JP2010268177A - 半導体集積回路及び受信信号処理方法 - Google Patents

半導体集積回路及び受信信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】消費電力が小さく小規模の回路でICIのキャンセルが可能な半導体集積回路を提供する。
【解決手段】伝送路推定部12が、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値を生成し、仮判定値生成部13が、受信信号に含まれる差動変調信号を復調し、復調結果をシンボルごとに順次排他的論理和した値と基準信号との排他的論理和により、シンボルごとに、送信信号の仮判定値を生成し、ICIレプリカ生成部17が、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値と、仮判定値と、現在のシンボルの伝送路推定値及び1つ前のシンボルの伝送路推定値とをもとに、ICIレプリカを生成し、加減算部18が、受信信号からICIレプリカを減算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路及び受信信号処理方法に関する。
地上デジタル放送では、マルチキャリア伝送方式であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が採用されており、その受信形態には、車載や携帯電話などの移動受信環境がある。移動受信では、搬送波周波数が変異するドップラーシフトの影響を受ける。その結果、OFDMではサブキャリア間にキャリア間干渉ICI(Inter Carrier Interference)が生じ、特性が劣化するという問題がある。そのため、受信機においてこのICIをキャンセルする回路(キャンセラ)が必要である。このキャンセラは、ICIキャンセラと呼ばれている。
ICIキャンセラは、各サブキャリアで生じたICI成分を受信機側で複製し、その複製を各キャリアから除去することで、ICIの影響を抑圧するものである。ここで、受信機側で複製したICI成分は、ICIレプリカと呼ばれている。
このICIレプリカを生成する方法として、伝送路推定値の直線補間を用いて伝送路の変動の大きさを近似し、ICIレプリカを生成する方式が知られている(たとえば、非特許文献1参照。)。
ICIキャンセラでは、ICIレプリカを生成するために、送信信号の仮判定値を用いる。仮判定値は、伝送路のノイズの影響を考慮して、受信信号を等化して、送信信号を予測した値である。
ところで、OFDM伝送方式では、データ信号の他に、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)と呼ばれる伝送パラメータ送信用の信号と、AC(Auxiliary Channel)と呼ばれる補助的な情報を送信する信号が用いられる。
TMCC及びACは、受信信号の各シンボルデータの特定の位置(規格で定められている)に含まれ、TMCC及びACの仮判定値は、シンボルごとに生成される。ただし、これらTMCC/ACの伝送には差動変調が用いられており、受信機側では、受信した差動変調信号を復調した後、再度差動変調することで等化を行うとともに、送信信号の仮判定値を得る。
特開2000−278244号公報 特開2001−148676号公報 特開2005−39524号公報
Volker Fischer, Alexander Kurpiers and Dominik Karsunke, "ICI Reduction Method for OFDM Systems", 8th International OFDM-Workshop, Hamburg, Germany, Sep. 2003.
しかしながら、差動変調を行う際には1つ前のシンボルの差動変調後の信号が必要であるため、その信号を保持する記憶回路が必要になる。そのため、回路規模、及び消費電力が増加するという問題がある。
上記の点を鑑みて、本発明は、消費電力が小さく小規模の回路でICIのキャンセルが可能な半導体集積回路及び受信信号処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下のような半導体集積回路が提供される。
この半導体集積回路は、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値を生成する伝送路推定部と、前記受信信号に含まれる差動変調信号を復調し、復調結果をシンボルごとに順次排他的論理和した値と基準信号との排他的論理和により、前記シンボルごとに、送信信号の仮判定値を生成する仮判定値生成部と、キャリア間干渉の被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値と、前記仮判定値と、現在の前記シンボルの前記伝送路推定値及び1つ前の前記シンボルの前記伝送路推定値とをもとに、キャリア間干渉成分の複製を生成するキャリア間干渉複製生成部と、前記受信信号から前記複製を減算する加減算部と、を有する。
開示の半導体集積回路によれば、消費電力が小さく小規模の回路でICIのキャンセルが可能となる。
本実施の形態の半導体集積回路の主要部の構成を示す図である。 本実施の形態の半導体集積回路における差動変調信号用の仮判定値生成部の一例の構成を示す図である。 基準信号生成回路の一例を示す図である。 本実施の形態の半導体集積回路による受信信号処理の流れを示すフローチャートである。 シンボルフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。 キャリアフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。 ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値ζの実数部と虚数部の値を示す図である。 差動変調信号用の仮判定値生成部における、仮判定値生成処理の流れを示すフローチャートである。 式(1)に基づき、仮判定値を生成する仮判定値生成部の構成を示す図である。 OFDM受信システムの主要部の概略の構成を示す図である。
以下、本発明の半導体集積回路及び受信信号処理方法の一観点である実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の半導体集積回路の主要部の構成を示す図である。
半導体集積回路10は、たとえば、OFDM信号の復調用LSI(Large Scale Integrated circuit)である。
半導体集積回路10は、信号選別部11と、伝送路推定部12と、データ信号用の仮判定値生成部13と、差動変調信号用の仮判定値生成部14と、遅延部15と、選択部16と、ICIレプリカ生成部17と、加減算部18と、等化部19を有している。
信号選別部11は、フーリエ変換(たとえば、FFT(Fast Fourier Transform))後の受信信号に含まれるサブキャリア群から、種類の異なる信号を選別する。具体的には、信号選別部11は、パイロット信号D1(たとえば、SP(Scattered Pilot)信号)、データ信号D2、差動変調信号D3(たとえば、TMCCまたはAC)を、たとえば、キャリア番号から選別する。
伝送路推定部12は、選別された受信信号のうち、パイロット信号D1をもとに、伝送路推定値Vn sを取得する。ここで、上付きの“s”はシンボル番号を示しており、下付きの“n”はキャリア番号を示している。したがって、伝送路推定値Vn sは、s番目のシンボルのn番目のキャリアの伝送路推定値であることを示している。伝送路推定部12は、たとえば、シンボルフィルタ12aと、キャリアフィルタ12bにより伝送路推定値Vn sを生成する。
データ信号用の仮判定値生成部13は、選別された受信信号のうち、データ信号D2、及び伝送路推定値Vn sから、図示しない送信側からの送信信号の仮判定値Xbnを生成する。仮判定値生成部13は、等化部13aと仮判定部13bを有する。等化部13aは、データ信号D2を、算出した伝送路推定値Vn sにて割ることにより、送信信号の推定値Xanを算出する。仮判定部13bは、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAMなどの変調方式に応じて、送信信号の推定値Xanを硬判定して仮判定値Xbnを生成する。
差動変調信号用の仮判定値生成部14は、選別された受信信号のうち各シンボルの特定の位置に存在する差動変調信号(たとえば、TMCCまたはAC)を復調し、再び差動変調することで、等化を行うとともに、送信信号の仮判定値Xcnを得る。詳細は後述する。
遅延部15は、1つ前のシンボルにおける伝送路推定値Vn s-1を遅延させて、ICIレプリカ生成部17に入力する。遅延部15は、たとえばメモリであり、ICIレプリカ生成部17内に設けてもよい。
選択部16は、信号選別部11で選別された受信信号に応じた選択信号SLにより、ICIレプリカ生成部17で用いる仮判定値Xdnを、仮判定値Xbn,Xcn、パイロット信号D1の中から選択する。
ICIレプリカ生成部17は、サブキャリア間で生じるキャリア間干渉成分の複製(ICIレプリカ)を生成する。ICIレプリカ生成部17は、現在のシンボルの伝送路推定値Vn sと、1つ前のシンボルにおける伝送路推定値Vn s-1と、仮判定値Xdnと、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値をもとに、ICIレプリカを生成する。ICIレプリカ生成部17は、サブキャリアごとにパイプライン的に処理を行い、ICIレプリカを生成する。
加減算部18は、受信信号(データ信号D2)からICIレプリカの成分を減算することで、ICIの影響をキャンセルする。
等化部19は、ICIレプリカの成分を除去した受信信号を、伝送路推定値Vn sにて割ることにより、送信信号Xnを算出する。
ところで、差動変調は、以下の式(1)で表わされる。
Figure 2010268177
式(1)において、Bdsは、s番目のシンボルにおける差動変調信号である。地上デジタル放送の場合、s=1〜203である。また、Bsは、s番目のシンボルにおける差動復調信号である。式(1)に示されるように、s番目のシンボルにおける差動変調信号Bdsは、1つ前の(s−1)番目のシンボルの差動変調信号Bds-1と、s番目の復調信号Bsとの排他的論理和によって決まる。なお、Bd0=Wiである。Wiは、差動変調時の基準信号であり、iは、差動変調信号が存在するサブキャリアのキャリア番号である。
式(1)は、以下の式(2)のように展開できる。
Figure 2010268177
たとえば、s=3番目のシンボルの場合、差動変調信号Bd3は、s=3番目までの復調信号B1,B2,B3をシンボルごとに順次排他的論理和した演算結果と、基準信号Wiとの排他的論理和によって表わされる。
すなわち、s番目のシンボルにおける差動変調信号Bdsは、s番目までのシンボルごとの復調信号B1〜Bsを順次排他的論理和した演算結果と、基準信号Wiとの排他的論理和によって表わされる。
本実施の形態の半導体集積回路10において、仮判定値生成部14は、式(2)に基づいて、差動変調信号を生成して、それを仮判定値Xcnとして出力する。仮判定値生成部14は、1つ前のシンボルの差動変調信号を保持する記憶回路が不要となるので、消費電力が小さく小規模の回路とすることができる。これにより、消費電力が小さく小規模の回路でICIのキャンセルが可能となる。
仮判定値生成部14は、たとえば、以下のような回路にて実現可能である。
図2は、本実施の形態の半導体集積回路における差動変調信号用の仮判定値生成部の一例の構成を示す図である。
図2に示した仮判定値生成部14の例は、差動変調されたTMCCである差動変調信号D3s#TMCCと、差動変調されたACである差動変調信号D3s#ACに対して、仮判定値を生成する構成を示している。
仮判定値生成部14は、差動変調信号復調部20と、1ビットカウンタ21a,21bと、基準信号生成回路22と、差動変調部23を有している。
差動変調信号復調部20は、差動変調信号D3s#TMCC,D3s#ACを復調し、復調結果としてTMCC,ACを取り出す。図2では、得られた復調結果を、復調信号Bs#TMCC,Bs#ACと表している。
1ビットカウンタ21aは、復調信号Bs#TMCCを、シンボルごとに順次入力してカウントする。1ビットカウンタ21aのカウンタ値Bcs#TMCCは、s番目までのシンボルの復調信号B1#TMCC〜Bs#TMCCのうち、1の個数が奇数の場合には1となり、1の個数が偶数の場合には0となる。すなわち、カウンタ値Bcs#TMCCは、復調信号B1#TMCC〜Bs#TMCCを、順次排他的論理和した値と同じになる。つまり、s番目のシンボルにおける1ビットカウンタ21aのカウンタ値Bcs#TMCCは、たとえば、以下の式(3)のように表わされる。
Figure 2010268177
一方、1ビットカウンタ21bの動作も、1ビットカウンタ21aと同様である。1ビットカウンタ21bは、復調信号Bs#ACを、シンボルごとに順次入力してカウントする。s番目のシンボルにおける1ビットカウンタ21bのカウンタ値Bcs#ACは、たとえば、以下の式(4)のように表わされる。
Figure 2010268177
図2の仮判定値生成部14は、複数の差動変調信号D3s#TMCC,D3s#ACに対応して、1つずつ1ビットカウンタ21a,21bを設けたことにより、それぞれの差動変調信号D3s#TMCC,D3s#ACに応じて、仮判定値が生成可能となる。
なお、1ビットカウンタ21a,21bは、各シンボルにおいて最初の差動変調信号D3s#TMCC,D3s#ACを差動復調して1ビットカウンタ21a,21bに入力する。
また、1ビットカウンタ21a,21bは、事前に復調された各シンボルにそれぞれ複数存在するTMCC,ACの多数決の値を入力することで、計算の精度を向上可能なようにしてもよい。
基準信号生成回路22は、差動変調時の基準信号Wiを生成する。基準信号生成回路22は、たとえば、疑似ランダム信号生成器であり、prbs(Pseudorandom Binary sequence)で規定される基準信号Wiを生成する。
差動変調部23は、1ビットカウンタ21a,21bのカウンタ値Bcs#TMCC,Bcs#ACと、基準信号Wiとの排他的論理和により、差動変調信号Bds#TMCC,Bds#ACを生成する。このように生成された差動変調信号Bds#TMCC,Bds#ACが、図1に示したような仮判定値Xcnとして出力される。
図3は、基準信号生成回路の一例を示す図である。
基準信号生成回路22は、直列に接続されたD−FF(ディレイ型フリップフロップ)30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40と、排他的論理和回路41を有している。D−FF37とD−FF40の出力値が排他的論理和回路41にて排他的論理和され、その結果が初段のD−FF30にフィードバックされている。ここで、図示しないクロック信号が各D−FF30〜40に入力されるたびに、予めD−FF30〜40に格納された値に応じてサブキャリアのキャリア番号0に対応した基準信号W0から基準信号W1,W2,…という順番で、基準信号Wiが出力される。
次に、図1で示した半導体集積回路10の動作を説明するともに、半導体集積回路10による受信信号処理方法を、フローチャートを用いて説明する。
図4は、本実施の形態の半導体集積回路による受信信号処理の流れを示すフローチャートである。
半導体集積回路10は、信号選別部11にて、フーリエ変換によって得られたサブキャリア群から、キャリア番号に応じて、パイロット信号D1、データ信号D2、差動変調信号D3を選別する(ステップS1)。次に、伝送路推定部12は、選別されたパイロット信号D1をもとに、伝送路推定値Vn sを取得する(ステップS2)。ここでは、たとえば、シンボルフィルタ12aと、キャリアフィルタ12bにより伝送路推定値Vn sを生成する。
以下に、パイロット信号D1であるSP信号をもとに、シンボルフィルタ12aとキャリアフィルタ12bを用いて伝送路推定値Vn sを生成する伝送路推定の一例を示す。
図5は、シンボルフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。
ここでは、地上デジタル放送のOFDMフレーム構成の一部を示している。横軸は周波数(サブキャリア)、縦軸は時間(シンボル)である。図中で、黒丸はSP信号Ds、白丸はデータ信号Daである。また、図5には、各シンボルの特定の位置に存在するTMCCキャリアDtm、ACキャリアDacが図示されている。
シンボルフィルタ12aは、複数のSP信号Dsから、たとえば、直線補間法や2次補間法を用いて、時間軸方向のSP信号Dsの間の信号Dbを補間する。
図6は、キャリアフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。
図5と同様に、横軸は周波数(サブキャリア)、縦軸は時間(シンボル)である。図中で、黒丸はSP信号Ds、白丸はデータ信号Daである。また、各シンボルの特定の位置に存在するTMCCキャリアDtm、ACキャリアDacが図示されている。
キャリアフィルタ12bを用いた伝送路推定では、SP信号Dsと、シンボルフィルタ12aを用いて補間された信号Dbから、たとえば、FIR(Finite-duration Impulse Response)フィルタを用いて、周波数方向に信号Dcを補間する。
なお、伝送路推定の詳細は、たとえば、“わかりやすいOFDM技術”、伊丹誠著、オーム社刊などに記載されている。
次に、仮判定値生成部13,14は、仮判定値Xbn,Xcnを生成する(ステップS3)。
ここでは、信号選別部11にてデータ信号D2が選別された場合には、選択信号SLにより、選択部16にて、仮判定値生成部13からの仮判定値Xbnが選択されて、仮判定値XdnとしてICIレプリカ生成部17に入力される。
また、信号選別部11にて差動変調信号D3が選別された場合には、選択信号SLにより、選択部16にて、仮判定値生成部14からの仮判定値Xcnが選択されて、仮判定値XdnとしてICIレプリカ生成部17に入力される。
なお、選択部16にてパイロット信号D1が選択された場合には、信号D1が仮判定値XdnとしてICIレプリカ生成部17に入力される。
次に、ICIレプリカ生成部17は、現在のシンボルの伝送路推定値Vn sと、遅延部15から出力される1つ前のシンボルにおける伝送路推定値Vn s-1と、仮判定値Xdnと、重み値をもとに、ICIレプリカを生成する(ステップS4)。
ICIレプリカを生成する式は、以下の式(5)のように表わされる。
Figure 2010268177
ここで、ICIkは、k番目のサブキャリア(被影響キャリア)におけるICIレプリカを示し、Van sは、s番目のシンボルのn番目のサブキャリアにおける伝送路変動の大きさを示す。また、ζn-kは、k番目のサブキャリアとn番目のサブキャリアのキャリア間隔に応じた重み値であり、Xdnは、仮判定値である。mは、ICIレプリカを計算する際に考慮するサブキャリアの個数である。
伝送路変動の大きさVan sは、以下の式(6)のように表わされる。
Figure 2010268177
ここで、Vn sは、現在のシンボルの伝送路推定値であり、Vn s-1は、1つ前のシンボルにおける伝送路推定値であり、Nは、有効シンボル期間、NGIは、ガードインターバル期間である。地上デジタル放送の規格において、たとえば、mode3の場合、N=8192、NGI=1024である。
式(6)を用いると、式(5)は、以下の式(7)のように表わされる。
Figure 2010268177
なお、重み値ζは、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じて以下のような値となる。
図7は、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値ζの実数部と虚数部の値を示す図である。
ここでは、一例として被影響キャリアから左右10キャリア分の重み値ζの実数部と虚数部の値を示している。
ICIレプリカ生成部17は、たとえば、図7のような、キャリア間隔に応じた重み値ζを管理するテーブルを有しており、式(7)の演算を行うことでICIレプリカを生成する。
その後、加減算部18は、選別された受信信号(データ信号D2)からICIレプリカの成分を減算することで、受信信号からICIの影響をキャンセルする(ステップS5)。ICIの影響がキャンセルされた受信信号は等化部19に入力される。
等化部19は、ICIレプリカの成分を除去した受信信号を、伝送路推定値Vn sにて割ることにより、送信信号Xnを再現する(ステップS6)。
図8は、差動変調信号用の仮判定値生成部における、仮判定値生成処理の流れを示すフローチャートである。
図2に示した仮判定値生成部14において、差動変調信号復調部20は、差動変調信号D3s#TMCCまたは差動変調信号D3s#ACを復調し、復調結果としてTMCCやACを取り出す(ステップS10)。
次に、1ビットカウンタ21a,21bは、復調結果(復調信号Bs#TMCC,Bs#AC)をシンボルごとに順次入力してカウントする。これにより、式(3)、式(4)で示したように、復調信号B1#TMCC〜Bs#TMCC,B1#AC〜Bs#ACがシンボルごとに順次排他的論理和された値が、1ビットカウンタ21a,21bから出力される(ステップS11)。
その後、差動変調部23は、1ビットカウンタ21a,21bのカウンタ値Bcs#TMCC,Bcs#ACと、基準信号Wiとの排他的論理和により、差動変調信号Bds#TMCC,Bds#ACを生成する(ステップS12)。この差動変調信号Bds#TMCC,Bds#ACが、図1に示したような仮判定値Xcnとして出力される。
以上のように本実施の形態の受信信号処理方法では、復調信号B1#TMCC〜Bs#TMCC,B1#AC〜Bs#ACをシンボルごとに順次排他的論理和して、その演算結果と基準信号Wiとの排他的論理和により、差動変調信号Bds#TMCC,Bds#ACを生成する。これにより、差動変調の際に、1つ前のシンボルの差動変調信号を保持する記憶回路が不要となるので、消費電力が小さく小規模の回路とすることができる。したがって、消費電力が小さく小規模の回路でICIのキャンセルが可能となる。
(比較例)
以下、比較例として、式(1)に基づいて、差動変調を行うことで仮判定値を生成する仮判定値生成部を示す。
図9は、式(1)に基づき、仮判定値を生成する仮判定値生成部の構成を示す図である。
仮判定値生成部50は、差動変調信号復調部51と、基準信号生成回路52と、セレクタ53と、記憶回路54と、差動変調部55を有している。
差動変調信号復調部51は、差動変調信号D3s#TMCCまたは差動変調信号D3s#ACを復調し、TMCCやACを取り出す。図では、得られたTMCCとACを、復調信号Bs#TMCC,Bs#ACと表している。
基準信号生成回路52は、差動変調時の基準信号Wiを生成する。
セレクタ53は、式(1)において、差動変調信号Bd1#TMCC,Bd1#ACを計算する際に、差動変調信号Bd0#TMCC,Bd0#ACの値として、基準信号Wiを差動変調部55に対して出力する。
記憶回路54は、差動変調信号Bds#TMCC,Bds#ACを計算するのに必要な、1つ前のシンボルの差動変調信号Bds-1#TMCC,Bds-1#ACを保持する。
差動変調部55は、復調信号Bs#TMCC,Bs#ACと、差動変調信号Bds-1#TMCC,Bds-1#ACとの排他的論理和により、差動変調信号Bds#TMCC,Bds#ACを求め、仮判定値として出力する。
このような仮判定値生成部50では、1つ前のシンボルの差動変調信号Bds-1#TMCC,Bds-1#ACを保持する記憶回路54が存在するため、回路規模が大きくなるとともに、記憶回路54へのアクセス時などに電力を消費する。
これに対し、図1で示した半導体集積回路10における仮判定値生成部14は、復調信号をシンボルごとに順次排他的論理和して、その演算結果と基準信号との排他的論理和により差動変調信号を求め、それを仮判定値Xcnとして出力する。記憶回路54が不要になるため、消費電力が小さく小規模の回路でICIのキャンセルが可能となる。
また、図2のように、1ビットカウンタ21a,21bを用いて、復調信号をシンボルごと順次排他的論理和した演算結果を得るようにしたので、仮判定値生成部14を、簡単、かつ小規模な回路構成とすることができる。これにより、仮判定値生成部14を含む半導体集積回路10の回路規模を縮小でき、また、消費電力を抑えることができる。
以上のような半導体集積回路10は、たとえば、以下のようなOFDM受信システムに適用される。
図10は、OFDM受信システムの主要部の概略の構成を示す図である。
OFDM受信システム60は、チューナ61と、直交復調部62と、フーリエ変換部63と、伝送路等化部64と、デマッピング部65と、誤り訂正部66を有している。また、OFDM受信システム60は、MPEG−2(Moving Picture Experts Group phase 2)デコーダ(またはH.264デコーダ)67と、出力部68を有している。
チューナ61は、選局したRF(Radio Frequency)信号を、アンテナ61aを介して受信する。
直交復調部62は、受信した変調波を直交復調する。
フーリエ変換部63は、直交復調した受信信号に対してフーリエ変換(たとえば、FFT)を行い、周波数領域の信号に変換する。
伝送路等化部64は、パイロット信号によって推定した伝送路推定値によってICIなどの外乱の影響を除去し、送信信号を再現する。図1で示した各構成については、たとえば、この伝送路等化部64に含まれる。すなわち、伝送路等化部64は、ICIレプリカを生成し、受信信号から減算することで、受信信号からICIの影響をキャンセルし、等化処理によって送信信号を再現する機能を有している。
デマッピング部65は、外乱が除去された送信信号の信号点位置を割り出し、送信信号のビットパターンを導き出す。
誤り訂正部66は、デマッピング部65の出力に対して、たとえば、リードソロモン符号や畳み込み符号を用いて、データの誤りを訂正する。
MPEG−2デコーダ67は、誤り訂正部66から出力された、MPEG−2形式で符号化されたデータを復号する。
出力部68は、たとえば、ディスプレイやスピーカであり、復号された映像データや音声データを出力する。
上記のようなOFDM受信システム60において、たとえば、図10のように、直交復調部62から誤り訂正部66までの各構成が、半導体集積回路70として提供される。なお、半導体集積回路70は、MPEG−2デコーダを含んでいてもよい。
このようなOFDM受信システム60は、たとえば、地上デジタル放送受信装置や、地上デジタル放送が視聴可能な携帯端末などに適用可能である。前述したように、本実施の形態の半導体集積回路は、回路規模が小さく消費電力を抑えることができるので、スペースや消費電力が限られる携帯端末において適用するのに特に有用である。
以上、実施の形態に基づき、本発明の半導体集積回路及び受信信号処理方法の一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
10 半導体集積回路
11 信号選別部
12 伝送路推定部
12a シンボルフィルタ
12b キャリアフィルタ
13,14 仮判定値生成部
13a,19 等化部
13b 仮判定部
15 遅延部
16 選択部
17 ICIレプリカ生成部
18 加減算部

Claims (5)

  1. フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値を生成する伝送路推定部と、
    前記受信信号に含まれる差動変調信号を復調し、復調結果をシンボルごとに順次排他的論理和した値と基準信号との排他的論理和により、前記シンボルごとに、送信信号の仮判定値を生成する仮判定値生成部と、
    キャリア間干渉の被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値と、前記仮判定値と、現在の前記シンボルの前記伝送路推定値及び1つ前の前記シンボルの前記伝送路推定値とをもとに、キャリア間干渉成分の複製を生成するキャリア間干渉複製生成部と、
    前記受信信号から前記複製を減算する加減算部と、
    を有することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記仮判定値生成部は、前記復調結果を前記シンボルごと順次入力してカウントする1ビットカウンタにより、前記値を生成することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 前記1ビットカウンタは、複数の前記差動変調信号に対して、それぞれ1つずつ設けられていることを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
  4. 伝送路推定部が、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値を生成し、
    仮判定値生成部が、前記受信信号に含まれる差動変調信号を復調し、復調結果をシンボルごとに順次排他的論理和した値と基準信号との排他的論理和により、前記シンボルごとに、送信信号の仮判定値を生成し、
    キャリア間干渉複製生成部が、キャリア間干渉の被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値と、前記仮判定値と、現在の前記シンボルの前記伝送路推定値及び1つ前の前記シンボルの前記伝送路推定値とをもとに、キャリア間干渉成分の複製を生成し、
    加減算部が、前記受信信号から前記複製を減算することを特徴とする受信信号処理方法。
  5. 前記値を、前記復調結果を前記シンボルごと順次入力してカウントする1ビットカウンタにより生成することを特徴とする請求項4記載の受信信号処理方法。
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