検出結果を基にX線画像を生成する画像生成段階と、前記X線画像を表示部に表示させる表示制御段階と、を有することを特徴とするものである。
請求項1に記載のX線画像診断装置及び請求項8に記載のX線画像診断装置制御方法は、振動している状態にある天板が振動方向の所定位置に位置したタイミングでX線を照射する構成である。これにより、天板がX線発生手段から相対的に同じ位置にある状態で撮像を行うことができ、振動方向に同じ位置でのX線画像を精度良く撮影することができ、X線画像の撮影における再現性を高めることが可能となる。
また、マスク画像を撮影するときの天板の振動方向のX線発生手段との相対的な位置と、コントラスト画像を撮影するときの天板の振動方向のX線発生手段との相対的な位置とを一致させることができるため、マスク画像とコントラスト画像との差分画像であるDSA画像のずれ(ぶれ)を軽減することが可能となる。これにより、正確な診断に寄与すことが可能となる。
本発明に係るX線画像診断装置の全体構成の概略図 本発明に係るX線画像診断装置のブロック図 天板の振動によるX線の照射及び検出位置のずれについての説明のための図 本実施形態に係るX線画像診断装置の画像撮影のフローチャート (A)天板を挟んで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の長手方向から見た外観図、(B)天板を挟んで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の短手方向から見た外観図 (A)天板を下から支持することで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の長手方向から見た外観図、(B)天板を下から支持することで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の短手方向から見た外観図
〔第1の実施形態〕
以下、図1及び図2を参照しながら、この発明の第1の実施形態に係るX線画像診断装置について説明する。図1は、本発明に係るX線画像診断装置の全体構成の概略図である。図2は、本発明に係るX線画像診断装置の機能を表すブロック図である。
まず、本実施形態に係るX線画像診断装置の全体構成の一例を説明する。
寝台6は、被検体Pが載置される天板60と、この天板60を支持する脚部とを含んで構成される。寝台6の天板60は、脚部内に格納された天板駆動部61によって垂直方向及び水平方向に移動させる。また、天板駆動部61は、天板60を傾斜させることもできる。この天板駆動部61はモーターなどである。この天板駆動部61が本発明における「天板移動手段」にあたる。
また、図1に示すように、本実施形態に係るX線画像診断装置は、X線を発生するX線発生部(X線管)1及びX線を検出するX線検出部2を具備している。そして、X線発生部1とX線検出部2とは、略C字形状のアーム3(以下では、「C型アーム3」という。)の一端及び他端に、互いに対向するようにして配置される。このX線発生部(X線管)1が本発明における「X線発生手段」にあたる。また、このX線検出部2が本発明における「X線検出手段」にあたる。
X線発生部1とX線検出部2とは、被検体Pを挟むように配置される。X線発生部1で発生したX線は被検体Pに向けて照射される。そして、被検体Pを透過したX線はX線検出部2によって検出される。
X線発生部1は、高電圧が印加されるフィラメントとターゲットとを備えており、フィラメントから放出された熱電子をターゲットに衝突させることによりX線を発生させる。
X線発生部1のフィラメントからターゲットに向かう熱電子の流れは管電流と呼ばれる。管電流値はフィラメントの温度に応じて変化し、また、フィラメントの温度はフィラメントに通電させる電流(フィラメント電流)の値に応じて変化する。したがって、管電流値の制御は、フィラメント電流の値を制御することによって行う。管電流値を変化させることにより、X線画像の明るさを調整することができる。
また、X線発生部1のフィラメントとターゲットとの間の電位差は管電圧と呼ばれる。この管電圧値の制御は、単層全波整流式、三相全波整流式、インバータ方式、コンデンサ方式などの一次側制御法や、テトロード方式といった二次側制御法などの公知の手法を用いて行う。この管電圧を変化させることにより、発生するX線の透過力を調整することができる。
X線検出部2は、例えばイメージインテンシファイア(Image Intensifier)と光学系とを含んだ従来の構成を有する。イメージインテンシファイアは、被検体Pを透過したX線情報を光学情報に変換する。また、X線検出部2の光学系は、イメージイテンシファイアから出力される光学情報を撮像素子にて撮影し、映像信号に変換して出力する。
なお、イメージインテンシファイアに代えて、X線平面検出器などの検出器を用いることも可能である。このX線平面検出器は、被検体Pを透過したX線を光電膜に当てて電子正孔を生成し蓄積して、半導体スイッチを切り替えることで蓄積した電子正孔を電気信号として読みだすことによりX線情報を検出するデバイスである。
X線制御部8及び高電圧発生部9は、X線照射条件に基づく管電流及び管電圧をX線発生部1に印加してX線を発生させるための構成を具備している。高電圧発生部9は、X線放射に必要な高電圧を発生してX線発生部1に印加する。また、X線制御部8は、高電圧発生部9を制御して、X線発生部1に印加させる電圧値や電流値を調整する。それにより、X線発生部1のフィラメント電流値が適宜変更され、結果として管電流値が変更される。なお、X線制御部8は、後述するX線照射タイミング制御部55からのトリガパルスを受けて高電圧発生部9の制御を開始する。
C型アーム3は、支柱5の側面に設けられた保持部4によって保持されている。また、C型アーム3は、保持部4によって回動可能に保持されている。C型アーム3は、保持部4を軸に回転を行い、X線発生部1とX線検出部2とを一体的に回転させるように動作する。また、C型アーム3は、保持部4に対して傾斜するようにも動作する。このC型アーム3の回動及び回転はC型アーム駆動部31により行われる。また、C型アーム駆動部31は、C型アーム3を水平方向(被検体Pの体軸方向、天板60の長手方向)に移動させる。ただし実際には、保持部4を移動させることでC型アーム3の移動を行う。以下では説明の都合上、保持部4及びC型アーム3の移動を、単にC型アーム3の移動という。このC型アーム駆動部31が本発明における「X線発生検出部移動手段」にあたる。
C型アーム駆動部31が、C型アーム3を水平方向に移動させると、そのC型アーム3の移動による振動などの影響を受けて天板60の被検体載置面と直交する方向(床と直交する方向)に振動する。具体的には、天板60の振動により図3に示すような状態になる。図3は天板60の振動によるX線の照射及び検出位置のずれについての説明のための図である。図3では説明をわかり易くするために天板60に立方体Qを載置した状態で説明する。図3の点線で示される状態の天板60bがX線発生部1の方向に振れた状態であり、実線で示される状態の天板60aが基準位置(基準位置とは、床に水平な状態にある場合の天板60の床との相対的位置のことをいう。)にある状態であり、一点鎖線で示される状態の天板60cがX線検出部2の方向に振れた状態である。天板60bの上に置かれた立方体QにX線を照射すると、天板60aの場合と比べて、近くでX線が照射されるため拡大率が大きくなってしまうとともに、X線検出部2での検出位置が図3に向かって左側にずれる。また、天板60cの上に置かれた立方体QにX線を照射すると、天板60aの場合と比べて、遠くでX線が照射されるため拡大率が小さくなってしまうとともに、X線検出部2での検出位置が図3に向かって右側にずれる。この様に振動する天板60の位置によって撮影される画像の拡大率及び検出位置がずれてしまう。そこで、本実施形態では図3のように天板60の床との相対的な位置を取得するためのセンサー62を設ける。ここで、本実施形態では図3のように天板60の一端にセンサー62を設けたが、これは天板60の床からの相対的位置を計測できる位置に配置されれば他の位置でもよく、例えば、床の複数の位置にセンサー62を配置するような構成でもよい。
センサー62は、この天板60が振動している状態での天板60の振幅や周期といった天板60の動きを求めることができる値を計測するものであればよく、本実施形態では、センサー62は、この天板60が振動している状態での、天板60の床との相対的な位置を測定できる測定機器である。本実施形態では、センサー62として赤外線を利用した距離センサーを使用する。これは上述したように他の機器を利用してもよく、たとえば、センサー62は、超音波などを利用して天板60から床までの距離を測定できる距離センサーや、天板60の振動を計測する振動計や加速度センサーなどでもよい。このセンサー62が本発明における「振動情報取得手段」にあたる。そして、振動する天板60の振動方向の位置などが「振動情報」にあたる。
前述した基準位置は、天板60が振動していない状態で、センサー62が計測した天板60の床との相対的な位置を計測した値である。この基準位置は予め計測されており、後述するずれ算出部54に記載されている。ここで、図3における天板60aの床との相対的な位置であり、距離hが基準位置にあたる。ここで、図3では分かり易いようにセンサー62を天板60から突出するように記載しているが、実際にはセンサー62は天板60に比較して十分小さいもしくは天板60に埋め込まれている状態であるため、図3に記載のセンサー62の大きさは無視できる。また、基準位置の計測時に天板60の撓みで床との水平方向から少しずれが発生することも考えられるが、常にそのずれが発生した位置を基準位置として計算するため、X線画像の撮影における再現性には影響しない。
また、本実施形態では基準位置を予めセンサー62計測しておく構成としたが、これは他の方法でもよく、例えば、後述するずれ算出部54がセンサー62で計測された天板60の床からの最大距離と最小距離の中間点の距離を算出し、その算出した位置を基準位置とするような構成でもよい。
センサー62で計測された天板60と床との相対的な位置は機械制御部7を経由して、主制御部12の統括制御部50に送られる。
機械制御部7は、C型アーム駆動部31によるC型アーム3の駆動制御や、天板駆動部61による天板60の駆動動作を制御する。また、この機械制御部7の動作は、主制御部12の統括制御部50によって制御される。医師や検査技師などの操作者(下では、単に「操作者」という。)は、機械操作部71を操作して、機械制御部7に対し、天板60の位置やC型アーム3の位置を入力することにより、天板60やC型アーム3を所定の位置に移動させる。
主制御部12は、図2において点線で表わされる部分であり、コンピュータを含んで構成されている。主制御部12の統括制御部50は、X線診断装置の全体制御を実行する。このとき、統括制御部50は、制御プログラムや各種データをRAMなどの主記憶部51に展開することで、X線診断装置の各主制御を行う。
ずれ算出部54は、記憶領域を有しており、その記憶領域に予めセンサー62で計測された基準位置を記憶している。ずれ算出部54は、センサー62から現在の天板60と床との相対的な位置の入力を受ける。ずれ算出部54は、入力された現在の天板60と床との相対的な位置を基に、現在の天板60の基準位置からの変位の値を算出する。ここで、本実施形態では、基準位置からの変位の値とは、基準位置における天板30の位置から現在の天板30の位置までの距離である。すなわち、基準位置から現在の天板60と床との相対的な位置を減算することにより求められる。たとえば、図3の天板60bの場合には、基準位置にある天板60aからの差であるΔhが変位の値となる。また、天板60が基準位置に位置する場合にはΔhが0になるので、変位の値が0になる。
そして、ずれ算出部54は、X線照射タイミング制御部55及び位置記憶部53に算出した変位の値を出力する。
ここで、本実施形態では基準位置からの変位の値を距離で表わしたが、これは他の値でもよく、例えば加速度などを用いて基準位置からの変位の値を求めてもよい。この場合、ずれ算出部54がセンサー62から入力された最大の加速度を有する位置を基準位置とし、さらにずれ算出部54が現在の天板60の加速度と基準位置における加速度との差を算出して基準位置からの変位の値とする。
位置記憶部53は、ずれ算出部54から各時刻における天板60の基準位置からの変位を時系列に沿って記憶する。ここで、センサー62により天板60の床との相対的な位置は時間の経過とともに順次出力されているため、ずれ算出部54で算出される天板60の基準位置からの変位の値も時間経過とともに次々入力される。そのため、位置記憶部53は、時系列に沿って変位の値を順次記憶していく。この位置記憶部53において順次記憶されている天板30の基準位置からの変位の値のうち一番新しい値が天板30の基準位置からの現在の変位の値となる。
X線照射タイミング制御部55は、X線制御部8にX線照射開始のトリガパルスを送信する機能を有する。そして、そのトリガパルスの入力を受けたX線制御部8が高電圧発生部9を制御して、X線発生部1から被検体Pに向けてのX線の照射を行わせる。X線照射タイミング制御部55は、X線制御部8にトリガパルスを送信してから実際に被検体Pに向けてX線が照射されるまでにかかる遅延時間を予め記憶している。この遅延時間は回路の遅延などにより発生するものである。
さらに、X線照射タイミング制御部55は、位置記憶部53を参照し、過去の所定期間の天板60の変位の値を取得し、振動による天板60の動きを算出する。たとえば、本実施形態におけるX線照射タイミング制御部55は、振動の周期を及び振幅を算出する。ここで、過去の所定期間における過去とは、被検体に対してX線照射を行うことが予定されている位置に位置するようにC型アーム3のC型アーム駆動部31による水平方向への移動が行われ、その位置にC型アーム3が位置した後から現在までの間を指す。そして、所定期間とは振動による天板60の動きを算出するために必要な期間であればよく、天板60の振動における1周期分の期間以上が必要である。
この振動による天板30の動き及び上述した遅延時間を基に、天板30が基準位置にあるときに被検体PにX線を照射するための天板30の基準位置からの変位の値を求める。具体的には、算出した天板60の振動の周期における基準位置のタイミングを求め、その基準位置のタイミングから遅延時間分の時間を引いた時点での基準位置からの天板60の変位の値を天板60の振動の周期から求める。この様に、遅延時間後の天板30の位置を予測することにより所定位置に天板60が位置する状態でX線の照射を行うことができる。
これにより、X線照射タイミング制御部55は、天板30がこの求めた基準位置からの変位の値になった時にX線制御部8にトリガパルスを送信すれば、天板30が基準位置にあるときに被検体Pに向けてX線が照射される。以下では、X線照射タイミング制御部55が求めた天板60の基準位置からの変位の値を「送信タイミング変位値」という。
X線照射タイミング制御部55は、ずれ算出部54からの天板60の基準位置からの現在の変位の値の入力を受ける。そして、X線照射タイミング制御部55は、入力された変位の値が送信タイミング変位値になった時に、X線制御部8に対しX線照射開始のトリガパルスを送信する。
上述した、X線照射タイミング制御部55及びX線制御部8を含む機能部が本発明における「照射制御手段」にあたる。
撮影プロトコル記憶部52は、各種の撮影術式(撮影部位や検査内容など)に応じた撮影プロトコルを予め記憶させておくための記憶媒体である。なお、撮影プロトコルとは、撮影術式に応じて事前に設定された管電流値、管電圧値、撮影時間等の設定値と画像処理プログラムとを含むデータである。
これら撮影プロトコル記憶部52及び位置記憶部53は、それぞれ、ハードディスクドライブ、PROM、DRAM、SRAM、SDRAM、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体記憶装置などの任意の記憶媒体によって構成される。
表示部10には、X線診断装置の各種動作の要求入力や、各種設定値等の入力を行うための画面などが表示させる。この表示制御は、統括制御部50によって行われる。また、表示部10には、後述する画像信号処理部13により生成されたX線画像データに基づく画像が表示される。
操作部11は、キーボード、マウス、タッチパネル、コントロールパネル、トラックボールなどの任意の操作デバイスにより構成されている。この操作部11及び表示部10によってユーザインタフェース(UI)100が構成されている。
操作者は、UI100を用い、表示部10に表示された画面に従って、操作部11を操作することにより、管電流値、管電圧値、撮影時間や透視時間(X線曝射時間)等の撮影条件や透視条件の設定入力、電源のオン/オフの切り替えなどを行う。
ここで、撮影条件や透視条件の設定入力操作については、撮影プロトコル記憶部52に記憶された各種の撮影プロトコルのうちから所望のものを選択指定することによって行うことも可能である。
また、本実施形態では表示部10と操作部11とが別々に設けられているが、例えばタッチパネルや、ディスプレイ付属のコントロールパネルなどを用いることにより、それらを一体的に構成してもよい。
画像信号処理部13は、例えば主制御部12とは別のコンピュータ(画像処理用制御部56で構成されるコンピュータ)によって構成され、X線検出部2による検出結果(映像信号)に基づいてX線画像データを生成する処理を行う。この画像生成処理は、例えば、キャリブレーションなどの処理を行って、マスク像、コントラスト像、サブトラクション像などの画像データを生成するものである。なお、コンピュータの処理能力が十分高い場合には、主制御部12を構成するコンピュータと画像信号処理部13とを構成するコンピュータとを一体にしてもよい。また、上述したように画像信号処理部13は、生成した画像を表示部10に表示させる。この画像信号処理部13が本発明における「画像生成手段」及び「表示制御部」にあたる。
画像記憶部15は、画像処理用制御部56により生成されたX線データを記憶するための記憶媒体である。この画像記憶部15は、前述の撮影プロトコル記憶部52などと同様に任意の記憶媒体により構成される。
輝度制御部16は、X線検出部2による検出結果に基づいて、X線撮影画像又は透視画像中の所定の基準領域における平均輝度が適切な輝度値となるように、撮影条件や透視条件を再設定してX線制御部8にフィードバックする。
露光タイマー制御部17は、X線検出部2による検出結果に基づいて、X線を遮蔽するフォトタイマなどの露光タイマー(X線制御部8に設けられている。)を制御する。それにより、撮影時間(X線曝射時間)が自動的に制御されて撮影画像の明るさが一定に維持される。
なお、輝度制御部16と露光タイマー制御部17は、例えば、画像信号処理部13を構成するコンピュータに設けられていてもよい。
次に図4を参照して、本実施形態に係るX線画像診断装置の画像撮影の動作を説明する。図4は、本実施形態に係るX線画像診断装置の画像撮影のフローチャートである。
ステップS001:C型アーム駆動部31は、予め決められた治療計画又は機械操作部71からの直接入力などに基づいてC型アーム3を所定位置に移動する。
ステップS002:センサー62は、振動する天板60の床に対して直交する方向の床との相対的位置を取得する。
ステップS003:ずれ算出部54は、予め基準位置を記憶しており、センサー62から入力された天板30の床との相対的位置を基に、その基準位置からの天板60の変位の値を算出する。
ステップS004:位置記憶部53は、ずれ算出部54で求められた天板60の基準位置からの変位の値を時系列に沿って順次記憶する。
ステップS005:X線照射タイミング制御部55は、位置記憶部53に記憶されている過去の所定期間の天板60の基準位置からの変位の値を基に、振動による天板60の動きを算出する。本実施形態では、天板60の振動の周期及び振幅が求められる。
ステップS006:X線照射タイミング制御部55は、求めた振動による天板60の動き及び予め記憶している遅延時間を基に送信タイミング変位値を算出する。
ステップS007:X線照射タイミング制御部55は、ずれ算出部54から現在の天板60の基準位置からの変位の値の入力を受けて、その入力値が算出した送信タイミング変位と一致したときにX線制御部8にトリガパルスを送信する。
ステップS008:X線制御部8はトリガパルスを受信して、X線発生部1からX線を発生させ被検体Pに向けてX線を照射させる。
ステップS009:X線検出部2は、被検体Pを透過したX線を検出する。
ステップS010:画像信号処理部13は、X線検出部2によるX線の検出結果に対し、キャリブレーションなどの画像処理を行い、X線画像を生成する。
ステップS011:画像信号処理部13は、表示部10に生成した画像を表示させる。
以上で説明したように、本実施形態に係るX線画像診断装置は、振動している天板60が基準位置に位置したタイミング、すなわち水平になったタイミングで被検体Pに対してX線を照射しX線画像を生成する構成である。
これにより、天板がX線発生部から相対的に振動方向に同じ位置にある状態でX線の照射及び検出を行う、すなわち振動方向の同じ位置にいる被検体に対してX線を照射することができ、振動方向に同じ位置でのX線画像を精度良く撮影することが可能となり、X線画像の撮影における再現性を高めることが可能となる。
また、以上の説明では、基準位置に天板60が位置したときにX線を照射する構成で説明したが、この照射する位置は基準位置である必要は特になく、予め決めておいた所定の位置に天板60が位置したときにX線を照射すること可能である。例えば、診断に最適な画像ではないが天板がX線発生部1に最も近づいた位置などでも可能である。
〔第2の実施形態〕
以下、この発明の第2の実施形態に係るX線画像診断装置について説明する。本実施形態に係るX線画像診断装置はDSA画像を撮影する時において、マスク画像の撮影時とコントラスト画像の撮影時の天板の振動方向の位置を一致させる構成であることが第1の実施形態と異なるものである。そこで、以下の説明では、マスク画像の撮影時とコントラスト画像の撮影時における天板の振動方向の位置の合わせ方について主に説明する。本実施形態に係るX線画像診断装置も全体構成の概略は図1で表わされ、機能を表すブロック図は図2で表わされる。以下の説明では、第1の実施形態と同一の符号を付された機能部は特に説明のない限り同じ機能を有するものとする。
本実施形態ではステッピングDSAにより画像撮影を行う場合で説明する。ステッピングDSAとは、開始位置からC型アームを移動させ、C型アームが特定領域を撮影する位置に達すると一度C型アームを停止する。ここで特定領域とは予め被検体に対して予定されている撮影位置のことである。そして、その停止した位置でマスク画像の撮影を行う。このマスク画像の撮影を複数の各特定領域を撮影する位置に対して順次行っていき、さらに、C型アームを開始位置に戻した後、C型アームを移動させマスク画像を撮影した位置と同じ位置でC型アームを停止させコントラスト画像の撮影を行うことを上述のマスク画像を撮影した複数の位置で順次行っていく撮影方法である。本実施形態に係るX線画像診断装置では、まずマスク画像の撮影を複数の特定領域を撮影する位置で行った後に、コントラスト画像の撮影を、マスク画像を撮影した時と同じ位置で撮影するというように、同じ位置でマスク画像とコントラスト画像の2つの画像の撮影を行う。このマスク画像撮影時のX線の照射が本発明における「第1のX線照射」にあたり、コントラスト画像撮影時のX線の照射が本発明における「第2のX線照射」にあたる。
(マスク画像撮影時)
C型アーム駆動部31は、開始位置に配置されたC型アーム3を予め決められた最初に撮影を行う位置に移動する。そして、最初の撮影が終わると、C型アーム駆動部31は、次の撮影を行う位置にC型アーム3を移動する。C型アーム駆動部31は、特定領域のマスク画像を撮影する位置として予め決められた位置における撮影がすべて終わるまでこの動作を繰り返す。
センサー62は、天板60の振動方向の床との相対的な位置を取得し、機械制御部7を介してずれ算出部54に出力する。
ずれ算出部54は、入力された天板60の振動方向の床との相対的な位置を基に、基準位置からの天板60の変位の値を算出する。そして、ずれ算出部54は、算出した基準位置からの天板60の変位の値を位置記憶部53及びX線照射タイミング制御部55へ出力する。
X線照射タイミング制御部55は、ずれ算出部54から天板60の基準位置からの変位の値の入力を時系列的に受ける。そして、X線照射タイミング制御部55は、特定領域を撮影する位置に天板60が移動した後の適当なタイミングでトリガパルスをX線制御部8に送信することで、X線制御部8を介してX線発生部1にX線を照射させる。このとき、X線照射タイミング制御部55は、トリガパルスを送信したタイミングにおける、天板60の基準位置からの変位の値をその撮影を行った時の水平方向及び垂直方向の移動による天板60の位置と共に自己の記憶領域に記憶する。これは、実際に機械制御部7により制御された天板60の3次元的な位置を覚えてもよいし、マスク画像撮影時の何回目の照射の時というように照射のタイミングによって天板60の位置を表すように覚えてもよい。この動作を、前述のC型アーム駆動部31がC型アーム3を移動させた各特定領域を撮影する位置で行う。
(コントラスト画像撮影時)
C型アーム駆動部31は、マスク画像の撮影が終了すると、C型アーム3を開始位置に戻す。そして、C型アーム駆動部31は、開始位置に配置されたC型アーム3をマスク画像撮影時と同様の予め決められた最初に撮影を行う位置に移動する。そして、最初の撮影が終わると、C型アーム駆動部31は、マスク画像撮影時と同様の次の撮影を行う位置にC型アーム3を移動する。C型アーム駆動部31は、コントラスト画像を撮影する位置(これは、マスク画像を撮影する位置と同一)として予め決められた各特定領域を撮影する位置における撮影がすべて終わるまでこの動作を繰り返す。
センサー62は、天板60の振動方向の床との相対的な位置を取得し、機械制御部7を介してずれ算出部54に出力する。
ずれ算出部54は、入力された天板60の振動方向の床との相対的な位置を基に、基準位置からの天板60の変位の値を算出する。そして、ずれ算出部54は、算出した基準位置からの天板60の変位の値を位置記憶部53及びX線照射タイミング制御部55へ出力する。
X線照射タイミング制御部55は、ずれ算出部54から天板60の基準位置からの変位の値の入力を時系列的に受ける。X線照射タイミング制御部55は、記憶している各特定領域を撮影する位置におけるトリガパルスを送信したタイミングと同じタイミングでトリガパルスをX線制御部8に送信する。これにより、X線照射タイミング制御部55はX線制御部8を介してX線発生部1にX線を照射させる。この場合、同じ位置に天板60が移動された場合には、おおよそ天板60は同じように振動すると考えられるので、X線照射タイミング制御部55が、マスク画像を撮影したときと同じタイミングでコントラスト画像撮影時のトリガパルスを送信すれば基準位置からの変位が同じ状態にある天板60に対してX線を照射することができる。
以上で説明したように、本実施形態にかかるX線画像診断装置は、ステッピングDSAにより画像撮影を行う場合に、マスク画像撮像時及びコントラスト画像撮像時において、天板60の振動に対して同じタイミングでX線を照射する構成である。これにより、マスク画像を撮影するときの天板の振動方向のX線発生部との相対的な位置と、コントラスト画像を撮影するときの天板の振動方向のX線発生部との相対的な位置とを一致させることができるため、マスク画像とコントラスト画像との差分画像であるDSA画像のずれ(ぶれ)を軽減することが可能となる。したがって、正確な診断に寄与すことが可能となる。
ここで、マスク画像撮像時に、位置記憶部53は、ずれ算出部54から入力された基準位置からの天板60の変位の値を、その変位の値が入力されたタイミングにおける水平方向及び垂直方向の移動による天板60の位置と共に、時系列に沿って順次記憶する。これは、実際に機械制御部7により制御された天板60の3次元的な位置を覚えてもよいし、マスク画像撮影時の何回目の照射の時、及び何回目の照射と何回目の照射の間、などと照射のタイミングによって天板60の位置を表すように覚えてもよい。
そして、X線照射タイミング制御部55は、位置記憶部53を参照して、振動による天板60の動きを算出し、その算出した振動による天板60の動きを基にマスク画像撮像時のトリガパルスを送信したときの基準位置からの天板60の変位の値になるタイミングでトリガパルスをX線制御部8に送信してもよいが、これは上述のように同じ位置に移動された天板60の振動はほぼ同じ振動となるため、結局マスク画像撮像時のトリガパルス送信のタイミングで送信することになる。
(変形例1)
以下は、コントラスト画像撮影時における各機能部の動作を説明する。ここでマスク画像撮影時における各機能部の動作は第2の実施形態と同様のものである。
位置記憶部53は、ずれ算出部54から入力された基準位置からの天板60の変位の値を、その変位の値が入力されたタイミングにおける水平方向の移動によるC型アーム3の位置と共に、時系列に沿って順次記憶する。これは、実際に機械制御部7により制御されたC型アーム3の3次元的な位置を覚えてもよいし、マスク画像撮影時の何回目の照射の時、及び何回目の照射と何回目の照射の間、などと照射のタイミングによってC型アーム3の位置を表すように覚えてもよい。
X線照射タイミング制御部55は、位置記憶部53を参照し、現在のC型アーム3の位置におけるコントラスト画像撮影時に(すなわち現在の直近で)取得された基準位置からの天板60の変位の値のうち所定期間の値を用いて、振動による天板60の動きを算出する。
X線照射タイミング制御部55は、算出した振動による天板60の動きを基にマスク画像撮像時のトリガパルスを送信したときの基準位置からの天板60の変位の値と同じ変位の値になるタイミングでトリガパルスをX線制御部8に送信する。これにより、X線照射タイミング制御部55は、X線制御部8を介してX線発生部1にX線を照射させる。
本変形例に係るX線画像診断装置は、コントラスト画像撮影時における天板60の動作を用いて、コントラスト画像撮影時の基準位置からの天板60の変位がマスク画像撮影時における基準位置からの天板60の変位と同じ値となるタイミングでX線を照射する構成である。これにより、より精度よくマスク画像の撮影時の天板の変位の値と天板の変位の値が一致した状態で、コントラスト画像の撮影を行うことができ、マスク画像とコントラスト画像との差分画像であるDSA画像のずれ(ぶれ)をより軽減することが可能となる。したがって、正確な診断により寄与することが可能となる。
〔第3の実施形態〕
以下、この発明の第2の実施形態に係るX線画像診断装置について説明する。本実施形態に係るX線画像診断装置は天板の振動方向の所定位置において撮影をした時に、その所定位置の基準位置からの変位情報を用いて、所定位置で撮影した画像を補正して基準位置で撮影した状態の画像と一致するようにする構成であることが第1及び第2の実施形態と異なるものである。そこで、以下の説明では、所定位置で撮影した画像の補正について主に説明する。本実施形態に係るX線画像診断装置も全体構成の概略は図1で表わされ、機能を表すブロック図は図2で表わされる。以下の説明では、第1の実施形態と同一の符号を付された機能部は特に説明のない限り同じ機能を有するものとする。
X線照射タイミング制御部55は、ずれ算出部54から基準位置からの天板60の変位の値の入力を受ける。また、X線照射タイミング制御部55は、位置記憶部53を参照し、天板60の動作を算出する。そして、X線照射タイミング制御部55は、算出した天板60の動作及び予め記憶している遅延時間を基に、基準位置からの天板60の変位の値が所定の値になるタイミング(すなわち、振動方向の所定位置に天板60が位置したタイミング)になるトリガパルス送信タイミングを算出する。そして、算出した送信タイミングでX線制御部8にトリガパルスを送信する。これにより、振動方向の所定位置に位置する天板60に載置された被検体に対してX線が照射される。
そして、X線照射タイミング制御部55は、X線が照射されるときの基準位置からの天板60の変位の値を画像信号処理部13へ出力する。
画像信号処理部13は、機械制御部7から統括制御部50を経由して、生成した画像を撮影したときの、C型アーム3の位置及び天板60の位置の入力を受ける。この入力された値により、画像処理用制御部56は、天板60が基準位置(床と水平な状態)にある場合のX線発生部1、天板60、及びX線検出部2のそれぞれの相対的な位置が算出できる。たとえば、X線発生部1における一点を頂点としX線検出部2を底辺とするX線の照射の軌跡の三角形、及びX線発生部1における一点を頂点とし天板60を底辺とするX線の照射の軌跡の三角形を求める。
さらに、画像処理用制御部56は、X線照射タイミング制御部55から入力された基準位置からの天板60の変位の値を基に、生成した画像を撮影したときの天板60の振動方向の位置における、X線発生部1、天板60、及びX線検出部2の相対的な位置を算出する。この位置も例えば上述したような三角形として求められる。
そして、画像処理用制御部56は基準位置と入力された変位の値の位置とにおける、相似比(例えば三角形の相似比)を求めその相似比を使って拡大率や画像の位置を調整することで、振動方向の所定位置に天板60が位置する状態で撮影された画像を基準位置に天板60が位置する状態で撮影された画像に補正する。
以上に説明したように、本実施形態に係るX線画像診断装置は、天板60が所定位置に位置する状態で撮影した画像を補正して、天板60が基準位置に位置する状態で撮影した画像のようにする構成である。これにより、天板60がどのような位置で撮影されたX線画像であっても、基準位置に天板60がある状態で撮影された画像として生成することが可能となる。これにより、正確な診断に寄与することが可能となる。
また、以上の説明では、X線照射タイミング制御部55は、天板60が振動方向の予め決められた所定位置に位置したときにX線を照射するようにX線制御部8を介してX線発生部1を制御したが、本実施形態に係るX線画像診断装置は、適当なタイミングでX線を照射して撮影した画像に対して補正を行うことも可能である。この場合も、X線照射タイミング制御部55は、照射を行ったタイミングにおける基準位置からの天板60の変位の値を把握することができるため、その基準位置からの天板60の変位の値を画像信号処理部13に出力することで、画像信号処理部13はその入力された値を基に補正を行うことが可能である。
さらに、以上に説明した各実施形態では、撮影を行いたい被検体の位置にX線が照射されるようにC型アーム3が移動する構成を説明したが、C型アーム3が水平方向への移動は行わず天板60が移動することで撮影を行いたい被検体の位置にX線が照射されるようにする構成でもよい。この様に天板60が移動する構成においても、やはり天板60の移動による振動が発生する。そのため、天板60が移動する様な構成においても以上に説明した各実施形態と同様の構成を用いることにより、天板60がX線発生部1から相対的に振動方向に同じ位置にある状態でX線の照射及び検出を行えるという効果が発生する。また、C型アーム3及び天板60がいずれも移動する構成でも同様である。
さらに、第1の実施形態〜第3の実施形態に対して、図5(A)及び(B)、又は図6(A)及び(B)のように天板を支持し振動を抑える支持機構を付加した構成にしてもよい。ここで、図5(A)及び(B)、並びに図6(A)及び(B)はいずれもC型アーム3が移動する構成である。
図5(A)は天板を挟んで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の長手方向から見た外観図である。図5(B)は天板を挟んで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の短手方向から見た外観図である。寝台6は、天板60と天板支持部72とを有する。天板支持部72は、天板60の床側及び床と逆側に天板60を挟む押圧部材を有しており、この押圧部材は天板60に近づいたり離れたりすることができる。そして、この押圧部材で天板60を双方から押圧することにより天板60を狭持する機構を有する。天板支持部72は、C型アーム3に取り付けられ、C型アーム3と共に移動する。C型アーム3が移動中には天板支持部72は天板60から離れており、天板支持部72は、C型アーム3が停止している状態において天板60を狭持し振動を抑える。
図6(A)は天板を下から支持することで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の長手方向から見た外観図である。図6(B)は天板を下から支持することで振動を抑える支持機構の一例を示す天板の短手方向から見た外観図である。寝台6は、天板60と天板支持部73とを含む。そして、天板支持部73は天板60の床側の面に設けられたレールに沿って移動可能に取り付けられた脚状の部材であり、天板60の脚となり天板60を下から支持し天板60の振動を抑える。天板支持部73は、レールに沿って動き天板60を任意の位置で支持することが可能である。また、天板支持部73は、天板60との接合部分にヒンジ機構が設けられており、天板60を支持しない場合には天板60の床側の面に格納される。
以上のように、上述した各実施形態に支持機構を設けることで天板の振動が抑えられ、X線照射のタイミングの計算ミスなどにより、実際のX線の照射時の天板の位置と想定していた天板の位置とに誤差が生じたとしても、その誤差を小さく抑えることが可能となる。
1 X線発生部(X線管)
2 X線検出部
3 C型アーム
31 C型アーム駆動部
4 保持部
5 支柱
6 寝台
60 天板
61 天板駆動部
62 センサー
7 機械制御部
8 X線制御部
9 高電圧発生部
10 表示部
11 操作部
100 ユーザインタフェース(UI)
12 主制御部
13 画像信号処理部
15 画像記憶部
16 輝度制御部
17 露光タイマー制御部
50 統括制御部
51 主記憶部
52 撮影プロトコル記憶部
53 位置記憶部
54 ずれ算出部
55 X線照射タイミング制御部
56 画像処理用制御部

Claims (8)

  1. 被検体を載置する天板と、
    X線を照射するX線発生手段と、
    前記被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、
    前記天板を移動する天板移動手段と、
    前記X線発生手段及び前記X線検出手段を移動させるX線発生検出部移動手段と、
    前記天板の振動情報を取得する振動情報取得手段と、
    前記天板の前記振動情報に基づいて、X線を照射するように前記X線発生手段を制御する照射制御手段と、
    前記X線検出手段が検出した検出結果を基にX線画像を生成する画像生成手段と、
    前記X線画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を備えることを特徴とするX線画像診断装置。
  2. 前記振動情報には、前記天板が振動したときの振動方向の位置が含まれ、
    前記照射制御手段は、前記天板が前記振動方向の所定位置に位置するタイミングでX線を照射するように前記X線発生手段を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  3. 前記照射制御手段は、前記天板の過去の前記振動方向の位置を基に前記天板が前記所定位置に位置するタイミングを算出することを特徴とする請求項2に記載のX線画像診断装置。
  4. 前記X線発生手段は、造影剤を注入前の被検体に対し第1のX線照射を行い、造影剤を注入後の被検体に対し第2のX線照射を行い、
    前記照射制御手段は、前記X線発生手段が第1のX線照射をおこなった時の前記振動情報取得手段で取得された前記天板の前記振動方向の位置を記憶し、前記記憶した位置を前記所定位置として前記第2のX線照射を行わせる、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のX線画像診断装置。
  5. 前記照射制御手段は、前記所定位置を前記天板が水平な時の位置とすることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載のX線画像診断装置。
  6. 前記画像生成手段は、前記X線が照射された時の位置を基に、前記天板が水平な時の位置における画像に対する前記生成した画像の拡大率を算出し、前記拡大率を基に前記生成した画像を前記天板が水平な時の位置における画像に補正する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のX線画像診断装置。
  7. 前記天板の振動を抑制するための天板支持機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載のX線画像診断装置。
  8. 天板を所定の位置に移動する天板移動段階と、
    前記天板に載置された被検体を挟んで対向位置に配置されたX線管及びX線検出器を移動するX線発生検出部移動段階と、
    前記天板の振動情報を取得する振動情報取得段階と、
    前記天板が前記振動情報に基づいて、X線を照射するようにX線管を制御する照射制御段階と、
    前記X線管からX線を照射するX線照射段階と、
    前記天板に載置された被検体を透過したX線を前記検出器により検出するX線検出段階と、
    前記検出した検出結果を基にX線画像を生成する画像生成段階と、
    前記X線画像を表示部に表示させる表示制御段階と、
    を有することを特徴とするX線画像診断装置制御方法。
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